1: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:10:20.38 ID:NgOZRZn/0

サーバル『いろいろあったけど、かばんちゃんとずっといっしょにいられることになったんだ!』

サーバル『今はかばんちゃんといっしょに、いろんなちほーを回って、いろんなフレンズたちを見ようって思ってるんだ』

サーバル『それを伝えに、まずはハカセにほーこく?しようってかばんちゃんが言うから』

サーバル『今日はジャパリ図書館に向かってるよ! ハカセたちは元気かな?』



《ジャパリ図書館》


かばん「ここでいろんなことを教えてもらったね」

サーバル「ハカセ―! いないのー?」

コノハ博士「いますですよ」

ミミちゃん助手「タイミングばっちりです。ちょうど今から出かけるとこだったのですよ」

サーバル「そうだったんだ! どこに行くの?」

コノハ博士「ジャパリカフェです。アルパカに招待されました」

ミミちゃん助手「ついでに紅茶の葉についても教えてほしいと依頼されたので、ジャパリまん二か月分と引き換えに」

ミミちゃん助手「新しい香りのお茶も淹れさせてあげようと思っていたのです。その本を調べていました」

かばん「ジャパリカフェに直接行くんですか? 結構遠いですけど」

コノハ博士「なのでタイミングが良かったのです」

ミミちゃん助手「ジャパリバスで移動すれば我々も楽ちんです」

コノハ博士「という訳で乗せていくのです」

サーバル「いいよ!」

かばん「はい、ジャパリカフェも挨拶に行こうと思っていたので、ちょうどよかったです」

コノハ博士「ではもう準備ができているので、さっそく行くのですよ」

サーバル「ええ、早いなー!? よし、行こう!」

ボス「ジャア出発スルヨ。目的地ハ ジャパリカフェ ダネ」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1490281820

引用元: ・【けものフレンズ】はいきょとせいいき【第?話】

2: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:11:21.87 ID:NgOZRZn/0

《ジャパリカフェ》


アルパカ「あんら、いらっしゃぁい。かばんにサーバルに博士と助手まで」

アルパカ「今日はお客さんがいっぱいで、すぃあわせだなぁ」

かばん「お久しぶりです」

サーバル「ふう、ふう……こぎこぎ疲れるよー」

かばん「ごめんね、帰りは私がやるよ」

サーバル「へーきへーき!」

アルパカ「早速お茶淹れるよぉ、何がいいかなあ?」

アルパカ「あ、そうだ、博士。あたらすぃいお茶の淹れ方おすぃえてぐれるって」

アルパカ「せっかくだからあたらすぃいお茶の淹れ方を試そうかなって思うんだけども」

サーバル「わー、たのしみー!」

コノハ博士「任せるのです。われわれは賢いので」

コノハ博士「助手、本を」

ミミちゃん助手「はい、博士」

コノハ博士「今日は茶葉の種類ではなく、果実を入れたお茶の情報を提供してみようかと思うのです」

アルパカ「かじつ?」

ミミちゃん助手「果物の匂いをお茶に加えるのです」

コノハ博士「ふれーばーてぃーというようです」

サーバル「おいしそー!」

アルパカ「このへん果物なんてあったぁかなぁ?」

かばん「ラッキーさん、このあたりにどんな果物があるかわかりますか?」

ボス「野生ノ果物ナラ、リンゴ、ミカン、ブルーベリー、ナドガアルヨ」

ボス「タダ かばんやフレンズガ 食ベラレソウナ 果物ハ ナサソウダネ」

ボス「野生ノ果物ハ ソノママ食ベテモ 美味シクナイコトガ 多インダ」

ミミちゃん助手「何度聞いてもラッキービーストの声は不思議なのです」

コノハ博士「それはそれとして、確かに普通に食べるには美味しくなくても」

コノハ博士「煮出したり一緒に煎じたりして香りをつけるぐらいならば、野生の果物でも十分可能……」

コノハ博士「と、思うのですが、こればかりは手あたり次第やってみた方が早そうなのです」

かばん「意外と適当なんですね……」

サーバル「でもそっちの方が楽しそうだよ! 自分で見つける方が絶対楽しいよ!」



3: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:12:41.90 ID:NgOZRZn/0

アルパカ「そうだなぁ、でもちょっとしばらくここは離れたくないんだぁ」

ミミちゃん助手「何か心配事でも?」

アルパカ「最近、トキが来ないんだぁ」

サーバル「え、トキが?」

かばん「凄くここを気に入ってたみたいだったのに」

アルパカ「実際あれから毎日のようにここに顔出してくれてたんだけどね」

アルパカ「もう4日ぐらいかね、顔見てないんだぁ」

かばん「トキさん、どうしたんでしょう……」

ボス「コノ地方ハ 7日前グライカラ 気候ガ 不安定ダッタヨウダネ」

ボス「体調ヲ 崩シテ 休ンデイルノカモシレナイ」

アルパカ「そうだねぇ、それが心配でねぇ」

サーバル「そっかぁ、サバンナはあまり天気がいきなり崩れたりってないからわかんないな」

サーバル「じゃあ果物と一緒に、トキも一緒に探そうよ!」

コノハ博士「入れ違いが怖いというのならば博士が留守番しておくのです」

コノハ博士「ここまで羽ばたいて疲れ……」

コノハ博士「ここの茶葉や機器を点検しておくのですよ。ミミちゃん助手が付いていくので大丈夫です」

ミミちゃん助手「さりげなくもなく博士に押し付けられましたが、助手が本を持って食べられる果物を判断していきます」

ミミちゃん助手「道中でトキというフレンズを見たらついでに拾いましょうです」



《こうざん ちゅうふく》


かばん「おんぶしてもらってすみません」

アルパカ「これぐらい余裕だってぇ、手伝ってもらってるんだからむしろありがたいよぉ」

サーバル「うみゃー! 鼻が、鼻が!」

ミミちゃん助手「みかんを嗅いだらこうなりました」

かばん「サーバルちゃん大丈夫!?」

ボス「ネコ科ノ動物ハ 柑橘類ニ含マレル 臭イヲ 苦手トスルコトガ 多インダ」

ボス「フレンズ化ニヨッテ 食ベテモ毒ハナイケド 動物ダッタ頃ノ習性ハ 残ルヨウダネ」

かばん「いい匂いだけどなあ」

ミミちゃん助手「まだ果実が青くて熟していないのです。小さすぎるのでまだ取るのはお勧めできないのですよ」

ミミちゃん助手「少し趣は違いますが、ヨモギがありますです」

かばん「ヨモギ、ですか?」

アルパカ「その草ヨモギっつうんだあ?」

サーバル「これ食べれるの!? はむ」

サーバル「苦いよー!?」

ミミちゃん助手「ヨモギも煎じるとお茶になりますですよ。美味しいと書いてあるので是非飲んでみたいのです」

サーバル「お茶ってすごいんだね。なんか、この草は変な味だったけど……」

かばん「火を通せば味も変わるんじゃないかな」

アルパカ「あ、あの木になんか果物なってるよぉ」

ミミちゃん助手「ふむ、少し味見をしてみたいのです」

サーバル「あ、飛べるからって先先行ってずるいよー!」




4: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:13:46.22 ID:NgOZRZn/0

 ~~~♪゛♪゛


サーバル「うぎゃあ!!?」

ミミちゃん助手「!!?????」

かばん「あ、この歌は」

ボス「」ガシャン

アルパカ「トキとはちょっと違うねえ、ショウジョウトキの方かねぇ?」

サーバル「あー、ビックリした。トキも仲間見つけたんだね! よかった!」

かばん「でもなんか、この歌、悲しそうじゃないですか?」

かばん「なんだろう、すごく焦ってるというか……」

アルパカ「折角だし様子見ようかねえ」


 ~~~♪゛♪゛


サーバル「こ、このあたりのはずなんだけど」

ミミちゃん助手「音が反響してわかりにくいうえに耳が壊れそうです。大怪音です」

かばん「あの、言い過ぎでは……」

アルパカ「あ、あそこかね?」

ショウジョウトキ「~~~♪゛♪゛」

ショウジョウトキ「(ドヤァ)」

かばん「嬉しそうだね、でも哀しそう」

サーバル「おーい、そこで歌ってる子ー!」

ショウジョウトキ「あら、初めまして。私はショウジョウトキですけど」

ショウジョウトキ「(ドヤァ)」

サーバル「自己紹介をこんなに嬉しそうにする子は初めて見たよ!」

ミミちゃん助手「ところで、その足元に転がってるのは」

トキ「…………」ゲホゲホ

かばん「トキさん!?」

アルパカ「もしかしてケガ? 病気ね?」

ミミちゃん助手「見た感じでは、ケガから発熱した感じでしょうか」

ショウジョウトキ「一人じゃこの子運べなくて、ちょうどよかったんですけど」

ミミちゃん助手「肉体労働は向いてないのですが、ショウジョウトキといっしょなら怪我フレンズでも運べると思うのですよ」

サーバル「早くもっと休めるとこに連れて行かなくっちゃ!」

かばん「サーバルちゃん、先にカフェに戻って博士に説明してくれない?」

サーバル「分かった! みんな、気を付けてね!」



5: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:14:46.88 ID:NgOZRZn/0

《ジャパリカフェ》


トキ「…………」ゲホゲホ

ボス「ケイソクチュウ……ケイソクチュウ……」

ボス「体温ハ 39.2度ダヨ」

コノハ博士「背中を強打しているようなのです。いつからなのです?」

ショウジョウトキ「……風が強い時があったんですけど。3日前ぐらい?」

ショウジョウトキ「多分その時に風にあおられたんじゃないかと思うんですけど」ドヤァ

サーバル「嬉しそうなんだけど、何でこっちはあまり嬉しくならないんだろう?」

コノハ博士「助手が見た通り、ケガから抵抗力が落ちて病気になってしまったようです」

コノハ博士「喉が腫れています。これじゃ声が出るわけがないのです」

ショウジョウトキ「昨日たまたま見つけたんですけど、一人じゃ運べないし通りかかる子もいなくて」

ショウジョウトキ「ほとんど水しか……あげれてないんですけど」

かばん「だからフレンズに聞こえるように、歌を歌っていたんですね」

サーバル「え、じゃあ、トキってもしかしてずっと食べてないの!?」

ショウジョウトキ「ジャパリまん、あげようとしたけど……咳でむせてしまうんですけど」

アルパカ「とりあえず紅茶にハチミツ入れたの飲ませてみるかね? 飲めるかなあ?」

ミミちゃん助手「とりあえず今はそれで体力の回復を待つのが先なのですよ」

コノハ博士「無理に食べさせて吐いたりするとますます体力が低下するのです。本末転倒なのです」

ボス「フレンズガ 病気ヤ怪我ヲ シタ時ノタメノ 専用ノジャパリまんガ アルンダ」

ボス「通常ヨリモ 栄養価トカロリーガ高ク 消化ニモイインダヨ」

サーバル「そんなのがあるの!?」

コノハ博士「知られていないのも無理はないのです。ラッキービーストは健康なフレンズには特別なジャパリまんを与えないので」

ミミちゃん助手「ちなみにとても美味しいのですが、普段それを食べ続けると過剰摂取により健康にはよろしくないそうです」

サーバル「食べたことがあるんだ。ちょっと食べてみたい……」

ボス「下山シタラ 他ノ ラッキービーストニ スグニ用意シテモラウヨウ 今手配シタヨ」

サーバル「じゃあそれを取りに行けばいいんだね!」

かばん「でも、それだけでトキさん、大丈夫なんですか?」

ボス「本当ハ 入院スルコトヲ オススメスルヨ」


6: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:15:12.14 ID:NgOZRZn/0

かばん「にゅういん?」

コノハ博士「怪我や病気を治す専門の知識を持つヒトがいる設備のある場所を、病院といったそうです」

コノハ博士「その場所に泊まり込んで、本格的に治すことを入院といったようなのです」

ミミちゃん助手「ちなみにこれがその病院とやらの絵です」

アルパカ「……うーん、これどっかで見たような気がするんだけどねえ」

ボス「ジャパリ病院ダネ」

サーバル「え、近くにそのびょーいん?があるの?」

かばん「だったらそこまで運んだ方がいいんじゃ」

ボス「バスデモ カナリノ時間ガ カカルヨ」

ボス「症状ト 移動距離ヲ 考エルト 移動サセルヨリ ココデ 体力回復ヲ シタホウガイイヨ」

アルパカ「あー、あそこだねえ!」

アルパカ「でもあそこ、フレンズがいたり住んでたりはしなかったけどなあ?」

アルパカ「むしろ誰も入れないってぇ、みんな怖がってた建物だったんだよぉ」

コノハ博士「もしかして、廃墟のことですか?」

ショウジョウトキ「廃墟……噂には聞いたことがあるんですけど」

ミミちゃん助手「我々は実際に見たことがなかったので結びつかなかったのですが」

コノハ博士「なるほど、そこならもしかしたら薬が手に入るかもしれないのです」

コノハ博士「乗りかかった船なのです。我々とかばんとサーバルとラッキービーストで病院に向かいましょうなのですよ」

かばん「そうですね、じゃあショウジョウトキさんは専用のジャパリまんをもらいに、アルパカさんはトキさんを見ててもらいましょう」

ショウジョウトキ「わかったわ」ドヤァ

トキ「……ァ、ァリガト……」

サーバル「あ、ダメだよ、無理に声出しちゃ! ダイジョーブ!」

サーバル「わたし、トキが歌を歌うのが大好きなの、知ってるよ! 好きなことができないって寂しいよね!」

サーバル「だからもう一度歌えるように、わたしたち応援するよ!」

かばん「はい。サーバルちゃんの言うとおりです」

かばん「前にぼくを運んでもらったように、ぼくもトキさんのためにがんばります」

サーバル「よし、じゃあ行こう!」


7: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:15:41.84 ID:NgOZRZn/0

《こうざんふもと いどうちゅう》


かばん「地図だとこのあたり……たしかに動けない子を運ぶには遠いね」

サーバル「でも、おくすりって、残ってるのかな?」

ミミちゃん助手「さあ。我々も直接見たわけじゃないので」

コノハ博士「保管状態によるのですよ。それに、薬がなかったとしても」

ミミちゃん助手「図書館より医療について詳しい本がきっとあるはずなのです」

ミミちゃん助手「より適切な知識を持って治療に当たることができれば」

コノハ博士「もっとたくさんのジャパリまんを手に入れ、」

コノハ博士「病気や怪我をしたフレンズの役に立つことができるのです。素晴らしいことなのです」

サーバル「ハカセ達の食いしん坊ぶりはすごいね」

かばん「トキさん、大丈夫かな……?」

コノハ博士「高熱が長い間続くのはよろしくないのです」

ミミちゃん助手「飛べないのは背中の痛みからだと思うのです」

コノハ博士「鳥系のフレンズはサンドスターの力で飛ぶことができるようになっていますが」

コノハ博士「その力は背中から出しているのですよ」

サーバル「わたしでいうと、爪や腕が折れちゃう感じなのかな……」

ミミちゃん助手「そう考えるとわかりやすいと思われますです」

ミミちゃん助手「ただ博士の見立てでは、骨は折れていないので、あまり深刻になりすぎないようにするのがいいのです」

サーバル「そうだね。トキが一番不安なんだもん。わたしたちは治るって信じなくっちゃ!」

かばん「声が出なくなったのは……」

コノハ博士「空を飛べなくなり、あんな崖っぷちのところで一人でいたんじゃ病気にもなるのですよ」

ミミちゃん助手「いわゆる風邪と呼ばれる症状ですが、その中でも特にひどいのです」

コノハ博士「基本的には美味しいものを食べて眠っているのがいいのですが」

ミミちゃん助手「あまり熱が高い状態が続くのはよろしくないのです」

ミミちゃん助手「病気が治った後も後遺症……悪い影響が残る可能性があるのですよ」

ミミちゃん助手「熱を下げ、痛みを和らげる薬をヒトは発明していた筈なのです」

コノハ博士「打撲の痛みにも効く薬のはずなのです。ただそれの作り方は図書館の本には載っていなかったのですよ」

コノハ博士「かばんは文字が読めるので、薬を探す手伝いをお願いしたいのです」

かばん「わかりました」

サーバル「あれ、わたしは? 文字読めないけど……」

コノハ博士「…………」

ミミちゃん助手「真面目な話なのですが、博士と助手は不安なことがあるのです」

コノハ博士「アルパカは誰も入れない場所と言っていたのです。これはヒトによって封鎖された可能性が高いのです」

コノハ博士「その理由によってはサーバルの出番かもしれないのです」

かばん「それって……」

ボス「見エテキタヨ ジャパリ病院ダヨ」



8: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:16:51.17 ID:NgOZRZn/0

《はいきょ? まえ》


コノハ博士「このあたりはラッキービーストの手入れがされていないようなのです」

かばん「ラッキーさん、ここが病院なんですか?」

ボス「ココダヨ」

サーバル「ここ、扉かな?」

ミミちゃん助手「板で塞がれていますです。明らかにわざとなのです」

かばん「……なんだか、怖いね」

サーバル「そう? わたしは割と平気というか」

サーバル「むしろ、なんだろう。うれしいというか……」

コノハ博士「嬉しいとは不思議な感想ですね」

かばん「この板が外されるようなことは今までなかったんですね」

??「わるいやつをみーつーけーたーのーだー!」

サーバル「うわあ!?」

??「アライさーん、いきなり大きな声を出しちゃダメだってばー」

かばん「アライさんにフェネックさん? どうしてここに?」

フェネック「むしろそれはこっちが聞きたいよー。ここに何の用があるのさー?」

アライさん「ここは聖域なのだ! 勝手に入ることは、って博士!?」

コノハ博士「ふむ。一部のフレンズが聖域と呼んでいた場所が、廃墟……」

ミミちゃん助手「ふぃーるどわーくは大事なのですね、博士」

コノハ博士「伝聞ではずれが生じることがあるということを学んだのですよ」

かばん「ところで、聖域ってなんですか?」

アライさん「聖域とは……なんなのだ?」

フェネック「いやー、わたしもよくは知らないんだけどね」

フェネック「ここは昔、奇跡が起こった場所なんだってさー」

フェネック「だからむやみに入っちゃダメなのさー」

アライさん「そうなのだ! 昔からこのあたりのフレンズでは常識なのだ!」

コノハ博士「なるほど。その様子を見た少し離れたフレンズたちが、実際に建物の様子を見て廃墟と噂になり」

ミミちゃん助手「結果、聖域と廃墟という矛盾した認識が生まれたのですね」

アライさん「は、博士が入るのか?」

コノハ博士「ここが病院であることを知った以上、是非とも調べたいのですよ」

かばん「それに、ぼくたちを待っている子がいるんです」

かばん「病気で苦しんでいて、それを治すことが、ここなら出来るかもしれないって」

サーバル「ねえお願い。中に入らせて」

アライさん「…………」

フェネック「あ、これは」


9: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:17:23.92 ID:NgOZRZn/0

アライさん「アライさんも入れるのだー!」

フェネック「やっぱりだねー。アライさん、中に何があるかずっと気になっていたもんねー」

アライさん「聖域の謎を解いて、パークにアライさんの名前をとろろかせるのだ!」

フェネック「とどろかせる、ねー。博士がいいならいいんじゃないかなー? どうですー?」

コノハ博士「荒らさず散らかさないならいいのです」

アライさん「やったのだ、フェネック!」

フェネック「はいはーい、よかったねー。前から入りたがっていたもんねー」

フェネック「でもどうやって入るのさー?」

かばん「この板が邪魔なんですよね」

かばん「他に入り口はないんですか?」

アライさん「他の入り口も同じように板がされているのだ」

アライさん「他に入れそうなところは、全部金属の棒でとても入れそうにないのだ」

ミミちゃん助手「窓に柵……ふむ……」

サーバル「ここはわたしの爪で!」

フェネック「サーバルもアライさんに負けないぐらい飛ばす子なんだねー」

コノハ博士「まあ他に手段がなさそうなので、とりあえずサーバルの爪を試してみるのです」

サーバル「うーみゃみゃみゃみゃー!」

 ガキーン!

サーバル「みゃー!?」

かばん「サーバルちゃん!?」

サーバル「なんか、中に何かあるよ!?」

ミミちゃん助手「扉は破れましたが、これは、……セメントでしょうか? 博士」

コノハ博士「ふむ、内側をセメントで固めてあるようなのです」

かばん「せめんと?」

コノハ博士「ヒトが作った石と思えば大体合ってるのです」

ミミちゃん助手「他の入り口も同様の封鎖をされていると思われるのですよ」

フェネック「じゃあ入口じゃないところを探すしかないねー」

アライさん「壁に穴を空けるというのはどうなのだ?」

かばん「多分、この壁はもっと固いと思うんですけど」

サーバル「とりあえず、全部探してみようよ! 他の入り口も試してみないと!」

ミミちゃん助手「では三手に分かれた方が効率がいいですね」

アライさん「わかったのだ! フェネック、探検なのだー!」

フェネック「あ、待ちなよアライさーん。見つかっても見つからなくてもここに集合すればいい?」

かばん「そうですね、じゃあ太陽が真上になるまで探しましょうか」




10: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:18:34.17 ID:NgOZRZn/0

 ――――、


サーバル「ダメだよ、わたしたちが入れそうな場所は見つからなかったよ」

アライさん「えーん、せっかくなのだから入り口見つけたいのだー!」

フェネック「泣いても仕方ないよ、アライさーん。でもどうしようか」

かばん「…………」

かばん「あれは、外せないでしょうか?」

サーバル「あれ? 金属があるけど」

コノハ博士「あれはおそらく、通風孔なのです」

ミミちゃん助手「あれは開いたとしても、我々では入れないと思うのですよ」

サーバル「でもかばんちゃんが言うならきっと何か思いついたんだよ!」

サーバル「よし、今度こそわたしの爪で!」

サーバル「みゃみゃみゃみゃみゃー!」

 がしゃーん!

サーバル「みゃ!」

フェネック「おー。落ちたね」

アライさん「でもこの中であそこを通れそうなのは誰も……」

アライさん「ん?」

かばん「ラッキーさんなら通れるんじゃないかと思うんです」

コノハ博士「なるほど。盲点でした」

かばん「できますか?」

ボス「ワカッタヨ 中ニ入ッテ ドウスレバイイ?」

かばん「さっき見つけた、下から三つ目の一か所だけ緩い窓があったところなんですが」

かばん「あそこ、中のものもどかそうと思えばできるんじゃないかと思うんです」

かばん「ただ、あそこまで入ることができるかがわからないので……」

ボス「マカセテ 病院内ノ構造ハ ボクニインプット サレテル」

ボス「3階ノ 303号室マデ 行ケバイインダネ?」

かばん「あ、はい。大丈夫ですか?」

コノハ博士「途中道がふさがっている可能性も高いのですよ」

かばん「あの、その場合は無理に進まないで戻ってください」

ボス「ワカッタヨ ジャア 行ッテクル」


11: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:19:03.03 ID:NgOZRZn/0

 …………、


かばん「ラッキーさん、大丈夫かな?」

サーバル「ボスなら大丈夫だよ!」

 ガシャシャ

コノハ博士「無事着いたようですね」

フェネック「ボスはあー見えて力持ちだからねー。大丈夫だよ」

 ガシャ、ガタガタ……、ガラッ

ボス「窓 開イタヨ」

アライさん「おー、やったのだー!」

コノハ博士「あそこの柵は確かに2人がかりならなんとかなりますです。助手、行きますですよ」

ミミちゃん助手「はいなのです。みなさんは下がるのです」

サーバル「私もジャンプすれば届くよ!」

かばん「じゃあ3人にお願いするね」


博士・助手・サーバル「せーのっ!」


 がっしゃーん!


アライさん「やった! 金属が落ちたのだ!」

フェネック「私とアライさんはこの金属伝って登れるから大丈夫だよー」

サーバル「かばんちゃんも登れるだろうけど、念のためわたしがおんぶするね!」

かばん「ありがとう、お願いするね」

アライさん「じゃあ聖域探検、開始なのだ!」



12: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:20:27.87 ID:NgOZRZn/0

《せいいき、じゃなくて びょういん》


コノハ博士「よ、予想通り……暗くて不気味なのです……」

 カタン

コノハ博士「!?」

ミミちゃん助手「――――」

かばん「あ。大丈夫、ですか?」

ボス「フクロウハ 臆病ナ動物ダカラネ」

ボス「聴覚ニ優レテイテ 物音ニ 敏感ナンダ」

アライグマ「光が差し込まないのだ。何か明かりはないのだ?」

かばん「火ならありますけど……」

フェネック「それは怖いからやめてほしいなー」

かばん「時々、夜でも明るいところありますよね? バスの明かりみたいな」

かばん「あれがあったら楽なんですけどね」

ボス「チョット 待ッテテ」

ボス「ナースステーションニ ライトガ アルハズダヨ」

 ガサガサ

 ピカッ

サーバル「すごーい! 何このつつ!?」

 ピカピカ……

アライさん「あれ、消えちゃったのだ」

ボス「ココニツナゲテ コレヲ回セバ 充電 デキルヨ」

アライさん「今度はアライさんがやるのだー!」

アライさん「うおおおおおおお!」

アライさん「ゼハー、ゼハー、」

 ピカー!

アライさん「やったのだフェネック!」

フェネック「いやあ、どう見てもそんなに力を入れて回さなくてもよかったんじゃないかなー」

フェネック「でも光が手に入ったのはよかったよー」

コノハ博士「じゃ、じゃあ行くのですよ」


 …………、


かばん「やっぱり、怖いな……」

ミミちゃん助手「死に近い生き物がたくさんいた場所です。し、自然な感情だと思うのです」

サーバル「おくすりを探せばいいんだよね?」

コノハ博士「サーバルは呑気なのです。夜行性だから怖くないのですか?」

フェネック「私も夜行性だけど、ちょっと怖いかなー」

アライさん「~~♪」

フェネック「アライさんは探検ができてご機嫌だから個人差じゃないかなー?」

コノハ博士「ふむ」


13: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:21:21.31 ID:NgOZRZn/0

コノハ博士「ふむ」

コノハ博士「とにかく、手が増えたのはいい事です。お薬と、それからここにしかない本を持ち出していきたいので」


セルリアン「ぬわあああああん!」


サーバル「セルリアン!?」

アライさん「戦うのだ、逃げるのだ!?」

コノハ博士「……やはりこの場所は……」

かばん「逃げましょう!」



 ダダダダダダ……



サーバル「……音が遠くなったよ、うまく逃げれたみたい」

コノハ博士「…………」

かばん「博士、大丈夫ですか?」

コノハ博士「ふむ、どうもここはセルリアンの巣窟になっているようです」

ミミちゃん助手「……たしかに、セルリアンの音がいっぱい聞こえますです」

コノハ博士「人工物が多いから? それとも“奇跡”が関係あるのか……」

サーバル「どうするの? 危ないけど、おくすりが……」

コノハ博士「もっと詳しく調べたかったのですが、ここにいるメンバーでは危ないのです」

ミミちゃん助手「お薬をとってさっさと帰るのがいいのです。調査は腕自慢のフレンズと後日同行してもらうですよ」

かばん「わかりました。ラッキーさん、お薬ある場所分かりますか?」

ボス「薬剤室ガ アルカラ ソコニアルヨ」

ボス「薬剤室マデ 案内スルネ」



《びょういん やくざいしつ》


コノハ博士「文字読める組とラッキービーストで薬を探して、他はセルリアンを警戒するのですよ」

アライさん「了解なのだ! みんなはアライさんが守るのだー」

フェネック「私はアライさんがずっこけた時に引っ張るかなー」

かばん「…………」

サーバル「かばんちゃん? どうしたの?」

かばん「お薬がどれがどれだかわからない……」

コノハ博士「確かにこれは、難しいのです……」

サーバル「外に持ってってから調べるのはダメなの?」

ミミちゃん助手「こういう場所は法則に基づいて整頓されていることが多いのですよ」

ミミちゃん助手「訳もわからず持っていったら逆に使い道がわからなくなる危険性があるのです」

サーバル「ボスはお薬わからないの?」

ボス「薬ノ診断ハ オ医者サンガ スルコトナンダ」

ボス「ボクハ ココマデ 連レテクル ダケダヨ」

サーバル「そっか、仕方ないよね」


14: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:22:28.16 ID:NgOZRZn/0

コノハ博士「……ふむ」

コノハ博士「『フレンズ化には謎が多いが、少なくとも薬はヒトと対応している』」

コノハ博士「ヒトの研究者のノートにはそう書かれているです」

コノハ博士「ならこのヒトの薬学辞典で調べることができるのです」

かばん「じゃ、じゃあぼくが調べます」

ミミちゃん助手「症状は打撲、高熱、喉の腫れ、食欲不振」

かばん「それで調べればいいんですね」

コノハ博士「我々は他にも色々本を漁るのですよ。同じく調べるのです」

ミミちゃん助手「時間がかかるかもしれません。3人は気を付けてください」

サーバル「うん!」

アライさん「分かったのだ、任せるのだ!」

フェネック「あいよー」


 …………、


かばん「打撲には……冷たい、シップ?」

かばん「高熱と喉の腫れには、げねつちんつうざい がいいってあります」

かばん「食欲不振は、無理にお薬はいらないって」

かばん「難しい文字が多くて、絶対そうとはわからないんですけど……」

コノハ博士「こちらも似たようなことが書いてあったのです」

ミミちゃん助手「冷シップなら見つかったのですよ」

かばん「シップって、そんなのなんですか?」

コノハ博士「これを怪我した部分に貼ればいいのです」

かばん「へえ」

コノハ博士「問題は解熱剤の方です。種類が多いのですよ」

ミミちゃん助手「さっきサーバルが言った案を少し採用するのは?」

コノハ博士「強さや症状に合わせないといけませんし、トキだけの分に限らなくてもいいので、それを採用するのです」

コノハ博士「というわけで、解熱鎮痛剤に関する薬は片っ端から持って帰るのですよ」

かばん「あはは……」

フェネック「しっ!」

アライさん「セルリアンが来てるのだ」

サーバル「隠れよう!」


 …………、


サーバル(博士と助手がなんだか、すごく痩せたよ!?)

コノハ博士(我々のことは気にせずに)

ミミちゃん助手(セルリアンは――)

フェネック(むしろ数が増えてるねー)

かばん(どうしよう……)

ボス(かばん、チョットイイカナ)

ボス(ピピー)


15: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:23:52.60 ID:NgOZRZn/0

かばん(これは、ここの地図ですか?)

ボス(通風孔ハ1階ノ 103号室ニ 繋ガッテイタヨ)

アライさん(それがどうしたのだ?)

ボス(…………)

フェネック(これを基に何か作戦立ててみろってことみたいだねー)

かばん(…………)

かばん(これだけの人数じゃ、バラバラに逃げても見つかっちゃう……)

フェネック(ここは、下から2段目にあるんだねー)

コノハ博士(2階と読むのですよ)

かばん(…………)チラッ

サーバル(かばんちゃん、思いついたの?)

かばん(けど、サーバルちゃんが危ないし……)

サーバル(ということはわたしにしかできないんだね! 任せて!)

ミミちゃん助手(かばん、ここは危険なしには突破できないのです)

アライさん(もしアライさんにできることがあるならお任せなのだ!)

フェネック(みんな大丈夫さー)

コノハ博士(かばんが嫌がるということは、作戦もなんとなくわかったですよ)

コノハ博士(囮作戦ですね?)

サーバル(わかった!)

サーバル(わたしがセルリアン引きつけたらいいんだね!)

かばん(いや、そうなんだけど、もうちょっと待って)

かばん(まずね……)


 ――――


サーバル()ピクピク

サーバル(セルリアンは今いない、よしっ!)


 タタタタッ


かばん(このなかで足も速くて耳で相手の位置がわかるのはサーバルちゃんだけなんだ)

かばん(だからサーバルちゃんだけなら脱出するのは難しくないと思う)

かばん(それで、できるならラッキーさんも一緒に連れていってほしい)

かばん(それで二人が外に出れたら――)


16: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:24:41.14 ID:NgOZRZn/0

 ――――


 303号室


サーバル「みゃー!」


 トンッ


サーバル「外に出れた、大丈夫かなみんな!」

サーバル「早くしないと」


 ――――


かばん(二人が外に出れたら、ラッキーさんを最初に入った通風孔にまた入れてほしいんだ)

かばん(ラッキーさんにライトを持ってもらって)

かばん(ラッキーさんが303号室までたどり着けたなら、セルリアン以外は障害物はないと思うから)

かばん(ラッキーさんは1階の通風孔の近くでライトを照らしててほしいんです)


 ――――


ボス「」ピカー

サーバル(セルリアンは光に寄ってくるから、ボスが見えたらボスに寄ってくる)

サーバル(セルリアンがボスを見つける為に――)スーッ


サーバル「わわわわわああああああ!!!!」


 ――――


かばん(通風孔に向かって声を出したら、103号室から声が聞こえるはずなんだ)

かばん(そしたらセルリアンにも聞こえるはず)

かばん(セルリアンは上から下に流れる傾向があるから、ここにいるセルリアンの殆どが1階に行く)

かばん(その隙にぼくたちが303号室に上がって脱出する)


 ――――


コノハ博士(……確かに外からというより、1階から聞こえますです)

ミミちゃん助手(セルリアンが一階になだれ込みなのですよ)

アライさん(今のうちなのだ! 脱出なのだ!)

 タタタタッ

フェネック(アライさんとかばんがいっぱい本を持ってるねー)

コノハ博士(我々も持てる範囲を持っているのですよ)

ミミちゃん助手(嘘じゃないのですよ)

フェネック(誰もそんなことは言ってないですよー)


 ファサッ、ドン、ドカッ!


サーバル「わー! あ、みんな!」

サーバル「ボス! ボス! みんな大丈夫だよ! 戻ってきて!」


17: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:25:23.71 ID:NgOZRZn/0

ボス「――――」

ボス「」ピョンピョン


 ドタンドタンドタン!!


サーバル「うわあ! セルリアンが壁に一杯ぶつかったよ!?」

かばん「サーバルちゃん、ラッキーさんは!?」

サーバル「ボス、ボス!」

 ピョンッ

ボス「」スタスタスタスタ

サーバル「よかった、セルリアンに食べられたかと思った!」

アライさん「ぜはー、ぜはー、ボ、ボスに助けられたのだ……」

フェネック「アライさーん、思いっきり飛び降りてたけど大丈夫かい?」

アライさん「お尻がとんでもなく痛いのだ……」

アライさん「でもオタカラを手に入れたから、満足なのだ!」

コノハ博士「扱いの難しい薬品の方を我々が持っていて正解だったのです」

ミミちゃん助手「とは言え本の方がむしろ我々にとっては大事なので、素直に感謝するのです」

コノハ博士「詳細な調査は後日することにして、早く戻りましょうなのですよ」

サーバル「良かった、おくすりも手に入って、みんな無事で本当に良かった!」

かばん「ごめんね、危ない役目させて」

サーバル「みんなあのままじゃ危なかったんだもん。無事に出られたのはかばんちゃんのおかげだよ!」

アライさん「かばんさんは命の恩人なのだー!」

ボス「出発スルヨ 目的地ハ ジャパリカフェダネ?」



18: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:26:27.38 ID:NgOZRZn/0

《ジャパリカフェ》


トキ「すー、すー」

アルパカ「痛くなくなるって本当なんだねえ、トキの顔が楽になってるよぉ」

コノハ博士「ふむ、あまり過剰に解熱剤を与えるのはよくないようなのです」

コノハ博士「喉の腫れがいくぶん治まったためか、専用ジャパリまんも口に入ったことですし」

コノハ博士「しばらくこれで様子を見るのですよ」

ミミちゃん助手「1日3回までなのです。それ以上はめっ、なのですよ」

ミミちゃん助手「薬の保存状態も良かったのは助かったのです」

トキ「……歌は、いつ歌えるの……? ごほ、ごほ」

コノハ博士「喉の違和感が消えるまで完全に禁止なのです」

ミミちゃん助手「一生声が出なくなっても責任持てないのですよ」

サーバル「トキは空を飛ぶよりも歌の方が大事なんだね!」

アルパカ「良くなるまでここにいればいいよぉ、ここなら風も雨もしのげるしねぇ」

コノハ博士「近いうちに廃墟・聖域もとい病院を調べてみたいと思うのです」

コノハ博士「あそこにはたくさんのヒトの叡智やジャパリパークの謎が隠されているのですよ」

アライさん「アライさんも是非参加したいのだ!」

フェネック「言うと思ったよー、まあアライさんに付き合うよー」

サーバル「私たちも手伝えることがあったら手伝うよ!」

かばん「ぼくも、あの場所は怖いですけど、気になるので」

かばん「みんなに挨拶したら、是非参加させてください」

ミミちゃん助手「セルリアンの多さから参加してもらうフレンズもしばらく選んだり時間がかかると思うので」

ミミちゃん助手「挨拶回りは焦らなくて大丈夫なのですよ」

かばん「はい!」

アルパカ「はぁい、ヨモギを乾燥させてお茶にしてみたよぉ、どうかなぁ?」

サーバル「うわあ、いただきます!」

サーバル「苦いよー!?」

かばん「ぼくは好きだけど……」


19: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:26:55.76 ID:NgOZRZn/0

コノハ博士「これは苦いのです」

ミミちゃん助手「香りも紅茶に比べて独特なのです」

アライさん「前に飲んだ紅茶の方が好きなのだ」

フェネック「わたしはこっちも結構好きだけどねー」

アルパカ「栄養がいっぱいあるらしいんだけどねえ」

アルパカ「苦い人はハチミツ入れてみようか? トキもどうぞぉ」

コノハ博士「ハチミツ希望するのですよ」

アライさん「アライさんもなのだ!」

サーバル「わたしもわたしも!」

フェネック「わたしも入れたの試してみようかなー」

かばん「じゃあぼくも」


 ~~~♪゛♪゛


サーバル・博士・助手「!!!???」

ボス「」ガション

アルパカ「あらぁ、ショウジョウトキが戻って来たねぇ」

ショウジョウトキ「ジャパリまん貰ってきたんですけど」ドヤァ

トキ「……絶対、あなたよりうまく歌を歌えるんだから……ゴホゴホ」

ショウジョウトキ「トキより私の方が上手いに決まってるんですけど? 何よりこの美しい羽の色」ドヤァ

アルパカ「まあまあ、二人似たようなもんだよぉ。それよりショウジョウトキもお茶飲もうねぇ?」

サーバル「二人は仲良しなんだね!」

アライさん「歌もアルパカの言うとおり似たようなものなのだ」

フェネック「甲乙つけがたいねー」

コノハ博士「……この世は不思議なことだらけなのです、助手」

ミミちゃん助手「そうですね、博士。これほどの大怪音を出すフレンズが二人もいるとは」

かばん「トキさん、早く治して、またお歌聞かせてくださいね」

サーバル「…うん! 早く治ってね!」



 ――おわり――


20: 名無しさん 2017/03/24(金) 00:28:28.01 ID:NgOZRZn/0
個人的に三話が一番好きなのでトキとアルパカ出したかったのです。でもトキが歌えなくなってごめんなのです。

これ書き始めた時はまだ10話見たばかりでした。まさかああなるとは……