1: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/26(水) 04:49:04.35 ID:gsQT0vv/0

引用元: ・VAVA「唯一 確かなのは……俺が提督だってことだ!」【艦これ×VAKA Ⅱ】

2: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/26(水) 06:19:11.74 ID:gsQT0vv/0


VAVA「しかし、一度ケンカを止めたとしても、どうせ繰り返すんだ。それを防止する掟とやらはどんなだ?」



港湾「エェ…例エバ」



港湾「掟 ソノ 一。姫 ノ 命 ガ 失ワレル コト ハ アッテハ ナラナイ」



港湾「ソノ 四。話シ合イデ 解決 出来ナイ 場合 ハ、実力 デ 決着 ヲ ツケル ベシ。タダシ、掟ソノ 一 ヲ 破ッテハ ナラナイ」



VAVA「ん……?二と三はどうした」



港湾「アァ、ソレハ……」



泊地「グ…ム~ン………」パチ……



VAVA「!……気がついたようだぞ」



港湾「泊地!」



泊地「ココ……ハ……港湾 ノ……?私 ハ……」



VAVA「具合はどうだ、泊地」



泊地「VAVA!?グ……大丈夫ダ。何デモナ……ッ!!」ズキッ…!



クィ……トサッ……



3: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/26(水) 06:27:11.82 ID:gsQT0vv/0


泊地「ァ…」



VAVA「すまなかった……今は休め」パサ…



泊地「……ワカッタ」



港湾「VAVA…」



スク…



港湾「ア、モウ少シ…一緒 ニ 居テ アゲテ……」



VAVA「もう日が昇る。それに、泊地は ヤワ ではない。そうだろ?」



泊地「言ワレルマデモ無イ。コンナ傷、スグ ニ 治ス……サ」



VAVA「明日もここへ酒を飲みに来る予定だ。ついでに様子を見に来てやる。じゃあな」




ガラ……シパン!……ガシュン…ガシュン…




泊地「本当ニ……ワカリヤスイ…………フフ……アイツ メ」



港湾「無事 デ ヨカッタワ……モウ、心配カケナイデ」



泊地「港湾……少シ、眠リタイ」



港湾「ワカッテル。真ッ暗ジャナキャ、眠レナインデショ?…ジャア、何 カ アッタラ 呼ンデネ」



泊地「アリガトウ」



港湾「オヤスミナサイ」



泊地「オヤスミ……」



4: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/26(水) 06:53:12.00 ID:gsQT0vv/0


ガシュン…ガシュン…てってって……



北方「ヴァヴァーン!」



VAVA「よぉ、チビ」



北方「モウ帰ルノ?」



VAVA「そうだ」



北方「モットココ ニ イテヨ!ネネ、 遊ンデ遊ンデ!」



VAVA「悪い、また今度な」



北方「ムゥ…ジャア……ソレ チョウダイ!」



VAVA「ショルダーキャノンが欲しいのか?なら、今度来る時に単装砲でも持ってきてやるよ」



北方「他 ノ ジャ ヤダ!!コレ ガ イイ!!オイテケー!」



VAVA「ほぅ、違いのわかるチビだ。だが、これは一つしかねぇんだ。ごめんな」なでなで…



北方「ソウナノ?ジャア、ガマン スル……」



VAVA「良い子だ。じゃあな」



北方「ジャアナ~」ノシ



VAVA「良い教育を受けている。あれは将来大物になるな」



ガシュン…ガシュン…



22: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/29(土) 19:01:21.74 ID:8WV5OSPP0

VAVA「なんだ……?馬鹿に静かだな」



ガララ…



VAVA「待たせた」



ツ級「ア、オカエリナサイ。VAVAサン」



VAVA「…?」



VAVA「ヲ級達はどこへいったんだ?」



ツ級「エット……浮気者ナンカ知ラナイ!ッテ、代金払ッテ出テ行ッチャイマシタ…」



VAVA「浮気者…?誰がだ」



ツ級「ゴメンナサイ……ヲ級サン ト VAVAサン ガ 恋人同士ダッテ 私 知ラナクテ…」



VAVA「コイ…ビト?待てよ。何か勘違いをしているぞ」



ツ級「ツ?」



VAVA「確かに俺はあいつのことは嫌いじゃない。だが、あいつとそんな関係になった覚えはない」


VAVA『……何だ、胸部に小さな痛みが…整備不良か?』ズキ…ッ



23: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/29(土) 19:03:12.81 ID:8WV5OSPP0



ツ級「ソウダッタンデスカ!?私ッタラ、トンダ勘違イヲ…スミマセンデシタ」ペコリ



VAVA「馬鹿馬鹿しい。おら、代金はこれでいいだろ」



ツ級「ハイ。チョウドデス」



VAVA「じゃあな」



ツ級「VAVAサン、待ッテ!」



VAVA「何だ?」



ツ級「今、私 ガ ココニ 居ラレル ノハ VAVAサン ノ オカゲ デス。本当 ニ 感謝シテイマス」



VAVA「…たまたまお前の運が良かっただけだ」



ギィィ……バタン…



ツ級「ソレデモ…勘違イ シチャイマスヨ…///」



28: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/30(日) 03:44:10.19 ID:fIfqW6m40

深海ハウス



ヲ級「VAVA ノ 馬鹿…バカ! VAKA!!」



ヲ級「…」



ピンポーン!



リ級「アラァ?誰カシラ?」棒



チ級「ワー、キット ダンナ ダー」棒



ヲ級「私 ガ デル!!」



タッタッタッタ!ガチャ…



ヲ級「VAVA!………VAVA?」



ヲ級「ドコ?……ヲーーーヲーーーーーー……」キョロキョロ…



ヲ級「イナイ…」グスン…



ヲ級「VAVAァ…」コン…



ヲ級「ナンダロウ…?コレ」



ヲ級「オ酒 ノ ビン?………ヲ!!」



ヲ級「(寝酒のバーボンだ V)」



ヲ級「V……コレ、VAVA ガ…!!」



ヲ級「ワカッタ。私、待ッテルネ……我侭言ッテゴメンネ…VAVA」



30: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/30(日) 07:28:38.76 ID:fIfqW6m40


横須賀鎮守府


執務室



カタン…カチャ…スト…



大淀「これでお掃除終わりと…はぁ、あと10分で点呼をとらなきゃいけないけど…提督、どこに行ったのかしら……」



大淀「ひきこもっていた独房も、もぬけの空だったし……工廠にもいないし…皆にはごまかしておいたけど…いつ気づかれるか…」



大淀「まさか……家出したんじゃ!?どうしましょ!?もし、そうなったら……」



大淀「私……他の提督の部下になりたくない……退役して、実家に帰ろうかな…」



ガシュン…ガシュン…



大淀「!」



31: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/30(日) 07:32:26.28 ID:fIfqW6m40


VAVA『寄り道で思いのほか時間を食っちまった……皆自室に戻ってくれていればいいが…』



ガチャリ…



VAVA「ん……大淀か、今帰った」



大淀「お帰りなさい。提督」



VAVA「いつも早起きだな」



大淀「はい」



VAVA「…」



大淀「?」



VAVA「怒っていないのか?今なら、いくらでも俺を罵っていい。殴っても文句は言わんぞ」



大淀「そんなことしません」



VAVA「何故だ?」



大淀「あなたが、私の提督だからです」



VAVA「…大淀」



大淀「さぁ、点呼の時間ですよ。呼び鈴を鳴らすので、提督はお掛けになって下さい」



VAVA「うむ…」



ジリリリリリリリリリリリリリリリ!!!



37: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/30(日) 18:46:51.60 ID:fIfqW6m40


明石「明石、及び工廠の妖精さんたち、全員異常ありません!提督、ご気分はいかがですか?どんな故障でも、私が直してあげますからね!」



間宮「間宮 と 食堂の妖精さんたちも大丈夫です。装甲ちゃんはどう?」



装甲「ハイ。 トテモ 良イ コンディション デス」ペコリ



間宮「良かった。提督、おなかすいたでしょう?提督が好きなもの、いっぱい作りますから♪」



五月雨「1番、五月雨。異常ありません!提督、つらいときは五月雨がお助けします!」



扶桑「2番、扶桑。異常無しです……提督、お帰りなさい」



霞「3番、霞。異常無し。二度とひきこもりなんかしないでよね、このクズ!」



満潮「4番、満潮。異常は無いわ。……今回の件は、関心できない。まだまだね」



曙「5番、曙。異常無し。何?何か言ってもらえると思ってんの?このテツクズ!!」



川内「ふわぁ~…6番、川内。なんかね、まぶたが重くてだるい。提督も元気ない?」



漣「7番、漣。元気ハツラツです。ご主人さま、お早いお帰りですね♪大丈夫、漣はご主人さまの味方ですよ」



黒潮「8番、黒潮。異常ないわぁ。司令はん、ウチ、すっごく心配したんやで。何回ひきこもってもいいから、無視はやめて。ね?」



青葉「9番、青葉。異常無しです。司令官、お体にはお気をつけてくださいね。司令艦はスクープの種なんですから♪」



翔鶴「10番、翔鶴。異常は無ありません。提督、私もできるだけお手伝いするので、がんばりましょう。ふぁいと!」


38: ◆1oKmZSIAF. 2014/11/30(日) 18:49:38.45 ID:fIfqW6m40

山城「11番、山城。異常は…ないんじゃない。あー…特にないです。まぁ、がんばれば?」



天龍「12番、天龍。まだ本調子じゃねぇが、戦闘ならいつでもいけるぜ。ん?あぁ、気にすんなよ。傷なんか残ってねぇって」



北上「13番、北上。いつも通りかなー。提督も、いつも通りが1番だよー」



夕張「14番、夕張。異常は無しです。今、提督の新装備を開発中です。楽しみにしていてくださいね!」



イムヤ「私たち…」



ハチ「潜水艦 部隊は…」



イク「いつでも…♪」



ゴーヤ「準備万端でち!」



ワォ!!ヤー!!ナノー!!デチー!!



イムヤ「って感じで、15番~31番まで、バッチOKなんだから!司令官も頑張って!」



VAVA「お前ら…」



大淀「以上で、艦隊全員の点呼はおわりです。皆!!今日は、新しい仲間を紹介します!2人とも陸軍出身なので、仲良くしてあげてね!!」



どよどよ…!?ざわざわ……



43: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/01(月) 07:12:16.81 ID:h4IzOavI0

ビシィッ!



あきつ丸「皆さん。自分、あきつ丸であります。早くなじめるように頑張るので、仲良くして欲しいのであります。よろしくお願い申し上げたい」ペコ!



パチパチパチーー!!陸軍式敬礼かっこいー!



まるゆ「あの……まるゆはその…せ、潜水艦です!皆さんといっぱい仲良くしたいです!よ…よろしくお願いします!」ペコリ



パチパチパチーーー!!かわいいのねー♪



天龍「よっ」



あきつ丸「おぉ、天龍殿。傷はもういいのでありますか?」



天龍「あたぼーよ。めんどかったんで、バケツをダバーってな!」



あきつ丸「バケツ?……何のことでありますか?」



天龍「なんだ、そんなことも知らないのか。よっし、じゃあ あきつ は俺が案内してやるよ。いいだろ?」



VAVA「任せる」



あきつ丸「かたじけない」



天龍「いいってことよ」


44: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/01(月) 07:29:34.42 ID:h4IzOavI0



イク「まーるーーゆーーーちゃん!」



まるゆ「ひ、ひゃい!」



イク「潜水艦、伊19のイクなの!よろしくなのね!!」



まるゆ「はい!」



イク「そんなに気張らなくても大丈夫なの。ココはとってもいい艦隊なのね~」



まるゆ「わぁ///まるゆも…そう思います!」



イク「ティヒヒ!ねぇえ~?まるゆちゃん。疲れてなぁい?」



まるゆ「え?いえ、別に…」



イク「疲れてるの?疲れてるよね?」



まるゆ「えっと…あ、はい!疲れてます!!」



イク「じゃ!イクがマッサージしてあげるのね!!」



まるゆ「えぇ!?そんな、先輩にそんな事させるなんて……ア…///」



イク「お肌スベスベのぷにぷになのね~♪」さわさわ…


45: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/01(月) 07:29:34.42 ID:h4IzOavI0



イク「まーるーーゆーーーちゃん!」



まるゆ「ひ、ひゃい!」



イク「潜水艦、伊19のイクなの!よろしくなのね!!」



まるゆ「はい!」



イク「そんなに気張らなくても大丈夫なの。ココはとってもいい艦隊なのね~」



まるゆ「わぁ///まるゆも…そう思います!」



イク「ティヒヒ!ねぇえ~?まるゆちゃん。疲れてなぁい?」



まるゆ「え?いえ、別に…」



イク「疲れてるの?疲れてるよね?」



まるゆ「えっと…あ、はい!疲れてます!!」



イク「じゃ!イクがマッサージしてあげるのね!!」



まるゆ「えぇ!?そんな、先輩にそんな事させるなんて……ア…///」



イク「お肌スベスベのぷにぷになのね~♪」さわさわ…


46: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/01(月) 07:31:42.72 ID:h4IzOavI0


まるゆ「あ…そ、そこはぁ……はわぁ…///」



イク「ココ?ココなの!?」さわさわ!




イムヤ「やめなさい」ズドン!



ハチ「ダメです」バキィ!



ゴーヤ「でち」ドズン!





イク「きゃん!仲良くなるにはスキンシップが一番なのに~~!三人とも、ひどいの!」



VAVA「イムヤ、新入りの世話はお前に任せる。いいか?」



イムヤ「任せて。さ、まるゆちゃん。行きましょ」



まるゆ「はっ…はい!」

55: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/03(水) 07:56:12.82 ID:nNaibzpU0


大淀「みんな、お疲れ様。天龍ちゃんもイムヤちゃんも、よろしくね。では、全員解散」



ゾロゾロ…



VAVA「待て」







VAVA「…」



VAVA「心配をかけたな。お前らが作ったホットケーキ……うまかったぞ」



山城『お姉様はこんな人のどこを気に入ったのかしら…?』



北上「へへへ~なぁに?なんか素直になったね。可愛いとこあるじゃーん」



VAVA「だっ黙れ!単なる感想に過ぎん!!とっとと解散しろ!」///



64: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/05(金) 03:11:20.78 ID:jd3o5+So0


南方要塞



訓練場



ドォン!パリーーン!ドォン!パリンッ!



南方「フンッ!」ドォン!



パリーンッ!



オォーーー!



「御見事!12個 全テ ノ 的 ニ 的中 デス!」


「ヲヲ!サスガ南方様。留マル所 ヲ 知ラヌ 御方!」


「我等 ガ 主!!」



南方「アリガト♪シカシ 諸君!本物 ノ 艦娘 ニハ コウモ 簡単ニ 当タリ ハシナイ!!」



ハッ!!!!



南方「イカニ 艦娘 ガ 下等 ナ 種族 ト 言エド、中ニハ 我等 ニ 匹敵スル、或イハ 上回ル チカラ ヲ 持ツ 例外 モ イルノダ! 」



南方「ソレハ 本来 アッテハ ナラナイ コト……艦娘 モ 人間 モ、ガラス鉢 ノ 金魚 デ イレバ イイノダ!」



ソウダーーー!ワーーワーーーー!!南方様ーーーー!!



南方「我等 ハ!太古 カラ 続ク 海 ト 陸 ノ 均衡 ヲ 保タネバ ナラナイ!ソノ為ニ、諸君 ノ チカラ ヲ 私ニ 貸シテ欲シイ!!」キリッ!



ハハァーーーーッ!!!!



南方「ト 言ウコトデ、訓練ガンバッテネ♪」ニコ!



ハーーーーイ!!!!




65: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/05(金) 03:54:28.67 ID:jd3o5+So0

南方様 ノ 部屋



バタ…ギシ…



南方「ハァ…」モフ…



南方様!偵察部隊長 ノ エリート戦艦 ガ 帰還シマシタ!南方様 ニ 至急、報告シタイコトガアルト申シテオリマス!!



南方「入リナサイ」ムク…!



ガチャ!



「南方様…!」



南方「ゴ苦労様。ヨクゾ 難シイ 任務 ヲ コナシテ クレタワ。貴方達 ヘノ ボーナス ヲ 用意シテオイタカラ、担当 ノ 者ニ 詳細ヲ…」



「イイエ!今ハ、私達 ノ コトナド ドウデモ ヨイ ノ デス!!ソ、ソレヨリ…コレヲ…!」ピラ…



南方「コレハ、酷イワネ……運悪ク 大部隊 ト 遭遇シタノカシラ?」



「今回 ノ 作戦 デ 戦死者コソ ダサネド、我ガ 部隊 ハ 壊滅 的ナ 打撃 ヲ 受ケマシタ…重傷者 ノ 殆ドハ モウ戦場 ニ 復帰 スル事スラ 出来ナイデショウ!」



南方「バカナ。アナタ ノ 部下達 ハ、皆 優秀 ナ 者 バカリ ノ ハズ。何故 ソンナコトガ…」



「臆シテイルノデス……」



南方「何……?」



「タッタ 2人 ノ 敵ニ 与エラレタ 恐怖デ……モウ 二度 ト 戦場 ニ 出タクナイ ト 言ウノデス!!」




66: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/05(金) 03:57:39.17 ID:jd3o5+So0


南方「2人!?タッタ……2人 ノ 艦娘 ノ タメニ、ココマデ ノ 被害ダト言ウノ!?」



「恐レナガラ…ソノ報告書 ノ 通リ デス…全ク、不覚 ノ 至リ デゴザイマス…!!」



南方「…」



「南方様…?」



南方「ワカッタ。報告アリガトウ。ユックリ ト 休養 ヲ 取ル ト イイワ」



「ハッ…!シカシ、南方様。今回 ノ 件ハ、敵ノ 戦力 ヲ 見誤ッタ 私 ノ 責任デス。ドウカ、罰ヲ…」



南方「アナタ、イジメ ラレルノハ スキ?キライ?」



「キ、キライデス」



南方「デショ。任務 ヲ 全ウシタ アナタ ニ、罰ナンテナイワ。モウ 下ガリナサイ」



「ウ……ウゥ…ハッ!了解シマシタ!失礼シマシタ!!」バタン…



南方「…」バタ…



南方「ハアァァ…」モフ…



71: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/05(金) 08:01:39.03 ID:jd3o5+So0

ゴロン…



南方「私 ノ 使命 ハ…均衡、バランス ヲ 保ツコト……」



南方「艦娘達…今度 ハ ドンナ 方法 デ 私 ヲ 退ケル ノ カシラ?」



ガチャ……スタスタ……



南方「…」



キラリ…



南方「何年経ッテモ、艤装 ハ 錆ビツカナイカ…流石ネ。大和」



ピタ……ナデ…



南方「マタ、審査 ノ 時 ガ 来タワ。三ヵ月後、本土 ヘ 攻メ込ムノ。ドウ?人間達 ガ 心配?」



南方「……今 ニ ナッテモ ワカラナイワ。何故 アナタ ハ 命 ヲ 捨テテマデ、人間達 ヲ 守ロウ ト シタノ?」



南方「弱イ 上ニ、スグ死ンデ スグ増エル。マルデ 病原菌 ノ 様ナ 存在 ナノニ、ドウシテ 必死 ニ ナレタノ?」



南方「…寿命 持タナイカラカ……数多 ノ 死 ヲ 見テキタ 私ニ トッテ、アナタ ノ 言葉 ハ トニカク 不自然 ニ 聴コエタ……」



72: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/05(金) 08:05:01.43 ID:jd3o5+So0



「何故…?全テ ノ 性能 デ 私 ガ 圧倒的 ニ 勝ッテイル ハズナノニ…ッ!何故 アナタ ハ 私 ニ 向カッテクルノ!?」



「私には、帰りを待っていてくれる人がいる!一緒に戦ってくれた戦友がいる!」



「私を愛してくれた人達を、私も愛している!!愛する人達の為にも、ここで私が負けるわけにはいかない!!」



「コ…コイツ…艦娘 ノ 癖ニ…!?ナンテパワーヲ…!」



「戦艦 大和!!推して……参りますッ!!」



「小癪ナァ!ソンナ 痩セ我慢、正面 カラ 粉砕シテヤル!! 」



73: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/05(金) 08:23:25.44 ID:jd3o5+So0


南方「今思イ返シテモ…ゾットスルワ。棲戦姫 ヘノ 進化 ガ 無ケレバ、アノ戦イデ 私 ハ 死ンデイタ」



南方「互イノ 全テ ヲ 賭ケタ 死闘 ガ、私 ヲ 目覚メサセタノ…」



南方「アリガトウ、大和。艦娘 ハ 人間 ニ 飼ワレル 下等 ナ 存在 ダケド、アナタ ダケハ 別」



南方「尊敬シテイルワ。ズット…………」



スク…



南方「次 ノ 審査 デハ、アナタ ノ 様 ナ 勇敢 ナ 戦士 ニハ 現レナイデ 欲シイワネ…」



南方「審査 ノ 意味 ガ 無イモノ」



スタスタ……



78: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/06(土) 07:22:14.12 ID:jVDwU4sV0


翌日







大淀「今日のお仕事はこれで終わりです。提督、お疲れ様でした」



VAVA「あぁ」



漣「秘書艦って楽しいですねー!」



VAVA「やりたいと言うからやらせただけだ。しかし、なかなか優秀だな。俺も楽ができた」



漣「これが漣の本気なのです♪」えっへん!



VAVA「2人とも、もう下がっていいぞ」



大淀「はい、おやすみなさい」



漣「良い夢みろよ☆」



パタン…



VAVA「…さて、泊地の様子でも見に行ってやるか」



トントン…



VAVA「なんだ、大淀。忘れ物か?」

79: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/06(土) 07:27:34.06 ID:jVDwU4sV0
ガチャ…



装甲「私デス…コンバンワ。VAVAサン」



VAVA「お前か、何の用だ?」



装甲「海 ニ 行クナラ、私 モ 連レテ 行ッテ クレ マセンカ…?」



VAVA「何故俺が海に行くとわかる?」



装甲「深海棲艦 ハ 鼻 ガ 利キマスカラ。時折、VAVAサン カラ 故郷 ノ 香リ ガシタノデ、気ヅイテイマシタ」



VAVA「そうか…で、故郷が恋しくなったのか」



装甲「ソレ モ モチロン アリマスガ、私、VAVAサン ノ オ手伝イ ガ シタインデス」



VAVA「俺の?」



装甲「ハイ。アレカラ ズット 考エテイマシタ。 先日、南方 ガ 攻メテクル ト 言ッテイタ デショウ?」



VAVA「そうだ」



装甲「話シタ 通リ、 南方 ハ トテモ 強イ。今 ノ VAVAサン デハ、南方 ニ 勝ツ ノハ 難シイ ト 思ッタンデス」



VAVA「何故だ?」



装甲「防御力デス。VAVAサン ハ 攻撃力、機動力 ガ 高イ 反面、防御力 ガ 低イ」



VAVA「まぁ……認めざるを得ん」



装甲「私 ガ 言エタ事デハ 無イデスガ… 南方 ハ 屈折シタ 合理主義者デス。弱点 ヲ 見ツケタラ、執拗 ニ 付狙イ 的確 ニ 攻メテ キマス」



VAVA「…」



装甲「ヒット&アウェイ ヲ 主 ニ 戦ウ VAVAサン ニ、南方 ハ 必ズ 至近距離 デノ インファイト ヲ 強要シテクルハズデス」



VAVA「だが……突破口はあるのだろう?」



装甲「勿論デス!」ニパッ!

83: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/06(土) 21:41:04.93 ID:jVDwU4sV0


深海BAR ダーウィン



ギイィィィィ……ガシュン…ガシュン…スイ~…



港湾「アァ、VAVA♪イラッシャイマ………セ」



装甲「…」そわそわ…



VAVA「ようマスター。泊地の様子はどうだ」



港湾「エ……エェ、順調 ニ 回復 シテイルワ」



VAVA「そうか。取り合えず、一杯くれ、ギムレットだ。お前は?」



装甲「ジャア…カリモッチョ」



港湾「カシコマリマシタ…」チャカ…チャカ…



VAVA「…」



装甲「…」ぷるぷる…



港湾「VAVA、オ連レ ノ 子ハ…」



VAVA「知り合いだろう?」



84: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/06(土) 21:42:23.53 ID:jVDwU4sV0


港湾「エェ、ダッテ彼女モ、 姫 ダモノ……ハイ、ギムレット」コト…



VAVA「ふむ…」スス…



港湾「カリモッチョ ネ」



装甲「ハイ、アリガトウゴザイマス…」パシ…



VAVA「おら」クイ…



装甲「エ…?アァ…///」ス…



コン…♪



港湾「マァ…ウフフフ!」クスクス



VAVA「どうした?」



港湾「嘘ミタイ。アノ 装甲チャン ガ、コンナニ 可愛クナルナンテ…フフフ、別人 ノ ヨーネ」ニコニコ



装甲「知ラナイ…!VAVAサン、早ク ココノ 用事 ヲ 済マセテ 行キマショウ!!」ゴクゴク!



88: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/07(日) 08:35:38.04 ID:UOVW+0on0

VAVA「ところでマスター。ツ級はどうした」



装甲「!?ゲッホ!ゴホ!!オエェエエッホン!!!」ゲホゲホ!



港湾「ツ級チャン?今日 ハ 休ミヨ」



装甲「ホッ…」



港湾「アラ、モシカシテ 私 ヨリ ツ級チャン ト オ話シスル 方ガ イイノ?」ジトー…



VAVA「俺に何を言わせる気だ。わかりきった事を聞くな」グイ…カラン…



港湾「ゴメーンネ」



VAVA「バーボン」



港湾「カシコマ♪」



装甲『イイナァ…アンナニ 親シゲニ…ジャナイ!私ハ…ドウシテ 安心 シテイルノ…?』



装甲『ツ級 ニ 会ッタッテ、ドウモシナイシ…ダッテ!私 ハ 姫 デ…ツ級 ハ タダノ 深海棲艦デ…仕方ナイジャナイ…マダVAVAサン ニ 出会ウ前ダッタンダカラ…!』



VAVA「フゥ…美味い」



港湾「アリガトウ。ネェ、VAVA。ソロソロ、オ見舞イニ 行ッテ アゲテ」



VAVA「あぁ…装甲、待っていろ。直ぐに戻る」



シパン…



装甲「ア、ハイ……オ見舞イ?ドウシテ VAVAサン ガ…」



港湾「泊地 ト 南方 ガ 決闘 ヲ 行ッタワ…」



装甲「決闘…アノ 2人ガ!?ソウイエバ…サッキ VAVAサン ガ 泊地ッテ 言ッタ 様 ナ…」



港湾「知ラナカッタノ?VAVA ト 泊地 ハ 友達ナノヨ」



装甲「ソンナ ノ 聞イテナイワ!泊地 ト 南方 ナンテ ドウデモイイ!VAVA サーーン!!」ドッドッドッド!


89: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/07(日) 21:47:12.01 ID:UOVW+0on0


港湾の寝室




泊地「ウーン、手 ガ 動カン。悪イ ガ 食ベサセテクレ」



VAVA「仕方ねぇな…」パシ…プス…



泊地『カツテ、人間タチ ノ 活動写真 デ 見タ あーん ガ イ…今、現実ニ!!』



VAVA「ここまでの看護が必要なら、それこそ部下を呼んで帰ればいいだろう」チャキ…シャリリリリ…!



泊地「部下 ニ イラヌ 心配 ヲ カケル必要 ハ 無イ。一、二週間 帰ラナイナド ザラ ダカラナ。 ン……?リンゴ トハ ソンナ風 ニ 皮 ヲ 剥クノカ……!?」



VAVA「さぁな。ただ、俺の手首は360°回転するんで、こうしたほうが速いんだよ」ピン!スパスパスパ!



VAVA「出来たぞ。食え」



泊地「ウ、ウン…アーン…」



パク…



泊地「…美味シイ……コンナ ニ 良イ モノ トハ 知ラナカッタゾ」モグモグ///



VAVA「大袈裟なやつだ。ただのリンゴじゃねぇか」



ガシッ…



90: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/07(日) 21:48:25.25 ID:UOVW+0on0


泊地「VAVA…」



VAVA「なんだ」



泊地「ジ、実ハナ……///私 ハ…オマエ ノ 為 ニ 南方 ト 戦ッタンダ……結果、負ケテシマッタガ…」



VAVA「!?」



VAVA「…ッ!」ブン!



パシンッ!



泊地「ウァ……!?」



泊地「ナ、何 ヲ…」



VAVA「…俺を、舐めているのか?」



泊地「チ、違…ソウジャナクテ…」



VAVA「養生しろ。じゃあな」



泊地「!?」



シパン!……シーーーン………



泊地「…何 ガ イケナカッタンダ…?何デ……?」ぽろ…



ぽたぽた…



泊地「軽イ 張リ手 ガ……ドウシテ コンナニモ 痛インダ…!?ウ……ゥゥワァァ……ア゛ァァ…」


93: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/08(月) 04:00:09.76 ID:EejdCxbY0


港湾「良カッタネー、遊ンデモラッテ♪」



北方「ウン!」わちゃわちゃ!



装甲「違ウ…!?VAVAサン待ッテタラ…コノ子 ガ 急 ニ……テカ!モウ コンナ ニ 大キクナッテ!?…ゲェーッ!チカラ 強イッ!?」



北方「ソーコー!ソーコー♪」グイグイ!



装甲「イテテテテ!?ヤエテー!アゴガ ハグエウ!」モガガ!



港湾「コラ、駄目ヨ。装甲オ姉チャン、嫌ガッテルデショ」



北方「喜ンデルー!」



装甲「チョッ……喜ブ訳ナ……グヘェッ…!モウ!イイ加減 ニ シロ!!」ムンズ!



北方「…」ぷらーーん…



港湾「ア、駄目ヨ!持チ上ゲタリ シタラ…」



北方「キャハハハハハハハー! チカラ 持チー!」きゃっきゃ!



装甲「ダーーー!ウッサーーイ!!」



港湾「余計、テンション 上ガッチャウ カラ……遅カッタワ」


97: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/10(水) 06:38:51.73 ID:inM4TExR0


ガラ…



VAVA「…」



装甲「VAVAサン!ヨカッタ……ヤット解放サレル………ハイ!!」



北方「ヴァヴァ!」パッ…ピュー!



VAVA「ようチビ」



北方「ネ、ネ、遊ンデ!」グイグイ!



VAVA「今度な」ゆらゆら…



港湾「VAVA ハ 忙シイノ。イツモ ダメッテ 言ッテルデショ?」



装甲「全ク…子供ッテノハ」ハン…



北方「ムムムン~…ホッポ モウ、ガマン スルノ イヤ!」



VAVA「俺もそうさ。自分の思い通りにならないことなど、沢山ある」



北方「デモ……思イ通リ ニ シタイ!」



港湾「!」



VAVA「チカラがなければ無理だ。なぁ?装甲」



装甲「アハハ…カモ カモ」ダラダラ…


98: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/10(水) 06:41:53.70 ID:inM4TExR0


北方「チカラ……」



港湾「ヤメテ!!」クワッ!



VAVA「…ん」



装甲「ナ、ナニヨ!急 ニ 怒鳴ッテ…ビックリ スル ジャナイ!!」



港湾「ハッ……ゴメンナサイ…コノ子、何デモ スグ 覚エテ 真似スル モノダカラ…心配デ……」



装甲「大丈夫デショ。赤ン坊 ノ 時カラ 平和ボケ ナ 港湾 ニ 育テ ラレテ ルンダモノ。キット コノママ 能天気 ナ 姫 ニ ナルワヨ」



港湾「ソウヨネ……ウン、アリガトウ。装甲チャン」ニッコリ



装甲「ナ、何デ、オ礼言ウノヨ。気持チ悪イワネ……」サー…



VAVA「長居しすぎた。行くぞ、装甲」



北方「ノーテンキ?ソーコー、ノーテンキ!」



装甲「コノ チビッ子!!」ムガー!



北方「キャー!鬼サン コチラー!」ダダダー!ぽむぽむ!!



装甲「待テー!!」ダダダー!



北方「♪」きゃっきゃ!



VAVA「……5分だけだ」


99: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/10(水) 06:49:57.54 ID:inM4TExR0



キャーキャーー!!



VAVA「…」



港湾「VAVA」チャカ…シュワ~~!



VAVA「なんだ?」



港湾「ハイ」コト…



VAVA「キティか」



港湾「5分 デモ 飲メルヨウニ……コレハ、私 ノ 奢リ。軽イ ノハ 嫌イ?」



VAVA「いや、ありがたくもらっとくぜ」



港湾「フフ…♪VAVA、マタ 来テネ」



VAVA「おう」ゴクゴク…コトン…



VAVA「キティ…たまには良いもんだな」



港湾「猫 デモ 飲メルワ♪」



VAVA「猫か……猫………………猫、良いな」


100: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/10(水) 07:04:00.12 ID:inM4TExR0


装甲城



VAVA「遅い。もっと気合をいれて走れ」



装甲「サッキ ノ デ 疲レチャッテ……私…速力 ト 航行距離 ニハ 自信 無クテ…アァ、ヤット 着キマシタ」ハァハァ…!



VAVA「ここに、俺の防御力を上げる手掛かりがあると言うのか?」



装甲「ソウデス。取リ合エズ、私 ト VAVAサン ガ 戦ッタ 倉庫マデ 行キマショウ」



VAVA「わかった。あまり時間をかけたくねぇ。急ぐぞ」



装甲「ソッチ ジャ 遠回リ デスヨ?」



VAVA「近道があるのか」



装甲「エェ、ココニ」グイ!



ズズズズズ……



VAVA「隠し通路か…」



装甲「ハイ♪アラユル 部屋 ヘ 近道 出来ル 私 ダケ ノ 通路 デス。サ、行キマショウ」



VAVA「あぁ」



ガシュン…スタスタ……



109: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/10(水) 21:46:41.29 ID:inM4TExR0




ガシュン…ガシュン…スタスタ…




装甲『何ダカンダ言ッテ…コレ、デート ト 言ウモノ ヨネ……?』



VAVA「暗いな」



装甲「えぇ」



装甲『何百年 何十年 ト、退屈 ナ 日々 ヲ 過ゴシテ 来タ ケド……VAVAサン ガ 側 ニ 居テクレルナラ、 永遠 ニ 生キ続ケル ノモ 悪クナイ カモ 知レナイ』カァ…///



VAVA「あとどれ程歩くんだ」



装甲「モウ、スグデスヨ」



装甲『VAVAサン ハ 寿命 ドレ位ナンダロウ?……ズゥット 生キテテ クレタラ 良イナ。ソシタラ ズット 一緒…』



VAVA「まだか」



装甲「出口 ガ 見エテ キマシタヨ。ホラ、スグ ダッタ デショ?」



VAVA「そうだな」



装甲『アァ…コンナ 何気ナイ 会話 ヲ シナガラ、ユッタリ ト 暮ラシテミタイ…楽団 ナンテ 我侭 言ワナイ。タマ ニ デ イイカラ、VAVAサン ノ ピアノ ガ 聴キタイ…』うっとり ♡



VAVA「ん……開かないぞ。この扉」



装甲「入口 モ 出口 モ 私 ジャナケレバ 開カナイ ヨウニ デキテルンデス。今、開ケ マスカラ」カチャリ…



装甲『終ワッテシマウ……モウチョット、一緒 ニ 歩イテ イタカッタ……VAVAサン ノ 事、モット知リタイナ 』




グオーーーーン…



116: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/12(金) 07:16:23.95 ID:dUQMyRPZ0


倉庫



VAVA「あの時のままだな」



ゴソゴソ…



装甲「VAVAサン!コッチデス!!アリマシタ!」



VAVA「なんだ…?この黒い塊りは」



装甲「チョット、待ッテ下サイ。エイ!エイ!!」ガンガン!



ボロ…コト…ポト…ピカァ!



VAVA「これは、お前が使っていた鎧…」



装甲「ソウデス。クッ付イテイタ 黒イ 物 ハ ボーキサイト ダッタ 物 デスヨ」



VAVA「貸してくれ」



装甲「ドウゾ」



VAVA「ふむ……」コンコン…スッス…



VAVA「使える…だが、かなりの時間がかかるだろう。早急な開発が必要だ」



装甲「ヨカッタ!デハ、スグ 戻ッテ 明日 ニ 備エマショウ。流石 ニ 深夜 デスカラ 明石サン モ 夕張サン モ 寝テイル ト 思イマスシ」



VAVA「そうだな」



装甲「帰リマショウ!」



装甲『ソウ。私 ノ 帰ル 場所 ハ、モウ ココ ジャナイ。VAVAサン、イザ ト ナレバ 私 モ 加勢 シマス。南方 ナンカニ 、絶対 殺サセハ シナイ…!』



119: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/12(金) 09:43:53.71 ID:dUQMyRPZ0


深海BAR ダーウィン




港湾「ズズズ……」モゴモゴ…



港湾「ン~…上出来。ホッポー♪」



北方「ナァニ~?オネーチャン」てってってー!



港湾「スープ ガ 出来タカラ、泊地 オ姉サン ニ 持ッテイッテ アゲテ」



北方「わかった」( T )



港湾「ダカラ、VAVA ノ 真似 シナイノ!……?ホッポ、今ナンテ言ッタノ?」



北方「わかった。 って いったよ」( T)?



港湾『コノ子、イツノ 間 ニ 地上 ノ 喋リ方ヲ…?深海訛リ ガ 完全 ニ 消エテル!』



港湾「……ハイハイ、VAVAゴッコ ハ モウ オシマイ。イツモノ 可愛イ ホッポ ニ 戻ッテ。ネ?」



北方「はーい! ほっぽ に もどる!!」にぱ~♪



港湾「戻ッテナイ 戻ッテナイ」ノシ



北方「ぽ…?こう かなぁ…?コーかナ? ねー、 オネーちゃん。 モドッタ?」



港湾「ウーン、アトチョット」



北方「おいてケー!……じゃ ナクテ、オイ てけぁ!…なんか 違ウ…」



北方「ウワーーーん!もどん ナーーイ!」わにわに!



港湾『マダ完全 ニハ モノ ニ シテナイノネ』ホッ…



120: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/12(金) 09:48:24.36 ID:dUQMyRPZ0



ぐつぐつ…ぶわー…!



港湾「アット…!火、止メテ ト…ネェ、ホッポ」



北方「なニ?」



港湾「VAVA?」



北方「ダイスキ!」



港湾「艦娘?」



北方「カエレ!」



港湾「烈風!」



北方「オイテケー!」



港湾「ドウ?」



北方「…!」



北方「モドッター!オネーチャン アリガトー!」ぎゅーっ!



港湾「ウフフフフ♪サァ、冷メナイ ウチニ 持ッテイッテ アゲテ。オ姉チャン、掃除 ト 発注 シナイト イケナイカラ」なでなで…



北方「ハイ!」



125: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/13(土) 06:39:22.35 ID:EsIpkUBK0


港湾の寝室



トントン!スー…



北方「ゴハンダヨー」



泊地「…」



北方「ドシタノ?」



泊地「北方……オマエ ハ 幸セカ?」



北方「シアワセ?ウン!ホッポ、シアワセ!」



泊地「ソウカ………コッチ オイデ、北方」



北方「ポ?ハーイ」コト…ててて…



ひしっ…



泊地「赤ン坊 ノ 頃 ハ…抱イテ、大泣キ サレタッケ…」



北方「?」



泊地「北方 ハ 可愛イナ……」



北方「アリガトー!!」



泊地「モウチョット……コノママ デ イサセテクレ」



北方「スープ ハ?冷メチャウヨ!」



泊地「アァ、ソウダナ。飲マナクチャ…」ヒョイ…



北方「ポ?」ストン…



泊地「美味イ…美味イナァ……」ズズズ…



126: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/13(土) 06:43:00.72 ID:EsIpkUBK0



北方「元気ナイネ」



泊地「……負ケタ 私 ガ イケナカッタンダ…ダカラ、VAVA ハ…」



北方「マケ?ナンデ マケチャ ダメナノ?」



泊地「イ、イヤ、何デモナイ…」



北方「ウソ!ネェー、オシエテ。ナンデ マケチャ ダメナノ?ネ!ネ!!」グイグイ!!



泊地「ウグッ!?……ゲホ!ゲホ!!ワカッタ!教エル!教エルカラ ハナセ!」



北方「ア、ゴメンネ。痛カッタ?痛イノ トンデケー」なでなで…



泊地「…簡単 ニ 言ウトナ、ドンナコトデモ 沢山 勝テル ヤツ ハ スゴイ ンダ。スゴイ ヤツハ 皆ニ 好キニ ナッテ モラエルシ、自分 モ 気持チガ 良クナルンダ」



北方「スゴーイ!勝ツッテ良イコトナンダネ!負ケタラ ドウナルノ?」



泊地「勝チ ノ 逆 サ。負ケタ ヤツ ノ コト ナンテ 誰モ……知ラナイ。スゴク ナイカラダ…勝ッテル ヤツ ハ、同ジク 勝ッテル ヤツガ 好キダカラ……」ぽろぽろ…



北方「ワ!?……泣イテル!ドーシヨ!?オネーチャーーーン!ムグ…」



泊地「イインダ…大丈夫」ふるふる…!



北方「……ホントニ?何カ アッタラ スグ呼ンデッテ、オネーチャン ガ 言ッテタ」



泊地「大丈夫……大丈夫ダカラ…ング…」カタ…ゴクゴク…



泊地「ホラ、スープ モ ゴチソウサマ シタカラナ。オ皿、返シテキテクレ」スッ…



北方「ホントダ!ハーイ!!オ皿返シテ クルー!」ぽむっ!てってって!ガラ…ピシャン!



泊地「…」



泊地「ワァァァァ…」コテン…



泊地「VAVA……モウ一度、逢ッテ 話 ガ シタイ……」しくしく…



127: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/13(土) 07:09:32.44 ID:EsIpkUBK0



てってってー!くるくるくるりん♪



北方「ボーリョック ダーメ ダーメ イミガ ナイーー♪」



北方「デーモ デーモ カッターラ カッコイイー♪」



北方「マーケターラ ダーメヨー スーゴクー ナイー♪」



北方「チッカラ ツヨッイト オモッイ ドーリー♪」



北方「ミーンナー ダーイスッキ アッソボーヨ♪」



北方「モットー イッロイッロ シリタイナー♪」



てってってって……



134: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 04:41:20.40 ID:HVPqWv1O0

横須賀鎮守府



VAVA「これは有効につかわせてもらう」



装甲「ハイ、オヤスミナサイ。VAVAサン」



パタン…



VAVA「……俺も部屋に戻るか」



ガシュン…ガシュン……



VAVA『朝までどう暇を潰すか…そうだ、そろそろライドアーマーを用意するべきだな。朝……まで設計図を画…くか……な……なんだ…思考が鈍いぞ…?』



VAVA「!」





わ、わりぃ……へへ、膝がイカれちまったみてぇだ


ERROR……ザー…ザザザーーーーー…ザザーーーー…ERROR…


ジ、実ハナ……///私 ハ…オマエ ノ 為 ニ 南方 ト 戦ッタンダ……結果、負ケテシマッタガ…


ERROR…ERROR…ザザザザザーーーー…ERROR…ERROR…ザーー…



ERROR!ERROR!ERROR!ERROR!ERROR!ERROR!





VAVA「ぐっ……!?」ズキィィッ!!



VAVA「うがぁ…ぁぁ…!………うっ…」



バタン……




136: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 07:31:51.90 ID:HVPqWv1O0



(東11地区でメカニロイド事故発生。現場のメカニロイドにイレギュラー化の嫌疑有り!直ちに調査されたし)


(こちら本部。任務の完了を確認しました。お疲れ様です)


(西エリア、被害状況は?……了解!救護班をそちらへ派遣します)







オペレーター(こちら本部、特A級ハンターへ出撃要請です。応答願います)



「…」クイ……カラン…



オペレーター(こちら本部、応答願います)



「…」コトン…



オペレーター(こちら本部!至急応答願います!!緊急事態なんです!!!)



「うるせぇ女だ。聞こえてるから とっとと ミッションの説明でもしやがれ」



137: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 07:37:19.51 ID:HVPqWv1O0


オペレーター(っ!……南21地区の港で、レプリロイドの犯人グループによる 違法パーツの取り引きを発見しました)



「ほう?」



オペレーター(既にハンター達が出撃し 捕縛に向かいましたが、犯人達の反撃を受け ほとんどが行動不能となりました)



「情けねぇ。やられたのはC級か?B級か?」



オペレーター(C級が7名です。さらに、現場を指揮していたA級ハンター ティルを人質にとられ、事態は深刻となっています)



「A級までそのザマか。どいつの部下だか知らんが、能無しで溢れている」



(……本部は、犯人達5名をイレギュラー認定しました。既にエックス、ゼロのコンビが現場へ向かっています。S・イーグリードも、現場へ急行しているとのことです)



「エックス……あのB級か………おい、ゼロの腰巾着はまだしも、特A級3人はやりすぎだ。隊長はこのことを知っているのか?」



(はい、既に報告済みです。S・イーグリードの参加は、本人が強く希望したものですから、本来はスリーマンセルです)



「了解した…現場へ向かう」



(犯人達は、港を出て、足を確保したようです。南21地区から北エリア方面へ、空を逃亡中)



「他のやつらに伝えておけ。合流はしないとな」



138: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 07:41:10.51 ID:HVPqWv1O0


(…)



(ミッション開始します。特A級ハンター VAVA。出げk…)



ブツン…



VAVA「フン……」〔Σ〕




ガシュン…ガシュン…




スチャ…カチッ……ブルルルォォオオオン!!



VAVA「ゲート、オープン」



ウイーーーーーーーーン……↑↑



VAVA「楽な仕事だ」クイッ!



ゴォォォーー!ビューーーーーン……!



139: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 09:22:06.49 ID:HVPqWv1O0

輸送機 機内




ティル「くっ…」ギチ…ギチ…




1「やめとけって、その鎖は絶対ちぎれねぇ。にしても、こんな付録がついて来るとはな!」


2「まったく最高だぜ!取り引きは大成功で金もタンマリだしよ!なぁ、この女バラしてパーツ売っちまおうぜ!」


3「ひゃっほう!そいつはいい!!これでまた しばらくぜーたくに暮らせるね!」


4「おーい!キチンと五等分だぜ?」


5「わかってるよ。前見て操縦しろ」




ティル「わからない…!!どうしてお金なんかのために、人やレプリロイドを傷つけるの!?」




1「ん~?なんすかぁ?A級ハンターさん♪」


2「まんまと俺らの口車に乗りやがってwwwあんたの部下どもは今頃どうしてるかねぇ?」


5「俺達は違法パーツバイヤーやってんだぜ?自分自身の体も改造してるに決まってんだろ」


2「オレらの強さがそのまま商品の宣伝になるって訳だ!!ガハハハハハ!」




ティル「今からでも遅くないわ!修理を受けて、罪を償うのよ!!」




3「うるせー!てめーみてぇな生まれた頃から高性能なやつに、説教されたくないね!!」




ティル「…イレギュラーめ!!」




1「負け惜しみだよ。かーーっ!C級もA級も変わんねぇな!ハンターなんて雑魚ばっかだ!」



ドカーーーーン!!ガクン!…グラグラ!!



1「おわぁ!?なんだ!ゆれてんぞ!」


4「わかんねぇ!これ…撃たれてる!?下からだ!!」


2「なんだとぉ!?こっちには人質がいるんだぞ!」



140: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 10:25:25.41 ID:HVPqWv1O0




ビューーーン…




ゼロ「こちらゼロ!状況はどうなっている?……なに!VAVAが…わかった!」



ゼロ「エックス!VAVAが出撃したらしい」



エックス「VAVAが?何か、不味いことでも…」



ゼロ「ヤツはイレギュラー擦れ擦れの危険な男だからな。暴れないよう、俺たちが行ってヤツを監視しなければならん!急ぐぞ!」



エックス「了解!」



ブローーーーーーーン!



141: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 10:28:41.49 ID:HVPqWv1O0



キィーーーーン……ピタ…




VAVA「あれか」



VAVA「標的は上空。ならば、新しい兵装を試すのにちょうど良い」



カシャコン…ブブブブ…コォオオ……!!



VAVA「この距離でどれだけ威力を発揮するか試してやる…ククク」




(VAVA!人質がいるのを忘れないで!!それに、輸送船が墜落すれば被害が…!)




VAVA「知らんな。イレギュラーを狩れればそれでいいのだろう?隊長もそれを一番期待しているはずだ」



(VAVA!!やめt…)ブツン!



VAVA「ライジングスペクター……そらよ!!」



ドォオオオオウ!!



VAVA「もう一発だ!」



ドォオオオオオオウ!!



キラッ……ドカーーーン!!



VAVA「………チッ!まだ威力が低いか。改良の必要がありそうだ……が、任務は完了だな」



142: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 14:27:41.62 ID:HVPqWv1O0


ヒューーーーン……スタッ……ガシュ…ガシュン……プスプス……



VAVA「…機はだいぶ綺麗だな。レーザーの熱量が少なかったか…」



ダダッ!



1「動くな!!」



VAVA「…」ウィン…ガチャリ!



1「動くなっつってんだろ!!こいつがどうなってもいいのか!?」



ティル「う…」ごり…



1「銃口はこの女の頭にピッタリとついてるんだぜ!さぁ、下が…」



VAVA「撃て」



1「何…?」



VAVA「どうした?早く撃てよ。俺はその女がどうなろうと知ったことじゃない」



ティル「そんな…」



2「お前もハンターじゃねーのか!」



VAVA「馬鹿が、俺をそんなテツクズと一緒にするな…!」クワッ!



3「ヒィ!あ……ま、まさか…こいつ……」


4「そ、そうだ!右肩にキャノン、パープルのボディ、T字のバイザー……間違いねぇ!!」


5「VAVAだ!!……おい!こいつに人質なんて関係ねぇ!!逃げるぞ!!」


1「特A級だとぉ!?」



VAVA「俺のことを知っているのか、なら話しは早い」



VAVA「死ね」ドゥン!!



ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア……………!

144: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 20:31:15.39 ID:HVPqWv1O0



ゴシャア…ズズズズ……ブズブズ……



VAVA「クハハハハハハハハ!ハァーーーーーーーーーーーッハッハッハッハッハ!!」



1「う……うげ…よくも…なか…ま…を…」ガシ…



VAVA「あぁ?しぶといな!ゴミが!!」グシャン!



1「ぶっ……」ガクッ…



VAVA「………本部へ、ミッションコンプリート。イレギュラー5体は破壊した。後始末を頼む」ピッ…



ティル「VAVA……さん。あなたって人は…!!」



VAVA「なんだ、生きていたのか?」



ティル「えぇ、あなたが暴れてくれたおかげで、ドサクサに紛れて逃げられたわ」



VAVA「まだ運はあったようだな」



ティル「私のことは見捨てても、何も文句はないわ。敵に捕まった私の責任だもの。しかし…!!」



ティル「何なのよ!この惨状は!?」



VAVA「惨状?」



ティル「綺麗な街が、あなたのせいで滅茶苦茶よ!!どうしてそんな酷いことができるの!?」



VAVA「逆だ。この程度の被害で済んで良かったと考えるんだな」



ティル「そんな理屈おかしいわ!!あなたの腕なら、もっと被害を押さえられたはずよ!!」





ゼロ「ティル、そいつに何を言っても無駄だ」




145: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 21:02:29.72 ID:HVPqWv1O0


ティル「ゼロ!」



VAVA「ゼロ……クク、出番がなくて残念だったな」



ゼロ「あぁ、こちとら 誰かさんが騒ぎを起こすことはわかっていたからな。近辺の避難指示でこんなに遅刻しちまった」



VAVA「特A級が避難指示?そんなもの下級ハンターどもにやらせておけばいいのだ」



ゼロ「級など、ただのくくりに過ぎん。ハンターの仕事に上も下も無い」



VAVA「ハッ!きれい事を。何故 隊長がお前ら甘ちゃんコンビを重用するのか、理解できん」



ゼロ「男の嫉妬はみっともないぜ。VAVA」



VAVA「お前………この俺にケンカを売っているのか?」ウィン!



ゼロ「事実を言ったまでだ…!」ジャキン!



ティル「ふ、2人ともやめて!武器をしまうのよ!!」



VAVA「雑魚は黙ってろ!行くぞ!ゼロ!!」



ゼロ「ティル、下がっているんだ!!来い!イレギュラー野朗!!」




やめろ!!




バサァ………ヒュゴォオオオオオーーーーーーーーーーー!!




146: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/15(月) 21:30:52.17 ID:HVPqWv1O0


ゼロ「この風は…」



VAVA「ぐぉ!」ゴォ…!ビタン!!



ティル「あぁ…!イーグリード!!」



スタ…!



イーグリード「ティル!」



ティル「イーグリード…///」ひしっ…



ゼロ「たくっ…見てらんないぜ」



ティル「バカぁ……遅いよ…」ぽこぽこ!



イーグリード「ごめんごめん!」



ティル「ごめんで済んだらハンターはいらない!でしょ…?」



イーグリード「ははっ!でも………本当に無事で良かった。ティルが人質にとられていると聞いて、ここまですっ飛んできたんだ」



ティル「VAVAさんのおかげで……助かったのよ」



イーグリード「VAVAが……?」



ゼロ「おい、ティル…」



VAVA「イーグリードォォォ……!!!」



VAVA「人を吹っ飛ばしておいて、挨拶も無しとはいい度胸だな」スクッ…



149: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 06:10:07.60 ID:k5SN6Vzd0






イーグリード「すまない。ただ、お前とゼロが今にもケンカを始めそうだったからな。許してくれ」



ゼロ「謝ることないぜ、イーグリード。こいつはただ自分勝手に暴れていただけだ」



イーグリード「いいんだ。結果、ティルはこうして生きているんだから。ありがとう。VAVA」



VAVA「俺はイレギュラーを狩っていただけだ!!お前に礼を言われる筋合いなどない!」



イーグリード「これはけじめさ」



VAVA「…おめでたいヤツだ」



ティル「……痛ッ…」ピリッ…



VAVA「?」



イーグリード「ティル?……脚をケガしているじゃないか!」



ティル「かすり傷よ、心配しないで」



ゼロ「救護班の到着にはまだ時間がかかる。ここは、天空の貴公子様の出番だな」



イーグリード「そのようだ。ゼロ、駆けつけてくれてありがとな。エックスはどうした?」





VAVA「エックス…」ギリリ…ッ!



150: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 06:12:17.35 ID:k5SN6Vzd0


ゼロ「あぁ、あいつはいま避難所の子供たちの相手で大忙しなのさ」



イーグリード「ははははは!大したもんじゃないか。ガサツな先輩に優しい後輩か、あいつはきっと将来大物になるぜ」



ゼロ「だろうな。しかし、ガサツな先輩は余計だ。ほら、人前でいちゃついてないで、早く行けよ」



イーグリード「あぁ。ティル、楽にしていてくれ」ファサ…



ティル「うん…///」ぎゅ…



VAVA「一つ、忠告をしてやる」



ティル「え?」



イーグリード「VAVA…」



VAVA「甘さを棄てろ。さもなくば、いつか手痛いしっぺ返しを喰うぜ」



ティル「はい……了解しました…」



イーグリード「ティル…行こう」



バサァアアアア…!



151: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 06:18:41.02 ID:k5SN6Vzd0




ゼロ「…ガラでもないことをしたな」



VAVA「……ゼロ、お前との 決着 はいつか着けてやる」



ゼロ「いいぜ、いつでも来い。相手になってやる」



VAVA「ふん……」



ガシュン…ガシュン…



ゼローーーーー!!ゼロせんぱーーーーーーーーーーい!!



ゼロ「エックス!おーい!こっちだ、エックスー!」ノシ



VAVA「!」



152: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 06:30:11.28 ID:k5SN6Vzd0



エックス「ゼロー!」



タッタッタッ!



ガシュン…ガシュン…



エックス「お疲れさまです!」タッタッタッ!



VAVA「…」ガシュン…ガシュン…



ガシュン…ガシュン…




エックス「すみません。こんなに遅れてしまって…」



ゼロ「いいさ、お前はキチンと自分の仕事を全うしたんだ。お前のおかげで助かった人が何人もいる。自身を持てよ♪」



エックス「はい!先輩、よかったらこれ、食べませんか?」



ゼロ「キャラメルに…キャンデーに…おいおい、俺は子供じゃないぞ?」



エックス「子供たちがあげるって言うから、どうしようかと思って…」



ゼロ「ははは!遊んでくれたお前に、お礼がしたかったんだよ。きっと。よし!帰ろうぜエックス!!キャンデー舐めながらな!」



エックス「はい!」



ガシュン…ガシュン…



VAVA「…」ギヂヂヂッ!



153: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 06:40:17.41 ID:k5SN6Vzd0






VAVA「エックス」




VAVA「何故お前なんだ?」




VAVA「チカラもないのに、何故お前が皆に慕われるんだ?」




VAVA「どうしてなんだ!?」




VAVA「エックス!」








VAVA「戦ったのは俺だ!!イレギュラーを殲滅したのは俺だ!!」








VAVA「お前はその後処理をしただけだろう?こんなこと人間にも出来ることだ!!!」






VAVA「真に称えられるのは俺だ!!」




VAVA「何故だ!?どうしていつもお前が選ばれる!!」






VAVA「エックス、エックス、エックス、エックス、エックス、エックス、エックス、エックス、エックス……!!」








RE BOOT







155: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 13:20:48.70 ID:k5SN6Vzd0

横須賀鎮守府



医務室



ガバァッ!



VAVA「エックスゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウーーーーーーーッ!!!!!」




きゃあーーーーーーー!?




VAVA「…」ハッ!



VAVA「ここは……そうだ、あの時、俺は廊下で…ん?」



ギュウウウウウ!!



五月雨「提督!!よかった!!気がついたんですね!!!!」スリスリ!



VAVA「うぉ………お前ら…俺は、どれほど眠っていたんだ?」



大淀「発見から十日です」



VAVA「十日だと!?」



扶桑「提督、お体のほうは……」



VAVA「扶桑……心配ない。少し疲労が溜まっていただけだ」



天龍「ホント、冷や冷やさせんなよな」



VAVA「天龍…」



天龍「俺たちの提督は、お前しかいねーんだからよ!」



VAVA「…あぁ……そうだな」



大淀「全員に通告!提督が目を覚ましました!繰り返します!提督が目を覚ましました!!」ガチャ!



163: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/16(火) 22:59:12.35 ID:k5SN6Vzd0


それから二時間ほどたって



執務室



VAVA『何故俺は意識を失ったんだ…?いや、今はそんなことより、この十日間での周囲の変化を知らなければならん。深海のやつらも気になる…』



VAVA「演習だ」



大淀「えぇ!?」



五月雨「提督、もう少し休んだほうがいいのでは…?」



VAVA「駄目だ。十日も無駄にしたんだ。お前達がたるんでないか確かめてやる」



コツコツ…



大淀「ですが…皆のさっきの様子を見たでしょう?皆提督のことを心配して、お祈りしていた子もいたほどなんですよ。今日は休んで、業務は明日から始めましょう!」



VAVA「俺の気が済まん!今すぐに第一、第二艦隊の連中を呼び戻せ!」ガタ!



ドタタタタ!ガチャ!!



那珂「おっはようございまーーーーす!」ニッコリ!



VAVA「うぉッ!誰だお前は!?」ウィン!ガチャリ!!



那珂「提督!お初にお目にかかりますね!艦隊のアイドルぅ、那珂ちゃんだよー!」



VAVA「那珂…?俺が眠っている間に着任したのか?」



大淀「はい、彼女達のおかげで、第三艦隊も解放されましたよ」



VAVA「彼女達だと?」



大淀「ふふふ♪五月雨ちゃん、漣ちゃん、黒潮ちゃん…他にも協力してくれた子が沢山いて、この十日間、絶えず任務をこなしていたんですよ」



VAVA「そうか……よくやってくれたな」


五月雨「えへへ…///」


165: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/17(水) 01:42:59.12 ID:gLYa33zT0


コツコツ…



神通「那珂ちゃん…ドアはもっとゆっくり…あ……」



VAVA「…」じー…



神通「あの…!提督、おはようございます。川内型 軽巡洋艦、神通です。どうか、姉妹共々よろしくお願いします」



VAVA「川内…?お前が川内の妹だというのか?」



神通「あ、はい。川内姉さんとは、もう会ってお話しをしました」



VAVA「こいつは?」



那珂「んもぅ!こいつ、じゃなくて!那・珂・ちゃ・ん♪だよー!よっろしくぅ!」きらりん!



VAVA「……姉妹か?」



五月雨「あ、そうだ!提督、まだ後輩さんたちの歓迎会をしてないんです。一緒にやりましょう!」



大淀『良いわ!五月雨ちゃん!!提督は意外と力押しに弱い!このまま、休んでもらえば…』



166: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/17(水) 02:46:39.36 ID:gLYa33zT0

VAVA「演習の後からでも遅くは無いだろう」



大淀「あら…」ガク!



五月雨「提督…」



ギィィィ…



「ふふふ……話に違わぬ提督だ。猛々しくていいじゃないか」



VAVA「…今度は誰だ?」



「しかし、休養を取らないというのはいかんな。体調を万全に保つのも軍人の義務だ。それが守れぬというのなら…」



ガシ!



VAVA「!?」



グィイイイイ!!クルッ…フワァ……!



「私が守らせてやろう!!」



VAVA「な、何をする!?」



那珂「あー!いつの間にか執務室が模様替えされて、布団が敷いてあるぅ!?」



神通「さすが、ビッグセブンの一角…」



ピターーーン!



「一丁あがりだ。提督、今は休め」ファサ…テキパキ…



VAVA「……やるな、見事な投げだ。あの短い間に、俺を布団に寝かせるとはな…」



「姫殺しの英雄に褒められるとは、光栄だ」



VAVA「名はなんと言う?」



「おぉ!よくぞ聞いてくれた。私は 八八艦隊計画の第一号艦として生まれた、長門型のネームシップ。世界のビッグセブンが一人…」


167: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/17(水) 02:52:13.95 ID:gLYa33zT0


長門「戦艦 長門だ。提督、これからよろしく頼む」



VAVA「長門か……面白いヤツが来たな」



五月雨「提督、休んで…くれますか?」



VAVA「…」



VAVA「明日の朝までだ…いいな?」ゴソ…



五月雨「はい!ありがとうございます♪」



大淀「よかった…これでまた鎮守府も安定して…あ゛!?……そう言えば…もう一人………」




ひょこ!





赤城「大淀さん、夕方のごはん はまだですか?あと3時間ほどで、晩ごはん になってしまうのですが…」チンチーン!





大淀「食事は一日三回ですッ!!」


169: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/17(水) 08:05:15.74 ID:gLYa33zT0



その日の夜



長門「さて、そろそろここにも慣れてきたしな。提督がやっていたという見回りを、代わりにやってやろう」



ガチャ…ズンズン…





しばらく歩き回って…




長門「うーーむ!この鎮守府は本当にいいところだな。何より設備が充実している」



長門「ん…?体育館に明かりがついている…誰かいるのか?」


170: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/17(水) 08:09:10.12 ID:gLYa33zT0


体育館



ゴゴゴ…チラッ…



川内「ふん!はっ!!せい!」バッバッバッ!



長門「おぉ…!!川内のやつ…寝坊ばかりして、だらしない印象があったが…影でこんな努力をしていたのか…!」うるる…!



長門「よし…!私も訓練に付き合ってやろう…!」



ガーーー!バン!



長門「たのもーーーー!」




川内「むっ……!」ギラン…!




川内「くだものッ!!」シュシュシュ!





長門「きゃあ!」



カカカッ!



川内「あれ?…長門?」



長門「そ、それを言うなら曲者(くせもの)だ…」



川内「あはは…そうだった。で、何か用?」



長門「く…訓練の手伝いをしようと思って……とりあえず、この夜偵を抜いてくれないか…?服に刺さっていて、身動きがとれん…」ぷるぷる…



川内「あ!ごめん、今取るね!」



184: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/18(木) 08:15:14.25 ID:GdEG2h/40


数分後…




川内「私に稽古をつけてくれるの?」



長門「そうだ、ドン!ときてかまわんぞ」



川内「なるほど…わかったよ」



長門「よしこい!」バッ!



川内「…」ペコリ…



長門「?」



川内「ドーモ、ナガト=サン。センダイです」ビッ…



長門「…何だそれは?」



川内「ひゅ~……なんだぁ、そんな格好してるからてっきり……」



長門「??」



川内「ごめん、やっぱやめとくよ。稽古になんないや。おやすみ~~」にへら…ノシ



長門「あ…?…あぁ、そうか。お休み…?」ノシ



197: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 05:41:42.30 ID:BjnRb7O50


一方その頃



工廠



トンカン!バチチチチチ!



明石「夕張ちゃん、そっち押さえてて」



夕張「はい!」



コンコン!



明石「提督も無事に意識を取り戻したらしいし…!私達の十日間は無駄じゃなかったってことね!」パパウパウ!



夕張「えぇ、あと少しで完成です!!」シュゴォォオ!



ガリガリガリ!



明石「……倒れた提督が持っていた謎の金属……これは提督からのメッセージ!」ザクザク!



夕張「普通、こんなものを持って歩きませんからね。さらに、提督がかいたという設計図のプランに、これとよく似た金属が描かれていた…間違いないです!」ドムドム!



明石「夕張ちゃんがいてくれてよかったわ。私一人じゃとても完成できそうになかったもの」メラメラ!



夕張「私だってそうですよ!こんなプラン、明石さん無しで完成は不可能ですよ」バギバギ!



明石「ありがとう!!よーし!ラストスパートよ!」チュゴォーン!



夕張「了解です!」モォキィン!



199: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 07:23:13.39 ID:BjnRb7O50


翌朝



ガチャ!



大淀「提督、おはようございます」


五月雨「おはようございます!提督、今朝のご気分はいかがですか?」



VAVA「良好だ」



大淀「では、今日の点呼を始めますね」



VAVA「うむ」



VAVA『何時間もただ横たわっていただけだからな……少し堪えたぜ』


200: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 07:42:15.18 ID:BjnRb7O50

工廠



ピカーン!パァアアアアアアアア!



明石「出来た……体表面に、薄く硬い氷を纏うことが……できるようになる…鎧!!」



夕張「この冷たさ、この強度……申し分ないです!!はぁはぁ…完璧です…」



明石「これで、提督の防御力は今までの2倍以上になるはず…」



ジリリリリリリリリリッ!!



夕張「あ、点呼です…」



明石「完成間近だったから……張り切りすぎたかもね…ちょっと眠りたい…けど」



夕張「行きますか」



明石「うん。ごめんね夕張ちゃん。別に作っているものがあったのに、十日もこっちを手伝わせちゃって」



夕張「いいですって。だって…結局は提督のための、開発なんですから!」



明石「そうね、行きましょう!」



フラフラ…


202: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 09:53:57.46 ID:BjnRb7O50



ズシ…



明石「…あ~」



夕張「頭が重い~…」



明石「工廠と執務室はかなり離れてるからね~」



夕張「…それ、持っていく事はないんじゃないですか?」



明石「駄目よ。置きっ放しになんてしておけない。これは提督のものなんだから」



夕張「でも、点呼終わってから提督に工廠へ来てもらえばよかったのでは?」



明石「まぁ、いいじゃない!提督のため提督のため♪」



夕張「あはは、負けませんよ~?私だって提督のこと狙ってるんですから!」



明石「私も負けない!けど、提督は色気の無い人だから…」



夕張「うっ…確かに……なんというか、異性に対する欲というか、いやらしさがまったく感じられませんね」



明石「純粋なのよ、きっと。そこが逆に尽くしてあげたくなっちゃうというか……」



夕張「あ~わかります。すごく強いけど…どこか影があるような、それでいて優しいところもあったりして…」



明石「はぁ……///」


夕張「はぁ……///」



204: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 10:27:26.58 ID:BjnRb7O50

執務室




赤城「37番!一航戦!!赤城!!!寝ます!!!!」




VAVA「寝るな」




大淀「以上で終わりなんですけど…おかしいですね」



VAVA「川内、那珂、神通、長門がいないな」



翔鶴「新人が、4人中1人しかこないなんて…うーん…」



北上「まぁ夜戦バカが居ないのはいつものことだけどね~」



天龍「にしてもよぉ。姉妹揃って寝坊たぁいい度胸だよなぁ。俺が代わりにぶっとばしてきてやろうか?」



曙「クソサボりね!」



霞「でも、長門さんまで欠席だなんて…」



あきつ丸「……何かが、あったのでは?あの厳格な長門殿が、無断欠席などするわけがないであります」



満潮「可能性は十分にあるわね」



黒潮「まっさかぁ!こんな朝っぱらからナニが起きるねん?」



イク「ナニ? ナニ って何なのぉ?」



イムヤ「やめなさいってば」ぺちん!



イク「あぁん!」ビクンッ!



ドガアアアアアアン!!!




!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?




205: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 10:44:36.89 ID:BjnRb7O50


ざわざわ!!!!



大淀「爆発音!?」



五月雨「どこから!?」



ゴーヤ「きゃーっ!イムヤがイクのお尻を叩いたら、爆発したでち!!」ビクビク!



まるゆ「怖いですーーーーーー!!!!」ばたばた!



イムヤ「ち、ちが!?私、軽く叩いただけよ!?」



漣「なんだってー。あー、きっとイクちゃんのお尻に連動してどこかが爆発したんだー」(適当)



イク「痛いのー!」しくしく!



ハチ「違います!!提督、工廠のほうで爆発です。確かに工廠のあるほうから音がしました」



山城「そう…?もっと遠くの爆発じゃない?」



扶桑「私は、倉庫から聞こえたような…」



天龍「きっと敵襲だ!!迎え撃つぞ!!」



大淀「み、みんな落ち着いて!ここには火薬も燃料も沢山あるわ!爆発が起きても不思議はないはずよ!!とにかく原因を調べるから…!」



青葉「スクープはどこですか!?」



やいのやいの!わーーーわーーー!



VAVA「黙れ」



きゃーーー!きゃーーー!わーーー!



VAVA「…」



206: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 10:58:56.38 ID:BjnRb7O50



VAVA「黙れッ!!」




ピタァ…!シーーーン……




VAVA「二度も言わせるな」




シーーーン……




VAVA「今の爆発は、ハチの言うとおり工廠のほうから音がした。原因は俺が調べてくる。お前達は俺の指示があるまで自室を動くな。わかったか?」



了解!!!



VAVA「解散」



ザッ!バババーーーーーッ!ドタドタ……!



VAVA「何事もなければいいがな」ウィン…!



ガシュン!ガシュン!ガシュン!



208: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 11:30:42.25 ID:BjnRb7O50



通路



VAVA「これは…爆発以外の跡もあるな…砲弾か?」



ガシュン!ガシュン!



VAVA「なっ……明石!!夕張!!」



ガシュ!ガシュ!ガシュ!……ダキッ…!



明石「…」大破 グッタリ…



夕張「…」中破 スーン…



VAVA「何があった!?この有様はなんだ!目を覚ませ!!」



明石「…」


夕張「…」



VAVA「起きろ!!頼む!!起きてくれ!!!」


209: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 11:32:28.29 ID:BjnRb7O50



夕張「ぐむ……ぅーーん…」


明石「ぁ……ていとく…」



VAVA「っ!……もう大丈夫だ。明石、夕張、ここには俺が…俺がいるぞ!」



明石「ゆ……ゆーばり…ちゃんは…」



夕張「はっ……!わ、私は大丈夫です!!」ガバッ!



明石「ょ…かった…てーとく……鎧を…早く…」



VAVA「何だ…?」



明石「私達は……平気…です。……それより、早く……鎧を…とりかえして……」



VAVA「鎧……そうか。あのプラン……完成したんだな」



明石「うん……」



夕張「明石さん……提督!私達を襲った侵入者は、そこの窓を割って正面海域へ逃げました!!敵を…追ってください!!細かい話しは後です!」



VAVA「…わかった」スク!



夕張「既に川内さん達も敵を追っていきましたーーー!提督ーー!川内さん達を助けてあげてください!!」



ガシュ!ガシュ!ガシュ!


210: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/19(金) 11:42:01.69 ID:BjnRb7O50


時は、少し遡る



川内の部屋



川内「ぐ~…」



グォン…



川内「んっ!?」クワ!



川内『この気配は………!?』



川内「マスク!マスク……!!」



ガシッ!チャキ!!



川内「夜戦仮面!!とぅ!!!」〔夜|戦〕



ヒュン…!



川内「まさか、同業者がくるとはね…!」しゅったったったった!



216: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/20(土) 05:40:30.95 ID:ELysWi+70



通路



明石「はぁ…///って!急がなきゃ、点呼もう点呼始まっちゃう」



夕張「はいぃ!」



点呼 ハ……行カナクテ イイデスヨ……



明石「そんな!駄目よ。提督が心配しちゃうでしょう!?」



夕張「えぇ!?私、何も言ってませんけど?」



明石「え…?じゃあ、今のは誰が…」



夕張「さぁ…?空耳とかでは…」



フフフフフ……



明石「あ!この声だわ!!今度はハッキリ聞こえる!」



夕張「誰です!」



ムムム……誰 ト 聞カレテハ 仕方 ガ 無イ。答エテ アゲル ガ 世 ノ 情ケ…



明石「……?」



ペリ…ペリリリリ…!



夕張「あ、明石さん…壁が!?めくれあがってます!」



バーーーン!シュッ……スタン…



ネ級「…」ニンニン



217: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/20(土) 05:44:18.11 ID:ELysWi+70



明石「その容姿……!深海棲艦!!」



ネ級「イカニモ…」グォン…ォン…



夕張「すごい気迫だわ…」ゴクリ…



ネ級「…」パン!



明石「わ…私、戦いは……」タジ…



夕張「明石さん!下がってください。ここは私が!!艤装はないけど、副砲ぐらいならあります!」ガチャリ!



ネ級「…」ペコォ~!



明石「?」


夕張「?」



ネ級「ドーモ、はじめまして。重巡 ネ級 です」



明石「あ、どうもご丁寧に。明石です」ペコリ…



夕張「重巡なんだ…おぉ…いい魚雷///あ!あの…夕張です」ペコリ…



ペコ~~~~~~~……………




218: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/20(土) 05:46:25.68 ID:ELysWi+70


ネ級「……サテ。ア…………ドウゾ。面 ヲ アゲテ 下サイ」スッ…



明石「は、はい」スッ…


夕張「すみません…」スッ…



ネ級「イエ、コチラコソ……サテ、突然 ニ 訪レタ 深海棲艦 トノ 邂逅 ニ、サゾ 驚カレテイル コト デショウ」



明石「はい…」



ネ級「ドーカ、ゴ安心下サイ。私 ハ 戦イ ニ 来タノ デハ ナイノデス」



夕張「え?じゃあ、なんのために…」



ネ級「工作艦 明石=サン。アナタ ニ オネガイ ガ アッテ、私 ハ 来タノデス」



明石「お願い?」



ネ級「エェ、ソレサエ 聞キ 入レテ 下サレバ、私 スグ ニ デモ ドロン シマス故」



夕張「明石さん……気をつけたほうがいいですよ…話しかけてくる深海棲艦なんて、聞いたことありません……」ごにょ…



明石「うん……それで、お願いってなんですか?」



ネ級「ハイ……ソレハ」



ネ級「アナタ ガ 造ッタ ソノ鎧 ヲ、暫シ ノ 間 預カラセテ 頂キタイ ノ デス」ピッ!



219: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/20(土) 08:12:42.51 ID:ELysWi+70

夕張「!?」



明石「な………」



ネ級「オネガイ シマス。私 モ 命令サレテイル 身。手ブラ デハ 帰レナイノデス」



明石「そんなの知りません!これは、私が愛情込めてつくったものです!」



ネ級「ソコ ヲ ナントカ……コノ通リ!ネネ、コノトーーーリ!!オネガイ シマス!」ペタァ!



夕張「うわぁ……土下座までするなんて…」



明石「駄目なものは駄目です!渡すわけにはいきません!!」



ネ級「渡ス ノ デハナク、預ケテ 欲シイ ノ デス。必ズ オ返シ シマスカラ」



明石「絶対にダメ!!」



ネ級「ソウデスカ……コンナニ 頼ンデモ、駄目 デスカ………ナラバ…」



明石「!」



ネ級「御免!」ギラリ!パァァァァ!!!



夕張「あかしさ…」ググ…



夕張『か、体が…動かない!?』



明石「う…!」ピタァ…



ネ級「コーユー 手荒 ナ 真似 ハ、私 ノ 美学 ニ 反スルノデ シタクハ ナカッタノ デスガ、止ムヲ得ナイ」



ネ級「コレゾ、深海流 油渇キ ノ 術!コノ 術 ヲ カケラレタ 者 ハ、燃料 ガ ゼロ トナリ、行動不能 ニ 陥ッテ シマウノダ!!」



ネ級「因ミニ 命ニハ 何 ノ 影響モ ナイノデ 安心」ニッコリ!




明石『なんですって……!?そんなことが……駄目…これは絶対に渡せない!!!』ぎゅ!



ネ級「説明 ガ 終ワッタ トコロ デ、ソノ 鎧。預カラセテ 頂キマス!」

223: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/21(日) 18:03:22.04 ID:mCcbdVM50


ネ級「カァツ!」



キィィィイイイイイン!



明石「うぅ……」



夕張「くぅ……」



ネ級「ネ……恨マナイデ 下サイネ」ヌゥ…




3<ひゅるり~るり~~~♪




ネ級「口笛……何奴!?」バッ…



パァン!



ネ級「!?」



川内「…」ペコリ…



川内「ドーモ、はじめまして。夜戦仮面です」



ネ級「ナニッ!?夜戦仮面 ダト!!」



ネ級「クッ……ン…」スゥ…



ネ級「ドーモ、夜戦仮面=サン。重巡 ネ級です」ペコリ…



ネ級「…」



川内「…」


224: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/21(日) 18:39:16.47 ID:mCcbdVM50


スゥ…



ネ級「マサカ……コンナ所 デ 大物 ニ 出クワス トハ…!姫 ヲ 倒シタ 提督 以外 ハ、クズ バカリ ト 聞イテイタガ…」



川内「取りあえず、それを返せ」



ネ級「オット断ル。返シタ トコロ デ、相手 ハ 冷酷 ニシテ 無慈悲 ト 謳ワレル 夜戦仮面。身ノ安全 ハ 期待 出来ナイ」



川内「そうか。ならば是非も無し」パチンッ!



ゴゴゴゴゴ…!



ネ級「ナンダト……上カ…!イヤ…下!?」



両方だ!!



バゴォ!にゅるん…



那珂「床の中からこんにちは!夜戦芸者 現場 到着ぅ!」



ネ級「夜戦芸者!?」



ドドォ…!スタン!



神通「夜戦侍…推参ッ!」



ネ級「夜戦侍…ナント……コレハ驚イタ…!!」



川内「お前が強そうだったからな。こっちは3人でやらせてもらう」



227: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/21(日) 20:19:47.77 ID:mCcbdVM50



ネ級「ヌヌ……ドーモ、夜戦ゲイ…」ササ…



那珂「残念だけど、私達は艦娘忍者じゃない!挨拶はいらないよ!」



神通「さぁ、その鎧を置いてどこへでも行きなさい」



那珂「じゃないとボッコボコなんだから!」



ネ級「………私 ハ 忍ダ。勝テナイ 戦イ ハ セヌ」



川内「だと思った。逃がさん!」



ネ級「多勢 ニ 無勢!ナントシテモ ココ ハ 退カセテ 貰ウ!!」



長門「そこまでだー!」ダッダッダ!



!?!?!?!?!?!?



234: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/23(火) 06:00:34.52 ID:APXYoJtl0


川内『長門!?ふ、ふたりとも!早着替え&マスク外して!!』



神通『了解』



那珂『わわ…!ブラ付け忘れてきちゃったぁ!』



川内『おバカ!早く!!』



ババッ!



長門「ふっふっふ!この戦艦 長門のいる鎮守府へ侵入とは、命知らずな奴も居たものだ」



ネ級『誰!?イヤ………アノ 装束、威風堂々 ト シタ 態度…キット、名ノ アル 艦娘忍者 ニ 違イナイ!!ソノ 上 戦艦 ダト……艦娘、オソルベシ!!』



ネ級「ド…ドーモ、はじめまして。長門=サン。重巡 ネ級です」ペコリ…



長門『なんだ…?これは川内がやってきたやつ…深海棲艦までやるとは……そうか!これは今の流行の挨拶なんだな!では、私も流行の波に乗らなければ!!』



長門「どもー、ネ級さん。ビッグセブンです」ペコ!



ネ級「ナ!?」



ネ級『ビッグセブン!?ナンダソレ!今、戦艦 ナガト ッテ 確カニ…クソ!!謀ラレタ!間違イナイ……!』



長門『ふふん♪どうやらあまりにインパクトの有る挨拶だったんで、驚いてるな?それはそうだ。なんたって ビッグセブン だからな!』えこー♪



ネ級『……コ、コイツ ハ エース ダ…ッ!!恐ラク ハ 夜戦仮面 以上ノ!』たじたじ…



長門「さぁ深海棲艦よ!私と戦うことを恐れぬのなら……」



ネ級「ウ…」



長門「かかってこいやぁ!」わぁー!



長門『決まった…………私の完全勝利だ』にんまり♪



ネ級『カ……完全 ニ 先手 ヲ 取ラレタ!!最早、長居 ハ 死 ヲ 意味スル!!』



238: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/23(火) 08:25:55.22 ID:APXYoJtl0


長門「…おや?そこにいるのは…」



川内「長門!」



長門「おお!川内!それに神通、那珂!!」



神通「長門さん。今は敵を倒すことが先決です…」カチャ…



長門「その通りだ!よぅし!」



那珂「いっくよー!」





ネ級「逃ゲル!」ダダダー!





川内「逃がさないっていったはずよ!!これでもくら…」シャ!



長門「馬鹿め!おめおめと逃亡を許す長門ではない!!」ガシャコン!



神通「え…!?長門さん、ここでその主砲は…!」



長門「大丈夫だ!必ず当てるから!!」ジジジジ……!



那珂「じゃなくて副砲とか……きゃー!ふ、ふせてぇ!!」


239: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/23(火) 08:28:15.39 ID:APXYoJtl0



ムクッ……



夕張「うーん…頭痛い……あ、川内さんだ」



明石「ふぅあ……あれ…!鎧が!?」



長門「てーーーーッ!!」バウゥッ!!



ネ級「ウワァ!?ト 見セカケテ ブリッジ 回避!!」スカッ!




ひゅ~~~~…カッ!




ドガァァァアアアアアアアアアン!!




夕張「ふぎゃああああ!」中破



明石「ぐえ!…………」大破



243: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/24(水) 05:58:30.88 ID:6NTHSdBQ0



長門「外れた!?」ハッ!



川内「避けられたの!追うよ!!」



神通「はい!」



那珂「OK!」



明石「…」ガク…



夕張「うぐぐ……一体何が……あれは、せんだいさ……ん……たち…うっ…」

244: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/24(水) 12:03:07.11 ID:6NTHSdBQ0

そして、今に至る



鎮守府正面海域



ガシュッ!ガシュッ!……バシャ!バシャ!



VAVA「随分遠くまで逃げているな…海面の移動は疲れるってのに…!」



VAVA「ん…那珂!神通!!」



神通「あ…提督!面目ないです……追いかけている途中、敵の置いた罠にかかって、負傷してしまいました…」



那珂「川内ちゃんと長門さんはこのまま進んでいったよ!」



VAVA「わかった。移動は……無理そうだな」ピッ!



VAVA「大淀、今度は俺が今立っている座標に、救助隊を派遣しろ。編成はお前に任せる。対象は神通と那珂の二名だ」



大淀(了解)



VAVA「じきに救助隊が来る。もう少し、ここで待っていろ」



神通「了解しました。提督、気をつけてください…相手は、特殊な技能を持っているようです…」



那珂「えーと…そう!ニンジャってやつ?」



VAVA「心配するな。忍の相手をするのは初めてじゃない。じゃあな!」ガッガッガ!



神通「……初めてじゃ…ない?」



那珂「神通ちゃん。私たち、いいトコに来たかもね!」



神通「そうね。でも……不覚だわ。姉さん以外のニンジャに遅れをとったなんて…サムライ失格です……」ゴロ…パシャ…



那珂「だいじょうぶ!ちょっとブランクがあっただけだよ!あ~!疲れた…LIVEした~~い!!」ゴロン!



245: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/24(水) 12:13:17.44 ID:6NTHSdBQ0



川内「ふんはぁ!!」カイーン!



ネ級「ゼイヤァ!!」キィン!



川内「きぃぇえええええええええええええい!!」ジゴクヅキ!



ネ級「ナンノォ!!」ウケナガシ!



ネ級「クゥオオオオオオオオオオオオオ!!」カカトートシ!



川内「さぁああああああああああああああ!!」ハイキック!



バギィッ!



川内「く……この姿のままじゃ…!」



ネ級「ドーシマシタ?サッキ ハ 本気 ダッタノニ、今 ハ 力 ヲ 抑エテイル……ナメプ カー!?」



川内「ぐぎぎ…!」



長門「えーっとえーっと…んもー!……おい!あんまり動かないでくれ!狙いがつけられん!!」



川内『長門の前で、カイニ パワー を使うわけにはいかない!!邪魔だな!!全く!!』


246: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/24(水) 15:55:55.20 ID:6NTHSdBQ0


長門「…む!照準…よし!ってーーー!」バァン!!



ネ級「クッ……セッカク 夜戦仮面 ト 真剣 ナル 勝負 ヲ シテイル ト 言ウノニ!!……アレ、ソウ言エバ…夜戦仮面=サン。顔ガ…」



川内「あぁ……仮面?来る途中で落としたのよ!!はぁーー!!」ゴォ!



ネ級「フゥン!……ナルホド。ソウイウ 事デスカ」スカ!



川内「?」



ネ級「アナタ ガ 本気 ヲ 出セナイノハ、アノ デクノボー ガ イルカラデショウ?」



川内「!!」



ネ級「ヤハリ。最初 ハ アノ 戦艦ニモ 警戒 シテ イマシタガ、何テコトハ無イ。追ッテクル 間ニ 十分観察デキタ。アイツ ハ 弱イ。ナラバ!!」



ヒュン…!



川内「しまった!!長門、逃げて!!」



ネ級「オ邪魔虫メ!!消エロ!!」



長門「おぉ、そっちから来てくれたか。これは助かった」



ネ級「アホ ガ!パワー シカ 能 ノ 無イ 戦艦ナド、恐ルル ニ 足ラズ!!沈メテヤルゥー!」



フォン………パシ…!



ネ級「!?」


247: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/24(水) 15:58:57.85 ID:6NTHSdBQ0

長門「この長門が………パワーしか能が無いだと?」



グルンッ!



ネ級「ナ、ナンダ!?体 ニ チカラ ガ 入ラナイ…柔術カ!」



長門「冗談ではない!!」



ビタァン!



ネ級「ゲホォッ!!」



長門「ビッグセブンの名は伊達ではない!!この長門の武器は、火力でもなければ速力でもない!!馬力なんてもってのほかだ!!」



ネ級「コ…コイツ…!本当 ニ 強カッタノカ……見誤ッテシマッタァ…」プルプル…



長門「いいか!この長門の本当の武器は………洗練された戦闘技能だ!」ドン!



川内「か…かっこいい」



ネ級「ニン!」シュッタァ!



長門「ふっ!」スカ!



ネ級「ハァ…ハァ………長門=サン。アナタ ヲ 見縊ッタコト ヲ 謝罪シマス。シカシ、肝心 ナ 事 ヲ 忘レテマスヨ」



長門「何?」



ネ級「私 ノ 目的 ハ、コノ 鎧 ヲ 持ッテ 逃ゲルダケデスカラ!!」



長門「待て!」



川内「させない!」



ネ級「生憎 ト、本気 ヲ ダシタ 私 ニ アナタ 方 ハ 追イツケナイ!勝負デハ、負ケタ ガ 戦イ デハ 私 ノ 勝チダ!!」



ドゥン!ドゥン!



ネ級「ウギャアアア!?グフォ……ダ、誰ダ…」


258: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/26(金) 11:41:37.08 ID:tjKakq1A0


VAVA「…」



ネ級「……ソウカ。アナタ ガ 泊地様 ヲ 倒シタ ト イウ…」



長門「提督!」



川内「もう追いつくなんて、さっすがぁ」



VAVA「下がってろ」



長門「命令とあらば」



川内「うん」



VAVA「ソレを置いて失せろ。さもなくば殺すぞ」



ネ級「ドーモ、はじめm…」



バン!シュゥ……



ネ級「クヒ……」



VAVA「次は艤装でなく脳天に当てる」



ネ級『強イナ……ドウヤラ…ナメプ ヲ シテイタ ノハ 私 ノ ヨウダ。最初 カラ 本気 ヲ 出シテイレバ……コンナ コト ニハ』


259: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/26(金) 11:44:48.49 ID:tjKakq1A0


VAVA「早くしろ。俺は気が短いんだよ」



ネ級「撃テ。生恥 ハ 晒シタクナイ」パチ…



VAVA「潔いな」ウィン…



ザバァ!



VAVA「……深海魚どもか!」バババババンッ!!



ギャアアアアアア!!



長門「水中に潜んでいたのか!?川内、援護だ!…何が生恥だ!卑怯者!!」ドォン!



川内「承知ぃ!!無駄よ!ヤツに卑怯は褒め言葉だよ!!」ドンドン!



バァアアアアアアアアアアアア……!



ネ級「スマヌ……コレ モ 我 ガ 主 ノ 為…」ヒュン…!



VAVA「…ちっ」



プスン…プスン……



VAVA「逃げられた」



長門「追撃はどうする?」



川内「まだ、遠くには行ってないと思うけど…」



VAVA「必要ない。明石には悪いが、今は諦めるしかねぇ。いずれ取り返すがな」



長門「そうか……さっきの駆逐艦クラスの群れから、妙に殺気というか…只ならぬものを感じた」



川内「3人じゃあ無理……覚悟を決めたやつは、手強いからね」



VAVA「撤収だ」



了解!

261: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/26(金) 13:46:29.73 ID:tjKakq1A0


バシャ…バシャ…



ネ級「モウ少シ…モウ少シダ……」ゼェゼェ…



「アラ、ソンナ ニ 急イデ……何処行クノ?」



ネ級「アナタ ハ!?………何故 コノ ヨウナ 所ニ?」



ネ級『コノ 私 ガ 気配 サエ 掴メナカッタ…!』



「私 ガ 何処 ニ イヨウト、私 ノ 自由 ジャナァイ」



ネ級「ココ ハ 我 ガ 主 ノ 領海 ノ ハズ……アナタ ト イエド 勝手 ハ 許サレマセヌ!」



「ネェ、私…質問シタワヨネ?ドウシテ答エナイノ?」



ネ級「ハグラカサ ナイデ 頂キタイ!!アナタ ハ、自分 ガ シタ コト ノ 重大 サ ヲ 理解シテイナイ! コノ コト ハ 主 ニ 伝エ……グッ………ムン…グホ…」ジタバタ!!



ギリリリリリリリ……



飛行場「ニンジャ ノ クセニ 五月蝿イワネェ……モウイイワ。コレ、貰ッテイク カラ」ゴソソ…



ネ級「アーーーッ!?ソノ 鎧 ハ 私 ガ……!オ待チクダサイ!ソレダケハ!!」



飛行場「良シット!ア、オチビ チャン ニ、宜シク言ッテ オイテネー?勝手 ナ 真似 ハ スルナ。ト」



ネ級「ナ…!ウワアアア!?」グググ…



飛行場「サァ、疲レタ デショウ?私 ガ 送ッテ アゲルワ。エート、ココカラ ダト コッチ ノ 方角 ヘ 1Km弱 ッテ トコロ カシラ?」ズィ…!



ネ級「ヤメテエエエエ!?」



飛行場「ジャアネ♪」



ブン!



ネ級「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア…………」キラーン…



飛行場「サテト、帰リマショ」ぴょんぴょん♪


266: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/27(土) 15:48:39.70 ID:PjRqLUXe0



執務室



…………



VAVA「という訳だ」



五月雨「なるほど……これからは、鎮守府の警備も強化しなくてはいけませんね」



大淀「そうね……海の上で戦うことばかりで、攻められた時の訓練はしてこなかったわ」カキカキ…



VAVA「今回の騒動は、ある意味良い教訓になったかも知れんな」



大淀「そうですね。被害もそこまで重大ではないですし」



VAVA「入渠しているやつらはどうだ?」



大淀「先の戦闘に出た、川内、神通、那珂、長門は、軽傷です…が、明石、夕張の損傷は甚大です。復帰には少々時間がかかるかと」



VAVA「明石は、何番ドックに居る?」



267: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/27(土) 15:55:18.10 ID:PjRqLUXe0


大淀「………4番ドックです」



VAVA「そうか。五月雨、取りあえずこの事を全員に伝えておけ」



五月雨「明石さんが4番ドックにいるってことですか?」



VAVA「違う。先ほどの戦闘報告をだ」



五月雨「は!?失礼しました!では、早速いってきます!!」ガチャ!



VAVA「…」スク…



大淀「提督……どちらへ?」



VAVA「見回りだ」ガチャ…



大淀「そうですか…では、私は今後のスケジュールを整理してますね!」



VAVA「苦労をかけるな」



大淀「いえ、仕事ですから!」



VAVA「無理はするなよ。休みたいときは気軽に言え」



大淀「わかりました。では、いってらっしゃい」



VAVA「いってくる………ありがとよ」



ガシュン……ガシュン…



272: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/28(日) 10:29:08.69 ID:sGQg1itS0



入居ドック



「すごいねー 明石さんのそばにずっと座ったままだ。もう夜遅いのに…」



「あかしんのことがしんぱいなんだよ~…ふわぁ…ねる~…zzz」




VAVA「チビども、ここで寝てもいいが、毛布はちゃんと体の下に敷いて寝ろ」




「あ~~い。かけぶとん と タオルケット が 上ね~~」ぐぅ…zzz



VAVA「…」ストン…




明石「すー…」




VAVA「…」



VAVA「……俺だけが戦えば、明石も…天龍も…皆が傷つかずに済む……ここをもっと安全な基地にすれば…」ぶつぶつ…



VAVA「いや…では、艦娘の存在理由はどうなる?……俺もあいつらも、似た者同士だ…」




VAVA「闘うためのみに 生まれた 擬似生命体だからな・・・・」




273: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/28(日) 10:40:57.27 ID:sGQg1itS0



明石「んんん……むにゃ…」ぱち…むく…



VAVA「明石…!」



明石「ん~…夢かぁ…?あー、てーとくがいるぅ…」む~…



VAVA「明石、よくや……な、なに!?」



ぎゅ~~~…!



明石「夢ならいいよねぇ…」うつらうつら…



VAVA「何を言ってる!?」



明石「ちゅ~~~…♡」 3



VAVA「!?」



VAVA「寝ぼけるな!!」ガシッ!///



→ ムギュ! ←



明石「ぶにゅ……は…はれ?わらひ何を………はっ!?ひぇーとく!!」



バッ!ササーーッ!!



明石「な、なんですか提督!?私の顔を鷲掴みにして!………はっ!外は真っ暗……まさか!」キラ…!



VAVA「…」



明石「よ…………夜這い…ですか…?あの………は、初物ですので、御期待に沿えるかどうか…///」キラキラ…♡



VAVA「…」スク…



ガシュン………ガシュン…………ガチャ…パタム……



明石「あれ…て、ていとくー!?…行っちゃった……?」ぽつーん…



277: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/29(月) 12:53:30.26 ID:zwmtl5sF0

翌日



大淀「…以上です」



VAVA「珍しく全員揃っているようだな。これからの方針としてだが、今までと変わらない」



VAVA「だが、いつ巨大な敵が現れるかわからん。演習は今まで以上に厳しくやるつもりだ」



VAVA「何か、質問があるヤツはいるか?」



翔鶴「提督…あの」



VAVA「どうした翔鶴」



翔鶴「何か…いつもより、私たちとの距離が遠くないですか?」



明石「…///」テレテレ…



VAVA「いつも通りだ。他、何かあるか?」



那珂「はーーい!」



VAVA「何だ」



那珂「鎮守府の施設は、どこでも自由に使っていいんですか?」



VAVA「問題さえ起こさなければかまわん」



那珂「わかりました!ありがとー!!音楽室~~♪」



VAVA「他は…ないようだな。この後1時間後に演習を行うぞ。解散」



はーい!ぞろぞろ…


286: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/31(水) 20:27:54.70 ID:CELqylFv0



工廠




明石「私ったら…昨日はホントに失敗しちゃったなぁ…」トンカン!



明石「鎧は奪われる、提督に はしたないことを言う…」



明石「勘違いとはいえ……嫌われたよね…絶対…」グイ…



明石「もしかしたら、クビになるかも……あ、届かない…もう!」ぴょんこ!ぴょんこ!




ガチャ……ガシュン…ガシュン…




明石「あ…」ピタ…ストン…



VAVA「邪魔するぞ」



明石「提督!お疲れ様です!!何か、御用でしょうか?」バッ!



VAVA「敬礼などいらん」グイ…!



明石「……すみません」



VAVA「この箱の上だな?」



明石「そ、そうです!ありがとうございます。手伝ってもらっちゃって」



VAVA「…」スス…



明石「…」


287: ◆1oKmZSIAF. 2014/12/31(水) 20:29:37.83 ID:CELqylFv0



VAVA「明石、昨日のことだが…」ストン…



明石「え!?その、あの!!あれは、寝ぼけただけでして!!ですから…!」



VAVA「落ち着け」



明石「は、はい」ショボン…



VAVA「鎧…アーマーについてだ」



明石「……」



VAVA「取り返せなかったのは俺に責任がある。追いかけた奴等を、恨んでやらないでやれ」



明石「え……」



VAVA「すまなかったな……お前と夕張が造ったアーマーは、必ず俺が取り返す。安心しろ」



明石『この人……不器用だなぁ…///』



292: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/03(土) 14:12:14.49 ID:cXLUS9/j0



VAVA「そろそろ、演習の時間だ。貧弱なあいつらを鍛えてやらねばならん」



明石「そうですか、頑張って下さいね!」ニコニコ



VAVA「普段の明石に戻ったな…」



明石「はい?」



VAVA「何でもない。工廠、任せたぞ」



明石「はーい!」



ガチャ…ガシュンガシュン…



VAVA『俺は……戻らないための努力で精一杯だ』



VAVA「…」



VAVA『大雑把にすればあと2ヶ月と少々……装甲が恐れ、泊地が敗北する相手か…』



VAVA「ククク…♪」



VAVA「はっ…!?」



VAVA『いかん。今回は、艦娘たちに援護をさせる場合があるかもしれんのだ。このままではいかん』



VAVA『準備が間に合うかどうかだ…艦娘も……俺も…』



VAVA「南方棲鬼……か…」



ガシュン…ガシュン……



293: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/03(土) 21:48:33.04 ID:83KL3ERs0

演習場



VAVA「全員いるな?」



はーい!



VAVA「これより、演習を開始する。言った通り、いつも行っている演習よりも厳しくやるからな。覚悟をしておけ」



漣「うぇ…アレより厳しいんですかー…トホホ」



黒潮「まだ実戦経験もそれほどないけど…深海棲艦相手にするほうが絶対楽やわ…」



曙「ふん!鬼だか姫だか倒しただけで、調子のってんじゃないわよ!今日こそは叩き潰してやるわ!!」



満潮「あんたも懲りないわね。いいかげん認めなさいよ。チカラだけは確かよ。あいつ♪」



霞「満潮こそおかしいんじゃないの?あんなの絶対認めないったら!てか、なんで笑ってんのよ!!」



満潮「さぁね、でも…わかるのよ。あいつと演習を重ねるたびに……強くなってる。って」



霞「うぐ…」



曙「それは………は、はん!ほら、さっさと演習よ演習!!」



VAVA「今日も気合が入っているな。その調子で頼むぞ」



曙「言われるまでもないわよ!このクソてーとく!!」



296: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/04(日) 13:54:20.75 ID:8+9sezv40


しばらくして



イク「いきますなのね!!」バシュー!



VAVA「狙撃はもっと丁寧に狙え。外せば…」カコンッ…



イク「へ…?もうこんな近くに………あ」



カッ……!



イク「あうーー!?」ボムンッ!



VAVA「こうなるぞ」



イク「てーとく、爆雷も使えたのー!?もー!まんまとヤられたのーー!!」小破



天龍「次は俺だ!おらぁ!!……わぁ!?」ブン!



ガギィン!グイィ…



VAVA「遅い。刃が見えているようでは駄目だ。刃が見えなくなるほど速く振れ」



天龍「わ!わ!!ちょっ…おい!!」グルグル!



VAVA「刀を握られて自分ごと持ち上がるヤツがあるか!おら!」ドゥン!



天龍「あいてっ!………そう簡単に素手で止めるなよなぁ…チクショー!やられた!!」小破



山城「つ……強い。人間業じゃないわ……だから、扶桑姉様は……」小破



長門「流石だな提督。見事に一本取られたよ」小破



赤城「負けちゃいましたか………ヤンマーオプション?いえ、知らない子ですね」小破



VAVA「これで一通り手合わせをしたな。次は回避訓練だ」



青葉「回避訓練ですか?」メモメモ…



VAVA「そうだ。敵の攻撃は一切受けず、こちらは一方的に攻撃を繰り返す。そのための回避訓練だ」

297: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/04(日) 13:55:43.77 ID:8+9sezv40


ゴーヤ「え…えげつないでち」ボソ…



VAVA「アホが!!」キッ…!



ゴーヤ「でちぃ…」ヒィ…



VAVA「今のお前らに敵を心配する余裕など無い。勝つためには甘さを棄てろ。敵になる者は全て破壊するんだ」



長門「うむ、よくぞ言った。私も提督と同じ意見だ!我々には人々の平和と安全を守る義務がある!いいか、我々にはこれしか道は無い!!」



おーーーーーーーー!ひゅーーーーー!わーーー!わーーーー!



VAVA「無駄に盛り上げるな」こつん!



長門「あひゃい!………ん、すまん。つい…な」



VAVA「お前ら!訓練再開だ!」



おおおおおおおおーーーーーーーー!!!



五月雨「お……おー!」



五月雨『本当にそうなのかな…?深海棲艦だって…話せば分かり合えるんじゃ……ううん!提督が正しいもん!私の考えなんて、きっとまだまだ幼稚なんだから!』


298: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/04(日) 14:07:16.12 ID:8+9sezv40


VAVA「まずはコイツだ」ウィン…



神通「見たこともない火器ですね…これは、なんですか?」



VAVA「泊地棲鬼を倒す決め手になったものだ。どんなものかは撃てばわかるだろう?」



神通「そうですね…では、お願いします!!」



VAVA「そらよ!!」ドゥン!ドゥン!



ヒュンヒュン……



神通「?」



神通『何かしら…不思議な形をした弾だわ……でも、弾速は遅い…一体どうやってこれで泊地棲鬼を…』



神通「はっ!」ササッ!



ヒューーーン…



神通「かわした……あ!?」



ギュゥゥン・・・!



神通「弾が…戻ってくる!?」



VAVA「余所見をするな!いくぞ!」ドゥン!ドゥン!!



神通「前後から!?これは……思っていたより厳しいです…!きゃっ!」ビシ!



VAVA「そんな動きでは駄目だ!次!!」



那珂「はーーい!那珂ちゃん避けます!」


307: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/07(水) 03:28:46.38 ID:1WK2kBGr0


数時間後



大淀「演習終わり~!」



VAVA「む……もうそんな時間か。よし、今日の演習はここまでだ」



山城「やっと終わった…疲れたわ」



扶桑「提督…!私、今日は調子がよかったみたいで、それで…」



北上「ねぇねぇ~今日のあたしどうだった?」



VAVA「いい動きだった。今日に限った話ならば北上、お前がトップだろう」



北上「いやぁ、照れちゃうねぇ~」



VAVA「次も頼んだぞ」



北上「はいは~い♪」



扶桑「あ、あの……」



イク「てーとくー!一緒にお風呂はいろー?」



VAVA「一人で入れ。それとも、俺が居なくてはならん理由でもあるのか」



イク「ん~……あ!背中!!背中流して欲しいの!ね?いいでしょ~?はいろーなの!」


316: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/09(金) 13:15:47.63 ID:nlRFVcaq0


扶桑「…どうせ、私なんて……」ヨロ…



山城「扶桑姉さま!」ダキッ…



扶桑「山城…ごめんね。めまいがして…」



山城「いいんですよ、姉さま」




山城『……扶桑姉さま からこんなに慕われていると言うのに……あいつ…!』




イムヤ「こら、イク!司令官を困らせるのはやめなさい。お風呂なら私が付き合ってあげるから!」



イク「あ~ん!邪魔するぅ~~~……」ズルズル…




VAVA「イムヤ、助かる。お前ら!もたもたしているな!走れ!!」



はーーい!!



318: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 00:16:39.09 ID:40FmKKHp0


大浴場(入渠)



かぽーーーん…



翔鶴「みんな、耳の裏もきちんと洗うのよ♪ほら、赤城さんのとこの妖精さんもいらっしゃい♪」



「「「はーい!」」」わしわし!



青葉「わぁ~!艦載機の妖精さんたちですかぁ、可愛いー!」



赤城「ありがとうございます。翔鶴さん。ふぅ……あと5時間は浸かっていたいですね」



あきつ丸「赤城殿は、風呂が好きなのでありますな。しかし、風呂が終われば直ぐ夕食であります。軍人として、時間はしっかりと…」



赤城「夕食…!さて、あと10分であがりましょう。あきつ丸さん」



あきつ丸「で あります」にこ



319: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 00:31:22.36 ID:40FmKKHp0


長門「どうだ、五月雨。わ、私が……頭を洗ってやろう」ジリ…



五月雨「い、いえ、私は髪が長いので自分で…あの……少しくらい隠したほうが…」ササ…



長門「女同士だ。恥ずかしがることは無いだろう」



五月雨「と、とにかくご遠慮させていただきますっ!」



長門「そうか……黒潮。どうだ、この長門が背中でも…」



黒潮「いやぁ、ウチ全部あらっちゃったでぇ?おさきに~!」チャプン!



霞「私も!!」チャポン!



満潮「ごめんなさい、長門さん。気持ちだけ、受け取っておきます」ザブン!




長門「そっか……」ショボン…




漣「あ゛ぁ~~良いお湯。お……にひひ……ながとさーーーん。曙ちゃんが憧れのビッグセブンに背中流して欲しいって言ってますよ~」



長門「なにィ!よし、背中だな!!」ピッキーン!



曙「はぁ!?ちょ……長門さん!漣、冗談よね!?いらない……わぁーーーー!?」



長門「遠慮するな♡私達は同志だ。家族以上の関係なんだゾ♪」ゴシゴシ!



曙「そんな!?やめてぇーーー!あ、あれ…?案外……気持ちいいかも」



漣「え!?」



長門「そうだろう。なんせ、伊太利亜の高級ぼでー すぽんじだからな」



五月雨「どうして……それを持ってるんですか?」



長門「なに、戦艦の嗜みだ。裸の付き合いは、信頼関係を高めるうえで一番重要なのだ」ゴシゴシ!



曙『どうしよう……上手いからどう文句を言えばいいか……わ、わかんない…!』ほぇ~///


320: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 00:50:04.31 ID:40FmKKHp0


神通「那珂ちゃん…皆もいるし、ここで歌うのは…ね?」



那珂「反響がいいかんじー♪恋のトゥーフォーイレッブン♪」



川内「湯煙自主規制の術…」もくもく…



チャプ……



扶桑「はぁ…」



山城「姉さま、良い湯加減ですね」



扶桑「そう…ね」



山城『扶桑姉さま。あぁ………なんて美しいのかしら』



山城『白い肌・濃い黒髪・澄んだ瞳・形の良い耳・整った高い鼻・ぷっくりとした唇・色気のある うなじ・豊満な胸・引き締まったお腹・白桃と見紛うお尻・すらりと伸びた長い脚・それから……』



山城「きりがないわ…」



扶桑「え…?」



山城「いえ、姉さま。ほら、潜水艦の子達が湯船に潜って息の比べ合いをしていますよ。きりがないでしょう?」



扶桑「あぁ……本当ね。あれでは、きりがないわね…」



山城「そうでしょう?」にっこり


321: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 00:52:03.53 ID:40FmKKHp0

執務室



大淀「提督、どうでしたか?復帰した後の演習は」



VAVA「上出来だ。このままのペースで錬度を上げていければいいんだがな」



大淀「あまり無理をしないで下さいね。提督が倒れたと聞いたとき、私まで倒れそうになったんですから」



VAVA「すまん」



大淀「いいんです。今こうして話をしてくれるんですから」



VAVA「そうか」



大淀「私、お風呂入ってきますね」



VAVA「わかった」



ガチャ…



VAVA「風呂か……人間の習慣のはずだが、俺も真似たほうがいいのか…?」


322: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 01:19:03.93 ID:40FmKKHp0



VAVA「今まで特に気にもしなかったが…艦娘は、よく眠り、よく食べ、感情に富み、個性に溢れる…風呂もよく入る」



VAVA「本当に人間のようだ……形から入るのも悪くはないか」




VAVA「俺が風呂か。クッハハハハハハハハ!!」




VAVA「酒と同じだ。コレと言ってプラスもマイナスも無いが、気分が違う」



VAVA「こいつは邪魔だな」カシュ……ゴトン…



324: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 02:06:36.42 ID:40FmKKHp0


大浴場(入渠)




天龍「どら、そろそろあがるか」



北上「そうだねぇ」



ガラガラガラ…



天龍「あん?」



北上「こっちの戸じゃあないね。脱衣所の戸っぽかったけど」



天龍「まてよ……?この鎮守府に男はあいつ以外いないはずだ。むこうは男湯だろ?」



ガシュン…ガシュン…



北上「でもさ、この足音…」



五月雨「提督だ!」



扶桑「提督!?」



イク「ウソ!提督があっちにいるの?」



黒潮「めずらしいなぁ。ウチラと一緒の時間にはいっとるやなんて。いつも真夜中にはいっとるもんとばかり思っとったで」



イク「…」



イク「ネ、ネ、みんな……ちょっと…」



???



イク「これはもう……ノゾクしかないのね…」ボソ…



ゴクリ…



325: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 02:08:19.01 ID:40FmKKHp0


五月雨「な、なにをいいだすん…!うも!?」



天龍「優等生は黙ってろって……おもしれぇ…俺もやるぜ」ボソ…



北上「いいねぇ面白そうだし…あたしもやるー…」



扶桑「わ、私も…」



山城「お、お姉様…!?」



黒潮「ウチもみたい~…」



青葉「提督の鎧の下に隠された本当の姿……スクープですね…!こんなこともあろうかと、防水カメラを持っておいてよかった…!」チャ…!



翔鶴「あ、私もみたいです…提督の素顔が、気になってて…」



霞「もしかしたら、強さの秘密がわかるかもだし…」



曙「私もみるわ…研究よ、あくまで今後の参考にするための研究なんだから…!」



まるゆ「まるゆも…つよくなれるなら…!」



満潮「私も素顔が見てみたいわ。どんな顔してんのかしら…?」



ハチ「わ、私もいいですか?」



ゴーヤ「ゴーヤも気になってでち。提督の素顔、この眼で見てみたかったのでち…!」



イムヤ「み、みんながやるなら…し、仕方ないわね。付き合うわ」



326: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/10(土) 02:10:32.52 ID:40FmKKHp0





長門「たわけ…!お前達どうかしているぞ…!!」





川内「お?」



那珂「那珂ちゃんはアイドルだからみな~い」



神通「さすがは長門さん…」





長門「早く桶を集めて積むんだ…!急げ…!!」カコン…カコッ!カコン!!





漣「ビッグセブン乙」



赤城「裸じゃお腹は膨れませんので」



337: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/11(日) 14:19:01.75 ID:G9HDM3ya0


カララララ…



五月雨「はっ…!?」



五月雨『来ちゃった……こ、この向こうに……提督が…』



天龍「どうする?今からでも遅くないぜ…」



北上「仲間じゃぁ~ん。一緒に見ちゃおうよ~」



五月雨「仲間…!」



長門「そうだ…我々は一心同体。いつでも一緒だ…戦うときも、沈むときも…………風呂を覗くときも…!」



五月雨「!」



長門「同志よ…」



五月雨「な…ながとひゃん…」うるうる…



五月雨「私が、間違ってました…」ひしっ!



長門「わかってくれたか…!」ぎゅ~!



翔鶴「あ……見える…」



!?!?!?!?……



バババババババババババババッ!!! ↑ ↑



340: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/11(日) 16:30:41.83 ID:G9HDM3ya0


厨房



「ちがーう!それじゃ、炒めてない!!もう煮てるよソレ!びっちゃびちゃだ!!」



装甲「ゴメンナサーーーイ!」



「まったくもう!ちょっと褒めたらスグこれだよ!お前がやりたいって言うからやらせてるんだよ!?」ぷんすか!



装甲「ヒイィ…!妖精先輩、堪忍シテ…」



「もうすぐ、艦娘さんたちがお腹をすかせてここへなだれ込んでくるのに!いいか?調理場は料理人の戦場!!肝にめーじろ~!!」



装甲「ハイ!妖精先輩!!」



「うむ!見てみろ!!間宮 総料理長の手さばきを!!」



装甲「間宮サンノ…ハッ!?」



チャキ…



間宮「…」シュトトトトトトトトトトトトトト!!!



装甲「イツ見テモ…凄イ速サ!!」



装甲『包丁 ガ 何本 ニモ 増エテ見エル!!コンナ速サ…キット泊地デモ無理ダワ……ア!次 ハ 炒メ物?』



間宮「てい!っは!てい!!っは!!てい!っは!てい!!っは!!」グルングルン!!



装甲「スゴォーイ…アンナ ニ 激シク 10人前用フライパン ヲ 振リ 回シテイルノニ……食材 ガ 全ク 落チテナイ!?」



「どうだ~!!あれが本物の技術だー!」



装甲「スゴスギル!!カッコイイ!!!間宮サン!!」



間宮「ふふふ!普通、普通♪」カッシャカッシャ!!

345: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/12(月) 04:43:57.62 ID:Ks9GJn9r0


廊下



大淀「…」スタスタ…



大淀「あ、夕張ちゃん」



夕張「大淀さん。奇遇ですね」



大淀「これからお風呂?」



夕張「えぇ、提督用の新装備を開発していたんです。それで遅れちゃって。といっても、提督がくれた設計図と睨めっこしてただけですが」



大淀「設計図……そういえば、明石も設計図を何枚かもらったって……夕張ちゃん、提督は技術者としても優秀なの?」



夕張「優秀なんてもんじゃないですよ!!天才です。そうとしか言えません。まるで機械のような正確さです!!!」



大淀「そんなに!?」



夕張「はい。先ほど言った新装備なんですけど、これ今日もらった設計図のなんです。これがまた凄くて!今までのと違う、全く新しい艤装です!」



大淀「提督が艤装を…?」



夕張「そうです。艤装って、私達が使っている物は体に装着するものでしょう?」



大淀「そうね」



夕張「提督が書き起こした設計図によると、提督の艤装は装着するのではなく、乗り込む艤装なんです!!」



大淀「乗る!?それはすごいわ!」


353: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/12(月) 22:54:16.90 ID:Ks9GJn9r0


数分後



大淀「それで……が………こうで……だと思うのよ」ぺらぺら…



夕張「あ~!確かに………やっぱり軽巡も………えぇ装備は4つ持ちですよね~!」ぺらぺら…



ぺちゃくちゃ……!



夕張「あ、いけない。お風呂に入らなきゃですね」



大淀「はっ…!ごめんなさいね。つい話に夢中になっちゃって」



夕張「行きましょうか」



大淀「そうね」



スタスタ…



354: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/12(月) 23:21:12.96 ID:Ks9GJn9r0


女湯 前



カラカラカラ………ほっかほか…♪



あきつ丸「ふぅ…さっぱりであります」ほふぅ…!



大淀「あきつ丸さん」



夕張「今日の湯加減はどうでした?」



あきつ丸「おぉ、お2人とも。お疲れ様であります。今日もいい湯でありました」



大淀「それは良かったです。皆はもう食堂に向かいましたか?」



あきつ丸「はて……?そういえば、風呂をあがったのは自分だけでありますな。皆はまだ風呂に浸かっているのでは?」



夕張「随分……長風呂ですね」



カララ…



赤城「お腹が減りました…早く食堂にいかなくては…!」ホカホカ…



大淀「あぁ、赤城さ……」



ぴゅ~~~ん!!



夕張「赤城さん…あんなに素早く動けたんだ…」



あきつ丸「流石は赤城殿。時間厳守は軍人の基本でありますからな。では、自分もこれにて」スタスタ…



夕張「あ、はい」


355: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/12(月) 23:25:18.20 ID:Ks9GJn9r0


大浴場(入渠)




ガシュ…ガシュン…



五月雨「は……はわ…あうあう~…」



長門「いいぞぉ……」



天龍「その調子だ…!」



北上「もっと近づけ~…」



イク「提督なの…♪」



カララララ……



漣「キタコレ…!」



曙「あ、あいつの…裸……どんなだろう…??裸……はだか……」///



霞「ちょっと黒潮…!こっち桶一個少ないんだから、もっとそっち寄ってよ…!」



黒潮「しょうがないやん…ウチかてみたいねん…!」



青葉「私をベストポジションに…!そしたらあとで写真、売ってあげますから…!」



満潮「汚いマネはよしなさい…!」



翔鶴「そうです…!ここは平等に…」



扶桑「て、ていとく…ていとく、ていとく、ていとく、ていとく………」ぶつぶつ…



山城「な…なぜ?なぜなの姉さま……あんなやつのどこが…」


359: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 00:00:44.79 ID:sFBlMP5F0


シャワワ~~~!



ゴシゴシ…



長門「おぉ……なんと逞しいんだ。まるで鋼のようだな…」



翔鶴「少し…シルエットが大きすぎる気が…」



天龍「へぇ…あれがあいつの……ん?」



北上「なんか……おかしくない?」





VAVA「~♪」シャカシャカ!ゴシゴシ!





五月雨「よ、鎧………つけたまま……!?」



曙「シャワー…浴びてる」




「「「「ズコーーーーーーッ!!」」」」




こてん!こててててててててーーーーーん!!!



361: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 00:10:52.14 ID:sFBlMP5F0


ガララララ…



大淀「やはり資材はボーキサイトが重要だと思うのよ」



夕張「でも、鋼材も沢山必要ですよね…わぁ!」



ばたんきゅ~~~~…!



大淀「え…!?」



大淀「次から次へと……皆!何があったっていうの?」



夕張「大淀さん!みんな のぼせた のかも知れません。とりあえず脱衣所に避難させましょう!!



シャワワワ~…




VAVA「…ん?」




キュ…!



ワーーワーーーキャーーキャーーー!!



VAVA「隣が騒がしいな……どれ、俺はそろそろあがるか」



ガシュン…ガシュン…カララララ……ピシャン…



369: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 20:33:26.27 ID:sFBlMP5F0


十数分後…



食堂



パクパク……カタン!パクパク……カタタン!!



赤城「おかわりです」もぐもぐ…



装甲「ハ、ハイ!次 ハ 何ニ……」



赤城「貴女、それでも給仕ですか?注文をとっている暇があったら、何でもいいから早く料理をもってきなさい!」クワッ!



装甲「エェーーー!?デモ、間宮サン ガ 注文 ハ キチン ト 聞ケッテ…」



赤城「いいからおかわりだ!!」ドン!



装甲「ハイィーーー!」



赤城「まったく」



ヒソヒソ…



霞「やっぱり、あいつおかしいわよ。お風呂に入るときぐらいは鎧も兜も全部外すでしょ。普通」



満潮「流石にアレはね……」



370: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 20:35:25.70 ID:sFBlMP5F0

天龍「……わかんねぇ。なんでそこまでして隠すんだろーな?」



五月雨「やっぱり、見せたくない何かがあるんじゃないですか?天龍さんの眼帯みたいに」



天龍「何?俺の眼帯は別に隠してるわけじゃねぇぞ。ほら」ペロン!



五月雨「きゃ!……あれ、綺麗な眼」



天龍「俺が隻眼なわけないだろ。同型だとマジで隻眼なヤツいたりするけど、俺はちゃんと両目あるぞー」ぱっちり♪



霞「両目があるのになんで眼帯してるの?」



天龍「なんだ知らねーのか。じゃあ教えてやろう」パチンッ!



天龍「俺の眼帯はいざというときの為に、左目を温存するためにあるんだ」



満潮「どういうこと?」



天龍「例えばだ。敵が目くらましを使ってきたり、急に暗い場所で戦わなければならないとき、これを外すんだ」



五月雨「なるほど!光を遮っておけばいつでも夜目ってわけですね!」



天龍「そういうことだ!他にもこんな使い方がある」スッ…



五月雨「なんですか?その布切れは」



天龍「眼帯に仕込んである仕掛けさ。この布を眼帯んなかに入れておけば、何も見えないし光も感じない」



霞「へぇ~!」



天龍「だが、この布を抜いた状態なら、見えるんだな。これが」



満潮「ということは…」



天龍「そうだ。相手がズルそうな敵だったら、必ず死角から攻めてくるだろ?ソレを利用して敵を左側に誘導して接近させるんだよ」



五月雨「それを知らずに敵が接近してきたら…」



天龍「こいつで一刀両断ってわけだ!!どうだ~~?ふふふ……怖いか?」チャキ


374: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 20:53:53.70 ID:sFBlMP5F0


執務室



VAVA「…たまには湯でボディを磨くのも悪くないな」



VAVA「とにかく、俺が倒れている間の出来ごとは今日まででおおよそ把握できた。艦娘たちも順調に成長している」



VAVA「あとは俺だな。いつまでも貧弱な兵装に甘んじているわけにはいかんからな」



VAVA「今夜、ヲ級のとこへ行ってみるか」



375: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 21:13:45.97 ID:sFBlMP5F0

深夜…



VAVA「…」ペラ……ペラ…パタン…



VAVA「消灯してしばらく経った…もういいだろう」



VAVA「ん……?ショルダーキャノンとバックパックが無い。風呂へ行く前に、外してここに置いたはずだが…」



ギキィ…



VAVA「誰だ。机の下にいるのは」



VAVA「出て来い。出てこないのならぶっ放すぞ」チャキ…



ダダッ…!



VAVA「!?」



イク「なの♪」ぎゅー!



VAVA「イク!お前、ここで何をしている?」



イク「んふふ~♡抜け駆けなの!」



VAVA「何のことだ」



イク「いいからいいから♪イクね、て~とくにお願いがあってきたの!」



VAVA「お前!!………いや、いいだろう。何が望みだ?」



VAVA『怒るな……ここはひとつ、話を聞いてやるんだ…』



イク「お願い聞いてくれるの?嬉しいの~!」



VAVA「早くしろ。満足したら早く寝るんだぞ」



イク「わかったの。イクのお願いは~…」



376: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/14(水) 21:26:12.03 ID:sFBlMP5F0



イク「提督の素顔が見たいの!!」ビシィ!



VAVA「?」



VAVA「今見ているだろう」



イク「ちがーーう!兜越しじゃなくて、何にもつけてない提督の顔が見たいの!!」



VAVA「何も着けていない………本当に見たいのか?」



イク「うん!見せて!!」



VAVA「見ないほうがいいと思うぞ」



イク「いいから!イクはたとえ提督がどんな顔でも、提督のことが大好きなのね!!ホラ!」



VAVA「俺を…?大好き………そうか……そこまで言うのならば、見せてやろう」スッ…



カシッ…プシュゥゥウウ………



イク「わくわく!!」



イク「…………え?」



イク「ひ」



イク「あわ…わ…ががっが…がいこ…」







きゃあああああああああああああああああああああああああああああ゛!!!






387: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/15(木) 21:31:11.59 ID:U9Zp3mdW0

イク「…」くて~…



VAVA「それ見たことか」



ダッダッダッダッダ………バーーーン!



長門「なんの騒ぎだ!ていと………」



VAVA「…」



長門「!?」



長門「ひゃあああああああああああ!!!!お、おば…」



長門「きゅ~~…」パタン…



VAVA「…」



VAVA「他のヤツはもうこないだろうな…?」



シーン…



VAVA「どうやら、よく眠っているようだな。川内なら来ると思っていたが…あいつにも眠い夜があるのか」



イク「…」



長門「…」



VAVA「余計な仕事を増やしやがって」グイグイ…!



ガチャ……



ガシュン……ガシュン……



VAVA「イクは軽いもんだが……こいつ、重いな」

389: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/15(木) 23:40:00.73 ID:U9Zp3mdW0



曙の部屋



曙「…」パチ…



曙「おしっこ…」



ずるる……てくてく……ガチャ…



廊下



曙「眠い……」うとうと…



てくてく………ガシュン……ガシュン…



曙「?」



曙「この足音…ふぁ…なんだ……鎧大好きクソ提督じゃない。一体こん……」



VAVA「…ん?」コーホー…



曙「●※□#▲~!?」



バタン!……チョロロロ………



曙「ぶくぶく…」あわあわ~



VAVA「…しまった。ヘッドパーツを外したままだったか」ペタペタ…



VAVA「これは……どうするべきだ…部屋まで連れて行ってやることはできるが……」



曙「…」



VAVA「脱がすわけにもいかんしな……仕方がない」


392: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/16(金) 02:00:45.79 ID:SNMpHCvG0

海中



ガシュン…ガシュン……



VAVA「イク…長門…曙…出来るだけのことはやった…俺にもやらなきゃならないことがある」




393: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/16(金) 02:02:03.55 ID:SNMpHCvG0


深海ハウス



ピンポーン



VAVA「俺だ、開けてくれ」



ガー…



ヲ級「…」



VAVA「よう」



ヲ級「ン…」にっこり…



VAVA「……どうした?今日はやけに静かだな」



ヲ級「オ帰リナサイ、アナタ」


394: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/16(金) 02:03:02.05 ID:SNMpHCvG0


VAVA「?」



ヲ級「オ疲レ様。単装砲、ハンガー ニ カケテ オクネ」カシャコン!



VAVA「お、おい!?ヲ級、お前…これは何の真似だ!?返せ!俺のショルダーキャノンを!」



ヲ級「疲レテルデショ?遠慮シナイデ♪ネ?」じー…



VAVA「……………」



VAVA『また何かの遊びか……少しくらい付き合ってやるか』



VAVA「そうだな。疲れている」



ヲ級「ヲ…… ♡」ぎゅ~~♪くんかくんか…



ヲ級「!?」ビク!



VAVA「どうした?」



ヲ級「何デモナイ。サ、家 ノ 中 ニ 戻ロウヨ……」くいくい…



VAVA「あ?あぁ」


404: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/17(土) 02:22:12.78 ID:Oq0+WzJP0

リビング



ヲ級「ネェ、VAVA」



VAVA「なんだ」



ヲ級「チョット、両手 ヲ 前ニ 突キ出シテミテ」



VAVA「何のためにだ?」



ヲ級「イイカラ」



VAVA「…」ススッ…



ヲ級「次ハ、目 ヲ 瞑ッテ」



VAVA「…」スン…



ヲ級「…瞑ッテル?」



VAVA「あぁ」



ヲ級「ホント ニ?」



VAVA「外見は変わっていないだろうが、視覚は切っている。何も見えん」



ヲ級「ヲ!ジャ、信ジル」


405: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/17(土) 02:23:32.24 ID:Oq0+WzJP0


グルグル…



VAVA「何を巻いているんだ?」



ヲ級「秘密」



グルグルグル……ガチャリ!



VAVA「…もういいか?」



ヲ級「ウン。目 ヲ 開ケテ イイヨ」



VAVA「…」パチ…



ヲ級「フフ♪」ニコ~!



VAVA「鎖と錠前…??何の遊びだ?……これでは身動きが取れん。外してくれ」



ヲ級「ダメ」ぷい!

412: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/17(土) 21:42:00.50 ID:Oq0+WzJP0

VAVA「何故だ?」


ヲ級「VAVA ヲ 艦娘 ニ トラレタ ク ナイカラ」



VAVA「俺は物じゃない」



ヲ級「私、ワカルンダカラ!!VAVA カラ 嫌ナ 雌 ノ ニオイ ガ シテルモン!!」



VAVA「誤解するな」



ヲ級「何ガ!?」ぷんぷん!



VAVA「立場上、今の俺はあいつ等の側にいなければならんのだ。匂いぐらい つくだろう」



ヲ級「立場ナンテ 投ゲ 出シチャエバ イイヨ!!」



VAVA「そうはいかん」



コラーーーーーッ!!



VAVA「リ級」



リ級「騒ガシイト 思ッタラ、ヲーチャン!!マタ VAVA ニ ソンナコトシテ!!」



ヲ級「リッチャン…ダッテ!ホラ!!」グイッ!!



リ級「チョッ…ナニシテ…!?」フガガ!



VAVA「?」



リ級「!?」ビク…



リ級「……ウソ…」



ヲ級「ワカッタデショ。VAVA カラ 艦娘 ノ ニオイ ガ…」



リ級「同類 ノ ニオイ…ソレモ、カナリ 高位 ノ……!」ピクン…!



VAVA「…」


ヲ級「ヲ!?」

413: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/17(土) 21:49:21.36 ID:Oq0+WzJP0


時を同じくして



横須賀鎮守府




音楽室 前




はぁああああとがぁ~~!たっかなるぅううのおおおお~~♪




装甲「ヘクチッ!」クシュン!




装甲「ウ~~寒イヨ…」




装甲「ヒドイワ…コンナ夜中 ニ イキナリ 入ッテキテ、歌 ノ 練習スルカラ 他 ノ 部屋デ 寝ロダナンテ…」



装甲「私…地上 ニ 慣レタセイデ、寒サニ 弱クナッタノカシラ…?」



装甲「昔ダッタラ コンナ 寒サ、何トモナイノニ!」ぶるぶる…!


425: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/20(火) 15:27:00.19 ID:uMUlmhzo0

VAVA「ふん」バギン!ブチン!



ヲ級「アァ!セッカク 買ッテキタノニ…」



VAVA「何時までもくだらんことで騒いでいるな。それより、リ級。俺はお前に用があって来たんだ」



ヲ級「ヲ~…」



リ級「私 ニ?ナァニ??」



VAVA「兵装を売れ。特に肩部兵装だ」



リ級「アァ、単装砲 ニ 取リ付ケル パーツ ネ。前ニモ 言ッタト 思ウケド、綺麗ダカラ気ニ入ッテルンダヨネ~高イヨォ?」



VAVA「とにかくだ。お前が所持している兵装を全て見せろ」



リ級「アイアイサー。ジャ、ヲーチャン。ソーユーコトデ」



ヲ級「ウーーー!リッチャン ノ 裏切リ者~!応援スルンジャナカッタノ!?」



リ級「イイジャナイチョットクライ♪正妻 ハ 余裕 ガ ナキャ」



ヲ級「正妻…!」



ヲ級「マ……チョットクライナラ、イイヨ。ヲ♪」



リ級「ソウー!アリガトネ」



リ級「オマタセ、ジャ、店 ノ 方 ニ 行キマショウカ」



VAVA「あぁ」


426: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/20(火) 15:38:19.17 ID:uMUlmhzo0

深海アイテム屋さん



チ級「ラッシャーセー!」



「コレト、コレト…後、イツモノ 歯磨キ粉 ト ワックス 下サイナ」



チ級「ハーイ、毎度~!」



「コレコレ、コレ ジャナイ ト 歯 ガ 綺麗 ニ ナラナクッテ」



チ級「イツモ アリガトウゴザイマース」



「…アレ?ネェ、コレナァニ??単装砲 ノ 砲身 カシラ……ピカピカ 光ッテイテ 綺麗ネ」



チ級「ア、ソレハ 非売品ナンデス。スンマセン」



「ソウナノ。ジャ、マタネ」



チ級「アリ アタ ヤンシター!」



ガチャ…



チ級「ア、リ級サン。オ疲レ様デ……ダンナ!!」パァ!



VAVA「よう」



リ級「オ得意様 ゴライテ~ン♪」

428: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/20(火) 17:03:40.96 ID:uMUlmhzo0


数分後



リ級「毎度アリ~」



VAVA「以前買い洩らしたファイヤーマーレインとケルベロスファントム。確かに買ったぞ」



リ級「ウン。ソレトネ、マタ 新シク 拾ッテキタ モノ ガ アルワ。チョット、待ッテネ」



ガシャガシャ……ドサッ!!



リ級「コレラハ、最近 拾ッタ 物 ヨ」



VAVA「ふむ……我ながら、ロクな兵装が無いな。おぉ!?よくやったぞ!コイツを拾っておいてくれたか!!」



リ級「?」



チ級「?」



リ級「エート…私タチ ニハ ドレモ 同ジニ 見エルン ダケド……ソレハ 何?脚?」



VAVA「バンナウェイボム といってな。俺のお気に入りのひとつだ」

433: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 00:49:24.43 ID:BSzo9/3S0

リ級「欲シイノハ ソレダケ?」



VAVA「あぁ」



リ級「毎度アリ」



VAVA「安くしとけよ」



リ級「ココデ バイト デモ スル?ソシタラ、安ク シタゲル」



VAVA「俺に労働をしろというのか?」



リ級「結構ウケルト 思ウヨ。VAVA、イケメン ダシ」



VAVA「いけめん……?なんだそれは」



チ級「顔 ガ 整ッテイテ、イケテル 男 ノ コトッスネ」



VAVA「俺がか?」



リ級「ウン」


チ級「ウン」



VAVA「冗談はよせ。自慢じゃないが、俺の顔を見て叫んだヤツも居れば、鼻血を出したヤツもいるんだぞ」



リ級「ウッソダァ!ソンナ ニ カッコイイノニ」


チ級「ソーッスヨ!!」



VAVA「艦娘と深海棲艦では、やはり美的感覚が違うのか?」



リ級「ア~…ソウイウ コトカァ。ソウネェ~」



チ級「自分 ガ 言エタ モンジャア 無イデスガ、アイツラ ハ 基本 野蛮 デスカラネ~…」


チ級「モチロン、ダンナ ノ 部下サン タチハ ソンナコト無イ ト 思イマスガ…ウーン」

434: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 00:50:31.83 ID:BSzo9/3S0


リ級「共感デキル 物モ 当然アルンダケド……ソレ以上ニ 文化 ノ 違イ ガ 有リ過ギル ノカナ。私ハ 仲良ク シタイケドネ」



VAVA「そういうものか」



リ級「ウンウン」


チ級「ウンウン」



VAVA「…」



VAVA『ならば、こいつ等にフェイスパーツを外した状態の顔を見せたらどうなるんだ?』



VAVA『決して気にしているわけではないが、興味がある。どうせ失神でもするんだろうが…』



VAVA『そもそも、この状態が素顔なのであって、フェイスパーツを外した状態は人間で言えば顔に皮膚が無いのと同じなのだ』



VAVA『だから、どうなろうが気にはすまい。よし、少し驚かしてやる。ククク……』


438: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 01:00:34.00 ID:BSzo9/3S0



チ級「…」ニコニコ



VAVA『まずはこいつに見せてやるとするか。だが、さすがにここでは 店に悪いな。他人には見えないほうがいいだろう』



VAVA「おい、ここにもう用は無い。あがらせてもらうぞ」



リ級「ドーゾドーゾ、クツロイデイッテ。ソノ方 ガ ヲーチャン モ 喜ブワ。チーチャン、今日 ハ モウ オ疲レ様。アト ハ 私 ガ 店番シテルカラ」



チ級「ワカリマシタ。ジャ、ダンナ。行キマショウ」



VAVA「あぁ」



ガチャ…バタン


439: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 01:23:23.72 ID:BSzo9/3S0


VAVA「あぁ」



ガチャ…バタン



スタスタ…ガシュン…ガシュン……



チ級「ヲ級姉サン。キット待チ焦ガレテ イマスヨ」



VAVA「そうか」



チ級「エェ、ナンセ コナイダ ノ ツ級 ノ 件 ガ アッタデショウ?ソレデ、VAVAサン ガ フォロー デ バーボン ヲ 差シ入レテ クレタジャナイデスカ」



VAVA「そんなこともあったな」



チ級「アレ以来、何カニ 目覚メチャッタ ミタイデ……」



チ級「ケッコン情報誌 トカ 育児本 トカ 読ンダリ、編ミ物 ノ 勉強 ヲ シタリ…シマイニ ハ バーボン ノ 空瓶ヲ 枕元 ニ 置イテ」



チ級「VAVA…オヤスミ。明日 モ 無事 デ イテネ…チュ……」3



チ級「ッテ、毎晩キス シテ 寝テルホド ナンスヨ 流石 ニ 勝テル気 失セチャイマスヨ。アハハ!ハァ…」



VAVA「…」カァ…///



440: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 01:53:30.10 ID:BSzo9/3S0

VAVA『なんだ…!?この感じは……』ぽかぽか…



VAVA『ク、クソ!くだらねぇ話をしやがって…!興が冷める前に決行だ!俺は迷わん!!』



ピタ…



VAVA「おい」



チ級「ハイ?ナンデスカ、ダンナ」



VAVA「…」



グイ!スン……



チ級「エ…!?アッ……チョッ…!?」ビクッ!?



壁ドン…!ズイッ…!



チ級『近……!?』



チ級「ヘ……アノ、ダンナ…///……VAVA…サン。イ、イキナリ 何スルンデス?」テレテレ…///



VAVA「いや、突然だが、お前の素顔が見たくなってな」



チ級「エエェェェ!?ソ、ソンナァ……!仮面 ガ 大事 ダッテ、VAVAサン 知ッテルデショウ…」



VAVA「知ったことか。さぁ、外して見せろ。今すぐだ」



チ級「何デ イキナリ…アノ、ココジャア……嫌デス。姉サン タチ ニハ 悪イケド…セ、セメテ 2人キリ デ 出掛ケル トカ…」



VAVA「駄目だ」



チ級「ウゥゥ~~…何故…何デ オレ ナノォ…///」あせあせ!?


441: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 01:57:00.21 ID:BSzo9/3S0


VAVA「早くしろ」



チ級「自分 デ トルンデスカ…?」



VAVA「だから待っているんだ。さぁ、外せ」



チ級「ド…ドSゥ……///」スッ…



チ級『イキナリ デ ビックリ シタケド……言ウコト 聞イチマウ…アァ、オレ モ 女 ナンダナァ…///』



チ級『姉サン タチ ゴメン……オレ モ…ヤッパリ VAVAサン ノ コトガ 好キダ…♡』



チ級「…恥ズカシイデス」ぷるぷる…!



VAVA「よし、そのままゆっくりと外せ。ゆっくりとだ」



チ級「ウ……ック………ウゥッ…ヒィ…」グググ…



チ級『恥ズカシクッテ 沈ンジマイソウダ……コンナコト ナラ、マダ裸 ヲ 見セル 方ガ 良イ…!』



VAVA「ククク…!」



VAVA『今だな。案の定、嫌がってやがる。だが、俺を恐れ抵抗できんというわけだ…』



カシッ…プシュゥゥウウ………


442: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 02:26:20.51 ID:BSzo9/3S0


カポ……



チ級「ハ、外シマシタァ…!」ぶるぶる…!



VAVA「顔を上げろ。そのままじゃ見えねぇだろう」



チ級「チョット……チョット待ッテ…」ドキドキドキドキ…!



チ級「ヨシ…!覚悟、決メマシタ…フン!」バッ!





VAVA「…」コーホー…





チ級「!?」



VAVA「どうだ?驚いたか」




ダキッ!ぎゅ~~!!!


443: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 02:27:41.32 ID:BSzo9/3S0


VAVA「ぬぉ!?」ガクッ!



チ級「VAVA……サン。ズルイヤ…タダデサエ、カッコイイノニ……本当 ノ 顔 ハ コンナニモ 美シカッタンダネ…!」スリスリ…♡



VAVA「何…??」



チ級「我慢デキナイ……抱イテ欲シイ…♡抱キシメテ、VAVA…///」ぽわぁ~♡



VAVA「離せ!いままでのは冗談だ。ふざけたことを言っているんじゃねぇ!!この顔のどこが美しいというのだ!?」



チ級「何 モ カモ デス。強イテ言ウナラ、コノ 完璧 ナ 歯並 ビ。姫ダッテ コンナ 綺麗 ナ モノ ハ 持ッテナイ…」ムラムラ…



VAVA「なっ……う、嘘だろう。この俺が美しいなどと…」



チ級「…」とろん…じ~…



VAVA「そんな目で見るな!!」


453: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/24(土) 21:51:10.45 ID:BSzo9/3S0



VAVA「付き合ってられん!おら!仮面着けろ」ヒョイ!グイィ!!



チ級「アブ……イケズゥ…」カポ…



VAVA「じゃあな!」ガシュ!ガシュ!!



チ級「ア、VAVAサン!!自分 ノ 忘レテ…!」



ガシュン!ガシュン!!ガチャ!バタン!!




深海ハウス



VAVA「何なんだ、この不可解な感情は…!?」



ヲ級「ヲ?VAVA、オカエリ。目当テノ 物 ハ ミツカッタ?」ぬいぬい…



VAVA「ヲ級か。あぁ、一つ大きな収穫があったぞ」



ヲ級「ヨカッタ。私、戦イ ハ 大嫌イ ダケド、VAVA ノ コトハ 大好キ ヨ」くいくい…



VAVA「…」



ヲ級「ダカラ、戦イ ヲ 早ク 終ワラセテ、ココへ 会イニ キテネ。私、コウヤッテ待ッテルカラ」ぬいぬい…


456: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/25(日) 21:08:13.59 ID:TPEx/ieD0


ヲ級「ア、コレ?コレハネ、VAVA ノ 為ニ 編ンデルノ」



ヲ級「ドウ?気 ニ 入ッタ?実ハネー、コレハ特別ナ…」クル…



ヲ級「!?」ビクッ!



VAVA「…?特別な……なんだ?」コーホー…



ヲ級「ヲ……ヲヲ……」わなわな…!



VAVA「どうした?ヲ級…ん!?これは……フェイスパーツが!?」ペタペタ!



ヲ級「キャアアアアアアアアアアアーーーーー!!VAVA超イケメーーーーン!!!」=(っ♡ω♡)っ



ガバァッ!




VAVA「ハッ!」ピョン!ズザザ~…↓




ヲ級「ヲウッ!……ツゥッ…!ナ、ナンデ逃ゲルノ!?」



VAVA「落ち着け。ヲ級!!」


463: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 00:15:18.95 ID:0o9zDILI0


十数分後…



南西諸島海域



ガシュン…ガシュン……



VAVA「結局挨拶もなしに逃げてきてしまった…」



VAVA「ひでぇ目にあった……まぁ、半分……いや、1/3は俺のせいだが」



VAVA「仕方がない。ヲ級たちは正気じゃなかったんだからな」



VAVA「あいつらには、いつでも会える。気にすることは無いか」



VAVA「…」



VAVA「……いつでも、会える…か」



VAVA「ん…」



ギャアアアアス!!



VAVA「魚どもか。ちょうど暇だったんだ。遊んでやるぜ」ガチャリ…



VAVA「ドロップも欲しいしな!!」ドゥン!!



ドガァアアアアアン!!


465: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 00:47:04.92 ID:0o9zDILI0



戦闘終了



完全勝利



VAVA「こんなもんか」



VAVA「…」



VAVA「何も起きない…ドロップはしなかったか。つくづくツイてないぜ」



VAVA「もう帰るか。夜が明けては面倒だ」



ガシュン!ガシュン!!ガシュン!!



VAVA「この分ならあと数分で帰還できるな」


467: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 01:12:46.25 ID:0o9zDILI0

パシャ…パシャ……ザバァ!!ヒュン…スタンッ!



VAVA「…」クル…



ガシュン…ガシュン……



VAVA「…」



VAVA「艦娘…もっと集めなければ。戦力は多ければ多いほどいい」



キラ…



VAVA「月の光が水面に反射している……三日月だな。そういえば、大淀が言っていた」



VAVA「月の名を冠する駆逐艦の姉妹がいると…」



VAVA「鎮守府の運営に欠かせないらしいが……実際にあってみないことにはな」



キラキラ……ギラリ…!



VAVA「!」



VAVA「ハッ……!?俺の顔が…!?」ペタ…



VAVA「何と言うことだ……この俺が、ヲ級のところへフェイスパーツを置いて来てしまうとは…!!」



VAVA「しかし、今さら戻るわけにはいかん…!もうすぐ日が昇ってしまう…」あわあわ!


471: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 01:38:13.77 ID:0o9zDILI0



VAVA「この状態の顔を、五月雨たちには見せられん…!!」



VAVA「…くっ!」



VAVA「止むを得ん」



VAVA「工廠だ…工廠へ急がねば…!」



ガシュン…ガシュン…!!



工廠



VAVA「無くなっても気づかれにくいのは……この薄い鉄板くらいか……だが、今は贅沢を言ってる場合ではない」



VAVA「なんとか間に合えばいいが…」



グググ……グィィィ…!



VAVA「音を立てず……曲げ……合せ……サイズはこんなものだろう。次は…」



コッコッコ……キンッ……ガシッ……ガシッ…


476: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 08:36:07.48 ID:0o9zDILI0


翌朝



イクの部屋



イク「…」スヤ~



ピーピーピーピー!



イク「あぁん……んん…」もぞ…ポン…




ピーピーピ……



イク「ふわぁ…」むく…



イク「…?」きょろきょろ…



イク「朝なの!」にぱっ!



イク「こわ~い夢だったのね…さて!今日もおしごとなのね!!」


477: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 08:45:37.47 ID:0o9zDILI0


長門の部屋



パァ…



長門「…」ぱち…



長門「ん…朝か」



長門「おはようございます。初代ビッグセブン」ペコリ…



スク…シャーーー…



長門「んっ……日の光と共に目覚める…健康だな」



長門「…そういえば、昨夜へんな夢を見た…」



長門「どんな夢だったかな…?」



長門「う~ん……」



長門「まぁいいか」



長門「さ!支度だ支度だ。時間は待ってくれんのだからな」


478: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/28(水) 08:56:32.46 ID:0o9zDILI0


曙の部屋



曙「…」



曙「う、うそよ…」がたがた…



曙「この私が、お、お…」



曙「おねしょ…しちゃうだなんて…ッ!」ガクッ…



(あけ~ぼの~ちゃーん!朝ですよー!一緒に点呼行こうよ~)



曙「さ、漣!?い、いいわよ~!ちょっと待ってなさい!!」わたわた!!



(ねぇ~?なんでパジャマの下脱いでんの~?お、パンツかわいい~~♪)



曙「鍵穴からのぞくな!!このクソ妹!!」


484: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/29(木) 21:54:39.68 ID:R+ZRykcR0

執務室



大淀「ええっと、入電です…今日、ヘンダーソン嬢がここへ視察にいらっしゃいます。それと戦力の増強ですが、戦艦は長門さんと扶桑さんがいるので後回しで…」ペラペラ~!



大淀「翔鶴さんだけに負担はかけられないので、そろそろ空母系の建造を…」ペラペラ~!



VAVA「…」そわそわ…



大淀「提督?」



VAVA「…なんだ」ビクッ…!?



大淀「兜、新調したんですか?」



VAVA「いや…まぁ、そんなところだ。似合うか?」



大淀『何か、装甲が薄そうな気が…前の方が似合っているけれど……似合ってないなんて言えないし…』



大淀「えぇ、似合っていますよ。提督♪」



ガチャ…!



長門「おはよう提督、大淀。今日も良い天気だな」



VAVA「うむ」


485: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/29(木) 22:57:23.51 ID:R+ZRykcR0



大淀「長門さん、おはようございます」



長門「皆もう揃っているぞ。今日はきちんと全員いるからな」



大淀「さすがはビッグセブン!素晴らしい統率力ですね」



長門「いや、皆が素直なのだ。私はただ、促しただけさ」



ぞろぞろ…



霞『今度から鍵は二重にしなくちゃ…』


五月雨『頑丈なドアってどこに売ってるんだろう…』


満潮『アイツに護衛でも頼もうかしら…』


黒潮『あ~…変なタイミングで起こされたんで、まだ眠いで…』ふわぁ…


曙『漣…クソなんて言って、ごめん』うる…!


漣『偶然なのにwwその顔でご飯三杯いけますわwww』


まるゆ『なんで、まるゆまで~…』


487: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/30(金) 06:44:08.25 ID:OXk1zkJ90


数分後…



長門「最後は私だな。無論好調だ。何も問題は無い」



大淀「はい、皆!今日もがんばりましょうね!全員解散。各自、与えられた任務についてください」



五月雨「工廠のお掃除、頑張ります!」



川内「トイレ掃除かぁ……なんで私がそんな おしおき みたいなことを…おかしいなぁ、何も悪いことしてないのに…」ショボボボ~ン…



赤城「マグロ捕まえてきます」



イムヤ「私達はお休みかぁ」



仕方ないわね。そうね、みんなでテニスでもしてましょうか?ごめん、私エラー猫駆除のバイトがあるから。



ゴーヤ「呉に行った友達は、毎日オリョクルっていうのをやってるそうでち」



でち~?大変そうでち。でも、仕事があるって幸せでち。馬鹿!オリョクルなんて嫌でち!!オリョクルってなんでち?



ハチ「皆で読書会…どうでしょうか?」



いいですね。ハチの好きな本、気になります。漫画もたまにはいいのでは…?ヤー。



イク「う~ん、ヤることないって退屈なのぉ」



皆で提督にイタズラするのね。だ~れだ?したいの!いっそ忍び寄って後ろからお面とっちゃうのね!



イク「…?なんだか、それはやめたほうがいい気がするの。てーとくのお面はそのまんまが一番なのね♪」



大淀「これにて点呼終了。私は本部からの書類をまとめていますね」



VAVA「あ、あぁ…」グラグラ…


VAVA『なんとかごまかせたか…が、少しカクつくな…視界も正しく表示されていない…自分の体力ゲージもエネルギー残量もわからん…』


491: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/30(金) 23:25:31.72 ID:OXk1zkJ90


天龍「なぁ、あの派手なお嬢が来るらしいけどよ、今日も演習はするよな?」



VAVA『とにかく、夜になるのを待つしかない…』



天龍「…?なー、するんだよな?え・ん・しゅ・う」



VAVA「…」ウーム…



天龍「おい、聞けよ!」ペチ!



VAVA「!?」グラ…!



VAVA『ずれる!が、させるか!!』ガシィッ!グイ…



天龍「あれ!?そ、そんな、強く殴ってないのに…!ごめん!大丈夫か!?」あせあせ!?



VAVA「大丈夫だ。何でもない。俺に何か用か?」キリッ!



天龍「ほっ…」



扶桑「…」じと~…



天龍「脅かすなよバーロー!!全員とやる前に、俺とサシで演習やろうぜ。こう言いたかったんだよ」



VAVA「え、演習だと…!?」カタカタ…



492: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/31(土) 00:00:58.80 ID:t00pkmyX0

VAVA「今日は演習は無しだ」



天龍「なんでだ!これからもっとビシバシいくって言ったばっかじゃねぇか!!」



VAVA「いや…」



扶桑「提督に口答えだなんて……艦娘失格だわ…」ボソ…



天龍「…んだと!?言っとくが、こいつは言葉遣いでとやかく言う小さいヤツじゃねぇ!!なにが艦娘失格だ。取り消せ!!」



ササッ!



山城「姉さまから離れなさい」



天龍「…おもしれぇ、やるか?」チャキ……ギロ…!



大淀「はいはい、そこまでにしましょうね」グググ!



山城「…!?大淀…さん?」ビクッ…



山城『この馬力は!軽巡が…戦艦の私を押し返した!?』



大淀「天龍ちゃん。おいたは駄目ですよ~♪」ひょい!



天龍「な、っちょ!離せよっ!俺にだってプライドが…!!」



大淀「さ、提督。今日はヘンダーソン嬢がいらっしゃるんです。歓迎の準備をしないと!」にこ!



VAVA「大淀、すまん」



大淀「御仕事ですから♪」



扶桑「あの!提督…」



VAVA「いいんだよ。全ては俺のせいだ。気にするな」



扶桑「提督…ごめんなさい」



山城「…ちっ」

494: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/31(土) 02:19:25.51 ID:t00pkmyX0


深海BAR ダーウィン



ギイィィィ……



ヲ級「マスター、VAVA来テルー?」



港湾「ヲ級チャン。イラッシャイ…ッテ、マダ地上 ハ 昼間 デショウ。ココニ 来レル 訳ナイト 思ウケド…」



ヲ級「エヘへ…聞イテ聞イテ、マスター。VAVA、実ハ スンゴイ イケメン ダッタノ」



港湾「サテハ、オシャベリ ニ キタノネ?デ、イケメンッテ?」



ヲ級「イツモノ アノ 顔 ハ 艤装 ノ 一部デ、本当 ノ 顔 ガ 別ニ アッタノ!!」



港湾「ヘェ~。ナンダカ、楽シソウネ♪ヨカッタラ オ話シ 聞カセテクレナイ?」



ヲ級「ヲ!ミテミテ!!コレ、VAVA ガ 置イテ 言ッタノ」( T)



港湾「ワァ!ホント、VAVA ノ コレ仮面ダッタノネ」



ヲ級「被ッテミタンダケド、トッテモ 付ケ心地 ガ ヨクテ 快適ヨ」



港湾「ドレ………ア………」コッコ…



ヲ級「アレェ?ドウシテ カブレナイ ンダロウ?」



港湾「ゴメンナサイネ。頭 ノ 角 ガ ツッカエテ、私ハ カブレナイミタイ」スッ…



ヲ級「ヲヲ………ア、マスター。オレンジジュース オ願イシマス」ゴトン…



港湾「ハイ、アリガトウゴザイマス。健康的デ イイワネ。今 入レル カラ チョット待ッテネ」


495: ◆1oKmZSIAF. 2015/01/31(土) 02:24:09.88 ID:t00pkmyX0


ガララ…ビュ~ン!



てってってってって~~!!



北方「ヲキュ~コンチワ~!」ノシ



ヲ級「コンニチハ。ホッポチャン。ア、デネマスター…」ペラペラ…!



港湾「ハイハイ…?ヘェ~?ソンナコトガ…」ペラペラ…!



北方「ポ~~~~♪」ぶーん!



北方「?」



( T )



北方「!!」



北方「ヴァヴァン ダ!」ヒョイ!



ヲ級「ペラペラ~…!」



港湾「ペラペラペラ~…!」



北方「エヘ……!」



北方「モーラッタ!!」ひしっ!



てってってーーー!!!


501: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/01(日) 20:52:52.25 ID:r3TtCQj80


茶の間



北方「ヴァーヴァヴァー♪」



スポ!



北方「クッハッハッハッハ!!」( T)♪



北方「ピッタリー!!」ぶかぶか…



北方「キャー!キャーー♪」バタバター!



北方「ポ?」チラ…



北方「ア、トネえもん ノ 時間ダッタ!?」ピッ!



(うわーーーん!トネえも~~ん!!如月が沈んじゃったよ~~!!)びぇ~!



北方「!?」ガーン!



(慢心した自分が悪いのじゃ)



(まさか沈むなんて思わなかったんだよ~!)



(実に馬鹿じゃのう)



(たすけてよ~)



(もう、しょうがないのぉ。安心せい。こんなこともあろうかと、如月には応急修理女神を持たせておいたからのぅ。じきに戻ってくるじゃろう)



(ホント!ありがとートネえもん!!)だきっ!



(わはははは♪しかし、これからは如月を、ひいては友達を大事にするんじゃぞ?)なでなで…



(うん!)



おしまい



北方「……」


502: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/02(月) 03:19:00.28 ID:0Ozxg9450


北方「トモダチ……ダイジ…」じーん…



北方「…」チラ…



( T )



北方「VAVA…困ッテルカモ シレナイ…」



北方「顔 ヲ ナクシチャッテ、泣イテルカモ シレナイ!!」



北方「VAVA ハ トモダチ!!助ケナキャ!」スク!



ガシ!



北方「ビューーン!!」



てってってー!


511: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/03(火) 09:07:04.87 ID:jIYCv0N40

しばらくして…



鎮守府正面海域



てくてく…



北方「クンクン……VAVA ノ ニオイ…」



北方「コッチダ!」



北方「アッルッコ~~アッルッコ~~~ワタシハ~ホッポ~~~♪」ぴょこんぴょこん!



バシャバシャ!ビコーン!!



北方「ポ?」



敵艦隊発見!



「キラ付けです!………あれ?」



「姫!?おかしい…1-1で出てくるのは雑魚のはずなのに…いや、よくみたら…普通の駆逐艦かな?暁型にこんな子がいたような…」



「そうですよ、こんな姫いるわけないでしょう。きっと、駆逐艦の艦娘ですよ。迷子になったのかも」



北方「???」



「ねぇ、キミ。どこからきたの?お名前は?」



「どこの所属かなー?よかったら、教えて」



「怪我は無い?お腹、すいてない?」



じりじり…



北方「…ポ」びくっ…!


512: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/03(火) 09:09:07.63 ID:jIYCv0N40


「あー…」



「怯えてる。どうしよう?」



「どうしようったって…このままにしておけないでしょ」



北方「…」もわわわん…



港湾(暴力 ハ ダメ ゼッタイ)


北方(ハイ!)



北方「………エイッ!」ダダダダダーーーーッ!



「なっ…!?」



「速い!!まさか、島風の姉妹艦!?」



「キミ、まってー!!」



北方「艦娘…コワイ!!」ダダダー!


517: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/03(火) 23:59:53.32 ID:jIYCv0N40


横須賀鎮守府



満潮「司令官」



VAVA「満潮。なんだ?」



満潮「今日は私が秘書を勤めるわ。よろしくね」



VAVA「そうか。しかし、お前らも大変だな。秘書艦を代わる代わる…」



満潮「いいのよ。皆好きでやってんだから」



VAVA「そうなのか…?」



満潮「呆れた。知らなかったの?最近になってからだけど、秘書艦をやりたい娘があつまって、じゃんけんで決めてるのよ」



満潮『あんたが指名しないからだけどね!!』



VAVA「わざわざ苦労を買って出るか。ご苦労だな」



満潮「だから、皆好きでやってんのよ。それだけ、司令官と一緒に居たいってことじゃない?」



VAVA「……お前もか?」



満潮「えぇ。でも、私は普段の司令官から戦いの技術を盗むために志願したの。それに、一日秘書官やるだけで、その日の給与が三割り増しになるし♪」



VAVA「金か…」



VAVA『金が原因となって、よくイレギュラーが発生したものだ。こことて例外では無いだろうな。これからは、金のことも考えてみるか』



満潮「む、勘違いしないでよ。私はあくまで、そういう理由があって志願したんだからね」ピッ!



VAVA「あぁ、せいぜい頑張るんだな」



満潮「よろしい」


518: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/04(水) 00:32:01.63 ID:SdXU+uv70


しばらくして…



工廠



満潮「ヘンダーソン嬢が到着するまで、まだかかるらしいし、かねてより計画していた空母の建造を済ませましょう」



VAVA「戦力になるやつならいいんだが」



満潮「艦娘は性能じゃないわ」



VAVA「一理あるな」



満潮「うん。じゃあ、今日は四隻ね」



満潮「皆、準備完了ね?」



おーーー!



519: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/04(水) 03:27:42.96 ID:SdXU+uv70

数分後…



できましたー!くうぼきたよー!!



満潮「なんですって!司令官、やったわ!!」



VAVA「でかした。よくやったぞお前達」



エヘへー!



VAVA「よし、4人全員高速建造だ」



了解!



ボォォォオオオオ!!



キラ…!パァアアアアアアアアアア…!!



鳳翔「航空母艦、鳳翔と申します」ピカァ…!



鳳翔「最初から空母として建造された、世界で初めての航空母艦なんです。小さな艦ですが、頑張りますね」にっこり…



VAVA「よく来たな。俺はVAVAだ。一応、ここの提督だ」



満潮「満潮です。よろしくお願いします」



鳳翔「こちらこそ…まぁ、勇ましい提督さんですね。お手柔らかにお願いします」ぺこ…



VAVA「控えめで扱いやすそうだ。鳳翔、悪いが少し待っててもらうぞ。お前の同期がこれから3人着任するところだ」



鳳翔「はい」


522: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/04(水) 18:26:29.60 ID:SdXU+uv70

パァアア…!



VAVA「…」



満潮「どうしたの?」



VAVA「何か…建造をしているときに、いつも似たようなことを言っている気がしてな」



満潮「それでいいのよ。ルーチンワークなんだから」



VAVA「そうか…」



キラッ!



鳥海「高雄型の4番艦、鳥海です。マレー、ソロモン、マリアナ、レイテと数々の作戦に参加しました」



満潮「重巡ね、よかったじゃない。総合的な火力なら戦艦にも遅れは取らないわ」



VAVA「…」



鳥海「あなたがここの司令官さんですね?不束者ですが、よろしくお願いします」



VAVA「大淀…?」



満潮「は?」



鳥海「え…?」



鳳翔「??」きょとん


526: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/04(水) 19:20:50.23 ID:SdXU+uv70


VAVA「いや、なんでもない」



VAVA『視覚が…ぶれる。むしろこいつをかぶっているせいで視界が悪いぜ…』



満潮「まったく。くだらない冗談いってんじゃないの。ホラ次よ、次」



VAVA「わかっている。鳥海、そこで鳳翔と一緒に待っていてくれ」



鳥海「わかりました」



パァアア…



千代田「水上機母艦として建造された千歳型2番艦、千代田です。甲標的母艦としても運用できるようになっているのよ。千歳お姉と一緒に頑張りますね!」



千代田「で…千歳おねぇは?提督さんはどこ?」



VAVA「ここだ。ちなみに千歳という名前の艦娘はまだここにはいない」



千代田「そっか、千歳おねぇ…いないんだ…って、冗談はよしてよ。そんな鎧ガチガチの提督なんて、いるわけないでしょ」



VAVA「…」



千代田「本当なの…?」



満潮「提督になってから日は浅いけど、姫クラスを撃沈した漢よ。その人」フフン♪



527: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/04(水) 19:24:14.75 ID:SdXU+uv70


鳳翔「まぁ、頼もしいですね」ふわぁ~♪



鳥海「まさか!?艦娘でもない人間が、たった一人で……敵の最高戦力の一角を…!」キラキラ…!



満潮「紛れもない事実よ。きっと、この馬鹿でかい単装砲の餌食になったんでしょうね。ね?」コンコン!



鳥海「わぁぁ…」



VAVA「そんなところだ」



千代田「えぇ!?ご…ごめんなさい!失礼しました!!」ペコ!



VAVA「気にするな。だが……水上機母艦?空母とは違うのか?」



千代田「提督、水上機母艦は初めて?じゃあ教えて…」



鳥海「似ていますが、運用の仕方が違いますね。そもそも空母と水上機母艦は…!」パッ!



千代田「あ…あれ…?あれれ?」



満潮「ごめんなさい、鳥海さん。今、急いでいるので後にしてもらえませんか?ホラ、ラストよ」



鳥海「あ…そ、そうでしたか。すみません。とんだおせっかいを…!」



千代田「すごい提督のところに来ちゃったみたい……」



VAVA『艦種の話、聞きたかったんだがな…』



VAVA「ラスト、行くぜ」



おーーー!


534: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/06(金) 06:19:43.55 ID:jN4lSwU70


パァァ……



ひっく!



VAVA「なんだ…?」



シュゥゥ…



隼鷹「あ゛~まだかな~~あたしの出番はいつなんでしょうねぇ~!?んぐ……ぷへぁ!」グビグビ!



隼鷹「せっかく…ひっく!豪華客船だったのに…!お国の為にー!と、くらぁ仕方ないのかね~?」グググ…



満潮「くさい…ひどいお酒のニオイね…」



VAVA『ニホンシュか……ふむ、このかぐわしい香り、上物だな。しかし、昼間から酒か…だらしないが』





VAVA『こいつとはうまくやっていけそうな気がする』





鳳翔「あらあら」にこにこ



鳥海「うぷ…」サッ…



隼鷹「…?」



隼鷹「あえ?ここどこ??てゆーか、あたしどこで何してたんだっけ…?」



VAVA「おい」



隼鷹「ん~?誰だか知らないけど~こんちわ~♪」ノシ



VAVA「おう、よく来たな。俺はここの提督、VAVAだ」


535: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/06(金) 06:34:25.64 ID:jN4lSwU70



千代田「この人…千歳おねぇ から聞いたことがあるかも。確か、もと商船だった…」



隼鷹「ていとく~?提督って言ったらあんた。あたし着任したんじゃ~ん!やだもー」



VAVA「そうだ」



隼鷹「でしょ~?にゃっはっはっはっはっはwww」ケラケラ!



隼鷹「あー!おかしぃ……え?」



隼鷹「あんた、提督?」



VAVA「何度言わせる」



隼鷹「ほんとにぃ?なんか見た目SFっぽいけど」



VAVA「十人十色だ」



隼鷹「…あたしを呼んでくれたの?あたし、あんたの部下ぁ?」



VAVA「そういうことだ」



隼鷹「…」



VAVA「どうした?酔いが醒めたか」



隼鷹「くぅ~~~~~~~…ッ!!」



VAVA「?」



隼鷹「ひゃぁああああああーーーっはぁあああああああああああああああーーーーーー!!」ぴょ~ん!


536: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/06(金) 06:37:01.80 ID:jN4lSwU70

ドサァ!!



満潮「軽空母がとんだ!?」



VAVA「うお!?」グラ…!



隼鷹「ありがと~~!あたし、ずぅ~~~~っと!!待ってたんだぁ!!」ぎゅ~!



VAVA「なっ…お、おい!?」



VAVA『メットが!!』ガシィ!




隼鷹「商船改装空母、隼鷹でぇーーす!ひゃっはー!」




VAVA「満潮!なんとかしろ!」



満潮「了解!鳥海さん、千代田さん!このヨッパライを力づくでひっぺがすのよ!あ、鳳翔さんはいいです」



鳳翔「はい…」しょぼん…



千代田「ええっと…了解!」



鳥海「わかりました!」


541: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/06(金) 16:32:27.75 ID:jN4lSwU70
一方そのころ…


ハァハァ…


北方「ツカレタ…」



( T )



北方「…」ゴソゴソ…ギュ!



北方「……ホッポ、負ケナイ!」



ドゴォ!ゲシィ!!



北方「下……?海カラ ナンカ 聴コエル…」



ザパーーーン!!



北方「!?」



北方「マグロ ダー!マグロ ガ トンデルー!!」キラキラ!



ザパッ…………ひゅ~~~…ガシィッ!ガシィッ!ビチビチ!



北方「ナンカ 出テキタ!?……艦娘!」じり…



赤城「ふぅ」びしょびしょ…



「おつかれー!マグロ、おっきいね!」


「おいしそうだなぁ…」ゴクリ…



赤城「ふふ♪慢心は駄目。このままエラと内臓を取り除いて……あら?」



北方「マンシン……ウ!?」ズキ…!



北方「アノヒト………ナニ?アタマ…イタイ…!!」




(ソレコソ……慢心ネ…)




北方「イヤ!」ダダダーーー!!」

542: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/06(金) 16:33:44.21 ID:jN4lSwU70


北方「…!」ぴゅ~~~~!



赤城「?」



「他の艦隊の子かな~?」



赤城「駆逐艦でしょうか?知らない子でしたが……おっと、マグロは鮮度が命です」ドスッ!ズルル…



ボチャボチャ………



「あかぎさん。氷、いっぱいありますよ」



「うんしょ!こらしょ!この浮き輪付きの保冷ボックスにいれようよ」



「見事なクロマグロです!二匹とも2m越えの大物です!」



赤城「ありがとう、皆。さぁ、狙っていたクロマグロも取れましたし、帰りましょう」


553: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/10(火) 14:38:55.66 ID:2FXCGlwP0


横須賀鎮守府付近 海岸



北方「ハッハッハ……!」ばしゃばしゃ!



北方「オネーチャン ノ 言ッタトーリ、海 ノ 上 コワイ モノバッカリ!!」



ダダダダダダー!!!………ガッ!!ビターーーン!!



ゴシャアアア!!ボロボロ……ひょこ!



北方「イタタ…オデコガ…」ひりひり…!



北方「……ポ?」きょろきょろ…



ブロロロロ~~ン!……ガヤガヤ…



北方「…?テレビ デ ミタコト アル。アレ、車ダ…」



北方「…ヤタ!地上ダー!!水 ガ ナクテ、イツモ 乾イテル 不思議 ナ 場所!!」



北方「ヴァヴァ ノ ニオイ モ モット シテキタ!」



北方「マッテテネー!ヴァヴァ!!」ててててー!!



557: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/14(土) 03:21:27.86 ID:x0cWjbuu0

てくてく…



北方「コッチダ」くんくん…



「むむ、なにやら白い童女が近づいてくる……待ちなさい!ここは軍の基地だぞー!とまりなさ…」



北方「ヴァヴァヴァ~♪」



「え……ちょ……待………ぎゃあ!」ぷち!



北方「ン?ナンカ 踏ンダ」



むく!



「貴様!なにをするー!門番妖精を足蹴にするとは、けしからーん!軍人に暴力をふるったら死刑だぞー!!」ぷんぷん!



北方「ワァー!可愛イ オ人形サン!」ガシッ!



「うわ!?は、離して!嘘です!!死刑はウソウソ!!離してー!!」ピェー!



北方「シケー?………」うーん…





北方「死刑ってなぁに?」





「はぁ!?」



北方「死刑って、食べ物?乗り物?ねぇ!教えて!!」ぶんぶん!



「なにって!死刑はしけ……うわあああああ!やめてー!振り回さないでー!!」ぐるぐる!



北方「なに?死刑ってなに?楽しいの?嬉しいの?早く教えて!」きゃっきゃ♪



「わ、わかりました!!教えます!死刑っていうのはね!」

558: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/14(土) 03:22:19.16 ID:x0cWjbuu0

てくてく…



北方「コッチダ」くんくん…



「むむ、なにやら白い童女が近づいてくる……待ちなさい!ここは軍の基地だぞー!とまりなさ…」



北方「ヴァヴァヴァ~♪」



「え……ちょ……待………ぎゃあ!」ぷち!



北方「ン?ナンカ 踏ンダ」



むく!



「貴様!なにをするー!門番妖精を足蹴にするとは、けしからーん!軍人に暴力をふるったら死刑だぞー!!」ぷんぷん!



北方「ワァー!可愛イ オ人形サン!」ガシッ!



「うわ!?は、離して!嘘です!!死刑はウソウソ!!離してー!!」ピェー!



北方「シケー?………」うーん…





北方「死刑ってなぁに?」





「はぁ!?」



北方「死刑って、食べ物?乗り物?ねぇ!教えて!!」ぶんぶん!



「なにって!死刑はしけ……うわあああああ!やめてー!振り回さないでー!!」ぐるぐる!



北方「なに?死刑ってなに?楽しいの?嬉しいの?早く教えて!」きゃっきゃ♪



「わ、わかりました!!教えます!死刑っていうのはね!」

559: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/14(土) 03:24:24.29 ID:x0cWjbuu0




駄目よ




ガシィッ!!ピタァアア……



「はれ?あ…あなたは!」



北方「ぽ?この匂い…おねーちゃん!」



リコリス「…」



北方「あれ!?」



リコリス「もぉ、悪い子ね。ほら…こっちへいらっしゃい」ひょい!



北方「あ…!」



「あの……リコリス・ヘンダーソン嬢で、ありますか?」



リコリス「えぇ、こんにちわ。ごめんなさいね、妹が迷惑をかけて」



「妹さん。ですか…?そういえば、かなり似ている…」



リコリス「とりあえず、提督に連絡を入れてくれるかしら?私が到着した。と…」



「は、はい!かしこまりました!しかし……何故、このような場所に妹さんを…」



リコリス「何か…問題があったかしら?」じっ…



「い、いえ!何も……スグ、提督に連絡を入れます!しばし、中の待合室でお待ちを」



リコリス「ありがとう。さぁ……行きましょうか」グイ!



北方「え……あ、あ…」ズルズル…



北方『匂イ ハ オネーチャン ナノニ……オネーチャン ジャナイ!ドシテ!?』


565: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/20(金) 04:41:41.77 ID:OU6rYlke0


執務室



ジリリリリ!ガチャ…



大淀「はい、執務室です。………わかりました。提督にその旨をお伝えします」ガチャ



大淀「提督、ヘンダーソン嬢が到着しました。待合室まで、お迎えに行きましょう」



VAVA「あぁ。わかった」



満潮「あぁっ!?コラ!動かないでよ!!まだこの飾り付けが…!」



VAVA「馬鹿…動くんじゃない!」グラグラ!



VAVA『やめろ!パーツが!!』



満潮「肩車くらいがんばって耐えなさい!姫、倒したんでしょ!ほら、あと一個!」



VAVA「…」ピタ~…



満潮「ん……そうそう♪やればできるんだから。はい、終わり」



大淀「…」



満潮「さ、お客さんのお迎えに行きましょうか」



VAVA「うむ」ひょい



満潮「ちょっと!そこつかんじゃ……背中見えちゃうじゃない!!」じたばた!



VAVA「気にするな、俺は見ない。おら、さっさと済ませるぞ」



満潮「そういうこと言ってんじゃなくて!」



大淀「はいはい。その辺にして、行きましょうね~♪」


569: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/25(水) 21:53:14.85 ID:ebSpdi6k0

待合室



北方「ねぇ、おねーさんだぁれ?どうして、お姉ちゃんと同じ匂いがするの?」ぱたぱた~



リコリス「ほっぽ…」ぎゅ…



北方「?」



リコリス「大きくなったわね……偶然だったけど、逢えて嬉しいわ」



北方「あぅ」むぎゅ



リコリス『次いつ逢えるかわからないし、もう教えてもいいかな』



リコリス「……私はね、あなたのもう一人のお姉ちゃんなのよ」



北方「そうなの!?」じぃ…!



リコリス「そうよ。まだ、ほっぽが赤ちゃんだった頃………皆、ほっぽが生まれてきてくれて大喜びしていたわ…懐かしい」



北方「みんな…?」



リコリス「うん。とにかく、ほっぽと逢えて嬉しかったってことよ♪」



ガラ…



VAVA「待たせたな」



リコリス「VAVA ♡」

572: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/27(金) 21:43:45.47 ID:L0cOC3FH0
VAVA「ん…?チビ!お前、なぜここに居る!?」



ぴょん!たたたー!



北方「ばば!これもってきた!!」がさがさ…



( T)



VAVA「これは!俺の……!!持ってきてくれたのか」



北方「うん!」



VAVA「いい子だ。助かったぞ」なでなで~



北方「てへへ///」



VAVA「…??チビ、お前、喋り方がおかしいぞ。何か、声がクリアだな」



リコリス「大丈夫。ここを離れるときに、私が治してあげる。さぁ、案内をお願いしましょうか」



リコリス「部屋の外で待っている軽巡と駆逐の子がいらついてるから」



VAVA「何故知っている」



リコリス「何故か。ね…♪」にこ~



VAVA『今は敵ではないが…やはり、油断ならん。この状況では、北方は俺が保護すべきだな。港湾の所へは俺が届ける』


VAVA「そうか…では、行くぞ。着いて来い」



北方「ぽ…?ほっぽは?」



VAVA「俺と一緒にいろ。離れるな」ぐい!



北方「ぽ!わかった!!」ぴょいん♪たたたー!



リコリス「あ……ほっぽ………」



VAVA「どうした」



リコリス「いえ、何でもないわ。行きましょう」

576: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/28(土) 14:30:16.51 ID:uq+vp8PE0

コツコツ…



満潮「…」



大淀「…」



北方「らんらんら~♪」



VAVA「チビ、その袋を俺に寄越してくれ」



北方「はい!」



VAVA「うむ」パシ…



リコリス「おつかい一人で出来たのね~えらいえらい」



満潮『なによこれ…まるで親子じゃない!!どういうことよ!』



大淀『提督もヘンダーソン嬢も独身のはず…しかし、ヘンダーソン嬢と瓜二つのこの子は、まさか2人の…!?』



ピタ…ガチャリ…



VAVA「執務室についたな。悪いが、全員ここで待ってもらう」



満潮「え、それはなんで…」



パタン…

577: ◆1oKmZSIAF. 2015/02/28(土) 14:41:50.10 ID:uq+vp8PE0


執務室



カポ…



VAVA「もう外さないようにしなければ」



VAVA「…」



VAVA「思えば、ここに来て俺はまだ重大な損傷に陥った事は無い。電子頭脳のエラーこそ起こしはしたが、だからこそ…」



VAVA「改めて覚悟せねばならん。スペアのパーツも無し。部品も無し。機材も無しだからな」



VAVA「一度ミスすればそれで終わりだ」



VAVA「…」



VAVA「まぁ、なければ作るしかないか。だが、こいつにはもう用は無い。チビのおもちゃにでもくれてやるか」



カシュゥゥ…!



VAVA「うむ。しっくりくるぜ」ビコーン!


582: ◆1oKmZSIAF. 2015/03/03(火) 03:44:38.46 ID:YWBuzvAJ0
廊下



大淀「…」


満潮「…」イライラ…



北方「じゃーんけーん!」



リコリス「ぽん」



北方「あっちむーいて」



リコリス「ほい」クル!



北方「わーい!かったーー!!」



リコリス「あら、負けちゃった」



きゃっきゃ!



大淀「ヘンダーソン嬢」



リコリス「はい?」



大淀「その子は誰ですか?視察に来るとは聞いていましたが、こちらは貴女お一人だと認識していました」



リコリス「ごめんなさい。うまく伝達されなかったみたいで…この子は私の妹なの」



もういいぞ、入って来い。



満潮「妹…」ほっ…



大淀「ご家族…でしたか。あっ…はい!了解しました。では、どうぞこちらへ…」カチャリ…



リコリス「ありがとう。さ、おいで。ほっぽ」



北方「ぽ!」


584: ◆1oKmZSIAF. 2015/03/04(水) 15:41:54.69 ID:dC/bR/9z0

数十分後…



執務室



北方「つまんな~~い ぷっぷくぷー!」(VAVAの膝上)



リコリス「ふむ…なるほど……軽空母がいるなら、この海域を突破できるのでは?」ペラペラ…



VAVA「あぁ…しかし……まだ十分とは言えん。未熟なあいつらに砲火を浴びせるわけにはいかん。却下だ」ペラペラ…



満潮「…」ぽ…///



大淀『ヘンダーソン嬢…さすがだわ。これだけ優秀な人材なら多少の影響力も仕方ないかもしれない…でも』



大淀『最近着任したばかりとは思えない提督の手腕…戦闘能力は言わずもがな、まるで機械のような…正確かつ素早い判断能力。これは、ヘンダーソン嬢に勝るとも劣らないわ』



ペラペラ…



リコリス「了解しました。この艦隊の事情はおおよそ把握できた。今後の参考にさせてもらいます」



VAVA「なかなか実のある話だったぜ」



北方「…おはなし、おわった?」


588: ◆1oKmZSIAF. 2015/03/04(水) 21:48:48.18 ID:dC/bR/9z0

VAVA「あぁ、終わった」


北方「じゃ、ほっぽ帰りた…」



満潮「随分早いわね」



リコリス「うふふ……あなた達は幸せよ。こんなに頭が良くて逞しい提督の下で働けるんだもの。こちらも話しやすくて助かったわ」



満潮「どうも…」



VAVA「他に、用件はあるのか?ないなら送りの者を出すが…」



リコリス「あります」ニコ!



VAVA「何だ」



リコリス「また少しお話を…ただ、禁則事項が含まれているので…大淀ちゃんと満潮ちゃんには席を外して頂きたいです」



大淀「なっ……待って下さい。私はこの艦隊の参謀を勤めさせていただいている身です。何故席を外す必要があるのですか?」



満潮「そうです!私だって秘書艦です。秘密を守ることも心得てます」



リコリス「………私は、貴女達の為を思って言っているのよ…?」ギラ…



大淀「あなたは……」



満潮「ひっ…」



リコリス「知っての通り…軍というのは難しいの。知らなくてもいいことは、知らないままでいい」フッ…


リコリス「納得いかないでしょうけど、我慢してね。今に、わかるときが来るから」ニッコリ



大淀「…」



満潮「…」



VAVA「大淀」



大淀「……あっ…!?はい、なんでしょうか提督」



北方「うぅ~~…」ムスー!

589: ◆1oKmZSIAF. 2015/03/06(金) 20:37:13.35 ID:a7RQWO+y0


ヒョイ



北方「?」ぷらーん…



VAVA「こいつを間宮のところへ連れて行って、何か甘いものでも食べさせてやれ」



大淀「私が…ですか?」



VAVA「満潮もだ。2人で少し休んでこい」



満潮「でも…!私たちってそんなに信用できないのかしら!?」



VAVA「信用が本来どんなものなのか、俺には解らん。だが、お前達ならば聞き入れると思っている。行って来い」



大淀「…」


満潮「…」



北方「甘いもの…?たべたい!たべたーーい!」ぱたぱた!



VAVA「だとよ」



大淀「わかりました。行ってきます」


満潮「はぁ…憶えときなさい。高いもの頼みまくっちゃうんだからね!」ぷい!



VAVA「かまわん。ほら、2人に着いていけ」



北方「はーい!」うきうき♪



VAVA「絶対に2人の側を離れるんじゃないぞ」



北方「はい!」



ガチャ…バタン

591: ◆1oKmZSIAF. 2015/03/06(金) 23:17:33.72 ID:a7RQWO+y0


リコリス「ありがとう。これで少しはチカラを抜いて話せるわ♪どう?最近元気してる?」にこ~



VAVA「お前と世間話などするつもりは無い。あくまで俺達は今は敵対関係にないだけだ。用件を言え」



リコリス「冷たいのね。パーティで初めて出逢った時はもっと優しかったわ」



VAVA「はっきり言ってお前の行動は不可解だ。故に予測がつかん。警戒を強めるのは当然のことだ」



リコリス「なるほど……じゃあどうすれば警戒緩めてくれる?」



VAVA「仮面を外して本心で語るんだな。俺はお前の真意に興味がある」



リコリス「本心かぁ…」スタスタ…



リコリス「よいしょっと」カチッ☆



VAVA「何の真似だ?」



リコリス「念の為。カーテンも締め切ってるし、こうして鍵もかけた。だから、もうこの部屋は密室…」



パァ…シャララララン…