201:2017/02/24(金) 02:33:36.59 ID:


………

…日本・関東…

成田空港に向かう京成電鉄の特急。三人の女性が一つのボックスシートに座っていた。一人は白い制服に金モールも鮮やかな准将。黒髪をまとめ、涼やかな瞳はしっとりとした美しさで、制服より少しはだけた着物の方が似合いそうな典型的和風美人である。

准将「イタリアなんて久しぶり…またローマにいけるなんて嬉しい…」手を膝に置き、妙にしどけない姿勢で座っている

???「私も行った事あるわよ。あの時は観艦式でイギリスも見てきたし、マルセイユ、ローマと巡ったんだもの…イタリアが私を呼んでいるわ!」向かいあって座っているのは紫の服に白い長手袋、黒っぽい髪を伸ばした艦娘で、精悍な顔立ちは整っていて美しいが、かなり勢い込んでいる。

准将「そうね…久しぶりだから色々変わっていることもあるでしょうけど、あなたがいれば平気ね」

精悍な艦娘「///…あ、当たり前よ!私がいれば何でもこなせるわ!」

???「そうねぇ。うふふ」二人のやり取りをにこやかに見ているのは白いブラウスに、胸の部分を開いた胴衣のような黒の上着をまとった艦娘。肌は陶器のように白く、紫がかった髪を首筋まで伸ばしている。泣きぼくろやゆったりした口調はおっとりしているように聞こえるが、どこか異なる響きが混じっている…

准将「あなたも頼りにしているのよ。二人がいれば私は安心だもの」

色白の艦娘「あらぁ、優しいわねぇ…♪」もたれかかって頬をそっと撫で上げる…

准将「だめよ。電車の中なんだから」

色白の艦娘「そう…残念ねぇ」

准将「ほら、成田まではもうすぐだから。…あら、新製品が出たのね」

色白の艦娘「何のこと?」

准将「あの中吊り広告…ほら、「うま味紳士!」って書いてある…」

色白の艦娘「そうなのねぇ…って、あらあら…♪」

准将「どうかしたの?」

色白の艦娘「何でもないわぁ~」(あの席の女子高生…まぁまぁ♪)

………

204: :2017/02/25(土) 00:31:00.30 ID:
准将「ほら、そろそろ津田沼よ」 

精悍な艦娘「津田沼!?まだまだあるじゃないの」 

准将「まぁまぁ…ほら、ここは「こんごうモザイク」の舞台よ、アニメの「聖地巡礼」って流行っているそうだし、よかったじゃない」 

色白の艦娘「そういってもねぇ…」 

准将「う…まぁほら、今まで海外と言えば休養で行った鬼怒川の「ワールドスクウェア」でしか見たことなかったでしょう?」 

色白の艦娘「そうねぇ…うふふ、感謝してるわよぉ」 

精悍な艦娘「ま、まぁ?私はイタリアくらい見たことあるけど?でも、私は「飢えた狼」なんだから、列強の甘っちょろい艦とは比べものにならないわよ」 

准将「そうね。美人だし、取られないようにしないといけないわね…」 

精悍な艦娘「///…わ、私はあなたについて行くって決めたのよ!そんな外国の娘なんかに浮気なんてしないわ!」 

准将「そう…?ありがとう」 

精悍な艦娘「お礼なんていらないわよ…あぁもう!恥ずかしいじゃない!」腹立ちまぎれに缶ビールを開け、ぐーっとあおる 

准将「恥ずかしがらなくてもいいのに。……各国の海軍が来るって言うことだけど、他の国からはどんな人が来るのかしら?」 


………
205: :2017/02/25(土) 01:03:31.34 ID:
…イギリス海軍・ジブラルタル基地… 


地中海の入り口、イギリスがスペイン領に飛び地として持っているジブラルタル。戦中は枢軸側の地中海への出入りを許さず、マルタ、アレクサンドリアと並び、地中海艦隊の最重要拠点だった海軍基地である。 
戦後は低迷していた英海軍も近頃は「艦娘」のおかげで威信を取りもどし、各地で精力的に活動していた。 


???「美味しいわ。トワイニングのダージリン、ファーストフラッシュね…もう一杯いただける?」司令部の一室、デスクにウェッジウッドのティーセットを置き、優雅に紅茶をすする少将。貴族的な雰囲気が示さなくともにじみ出ている… 

???「では、お注ぎいたします」そばに立っているのは金髪に金色の瞳をした艦娘。青い袖なしの膝丈ワンピース姿で何気なく立っているが、圧倒的な威風と存在感は並みの将官では震えあがってしまうだろう…が、彼女は優雅な手つきで紅茶を注いだ 

少将「貴女たちも召し上がれ?」柔らかな金色の髪をふわりとかきあげると、深い茶色の目から親愛の視線をかたわらの艦娘に注いだ 

金髪の艦娘「失礼いたします」妙に語尾上がりのイントネーションでティーカップを取り出し、来客用の椅子に座ると紅茶を注いだ 

???「頂きます。…なるほど、美味しいですね」もう一人の艦娘はほっそりとした身体に妖精のような長いきれいな銀髪。銀髪はグラデーションを帯びて、毛先の方はきれいな緑色をしている。瞳も深い緑色で、宝石のようにきらめいている… 

少将「結構。それで、先ほど言った通り、私たちはローマでの交流会に派遣されることとなりました。英国海軍の威信を損なうことのないよう、注意してもらいたいわ」 

緑の瞳の艦娘「ええ、もちろんです。女王陛下の軍艦として、優雅にふるまいます」 

金髪の艦娘「このわたくし、女王として大変愛らしい性格をしておりますゆえ、ご心配には及ばないかと存じます♪」 

少将「そうね。英国海軍の代表として、これほどふさわしい二人もいないでしょう。さ、もう一杯召し上がれ…?」 

……… 



206: :2017/02/25(土) 01:39:56.57 ID:
…フランス・トゥーロン… 


陽光暖かな南フランス、マルセイユと並ぶフランス随一の歴史ある軍港にして、地中海艦隊の根拠地トゥーロン(ツーロン)。何かと隣国イタリアをライバル視し、イギリスやアメリカとも別路線を行くフランスは自国の艦娘の整備に熱心で、港内には多くの施設が林立していた… 

???「全く、このわたくしがどうしてローマごときに出向かなければならないのでしょう!」司令部の一室で白い制服をしきりに直し、ぼやき続けているのは一人の大佐。流れるような金髪に水色の瞳、スレンダーな身体はモデルのようで、当人もそれを十分意識して、イヤミなほど上手にナチュラルメイクを決め、高い「ゲラン」の香水をかすかに匂う程度に吹きつけた 

???「は、例え処刑台であろうとも、このわたくしが貴女の横におります!お任せください!」どこか熱を帯びた口調の艦娘は金髪に、フランス・ブルボン王家の金百合模様が入ったドレスに剣を吊るし、十字架を首から下げている。どこか聖女のような雰囲気のある艦娘である 

大佐「ええ、でも気をつけなさい。イタリア女はすぐ口説きにかかるわ」 

聖女の艦娘「全く、許しがたい限りです…わたくしの提督にそのようなことを。…神の力で成敗してくれます!」 

???「なるほど…それで利益を得るのはだれか…よく考えねばなりますまい」理知的な表情で片眼鏡をかけている艦娘が言った。彼女は前が異様に飾られていて後ろが素っ気ない、エキセントリックな灰色のドレスを着ていた。 

大佐「深く考えることはありませんわ。わたくしとあなた方なら、イタリア海軍ごとき震え上がらせることができますもの!」 

片眼鏡の艦娘「なるほど…さすがに大佐は慧眼でいらっしゃいますな」 

大佐「当然でしょう?さ、あなた方もおめかしをなさい。田舎者に本物の洗練を見せてあげなくてはなりませんわ!」 

聖女の艦娘「…くっ、都会育ちではないので…こればかりは苦手です」 

片眼鏡の艦娘「よければ、わたくしめがお手伝いいたしましょう」 

聖女の艦娘「…感謝します、これもきっと神の啓示に違いありませんね!」 

片眼鏡の艦娘「かもしれませんな」 

……… 


207
:2017/02/25(土) 10:35:24.49 ID:
…アメリカ東海岸・ノーフォーク…

米海軍最大の軍港、冷涼な海風が爽やかなノーフォーク。司令部施設で塩入りのブラックコーヒーをすすっているのは一人の准将と二人の艦娘。

准将「あー…美味しいわ。やっぱりこれじゃないと」艶のある黒い肌、制服がきつそうなむっちりとした身体にふっくらした唇。深い赤茶色の瞳はきらきらときらめいていて艶っぽい光を放っている

???「やっぱりアメリカでよかったわ。紅茶じゃピンとこないし」マグカップのコーヒーをすすっている艦娘は「巨大」といっていいほど大柄で、波打たせたブロンドの髪に、フリル付きブラウスとグレイのタイトスカート。いずれもはちきれそうで、特にふとももを組むとスカートがずり上がって下着が見えそうになっている…

准将「こら、下着が見えてる」

ブロンドの艦娘「なに、見たいの?もう、だったらそういえばいいじゃない…ねぇ?」

???「唐突にこっちにふらないでよ!まぁ…マームが見たいならいいんじゃない?」話しかけられた艦娘は小柄に見えるが、それも隣の艦娘が大きすぎるからの話で、背も高ければ胸もある。きゅっと引き締まった脚にハイヒールが似合っている…
208:2017/02/25(土) 23:50:16.78 ID:
???「それにマームだってあちこち見えそうじゃない、ひとの事なんて言えないって」彼女はグレイのミニワンピースに星条旗のスカーフを巻き、ポニーテールの金髪を揺すった。てきぱきした態度は戦中のデキるレディのように見える。

准将「あはは、言ってくれるね。ま、今度行くことになったイタリアにもコーヒーはあるし、本場のピザも美味しいよ。もっとも、いちいち名前が違うけど…なんにせよ、あっちは艦娘がやたら多いから平和なものよ」

ポニーテールの艦娘「ありがたいことよね、マーム?いっぱい観光して回りましょうよ!」

准将「オーケー。地中海のお偉方がうだうだ言わなかったらね」

ブロンドの艦娘「楽しみにしてるわよ」

准将「任せといて、アメックスのカードもあるし、ピース・オブ・ケーク(おちゃのこ)よ。ただし、ガールハントはほどほどにね♪」

ポニーテールの艦娘「その台詞はそっくりマームに返すわ」

准将「はははっ!やられたねぇ」

ブロンドの艦娘「出発は明後日だから、ちゃんと準備しておいてね?」

准将「任せといて。しかし民間機でよかったわ。MAC(米空軍空輸コマンド)の輸送機じゃサービスは期待できないもんねぇ」

ポニーテールの艦娘「…だからってキャビンアテンダントに手を出したりしないでよ?」

准将「ばれた…?」

ポニーテールの艦娘「全くもう!」

………
209:2017/02/26(日) 00:27:37.29 ID:
…ドイツ連邦・ヴィルヘルムスハーフェン…

ドイツ連邦海軍最大の拠点であり、軍港つながりでアメリカ、ノーフォークとも姉妹都市のヴィルヘルムスハーフェン。きっちりした制服姿の士官たちが行きかい、旧ドイツ海軍の格好に見える艦娘たちもちらほら混じっている…


…司令部の廊下…

制服姿の中佐「彼女の準備はまだか?」廊下で立ち話をしている一人の中佐がいた。きっちりまとめた金髪に灰色の瞳。細くしなやかな身体つきは凛々しく、きりりとした顔立ちは少し険しいといってもいいほどである。

???「出たくないと駄々をこねていてな…鉄拳制裁で構わないか?」背の高い黒と赤の制服姿に身を包んだ、金髪の艦娘は腕を組んでため息をついた

中佐「それはダメだ。時代が違う」

金髪の艦娘「ふぅ…ならどうするか…ニンジンでも吊るすか?」

中佐「馬じゃあるまいし…とにかく、飛行機は午後には出る。何としても連れ出す」

金髪の艦娘「ヤヴォール!」…かちりとかかとを鳴らすと、一室のドアをがんがん叩く

金髪の艦娘「おいっ、時間がないんだ。出ろ!」

声「嫌だ!飛行機は絶対に嫌だ!」布団にくるまっているようなこもった声がする

金髪の艦娘「えぇい、シャイス!(くそっ!)…発砲許可を求める!」

中佐「却下する!…ほら、出てくるんだ。軍の輸送機は使わないから、な?」

声「本当に…?嘘じゃないのか?」

中佐「私が嘘ついたことがあるか?」

声「ない…なら、いい」かちゃり…と鍵が開けられ、中佐の横に立っている艦娘そっくりな艦娘が出てきた。髪は北海の海のような灰色で、肌は病弱なように青白い

中佐「よろしい。…拘束しろ!」

金髪の艦娘「ヤヴォール!さぁ、抵抗するな!」もっていた紐で後ろ手に縛りあげる

色白の艦娘「しまった、ペテンにかけたな!嘘つき!戦中のPK(宣伝班)だってそんな嘘はつかなかったぞ!」

中佐「失礼な、私は嘘などついていない。私は「軍の輸送機は使わない」と言ったはずだ」航空券をひらひらさせた

中佐「使うのはルフトハンザ航空だ「軍の輸送機」ではない…よし、車に乗せろっ!アウトバーン(高速道路)を飛ばしても二十分の余裕があるかないかだぞ!」

金髪の艦娘「任せておけ!運転は頼む!」

中佐「あぁ、BMWならたやすい」

色白の艦娘「嫌だぁ…飛行機は嫌だぁ!」

金髪の艦娘「やかましい、国民は血税をもって国家に奉仕しているのだ!貴様も腹をくくれ!」

色白の艦娘「嫌なものは嫌だぁぁ…!」紺色のBMW320の後部座席に放り込まれるように座らされると、中佐はあっという間に車を加速させた

………

210:2017/02/26(日) 01:04:32.63 ID:
…イタリア・ローマ…

提督とチェザーレ、ガリバルディはランチアでタラントまで行き、そこからローマまで軍の輸送機に乗った。ローマの軍用飛行場からは運転手つきのフィアットに乗せられ、チェザーレ、ガリバルディは変わっていないようで変わっている古都ローマの風景を飽きることなく眺めていた…


提督「それにしても、あなたが運転してくれるなんて幸運ねぇ…」運転してくれているのは初日にランチアを運転してくれた女性士官で、少尉の階級章をつけた夏用制服に身を包んでいる

少尉「本当ですね、来た順番に乗せていくので偶然なんですよ。乗せるのがお姉さまでよかったです…♪」

提督「ふふっ、ありがとう♪…でもサービスはしないでいいわ。何かあって貴女が叱責されるのは嫌だもの」

少尉「そんなことありません、お姉さまがたのためなら全然かまいませんよ…それに、渋滞を回避するためなんですから」

提督「…そうよね、この辺りの道は混んでるものねぇ」

少尉「はい、ですからちょっとばかり…♪」ハンドルを切った彼女は軍の車を列に割り込ませた


…コロッセオ…

チェザーレ「おぉ…これがコロッセオか。チェザーレやマルクス・アウレリウスも見たのだろうか…」

ガリバルディ「ここを目指してガリバルディは進軍したのね…感慨深いわ」

提督「すごい建物よねぇ…今のイタリアなんて古代ローマの足元にも及ばないわ…」

チェザーレ「うむ…発達はしたが果たしてローマほどの栄光があるだろうか…」

ガリバルディ「きっと、ガリバルディはイタリアに統一することでもっと立派になると思ったのね」

提督「うーん…あのまま諸国が乱立していたらイタリアはきっと切り分けられて列強に取られてしまったでしょうし、ガリバルディのしたことはそう間違ってはいなかったんじゃないかしら?」

ガリバルディ「そうね、私の名前のもとになった人だもの。もっと尊敬しなきゃだめよね」

提督「そうそう、その意気よ♪」

チェザーレ「うむ…チェザーレ候、チェザーレは御身の名に恥じぬよう頑張っております」

提督「本当…チェザーレはよく頑張っているわ…さぁ、そろそろ時間よ」

チェザーレ「うむ…そうだ。提督、よかったら写真を撮ろうではないか」

提督「そうね、資料の撮影用にカメラも持ってきているし♪…誰かに撮ってもらいましょう」

ガリバルディ「提督、あそこの女の子連れの男性ならどうかしら」

提督「丁寧そうな人ね…すみません」

男性「はい、何か?」

提督「写真を撮ってほしいのですが…構いませんか?」

男性「あぁ、構いませんよ。…ヘンリエッタ、おいで」

ヴァイオリンケースを持った女の子「はいっ」

提督「どうもありがとうございます」

男性「いえいえ…撮りますよ、はい」カシャ

提督「どうもありがとうございました…優しいお兄さんね?」

ヘンリエッタと呼ばれた女の子「はい♪私の大事な人なんです」

ガリバルディ「ほら、行かないと遅れるわよ?」

提督「あら、呼ばれたわ…ふふっ、じゃあね♪」

ヘンリエッタ「はい」




211:2017/02/26(日) 01:35:21.10 ID:
ガリバルディ「親切な人で良かったわね」

チェザーレ「うむ。丁寧な物腰だったし、女の子はヴァイオリンケースなど持っていたからきっと良家の旅行だったのだろう」

提督「そうね。ローマは見るべきものも多いし、一度は来るべき所よね」

チェザーレ「多少埃っぽいがな」

提督「都会だものね。…そろそろホテルに着くころ?」

少尉「ええ、なかなかのホテルですよ。各管区の提督たちもそろそろ着くころでしょう」

提督「そう、なら挨拶くらいしないとね」

少尉「そうですね…っと、つきましたよ。…少し残念ですが」

提督「そう言わないで?また会えるのが楽しみになるじゃない」

少尉「そうですね、また機会があればお会いしましょう」

提督「ええ、ありがとう♪」ちゅっ…と後ろから首筋にキスをした

少尉「…///」くすぐったいのと嬉しいのでぞわぞわっと身震いをして、それからドアを開けた

提督「さぁ、着いたわよ」車を見送ってから二人を連れ、提督はホテルに入った


…ホテル・受付…

ホテルマン「はい、うかがっております。鍵はこちらです。荷物はポーターの方にお任せを」

提督「ありがとう」鍵を受け取ると案内されてエレベーターに乗った


…ホテル・客室…

予約されていた部屋は「提督」が多い近頃ではまぁまぁの部屋で、本来なら予算をやりくりしてもらったことに感謝する必要があるのだろうが、鎮守府の豪華な部屋からすると大したことが無いように見える。

チェザーレ「ふむ…まぁ悪くない部屋ではないか」

ガリバルディ「でも、こう…もっとローマなんだから高級な部屋を想像してたわ」

提督「文句言わないで?イタリアだけでも十数人の提督が来るんだから」

ガリバルディ「分かってはいるわよ…?でも、うちの提督は最高の提督なんだもの…もっと立派な部屋を予約してくれてもいいじゃない」

提督「///」きゅん…っ♪思いがけないラブコールに胸が高鳴る提督

チェザーレ「提督、予定はいっぱいだろう?…後にした方がいいのではないか?」

提督「…わかる?」

チェザーレ「手つきが怪しかったのでな」

ガリバルディ「着いてすぐにしようなんて駄目よ…でも、夜なら///」

提督「うふふっ…そうね♪」

チェザーレ「さぁ、提督…まずは司令部に挨拶だろう?」

………
215:2017/02/27(月) 01:35:46.79 ID:
あと忘れないうちに>>141、>>142のリクエスト、駆逐艦×戦艦もやりますので待っていてください…


………

…海軍司令部(スーペルマリーナ)…


午後の陽気がまぶしいローマ市街、提督はホテルまで向かえにきた海軍のフィアットに乗って海軍司令部に到着した。残念なことに例の少尉とは別の男性士官だったので、提督は丁寧に礼を述べて玄関をくぐった。…周囲の将兵からはひそひそ話が漏れ聞こえ、一部の女性士官や下士官からは熱っぽい視線が向けられた。
提督は入り口でパスを受け取ると、一人の大尉に案内されてとある部屋に向かった。

大尉「タラント第六司令部より、司令官が到着いたしました」ノックして告げる

声「ああ、少将は入ってくれたまえ。大尉、ご苦労だった。下がってよろしい」

提督「失礼いたします」大尉がドアを閉めていき、二人きりになった部屋で敬礼を決める提督

老提督「おぉ、よく来たな」にこやかに笑って椅子をすすめた

提督「大将閣下!こほん…あの時はありがとうございました、閣下もお元気そうで何よりです」部屋の主はローマから飛ばされるときにタラント第六に潜りこませてくれた老大将で、すっかり白髪だがまったく年齢を感じさせない…

老提督「なに、気にするな。…ところで血色がよくなったな。タラントはいいところのようだ」

提督「はい、結構な所です」

老提督「そうか…それなら大丈夫だろう」デスクの引き出しから書類を引っ張り出した

提督「?」

老提督「そのうちに…あくまでも「そのうちに」だが、君の「鎮守府」に潜水艦を配属させたい。本当は別のところにいたんだが、そこの司令官がちと体調を…な。そういう訳で転属になる。君のところで引き取ってもらいたい」

提督「どこにいたのです?」

老提督「ベネチアだ。幸い数人だが、これを機に君の所にも潜水艦の配属、開発許可を出したい。…手は付けるなよ?」冗談めかして邪気のない笑みを向けた

提督「…努力します」

老提督「おいおい…頼むから「結婚する」だとかいってくれるな。まだ「艦娘」と人間で子供をつくったらどうなるか、とか、そもそも結婚が成り立つのか、とか、議論は終わっていないんだぞ?」

提督「分かっています、ですから結婚は(仮)なんですものね」

老提督「あぁ、そうだ。形の上でパートナーとして認めるというわけだ…なにしろ同性婚ですら反対の連中がいるんだ、その辺で抑えておかないとたちまちデモの嵐が吹き荒れて提督数十人がクビ、悪くすると政府までひっくり返ってしまう」

提督「分かっています」

老提督「なら結構…それと、セミナーのほうだが、有意義に過ごしてくれ。後でレポートにしてもらうのでな」

提督「了解」

老提督「うむ…そうだな…長話はやめておく。お気に入りの艦娘と久しぶりのローマを楽しみたまえ」

提督「はい♪」

老提督「楽しみ過ぎてセミナーに遅れるなよ」

………
216:2017/02/27(月) 02:51:31.41 ID:
…翌日・研究会の会場…


車で送ってもらった三人は大きなパーティ会場のようになっている迎賓館に来ていた。
提督は白い制服に身を包み、チェザーレ、ガリバルディはネックレスをして、ぴったりしたカクテルドレスをまとっている。入り口では来客を読み上げる下士官がいて、中は立食パーティの形になっている。
差別撤廃の一環で、「提督」は女性士官でも縁の丸い軍帽をかぶらなくてもいいことになったので、提督はつばのある軍帽をかぶり、長い髪を結い上げていた。

下士官「タラント第六鎮守府司令官!」ファンファーレや管弦楽の演奏こそないがパーティは豪華で、壁にはパネル展示が並び、小さい机にはパンフレットや軍需品メーカーの資料が置いてある。会場で話したり、料理をつまんでいるのは早めに到着していたらしい各国海軍の提督たちと、それぞれめかしこんだ艦娘たちで、それぞれ雰囲気が違っていて面白い

チェザーレ「おぉ、なかなか豪華ではないか」真紅のカクテルドレスに金のネックレスで大変立派な印象のチェザーレ

ガリバルディ「そうねぇ、提督もドレスでおめかしできればよかったのに」胸元にふわふわの羽飾りのついた淡い水色のドレスに真珠の飾りをつけ、パールグレイの髪と相まって涼しげなガリバルディ

提督「一応公務だもの、しかたないわ。その分、二人はとっても綺麗よ?」

チェザーレ「うむ、そう言ってもらえて光栄だ」

ガリバルディ「グラツィエ、提督」

提督「うふふ、いいのよ♪それより、二人は展示を見ても仕方ないし、お料理を食べていらっしゃい…汚さないようにね?」

チェザーレ「では交代交代で行こう。ガリバルディ、先に行くといい」

ガリバルディ「そうですか?…なら失礼して」ガリバルディが料理を取りに行った…と、提督に声をかけた士官がいた

???「あら、久しぶりね…覚えてる?」ほっそりとしてたおやかな姿はまさに白百合のよう、涼しげな風鈴のような声はおよそ提督らしくない穏やかさで、病弱に聞こえるほどである

提督「まぁ!…お久しぶり、もちろん覚えているわ♪まさか貴女が来ていたなんて♪」ちゅっ…♪あいさつに左右の頬にキスをした

チェザーレ「提督、こちらは?」

精悍な艦娘「ちょっと!人の提督に何してるの!?」

色白の艦娘「あらあらぁ~?…お仕置きが必要かしらぁ?」三人の艦娘の声が交叉した

提督「あー…紹介するわ。チェザーレ、こちら日本の百合野(ゆりの)准将。私ができたてほやほやの少尉だったころ、海外派遣でローマに来ていた彼女と一緒に過ごしたことがあるの。姫様みたいにしとやかだから通称「百合姫」。百合野准将、こちらはうちの戦艦、ジュリオ・チェザーレ」

百合姫提督「そんな昔のあだ名まで覚えていてくれたの?嬉しいわ…。それとチェザーレさん、百合野です。お見知りおきを」

チェザーレ「こちらこそ、百合野准将閣下にお目にかかれて光栄である」

百合姫提督「ありがとう。それでこちらが私のところの艦娘。重巡足柄と軽巡龍田。足柄、龍田、こちらはイタリア派遣時に仲良くさせていただいた提督さん…また昇進したのね、私のことみたいに嬉しいわ」

足柄「妙高型重巡、足柄よ。戦前にロンドンの観艦式に参加してから、こちらにも来たことがあるわ!」

龍田「天龍型軽巡、龍田よ。よろしくねぇ」

提督「初めまして…ところで姫、日本の艦娘ってこんなに可愛いのねぇ♪」

足柄「ちょ…ええっ?」真っ赤になる足柄

龍田「あらあらぁ?…いきなり口説くなんて、どういうつもりかじっくりお話を聞かせてもらおうかしらぁ…♪」にこやかだが物騒な雰囲気の龍田

百合姫提督「龍田、だめよ?…ふふっ、あなたのチェザーレさんも大変きれいね」

足柄「ちょっと!私がいるじゃない、浮気なんて許さないわよ!」

百合姫提督「大丈夫よ、あなたと私の仲じゃない…?」

足柄「そ、そうよね!「飢えた狼」の姿に惚れこんでいるものね!」

217:2017/02/28(火) 01:08:45.82 ID:
百合姫提督「ええ、そうね。すっかりあなたのとりこよ?」くすりとほほ笑むと足柄は真っ赤になって手で顔を扇いだ…

提督「ふふふ♪…ねぇ、姫?この娘を「飢えた狼」だなんて失礼よ、まるで浮世絵の美人画みたいじゃない♪」

???「お話に割り込んで失礼いたします…もしかしてそちらはイタリアと日本の提督さん、それにそちらの艦娘は妙高型の巡洋艦「足柄」でいらっしゃいますか?」鼻にかかったようなキングス・イングリッシュでたずねる貴族的な声がした

百合姫提督「はい、そうですよ?」

提督「えぇ、私はイタリアの提督ですが…どちらさま?」提督二人と艦娘たちが声のする方に振り返ってみると、細身で古風な美しさの提督が立っている。ふわりと肩にかかった金髪は流れるようで、二人の立派な艦娘を左右に連れて立っている

英提督「これは失礼…わたくし、英国海軍地中海艦隊・ジブラルタル第二基地の司令官を務めておりますメアリ・グレイと申します…いえ、幼いころからわたくしの祖父が、かつての観艦式で「日本のクルーザー・アシガラを見た」と、常々申しておりまして…つい懐かしくなったのです」丁寧な物腰ながら気取り過ぎない雰囲気は間違いなく「本物の」貴族である…それなのに「レディ」の敬称を付けないのは成り上がりの上官を気まずくさせないためなのだろう

百合姫提督「それはそれは…英国海軍の方にも記憶してもらっていたとは光栄です。私は横須賀鎮守府の百合野です…お見知りおきを」

足柄「私が重巡足柄よ。そんな風に覚えていてもらって嬉しいわ!」

龍田「軽巡龍田よぉ、よろしくねぇ」

提督「私はタラント第六鎮守府司令、フランチェスカ・カンピオーニ少将です。提督、艦娘ともに大変美しい方々でいらっしゃいますね♪」

チェザーレ「戦艦、ジュリオ・チェザーレである。そちらにも昔は「ジュリアス・シーザー」という戦艦がいたそうで、嬉しく思う」

グレイ提督「まぁ…ご紹介にあずかり恐縮です。ではこちらも…こちらは戦艦、クィーン・エリザベス」

クィーン・エリザベス「エリザベスで結構でございます、なにとぞお見知りおきを♪」青灰色のドレスをまとった彼女は金髪に金の瞳。その目は不思議な光をたたえていて、同時にかなりの威圧感を持っている

グレイ提督「そしてこちらが軽巡エメラルド。いわゆるE級軽巡です」

エメラルド「初めまして、軽巡エメラルドです。戦中は高速軽巡として幾多の海戦に加わったものです」エレガントな彼女は銀の髪が腰まで伸び、先の方が名前の通りエメラルド色をしている。カクテルドレスはピュアホワイトのシルクで、エジプトの王女のようなエメラルドの首飾りをしている…

提督「アドミラル・グラーフ・シュペー追撃戦でしたか…?駆逐艦の主機二つを積んで大変に高速だったと聞き及んでいます」清楚で美しいグレイ提督と二人の艦娘に見惚れそうになるのをこらえ、やっと思い出した

エメラルド「あぁ、よくご存じでいらっしゃるのですね。その通りです」

グレイ提督「エリザベスも戦中はよく戦ってくれた功労艦です」

エリザベス「いえいえ。わたくしは迷える戦艦でジブラルタルで着底していただけでございます」金色の瞳が提督を射抜いた

提督「あぁ…イタリアの「デチマ・マス」部隊が吸着機雷を仕掛けたのでしたね…申し訳なく思います、いくら当時は敵同士とはいえ」

グレイ提督「いえ…でしたらこちらはもっと謝らなくてはなりませんし、そのことは水に流してしまいましょう?」

提督「…そうですね」さりげない大人のイヤミを受け流した





218:2017/02/28(火) 01:51:17.13 ID:
…提督の名前を考えていなかったので、イタリア提督は戦中の提督カンピオーニからお借りしました。あとはまぁ、適当に…

では続きをどうぞ…


………

当たり障りのない会話が続く中、ガリバルディも戻ってきてまた自己紹介が繰り返された…イタリア統一の英雄ガリバルディとイギリス軽巡の宝石エメラルドがそれとなく相手をライバル視している中、また入り口の案内が声をあげた


下士官「ドイツ連邦海軍、ヴィルヘルムスハーフェン司令部!」

会場に入ってきたのは厳格そうな険しい顔立ちの提督。金色の髪は飾り気もなく後ろに伸ばし、灰色の目は鋭い。横についている艦娘もかっちりした態度で、黒地に赤線の入ったドレスと白い長手袋の、ヨーロッパではアレルギーを起こしかねない色の取り合わせをしている…

提督「言われなくてもドイツ海軍ねぇ…」

百合姫提督「そうね。つれているのはきっとビスマルクとティルピッツね」

グレイ提督「だとしたら日独伊が揃い踏みですね」そんなことを言いあっている間にもドイツの提督が近寄ってきた…

独提督「失礼。会話に入らせてもらって構いませんか」中佐の階級章をつけているが、堅苦しいほどの態度と凛とした身なりは一流の存在感がある

提督「どうぞ♪…イタリア、タラント第六のカンピオーニ少将です」

百合姫提督「横須賀の百合野です。准将をしております」

グレイ提督「ジブラルタルのグレイ少将です。お見知りおきを」

独提督「これはこれは上官にあたる方ばかりで、光栄です…ドイツ連邦海軍、フレガッテンカピテン(中佐)のヴァイスです」

提督「…気楽にしていいのよ?」

ヴァイス「は、ですが規律は大事にしませんと…こちらは我が方の艦娘です」差し示したのは金髪できりりとした艦娘と、金髪の艦娘に瓜二つながら、灰色の髪ですこし青白い顔の艦娘で、青白い方はなにやらふらついている

ビスマルク「戦艦、ビスマルクだ。各国の提督方、艦娘たちに出会えて光栄である」

ティルピッツ「同じく戦艦、ティルピッツ…申し訳ない、少々具合が…」言い終わらないうちに、ハイヒールのせいかよろめいた

提督「あら…大丈夫?」むにっ…提督が慌てて支えると、引き締まっていながらかなりずっしりとした乳房に手が触れた。

提督「乗り物酔い?それとも陸酔いかしら?…今お水をもらってあげるわね?」むにゅ…さわっ♪介抱のため抱きかかえるように支えつつ、さりげなく胸の下に手を回している…


219:2017/02/28(火) 10:34:52.18 ID:
ビスマルク「これは妹が失礼を……貴様も私の妹ならしゃきっとしろ、鉄拳制裁を食らいたいのか…?」ツカツカと近寄ってきて提督からティルピッツを受け取り、抱き起すと、小声で何か耳打ちした

ティルピッツ「……しかし、こればかりはどうにもならないだろ…だいたい騙して飛行機に乗せたのは姉さんと司令じゃないか…」こちらもなにやら小声で言っている…

ヴァイス提督「…しっかりしないか!…カンピオーニ少将、ご迷惑をおかけしました」ヴァイス提督も二人に何かささやくと、提督に頭を下げた

提督「迷惑だなんて…全然かまわないわ。それにしても結構大きいのね…♪」

ヴァイス提督「?…まぁ超ド級戦艦ですから。重くなかったですか?」

提督「いえ、ちょうどいいくらいで…♪」

チェザーレ「…」

ガリバルディ「…」

ヴァイス提督「?…ならよかった。ではこれ以上迷惑をかけぬよう、しばし失礼いたします…ビスマルク」

ビスマルク「ヤヴォール。…こっちにこい」ドイツの中佐とビスマルクはティルピッツを支えて離れていった…

龍田「…提督、見ていて思ったのだけど。カンピオーニ提督との「付き合い」ってどういう意味で言ったのかしらぁ?…場合によっては…うふふ♪」

百合姫提督「えっ!?いえ…その、お手柔らかに…」

龍田「できたらそうするわぁ♪」

グレイ提督「…それにしても豪華絢爛ですね…イタリアは歴史ある国ですから来るのが楽しみでした」

提督「これはありがとうございます」

チェザーレ「ふむ、ジュリオ・チェザーレ本人が聞いていたらさぞ喜んだことでしょう……未開の地ブリタニアがずいぶん偉くなったものだとな…」

グレイ提督「何かおっしゃいましたか?」

チェザーレ「いえ。世界に冠たる英国海軍に褒められるとは光栄の至りであると申したので」

エリザベス「…そちらのマカロニ艦隊もずいぶんと立派なことでございます…」クィーン・エリザベスがなにかつぶやいた

提督「何か?」

エリザベス「いえ、こちらのひとり言にございます」

提督「…聞こえていたわよ?エリザベス?」目を細めてにっこり微笑み、クィーン・エリザベスの耳元でささやいた

エリザベス「…失礼いたしました」

提督「いえいえ…チェザーレ、なにか食べてきたら?…ついでに私にもハムか何か取ってきてくれる?」

チェザーレ「そうか、なら取ってこよう。スプマンテ(イタリアの発泡ワイン。フランスの「シャンパン」と同じく名乗るには特定の地方でないといけない)もいるか?」

提督「そうね、せっかくなら一杯くらい」

チェザーレ「承知した。待っていてくれ」




220:2017/02/28(火) 11:36:20.38 ID:
少したって、チェザーレがスプマンテの細いグラスと、皿ににぎやかに盛られたオードブルを持って戻ってきた。

チェザーレ「ほら、持ってきたぞ」

提督「ありがとう、チェザーレ」さっそくクリームチーズとオリーブのスライスが乗ったクラッカーをつまみ、スプマンテをすすった

百合姫提督「よかったらあなたたちも食べていらっしゃい、外国の料理なんてそんなに食べられないもの」

龍田「そうねぇ。…私がいないからっておいたをしたら後でお仕置きよぉ?」にっこり笑って料理の台に歩いて行った

足柄「そうね!……ま、まぁ?私なんか外国なんて飽きるほど行ったし?洋食なんて食べ飽きたほどだけど?…せっかく用意してくれたんだし、もったいないわよね!」なにやら言い訳めいたことを言いながら嬉々として料理を取りに行った


………

展示発表の時間まではまだ余裕があるので、提督は久しぶりに会った百合姫提督と、何のかのと言って親切なグレイ提督とおしゃべりをしていた。

受付「フランス共和国海軍!トゥーロン第七司令部!」

提督「この時間に?…かなり遅刻じゃないかしら?」

グレイ提督「ラテン民族の国はたいていそうでしょう?」

提督「…」

グレイ提督「これまた失言でした、嫌な思いをさせてしまいましたね」

提督「ま、まぁ…イタリアも時間に関しては人のことが言えないことくらいわかっていますから」と、人込みを抜けてトゥーロン第七の司令官が近寄ってきた

仏提督「まぁまぁ!お久しぶりですこと」わざとらしく驚いてみせたトゥーロンの提督はふんわり縦ロールの金髪に水色の目、高い香水の香りがふっと漂ってくる

グレイ提督「お知り合いでいらっしゃるの?」

提督「え、ええ…グレイ少将、こちらフランス海軍のエクレール中佐。エクレール中佐、こちらはジブラルタルのグレイ少将」

グレイ提督「初めまして、英海軍地中海艦隊のメアリ・グレイです」

エクレール提督「メルスィ。わたくしはフランス共和国海軍のマリー・エクレール中佐ですわ。アンシャンテ(はじめまして)」

グレイ提督「あの、申し訳ありません。わたくし、英語以外は得意ではなくて…なんと申されたのでしょう?」

エクレール提督「まぁ!フランス語は世界の公用語の一つですわ…「はじめまして」と言ったんですの」エクレール提督はほっそりしていてシャンゼリゼー通りが似合いそうで、絵に描いたようなイヤミなフランス人っぷりも全然変わっておらず、のっけからフランス語でグレイに話しかけた

グレイ提督「そうなのですか…方言はたいていそうですが、田舎の言葉は難しいですわね」

エクレール提督「田舎ですって?」

グレイ提督「あぁ、いけませんね…。わたくし、失言が多くて…謝ります」

提督「♪」

チェザーレ「…ふふっ」

ガリバルディ「くすっ…♪」

エクレール提督「…まぁ、謝ってもらったのですから構いませんわ。で、こちらの黒髪の提督はどちらの提督ですの?」

提督「紹介するわ。百合野准将、こちらはマリー・エクレール中佐。エクレール中佐、こちらは横須賀の百合野准将」

百合姫提督「初めまして、横須賀の百合野です」

エクレール提督「アンシャンテ。エクレール中佐ですわ…はるばる極東からご苦労ですこと」

百合姫提督「…そうですね。時間はかかりましたがイタリアはいいところですね」軽く提督に視線を向けたので、提督は皿をチェザーレに預けて百合姫提督にうなずいた

エクレール提督「こほん…失礼ながらフランスの方が断然素晴らしいですわ」

提督「そうかしら?」



221:2017/02/28(火) 12:32:48.18 ID:
エクレール提督「当たり前でしょう?フランスの文化は世界に冠たるものですわ」

提督「そうねぇ…マリー・アントワネットを嫁がせるときに女帝マリア・テレジアが「いくらオーストリア帝国のためとはいえ、あんな蛮族の国に…」と泣いたことから考えたら進歩したわね♪」

エクレール提督「ぐっ!…食文化だって四大料理の一つに数えられるほど素晴らしいですわ、マカロンやアイスクリームだってありますし!」

提督「十六世紀まで手づかみで食べて、骨は床に投げ捨てていたのよね?フォークはマリー・アントワネットの嫁入り道具から初めてフランスに広がったって聞いたわ。あと、マカロンは本来ビスコッティ・アマレッティ。アイスクリームと一緒にカトリーナ・ディ・メディチ(カトリーヌ・ド・メディシス)がフランスに嫁いだ時に持って行ったイタリアのお菓子よ」

エクレール提督「…パリは「花の都」ですわ!」

提督「ローマは「永遠の都」よ?花のように枯れはしないわね♪」

エクレール提督「香水だってシャネルやゲランがありますわ!」

提督「パリは排泄物のツボを道路に放り出していたんですもの、まぁ香水も必要になるわよね…ローマは紀元前から上下水道完備よ?「極東の」江戸だって世界一清潔な都市だったそうよ?」

百合姫提督「♪」

足柄「ふふん」

龍田「あらあら…♪」

エクレール提督「くっ…ルイ・ヴィトンやイヴ・サンローランだってありますわ!」

提督「ブルガリがあるからいらないわ」

エクレール提督「ルノーやプジョーは世界有数の車ですわ!」

提督「フィアットとランチアなら大衆車から大統領専用車まで揃えられるわ」

エクレール提督「カトリーヌ・ドヌーヴやブリジット・バルドーのような映画女優もおりますわ!」

提督「ソフィア・ローレンとジーナ・ロロブリジーダがいるからお腹いっぱい」

エクレール提督「オペラ座はフランスにしかありませんわ!」

提督「ミラノにスカラ座があるから平気よ」

エクレール提督「ルーヴル美術館は世界遺産ですわ!」

提督「ローマは街まるごと世界遺産だから♪」

エクレール提督「戦勝国ですわ!」

提督「なら一か月で負けて、「パリ解放」を喜んでいたのは誰なの?」

エクレール提督「……ところで、あなた少将になったんですの?」

提督「ええ、見ての通り」身体を軽くひねって階級章を見せる

エクレール提督「以前会ったときは大佐でしたわね、二階級特進だなんて殉職でもしないとできないと思っていましたわ」

提督「あなたはまだ中佐だけど…不祥事でも起こしたの?」

チェザーレ「何だかんだで仲が良いようだな」

エクレール提督「ありえませんわ!…あら、そういえばわたくしとしたことが、まだお名前をうかがっていませんでしたわ」
222:2017/03/01(水) 00:54:35.84 ID:
…訂正…>>206でフランス提督を大佐にしていますね。それまでの「中佐」としている部分は「大佐」に読み替えて下さいませ…


提督「…そうね。エクレール大佐、こちらは戦艦ジュリオ・チェザーレ。それでこちらは軽巡ジュセッペ・ガリバルディ。ふたりとも、こちらはフランスのエクレール大佐…同い年で、私が少佐だったころにやっぱり少佐で、連絡将校としてローマに来ていたの」

チェザーレ「なるほど…ご紹介にあずかったジュリオ・チェザーレである。以後お見知りおきを」

ガリバルディ「ジュセッペ・ガリバルディです。「永遠の都」ローマへようこそ」

エクレール提督「…よろしくお願いしますわね。では、わたくしの艦娘を紹介しましょう。こちらが智謀、火力ともに優れた戦艦リシュリュー。そしてこちらが言わずと知れた聖女にして、練習巡洋艦のジャンヌ・ダルクですわ♪」

リシュリュー「初めまして、リシュリューと申します。智謀に長けるなどと言われておりますが、単に少しばかり頭の回りが速いだけのこと。どうかよろしくお願いいたします」彼女は片眼鏡(モノクル)に白い髪は貴族風にロールでまとめてある。顔は悪くなく、頭もよさそうだが、センスはかなりエキセントリックで、灰色のドレスは斜めの裾は片方がくるぶしまでありながら、反対側はひざ上しかない。おまけに前には豪奢な飾りが施されているのに、後ろ側はやり残したように飾りも何もない

ジャンヌ・ダルク「わたくしはジャンヌ・ダルク…「艦娘」として、また聖女としてフランスのために戦っております。きっと神のご加護がありましょう!」髪は三つ編みを頭に巻きつけるスタイルで、高貴に見える。白い裾の広いドレスと、青地に金百合のブルボン王家の紋章を散らしたリボンを肩から掛けた姿は凛々しいが、熱っぽい口調で自己紹介をすると、天を仰いで手を組んだ。…かなり思い込みの激しい艦娘のようである

提督「あー…初めまして。しばらくこちらにいるのでしょうし、仲良くしましょうね」

リシュリュー「これはこれは。ぜひよろしくお願いいたしますぞ」

ジャンヌ「この「オルレアンの聖女」はわたくしの提督以外には決してなびきませんわ、そのことをお忘れなく」

提督「えぇ、忘れないわ」
223:2017/03/01(水) 02:10:22.92 ID:
しばらく話をしてから厄介なエクレールの相手をグレイ提督に任せると、提督と百合姫提督は中央の料理が並んでいる台にやって来た。

百合姫提督「まぁ、おいしい」熱いラザニアを小さい口で可愛らしく食べ、こぼれるような笑みを浮かべる百合姫提督

提督「よかった…でもうちの鎮守府の食事はもっといいわ。機会があればご馳走するのに」

百合姫提督「そうねぇ、以前あなたの手料理をごちそうになったときも大変美味しかったし、その貴女が言うのだから本当に素晴らしいのね…」

提督「私の手料理ではかなわないほどよ?」

百合姫提督「それは羨ましいわね…体重に気をつけなきゃだめよ?」

龍田「…あらぁ~?手料理をご馳走になった仲なのぉ…?」百合姫提督を少し見おろすように首を傾けた龍田。ひくっ、とこめかみに青筋が立った気がした

百合姫提督「ほら、私ローマでご飯食べる所知らなくて…イタリア語はまだ未熟だったし、英語は通じないから…ね?…龍田…分かってくれるわよね?」

龍田「そうねぇ…後で私の部屋まで来てくれるなら考えるわぁ…」

百合姫提督「え、えぇ…わかりました」小声でひそひそと話している二人

提督「…あら。…彼女はもしかして?」二人の内緒話から目をそらした途端、少し離れた場所で別な士官と話している女性士官に気がついた。

提督「姫、ちょっと失礼するわね」

百合姫提督「ええ…どうしたの?」

提督「ちょっと知り合いらしい人がいるから…すぐ戻るわ」

チェザーレ「チェザーレも付き合おう」

ガリバルディ「私も行くわ」

提督「ありがとう♪じゃあ、行きましょう?」


…提督を先頭に三人は人の間を抜けていくと、話しこんでいる米海軍の准将に近寄った。准将は色黒で背が高く、ブロンドの髪はお団子にしてまとめてある。オイルを塗ったようなつやつやの肌にむっちりとした豊満な体型をしていて、時折周囲が元気になるような明るい笑みを浮かべた。横にいる艦娘も負けず劣らずゴージャスな体型で、ハリウッドのセクシー女優と言われても信じそうなほどである

提督「こほん…失礼、間違っていたらごめんなさい。…もしかしてジェーン?」声をかけた

准将「誰かな?…って、フランチェスカ!久しぶりじゃない!」振り向いた准将はパッと表情を明るくし、敬礼もそこそこに提督を抱きしめて、背中を軽く叩いた。

提督「うふふ…相変わらずスキンシップ過剰ねぇ♪」制服からはち切れそうな准将の身体にぎゅっと抱きしめられ、まんざらでもない提督

准将「キスが挨拶の国に言われたくないね♪…っと、小うるさい連中がガタガタ言わないうちにやめようか。…改めて久しぶり」

提督「お久しぶり、ジェーン。紹介するわ。うちの戦艦、ジュリオ・チェザーレと、軽巡のジュセッペ・ガリバルディ」

准将「よろしく、チェザーレってたしか「シーザー」だったね…大丈夫、無教養に見えるかもしれないけど、シーザーはドレッシングのことじゃないって知ってるから♪」冗談めかしてにこりと笑った

チェザーレ「知っていてもらえて光栄である…ジュリオ・チェザーレである。なにとぞよろしく」

ガリバルディ「ジュセッペ・ガリバルディよ。イタリア統一の英雄から名前をもらっているの」

准将「ノー・プロブレム。分かってるわ。何しろナポリにいたことがあるからね。…ベスビオ火山だっけ」

提督「そうよ。二人とも、こちらはアメリカ海軍のミッチャー准将」

ミッチャー提督「ジェーン・ミッチャー。よろしくね、ジェーンでいいよ。ちなみにあのマーク・ミッチャー(戦中に太平洋で空母機動部隊の指揮を執った名将)は親戚でもなんでもないの。今はノーフォークであの「深海お化け」を退治しているよ」

提督「なるほどね…。で、そちらの艦娘はどなた?」

ミッチャー提督「そうだった、まだ紹介してなかった…うちの秘書艦、空母エンタープライズ」

エンタープライズ「初めまして、イタリアン・レディ。「ビッグE」ことエンタープライズよ♪」ばるんっ、ゆさゆさっ…敬礼したエンタープライズの爆乳が大きく揺れた

提督「あの幸運艦の…確かに「ビッグE」ねぇ…」

ミッチャー提督「あははっ、どこ見て言ってるの?そっちの意味じゃないってば」

提督「分かってるけど、実際すごいじゃない…♪」

ミッチャー提督「まぁね。一緒に寝るとたまんないわよ?」いたずらっぽくウィンクした

エンタープライズ「ちょっと、マーム!」
224:2017/03/01(水) 02:22:00.04 ID:
>>213の方、大正解です。ドイツ艦のもう一隻はティルピッツでした…読まれてしまいましたねぇ…

…北欧ノルウェーのフィヨルドに閉じ込められたままランカスターの大型爆弾でとどめを刺されたので、色が白く飛行機嫌いということにしました…まぁ「命令とあれば大統領だってぶん殴ってみせらぁ…でも、飛行機だけは勘弁な!」ということですね


…とりあえず今日はこのへんで。感想やリクエストはいつでも受け付けてますのでお待ちしてます
227:2017/03/02(木) 01:51:37.69 ID:
あと訂正を…
>>217の、クィーン・エリザベスがヴァリアントと一緒にイタリア軍の破壊工作で大破着底したのはジブラルタルではなくアレクサンドリアです。…当初英提督をアレックス(アレクサンドリア)配属の設定にしていたので、そこだけ残ってしまいました。ゴメンなさい…

………


提督「ところで連れてきたのはエンタープライズだけ?」

ミッチャー准将「いや、もう一人いるんだけど料理を取りに…あ、来た来た」

金髪ポニーテールの艦娘「マーム、なんか美味しそうな料理取って来たわよ…って、仲良く話してるみたいだけど誰かしら、紹介してくれる?」ピンクのドレスは吸いつくようにぴったりで、胸にコサージュ(胸飾り)をつけている。

ミッチャー提督「あぁ、彼女が前に話したカンピオーニ提督。フランチェスカ、こちらはうちの艦娘のフレッチャー」

フレッチャー「はぁい♪フレッチャー級駆逐艦、ネームシップのフレッチャーよ。対水上、対空どっちもイケるわ。ちなみに世界一妹が多い軍艦よ」

提督「初めまして、カンピオーニ少将よ。…ずいぶん大きいのね?」

フレッチャー「これだけ武装を積んでいるとそうなるの。設備も充実してるわ!」

提督「戦時なのにアイスクリーム製造器まで付いてたっていうものね…」

ミッチャー提督「戦時だからこそ、よ。乗員から最高のパフォーマンスを引き出すのにアイスくらいで済むなら安いもんでしょ?」

提督「イタリアにはそんな余裕がなかったから…すごいわねぇ」

ミッチャー提督「はははっ、おだてても何もでないよ?」

提督「…本当に出ないの?」いたずらっぽくウィンクをした

ミッチャー提督「んー…」

エンタープライズ「マーム」

ミッチャー提督「ダメだそうだ、うちのボスがそう言ってる♪」

提督「あら、残念ね♪」

エンタープライズ「ちょっと、マーム!」

フレッチャー「あははっ!まるでマームが二人いるみたいじゃない、笑えるわ♪」

エンタープライズ「笑えないわよ…一人でも大変なんだから」

提督「うふふっ♪」
228:2017/03/03(金) 00:43:34.10 ID:
ミッチャー提督「あははっ。…ところで、講演とやらはもうそろそろじゃないの?何か演説台に人が集まってるわよ?」


提督「そうみたいね」…提督は百合姫提督を連れて戻ると、正面の近いところに場所を占めた。立っているとさりげなく左舷側の百合姫提督がしなだれかかって来て、艶やかな黒髪につけた椿油の甘い匂いがふっと香った…。提督の後ろではチェザーレが堂々たる姿で立っていて、ガリバルディは右舷側に寄り添うように立っている。一方ミッチャー提督はエンタープライズの腰に手を回し、反対側の腕でフレッチャーと腕を組んでいる。

司会「えー…では皆様、これより講演の方を行いたいと思います」


ざわざわとした会場が薄暗くなり、同時に静まり返る…マイクスタンドとスライドショーの準備ができた演説台に登っているのは、数名の科学者と海軍士官たちで、その後には軍需産業の役員も控えている。


ミッチャー提督「はぁ…長くなりそうだこと」

提督「まぁまぁ…報告書を書かなきゃいけないし、聞いておかないと苦労するわよ?」くすっと笑った

百合姫提督「そうですね…それに、私は講演が長い方がいいです」

ミッチャー提督「やっぱり日本人は真面目なのねぇ…」肩をすくめて驚いたように眉を上げた

百合姫提督「いえ、だってその方がフランチェスカと一緒にこうしていられますもの…♪」幸せそうにつぶやく百合姫提督

提督「///」

ミッチャー提督「…ねえ、せっかくだからあとでアメリカ軍のMRE(軍用携行糧食)をご馳走するわ♪…ベジタリアン・メニューとポークビーンズ、どっちがいい?」

提督「えぇぇ…」

龍田「カンピオーニ提督、せっかくだから私も戦時下の倹約献立をご馳走するわぁ♪…内臓を抜かないイワシの丸焼きと、野菜の皮を剥かないで作る栄養満点のけんちん汁でどうかしらぁ♪」

提督「…」

百合姫提督「龍田?フランチェスカは私の大事なお友達なの…ね?」

龍田「分かってるわよぉ?でも、ちょっとねぇ…♪」

エンタープライズ「マームには私がいるでしょ?」

ミッチャー提督「そりゃそうだけど…」

提督「ほら、講演の邪魔になるから静かにしていましょう?」

百合姫提督「そうですね…龍田、静かにしてね?」

龍田「分かったわぁ。…カンピオーニ提督、この後じっくりお話しましょうねぇ…♪」

ミッチャー提督「オーケー…このことは後でゆっくり聞くわ」

提督「…はい」
229:2017/03/03(金) 02:31:03.65 ID:
…会場・講演中…

科学者「えー、という訳で、いわゆる「深海棲艦」は熱水チムニー(マグマで温められ深海から噴きだす熱水噴出口)のある場所、また、歴史上多くの海戦が行われた場所に集中して現れる傾向があります。このことから、深海棲艦は熱水チムニーの水に含まれる鉄分から鎧をつくる巻き貝「スケーリーフット」などとも関係があるのではないかとも言われています。…しかし、そのことを証明しようにも、深海棲艦の発生が多くみられる海域に調査船を送り込むことは危険であるため研究が進んでいないのも事実です…。今後、一か所でも発生地域の制海権がとれれば、調査船を派遣し、深海調査の潜水艇を投入する予定です…ご清聴ありがとうございました」…拍手を受けて最後の演説を行った海洋生物学者が段を降りた。


ミッチャー提督「んー…結構ためにはなったけど、結局「よく分かってない」って言うのが結論だもんねぇ」

提督「そうねぇ…って、あら?まだ講演があるのかしら…」視線の先にはイタリア海軍総司令官と在イタリア米海軍の司令官、それに他の国々の大使館付海軍武官が立っていた。

百合姫提督「それにしては偉い人が多くないかしら」…周囲の動揺したようなざわめきが収まって静かになると、イタリア海軍の総司令官がマイクの前に立った

総司令官「あー、諸君。静かにしてくれ、大事な発表がある。…まずは極めて有意義な研究発表をされた博士の皆様、大変ありがとう。ここにいる提督たちにとって大変参考になったことでしょう…ところで…」

総司令官「…各国の「艦娘」と出現する「深海棲艦」のタイプには様々なものがあることは承知のことかと思う。同時に、出現する「深海棲艦」はその国が第二次大戦中に戦った相手に似通った姿形、戦術をとるようにも思われる…そこで、今回派遣された各国海軍の提督数人ずつを、知識の交換を目的として、我がイタリア海軍の各鎮守府に来訪して頂くことにしていたのだが、ここに各国政府と話がまとまった事をお伝えする」


…ざわざわっ!会場のあちこちでざわめきが起こった


総司令官「…この機会に互いの戦術、運用を学び、大いに知識の交換を図っていただけるものと思う。ちなみに、各提督たちの派遣先は戦域の特徴と所属「艦娘」の編成から最適な場所を決めてあり、この後通知されるので、各自確認してもらいたい。…以上である」

ばしっ!…会場が敬礼し、海軍総司令官や各国のお偉方が退出すると、たちまち会場が騒がしくなった。


ミッチャー提督「何にも聞いてないわよ?サプライズにしても急すぎるわ!」

百合姫提督「…鎮守府は大淀が切り盛りしてくれるからどうにかなるでしょうけど…驚いたわ。…フランチェスカ、一緒になれればいいわね」

提督「そうね…うちの施設ならお客様が来ても平気でしょうけど…」

チェザーレ「まぁどうと言うこともないな」

エクレール提督「…どうやらイタリア海軍はよその戦術の見よう見まねで戦うおつもりのようですわね?」さっきまで離れていたエクレール提督が近づいてきて皮肉った

ガリバルディ「…出たわね、フランス狐」小声でぼそっとつぶやくガリバルディ

提督「ガリバルディ。…そうね、最初は誰でも模倣から始まるものよ?」

エクレール提督「フランスは自分で学びますわ。様々な理論を戦わせて…」

提督「エキセントリックな戦艦を作ってたわね」

エクレール提督「アヴァンギャルド(革新的)と言ってほしいですわね、理論上優れたものでしたわ」

提督「机上の空論でしょう?」

エクレール提督「数々の発明もありますわ!最初の甲鉄艦(戦艦の元祖)は「グロアール」ですし!」

提督「無電のマルコーニはイタリア人だけど?あと、ド級艦の論文を書いたのはクニベルティ大佐よ?」

グレイ提督「…その通りですわ。おかげで十数隻の戦艦が一気に旧式になってしまいましたもの」余裕の笑みで二人を眺めるグレイ提督。横に控えるクィーン・エリザベスとエメラルドも平然としている

エクレール提督「その割にイタリアはド級艦を作れず、大分遅れてからでしたわね?第一次大戦ではどんな艦を使っていたかしら?」

提督「…MAS艇でオーストリア・ハンガリー戦艦を撃沈してるわ。ところでフランス海軍は第一次大戦では何をしていたか教えてくれる?「三個師団を運んだだけ」って言われてなかったかしら?」

エクレール提督「くっ…あれは政府が植民地を維持していた海軍を正当に評価しなかったからですわ」

提督「イギリス海軍は植民地を維持しながらユトランド沖海戦(デンマーク・ユトランド沖で帝政ドイツ艦隊と百隻以上で交戦した「史上最大の海戦」。ジュットランド海戦とも)を戦ってたわよ?」

エクレール提督「イギリスはあの時戦艦を何隻も轟沈させられてますわ!」

グレイ提督「…。多くは巡洋戦艦(戦艦の火力と巡洋艦の高速をあわせ持つ艦種。多くは防御に難がある。金剛型も元は巡洋戦艦)ですわ。フィッシャー海軍卿の肝いりで作られ、多くの海軍軍人は支持していませんでした」

クィーン・エリザベス「…失礼ながら、このクィーン・エリザベス級もユトランド海戦には参加しております。その後第二次大戦でも妹のウォースパイトはノルウェイ・ナルヴィクでドイツ駆逐艦隊八隻を全滅させ、ここ地中海でも幾多の艦を屠っております…第一次大戦型のフランス戦艦はどのような活躍を?」

エクレール提督「…くっ」

グレイ提督「まぁまぁ、エリザベス。その位にしておきなさい、過去は変えられないのですから言っても仕方ありません。…わたくしたちがユトランド海戦で多くの艦を失ったことも、フランス海軍が戦果を挙げられなかったことも…ところで発表の紙が張りだされておりましたよ」

提督「本当ですか?グレイ提督が一緒なら嬉しいのですが」

グレイ提督「残念ながら、わたくしはタラント第一とありましたわ」

提督「あそこは最大級の鎮守府ですし妥当です…また機会があれば会いたいものですね」

グレイ提督「ええ、そうですわね♪」




230:2017/03/03(金) 02:38:55.06 ID:
今日の投下ははこのへんで止めておきますが…たびたびごめんなさい、訂正を一つ…「クィーン・エリザベス」が沈んだのはフロッグマンの攻撃ではなく豆潜水艦の攻撃ですね…全く間違いばかりで申し訳ないです…とにかくイタリアの破壊工作は世界一ということで…

また明日にでも投下する予定ですのでお待ちください…戦艦と駆逐艦が百合百合するのも、もうすぐなので期待してもらえればと思います…
231:2017/03/04(土) 00:34:25.06 ID:
…本編の前に今回の海外艦紹介です


日本

重巡…足柄(妙高型)。1928~29年生まれ。四隻

ワシントン、およびロンドン海軍軍縮条約で列強の巡洋艦保有数に制限がかかったため、日本は個艦の能力を高めることにし、一万トンで8インチ砲十門搭載の重巡として設計。当初魚雷は搭載しない予定だったが、我の強い造船官だった平賀譲の渡欧中に温厚な藤本喜久雄造船官を説きふせて改設計させた。

開戦前後に改装され、武装は8インチ(20センチ)連装砲五基、12.7センチ連装砲四基、61センチ四連装魚雷発射管四基、水偵三機、25ミリ連装機銃四基と強兵装。数々の海戦で活躍したが、対空、対潜能力の不足で三隻が戦没。艦名は山の名


軽巡…龍田(天龍型)。1919年生まれ。二隻

それまでの「防護巡洋艦」とは全く異なるコンセプトだった「高速で敵艦隊を偵察、攻撃時には敵駆逐艦を排除し、味方駆逐艦隊の突撃を先導する」ため生み出された、イギリスのA級こと「アリシューザ級」からC級と言われる「カレドン級」までをモデルにした日本初の軽巡。当時の流行をいち早く取り入れ、3500トンの船体で33ノットと、当時では世界水準を超える高性能を出した。

大戦勃発時はもはや旧式で、イギリスC級のように防空巡洋艦にする案もあったが小型すぎて不可能で、ほぼ新造時のまま戦没している。
実際3500トンの艦に14センチ単装砲四基、53センチ三連装魚雷発射管二基は無理があり、生産は二隻で打ち切られ5500トン型軽巡に置き換わられた。艦名は川の名

………

232:2017/03/04(土) 01:18:51.27 ID:
イギリス

戦艦…クィーン・エリザベス級。1915~16年生まれ。五隻

ドレッドノート級を建造しド級艦時代を開いたイギリスだったが、当時のドイツ帝国が追いつこうと「マッケンゼン級」などのド級艦を建造していると報告を受け、当時の海軍大臣ウィンストン・チャーチルが32000トン、15インチ(38.1センチ)砲戦艦の建造を推し進めたもの。いわゆる「超ド級艦」のはしりであり、ユトランド沖海戦、ナルヴィク海戦、マタパン沖海戦など、第一次、第二次大戦の大海戦を戦い続けた名艦。特にノルウェイ、地中海で暴れたウォースパイトが有名

新造時、当時の戦艦としては破格の25ノットを出し、防御も76~330ミリと厚い。水線下の防御に難があるのが第一次大戦型の戦艦らしく、クィーン・エリザベスはヴァリアントと共にアレクサンドリア港でイタリア豆潜水艦の奇襲を受け大破している。

武装は対空重視に改正されていて、第二次大戦時には15インチ連装主砲四基、4.5インチ(11.4センチ)連装高角砲十基、53.3センチ魚雷発射管(水中)四基、8連装2ポンド「ポンポン砲」四基、エリコン20ミリ連装機銃20基前後にウォーラス水偵二機となっている。


…艦娘としては王冠に王笏を持ち、折れ線迷彩のドレス姿に金髪、金色の瞳をしている。どこぞの「最凶エレベーターガール」を彷彿とさせ、圧倒的存在感と気迫の艦娘。…「主砲斉射でございます」



軽巡…エメラルド級。1919~20年生まれ。二隻(計画三隻)

第一次大戦時、ドイツが高速敷設巡洋艦(機雷敷設用の巡洋艦)「ブルンマー級」を建造中との情報を受け、これに追いつく高速軽巡として設計された。細い船体に駆逐艦用の主機二基を搭載、33ノットの高速を出した。第一次大戦には間に合わず3番艦はキャンセル、「エメラルド」「エンタープライズ」の二隻が第二次大戦に投入され、高速で武装もバランスが良かったため各地を転戦、ポケット戦艦「アドミラル・グラーフ・シュペー」追跡部隊などに参加した。

武装は6インチ(15.2センチ)単装砲七基、10.2センチ高角砲三基、単装「ポンポン」砲二基、53.3センチ三連装魚雷発射管四基、水偵一機と手堅く豊富。二番艦「エンタープライズ」は主砲の一部を降ろし連装に変えている


…エメラルドの名にふさわしい緑の目、銀色で先端がエメラルド色のグラデーションになっている長い髪をしていて高身長。スカートとブレザー風の上着は淡い水色と白、淡灰色と大西洋迷彩を意識したカラーリングで大人っぽい



233:2017/03/04(土) 01:54:42.39 ID:
ドイツ


戦艦…ビスマルク級。1940~41年生まれ。二隻

ドイツの再軍備の伴って秘密裏に計画されていた超ド級戦艦。第一次大戦の後軍備を許されなかったなか、旧ドイツ帝国海軍の戦艦から研究し、比較的長い航続力とバランスのとれた性能を持つ戦艦。一番艦「ビスマルク」は「鉄血宰相」ビスマルク、二番艦「ティルピッツ」は提督の名から。

30ノットの高速と航続距離の長さから「通商破壊戦を意識した」とされるが、ドイツから出撃してフランス艦隊や英艦隊を攻撃するには長い航続距離は必要とも。武装も38センチ連装砲四基、15センチ連装砲六基、10.5センチ連装高角砲八基、3.7センチ連装対空機関砲八基、20ミリ四連装対空機銃二基、単装十二基とバランスよく構成されている。

一番艦「ビスマルク」は初出撃で巡洋戦艦「フッド」を轟沈、「プリンス・オブ・ウェールズ」を損傷させ大いに敢闘したが、その後英艦隊の追跡を受け、ソードフィッシュ複葉雷撃機の魚雷で舵機を損傷。回頭をし続ける間に追いつかれ、フランスまであと少しのところで撃沈された。「最後の一弾まで忠誠を失わず…」の電文は有名。
これでヒトラーが及び腰になったのか、「ティルピッツ」は出撃もないままノルウェーのフィヨルドに留め置かれ、脅威に感じていたイギリスから小型潜航艇、空襲とさまざまに攻撃され、最後はランカスター爆撃機の十トン爆弾によって撃沈された。


…艦娘のビスマルク級はそっくりな二人で、ビスマルクは金髪、妹思いではあるが厳格で、冷静な面と鉄血な面をあわせ持つ。妹ティルピッツは北欧暮らしのせいか銀髪で青白く、ランカスターにとどめを刺されたせいか飛行機が嫌い。二人ともドイツの海軍旗にそっくりな黒、赤、白の制服を着ている。
234:2017/03/04(土) 02:51:21.06 ID:
フランス


戦艦…リシュリュー級。1940年生まれ。二隻

…フォッシュ元帥いわく「海軍は三個師団の兵を運んだに過ぎない」と散々な評価で、戦艦の建造も長らく中断していたフランスが、36~38年に就役した「ダンケルク級」に続いて建造した新型戦艦。高速、強武装で通商破壊を意識したらしく、フランスらしいさまざまな特徴が盛り込まれている。

一番特徴的なのはイギリスの「ネルソン」級のように主砲塔を全て艦首に持ってきたことで、弾薬庫の防御が一か所で済む分重量軽減しやすいが、被弾し損傷すると火力を大幅に喪失するリスクがある。また、後部から攻撃を受けても副砲以外に反撃の手段がないので不利になる。
大戦中はドイツと戦争が始まったにも関わらずのんきに建造を進め、いざフランスが降伏しそうになるとあわてて植民地に向け脱出、「リシュリュー」はダカール、「ジャン・バール」はカサブランカに逃げ込んだ。

その後北アフリカに上陸した連合軍から降伏を要求されるも律儀に本国政府に従い徹底抗戦、ヴィシー・フランスの旗のもとで米英連合艦隊と交戦、多くは撃沈、大破し失われた。
さらにヴィシー・フランスの将官を取り込むイギリスの謀略で一部の提督、将軍が降伏するとヒトラーが激怒、ヴィシー・フランスの兵器を没収する「アントン計画」を発動した。これに怒ったフランス人は「ドイツには使わせない」と各地で一斉に艦艇を自沈させ、一部は「自由フランス軍」側に付いて連合軍の装備を搭載し戦った。
大破着底していた、「リシュシュー」「ジャン・バール」も改めて連合側に付き、修理の上で船団護衛などを行い、戦後もドゴール大統領による「フランスの威信を示す」政策のため、長く在籍していた。

武装は38センチ四連装砲二基、15.2センチ三連装砲三基、10センチ連装高角砲六基、37ミリ連装機銃二基と水偵三機。35000トンで速度は30ノット


…智謀に長けた宰相だった「リシュリュー」らしく片眼鏡(モノクル)姿で理知的な顔。金髪縦ロールの髪は貴族風。常に利害を考えていて、もってまわった言い回しをする。前部に武装が集中しているためか、グレイのグラデーションがきいたドレス風の服は前が飾り立てられていて、後ろが素っ気ない風変りなデザイン。



練習巡洋艦…ジャンヌ・ダルク。1931年生まれ。単艦。

旧型巡洋艦に替わって建造された練習巡洋艦。装甲はなく戦闘能力こそ劣るが居住性、航海能力は良く、優れた練習巡洋艦。名前は言わずと知れた「オルレアンの聖女」ジャンヌ・ダルクから。プロムナード・デッキを設けたデザインは客船風だが、軽巡「デュゲイ・トルーアン」級とほぼ同等の兵装をしている。戦後の66年まで就役していた。

6400トンで25ノット、15.5センチ連装砲四基、7.5センチ単装高角砲四基、37ミリ連装機銃二基、13ミリ機銃十二挺、55センチ単装魚雷発射管二基、水偵二機


…艦娘としての彼女は編んだ金髪を頭に巻きつけるスタイルで、目は青い。いつもフランスの栄光や神の導きを信じて天を仰いでいる熱っぽい性格。田舎出身だったジャンヌ・ダルクの影響か、ファッションやおしゃれは苦手らしいが、スタイルはよく、フランス・ブルボン王家の金百合が裾に入った白いスカートとブラウス、銀色の胸甲を身につけている。
238:2017/03/07(火) 02:11:58.22 ID:
登場艦娘解説の続きです…


アメリカ


正規空母…エンタープライズ(CV-6。ヨークタウン級)。1938年生まれ。三隻

21000トン、33ノットの中型正規空母、ヨークタウン級。太平洋で当初は数も技量も勝っていた連合艦隊の機動部隊を相手に戦った。ネームシップ「ヨークタウン」、三番艦「ホーネット」を相次ぐ海戦で失い、ついに一隻だけとなってしまったが、米軍らしい優れたダメージ・コントロールと兵站システム、そして強運で生き残り、ミッドウェイ、ソロモン(二次、三次)、マリアナ、レイテと数々の海戦をくぐり抜けてきた名艦。その不死身ぶりに「ビッグE」とあだ名されたのは有名。
エセックス級正規空母や「ジープ空母」と言われた護衛空母の量産が軌道に乗るまで太平洋で戦い抜き、バトルスター(功労賞)20個受賞は米艦史上最多。
艦名は木造艦時代から受け継がれたもので当時七代目。

数度の対空兵装増強を図られているが、基本の5インチ(12.7センチ)単装砲八基は変わらず。43年10月の改装で40ミリ機銃(四連装と連装合わせて)40挺、20ミリ単装機銃50挺といかに対空防御を重視していたか分かる。搭載機は最大96機とされる。


…艦娘のエンタープライズは波打つブロンドの髪をなびかせ、むちむちのナイスバディで「巨大」と言ってもいいほどの身体をしている。爆乳で「胸もビッグE」とミッチャー提督にからかわれているが、実際のカップはもっと大きいらしい。恰好はミディアム・ブルーのタイトスカートと艦首波のようなフリルブラウス、略綬のつけられたグレイのブレザー姿で、二色の上下分割迷彩を意識している。
「今度改装したら宇宙船の「USSエンタープライズ」になるの?」とよくジョークを言われるらしい



駆逐艦…フレッチャー級(DD-445)。1942~45年生まれ。175隻

それまでロンドン海軍軍縮条約の影響でトップヘビーな設計の駆逐艦ばかり建造されていたアメリカ駆逐艦だが、日、伊の脱退によりロンドン条約が無効になると一気に大型化し、2100トンという破格の駆逐艦の建造に舵を切った。
その「米駆逐艦史上最大の隻数」という面ばかりが強調されがちだが、同世代の駆逐艦(満月、清霜など特型駆逐艦の最終タイプ)の上を行く高性能を求めたためきわめて優秀。凌波性も充分あり、スペースの余裕もあったため乗員の疲労も少なく、対空兵装強化や改造も容易で、荒天下でも機動部隊と行動ができた「本物の」艦隊駆逐艦と言える。

特に主砲を対空兼用で継戦能力の高い半自動5インチ(12.7センチ)単装砲五基とし、多くの20ミリ機銃を搭載したこと、対潜用に爆雷投射機と投下軌条を備えたこと、実用に耐えるレーダーを装備したことが大きい。当初は53.3センチ5連装魚雷発射管も装備していたが、後に多くの艦が撤去し対空兵装にあてている。最高速度も37.8ノットと高速。実用的で艦隊護衛から雷撃までこなせる万能艦。
多くの艦名は真珠湾や過去の戦闘で戦死した水兵や兵士の名で、将軍や提督、偉人でない辺りが一兵卒まできちんと評価するアメリカらしい


…艦娘の「フレッチャー」は金髪ポニーテールの髪をした駆逐艦にしては発育のいいグラマラスな姿。顔立ちは高校生くらいのハイティーンに見える。丸襟付きサマードレス風の格好は戦前のお嬢さんにも見えるが、色は「メジャー12」迷彩を模したグレイとブルーの雲形模様。襟に「445」の白い刺繍がある。対空、対艦、対潜いずれも器用にこなし、何事にも物怖じしない性格は優秀だからこそ。提督の信頼も厚い。
姉妹艦のうちいくらかが戦後にイタリア、スペイン、西ドイツ、トルコ、ギリシャ、メキシコ、アルゼンチン、ペルー、ブラジル、台湾、韓国と供与されたため各国語が飛び交い、姉妹が揃うと誰が誰だか分からなくなるのが悩み。



…他国の艦娘紹介はこれで完了です。お待たせしました、次から本編に戻ります
239:2017/03/07(火) 02:47:30.59 ID:
提督「残念ね。…もっとも、一緒になっていたら複雑な気分だったかしら?」そっとチェザーレに言った

チェザーレ「まぁな。とはいえ、それは向こうも同じことだ…ところで、他の提督たちはどうなのだ?」

ガリバルディ「そうね、見に行きましょうよ」

提督「んー…。そろそろ掲示の前も空いてきたみたいだし…姫も一緒に行く?」

百合姫提督「そうですね…行きましょう」

エクレール提督「ならわたくしも行きますわ」

ミッチャー提督「それなら私も行くわ。エンタープライズ、フレッチャー。いい?」

エンタープライズ「私はオーケーよ、マーム」

フレッチャー「あたしも。とっとと行きましょうよ!」

ミッチャー提督「ファイン(よろしい)、なら行くわよ♪」


提督たちはそれぞれの艦娘と連れ立って、掲示されている貼り紙の前に来た。さっきまで中将、少将クラスで込み合っていたのもだいぶ収まり、新任らしい大佐や中佐たちは連れ立っている提督たちを見て場所を開けた…


提督「ありがとう。…えーと、タラント第六は……え」どいてくれた大佐に礼をいって掲示を探した…と、提督は自分の鎮守府の欄を見つけたまま固まった

エクレール提督「いったい何ですの?素っ頓狂な声をあげて…って、ありえませんわ!」

百合姫提督「どうしたのですか…まぁ、嬉しい♪」

ミッチャー提督「なに、三人ともどうしたのよ…って、本当なの?」


運命のイタズラか、はたまた何かの冗談か、「タラント第六」の欄には、「フランス、エクレール大佐。日本、百合野准将。アメリカ、ミッチャー准将」と、見事に三人の名前が並んでいた。


提督「えーと…とりあえず、改めてよろしくね」


240:2017/03/07(火) 11:48:19.78 ID:
…とんだ驚きが待っていたが講演会も無事に終わり、入り口には次々と送迎の車が来ていた。ミッチャー提督、エクレール大佐の車はもう来ていたので二人は先に乗って宿泊場所に戻って行ったが、百合野と提督はたわいない話をしながら時間をつぶしていた。


百合姫提督「あ…あの車ね。さ、行きましょう?」

足柄「ええ!少し肩が凝ったわよ」

龍田「早く帰って提督とカンピオーニ提督の関係をゆっくり聞かないといけないものねぇ」

提督「ふふっ…♪龍田、優しくしてあげてね」

龍田「分かってるわぁ、カンピオーニ提督。ちょーっと、「お話」するだけよぉ」

百合姫提督「…明日まで無傷でいられるかしら?」

足柄「自分でまいた種でしょうが…龍田、乗りなさいな」

龍田「そうするわぁ…きゃっ!」龍田は黒地に銀糸で流れる竜田川を描いた着物を着ていたが、足もとの石畳で下駄がすべった

足柄「ちょっと…!」慌ててつかもうとするがこちらも着物なので思うように身体を伸ばせない

百合姫提督「いけない…っ!」資料を放り出し駆けだしたが間に合いそうにない

提督「あっ!…ふぅ、よかったわ。けがはない?」…ぽすっ。とっさに飛び出し龍田を受け止める形になった提督。龍田が車止めに回ってきた車にはねられずに済んでにっこり微笑んだ

龍田「…大丈夫よぉ。ごめんなさいねぇ」提督の胸の谷間から見上げる龍田。着物が少しめくれて下の襦袢(じゅばん)と白いうなじがちらりと見える…

提督「よかった…可愛い龍田になにかあったら世界の美が一つ減ってしまうもの」

龍田「そんな、ほめ過ぎよぉ…///」

百合姫提督「よかったわ…けがはない?脚とかひねらなかった?」心配そうに聞く

龍田「平気よぉ…もう、提督は過保護にし過ぎよ」

提督「姫はそれだけあなたのこと大事に思っているのよ。無理もないわ、こんなに可愛い娘が慕ってくれるのですもの♪…さ、今は痛くなくてもひねったかもしれないわ。早く戻って足首を冷やさないと」つとあごに指を当てて顔を上げさせ、じっと見つめる提督。それから腰に手をあてて自分の乗る公用車にエスコートする…

足柄「ちょっと!いきなり口説くなんてイタリア人じゃないんだから!…イタリア人だったわ」

百合姫提督「…うふふふっ♪」

チェザーレ「…いくら提督とはいえローマでお遊びとは感心できんな。ドリアを泣かせたらローマの軍団(レギオン)が飾りでなかったことを教えることになるぞ?」

ガリバルディ「…ライモンドの悲しむ顔を見るくらいならガリバルディの名が伊達じゃないことをお見せするわよ?」

提督「…ごめんなさい。本当に心配だったからで悪気はないのよ」

龍田「…なら離してもらえるわよねぇ?」

提督「あら、ごめんなさい」手を離して軽く両手を上げた

百合姫提督「今度こそ行きましょう。…それじゃあ、またね」

提督「ええ♪…さぁ、私たちも行きましょう」


241:2017/03/08(水) 00:24:52.38 ID:
…数日後…


海軍所属の「ガルフストリーム」連絡・輸送機に同乗させてもらうことになった提督たち一行は、高級なビジネス・ジェット機であるガルフストリームのシートに座って、サービスのコーヒーをもらっていた。さっきまでは少しガタガタと揺れていたが、今は白い綿雲と紺碧の空、眼下できらめくサファイア色の海が目を楽しませ、リラックスさせてくれる。


提督「…ようやく安定したみたいね」

下士官「ええ、さっきはちょっと乱気流が…よかったらおかわりはいかがですか」

提督「ありがとう、もう結構よ…チェザーレ?ガリバルディ?」

チェザーレ「いやいや、もう充分堪能したぞ…二等軍曹、どうもありがとう」

ガリバルディ「ええ、ご馳走様」

下士官「…歴史でしか聞いたことのない方に礼を言われるっていうのは不思議な気分ですよ。欲しくなったらいつでも言って下さい」

提督「ええ、ごくろうさま」

提督「…ところで、みんなはうまくやっているかしら?」下士官が操縦室にコーヒーを持っていくのを見送りながら、提督はチェザーレに言った

チェザーレ「当然だろう?ドリアとライモンドがうまく仕切ってくれているさ。訓練メニューも組んでおいたではないか」

提督「そうよね…でも早く戻ってみんなに会いたいわ」

ガリバルディ「優しいわね、提督。…案外のんきにやっているかもよ?」

提督「それならそれでいいの。…過保護すぎるかしら?」

チェザーレ「いや、気にかけてもらえるのはいいものだ。…チェザーレはそんな優しい提督だからこそ恋をしているのだ」

提督「その、嬉しいわ…今度二人きりの時に耳元でささやいて欲しい///」

チェザーレ「あ、あぁ。そうだな…全く、ルビコン川を渡るのは勇気がいるな///」(ルビコン川…当時のチェザーレが元老院命令を破り、対立していたポンペイウスの領地に足を踏み入れた場所。その時に「賽は投げられた」と言ったとされる)

ガリバルディ「チェザーレ相手ではちょっと無理ね…。今は機会を待ちましょう…」

提督「ガリバルディ、どうかした?」

ガリバルディ「いいえ?…きれいな眺めねぇ」

提督「そうねぇ…」眼下の海を眺め、視線を遠くに向ける提督…


242:2017/03/08(水) 01:50:46.03 ID:
リクエストされた皆さま、長らくお待たせいたしました…これから駆逐艦×戦艦を投下します

………


…その頃・鎮守府沖…

「タラント第六鎮守府」では提督が「留守中にしておいて欲しいこと」のリストを作っておいたので、鎮守府の艦娘たちはそれに書かれている指示をこなしていた…とはいえ、日々の生活で必要なことは言われなくとも片付けられるし、訓練といっても軽く汗を流す程度だったので、留守の艦娘たちは和やかな生活を送り、別段苦労もしていなかった。
天気も良く、コンテ・ディ・カブールを旗艦とし、護衛のオリアーニ級駆逐艦四隻をつけた一個戦隊は真面目ながらも落ち着いた気分で、鎮守府沖数キロのところで砲撃訓練を行っていた…


カブール「主砲、斉射!」パウッ!…ドッ、ガーンッッ…!!周囲に余韻を残しつつ、前部三連装、連装砲塔の320ミリ砲が吼えた。訓練弾、しかも装薬は半分のはずなのに発砲のブラストで海面に波が巻き起こり、十数キロ先の的の周囲に大きく水柱が上がる。

カブール「次いで前部副砲、てっ!」連装120ミリ砲二基が火を噴く。回頭しつつ片舷三基、合わせて六門の副砲が次々と砲煙を噴き上げた。

ヴィットリオ・アルフィエリ「さすがだねぇ…私たちの主砲が副砲なんだものなぁ…」

アルフレド・オリアーニ「こらっ、ぼさっとしてないで左舷回頭二十っ!接近して雷撃用意!」提督からもらったイタリア国旗の三色リボンをなびかせ、滑らかにウェーキを描いて回頭を始める

ヴィンチェンツォ・ジオベルティ「まだだ、まだ…照準…入った!」533ミリ三連装魚雷発射管二基からするりと魚雷が射出され、白い雷跡を残して旗のついた的に向かった。

ジョスエ・カルドゥッチ「わたしも…行くよっ!撃て!」ジオベルティと入れ違うように射点に付き、魚雷を放った

アルフィエリ「照準よろし、てーっ!」

オリアーニ「目標…照準!発射っ!」ずーん…どっばーん!…と鈍い音が聞こえ、一瞬たってから水柱がそびえ立った。

オリアーニ「そのまま主砲、撃て!」単縦陣、右舷斉射の形で120ミリ連装砲二基を撃ちこむ

アルフィエリ「煙幕展張!離脱しよう!」

オリアーニ「よろしい!取り舵一杯!全速で離脱するわよ!」


近づいての雷撃、砲撃を終え、カブールを囲む形で帰途に着いた戦隊。硝煙の臭いと潮風が混じりあい、すっかり戦闘後のような緩んだ気分でいる。


アルフィエリ「それにしても、カブールお姉さんはすごいね…あんな大きい320ミリ砲を十門も備えているんだもの」

カブール「いえ、私は戦中タラント奇襲で大破着底。浮揚はしてもらえましたが、回航されたトリエステ(イタリア北部)で直らないまま敗戦を迎えて、ドイツ軍の手に落ちたあとは修理も進まず、最後は空襲で再度沈没…実質なにもしていないんですよ」

オリアーニ「でも、その分この姿で活躍してるし、私は十分すごいと思うわ」

カブール「ふふ…そうね。自由に動ける身体に豊かな感情、それに…こんなにも海って素晴らしいものなのね♪」

カルドゥッチ「うん、あたしもすごいと思うよ。…カブールお姉さん、1915年生まれには見えないものなぁ」

カブール「…年齢のことは言いっこなしよ。だいたい、この姿になったのはほぼ同じでしょう?」

カルドゥッチ「でもね…それでもだよね」

カブール「…むぅ、怒りますよ?」

ジオベルティ「いい加減止めなってば…どうなってもわたし知らないわよ?」

カルドゥッチ「そうだね、この辺にしとくよ」手をひらひらと振りながら冗談めかした

カブール「もう、身体は若いんですからお婆ちゃん扱いはやめてちょうだい」

オリアーニ「ほんと、妹たちが生意気いってごめんなさい…」

カブール「うふふ…いいのよ。こういうのも新鮮で面白いわ…そろそろ基地ね。お昼が楽しみだわ」

アルフィエリ「ほんと、お腹がすいたね」

………

244:2017/03/08(水) 16:39:35.57 ID:
…鎮守府・ドック…


無事に訓練を終えたカブールたちの戦隊は鎮守府のすぐ沖合で巨大な艤装を解き、鉄扉が開かれまぶしい光が射しこんでいるドックに、惰性でしずしずと入った。硝煙と汗で服がちくちくして、ここ最近の陽気と砲撃の熱気で身体が火照っている…。カブールたちはレンガ造りの船渠の端に付けられている階段で水から上がると、一息ついた。


カブール「ふぅ、いい運動になりました。…不謹慎かもしれませんが、戦中は全然戦闘できなかったので、こうして砲撃を行うと…なんというか、熱くなってしまいますね…///」普段はおっとりした容姿で奥ゆかしいカブールだが、今は頬を火照らせ、額にしっとりと汗をかいている…が、それだけではなく、瞳がとろんとしていて、妙に内股でもじもじしている

アルフィエリ「本当、いい運動だったよぉ。魚雷もきっちり当たったし、何ていうか…興奮しちゃった♪」熱っぽく言うアルフィエリは濡れて張りついた服を早く脱ぎたいので、浴場に向かおうとする。そのセーラー服風の上着が透けて、下の淡灰色のブラジャーが透けて見える…

カブール「そうね…お昼は何かしらね?」時々かすれたような息をつきながら、適当な相づちを打つカブール

オリアーニ「カブールさん、大丈夫?一緒に行きましょうか…?」オリアーニがしぶきで濡れた上着を脱ぎ、カブールの白くて柔らかい手を優しくつかんだ

カブール「え、ええ…///」オリアーニに返事をしているものの、その声は妙に艶っぽい

カルドゥッチ「どうしたの?久しぶりの運動でくたびれちゃった?」思いやりの気持ちはあるがいつも軽い態度をとってきた手前、冗談めかして聞くカルドゥッチ。濡れたスカートの裾を絞り、それから火照った顔を濡れた手で撫で回し、髪をかきあげた。

カブール「だから…お婆ちゃん扱いはやめてくださいな…」水気を絞るためにたくし上げたスカートからのぞいたカルドゥッチの白いふとももと、濡れてぴったりと張りついたハイソックスを凝視していたカブール

ジオベルティ「…カブールさん、具合が悪いなら医務室に行く?」カブールを下からのぞきこむように見上げたジオベルティ。その白に近い淡灰色のセーラーから赤みの差した白い肌が見え、汗の塩気と水っぽい匂いの混じった香りが立ち上ってきた…

カブール「いえ、「具合が悪い」とはちょっと違うのですが…」

オリアーニ「どうしたんですか、なにか心配なことでも?…私たちでよければ聞きますよ?」

カブール「ええ、その…少し恥ずかしいのですが」

カルドゥッチ「カブールお姉さん、もったいぶらないで早く言っちゃいなよ♪」

カブール「そう…ですね。そのぉ…」まるで内気な少女のようにもじもじして、なかなか言葉が出ない

アルフィエリ「…その?」

カブール「さっきから…身体が疼いて…正直、もう濡れてしまって…したくてたまらないの///」やっと言い切ったカブールは、両手で頬を押さえて少しうつむいた

オリアーニ「えっ…いや、まぁ…わかります。訓練や出撃って何だか興奮すると言うか、かーっとなりますもんね」

カブール「ええ…だからさっきから「浴場までは」と思って抑えていたのだけど…あなたたちの前でごめんなさい。でも…もう…我慢しきれそうにないわ///」そう言って力が抜けたように腰を落とし、壁に手をつくと、右手をするりとスカートの中に滑り込ませた

カブール「んっ…気持ちいいっ!…くぅ、んんっ♪…はぁぁ♪」くちゅ、くちゅっ…じゅぷっ♪大柄なカブールが壁に手を付き、オリアーニ級の四人の目の前で切ないような喘ぎ声と水音を立てて行為にふけり始めた

カルドゥッチ「おぉ…すっごいねぇ、ぞくぞくするよ♪」

オリアーニ「うわわっ///…カブールお姉さん…色っぽい///」




245:2017/03/10(金) 01:42:23.63 ID:
カブール「んぁぁっ…♪くぅ…んっ…はぁぁ♪…見られながらするのも…っ、気持ちいい…の、ねっ…んぁぁっ!」オリアーニたちの好奇と気恥ずかしさが混じりあったような視線を感じながら頬を紅潮させて喘ぐ

オリアーニ「…ごくり」熟れた甘い匂いをさせながら腰をくねらせ、とろけた表情のカブールに息を呑んだ

アルフィエリ「はぁ…はぁ♪カブールお姉さん…っ、私も、混ぜて…?」カブールだけではなく、アルフィエリも訓練で身体がたぎり興奮しているところだった。カブールに近寄り、足もとにすがりついて形のいいふくらはぎを舐めあげた…白くてもちもちなふくらはぎを舐め、時折かぷり…と甘噛みする

カブール「はぁぁ…ん!アルフィエリ、それ…気持ひいぃ…ですっ♪もっと…舐めて…ぇ♪」くちゅ…くちゅっ…と濡れた秘部をかき回すみだらな響きに、アルフィエリが滑らかな脚に舌を這わせる音と、カブールのねだる声が混じる…

ジオベルティ「カブールさん…♪わたしにも…手伝わせて?」

カブール「はぁ…んんっ♪えぇ…私の、火照りを…鎮めて…ください…っ♪」少し視線をそらせて恥ずかしげにしつつも、唇を突きだして求めた

ジオベルティ「カブールさん…♪……ちゅっ、ちゅぷっ…れろっ、じゅるっ♪」腰を突きだし誘っているような体勢のカブール、その半開きのぷるっとした艶やかな唇に自分の唇をあてがった…最初こそ遠慮がちなキスだったが、カブールもジオベルティも次第に我を忘れ、舌を絡めてお互いにむさぼり始めた

カブール「んふっ…んんぅ…じゅるっ、じゅぶっ…んぁ♪…気持ち、いいです…じゅるっ、んちゅっ♪」

ジオベルティ「んっ…ちゅるっ、じゅぶ…ん、じゅるぅぅ♪……はぁ、はぁ。なら、もう一回…ちゅぷっ…じゅるっ♪」

カルドゥッチ「カブール…こっちも疼いてるでしょ、お手伝いするね…っ♪」脇から身体を寄せて、大きく柔らかな乳房の下から手を回すと、遠慮なく揉み、先端をつまんだ

カブール「んぁ…そこ、いいですっ…あんっ♪もっと、乱暴でいいですから…揉みしだいて、好きなようにして…ぇ♪」

オリアーニ「はぁ、はぁ、はぁ…♪カブールさん…こっちも…いいですか?」…ぐちゅ…ぐちゅっ、ぐちゅっ、ずりゅっ♪…妹たちに身体を好き放題されて悦んでいるカブールを見て、オリアーニも我慢できなくなった…器用に足下のアルフィエリをよけて立ち、むっちりした腰に手をかけると、そのまま腰を擦り付け、カブールの手に自分の手を重ね、指を秘部に突き入れた

カブール「はい…♪んあぁっ!…オリアーニの指っ、いいっ…いいですっ♪もっと、奥まで…して♪」ずぶずぶっ…じゅぶっ、ぐちゅっ♪二人の重なった手が膣内をかき回すと、カブールはとろっと蜜を垂らし、ずらした下着の隙間から入ってくるしなやかなオリアーニの指にしたたらせた…

ジオベルティ「んふふっ…もったいないよ♪…ん、れろっ…じゅる…くちゅ、じゅぼっ♪」さっきから脚を舐めまわしていたが、そのままふとももに手をかけて身体を引き上げると、濡れそぼっている花芯を舐めあげた

カブール「んっ♪…あふ、んぁっ…舐めまわされて、よがってしま…んあ゛ぁぁっ♪」ひときわ敏感な所に舌が入り込んできて、思わず激しい喘ぎ声を出した

ジオベルティ「ここが気持ちいいんだ…ねっ♪…ぐちゅっ、じゅぶじゅぶっ、じゅるぅぅっ!」

カブール「あ゛ぁぁっ♪そこっ…そこ気持ちいいです…っ♪もっと…して…っ!」

オリアーニ「はぁっ、はぁっ…♪なら…私も…気持ちよくしてあげますね…っ♪」じゅぶっ、ぐちゅぐちゅっ!

カブール「あ゛っ、あ゛っ…ん゛ぁぁっ♪いい…っ、いいの゛っ…イ゛きま゛すぅっ♪」どぷどぷっ、どろっ…ぶしゃぁぁ…っ♪かすれたような叫び声をあげ、貴婦人のような普段からは想像もつかないだらしない表情で絶頂した

カルドゥッチ「…まだ、だよね?…遠慮しないでいいよ…こんなに悦んでくれるなら、もっとしてあげるよ…?」ずっしりとした乳房をこねくりまわしながら、欲情した瞳で見つめるカルドゥッチ

カブール「はぁ、はぁ、はぁ。ええ…もっとしたいです…私の事…思う存分…喘がせて下さい♪」


246:2017/03/11(土) 00:16:48.29 ID:
…同じころ・イタリア半島上空…

提督「みんなどうしているかしらね…チェザーレとガリバルディだけ連れてきてしまったから、カブールとアブルッツィはさみしがっているかもしれないわ」

チェザーレ「ふむ…しかしそれももう数時間のことであろう?…タラントまであとどのくらいであろうか?」

提督「えーと…タラントまでだいたい数十分、外国の提督が訪問するわけだからタラントの司令部で出迎えがあって…たぶん二時間はかからないはずよ?」

チェザーレ「ならば夕方ごろの到着か。まぁ、カブールには土産を渡して我慢してもらおうではないか」

提督「チェザーレも途中で買いこんでいたものね。…あらあら、ガリバルディはすっかりお休みね…可愛い♪」すぅ…すぅ…、と寝息を立てて眠っているガリバルディの穏やかな表情を見て微笑んだ。…後ろの席では百合姫提督が足柄の肩に頭を乗せて、小声で歌を口ずさんでいる

百合姫提督「♪~ふ・あ・ん・なー気持ち残したままぁー…町はDing・Dong遠ざかってい・く・わぁ~…」

提督「ふふふっ…姫も相変わらず可愛い♪…みんな、もうすぐだから寂しがらずに待っていてね♪」窓から南イタリアの空を眺めつつ、そっとつぶやいた
247:2017/03/11(土) 02:22:00.82 ID:
…一方その時、鎮守府・ドック…

ジオベルティ「んっ、じゅる…れろっ♪いいっ…気持ちいいですっ♪」じゅぶっ、じゅぶじゅぶっ…ぐちゅっ♪唾液をすすり、顔を舐めまわし、むさぼるようなキスを続けている…快感にとろけて目がうつろになったカブールは中腰のままジオベルティと唇を交わし、犬の飼い主のように顔中を舐めまわされて、唾液でべとべとにしている…

オリアーニ「あっ、あっ、あぁぁっ♪いいですっ!カブールさんの膣内ぁ…熱くって、ねっとりしててぇ…最高です…っ♪」ぢゅくっ…ぐちゅっ♪腰に抱き着いたまま指を熱い秘所に出し入れし、自分も腰をがくがくさせながらカブールのむっちりしたヒップを蜜でどろどろに汚すオリアーニ

カブール「はぁぁんっ♪…もっと…あ、んぅっ♪…私のっ、こと…ぉ、めちゃくちゃにして下さい…っ♪」内股で壁に手を付き、中腰でがくがくと身体をひくつかせ、喘ぎながらとろとろと蜜を垂れ流す…

カルドゥッチ「ここが気持ちいいんだよね…っ?ほら、遠慮しないでイっちゃおう?」ちゅぅぅっ…こりっ♪淡灰色の薄手のセーターをめくりあげると、ゆさゆさと揺れる胸の先端に吸いつき、軽く甘噛みした

カブール「あんっ、あふっ♪…ちゅうちゅうされても…っ、んんっ♪母乳なんて…っ…出ませ…んあ゛ぁ゛っっ♪」

カルドゥッチ「本当にこの牝牛さんはお乳が出ないのかな…っ?んっ、ちゅぱっ、ちゅぅっ…んちゅぅぅっ♪」

カブール「あひぃぃっ、こりこりっ…されるの気持ひいぃっ♪…気持ちいいですけどぉ…出ませんってばぁ♪」ぐちゅっ、ねちょっ…ぶしゃぁぁっ♪

アルフィエリ「でも…こっちからは、あまぁいクリームがとろとろ垂れてますよぉ?」じゅる、じゅるっ…ぐちゅっ!

カブール「んはぁぁ、そこっ…そこはっ、じゅぶじゅぶされると…ぉ、いっぱい出ちゃいます…っ♪…あんっ、舌が…這入って…来てっ…私っ…もう、イきますぅ゛っっ♪」どぽっ…どぷっ…とろとろっ…♪水たまりができそうなほど大量に蜜をぶちまけた

アルフィエリ「えへへぇ…カブールさんのこってりとろとろのクリーム♪…いっぱいかけられちゃいました♪…じゅるっ、ちゅるっ…んふふっ、おいしいっ♪」顔面にかかった蜜をしゃくっては舐め、ぐっちょりと濡れたセーラーをカブールのふとももに擦り付け喜悦の声をあげる

オリアーニ「…はあっ、はぁ、はぁぁっ♪…カブールさんっ、私もっ…イくぅぅっ♪」がくがくっ…ぶしゃぁぁっ♪オリアーニが蜜を噴きだし、カブールのグレイグリーンのスカートと、黒いレースの下着をすっかりべとべとにした…下着がぴっちりと張りつき、滑らかでたわわなヒップがすっかり透けている…

カブール「あんっ…お尻にもぉ…とろとろのシロップをかけられちゃいました…ぁ♪…よかったら、そのまま召し上がれ?」服を半分脱がされたみだらな姿で甘えた声を上げ、そのまま姿勢を落とすと膝立ちになった

アルフィエリ「じゅる、じゅぼっ…カブールお姉さん…じゅるっ、じゅるぅぅ♪…んぁ…レンガだから固いでしょう?…じゅぶっ…そのまま…ぐちゅ…わたしのこと…ぐちゅっ♪…下敷きにしちゃって下さいっ♪」

カブール「あふぅぅっ♪…私…あん、あんっ♪…重いから…ひぐぅぅっ♪」

アルフィエリ「だから…してぇ♪カブールお姉さんっ…のしかかって…ぐちゅぐちゅしてぇ…っ♪」

カブール「そう…?なら…えいっ♪」ずりゅっ♪…カブールのむちむちの身体が愛蜜でぬめり、いやらしい音をたてた

アルフィエリ「んん…っ♪すごくいいっ…むっちりしてて、いい匂いで…温かい♪…おまけに…ねとねと…っ♪」乳房の谷間に顔を挟み込まれ、全身を押しつぶされたようになりながら歓喜の声をあげる

カブール「あふっ…んんっ♪アルフィエリも…ぬめぬめしてて気持ちいいわ…っ♪」ずりゅ…ずりゅっ、ぬちゅっ♪…そのまま太陽に温められたレンガの上で腰を動かすカブールとアルフィエリ

カルドゥッチ「あぁっ、ずるいっ…♪」上向いているカブールの顔に花芯を擦り付け、奉仕させるカルドゥッチ

カブール「あんっ、んふっ♪…ちゅぽっ…れろっ…じゅるっ♪」

ジオベルティ「私もぉ…っ♪」カルドゥッチと隣り合ってカブールの前に立ち、ぐっしょりと濡れた秘部を押し付ける

カブール「んふふっ♪…ぷはぁ…もう、ちゃんと…してあげますから…♪」カブールは小柄な駆逐艦に「ご奉仕」させられている背徳感でぞくぞくしながら、舌先だけでれろれろと舐めまわし、柔らかな割れ目に舌を差しこみ、熱い蜜を浴びた

オリアーニ「こっちも…いいわ…ぁ♪」とっぷりと蜜がしたたる肉付きのいいふとももにまたがり、ぐちゅぐちゅと動く。下ではアルフィエリが秘部を重ねあわせ、これもぐちゅりと水音をたてて動いている…

カルドゥッチ「んぁぁっ♪…もう、イくっ、イ゛ぐぅぅっ!カブールっ、全部っ…飲んでぇ…っ♪」ひざをがくがくさせながら、カブールの顔面にぶしゃぁぁ…っ♪と蜜をかけた

ジオベルティ「はぁ、はぁ、はぁぁっ♪もう…イきますぅっ♪」とろっ…ぶしゅぅっ♪トロ顔で舌を垂らして、カルドゥッチとほとんど一緒に果てた

アルフィエリ「んんっ…んぐぅ、んぅぅっ♪」ぐちゅっ…どぷどぷっ♪こもった声をあげながら、カブールの豊満な身体の下でイったアルフィエリ

オリアーニ「んぁぁっ、はぁぁっ♪…いくぅぅっ♪」ぶしゃぁぁ…♪天を仰いで腰をがくがくさせ、カブールの腰から背中に蜜をほとばしらせた

カブール「んっ♪…ごくっ、ごくん♪…んぁぁぁっ♪」カルドゥッチとジオベルティの蜜をしゃぶり、口で受け止めながら絶頂した




248:2017/03/12(日) 00:59:05.35 ID:
カブール「あはぁ…♪んぐぅ…れろっ、ぢゅる…っ♪あん…っ、もっと…ぉ…いやらしい私に、ごほうび…くださぁい…っ♪」しばらく二人の花芯をしゃぶり、だらしないトロ顔にたっぷり蜜を浴びせられたカブール。それからしばらくオリアーニたちに良いようにもてあそばれ、脚を開かされたり、腰を突きだしておねだりさせられたりした…最後は床に寝転がって、服が半分脱げたままの状態で両手を上に投げ出した

オリアーニ「はっ、はっ…はぁぁ♪…またイくぅぅっ♪」欲望をかき立てられるみだらな姿のカブールに、たっぷりと愛蜜を浴びせかけた

アルフィエリ「いいっ…いいのぉ♪カブールお姉さんに…っ、お汁かけちゃうなんて…っ♪」ぶしゃぁっ…♪恥ずかしげに両手で頬を押さえながらも、タガが外れたようにカブールを汚すアルフィエリ…恥ずかしさと背徳感に目を輝かせ、思う存分べとべとにした

カルドゥッチ「カブールさんの身体は二人がぐちゃぐちゃにしちゃったね…でも、もっとかけちゃおう♪」ジオベルティのぐっしょりと濡れた秘部を責めたてた

ジオベルティ「うんっ♪…んぁぁっ!あひっ、しょこぉ…っ、いいよぉ…っ!」ぐちゅぐちゅっ…じょわぁぁ…♪ろれつの回らない舌で喜悦の声をあげ、カルドゥッチの責めでたっぷりと蜜を垂れ流した…どろどろになったカブールの身体からぽたぽたと汁がしたたる

カブール「あん…直接…かけちゃっていいですから…っ♪もっとぉ…んあ゛ぁぁっ♪」がくがくっ…びしゃぁぁっ♪カルドゥッチがいきなりぐちゅり…とつま先をねじ込み、背中を反らして絶頂したカブール。ねっとりした蜜が流れだすと、細い流れを作って船渠の海面にしたたり落ちた…


………

…数十分後・廊下…

カブール「うふふっ…本当に好き放題されてしまいました…でも、よかったですよ♪」…くちゅ、にちゅっ…ぴちゃっ♪歩くたびに床に蜜がしたたり、手すりに手をかけたカブールは腰が抜けて気だるい身体を引っ張るように歩く。やり過ぎて気恥ずかしげなオリアーニたちが反対側を支えてくれ、蜜や唾液でべとべとになった顔や手をできるだけ拭きつつ、浴場に向かっていた。

オリアーニ「本当にごめんなさい…そんなつもりじゃなかったのに、頭がぼーっとなったら、我慢できなくなってしまって…」

カブール「構いませんよ。最初に始めたのは私なんですから…んっ♪」愛液を注ぎ込まれていたエナメルのハイヒールが一歩ごとに、にちゅっ、ぬちゅっ…と音を立てる

カブール「…それにしても、とってもいやらしくて…気持ちよかったわ♪……機会があったら私のこと、また思う存分好きにしていいですよ♪」

カルドゥッチ「ふふふっ、嬉しいな♪カブールお姉さんってば、優しい顔してとんでもない変態なんだね♪」

カブール「まぁ、せっかくのハイヒールをこんなにしたカルドゥッチに言われるなんて…ふふ、でも…そうね。カブールは駆逐艦に好きにされて悦んでしまう、いやらしいお姉さんです♪」

ジオベルティ「あのぉ…よかったら、カブールさん」

カブール「なんでしょう?」

ジオベルティ「機会があったら…また上からのしかかってくれますか…身体がむっちりしてて、とっても良かったので///」

カブール「はい、いいですよ♪…あら、着きましたね。ここまで曳航ありがとう、オリアーニ、アルフィエリ、カルドゥッチ、ジオベルティ。…むらむらしたら、また誘って下さいね♪」困ったような、気恥ずかしい笑みを浮かべて、一人ひとりにキスをした…



249:2017/03/12(日) 01:21:17.81 ID:
…夕方・鎮守府への道路…


午後の陽ざしも赤みを帯びて西日になり始めた頃、提督たちの車列が白バイ警官の先導付きで鎮守府に向かっていた。車列は提督のランチアを先頭に、タラント司令部が用立ててくれた中型バスに乗り込んだ各国の提督たち。…准将二人、大佐一人を一緒くたにするわけには行かないとタラントの担当士官は文句をつけたが、結局鎮守府の駐車スペースがないことにして乗り切った。


提督「ふぅ、予想より早く着きそうね…さっきタラントで電話はかけたし、みんなでお出迎えしてくれれば立派に見えるでしょうね」

チェザーレ「うむ。チェザーレもそう思うぞ」

ガリバルディ「それにしても、空き部屋が多くてよかったわね」

提督「ほんとね…エーゲ管区の司令官の中には、来賓を泊める部屋がないから自分は作戦室にマットを敷いて寝るなんてぼやいている人もいたもの…」

チェザーレ「提督、見えたぞ」指を差す先には、午後の陽ざしで金色に輝く海と、湾曲した海岸を望む鎮守府が見えた

提督「本当ね。…まだ数カ月なのに、すごく懐かしい気分」

ガリバルディ「提督が馴染んでいる証拠だわ。いいことよ」

提督「そうね、ありがとう…あなたたちのおかげよ♪」

ガリバルディ「///」

チェザーレ「うむ、そう言ってもらえて光栄であるな」


………




250:2017/03/12(日) 01:52:16.44 ID:
…鎮守府・玄関…


車列が入り口近くの素っ気ない迎賓施設の前に停まり、提督とチェザーレ、ガリバルディは先に車から降りた。提督と鎮守府の艦娘たちが整列するなか、バスから降りた各国の提督たちが整列した。


提督「タラント第六鎮守府へのご来訪、心より歓迎いたします。敬礼っ」全体がばしっと敬礼を決めた。各国提督からの答礼を受け「休め」の体勢になった艦娘たち

提督「…以上、歓迎の式典を終わります。解散っ」いたずらっぽい笑みを浮かべ、ちろりと舌を出して見せた提督。…すると、ただいまを言う暇さえなくあっという間に艦娘たちに取り囲まれた

ライモン「お帰りなさいっ、提督っ♪」ん…ちゅぅぅっ♪

ドリア「帰って来てくれて嬉しいです♪提督がいなかった時間の分…キス、させて下さいね?」ちゅぷっ…れろっ…んちゅっ♪

エウジェニオ「ローマの可愛い娘にたくさん口づけされたことでしょうから…私から上書きさせてもらうわ♪」ちゅぅぅっ…くちゅぅぅ♪

提督「んっ…ぷは♪…もう、待って…そんなに…んんっ…キスされたら……我慢できなくなくなっちゃうから、ね?」

百合姫提督「まぁ…艦娘たちとずいぶん親密なのね…」

ミッチャー提督「…全く、笑えるわ」

エクレール提督「ま、まったく…あ、ありえませんわ!ふしだらなことこの上ないですわ!」

提督「…えーと、奥が本当の施設だからついてきてもらえる?」

ミッチャー提督「オーケー。行くわよ?」

エンタープライズ「アイアイ、マーム」

フレッチャー「アイアイ、マーム。…駆逐艦はずいぶん小さいみたいね」





255:2017/03/13(月) 01:09:06.33 ID:
…ぞろぞろと連れだって歩きながら出た言葉は、大柄なフレッチャーからすると当然の感想だったが、その何気ない言い方に二人の駆逐艦がピクリと反応した


ミラベロ「小さいからって、必ずしも幼いわけじゃないのよ…?」

リボティ「そう、私たちだって…いろいろ経験してきているんだよ…?」

大柄なフレッチャーに比べずいぶん小さいがずっと年上のミラベロ級の二人は、子供扱いがしゃくにさわったのか、フレッチャーの左右に立っていやらしく身体を擦り付け、重さを計るように乳房の下に手を添えてささやいた

フレッチャー「ヘイ、ちょっと…そういうことするにはまだ早いんじゃない?それともイタリアでは当たり前なの?」フレッチャーの困惑した声を聞きつけ、前の方で艦娘に取り囲まれていた提督が振り返った

提督「…ミラベロ、リボティ?」…必要以上ににっこりしている提督

ミラベロ「…はぁーい」

リボティ「…でも子供扱いは嫌だな」

ミッチャー提督「あぁ、うちのフレッチャーがごめんなさい。でも、悪気はないのよ?…フレッチャー、彼女たちに謝りなさい」やはり事態に気づいて、フレッチャーに反省を促した

フレッチャー「アイアイ、マーム。…ソーリィ、悪かったわ…よかったら水に流して仲良くしてくれる?」片手を差し出す

提督「ですって、ミラベロ?リボティ?仲直りしてくれるわよね?」

ミラベロ「謝ってくれたし、いいわ。駆逐艦、ミラベロ級。カルロ・ミラベロよ」

リボティ「同じくミラベロ級、アウグスト・リボティだよ。よろしくね」それぞれ握手して、背伸びをすると左右の頬に挨拶のキスをした

フレッチャー「んっ…イタリアのあいさつはこうだったわね///…フレッチャー級駆逐艦、フレッチャー。対空、対艦、対潜、とりあえずなんでもできるわ。よろしく」

提督「よろしい♪」

ミッチャー提督「悪いわね、フランチェスカ。…まったく、口が軽いんだから。って……アォ、ジィース!とんでもなく大きい鎮守府じゃない…ノーフォークの私の所より立派よ。すごいじゃない!」入り口正面の建物だけかと思って道を進み、別荘じみた本棟を見てたまげる

エンタープライズ「全くすごいわね」

提督「環境はすごくいいわ。羽を休めてくれたら嬉しいわ…あんっ♪…もう、エウジェニオったら、どこ触ってるの♪」するりとヒップを撫でられ、甘い声で形ばかり叱った

百合姫提督「それにこんなにたくさんの艦娘たち…仲もよさそうね」…提督の回りにまとわりついて話しかけたり荷物を持とうとしたり、時々身体を触っている艦娘までいるのを、百合姫提督はほほえましく眺めた

龍田「…私の薙刀を貸しましょうかぁ?」

百合姫提督「…いいえ。私はフランチェスカのそういう型に押し込まれていないところが好きなの」

龍田「健気ねぇ…」

百合姫提督「…それに私は力がないから、本気だったらお薬で眠ってもらってからにするわ…♪」

足柄「……龍田もアレだけど、提督も結構似たものどうしなのよね…」

龍田「あらぁ…何か言ったかしらぁ?」

足柄「何も…ほらやっぱり」

百合姫提督「んー…?何か言った?」

足柄「何でもないわよっ!…それにしても美人が多いじゃない…泥棒猫に取られないようにしなきゃ…」

リシュリュー「しかし広いですな…提督がこのように大きな所と付き合いがあれば、トゥーロンに戻っても何かと影響力がありましょう」

エクレール提督「…信じられません…なにかコネでも使ったに違いありませんわ!」

提督「…そういうのはないから、きっと指揮能力で評価してもらっているんでしょうね。…そちらはどうなのかしら?」

エクレール提督「ぐっ…!」

ジャンヌ・ダルク「提督、連中は数ばかりいても烏合の衆です!きっと栄光あるフランス国旗にひざまずくことでしょう!」


256:2017/03/13(月) 01:55:53.88 ID:
ピシッ…常にフランスの栄光をたたえ、神の加護を唱えるジャンヌ・ダルクだが、場所が悪かった。…その言葉が聞こえた瞬間、周囲の歓談がいきなり静まった。

提督「あー…やっちゃったわね」額に手を当てて首を振る提督…

ジャンヌ・ダルク「やはりフランスの栄光にはかなわないのでしょう!モン・コマンダン(私の司令)!ご安心なさいませ、この聖女ジャンヌがお側におります!」

エクレール提督「ジャンヌ…!駄目ですわ…っ!」小声でたしなめる

リシュリュー「…ふむぅ」策士らしく、そっとジャンヌ・ダルクから離れた

チェザーレ「…チェザーレの耳には小娘が何か言ったように聞こえたが」

ドリア「あら…可愛いお嬢さん、面白いことをいいますね…♪」

ガリバルディ「へぇぇ…ジャンヌ・ダルク、だったわよね?私はイタリア統一したけど、貴女はフランス統一できたの?」

レオーネ「このレオーネが駆逐艦だからって、獅子の尻尾を引っ張るとはね…「面白い奴だ…殺すのは最後にしてやる」かな」

ジャンヌ・ダルク「…ひっ!…このジャンヌ、決して屈したりは致しませんわ!」

エウジェニオ「あら、そう。…なら、力でねじ伏せるのも面白そうね♪泣いておねだりするまで…させちゃおうかしら♪」じゅるりと舌なめずりしそうな勢いでジャンヌ・ダルクに視線を這わす

ニコ(ニコロソ・ダ・レッコ)「…それ、面白そう♪…その時は混ぜてくれる?」

ジャンヌ・ダルク「…ひぃぃ!司令、そして神よ、わたくしをお救い下さいませ!」

提督「はぁ……みんな、いい加減になさい?…泣きそうじゃない」

チェザーレ「うむ…提督が言うなら致し方ないな…皆も止めておこうではないか」

ガリバルディ「そうですね。エウジェニオ、止めましょう」

エウジェニオ「残念ね♪泣いて懇願するフランス娘を滅茶苦茶にするって、なかなか刺激的だと思うのだけど…」

ガリバルディ「また今度にしなさい」

ジャンヌ・ダルク「このジャンヌ、泣いてなどおりません!」

エクレール提督「全くですわ…でもここはイタリアですから、少し気をつけなさいな…」

ジャンヌ・ダルク「…申し訳ありません、提督。このジャンヌがもっと立派なら…このような辱めを受けずに済んだものを」

提督「はぁ…全くもう」








257:2017/03/13(月) 02:24:37.62 ID:
…鎮守府・食堂…


本棟の空き部屋にそれぞれの提督、艦娘を割り振り、全員堅苦しい正装を着替えてから改めて集まった。窓の外は暮れていく夕空と海の眺望。窓を開けると涼しい風が吹き、波の音が心地よく響く…


百合姫提督「わぁ…素敵ね」提督との甘い一時を想像して胸をきゅんきゅんさせ、海に見入った

ミッチャー提督「イタリア海軍って予算あるのね…こっちなんてソファーから絨毯から全部自費よ」艦娘にいい環境を与えてやりたいと思っているミッチャー提督は、贅沢な設備にため息をついた

エクレール提督「…なかなかですが、家具の趣味が今一つですわね」かなわないなりにどうにかやり込めようとした

提督「ふふっ、ここは「憩いの場所」ってところね。いつ居ても構わないし、自分でやるなら好きな時にお茶が飲めるわ。…夕食までまだ時間があるし、しばらくおしゃべりでもしましょうか…今お菓子を用意するわ」

百合姫提督「あ、フランチェスカ」

提督「なぁに、姫?」

百合姫提督「せっかくだから、持ってきたお土産を渡したいの…足柄、龍田」

足柄「はいはい、全く重かったこと…私に足柄山の金太郎ゆずりの力が無かったらへばってたわよ?」

龍田「そうねぇ…。こんなに用意して、事前に会えると分かっていたとしか思えないわぁ」


どさどさっ…持ってきたトランクの二つ分を開け並べると、長机の半分ほどに箱や袋が積み上がった。


提督「これ全部…?」

百合姫提督「ええ、せっかくだから各地の美味しいものを持ってこようと思って…艦娘の娘たちもたくさんいるけど、足りるかしら?」

提督「むしろ余るでしょう…ディアナ、冷蔵室の空きを確認しておいてもらえる?」

ディアナ「よしなに」相変わらず青いルージュをひいたディアナが厨房から出てきた

提督「どう?」

ディアナ「きっと入るでしょう、心配いりません」

提督「そう、ならよかったわ。ありがとう♪」ちゅっ…と白い頬に口づけをすると、ディアナは「まぁ…」と言って頬を赤らめ、ティーセットを取りに厨房に戻った

提督「…それで、と。どれも美味しそうだけど、何があるのか紹介してほしいわ♪」

百合姫提督「はい♪」



258:2017/03/13(月) 02:29:47.83 ID:
…しばし百合姫提督のお土産紹介が続きます。各地の銘菓・名物を用意しましたが、なにか地元の名物があれば追加しますので遠慮せずにコメントしてくださいね…
259:2017/03/13(月) 02:50:04.98 ID:
ミッチャー提督「ずいぶんあるわね、しまったわ…牛一頭くらい持って来ればよかったかしら?」

提督「うふふっ、そんなのどうするのよ♪」

ミッチャー提督「丸焼きとか…?まぁいいわ、日本のお菓子は繊細だし、早く見たいわ」

提督「そうね。姫、開けてみて?」

百合姫提督「なら北からにしましょう…まずはこれね」白い紙箱に水彩画のような花の絵が描きこんであり、箱を開けると個包装された洋菓子が並んでいる…

提督「これは?」

百合姫提督「北海道、「六花亭」のチョコマロンと百歳(ももとせ)ね。…チョコマロンはココア生地にマロンクリームを挟んで、チョコレートをかけた丸いお菓子で、百歳は船形のパイにジャムを入れたお菓子よ。ここのお菓子はバターサンドが有名だけど、こっちの方が好きだから、知り合いの提督に送ってもらったの…どれもとっても美味しいわ…」

提督「聞いているだけで美味しそうね♪…で、次が…ビスケット?逆さにしたお皿みたいな形だけど…」

百合姫提督「青森の南部せんべいね…素朴な塩気の硬いおせんべいで、地元では味噌汁に入れることもあるわ…。混ぜてあるのは黒胡麻と…ピーナツの二種類ね。私はこれの耳を食べるのが好きなの」

提督「おせんべいって、丸くて醤油味だから茶色をしていると思っていたわ…塩味って言うのは意外ね」
260:2017/03/14(火) 00:34:47.32 ID:
秋月型あたりもほぼ夕張型サイズだけども
フレッチャー級ってレーダーピケットや対空メインでこなす為に大型化して大型軽巡並みのサイズなんよね
日米の駆逐艦は外洋を長距離走る前提の設計だから他国より大型化な傾向ではある
261:2017/03/14(火) 12:04:31.65 ID:
>>260

だいたいその通りです。…むしろ「夕張」は平賀造船官によってカタログスペックのみを重視したので乗員の事を無視して建造され「寝るところもないし、実験艦なのか実戦に投入する軽巡なのか」と批判も多いところですから、むしろ秋月型が妥当な大きさと言うべきでしょうね

…フレッチャー級は前々級と前級のベンソン級、リヴァモア級が窮屈だったので、軍縮条約の失効もあって大型化しました。対空兵装とレーダーを乗せるとどうしてもこのくらいになってしまうのでしょう。たしかに太平洋戦域の艦は大きくなる傾向はあります


本編は今夜あたりにまた投下しますのでお待ちください…
266:2017/03/15(水) 01:15:56.15 ID:
………

提督「で、次が…何かしら?」

百合姫提督「これは岩手のかもめの玉子よ。黄身あんを包んでホワイトチョコレートでコーティングしたもので…開けた方が早いわ…」箱を開けて紅白の和紙で包まれている個包装を一個づつ破る…中から卵型のイースターエッグのような菓子が出てきた

提督「あら、赤と白があるの?」

百合姫提督「縁起のいい「紅白かもめの玉子」よ。せっかくお茶を淹れてくれたのだし、よかったらどうぞ?」二箱あるかもめの玉子を次々に出して配る

ライモン「わ、ありがとうございます!…あんこって黒いものと思っていましたけど、クリーム色で可愛いです…あむっ……美味しい♪」

アッテンドーロ「姉さん、せっかくだから紅白半分こにしましょうよ!」

ライモン「え?わたし、もうかじってしまったわよ?」

アッテンドーロ「かじりかけでいいわよ…姉妹じゃない♪」

ライモン「そう…?なら、あーん」ライモンが半分食べたかもめの玉子を指でつかみ、唇を寄せたアッテンドーロが指ごとくわえた…

アッテンドーロ「んー…味は同じみたいね。はい、こっちの赤いのも…あーん」

ライモン「あーん…ふふっ、分け合うと美味しいわ♪」

百合姫提督「あぁ…こういうの、いいわね…ごちそうさま♪」頬に手を当て目を細め、優しく微笑んだ

提督「うふふ、そうねぇ♪」

足柄「…ちょっと、まだ岩手までしか進んでいないじゃないの!」

百合姫提督「あぁ、そうだったわ…えーと、次はどれだったかしら?」

龍田「秋田だから…これじゃない?」

百合姫提督「そうそう、これね♪…これも説明しにくいし開けちゃいましょうか?」

ミッチャー提督「ずいぶんあるのねぇ!…私もアップルパイくらい焼いて持って来ればよかったわ」

エンタープライズ「マーム、確かにマームのアップルパイは美味しいけど、張り合ってどうするのよ。だいたいいくら何でも日本の提督さんが持ってき過ぎなのは見れば分かるでしょう?」

足柄「しゃくにさわるけど…まぁ、普通そう言うわよね。…だって提督ってば「全国のお土産一個づつは持っていきましょう」とか言って、地方のアンテナショップだの知り合いの提督だのに電話かけまくってトランクいっぱいに詰め込んだのよ?」

龍田「子供みたいで可愛いわよねぇ♪」

提督「…確かに可愛いわね♪」

百合姫提督「だって…「フランチェスカに会えるかも」って思ったらいっぱい持っていきたくなったんですもの」

提督「///」…きゅんっ

足柄「…あぁ、あっつい!私にだってそんな顔したことないわよ!」

提督「…姫、自分の艦娘たちを泣かせちゃだめよ?」

足柄「慣れっこだから泣かないわよ!」

龍田「そのかわり噛みついているわよねぇ」

足柄「狼じゃないっての!」

提督「何だかんだで信頼しているのね…で、結局これは何?」袋から出てきたのは竹の皮が二枚…どうやら間に何か挟まっているらしい

百合姫提督「これは秋田の「さなづら」。似たようなものは各地にあるけど、ここのは珍しい山ぶどうの果汁を水飴を煮固めたものよ。固いゼリー…でいいのかしら?」竹の皮をパリッ…パリリ、と剥くと、透明な紫色で板状のゼリーが出てきた。表面は竹の繊維の形が写って、わずかにざらざらしている

提督「まぁ…綺麗な色ね。ステンドグラスみたい」

百合姫提督「さ、どうぞ?」テーブルにあった食卓ナイフで短く切り、つまんで差し出した

提督「いただきます。…んーっ!…甘酸っぱくて風味豊かね、美味しい♪」かじるとグミくらいの固さで、山ぶどうの風味が優しく広がる…複雑な味ではないが、それだけに材料でごまかしが出来ないのが分かる

百合姫提督「よかった♪…コーヒーにはあんまり合わないかも知れないけれど、みんなもどうぞ?」

フレッチア「!…美味しいっ!日本らしい自然なお菓子だねぇ」小さくかじり、それから稲妻が走ったような表情を浮かべて無心に食べる

フォルゴーレ「この夕暮れの空みたいな色も綺麗…美味しいわ」食べながらしきりに感心している

百合姫提督「よかったわ。日持ちもするし、ちょっとづつ食べられるわ♪」
267:2017/03/15(水) 01:19:44.68 ID:
>>265

けっこうかかるかもですが、気長に待っていてもらえればちゃんとやります(いつになるやら…)。しばしまったりお茶の時間(という名のステマ)が続きますが我慢して下さい
268:2017/03/15(水) 02:31:14.52 ID:
百合姫提督「次は…これかしら」細長い紙の箱を取り上げる

足柄「順当にいけばそうでしょうね」

百合姫提督「…ところで、さっきからいくつも開けているけどお夕飯に差し支えないかしら?」

提督「切り分けているから一口づつだもの、大丈夫よ。せっかくだから開けてみて?」

百合姫提督「そうね」

提督「…ディアナ、せっかくだから貴女も座って?」

ディアナ「よしなに…では失礼します」ライモンが空いている椅子を引き寄せてくれる。ディアナは折り目正しくライモンに一礼すると椅子に腰かけた

百合姫提督「…フランチェスカ、この娘は?」

提督「彼女は高速スループ艦、ディアナ。月と狩りの女神が名前の由来だから艤装には弓もあるけど、戦中と違って高速輸送任務はないから厨房をお願いしているの」

エクレール提督「…フランス語ならディアーヌですわ」

ミッチャー提督「英語ならダイアンね。いい名前じゃない」

ディアナ「お褒めにあずかり恐縮です」

百合姫提督「そうなの。……龍田」

龍田「ええ……ユニバース!…よねぇ」小声でぼそっとささやいた

ディアナ「なんでしょうか?」

百合姫提督「いえ、美味しい紅茶ね。ありがとう」

ディアナ「これはご親切に」

提督「?」

百合姫提督「えーと…それで、これは山形名物「古鏡」(こきょう)。「きんつば」っていう古い和菓子に似ているけど、見ての通り円形だから弥生時代の銅鏡に見立てて「古鏡」っていうの」いくつかに切り分けた

提督「外の白いのは砂糖衣ね?それで中のあんこが固めてあって…中に餅が入っているの?」

百合姫提督「似ているけど求肥(ぎゅうひ)ね。お餅より柔らかくて和菓子に使われるの…説明するより食べた方が分かるわ、はい♪」

提督「あーん。……表面は砂糖でじゃみじゃみしているけど、思っていたほどくどくないし…美味しい」

ドリア「んっ♪…この求肥…でしたか?柔らかさも甘さも提督のお乳みたいで美味しいです♪」

足柄「げほっ!ごほっ!」

百合姫提督「…あの、よかったらお名前を教えて頂けますか?」

ドリア「これは失礼しました。私、デュイリオ級戦艦二番艦、アンドレア・ドリアです。初めまして、日本の提督さん♪」

百合姫提督「初めまして、百合野です。…ドリアさん、フランチェスカのおっぱいはもっとむちむちしていて揉みごたえがありますよ♪」

ドリア「ふふ…そうですね、言いすぎました♪」

提督「///」

269:2017/03/16(木) 01:59:34.94 ID:
ミッチャー提督「うわ…甘ったるいオーラが目で見えるわ……」

フレッチャー「マーム…この空気ってば、ハワイ辺りのチョコレートくらい甘いんじゃない?…ブラックのコーヒーでよかったわ」

エクレール提督「あぁ、もう!爛れた生活を送っていたのは十分わかりましたわ!…黙ってお菓子を頬張っていて下さいな!」

百合姫提督「まあまあ、次のを開けますから怒らないで下さいね」

エクレール提督「糖分が足りていないわけではありませんわ!」

提督「姫、いつもだから気にしなくていいわよ?…これも美味しそうねぇ♪」

百合姫提督「宮城名物「萩の月」よ…カスタードをスポンジ生地で包んだ洋菓子だけど、ふわふわで美味しいの♪」

提督「あら、本当ね…とっても柔らかい♪…デュイリオ、貴女はいつもドリアにゆずってあげて優しいから、ごほうびをあげる♪…はい、あーん♪」

デュイリオ「あら、そんな♪お気遣い嬉しいわ。…ドリア、ちょっとだけわがまま言わせてね?」

ドリア「うふふふ…気にしないで?…姉さま♪」

提督「ドリアも譲ってくれてありがとう♪」

ドリア「ふふ、いいのよ♪…最近ずっとベッドが一緒だったもの、姉さまにも良いことがないと…ねっ♪」ウィンクを投げ、ティーカップの紅茶をすすった

デュイリオ「あむ…っ。…まぁ、美味しいこと♪昔はなかなかお菓子もいただけなかったから…いい時代ねぇ♪」ぺろりと提督のフォークを舐めて返す

提督「そうね。そのせいかしら、みんな甘いもの好きよね?」

百合姫提督「こっちもそうよ。羊羹やお饅頭を買ってくると大騒ぎになるの」

ミッチャー提督「ふぅん…こっちのレディたちも人並みには好きだけど、そこまでじゃないのは昔の影響なのかもね」

フレッチャー「そうよ、だってアイスクリームくらい作れるから!」

龍田「…羨ましいわぁ…こっちは水晶汁粉がせめてものぜいたくだったのに」(※水晶汁粉…大戦末期に小豆が不足し、単に砂糖を溶いたお湯に餅を浮かべた海軍のおしるこ。透明なので苦し紛れに水晶汁粉と呼んだ)

百合姫提督「もう…だから甘いものはしょっちゅう買ってきてあげているじゃない」

龍田「そうねぇ…いっぱい食べられて幸せよぉ」

提督「…けなげね。この後の夕食、いっぱい食べていいから遠慮しないでね?」

百合姫提督「ありがとう、フランチェスカ。…じゃあ、残りは夕食の後にしましょう?」

足柄「この調子でも数日どころか一週間以上はかかるわよ」

百合姫提督「そうね…交流期間が長くてよかったわ♪」

273:2017/03/17(金) 01:25:21.42 ID:
………

…夕食時…


提督と艦娘たちはお茶を飲みながらなし崩し的に集まっていたので、ティーセットを脇にどかすとそのまま夕食に入った。周囲は夜のとばりが下りて星がきらめき、いくつか開けてある食堂の大きい窓からしっとりした夜風が入ってくる。提督たちはひとかたまりに座り、左右にそれぞれの秘書艦、随伴艦が座った。
卓上には客人を迎えるためにろうそくが灯され、中央には豪奢な花が活けてある…


提督「それにしても、姫はあいかわらず綺麗ね…秘訣は何かしら?」

百合姫提督「なぁに、突然ね…?」淡い紫の地に鶴と白百合の入った着物を着て、少し色っぽく奥襟を後ろにピンと伸ばしている。髪はまとめて結ってあり、白いうなじがのぞく…

提督「いえ、最初に会った時から全然変わってないから」

百合姫提督「そうねぇ…食べ過ぎたり、飲みすぎたりしないこと…かしらね?」

提督「う…」

ドリア「あら、また増えたんですか?」くすっと笑った

提督「だって、美味しいのよ…それに我慢は毒だから」

ライモン「それに増えても全部胸とヒップに行くじゃありませんか…うらやましいです」

ミッチャー提督「確かにバストが大きくなったような気はしてたけどね、やっぱり?」

提督「結構苦労するのよ…?下着がきつくなったから買うはめになったし、肩こりがひどくて…」

百合姫提督「大きいと大変なのね…運動は?」

ドリア「それが提督は運動が嫌いで…よくやるのは水泳ぐらいなんです」

提督「だって身体が重いのよ。身体と胸が弾むタイミングに時間差があるから走りにくいし…一回くらい鹿みたいに軽やかに走ってみたいわ」

ミッチャー提督「それ、わかるわ。まぁ、ないものねだりなのよね…私だって小さいころは白雪姫やらの童話を読んで、「雪のように真っ白い肌」にあこがれたもんよ?」

提督「みんなあるのよね…さ、グラスもいきわたったし乾杯しましょうか」ディアナたち補助艦艇の面々を煩わせないように、ドリアとライモン、ガリバルディがシャンパンの瓶を持った

ミッチャー提督「ワーオ…シャンパンじゃない!…なにここ、高級ホテル?」

提督「エクレール提督の故郷フランスにも敬意を表して、スプマンテじゃなくてシャンパンにしてみたの」

エクレール提督「まぁ、ありがたい配慮ですわ。ですがわたくしの国のものですから少しうるさいですわよ……っ!?」ドリアたちがアイスバケットから取り出した瓶を見て唇をかんだ

ミッチャー提督「どうしたのよ?嫌いな銘柄だった?」ポンっ!…と軽やかな音を立てて栓が開き、グラスでしゅーっと心地よい音を立てる金色のシャンパンを眺めつつ聞いた

エクレール提督「い、いえ。好みの銘柄ですが…その、大丈夫ですの?」

提督「何が?」注いでもらいつつにっこりとほほ笑んだ

エクレール提督「いえ、だって…これ、モエ・エ・シャンドンに、こっちはドン・ペリニョン…ヴーヴ・クリコまでありますの!?」

提督「ええ、そうね。さぁ、乾杯しましょうよ♪」

ミッチャー提督「…フランチェスカが破産しませんように」

提督「うふふふっ…なにそれ。……世界の海が平和になりますように、でしょ?」

百合姫提督「そうですね。平和になりますように」

ミッチャー提督「いいわねそれ。七つの海が平和になりますように…ただし艦娘たちと一緒にいられますように、も追加ね」

エクレール提督「…世界の海が平和になりますように。コート・ダジュールの海岸でのんびりできないなんて嫌ですもの」


…提督たちはグラスを軽く持ち上げ、シャンパンをすすった
274:2017/03/17(金) 02:14:48.60 ID:
提督「今日はごちそう尽くしだから、頑張って食べてね♪」

百合姫提督「頑張ります…」

足柄「帯をゆるめにしておけばよかったわね…イタリアのごちそうなんて久しぶりだもの!」髪を結い上げ、浅葱(あさぎ)色に牡丹の花を染めた着物をまとい、少し袖をたくし上げた

龍田「私はイタリア料理なんて初めてよぉ」黒地に雷雲と二匹の龍が絡み合う任侠物めいた着物を着た龍田。よいしょ、と軽く座りなおした

提督「さぁ、開けましょう♪」蓋つきの皿や鉢を開ける提督とドリア。前菜から色とりどりで、鮮やかな赤や黄色がろうそくに照り映える

ミッチャー提督「うーん、すごい!」

ドリア「おとりしましょうか?」

ミッチャー提督「イェス。エンタープライズとフレッチャーにもお願い」

ドリア「はい」


前菜は無難にラディッシュやチコリを散らしたサラダと、サーモンのマリネ。それと日本の艦娘たちは生の魚貝類が好きだろうと生牡蠣にレモンを添えたもの。冷菜の皿には氷のはいったお盆が敷いてあり、露が降りている


足柄「生ガキじゃないの、もらうわよ!」

フレッチャー「オイスター!…今月は「R」が…付いてるし、あたしも食べるわ!」

ドリア「…「R」って何の事です?」

ミッチャー提督「ああ、それ?英語圏じゃよく言うのよ。六月とか七月みたいに、その月の名前に「R」の文字がない月は貝類は止めておけっていうの…フレッチャー、わざわざ用意してくれたんだから、そういうことも考えてくれているに決まっているでしょうが」

フレッチャー「ごめんなさい、マーム」

ミッチャー提督「私じゃなくてフランチェスカに」

提督「いいのいいの、気にしないで?多分夏場は生ものが痛みやすかったり貝毒や出るから言うのよね」

百合姫提督「そうね。日本でも夏は避けるわ」

足柄「まぁ、まだ夏じゃないし……って、美味しいわこの牡蠣!…冷酒できゅーっとやりたいわね」

百合姫提督「…ふふふ」

足柄「な…何よ?おかしい?」

百合姫提督「いいえ?…はい、これ」かたわらに置いてあった大きい巾着袋から日本酒の四合瓶を取り出した

足柄「さすが提督、分かってるわねぇ!」

百合姫提督「せっかくだからと思って…フランチェスカ、別に用意してくれたシャンパンが嫌いなわけじゃないのよ?」

提督「気にしてないわ♪…細いグラスでいいかしら?」

百合姫提督「そうね…シャンパングラスでいいわ」

ライモン「なら取ってきます」

提督「いいの、座ってて?…少し待っていてね、足柄?」

足柄「新しいのなんていいわ、これに注ぐから!提督を歩かせるなんていけないもの、私が自分で取って来るわ!」

提督「せっかくのお酒なんだから新しいのに入れないと♪…それに着物じゃ歩きにくいでしょうし、どこに何があるか分からないでしょう?」

足柄「それはそうね…でも何だか悪いわね……龍田も飲む?」

龍田「いいわねぇ、いただくわぁ♪」

提督「なら…姫も飲むわよね?」

百合姫提督「そうね、せっかくだから少し…」

提督「はいはい、なら待っていてね♪」
275:2017/03/18(土) 01:59:03.67 ID:
………

提督「お待たせしたわね。さぁ、どうぞ」

百合姫提督「ありがとう、じゃあ遠慮せずに頂きます…。足柄、龍田、注いであげるわ」

足柄「グラスはイタリアの提督さんに持ってきてもらうしうちの提督には注いでもらうしで、何だか悪いわ…って、八海山じゃない。いいわねぇ!」

百合姫提督「気に入ってくれた?…はい、龍田も」

龍田「あらあらあら、こんなにいっぱい…私を酔わせるつもりかしらぁ?」

百合姫提督「くすっ♪…龍田が酔っているところなんて見たことないわよ?」

龍田「そうだったかしらぁ?」

足柄「確かに見たことないわねぇ…まぁいいじゃない、いただくわよ?……あー、美味しいっ。最高ねぇ!」くーっと冷酒をあおり、生牡蠣をちゅるっ…とすすった

百合姫提督「そう?なら私も…ふふっ、本当ね。美味しい…♪」するりと小ぶりで上等な牡蠣をすすり、軽く日本酒を飲んだ

龍田「本当ねぇ、美味しいわぁ♪」

エクレール提督「ん…ちゅる……美味しいですわね、よく冷えたシャブリがあれば完璧ですわ…ジャンヌ、貴女は食べませんの?」

ジャンヌ・ダルク「生の貝をすするなど…とんでもありません!」

エクレール提督「そうですの…なら無理にとは言いませんわ」

リシュリュー「ふむ…余も止めておきますかな。それよりこちらのごちそうを頂くとしましょう」

提督「なら取ってあげるわ♪」

リシュリュー「これはこれは…メルスィ」

提督「いいのよ…私も取ろうと思っていたから……んー、美味しい♪」…皿に取ったのは四角い銀色の容器に列を作って並べてあるローストしたスペアリブで、ローズマリーや香辛料の効いたソースがかけてある。フォークとナイフでうまく骨から削ぎ、しっかりと噛みごたえのある肉質を楽しみつつ、ポーラが選んだ濃い赤ワインをすすった。

ライモン「本当に美味しいですね♪…よかったら何かお取りしましょうか?」

足柄「そうねぇ…じゃあその「フーカデンビーフ」がいいわ」

ライモン「フーカデン…ビーフ、ですか?」取り分け用の大きいフォークとスプーンをもってまごついた

百合姫提督「ミートローフよ、ライモンドさん。帝国海軍ではそう呼んでいたから」

足柄「あぁ、最近はミートローフって言うのだったわね」

ライモン「あぁ、ミートローフでしたか。どうぞ?」…厚切りのミートローフを二、三切れ取って足柄の皿に乗せた。ミートローフは人参やインゲンマメ、茹でたウズラ卵を焼く前に埋め込んであるので、断面がきれいな模様になっている。表面には肉汁を赤ワインやウスター・ソースで伸ばした「グレーヴィ・ソース」をたっぷりとかけてある

足柄「ん…んむ……美味しいわね、これ…ワインも合うわ」

龍田「スペアリブも美味しいわぁ…がっついちゃいそうねぇ♪」

百合姫提督「本当、とっても鎮守府とは思えないわ♪」

ミッチャー提督「本当よ、うちの娘たちをかわりばんこに連れてきて食べさせてやりたいわ」

提督「いいわよ?…そのかわりに、味見させてくれる?……このミートローフも美味しいし、もう一切れ…♪」

ミッチャー提督「却下よ却下!…相変わらず火遊びが好きなのねぇ」あきれて肩をすくめた

提督「んむ……ごくん。火遊び?それぞれちゃんと愛しているけれど?」

ミッチャー提督「そういうのを火遊びって言うの!」

エクレール提督「最低ですことね…イタリア人らしいですわ」

提督「ふーん……エクレール?」

エクレール提督「な、何ですの?いきなり呼び捨てとは」

提督「…誰だったか名前は忘れたけど、昔押しかけてきたフランス娘が口移しで私にエスカルゴのバター焼きを食べさせようとした話…ってしたかしら?」

エクレール提督「!…さぁ、聞いたことはあるような気がしますが、ごちそうを前にする話ではありませんわね」


276:2017/03/18(土) 02:56:28.16 ID:
提督「そう?あれって誰だったかしら…」

ミッチャー提督「へぇ…ふーん」

百合姫提督「まぁまぁ…♪」

エクレール提督「何ですの、その目は」

百合姫提督「いえ、何というか「ラブコメの波動を感じるわ!」というところです…♪」

ミッチャー提督「…別に?何でもないわよ♪」

リシュリュー「ふむ…利敵行為は許されんところですなぁ……」

ジャンヌ・ダルク「聖女であるわたくしを裏切っていたというのですかっ…!?」

提督「あぁ美味しい♪…ドリア、ワインをもう一杯もらえる?」

ドリア「はい♪」


…一時間後…


提督「んー…♪このサルシッチャ(イタリア風ソーセージ)も美味しい♪…姫、食べないの?」

百合姫提督「え、ええ…私、お腹いっぱいで…」

提督「可愛らしいお口だものねぇ♪…足柄はもう一杯いかが?まだ残っているわよ?」

足柄「あぁ、ならもらうわよぉ…おかしいわねぇ、そんなに飲んでないはずなのに……」鬢(びん)のところの髪が乱れ、頬も桜色でしどけない様子の足柄

龍田「くすくすっ♪…シャンパンは度数が高いのよねぇ」いいながら平然とグラスを傾けた

百合姫提督「足柄ってば、シャンパン数杯にワイン一本、日本酒一合は確実に飲んでたものね…私もちょっと量をすごしたかもしれないわ…」こちらも頬を染め、微妙にはだけた着物から火照った薄紅の肌がちらりとのぞく…

ミッチャー提督「ヒュー…色っぽい♪…私じゃ、ああはならないわ」軽く口笛を吹いて感心した様子

エンタープライズ「でも、マームだってセクシーで綺麗よ…みんなの前じゃなきゃとっくに頂いてるわ♪」

ミッチャー提督「ほんと?嬉しいこというじゃない…なら、あとで食後の運動っていうのはどう?」艶やかな身体をすり寄せ、小声でささやいた

エンタープライズ「…大賛成♪…でもまずはお皿の食べ物を平らげることにするわ」

ミッチャー提督「そうね、せっかくのごちそうなんだから残さない事♪」

エンタープライズ「アイアイ、マーム」

提督「もうそろそろおしまいかしらね?」

ドリア「でしょうね。駆逐艦の娘たちのなかには眠そうな娘たちもいますし…」

グラナティエーレ(ソルダティ級)「ふわぁ……ぁ」

カラビニエーレ「眠いならそろそろ撤退させてもらいましょう?」

グラナティエーレ「いや…せっかくだもの、最後まで楽しみたいか……ふわぁぁ」

提督「本当、もう半分夢心地ね……あっちはすっかり甘い雰囲気でいるし…」

ポーラ「えへへぇ…ザラ姉様のお乳にワインを注いだらぁ、甘ぁいお菓子になるかもぉ♪」

ザラ「もう…そのお菓子はベッドでしか食べちゃいけないのよ♪……ポーラ♪」

ポーラ「ザラ姉様ぁ…♪」

エウジェニオ「ふふふっ♪…姉さん、あの駆逐艦の可愛い娘たちを何人か連れ込んで、朝までしたいんでしょう…ね?」

アオスタ「だ、だめよ…そんなの……お客様も来ている時に…」

エウジェニオ「そんなこと言いながら目をうるませちゃって……すっかりその気なんでしょう?…いやらしい姉さん♪」

アオスタ「エウジェニオ…♪もう、そんなこと言われたら私…濡れちゃう…っ♪」


277:2017/03/19(日) 01:53:07.44 ID:
提督「…えー、みんな。ちょっといいかしら?」立ち上がって少し大きい声を出した

…ざわざわ……談笑の声が小さくなった

提督「ありがとう…楽しい歓迎の夕食だったけれど、もう時間も遅いし、いったんここでおしまいにしましょう。最後にもう一度、歓迎の乾杯をするから、グラスを持ってもらえる?」…艦娘たちがグラスにワインやシャンパンを注ぎ直し、提督のグラスにはライモンが手際よくワインを注いだ

提督「そのくらいでいいわ、ライモン。…それでは、改めて。提督と随伴艦の方々、はるばる日本、フランス、アメリカから来訪いただき光栄です。…この交流が双方にとって良いものになりますよう、乾杯♪」

全員「「乾杯」」グラスを傾け空にすると、どこからともなく拍手が起こった

エクレール提督「こほん…!」

提督「なぁに?」

エクレール提督「いえ、こうした場で乾杯を受けたのですから、返杯するのが当然ですわ…ミッチャー提督、こういうのは階級が高い順ですわね?」

ミッチャー提督「ええ?…あー…そうね。よいしょ…」立ち上がってグラスを取り上げた

ミッチャー提督「…えーと、こういう時はうまい返事をするべきなんでしょうけど、ごちそうを消化するために胃に行ってるから血は巡ってないし、頭はシャンパンとワインでぐだぐだに溶け切ってるから何にも思いつかないの」…あたりから笑い声が漏れる

ミッチャー提督「…とりあえず、カンピオーニ提督、イタリア艦のみんな。最高の食事会だったわ。これからしばらくは滞在するから気軽に話しかけてね…おわり!…百合野准将、どうぞ?」拍手喝采を受け、陽気に親指を立てて見せてから座った

百合姫提督「はい。…えーと、その…まずは、素晴らしい歓迎の宴をありがとうございます。滞在期間中に、ここで色々と勉強させてもらえたらと思っています。どうかよろしくお願いいたします」拍手を受け、丁寧に一礼すると席に着いた

エクレール提督「…こほん。では最後はわたくしですわね。…准将お二人がだいたい言うべきことは言ってくださいましたので、簡単に述べさせていただきますわ。ナポレオン以降、フランス海軍は常に欧州の先端を行く存在でした…」

チェザーレ「…なに?」

エクレール提督「それは他国の猿真似をせず、自分たちで理論を形成していったことによるものですわ。…今回の訪問で、さらに見聞を広めることができるのは欣快に思うところですの。その機会を下さったカンピオーニ提督とイタリア海軍に感謝いたします。以上ですわ」…フランス海軍の存在を鼻にかけたようなあいさつではあったが、一応それなりの拍手を受けると優雅に座った

提督「…では、これで夕食会は終了します。明日の朝食はこのお肉で冷肉のサンドイッチにでもしましょうね♪」

ドリア「賛成です♪さ、提督。お風呂に入ってからお休みになりますか?」

提督「いえ、まずは少しレポートを進めない…と……ふわ…ぁ」思わずあくびをもらす

ドリア「だめです…今日はゆっくりお休みになって、明日の朝から進めましょう?」

提督「そうねぇ…そうするわ。…一緒に入る?」

ドリア「はい♪…では、お着替えをお持ちして先に更衣室で待っていますね」

提督「お願いね。……ジェーン、姫、それとエクレール。大浴場や図書室はいつ使ってもいいから、好きなように過ごして?場所が分からなくなってもみんな親切だから教えてくれるわ。もし廊下とかで誰もいなくてどうしようもなかったら、壁の電話で私の部屋を呼び出してね。内線の番号は必ず電話機のそばに貼ってあるから」

ミッチャー提督「オーケー、でも今日はもう寝るわ。ごちそう、美味しかったわよ♪」火照った身体を冷ますためか、カクテルドレスの胸元をあおぎ、そのたびに艶のある胸が弾む…

提督「…こちらこそ♪」

百合姫提督「大変豪華な夕食をごちそうさまでした。私もお風呂に入って寝ます…足柄、龍田。あなたたちはどうする?」

足柄「もちろん行くわよ、大浴場なんてこっちきてから始めてだもの」

龍田「そうねぇ、無制限でお風呂に入れるなんていいわねぇ」

エクレール提督「わたくしも今日はお休みさせていただきますわ…では、また明日♪」

提督「お休みなさい…さぁ、お風呂で汗を流して…と」

ライモン「わたしも行きます。そんなことないとは思いますが、結構ワインを召し上がっておりましたから…」

提督「ありがとう♪…じゃあお風呂に行きましょう」

ライモン「はい♪」

278:2017/03/19(日) 02:07:28.85 ID:
…しばらくして、提督の寝室…

提督「うーんっ…やっぱりこのベッドは気持ちいいわ♪」バスローブでベッドに寝転がり、伸びをする提督

ドリア「ローマのホテルはもっと良かったのでは?」

提督「いいえ、さすがに各地の司令官たちが集まるからそこそこのホテルだったの…こんな立派な寝室なんてめったにないわ」

ドリア「そうでしたか…では、旅の疲れもあるでしょうし、お休みになっては?」

提督「そうね…」そう言ってうなずくと、しゅるりとバスローブを脱いで裸になり、布団にくるまった

ドリア「では、お休みなさい…」寝室から出て行こうとする…

提督「待って、ドリア……一緒に寝ましょう?」布団の一方を持ちあげた

ドリア「あら、よろしいのですか?…では失礼して♪」椅子の上に服を脱いで畳むとベッドに入って、優しく提督を抱きしめた

提督「あぁ、柔らかいわ…それじゃあ、お休み♪」ちゅっ…とお休みのキスをした

ドリア「おやすみなさい…♪」
282:2017/03/20(月) 01:40:46.60 ID:
…翌朝…


ひと晩ぐっすり眠った提督は、海鳥の鳴き声と朝食の匂いで目がさめた…隣には白い柔肌を惜しげもなくさらし、提督の腕を抱くように谷間に挟み込んでいるドリアがすやすやと眠っている

提督「うーん、今日もいい天気ね…ドリア、起きて?ドリアの乳房で腕が挟まれて起きられないわ♪」そう言いながら空いている方の手で優しく胸をこね回す

ドリア「ん…んっ♪……あら、提督。おはようございます♪」

提督「おはよう。さぁ、私の腕を放してくれる?…このままじゃあ起きられないわ♪」そう言いつつも、まったく振りほどこうとはしない

ドリア「うふふ…いいじゃありませんか、この数日、提督がいなくて寂しかったんですから。その分抱きしめさせて下さいな♪」

提督「もう、そんなこと言われたらなんでも許しちゃうわ♪…朝食の時間までよ?」

ドリア「はい♪」


…コン、コンッ!…ドリアといちゃいちゃしながら過しているとノックの音が響いた


提督「どうぞ?」ベッドから声をかける

ライモン「おはようございます、提督。…ドリアさんもこちらでしたか」ドアを開けて入ってきたのはライモンで、朝から手間をかけて、髪をウェーブのかかったゆるい縦ロールにセットしている

提督「おはよう、ライモン。どうしたの?」

ライモン「いえ、昨日は忙しくしていらしたので提督とお話しも出来ませんでしたし、起こしにきたついでにちょっとご一緒できればと思ったのですが…どうやらお邪魔ですね」

ドリア「あら、ライモンド。邪魔だなんて…むしろちょうどいいわ?私はそろそろ着替えて朝食を食べに行こうと思っていたの…よかったら提督がお着替えをする間、一緒にいてあげて下さいな」

ライモン「ドリアさん…いいんですか?」

ドリア「はい♪…ですよね、提督?」

提督「そうね、よかったら手伝ってくれる?」

ライモン「はい!」

ドリア「では提督、ライモンド。また後で」

提督「ええ♪」

ライモン「ありがとうございます、ドリアさん」

ドリア「何のことかしら?…あんまり遅くならないようにね♪」手早く着替えるとライモンにウィンクをし、小さく手を振って部屋を出て行った

ライモン「優しいですね、ドリアさんは」

提督「ライモン、貴女も優しいわね…ごほうび♪……んちゅっ…ちゅっ♪」裸のままベッドから起き上がるとライモンの腰に手を回し、ついばむようなキスをした

ライモン「ふぁ…んっ♪…もう、提督がローマに行っている間…ずっとこうしたかったです♪」普段の爽やかな調子ではなく、とろけたような甘い声でささやきながら唇を合わせた…

提督「…うれしい♪こんな美少女に求められて…このままだと朝食抜きになりそう♪」ちゅっ…ちゅる、ちゅぷっ…♪

ライモン「はぁぁ…っ♪提督、素敵です……もっとしてください♪」

提督「ええ…来て?」

………




283:2017/03/20(月) 02:06:08.98 ID:
>>280、281

文化交流はもうちょっとで入りますのでこらえて下さい…

…大戦中の仏海軍は>>234あたりでちらりと触れましたが、フランス降伏後ヴィシー・フランス側についた艦隊はドイツには信用されず、連合国には攻撃されるあやふやな枢軸側のと、インドシナ(ベトナム)や西インド諸島(カリブ海)の植民地警備中に開戦を迎え、仕方なくアメリカやイギリスに逃げ込んで自由フランス側の戦力になったのとに大きく二つに分かれています。

あとは北アフリカ、カサブランカ港の艦隊のように「徹底抗戦すべし」と米英艦隊と交戦するも、現地司令官が米英の謀略で取り込まれ、アメリカで大破したのを修理した上で、改めて連合国側に付いたものもいます…いずれにしても敵の少ない海域での船団護衛や訓練相手程度で、大したことはしていません(…イタリアからすれば)

…とにかく陸は「マジノ線で防御する」しか戦略がなく、海軍の使い道は(ドイツからは距離があるので交戦機会は少なく、イタリア艦とはほぼ同等の戦力があるから威嚇で充分と思っていたらしく)全く決まっていないというお粗末だったので…
284:2017/03/20(月) 02:53:57.72 ID:
…しばらくして・食堂…


提督とライモンが食堂にやって来ると、朝の遅いエクレール提督は案の定いなかったが、百合姫提督とミッチャー提督はもう朝食を食べ始めていた


提督「あら、二人とも早いわね?おはよう」

ミッチャー提督「むしろ遅いくらいよ、ここの食事は朝から最高ね♪」そう言いながら見たこともないサンドウィッチをぱくついている

提督「…ところでジェーン、貴女が食べてるサンドウィッチ…今まで見たこともないのだけど、ディアナの新作?」

ミッチャー提督「んぐ?……ごくん。ああ、これ?…いいえ、ダイアナの新作じゃないわ」

提督「?」

ミッチャー提督「私のところの人気メニューなのよ。通称「LGBT」サンドウィッチ♪」

提督「なにそれ…ふふっ♪」

ミッチャー提督「レタス、ガーリック、ベーコン、トマトのサンドウィッチだから。…差別丸出しの議員とかうるさい連中が来たときには必ずお見舞いしてやるの」いたずらっぽくウィンクをしてみせた

提督「おいしそうね♪…パンは胚芽パン?」

ミッチャー提督「そう。その方が普通の白パンよりしっかりしてて食べごたえがあるから…。作るときはガーリックをカリカリになるまで油でじっくり温めて、その油でベーコンを焼くの。マスタードも入れてあるからピリッとしていいわよ…食べかけだけど、食べる?」つかんだ大きいサンドウィッチを差し出した

提督「じゃあ、味見だけ……ん。あら、美味しい♪いい組み合わせね」

ミッチャー提督「でしょ?厨房のダイアナに頼んで道具を貸してもらってやってみたのよ」

提督「うん、いいわね♪……」何か視線を感じた

エウジェニオ「…食べさせあうなんて…うらやましいわ♪わたしも提督に…」

リボティ「…やっぱり提督も精神だけ大人っていうより、身体も「大人の女性」っていうのがいいんだろうなぁ…」

ミラベロ「…背伸びした子供みたいに見えているのかもしれないものね……」

アッテンドーロ「…ライモンド姉さんがいながら…全く提督ってば…」

ミッチャー提督「どうしたの、フランチェスカ?」

提督「ああ、いいの…これ以上やると精神に悪いから」

ミッチャー提督「…あぁ、なるほどね…刺されないようにね♪」冗談めかしてまたサンドウィッチをぱくつきだした

提督「みんないい娘たちだからそんなことしないわ。…ね?」

ライモン「ええ、「提督を傷つけるなんてとんでもない」みんなそう思っているはずですよ?…ベッドの上では別かもしれませんが」

提督「うふふ…ベッドの上でならいくらでも♪……おはよう、姫。パンばかりでお米がなくてごめんなさい、でも和食はディアナでもちょっと難しいの」

百合姫提督「大丈夫よ…?海軍の洋食は昔から大したものだったから、結構馴染んでいるわ」

提督「ならよかったわ。…それなぁに?」

百合姫提督「これ?ちょっと甘いものが欲しくなったから出してきたの。福島の銘菓「ままどおる」よ。ミルク餡のお饅頭で、ちょっと洋風なの。向こうに置いておいたからみんなで食べて?」

提督「あら、ありがとう♪後でいただくわ…その前に、私も朝食を頂くことにするわね」

………
285:2017/03/21(火) 02:08:16.15 ID:
提督「さてと、どこに座ろうかし、ら…」料理を皿にたっぷり取って、周囲を見回した

エウジェニオ「…こっちは空いてるわ…よかったらデザートもあるのよ…♪」胸元を見せるようにしなをつくったエウジェニオ。一緒にいるアオスタやバルビアーノたちも熱心に手招きする

カヴール「こちらは眺めがいいですよ…?さぁ、どうぞ?」片手にコーヒーカップを持ち、もう片方の腕を胸の下に回すと、ずっしりした乳房を揺らしてみせるカヴール…チェザーレも微笑してとなりの椅子を引いた

フレッチア「…提督、私たちと一緒にご飯を食べてほしいわ♪」フレッチア、フォルゴーレ、オリアーニ、ソルダティ級の集まった大所帯がわいわいと呼びかけた。無邪気に身体をのりだしたり、手を振っているが、そのたびに胸元やふとももがチラつく…

提督「もう、どうしようかしら…///」戦艦、巡洋艦、駆逐艦たちのラブコールを受け、提督はだらしないにやにやが止まらない…

ライモン「私は提督のお側でしたらどこだってかまいませんよ…でもわたしは軽巡なので、どちらかといえば軽巡のみんなと座りたいですね」

提督「そう?…ならそうしようかしら」

エウジェニオ「さすがライモンド♪…さぁ、提督。かけてかけて♪」丁寧に椅子の座面をはたいて後ろに引き、あっという間にコーヒーマグやジャムの瓶を揃えた

チェザーレ「…今度は負けんさ」

カヴール「ええ、そうね」

フレッチア「もう!提督の浮気者っ、今夜部屋に来たって入れてあげないから!」雷にまつわる艦名のフレッチア、フォルゴーレ級らしく派手にカミナリを落とすフレッチア

フルミーネ「信じられないっ!提督のばかぁ!」髪が逆立ち、怒髪天をつくと言った様子のフルミーネ

提督「…ちょっとまっててね、エウジェニオ」立ち上がるとばちばちと帯電していそうな駆逐艦たちのテーブルに向かった

エウジェニオ「フレッチアたちがああなっている時は離れていた方がいいと思うけど?」

提督「お気遣いありがとう…でも大丈夫、避雷針は持っているから」

ライモン「…避雷針?」


提督は怒ってみせたりしょんぼりしている駆逐艦たちの間、空いている椅子に腰かけた


フルミーネ「もう遅いわ、今は口聞いてあげないから!」

提督「それは困るわ…まだおはようを言ってなかったもの」

ランポ「知りません!……お姉ちゃんたちもすぐ元に戻りますから、心配しないで下さい」小声で謝るランポ

グラナティエーレ(擲弾兵)「提督。ちょっと残念だったけど、そういうこともあるもの…私は我慢するから、ライモンドたちと朝ご飯を食べてきて?」

提督「そう?グラナティエーレは優しいのね…ん…ちゅぅぅっ♪…おはよう、グラナティエーレ」

グラナティエーレ「!…おはようございます、提督。…はぁぁ、擲弾が炸裂したみたい。くらくらした///」

フルミーネ「っ!」…がたっ!

ダルド「!」…がたん!

提督「ちゅっ♪…おはよう、カラビニエーレ。昨日はよく眠れた?」

カラビニエーレ「は、大変よく眠れました…///」

提督「よろしい♪…でもお返事のない娘にはあいさつのしがいがないわ……コーヒーが冷めないうちに戻るわね?」

フルミーネ「…別に怒ってはいないわ!…その、提督ってば大きなお姉さんたちとばっかり楽しくしているから、私たちはあんまり好きじゃないのかなって思って…そうしたら急にかぁっとなった…って言うか…。ごめんなさい、嫉妬しているだけね…」短気からカミナリを落としてしまい、後悔している様子で謝った

提督「私こそごめんなさい、気持ちを汲んであげられなかったわね……でもね、私は一人だからいつも全員と一緒にいるのは難しいの…分かってくれる?…それに怒っている顔も可愛いけど、嬉しそうなあなたの顔の方が好きよ……ちゅっ…れろっ…んちゅっ♪」順繰りにしょげた様子のフレッチア、フォルゴーレたちにキスをした

フルミーネ「ちゅ…んちゅぅ……ぷはぁ…♪その…諭してくれてありがとう、提督…みんなも同じだものね。できるだけ不平は言わないことにするわ」

提督「ええ、ありがとう♪…私だってできるならいつもみんなと一緒にすごしていたいもの。…夜も♪」

フレッチア「もう、提督ってば!」駆逐艦たちが笑い、提督もにっこりした


フレッチアたちを上手く収めて席に戻ろうとする提督…と、戦艦たちのテーブルに目が留まった


カヴール「…提督は小さい娘の事が好きなんですものね、私みたいなおばさんは嫌いですよね…」袖を目に当ててみせるカヴール

チェザーレ「チェザーレのような旧式は嫌いか…それも仕方ない」嘆息するチェザーレ

提督「…キスでいいの?」

カヴール「はい♪」

チェザーレ「うむ♪」

提督「…きっと朝食が冷めるわね……」
287:2017/03/21(火) 10:39:33.31 ID:
………

…昼ごろ・庭…


提督がローマに持って行った荷物が午前中に届いたので、トランクに詰めておいた着替えを洗濯機に放り込み、それも終えるとのんきな様子で庭のデッキチェアに寝そべった。風は爽やかで、波がきらりときらめく。遠方で雷鳴のように響くのは練習に余念のない戦艦チェザーレと軽巡ジュッサーノ、カドルナ、ガリバルディの砲撃で、時々花火のような硝煙の臭いが風に混じってきた…


百合姫提督「あ、こんなところに…」パラソルの差してあるデッキチェアをのぞきこんだ

提督「あぁ、姫。どうしたの、なにかご用?」肘をたてて身体を起こし、サングラスをずらすと百合姫提督を見た

百合姫提督「いいえ、でもせっかくだからお話したいな…って思って」

提督「あら、嬉しい。お隣にどうぞ?」

百合姫提督「では失礼します…まぁ、いい眺め」パラソルを広げて隣のデッキチェアに寝そべり、海を眺めた

提督「本当にね。素敵な眺めだから一日中こうしていたいわ…」

百合姫提督「あのシルエットは戦艦の娘?」まぶしい照り返しに目を細めながら指差した

提督「あれ?ええ、そうよ。カヴール級のカイオ・ジュリオ・チェザーレ。双眼鏡、貸しましょうか?」デッキチェアの脇に置いてある小机から双眼鏡を取り上げ、百合姫提督に差しだした

百合姫提督「そうね、せっかくなら…」深緑色の渋い着流し姿の百合姫提督はデッキチェアの上で双眼鏡のピントを合わせた

百合姫提督「あら、よく鍛えられているわ。…ところでイタリア巡洋艦は命中率が悪いって言うけど本当?ガリレオ社の測距儀とか優秀な光学機器があるのに、どうしてかしら」

提督「あぁ、そのこと?…こほん。まず軽巡の152ミリにしろ重巡の203ミリにしろ、威力の上昇を狙って長砲身にし過ぎたから、施条(ライフリング)の摩耗が激しかったの。それに戦時下のイタリアは火薬が悪くて着弾にムラがあったし、なにより砲身が別個に俯仰(ふぎょう)できなくて散布界が悪かったのね」

百合姫提督「え…あの主砲って二門が連動しているの?」

提督「ええ、一個の砲架に搭載されているの。だから二門二基の前部主砲を斉射しても、着弾するのは二か所にしかならないわ。命中率が下がるわけね」

百合姫提督「なるほど…それでなのね。失礼な話だけど、横須賀で戦時下のイタリア艦の命中率が悪かったのは「イタリア人がぺちゃくちゃお喋りしていたから」だってよくいわれていて…」

提督「…まぁ、そう言われるのも無理ないわ。それに比べて日本はものすごい命中率だったものね」

百合姫提督「ええ、とにかく艦隊決戦一辺倒だったから…マハンの艦隊決戦理論と日本海海戦の成功が染みついていたのね、他の要素を考えることすらしなかったわ」

提督「せっかくあれだけの空母を作ったのに、もったいない話ね」

百合姫提督「そうね。だから私は空母中心に機動部隊を作って、改松型の駆逐艦たちも重用しているわ。護衛駆逐艦としての能力は高いし、被弾にも強いし、なにより対潜能力が優秀なの」

提督「さすが姫ね」

………

288:2017/03/21(火) 11:53:23.94 ID:
…艦娘が戦闘中どうなっているのかはよく分かりませんが、大きさそのままでは艤装とつり合いがとれないでしょうし、ゼントラ化するのか、はたまたメンタルモデルと艦の姿で変化するのか…とりあえずそこはあいまいなままで…


…解説…


散布界(さんぷかい)

数万メートルから数千メートルでの砲撃戦、しかも陸上と違って目印もなく、お互いにどのくらいの速度でどの方向に向かっているか分かりにくい海の上では、ゼロ距離交戦を除き、相手を直接狙う「直接照準」ではなく、砲弾の降り注ぐエリアに敵を包み込むようにする砲撃が一般的で、そのときにその着弾エリア内に入る砲弾数やばらまき具合の良しあしを「散布界」で評価する。

この時、一門づつを別個に俯仰できれば一発は命中する確率が高くなるが、イタリア巡洋艦は重量削減のため砲塔をコンパクトにしたあまり、砲が二門同時に俯仰するようにしかできず、当たれば二発が直撃するが、それ以外は命中率が落ち、損害を与えにくい。
この問題はアブルッツィ級軽巡の主砲、152/55OTO1935(1935年式オットー社製、152ミリ55口径砲)で改良された



艦隊決戦理論

アメリカのアルフレッド・セイヤー・マハン提督によって提唱された理論。「戦争で相手に勝つには、陸軍国、海軍国を問わず、制海権をとる必要があり、そのためには必ず敵艦隊を撃破することが必要で、よって強力な艦隊を整備することが必要だ」というもの。ナポレオンの敗北や日露戦争の戦訓から導き出され、世界中で多くの支持を受けた。特に当時の主力艦であった戦艦の発展を裏付ける理論として貢献し、日本も艦隊決戦、大艦巨砲主義に走ることになった



松型・改松型(かいまつがた。丁型とも)。計画74隻。

太平洋戦争中盤、ソロモン以降に壊滅した駆逐艦勢力を取りもどそうと、帝国海軍がやっと「デザインの美」や「水雷戦」主義から脱却し、改?(かいご)計画で大量生産しようとした駆逐艦。松型と、さらに簡易化して「改松型」とも言われる後期の橘型(たちばながた)がある。
量産に適したデザインで最高速力は28ノット弱と平凡だが、主砲を限定的ながら対空能力のある12.7センチ連装高角砲、単装高角砲各一基(前が単装)にし、25ミリ三連装機銃を四基、単装八基(標準。戦局にともないさらに増備した)を装備、連続爆雷投射機や音響探知機などを備え、「魚雷がないのは駆逐艦じゃない」と文句を言う、うるさ型の提督たちのために魚雷発射管は61センチ四連装一基のみを取り付けた護衛駆逐艦。

カタログスペックはそこそこだが、特型と比べて凌波性がよく、機関室と缶室を分散配置するなど被弾に強く、大きさの割に頑丈で実用性の高い艦だった。遅ればせながら七十隻以上を計画したが、その頃には設備、資材ともに底を付きかなわず。「1943年に登場していたらもっと戦果を上げ、多くの輸送船団が助かったはず」と言われている。艦名は花や植物から。


………

295:2017/03/23(木) 01:59:05.95 ID:
…鎮守府・庭…


百合姫提督「大抵の提督からは変人扱いだけれどね。…日本の偉い人によくある悪い癖なのよ、毛色が違うと変人扱いっていうのはね。戦前も「イタリア海軍などはなから相手にしていなかった」って当時の海相が言っていたくらいだもの、士官学校の論文で「イタリア海軍の研究レポート」なんて書いた私が横須賀にいられるのはよっぽど…あら、戻ってくるわ?」

提督「姫も大変ねぇ……え、戻ってきた?…あぁ、そうね。そろそろおしまいの時間だわ。…さて、ひなたぼっこもしたからお茶でも飲みに行こうかしら。姫はどう?」

百合姫提督「そうね…あ、そういえば、あなたにお土産があるの♪」

提督「あのお菓子の山以外にも?」

百合姫提督「あれは鎮守府のみんなに。これは私個人であなたに渡そうと思って持って来たの」

提督「だって会えるかどうかも分からなかったでしょうに」

百合姫提督「その時はイタリア海軍省に問い合わせて任地を聞き出すつもりだったわ」

提督「…妙な所で行動的なんだから。分かったわ、部屋に行きましょう?」

百合姫提督「そうね…そうしましょう♪」



…鎮守府・執務室…


開けた窓から庭ではしゃぐ駆逐艦の声や、巡洋艦たちの談笑が聞こえてくる。提督は座り心地がいいほうの椅子をすすめて、自分は執務机の椅子に腰かけた


提督「それで、その袋がお土産なのね?…結構重そうだけど」

百合姫提督「ええ、まぁ…いっぱい持ってこようと思って♪」くすくすっと可愛らしい笑みを浮かべ、軽く舌を出した

提督「意外にお茶目な所はあいかわらずね?…それで、その「お土産」とやらを見せてくれる?」

百合姫提督「…じゃーん」絵に描いた泥棒が頬かむりでしているような、緑地に白い蛸唐草(たこからくさ)の描かれた風呂敷を解いた…中にはプラスチックのケースや漫画本がきっちり揃えて入っている

提督「えーと…漫画とゲーム?」

百合姫提督「そうなの♪…こっちではなかなか手に入らないでしょうから、いっぱい持って来たわ」

提督「これ全部?…いいの?」

百合姫提督「ええ、もちろん」

提督「ありがとう♪確かにこっちではこういう可愛らしい日本の漫画やゲームは手に入りにくいわ…どれどれ?」ふわふわで甘々なイラストが描かれた漫画を次々に取り上げてみた

提督「へぇぇ…どれも可愛いこと。「あさがおと加賀さん」、「ヤマシロノススメ」、「安達としまかぜ」、「ご注文はうづきですか?」、「ちんじゅふぐらし!」に…「こんごうモザイク」はこっちの衛星放送で流れていたのを見たわ…あ、「咲-saki-阿賀野編」もあるじゃない♪…本編はここの図書室にもあるけど、こっちはまだ読んだことないの」

百合姫提督「気にいった?」

提督「ええ、さっそく今日から読み始めることにするわ♪…それでは、ゲームの方は…と」

百合姫提督「同人のゲームとか、幅広く面白そうなものを選んできたわ」

提督「気を使ってもらって嬉しいわ♪えーと…「BITTERSWEET SHIPS」?これは知らないわね」

百合姫提督「イタリアが舞台のゲームで雰囲気がお洒落だっていうから、買って持ってきたの」

提督「わざわざそこまで気を使ってくれて悪いわね…それに「その花」のセットに…と、まぁたくさん持ってきてもらっちゃって…お礼に困るわ♪」

百合姫提督「気にしないで、私とフランチェスカの仲だもの」

提督「うふふ、ありがとう♪…ゲームの下は…こっちも漫画とかみたいだけど」

提督「えーと、「妹はお姉ちゃんの服従メイド」…「生徒会長、百合奴隷調教記録」、「催眠でお隣のお姉さんを私のペットに」…面白そうねぇ♪」

百合姫提督「気に入ってもらえたかしら?」

提督「色々とね…参考にしてみようかしら♪」

百合姫提督「…ぜひお願い///」

提督「ええ、姫の頼みだもの♪」

………
296:2017/03/23(木) 02:25:32.36 ID:
>>289

せっかくなので小ネタに使わせてもらいました、これ以上はちょっと出し方を思いつかなかったので…ゴメンなさい


………

…鎮守府・夜…


せっかくなので昼下がりはもらった漫画を読み、それから午後は百合姫提督やミッチャー提督、エクレール提督と教室で艦隊運用の話で意見を交わした。ドリア、ライモン、足柄、龍田、エンタープライズ、フレッチャー、リシュリュー、ジャンヌ・ダルクと、それぞれの艦娘も熱を込めて意見を述べた…


提督「あぁ…疲れたわ」三時間近い議論の間、何かとイヤミを言ってくるエクレールを返り討ちにするのに忙しく、提督はカプチーノをすすりつつ、やる気もないままパソコンを叩いていた

ドリア「お疲れでしたね」

提督「ありがとう、優しいのね。…ドリア、今日はもういいわ。私はちょっと片づけしてから寝るわ」

ドリア「手伝いますよ?」

提督「あぁ、いいの。…ローマに行った疲れがどっと出た感じがするわ」

ドリア「忙しかったですものね。では、私は失礼これで。…みんなにも邪魔しないよう伝えておきます」

提督「助かるわ、今日はまともに相手ができそうにないから…お休みなさい」

ドリア「はい。お休みなさい、提督♪」…ちゅっ♪優しい甘いキスの香りが頬からふっと漂い、提督はふぅ…と深呼吸した

………