< 単に美味しければいいだけかもしれない >
明石「格付けチェックってあるじゃないですか」
加賀「テレビの? 」
明石「テレビの」
加賀「それが、何? 」
明石「ここにいるメンツだと音楽とかは確実じゃないですけど食べ物系は誰でもいけそうですよね」
加賀「案外難しいと思うわ。食材は兎も角それなりに美味しければなかなかわからないものよ」
明石「そうですかね」
加賀「造作もない、と言いたいところだけど、ね」
408: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/09(木) 22:34:55.55 ID:qcm3sSV0O
< 宝石箱から飛び出しがちの >
提督「今日のカクテルはチャイナブルー。
カクテルワードは“ 自分自身を宝物だと思える自信家 ”、だ」
愛宕「あなたの宝物こと愛宕ちゃんでーす」
提督「なんだよ宝物」
愛宕「それだけだけど? 」
提督「そうか」
愛宕「うん。……ちょっと酸っぱいかも。グレープフルーツ? 」
提督「ライチとグレープフルーツ」
愛宕「そっか。でも私嫌いじゃないわ」
提督「俺もだよ」
愛宕「私が? カクテルが? 」
提督「どっちもだよ。言葉では言い表せないくらい、ね」
409: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/09(木) 22:35:55.54 ID:qcm3sSV0O
< うさぎでもつくりましょうか? >
提督「…………」
雲龍「…………」
提督「…………上手いもんだな」
雲龍「あなたもできるでしょう? これくらい」
提督「まぁな。でも女の子がやるのを見てるのがいいんだよ」
雲龍「そう……」
提督「…………」
雲龍「…………」
提督「……リンゴの皮剥きって結構性格出るよな」
雲龍「そう? 」
明石「む、むむむ……私もこれくらいは」
410: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/09(木) 22:36:35.44 ID:qcm3sSV0O
< リンゴパーティ。あるいはメロン >
雲龍「あーん」
提督「ん……美味い」
雲龍「そう……」
天城「天城の目の前でそういうことを……」
提督「ん? 天城もやってくれるの? 」
天城「……やって、ほしいのですか? 」
提督「あぁ」
天城「…………」
提督「…………」
天城「…………あ、あーん」
提督「ん、美味い」
天城「そ、そうですか」
雲龍「私が剥いたんだけど……ねぇ、もう一つ食べましょう? 」
411: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/09(木) 22:37:19.18 ID:qcm3sSV0O
< 初恋の味がお好みかな? >
提督「この後暇? 」
明石「まぁ、特には」
提督「そうか」
明石「はい」
提督「…………」
明石「…………」
提督「…………」
明石「…………? 」
提督「…………レモンとベリーどっちが好き? 」
明石「はぁ? ……レモンですかね」
提督「わかった。舐めてくる」
明石「はい? 」
天城「…………」
愛宕「あれで気付かない明石もなかなか鈍いわよねぇ〜 」
天城「……普通だと思いますけど」
雲龍「……でもあなた分かってるじゃない、天城」
416: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:12:54.59 ID:AKz9wAV0O
< 水戸駅のイベントに行ってみたい >
高雄「七月十日の誕」
提督「今日は納豆の日か」
高雄「……遮らないで。しかも納豆で」
提督「まぁまぁ。納豆でも食べる? 」
高雄「まだ昼前ですよ」
提督「よく糸引いてるよぉ? ふぉふぉふぉ」
高雄「納豆の粘り気の如く面倒くさいですね……納豆業界の回し者かなにかですかあなたは」
提督「ふっふっふ」
愛宕「納豆業界……? どんな業界なのよそれ」
天城「こう……日々納得の品評を」
愛宕「話聞いてるだけで口の中粘ついてきそう」
417: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:16:20.92 ID:AKz9wAV0O
< 異文化との邂逅 >
高雄「改めて。七月十日の誕生石はカリフォルニアンアイリス。
石言葉は“ 穏やかな心 ”、“ 和気藹々 ”、そして“ 温かみ ”」
愛宕「今日はやけに暑いわね」
高雄「昨日まで雨続きだったのもあいまって酷く暑いように感じるわね」
愛宕「もっと穏やかというか暖かい、くらいでお願いしたいわ」
高雄「お天気なんて誰に頼めば」
愛宕「てるてる坊主とずーぼるてるてを一緒に吊るすとか? 」
高雄「……よく分からない光景になりそうね」
Littorio「ひぃぃぃっ、だ、誰です。吊るしたい程憎む相手がいるのはっ」
天城「? な、なんです。いきなり叫び出して」
418: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:18:57.50 ID:AKz9wAV0O
< 皆で並んで雨に勝て! >
高雄「今日の誕生花は蛍袋。花言葉は“ 感謝の気持ち ”」
Littorio「あ、ありがとうございます。あれはこの国の文化なのね」
高雄「ええ。本来はちいさい子供が主にするのですが」
愛宕「ふふー、この顔高雄に似てない? 」
加賀「……これは赤城さん。我ながらよく描けました」
天城「ちゃんとお酒まで備えて……雨が降れば首を飛ばすのですか? 」
愛宕「や、そこまでしないわよ」
Littorio「……これ、結構難しいですね」
高雄「上手く描けてると思いますが」
Littorio「ん……そうだと嬉しいです。ありがとう」
提督「……何個つくんだよ。軍人の執務室にあるまじき光景だなおい」
419: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:21:14.32 ID:AKz9wAV0O
< 正直いきなりだと怖い >
提督「本当にどうでもいいんだけどさ」
愛宕「ええ」
提督「Autostrichって単語があるんだよ」
愛宕「まーたドイツ語シリーズなのね」
提督「まぁまぁ。で、カーセックス売春って意味なんだ」
愛宕「……あ、そう」
提督「こう……一番近いのはヒッチハイクとかだな。
郊外とか駐車場で呼び止められる」
愛宕「ふーん……」
提督「どう考えても主体は女の子なんだが……男性名詞なんだよね。ちょっと意味わからない」
愛宕「言語に疑問とか抱いても仕方ないわよ」
提督「そうだな」
愛宕「……」
提督「……」
愛宕「……で、経験したことあるの? んー? 」
提督「……………………ちゃんと断りましたよ? 」
420: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:32:39.49 ID:prl+PtqVO
< 撃退。あるいは痛み分け >
明石「高雄さんって潔癖というかあっちの方は積極的には見えませんよね」
高雄「……人並の慎みを持っている、と言っておきましょうか」
明石「でも提督に連れ込まれたりして結構卑猥なこと言わされたりしてるんですよね? 」
高雄「…………」
明石「それ考えると本当にむっつりっていうのがピッタリですね」
高雄「…………明石さん」
明石「はい? 」
高雄「……あなたもあの人に連れ込まれたりしてますね。それにあの人が初めての相手ですよね」
明石「…………」
高雄「…………」
明石「…………」
高雄「…………」
明石「…………この話、やめましょうか」
高雄「ええ」
421: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:33:59.78 ID:prl+PtqVO
< 即堕ちなんとか >
雲龍「耳、弱いの? 」
提督「え、それ誰に聞いたんだ? 」
雲龍「あぁ、本当なのね」
提督「…………カマかよ。いい度胸してんな」
雲龍「たまには私が攻めてみてもいいかなって」
提督「はっ」
雲龍「……馬鹿にしないで」
提督「だってお前マゾじゃん」
雲龍「……面と向かって言われるとさすがに」
提督「ん? こんな格好して……ん? 」
雲龍「ッ……痛っ。先っぽつねらなっ、でっ」
提督「…………お前も耳、弱いよな」
雲龍「っ……ぁあっ…………っはい。弱、いです」
提督「俺だけじゃないな? わざわざ言う必要もないな? 」
雲龍「は、い…………ふわぁっ……んぅ」
422: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:34:58.90 ID:prl+PtqVO
< 目に見える地雷 >
愛宕「十分くらい目を離したらあなたのお姉様がメスの顔で部屋に戻ってたわ」
天城「……」
愛宕「すっごく切なそうに」
天城「……天城にどうしろと」
愛宕「慰めてあげたら? 」
天城「天城にその趣味はありませんから」
愛宕「やっぱり男がいい? 」
天城「…………」
愛宕「…………」
天城「…………」
愛宕「……うん? 」
天城「…………それに同意するのも危ない気がします」
愛宕「ふふ……そんなことないわよ? 」
423: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:36:11.88 ID:prl+PtqVO
< 主張 >
提督「今日のカクテルはコルコバード。
カクテルワードは“ 前向きに人の後ろ盾となる守護神 ”、だ」
Littorio「先程はどうしたんです。廊下で雲龍と話していましたが」
提督「あぁ。ちょっとね……怒ってた」
Littorio「なにか? 」
提督「脳内真っピンクなのはダメだぞって」
Littorio「それはあなたのことじゃあ」
提督「高雄に染まり過ぎだ。俺はそれなりに理性的だし」
Littorio「本当、ですか? 」
提督「ほんとほんと。マジほんと。なんな必要があれば途中でやめられるくらいには理性的」
雲龍「っ……ほ、うちって最悪じゃないッ……ーーーー」
424: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:37:57.43 ID:prl+PtqVO
< 収まらなくて >
明石「加賀さん」
加賀「なにかしら」
明石「地獄(天国)と天国(地獄)だとどちらが辛いでしょうか」
加賀「なに。究極の選択、というやつ? 」
明石「それでもいいですけど……そんなのどこで知ったんです」
加賀「あの人の私物の」
明石「あー……はいはい。それしかありませんね。本当あの人の私物は意味が……で、どっちでしょう? 」
加賀「私は後者だと思うわ。期待よりも酷いのは堪えるはず」
明石「あー、確かに」
雲龍「なんだかどちらもエロそうね」ヌッ
加賀「…………」
明石「…………」
雲龍「それだと前者の方が気持ち良さそう」
加賀「……確かに」
明石「ちょ、加賀さぁん、そっち側にいかないでくださいよぉ」
425: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/10(金) 23:39:59.88 ID:prl+PtqVO
< 囁き吹き掛けさわさわと >
雲龍「……ねぇ」
提督「ん? 」
雲龍「…………お願い」
提督「なにが? 」
雲龍「収まらないの。だから……」
提督「……」
雲龍「ね? 」
提督「んー? 」
雲龍「……何でもしていいから。だから、付き合って」
提督「何でも、ね。何でも。ふーん……」
雲龍「…………今のあなた、いいか、っおしてるわ」
提督「クク……悲しいなぁ。ちょっと遊んだくらいでこんなに欲求溜めて……」
雲龍「あっ……ん…………ーーーー……! 」
提督「…………」
雲龍「っ……ハ……ッふ…………んんっ」
提督「……………………壊れるなよ? 」
雲龍「! ……み、耳は、……やめ、根に持ち、過ぎっ……」
431: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 22:56:27.68 ID:x2Ns6DGjO
< 発作マグナム >
提督「サーフィンをしよう」
高雄「ダメです」
提督「女の子の水着が見れればいいんだ。ちょっとだけだ」
高雄「執務の後ならネットサーフィンを楽しめますよ」
提督「画像だとちょっと……」
高雄「水着画像は確定なんですか……」
提督「今さ、なんていうの……サーファーっぽい子が着てそうな花とか南国っぽい水着をね」
愛宕「スイムブランドのやつよね。トライアングルトップで胸元抑えてるの」
提督「それそれ。それが見たいのよねー」
高雄「もう一度言いますがダメです」
提督「えぇ……」
愛宕「…………着るだけなら着てもいいわよ? 」
提督「いやぁ、海で見たいんだよ。ここだとなんか卑猥過ぎる」
高雄「何言ってるんですこの人は……」
432: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 22:57:54.65 ID:x2Ns6DGjO
< 代わりに >
提督「仕方ねぇな。流しそうめんで我慢してやる」
高雄「準備が無いでしょう」
提督「……こ、ここでできるぞ。サーフィンと違って」
高雄「それでもとりあえず今日はできませんね」
提督「…………チッ」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「はっ、これはもしかしてそうめんがダメなら女体盛りをしろという啓示っ」
高雄「そんなわけ」
433: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 22:58:34.90 ID:x2Ns6DGjO
< まぁ、野菜炒めとか万能だよね >
提督「……なら何を食えばいいんだよ」
高雄「普通の料理ならそれなりに対応しますよ」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「よし、龍田ラーメンにしよう」
高雄「はぁ」
提督「龍田揚げだけは俺がつくってやる。龍田直伝だぞ」
高雄「……味は何にしましょうか」
提督「塩。塩だな。塩な気分」
明石「なんか不思議なお昼ですね……結構美味しいですけど」
提督「我が母上と龍田の教えだぞ。
とりあえずラーメンに何かを載せる我が家と龍田揚げのな」
434: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 22:59:25.54 ID:x2Ns6DGjO
< 月を肴に >
高雄「七月十一日の誕生石はハーフムーンパール。
石言葉は“ 高貴 ”、“ 洗練 ”、“ 上品 ”、そして“ 気高い ”」
Littorio「確か二日前が下弦でしたね」
高雄「ええ」
Littorio「la luna……月といえば高貴なものというイメージですね」
高雄「あなたのお国でも? 」
Littorio「はい。むしろ月や太陽への信仰、というか見て楽しむ気風はこちらより」
高雄「なるほど。アニミズム的なものなのでしょうか」
加賀「つまり月見酒をせよ、と」
天城「そうですね」
Littorio「…………失礼ですけどことお酒のことになると物凄い馬鹿になりますよね、天城って」
435: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 23:00:54.30 ID:x2Ns6DGjO
< 月見酒が待ち切れなくてイライラしているのかも >
提督「俺のことクズクズ言うけど」
天城「否定できるとでも? 」
提督「俺はさ、少なくともお前らよりは長生きしてるわけだよ」
天城「だから何です」
提督「色んな経験してるわけ」
天城「それで? 色々な経験を積んだのならそれに見合った成長をすればよろしいだけでは? 」
提督「…………」
天城「そもそもですね。キリストだって
シッダールタだって若い頃から」
提督「いや、キリストなんて過激派ユダヤ教徒だし……あぁ、悪い謝るから」
天城「彼がどんな方かはこの際どうでもいいです。しかし、あなたはあまりにもーー」
提督「…………」
雲龍「どうしたの? 」
提督「…………お前の妹のスイッチって変なところにあるよな」
雲龍「……? 」
436: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 23:01:58.84 ID:x2Ns6DGjO
< それでも愛は不死だから >
高雄「今日の誕生花はアカンサス。花言葉は“ 不死 ”」
愛宕「紛れもなく私たちよね」
高雄「今のところは」
明石「まぁ、殺せば死にますけどね」
愛宕「外的要因はさすがにね。でも寿命はまだ誰にもきてないし」
明石「理論上、というか推定でもないとされていますね」
高雄「ふむ……まぁ、だからなんだという話ですが」
愛宕「そうね」
明石「ん、でも長生きだとそれだけ遊んだりできません? 」
愛宕「あの人が死んじゃったら意味ないじゃない」
高雄「まったくです」
明石「あ、そうですか」
明石「……ほんっと愛されてますよね」
提督「ん? 」
明石「まぁ……私も同じ考えですけど」
提督「……ん? なんだって? 」
437: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 23:02:27.91 ID:x2Ns6DGjO
< 考え直す >
提督「今日のカクテルはスカイダイビング。
カクテルワードは“ 人目につくのに控えめな人 ”、だ」
雲龍「カクテルと言葉が合わないこと甚だしいわね」
提督「そりゃ一人でスカイダイビングするのは危ないが」
雲龍「そもそも純粋にあれが好きな人っているのかしら。
誰かが見ていうからパフォーマンスとして、という印象なのだけれど」
提督「確かにな。言われてみれば……映像に残す意味もないし」
加賀「でも、あなたも何かやるときに提督に見てもらいたいとき、あるでしょう? 」
雲龍「……」
提督「……」
雲龍「……スカイダイビング、しない? 」
提督「しねぇよ」
438: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 23:03:25.04 ID:x2Ns6DGjO
< オン/オフが上手いと言ってください >
加賀「こう……このように」
Littorio「凄いですね」
天城「うさぎタオルですか」
加賀「横須賀にいたときはあまりお酒など自由ではありませんでしたからね。
色々なことをしてみたものです」
Littorio「はぁ。しかしこれは……うん」
天城「? 」
Littorio「折り紙といいこれといい。加賀は実はなにかをつくることが好きなのですか? 」
加賀「悪くはないわね。集中力を鍛えることにもなるし」
天城「あぁ……さすがです」
Littorio「ただの酒飲みではなかったのですね」
加賀「失礼な」
439: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 23:04:21.97 ID:x2Ns6DGjO
< 嫌な光景かもしれない >
雲龍「……あぁぁぁぁぁ」
天城「はしたないですよ、姉様」
雲龍「だって暑いんだもの」
天城「だからといって扇風機の前でですね……」
雲龍「スカートをバサバサしないだけマシよ」
天城「そうですけど姉様普段からスカートじゃないじゃないですか」
雲龍「きっとやってるわよ明石とか」
天城「……してそうですけれども」
雲龍「でしょ? 」
明石「いやいやいや……思いっきり隣にいますからね? ここ浴場の脱衣所ですからね? 人のいる場所ですからね? 」
雲龍「でも……するでしょ? 」
天城「……」
明石「…………あ、私これからお風呂なんで」
ガラガラガラ
雲龍「……ね? 」
天城「明石さん…………」
440: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/11(土) 23:05:12.79 ID:x2Ns6DGjO
< サイレント >
愛宕「そういえば食堂のお花、枯れそうだったわ」
高雄「ベッドに入ってから言われても」
提督「ふっ、しかし俺たちが咲かせた花は枯れないのであった」
高雄「あなたの頭は年中ピンクで常春ですからね」
提督「」
愛宕「ふふ……ま、朝になったら栄養剤でも差してみるわね」
高雄「ええ」
愛宕「はぁあ……それにしても段々暑くなってきたわねぇ」
高雄「お花もそれに耐え切れなかったのかもしれません」
愛宕「嫌ねぇ、暑いと着るものも考えなくちゃいけないし」
高雄「だからといってキャミを着ないのは」
愛宕「あれは身嗜みとしてダメよねぇ」
高雄「…………」
愛宕「…………」
提督「…………Zzz」
高雄「ね、寝てる……」
愛宕「さすがに早過ぎよぉ……気付かなかったわ」
444: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:11:57.79 ID:yiaMQ2SCO
< いつもの >
雲龍「ふぁ…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………今日は寝癖が少ない」
雲龍「…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………」
雲龍「…………よし。まだ、寝れ」
天城「ません。姉様、いい加減起きてください。天城はもう着替えておりますよ」
445: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:12:58.64 ID:yiaMQ2SCO
< 浴室に押し込んでふと一人 >
天城「姉様最近とっても綺麗」
天城「…………」
天城「…………」
天城「…………」
天城「…………」
天城「……でもあの人のおかげで、あの人の為なんですよね」
天城「…………」
天城「…………」
天城「…………」
天城「…………」
天城「…………はぁ。これで相手が普通の方であれば」
446: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:13:41.42 ID:yiaMQ2SCO
< 何の/誰の為の努力か >
雲龍「……シャワー、終わったわ。乾かすの手伝って」
天城「……あ、はい。まずはタオルを……」
雲龍「…………」
天城「…………」
雲龍「…………」
天城「…………」
雲龍「…………天城」
天城「はい? 」
雲龍「最近、綺麗になったわね」
天城「ありがとうござ……はっ、そんな、でも、いや……天城は…………でも、天城だって本当は……」
雲龍「……? 」
447: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:15:12.44 ID:yiaMQ2SCO
< 何の/誰の為の努力か >
雲龍「……シャワー、終わったわ。乾かすの手伝って」
天城「……あ、はい。まずはタオルを……」
雲龍「…………」
天城「…………」
雲龍「…………」
天城「…………」
雲龍「…………天城」
天城「はい? 」
雲龍「最近、綺麗になったわね」
天城「ありがとうござ……はっ、そんな、でも、いや……天城は…………でも、天城だって本当は……」
雲龍「……? 」
448: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:16:20.10 ID:yiaMQ2SCO
< 自由人は気取るようなものではなく >
高雄「七月十二日の誕生石はビクスバイト。石言葉は“ 健康 ”、“ 自由人 ”、“ 前向き、 ”そして、“ のんびり ”」
天城「提督は割と前向きに後向きですよね」
愛宕「というかただの悲観主義者なのよ。それを大騒ぎしたりして誤魔化してるだけ」
天城「はぁ。悲観主義、ですか」
高雄「私は享楽主義というか快楽主義というか……目の前まで迫ってきているものに全力で背を向けているだけのように」
愛宕「それも当たらずとも遠からずね」
天城「なるほど……」
提督「……俺としてはのんびり自由人やってるつもりなんだけど」
雲龍「さすがにそれはないわね」
明石「ははは……」
449: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:16:59.75 ID:yiaMQ2SCO
< 不和の林檎。あるいは爆心地 >
高雄「今日の誕生花はトルコ桔梗。
花言葉は“ よい語らい ”.“ 希望 ”、“ 優美 ”、そして“ 変わらぬ美 ”」
加賀「女ばかりの所帯によい語らいというのも馬鹿馬鹿しい話よね」
Littorio「割とここは平和な方ですよね」
加賀「中心があるもの。それを中心にしていれば考え方のずれも少ないわ」
Littorio「そうですね」
加賀「ただ……もし仮に彼を嫌う存在が加われば」
Littorio「…………」
加賀「…………」
Littorio「…………ふふ」
加賀「…………ふふ」
高雄(…………非常にここにいたくなくなる雰囲気なのですが)
450: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:18:01.63 ID:yiaMQ2SCO
< プライドとか人間関係とか >
雲龍「私の次に職に就けそうもないのって誰かしら」
高雄「雲龍さんが就けないのは確定なんですか……」
雲龍「私、他人に頭下げるのって苦手なの」
提督「……え? 」
雲龍「あなたは別よ」
高雄「……まぁ、自分を称賛するようですが私はたぶんできますよ。
普段から事務処理はしてますから」
提督「MOSくらいなら余裕だよな。……あと愛宕も一応できるぞそれ」
雲龍「天城は小料理屋か旅館で働けそうね」
提督「そんなこと言ったらお前も和食は天城と遜色ないけどな」
雲龍「嬉しいわ。じゃあ、料理技術は考えないで」
高雄「うーん……Littorioはあれで順応性高いですし。人間への忌避が下がれば大丈夫でしょう。
手先も器用であまりプライドも邪魔しないでしょうし」
雲龍「明石は余裕ね。私たち関係のメンテ以外でも相当な高水準技術の持ち主だし」
提督「…………」
高雄「…………」
雲龍「…………」
提督「……もしかして加賀、なのか? 」
451: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:19:03.01 ID:yiaMQ2SCO
< 夜はお酒を飲める店に >
愛宕「ま、貯えもあるし。そもそも結婚ないし同居よね〜 」
加賀「それはあなたと高雄だけでしょう」
愛宕「それなら加賀さんも誰か見つければいいのに」
加賀「……いい度胸してるわね」
愛宕「女は度胸、女は愛嬌って言いますし? 」
加賀「言わないわよ。……そもそも私もそれなりに優秀だと思うのだけれど」
愛宕「皆高スペックですからね〜 。どうしても印象とかで決まっちゃうと思うわ」
加賀「…………いっそ全員で日替わり食堂でもやったらどうかしら」
愛宕「…………」
加賀「…………」
愛宕「…………割とイケる気が」
加賀「その場合提督はオーナーということで」
452: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:20:00.33 ID:yiaMQ2SCO
< ホールスタッフでお願いします >
愛宕「あれ、でも明石は……」
加賀「その曜日は定休日ね」
明石「ひっど。酷すぎませんかそれ……」
愛宕「じゃあ、まともにつくれるようになったものは? 」
明石「海老炒飯とおひたしとたこわさともつ煮と……えーっと」
加賀「おしえた人間の趣味が丸わかりね」
愛宕「これじゃあさすがに、ね」
明石「…………よく考えたらこれ提督の完全下位互換ですしね」
453: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:23:50.17 ID:yiaMQ2SCO
< そもそも何を相手に、ということではなく >
提督「つーか、世界には退役後、もしくは中途退役で傭兵になる人間は大量にいるぞ」
高雄「……今度は私にあなたの同族を殺せと言うのですか」
提督「お前の同族でもある」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……そもそも深海のやつらも生物種であることは確認されている」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「……あなたと、穏やかに暮らしたいです。何も傷付けない、殺めない」
提督「…………」
高雄「……それは、いけない、ことでしょうか」
提督「…………」
高雄「ヒトデ、ナシは……使役する、道具だと世界は、人々は」
提督「悪い。いじめ過ぎた。許してくれ。頼むからそんな顔しないでくれよ」
454: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/12(日) 21:24:51.07 ID:yiaMQ2SCO
< グラスを包み込む手をさらに包むのは >
提督「今日のカクテルはフローズンブルーマルガリータ。
カクテルワードは“ 常にバランスを心掛ける熱血家 ”、だ」
高雄「……申し訳ありませんでした。少し、熱くなってしまって」
提督「いや、あれは俺の所為だしな」
高雄「…………」
提督「それに、高雄がベッド以外で感情表に出すのもなかなか珍しい」
高雄「……不覚、でした」
提督「ま、フローズンカクテルで頭冷やしとけ」
高雄「…………」
提督「……それとも」
高雄「……はい」
提督「自分が分からなくなるくらい熱くして、有耶無耶にしてやろうか? 」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………お願いしても? 」
462: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/13(月) 23:42:35.02 ID:Xzdk2B0zO
< 良妻風賢(空)母 >
加賀「おはよう」
天城「あ、おはようございます」
加賀「今日の朝食はあなたなのね」
天城「ええ。明日は姉様ですね」
加賀「そう」
天城「…………」
加賀「…………」
天城「…………」
加賀「…………やけに似合うわね、割烹着」
463: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/13(月) 23:44:02.13 ID:Xzdk2B0zO
< ポテンシャル >
雲龍「寝癖直ってないわよ」
明石「うそ、どこですどこです」
雲龍「右向いて、そう…………あら」
明石「どうしました? 」
雲龍「……どうも直らないわ。一回リボンを解いてみてくれる? 」
明石「いいですけど別にそこまで」
雲龍「女としてそれはどうなのよ」
明石「や、別に……はい、解きましたよ」
雲龍「ええ。……………………あなたたまには他のスタイルも試すべきよ、やっぱり」
明石「はい? 」
464: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/13(月) 23:53:55.09 ID:Xzdk2B0zO
< 羞恥とは相手があって初めて >
高雄「七月十三日の誕生石はアリゲータークォーツ。
石言葉は“ 元気 ”、“ 没頭 ”、そして“ 好奇心 ”」
雲龍「……暑い」
明石「……ですね」
高雄「……テーブルに頬をつけるのはやめた方が」
雲龍「ちょっと冷たいんだもの」
明石「なんなら床に寝たいです……元気なんで無いですぅ」
高雄「……はぁ」
提督「ん? 変な寝方でもしてたか? 頬に痕付いてるぞ」
雲龍「! 」
明石「! 」
高雄「……わかりきっていたことでしょうに」
465: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/13(月) 23:55:23.42 ID:Xzdk2B0zO
< 淑女……? >
提督「まぁ、でもヤバイくらい暑いな」
天城「ええ」
提督「……と、思ったけどやけに涼しい顔してるじゃねぇか」
天城「この程度耐えることができなくてどうします」
提督「はーん……感覚でも遮断してるのか」
天城「いいえ? 淑女の嗜みです」
提督「へぇ……」
天城「はい」
提督「…………」
天城「…………」
提督「……淑女って凄いんだな」
天城「だからこそ淑女なのです」
466: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/13(月) 23:57:21.95 ID:Xzdk2B0zO
< この後結局引きませんでした >
加賀「弓を引きに行かない? 」
明石「今日はちょっと……」
雲龍「私も遠慮しておきます」
加賀「……続けていれば暑さも気にならなくなるかもしれないわよ」
明石「今日中にその境地には? 」
加賀「それは無理だけれど」
明石「じゃあいいです」
加賀「はぁ……」
雲龍「加賀さん一人でいいじゃないですか。一人の方が集中できますよ」
加賀「そうだけれど」
雲龍「なら」
愛宕「あれって単に寂しいだけじゃ……」
高雄「本人には言わない方がいいわよ」
467: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/13(月) 23:58:21.54 ID:Xzdk2B0zO
< 価値の理由 >
高雄「今日の誕生花は鉄砲百合。花言葉は“ 純潔 ”と“ 偽れない ”」
愛宕「まぁ、偽れないわよね」
加賀「鈴谷のような子は」
愛宕「鈴谷は純情ビッチ風乙女だとして」
高雄「なんなのそれは……」
愛宕「仮に処女っぽい演技なんてしてても最後はわかっちゃうし」
加賀「なるほど。……しかし再生くらいはたぶんできるわね」
高雄「私は嫌ですけどね。戦傷とはまた別の痛みがあるので」
愛宕「それに一回だけだから意味のあることだものねぇ〜 」
468: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 00:17:52.55 ID:UcGwSoiZO
< こもる >
提督「暑いな」
加賀「ええ」
提督「その服だと熱こもらないか? 」
加賀「そうね」
提督「なら匂いとかやば……なんでもねぇわ」
加賀「……そう」
提督「…………」
加賀「…………」
提督「……今日は屋上で飲むか」
加賀「よい判断です。さすが私の提督ね」
提督「おう」
469: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 00:23:12.66 ID:UcGwSoiZO
< 今日もお疲れ様でした >
提督「今日のカクテルはアペロールソーダ。
カクテルワードは“ 心酔わせる者に夢中になれる正直者 ”、だ」
Littorio「それは単に欲望に弱いだけのような」
提督「いいだろそれで。対象に心を鷲掴みされるくらいの魅力があるなら」
Littorio「まぁ、確かに」
提督「な」
Littorio「……蒸し暑いなか外で飲むビールは素晴らしいですね。身も心も酔ってしまいそう」
提督「いいことだ」
愛宕「えっだまめでーす! 」
明石「イエーイ! 」
雲龍「凄い盛り方……殻入れるお皿は……」
提督「うんうん。素晴らしいよ。本当に」
470: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 00:27:18.27 ID:UcGwSoiZO
< あなたの影からこんにちは >
天城「えーっと……赤霧島っと」
加賀「あなたがビール苦手なのって本当だったのね」
天城「はい。どうも舌に残るようでいけませんね」
加賀「そう……私にもいただけるかしら」
天城「もちろん。えー……」
高雄「グラスです」
天城「あ、ありがとうございます」
加賀「氷はこっちにあるわ。ええ、そーめん用のものが」
天城「では、どうぞ」
雲龍「……本当に苦手な女がジョッキで三杯も空けるわけないじゃない」
471: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 00:30:31.56 ID:UcGwSoiZO
< 歌い出したくなるこの心 >
提督「宝物の恋をしま鮮花ぁぁぁ! 」
明石「しまーす! 」
愛宕「というかしてまーすっ」
提督「せんきゅーうっ」
高雄「やれやれ……ここが基地以外他に何もないところでよかったですね」
雲龍「いつの間に明石は酔ったのよ」
天城「椅子に話しかけていた前回よりはマシですね」
Littorio「あれは酷かった。思わず目を背けたくなるくらい」
高雄「ほら、そんなことしてたら服が汚れますよ」
提督「んー? なんだ脱いでほしいならそうと早く」
高雄「違います。脱ぐならあちらで二人きりでお願いします」
愛宕「うわぁお、だいたーん」
明石「だいたーん」
加賀「一番後悔するのは高雄ね、きっと。…………刺身を追加してきますか」
475: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 23:49:57.26 ID:ODb2StZoO
< 疑惑 >
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……普通に俺のベッドだな。寝ゲロもしてない」
高雄「そうですね」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……なんか最後高雄に脱がされそうになった気がす」
高雄「何記憶捏造してるんです! してませんよそんなことっ」
476: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 23:52:06.38 ID:ODb2StZoO
< 恐れ >
提督「……俺いつ寝た? 」
愛宕「ん……フタマルマルマルくらい」
提督「あぁ、時間は大したことないのか……なんも覚えてねぇや」
愛宕「今回はちゃんと一人でベッドまで歩いて沈んでたわ」
提督「そうか」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「…………」
提督「……なんも記憶ないんだけど。取り返しのつかないことしてそうだ」
愛宕「それは高……わかったから。ほら睨まないで、ね? 」
高雄「…………」
477: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 23:53:44.71 ID:ODb2StZoO
< 諦め >
高雄「七月十四日の誕生石はスリーカラーフローライト。
石言葉は“ 働き者 ”、“ 無邪気 ”、“ 素直 ”、そして“ 創造 ”」
愛宕「捏造? 」
高雄「…………」
愛宕「素直になればいいのに」
高雄「…………」
愛宕「ま、結局あの人が沈んで半裸で寝てたけど」
高雄「…………なぜあなたは意識がはっきりしていたのかしら」
愛宕「だって高雄よりお酒に強いし」
高雄「……はぁ」
愛宕「別に悪いことじゃないじゃない? 誰も変には思わないわよ」
高雄「…………あの人が覚えてないのはちょっと。いつもあのようにとはいかないのよ、私」
愛宕「そうねぇ……」
高雄「…………」
愛宕「……でも結局あの人より強いのがいけないんじゃない? 」
高雄「……それって私にはどうしようも」
478: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 23:57:12.93 ID:ODb2StZoO
< 雰囲気としか >
雲龍「あ、トンボ」
明石「トンボですね」
Littorio「もう蜻蛉の出る季節ですか」
雲龍「ちょっと早めね。……なんだかあなただけ妙に艶めかしくない? 」
明石「トンボ」
Littorio「蜻蛉? 」
雲龍「……カゲロウ」
明石「陽炎? 」
Littorio「蜉蝣? 」
雲龍「……なにかおかしい気がする。あなた本当にこの国出身じゃないのよね? それに明石は明石でなにか違うし」
479: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/14(火) 23:57:57.24 ID:ODb2StZoO
< 自分にとっては新しい恋だから >
高雄「今日の誕生花はハイビスカス。
花言葉は“ 信頼 ”、“ 上品な美しさ ”、“ 繊細な美 ”、そして“ 新しい恋 ”」
Littorio「永遠の愛なんてもの、きっと存在しませんよね」
高雄「永遠だと感じさせてくれる恋はありますが」
Littorio「…………」
高雄「…………」
Littorio「……反論しようと思ったけれど高雄が言うと非常に重い言葉ですね」
高雄「それなら他人の男に色目を使うのはやめてちょうだい」
Littorio「ごめんなさい。それは無理」
480: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 00:01:28.97 ID:SF3angVoO
< 失望か、諦念か >
雲龍「そういえばままごとってしたことないわね」
愛宕「それ普通だと思うけど」
提督「お前ら幼児期ないんだからさ……」
雲龍「でもプレイもままごととして考えれば」
提督「考えねぇよ」
愛宕「それは……」
雲龍「…………」
提督「…………」
愛宕「…………」
雲龍「……ばぶ? 」
愛宕「うわぁ……」
提督「…………ドン引きだよ脳内ピンク女」
天城「……一瞬眩暈がしたのですがこれは天城がおかしいのですか……姉様」
雲龍「忘れて。遊びだから、ね? ジョークよ、お願いだから絶望しないで」
481: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 00:03:42.61 ID:SF3angVoO
< 褒めてない >
提督「今日のカクテルはカシスオレンジマティーニ。
カクテルワードは“ 人とのつながりを大切にする魂の師匠 ”、だ」
加賀「マティーニの酒言葉の一つに棘のある美しさがあったと思ったけれど」
提督「人とのつながりには棘だとか嫌悪もつき物だろ? 」
加賀「そうだけれど」
提督「それに……俺は棘のある美人を落とすの好きだぜ」
加賀「堕とす、の間違いじゃないかしら」
提督「棘があるな」
加賀「そういう女、好きなんでしょう? 」
提督「まぁな」
加賀「…………」
提督「…………」
加賀「……棘の無さ過ぎる男なんて嫌いだと思っていたわ。あなたに会うまで」
提督「そりゃどうも」
482: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 00:05:44.26 ID:SF3angVoO
< あなたという極上の >
提督「ん、ちょっと上向いて」
愛宕「? ん、ゅる……ぁ…………ちゅ……」
提督「…………昨日はここまでした気がする」
愛宕「ふふ……キスで記憶の更新でもできるの? 」
提督「感覚的にこんだけ気持ちいいこと忘れるわけないだろ。酔ってても」
愛宕「そ、ビール味のキスだったと思うけど」
提督「今は? 」
愛宕「……レモン。好きよね、キスの前の飴」
提督「あぁ。味がお前の味に変わるくらいまで続けるのが好きなんだ」
愛宕「その後も続けるくせに」
提督「止めてほしいのか? 」
愛宕「まさか。……もう一回」
483: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 00:07:03.88 ID:SF3angVoO
< あなたが欲しくて >
雲龍「自分を自分で慰めるときってどうしてるの? 」
Littorio「……どう、とは」
雲龍「中かそれともク」
Littorio「あ、そういう」
雲龍「そういう」
Littorio「……雲龍はどうなのです」
雲龍「最近どちらでもイけるようになったわ」
Littorio「本当にどうでもいい情報をどうもありがとう」
雲龍「どういたしまして。それで? 」
Littorio「…………いや、Littorioは言いませんよ、絶対に」
明石「普通の女性なら慰めたことなんて無いと答えそうですけどね……結局普通じゃないですよ」
484: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 00:09:18.21 ID:SF3angVoO
< 動きたくないとき、あるよね >
提督「悪い、ちょっと頼める、かな」
愛宕「どうせなら寝ちゃう? 」
提督「いや……楽になりたい」
愛宕「溜まってるの? 」
提督「なんか丁度酒と疲れが重なった気がする」
愛宕「ふーん……」
提督「……口で頼む」
愛宕「いいけど……乗ってもいい? 」
提督「……こちらこそ」
487: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 01:35:12.53 ID:2xDjqoJwO
< ホテらすネツタイヤ♪ >
提督「……くっそ暑いな」
愛宕「ん……そうね」
提督「やめろよな、こんななか密着するの」
愛宕「賢者タイム? 」
提督「……水、取ってくれ」
愛宕「もう温いわよこれ」
提督「…………アイス食べたい」
愛宕「取ってくれば? 私はなんでもいいわ」
提督「そんな気力ねぇわ」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「…………次」
提督「ん? 」
愛宕「先にイッた方がアイスと飲み物取ってくる、ってのはどう? 」
提督「疲れてんだけど……ま、楽しみの為には仕方ないな」
愛宕「自信家ね、ふふ。……負けないんだから」
488: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 01:35:49.75 ID:2xDjqoJwO
< 風呂上りに屋上で >
雲龍「…………」
明石「…………」
雲龍「…………」
明石「…………」
雲龍「…………物凄く間抜けな図よね」
明石「…………仕方ないですよ。それにこの暑いなかお風呂に誘ったの雲龍さんじゃないですか」
雲龍「入っている間は快適だったわ」
明石「入りつつ冷たいもの飲むのはよかったですねぇ」
雲龍「…………」
明石「…………」
雲龍「…………」
明石「…………」
雲龍「…………バケツの水に氷入れるのってありかしら」
明石「……雲龍さんときどき本当に天才になりますよね」
489: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 01:36:41.32 ID:2xDjqoJwO
< 犬でなにか問題でも? >
提督「…………ほらよ」
愛宕「ありがと☆ 」
提督「…………腹立つ顔」
愛宕「ふふ……負け犬くんはおとなしくしていましょうね? 」
提督「…………」
愛宕「……んふ」
提督「…………」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「…………あっ、垂れてきた」
提督「カップにすればよかったかな」
愛宕「んー……」
提督「…………」
愛宕「…………舐める? 」
提督「俺は犬かよ。……………………ん」
494: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:11:28.52 ID:/+7Apmm5O
< それはもうポニーじゃない >
天城「本当に暑いですね」
雲龍「そうね」
天城「あまりにも暑過ぎるのでポニーテールにしてみました。うなじが涼しいです」
雲龍「似合ってるわ」
天城「ありがとうございます」
雲龍「……」
天城「……」
雲龍「……私もしてみようかしら」
天城「それは……似合うと思いますよ? 」
495: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:18:10.06 ID:/+7Apmm5O
< 結論 >
愛宕「ポニテできそうもないのって高雄だけ? 」
高雄「そうね。結べないこともありませんがきっとみっともなくなりますから」
提督「でもまぁ、雲龍もできない部類だろ。ポニテにはならない」
愛宕「サラブレッドテールとか? 」
提督「そんな適当な」
高雄「そもそもサラブレッドよりも長そうですし」
愛宕「うーん……」
提督「まぁ、うなじが見えるのはいいことだ。隠れてるのもそれはそれでそそるけどな」
496: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:21:58.00 ID:/+7Apmm5O
< 無表情でも感情は >
高雄「七月十五日の誕生石はローズアメジスト。
石言葉は“ 純粋 ”、“ 前向き ”、“ 向上心 ”、そして“ 美的感覚 ”」
加賀「あなたも弓、引かない? 」
提督「ん? 」
加賀「きっと様になります。それに筋力も十分です」
提督「弓、弓ね……引いたことは何回かあるぜ? 」
加賀「そうなの? 」
提督「学生時代に知り合いとちょっとな」
加賀「……是非、引きましょう」
提督「いや、いいよ。お前が引いてるの見てる方が楽しいし」
加賀「…………」
提督「……わかった、わかったよ。今度呼んでくれ。今日はまだ執務が終わってない」
加賀「ええ、楽しみにしていますから」
497: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:31:36.24 ID:/+7Apmm5O
< 蠢く魔物 >
愛宕「今日のデザートでーす」
Littorio「チェリー……ですか」
提督「さくらんぼとも言う」
Littorio「Ciliegia、ですね。祖国だと」
提督「ふーん……」
愛宕「……ん、できた」
Littorio「? 」
愛宕「口の中で結べるのよぉ」
Littorio「Littorioもできますよ? 」
愛宕「え、そうなの? 」
Littorio「ええ。…………ほら」
愛宕「あ、ほんと」
提督「…………とりあえずキスが上手そうだと思ったよ、俺は」
高雄「知りませんよそんなこと」
498: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:33:34.66 ID:/+7Apmm5O
< 温かい心で見守ってください >
高雄「今日の誕生花はローズピンク。
花言葉は“ 満足 ”、“ 愛らしい ”、そして“ 温かい心 ”」
提督「愛らしい」
高雄「はぁ」
愛宕「潮ちゃんとか? 」
提督「なるほど……お前はそういう路線か」
愛宕「路線? 」
提督「俺は鳳翔とかそういう方向を思い浮かべたから」
愛宕「なるほどねぇ〜 。それもわかるわ」
提督「な? あれで身長低いあたりヤバいよな」
愛宕「ヤバいわね」
高雄「…………ヤバいのはあなたたちの頭ですよ」
499: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:39:03.52 ID:/+7Apmm5O
< それがこだわりだから >
提督「今日のカクテルはチナールコーラ。
カクテルワードは“ 人生にこだわりを持つアーティスト ”、だ」
Littorio「あなたは」
提督「あぁ」
Littorio「絵画や彫刻は嗜まないのですか? 」
提督「んー……そんなにだな。特に抽象芸術とかシュールレアリズムはわからないし。Littorioは? 」
Littorio「Littorioもそこまで造詣が深いというわけではありませんけれど」
提督「そっか。好きな画家は? 」
Littorio「ティツィアーノを」
提督「へぇ……」
Littorio「……」
提督「……ティツィアーノ、飲むかい。イタリア生まれのワインカクテル」
Littorio「ふふ……お酒の知識が豊富だこと。どこで覚えたのかしら? 」
提督「……問題あるか」
Littorio「いえ……もちろんいただきましょう」
500: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:41:58.52 ID:/+7Apmm5O
< 風鈴の音が響く >
天城「蚊取り線香、ですか」
雲龍「今年もこの時期なのね」
Littorio「本当に効果があるのでしょうか」
天城「あると思うのも大事ですよ。それに天城はこの匂い、嫌いじゃないです」
雲龍「そうね。いい匂いではない気もするけど」
Littorio「はぁ」
天城「…………」
雲龍「…………」
Littorio「…………」
高雄「……なにしてるの、Littorio」
Littorio「いえ、蚊取り線香というものが効果的なのか観察していたのです」
高雄「は?
Littorio「……でも近くに蚊が来ないの」
高雄「…………馬鹿め……と言って差し上げますわ」
501: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:45:22.94 ID:/+7Apmm5O
< 色か形かデザインか >
天城「…………」
雲龍「…………」
天城「…………」
雲龍「…………」
天城「…………姉様ってかなり過激な下着ですよね」
雲龍「……そう? 天城も結構エグいような……」
天城「…………」
雲龍「…………」
天城「…………」
雲龍「…………」
天城「……姉様程ではありませんよ。ええ」
雲龍「……でもあなたがそれを、と考えると一気に……その、そそるって言われそうよ? 」
明石「……私からすれば……いや、まぁ私もこっち来てからちょっと変わりましたけども」
502: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:48:48.31 ID:/+7Apmm5O
< 柔らかな土の匂い >
加賀「虫の音を聴きつつお酒や西瓜を、というのも悪くない」
明石「や、そんなものなくても普段から飲んでるじゃないですか」
加賀「風流や趣を解すのとそれは矛盾しないわ」
明石「はぁ」
加賀「……明石も」
明石「あ、どうも」
加賀「…………」
明石「…………」
加賀「…………」
明石「…………」
加賀「…………雨、降るわよ」
明石「はい? 」
503: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/15(水) 23:50:42.21 ID:/+7Apmm5O
< 滑らかな髪の匂い >
提督「ん、いい匂い」
高雄「ゃ……シャンプー、ですよ」
提督「高雄の髪だからだよ。匂いがよくてもボサボサの汚い髪なら意味がない」
高雄「そう……んっ」
提督「……気にしてない? 」
高雄「……なにを」
提督「ポニテ」
高雄「あぁ……別に」
提督「そうか? 」
高雄「…………そんなこと。あなたが気にしないって知ってるから」
提督「そう」
高雄「ええ」
提督「……高雄の部屋、行きたいな」
高雄「…………お招き、いたしましょう」
507: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:35:56.00 ID:Y+V12mYaO
< とある朝のひとこま >
提督「ん……」
高雄「ぁ……ちょっと、苦しいです」
提督「聞こえない」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……今日は蒸し暑そうだな」
高雄「……ええ」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………もう少し、抱き締めさせて」
高雄「…………仕方、ないですね」
508: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:36:56.61 ID:Y+V12mYaO
< そしてこれもまた >
加賀「……これ、どこに捨てればいいかしら」
愛宕「あら、壊れた傘? 」
加賀「おそらく昨夜の雨と風で飛んできたのでしょう。
基地の近くに落ちていたわ」
愛宕「ありがとうございまーす。ゴミは……そのまま廃棄だから……ちょっと待ってくださいね」
加賀「ええ」
雲龍「……おはよう」
天城「おはようございます」
加賀「おはよう。相変わらずね」
雲龍「昨日は風の音が煩くて寝付けなかったの」
天城「いつも通りじゃないですか」
雲龍「そう……? ……とりあえず眠いわ」
加賀「……相変わらずね、色々と」
509: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:37:27.61 ID:Y+V12mYaO
< なぜ使い始めに壊れるのか >
提督「麦茶くれ」
愛宕「んー……はい」
提督「さんきゅ。……っはぁ」
愛宕「温度自体は下がったけど蒸し暑いわねぇ」
提督「あぁ。これは辛い。汗が書類に落ちる」
愛宕「タオルでも頭に巻く? 」
提督「嫌だなぁ、暑い暑い暑い」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「……明石ー、クーラーまだ直らないの? 」
明石「あとちょっとあとちょっとですから。それより私にも麦茶……」
510: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:38:39.45 ID:Y+V12mYaO
< 井戸ば……ガールズトーク >
天城「明石さんも大変ですね……」
雲龍「クーラーを直せるの彼女しかいないから」
高雄「まぁ、業者や陸軍を呼ばなくてもいいのは楽でいいです」
天城「? 」
高雄「……暑いですよね」
天城「まぁ……はい」
高雄「ブラウスの胸元を開けたり薄着するじゃないですか」
天城「してますね。高雄さんらしくもない」
雲龍「ボタン最初からなくてもいいわね、それ」
高雄「それで業者など呼ぶと……その、見られるんですよ」
天城「あー……なんとなくわかります」
雲龍「男ってそんなものよね」
511: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:39:14.98 ID:Y+V12mYaO
< 避難所 >
加賀「と、言いつつ提督と愛宕と明石以外は全員談話室にいるのね」
Littorio「彼らは修理と監督だとして……Littorioたちが犠牲になる必要はありませんから」
雲龍「犠牲ってあなたね」
天城「麦茶のおかわりが欲しい方は? 」
雲龍「お願い」
Littorio「Littorioも」
加賀「私はいいわ」
高雄「私も一杯。……そろそろ終わるでしょうし。飲み終わったら戻って仕事でも再開しますか」
512: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:39:57.46 ID:Y+V12mYaO
< 過度な露出 >
天城「……でも高雄さんブラウス直したりしていきませんでしたね」
加賀「業者も陸のも来てないじゃない」
天城「提督がいます」
雲龍「それ比べられると思うの? 」
天城「いえ、そうは言いませんけれど」
雲龍「そういうものよ。あれで高雄はむっつりだし。誘い受けというかなんというか」
天城「はぁ」
加賀「あなたが言うと説得力あるわね、とても」
513: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:40:38.55 ID:Y+V12mYaO
< 暗黙の >
高雄「七月十六日の誕生石はミルキーアクアマリン。
石言葉は“ 健康 ”、“ 努力 ”、“ 素直 ”、“ 健全 ”、そして“ 優しさ ”」
提督「なんか面白みのない単語が並んでる感じだな」
高雄「石言葉は面白みなんて求めてないと思いますけど」
提督「でもさぁ、なんか欲しくない? 」
高雄「私は普通の生活で十分です」
提督「うーん……」
高雄「…………あなたが健康で、今まで通り優しくて、私があなたに素直であろうと努力する日々。十分じゃありませんか」
提督「……まぁな」
愛宕「…………そこで健全を抜くあたり実にここらしいわね」
514: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:41:24.50 ID:Y+V12mYaO
< どちらが手を出したかはご想像に >
高雄「今日の誕生花はライラックホワイト。
花言葉は“ 若さ ”、“ 青春の歓び ”
、そして“ 美しい契り ”」
提督「美しい契りってなんだ? 」
愛宕「そりゃ……結婚でしょ」
提督「でも政略結婚とか」
高雄「そういうのって今の時代にもあるんでしょうか」
提督「政治上はさすがにないだろうけど社内で上司の娘と、とかはあるだろ。軍でもあるし」
愛宕「じゃああれよ。契りを結ぶ人が美しければいいのよ」
提督「借金の書類に判を捺す美人とかどうすんだよ」
高雄「…………」
愛宕「…………」
提督「…………なんかエロいでっ」
515: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:41:58.31 ID:Y+V12mYaO
< くノ一かなにかか >
Littorio「あなたって割と童顔ですよね」
愛宕「そう? 」
Littorio「ええ、ショートにしたらよくわかると思うの」
愛宕「うーん……今のところ切る予定はないんだけど」
Littorio「いえ、構いませんよ。切ってほしいわけではなくて」
愛宕「そ」
Littorio「ええ」
愛宕「…………あれ、でも私が童顔に見えるってことは高雄が老けて見え」
高雄「なにか? 」ヌッ
愛宕「……別に? 今日も大人っぽくて綺麗よ? 」
高雄「そう……ありがとう。あなたも愛らしくて自慢の妹よ。……ふふ」
愛宕「……ふふ」
高雄「……ふふ」
Littorio「……………………高雄は本当にどこからでも現れますね。はっ、もしやこれがニンジャ」
516: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/16(木) 22:42:40.72 ID:Y+V12mYaO
< それはこの世で最も尊き >
提督「今日のカクテルはサザンコーラ。
カクテルワードは“ 力を貸すことに歓びを感じる素直な人 ”、だ」
明石「これって普通の感覚じゃないです? 」
提督「ん? 」
明石「例えば今日なんかエアコン直したりしましたけど歓びというか悪くない気分でしたよ? 」
提督「そうか」
明石「あなたや高雄さんたちが喜んでくれると思えばどうということもないですし」
提督「……明石」
明石「なんです」
提督「お前さ……いいやつだよな。お前みたいなやつが沢山増えればいいのにって思うよ、俺は」
明石「はぁ。……? 」
522: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:08:32.31 ID:GYE78Wv60
< 幸せというのは幸せにしたい人がいるということである >
提督「あぁ……生卵美味い」
高雄「大丈夫ですか。それ割と危険水域だと思いますけれど」
提督「じゃあ、お前がもう少し自重しろよ」
高雄「……あなたが、__さんが自重すればいい話では」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……Please repeat.」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………あなた以外考えられない程に。高雄という女は、__さんなくして存在できませんよ」
提督「……………………あぁ、高雄。お前を幸せにしたい。お前は幸せか? 」
高雄「この上なく。幸せですよ」
523: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:09:31.71 ID:GYE78Wv60
< あつがなついからね >
愛宕「あら、もう変えるの? 」
高雄「ええ、さっき見たら枯れかけていたから」
愛宕「ふーん……やっぱりこの季節はお花もすぐ萎れちゃうわねぇ」
高雄「そうね」
愛宕「……そういえばお花を選ぶ基準ってなんなの? 」
高雄「基準、というか。割と気分ね」
愛宕「そうなの? 」
高雄「ええ。いつも同じ花だと面白くないかな、くらいよ」
524: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:10:17.12 ID:GYE78Wv60
< 本人は一生懸命なのかもしれないが >
高雄「七月十七日の誕生石はプラセールゴールド。
石言葉は“ 一途 ”、“ 熱心 ”、“ 一生懸命 ”、そして“ 真実を求める ”」
Littorio「一途というのも行き過ぎると考えものですよね」
高雄「まぁ……そうかしらね」
Littorio「お互いに満足しているならばいいけれど一方通行の一途さは恐ろしいわ」
高雄「ストーカーとかですね」
Littorio「ええ、Littorioはたぶんすっぱりとお断りしてしまうのでその後が怖いわ」
高雄「そう」
Littorio「…………」
高雄「…………」
Littorio「……でも、提督はそういうタイプじゃありませんね」
高雄「タイプというか一途になる理由がないというか……タイプもですけれど」
525: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:11:33.74 ID:GYE78Wv60
< 制服は似合うかな? >
加賀「大学生って大変ね」
明石「はぁ」
加賀「就職活動なんてストレス酷いでしょう」
明石「でも割とモラトリアムみたいなものだと思いますけど」
加賀「そうかしら。江田島に行ったことがあるけれどあれは楽しいとはあまり思えないわ」
明石「江田島と普通の大学はまた別ですよ。
帝大生だって殆どは軍じゃなくて就職か官僚でしょう?
いかに軍がそういう場所かわかるってもんです」
加賀「む……」
明石「まぁ、私は生まれ落ちてからずっと軍にいますから詳しくは知りませんけどね」
加賀「…………」
明石「…………」
加賀「……私も学生になりたいわ。いつかなってみたい」
明石「いいんじゃないです? きっとモテますよ、加賀さんなら」
526: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:13:03.24 ID:GYE78Wv60
< 誰のための >
雲龍「バスケタンクというのを試してみたの」
提督「見りゃわかるが……いいんじゃないの」
雲龍「あまりいい反応じゃないわね」
提督「……俺、ロンスカ好きなんだよ。ワンピースもロングがいい」
雲龍「……高雄は? 」
提督「あいつはまた別のな。……ミニの際どさも嫌いじゃないけどさ。
雲龍「そう……」
提督「まぁ、お前は似合ってると思うぜ? 背高いしおっぱいあるし足綺麗だしな」
雲龍「……あなたが好きじゃないと意味がないわ」
提督「嫌いではないぜ? 」
雲龍「意味が、意味がないのよ、それじゃあ」
加賀「…………難儀な性格ね。私もだけれど」
527: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:13:46.45 ID:GYE78Wv60
< あなたは愛に相応しく >
高雄「今日の誕生花はローズホワイト。
花言葉は“ 清らかな愛 ”、“ 尊敬 ”、そして“ 私はあなたに相応しい ”」
提督「へぇ……」
高雄「なんです」
提督「今朝から執務室の花瓶に差してある花は? 」
高雄「白い薔薇ですね」
提督「差したのは? 」
高雄「私ですが? 」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……俺もあげなきゃダメかな」
高雄「いえ、既に私のものですから。確認するほどのことでも」
提督「そう、か」
高雄「くださるのであればいただきますけれど、ね」
528: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:14:40.99 ID:GYE78Wv60
< どうなるのかな >
提督「国立競技場ねぇ」
愛宕「結局どうなるのかしら」
提督「一応明言してるし。さすがに今回の決定は撤回しないんじゃないの」
愛宕「他人事」
提督「他人事だからな。スポーツは好きだけど」
愛宕「でも野球はきっとやらないわよ? 」
提督「別に野球が特別好きなわけでもないし。
サッカーもテニスも同じくらい好きだよ」
愛宕「柔道は? 」
提督「見ててもどかしいもん。俺ならこうする、って感じでさ」
愛宕「テレビ観ながら身体動くタイプよね」
提督「子供の頃から直んなくてな」
愛宕「それ可愛いわね。お姉さん食べちゃいたいかも」
提督「そうか? 」
愛宕「写真とかないの? 」
提督「あるだろうけど……アルバムどこやったかなぁ」
529: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:15:34.26 ID:GYE78Wv60
< 非常に名誉な >
加賀「んっ、んっ……っはぁ」
雲龍「品位も誇りもあったもんじゃないですね」
加賀「それだけあなたたちを信頼しているということよ」
雲龍「……そ、そう、ですか」
加賀「でもここにきて初めてよ。赤身をビールで流し込むなんて食べ方覚えたの」
明石「……おじさん臭い」
提督「な、なんだって。俺がおじさんだと」
愛宕「フェロモンみたいなものよぉ〜 」
提督「なーんだ、安心だね」
高雄「そんなわけありますか」
加賀「……美味しいじゃない」
雲龍「……信頼、信頼……そう。私、明日も生きていけるわ」
天城「姉様……」
530: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:16:20.02 ID:GYE78Wv60
< 地政学上云々 >
提督「今日のカクテルはノルマンディコーヒー。
カクテルワードは“ 社会で人間関係を構築する勇者様 ”、だ」
雲龍「……これつくった人ってもしかしてニートなの? 」
提督「や、そんなことは……」
雲龍「でもそうとしか思えないんだけど」
提督「…………」
雲龍「せめて人格者とかにすればよかったのに」
提督「……ノルマンディだから勇者にしたのかもな」
雲龍「あぁ、なるほど……嫌なイメージね」
提督「っても中世のノルマンディ公国の成立過程からしてそんなもんだし」
雲龍「はぁ」
提督「しかもそのあとのノルマンコンクェストだって征服戦争であってだな」
雲龍「ふーん……焼酎が飲みたいわ」
提督「ウィリアムが……芋でいいか? 」
雲龍「ええ」
天城「……姉様、いい話の逸らし方でしたね」
雲龍「あまり歴史や戦争の話はしたくないもの。
それに本当に飲みたかったから許してほしいわ」
531: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:19:08.61 ID:GYE78Wv60
< どうかな >
提督「あー……谷間に指と舌挟み込みたい」
愛宕「いいけど……明石が目の前に」
明石「……いますね」
提督「明石のおっぱいも吸いたい揉みたいいじめたい」
明石「私は……愛宕さんとかよりちいさいですから」
愛宕「でも明石も大きい方よね〜 。たぶん挟めるし」
明石「……」
提督「おっぱいに貴賎はねぇよ。感じてくれればね」
明石「貴賤なんて大袈裟な」
提督「は? 俺が言ってんだぞ? 」
愛宕「相当説得力あるわね」
明石「……それはそれでどうなんです」
532: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/17(金) 22:20:02.10 ID:GYE78Wv60
< 男女区別。差別にあらず >
提督「……青白い血管浮いたおっぱい吸いたい」
雲龍「……私もあなたのおちん」
提督「馬っ鹿じゃねぇの。女の子は品位を守ってください」
雲龍「えぇ……あなたも大概だと思うけれど」
提督「男はいいんだよ。皆変態だ」
雲龍「女だってまともな頭してれば好きな男に抱かれたいし奉仕してあげたいのよ」
提督「……マゾ女の意見はあんまり」
雲龍「ソフトサドの意見こそあんまり」
提督「…………おっぱい」
雲龍「おちん」
提督「ばーか」
538: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:44:11.71 ID:dYiAoXc20
< そのうち、ね >
明石「そういえば演習ってどうなったんです。なんか待機命令だけ出てますけど」
提督「あぁ、たぶん月末だ。横須賀とかから色々呼んだらずれた」
明石「はぁ。なるほど」
提督「最初はここの人員だけにしようと思ったんだが……そろそろ大規模な作戦があるらしくてな」
明石「へぇ……」
提督「…………」
明石「…………」
提督「…………」
明石「…………それ凄い機密ですよね? 」
提督「おう。喋ったらただじゃ済まないぞ」
明石「えぇ……聞いたこと忘れたいんですけどそれ」
提督「気にすんな気にすんな。そのときは俺も一緒よ」
明石「全く嬉しくないです」
539: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:44:55.50 ID:dYiAoXc20
< 流行というか一時的な発作 >
高雄「七月十八日の誕生石はレインボームーンストーン。
石言葉は“ 優しい ”、“ 素敵な笑顔 ”、そして“ 流行に敏感 ”」
提督「いっぱい食べる君が好きー」
高雄「テンション高いですね」
提督「雨だとテンション上がらない? 」
高雄「わからなくもないですけど……」
提督「はー……このまま外で水遊びしてぇ」
高雄「ご勝手に」
提督「来ないの? 」
高雄「見ているだけなら」
提督「ばしゃばしゃしない? 」
高雄「しません。汚くなるじゃないですか」
540: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:45:36.05 ID:dYiAoXc20
< 自己嫌悪 >
高雄「今日の誕生花はモナルダ。花言葉は“ 安らぎ ”」
加賀「前線に出張っている方から見ればここはオアシスのようなものでしょうね」
天城「……そうですね」
加賀「彼ら彼女らこそ休息が必要なのかもしれないわ」
天城「…………そうですね」
加賀「私も、いつかはこの報いを受けるかもしれない」
天城「………………そうですね」
加賀「それでも……抜け出せないのが恐ろしい。自分も、彼も、ここも」
天城「……………………そう、ですね」
雲龍「……まったく安らげてない顔してるけれど大丈夫? 」
541: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:46:17.41 ID:dYiAoXc20
< 明石とLittorioの夏グラが >
愛宕「で、結局浴場で水遊びって」
提督「ふははは、今回は人数分の水鉄砲もあるぞぉっ」
高雄「……また、意味のわからないお金の使い方を」
雲龍「で? どうして隠してるの? 」
明石「だって恥ずかしいじゃないですか。雲龍さん恥ず、かしくないみたいですね、ええ」
天城「……Littorioさん。その……胸の下が」
Littorio「見せているのですけれど」
加賀「天城も割と……まぁ、ある程度大きいと隠そうとした場合逆に見苦しくなるものね、水際って」
542: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:47:09.95 ID:dYiAoXc20
< スケTは基本 >
提督「いえーい! すっけすけーいっ」
加賀「……頭にきました」
提督「へーい、艦載機の操作しかできないんじゃないのー? 」
雲龍「なんですって」
天城「……天城たちも敵に回しましたね」
Littorio「ふふ……ではLittorioは戦艦組として提督側に」
愛宕「重巡は……鉄砲ちーむ? 」
高雄「皆さん乗り気ですね……」
明石「仕方ないですねー……空母ちーむになりますかぁっ」
543: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:47:46.99 ID:dYiAoXc20
< 本日のハイライト >
雲龍「あんっ。水着の紐がぁん」
提督「お? 」
天城「余所見は禁物、ですよっ」
提督「あ? ぶへっ」
高雄「やれやれ……」
加賀「提督を狙いましょう」
明石「えーい! 」
Littorio「えーい! 」
提督「つっめた。つーかてめぇ仲間だったろうがよLittorioぉ! 」
544: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:48:26.39 ID:dYiAoXc20
< 終わった。何もかも >
提督「ふぅ……堪能した」
愛宕「ぷるっぷるのばいんばいんだったわねぇ」
提督「うん」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「…………びっしょびしょねぇ」
提督「…………なんで廊下に出てまでやったんだろ」
545: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 17:49:07.23 ID:dYiAoXc20
< そもそもいい大人は酒を飲むのか >
提督「今日のカクテルはソココーラ。
カクテルワードは“ 歓喜の爆発を覚醒させる行動派 ”、だ」
雲龍「本格的に意味がわからないんだけれど」
提督「ほら、あれだよあれ。この時期暑いしな。つくったひとも疲れてたんだよ」
雲龍「別に一つ一つ一日ごとに考えたわけじゃないと思うの」
提督「……ソココーラってのはサザンカンフォートの頭文字を取ってソコ。
それとコーラのカクテルなんだよね」
雲龍「……そう」
提督「意味がわからないことをそのままにしておける大人になりなさいってことだよ、うん」
雲龍「お酒を飲めるのは大人だけ、違う? 」
提督「いい大人とは言ってないだろ? 」
天城「まったくです」
549: 眠い……でも寝れない ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 23:12:42.84 ID:1A1f7GRV0
< あなたは私の世界そのものだから >
提督「……愛宕」
愛宕「なぁに? 」
提督「好きだよ。この世のなによりも」
愛宕「酔ってる。私のことそんなに好き? 」
提督「俺のことが信じられない? 」
愛宕「……大好き。あなたのこと、なによりも信じられる」
提督「…………」
愛宕「……死んでもいいし、殺してもいいのよ。あなたになら、私」
提督「お前は俺の幸せなんだ。幸せを自分で壊すか? 」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「……ん……ゅる……ん…………ちゅ……」
550: 眠い……でも寝れない ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 23:13:11.44 ID:1A1f7GRV0
< あなたは私の世界そのものだから >
提督「……愛宕」
愛宕「なぁに? 」
提督「好きだよ。この世のなによりも」
愛宕「酔ってる。私のことそんなに好き? 」
提督「俺のことが信じられない? 」
愛宕「……大好き。あなたのこと、なによりも信じられる」
提督「…………」
愛宕「……死んでもいいし、殺してもいいのよ。あなたになら、私」
提督「お前は俺の幸せなんだ。幸せを自分で壊すか? 」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「……ん……ゅる……ん…………ちゅ……」
551: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 23:14:12.51 ID:1A1f7GRV0
ミス
申し訳ない
552: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/18(土) 23:29:39.85 ID:1A1f7GRV0
< 本音が漏れてしまうほどには >
雲龍「……彼の部屋から雌の匂いがするわ」
高雄「愛宕、ですね」
加賀「今、乱入してもいい? 」
高雄「邪見にはされないでしょうけど……嬲られますよ」
加賀「愛宕に触られるのはちょっと」
雲龍「あの人の指や舌以外はダメよ」
天城「……天城は……正直に言えばあの人が一途なら、欲しいです」
雲龍「酔ってるわね。本音が出るくらいなら」
天城「……天城も女、ですから」
555: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/19(日) 19:15:38.05 ID:2/5Cmw2UO
< 真っ赤な、真っ赤な…… >
提督「Littorio」
Littorio「お呼び? 」
提督「……昨日の水着」
Littorio「んー? 」
提督「悪くない、いや、実に好みだ」
Littorio「それはよかった。LittorioがLittorioらしさを出した甲斐があるというもの」
提督「実に地中海的な……」
Littorio「地中海的な? 」
提督「…………俺のこと好き? 」
Littorio「わからない? 」
提督「…………いつまでここにいるの? 」
Littorio「さぁ? 」
556: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/19(日) 19:16:13.58 ID:2/5Cmw2UO
< 熱心に消極を守るという >
高雄「七月十九日の誕生石はロードクロサイト。
石言葉は“ 熱心 ”、“ 実力 ”、“ 責任感 ”、そして“ 創造的 ”」
明石「あれって口説いてるんでしょうか」
愛宕「口説くっていうか……お互いに踏み込んだ会話なんてしたくないけどなんとなく喋ってたいみたいな感じでしょ」
明石「はぁ」
高雄「あそこで押していかないあたりLittorioもよくわからないわね」
愛宕「…………」
明石「…………」
愛宕「……自分はなかなか見えないものよね。生きていると」
明石「……そうですね」
557: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/19(日) 19:17:03.33 ID:2/5Cmw2UO
< 後悔の数だけ女性は >
高雄「今日の誕生花はトリカブト。
花言葉は“ 後悔 ”、“ 敵意 ”、そして“ 騎士道 ”」
雲龍「後悔、敵意、トリカブト……」
提督「や、別にそんなね。トリカブトの花って紫で綺麗じゃん」
雲龍「それで? 」
提督「なんも。綺麗であることに既にポジティブな意味があるからさ。
それに騎士道なんてなかなかイカした言葉だろ」
雲龍「……綺麗であることに意味、ねぇ」
提督「トリカブトは花だ。人間じゃねぇからな」
雲龍「…………」
提督「…………」
雲龍「……真理ね」
提督「な」
558: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/19(日) 19:17:40.89 ID:2/5Cmw2UO
< まだかなまだかな >
天城「梅雨明け、しました? 」
加賀「体感的には」
明石「例年はもう少しあとみたいですけどね」
天城「まぁ、これ以上酷くは降らないでしょう」
加賀「そうね。お酒の美味しくなる時期よ」
明石「私は何もツッコミませんからね……でも湿気が減ると楽でいいですね」
天城「髪のお手入れも……ええ」
明石「機械系は気を付けないとですからね」
加賀「食べ物も」
明石「…………本当そういうのばっかりですね加賀さん」
559: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/19(日) 19:18:39.07 ID:2/5Cmw2UO
< 一夜の夢を見ませんか? >
提督「今日のカクテルはドランブイオレンジシェーク。
カクテルワードは“ 常に前向きな姿勢で臨むまっすぐな人 ”、だ」
雲龍「普通ね」
提督「最近がおかしかっただけだしな」
雲龍「……私、綺麗? 」
提督「あぁ。だけど俺がそれ以外の応え方すると思うか? 」
雲龍「…………」
提督「でもそうだな……お前の前向きになれない自分が嫌いで諦めつつ諦めきれないところ、綺麗だと思うぜ」
雲龍「ふふ……なにそれ」
提督「女の綺麗な理由なんて幸せか不幸せしかないからな。お前の綺麗は幸せだからこそ浮き上がる不幸せだ」
雲龍「…………」
提督「…………」
雲龍「……シェリー酒」
提督「なんなりと」
563: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:42:29.36 ID:ob32zCLo0
< 廊下で合流 >
提督「っ……フ-…………」
愛宕「……目にしみるわ」
提督「離れてろよ。……服に臭いつくぞ」
愛宕「今日までの寝巻きだから」
提督「あっそ」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「……雲龍は? 」
提督「寝てた」
564: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:43:15.29 ID:ob32zCLo0
< 本日も平常運転 >
提督「海の日だな」
高雄「ですね」
提督「休日の筈だよな」
高雄「世間では」
提督「……水着の女の子と砂浜と太陽はどこだ? 」
高雄「そこらの浜辺にはいるのじゃないですか」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……不貞寝したい」
高雄「ダメです」
565: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:44:01.10 ID:ob32zCLo0
< 理解されないユーモア >
明石「そういえば山の日ってできましたよね」
加賀「八月の十一日ね」
明石「ええ。来年からですけど……必要だと思います? 」
加賀「休みは多い方がよいのじゃなくて? 私たちには殆ど関係ないとしても」
明石「そうですけどね。でも、それなら六月になにかつくるべきじゃないかなぁと」
加賀「……酷なことを言うようだけれど」
明石「はぁ」
加賀「五月病罹患者を淘汰するのに必要だと思うわ。今の六月」
明石「…………」
加賀「…………」
明石「……それ酷すぎませんかねさすがに」
加賀「……そこまでかしら。笑うところだと思ったのだけれど」
566: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:44:51.00 ID:ob32zCLo0
< ケアの具合とかね >
高雄「七月二十日の誕生石はアクアマリンキャッツアイ。
石言葉は“ 努力 ”、“ 素直 ”、“ 勇気 ”、“ 活発 ”、そして“ 前向き ”」
提督「…………」
愛宕「なんだかやけに真面目に執務してるわね」
高雄「ええ」
提督「…………」
愛宕「凄くない? これ重要なのは殆どもう終わらせてるし」
高雄「そうね」
提督「…………」
愛宕「……熱でもあるの? それともなにか」
高雄「…………今日は水着を見たいそうよ。二人分の」
提督「…………」
愛宕「あっ……」
高雄「…………」
提督「…………」
愛宕「…………ちょっと確認してくるわ」
高雄「そう」
567: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:45:34.71 ID:ob32zCLo0
< そんな代価があるのなら >
高雄「と、言っても先日着たばかりですよね。浴場でしたけど」
提督「わかってねぇな。全く違うんだよ」
高雄「はぁ」
提督「なにより触れるかどうか。これが大事だ」
高雄「…………」
提督「欲にまみれた男は強いぞ。今の俺は普段の数倍強い」
高雄「……ここで私がストリップショーでも始めたらそれでも触れずに夜まで待てますか? 」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………やんねぇの? 」
高雄「ふふ…………ダメです。夜まで待ってくださいね」
568: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:46:20.93 ID:ob32zCLo0
< 考えることは同じ >
高雄「今日の誕生花はフィソステギア。
花言葉は“ 素直さ ”、“ 達成 ”、そして“ 努力 ”」
提督「…………」
愛宕「ふぅ……大丈夫だったわ」
高雄「最近着たばかりでしょう? 」
提督「…………」
愛宕「それでも、よ。お腹はともかくヘアは気を抜くと危ないもの」
高雄「そう。まぁ……そうね」
提督「…………」
愛宕「……それにしてもやる気あるわね。よくやるわ」
高雄「欲望にまみれた男は強いらしいわよ」
愛宕「ふーん……? 」
提督「…………ニヤニヤすんじゃねぇよ。揺らぐから変なことすんな」
569: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:47:25.37 ID:ob32zCLo0
< まぁ、伝えられることじゃないから >
提督「今日のカクテルはイスラデピノス。
カクテルワードは“ 物事に手応えを感じる情熱家 ”、だ」
雲龍「訊いてみたかったのだけれど」
提督「ん? 」
雲龍「女を落とした、って思う手応えって? 」
提督「手応え、手応えね」
雲龍「ええ」
提督「…………俺が相手を見ていないときに俺を見ている視線があってそれの雰囲気が変わったときかな」
雲龍「……」
提督「たとえば背中を向けているときに勝手に追ってきているときとか」
雲龍「…………」
提督「…………」
雲龍「……ありがとう。ちょっと気をつけようって思えたわ」
570: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:48:09.79 ID:ob32zCLo0
< ガワは置いといて >
提督「……さて」
高雄「なんです」
提督「なんだ、とは? 」
高雄「さて、とは? 」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……先に部屋に行ってる」
高雄「…………」
愛宕「勘違いしちゃいけないわね。かなりだっさい背中だわ」
571: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/20(月) 23:49:15.13 ID:ob32zCLo0
< 理由はなんだって。君に触れたいだけなんだ >
高雄「…………ん」
提督「…………」
高雄「……ぁ……っ…………」
提督「……声、出してもいいじゃん」
高雄「…………」
提督「……ん? 」
高雄「…………愛宕が、まだ」
提督「それで? 」
高雄「二人が並んだところを、見たかったのでは? 」
提督「いつでもできるじゃん? 」
高雄「…………っ……たに、まだめっ……ーーーー」
576: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:52:46.30 ID:GT8co1XoO
< リップズ >
高雄「おはようございます」
提督「ん……早いな」
高雄「今日の朝食を」
提督「あぁ、頼む」
高雄「できる頃には来てくださいね」
提督「はいよ……暑いからシャワー浴びてくる」
高雄「身体ベトベトですしね。なかなか酷いものでした」
提督「俺は悪くない」
高雄「どうだか」
577: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:53:31.17 ID:GT8co1XoO
< 時間があればそれ以外で、ね >
提督「…………谷間に汗かいてるぞ」
愛宕「…………頭痛い」
提督「水かスポドリの口移しかと思ったらブランデーってお前」
愛宕「……ビキニと男と女にはお酒かと」
提督「間違っちゃいないけど偏見だぜそれ。……汗かいてる」
愛宕「…………何時? 」
提督「朝食四十分前くらい」
愛宕「…………」
提督「…………」
愛宕「…………特になにかできる時間じゃない、か。ティッシュ取ってくれる? 」
578: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:54:10.02 ID:GT8co1XoO
< そんなものを凝視するな >
提督「…………」
愛宕「……また谷間に鬱血痕。好きねぇ本当」
提督「…………」
愛宕「? ん…………どうしたの? 」
提督「……床に」
愛宕「床? 虫かなにか? 」
提督「いや、お前のビキニが」
愛宕「んー……パンツはあっちに……ってなんであんなとこまで飛んでるのかしら」
提督「ここにブラの方があるんだが」
愛宕「うん」
提督「白っぽい液体が右カップに溜まっいでぇっ」
579: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:55:12.36 ID:GT8co1XoO
< 以外と難しい。話題変え >
高雄「七月二十一日の誕生石はモスアゲート。
石言葉は“ 継続力 ”、“ 理解力 ”、“ 向上心 ”、そして“ 現実派 ”」
提督「現実がどうって話じゃないんだけどさ」
高雄「はい」
提督「友達が娘に桜花って付けてたんだよ」
高雄「……他意や悪意はないのでしょうけど。海軍に身を置く身としては複雑ですね」
提督「あぁ。栄え少女の方しか知らないみたいだったしな」
高雄「言わない方がよさそうです」
提督「つーかもう三歳だったかな、確か。今更言うのはそれこそ現実的じゃない」
高雄「ですね」
提督「あぁ」
高雄「……」
提督「……」
高雄「……そういえば私も一度台湾の高雄だと思われていたことがありますよ」
580: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:56:26.22 ID:GT8co1XoO
< あれで自覚があるのはちょっと…… >
雲龍「今更だけれど」
明石「はい」
雲龍「この前水着を着ていたじゃない」
明石「水鉄砲大会のときですね」
雲龍「あなたどう考えても裸エプロンみたいだったわよ」
明石「えっ」
雲龍「違った? 」
明石「えっ、え? 」
雲龍「狙ったんじゃないの? 」
明石「違いますっっっ、もーうー……だって恥ずかしいじゃないですかぁ……。
もっと恥ずかしいことになってたみたいですけど」
581: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:56:57.68 ID:GT8co1XoO
< ああ言えばこう言う >
高雄「今日の誕生花はローズイエロー。
花言葉は“ 愛情 ”と“ 美 ”」
雲龍「愛情なんて容姿や言葉での洗脳よね」
高雄「またやさぐれたようなことを」
雲龍「……何かされたって思わないとやっていけないじゃない」
高雄「そうですか? 手の平で踊らされるのも悪くない気分かと」
雲龍「…………高雄だから言えるのよ。高雄はお互いに踊らせてる方だもの」
高雄「…………」
582: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:57:48.14 ID:GT8co1XoO
< まぁ、仕方ないよね >
提督「泳いでこようかな。暑い死ぬ」
高雄「構いませんけど」
提督「あ、お前も来るか? 」
高雄「いいですよ。訓練プールですよね」
提督「あぁ。丁度陸のやつらは練兵場にいるし」
高雄「では水着を用意してきます」
提督「おう」
提督「…………」
高雄「…………」
提督「……やっぱエロいわ。競泳水着」
高雄「……タオルでも持ってきましょうか。その状態だと泳ぎにくいでしょう」
提督「や、誰もいないしここは……ーーーー」
583: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:58:19.26 ID:GT8co1XoO
< 澱んだ世界、あるいはぬるま湯のような >
提督「今日のカクテルはラズールオレンジ。
カクテルワードは“ 人生という名の迷路を進む活発な人 ”、だ」
雲龍「活発だから脱けられるわけじゃないのだけれどね」
提督「そりゃな。ときには迷うことも止まってみることも重要だ」
雲龍「ええ」
提督「まぁ、でもさ。迷路なんて一人で入らなきゃいけないルールもないし。
一緒に入る人が楽しいやつだと嬉しいかな」
雲龍「楽しい、ね。そもそも迷路に入ったことなんてあるの? 」
提督「今も、さ。この迷路は脱けてしまってはいけない迷路なんだ」
雲龍「ふーん……? 」
584: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:58:56.90 ID:GT8co1XoO
< 一つ一つ積み重ねたものがあるからこそ >
提督「知ってるか? 異常な状況で結ばれると長続きしない」
愛宕「ふーん……ずっと異常な状況下にいるとどうなの? 」
提督「む……吊り橋効果が永続状態なんじゃない? 」
愛宕「つまりずっと異常でいればいいのね」
提督「それ心臓がもたねぇよ」
愛宕「もってるじゃない」
提督「…………もしかしなくても異常な状態か」
愛宕「これで普通ってのはさすがに私も……」
585: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 22:59:27.85 ID:GT8co1XoO
< あの発想には脱帽せざるを >
明石「あれ、何観てるんです」
Littorio「さぁ……Littorioも先程見始めたので」
明石「なるほど」
Littorio「ええ」
明石「…………」
Littorio「…………」
明石「……えぇ」
Littorio「……なんと」
提督「水着……男女……シャーク……あっ」
586: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 23:00:07.13 ID:GT8co1XoO
< アルコール高め >
明石「…………」
Littorio「…………」
加賀「泡盛ね」
愛宕「チャンプルーつくってきましたぁ〜 」
高雄「テビチやミミガーもありますよ」
加賀「安易な。悪くないけれど」
提督「シャーク映画を死んだ目で観る二人ってのも……取り皿くれ」
明石「…………あ、終わった」
Littorio「…………」
高雄「Littorio殆ど寝てるじゃない……ちょっと、お酒ありますよ」
加賀「起こさなくても。一人の取り分が減るわ」
愛宕「加賀さん……」
587: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 23:00:57.59 ID:GT8co1XoO
< 非現実という意味では >
天城「泡盛、初めてですね」
雲龍「そうね」
天城「思ったより飲みやすくてびっくりしました。
もっとクセがあるのかと」
雲龍「あなたの感覚は頼りにならないわよ? 」
天城「はぁ」
雲龍「私はそれよりもミミガーが好きね。気に入ったわ」
天城「天城も好きです、この味」
Littorio「…………なんだかんだ現実世界の方がまともですね」
高雄「なぜ少し考えたのよ……シャーク映画に比べられる私たちの生活とは一体」
588: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 23:01:28.68 ID:GT8co1XoO
< 今夜も、また >
提督「やっべ酔った」
愛宕「って言える位には大丈夫よね」
提督「や、許容範囲は越えた気がね……動きたくない」
愛宕「食堂で寝る? 」
提督「ベッド、ベッドじゃないと嫌」
愛宕「わがまま」
提督「お前程じゃ」
愛宕「……自力で辿り着いたら一緒にお風呂に入ってあげる」
提督「んー……」
愛宕「泳いできただけじゃないんでしょ? ずるいわよ」
提督「…………あと五分」
愛宕「はーい。お湯張ってくるわね」
589: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/21(火) 23:01:57.23 ID:GT8co1XoO
ありがとうございました
590: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 00:17:15.46 ID:/4eGkhvRO
< 冷たい水と珠の汗 >
Littorio「……ん、ん……んく」
高雄「……暑いわね」
Littorio「まさか深夜になってAcqua……お水を飲みにきたら」
高雄「会うとはね」
Littorio「……提督は? 」
高雄「今頃愛宕と盛っている頃よ」
Littorio「なるほど……あなたは? 」
高雄「そんな気分じゃないの。昼過ぎにはプールでシたし、ね」
Littorio「…………」
高雄「…………」
Littorio「……もしかしてLittorioと時化込むならオーケ」
高雄「そんなわけありますか」
591: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 00:19:08.92 ID:/4eGkhvRO
< なんだか普段のあなたではなくて >
高雄「ちょっと待って。Littorioはもしかして、あー……同性愛者なの? 」
Littorio「いえ……この際だから言いますけれど……Littorioはあなたの男が好きです」
高雄「……」
Littorio「いいのよ。彼が高雄や愛宕のおまけで愛してくれるだけでも。
Littorioが二人分彼を愛するのです」
高雄「…………私、あなたのこと、友人だと思ってるわ」
Littorio「ありがとう。Littorioも同じです」
高雄「…………だけどその親友のために私はなにもしてあげられないわ」
Littorio「ええ。いいのです。慈悲や憐れみはかえって無用です」
高雄「…………」
Littorio「…………」
高雄「……だってLittorioは両刀、バイなので」
Littorio「違いますっっっ。なんだか顔が赤いと思ったら高雄酔ってますよね……」
592: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:27:21.59 ID:79UkmgSV0
< 珍しく深酔いとかかな >
加賀「…………ん」
加賀「…………」
加賀「…………」
加賀「…………」
加賀「…………なぜ私の部屋で天城が寝てるのかしら」
加賀「…………」
加賀「…………」
加賀「…………」
加賀「…………」
加賀「…………しかもなぜ私のクマパジャマを着ているの……? 」
593: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:28:05.76 ID:79UkmgSV0
< ま、貰い物だしね >
天城「あら……加賀さんが」
加賀「そうね」
天城「…………」
加賀「…………」
天城「……あの、何故天城は加賀さんの部屋に? 」
加賀「私が知りたいのだけど」
天城「…………」
加賀「…………」
天城「……これあの人のプレゼントでしょう? 麻雀大会の」
加賀「ええ。気に入ったのなら」
天城「いりませんよさすがに……」
594: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:29:07.73 ID:79UkmgSV0
< 部分的な真実が嘘を云々 >
提督「あれ、なんだこれ」
愛宕「どうしたの? 」
提督「あぁ、Twitterの背景がなんか変えられなくて……んー? 」
愛宕「ふーん……」
提督「愛宕の間抜け寝落ち面から変えられなくなってしまった」
愛宕「! うそうそうそ、ちょっとそれは洒落に、本当なってないから」
提督「や、残念だねぇ」
愛宕「そんな悠長な……いや、そもそもなんでそんなものを」
提督「で、あいつ暫くブツブツしてたと思ったらパソコンで調べてやっと嘘だって気付いたんだよ」
高雄「なにやってんですか……そんなだから抓られるんですよ」
愛宕「むっ……」
595: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:29:51.94 ID:79UkmgSV0
< 理由がなんであれ努力は良きもので >
高雄「七月二十二日の誕生石はブラックサファイア。
石言葉は“ 行動力 ”、“ 努力 ”、そして“ 前向き ”」
天城「Littorioさんが漢検のテキストを持っていたのですが」
高雄「いいんじゃないですか? 別に受検できなくても言語のテキストとしてそうおかしくは」
天城「これで新聞が読めますとか呟いてました」
高雄「あぁ見えてレベル高いですからね。ただの三日坊……乙女ではありません」
天城「天城もなにかやらねばと思いますね。あの努力を見ていると」
Littorio「ふふ……これでクロスワードの懸賞に応募できるようになれます」
596: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:30:52.97 ID:79UkmgSV0
< 仕草と振る舞いは微妙に違う >
高雄「今日の誕生花は撫子。花言葉は“ 才能 ”、“ 純愛 ”、そして“ 思慕 ”」
雲龍「忘れられがちだけど思慕だとかお慕いに一番近いというか様になるのは天城よね」
天城「忘れられがちって姉様」
雲龍「でも唯一の男が大酒飲みかつ毒舌の女を……ね? 」
天城「…………」
雲龍「天城の“ 女 ”はきっと別のものだと思ってるわよ」
提督「天城? まぁ、戦闘衣のギャップとかいいよな。
和服から開放感のある衣装に……え? そうじゃないってなにが? 」
597: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:32:01.93 ID:79UkmgSV0
< えんじぇりっく >
提督「今日のカクテルはマリブオレンジ。
カクテルワードは“ 穏やかな気質で愛情に満ちた天使 ”、だ」
天城「あなたに天使だなんだと言われるのも微妙ですけれど」
提督「ひでぇな。……で? 」
天城「天城はやはり貞淑な女、撫子を目指しているのです」
提督「あぁ」
天城「それに天城はあぁは言いましたけれどあなたのこともその、愛しております」
提督「……無理すんな」
天城「してません。……それに姉様も高雄さんたちも大好きです」
提督「分かってるよ。きっと雲龍は特にな」
天城「分かってません、分かってませんよ姉様はぁ……」
提督「……だから無理すんなって。酒のことだぞ」
愛宕「あれ物凄く気にしてるじゃない」
雲龍「…………」
愛宕「まぁ、それで深酒ってのも淑女らしさからはかけ離れてるけど」
雲龍「……私だって天城のことは……でも真面目な顔でそんなこと言うなんてできないのよ」
愛宕「んー……確かにあぁやってお酒の勢いで言うのって卑怯かもしれないわね」
598: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:33:40.69 ID:79UkmgSV0
< 鬼のいぬこのときに >
Littorio「数独……? 」
高雄「ええ、新聞の……クロスワードの近くにあったりしない? 」
Littorio「あぁ、あれのことでしょうか」
高雄「割とあれも楽しいわよ」
Littorio「んー……でもLittorioはあまり数字に強くないのですが」
高雄「いやいや……それならどうやって砲の弾道を」
Littorio「……? 」
高雄「……? 」
Littorio「感覚で覚えていますけど」
高雄「……感覚と数字の擦り合わせとか」
Littorio「? 」
高雄「…………長門さんですらしてたのに」
提督「いや、お前それ失礼だろ。あいつだって戦闘のことなら優秀なんだぞ」
明石「あなたも十分に失礼ですよ、それ」
599: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:34:29.77 ID:79UkmgSV0
< そもそもシチリア出身ではない >
提督「そういやさ」
Littorio「はい」
提督「Littorioってクスリやらないの? 」
Littorio「しませんけど」
提督「マジ? マフィアの情婦みたいな顔してるもんだからつい」
Littorio「……どんな顔ですかそれ」
提督「街中に小洒落た住居権小間物屋とかやってんのよ。
で、中庭付き。犬とかも飼ってるかも」
Littorio「提督は……Littorioにはそういったものをお望みですか? 」
提督「いや」
Littorio「…………」
提督「お前の家に遊びに行くのもいいけどお前とどっかに遊びに行く方が楽しそうだ」
Littorio「…………」
提督「…………」
Littorio「……あなたこそMafiaの跡取りのような軽さですね」
600: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/22(水) 12:35:46.15 ID:79UkmgSV0
< 穿ち、疑い、信じた先を >
提督「無駄に発音がいいのは置いといて」
Littorio「一応祖国の言葉でして。……なにかしら」
提督「来月の今日が何の日かわかるか? 」
Littorio「さぁ……見当も」
提督「お前の誕生日だよ。進水日」
Littorio「あぁ……それがあなたの流儀でしたね。Littorioは、Littorioたちは構いませんのに」
提督「諦めろ。俺はお前たちを自分と区別しない」
Littorio「…………」
提督「……しないって思ってないと俺がダメになるんだ。頼む」
Littorio「……Littorio、あなたのそういうところが大好きで大嫌い」
提督「…………」
Littorio「自分の弱みを見せることは相手の信頼を得やすくする。
幼稚で簡単な戦術ですけれど……実に効果的ですね」
提督「…………」
Littorio「ふふ……でもLittorio、嬉しいです。
そんな風に人間と同じ戦術を、扱いをしてくれているということですもの、ね」
609: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/23(木) 22:08:25.97 ID:LOHe4TNN0
< かたい心を解すのもいいけれどね >
高雄「七月二十三日の誕生石はウォーターメロントルマリン。
石言葉は“ 柔軟性 ”、“ 自由自在 ”
、そして“ 出たとこ勝負 ”」
提督「柔軟性は大事だよな」
愛宕「色んなエッチができるから? 」
提督「や、思考の話」
愛宕「なーんだ」
提督「なにそのガッカリ顏……」
愛宕「だって、ねぇ? 」
高雄「私があなたに同意するわけないでしょう」
610: ◆5z7C0EoTrg 2015/07/23(木) 22:09:18.55 ID:LOHe4TNN0
< お尻の感覚とか、いいね >
高雄「今日の誕生花は女郎花。花言葉は“ 忍耐 ”」
加賀「忍耐、大事よね」
高雄「ですね」
加賀「肉体的な忍耐力、という耐久力を強化することは精神的にも強くなるわ」
高雄「はい」
加賀「…………」
高雄「…………」
加賀「…………Mだったかしら」
高雄「……試みにやってみたら思いのほか気に入ったとかなんとか」
愛宕「よんじゅーくー……ごーじゅー……ごじゅーいーちー」
提督「っ、ふっ、っと……」
明石「……女の人を乗せて腕立てなんて本当にする人いるんですね」
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