1: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:39:19.33 ID:X3TAu+6l0
ちょっと不思議な別世界線のガヴリールドロップアウトのSSシリーズ第三弾、『ガヴリールドロップストーリーPLUS』

敢えてタイトルが3じゃないのは続編が増える度に数字が増えていく系SSタイトルは個人的にごちゃごちゃして見づらいなと思ったらからです。(*めちゃくちゃ個人の意見です。)後は自分の好みの問題です。わかりずらいと思った人すみません


前作

ガヴリールドロップストーリー

ガヴリールドロップストーリーVol.2



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1504899559

引用元: ・ガヴリールドロップストーリーPLUS

2: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:41:31.21 ID:X3TAu+6l0
Gabrill Drop Story 3

Chapter.1


ガヴリール「そんなわけで今日はハロウィンです!!」

ガヴリール「楽しい仮装やおいしいお菓子で仲間たちと盛り上がれるとても素晴らしい一日のはじまりです!!」わー

サターニャ「……いや、ハロウィンだかなんだか知らないけど、勝手に部屋に上がらないで欲しいのだけれど」

サターニャ「それに私 今暇で忙しいからあんた達の相手をする時間がないの」

サターニャ「だから諦めてはやく帰りなさい」

ガヴリール「えー、いいじゃないですか」ぷくー

ガヴリール「だってサターニャさん、暇なんですよね」

サターニャ「はぁ、暇な時くらいアンタの顔を見たくないって言ってんのよ」

ガヴリール「酷いですっ!」ガビーン

ガヴリール「なんでそんな寂しい事を言うんですか?悲しいです」

サターニャ「なんでって、学校の日も休日も『サターニャさん、サターニャさん』ってくっ付いて来て……もう耐えられないの」

サターニャ「アンタとラフィエルが間を縫うように四六時中 私につきまとって来るおかげで、
おはようからおやすみまで天使がいる地獄のような生活を私はほぼ毎日送っているのよ!?」

サターニャ「こんな生活はもう嫌なの……」嘆き

ヴィーネ「なにそれ、むしろ天国じゃない」

サターニャ「百合っ子悪魔は黙ってなさい!!」ビシッ

ヴィーネ「は、はぁ!?ちょっ、ゆ、百合っ子悪魔って……誰が……そんな…」あたふた

ガヴリール「ラフィエル、百合っ子悪魔とはどういう意味でしょうか?」

ラフィエル「うーん、私にもよくわかりませんねー」ニコニコ

ラフィエル「でも、きっとヴィーネさんは百合の花を愛でるのが大好きなんだと思いますよー」

ガヴリール「そういう事でしたか、ヴィーネにはお花を愛でる姿がよく似合うと私も思っていたんですよ」

ラフィエル「ですねー」

ガヴリール「そう思うとなんだか良いですね。今度から私もヴィーネの事を百合っ子悪魔と呼んでみることにしましょうか」

ヴィーネ「ガヴ、それだけはやめて!!私の心が死んじゃう……」懇願

ガヴリール「?わかりました。ヴィーネがそこまで言うのならやめておきます」

ヴィーネ「うん、ありがとう…本当に」

3: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:44:17.27 ID:X3TAu+6l0
ガヴリール&ヴィーネ ガヤガヤ

サターニャ「と・に・か・く、私はハロウィンなんかに参加しないんだから」

ラフィエル「うーん、今日のサターニャさんはいつもより少し意固地さんですね」

ラフィエル「理由を聞いてもいいですか?」

サターニャ「ふん、理由はさっきも言ったでしょ」

サターニャ「四六時中アンタ達に付きまとわれるのに疲れたのよ」

ラフィエル「それでもこの頑なさには他にも理由があるんじゃないかと私は思ったのですが」

ラフィエル「違いましたか?」

サターニャ「…………………」

サターニャ「はぁ、アンタには敵わないわね……」

ラフィエル「伊達にいつもサターニャさんをストーキングもとい、見ている訳じゃないですから」

サターニャ「ガヴリール達には絶対に言うんじゃないわよ?約束できる?」

ラフィエル「わかりました」

サターニャ「一回しか言わないからよく聞くのよ」

ラフィエル「はい」

4: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:45:18.27 ID:X3TAu+6l0
サターニャ「いや ほら だってね?最近の私ってガヴリールの誘いを最初は断るものの、なんだかんで最後はあいつに付き合ってる訳じゃない」

ラフィエル「ですねー」

サターニャ「なんだかそれって…」

ラフィエル「?」

サターニャ「実は私とガヴリールがめちゃくちゃ仲良しみたいな感じで すっごく嫌なのよっ!」真面目な顔

ラフィエル「………………」

ラフィエル「ふふ、うふふふ あははは」お腹を抱えて笑う

サターニャ「はぁ、え、ちょっとアンタ なに笑ってんのよ!?」

サターニャ「こっちは真剣だって言うのに……」

ラフィエル「だって……サターニャさん…ふふ…あははは」

ラフィエル(だってサターニャさんめちゃくちゃガヴちゃんと仲良しさんじゃないですか)

サターニャ「えー、なによこれ……」

ラフィエル「すみません、サターニャさんが面白かったものなので つい……」

サターニャ「面白くて悪かったわね…」ぷい

ラフィエル「いえいえ、面白いことは全く悪くありませんよ、むしろ正義です」

サターニャ「そこまで言う?」

ラフィエル「はい、要するにサターニャさんは私の正義ですよ」

サターニャ「なんかそれはちょっと嫌ね」

ラフィエル「つれませんねー」

サターニャ「そりゃ、アンタにつられてロクな目を見ることがないからね」

ラフィエル「ですかー」

ラフィエル「それはそうとサターニャさん、先ほど笑わせて貰えたお礼と言ってはなんですが」

ラフィエル「実はサターニャさんに良い提案があるんですよー」

サターニャ「提案?」

ラフィエル「はい」手合せ

5: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:46:36.73 ID:X3TAu+6l0


一時間くらい後


移動中


ガヴリール「それにしてもサターニャさんがハロウィンに乗り気になってくれて良かったですね。ヴィーネ」

ヴィーネ「そうね、ラフィと話してから突然 乗り気になってきたのはちょっと気になるけど…」チラッ

サターニャ「そ、それはそうとガヴリール、アンタの その衣装はなんの仮装なのよ?」強引な話の切り替え

ガヴリール「化け猫さんですよ。ヴィーネが私の為に作ってくれたんです」

サターニャ「へぇー」

ガヴリール「ヴィーネはすごいんですよ。お料理や裁縫はもちろん得意ですし、他にも家事一般はお茶の子さいさいで、私の自慢の友達です」

サターニャ「あー、そう言う惚気話は聞いてないし興味ないから」死んだ魚の目

ガヴリール「酷いですっ!?」

6: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:48:30.98 ID:X3TAu+6l0
ガヴリール「そういえばサターニャさん、急な誘いだったのに すぐに衣装を用意できてましたよね どうしてですか?」

サターニャ「簡単な話よ、それは前に魔界通販で注文していた仮装が何着かあったのよ」

ヴィーネ「いや なんでテレビの通販で何着も仮装を注文してるのよ」

ラフィエル「サターニャさん、魔界通販で紹介される商品は何でも注文する悪い癖があるので…」げんなり

ヴィーネ「それでいつも部屋中ダンボールで散らかっているのね」

ラフィエル「はい…片付ける身にもなって欲しいものです」

ヴィーネ「ラフィ、そんな事もしてるの?流石にそれはサターニャを甘やかし過ぎじゃない?」

ラフィエル「私もそうは思っているのですが、放置しているといずれサターニャさんがダンボールに埋れて死んでしまわないかと心配なので つい」

ヴィーネ「ラフィも大変ね」

ヴィーネ「もし私だったら絶対にそんな事で甘やかしたりしないわね」ビシッ

ラフィエル「さすがヴィーネさんです。私も見習わなければ」

ヴィーネ「まぁ そんな風に相手の世話ばかり焼いてたら、相手の為にも自分の為にもならないし、当たり前の事よね」ドヤ顔

ラフィエル「参考になります。私も今度から少しだけサターニャさんに厳しくしていきましょうか」

サターニャ「げぇー、ちょっとヴィネット、ラフィエルに余計な事言わないでよ」

ヴィーネ「サターニャ、アンタはちょっと怠け過ぎよ、偶にはラフィを労いなさい」

サターニャ「はい はい」

ヴィーネ「『はい』は一回でしょ」

サターニャ「はーい」

ヴィーネ「伸ばさない」

ガヴリール「…………………」

ガヴリール(いいなぁ、私もサターニャさんみたいにラフィやヴィーネに少し甘やかされたい気持ちがほんの少しだけあります)

7: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:49:22.28 ID:X3TAu+6l0
サターニャ「さあ、着いたわよ」

ヴィーネ「ここ?」

サターニャ「そう!」

ガヴリール「誰の家でしょうか?」

サターニャ「まぁすぐにわかるわよ」ピンポーン

8: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:51:35.41 ID:X3TAu+6l0


一時間くらい前の回想


サターニャ「提案?」

ラフィエル「はい」

ラフィエル「まず今回 サターニャさんはガヴちゃんの誘いに乗る事が嫌でハロウィンを拒否しているんですよね」

サターニャ「まぁそうね」

ラフィエル「そしてサターニャさんはハロウィン自体が嫌で拒否している訳ではないと」

サターニャ「うん」

ラフィエル「でしたら、こう言うのは如何でしょうか」

ラフィエル「サターニャさんはガヴちゃんの誘いに乗るフリをして、その裏でガヴちゃんに何かちょっとしたイタズラを仕掛けてみるんですよ」

ラフィエル「それならサターニャさんはあくまでもフリで誘いに乗ったという事で面目は保てますし、私たちもサターニャさんがハロウィンに参加してくれて万々歳です」

サターニャ「ラフィエル、アンタ頭いいわね」

サターニャ「その案 乗ったわ!」

サターニャ「ふふふ、ガヴリール今日はアンタをぎゃふんと言わせてやるわよ」

ラフィエル「どんなイタズラをするかはお任せしますが程々にお願いしますよー」

ラフィエル(こんな回りくどい事をしないとみんなと遊べないなんて
サターニャさんは本当に面倒な人ですよねー)

ラフィエル(まぁそこがサターニャさんの魅力で可愛い所なんですが)


回想終了


9: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:53:08.94 ID:X3TAu+6l0
サターニャ「まぁすぐにわかるわよ」ピンポーン

扉 ガラ…

グラサン「」デデーン

一同「………………」

サターニャ(ククク…これぞ私の作戦っ!!)

サターニャ(あえてお菓子が無さそうな家に行き、イタズラをする…)

サターニャ(そうしたらきっと先生に怒られてこのハロウィンの空気もぶち壊し間違いなしっ!!)

サターニャ(私ってば天才ね)

サターニャ(さあ、ガヴリール あんたはこの状況でどう立ち回るのかしら、これは見ものね)

ガヴリール「先生 トリックオアトリート!!」

サターニャ(いきなりグラサン相手に躊躇いもなく!?)

ヴィーネ「先生…、これはその、手違いというか何というか」わた わた

ガヴリール「ヴィーネ落ち着いて下さい、今日はハロウィンなので大丈夫ですよ」

サターニャ(そうだ、そういえばこいつアホだった!本気でハロウィンだから大丈夫だとか思っているんだわ)

サターニャ(でもグラサンの家にお菓子は無いはず、ここは私が仕掛けてアンタ達のテンションをだだ下がりにしてあげるんだから)

サターニャ「さぁ先生!お菓子はある!?なければ悪戯されても文句は言えないわよっ!」

サターニャ(そして悪戯をする私達に散々怒鳴り散らしなさい)

10: 名無しさん 2017/09/09(土) 04:54:02.78 ID:X3TAu+6l0
グラサン「………」

グラサン「」クルッ Uターン

ラフィエル「あら?」

サターニャ「あ、ちょっと卑怯よ!ないなら大人しく悪戯されなさい」

サターニャ(じゃないと私の作戦が……)

グラサン「」戻ってくる

グラサン「……」ス……お菓子の入った紙袋を渡す

サターニャ「まさか用意してたの!?」

ヴィーネ「しかも本格的!」

ガヴリール「良かったですね」

サターニャ「ぐ…こんなもんじゃ私は満足しないわよ」ふん

ヴィーネ「なんでよ!?」

サターニャ「もっとこう私が喜ぶようなものを……

グラサン「………」ス… 品を差し出す

サターニャ「わぁそれは数量限定の特製メロンパン」可愛い声

ガヴリール「すごいですね、先生」

サターニャ「わぁ、ありがとう」受け取る

サターニャ(あれ?なんか思ってたのと違うような……)

ガヴリール「サターニャさんはこうなる事を見越して、私達を盛り上げようとまず先生の家に訪ねたんですね。さすがです」

サターニャ「いや、違っ……」

ヴィーネ「もう、最初はどうなる事かと思ったけど…まさかサターニャにそんな糸があっただなんて、やるじゃない」

サターニャ「えっと……」

ガヴリール「やっぱりサターニャさんも本当はみんなとハロウィンを楽しみたかったんですよね。私 嬉しいです」

ガヴリール「今日は楽しく遊びましょう」綺麗な眼差し

サターニャ「ぐぎゃあ~、なんか思ってたのと違うぅ~!!!」頭を抱えて絶叫

ラフィエル(なんだかんだで結局 最後はいつも空回ちゃうサターニャさん最高です。)

グラサン(…………………和む)


Chapter.END