401:2017/04/20(木) 01:03:48.12 ID:
…午後…

用意してもらったサンドウィッチとコールドチキン、グラスのワインを詰め込んだ提督は、潜水艦到着まで待っていることにした…一応夏季略装を着てパラソルの下に座っているが、制服が砂でちくちくする…横には水着の上から薄手のサマードレスを着たドリアが控え、ライモンも着替えてくれていたが、昼のワインが効いたのかすっかり夢心地でいる…


提督「あら…ライモンってば疲れちゃったみたいね」シートの上で柔らかな寝息を立てているライモンを見て微笑した

ドリア「仕方ありませんよ…提督とずいぶん楽しんでいましたもの」

提督「ふふ、純真で可愛らしかったわ♪」のんびりとした海の様子を眺めている…提督が真っ先に出迎えたいだろうと、先ほどから作戦室にはガリバルディが詰めていて、レーダーコンタクトを無線機で教えてくれている

ドリア「潜水艦の娘は海から来るのですか?」意外そうなドリア

提督「ええ、ヴェネチアから自力で回航してくるそうよ」

ドリア「そうですか、どんな娘なのか楽しみですね?」

提督「ええ、楽しみよ♪」昼の気だるい日差しが照りつけ、ぽっかりと綿雲が浮かんでいる…昼下がりの陽ざしは厳しいので、たいていの艦娘はパラソルの下で休憩か昼寝にいそしみ、元気な数人は起きて潜水艦が到着するのを待っていた…

アントニオット・ウソディマーレ(ナヴィガトリ級駆逐艦)「うーん…新しい仲間が来るのは嬉しいんだけど…潜水艦って言うのは正直複雑かも……」そばに来ていたウソディマーレが肩をすくめた…42年戦没の理由が友軍潜水艦の誤射なのだから無理もない

提督「そうねぇ…今度はそんなこともないだろうし、仲良くしてあげられる?」

ウソディマーレ「うーん…それは会ってみないと何とも…かな」

提督「もし付き合いにくいようだったら、私も考えてみるから…ね?」

ウソディマーレ「分かってるよ、提督…大丈夫だから」

提督「ありがとう♪」…と、無線がざわついた

ガリバルディ「提督、こちらガリバルディ。レーダーに感、南東の沖合十海里です…反応は味方のものですし、来たようですよ?どうぞ」

提督「了解。ありがとう、こっちに戻ってきていいわ…どうぞ」

ガリバルディ「了解。そっちに行きます…通信終わり」

提督「ドリア、ライモン。潜水艦の娘は十海里まで来たそうよ」

ドリア「そうですか…みんなにも伝えてあげたらいかがでしょう?」

提督「そうね。…みんなー、潜水艦の娘はあと一時間くらいで来るわー!」

チェザーレ「おぉ、そうか…一応迎えを出すか?」この辺りではほとんど見かけないとはいえ、深海棲艦が出てこないとも限らない

提督「…お願いできる?」

チェザーレ「もちろん…他に随伴してくれる艦はいるか?」

アオスタ「なら私が行くわ」

エウジェニオ「姉さんが行くなら私も♪」

提督「ありがとう、せっかく休んでいたのに艤装を付けさせちゃって…ちゅっ」優しくごほうびのキスをするとチェザーレは意味深に微笑み、アオスタは顔を赤らめ、エウジェニオは嬉しげに唇を拭った…

チェザーレ「…なら、行ってくるぞ」

提督「行ってらっしゃい」

…一時間後…

ドリア「あれでしょうか?」沖を指差した

提督「きっとそうね…チェザーレたちがいるし」双眼鏡を取り上げて焦点を合わせた

ウソディマーレ「うー…あの黒い影みたいな感じ……やっぱり好きになれないな」

提督「無理しないで下がっていていいわ…ライモン、起きて♪」唇にキスをするとライモンが驚いたように目を覚ました

ライモン「うわ!…寝てしまいましたか、潜水艦の方は?」

提督「そこまで来ているわ…チェザーレたちが直衛してきてくれたの」

ライモン「すみません、寝こけちゃって…」

提督「ふふ、可愛い寝顔だったからいいわ」

405: :2017/04/22(土) 00:44:24.66 ID:
…提督が優しく言っている間にもシルエットは近づいてくる。次第に明らかになってくる姿は流麗で美しい…艤装を解いたチェザーレたちが上陸し、案内するのに続いて潜水艦たちも陸に上がった…バランスがとれた姿にすんなりと長い脚に、灰色と灰緑色の斑点迷彩の競泳水着がぴったりと張りつき、水が滴る長い青灰色や淡い青色の髪を払う姿は優雅だった……毎日美少女と美女にかこまれていてすっかり慣れっこになっていた提督は、数隻の潜水艦が来ても大して変りないだろうと思っていた…が、ここまで綺麗な美少女を見るとは思っていなかった…… 


提督「まるで…「ヴィーナス、波間より立てり」ね…」浜辺に立って並んだ潜水艦たちに答礼しながらつぶやいた 

潜水艦「…グラツィエ、司令官。そこまで言ってもらえるとは思っていませんでした♪」声は鈴のようなきれいなソプラノで、提督の手を取ると薄いがしっとりした唇が近寄り、手の甲にキスをする… 

提督「///」片膝をついて手を包み込まれ、優雅にキスされるという甘美な状態に浸りきっている… 

ライモン「…提督」小声でささやいた 

提督「こほん…まずはつつがない到着に安堵しています。ここの司令官、フランチェスカ・カンピオーニ少将です…こちらは戦艦アンドレア・ドリア、こちらは軽巡ライモンド・モンテクッコリ。…よかったら自己紹介をお願いね」 

潜水艦「はい、では…ヴェネチア第三鎮守府から転属してまいりました中型潜水艦フルット(波)級、ネームシップのフルットです。戦時の建艦ではありましたが、優秀だったと言われておりました……こんどこそ、この波で勝利を」…優雅に波打つ長髪は白と淡い水色のウェーブがかかったものだったが、たしかに波のように見える。「フルット」という言葉も優雅な言い回しで美しい 

潜水艦「同じくフルット級、二番艦のゴルゴ(渦)です。…敵をこの渦に巻き込んでみせます」頭のてっぺんから斜めに耳の周りにかけて、羊の角のように巻いた白い髪の房が渦潮に見える…声は思っていたより低く、視線も結構鋭い… 

潜水艦「同じく三番艦、マレア(潮)です。提督にとって上げ潮になりますように♪」紅い星が付いているのは戦後ソ連に引き渡され、訓練や研究に使われたからだろうか…淡い水色の髪は編んであって、貴婦人風に頭に巻きつけてある 

潜水艦「同じく四番艦、ムレーナ(ウツボ)だ。…ふふ、敵艦くらい噛みちぎってみせるさ」こちらは黄土色と茶色のグラデーションをした髪を尾ひれのように長く伸ばし、それが脚に絡みついている。戦中ドイツ潜と没したためか、美しい中にも恐ろしい雰囲気を漂わせていて、まさに「海のギャング」にふさわしい… 

潜水艦「同じく五番艦、ナウティロ(オウム貝)です。戦中はドイツの手に落ち大破しましたが、戦後ユーゴスラヴィアに引き上げられて「サヴァ」になりました。…そんなに深くは潜れませんし、各国に同じ名前の艦がいますが、大事にしてくれたらうれしいです♪」しっとりと落ち着いた口調で、大きなオウム貝の殻を頭に乗せ、白と赤の房が交じった髪を伸ばしている 


406: :2017/04/22(土) 01:35:50.97 ID:
>>405修正 「ドイツ潜として」です、フルット級の自沈艦はたいていヴェネチアで敗戦を迎え自沈、ドイツの手で引き上げられ、ドイツ潜となりました 

……… 


潜水艦「同じくフルット級六番艦、スパリーデ(sparide。意味は検索しても出ないが鯛のことか)です。ムレーナ、ナウティロと同じようにドイツ潜となりましたが、また三色旗を掲げられて嬉しい限りです」淡い桃色と銀の髪は鯛のような色合いで、陽光にきらりときらめく…地味な迷彩の水着と対照的で、髪には艦橋後部の手すりらしい飾りが付いている… 

潜水艦「同じくフルット級七番艦、トリトーネ。海神の名は伊達じゃないわ」トリトーネ(トリトン、あるいはトライトゥン。ギリシャ・ローマ神話で三つ又鉾を持つ海の神。英語では「ほら貝」の意味も)の名にふさわしく、長い三つ又矛を持ち、競泳水着風の艤装に長いパレオが付いているのは古代の格好を模しているらしい。青い目がじっと提督を見つめ、長く波打つ青灰色の髪がぽたりと水を垂らす… 

潜水艦「同じく八番艦、ヴォルティーチェ(渦)です。「ゴルゴ」も渦だけど、ちょっと意味が違うのでよろしく。戦後も48年までは在籍していましたが、また海に出られるのはいいものですね…よろしく、提督さん」ヴォルティーチェ(英語ではヴォーテックス。渦、渦動の意)はゴルゴと違って渦巻いている髪の房が青く、額にはイタリア軍の五陵星がティアラのようにつけてある 

あいさつが終わると、周囲からは「わー!」と歓迎の拍手が起き、フルットたちは一礼した。…ぴったりした水着風艤装のおかげできゅっと引き締まった胸やヒップ、腰の滑らかなラインがはっきりと見え、提督は生唾をのんだ… 


提督「あー、えーと……こちらこそよろしくね♪…事前の話だと二人が来るくらいだと思っていたんだけど、まさかこんなにたくさん、しかもフルット級みたいな優秀な娘が来てくれるとは思っていませんでした…ここはあんまり出撃もないし、鎮守府の生活を楽しんでもらえたら嬉しいわ」 

ドリア「私が秘書艦を受け持っていますが、チェザーレと軽巡ライモンド、ガリバルディも鎮守府は詳しいですから、提督以外にも気軽に相談してくださいね♪」 

フルット「はい、感謝します…アンドレア・ドリアさま」 

ドリア「あの、もっと気軽にドリアで構いませんよ…そんな風に言われるとくすぐったいですから///」 

フルット「わかりました、ドリアさん」きらめく瞳に、潜水艦という地味な艦種とは思えないほどの魅力的な姿で軽く会釈した… 

ドリア「はい。よろしくお願いしますね…フルット///」清楚にして流麗な艦名が艦娘としての姿にも影響しているのか、「可愛い」タイプが多い鎮守府の中で「美しい」艦娘のフルット級は新鮮で、あてられたらしいドリアは頬を赤らめて返事をした… 
407: :2017/04/22(土) 02:12:00.78 ID:
では、ついに到着した艦娘紹介を… 


潜水艦…フルット級。1942~43年生まれ。計画十二隻(うち完成八隻)。 

戦前計画の中型潜水艦バリラ級、その後継艦(本来ポルトガル海軍向けでキャンセルされた)アルゴ級を下敷きにした改正型。 
(基準)排水量930(水上)/1093(水中)トンとドイツⅦC型より一回り大きい。ディーゼル二基(2400馬力)と電動機(800馬力)で16ノット/8ノットと速度は標準的。 
武装は533ミリ魚雷発射管四門(艦首)/二門(艦尾)、100ミリ単装砲一門(艦橋前部)、20ミリ機銃二基と武装も標準的。これも優秀だった「アルゴ級」の性能向上型としたため、戦時建造ながら潜航速度が30秒とイタリア潜では最も早く、運動性もよく高く評価されている。 
戦前のイタリア潜と違って司令塔のデザインはドイツⅦC型に似た暴露型(司令塔の上に窓付きの囲いがない。吹きさらしだが視界は良くなる)になっている。 

好成績だったため後継艦のフルットⅡ級(24隻)も計画されたが敗戦で中止。艦そのものは悪くなかったがイタリアがレーダー、ソナー、潜望鏡用照準器等に遅れをとっていたため、乗員の勇敢さを最後まで活かしきれなかった。ムレナ、グロンゴには胴体外側に人間魚雷(水中スクーター)の格納筒が装備された。未成艦はチェルニア(魚のハタ)、デンティーチェ(レンコダイ。黄鯛)、グロンゴ(アナゴ)、スピゴラ(スズキ)と命名の予定だった 


イタリア海軍が戦中までに量産した最後の中型潜水艦で優秀艦

408
:2017/04/22(土) 02:19:13.77 ID:
…補足…

フルットなどの言い方は同じ「波」でも優雅な言い方らしい。艦娘としては雲形の斑点迷彩の競泳水着風(の艤装)に、頭に載せた艦橋と後部手すりが飾り物に見える端正な美少女。


…とりあえずこの辺で止めます。潜水艦は多い上に、これだけ書くのでも死ぬほど疲れたので…
410:2017/04/23(日) 02:39:57.88 ID:
…夜…

歓迎のパーティは週末にやることにして、提督たちはごく普通に夕食を終えた。せっかくなので食後はリットリオとフルットたちを近くに呼んで、さまざまなことを話しながらをカクテルをゆっくりと傾けた…リットリオの歓迎の時に古い家具をバラして仮設したカクテル・バーは好評だったので、提督はポーラとソルダティ級第一グループの駆逐艦ジェニエーレ(工兵)に手伝ってもらい、厨房の脇にお洒落なカウンターを作っていた…


提督「なるほど…ヴェネチアは意外と大変だったのね」

フルット「ええ、ダルマチア諸島での哨戒に深海側の迎撃と多忙でした…おかげでずいぶん活躍させてもらいましたが」丈の高いスツールに斜めに腰掛け、深いスリットの入った白いカクテルドレスを着ている…カクテルは青色が美しいロング・ドリンクの「チャイナ・ブルー」で、上を向くとグラスに乗っているマラスキーノ・チェリー(リキュールあるいはシロップ漬けのチェリー。パフェなどに乗っている真っ赤なアレ)をつまんだ

提督「そう、ここはそんなに忙しくならないはずよ…///」見ないようにと思いつつもフルットの滑らかな脚がすらりと伸びていて、ヒップの丸いラインまでスリットから見えそうになる…提督はカルーア・ミルクをちびちびすすりながら言った

ムレーナ「何だよ…活躍できると思ってたのに」艦名の「ウツボ」にふさわしく、美しいが荒っぽくもあるムレーナはひとくさりぼやき、ドライ・マルティーニをあおった…飲み干してからピック(楊枝)にさしたオリーブを食べると、グラスを差しだした

ムレーナ「うまい♪…今度はスクリュードライバーで」油田作業員がドライバーでステアして飲んだという、ウォッカ・ベースのカクテルを頼む

ポーラ「はぁーい、ポーラはぁ…カクテルも得意なのですぅー…ひっく♪」胸をはだけ、艶めいた姿でカクテルを作るポーラ…見ていると夕食でワインを一本近く空け、バーが「開店」すると自分用に二、三杯のカクテルを作って飲み、頼まれたものをステアしたり、シェイクしたりする間にもちょくちょく味見をしていた…カクテルをもらいに来た艦娘は十数人いて、中にはお代わりを頼む艦娘もいたので、ひと舐めづつでも数杯分は入っているはずだった…

提督「ちょっと、ポーラ?」

ポーラ「えへへぇ…提督さんもおかわりですかぁ~?」

提督「…飲み過ぎよ、ポーラ。ここは私が代わってあげるから、そろそろ部屋に戻ったら?」

ポーラ「むぅ…ポーラはぁ~、酔ってなんかいません…よぉ♪…美味しいお酒を飲むのにぃ~…酔ってたらちゃんと味わえないですからぁ~…ひっ…く♪」

ムレーナ「どう見ても酔ってるだろ?」褐色と金の瞳で呆れたようにポーラを見た。着ているのは胸元でしばって留めた軽いシャツに綿の短パン、サンダルと、夏のヨット遊びみたいな恰好でいる…当人は気づいていないし気にもしていないが、提督からはシャツの下から締まったいい形の乳房がのぞいて見える…

412:2017/04/24(月) 00:46:47.35 ID:
提督「あー…誰か、私と一緒にポーラを運んでくれない?」スツールを降りるとカウンターに回り、ポーラの腕を首にかけさせた…

ポーラ「提督ぅ~…ポーラはぁ、酔ってないのぉー」振りほどこうと抵抗する

提督「うわ、力が強い…///」ばたばたと可愛らしく暴れるたびにポーラのずっしりした胸が当たる…と、ひょいとポーラが引き離された

チェザーレ「全く、仕方ないお嬢さんだな…部屋に戻るぞ」簡単にお姫様抱っこにして持ち上げた

ポーラ「嫌ですぅ~、ポーラは酔ってないです~…」

チェザーレ「…戻るぞ。提督、悪いがドアを開けてくれるか?」

提督「はいはい…さすがね、チェザーレ」大きなドアを押さえて、チェザーレが出るのを待った

チェザーレ「まあな…さ、行こうか」

提督「ええ」


…コツ、コツ、コツッと廊下をザラ級の部屋に向かう。提督が小走りにならないよう、歩幅を合わせてゆっくり歩くチェザーレ

ポーラ「えへへぇ…チェザーレはとっても大きいですねぇ~♪」ポーラはチェザーレの首に手を回してつかまり、胸に顔をうずめて喜んでいる

提督「…うらやましい」

チェザーレ「…聞こえてるいるぞ?」

提督「…冗談よ?」

チェザーレ「そうか?……本気でもいいのだがな」小声でつぶやいた

提督「///」

ポーラ「二人ともぉ~、お熱いですねぇ~♪」

チェザーレ「確かに提督を抱きたくて仕方ないが…まずはそなたを送り届けてからだな」

提督「…チェザーレ///」


…ザラ級の部屋…

提督「ザラ、いる?」ノックした

ゴリツィア「提督!今開けます…姉さんたちはお風呂です、私は後で行こうと…あ、チェザーレさんもこんばんは…って、ポーラ姉さん?」

チェザーレ「うむ…ゴリツィア、このリキュールでいっぱいのイレデンタ(未回収地)をどうにかしてくれ」ベッドに案内させると冗談めかして言いながらポーラを降ろした…

ゴリツィア「あぁ、はい!…ポーラ姉さん、酔っているみたいだし今日はもう止めましょう?」

ポーラ「もぉ、酔ってないです~…ザラ姉さーん…あれぇ~、ザラ姉さんはぁ?」

ゴリツィア「いまお風呂ですよ、ポーラ姉さん」

ポーラ「おー…ゴリツィアがいた~♪…じゃあ、一緒に飲もう~!」ごそごそやっていたかと思うと、どこからかワインの瓶を取り出した

提督「もう…いい加減にしておきなさい?」瓶を取り上げてベッドに寝かせた

ポーラ「あーっ、ポーラのぉ…返して下さい~」

提督「駄目よ。…ほら、お休みのキスしてあげるから♪」ちゅっ…と額にキスをすると瓶を小型ワインセラーに戻した

ポーラ「むぅ~、今日はキスしてもらったから言うこと聞きます~…お休みなさぁい♪」ゴリツィアに手伝ってもらいながら服を脱ぎ、そのままタオルケットに潜りこんだ…

提督「はぁ…」部屋をでてドアを閉めると廊下の壁にもたれて息をついた…ポーラを担ごうとしたりして暑かったので紅潮した頬を手で扇いだ…外は月が綺麗で、銀紙のように海がきらめいている…

チェザーレ「提督も大変だな」

提督「いいえ、楽しいから平気…だけどみんな力があるからそういう意味では大変かもしれないわ」窓の外を眺めつつ、緩やかに歩きながら言った…

413:2017/04/24(月) 01:46:03.77 ID:
チェザーレ「そういえば、提督…」半歩後ろに付いて歩いていたチェザーレが思い出したように声をあげた

提督「んー?」

チェザーレ「今夜はルナ(月)が見事だな…どうだ、少し夜風に当たらないか?」

提督「いいわね。今夜は月も緑色がかっていて、綺麗だし…♪」廊下の窓を開け放ち、ベランダに出た…外は月夜と波の照り返しの輝く絶景で、ほどよい夜風が提督の髪を撫で、提督の肌が月光でほのかに光って見える…

提督「あぁ、なんて涼しい空気♪…夜風が気持ちいいわ」髪をなびかせてうっとりと目をつぶった

チェザーレ「…提督」

提督「どうしたの?」

チェザーレ「月光は人をおかしくするというが、本当のようだな…」腰に手を回すと、提督をくるりと半回転させた。そのまま唇を重ねると提督の金色の瞳が驚いたように開き…そっと閉じられた

チェザーレ「…む…んん…ちゅっ…ちゅるっ…」

提督「んっ…ちゅっ……ちゅるっ…ちゅ…♪」一旦唇を離すと目を開け、タンゴのように身体をのけぞらせた…

チェザーレ「すまないが…もう我慢できそうにない///」もどかしげに提督のナイトドレスの裾をつかむとたくし上げ、壁に押し付けて秘所を重ねた…

提督「あっ♪…チェザーレ…私のこと、好きにして?……大好きだから///」早くも濡れはじめた秘所を重ね合わせ、腕を曲げて両手を上げるようにしながらささやいた…

チェザーレ「そうか…提督のように綺麗な女性に「好きにして」などと言われると……こらえきれないな」くちゅ…くちゅっ♪…片足立ちでふとももを開かせ、間に割り込むようにした…

提督「あっ、あっ、あぁっ♪…チェザーレの…熱い…熱いの…ぉ♪」壁に押し付けられて甘く性急に責めたてられ、提督はねだるような喘ぎ声を上げた

チェザーレ「チェザーレも…だ///……提督のここは熱くて…とろっとしていて……火傷しそうだ♪」

提督「ひぅ…んぁぁ…いいの……ぉ…チェザーレ…ここ……もっと…ぉ…♪」

チェザーレ「すまないな……ふぅ…こういうことは…あまり経験がないから…な……ふっ…ん」最初こそ少々ぎこちなかったが、軍事の天才チェザーレの名を冠しただけあり、あっという間に提督の弱点をつかみ的確に責め始めた…

提督「あぁぁぁっ!…ひぐっ、いくぅぅっ…チェザーレ…そこ…いいのぉっ♪」一度果てて、今度は壁に手を付けさせられると下半身を抱えられるようにして責めたてられた

チェザーレ「これは…たまらないな…っ♪…ドリアやライモンドが夢中になるのも……分かる…♪」…くちゅっ、ぐちゅ、ぐちゅっ♪

提督「せっかく二人きりなんだから…あぁぁっ、いいっ!…他の娘…の…名前は……んんっ…出さないで……今の私は…あぁぁっ♪…チェザーレだけの…もの…だから…」ナイトドレスを腰までめくりあげられ、壁に両手を付けさせられたままで言った…

チェザーレ「あぁ……そう言われると…どんな勝利よりも満足するな…っ♪」

提督「あ゛ぁぁっっ…激しいっ♪…そこ…ぉ、いいのぉ……あぁぁっ、イくぅぅっ…イってるのぉぉっ♪」下半身を夜風にさらし、とろとろと蜜を垂らしながらだらしない表情を浮かべ叫んだ…

チェザーレ「そのみだらな顔……もっと、チェザーレに見せてくれ♪」

提督「あんっ……あっ、あっ、あふっ……あっ、あ゛ぁぁぁっ♪」チェザーレのむっちりしたふとももにぶしゃぁぁ…と蜜をぶちまけ、気が抜けたような声で絶頂した…


………
414:2017/04/24(月) 02:11:36.28 ID:
…食堂…

提督「…今戻ったわ///」


提督はバーカウンターのスツールに腰かけると、氷の解けかけたカルーア・ミルクを一気に飲み干した…白の薄いナイトドレスには愛蜜の染みが垂れていて、一緒に戻ったチェザーレは少し気恥ずかしそうながらも満足げにワインを傾けている……テーブルでカクテルを楽しみつつも、大人の女性であるドリアとカヴールは察したらしく、提督とチェザーレに意味深な笑みを浮かべながら、頬を紅潮させ、濡れた花芯を疼かせている提督を見て舌なめずりしそうな様子だった。一方リットリオは熱でもあるのかと心配そうな視線をちらちら送ってきたが、すっかりとろけて雌の顔になっている提督の表情に理由は分からないがどきどきしているようだった…


ミッチャー提督「お帰り…ところでカクテルを頼んでいいかな?」スツールに座ってカウンターに肘を突いている

提督「え、ええ…何が飲みたいの?」濡れた場所を隠すように脚を挟み込むようにしてカウンターに立った

ミッチャー提督「そうねぇ…じゃあ「セックス・オン・ザ・ビーチ」で♪」

提督「…分かってて言ってるの?」

ミッチャー提督「何のことかしらねぇ?…普通に飲みたくなっただけなんだけど?」にやにやと半笑いを浮かべながら出来上がったカクテルを勢いよく飲んだ

提督「飲むのが速いのね…他にある?」

ミッチャー提督「いいわね…それじゃあ、「ビトウィーン・ザ・シーツ」(シーツの狭間)をお願い」…また意味深なカクテルを頼みつつ笑いかけてくる

417:2017/04/25(火) 01:42:28.91 ID:
提督「…」

ミッチャー提督「どうしたの?」

提督「…何でもないわ」カクテルを作って出した…と、奥の方のテーブルできゃあきゃあいう嬌声が聞こえてきた

提督「いったいどうしたのかしら……って、ちょっと!?」カウンターから身をのりだして様子を見ると、慌てて騒いでいるテーブルに向かって小走りで駆け出した…

ミッチャー提督「あらまぁ…♪」スツールで身体を捻じると騒ぎの原因を見て愉快そうに笑い出した

エンタープライズ「?…あぁ、なるほど。…マームもいつだったかあんなことしたわね」苦笑いしながらジン・フィズをすすった

フレッチャー「うわ…」新造された40年代の道徳観を残しつつも、興味深々のフレッチャーは真っ赤になりつつもこっそり凝視している…


…提督が向かった中央あたりのテーブルでは、出来上がっている十人あまりが嬌声を上げながらふざけていた…テーブルの上では褐色のマエストラーレ級駆逐艦グレカーレとリベッチオがすっかり出来上がって、アラビア音楽のレコードをかけながら物憂げに身体をくねらせつつ、着ているものを脱ぎだしていた…周りのコンドッティエーリ(Condottieri…傭兵隊長)型軽巡や駆逐艦たちも止めるどころかはやし立てている…


提督「ちょ、ちょっと待って…///」割って入ろうとするが周囲に「観客」が固まっていてうまく入り込めない…

コレオーニ「あははっ、リベッチオ可愛いよー!」

リベッチオ「本当!?…ならサービスしちゃおうかなぁー♪」…するりとしま模様の下着を脱いで放った

エウジェニオ「うふふっ…最高♪」魅力的な笑みを浮かべつつ、グレカーレが脱いだらしい桃色のブラジャーを片手にしてワインをあおっている

バンデ・ネーレ「おぉー♪…グレカーレのも見たいなぁー!」

グレカーレ「仕方ないなぁ、行くよー?」じらしつつ裾をめくりあげる…

ニコロ・ツェーノ(ナヴィガトリ級駆逐艦)「いいよぉー!」

エマニュエーレ・ペッサーノ(ナヴィガトリ級)「もう、じらさないでよ♪」

提督「こらこら!いくら何でもだめで…しょ…///」ようやく周囲をかき分けてやって来ると、テーブルの上に乗った二人を見上げ叱ろうとして…褐色の艶やかなふとももと、その奥からのぞきそうな影に生唾を飲んだ…

リベッチオ「おー?提督もリベッチオのここ…見てみたいのかなぁー?」笑いながらスカートをまくろうとする…

提督「わーっ、駄目!…いくら楽しくしているからってやり過ぎよ、みんなもはやし立てない!」

グレカーレ「だってみんな喜んでるよ…ほら?」周囲の艦娘たちはわーわーはやし立て、「提督も脱いでー♪」と不穏な声も聞こえてくる

提督「それとこれとは別よ!…だいたい、素足だからってテーブルに乗っちゃ駄目でしょう!」

リベッチオ「うーん…それはそうだよね、じゃあ降りよっか♪」妙な理由だったが納得して、不満の声が響く中あっさりとテーブルから降りようとした

提督「じゃあ、ほら…支えてあげるから」

リベッチオ「提督は優しいねっ…よいしょ♪」ひょいと飛び降り、提督は両手で腰をつかんだ…が、リベッチオの勢いが良かったのでつかみ損ね、ぴちっと張りのあるヒップを支える形になった…

リベッチオ「もう、提督のえっち♪」まんざらでもない顔をしてわざと言った

提督「あっ…ごめんね///」(…すっごい瑞々しい///)

バルビアーノ「あー、提督だけずるいわ!」

バンデ・ネーレ「私だって触りたいのにぃ♪」

グレカーレ「よーしっ…じゃあみんな、抱きしめて、銀河の果てまでぇー♪」

ジュッサーノ「いいわよ、おいでっ♪」

エウジェニオ「うふふっ♪ほーら、お姉さんが抱きしめてあげる…♪」

アブルッツィ「こっちにおいで♪」

提督「駄目だってば!…お願いだからグレカーレ、普通に降りてちょうだい」

グレカーレ「えー?」

提督「もう、「えー」じゃないの…ほら、ちゃんと服も着て?」


…ブーイングが起きる中グレカーレを受け止めるとそっと降ろしてやり、それから周囲の艦娘たちの方を向き、腰に手を当てた…

418:2017/04/25(火) 02:30:17.73 ID:
提督「だいたい、いくら楽しいからって駆逐艦の娘にこんなことさせちゃ駄目でしょう」

エウジェニオ「ミラベロ級を手籠めにした提督に言われても納得できないわ…♪」

提督「失礼ね、手籠めになんてしてないわ。むしろ合意の上だったもの……可愛かったし///…とにかく、人に見えるようなところでそういうことはしないの!」

ジュッサーノ「ふーん…じゃあ提督、この間大浴場でエウジェニオと何してたのかしら?」

提督「何って……あ、愛し合ってました///」

コレオーニ「…たった今、ボクの耳には「見える所でしない」って聞こえたような気がしたんだけどな?」

バンデ・ネーレ「奇遇ね、私にもそう聞こえた♪」

提督「だって…見えてはいなかったから」

エウジェニオ「ふふっ、あの可愛い喘ぎ声はしっかり聞こえていたみたいだけど♪」

提督「とにかく、駆逐艦の娘は小さいんだから…あんまりそういうことをさせちゃ駄目でしょう」

リベッチオ「リベッチオは34年生まれだけどなー…41年戦没だけどね……」

提督「あっ…ごめんなさい、リベッチオ……って、そこじゃないの。実年齢じゃなくて、外見相応の話。憲兵が来たら捕まるのは私なんだから」

バルビアーノ「憲兵なんかいないから平気でしょ?…それにボクたちが守ってあげるよ」

提督「ありがとう、バルビアーノ……って、違うの。……あんまり疲れさせないで」

エウジェニオ「じゃあ、お疲れの提督を癒してあげる♪……ほら、私の胸に飛び込んで…?」

提督「エウジェニオ…///」

エウジェニオ「いいのよ…遠慮しないで?」吸いこまれそうな瞳がきらりと輝く…

提督「嬉しいわ……じゃなくて。とにかく、以後食堂でストリップは禁止よ」

グレカーレ「そんなに私たちは貧相な身体かなぁ…」

提督「あぁ、落ち込まないで…むしろグレカーレたちが魅力的すぎるからよ?…それにね「深窓の令嬢」って言うくらいで、美人はあんまり露骨にしないものよ…ね?」

グレカーレ「そっかぁ、「深窓の令嬢」かぁ…じゃあエウジェニオは?美人だけど全然隠してないよね?」

エウジェニオ「あら、「美人」だなんて♪…グレカーレ、後で私のお部屋に来て?…ごほうびをあげる♪」

提督「あれは……ほら、ギリシャ帰りだから」

グレカーレ「あぁー…なるほど」

提督「とにかく、これ以上大騒ぎしないこと。…はい、解散!」
419:2017/04/25(火) 11:21:45.93 ID:
…夜・寝室…

提督「あー…色々疲れた」

ドリア「お疲れさまでした、お休みになりますか?」

提督「ええ…もう動きたくないもの」ぱさっ…とナイトドレスを椅子の背にかけると、肌触りのいいふわふわのタオルケットにもぐりこんだ…

ドリア「それでは…灯りを消しますね♪」部屋の灯りを切ると、服を脱いでドリアが入ってきた

提督「今日はもう寝るわよ?」

ドリア「ええ、いいんです…提督のぬくもりが欲しいだけなので」そっと腕を絡めて、優しく頬にキスをした…

提督「…いい夢が見られそうね、お休み♪」ドリアに慈愛あふれる笑みを向けた…

………


…翌日・午前中…


提督「そう言えば、工作室で開発と建造ができるようになったのよね?」朝食を終え、執務室でリットリオ建造とフルット級潜水艦着任の報告書を書き終えると、ドリアに向かって言った

ドリア「ええ、できますよ」

提督「せっかくだから開発してみましょうか」

ドリア「それもいいですね、ぜひやってみましょう♪」

提督「決まりね」


…工作室前…


…工作室の入口には、「提督が目新しい事をする」と聞いてやって来た何人かの艦娘たちと、開発で何ができるかが気になる各国の提督たちが集まっていた。提督は綺麗な群青色のタロットのようなカードと図鑑を取り上げると、この間リットリオを呼んだ時のようにパッとカードを投げ上げた…


ミッチャー提督「へぇ…イタリアさんはこんな具合にできるものが分かるんだねぇ」

百合姫提督「うちはこんなにお洒落じゃないわ…なんだか魔術師みたい♪」

エクレール提督「何でも直感ばかりのイタリアらしいですわ、理論も理屈もあったものじゃありませんわ!」

提督「さてと、何が出るかしら…」タロットのような青いカードを見ると、よく見る対空機銃の絵が浮き出ていた…

ドリア「どうですか、提督?…あら、これは20/65ブレダ1940・20ミリ連装対空機銃ですね」(※「20/65」は口径、「ブレダ」はイタリア有数の小型火砲・機銃メーカー「ブレダ」社、「1940」は年号…20ミリ65口径・ブレダ製モデル1940)

提督「やったわね…って言っても、みんな装備はあるのに開発してどうするのかしら?」

ドリア「損傷を受けると装備が破壊されてしまいますし、戦時に行った対空火器増強仕様などに改正するときに使えますよ?」

提督「なるほど…資材は貯めてあった分がたっぷりあるし、もうちょっと開発してみましょうか」

ドリア「いいんじゃないでしょうか…カドルナたちはまだ水偵がカント25AR飛行艇で、メリジオナリRo43になっていないので、ぜひ開発してあげて下さい♪」

提督「了解…って言っても、私のさじ加減では決まらないみたいだから「頑張ってみる」としか言えないわ」

フルット「頑張って下さい、提督」

ザラ「提督、頑張ってね♪」

百合姫提督「私も応援しているわ」

提督「みんなありがとう…じゃあ、行くわよ……ドロー!」

ライモン「うまく行きました?」入り口からのぞきこむようにして言った

提督「…あー、水偵は出なかったわ」

ドリア「そうですか?…まぁ、これは9.0/50アンサルド・OTO1938/39対空砲ですね。私とデュイリオ、リットリオ級の対空砲です」

提督「そうね、しゃれたデザインだしすぐ分かったわ…でもカドルナたちに水偵を出してあげたいのよね」

ドリア「頑張りましょう…さぁ、もう一回♪」

提督「えぇ、……はい、どうかしら?」

ドリア「うーん…飛行機ではあるのですが……」

提督「どれどれ…レジアーネRe2001艦載型?」出てきたのはヴェルデ・オリーヴァ(オリーヴ・グリーン)に塗られた戦闘機、レジアーネRe2001「アリエテ」(※「牡羊」の意…ギリシャ・ローマ神話の「金の毛をした羊」や牡羊座にあやかって名付けられ、ガリアやブリタニアを震撼させたローマ帝国の破城槌(はじょうつい)「アリエテ」からとったネーミング)で、艦載型らしく着艦フックが付いている…
420:2017/04/25(火) 12:07:57.59 ID:
提督「実機はとうとう完成しなかったけど、こうしてまた作り出せるって言うのは感慨深いわね…」

ドリア「そうですね…さぁ、もうちょっとだけやってみましょう?」

ライモン「フォルツァ(頑張れ)、提督♪」

提督「ええ…来て…っ!」

ドリア「どうですか?」

提督「あー…まぁ、そううまくは行かないものよ」手にしたカードには触角の付いた機雷が描かれている…

ドリア「T200、潜水艦敷設用機雷…ですか」

提督「民間航路もあるのに攻勢機雷原なんか作れる訳ないわよね…ふー……」
(※攻勢的機雷原…港などへの侵入を防ぐ機雷原と違い、敵艦の通りそうなところに機雷を仕掛け航行を妨害するもの。イタリアは19世紀末から機雷の研究を熱心に行い、エリア大佐の考案した係維機雷「エリア機雷」は日本など世界各国も参考にした。第二次大戦も54000個余りの機雷をシチリア海峡に敷設して回り、戦果も挙げている)

ドリア「そうですね…一旦休憩にでもします?」

提督「そうね…待機室がすぐそこだから、そこで休憩しましょうか」

ドリア「はい。…みなさんも一緒にお茶でもどうですか?」

ライモン「あ、ならお湯を沸かしてきます」

百合姫提督「私はお菓子を取って来るわ」

ミッチャー提督「ならお皿でも並べておこうか?」

提督「ありがとう♪」

エクレール提督「…わたくしが紅茶を提供してあげてもいいですわ」

提督「いいの?」

エクレール提督「交流のため…し、仕方なくです。別に貴女のためではありませんわ」そう言いつつちらちらと視線を向けてきて、何か言って欲しそうにしている…

提督「…グラツィエ♪」ちゅっ、ちゅるっ♪…エクレール提督をぎゅっと抱きしめると舌を絡め、ねちっこく甘ったるいキスを浴びせた

エクレール提督「…んんっ!?…ん…んん…っ……あっ、あっ、あふ…ぅ♪」キスを浴びせられただけであっさりとトロ顔をさらし、内またになってへたり込んだ…

提督「うふふっ…可愛い♪」

エクレール提督「いきなり…何て…こと……するんです…の?…立てなく…なってしまう…じゃ……ありませんか///」

フルット「…あの、提督」

提督「なぁに?フルット」

フルット「素晴らしいですね……いい波です♪」

提督「…フルット、百合は好き?」

フルット「はい♪…しかし、フランスの提督がこうしてへたり込んでいるのを見ると……その…ぞくぞくしますね♪」

提督「普段お高く止まっているだけになおのことね……もっとも、もうすっかり調教されちゃってるのだけど♪」

フルット「まぁ♪」

エクレール提督「それは…言わないで下さい……ませ///」

提督「うふふっ…さ、お茶を飲みに行きましょう?」

フルット「提督は焦らすのもお上手なのですね♪」

提督「さぁ…何の事かしら♪」

424:2017/04/26(水) 01:36:03.99 ID:
…待機室…


…待機室は本来警戒待機組の部屋だが、穏やかなこの鎮守府に出撃要請があるわけでもなく、二時間ばかり座っていればいいサロンと変わりない…しかし出てうろうろするのはご法度なので、室内には安楽椅子やソファー、テレビに本、提督が読み終わった朝刊、図書室からローテーションされてくる漫画や雑誌、お茶の道具が置いてある…提督とフルットはすっかり骨抜きになったエクレール提督に肩を貸してやり、負傷者を運ぶように連れてきた…


百合姫提督「あら、どうしたの?」支えられてやって来たエクレール提督を見て言った

提督「んー、ちょっと足首を捻っちゃってね…何でもないの」エクレール提督にだけ見えるようにパチンとウィンクを決めた

エクレール提督「え…ええ、ご心配をおかけして申し訳ないですわ」

百合姫提督「じゃあこちらの安楽椅子に掛けてください…今、お茶も準備しますから」そう言ってヤカンのお湯をティーポットに注ぎ、ポットを温めた

提督「紅茶はエクレール提督が持ってきてくれたのがあるわ」脚の速いライモンが持ってきてくれた、「フォーション」のアップル・ティーの缶、金色に黒字のロゴが入っているあの缶を差しだした

百合姫提督「あら、高級な紅茶をわざわざ…」白い夏季軍装も清楚な百合姫提督が、丁寧に一礼した

エクレール提督「構いませんわ…フランスの偉大さを学んでいただく機会ですもの」と、また待機室のドアが開いた

龍田「提督、持って来たわよぉ」巾着袋ほどのビニールで包まれたお菓子を十数個抱えてきた

百合姫提督「ありがとう、龍田♪…さ、座って?」

龍田「提督が駆け回るなんて…こそばゆいわねぇ」

提督「ふふ、いいのよ…みんなはいつも頑張っているんだもの♪」

ミッチャー提督「ザッツ・ライ♪…その通りよ。こっちは普段ふんぞり返っているだけなんだから、たまにはサービスしないとね」親指を立ててみせる

百合姫提督「さぁ、お湯を注いだわ。四分でできるからみんな座って?」

提督「…ドリア、ライモン、フルット、一緒に座りましょう?…バンデ・ネーレ、それに第九駆逐隊のみんなもどう?」ソファーに座っている警戒待機組、軽巡バンデ・ネーレと開戦時「第九駆逐隊」を編成していたオリアーニ級の四隻にも声をかけた

バンデ・ネーレ「ありがとう、提督…いただくわね♪」華奢な身体で軽やかに腰掛けたバンデ・ネーレは「ジョバンニ・デレ・バンデ・ネーレ」の名にふさわしく、相変わらず黒を基調にした服を着ている

オリアーニ「やったわ♪…日本のお菓子はどれも美味しかったし、たまには警戒待機もいいことあるのね♪」

提督「そうじゃないと嫌になっちゃうもの♪…みんな、お皿はある?」

ドリア「ありますよ。…では、お隣に座らせてもらいますね♪」隣にしなをつくって座ると、さりげなく提督のふとももに手を置いた

ライモン「…提督、反対舷はわたしでいいですよね?」ちょこんと座ると、こちらは肩にもたれかかるようにした

フルット「まぁ…私の場所が無くなってしまいましたね……では失礼して」端正な顔立ちのフルットは横の椅子に脚を組んで座った…クリーム色のスカートにレースで波模様が入ったタイツ、七分丈のブラウスと白い長手袋は貴婦人のようで、私服も見事なほど似合っている

提督「ええ、貴女の顔も見られてちょうど…」裾がずり上がったスカートから、黒いガーターベルトとランジェリーがのぞく…

フルット「なにか?」

提督「…下着、見えてるわ」小声でそっと耳打ちした

フルット「…見たいでしょうから」そう言いつつぎりぎりで見せない奥ゆかしさと、そこからちらちらと見え隠れする色っぽい下着が提督の気をそそる

提督「とっても目の保養になるわ…」

425:2017/04/26(水) 02:37:06.06 ID:
…補足…

ジョバンニ・デレ・バンデ・ネーレ…第一次大戦後に初めて建造した軽巡「ジュッサーノ級」の一隻。

ローマ、あるいはイタリアの栄光を示すため、中世ルネサンス期の著名な傭兵隊長たちの名をとったことから数クラスまとめて「コンドッティエーリ」(傭兵隊長)型と言われる。その「コンドッティエーリ」型軽巡の初期に当たる艦。設計はジュセッペ・ヴァン、ジュセッペ・ロタ造船官

ジョバンニ・デレ・バンデ・ネーレ(バンデ・ネーレは「黒帯」の意。「黒帯のジョバンニ」または「黒備えのジョバンニ」)はシャルル五世と戦った傭兵隊長ジョバンニ・ディ・メディチで、教皇レオ十世の崩御を悼み、以後必ず黒いリボンや帯をつけ、槍に付ける旗印も黒にしたというメディチ家開祖の父。最後は大砲の暴発で負傷、敗血症を引き起こし亡くなった



ライモンド・モンテクッコリ…オーストリア人で、三十年戦争のころ活躍した武将。
神聖ローマ帝国の軍司令官としてオスマン・トルコを破り、ネーデルラント継承戦争、第一次北方戦争などなど様々な戦争でも司令官を務めた。軍隊の機動のさせ方が上手かったが、現役を退いてからはオーストリアの歴史を研究して過ごした。
「伊土戦争」でトルコからかなり強引に植民地を手に入れたイタリアからすると、対トルコの英雄は国威発揚にふさわしいと考えたものらしい。

軽巡R・モンテクッコリ級はウンベルト・プリエーゼ(プリエーゼ・シリンダー防御システムや円筒形の艦橋で有名)、レオナルド・フェーア造船官の設計


ムツィオ・アッテンドーロ…ミラノ・スフォルツァ家の開祖で傭兵隊長。スフォルツァとは「厳格な」というような意味で、同じく傭兵隊長だったアルベリコ・ダ・バルビアーノ(ジュッサーノ級の一隻に付けられている)に言われたとされるが、気に入ったのか勝手に流行ってしまったのか、とうとう家名にしてしまった



ルイージ・カドルナ…「カドルナ級」の名前の由来である、第一次大戦時の陸軍第四軍司令官。
スイス・オーストリア・イタリア国境のチロル地方、「ピアーヴェ戦線」でオーストリア軍に対し十一回に渡り攻勢をかけるも行き詰まり、むしろオーストリア・ハンガリー帝国の反攻作戦で発生した「カポレットの戦い」で大敗。後任アルマンド・ディアスもカドルナ級二番艦の名前になっている。

無用な戦死者ばかりを出したが、ムッソリーニの時代になって祭り上げられた…日本で言うなら乃木希典あたりか




アルフレド・オリアーニ…駆逐艦「オリアーニ級」の由来になった、第一次大戦前後(1910~20年代)のナショナリスト。

国家の威信回復や、オーストリア・ハンガリー帝国から「未回収地」(ダルマチア諸島、南チロル地方、トリエステなど)を奪回すべしと説いた。ムッソリーニや「戦闘ファッショ」などにも影響を与えた作家・愛国者。

四隻ともに国威発揚のため愛国者や国粋主義作家の名前が付いている
426:2017/04/27(木) 01:32:23.37 ID:
………

百合姫提督「さぁ、紅茶が入ったわ」とぽとぽとぽ…といい音を立ててカップに紅茶が注がれる。香り高いフォーションのアップルティーは水色も綺麗で、真っ白なジノリのティーカップによく映える

提督「ありがとう…じゃあ、お菓子も開けさせてもらうわね?」巾着風に結ばれ、結び目に爪楊枝が差してあるビニールの袋を解くと、中にはプラスチックの入れ物と小さい容器が重ねてあった

提督「このお菓子はなぁに?…それと食べ方を教えてもらえる?」小さい四角いチューブを収めるために中央がへこんでいる容器は、うわぶたが透明で、そこからきな粉らしい固まりがのぞいている…

百合姫提督「今説明するわ…お菓子の名前は「桔梗屋」の「信玄餅」。山梨の銘菓で求肥餅にきな粉をまぶしてあって、その上から小さい入れ物に入っている黒蜜をかけていただくの…一個持ち上げて隙間に黒蜜を垂らすとこぼさないで食べられるわ」

提督「なるほど…では」ふたをどけて黒蜜を垂らし、楊枝で刺してつまみ上げた…一つの入れ物に一個かと思っていたが、中に入っている求肥は一口大のものが三つで、一つ口に入れるとほのかに甘い求肥ときな粉、黒蜜が上手く絡んで美味しい…

提督「ん…素直な味」

百合姫提督「硬くならないうちに食べようと思ってたから、いい機会だったわ」

ライモン「んー♪…美味しいですね」

バンデ・ネーレ「ジァポーネ(日本)のお菓子は美味しいものなのね」

フルット「出撃もなく、美味しいお菓子を頂ける…いい時代になったものですね」

オリアーニ「美味しいわ♪…でも三つしか入ってないのね。……もっと食べたいかも」

提督「はい、あーん♪」

オリアーニ「いいの、提督?」

提督「信玄餅はまだあるみたいだし、警戒待機で退屈だったでしょうから…ごほうび♪」

オリアーニ「嬉しいけど…でも止めておくわ」

提督「あら、どうして?」

オリアーニ「妹たちにもあげないと不公平だし、提督の残りを食べちゃうのはいけないわ」

提督「まぁ…妹思いで偉いわ」

百合姫提督「そうね…そんないい子には……はい♪」オリアーニ級の四人に、さらに一個づつ差しだした

オリアーニ「あ!」ぱーっと表情を明るくするオリアーニたちを見て、提督は百合姫提督にウィンクした

ミッチャー提督「よかったね。…しかし、日本の菓子は独特で面白いねぇ…「モチ」とか「キナコ」とか、健康的だし」

フレッチャー「ね、なかなか美味しいし…けどマームのアップルパイが食べたいな……」

ミッチャー提督「またそれ?…仕方ないね。…今はリンゴの時期じゃないから、今度厨房を借りてストロベリー・パイでも作ってあげよう」

フレッチャー「イェス♪」

ミッチャー提督「そんなに喜ばなくても…」そう言いつつも、嬉しそうなミッチャー提督

428:2017/04/29(土) 00:38:38.01 ID:
エンタープライズ「!…もう、謙遜しないでいいのに」ミッチャー提督の手作りパイと聞いて、身を乗り出しかけてから慌てて座り直し、ふぅ…と息を付いてから言った

ミッチャー提督「謙遜してるんじゃなくて、あんまり期待されて微妙な顔されたら嫌じゃない…特にここの食べ物は美味しいしさ?」

提督「ありがとう、ディアナが聞いたら喜ぶわ」

ミッチャー提督「ダイアナは丁寧だしいい子よね…もっとも、うちの規模じゃあんな風に細やかで丁寧には行かないわ」

フレッチャー「どかーん…と盛ってあるだけだもんね」

ミッチャー提督「文句言わないで。「ニンジンいらないよ!」って言ってるのに山盛りにされないだけよかった、と思ってよ」

フレッチャー「…アイアイ・マーム」

提督「ふふ、仲がいいようで何よりね」

ドリア「提督ほどではありませんけど♪」



…お茶の後…


…甘いものと香り高い紅茶をお腹に収めて満足げな警戒待機組のバンデ・ネーレとオリアーニ級の四隻…と、そんな様子をみて微笑んでいる提督。一同はソファーでくつろぎつつ、衛星放送で日本のアニメ映画を流しているのを見ている…


提督「あー、見たことあるわ、これ♪…「となりのノトロ」(能登呂)だったかしら?」昭和の田舎にあったであろう牧歌的な日本の原風景と、穏やかな日常に起こるちょっと不思議な出会い……画面に映し出される綺麗な作画は、何度見ても飽きさせない…夢中になっているオリアーニたちの邪魔をしないように、小声でやり取りをする提督たち…

百合姫提督「私も。学生のころ公開されてから飽きるほど見たわ」

足柄「過去形じゃなくて、鎮守府でだって暇さえあればかけてたわよね」

龍田「駆逐艦のみんなは喜ぶものねぇ…」


…足柄と龍田が何度となく見た映画にああだこうだ言っている間にも場面は変わっていく…「さーつきちゃーーん!」「はーあーいーー!」テレビには主人公「皐月」と「メイ」の日常が穏やかに映っている…


エクレール提督「まぁ、日本のアニメはすごいですものね…こればかりは大したものだと思いますわ」頬に手を当て、優雅に脚を組んで映画を見ている

提督「そうね…そうそう、昔はこのお菓子が分からなくて」近所のおばあちゃんと一緒にお菓子を食べるシーン、大きな黒いぼたもち(牡丹餅…秋には「御萩」(おはぎ)と言う)を見て言った…


…皐月が減らず口をたたいて逃げ出した腕白坊主にあかんべえをしてから、縁側でぼたもちにかぶりつく……「男の子きらーい…でも、女の子はとーーっても好き♪」「はいはい、たんとおあがり♪」…提督は途中で見るのを止めようと思いながら結局最後まで見てしまい、「おわり」の文字を見てから立ち上がった…


提督「しまった…「開発しに行こう」と思っていながら、結局見ちゃったわ……」

ドリア「仕方ありませんよ…面白かったですし」

提督「そうよね。…じゃあ、遅ればせながらお昼まで開発を続けましょうか」

ドリア「はい♪」



429:2017/04/29(土) 01:34:31.08 ID:
…工作室…

提督「じゃあ、改めてやりましょう」

ドリア「はい…期待しています♪」

提督「ええ、頑張るわ」ひゅっ…とカードを投げ上げ意識を集中させる。落ちてくるカードを受け止めると絵柄を見た…

提督「うーん…また20/65ブレダ対空機銃ね」

ドリア「まぁまぁ…対空兵装は役に立ちますから」

提督「そうね…っ!」ぱしっ…と落ちてきたカードを受け止める

ドリア「どうですか?」

提督「…あ、やったわ♪メリジオナーリ、Ro43水偵」複座、複葉(正確には下翼が小さい単葉半)の水上機が描かれたカードをひらひらさせた

ドリア「やりましたね…ではごほうびです♪」ちゅっ…と音高くキスをされまんざらでもない提督と、感心したようなフルットたち…

フルット「あら…提督とドリアさんはそういう関係ですか」

ドリア「ええ、そういう関係です♪…ライモンドに続く位置の「愛人」と言ったところでしょうか」

提督「あの…その言い方は人聞きが悪いのだけど」

フルット「いえいえ、平気ですよ…何しろ中世のころからヴェネチアは最強の海軍国でしたし、同時に高級な色街があった事でも有名ですから」

提督「あー…ヴェネチアはそうだったわね。北アドリア海管区の司令部で、そういう噂も聞いたことがあったわ…」

フルット「ですから……提督、味見はいかがですか…♪」聖人でさえぼーっとなりそうな顔が近づき、甘い香水と波の匂いが鼻をくすぐる…と、フルットがするりとスカートの中に手を差しいれ、ふとももを撫で上げていく…

ゴルゴ「いいでしょう…提督、私たちの渦に…呑まれてみない……?」引き締まった乳房が後ろから押し付けられる…

提督「あぁ…うふふ♪……いいの…二人とも……?」

フルット「はい…この波に身をゆだねて下さい…♪」

ゴルゴ「ふふ、ベッドの中で……提督を快楽の渦に巻き込んで…あげる……♪」

提督「うふ…うふふっ……もう、お昼から…なんて、いけない提督よね…♪」

ドリア「…こほん!」

提督「…だ、駄目よ。まだ開発は済んでないもの…建造もしたいし」

ドリア「ええ、その通りです♪」

フルット「そうですか…では、またお時間の都合がつき次第…♪」ふーっと首筋に息を吹きかけると小さく手を振り、ゴルゴを連れて出て行った

ドリア「あの…提督」

提督「…なに?」

ドリア「確か「ヴェネチア第三鎮守府の提督がもたなかった」からフルットたちがここに来た…と言ってましたね」

提督「ええ…それで?」

ドリア「面識はありますか?」

提督「ヴェネチア第三の提督?…ええ。四角いレンズの銀縁眼鏡に髪の毛もひっつめているような、まぁ律儀で杓子定規なタイプの女性士官で……中佐だったかしら」

ドリア「もしかして、ですが…フルットたち、いつもあの調子だったのでは?」

提督「あー、だとしたらあの中佐が心臓発作を起こしてもおかしくないわ。…だから私のところに来たのかしら♪」ふふふっ…と笑みをこぼす

ドリア「…着任の経緯を考えると笑いごとではない気がしますが」

提督「あー…まぁ、そのー……開発は済んだし、建造しましょう」

ドリア「了解……ヴェネチア料理も素敵でしょうが、よかったら今夜もドリア…いかがですか?」

提督「…ええ、メインディッシュに♪」小首をかしげて、ぱちりとウィンクを決めた

………
430:2017/04/29(土) 02:09:19.37 ID:
…午後…


建造のための準備が終わらず、カレンダーの日付も縁起が良くないので、提督は建造を翌日に延ばした…代わりに秘書艦交代の時期だったので、以前に引いていたくじにのっとり、午後の最初は次の秘書艦のあいさつということにした……着任直後のくじ引きは完全に公平だったにもかかわらず、戦艦のお姉さま方が好きな提督が念力でも送っていたのか、次の秘書艦も戦艦「コンテ・ディ・カヴール」で、提督に呼ばれると色白でむっちりしたカヴールが台に登った…



カヴール「では、ドリアに替わって秘書艦を務めることになりました。コンテ・ディ・カヴールです。…第一次大戦の時はまだ出来たてでしたが海軍の総旗艦を務めさせてもらいましたし、あれからずいぶんと経験も積みました…潜水艦の娘たちもどんどんやって来る予定ですし、もっとこの鎮守府の暮らしを良くしていきましょうね♪」

チェザーレ「うむ…姉上なら大丈夫だろう」下では妹、チェザーレが納得したようにうなずいている…

提督「はい、ありがとう…カヴール、よろしくお願いするわね♪」

わー!拍手喝采と同時に、「着任のキスはー?」などと冗談めかした声が聞こえる…と、カヴールがいたずらっぽい笑みを浮かべた…

カヴール「…では早速、秘書艦特権で♪」ちゅっ、んちゅぅぅ♪…そう言うなり提督をひょいと抱き上げ、お姫様抱っこのまま濃厚なキスを浴びせた…


わーっ!…歓声と嬌声、悪意のない軽口と拍手が飛び交う


提督「…んんっ!?…んーっ……んんぅ……ん♪…もう、いきなりするなんて♪」とん、と地面に下ろされた提督はふくれたようなふりをしつつも、顔がにやけきっている…ライモンは半ば呆れ、半ば面白がってその様子を見ていた

カヴール「改めて、これからよろしくお願いしますね…提督♪」

提督「ええ♪」

………
434:2017/04/30(日) 01:47:20.21 ID:
…午後…


…新秘書艦カヴールのあいさつも済み、開発も試してみることができたので提督は満足し、百合姫提督の客室に邪魔していた…日本人は椅子だとくつろげず、床に座るほうが安心できるらしいと言うことで、百合姫提督と随行艦の客室は急遽用意した畳のしつらえてある部屋だった…部屋の隅に用意された三畳ばかりのスペースでは、膝に頭を乗せた龍田が何やら耳に棒を突っこまれて、百合姫提督が慈愛に満ちた顔で棒を動かしている……


百合姫提督「はい、とれた…♪」細い竹細工の棒を耳から抜き、カーブした先端をアルコールで湿したティッシュで拭っている…

龍田「よく聞こえるわぁ…最近聞こえが悪くなってたのは主砲のせいじゃなくて、このせいだったのねぇ」

提督「こんにちは、姫。それに龍田…相変わらず二輪の白百合みたいに綺麗ね♪…ところで何しているの?」

百合姫提督「はい、こんにちは…白百合だなんてほめ過ぎです……♪」

龍田「…イタリアの提督さんはご存じないのかしらぁ?」

百合姫提督「…欧州にはその風習が無いらしいのよ、龍田。それに、最近ではむしろやっちゃいけないという学説もあるらしいわ」

提督「えーと…で、何をしていたのかしら?」

百合姫提督「耳かきよ♪」

提督「耳かき…ねぇ?」

龍田「したことないのかしらぁ?」

提督「ええ、あいにくと姫の膝枕で「耳かき」をしてもらう栄誉にはあずかっていないわ」

百合姫提督「ふふ…もう、やってあげるから……ここにどうぞ?」折り目正しい正座の姿勢で、ぽんぽんと膝を叩いた

提督「いいの?…龍田が怒らない?」

龍田「うふふ…そんなことで怒らないわよぉ、だいたい提督の膝枕は堪能させてもらったもの♪」

百合姫提督「そう言ってるから…来て?」

提督「ありがとう…では失礼して」靴を脱いで畳の上に乗り、ぽすっ…と百合姫提督のふとももに頭を乗せた…ほっそりしているがほど良い柔らかさで、人柄を表すように温かい……

百合姫提督「やったことがないとちょっと恐いかも知れないけど、動かなければ大丈夫だから…」そういって耳かきをそっと差しいれた…

百合姫提督「じゃあ、まずは周りから…」ごそ、ごそっ…と水中で音を聞くようなこもった響きが聞こえ、耳の穴をなぞる耳かき棒の固い感触が伝わってくる…

提督「なにこれ…結構不安かもしれないわ」耳を動き回る異物感に多少表情がこわばっている…が、次第に耳の穴のかゆみと、少しひりつくような感覚を心地よく感じ始めた……耳元では百合姫提督が愛しい赤子をあやすようなささやき声で、日本の子守歌のようなものを口ずさんでいる…

提督「……慣れると結構気持ちいいわね」ごそっ、ごそごそ…棒が次第に奥に入ってくる

百合姫提督「そうでしょう?動かないでね…」こそっ、かさっ…

提督「えぇ……あっ…ぁ♪」ざらっ、ごそっ…

百合姫提督「もうちょっと…」

提督「あ……あっ♪」長身の提督が脚を抱え込むようにして、口を半開きにしている

百合姫提督「もう少し……」

提督「あふ…ぅ……はひ…ぃ♪」桃色の艶やかな唇から、たらりと銀色の涎がこぼれる…

百合姫提督「あ、とれたわ…じゃあ、仕上げに……」梵天の方を差しこむと、ごそごそと回してすっと抜き、最後にふーっ…と息を吹きかけた

提督「あっ、あっ……あぁぁっ♪」ひくひくと身体をけいれんさせ、脚を突っ張ったかと思うと脱力したようにくたりと伸びた…

百合姫提督「はい、反対側…♪」

提督「これ、反対側もあるの…?」

百合姫提督「だって耳は両方にあるじゃない…さ、横になってリラックスして?」

提督「あの…この姿勢」

百合姫提督「なあに?」

提督「すっごく姫のいい匂いがする…しつこくないジャスミンみたいな甘い匂い……」百合姫提督のお腹に顔を押し付け、深々と息を吸いこんだ…

百合姫提督「もう♪…沈丁花(じんちょうげ)じゃないかしら、香水に使ってるの。さぁ、始めるから動かないで…?」

435:2017/04/30(日) 02:07:31.78 ID:
百合姫提督「ふふ、こうしているとなんだか娘ができたみたい…♪」がさっ…ごそ、ごそっ…耳かきをしながら反対の手で軽く頭を撫でる

提督「ふわ……あっ…ぁぁ…そこ……きもちいいの…ぉ♪」

百合姫提督「ここ?」

提督「はひぃ…っ♪…そこ、そこ…ぉ♪」

龍田「あらあら…まぁ、提督の耳かきは「人を駄目にする耳かき」だものねぇ…」

提督「あっ、あっ、あっ…ひぃ…っ♪」がさっ、ごそっ…こりっ♪

提督「あっ、あ……んぁぁぁっ♪」

百合姫提督「動いちゃ駄目よ……もうちょっとで奥の…が」…ごりっ

提督「ふぁぁ…あっ、あぁっ♪」ふとももをこすり合わせながら、呂律の回らない甘ったるい声をあげている…

百合姫提督「ふぅ、あんまり汚れてなかったけど、少し奥の方に溜まっている感じだったわ…」梵天を入れて細かい耳かすをかき出すと、ふーっ…と息を吹きかけた…

提督「あっ、あひっ……イくぅぅっ♪」ひくん、と身体をのけぞらせ、百合姫提督のふとももに埋もれるように突っ伏した…

百合姫提督「え、えっ?……そんなに気持ち良かったの?」驚いたようにぱちぱちとまばたきをする百合姫提督…と同時に、提督がふとももの間に顔を埋めているので恥ずかしげに頬を赤くしている…

龍田「うふふ、無自覚なのは罪よねぇ…」

………

438:2017/05/01(月) 00:59:09.23 ID:
…別の日・執務室…


…いよいよ本格的な建造で艦娘を呼ぶことになり、前夜から提督は慌ただしく駆け回っていた…空いている部屋と家具や調度の確認に、隣や向かいの部屋の艦娘たちとの艦種や相性も考えての部屋割り…空き部屋の掃除やシーツ、タオルケットなどの補充はみんなに手伝ってもらい、その間に提督は引き継ぎを兼ねて秘書艦ドリア、新秘書艦カヴールの二人を左右に従え、あちこちのファイルをかき回しては書類を書き、書類を書いてはファイルをかき回した…



提督「はー……ようやく準備が整ったわね…」あろうことか1960年代ころの申請書まで出てきたファイルの山を棚に戻すと、ため息をついた

カヴール「お疲れさまでした…肩でも揉みましょう」

提督「ええ…お願い」得意ではない数字の羅列に取り組み、すっかり疲れた提督は執務室の椅子にぐったりともたれていた

カヴール「はい…失礼します♪」提督のおかげか最近はお茶目な所も見せてくれるドリアより少し奥手で、わずかに困り眉にタレ目気味の瞳、いつもおっとり気味でしとやかなカヴールが後ろに回った…脚が速いのはイタリア戦艦の特徴らしく相変わらずで、そっと肩に手を置いた…

提督「あー…気持ちいいわ……」肩のちょうどいいところで白くて柔らかい手が動き、だらしなくうめく提督を揉んだ…

ドリア「私も何かしましょうか?」

提督「そう…ねぇ、差し当たって特にやることはないし……休憩していていいわ」

ドリア「…そうですか?」ちょっとすねたような口調で聞き返した

提督「ええ、疲れたでしょうし…」

ドリア「カヴールが疲れていないのに、私が疲れているはずないじゃありませんか……提督♪」…同じラ・スペツィア(イタリア北西部の軍港。「長靴」の膝のあたり、付近は重工業が盛んで、フランスにも近い北部チレニア海の要衝)生まれでカヴールの一年後輩にあたるドリアは、カヴールに惚気て(のろけて)いる提督を見て頬をふくらませた

提督「そう?でもあんまり無理しないで欲しいの…」作業で重たいものを運ばせたりしたので、その疲労に配慮して言ったつもりだった…

ドリア「提督まで私をおばあちゃん扱いして…こんなに瑞々しいおばあちゃんがいます?」むっちりと若々しいボディをしたレディとして「1916年就役」というのが、「微妙に」気になるお年頃のドリアは、頬をふくらませたまま腰に両手を当てると上半身をぐっと乗り出し、ルージュをひいた唇をすっと近づけた…

提督「そ、そんなつもりじゃないわ…だいたい、私よりもずっと色っぽいし……」キスをねだるようなドリアの顔から視線をそらし、頬を赤らめる…

ドリア「そうですか?…ふふ、嬉しいことを言ってくれますね、提督…そんな提督にはごほうびです♪」机を回り込むと、提督の足元に四つん這いになって入り込もうとする…

提督「えっ…ドリア?」何がしたいのかも分からないまま、ドリアに椅子を回されてスペースを作られ、そのまま机の下に潜りこまれた…

カヴール「…ドリア、何をするつもりなの?」肩を揉むのも忘れ、首をかしげたカヴール

提督「そうよね…。ドリア、そこは狭いでしょうし出ていらっしゃ…あんっ♪」机の下でローヒールを脱がされると、そのままつま先にしゃぶりつかれた…

ドリア「んふふっ…気持ひいい…れす、か…?」

提督「ちょっと、ドリア…シャワーも浴びてないんだ…から……だめ…」ちゅぷ、ちゅるっ…とストッキングを舐めまわされ、身をよじる

…足首をしっかりとつかまれ、身動きも出来ずにドリアの舌さばきに悶えていると…コン、コンッ…と、ノックの音が響いた…

提督「ど、どうぞ…///」

トリトーネ「トリトーネ、報告にきたわ」

ヴォルティーチェ「ヴォルティーチェ、同じく…提督、顔が赤いようだけど」

提督「え、ええ…さっきまで作業をしてたものだから///」その間にドリアがそっと略装のベルトを外し、スラックスを下ろしてうちももを舐めまわした…

トリトーネ「それにしたって赤いわよ?…熱でもあるんじゃない?」

提督「へ、平気よ…それで、報告は?」

トリトーネ「空き部屋の掃除、終わったわ…やっぱり変じゃない?」

提督「だ、大丈夫よ…お気遣いありがとう」と、大柄なドリアが机の下で姿勢を変えようとして頭をぶつけ、ごつん、と痛そうな鈍い音がした…

トリトーネ「…」

ヴォルティーチェ「…」

提督「な、なぁに?」

トリトーネ「誰か机の下に潜ってない?」

提督「まさか、そんなことしてどうするの?」

ヴォルティーチェ「…提督の秘密の泉を味見するとか」

提督「まさか、そんなことはしないわ」

439:2017/05/01(月) 01:18:56.04 ID:
トリトーネ「同じような答え方ね…本当に聞いてる?」

提督「もちろん…他ならぬトリトーネたちの言うことだもの……ひぅ!」かぷっ…とふとももを甘噛みされ、変な声が出た

トリトーネ「誰もいないなら…三つ又矛で突いてみてもいいわよね!」ひゅっ、と手に持っていた長い三つ又矛を構えた

提督「駄目よ!……その、机が壊れちゃうから」

ヴォルティーチェ「…ま、提督を信じるよ。行こう、トリトーネ?」

トリトーネ「…一つだけ言っていい?」

提督「何?」

トリトーネ「…机の下の隙間から髪が見えてるわ」

提督「え、本当?」

トリトーネ「…」

ヴォルティーチェ「…」

提督「…えーと」

カヴール「…提督がお疲れだったので、ドリアにふくらはぎをほぐしてもらっていたんですよ…誤解されるといけませんし、隠そうとはしたんですが……ばれてしまいましたね♪」

トリトーネ「…そういうことにしておくわよ」

ヴォルティーチェ「…ふふ、情欲の渦が巻き起こるね。チャオ」

提督「ええ、また後でね///」

…二人が出て行くと、ドリアが机の下から出てきた。ばれてしまったので笑みを浮かべ、小さく舌を出した

カヴール「もう、少しは考えないと駄目でしょう?」

ドリア「だって、提督がおばあちゃん扱いするんですもの」

提督「だからそんなつもりじゃなかったの…ぶつけたみたいだけど、頭は大丈夫?」

ドリア「提督がキスしてくれれば平気です♪」

提督「もう…♪」ぷるぷると艶やかな唇にキスをした…

………


440:2017/05/01(月) 02:09:22.01 ID:
…次の日…


いよいよ新しい艦娘の建造とあって周囲は大変に、にぎやかだった…カードのシルエットは二隻とも駆逐艦だったので、駆逐艦勢はわいわい言いながら工作室の周りや食堂に集まり、歓迎の昼食を準備したり、リットリオの着任以来好評のバー・カウンターでせっせとカクテルの準備を進めていた…提督もこの間の建造で時間がかかったので、多めに余裕を見て工作室にやって来た…


…工作室…

提督「準備はいい?」サウロ級駆逐艦の「ナザリオ・サウロ」と手を重ね、レバーに置いた

サウロ「もちろん♪」

提督「じゃあ、行くわよ…建造開始!」滑らかにレバーが動き、いくつか並んでいる電話ボックス型の箱が音を立てはじめた…

サウロ「あとは待てばいいのね」

提督「ええ…楽しみね♪」

サウロ「そうね、待ち遠しいわ」


………

…数時間後…


提督「いよいよね…」失敗した話は聞かないが、少し身体を強ばらせている

サウロ「平気よ、提督。何が出てきたって守ってあげるわ」

提督「ありがとう、サウロ」

ヌロ「お姉ちゃんの言うとおりです。私たちで守ってみせます♪」大人しい末妹、「フランチェスコ・ヌロ」も姉の意見にうなずいた

提督「ヌロもありがとうね…出てきたわ」まばゆい青い光が消えると、二人の駆逐艦が立っていた


…二人の駆逐艦はずいぶんと小柄で、態度こそ大人っぽいが、一見すると小学生か、よくても中学生にしか見えない…戦中のイタリア海軍らしい複雑なグレイ二色の折れ線迷彩のセーラー姿で、主砲と魚雷発射管の他に、小脇に小型のモーターボートを抱えている…

…提督は「駆逐艦」で「モーターボート」の二つから、二人が誰なのかピンと来た…二人は足元を確かめるように「電話ボックス」から出てきて、提督の前で敬礼した…


駆逐艦「ボンジョルノ。初めまして、提督」

駆逐艦「初めまして」

提督「ボンジョルノ、ようこそタラント第六へ…私が司令官のフランチェスカ・カンピオーニ少将です、よろしく♪」駆逐艦はよく似ているが、姉らしい方はツイン・テール、もう片方は意外と素っ気ないまっすぐな結い方にしている…

提督「ふふ、少将だからって緊張することはないわ…ところで、二人はもしかしてセラ級?」…提督は優しく微笑むと聞いた

駆逐艦「!…よく分かったですね。クィンティノ・セラです」姉らしい方が言った

駆逐艦「小さいから、目立たないと思ってたので…フランチェスコ・クリスピです」妹らしいまっすぐな髪の方が言った

提督「ご冗談を♪…そのMTM(爆装艇)ですぐ分かったわ」

サウロ「…セラ級!…あの時はみんなして喝采を叫んだものだったわ」

セラ「いや、あの時一回きりですから…」

クリスピ「まぐれみたいなものです」

提督「まぁまぁ♪…さ、本格的なあいさつは食堂でしましょう、みんなが待ってるわ」

………
441:2017/05/01(月) 02:40:49.20 ID:
ようやく建造にこぎつけました…せっかくなので解説をしてから止めます…


…解説…


駆逐艦…セラ級。1926~27年生まれ。四隻(イタリア参戦時は二隻)


第一次大戦型駆逐艦パレストロ級、クルタトーネ級(クルタトーネ級は第二次大戦時も在籍、水雷艇扱い)の改型。本来四隻だったがスペイン内乱への派兵で大赤字だった国庫を潤すため、二隻は参戦直前にスウェーデンへ売却。
二本煙突、955トンの小さい船体に120ミリ連装砲二基、533ミリ連装魚雷発射管二基、40ミリ機銃二基とかなり過大な兵装を積んだ。速力35ノットは造船所がボーナス目当てで無理をさせた公試時の値で実際の値よりかなり過大評価。艦名は昔の政治家から


大戦中は1941年3月26日、夜間にMTM(爆装艇…モーターボートに爆薬を積んで、停泊中の敵艦に針路を固定、それから乗員は後ろに飛び降りるというもの)母艦として隠密裏にクレタ島、スダ湾に接近。発進した「第10MAS」(デチマ・マス)隊の六隻のMTM艇が英重巡「ヨーク」、タンカー、貨物船を撃沈する大戦果を挙げた。…が、以後は英軍の警戒が厳しくなり航跡の派手なMTMは発見されやすく、戦果を残せなかった

ネームシップ、「クィンティノ・セラ」は41年に、「フランチェスコ・クリスピ」は43年のイタリア休戦時にドイツに鹵獲され「TA15」になったが、44年にクレタ島で空襲により失われた


艦娘のセラ級は小さい身体に折れ線迷彩のセーラー姿で、小脇に抱えたMTMはおもちゃのようで無邪気な子供っぽく見えるが実際はかなり危険…もちろん出撃時以外は爆薬を積んでいない。姉のセラはねじったツイン・テール、妹クリスピはドイツ風なのかそっけない結び方をしている



442:2017/05/02(火) 01:28:42.74 ID:
…食堂…


…週末に歓迎会を予定しているとはいえ、普段通りのお昼では着任したての艦娘たちがかわいそうだということで、普段より豪華なお昼が用意された…大戦中にスダ湾で大暴れしてみせたセラ級は小型だが駆逐艦の間でもてはやされ、次々と乾杯を受けていた…ワインばかりではなく料理もたっぷりで、パスタは熱々のアラビアータか、届いたばかりのアサリと烏賊で作ったペスカトーレのどちらか。メインディッシュはほどよく茹でたベビーコーン、ブロッコリーにカジキマグロのソテー、肉はあっさりとしたマリネ液につけた鶏の串焼き……戦前・戦中の貧しかったイタリアを覚えているのか、セラ級の二人は感動したように料理を口に運んでいる…


提督「どう、美味しい?」駆逐艦の間に交じって食事を味わいつつ、セラ級に話しかけた…好評の串焼きはマリネ液に玉ねぎ、唐辛子、バジルに白ワインを加えレモンを絞り、塩、胡椒で味を付けた提督の味で、前夜にディアナと頑張ったかいがあったと嬉しく思っていた…

セラ「はい、大変美味しいです♪」

クリスピ「こんなに美味しいものを頂けるとは…いい時代になりましたね」

アスカリ(ソルダティ級)「んだ、いい時代だ…うんとこさ食べな」テーブルに置いた紅いフェズ(トルコ帽)に飾り房をつけ、どことなく言葉づかいもアラビア風に訛っている(※アスカリ…植民地兵)

フレッチア「そうそう、もっと食べないと♪」言いながらフレッチア(電光)のようにカジキを皿に取り、レモン風味のあっさりした味を楽しんだ

提督「そうね…もう一杯いかが?」

セラ「はい、もう一杯ちょうだいします…♪」小さい身体にたっぷりと料理とワインを詰め込み、すっかりご機嫌のセラとクリスピ…駆逐艦たちも満腹して、ちびちびとワインをすすっている…

提督「はい、どうぞ♪」

クリスピ「おいしいです…でも、暑いですね」辛いアラビアータとそれを洗い流すためのワイン、明るい南イタリアの陽光に、パタパタと上着を動かす

リベッチオ「別に脱いじゃえばいいじゃない…気にしないから♪」そういうリベッチオは半袖のチュニックにフレアースカート姿で、ふんわりしたゆるい服は確かに涼しそうに見える

クリスピ「そうですか?…では少し楽をさせてもらいましょう」上着を脱ぐとその下は淡灰色のキャミソールで、涼しげに目を細めた

セラ「うん…涼しくていいわ」こちらは白のキャミソールで、「ふぅ…」と息を吐きながらワインをすすった

提督「…///」二人は気づかず、他の駆逐艦は気にも留めていないが、薄手のキャミソールが日差しを受け、その慎ましやかな胸やお腹が透けて見える…

カラビニエーレ(ソルダティ級)「どうしたの…提督?」

提督「いえ、たしかに暑いわね…」

ミラベロ「だったら…脱げばいいんじゃない?」

リボティ「私は構わないよ?……裸で昼食を食べる提督なんて、背徳的で面白いと思うけどな♪」

提督「残念でした、下にもう一枚着てます。…全く、この耳年増たちは♪」呆れながらも面白がって笑っていると、デザートが運ばれてきた…季節の果物と、よく泡立てて冷やしてあるホイップ・クリームで、好きに器に盛れるよう大きなスプーンがついている…

提督「あら、美味しそう…ありがとう、アヴィエーレ♪」

アヴィエーレ(ソルダティ級)「いいの、空を駆けるように速かったでしょ?」革長靴とオールバックの髪型に、サングラスが似合う…提督に礼を言われると、格好よく親指を立ててみせた(※アヴィエーレ…航空兵)

提督「本当ね…では、いただくわ」

………


443:2017/05/02(火) 02:00:21.97 ID:
…食後…


…食器を厨房に運んだ提督は、いつもてきぱきと片づけをしているディアナと、持ち回りの皿洗いの係を手伝うことにした…数十人分の食器と調理器具を片づけるのなら人手は多い方がいいし、今日の係は普段あまり話せていない気がする重巡トレントと軽巡アルマンド・ディアスだったので、提督は上着を脱いでカウンターに置き、エプロンをかけて手伝った…


トレント「そんな、提督は座っていて下さい……どきどきしちゃうので…」

ディアス「そうです…あんまり近くにいると……いい匂いがして…」

提督「まぁまぁ、早く終わらせてお茶でも飲みましょう♪…ディアナも一緒にいかが?」二人が小声でつぶやいた言葉が聞こえ、にっこりする提督…そのまま洗い物を片づけ始めた

ディアナ「よろしいですね…では、手早く片付けましょうか」


…かちゃかちゃと皿を洗い、両手を泡だらけにしつつ提督たちは片づけを終えた。終わるとディアナが冷蔵庫の水差しからアイスティーを出してくれ、トレントたちと軽くあおった…


提督「ふー…皿洗いも大変ね……夏は夏で大変だけど、冬場は寒いし…ディアナ、感謝してるわ」

ディアナ「お気遣い嬉しく思います…トレントたちもありがとうございます」

トレント「いえ、そんな…重巡もどきの私で役立てることならいつだって呼んで下さい」

ディアス「私もです、コンドッティエーリ型の軽巡に比べて力不足ですし…せめてこちらで活躍したいと思います」

提督「…そんなに過小評価しなくていわ、私は二人とも十分に役立っていると思っているもの」

トレント「そうでしょうか…」

提督「ええ、トレント級は重巡の火力と軽巡の速度があるし、防御面に気を付けてあげれば活躍の機会は多いわ…カドルナ級は華奢だとか言うけど、戦前のイギリス軽巡だって言うほど立派じゃなかったわ…だからもっと自信を持って?」

トレント「提督…優しいです///」

ディアス「私…///」

提督「ふふ……おいで?」両腕を広げ、二人を抱きしめた…

ディアナ「…本当に、優しい提督ですわね」

………
444:2017/05/03(水) 00:32:16.83 ID:
…しばらくして…


…提督とトレントたちはお茶を飲みながら、百合姫提督が山ほど持って来た全国銘菓の一つ、岐阜県の「栗きんとん」の残りを食べていた…以前百合姫提督から説明してもらった所によると、普通日本人が「栗きんとん」と言ってイメージするのは剥いた栗があんと一緒に甘煮にされているものらしいが、これは本当に栗を蒸して裏ごしし、茶巾絞りにしてある……ほわっとした口当たりに栗の風味が豊かで、栗版のマッシュポテトのようだった…


提督「ふふ、美味しいわね」…向こうの食堂から笑い声ときゃあきゃあ言う歓声が響いてきたが、楽しげなので安心してお茶とお菓子を楽しんでいた

トレント「はい、美味しいです…///」にこやかに微笑む提督に赤くなっている…

ディアス「…提督と一緒だから倍も美味しいです///」初々しいラブコールに提督の表情も自然とゆるくなった…

提督「ふふ、ありがとう♪」…和やかな一時を過ごしていたが、不意にカラビニエーレが駆け込んできた……顔は恥ずかしいのか真っ赤で、ぱくぱくと口を開けて何か言おうとしているが、上手い言葉が思いつかないらしい…

カラビニエーレ「提督!…あの……その!」

提督「どうしたの…何かあった?」ただならぬ様子に椅子から立ち上がった

カラビニエーレ「あ…えーと…とにかく、手が付けられないので来てください…///」

提督「?…ごめんね、トレント、ディアス。それにディアナも…ちょっと様子を見て来るわ」そう言って「栗きんとん」の最後の一かけらを口に入れると、ぱんぱんと食べかすをはたいてカラビニエーレについて行った…


…食堂…


カラビニエーレ「あ…あれなんですが…///」大騒ぎになっているテーブルを指差した…

提督「え!?…あれは、その…美味しそうね///」

カラビニエーレ「そうじゃありません、どうにか止めさせてください…!」


…提督の視線の先には、テーブルの上にあお向けに寝ているナヴィガトリ級駆逐艦の「ルカ・タリゴ」が見えた……それだけなら、以前リベッチオたちマエストラーレ級に言ったように、「テーブルの上には乗らないの」と叱って済ませるところだったが、ワインが入ってすっかりご機嫌の駆逐艦たちはまた趣向を変えていた……色白で波打つ金茶色の髪をしたタリゴは革のハイブーツ、ストッキングとガーター、白いレースのランジェリーだけとほぼ裸で、全身のあちこちにさっきのホイップ・クリームと苺、カクテル・バーから持って来たらしいマラスキーノ・チェリーを載せて飾り付けられている…秘所と乳房の先端にはホイップ・クリームとマラスキーノ・チェリーが乗っかり、革長靴のすねのところやお腹には、クリームをたっぷりと塗りつけてある……


カラビニエーレ「私は止めたんですけど…///」真面目なカラビニエーレは真っ赤になって釈明した

提督「カラビニエーレ、貴女のせいじゃないから…後ろに下がっていていいわ」カツカツと足音も高く大騒ぎの中心に近寄った…

エウジェニオ「どこからいただこうかしら……ここかしら、それともこっちかしら♪」スプーン片手に舌舐めずりしながらタリゴを味見しようとしている

ランチエーレ(ソルダティ級)「あっははは、このデザートは美味しそうねぇ!…槍構え、突撃ぃ!…なんてねぇ、あはは♪」フォークを槍のように構え、けらけらと笑っている(※ランチエーレ…槍騎兵)

パンテーラ「んふふっ…私は猫科だからクリーム大好き♪」指を舐め、乳房の下あたりに盛りあがったクリームをしゃくい、いやらしくぺろりと舐めとった…

スパリーデ(フルット級)「ふふ、美味しそうなデザートですね…「タラント風、もぎたて果物の盛り合わせ」なんて♪」ストッキングにこぼれているクリームをねっとりと舐めた…

フルット「ヴェネチアでもこれはありませんでしたものね?…せっかくのおもてなしですから…美味しくいただきましょう♪」ちゅるり♪…と、おへその辺りをねぶった…

タリゴ「ふふ、どこも甘くて美味しいよ…お好きなように、め・し・あ・が・れ♪」そばにあったスプーンでクリームをしゃくい取ると、胸の谷間にも盛り付けた…

提督「…ちょっと、いくら何でもいい加減にしなさい!」そこまで見たところで提督が割って入った……普段から抑えつけることはせず、さまざまなことを楽しんで欲しいとは言っていたが、これはやり過ぎと判断したのだろう……かたわらではらはらしていたカラビニエーレはそう思った

タリゴ「あ、提督…提督も一口いかが?」

提督「…タリゴ、発案者は貴女?」

タリゴ「どうかな…最初に服にクリームをこぼしたのは私だったけど、それを見てみんながクリームや苺を乗せ始めたからね…」

提督「なるほど…」

…普段はどこまでも優しく小言一つ言ったことのない提督だけに、雷が落ちるとなると相当だろうと、みんなは息を呑んでいた…




445:2017/05/03(水) 01:30:28.31 ID:
提督「あのねぇ…」

タリゴ「…」ごくり…と唾を呑んだ

提督「食べ物を粗末にしちゃ駄目でしょう!」

カラビニエーレ「!?」

提督「ホイップクリームを泡立てるのにどれだけ時間がかかるか…電動泡だて器があるからってそう簡単じゃないのよ!?」

タリゴ「それは…よく分かってるよ……?」妙な方向から怒られて、返事に困るタリゴ…

提督「クリーム乗せちゃったこのハイブーツだって、先にアルコールで拭いたりしたの?」

タリゴ「いや…でも、誰かがキッチンペーパーを敷いたよ…?」几帳面な誰かの配慮か、確かにキッチンペーパーが敷いてある…

提督「…そう。で、このマラスキーノ・チェリーはポーラから?」

ポーラ「えへへぇ、ポーラはぁ…ここですよぉ~…タリゴの可愛いお乳の先端にぃ~、真っ赤なサクランボですよぉ~…♪」反対側の床に膝立ちになっていて見えなかったポーラは、手を上げながら脇腹のクリームを舐めていた…

提督「ふぅ…」

タリゴ「…」

提督「……今後はこういう「デザートの盛り合わせ」をするならちゃんと綺麗にしてからやること。それと、残したりこぼしたりして、食べ物を無駄にしないこと…いいわね?」

タリゴ「…えーと」

提督「返事は?」

タリゴ「り、了解…」

提督「みんなはどうなの?」

…周囲から「了解」の声が聞こえた…すると提督は「うふふ」といやらしく笑った…

提督「…ところで、私ももうちょっと甘い物が欲しいなー……って思っていたのだけれど♪」

エウジェニオ「そう……あらぁ?ちょうどこんなところにー、美味しそうなホイップクリームと果物があるわよー?」

提督「あら、本当♪……ちょうどスプーンもあるわね♪」にやりとしながらテーブルのスプーンを取り上げた…

提督「みんなも…残さず食べましょうね♪」いたずらっぽくウィンクを決め、谷間のクリームをすくいとった…途端に「わーっ♪」と歓声が上がり、またしてもきゃあきゃあ言いながらのデザートが始まった…

ドリア「あらあら……全く、提督ったら♪」何事かとやってきて肩をすくめ、それからスプーンを取った

提督「甘くて美味しいわよ?」

ドリア「ふふ、そうみたいですね…でしたら、この可愛いサクランボを頂いちゃいます♪」先端に乗ったサクランボをつまみ上げた

ランチエーレ「あーっ、ずるい!」

ドリア「いいじゃありませんか、もう一個ありますし♪」

ランチエーレ「なら、これはもらった♪」反対側のチェリーを器用にフォークで刺し、口に放り込んだ

パンテーラ「ふふ…マラスキーノ・チェリーで喜んじゃって、お子様ねぇ…こっちの方がおいしいのにね?」ちゅるっ、れろっ♪…言いながらふともものクリームをねっとりと舐めあげる…

フルット「ええ、美味しいクリームですね…でも……もっと舐めたら、奥からシロップが溢れてきますね♪」上品な態度で、内腿のクリームをを丹念に舐めとる…

龍田「あらぁ…さっきからずいぶんにぎやかだと思ったらぁ…うふふ♪」様子を見に来た龍田は頬に指を当て、微笑を浮かべている…

提督「龍田もいかが…美味しいわよ?」

龍田「そうねぇ…でもいいわぁ」

提督「そう?」

龍田「ええ、私はうちの提督とちょっと特殊な「お酒」を頂くことにしてるからぁ…♪」

提督「?」

龍田「分からないなら後で提督に聞いてみたらぁ?…ヒントは「海草」よぉ♪」そう言って手をひらひら振ると出て行った…

提督「海草…昆布出汁とか?……でも、姫が関係するかしら?」タリゴの可愛らしい丘に積もったクリームの雪を舐めあげつつも少し考えた…が、数秒もしないうちに思考は甘いクリームの方に向かい、結局「…あとで姫に聞いてみよう」としか思わなかった…

………
446:2017/05/04(木) 01:34:45.83 ID:
…バーカウンター…


エンタープライズ「マーム、ちょっと見てよ!…あの子たち、駆逐艦のことデコレーションケーキにしてるわよ♪」後ろから聞こえる騒ぎをちらっと見ると、面白い光景を見物しようとスツールを回した

ミッチャー提督「ええ?フランチェスカだってそれは怒るんじゃない?……って、本当だ…しかもフランチェスカが一番舐めまくってるように見えるじゃない♪」さっきからポーラがいないので、かわりにカウンターに立ってシェーカーを振っていたが、背伸びして様子を見るなり笑い出した…

フレッチャー「オゥ…シィッ///」つられて後ろの様子を見て真っ赤になった…

エンタープライズ「ウェ…ル、あんな光景久々に見たわ……♪」

エクレール提督「いったいどうしました?…って、一体何をしているんですのっ///」ミッチャー提督に「フレンチ75」を作ってもらいちびりちびりとすすっていたが、ミッチャー提督とエンタープライズたちがプレーリードッグよろしく向こうの様子を眺めているので一緒になって振り向いた…と、見る見るうちに顔を真っ赤にした

リシュリュー「はて、どうなさいました?……あぁ、なるほど。斬新ですな」一緒に「フレンチ75」をすすっていたが、ちらりと見ると得心したようにうなずき、顔色一つ変えずにカクテルをすすっている…

ジャンヌ「いったいどうなさったのです、司令官……ごほっ!…あ、あれは一体何を!?」ジャンヌは甘い「カルーア・ミルク」を嬉しそうに飲んでいたが、様子を見るなりせき込み、真っ赤になって凝視している

エクレール提督「き、教育に悪い事この上ないですわ!…止めるよう言ってきますわね!」ジャンヌとリシュリューに言うとカクテルを飲み干し、優雅なエクレール提督にしては珍しく、叩きつけるようにグラスを置いて立ち上がった…

ミッチャー提督「んー、ジャスウェイ(ちょっと待って)」

エクレール提督「一体何ですの!?…まさか「見ていたい」などと言うおつもりではありませんわね?」ミッチャー提督のほうが階級が上なので、一応丁寧に聞いた

ミッチャー提督「まぁ、面白いし見ていてもいいなとは思うわよ…だけどそれだけじゃなくてね」

エクレール提督「何だと言うのです!?」

ミッチャー提督「…あの騒ぎを止める自信はある?」

エクレール提督「……やってみなければわかりませんわ!」

ミッチャー提督「正直、無理だと思うわ。私がノーフォークに着任したとき、嬉しくてハメを外したうちのガールたちが似たような騒ぎをやったけど、MP(憲兵)が来てもどうにもならなかったわよ?」

エクレール提督「で、ですがあれは…ジャンヌにもよくありませんわ!」

リシュリュー「おや、「ジャンヌにも」ということは、わたくしめは大丈夫…ということで?…信用してもらって光栄ですな」余裕のある口調で言いながら、ジャンヌのグラスと取り違えて飲んでいる…

ミッチャー提督「やれやれ…その様子じゃ止めに行ったところで、一緒にクリームを塗りたくられて舐めまわされるのがオチだと思うけど?…カクテルくらいまた作ってあげるから、今日は部屋に戻ったら?」

エクレール提督「しかし…」

ミッチャー提督「じゃあ…とりあえずお二人さんだけでも戻ったら?…止めに行くかどうかはそれから決めればいいじゃない」ジャンヌとリシュリューを示して言った

エクレール提督「…そうですわね。二人とも、わたくしはもう少し貴女たちと飲んでいたかったのですが…この騒ぎはよろしくありませんわ、お戻りなさいな?」

リシュリュー「承知しました…ではジャンヌ、戻るといたしましょう」

ジャンヌ「そ、それが一番です…早く出ましょう…///」二人は連れ立って出て行った…

ミッチャー提督「で、止めに行くの?」

エクレール提督「…も、もちろんですわ!はしたないことこの上ないですもの!」

ミッチャー提督「オーケー。それじゃあ、グッドラック♪」

エクレール提督「…一緒に来てくれるのではありませんの!?」

ミッチャー提督「行かないわよ…止められるわけないし♪」

エクレール提督「わ、分かりました…ならわたくしだけでも止めに行ってきますわ!」

………
447:2017/05/04(木) 10:28:27.74 ID:


ミッチャー提督「さて…どうなるやら」

エンタープライズ「見てる分には面白いけどね」

フレッチャー「///」

ミッチャー提督「お、近寄っていった…なんかガミガミ言ってる」

エンタープライズ「でも、いいようにあしらわれてる」

ミッチャー提督「だろうね、可愛い女の子を前にしたフランチェスカを相手にするなんて分が悪いよ…だいたいマリーはフランチェスカに惚れきってるし、言いあいで勝てる訳もないのにねぇ」

エンタープライズ「あ…スプーン突き付けられてる」

ミッチャー提督「きっと「はい、あーん♪」ってやつね…あーあ、真っ赤になっちゃって」

エンタープライズ「…食べた」

ミッチャー提督「はい、フランチェスカの勝ち…フレッチャー、「ミント・ジュレップ」でも作る?」

フレッチャー「ええ…///」

ミッチャー提督「あんまり恥ずかしいなら戻ろうか?」

フレッチャー「平気よ、子供じゃないんだから…でも、ショー・ガールよりやらしいってどうなのよ///」

ミッチャー提督「40年代だとラインダンスがせいぜいだもんね……やっぱり引き上げよう♪」

エンタープライズ「オーケー、マーム」きゅっと最後の一口を流し込み、スツールから降りた

フレッチャー「ごめんね、マーム…もっと飲んでいたかったよね」

ミッチャー提督「ドンウォーリー(気にしないで)…さ、帰ろう」フレッチャーの肩に手をかけて出て行った…

………

451:2017/05/05(金) 00:38:58.14 ID:
…ある日・工作室…

…今日も今日とていい天気で、工作室も隣の船渠から照り返しが差しこんできていて明るかった…建造・開発のために提督はカヴール、フルットを連れていて、いよいよ世界有数の勢力だった潜水艦隊を建造していこうと決意していた……


提督「いい、カヴール?」

カヴール「はい、もちろんです」

提督「フルット?」

フルット「ええ、いつでも…」

ライモン「きっと大丈夫ですよ、提督…応援しています♪」工作室の入口から応援してくれているのは、軽巡ライモンとアッテンドーロ、潜水艦ナウティルス、デンティーチェ、ムレーナで、他にも多くの艦娘たちが替わりばんこにのぞきこんでいる…

マレア(フルット級)「ええ、私たちも提督に上げ潮が来るよう応援しているわ」

提督「ありがとう…じゃあ、やりましょうか?」

カヴール「ええ、そうですね…とりあえず二隻だけにしてみたらいかがでしょう?」

提督「そうね、なら…フルット、準備はいい?」

フルット「はい、いつでも…♪」

提督「なら……建造、開始します!」グイとレバーを引いた…途端ににぎやかになる工作室。ドリルやリベット打ちの音が聞こえ、「ド○ター・フーの電話ボックス」あるいは「クローゼット」こと、建造用の小部屋がガタガタしだした…

提督「…四時間。…一人の艦娘を迎えるのだからもっと時間がかかってもいいとは思うけど、同時にもう少し短くならないのか、とも思うわね…」

カヴール「それは、その…そうかもしれませんね」

フルット「一体どのお姉さまがくるのか…楽しみですね」

提督「建造した週末には歓迎会をすることにしたけど、ごちそうは何がいいかしらね?」

フルット「せっかくなのですから、生まれた場所にちなんだ献立にしたらいかがでしょう?」

提督「なるほど、いいわね♪」

カヴール「…ところで提督、装備の備蓄はありますか?」

提督「もちろんあるわ…できればいつも無傷で帰ってきてほしいけど、どうしても損傷が避けられない時もあるでしょうし、そんなときに装備を惜しんで大破なんてさせたら自分が許せなくなるもの」

カヴール「まぁ……///」提督の真摯な意見に思わず「きゅん」と胸がときめいた…

提督「…?どうかした?」

カヴール「いいえ、提督は優しい方だと一層強く思うようになりました♪」

提督「そう?…ありがとう、カヴール♪」ちゅ…っ♪…提督はカヴールとフルットに優しくキスをした

フルット「…意識せずにしているのですね…だからみんなが慕うようになる…と♪」

………


452:2017/05/06(土) 00:45:16.14 ID:
…四時間後…


…初回と二回目はトラブルを警戒して固くなっていた提督だったが、建造装置も順調に動いているので、ある程度安心して椅子に腰かけていた。脚を組んで、手元の装備品の在庫リストをめくりつつ、どの系統の装備が足りないか確認していた…


カヴール「そろそろですよ、提督」

提督「そう、ありがとう」カウンターは残り三十秒を切っている…

提督「…」

カヴール「…」

フルット「…」


…カウンターがゼロになった。もう慣れた青い光がパッと室内を瑠璃色に染め、その光が収まると二人の艦娘が立っていた…潜水艦なのはカードからわかっていたし、顔や姿もある程度描かれていたが、思っていたよりどちらも小柄だった。二人は身体の割に包容力のありそうな雰囲気と、大きい胸をしていた…歩くたびに揺れる巨乳をウェットスーツ風の艤装が包み、片手に533ミリ魚雷を抱いている…


潜水艦「初めましてぇ♪」

潜水艦「こんなおばさんでごめんね♪」二人は茶色の髪をカールさせていて、首元にはイタリア軍の星章、鬢(びん)の辺りにはワイヤー・カッター(防潜網や係維機雷用)を模したらしいギザギザの髪留めをしていた

提督「とんでもない、とっても可愛いわよ?…私が貴女方の提督、フランチェスカ・カンピオーニ少将です。お名前を教えてもらえる?」

潜水艦「はい、大型潜水艦バリラ級、一番艦のバリラです…艦隊のみんな、お乳の時間ですよ♪……でも、用途はタンクだけじゃないのよ♪」ぴっちりしたウェットスーツに見えるが、敬礼するとゆさゆさと胸が揺れた…

潜水艦「同じくバリラ級、ドメニコ・ミリエーレです♪…これでも戦前は長距離航海で鳴らしたものですから♪」

提督「あら、バリラ級ね…大型潜水艦は初めてなので、色々教えて下さいね///」

バリラ「まぁ、ご丁寧にどうも…♪」丁寧に会釈をした

フルット「バリラ級のお二人でしたか…戦前は様々に活躍なさっていましたし、私たち潜水艦のお母さんみたいなものです」

バリラ「あら、ということは貴女も潜水艦?…お母さんにお名前を教えて♪」

フルット「中型潜水艦フルット級、ネームシップのフルットです」

ミリエーレ「あらあら、あのフルット?…可愛くなって、まぁ♪」

フルット「お恥ずかしいかぎりです…妹たちも見に来ていますよ」

マレア「フルット級のマレアです…今のところ私たちフルット級しかいないので」

ムレーナ「久しぶり。あたしはムレーナ、こんな格好になっても相変わらずでっかいな」他のフルット級も手を振ったり、拍手したりしてバリラとミリエーレ歓迎した

バリラ「まぁまぁ、みんなきれいになって…お母さんは嬉しいわよ♪」

ミリエーレ「そうね、白くて透き通るみたいに綺麗な肌…うらやましいわぁ♪」

提督「ふふっ♪…立ち話も何ですから、どうぞこちらへ♪」

バリラ「あらあら、ご丁寧に…最近の提督さんは優しいのね♪」

ミリエーレ「そうですねぇ…お言葉に甘えていただきましょう♪」

………
454:2017/05/06(土) 01:18:39.53 ID:
…食堂…


…提督はバリラ級の二人を案内し、食堂に連れてきた…戦前組でも特に同い年の1928年組がいるトゥルビーネ級駆逐艦はさっそくあれこれと話しかけ、仲よさげにしている…


提督「ところで、フルット」

フルット「はい、何でしょう?」

提督「潜水艦用の装備で足りないものはある?」

フルット「そうですね…基本の装備はありますが、せっかくなので533ミリ高速魚雷「ヴェローチェ」などがあれば使ってみたいところですね」

バリラ「魚雷ですか、私は使う機会もなかったので使ってみたいところですね♪」にっこりしながらコーヒーをすすり、髪の毛をいじっている

ミリエーレ「わたしもです、何しろ何にもさせてもらえなかったので欲求不満なんです……それにしても、みんな可愛い女の子になって…提督さんまで女性だなんて、時代が変わったみたいね♪」

提督「そうかもね、でも安心して?」

バリラ「ふふ、お母さん心配はしてないの…だってよくなついているのが分かるもの、無能な提督だったらこうはいかないわ♪」

カヴール「優しい顔して案外厳しいですね…」

バリラ「あら、カヴールさんね…そうね、やっぱり年下の娘が次々倒れていくのを見ていたら優しく言ってはいられないもの」

提督「そうならないよう努力しています」

カヴール「提督は優秀ですよ…出撃数回とはいえ小破がたった一回、後は無傷なんです」

バリラ「まぁ、偉いわね♪…今後も上手に出来たらお母さんがごほうびを…あ・げ・る♪」あごに手を当て、頬に人差し指と中指を伸ばしたバリラがとろっとした甘い声で言った…よく見ると泣きぼくろがあって、より一層甘えさせてくれそうに見える…

提督「…はい///」

エスペロ(トゥルビーネ級)「あ、やっぱり提督のところにいた…バリラ、ミリエーレ、よかったら一緒にお昼をたべましょうよ?」

バリラ「あらあら、こんなおばさんでいいの?」

エスペロ「いいから言ってるのよ?…ここの食事は美味しいし、つもる話でもしながら…どう?」

ミリエーレ「いいですね。じゃあ、お邪魔させてもらいますよ♪…では提督、また後で♪」

提督「ええ。後で色々お話も聞くから、その時にね♪」

エスペロ「さぁ、行こう♪」手をひいて小走りでテーブルに向かった…

バリラ「待って?…お母さんはそんなに速く走れないか…ら♪」ぎゅっとエスペロの腕をつかんで胸に当てた

エスペロ「///」

提督「…あれで同い年?」

カヴール「には見えませんね…」

………
457:2017/05/06(土) 01:59:18.81 ID:
…艦娘紹介…


大型潜水艦…バリラ(Balilla)級。1928~29年生まれ。四隻

イタリアが第一次大戦後に初めて建造した、完全複殻式(大きい外殻の内側に内殻で守られたバラスト・タンクや船体内部を構成する)の潜水艦。
1427(水上)/1874(水中)トンと大型ながら、4900馬力(ディーゼル)/2200馬力(電動機)で16ノット/7ノットと、戦前艦としては十分な性能を持つ。
30年代頃に司令塔の形状を変更、発見されにくいよう小型化。それまで司令塔と一体で張り出した形の主砲も独立、露呈式に変えた。…同時に砲そのものも120ミリ27口径から120ミリ45口径に改めた。兵装は主砲以外に533ミリ魚雷発射管(艦首四門、艦尾二門)、13.2ミリ連装機銃二基。

戦前はプロパガンダのため、長距離航海で大いに活躍したが戦中は旧式化し、42年戦没した「アントニオ・シエスタ」を除き、「バリラ」「ドメニコ・ミリエーレ」「エンリコ・トーティ(トーチ)」のいずれも解役。バリラは重油タンクとして大戦を終え、姉妹艦も同様。…艦名はイタリア愛国政治家や活動家から


艦娘のバリラたちは重油タンクだったせいか小柄な割に巨乳で、母性と包容力がある…が、参戦してすぐに解役されたせいで欲求不満気味。淡い茶色の髪をカールさせ、おっとりした人妻に見える
459:2017/05/07(日) 00:29:14.55 ID:
…真面目な説明も必要でしょうがあまり面白くはないでしょうし、せっかくなので建造を続けていきたいと思います。では、参ります…


………

…数日後、工作室への廊下…


…この数日間でバリラ級の残りの二隻、やっぱりお母さんらしい「エンリコ・トーティ」と、名前のせいかお昼寝の好きな「アントニオ・シエスタ」を迎え、ますます鎮守府はにぎやかになっていた。ディアナも厨房を手伝ってくれるバリラたちのおかげで楽できるようになり、献立も増やせると喜んでいた…提督は夏用の白い制服を着て、カヴールを連れて工作室に向かっていた…


カヴール「提督、今日も建造ですか?」

提督「そう、せっかくだから♪」

カヴール「一体誰が来るでしょうか?」

提督「んー…一人は分かっているけど、教えたら面白くないでしょう?…だから秘密♪」

カヴール「もう、そんなこと言わずに教えてくださいな♪」

提督「だーめ、せっかくの驚きがなくなっちゃう」

カヴール「では、せめて艦種だけでも教えてもらえませんか?」

提督「そうねぇ……あ、ちょうど着いたからそれは「建造してのお楽しみ」で♪」

カヴール「まぁ、タイミングが悪いですね」


…工作室…


ポーラ「提督ぅ~…待ってましたよぉ~、ポーラはぁ…早くも祝杯の最中です~♪」勢いよくグラスのワインを傾ける

提督「こらこら…」

カヴール「なるほど、一人は分かってしまいました…♪」

提督「そうよね…でも、他の艦娘はまだ分からないから…私も楽しみなの」

ゴルゴ「全くです…♪」ポーラと乾杯をしていたのか、空のグラスをいじりつつ頬を少し桃色にしている

ヴォルティーチェ「そうねぇ、楽しみねぇ♪」こちらも抜けるように白い肌を珍しく火照らせ、渦になっている髪の房をいじりつつ言った

バリラ「ええ。…どの娘がくるんでしょうね、お母さんは楽しみよ♪」衣類倉庫から都合したブラウスは胸がきついのか前を大きく開けていて、しっとりと汗ばんだ谷間と濡れた唇が大人の色気を振りまいている…

提督「そうね。でも、誰が来ても歓迎するわ♪」

バリラ「えらいえらい♪フランチェスカはいい娘ねぇ♪」ふくよかだが小柄なバリラはつま先立ちで手を伸ばし、屈んで軍帽を脱いだ提督の頭を撫でた…

提督「ふふ、ありがとうお母さん♪…って///」大きい胸が眼前で揺れた…

カヴール「…しっかりしてくださいね、提督」

提督「…え、ええ……さてポーラ、始めましょうか?」

ポーラ「は~い…ポーラ、頑張っちゃいますよぉ~♪」

提督「では、建造開始♪」

ポーラ「おー♪」

提督「今度はゴルゴ、ヴォルティーチェ、こっちに来て♪」

ゴルゴ「はい」

ヴォルティーチェ「今行きます♪」

提督「レバーは持った?」手の甲にほのかに青白くひんやりした、ヴォルティーチェとゴルゴの手が重なる…

ゴルゴ「準備よし」

ヴォルティーチェ「さ、始めましょう」

提督「そうね…では、建造スタート♪」

バリラ「誰が来るか楽しみです♪」

………


460:2017/05/07(日) 01:39:37.20 ID:
…数時間後…

提督「うまくいったかしら…」青い光に目を細めつつ、ポーラに言った

ポーラ「うまく行ってますよぉ~…えへへぇ♪」空にしたワインの瓶を床に置き、頭をゆらゆらさせている…

提督「そうね…あ、出てきた」…先に出てきたのは建造時間の短い潜水艦の方で、五人がほぼ同時に床に立った…一人はバリラ級に似ていて、戦艦や重巡に比べるとやはり小柄だが、潜水艦としてみるとバリラ級と同じくかなり大きい…髪はふわふわのウェーブがかかっていて、胸に飾り帯をかけ、銀色の小手をはめた手には教本らしい冊子を持ち、鎖付きの丸縁眼鏡をかけている…

潜水艦「ボンジョルノ、あなたが私の司令官?」

提督「ええ、タラント第六の司令官、フランチェスカ・カンピオーニ少将です。みんな、よろしくね…それと、自己紹介もお願い♪」六人の潜水艦が敬礼したのでそれに応え、それからにっこりして頬にキスをした…

潜水艦「大型潜水艦、エットーレ・フィエラモスカです。偵察機は積めずに終わりましたが、訓練艦として解役まで尽力しました…潜水艦のこと、たくさん勉強してくださいね♪」話し方はごく普通で、どことなく優しい先生に見える…

提督「ええ、なにとぞ教えて下さいね♪…そちらは?」


…提督が視線を向けた方の潜水艦は中型潜水艦らしく、四人とも精悍な顔をしている美人で大人っぽい……中の一人は詩集らしいノートに羽ペンを持ち、腰に剣を手挟んでいて、何やら詩を口ずさんでいる…


潜水艦「中型潜水艦マメリ級、ゴフレド・マメリです。イタリア統一のため、共に戦おうではありませんか!」詩集を持った艦娘が調子をとって朗々と叫ぶと、剣を抜き放った。灯りに反射してきらりと長剣が光る…

提督「うわっ…と、マメリ級ね?…戦中はよく頑張ってもらったから、今度は肩の力を抜いて楽しんでね♪」一歩下がって言った

潜水艦「ここはタラントですか、もう一度ウフィッツィ美術館に行きたいと思っていたのですが…おっと、マメリ級のピエル・カッポーニです。機関換装せずに沈んでしまいましたが、今度は大丈夫ですとも…なにとぞよろしく♪」長い金髪と、白地に細かい花柄のケープをまとい、豪奢な金鎖や宝石を身に付けている…

提督「ええ、そのうちフィレンツェにも行きましょう?その時は案内してね♪」

潜水艦「マメリ級、ジョバンニ・ダ・プロチーダですよっ、提督♪休戦後は姉さまたち一緒に米軍の標的役として相手をしてました…今度は活躍したいものね♪」黒髪に似合う綺麗な顔と、小柄な身体の割に立派な様子だが、口調にいくらか砕けた調子があり、どこかサディスティックな心をくすぐられるのは米軍の対戦訓練でソナーや攻撃パターンの標的艦を務めていたせいか…

提督「よろしくね、プロチーダ。活躍させてあげられるほど、ここに出撃命令は来ないけど…みんなで楽しくやって欲しいわ♪」

潜水艦「同じくマメリ級、ティト・スペリ。よろしくね、提督♪…戦中はやっぱり対潜訓練をやらされてたから、今度こそ実戦に出たいわね♪」

提督「ええ、よろしく。対潜訓練はしないで済むけど、実戦は少ないから日々の生活で身体を動かしてもらえれば、と思うわ…とにかく、まずは着任おめでとう、ここの暮らしが気に入ってくれるといいのだけど♪」

マメリ「ガリバルディがいれば十分に楽しめますとも」

提督「ええ、いるわ。…一緒に楽しく過ごしてね♪」

マメリ「…これはこれは、一輪の白百合のような美しい司令官にそのように言ってもらえるとは…ふふ、よかったら愛の詩でも捧げましょう♪」

カヴール「私を差し置いて提督に愛を語るつもり…ではありませんよね?」

マメリ「はて…こちらは豪奢なバラのようなご婦人だが?」

カヴール「コンテ・ディ・カヴールです……提督は一人の物ではありませんから」

マメリ「おやおや、ガリバルディにカヴール候もいらっしゃるとは…今宵は昔話に花を咲かせるとしましょう♪」

提督「まぁまぁカヴール、落ち着いて…」

カヴール「これは…その、年甲斐もなく熱くなってしまいましたね///」

提督「平気よ♪…フィエラモスカ、マメリ級のみんな、もう一人来る予定だから、それまで座っていてくれる?」

フィエラモスカ「はい♪」

………
461:2017/05/08(月) 00:45:42.22 ID:


提督「待っている間にお菓子でもどうぞ?」皿に出した和菓子をすすめた…

フィエラモスカ「これは…初めて見ますね、イタリアのお菓子ではないようですが?」

提督「来訪している日本の提督が持ってきてくれたの、遠慮せずに召し上がれ?」


…富山の銘菓「薄氷」は、白砂糖が貴重だったころからある和菓子で、薄い台形の砂糖で覆われた生地が、薄氷のように見えることから名づけられた…白い紙箱に柔らかい綿が敷き詰めてあり、その上に数枚づつ「薄氷」が載っている…


フィエラモスカ「では…」

マメリ「いただこう」…「薄氷」という名にふさわしいばりばりとした食感と、甘い砂糖の味が不可思議な感覚をもたらす…高級な落雁(らくがん)に近いような味は繊細で、甘いと言ってもむやみに甘いだけではない……それに貧しい時代を知っている20年代組の艦娘にとっては、「甘い物」と言うだけで目の色が変わるほどだったので、それぞれ頬を押さえて甘さをかみしめた…

カッポーニ「素晴らしい!…なんという美味♪」

プロチーダ「甘ぁい…美味しいね!」

スペリ「あぁ、甘くて口の中が幸せだよ…提督、あんがと♪」

提督「どういたしまして♪」

ポーラ「提督ぅ~、そろそろですよぉ~…♪」

提督「あら、本当ね…」タイマーのカウントはあと数十秒になっていた。姿勢を正し、裾をぱんぱんっ…と払う

カヴール「きっとポーラに似ているんでしょうね?」

提督「でしょうね、でもわからないわよ?」

ポーラ「えへへぇ~、似てるといいですねぇ♪」

カヴール「…そのお酒好きは似ていなくてもいいと思いますが」

ポーラ「あ~、ひどいですぅ~…ポーラはぁ…一生懸命がんばってますよぉ~?」

カヴール「それとこれは別ですから」

提督「まぁまぁ…さぁ、出て来るわ♪」


…光が消えた所に立っていたのはポーラとそっくりで、少し顔立ちの違う艦娘だった。髪はブロンドのウェーブがかかっていて、目はきらめいている…イタリア海軍らしい淡い灰色のプリーツ・スカートに胸元を開き気味にした同色のフリルブラウス、黒のハイヒールを身に付け、頭にはザラ級と同じくかなり高い測距儀が載っている…一見して重巡と分かるシルエットで、その上未配属の重巡は一人しかいない…


重巡「ボンジョルノ、提督さん♪」

提督「ボンジョルノ、ようこそタラント第六鎮守府へ。司令官のカンピオーニ少将です…ボルツァーノ、よね?」

重巡「はい、重巡ボルツァーノです♪ザラ級とは従姉妹に当たる…のかしらねぇ?砲撃と防御には自信があるけど、「チャリオット」とラ・スペツィアは嫌いなの」

提督「知ってるわ…今度はあんなことにはならないから、一緒に頑張りましょうね♪」

ボルツァーノ「グラツィエ♪」挨拶として両の頬にキスをし、それからスカートの裾を持って優雅にお辞儀をした…


462:2017/05/08(月) 02:40:05.82 ID:
…やっと重巡勢が揃いましたので、新着潜水艦ともども解説を…読んで下さっている皆様なら大丈夫かと思いますが、潜水艦のスペックは(水上)/(水中)となっていて、トン数は基準排水量です。また「生まれ」は基本的に竣工年にしております…


…艦娘紹介…

大型潜水艦…エットーレ・フィエラモスカ。1930年生まれ。単艦。


前に紹介した大型潜水艦「バリラ」級と前後する大型潜水艦。姉妹艦なし。

中型潜水艦「ピサニ」級の拡大型で「単殻・サドルタンク(固い外殻一枚で、小脇にバラスト・タンクを抱えている形を言う)」型。
1530トン/2094トンと戦前の潜水艦にしてはかなり大型。主機は5200馬力(ディーゼル)/2300馬力(電動機)で15ノット/8ノット。兵装は533ミリ魚雷発射管八門(艦首/艦尾にそれぞれ四門)、120ミリ単装砲一基、13.2ミリ連装機銃二基。


当初は司令塔後部にブリスターを設け、日本の「伊四〇〇」型のように水偵を収める予定だったが適当な機体がなく、ブリスターも後に撤去された。性能は今一つで大戦時には旧式化していたこともあり、訓練用にしばらく用いられたのち、41年に解役。
艦名は1503年のヴァレッタ(現在マルタ島の首都)の戦いで勝利した騎士エットーレ・フィエラモスカ(Ettore Fieramosca)の名から


艦娘のフィエラモスカはふんわりウェーブの栗色の髪、騎士の名が艦名の由来からか銀色の手甲とすね当て、白と黄色の飾り帯を肩にたすき掛けにし、戦中は訓練に用いられたことから手には教本を持ち、鎖付きの丸縁眼鏡と属性過多…見た目は「き○いろモザイク」の「烏丸先生」にそっくり

………


中型潜水艦…マメリ級。1929年生まれ。四隻


長距離での作戦用に整備された大型潜水艦「バリラ」級と同時に整備された中型潜水艦。やはり第一次大戦後初となる中型潜水艦のはしり。
810/993トン、主機3000馬力(ディーゼル)/1100馬力(電動機)で15ノット/7.5ノット。兵装は533ミリ魚雷発射管六門(艦首四門/艦尾二門)、102ミリ単装砲、13.2ミリ連装機銃一基。

部分複殻で安全性が高く、(当時としては)運動性もよく成功作とされる。41年に戦没した「ピエル・カッポーニ」を除く三隻は42年に主機を換装、速力が二ノット向上した。43年のイタリア休戦後は大西洋で米軍相手に対潜訓練の仮想敵を務め、戦後の48年に揃って解役された。
(ちなみにたいていのイタリア潜は有名な「U-ボート」ことドイツ潜と違い司令塔上部に覆いがあり、艦首部に窓がある。暴露型艦橋と違い過ごすには楽だが視界が狭まり、シルエットが大きくなるのが欠点)


艦名は愛国者や各地の偉人から。ネームシップの「ゴフレド・マメリ」(Goffredo Mameli)はガリバルディと共闘した愛国詩人、唯一戦没した「ピエル・カッポーニ」(Pier Capponi)はフィレンツェの政治家から


艦娘のマメリは詩人らしくノートと羽ペンを手放さない。常に詩的な話し方をしつつも剣を持ち、イタリアのことになるとかなり熱い。カッポーニはフィレンツェの政治家らしく美術に詳しく、後ろにまとったケープは白地に細かい花柄で「プリマヴェーラ(春)」で女神にかけられていたケープに似ている…残りの二人はプロチーダ、スペリ共に波打つ黒髪がきれいだが、アメリカの影響を受けたのか提督にもかなりなれなれしく話しかける


………


重巡…ボルツァーノ。1933年生まれ。単艦


イタリア重巡の七隻のうちの最終型。条約型重巡であるザラ級の「ゴリツィア」と同じ29年計画により建造が決定したが、ザラ級と違い高速・軽防御に回帰し、同時にザラ級の性格も取り込んだ。そのため全体はザラ級に、艦橋と一番煙突が一体化した形状は「ポーラ」に似ている。
排水量はいくつか数字があるがだいたい11000トン(満載すると13000トンほど)

兵装は203ミリ53口径連装砲四基、100ミリ連装対空砲(高角砲)八基、40ミリ対空機銃四基、13.2ミリ連装機銃四基、533ミリ連装魚雷発射管(水上・横向き固定)四基、水偵三機だが、水偵は露天係止で格納庫はない。後に対空機銃を増備している。
速度は36.8ノット(公試)とされるが実際は34ノット程度。装甲は最大100ミリ(司令塔)、舷側装甲帯70ミリ、甲板50ミリとかなり優秀。重量削減のために大出力の汽缶を搭載して缶数を減らし、船体も船首楼甲板型にして無駄を減らすなどした。
前後煙突の間隔を缶室排気の導管を延長することで拡げ、ようやく一、二番煙突の間に水偵と射出機を置く中央配置にすることができた。


高速とザラ級並みの火力を維持するべく様々な努力がされた重巡。戦中は英潜の雷撃などで数回損傷し、42年の修理・改修時には航空巡洋艦にする案や空母化の計画も持ち上がったが実現せず。
戦中施された迷彩は淡灰色にV字型や楔形の折れ線で描かれ、かなり形が分かりづらい。

最後は1944年ラ・スペツィアでドイツに接収され修理待ちだったが、ザラ級の「ゴリツィア」と相前後してイタリア、イギリス連合の人間魚雷「チャリオット」のチームに破壊された…艦名は地名から


艦娘のボルツァーノはザラ級に似て可愛げのある顔と、金茶色(ブロンド)のウェーブがかかった髪。ザラ級よりほっそりした身体をしているが、出ているところは出ている。性格はおっとりしたポーラに似ているが、少し控えめでトレント級に似ているところも……

………
464:2017/05/09(火) 00:16:23.96 ID:
…補足…

「プリマヴェーラ」はフィレンツェにあるボッティチェリの傑作絵画…ちなみに「ボッティチェリ」は「小タル」の事で、制作グループの名称で固有名詞ではないらしい…


………

…提督はボルツァーノにも「薄氷」を食べてもらい、空になったティーセットを持って食堂に案内した…提督の後ろからぞろぞろとバリラ、フィエラモスカ、ゴルゴ、ヴォルティーチェ、マメリ級の四人、ボルツァーノ、ポーラ、それに秘書艦カヴールがついてくる…


提督「なにこれ…花嫁行列?」


…食堂…


提督「ここが食堂ね、みんな貴女たちが来るのを待ってたわ♪」

ザラ「あら提督、建造はうまく行った…って、ボルツァーノ!」

ボルツァーノ「はぁい、ボンジョルノ♪」

ザラ「あぁ、やっと重巡が揃ったわね…♪」ちゅっ…と頬にキスをするとウィンクをして、自分たちの席に座るよう言った

ゴリツィア「ほんとに…ボルツァーノ、久しぶり…」嬉しさのあまり半泣きで、目をこすった

ボルツァーノ「ええ、久しぶりね♪……これからはずっと一緒よ、泣かないで」ぎゅっと抱きかかえ、頭にキスをする

提督「仲睦まじくてよかったわ…ボルツァーノは一人っ子だからちょっと心配だったのよね」

ポーラ「もぉ~、ポーラたちがぁ~…そんな意地悪するわけないですよぉ~♪…えへへぇ、ボルツァーノ♪」ポーラは小走りでボルツァーノの方に行った

マメリ「結構なことだ、姉妹愛の美しさはアドリア海の青にも勝る…ところでガリバルディはいないのか?」朗々と響く声で呼んだ…

ガリバルディ「誰?…って、もしかしてマメリ?」

マメリ「いかにも…久しいな、戦友!」

ガリバルディ「あぁ、やっと来てくれたわね…カヴール、一緒に座りましょう?もうすぐお昼だし」

カヴール「提督?」

提督「もちろんいいわよ♪私は適当な所に座って食べるから」

カヴール「ありがとうございます♪…それでは、失礼して」楽しげに話しながら窓辺の席を取った

提督「みんな仲が良いようでよかった…」

フィエラモスカ「そうですねぇ、仲良きことは美しきかな♪」

バリラ「ほんとねぇ…お母さんは嬉しいわ♪」

提督「ええ…ところで、よかったらお昼を一緒にいかが?」

フィエラモスカ「あら、嬉しい限りです」

バリラ「喜んで♪…妹たちもいいかしら?」

提督「もちろん♪」

465:2017/05/09(火) 01:02:24.15 ID:
…お昼はディアナがヴェネチア風の「蟹のトマトクリームパスタ」と、幅の広いフェットチーネで北部風の「カルボナーラ」(炭焼き)を用意してくれていた…提督自身料理は出来る方だが、オレンジ色の綺麗なソースでこっくりした味わいの「蟹のトマトクリーム」は蟹の殻を砕いたりと手間がかかり、カルボナーラはカルボナーラで、火加減を間違えると卵黄が固まって炒り卵になってしまうことを知っているので、感心しながら味わった…


提督「すごい…こんなにいい具合のカルボナーラは初めて♪」ちょっと渋めのワインを味わいつつ、こってりしたカルボナーラをくるくると巻き取る…卵黄と生クリーム、チーズ、粗挽きの黒胡椒だけとシンプルだが、手際よく絡めてあって生過ぎず、かといって火が通り過ぎてもいない…と、絶妙だった

バリラ「本当に美味しいわね…さ、いっぱい食べて大きくなるんですよ♪」

提督「これ以上大きくはならない方がいいのだけど」

バリラ「駄目ですよ…それとも、お母さんのおっぱいがいいですか?」ゆさゆさと揺すってみせた

提督「そっちもいいかもしれないわね♪……もう、冗談よ」一部軽巡や駆逐艦、それに百合姫提督の方から冷たい視線が送られてきたので、提督は手をひらひら振って冗談めかした…

提督「さて…と。おかわりをするべきか、せざるべきか、それが問題ね…」最近提督は毎日のように「食べ過ぎないようにしよう」と思いつつ、食事のたびに美味しすぎるせいで量を過ごしてしまっていた…しばらくうらめしげに皿を見てしばらく考え込み、それから吹っ切れたように立ち上がった…

提督「…ディアナ、おかわりをもらうわね♪」カウンターに置かれている茹でたてのフェットチーネをたっぷりとよそった

ディアナ「はい、どうぞ。気に入って頂けて何よりです」

カヴール「あらあら…あれではまた体重計にそっと乗ることになってしまいますね」

提督「ぐっ……運動するわ」

ドリア「うふふっ、そう言いつつこの間ちょっと泳いだだけでしたね♪」

提督「…」

ライモン「提督、あまり食べるとお身体に差しつかえると思います…」

提督「ありがとう、ライモン…もう差し支えているから安心して」自嘲気味に言うと席に着き、湯気の立つカルボナーラを幸せそうに口に入れた

トーティ(バリラ級)「美味しそうに食べるのね…見てるだけで幸せになっちゃうわ♪」

シエスタ(バリラ級)「本当に…いっぱい食べるのよ?」

フィエラモスカ「いっぱい食べられるようになったのですものね♪…さぁ、ワインもどうぞ♪」

提督「あー…フィエラモスカとバリラたちって母性の固まりみたいね……なんだか駄目になりそう…」

カヴール「あらあら…」すっかり子供扱いされている提督を見て微笑ましいと思うべきなのか、提督を駄目にしないよういさめるべきなのか悩みつつ、ゆっくりとワインをすすった…

………
466:2017/05/09(火) 01:57:48.86 ID:
…ある日…

提督「あら、伝線してるわ…」着替えを探してクローゼットをかき回していると、黒いストッキングが結構な勢いで伝線していることに気付いた…何枚か持っているのでわざわざ取っておくこともないと捨てることにしたが、ついでなので着ない服を選び出すことにした…

提督「うーん…これはいらないわね」ごそごそと服や下着を引っ張り出しては、床に置いた「いるもの」「いらないもの」の、二つの段ボール箱に分けて放り込んでいった…


…提督は昔もらった似合わない服や小さくてもう着られない服を選り分けていて、状態のいいものは着る物をなかなか買いに行けない艦娘たちに渡したり、衣類倉庫に放り込んでいた。最近、その選別がやっと終わりかけた頃になって、今度はミラノ海軍通信隊付の「お姉さま方」から、「フランチェスカと艦娘のみんなに愛をこめて」と、段ボール十数箱も衣類が送られてきた…。もちろんたいていは親切心からの贈り物だったが、中にはいかがわしい衣装や状態の悪いものも入っていて、提督はため息をついてその整頓にあたっていた…


提督「うわ…これは着られないわ」ピンク色で透け透けのベビードールは明らかに二サイズは小さめで、提督が着たらまるっきり着ていないのと変わりなくなってしまう…とはいえ、モノはミラノの高級ブランドだったので、駆逐艦サイズの誰かなら着られると、いる方の箱に入れた

提督「これは…どういうつもり…?」もっさりした紫と灰色の毛糸で編んだ、遠くから見ればむしろ迷彩効果でもありそうなヘンテコなセーター…ばらして編み物の糸にすればいいが、とりあえず服としては使わないので「いらない方」に放り込んだ…

提督「うーん…おしゃれだけど……ねぇ」まだ包装に入ったままのランジェリーは紫色に黒いレースのついた上等なシルクだったが、サイズが変わってしまった提督には着られない…「いるもの」の箱に入れた

カヴール「提督、いらっしゃいますか?」コンコン…とノックをして、カヴールが声をかけた

提督「ええ、いるわ…どうぞ?」

カヴール「失礼しま…一体どうしたのですか?」

提督「あー…ほら、みんなに「好きなように持って行って」って言っている服があるでしょう?それの整頓がようやく済んだと思ったら、ミラノからこれが届いたの…時間もあるし、ついでに片づけようと思って」

カヴール「なるほど…でしたら私も手伝います」

提督「そんな、いいわよ」

カヴール「いえ、せっかく来たのですから…それに、用事もそのことだったので」

提督「あら、そうなの?」

カヴール「ええ、何しろ「建造」で艦娘が増えましたから、それぞれに着るものがありませんと…それで、彼女たちが「よかったら提督に見繕って欲しい」とのことで」

提督「なるほどね、じゃあ、これを片づけたら持っていきましょう」

カヴール「はい、きっと喜びますよ」

提督「そうね、でもまずは選り分けないと。…これは……いる」

カヴール「お手伝いします…これは、要りますか?」

提督「んー…一応「いるもの」にお願い」

カヴール「はい♪」

………


468:2017/05/09(火) 10:14:11.76 ID:
…しばらくして…

提督「はぁぁ…」

カヴール「ふぅ…」

提督「終わったわね……お手伝い助かったわ」二つの段ボール箱には放出品のように服や小物が積まれ、少し汗ばんだ様子の提督は椅子に腰を下ろした

カヴール「いえ、こちらこそ。提督はたくさん服を下さるので助かってます、何しろ着回しも大変ですから」

提督「そう?お古で喜んでもらえるなら安上がりで済むわ…そのうちにその分のお金でお出かけでもしましょうね♪」

カヴール「あらあら、提督は優しいのですね♪」頬に優しさのこもったキスをしてくれる…

提督「ふふ、そんなに褒めてもらえるとくすぐったいわ…そうね、よかったら手伝ってくれたお礼にいくつか先に持って行っていいわ♪」

カヴール「いいのですか?」

提督「ええ、いいわよ」

カヴール「では、これと…これにします」趣味が変わって着なくなったが、もったいなくて捨てられなかったフリルブラウスと、きつくなってしまったパンティとストッキング、ガーターベルトを拾い上げた…

提督「そんな私のお古でいいの?」

カヴール「うふふ…提督のお古だからいいのではありませんか……ふふ、提督のおみ足がつつまれていたストッキング…♪」にっこりと微笑むと、れろ…っ♪…と舌を這わせストッキングをしゃぶった…

提督「!?」

カヴール「れろ…じゅるっ♪……どうかしましたか?」

提督「あ、いや…気持ちは嬉しいけど……ちょっと目の前でされるのは…ね?」

カヴール「あぁ、いけない…私としたことがはしたなかったですね……部屋でゆっくりと愉しむことにします♪」

提督「え、ええ」

カヴール「提督のお下がりは人気ですから、こんなにもらえるとは嬉しい限りです…ふふ、よかったら箱も運んであげます」

提督「あー…お願いできる?」

カヴール「ええ♪」花束を抱えるようにお古の服を胸元に抱きしめると空いている方の片手で箱を持ち上げ、嬉々として部屋を出て行った…

提督「……人気?」

………
469:2017/05/10(水) 00:45:48.86 ID:
…食堂…


…何のかのと言って結局一番大人数を収容でき、位置的にも使い勝手のいい食堂は必ず誰かしらいて、カヴールが衣服の箱を持っていくと気が利くライモンが内線と放送でそれを伝えた…カヴールはその間にテーブルの上に服を並べた…しばらくすると艦娘たちがちらほらとやって来た…


エウジェニオ「うふふ…ライモンド、わざわざありがとう♪…お礼はキス、それとも一晩過ごす?」ねっとりとした手つきで頬を撫でた…

ライモン「そ、そういうのはいいですから。同じ軽巡ですし、ちょっとくらい贔屓してもいいかな…って思っただけなので」

アオスタ「ありがとう、助かるわ」

バンデ・ネーレ「黒いのがあればちょうだい♪」

ジュッサーノ「いつも黒いのね…たまには違う色にすればいいのに」

バンデ・ネーレ「いいの、これが好きなんだから」

ライモン「まぁまぁ…二人とも好きなのを選んでください」

ニコ「あー、新しい服だ!…どれにしよう♪」

ニコロ・ツェーノ(ナヴィガトリ級)「んー…これがいいかな」

リベッチオ「じゃあ、私はこれ♪」…並べてある服は、駆逐・軽巡用、重巡用、戦艦用とだいたい大きさに合わせて分けてあるが、一大勢力を擁している駆逐艦向けはどうしても枚数が足りないので、毎回競い合うことがあればくじ引きで決めていた…が、提督が着任してからは色々買ってくれるので、そこまで競い合うこともなくなり、今回も穏やかなはずだった…

ニコ「ん?これって、提督のお下がり…だよね?」ひょいとつまみ上げたのは提督の白いストッキング…レースで花柄の透かしが入っていて、ふとももの辺りはなにやら染みがついている…

ニコ「…もしかして♪」目をキラキラさせてストッキングを長手袋のように腕に通し、すべすべの生地に頬ずりした。知識豊富なニコには染みの原因もだいたい想像がついたので、頬を染めつつもその部分をれろれろと舐めた…

サウロ「やった…私も、「お宝」見つけちゃったわ♪」サウロが見つけた提督のブラジャーは大きさが合わないが、気にせずつかんで胸元に押し当てると、恍惚の表情で目をつぶった…

ミラベロ「ふふ…これ…いいわねぇ♪」提督のランジェリーを見つけ出すと、顔に当ててすーはーと深呼吸した…

リボティ「ああ…これ……最高だよ」ごそごそと衣服の山を漁って冬物の厚いタイツを見つけ出すと、とろけそうな顔でねぶった…

ドリア「まぁまぁ…そんなに嬉しそうでは、「貴女たちでは着られないのですから、私に譲って下さいな」と言えなくなってしまいますね♪」そう言いつつも、すでに提督のガーターベルトとブラジャーを手に入れて微笑んでいる…

ニコ「ドリアならいいよ…代わりに何かくれれば、だけどね♪」

ドリア「そうですか?…でしたら提督の……あら、エクレール提督♪」

エクレール提督「ボンジューゥ(こんにちは)…それ、フランチェスカの着ていたお古なんですの?」

カヴール「ええ、そうですが?」

エクレール提督「…それ、譲っていただけませんこと?」

ミラベロ「嫌よ、提督の匂いがするレースのパンティなんてそう簡単にあげられる訳ないわ♪」

ニコ「同感♪…申し訳ないけど、他を当たってもらえる?」

エクレール提督「くっ…でしたらこれで如何でしょう、出かけたときにでも好きなものを買いなさいな」財布からユーロ札を取り出した…

カヴール「鎮守府内で私物に対しお金のやり取り…というのは感心できませんね」

エクレール提督「だったら一体…!」

提督「…直接頼めばいいんじゃないかしら♪」







470:2017/05/10(水) 01:25:05.16 ID:
エクレール提督「え!?」

カヴール「あら、提督♪」

サウロ「!?…提督、あのねこれは違うの…その、えーと」

ミラベロ「私は違わないわ♪…提督の匂いだけで…イき…そ…う♪」

リボティ「ふふ、甘い毒だよね…白雪姫だってイチコロだよ♪」

ニコ「うーん…と、まぁ…そういうことなんだよね♪」

カヴール「…提督、あんまり怒らないで上げてくださいね」

提督「あー…その、私のお古が欲しいの?」

ミラベロ「欲しいわ♪」

リボティ「ぜひとも♪」

ドリア「その……よろしければ私にも♪」

エウジェニオ「私も欲しいわ♪」

提督「そう。…それなら言ってくれればあげるのに」

一同「「!?」」

提督「…だってきつくなって着られない服をクローゼットに入れておいても仕方ないし、有効活用してもらった方が服も喜ぶでしょう?」

ニコ「ほんとにいいの!?」

提督「ええ、別に下着くらい構わないわ…でも、大きさが合わないでしょうに」

ニコ「ふふ、着るだけが使い方じゃないから♪」

提督「あぁ、なるほど…それなら私のクローゼットにまだ選り分けてないのがあるし、後でもう何枚か持ってきてあげる♪」

カヴール「提督、いいのですか?」

提督「ええ。…それとも涙目で「そんなことに使うなら返して…!」とか言った方が可愛げがあるかしら?」

ミラベロ「どんな時も提督は可愛いから心配いらないわ♪」

提督「あら、ありがとう♪…と、いうわけで、争いの種にならない限り別に何に使おうが構わないわ……あと、マリー」

エクレール提督「な、何ですの」

提督「あとで私の部屋ね」

エクレール提督「わ、わたくしだけですの!?」

提督「お金をちらつかせるなんて汚いでしょう…だいたいマリーはうちの艦娘たちじゃないわ」

エクレール提督「理不尽ですわ…」

ニコ「提督、私も行こうか?」

エクレール提督「…あ、あの…それは///」

提督「今日「は」いいわ…また今度ね♪」

ニコ「了解…それじゃあ、これを楽しんでくるよ♪」

提督「ええ…みんなも選んだら自由に過ごしていていいわ♪」

………

471:2017/05/10(水) 01:34:04.57 ID:


提督「ところでカヴール」

カヴール「はい、何でしょう?」

提督「誰がそんなことを教えたの?…ポーラとかは多少似たような事をしてたけど」

カヴール「えーと…その」

提督「なぁに?」

カヴール「えー…つまり……百合野提督です」

提督「姫が?」

カヴール「正確に言いますと…百合野提督が持って来たアニメに「洗濯物をするときにねっとりと襟足を舐める」というくだりがありまして…」

提督「あぁ、それでなのね……まぁ、とりあえず害がないならいいわ。…それと、人前で大っぴらにやらないように」

カヴール「はい、伝えておきます♪」


………
473:2017/05/10(水) 16:15:43.44 ID:
…夕食後・食堂のバーカウンター…

提督「…って言うことがあって、姫が持って来たアニメDVDからインスピレーションを受けたって聞いたわ」

百合姫提督「あぁ…あれね?ドラゴンがメイドさんとして転がり込んでくるアニメで、そういうくだりがあるの……ポーラさん、もう一杯もらえる?」空になった「ピニャ・コラーダ」のグラスを差しだした

ポーラ「はぁ~い、いいですよぉ~♪」

百合姫提督「…ん、美味しい……「まじやばくね?」ってところね♪」

提督「…かわいい///」

百合姫提督「ふふ、ありがとう♪…これは作中の台詞なんだけど、フランチェスカにも後で見せてあげる」

提督「ええ……今の言い方、とっても似合ってたわ」

百合姫提督「そう?…嬉しい♪」

ミッチャー提督「…それはそうとさ、なんだっけ?……フランチェスカの着ていたストッキングやランジェリーをしゃぶる?」

提督「ええ、そうよ」

ミッチャー提督「…アー、ファック!マジでイカレてるわ!」両手をこめかみに当ててから振り下ろすような動きで強調しつつ、区切るようにいった

提督「そう?」

百合姫提督「そう言われると否定はできないけど……」

ミッチャー提督「…でも嫌いじゃないわ♪」そこまで言ってからにやりと笑った

提督「もう、驚いたわ。…ふふ、でもそうよね♪」

百合姫提督「嫌いなわけないわよね♪」

…一方、バーカウンターの端…

アオスタ「あぁ…もうやだここ……一人くらい常識人はいないの…ぉ?」端の方でカクテルをすすりつつ、聞こえてくる会話に頭を抱えていた…

ガリバルディ「こんばんは、ポーラ。とりあえず「カンパリ・ソーダ」をもらうわ……どうしたの、アオスタ?」

アオスタ「あぁ、ガリバルディ…あの提督たちをどうにかしてぇ」

ガリバルディ「なに、何かされたの?」

アオスタ「いえ、それがね……」

ガリバルディ「…なるほど。…確かにそれはちょっとやり過ぎかもしれないわね」

アオスタ「よかった…ガリバルディはまともで……」

ガリバルディ「ふふ、何よそれ。……ねぇ、ところで…よかったらこの後一緒に…夜の海岸を散歩でもしない?」

アオスタ「…え?」

ガリバルディ「ふふ、だって…アオスタは可愛いから」

アオスタ「全然人の話聞いてないじゃない!」

ガリバルディ「聞いてたわ…「好きな人の着たものだからって、ストッキングやランジェリーを舐めるのはちょっと変よね」…って話でしょう?」

アオスタ「やっぱり聞いてたのよね?」

ガリバルディ「ええ、もちろんよ。…だから「私はそういうことしないし、一緒にどう?」って言うことなんだけど」

アオスタ「…やっぱり聞いてないじゃないの!」

ガリバルディ「聞いてるでしょうが?…単に私は女の子が好きってだけよ♪」くいっ…とカンパリソーダをあおり、流し目をくれた

アオスタ「///」

ガリバルディ「で、どうかしら…夜の海岸は素敵よ?……涼しい夜風が吹いて、空にはオリオーネ(オリオン座)がきらめく…とどろく波音、浜辺の白いさざなみが闇に輝いて見えるわ…♪」

アオスタ「じゃあ、これを飲んでから…///」

ガリバルディ「決まりね♪」

アオスタ「うぅ…ソ連式の理詰めでも勝てないなんて…」

ガリバルディ「ふふ、このガリバルディに勝てる人間なんてそういないもの♪」

………
474:2017/05/11(木) 01:29:16.69 ID:
…翌日・執務室…

提督「ところでカヴール」

カヴール「はい、提督」

提督「今日の待機組は誰だったかしら?」

カヴール「あら…せっかくボルツァーノが来たのだから、彼女を入れて編成したいと言ったのは提督ですよ?」

提督「そう言えばそうだったわね、だとすると…」

カヴール「40年開戦時、在メッシナの重巡第三戦隊…ポーラ、ボルツァーノ、トレント、トリエステです」(※メッシナ…イタリア半島の長靴が「つま先で蹴とばした」シチリア島の北東部。イタリア本土と目と鼻の距離にあり、戦時は狭いメッシナ海峡を封鎖する重要拠点だった)

提督「そうだったわね…ボルツァーノは来て間もないし、後で待機室にお邪魔しようかしらね…」と、作戦室からの直通電話が鳴った

提督「はい、執務室……ええ、それで?」優しい顔が一瞬くもり、きっと唇を噛みしめた…

提督「…了解、すぐ行くわ」受話器を置くとパッと駆けだした

カヴール「出撃ですか?」追いつくと横に並んで聞いた

提督「ええ…それに状況が少し良くないわ」

カヴール「…提督なら大丈夫ですとも」

提督「ありがとう…急ぎましょう」


………

…作戦室…


提督「アオスタ、通信内容をもう一度お願い…カヴール、私が状況を聞いている間に待機組へ出撃命令、沖で次の命令を待つようにと伝えて。それと第二待機のグループにも準備を急がせて」

カヴール「了解」内線を取り上げ待機室につないだ…

提督「それで?」

アオスタ「…通信内容です。発、アドリア海管区司令部で、イオニア海管区司令部から転送されてきました。内容は「ブリンディシ第二司令部より救援要請、哨戒中の駆逐隊がギリシャ南岸沖にて会敵、交戦中…敵重巡「カレドン」級二隻、「C」ないし「D」級軽巡四隻を認む…後は座標です」

提督「了解。…ブリンディシから増援は?」

アオスタ「は、北部アドリア海哨戒のため北上中だったため、反転しても間に合わないと…」

提督「そう…カヴール」

カヴール「はい!」

提督「至急。重巡第三戦隊は以下の指定座標に急行、友軍駆逐隊を救援すべし…敵は重巡「カレドン」級二、軽巡「C」「D」級四」

カヴール「…軽巡「C」「D」級四……よろしいですか?」

提督「待って。…必ず帰還されたし」

カヴール「帰還されたし…」

提督「それでいいわ…アオスタ、引き続き情報が入り次第すぐ教えて」

アオスタ「了解」

………
475:2017/05/11(木) 02:57:07.41 ID:
…数時間後、地中海・ギリシャ沖…


カミチア・ネラ(ブリンディシ第二)「右舷一斉、フオーコ(撃て)!」

アルティリエーレ「フオコ!」

アスカリ「フオーコ!」

ランチエーレ「フオコ!」


…パウッ!…と小さいながら果敢な砲火がきらめき、発砲煙で船体が煙る…同時に機関への燃料供給を過剰にし、不完全燃焼の真っ黒い煙幕を展張する……すでに数発被弾したアルティリエーレとランチエーレをかばうようにカミチア・ネラとアスカリが駆け回り、「隙あらば必殺の魚雷をお見舞いするぞ」と煙幕から出ては接近して雷撃の構えを見せ、相手を牽制する…


カレドン級(に似た深海棲艦)「小賢しい…てぇ!」

カレドン級B「沈め、小娘……撃て!」八インチ砲が轟然と響き、煙幕の中に見え隠れするシルエットや、時折隙間からのぞくマストを狙う…

C級「撃て!」

C級B「撃て!」

D級「いい加減…!」

D級B「大人しくすることね…!」連携のとれた動きは大戦時の英海軍をほうふつとさせるが、当時の英海軍にあったシーマンシップは期待できそうにない…容赦ない砲撃に戦隊司令のカミチア・ネラも唇をかんだ…

カミチア・ネラ「撃て!」こちらのちっぽけな120ミリ主砲では相手に接近しても大した損傷を与えられないが、相手重巡の八インチ主砲を浴びれば致命傷になる…その上相手には軽巡も四隻いて、その六インチ単装砲も加わる…

ランチエーレ「撃て!…ネラ、こうなったら吶喊する!」損傷した船体をかばいつつ、「槍騎兵」の名の通り突っこんでやろうと槍を構え直した…槍の穂先に付いたイタリア三色旗のペナントがびびっ…と鋭い音を立ててはためく……

ネラ「バカ言わないで!…突っ込んだところで集中砲火を浴びるのがオチよ!」黒いシャツは裂け、痛々しい切り傷が見える(※カミチア・ネラ…黒シャツ隊)

アルティリエーレ「ネラ…こっちはもう持たないよ……また名前を…あげることになる…みたい」

ネラ「ここはマルタ沖じゃないし、改名なんてしたくないわ!撃て!…タラントからの援軍ももう来るころよ!」

カレドン級「へぇ…よく頑張るのね……それもどこまで持つかしら」八インチ主砲の斉射が吼え、弾着がアスカリを包み込んだ…

アスカリ「ふんっ!…このくされ重巡が!」かすめた砲弾がマストをへし折ったが、八インチ砲弾は駆逐艦の薄い舷側を撃ちぬいて炸裂しなかった…お返しの砲弾と一緒にイタリア語の流暢な悪態を並べ立てる…

カレドン級「もういい…切りこめ!」

C級「了解…一気に行く!」

D級「ふふ、これで閉幕と相成ります……じゃあね、マカロニの皆さん」…と、周囲に砲撃の水柱が噴き上がった

カレドン級「増援か…取り舵二十、新手を沈める!」ぐーっと船体が傾き、見事にウェーキを描いて回頭した…

ネラ「…増援が間に合ったわよ!だから言ったでしょう!」

ポーラ「…こちらタラント第六、第三重巡戦隊です。ブリンディシの駆逐艦たち、聞こえてますかぁ」

ネラ「聞こえるわ!…どうやら私たちが敵巡を沈める所を見るのに間に合ったみたいね!」イタリア人の心意気で粋がってみせた…が、後部甲板室上の第三砲塔は旋回不能で、後部マストも折れていて見当たらない…

ポーラ「そうですねぇ…まぁ、その機会はまたありますからぁ~…まずはこちらでお相手しましょう」単縦陣で斜めに割って入り、先頭艦に照準した…

ポーラ「一番、二番主砲…フオーコ!」バウッ!…と主砲が吼え、敵重巡の周りに砲弾が降り注いだ

ボルツァーノ「一番、二番主砲、てっ!」

トレント「一番、二番、撃て!」

トリエステ「一番、二番主砲…てーっ!」

カレドン級B「ぐっ…!」ボルツァーノが撃った偶然の一発が主砲塔を撃ちぬいた…高初速の203ミリ砲弾を受け止められるほど装甲は厚くなく、あっという間に何かに誘爆、カレドン級「風」の深海棲艦は猛烈な勢いで吹き飛んだ…煙の晴れた海面に残ったのは、錆びた鉄のジャンクやフジツボ、カキ殻で出来た「残骸」だけだった…

トレント「お見事!」言いつつもつるべ撃ちに撃ち続ける…C級軽巡の一隻は煙を噴いて陣形から後落し始め、D級軽巡もその細い船体が傾いている…

カレドン級「まだだ…!」ジョンブル魂が深海棲艦にあるのかは謎だが、僚艦が沈んでもとにかく食い下がってくる…すでに前部主砲は沈黙、船体も傾斜しているが、後部主砲と対空砲、機銃まで向けてくる

ポーラ「…ごめんなさいねぇ」すれ違いざまに203ミリ主砲八門が平射で叩き込まれ、カレドン級はゆったりと優雅さを帯びて深海に戻っていった…

………

476:2017/05/12(金) 01:22:16.84 ID:
ポーラ「よく頑張りましたぁ、駆逐隊は後退してくださいねぇ~…♪」六インチ軽巡二隻と、203ミリ砲(八インチ)搭載重巡四隻の撃ちあいでは、軽巡の勝ち目は薄い…が、「C級軽巡もどき」はなおもしつこく抵抗を続ける。…ポーラたちとしては損傷した駆逐隊を安全圏まで後退させ、後ろを気にせず交戦したかったが、ブリンディシの「カミチア・ネラ」が頑として聞かなかった…

ネラ「断るわ…せめてこの傷の分を撃ちこまないことにはね!」

ポーラ「仕方ないですねぇ~…言ったら主砲を斉射してくださぁい…」

ネラ「ええ、任せなさい!」

ポーラ「元気ですねぇ~♪」そう言っている間にも右舷に主砲を指向し、斉射を撃ちこむ…

トレント「照準…撃て!」バウッ!…と主砲が吼え、C級軽巡の喫水線に砲弾が吸いこまれていった…

C級「まだ…まだだ!」大破したまま魚雷発射管を向け一斉に放ち、そのままずぶずぶと沈んでいった

トレント「危ない…っ!」幸い前後をすり抜けたが、ひやりと冷たい汗をかいた…

ポーラ「フオーコ!…はい、ネラ♪」

ネラ「食らえっ…てーっ!」もう大破しているC級軽巡に近寄り、533ミリ魚雷三発を叩きこんだ…命中した瞬間、C級の細い船体がぐらりと揺らぎ、真ん中から二つに折れて沈んでいった…

………

ポーラ「残敵な~し…やりましたねぇ♪」沈んだ相手に手向けるように、少し悲しい表情を浮かべ十字を切ると、それから振り返って言った…損傷したアルティリエーレ、ランチエーレはそれぞれネラとアスカリが曳航し、ポーラたち四隻の重巡が方陣を組んで周囲を警戒した…

ボルツァーノ「初出撃で一隻撃沈…きっと提督に褒めてもらえますねぇ♪」すっかり上機嫌のボルツァーノ

ポーラ「まずは基地まで帰らないと、ですよぉ~…」駆逐隊の痛々しい様子に顔を曇らせた…

トレント「ポーラ、損傷した駆逐艦たちは十五ノットがせいぜいです…ブリンディシよりうちの方が近いし、連絡して戻りませんか?」

ポーラ「そうねぇ…」

トリエステ「ブリンディシでは設備も小さいでしょうし…とりあえず提督に指示を仰いでみては?」

ポーラ「それがいいわぁ~」

………

…作戦室…


アオスタ「第三戦隊より入電…音声に切り替えます」

提督「ありがとう…」パチリとつまみを動かし、インコムをつけた

提督「ポーラ、ご苦労様…大丈夫だった?……そう、よかった…え?…なるほど…もちろんいいわよ、連れていらっしゃい。どうぞ」

カヴール「?」

提督「損傷したブリンディシの駆逐艦を連れて来る…って。……了解、ブリンディシの方にはこちらから伝えておくわ、出迎えにライモンとアッテンドーロを送ったから、次の座標で合流して、どうぞ」…座標を読み上げると笑みを浮かべた

提督「了解、ボルツァーノにもうんとごちそうを用意するわ♪…通信終わり」インコムを外すと、固い表情がすっかりほぐれていた

カヴール「で、どうでした?」

提督「やったわ♪……ブリンディシの駆逐隊は大破、中破各一隻だけどこちらは損傷なし…救援もぎりぎり間に合ったし、文句なしに作戦成功よ」

アオスタ「はぁ…よかった」

提督「そうね…でも戻って来るまでが作戦だから集中を切らさないようにしないと」

カヴール「そうですね…みんなに伝えましょうか」

提督「ライモンたちと合流して安全圏についたらにしましょう…それとアオスタ、ブリンディシ第二の司令官につないで」

アオスタ「了解」

カヴール「ブリンディシの提督はご存じですか?」

提督「今リストをめくってるわ……あった。…あぁ、知っているわ。まぁ、「悪い人間じゃない」っていう所ね。ただ…「切れるか」と言われたら違うわ」

アオスタ「提督、ブリンディシにつながりました」

提督「ありがとう…代わりました、こちらタラント第六のカンピオーニ少将…ええ、私よ。…ええ、それで?……まさか、そんな訳には行かないでしょう?損傷した駆逐艦をブリンディシまで帰投させるつもり?…どうぞ」相手の声を聞いていたが、眉をひそめた…

提督「所属だとか、修理の資材だとかは気にしなくていいから彼女たちの事を考えたらどうなの?…たかだか二、三隻の駆逐艦が来たくらいで資材が立ち行かなくなるほど追い込まれてはいません、どうぞ」

提督「ええ、そうよ。…了解、納得してもらえてよかったわ。…了解、通信終わり」


477:2017/05/12(金) 01:54:25.75 ID:
アオスタ「どうでした?」

提督「ふぅ…説得に苦労したわ。「他鎮守府の所属艦に資材を使う訳にはいかないはずですから、ブリンディシまで帰投させます」って言って来たの」

カヴール「…曳航されているのに、ですか?」

提督「ええ、そうよ…もちろん、あんまりだから叱ったわ。だいたい十五ノット出るかでないかの損傷した駆逐艦をブリンディシまで帰らせるなんてどうかしているわよ…そうしたら今度は「資材はいつまでに返せばいいでしょうか」ときたわ…取りたてでもすると思ったのかしら」

カヴール「まぁまぁ…きっと資材が厳しくて、提督も同じだと思ったのでしょう」

提督「そこまで考えるつもりなら、ブリンディシまでの距離を海図で計って燃料消費量を計算すればいいのよ…こっちで駆逐艦を修理、回復させるより、ブリンディシまでうちの重巡四隻を航行させるほうが高くつくから、むしろその方が取りたてを受けるハメになるわ」

アオスタ「え?…あ、本当ですね」

提督「でしょう?…兵站は一番大事なのにあの司令官ときたら測ろうともしないのだから…まったく……」

カヴール「…ふふ、でも駆逐艦も無事なようでほっとしました」

提督「そうね、それは喜ばしい事だわ♪」急に満面の笑みを浮かべた…

カヴール「ごちそうは何がいいですか?」

提督「そうねぇ…カジキマグロがまだあったはずだから、あれにパン粉をつけてバター焼きに……あー…でも、トマトソースで煮込むのも捨てがたいわね」

カヴール「どっちも美味しそうですが冷蔵庫に鶏肉もあるでしょうし、カジキはバター焼きにして、鶏肉はピエモンテ風のトマト煮込み、なんていかがでしょう♪」

提督「いいわね♪……そんなことを言ってたらお腹が空いてきたわ」

カヴール「緊張していたのですね…よかったら食堂から何か持ってくるよう頼みましょうか?」

提督「そうね…いえ、飲食は電子機器に悪い影響があるわ。帰って来てから食堂でお茶でも飲みましょう」

カヴール「はい♪」

アオスタ「ライモンドから入電、「第三戦隊を視認、合流する」とのことです」

提督「ふぅ…よかったわ。…アオスタ、よかったら代わりにお茶でも飲んで来たら?」

アオスタ「いえ、まだ帰投したわけではないので…」

提督「ふふ、そうね。…ありがとう」軽く頬にキスをした

アオスタ「///」

………
479:2017/05/13(土) 00:28:39.78 ID:
…投下する前に訂正です。ずっと深海側の重巡「カレドン級」って書いていますが、実際のカレドン級はC級軽巡です……言い訳になりますが、最初重巡「エクセター」と「カレドン」級の組み合わせにしようと思っていたのですが、重巡がエクセター(ヨーク級)ではちょっと弱いかな…などと消したりしているうちに艦名だけが残ってしまい、そのまま重巡に化けてしまったという訳でして……読んで下さっている方と英海軍の皆様、大変失礼いたしました。その部分は「ヨーク級」に置き換えてお読みください…


…解説…


アルティリエーレ…ソルダティ級駆逐艦、艦名は兵種「砲兵」。1940年にマルタ沖で英艦グループと交戦、撃沈された

カミチア・ネラ…ソルダティ級駆逐艦、艦名は兵種「黒シャツ隊」。(※黒シャツ隊…ファシスタ党の私兵部隊。第一次大戦の「乱暴だった」突撃部隊、「アルディーティ」(突撃兵)が夜襲のため黒シャツを着ていたことから。戦後も徒党を組んでファシスタ党の母体になったことから、黒色が基調になった…ドイツ武装親衛隊の先輩にあたる)
…1940年に撃沈された「アルティリエーレ」の乗員を救助したことと、ムッソリーニの失脚でファシスタ党礼讃の必要が無くなったため1943年に改名、「アルティリエーレ」(Ⅱ)になった…1949年ソ連に賠償として引き渡された

482:2017/05/13(土) 11:35:11.10 ID:
…ある日・朝…

提督「ん…んんぅ……」…むにゅっ♪…半分寝ていて夢うつつの提督の顔に、何やら柔らかい感触がある…もっちりふんわりしていて温かく、バニラのような、あるいはカスタードクリームのような甘いいい匂いがする…

提督「…むにゃ……すぅ…」もにゅ、ぽよんっ♪…気持ちいい感触のそれに顔を押し付けているとまた眠りに引き込まれそうになるが、空腹感が押し寄せてきてもいる…

提督「んぅ…そろそろ……朝かしら…」…むにっ♪

提督「そろそろ…起きないと……」

ドリア「まだいいじゃありませんか…♪」

提督「…そう?……んぅ…おはよう、ドリア……」

ドリア「はい、おはようございます」

提督「……!?」

ドリア「どうかしましたか?」乱れた髪を肩から胸元に垂らし、目を細め微笑んでいる…

提督「いえ…昨日夜に執務していたところまでは覚えているのだけど……」

ドリア「提督はお疲れだったのでしょう。そのままお眠りになってしまったので、カヴールがベッドに運んであげたのです」

提督「…貴女、ドリアよね?」

ドリア「うふふっ…ドリアですよ♪」

提督「…カヴールがベッドに運んでくれたのでしょう?…どうして貴女がいるのかしら」

ドリア「提督がお疲れで眠ってしまったと、部屋に戻る途中のカヴールから聞きまして……でしたらお休みなさっている提督で…うふふ♪」

提督「私で…なに?」

ドリア「それはもちろん……提督、世の中には知らなくていい事、知らない方が幸せなことがありますよ♪」

提督「…今何時?」

ドリア「0900を少し回った所です」

提督「それなら朝食を食べに行くわ……」背中に手を回されている。力を込めて身体を引き抜こうとしたが、びくともしない…

提督「あの…ドリア」

ドリア「はい、提督♪」

提督「私は朝ご飯を食べに行きたいのだけど…」

ドリア「もう少しこうしていたいので嫌です…♪」

提督「お願い、さっきから良い匂いがするし…」

ドリア「きっと私の香水ですね♪」

提督「パンの匂いがする香水なんてあるの?……ね、後で何でもしてあげるから…」

ドリア「ふふ、それも悪くありませんが…だめです♪」

提督「お願い…お願い」

ドリア「♪~傷つけないーでー…」

提督「ごまかさないで…ねぇ、ドリア…いいでしょう?」

ドリア「私と朝食、どっちが大事なんですか…♪」

提督「もちろん貴女よ…だけど今は別。お腹が空いて力が出ないの…」

ドリア「…だったら提督の事を好きに出来ちゃいますね♪」

提督「いつもだってかなわないのは同じでしょうが……ねぇ、ドリア?私は断食なんてしたくないの、お願いだから…」

ドリア「仕方ありませんね♪…はい、お目覚めのミルクですよ♪」提督の顔を胸に押し付ける…

提督「んぅー、んーっ!」

ドリア「母乳が出れば吸わせてあげますが…私は出ないので、匂いで我慢してくださいね♪」

提督「ぷはぁ…甘い良い匂いがしたわ……でもお腹が減ってるのは変わらないわよ…」

ドリア「むぅ…ならどうしたいのですか?」

提督「いえ、だから最初から「朝食を食べに行きたい」って言っているのだけど…」

483:2017/05/13(土) 11:57:52.11 ID:
ドリア「提督はわがままですね…♪」

提督「私のせいなの…?」

ドリア「そんなわがままを言う提督はお仕置きです♪」またベッドに引きずり込まれた…

提督「きゃあっ!…ちょっと、ドリア…どこ触って…あんっ///」

ドリア「うふふ…さぁ、提督…熱いドリアに……スプーンを入れてみてください…とろけて、火傷しちゃいますよ♪」

提督「あぁ…もう……♪」

カヴール「おはようございます、提督。食堂にいらっしゃらないので朝食をお持ちしましたよ…って、ドリア?」控えめにドアをノックして入ってきたカヴールは、ドリアを見て腑に落ちないような表情を浮かべた…

ドリア「あらあら…せっかくとろけるようなドリアを召し上がっていただこうと思ったのに…♪」

提督「はぁ…はぁ…はぁ……カヴール」

カヴール「はい、提督」

提督「助かったわ…あとでお礼に好きなことしてあげる」

カヴール「まぁ、嬉しいです♪…でもそんなに空腹でいらしたのなら、食堂にいらっしゃればよかったのに」

提督「そうね…行きたかったのだけど、どこかのド級戦艦に阻止されて…ね、ドリア?」

ドリア「さぁ…何のことでしょうか……朝からとろとろのドリアを召し上がろうとしていた提督♪」

カヴール「……ねぇ、ドリア。…私、「提督はお疲れですからゆっくりお休みしてもらいましょう」…って言いましたよね」

ドリア「ええ」

カヴール「秘書艦の意見が聞こえませんでしたか…?」

ドリア「私お婆ちゃんだからよく聞こえなかったの♪」

カヴール「私の方が年上ですよね…それとも聞こえるように言って差し上げましょうか?」

ドリア「恋は盲目…って言うけど、耳も聞こえなくなるみたいだから無駄ね♪」

カヴール「…」

486:2017/05/14(日) 01:26:07.40 ID:
提督「あら、美味しそうな朝食ね♪」…お互い「提督と二人きりになりたい」という思いと、ド級戦艦としてのプライドをかけ、にこやかながら研ぎ澄まされたつば競り合いを繰り広げるカヴールとドリアを見て、ふと力が抜けるような調子で言った…

カヴール「あぁ、いけません私ったら…今、お給仕して差し上げますね♪」

ドリア「さ、座って下さい♪」

提督「ありがとう、二人とも…喧嘩は駄目よ?」

カヴール「喧嘩なんてしていませんよ?」

ドリア「ええ、艦隊総旗艦に逆らうほど無謀じゃありませんから…コーヒーはいかがですか♪」

提督「ありがとう…んっ、美味しい♪」ふわっとまとめられた柔らかいオムレツは暖かみのあるクリーム色で、二つに切ると包み込んであったチーズが溶けだし、バターの香りと共に鼻腔をくすぐった…生焼けの所も、焼きすぎで固くなっている所もなく、舌触りは絹のようになめらかだった…

カヴール「よかった…。これ、私の手作りなんです…♪」

提督「とっても美味しいわ♪…モッツァレラがいい具合に溶けて」

カヴール「ゴルゴンゾーラやゴーダでは匂いがきつ過ぎますから…パンもどうぞ?温かいのを確保してきましたから♪」

提督「嬉しいわ♪」四角い食パンを斜めに切り分け、台形になっている黄金色のトーストが柳のパンかごに幾枚も載っている…そばには、適度に温めてあってパンに載せるだけで溶け出すようになっている四角いバターの小皿、初夏の日差しをいっぱいに浴び、菜園で大量に取れた苺の手作りジャム。小ぶりなガラスの水差しには、冷たいミルクが満たされている…

提督「うーん…素晴らしい朝食ね。高級ホテルでもこうはいかないわ……それに綺麗なお姉さんが二人も♪」

カヴール「もう、提督…嬉しいけれど恥ずかしいです///」

ドリア「うふふ、提督ったら♪…そんなに嬉しい事を惜しげもなく言って、私が我慢できなくなっても知りませんから…♪」

提督「あらあら、朝食の後は運動?……規則正しい生活ね♪」

カヴール「も、もう…提督ったら、ドリアにそんなことを言って///」朝から提督の情事を想像して、頬を桃色に染めている…

ドリア「うふふ…提督、ドリアと恋の海原を駆けてみませんか♪」

提督「ふふっ…まずは朝食を頂いてからね♪」

………
489:2017/05/14(日) 15:20:11.69 ID:
…午前中・作戦室…

提督「はぁ…ようやく所属艦リストの更新手続きが終わったわね」ローマのスーペルマリーナ(最高司令部)から返送されてきた山ほどある書類にチェックを入れ、ファイルに戻した…

カヴール「ええ、少し肩が凝りましたね…ちょっと身体を動かしに行きましょうか」立派な艦名簿は見た目はいいが冊数が増えると重く、それを取ったり戻したりしていたカヴールは少し肩を回し、首筋を揉んでから言った…

提督「え?私は構わないけど…カヴールはいいの?」

カヴール「ええ。みんなもよく運動を兼ねてしていますし……私だとそんなにおかしいですか?」

提督「いいえ。でも、カヴールってあんまりそういう風には見えないから…って、偏見でものを言ってはいけないわね」

カヴール「偏見だなんて、そんなこと思ってはいませんよ…でも、ドリア、デュイリオ、チェザーレにリットリオもいますし、その分もっと上達しないと…そう思っていますから」

提督「そんなに言ってもらえて嬉しいわ。午後は工作室でまた建造にかかろうと思っているから、午前中だけしか時間は割けないけれど…いい?」

カヴール「ええ、充分です♪」

提督「そう…即答されちゃったわ///」

カヴール「では、参りましょうか…道具は向こうに置いてありますし」

提督「道具…ね///」

カヴール「私、何かおかしなことを言いましたか?」

提督「いいえ?…私はあんまり好きじゃないけど、中には好きな人もいるわよね」

カヴール「そのようですね、この間ミッチャー提督も見ましたから」

提督「ジェーンね…何となく分かるわ///」

カヴール「そうですか?…よく手に馴染んでいるようで、大変お上手でしたよ」

提督「ええ、まぁ…そうかも知れないわね///」

カヴール「では行きましょうか」

提督「そうね」


………

…鎮守府の外れ…


提督「こんなところで?…結構積極的なのね///」どちらかと言えばおっとりしているカヴールからは想像も出来なかった状況に、思わず口元が緩む…



…鎮守府、北東側の外れには半地下の耐爆掩蔽壕になっている火薬庫や木製の的が並ぶ射撃練習場があるが、射撃場で使えるような小火器は本棟の武器庫にしまっている分しかなく、備蓄の弾薬もそう多くはないのであまり使われず、火薬庫も厳重に管理されているので、普段はあまり人通りがない…それをいいことに、何人かが屋外での交わりに使っているという噂は聞いたことはあった…


カヴール「あの…提督」先ほどから気にかかるような表情でいたが、口を開いた…

提督「なぁに…もう、我慢できそうにないかしら♪」タイトスカートをちょっとずつ下ろし、にっこりと微笑む

カヴール「…どうも、お互いに勘違いをしていたようですね///」

提督「あらあら……そんなに恥ずかしがらなくてもいいのよ♪」

カヴール「いえ……その…私が「運動」と言っていたのは単に射撃の訓練なのですが…」

提督「え…?」

カヴール「…その、紛らわしい言い方をしてしまったかも知れませんが」

提督「あー…えーと…」

カヴール「運動をすれば筋肉がほぐれるかと思いまして。射撃以外にもちょっとしたトレーニング器具もありますし…」

提督「つまり…」

カヴール「野外で…その、道具を使ってまぐわう……と意味ではないのですが///」

提督「そう…昼間からねっとり絡み合うようなレズセックスができると思って、期待に胸を膨らませていたわ」(そうね、そうだろうとは思っていたわ)








490:2017/05/14(日) 16:52:57.68 ID:
カヴール「心の声が漏れていますよ、提督……ですが、その…夜でしたら」

提督「ふふっ♪…そうね、では夜になったら私の寝室に来て?」

カヴール「はい♪」

提督「では、誤解も解けたところで、改めて運動をしに行きましょうか」

カヴール「はい、そうしましょう」


…射撃練習場…


…レーンが五つしかない小ぶりな射撃練習場は併設されたトレーニング施設と防音壁で分けられていて、トレーニング室の方ではいく人かの熱心な艦娘たちが練習器具を使っていた…一方の射撃練習場では、カヴールの言った通りミッチャー提督がいて、隣でピストルを構えているフレッチャーに何やら教え込んでいる…


カヴール「こんにちは、ミッチャー提督」

ミッチャー提督「お、今日も来たんだ。感心だね……って、フランチェスカ?珍しいね」

提督「まぁ、甘いお菓子に釣られて…と言った所かしら」

ミッチャー提督「…何となく想像はついたわ。しかし、始めたばかりなのにカヴールは射撃が上手いからね…数日に一回やればもっと上達するよ」

カヴール「ありがとうございます…フレッチャーにも教えているのですか?」

ミッチャー提督「まぁね。私もやらないでいると腕がなまるし、人に教えていると自分の欠点も分かってくるから」

フレッチャー「マームは教え方も上手いから、どんどん上手になってみせるわ」

カヴール「なるほど…では、提督。耳当てをどうぞ」

提督「ええ。まずはカヴールの腕前を見せてもらうわ」

カヴール「はい」耳当てとぴったりした革手袋をして、壁に向かった…壁には作り付けの棚があり、射撃競技用や、ごく普通の軍用ピストルが数丁づつ収めてあるが、カヴールは一丁のピストルと弾の箱を持って戻ってきた…

カヴール「私はいつもこれです」カヴールがレーンに立つ前にピストルを見せてくれた。持っていたのは戦中イタリア軍の制式ピストル、ベレッタ・モデル1934だった…もう骨董品だが状態はよさそうで、金属も青光りして艶がある…

提督「まぁ…何とも懐かしいモデルね……」

ミッチャー提督「9×18ミリだから、あんまり反動もきつくないし…何より当時のピストルだからね」

カヴール「思い入れ…というのではありませんが、どことなく懐かしさを感じますよ」レーンの前にある台に立つと、ピストルの台尻の底にある爪を動かして弾倉を抜き、弾を詰めると弾倉を込めた…(※戦後まで多くのヨーロッパ系ピストルはグリップ脇のボタンではなく、底の爪で弾倉を押さえる仕組みが一般的だった…握りこんだ手が触れ誤って弾倉を落としてしまわない代わりに、リロードが遅くなる)

提督「そうなのね……さぁ、レーンに立つのだから集中して」

カヴール「そうでしたね……」構え方も戦前スタイルで、身体を横に向け腕を長く伸ばす…引き金を引いた


…パンッ!と大きいが軽い音が響き、同心円状の的の中心から二列目、「9点」の所に穴が開いている…


ミッチャー提督「おぉ、上手いもんだね…指の動きがちょっと固かったな」

提督「上手よ、カヴール」

カヴール「ありがとうございます…」真剣な表情は普段の物柔らかな態度からは想像もできないほど凛々しく研ぎ澄まされていて、目を細めて的を見る様子に、提督は思わず息を呑んだ……銃声が響き、的の「9点」にもう一つ穴が開いた…結局、八発入りの弾倉一本でほとんどが「9点」、一発が「10点」を撃ちぬいていた…

ミッチャー提督「エクセレンッ!(素晴らしい)…旧式のベレッタ、しかも片手でこれなら、両手で構える今どきの撃ち方なら間違いなく「10点」を撃ちぬけるね」

提督「そうね…すごいわ」

カヴール「ほめ過ぎです…恥ずかしくなってしまいます」

フレッチャー「いや、私も上手いと思うわ」

カヴール「まぁまぁ…そう言って頂けて嬉しいです♪」

ミッチャー提督「んー、これは私も負けてられないな…」そう言って、小さいガンケースを開けた

提督「あら、わざわざアメリカから持って来ていたの?」

ミッチャー提督「そう。もちろん許可はもらったわよ?」

フレッチャー「マームは射撃の名手なのよ」

ミッチャー提督「名手は言い過ぎ…海軍の競技会で二十位以下じゃね」

フレッチャー「でも、普段は私たちと一緒に過ごしてくれて、ほとんど練習してないのよ」

提督「それはすごいわね…」

ミッチャー提督「やめてよ…///」恥ずかしそうに頭をかき、それからきゅっと唇を結ぶとピストルを取り出した…
491:2017/05/15(月) 02:10:42.40 ID:
提督「それで、ジェーンのピストルはどこの物なの?」

ミッチャー提督「これよ」

提督「これって…コルト?」

ミッチャー提督「そう、フォーティファイヴ」(※フォーティファイヴ….45口径の意。「.45口径」とは0.45インチ口径のことだが、普通コルト・M1911ピストル「ガバメント」を言う)

ミッチャー提督「…そっちには悪いけど、M9ピストルは嫌いでさ。一応普段は官給品を持っているんだけど、射撃場ではいつもこれなの」
(※M9…現行の米軍制式採用ピストル。もとはベレッタのM92Fで、M9はアメリカ軍仕様。トライアルでは高得点だったが、初期のベレッタM92ピストルに不良が多く、また「阻止力が低い」と海兵隊からは不評。結局海兵隊はフォーティファイヴの改修・延命型ピストル「MEU」を採用)

提督「ずいぶん手が加えられているみたいだけど…?」

フレッチャー「!」

ミッチャー提督「お、分かる?このフォーティファイヴはさ、普通のフォーティファイヴとは少し違うんだよね…ついていたスライドはガタが来ていたから強化スライドを買って、細かいところは自分で研磨して合わせたし、マガジンキャッチはでっぱりが高すぎるとマガジン脱落を起こすから小さいものに交換したし…、挿入口は広げて、グリップは滑りにくいウォールナット(クルミ)材、セイフティはいらないから小ぶりなのに変えて、三点ドット式サイトで…」

フレッチャー「あーあ…マームにピストルの話はダメよ……長いったらありゃしないんだから」

ミッチャー提督「…もちろん、スミス&ウェッソン・M39系列のオートマティックの方がいいところが多いわよ…だけどせっかく素体があるならいじって見るのも手だと思うし、これなんか「のみの市」で売られてたジャンクからパーツを抽出して作ったから、結局安く済んだわ」

提督「…なるほどね。…つまり手をかけた分だけ、自分に合っている一丁になった…と」

ミッチャー提督「そう言うこと♪マイルドで撃ちやすいフォーティファイヴになったわ……ま、論より証拠。見せてあげるわね」慣れた手つきでスライドを引いた…構えている手をもう一方の手で包むような握り方は、イタリア発祥とされる握り方で安定させやすい……バンッ!…とさっきより強い音がして、的の中心にある「×」印のそばに穴が開いた…

提督「上手…本当に凄いわ」

ミッチャー提督「ん…ちょっと構えが悪かったかな……」…バンッ!……今度は見事に的の中心を射抜いた

フレッチャー「さすがマームね!…ワイアット・アープもかないっこないわ!」

(※ワイアット・アープ…西部開拓時代の連邦保安官。射撃の素晴らしい腕前と、腕前だけの乱暴者が多かった保安官の中で教養があり、人柄もよく、当代伝説の人物だった。作家バントラインが話のタネを探していた時に出会い、さっそく大いに尾ひれを付けた物語を書いたが、その礼に数人だけがもらった「バントライン・スペシャル」(銃身がとてつもなく長いコルト・シングル・アクション・アーミー「ピースメーカー」)を使いこなしていた唯一の人物…無法者クラントン一家との「OK牧場」の決闘が有名で、その後一味の残党による闇討ちで亡くなった弟の敵討ちをした)

ミッチャー提督「だからほめ過ぎだってば…」そう言うと、また引き金をひいた…さっきの中心からわずかに外れた所に穴が開く……的の穴はほとんど「10点」で、二発だけがわずかにそれていた…

提督「みんな上手ねぇ…私では足元にも及ばないわ」

カヴール「まぁまぁ…射撃の腕前だけが大事ではありませんし、提督にはいいところがたくさんありますよ」

フレッチャー「そうよね。…まぁ、カンピオーニ提督、お互いへたくそ同士で頑張りましょうか!」

提督「ええ、そうね…さてと、ピストルも色々あるわね」宝石店のようにきれいに陳列されたピストルの中から、提督はカヴールと同じベレッタ・M1934ピストルを取り出した…

ミッチャー提督「へぇ、フランチェスカはM1934が好きか…戦中は人気だったとはいえ、なかなか渋いね」(※ベレッタ・モデル1934…名前の通り、1934年に生産開始されたピストル。第二次大戦中は将校などの自衛用ピストルとして支給された。中型で威力は低い目の9×18ミリ口径だが、仕上がりの良さから当時敵である連合軍にも人気で、イタリア軍将校を捕虜にするとまず取り上げて自分用の「お土産」にしたほどの名銃…口径が9×19ミリの「モデル1935」もある)

提督「小さいけれどちょうどいいの」弾倉に弾を込め、いっぱいになった弾倉を銃尾にパチリと差しこむ…

提督「ふー…」スライドを引きピストルを両手で包みこむように構えると、すっ…と引き金を引いた

提督「んっ…」パンッ!…と銃声が響き、まっさらな的の「9点」部分に穴が開く

フレッチャー「…え?」

ミッチャー提督「おぉ…グレィト!(すごい)…これで「射撃が下手だ」なんて謙遜もいいところね♪」

提督「そう?…すぅ……」パン!

カヴール「ええ、お上手です♪」

提督「ほめられると嬉しいものね♪…ふぅー……」パンッ!

ミッチャー提督「おー、いい腕じゃないの」

フレッチャー「ちょっと…!」

提督「…」パンッ!…最後の一発まで撃ち終えると、つないであるひもをたぐって、的の紙を引き寄せた

ミッチャー提督「ヒュゥ♪…フランチェスカってば、充分上手じゃないの」

カヴール「ますます自慢の提督です…はい、ごほうびです♪」…ちゅっ♪

提督「あらまあ…素敵なごほうびをありがとう♪」

フレッチャー「う…この中だと私だけが素人みたいじゃない」

ミッチャー提督「まぁまぁ、私が教えてあげるって…フランチェスカたちは?」

カヴール「ピストルを片づけたら、向こうでちょっとトレーニングをしてきます♪」フレッチャーの気持ちを察してそう言うと、ミッチャー提督にウィンクした…

ミッチャー提督「サンクス(ありがと)……フレッチャー、私が今からしっかり教えてあげるからさ♪」ウィンクを返し小声で言うと、コルトを持って的に向かっているフレッチャーのそばに立った…

………
492:2017/05/16(火) 01:54:16.88 ID:
…トレーニング室…

提督「あれ…この部屋ってこんなに機材あったかしら」射撃練習場を出て防音ドアを閉めると、改めて室内を見回した…着任当初あったのはごく普通の運動マットに平均台、イタリアでは多くの人がたしなむフェンシングのコートだけだったはずが、いつの間にか色々増えている…

カヴール「提督の着任以来、通販で物を買うことができるようになったので…」

提督「あー…そう言えば駆逐艦の娘たちとか、何か買うって言ってたわね……そう言えば、ここに置いてあるこれもそうじゃない?」片隅に置かれていたウォーキングマシンを指差した

カヴール「ええ、彼女たちはお金があると色々買ってしまって…結局使わないので、ここに置いてあるのです」

提督「そうなのね…別に自分のお小遣いだから好きに使ってくれていいのだけど、使わないのはもったいないわね?」

ガリバルディ「…だからありがたく使わせてもらっているわけ」最近通販で見た、「身体を起こすだけで腹筋を鍛えるマシン」で上体を起こしながらガリバルディが話しかけてきた…

提督「あら、ガリバルディ…鍛えているのね」

ガリバルディ「鍛えている…のもあるけど……ふっ!…お腹がね……ふぅっ!……少し…」そうは見えない引き締まった身体から汗をしたたらせ、胸を揺らしながら上体起こしを続けている…白いTシャツは汗でしっとりと濡れ、胸の先端が桃色に透けて見える…

提督「あらあら…なかなかいいわね♪」

ガリバルディ「…ふぅ……どこを見て…よいしょ……言ってるのかしらね!……はー…終わった…わ……」上体起こしの器具から降り、器具の柱に巻きつけてあったタオルで額を拭った…

提督「お疲れさま…はい♪」片隅に置いてある小さい冷蔵庫から水差しとグラスを出して、いっぱいになるまで注いだ

ガリバルディ「グラツィエ……ごくっ…ごくんっ……ふー…」大きいグラス一杯の水を一気に飲み終えると、三つある椅子の一つに腰かけた

カヴール「今日は何回ほど?」

ガリバルディ「今日?…ちょうど100回ね」

提督「100回…すごいわ……」

ガリバルディ「美人にモテたいならそのくらいしなくちゃいけないわ…提督もトレーニング?」

カヴール「ええ、そうです…書類相手で肩が凝ったので♪」

提督「え…えっ!?…勝手に決めないで、カヴール」

カヴール「駄目ですよ、この間から運動すると言いながら…///」

ガリバルディ「ベッドでするのは運動じゃないわ…それも含めたら、この鎮守府に何人かアスリートがいることになるわよ」

提督「うふふっ、そうね♪……ねぇ、カヴール。私はやりたくないわ…お願い♪」

カヴール「そうですか…でしたら……って、駄目ですよ。優しく言われたので危うくごまかされるところでした」

提督「だって、ねぇ…私の身体じゃ飛んだり跳ねたりはおぼつかないわ」下から手をあてがって、ぽよんと大きな胸を揺すってみせた…

カヴール「…よく士官学校の厳しい授業を合格できましたね」

提督「あー…まぁ、たいてい及第点ぎりぎりだったわ。…いつも最下位だったわけじゃないのよ?」

カヴール「提督…それはあんまり自慢には……」

提督「…そうよね。…確かに下から数えた方が早かったけど、いつも居残りの時は教官が付きっきりで見てくれて。…まぁ、だいたいは体育倉庫でねっとりいちゃいちゃしていただけだったけど……」

カヴール「…全員参加の障害物走とか、お目こぼしのできない授業もありますよね?」

提督「壁はお尻を押してもらったり…最下位でもたいてい誰かが一緒になってくれたし、腕立てとかも……」

カヴール「…」

ガリバルディ「あははっ、そうよね。提督の事だからそんなことだろうと思ったわ♪」

カヴール「…今からでも遅くありません、頑張って運動しましょう」

提督「えー…むしろ私はカヴールが運動している所を見たいわ♪」

カヴール「私はもちろんですが、提督も一緒にですよ♪」

提督「…はーい」

………
493:2017/05/17(水) 00:59:50.92 ID:


カヴール「さぁ、頑張って腹筋三十回です…できたらごほうびをあげましょうね♪」

提督「本当?…ぜひとも頑張るわ」上着を脱ぐと腹筋マシンに身体を預けた

ガリバルディ「ふふ、扱いやすいと言うか何というか…」

カヴール「では、始めましょう♪」

提督「ふぅ…っ!」

カヴール「いーち…」

提督「くぅ…ぅ」

カヴール「にーい」

ジュッサーノ「頑張って、提督♪」

サウロ「結構速いですよ、その調子♪」…数人が器具から降りると周りに集まってきて、声援を送り始めた。そのおかげもあってか最初は調子のよかった提督だったが、二十回を過ぎた辺りからペースが遅くなってきた

提督「ふ…くぅぅっ!」

カヴール「二十二…さぁ、もうちょっとですよ」

提督「うぅ…っ!」上体を起こす速度が遅くなればなるほど辛い斜めの姿勢が長く続いて、余計に疲れてしまう…提督は顔を紅潮させて上体を起こした

カヴール「はい、頑張って下さいね♪」ちゅっ♪…と、上体が起きた瞬間に唇を重ねた

提督「もう、カヴールったら♪」姿勢を戻すと甘い表情で微笑んだ

カヴール「上体が起きたらキスが待ってますよ…そーれっ///」

提督「ふぅ…っ!」

カヴール「ちゅっ♪…はい、二十三回♪」

サウロ「カヴールさん、よかったら私も…///」

カヴール「いいですよ♪…さぁ提督、サウロの可愛いキスが待っていますよ♪」

提督「ふぬぬ…っ!」

サウロ「ちゅっ♪」

カヴール「二十四」

ガリバルディ「なら私も…♪」

提督「くぅぅ…っ!」

ガリバルディ「んちゅっ♪」

カヴール「二十五…さぁ、あと五回です♪」

提督「ふぅ…はぁ……五回しかない…と言うべきか、五回も残っている…と、言うべきか……悩むわね…ふぅっ!」

ジュッサーノ「ちゅっ♪」

カヴール「二十六」

サウロ「あと少し、頑張って♪」

提督「ええ、頑張るわ…っ」

カヴール「ちゅぅぅっ♪…二十七」

オリアーニ「…何だか面白そうね、私もいい?」

カヴール「ええ、提督をやる気にして下さいな♪」

オリアーニ「ええ、任せといて!…提督、お願い…キスして欲しいの♪」

提督「待っててね……ふ…っ!」

オリアーニ「ちゅっ♪」

カヴール「二十八…あと二回です♪」

提督「ふっ!…く…うぅぅ!」

カヴール「ちゅっ…あと一回♪」
494:2017/05/17(水) 01:19:22.35 ID:
提督「ふうぅ…っ!」

カヴール「ちゅぅ…ぅ、ちゅるっ…ちゅぷっ♪……はい、三十回よく頑張りましたね♪」

提督「ふぅ……はぁ…はぁ、腹筋した…あとの……長いキスは…止めておけば…はひぃ…よかったわ……息が切れて…ふぅ……」

ガリバルディ「はい、お水よ」

提督「ありがとう…こくっ…ごく…っ……」汗で濡れたシャツが肌に張りつき、乳房の形もはっきり分かる…

サウロ「わぁぁ…///」

ガリバルディ「提督、今日はしてないのね……ふふ、いい眺め♪」ぴんと張りつめた桃色の先端が、シャツから浮き上がって見える…

ジュッサーノ「わっ…提督の……見えてる///」

カヴール「まぁ…あらあら♪」

オリアーニ「おぉ…すごい♪」

提督「も…もしかして透けてる?」じっと注がれる熱っぽい視線を感じとって言った

カヴール「はい、お胸もお腹もくっきりと」

ガリバルディ「ふふん、いいわねぇ♪」

サウロ「…もう、濡れてきちゃう///」

カヴール「ふふ、確かにそうですね♪…でも、提督は午後から建造があるので…」

提督「ええ、残念ながら。また機会を設けてあげるから…約束するわ」誓うようにサウロの手の甲にキスをした

サウロ「ええ、待ってるわね♪」

提督「みんなもありがとう、おかげで腹筋もちゃんとできたわ…♪」

カヴール「さぁ、一旦お部屋で着替えて…それから工作室に向かいましょう♪」

提督「そうね…ではみんな、また後でね♪」

ガリバルディ「ええ、チャオ♪」

………
498:2017/05/18(木) 01:21:05.66 ID:
………

…大浴場…

提督「はぁー…」たっぷりとかいた汗を流そうと、着替えを持ってシャワーを浴びに来た提督…午前の訓練を済ませた艦娘たちも一緒になったので、にぎやかな談笑が高い天井にこだましているなか、シャワーヘッドから出る熱めのお湯で身体を洗い流す…

フルット「あら、お疲れのようね…」ぼーっとシャワーのお湯を浴びている提督に近づくと耳元でささやき、後ろから抱きつくと背中に手を這わして撫で上げた…美麗な姿のフルットは手も白く滑らかで、ほっそりした指が肩甲骨の間を滑っていく…

提督「んっ、気持ちいい…っ♪」

フルット「そう、よかった…」

カヴール「…フルット」

フルット「なぁに…カヴール……」提督の背中から離れると、今度はずっしりしたカヴールの乳房を優しくこね回した…

カヴール「んぅっ…もう♪…ちょっとイタズラが過ぎますよ」と、言いつつもまんざらではないカヴールはフルットの白魚のような指に自分の指を絡め、反対の手を滑らかな腰に回した…

フルット「あぁ…素敵……もっと…♪」そっと瞳を閉じると顔を近づける…長いまつげとしっとりした唇がカヴールに近づく……

提督「うふふ…いいわね♪」…と、提督のヒップをするりと撫で上げる感触があった

提督「あんっ♪…誰?」

カヴール「どうしました、提督…って、ちょっと?」はっとすると同時に周囲への関心を取りもどし、提督の後ろにそっと近づいていた数人を呼びとめた

ナウティロ(フルット級)「見つかっちゃいました…ごめんなさい、カヴール」すぐに謝ってしまうほど真面目なナウティロ(オウム貝)だが、オウムガイの殻の色に似た赤と白の髪から水をしたたらせ、それが身体や脚に絡みつくさまはどことなくみだらで背徳的な触手のように見える…

ゴルゴ「仕方ないわよ…それにしても提督のお尻はむっちりしてて、良い触り心地…♪」見つかったのにもかかわらず、両手でヒップを撫で回す…

提督「そう?」ゴルゴの艶っぽいアルトでそう言われると何となく大人の女性に口説かれているようで、提督の表情も緩む…

バリラ「あらあら、ゴルゴはいいわねぇ……提督、お母さんにも一揉みさせてくれるかしらぁ♪」おっとりした口調ながら欲求不満な身体を持て余しているのか、目は欲情でらんらんとしていて、にこにこしているが息づかいはかなり怪しい…

提督「ええ、もちろん♪…なぁに、カヴール」

カヴール「…提督、今は駄目ですよ。午後から建造があるのを忘れていませんか?」

提督「あー…言われてみればそうね。…みんなごめんなさい、また今度ね♪」

バリラ「残念ねぇ。お母さん待ってるから、今度はタンクから燃料補給してあげるわね♪」大きい胸をゆさゆさと揺すって言った…

提督「ええ、楽しみにしているわ♪」

カヴール「さぁ、提督。そろそろ上がりませんと」

提督「はいはい……カヴール、ごめんなさい。貴女をないがしろにしているつもりはないのよ?…ただ、つい安心して頼りきりになってしまうの」隣を歩くカヴールに小声でささやいた

カヴール「…そう言ってもらえたらと思っていました…提督、私…嬉しいです///」

提督「…よかった♪」


………



500:2017/05/20(土) 01:14:26.26 ID:
………

…昼食後・待機室…

提督「んー、美味しかった♪」…先ほどの運動を帳消しにする勢いでたっぷり昼食を取り、至極ご満悦の提督は、建造の前に警戒待機組の様子を見に来ていた

アッテンドーロ「ええ、美味しかったわ…ナポリ風ピッツァは生地がさくさくでいいわね」待機組の旗艦は軽巡アッテンドーロ。ライモンの妹で、43年ナポリ港で戦没したためか、今でもナポリ風のさばさばした性格をしている…

提督「トマトにモッツァレラ、バジルだけのシンプルさがいいわよね」

アッテンドーロ「本当にね。…ローマ風の四角いのなんてピッツァじゃないわよ」そう言うとまだまだある百合姫提督のお土産の一つ、静岡の「安倍川餅」をつまんでいた…きな粉をまぶした柔らかい小さな丸餅は好評で、百合姫提督も「気に入ってもらえてよかった」と喜んでいた…

アスカリ(ソルダティ級)「あれはうめかったな」植民地兵の赤いフェズ(トルコ帽)を机に置き、しきりにうなずいている…

リベッチオ(マエストラーレ級)「美味しかったよね。…あ、いけない!テレビつけなきゃ」チャンネルを取り上げるとテレビのスイッチを入れた…

グレカーレ(マエストラーレ級)「そうだったね、今日は何かな?」

提督「…今の時間って、何か面白そうな番組やっていたかしら?」

カヴール「さぁ…私はあまりテレビを見ないもので……」

フランチェスコ・ヌロ(サウロ級)「あ、合わせてくれたのですね!」

リベッチオ「当然♪…あ、始まった!」…テレビの画面には愛想のよさそうな男女一人づつの司会者らしき人物が映っていて、中央のテーブルには何かのペットボトルが積み上げられている…

提督「…通販番組?」

カヴール「なるほど…トレーニング室の健康マシンや、それ以外にも色々買っているのはこの番組の影響では?」

提督「あー…」二人は通販番組を見てみることにした…

司会者男性「…今日はこれからの暑い夏にぴったり!この水分補給用ミネラルウォーター「ドゥーチェのおいしい水」のご紹介です!」

司会者女性「これからは熱中症が気になる季節ですものね…でも、どんなふうに「夏にぴったり」なんですか?」

男性「よく聞いてくれました!…なんと、この「おいしい水」…水素と酸素を含んでいるんです!!」

女性「わぁ、すごーい!」

提督「…え?」

男性「そうなんです!…人間の身体に欠かせない水素と酸素はなくてはならないもの。しかし意識して取るのはなかなか難しいですよね…ですが、これを飲めばたちどころにたっぷりの水素と酸素が補給できるんです!…さらに、喉の乾きも癒されるというスグレモノ!」

女性「運動や作業の後にぴったりですね!」

男性「そうなんです!…こちらが実際の利用者の感想です!」

農家「いやぁ、暑い時期はこれに限るよ!…ワインだとアルコールも気になるし、かみさんに怒られるけど、これなら安心して飲めるからねぇ」

工員「いつも暑いところにいるので、これは手放せませんよ…すっきりしていてゴクゴク飲めるし、何より、水分補給になるのがいいですよね」

…(※利用者の感想です。実際の効果・効能を示しているわけではありません)…

男性「このように、大変好評のミネラルウォーター「ドゥーチェのおいしい水」ですが、大好評につき今だけ、何と!…この計量カップもセットでお付けします!」

女性「うわぁ!すごーい!」

男性「気になるお値段ですが!一リットルの「ドゥーチェのおいしい水」十二本に計量カップも付けて、何と…百ユーロ、一万リラでのご提供!」(※ここでは一ユーロ100円、復活した設定のリラは「一リラ」につき一円で換算)

女性「まぁ、とってもお買い得ですね!」

男性「はい!…今すぐ、お電話を!!」…通販番組が終わった

リベッチオ「おー、今回もすごいねぇ!」

グレカーレ「じゃあ、電話しよっか?」部屋の隅にある電話を取り上げようとする…

提督「ちょ、ちょっと待って!」

リベッチオ「なに、提督?」

提督「いえ…わくわくしている気分をぶち壊すようで悪いけど、あれは、別にすごい物じゃないと言うか……」

アッテンドーロ「ただの水よ?」

グレカーレ「え?でも水素と酸素がどうこう…って」

カヴール「普通の生活をしていれば十分に摂取できますよ?」 

リベッチオ「そうなの?」