2:2012/09/05(水) 01:54:59 ID:
CC「お前は王の力を得たんだぞ?どんなことでもし放題じゃないか」


3: :2012/09/05(水) 01:58:10 ID:
ルルーシュ「たしかに、ギアスは便利な力だ。能力もある程度把握してる。」

ルルーシュ「しかし、この力に頼って成した結果は俺の望むものではない。」

ルルーシュ「限界まで温存してこそのジョーカーだろう。」

4: :2012/09/05(水) 02:02:56 ID:
CC「ふん、そんなつまらない言い訳はどうでもいい。お前は確かに力を求め、私は与えた。」

CC「あの時点では確かにお前にはあったはずだ。」

CC「力への渇望と確固たる意思が。」

ルルーシュ「…もちろんギアスは使う。だがみだりに振りかざさない、と言っているんだ。」

ルルーシュ「人間は単純ではない。絶対遵守を使えば様々な綻びが出るだろう。」

ルルーシュ「その綻びはいつか大きな落とし穴になる。」

5: :2012/09/05(水) 02:09:32 ID:
ルルーシュ「だから、俺はできる限り万全を期そうと思う。」

CC「…具体的な策はあるのか?」

ルルーシュ「無論だ。」

CC「では聞かせてもらおうか。さぞかし立派なものなのだろう?」

ルルーシュ「話す前に確認しておきたいことがある。」

CC「…聞こうか。」

ルルーシュ「お前は俺の共犯者だな?」

CC「ああ。」

ルルーシュ「ならば、俺の計画のために最大限の協力が欲しい。」

CC「内容次第で考えてやらなくもない。」

ルルーシュ「そうか。ならばまずは行動で示すとしよう。」

CC「は?」

ルルーシュ「話すより数倍早い。少し待っていろ。」

CC「あ、おい!」

6
:2012/09/05(水) 02:18:28 ID:
~数分後~

ルルーシュ「待たせたな。」

CC「…これはなんだ?」

ルルーシュ「染髪剤と洋服だ。」

CC「見ればわかる。私が聞いているのはそんなことではない。」

ルルーシュ「まずはお前に戸籍を与えなくてはならないんだ。」

CC「計画のためか?」

ルルーシュ「それもあるが、単純に身元不明人ではたいして役に立たないからな。」

ルルーシュ「本来であればあと五年はかけるところだが、ギアスのおかげで前倒しできそうだ。」

CC「これも準備していたものか?」

ルルーシュ「いや、これは咲世子さんに頼んだものだ。サイズフリーの安物だが、着るには困らないはずだ。」

CC「それで、変装して何をするんだ?」

ルルーシュ「一番単純な方法をとる。」

CC「回りくどい言い方はよせ。イライラしてくる。」

ルルーシュ「そうか。では簡潔にいこう。」

7:2012/09/05(水) 02:28:25 ID:
ルルーシュ「お前には俺の妻になってもらう。」

CC「……は?」

ルルーシュ「身元は戦災孤児とでもしておけばなんとかなる。俺はブリタニア人だからその妻の保証も万全だ。」

ルルーシュ「幸いお前は日本人では無いようだし、余計な追及もないはずだ。」

CC「関係があるのか?」

ルルーシュ「こんな時代だ。ブリタニアの学生とイレヴンが結婚したとなればそれなりの騒ぎが起きる。」

ルルーシュ「現在もハーフであることを隠して生活する者もいる。ハーフなら戦争に巻き込まれたという理由も説明できる。」

CC「それで、肝心の計画は?」

ルルーシュ「まず第一段階は俺の建前作りと自由時間の確保だ。」

ルルーシュ「クラブハウスや学園内では限界がある。まずは独立した拠点を得なければならない。」

8:2012/09/05(水) 02:40:29 ID:
ルルーシュ「そのために、まずは扶養するべき存在を確保する。」

CC「それが私か。」

ルルーシュ「そうだ。幸い俺はリヴァルとともにアングラに行くことも多かったので行動を完全に把握している人間はいない。」

ルルーシュ「出会いのストーリーなどいくらでも作れる。」

CC「で?」

ルルーシュ「具体的には婚約を口実にして軍にコネを作りたい。」

ルルーシュ「学生がいきなり二人暮らしをするのに必要かつ足りないものは金だ。」

ルルーシュ「軍人の稼ぎを目当てにしていることにして俺の周囲を納得させる。」

CC「軍に入ってどうするつもりだ?」

ルルーシュ「目指すのはラウンズだ。」

CC「ナイトオブラウンズ。」

ルルーシュ「ああ。ラウンズならば発言権もある。領有するエリアの管理もでき、皇帝に謁見することも可能だ。」

ルルーシュ「正攻法でやると決めたが、シャルルだけはこの手で殺してやる。」

CC「レジスタンスでも率いたらどうだ?爆弾でもなんでも使って吹き飛ばしてしまえばいい。」

ルルーシュ「却下だ。余計な犠牲を強いるのは愚者の失策だ。無関係な人間を巻き込めば、それだけ計画の成就は難しくなる。」

9:2012/09/05(水) 02:59:20 ID:
ルルーシュ「とにかく、まずは土台を固める。時に応じて、また続きは話すつもりだ。」

CC「…ふむ。」

CC「まあいいだろう。信用に足るとは言えないが、考えなしでも臆病者でもないらしい。」

CC「少しくらい付き合ってやるのも私の役目、ということか。」

CC「しかし黒髪はな。私のこの髪を黒くしたのはお前で何人目だろうか。」

ルルーシュ「黒髪の方がこの国では目だちにくい。印象も変わるからあいつにもすぐにバレることはないだろう。」

CC「あいつ?」

ルルーシュ「最初に出会ったとき、俺の横にいた兵士を覚えているか?」

CC「居たことだけなら。」

ルルーシュ「あいつは俺の幼馴染でな。お前の顔も少しは見ている。だからこその変装だ。」

CC「その小僧に露見するのはまずいのか?」

ルルーシュ「やつにお前のこととギアスのことを説明するわけにもいかないだろう。」

ルルーシュ「それに、これから力を借りなければならないんだからな。」

10:2012/09/05(水) 02:59:47 ID:
CC「…?まあいい。とりあえず私は着替えなければな。」

ルルーシュ「髪は手伝うべきか?」

CC「私はCCだぞ?この程度造作もない。」

ルルーシュ「ならいい。行動を起こすのは夜だ。準備が出来たら仮眠でもとっておけ。」

ルルーシュ「21:00にクラブハウスエントランスにこい。」

ルルーシュ「俺はもう少し準備がある。食事はピザでもとってくれ。」

CC「…私を退屈させるなよ?」

ルルーシュ「退屈する暇などない程働いてもらう。覚悟しておけ。」

19:2012/09/05(水) 13:24:33 ID:
~20:55~

ルルーシュ「五分前行動とはいい心がけだな。」

CC「ただ暇だったからだ。で?これからどうするんだ?」

ルルーシュ「まずはその応急処置的な変装を完璧にする。」

ルルーシュ「ここから近いところだ、行くぞ。」

CC「妙に私を振り回すじゃないか?お前はもっとおとなしいやつかと思っていたが。」

ルルーシュ「まあ高揚しているのは認めよう。だが時間があるわけではないからな。」

CC「じっくり取り組むんじゃなかったのか?」

ルルーシュ「もちろん慎重に進めていく。だからこそ始めを迅速に行動するんだ。」

CC「わからんな。だがいい、とことんまで付き合ってやるさ。」

ルルーシュ「話が早くて助かる。早速行こう。」

20:2012/09/05(水) 13:30:00 ID:
~近くの美容院~

ルルーシュ「ここだ。」

CC「もう閉店しているじゃないか。」

ルルーシュ「話は付けてある。」

おネエ「あ、ルルちゃーん、待ってたわ。」

CC「なんだ、あの走ってくる筋肉だるまは?」

ルルーシュ「俺のニつ上の先輩にあたる。口も固いし腕も確かだ。」

おネエ「少し早かったのね。準備できてるわ、さ、入って。」

CC「…。」

21:2012/09/05(水) 14:01:15 ID:
おネエ「この子を可愛くすればいいのね?」

ルルーシュ「いや、普通でいいんですけど。」

おネエ「もったいないわよ。せっかくの美人なんだから。」

おネエ「あたしも全力を出さないとね。」

ルルーシュ「カットと黒染めを、あとは頼んでおいた洋服を着せてください。」

ルルーシュ「料金は口座に送金してあるはずです。」

おネエ「りょうかーい。じゃあちょっと待っててね。」

22:2012/09/05(水) 14:01:36 ID:
CC「おい、また染めるのか?」

ルルーシュ「今日渡したものはあくまで急場をしのぐものだ。」

ルルーシュ「今のCCの姿は軍も知らない。緑の髪の女としか調べられないだろうから、先輩を巻き込まずに済む。」

CC「…。」

ルルーシュ「どうかしたのか?」

CC「いや、なんでもない。服も選ばせたのか?」

ルルーシュ「特徴は伝えておいたし、おとなしめなものを選んでいるはずだ。」

ルルーシュ「下着はあとで自分で買い足すといい。」

おネエ「お待たせー。じゃ、はじめるわよー。」

23:2012/09/05(水) 14:06:00 ID:
~三時間後~

おネエ「完成したわ。」

おネエ「風情は深窓のお嬢様ね。」

ルルーシュ「…似合うじゃないか。」

CC「黙っていろ。」

おネエ「また是非ご利用くださーい。」

ルルーシュ「ありがとうございました、先輩。」

おネエ「いいのよ。それじゃねー。」

24:2012/09/05(水) 14:24:29 ID:
CC「あいつは何者なんだ?」

ルルーシュ「ただの美容師さ。気にする必要はない。」

ルルーシュ「クラブハウスに着いたら俺の部屋で待っていてくれ、明日からの大まかな説明をする。」

CC「やっとか。」

CC「お前はどうする?」

ルルーシュ「今回の作戦においてナナリーの説得は困難を極める。」

ルルーシュ「その用意だ。」

CC「…シスコンめ。」

ルルーシュ「何とでも言うがいい。すぐに戻る、待っていろ。」

35:2012/09/06(木) 00:35:28 ID:
~ルルーシュの部屋~

ルルーシュ「待たせたな。」

CC「そうでもない。それよりなんだ?このカメラは。」

ルルーシュ「身分証を発行するために必要なんだ。書類も揃えてある。」

ルルーシュ「キャロライン・コーンウォール、それがお前の仮の名前になる。」

CC「センスのない偽名だ。」

ルルーシュ「これならCCと呼んでもあだ名で通せるだろう。」

ルルーシュ「呼称はほころびが出やすいからな。」

CC「書類は名誉ブリタニア人になるためか。」

ルルーシュ「いまここで一番手っ取り早いからな。なにせ政府が推し進めている。」

36:2012/09/06(木) 00:51:54 ID:
ルルーシュ「明日、お前にはこの書類を提出してもらう。手続き自体は簡単なものだ。」

ルルーシュ「問題はそのあとだ。」

CC「まだ何かあるのか?」

ルルーシュ「生徒会メンバーにお前を紹介する。」

CC「…正気か?」

ルルーシュ「ああ。このアピールには二つ目的がある。」

ルルーシュ「重要人物はこの二人だ。」

CC「プリントアウトしてくるとは、用意のいいやつだ。」

CC「ミレイ・アッシュフォードと枢木スザクか。」

ルルーシュ「スザクの方は少しだけ会っているな。」

37:2012/09/06(木) 00:56:42 ID:
ルルーシュ「まああの時スザクはお前のことをじっくり見たわけじゃない。」

ルルーシュ「おそらく覚えているのは印象に残る拘束服と髪の色程度だろう。」

ルルーシュ「今の姿を見て気づかれることはない。」

CC「気づかれたら?」

ルルーシュ「作戦を早められるが、できれば避けたいところだ。」

ルルーシュ「それと、ほかのメンバーの情報もまとめておいた。」

ルルーシュ「明日までに大まかに覚えてくれ。」

CC「この分量をか?」

ルルーシュ「話しやすそうなところだけでいい。」

ルルーシュ「おとなしくて内気な設定だ。」

ルルーシュ「フォローもしてやる。」

38:2012/09/06(木) 01:26:34 ID:
ルルーシュ「話を戻すぞ。このふたりは今後の活動にかなり関わってくる。」

CC「というと?」

ルルーシュ「具体的にはこれからの活動拠点と、資金調達源、そして軍に加わる足がかりだ。」

ルルーシュ「今から志願するよりコネを使う方がすぐに力を発揮できるだろう。」

CC「まぁお前に軍に志願するほどの運動能力はないだろうからな。」

ルルーシュ「…。」

ルルーシュ「スザクは技術関係の職場にいるらしい。」

ルルーシュ「お前のためだといえば、お人好しのあいつのことだ。」

ルルーシュ「話を取り付ける位はしてくれる。」

39:2012/09/06(木) 01:33:14 ID:
CC「このミレイの方は?」

ルルーシュ「俺はまだ学生だ。クラブハウスを出て生活するには保証人がいる。」

ルルーシュ「だからお前は出来るだけ気に入られてもらわなければならない。」

CC「こいつはそんなに力があるのか?」

ルルーシュ「正確には家が、な。資金はしばらく大丈夫だ。」

ルルーシュ「あとはスザクの職場で働くことができるかだな。」

CC「いやに博打要素が多いが?」

ルルーシュ「最悪の場合はギアスを使うしかなくなるな。」

ルルーシュ「俺は無関係の人間はあまり巻き込みたくない。」

ルルーシュ「それでは今のブリタニアと何も変わらない。」

ルルーシュ「国号が変わっても、誰も幸せにはなれない。」

40:2012/09/06(木) 01:41:54 ID:
ルルーシュ「だが、CC。お前という協力者、さらにギアスのおかげで予定を大幅に繰り上げられる。」

ルルーシュ「少し逸った計画になってしまうが、ことを起こす要素が揃った今。」

ルルーシュ「出来るだけ歩を進めたい。」

CC「…私は付き合うと決めたのだから、勝手にすればいいさ。」

ルルーシュ「助かる。居住予定地もピックアップ済みだ。」

ルルーシュ「後ろ盾さえ確約されれば明日からそちらに移る。」

CC「私はお前が学園にいるあいだに書類手続きを済ませておき。」

ルルーシュ「終わり次第学園の生徒会室に向かってくれ。」

ルルーシュ「事務の人間に話は付けておく。」

ルルーシュ「あとはナナリーだけだ。」

41:2012/09/06(木) 01:53:11 ID:
CC「お前にとってもあの子にとっても最難関じゃないか?」

ルルーシュ「ああ。無理やり出ていくことも可能だが、それはしたくない。」

ルルーシュ「説明だけはしていかないと。」

CC「何を説明するんだ。」

ルルーシュ「お前が婚約者だというカバーストーリーだよ。」

ルルーシュ「まあいい。この件に関して言えば俺の自己満足だ。」

ルルーシュ「お前は自分の役割に徹してくれ。」

CC「さっき渡された書類の最後についていたこれか?」

ルルーシュ「ああ。経歴はでっち上げだが、出会い等は押さえておかないと追及される。」

ルルーシュ「使えそうな思い出の品やプレゼントは用意した。」

ルルーシュ「明日いくつか身につけてくればいい。」

42:2012/09/06(木) 01:56:29 ID:
ルルーシュ「そして最後はこれだ。」

CC「指輪か。」

ルルーシュ「高価なものではないが、学生ということも考えて妥協できる範囲のものを買ってきた。」

ルルーシュ「俺は首から下げる。お前はつけておくといい。」

CC「…ほら。」

ルルーシュ「?なんだ、手なんて出して。」

CC「野暮なやつめ。つけろと言ってるんだ。」

43:2012/09/06(木) 01:58:34 ID:
ルルーシュ「?そうか。分かった。」

CC「…私がバカだったよ。」

ルルーシュ「つけろと言ったのに自分でするのか?」

CC「知らん。」

44:2012/09/06(木) 02:06:45 ID:
ルルーシュ「とにかく、明日は計画の第一歩となる。」

ルルーシュ「お前の演技力に期待するとしよう。」

CC「ふん。◯◯坊やこそ私の完璧な所作に照れてしくじるなよ。」

ルルーシュ「ありえんな。」

CC(…くっ)

ルルーシュ「だが、そうだな。今日はもう休んで明日に備えるとしよう。」

ルルーシュ「準備で体力を消耗しているしな。」

CC「しかし一日で用意したにしてはかなりのものだな。」

ルルーシュ「もともとデータは集めてあったし、お前はゲットー出身という設定だ。」

ルルーシュ「物品の用意は骨が折れた、というほどでもなかったな。」

ルルーシュ「とにかく、明日は頼んだぞ。」

CC「わかっているさ。おやすみ。」

56:2012/09/06(木) 13:32:50 ID:
~生徒会室~

ルルーシュ「もう来ていたのか。」

CC「お前こそ早いな。」

ルルーシュ「流石に俺のいない状態でほかの誰かに出会うのは厳しいだろうと思ってな。」

ルルーシュ「たぶん最初はシャーリーかニーナが来るはずだ。」

ルルーシュ「聞かれたことに答えていれば大丈夫だ。」

CC「そうですね、ありがとうございます。」

ルルーシュ「…似合うが不気味だ。」

CC「そんなことありません。」

シャーリー「あれ?ルルもう来てたの?」

ルルーシュ(では頼むぞ。)

CC(任せておけ。)

57:2012/09/06(木) 13:37:41 ID:
シャーリー「ルル、この人は誰?」

ルルーシュ「みんなが揃ったところで紹介する。」

シャーリー「ふうん?じゃあ待ってる。」

リヴァル「お、生徒会室に美人が増えてる。」

ミレイ「あらホントだ。」

ニーナ「…。」

シャーリー「あ、ちょうど来たね。」

カレン「なんで皆さん入口に集まっているんですか?」

スザク「誰かいるみたいだね。」

ルルーシュ「これで全員集合かな。」

58:2012/09/06(木) 13:44:54 ID:
ミレイ「で?そのお嬢様は一体どなた?」

リヴァル「そうだぞ、また美人をはべらせやがって。」

ミレイ「リヴァル、静かにしてて。」

リヴァル「はい。」

ルルーシュ「本当は事前に話しておくべきだったのだろう。」

ルルーシュ「だが少し驚かせたくなったのでな。」

ルルーシュ「自己紹介してもらえるか?」

CC「はい。」

CC「みなさんはじめまして、キャロライン・コーンウォールと申します。」

CC「ルルーシュさんとお付き合いさせて頂いています。」

シャーリー「え?」

ミレイ「なんですって?」

59:2012/09/06(木) 13:47:43 ID:
シャーリー「ルル、本当なの?」

ルルーシュ「ああ。昨日婚約もした。」

シャーリー「こん…にゃく…」

スザク「あ、シャーリーが崩れ落ちた。」

リヴァル「まあシャーリーじゃなくてもみんな呆然だけどな。」

カレン「随分急な話ですね。」

60:2012/09/06(木) 13:51:12 ID:
ミレイ「そうね。私たちに紹介したのもなにか訳があるんだろうし。」

ルルーシュ「さすが、鋭いですね。」

ルルーシュ「CC、話してもいいかい?」

CC「はい。お願いします。」

リヴァル(なんかイラっとした。)

ルルーシュ「CCはゲットー出身なんだ。」

カレン「ゲットー!?」

スザク「どうしたんだい、カレン?」

カレン「あっ、な、なんでもないの。」

61:2012/09/06(木) 13:55:41 ID:
ルルーシュ「彼女は日本人とブリタニア人のハーフなのですが、両親が戦争で他界してしまい。」

ルルーシュ「身よりもなかったためずっとゲットーで暮らしてきたんです。」

カレン「…。」

ルルーシュ「俺が出会ったのは偶然ですが、彼女の姿に胸を打たれ。」

ルルーシュ「交際することになったんです。」

62:2012/09/06(木) 14:00:21 ID:
ルルーシュ「しかし、彼女はブリタニア人であるという証明がなく。」

ルルーシュ「名誉ブリタニア人になったとしても未成年故に孤児院行き。」

ルルーシュ「ブリタニアの貴族に何をされるか怯えながらの生活は苦しい。」

スザク「…。」

ルルーシュ「そこで、婚約という形にして名誉ブリタニア人の申請を出しました。」

ルルーシュ「最近はテロも活発化しているので、心配だったんです。」

CC(しかし心にもないことをスラスラいうやつだ。自分に酔うタイプだからな。)

63:2012/09/06(木) 14:04:55 ID:
ミレイ「事情はわかったわ。」

ミレイ「ルルーシュがどれだけその子を想っているかもね。」

ミレイ「それで?私たちはどうすればいいの?」

ルルーシュ「…まずは、彼女の友達になって欲しいんです。」

ルルーシュ「ゲットーでも差別はありますから。」

ミレイ「あなたもそれだけ?」

CC「私は…。」

CC「ルルーシュさんと一緒に暮らせるおうちが欲しいです。」

ルルーシュ(CC、まだ早い。もうすこし様子をみたほうが…。)

CC(任せておけ。)

64:2012/09/06(木) 14:08:30 ID:
ミレイ「そう。」

CC「過ぎた願いとは思いますが、ルルーシュさんは私の恩人ですし。」

CC「それに、とってもモテますし。」

シャーリー「ぐふぅ!!」

リヴァル「シャーリーに追加ダメージが入ったな。」

ニーナ「キャロラインさんが心配する対象にはいったから…」

ミレイ「そうね、そりゃ心配にもなるか。」

カレン「ミレイ先輩、力になってあげられませんか?」

ミレイ「カレン?」

65:2012/09/06(木) 14:12:54 ID:
カレン「その、なんだか共感できるというか。」

カレン「ほっとけない感じがするんです。」

リヴァル「まあキャラはかぶってるかもな。」

ミレイ「リヴァル。」

リヴァル「はい。」

スザク「僕も賛成です。」

スザク「日本人、名誉ブリタニア人であるというのは、生活するのに不都合も多いです。」

スザク「僕にできることならなんだってします。」

ルルーシュ「スザク、ありがとう。」

スザク「困ったときはお互い様さ。」

66:2012/09/06(木) 14:16:34 ID:
ミレイ「確かにどうにかできなくもないけど。」

ルルーシュ「先輩、家を借りる保証人になっていただければいいんです。」

ルルーシュ「家賃や敷金は自力で何とかします。」

ミレイ「それでいいの?おじいさまに頼めばもっと。」

ルルーシュ「これだってそうとう無理なお願いをしています。」

ミレイ「うん、分かった。」

ミレイ「おねーさんにまかせなさーい。」

ミレイ「なんとか二人が一緒に暮らせるようにするわ。」

CC「本当にありがとうございます。」

67:2012/09/06(木) 14:22:14 ID:
ニーナ「でも、お金はどうするの?」

ルルーシュ「それは…。」

スザク「僕が何とかするよ。」

ルルーシュ「スザク?」

スザク「僕のいる特派は人材不足で悩んでいる人がいるからね。」

スザク「最悪事務員みたいな仕事くらいなら雇ってくれるかも。」

ルルーシュ「頼んでいいのか?」

スザク「親友じゃないか。それに僕は結構気に入られていると思うし。」

スザク「心配ないよ。」

ルルーシュ(想定どおりだが、みんないいやつだな。)

ルルーシュ(素直に計画通り、と喜ぶのはどうなのだろうか。)

68:2012/09/06(木) 14:27:20 ID:
カレン「キャロラインさん?」

CC「紅月さん、私のことはCCと呼んでください。あと一年はランペルージになりませんし。」

CC「あまり呼ばれ慣れていないので、その名前。」

カレン「…ならCC。」

カレン「私のこともカレンでいいわ。」

カレン「困ったことがあったら、いつでも相談してね。」

リヴァル「俺も力になるぜ。」

ニーナ「…。」

シャーリー「あれ?なんか妙に美しい空気が流れてない?」

スザク「やっと目覚めたのか。」

69:2012/09/06(木) 14:31:30 ID:
シャーリー「うん、ちょっと驚いちゃったけど。」

シャーリー「まあお似合いだし?」

シャーリー「すごくいい人みたいだし。」

シャーリー「ぐすっ。」

ミレイ「シャーリー、無理しなくていいわよ。」

シャーリー「ちょっとお花を摘んでぎまじゅ。」

リヴァル「まあしょうがないか。」

71:2012/09/06(木) 14:38:19 ID:
ミレイ「さ、話がまとまったところで。」

ミレイ「質問タイムはお約束よねー。」

リヴァル「そういえばさっき紅月さんって言ってたし。」

リヴァル「俺たちのことなにか聞いてたんですか?」

CC「ルルーシュさんがよく話してくれていましたので。」

CC「紅月さんは写真で見たことのない方でしたから。」

ミレイ「最近入ったばかりだものね。」

ミレイ「じゃあ、根掘り葉掘り聞くのよ!!」

CC「お手柔らかにお願いします。」

82:2012/09/07(金) 00:14:49 ID:
~クラブハウス前~

ルルーシュ「ふう」

CC「さすがの私もあれだけ質問されたのは初めてだ」

ルルーシュ「だがもう少しそのキャラを続けてもらうぞ」

ルルーシュ「最大の難関が控えている」

CC「分かっているさ」

CC「うんざりするが、仕方あるまい」

ルルーシュ「この時間ならナナリーはリビングにいるだろう」

CC「じゃあ行くか」

ルルーシュ「あっさりだな」

CC「正直早く終わらせたいんだ」

ルルーシュ「そうか。では頼んだぞ」

84:2012/09/07(金) 00:29:18 ID:
~リビング~

ルルーシュ「ナナリー、ただいま」

ナナリー「おかえりなさいお兄様、と?」

ルルーシュ「ああ、今日は紹介したい人がいてな」

ルルーシュ「CC」

CC「キャロライン・コーンウォールです」

CC「ルルーシュさんとは結婚を前提にお付き合いさせていただています」

ナナリー「…詳しくお話してくれますね?お兄様」

ルルーシュ「もちろんだ」


~説明中~


ナナリー「事情は概ね理解しました」

85:2012/09/07(金) 00:29:40 ID:
ナナリー「お兄様、少しこの方とふたりで話させてもらえますか?」

ルルーシュ(CC大丈夫か?)

CC(変にごねても面倒だ、なんとかする)

ルルーシュ「わかったよ。終わったら呼んでくれ」

ナナリー「さて、キャロラインさん」

CC「CCで構いませんよ」

ナナリー「ではCCさん、あなたは以前にもこのクラブハウスにきたことがありますね?」

CC「…気づいていたのですか?」

ナナリー「どなたかお兄様のお部屋にいらっしゃるのはわかっていました」

ナナリー「CCさん、あなたはお兄様のことを本当に愛していますか?」

CC「…ええ」

ナナリー「……」

CC「なにか?」

86:2012/09/07(金) 00:36:26 ID:
ナナリー「それだけですか?」

ナナリー「ほかに何か思惑はありませんか?」

CC「…」

CC「…私がルルーシュさんを助けたいという気持ちに嘘偽りはありません」

ナナリー「そのようですね」

ナナリー「あなたが悪い人でなくてよかったです」

CC「いろいろなことが分かるんですね」

ナナリー「そんなことはありませんよ」

ナナリー「お兄様をよろしくお願いします」

CC「いいんですか?」

CC「私に彼を任せて」

87:2012/09/07(金) 00:39:03 ID:
ナナリー「CCさんはお兄様のことを悪く思っているのではなく」

ナナリー「ただ素直になれないだけだと思いますから」

ナナリー「あとはお二人次第です」

CC「…かないませんね」

ナナリー「ふふっ」

88:2012/09/07(金) 00:44:44 ID:
ナナリー「お兄様、もういいですよー」

ルルーシュ「質問は終わったのかい?」

ナナリー「はい。とっても素敵な方ですね」

ルルーシュ「わかってもらえたなら良かったよ」

ルルーシュ「彼女はこちらに家がないから」

ルルーシュ「今日から俺もクラブハウスじゃなく別の家に寝泊りすることになる」

ナナリー「わかっています、たまには遊びに来てくださいね?」

ナナリー「あと、健全なお付き合いをしてください」

ルルーシュ「あ、当たり前じゃないか」

ルルーシュ「と、とにかく荷物はあとで運ぶから、今日はもうおやすみ」

ナナリー「そうですね。おやすみなさいお兄様」

ルルーシュ「おやすみ、ナナリー」

89:2012/09/07(金) 00:48:38 ID:
~クラブハウス外~

ルルーシュ「CC、ここにいたのか」

CC「ああ。あの子は少し苦手だ」

ルルーシュ「そうか?」

CC「敏い子供は嫌いなんだよ」

CC「で、どうするんだ?」

ルルーシュ「さっきミレイ先輩から連絡が入った」

ルルーシュ「すでに住居は確保してある」

ルルーシュ「わざわざ初月分の支払いも終えてな」

CC「…粋な女だな」

ルルーシュ「そうだな」

ルルーシュ「ここから遠くない、早速行くぞ」

92:2012/09/07(金) 01:25:46 ID:
~アパート前~

ルルーシュ「ここだ」

CC「意外と綺麗なところだな」

CC「高いんじゃないのか?」

ルルーシュ「ここは名誉ブリタニア人居住区だ」

ルルーシュ「普通のブリタニア人はまず入居しない」

ルルーシュ「だから低収入者のニーズに合わせて安価で貸しているんだ」

ルルーシュ「助成金目当てで競争の激しい領域でもある」

ルルーシュ「安く使うには持って来いだ」

CC「とにかく中に入るぞ」

93:2012/09/07(金) 01:35:46 ID:
~アパートの部屋~

CC「驚いた、家具まで付いているとは」

ルルーシュ「性能はお察しだがな」

ルルーシュ「暮らすには困らない」

ルルーシュ「俺は床で寝る、ベッドは使って構わない」

CC「別に一緒に使えばいいだろう?」

CC「それよりもシャワーが使いたいな」

ルルーシュ「シャワーならその扉の先だ」

ルルーシュ「たしかに、まずは落ち着くべきだな」

CC「先に私が使うからな」

ルルーシュ「好きにしろ。日用品はテーブルの上に少しだけ用意してある」

ルルーシュ「今日使う分には支障はない」

94:2012/09/07(金) 01:46:17 ID:
ルルーシュ「さて、さっぱりしたところで今後の予定だが」

CC「何かあるのか?」

ルルーシュ「今度は俺がどうにかする番なので、お前はすることがない」

CC「ここで待機か?」

ルルーシュ「そういうわけじゃない」

ルルーシュ「CC、明日からは情報収集がメインの仕事になる」

ルルーシュ「目標はレジスタンスについてだ」

CC「お前が利用したやつらか」

ルルーシュ「そうだ。規模や勢力がどの程度なのか知りたい」

CC「しかし、新参者に簡単に情報を教えるか?」

ルルーシュ「これに関して言えば急ぐ必要はない。近いうちに再び事件を起こす可能性もある」

95:2012/09/07(金) 01:52:06 ID:
ルルーシュ「もし何か事件が起こったら現場に向かって自分で確かめてくれ」

CC「利用価値はあるのか?」

ルルーシュ「使い道はいくらでもある。必要な人員を確保できればな」

CC「ふむ、分かった」

ルルーシュ「それなら今日はもう休もう」

CC「寝る場所は?」

ルルーシュ「ベッドでいい。お前相手で何か起こるわけもないしな」

CC「張り合いのない◯◯め」

ルルーシュ「うるさい、早く寝るぞ」

103:2012/09/08(土) 01:46:03 ID:
CC「ルルーシュ、もっと詰めろ。狭い」

ルルーシュ「本来一人用のベッドだ」

ルルーシュ「明日にでももう一つ買ってくるから我慢しろ」

CC「そもそもなぜシングルなんだ」

ルルーシュ「…この部屋はカップル割なんだ」

ルルーシュ「不動産屋も安く済むし」

ルルーシュ「付き合っていれば問題ないと思ったんじゃないか?」

104:2012/09/08(土) 01:48:46 ID:
CC「だが、いくら好きあっていたとしても狭さは克服できないだろ」

CC「ケチってるな」

ルルーシュ「その分安いんだ」

ルルーシュ「不自然な低価格よりよほど良心的だ」

CC「明日買いに行くのか?」

ルルーシュ「そのつもりだが」

CC「ならツインにしろ」

105:2012/09/08(土) 01:51:02 ID:
ルルーシュ「なぜだ?」

CC「…お前本当は馬鹿なんじゃないか?」

ルルーシュ「なんだと?」

CC「二つもベッドをおいたら狭すぎるだろう」

CC「それならこいつをどけてツインを買ってきたほうがいい」

CC「そういうことだ」

106:2012/09/08(土) 01:53:06 ID:
ルルーシュ「なあCC」

CC「なんだ?」

ルルーシュ「俺は突っ込まずに進めようかとも思ったんだがな」

ルルーシュ「気になって仕方がない」

CC「はっきり言え」

ルルーシュ「ベッドならダブルじゃないか?」

107:2012/09/08(土) 01:56:03 ID:
CC「…」

ルルーシュ「お前、なにか焦っているだろう?」

ルルーシュ「やけにまくし立てているし」

ルルーシュ「どうした?」

CC「…うるさい」

CC「とにかく、ベッドは明日一緒に見に行くからな」

CC「睡眠と食事が生きる上で最も大切なんだ」

ルルーシュ「枕に顔を埋めるな。俺が使えないだろう」

108:2012/09/08(土) 01:58:29 ID:
CC「やはり狭い」

ルルーシュ「なら俺に抱きつくか?」

ルルーシュ「スペースは空くぞ?」

CC「ふむ、そうだな」

ルルーシュ「本当に実行するのか」

CC「ふふん、坊やには刺激が強すぎるかな?」

ルルーシュ「何とでも言えばいいさ」

109:2012/09/08(土) 02:00:28 ID:
CC「なぜか余裕だな」

CC「ん?」

CC「お前、震えてないか?」

ルルーシュ「そんなことは、無い」

CC「私がなにかしたのか?」

ルルーシュ「関係ない」

CC「だが」

ルルーシュ「関係ないと言っているだろう!!」

110:2012/09/08(土) 02:02:53 ID:
ルルーシュ「…すまない」

CC「理由を話すまでは許さん」

ルルーシュ「しかし」

CC「共犯者に隠し事をするのは、信頼関係にヒビを入れることになる」

CC「いいから言え」

ルルーシュ「…怖いんだ」

CC「怖い?」

111:2012/09/08(土) 02:06:49 ID:
ルルーシュ「ギアスを使って殺したあの兵士たち」

ルルーシュ「あいつらの姿が目の奥から離れないんだ」

ルルーシュ「俺には人を撃つ覚悟も打撃たれる覚悟もない」

CC「だからギアスを濫りに使うことを拒んだのか」

ルルーシュ「俺は、確かに母さんを殺した人間を恨んでいる」

ルルーシュ「黒幕を暴いてやりたいと思う」

ルルーシュ「だが、その罪を背負うのは一人でいい」

ルルーシュ「誰も巻き込みたくはないんだ」

112:2012/09/08(土) 02:09:19 ID:
CC「…甘ちゃんめ」

ルルーシュ「そうさ。笑えばいい」

CC「そういうことを言っているんじゃない」

ルルーシュ「なぜ抱きしめる」

CC「バカが」

CC「お前は王の力に選ばれた」

CC「だが、力を使うのはお前だ」

CC「力に使われるようになったとき」

CC「とてつもない失敗と困難が訪れる」

113:2012/09/08(土) 02:12:01 ID:
CC「お前が思うように使えばいい」

CC「お前が思うようにもがけばいい」

CC「すでにお前は私を巻き込んでいるんだ」

CC「どうせなら巻き込んだ全員幸せにするくらい言えばいい」

CC「王というのはそういうものだ」

ルルーシュ「笑わないのか?」

CC「笑うものか」

CC「今時珍しいくらい真面目なやつだ」

CC「そう思っているだけさ」

114:2012/09/08(土) 02:16:42 ID:
ルルーシュ「…お前、馬鹿にしているだろう」

CC「少しいじめたくなっただけだ」

ルルーシュ「…やはり話さなければよかった」

CC「心配するな」

CC「私が一緒にいてやる」

CC「お前が優しい道を選ぶなら」

CC「そのために働いてやる」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「さすがに魔女なだけはある」

ルルーシュ「…」

115:2012/09/08(土) 02:20:02 ID:
CC「照れているからって、わざわざ茶化そうとしなくていい」

ルルーシュ「そういうわけではない」

ルルーシュ「照れてもいない!!」

CC「ほら、もう震えてない」

CC「怖くもないだろう?」

ルルーシュ「…ああ、そうだな」

CC「私はお前がギアスの持ち主になって良かった」

CC「そう思う」

ルルーシュ「そうか」

CC「そうさ」

二人「…」

116:2012/09/08(土) 02:23:34 ID:
ルルーシュ「俺は不安だった」

CC「?」

ルルーシュ「今、順調に話が進んでいる」

ルルーシュ「普通に考えて、かなりずさんな計画だ」

ルルーシュ「戦略は本来ならもっと効率的で非情であるべきものだ」

ルルーシュ「だから、上手くいっているあいだも不安だった」

CC「たしかに、最初に受けた印象とは違っていたな」

CC「今後のことは考えてあるか?」

ルルーシュ「もちろんだ」

117:2012/09/08(土) 02:26:42 ID:
ルルーシュ「だが、確実性のあるものではない」

ルルーシュ「結果が対象に依存している」

CC「そうか。なら頑張らないとな」

ルルーシュ「頑張る?」

CC「そうだ」

CC「巻き込まれた奴が手伝いたくなるようにな」

CC「お前ならできるさ」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「そうだな」

ルルーシュ「俺なら出来るな」

118:2012/09/08(土) 02:29:16 ID:
CC「そろそろ寝るか」

ルルーシュ「ああ」

ルルーシュ「…離してくれ」

CC「嫌だと言ったら?」

ルルーシュ「言うのか?」

CC「ふむ」

ルルーシュ「考えるな」

CC「ならば手を繋いでやろう」

CC「どうだ?」

ルルーシュ「俺に聞くな」

CC「…」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「…好きにしろ」

119:2012/09/08(土) 02:34:48 ID:
CC「最初からそういえばいいんだ」

ルルーシュ「…知るか」

CC「全く世話の焼ける坊やだな」

ルルーシュ「…くっ」

CC「だが、こういうのもいいものだ」

CC「懐かしい感じがする」

ルルーシュ「そうか?」

CC「ああ」

CC「悪くない」

CC「夫婦のようだ」

ルルーシュ「突然何を言い出すんだ」

CC「照れるな照れるな」

ルルーシュ「照れてなどいない」

120:2012/09/08(土) 02:38:25 ID:
CC「…」

ルルーシュ「今回は折れないからな」

CC「つまらんやつめ」

ルルーシュ「本当にもう寝るからな」

CC「ああ、おやすみ」

ルルーシュ「…おやすみ」

CC(…)

CC(全く、可愛い奴だ)

CC(おやすみ、ルルーシュ)

CC(よい夢を)

126:2012/09/09(日) 03:11:25 ID:
~一週間後生徒会室~

リヴァル「なあルルーシュ」

ルルーシュ「なんだ?」

リヴァル「最近どうなんだ?」

ルルーシュ「何がだ?」

リヴァル「決まってんだろ、CCさんだよ」

リヴァル「若い男女がひとつ屋根の下二人きり」

リヴァル「何もないわけ無いだろ」

ルルーシュ(若くはないがな)

ルルーシュ「別に変わったことはない」

ルルーシュ「もともとプラトニックな関係だからな」

127:2012/09/09(日) 03:15:02 ID:
リヴァル「そんなこと言って」

リヴァル「やることやってんだろ?」

リヴァル「いいから吐けって…」

スザク「ルルーシュー!!」

ルルーシュ「リヴァル、話はここまでだ」

リヴァル「くそ、タイミングの悪い」

リヴァル「あー俺も会長と同棲してーなー」

スザク「?どうしたんだい?」

ルルーシュ「放っておけ」

ルルーシュ「それより、何か用事か?」

128:2012/09/09(日) 03:17:51 ID:
スザク「あ、うん」

スザク「例の仕事の件だけど」

スザク「やっと上司が折れてくれたんだ」

ルルーシュ「本当か!?」

スザク「ああ、でもなんだか乗り気じゃなかったから」

スザク「気をつけたほうがいいよ」

ルルーシュ「助かるよ」

ルルーシュ「話をつけてくれただけでもな」

129:2012/09/09(日) 03:21:57 ID:
スザク「あと、はいこれ」

スザク「持ってくるのはまあいいとして、こんなもの何に使うんだい?」

ルルーシュ「保険さ」

ルルーシュ「で?どうすればいいんだ?」

スザク「ロイドさんが面接するって言うから」

スザク「明日は週末だし、特派の施設に来てくれって」

ルルーシュ「了解した」

スザク「まあいざとなったら口添えしてみるからさ」

スザク「頑張って、ルルーシュ」

ルルーシュ「打てるだけの手は打つさ」

ルルーシュ「ともかく、助かった」

130:2012/09/09(日) 03:26:06 ID:
スザク「それじゃ、僕はまだ生徒会の雑用があるから」

スザク「ルルーシュは早く帰ってあげたほうがいいんじゃない?」

スザク「きっと待ってるよ」

ルルーシュ「そうだな」

ルルーシュ「ではまた明日だ、スザク」

スザク「ははは、また明日ー」

ルルーシュ(足の速いやつだ…)

ルルーシュ(明日の想定は既に終えている)

ルルーシュ(問題はいかに自分に有利な流れを作れるかにかかっている)

ルルーシュ(早速帰って用意しなければな)

131:2012/09/09(日) 03:29:03 ID:
~アパートの部屋~

ルルーシュ「ただいま」

CC「やっと帰ってきたか」

ルルーシュ「事情があってな」

ルルーシュ「明日、面接がある」

CC「仕事のか?」

ルルーシュ「ああ」

CC「そうか。ま、やれることはやっておけよ?」

ルルーシュ「ふっ、当然だ」

132:2012/09/09(日) 03:32:02 ID:
ルルーシュ「それより、この香りは味噌汁か」

ルルーシュ「お前、和食も作れたのか?」

CC「いや」

CC「これは今日おとなりさんに教えてもらったんだ」

CC「日本人なら作れなきゃ、と張り切っていた」

ルルーシュ「馴染んでいるな」

CC「もちろんレジスタンスの動きも追っている」

CC「咲世子も手伝ってくれるから楽でいい」

133:2012/09/09(日) 03:35:08 ID:
ルルーシュ(しかし、CCが料理できるとは思わなかった)

ルルーシュ(味もいいし、機械も教えればちゃんと使える)

ルルーシュ(ピザを食うだけではなかったということか)

CC「お前、なにか失礼なことを考えているだろう」

ルルーシュ「そんなことはない」

CC「嘘を付け」

CC「全部顔に書いてあるんだよ」

CC「味噌汁のタネ、お前の分だけ減らしてやる」

134:2012/09/09(日) 03:38:35 ID:
ルルーシュ「地味な嫌がらせはやめろ」

CC「ふん、謝るまで許してやらん」

ルルーシュ「分かった、悪かった」

ルルーシュ「これでいいだろう?」

CC「心がこもっていない」

CC「…が、まあ許してやろう」

CC「そろそろ夕食完成だ」

CC「配膳を手伝え」

ルルーシュ「ああ、分かった」

143:2012/09/11(火) 00:57:29 ID:
~特派トレーラー前~
ルルーシュ「ここか」

スザク「学園に近くていいよね」

ルルーシュ「さて、ここは腕の見せどころだな」

スザク「応援してるよ」

ルルーシュ「まあ、最終的にはあちら次第だからな」

ルルーシュ「気楽に行くさ」

144:2012/09/11(火) 01:05:48 ID:
~トレーラー内~

セシル「あなたがスザクくんの言っていたお手伝い希望の方ね?」

ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージです」

ルルーシュ「あと、お手伝いという言い方はちょっと…」

セシル「あら、ごめんなさい」

セシル「ほら、ロイドさん、お客さんがいらしているんですからシャキっとしてください」

ロイド「うーん」

ロイド「でも彼、デヴァイサーには向いてないだろうし」

ロイド「うちも予算厳しいからねー」

ロイド「これ以上人員を増やす必要ないかなー」

スザク「でも、この前はもう少し人がいればって」

ロイド「それはそれ、これはこれ」

ロイド「というわけでざぁんねんでした」

145:2012/09/11(火) 01:20:00 ID:
ルルーシュ(ふむ、調べていた通り偏屈で自由奔放)

ルルーシュ(何事もなく進めばいいとは思っていたが)

ルルーシュ(そううまくはいかないか)

セシル「ロイドさん!言い方が失礼すぎます」

ロイド「えー」

ルルーシュ「いいんですよ」

ルルーシュ「しかし私も言われっぱなしは性に合いませんので」

ルルーシュ「少しでいのです、能力を示すための時間をください」

ロイド「能力を示す?」

ロイド「んふ、ちょっと面白そうだね~」

ルルーシュ(ふ、かかった)

ルルーシュ(この男は相当な実力至上主義)

ルルーシュ(あとはいかに興味を持たせるかだな)

146:2012/09/11(火) 01:32:28 ID:
ルルーシュ「まずはこれをご覧下さい」

ロイド「…?うちの決算報告書?」

ルルーシュ「はい」

セシル「スザクくんね?」

ルルーシュ「すみません、こういう時のために頼んでおいたんです」

セシル「本当はこういうのはダメですからね」

ロイド「で?これがなぁに?」

ルルーシュ「修正箇所を追っていただければわかると思いますが」

ルルーシュ「月平均で総予算の0,3%ほどのムダがあります」

ルルーシュ「これは年換算で現在の研究開発費のおよそ15%にあたる予算を追加捻出できる金額です」

ルルーシュ「さらにデータ処理自体も杜撰です」

ルルーシュ「私であれば作業効率を高めることが可能です」

147:2012/09/11(火) 01:46:57 ID:
セシル「…」

ロイド「どうやら本当にそうみたいだねぇ」

セシル「確かに私はもともと事務方ではないですが」

セシル「それにしたって」

ロイド「ふう~ん、頭はいいみたいだねぇ」

ルルーシュ「恐縮です」

ロイド「でも、ここはナイトメアの研究がメインだからね」

ロイド「全くの素人を入れるわけには…」

ルルーシュ(やはりそうなるか。)

ルルーシュ(しかし想定の範囲内)

148:2012/09/11(火) 01:52:19 ID:
ルルーシュ「はい、そうおっしゃると思っていました」

ロイド「!?」

ルルーシュ「すみません、あなたの経歴を調べてきているので」

ルルーシュ「一応対策も立てています」

ロイド「へえ…」

ルルーシュ「あなたはスザクが入るまでほとんど人員補充を行っていません」

ルルーシュ「おそらく私も難癖つけられるだろうと予測は可能です」

ロイド「言うねぇ」

ルルーシュ「こればかりは一朝一夕にどうにかなるものではなかったので」

ルルーシュ「これだけを研究してきました」

セシル「これは」

ロイド「僕が書いた論文だね」

149:2012/09/11(火) 02:10:25 ID:
ルルーシュ「これはあなたが帝国研究所にいた頃のものです」

ルルーシュ「ほかにも数種類目を通しましたが」

ルルーシュ「これが一番あなたの主張を表していると思いましたので」

ロイド「僕の主張?」

ルルーシュ「ナイトメアは技術の結晶であり」

ルルーシュ「破壊兵器としての効率を追い求めるのは間違っている」

ルルーシュ「違いますか?」

ロイド「違わないよ」

ルルーシュ「しかし研究を続けるには兵器としての力を見せなければならない」

ルルーシュ「あなたはそれが嫌でここに来たはず」

ルルーシュ「ですが、今、再び同じことを繰り返そうとしている」

ロイド「…僕は別に兵器を作ることが嫌なわけじゃないしね」

150:2012/09/11(火) 02:15:19 ID:
ロイド「仕方ないさ、時代がそれを望んでいるからね」

ロイド「科学者ってのはそういうものだよ」

ルルーシュ「あなたに足りないのは交渉人です」

ルルーシュ「あなたの主張を正しく伝える役目なら」

ルルーシュ「私の力を使えます」

ルルーシュ「これで全部です。お時間を使わせてしまって申し訳ありません」

ロイド「…ひとつ聞いてもいいかい?」

ルルーシュ「はい、なんでもどうぞ」

ロイド「君は論文を読んでどう思った?」

151:2012/09/11(火) 02:21:03 ID:
ルルーシュ「そうですね」

ルルーシュ「正直に言えば、甘いと思いました」

ルルーシュ「言っていることが子供の絵空事のようだ、と」

ルルーシュ「しかし、私はその絵空事を埋もれさせたくない」

ルルーシュ「あなたの夢を手伝ってみたい」

ルルーシュ「それが私の感想です」

ロイド「…」

ロイド「セシルくん、彼に仕事を教えてあげて」

セシル「いいんですか?」

ロイド「僕の夢」

ロイド「手伝いたいって言ってきたのは君で二人目だよ」

ロイド「使うからにはこき使うよ」

ロイド「覚悟してねぇ」

156:2012/09/12(水) 01:40:13 ID:
~アッシュフォード学園生徒会室~

CC「本当に私がいてよろしいのでしょうか?」

カレン「大丈夫よ」

カレン「会長が許可とってくれたみたい」

CC「しかし」

カレン「あなた、学校には行ったことがないんでしょう?」

カレン「それに生まれでもいろいろあったでしょうから」

カレン「たまには甘えてもいいんじゃない?」

CC「…そうでしょうか」

シャーリー「あれー?もう誰かいるの?」

シャーリー「って、え”…」

CC「こんにちは、シャーリーさん」

157:2012/09/12(水) 01:50:02 ID:
シャーリー「あ、CCさん、いらっしゃい」

シャーリー「あの、あたし」

CC(私、シャーリーさんに何かしてしまったのでしょうか?)

カレン(あー、あの子はルルーシュのことが好きだったから)

カレン(なんとなく貴女と接しにくいんじゃないかしら)

CC(なるほど)

CC「シャーリーさん」

シャーリー「ひゃ、ひゃいっ」

CC「貴女はルルーシュさんのことが好きなのですか?」

シャーリー「は?」

カレン「そんな直球で聞かなくても…」

CC「どうなんですか?」

158:2012/09/12(水) 01:53:40 ID:
シャーリー「それは」

シャーリー「ルルは大切な友達で」

シャーリー「嫌いなわけないし」

シャーリー「でも」

CC「はっきり言ってください」

カレン「CC」

シャーリー「…」

シャーリー「好きでした」

CC「今はもうなんとも思っていないんですか?」

シャーリー「それは」

159:2012/09/12(水) 02:01:29 ID:
CC「シャーリーさん」

CC「あなたは今もルルーシュさんのことが好きなんですね」

シャーリー「…」

CC「それなら、私たちはライバルですね」

シャーリー「…」

シャーリー「へ?」

160:2012/09/12(水) 02:08:48 ID:
CC「誤解のないように言っておきますが」

CC「私とルルーシュさんは婚約しただけです」

カレン「だけって」

シャーリー「もう勝ち決定じゃないですか」

CC「確かにアドバンテージはあります」

CC「しかし、まだ決まったわけではないでしょう?」

CC「恋というものはそんなに簡単に諦められるものなんですか?」

161:2012/09/12(水) 02:14:50 ID:
シャーリー「でも」

CC「それに、ルルーシュさんもあなたのことをよく話していますよ」

シャーリー「そ、そうなの?」

CC「ええ」

CC「現状私とルルーシュさんは付き合っているわけではありません」

カレン「そうなの?」

CC「そういうことに関してかなり鈍感じゃありませんか?」

シャーリー「うっ、たしかに」

162:2012/09/12(水) 02:18:21 ID:
CC「もちろん負けるつもりはありませんし」

CC「私が有利なのも事実ですが」

CC「そのせいであなたが我慢したり諦めたりするのは何か違うと思います」

シャーリー「…」

シャーリー「優しいんですね」

CC「優しい?」

シャーリー「私のことを気遣ってくれてるんですよね…」

CC「はあ」

163:2012/09/12(水) 02:23:00 ID:
CC「あなたみたいな人を勘違い女というのですね」

シャーリー「か、勘違い?」

CC「ええ」

CC「私があなたに気を遣ってこんなことを言う意味がどこにあるんですか?」

CC「私はこのまま中途半端に火種を残すよりは」

CC「完膚無きまでに叩き潰したほうがいいと思ったからです」

CC「勝手に諦めていただけるのであればそれでもいいですが」

シャーリー「それがCCさんの本音ですか」

CC「おとなしいだけではやっていけませんよ」

CC「特に恋愛はね」

シャーリー「そうね」

164:2012/09/12(水) 02:29:51 ID:
シャーリー「わたし、あなたを見縊っていました」

シャーリー「ううん、あなたがそういう人だと思ってなかった」

CC「…幻滅しましたか?」

シャーリー「ううん、むしろ逆」

シャーリー「CCさん、わたしと友達になってくれる?」

シャーリー「あなたの挑戦状、ちゃんと受けたいから」

CC「やはり、あなたは笑っている方が魅力的ですね」

CC「よろしくお願いします」

カレン(完全に取り残されてしまった)

カレン(まあ、ここで口を挟むのも野暮だし)

カレン(黙っておこう)

165:2012/09/12(水) 02:34:54 ID:
シャーリー「それじゃあ他のみんなが来るまでお茶にしよ」

シャーリー「CCさんもルルのこと話してくれるでしょ?」

CC「まあ、そのくらいなら」

CC「怒られない範囲で、ですけどね」

シャーリー「ふふふ、楽しみだなー」

CC(ふう)

CC(なんというか、放っておけないオーラ全開の女だな)

CC(すこしやりすぎた気もするが)

CC(面倒になったらルルーシュに任せよう)

CC(ルルーシュの方はうまくいっただろうか)

172:2012/09/13(木) 01:30:43 ID:
~アパート~

CC「ただいまー」

ルルーシュ「おかえり」

CC「なんだ、先に帰っていたのか」

ルルーシュ「まあな」

ルルーシュ「お前は遅かったな、何をしていた?」

CC「気になるか?」

ルルーシュ「ああ」

CC「張り合いがないな」

CC「だが、まあいいか」

CC「学園に行ってきた」

173:2012/09/13(木) 01:35:42 ID:
ルルーシュ「ふむ」

CC「何か問題があるのか?」

ルルーシュ「いや、むしろそのまま仲を深めている方がいい」

CC「言い訳もしやすくなるからか?」

ルルーシュ「有り体に言えばな」

ルルーシュ「あとはボロが出ないように気をつけていればいい」

CC「安心しろ」

CC「最近のお前の話ばかり聞かれるからな」

CC「ありのまま話しているだけだ」

ルルーシュ「…」

CC「不都合なことは言ってないぞ?」

ルルーシュ「あ、いやすまない」

ルルーシュ「献立を考えていた」

174:2012/09/13(木) 01:39:47 ID:
CC「ん?今日はお前が作るのか?」

ルルーシュ「ああ、たまにはな」

ルルーシュ「正直今日は成功してホッとしているから」

ルルーシュ「浮かれているのかもしれない」

CC「おいおい、珍しいじゃないか」

ルルーシュ「ギアスの使用も考えていたしな」

CC「確かに使えば妙な小細工もいらないか」

ルルーシュ「だが、極力使わないでいたいからな」

CC「そうか」

175:2012/09/13(木) 01:44:17 ID:
CC「よし、やはり今日も私が作ってやろう」

ルルーシュ「ん、なぜだ?」

CC「頑張ってきたやつを労ってやらなければな」

CC「不服か?」

ルルーシュ「そういうわけではないが」

CC「ふむ」

CC「なら二人で作ろう」

CC「それでいいだろう?」

ルルーシュ「そうだな」

CC「そうと決まれば買い物に行くぞ」

ルルーシュ「食材は昨日買っていなかったか?」

CC「ふふ」

CC「特別に私の故郷の料理を食わせてやる」

176:2012/09/13(木) 01:47:08 ID:
ルルーシュ「故郷の料理か」

ルルーシュ「気になるな」

CC「ならば行くぞ!!」

ルルーシュ「おい、引っ張るな」

ルルーシュ(なんだか最近CCが明るいな)

ルルーシュ(何故だろう)

CC「ほら、早く」

ルルーシュ「分かっている」

ルルーシュ(まあいいか)

177:2012/09/13(木) 01:54:31 ID:
~食後~

CC「どうだった?」

ルルーシュ「料理か?」

CC「それ以外に何がある?」

ルルーシュ「うまかったよ」

ルルーシュ「シンプルだがいい味だ」

CC「そうだろう」

CC「昔は今のように多種多様な調味料などなかったからな」

CC「その分香辛料を生かした料理が数多く存在したんだ」

ルルーシュ「今ではその香辛料の方が手に入りにくいとはな」

CC「時代の流れとはそういうものだ」

178:2012/09/13(木) 01:55:06 ID:
CC「風呂、入るか?」

ルルーシュ「先に入っていい」

CC「…一緒にでもいいぞ?」

ルルーシュ「遠慮する」

CC「…なんだか躱し方がこなれてきていないか?」

ルルーシュ「誰かさんに鍛えられているからな」

CC「…行ってくる」

ルルーシュ「ああ、ゆっくりするといい」

179:2012/09/13(木) 02:01:44 ID:
~入浴後~

CC「おかえり」

CC「牛乳があるが、飲むか?」

ルルーシュ「ああ、頼む」

CC「ん?それは?」

ルルーシュ「特派の契約書だ」

ルルーシュ「といっても、最初は下っ端だがな」

CC「そういうのって普通は斜め読みして終わりじゃないのか?」

ルルーシュ「性分でな」

CC「ふーん」

ルルーシュ「…背中にひっつくな」

ルルーシュ「暑い」

CC「照れるな」

ルルーシュ「照れているか?」

CC「私に聞くな」

180:2012/09/13(木) 02:06:20 ID:
CC「退屈だぞ、ルルーシュ」

ルルーシュ「もう少し待て」

CC「なにか変わるのか?」

ルルーシュ「いや」

CC「むー」

ルルーシュ「退行するな」

CC「これからはどうするんだ?」

CC「私の仕事はないのか?」

181:2012/09/13(木) 02:10:25 ID:
ルルーシュ「とりあえず式典までは暇かもな」

CC「式典?」

ルルーシュ「総督就任記念式典だそうだ」

CC「総督というと」

ルルーシュ「クロヴィス・ラ・ブリタニアだ」

ルルーシュ「まず手近な皇族だからな」

ルルーシュ「情報を得るには最適だ」

CC「バレるんじゃないか?」

182:2012/09/13(木) 02:13:04 ID:
ルルーシュ「覚えているとは思えないが」

ルルーシュ「仮に覚えていたとしてもおおっぴらにはしないだろう」

ルルーシュ「ギアスを使うチャンスができていい」

CC「使うのか?」

ルルーシュ「嘘をつく可能性もあるし、穏便に済むからな」

ルルーシュ「皇族に正面から仕掛けるのは危険すぎる」

CC「なるほど」

183:2012/09/13(木) 02:21:11 ID:
CC「式典の間にことを起こすのか?」

ルルーシュ「いや、式典自体は午前中で終わる」

ルルーシュ「午後からは美術展に変わるらしい」

CC「美術展?」

ルルーシュ「クロヴィスの趣味だ」

ルルーシュ「とにかく美術展のあいだは警備もゆるい」

ルルーシュ「特派の所属になったことだし挨拶でもなんでも理由をつけて会いに行けばいい」

CC「私の仕事は?」

ルルーシュ「…ないな」

CC「え?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「お前も来るか?美術展」

CC「…」

ルルーシュ「…」

184:2012/09/13(木) 02:28:29 ID:
ルルーシュ「拗ねたのか?」

CC「すねてない」

ルルーシュ「ふう、仕方ない」

ルルーシュ「じゃあ少し頼みたいことがある」

CC「なんだ?」

ルルーシュ「例のレジスタンスの件だ」

ルルーシュ「奴らを使える駒にしたい」

CC「それで?」

ルルーシュ「式典の後、お前は俺とクロヴィスに面会する」

CC「理由は?」

ルルーシュ「女連れのほうが警戒されないだろう?」

CC「…まあいいだろう」

CC「その後はどうするんだ?」

185:2012/09/13(木) 02:32:56 ID:
ルルーシュ「お前には疑似餌になってもらう」

ルルーシュ「具体的には後で指示するが」

ルルーシュ「レジスタンスにお前を救出させる」

CC「私をパイプ役にするわけだ」

ルルーシュ「一応計画はある」

ルルーシュ「まずはCCにレジスタンスの構成員を把握してもらいたい」

CC「…まあいいだろう」

ルルーシュ「機嫌は直ったか?」

CC「子供扱いするな」

186:2012/09/13(木) 02:40:32 ID:
ルルーシュ「しかし、自分から働きたがるとは」

ルルーシュ「何かあったのか?」

ルルーシュ「むしろ嬉々としてサボるイメージだったんだが」

CC「そういわれると、よくわからん」

CC「だが、共犯である以上ただの重荷になるのはゴメンだからな」

ルルーシュ「心境の変化か」

CC「調子が狂っているのは事実だな」

CC「あまりに平和すぎる」

ルルーシュ「すまないな」

ルルーシュ「だがな、CC」

ルルーシュ「俺はできることなら平和に進めていくつもりだ」

ルルーシュ「犠牲は少ないほうがいい」

CC「分かっているさ」

CC「なんだか長く生きてきて張りっぱなしだった緊張の糸が緩んだような感じがしただけだ」

187:2012/09/13(木) 02:41:54 ID:
ルルーシュ「…」

CC「契約書。読み終わったか?」

ルルーシュ「ああ」

CC「ならもう寝よう」

ルルーシュ「そうだな」

188:2012/09/13(木) 02:45:08 ID:
CC「…ルルーシュ、もう寝たか?」

ルルーシュ「いや」

CC「そうか」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「どうしたんだ?」

CC「なんだかもやもやするんだ」

CC「懐かしいような、そうでもないような」

CC「そんな感覚だ」

ルルーシュ「…」

CC「…」

CC「無言で何をする」

ルルーシュ「手持ち無沙汰だったからな」

CC「暑い」

ルルーシュ「そうか?」

189:2012/09/13(木) 02:47:56 ID:
CC「抱きつかれている方はな」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「やめるか?」

CC「今更動くのも面倒だ」

CC「このままでいい」

ルルーシュ「…」

CC「…」

ルルーシュ「まだもやもやするか?」

CC「…不思議としないな」

ルルーシュ「そうか」

190:2012/09/13(木) 02:49:42 ID:
CC「…なあルルーシュ」

ルルーシュ「もう寝ろ」

ルルーシュ「話なら明日聞く」

CC「…そうしよう」

ルルーシュ「…おやすみ」

CC「ああ、おやすみルルーシュ」

200:2012/09/16(日) 01:04:26 ID:
~アパート~

ルルーシュ「…」

CC「…」

CC「式典明後日だな」

ルルーシュ「ああ」

CC「準備とやらはいいのか?」

ルルーシュ「お膳立ては済ませてあるさ」

ルルーシュ「あとはお前がうまく逃げ回ればいい」

CC「なんだその大雑把な計画は」

ルルーシュ「実際一番簡単なんでな」

ルルーシュ「奴らも自分たちの縄張りを荒らされれば反抗してくるだろう」

ルルーシュ「心配しなくてもあ失敗はありえん」

CC「…そうか」

201:2012/09/16(日) 01:11:31 ID:
CC「なら今は何をしているんだ?」

ルルーシュ「特派の仕事だ」

ルルーシュ「といっても、今はまだデータの整理をするだけだがな」

CC「…それはいつ終わる?」

ルルーシュ「なんだ、暇なのか」

CC「あまりに暇すぎて掃除洗濯夕食の準備まで終わっている」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「…」

CC「おい、どうした」

ルルーシュ「いや、お前本当はハイスペックだったんだな」

CC「ふふっ今更気付いたか」

ルルーシュ「ああ」

CC「…」

ルルーシュ「…」

202:2012/09/16(日) 01:15:51 ID:
ルルーシュ「よし、少しは報いなければな」

CC「突然なんだ」

ルルーシュ「考えてみれば洋服の種類もそう多くはない」

ルルーシュ「式典用のも含めて何着か買いに行こう」

CC「私のをか?」

ルルーシュ「俺には制服が支給されているからな」

ルルーシュ「美術展も初日は上流階級ばかりやってくるだろうからな」

ルルーシュ「それなりの格好が求められる」

CC「…なら買いに行くか」

ルルーシュ「ん?不服か?」

CC「素直にプレゼントと言えないのかと思ってな」

203:2012/09/16(日) 01:19:21 ID:
ルルーシュ「ふむ」

CC「…」

ルルーシュ「…」

CC「…なんとか言え」

ルルーシュ「とにかく行こう」

CC「…この◯◯坊やが!!」

ルルーシュ「ふはははは」

CC「笑ってごまかそうとするな!!」

204:2012/09/16(日) 01:27:41 ID:
~高級服飾品店~

CC「おい、本当にここでいいのか?」

ルルーシュ「ああ」

CC「すごく高そうだぞ」

ルルーシュ「すごく高いからな」

CC「…」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「これからも何度も使うだろう」

ルルーシュ「たしかに手痛い出費にはなるが」

ルルーシュ「貴族連中は身につけているもので人間を判断するようなやつらばかりだ」

ルルーシュ「ケチケチするのは本末転倒というものだろう」

CC「…そういうものか」

205:2012/09/16(日) 01:38:52 ID:
ルルーシュ「どうした?遠慮なんてらしくない」

CC「今は私が家計を預かっているんだ」

CC「当然気にする」

ルルーシュ「まだ資金はあるはずだが?」

CC「あれはお前のものだろう」

CC「なのに、お前はほとんど自分のために使っていないじゃないか」

ルルーシュ「…CC」

ルルーシュ「お前は勘違いしているぞ」

ルルーシュ「俺は今現在も自分の望みのために行動している」

ルルーシュ「お前に服を買うのもその一環だ」

ルルーシュ「気に病むことなど何もない」

CC「…」

店員(あのバカップルさっさと入ってこないかなー)

206:2012/09/16(日) 01:47:40 ID:
ルルーシュ「ああもう面倒くさい」

ルルーシュ「さっさと来い」

CC「何をする」

ルルーシュ「お前がしおらしいと調子が狂う」

ルルーシュ「似合うものを見立ててやる」

ルルーシュ「お前はただ着ればいい」

CC「身勝手だな」

ルルーシュ「男に身勝手をさせるのが女の仕事だ」

CC「…つくづく帝王気質だな」

ルルーシュ「その通りだ」

ルルーシュ「哀れなCCは従うしかない」

CC「…不器用め」

俺(あー彼女ほしー)

207:2012/09/16(日) 02:11:51 ID:
~試着~

CC「…」

ルルーシュ「うむ、似合うな」

CC「…」

ルルーシュ「…なんだ、気に入らないか?」

CC「少し少女趣味じゃないか?」

CC「フリルも多い」

ルルーシュ「お前は美人タイプだからな」

ルルーシュ「おい、どうしたへたりこんで」

CC「少々不意打ちをくらってな」

CC「続けろ」

212:2012/09/17(月) 00:31:10 ID:
ルルーシュ「?まあいい」

ルルーシュ「とにかく、そんなお前がエレガント系の服装をしてみろ」

ルルーシュ「一気に気取った態度が鼻につく」

ルルーシュ「ダンスパーティーのような飾った場でもない限り周囲から浮いてしまう」

ルルーシュ「むしろ少し幼さを印象づけるようにして」

ルルーシュ「容姿のアクセントにする方がずっと映える」

CC「やけに語るな」

ルルーシュ「…ナナリーはあまりドレスを着たがらなかったしな」

CC「その分を私で発散しようということか?」

ルルーシュ「それはお前に失礼になるだろう」

213:2012/09/17(月) 00:33:19 ID:
CC「鈍感王でもそのくらい気を遣うか」

ルルーシュ「少なくとも誰かにものを贈る時に他のことを考えるほど」

ルルーシュ「俺は失礼でも無粋でもない」

ルルーシュ「たとえそれがナナリーのことであってもな」

CC「変なところで生真面目なやつだな」

ルルーシュ「これが誠実さというものだ」

214:2012/09/17(月) 00:35:47 ID:
咲世子「じー」

咲世子「始まったばかりですが>>1様のトイレタイムです」

咲世子「しばしお待ちを」

店員「何かお探しですかー?」

咲世子「Just Looking」

店員「…」

215:2012/09/17(月) 00:57:36 ID:
CC「だがまあ、確かに良いものだ」

ルルーシュ「俺に不可能はない」

CC「いや、意味がわからんぞ」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「俺に不可能は」

CC「勢いで乗り切ろうとするんじゃない」

ルルーシュ「よし、次は普段着を選ぶぞ」

ルルーシュ「さあ、早く着替えろCC」

CC(コイツも少しは浮かれているんだろうか?)

216:2012/09/17(月) 01:19:39 ID:
~買い物終了~

CC「…」

ルルーシュ「…」

CC「買いすぎたな」

ルルーシュ「途中から目的をわすれていたな」

CC「これも私の美貌がなせる業か」

ルルーシュ「…」

CC「このまま流すつもりか?」

ルルーシュ「あながち間違いではないかもしれない」

CC「んあ」

ルルーシュ「ふっ」

217:2012/09/17(月) 01:25:34 ID:
CC「ほう」

CC「この私をからかうとはいい度胸だ」

ルルーシュ「そうカッカするな」

CC「ふん」

ルルーシュ「さて、うちに帰るか」

CC「…」

ルルーシュ「はあ」

ルルーシュ「悪かった」

CC「うん」

218:2012/09/17(月) 01:34:46 ID:
~帰宅~

ルルーシュ「ただいま」

CC「おかえり」

CC「ただいま」

ルルーシュ「おかえり」

CC「まずは片付けないとな」

ルルーシュ「俺がやっておく」

ルルーシュ「先に風呂の用意を頼む」

CC「…たしかに汗をかいてしまったな」

CC「それでは役割分担だ」

219:2012/09/17(月) 01:49:47 ID:
~風呂用意完了~

CC「沸いたぞ」

ルルーシュ「先に入るか?」

CC「んー」

CC「よし、どうせなら一緒に入るか」

ルルーシュ「…何を言い出すんだ」

CC「まあまあまあ」

ルルーシュ「おい、ひっぱるな、やめろ!!」

229:2012/09/18(火) 01:23:06 ID:
~お風呂~

CC「おい、なぜ背中を向けるんだルルーシュ」

ルルーシュ「…」

CC「浴槽に浸かってないで、身体を洗うべきだろう」

ルルーシュ「…」

CC「シャワーだけでは汚れが」

ルルーシュ「ああもう黙っていろ!!」

CC「何がそんなに気に食わないんだ?」

230:2012/09/18(火) 01:27:00 ID:
ルルーシュ「今日購入したものに水着があっただろう」

ルルーシュ「白地のビキニにグリーンのアクセント」

ルルーシュ「パレオ付きの爽やか仕様」

ルルーシュ「俺はお前がそれを着てくるものだと思っていた」

CC「やけにあっさり風呂入るなと思ったが、そういうことだったのか」

ルルーシュ「だが、お前はなんだ」

ルルーシュ「俺だって海パンを履いているのに」

ルルーシュ「何事もないように堂々と入ってきて」

ルルーシュ「もう少しで直視だぞ直視!!」

CC「別に見ればよかったじゃないか」

231:2012/09/18(火) 01:30:55 ID:
ルルーシュ「それはなんかこう、違うだろ」

ルルーシュ「恥じらいとかドキドキとか」

ルルーシュ「そういうのはどうした」

CC「別に見られて困るほど私は肉体にコンプレックスなど抱いていない」

ルルーシュ「…何でそんなにあっさりしているんだ」

CC「ふむ」

CC「今お前」

CC「ほかの人間にも見せたことがあるからなれているのか?」

CC「と邪推したな?」

232:2012/09/18(火) 01:36:21 ID:
ルルーシュ「…」

ルルーシュ「そんなことは」

CC「心配しなくても、そういうことはしていない」

CC「確かに私は永くこの世に存在しているが」

CC「少なくとも身体を売るような真似はしていない」

CC「だから嫉妬するな」

ルルーシュ「嫉妬なんてしていない」

CC「ふふ」

235:2012/09/18(火) 01:51:57 ID:
ルルーシュ「だが、それならば何故そんなに平然としていられるんだ」

CC「まあそうだな」

CC「強いて言うなら、お前を信じているから、かな」

ルルーシュ「どういうことだ?」

236:2012/09/18(火) 01:55:57 ID:
CC「少なくとも私はお前のことが嫌いじゃないということさ」

ルルーシュ「…納得いかん」

CC「男にはわかるまいよ」

ルルーシュ「そういうものか?」

CC「そういうものさ」

CC「さあ、そうこうするうちに私は洗い終わってしまったぞ」

CC「ルルーシュ、お前も洗ってやろう」

ルルーシュ「断る」

ルルーシュ「用が済んだのならさっさと出て行け」

237:2012/09/18(火) 01:59:53 ID:
CC「つれないやつだ」

CC「さが、今回私は秘密兵器を用意した」

ルルーシュ「…?」

CC「こいつをくらえ」

ルルーシュ「な、なんだ!?」

CC「ふふ、目隠しだ」

CC「見えなければ問題ない」

CC「未成年にも優しいだろう?」

ルルーシュ(なにか当たってる、背中に、)

ルルーシュ(うおおおおおお)

ルルーシュ(シャルルシャルルシャルル)

CC「ん、おとなしくなったな」

CC「よし」

238:2012/09/18(火) 02:02:45 ID:
ルルーシュ「…はっ」

CC「ん、どうした?」

ルルーシュ「どうやら悪い夢を見ていたようだ」

CC「それは災難だったな」

ルルーシュ「ところで何故真っ暗なんだ?」

CC「…」

CC「現実逃避はやめるんだな」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「何故俺は浴槽から上がっている?」

239:2012/09/18(火) 02:06:36 ID:
CC「お前はもっと肉を食うべきだな」

CC「軽すぎる」

ルルーシュ「お前が運んだのか?」

CC「抱え上げただけだ」

ルルーシュ「抱え」

ルルーシュ「…」

CC「どうした?」

ルルーシュ「静かにしてくれ、今宇宙について考察しているんだ」

CC「そうか」

CC「しかし、もやしとはいえ男か」

CC「背中が広いな」

ルルーシュ「ぶふぅ」

240:2012/09/18(火) 02:13:31 ID:
CC「やはり裸の付き合いというものは大切だからな」

CC「しっかり洗ってやる」

ルルーシュ(もう諦めよう)

CC「ほら、前も洗ってやる」

ルルーシュ「好きにすればいいさ」

CC「そう捨て鉢になるな」

CC「海パンまでとってないだろ?」

ルルーシュ「くれてやろうか?」

CC「いずれ、な」

ルルーシュ「ぶふぅ」

241:2012/09/18(火) 02:19:47 ID:
CC「ははは、今日のお前はからかい甲斐があるな」

ルルーシュ「…」

CC「前は移動して洗うか?後ろから手を伸ばすか?」

ルルーシュ「移動しろ」

CC「仕方ないな」

242:2012/09/18(火) 02:20:21 ID:
~ルルーシュはぴかぴかになった~

CC「ふむ、やりとげたな」

ルルーシュ(下は自分で洗ったからな)

CC「しかし、おとなしかったな」

CC「目隠しをとって出るというのもアリだったんじゃないか?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「こんな形で見たくはない」

CC「…」

ルルーシュ「背中を叩くな、痛い」

CC「…うるさい」

ルルーシュ「まあいい」

ルルーシュ「終わったのならもう出よう」

243:2012/09/18(火) 02:21:15 ID:
CC「浸からないのか?」

ルルーシュ「もう浸かった」

CC「…ここまできたら最後まで付き合え」

ルルーシュ「…」

CC「…」

ルルーシュ「嫌だ、無理だ!!」

CC「お前に拒否権はない!!」

244:2012/09/18(火) 02:25:25 ID:
CC「ふふ、さすがに狭いな」

ルルーシュ「…」

CC「向かい合うのは少々照れるな」

ルルーシュ「嘘を付け、半笑いじゃないか」

CC「ふふ、間抜けな姿だな、ルルーシュ」

ルルーシュ「くっ」

CC「目隠しを取ればあられもない私の姿とご対面だぞ?」

ルルーシュ「断る」

CC「そうか」

ルルーシュ「…」

CC「…」

245:2012/09/18(火) 02:28:03 ID:
CC「なあルルーシュ」

ルルーシュ「なんだ?」

CC「少しくらいなら、本当に見てもいいぞ?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「別にいい」

CC「そうか」

ルルーシュ「気に障ったか?」

CC「少しな」

247:2012/09/18(火) 02:30:32 ID:
ルルーシュ「…」

ルルーシュ「お前に魅力がないと言っているわけではない」

CC「…」

ルルーシュ「今はまだやるべきことがたくさんある」

ルルーシュ「他のことにうつつを抜かしてはいられない」

CC「…」

ルルーシュ「…」

CC「えい」

248:2012/09/18(火) 02:35:04 ID:
ルルーシュ「な、何を」

CC「抱きついていれば目隠しがなくても大丈夫だろう?」

ルルーシュ(いや、その理屈はおかしい)

CC「ルルーシュ」

CC「いざという時は私を使え」

ルルーシュ「は?」

CC「私は不死身だ」

CC「駒としては使いやすいだろう?」

ルルーシュ「心配しなくても、必要なところできちんと働いてもらう」

CC「私は今日、少し不安だった」

ルルーシュ「何故だ?」

249:2012/09/18(火) 02:38:41 ID:
CC「今の生活は」

CC「正直に言って楽しい」

CC「ギアスのことなど忘れてしまいそうになるほどに」

CC「だから、確認しておきたくなったんだ」

CC「私はお前の共犯者だ」

CC「お互いの目的を遂げるためには、非情になる必要も出てくる」

CC「それを言っておきたかった」

ルルーシュ「…」

250:2012/09/18(火) 02:43:28 ID:
CC「ひゃ」

CC「きゅ、急に抱きしめるな」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「そのままでいい」

ルルーシュ「今の生活を楽しんでも」

ルルーシュ「ギアスのことを忘れても」

CC「そういうわけには」

ルルーシュ「俺たちは共犯者なんだろ?」

ルルーシュ「困難や悩みは分担しなければな」

CC「…」

251:2012/09/18(火) 02:43:49 ID:
CC「もうすこし、このままでいいか?」

ルルーシュ「好きにすればいい」

CC「…」

CC「お前は優しいな」

ルルーシュ「そうかもな」

CC「…」

CC「ばか」

252:2012/09/18(火) 02:47:13 ID:
~ベッドルーム~

CC「のぼせた」

ルルーシュ「そりゃああれだけ風呂に入っていればな」

CC「お前は平気なのか?」

ルルーシュ「平気じゃないから寝転んでいるんだ」

CC「私も混ざろう」

ルルーシュ「そうか」

CC「…」

CC「風が来ない」

CC「私も扇げ、うちわはそれしかないんだ」

ルルーシュ「仕方ないな」

ルルーシュ「これでいいか?」

CC「うむ、良好だ」

253:2012/09/18(火) 02:50:34 ID:
ルルーシュ「式典の日は、よろしく頼むぞ」

CC「誰にものを言っている?」

CC「私はCCだぞ?」

ルルーシュ「そうだったな」

CC「涼しいなー」

ルルーシュ「疲れてきた」

CC「もう少し頑張れ」

254:2012/09/18(火) 02:55:28 ID:
ルルーシュ「…」

CC「…」

ルルーシュ「そろそろ夕食の用意をしなければ」

CC「手伝おう」

ルルーシュ「当然だ」

CC「ふふ」

ルルーシュ「さて、では先に行くぞ」

CC「私は散らかったタオルを片付けてからだな」

ルルーシュ「頼んだぞ」

CC「ああ」

255:2012/09/18(火) 03:00:04 ID:
CC(何だろうな)

CC(ギアスの呪いに囚われてから)

CC(辛いことばかりだと思っていたが)

ルルーシュ「おいCC、早くしろ」

CC(悪くないじゃないか)

CC「急かすな、今行く」

CC(これもお前のおかげだな)

CC(今度はもう少しサービスしてやろうか)

CC(…)

CC(まあ、また後で考えよう)

263:2012/09/19(水) 01:41:21 ID:
~式典当日~

スザク「おーいルルーシュー」

ルルーシュ「やっと来たか」

スザク「あはは、寝坊しちゃって」

ルルーシュ「まったく、たるんでいるからそんなミスをするんだ」

スザク「朝から辛辣だね」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「すまない、少しばかり手違いがあってな」

スザク「CCさんのことかい?」

ルルーシュ「聞いたのか?」

スザク「先にロイドさんに会ってきたから」

ルルーシュ「そうか」

264:2012/09/19(水) 01:47:53 ID:
スザク「君がトレーラー前で仏頂面してるって笑ってたよ」

ルルーシュ「…あの人は…」

ルルーシュ「それで?俺に何か用か?」

スザク「ううん、一応見に来ただけだよ」

スザク「でも、別にすることもないみたいだね」

ルルーシュ「セシルさんが暴走しているから、近付くのは危険だ」

ルルーシュ「クロヴィス殿下に謁見するんだろう?」

スザク「特派も総督管轄に入ってるからね」

スザク「まぁ挨拶するだけさ」

266:2012/09/19(水) 01:50:10 ID:
スザク「それより、ルルーシュは大丈夫なのかい?」

スザク「皇族に会うなんて」

ルルーシュ「俺は幼い頃からこちらに移ってきているし」

ルルーシュ「覚えていないだろう」

スザク「そうだといいけど」

セシル「おまたせー」

267:2012/09/19(水) 01:53:55 ID:
セシル「久々に頑張っちゃいました」

スザク「セシルさん、おはようございます」

セシル「あら、スザクくんも来てたのね」

セシル「遅刻は厳禁ですよ」

スザク「以後、気を付けます」

セシル「よろしい」

セシル「さあ、CCさん、ルルーシュ君にお披露目しないと」

268:2012/09/19(水) 01:58:41 ID:
CC「…」

スザク「これは…」

セシル「せっかく美人さんなのにすっぴんなんてもったいないし」

セシル「特派は男性ばかりで飾りがいがなくてねー」

CC「…」

ルルーシュ「…」

CC「どうだ?」

ルルーシュ「…」

スザク「聞いてませんよ、あの二人」

セシル「少し放っておいてあげましょう」

セシル「さ、退散退散」

スザク「ルルーシュー、遅れないようにしなよー」

269:2012/09/19(水) 02:04:22 ID:
CC「褒めてもいいぞ」

ルルーシュ「今言葉を選んでいるところだ」

CC「なら早くするといい」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「似合うじゃないか」

CC「2点だな」

CC「だが、まあ許してやる」

ルルーシュ「化粧道具も買うか?」

CC「セシルが分けてくれると言っていた」

CC「足りなくなってからでいい」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「たまにはそういう格好も見たいものだ」

CC「気が向いたらしてやろう」

ルルーシュ「さて、会場に向かおうか」

270:2012/09/19(水) 02:08:44 ID:
CC「…」

ルルーシュ「どうして手を突き出しているんだ?」

CC「こういう時にエスコートするのが男の甲斐性だろう?」

ルルーシュ「仕方ないな」

CC「ひねくれ者め」

ルルーシュ「何とでも言え」

ルルーシュ「これでいいだろう、さあ行くぞ」

CC「ふふ、いい気分だ」

ルルーシュ「それは良かったな」

271:2012/09/19(水) 02:17:22 ID:
~会場~

司会「それではこれより」

司会「クロヴィス殿下総督就任記念式典を開催致します」

司会「まずは開式にあたり、著名人によるお祝いの言葉が寄せられて…」

CC(…落ち着かない)

ルルーシュ(じっとしていろ)

ルルーシュ(この式が終われば、クロヴィスに接触するチャンスがあるはずだ)

ルルーシュ(それまではおとなしく待つしかない)

CC(だって、周りは軍服ばかりなんだぞ)

ルルーシュ(確かに少し浮いているが)

ルルーシュ(堂々としていればいい)

CC(意外と難しいんだぞ、割り切るのは)

272:2012/09/19(水) 02:18:25 ID:
セシル(お二人とも、静かにしていてくださいね)

CC(す、すまない)

ルルーシュ(すみません)

セシル(分かればよろしい)

司会「続いては…」

273:2012/09/19(水) 02:21:21 ID:
~式典終了~

CC「…」

ルルーシュ「ご苦労だった」

CC「昔を思い出してしまった」

ルルーシュ「以前にもこんなことがあったのか?」

CC「迫害など、いつでもあるものだよ」

ルルーシュ「大げさじゃないか?」

CC「…」

CC「そうだな」

CC「トラウマが刺激されただけだ」

ルルーシュ「まあ、無理はするな」

CC「そうさせてもらうよ」

274:2012/09/19(水) 02:26:54 ID:
スザク「二人とも、そろそろ殿下に挨拶しに行くよ」

CC「私も一緒でいいのですか?」

ルルーシュ(神速の猫かぶりか)

スザク「特派は本当の意味ではクロヴィス殿下の管轄じゃないし」

スザク「ロイドさんが面白がっているから、大丈夫じゃないかな」

CC「滅多にできない経験ですし、ありがたいです」

スザク「お礼なら直接言ってみるといいよ」

スザク「多分聞き流されちゃうけど」

ルルーシュ「スザク、時間はいいのか?」

スザク「おっと、そうだった」

スザク「はやくロイドさんたちに合流しないと」

CC「それでは行きましょうか」

275:2012/09/19(水) 02:34:39 ID:
~総督室~

ロイド「特別派遣教導技術部を代表いたしまして」

ロイド「殿下の就任を心よりお祝い申し上げます」

スザク(ロイドさんがまともに見える)

セシル(こういう時だけね)

クロヴィス「ありがとう」

クロヴィス「お前たちも兄上の顔に泥を塗ることのないよう」

クロヴィス「精一杯務めるといい」

ロイド「万事、心得ております」

クロヴィス「そういえば、新たに人を入れたと報告があったな」

ロイド「はい」

ロイド「ルルーシュ・ランペルージです」

クロヴィス「…ルルーシュ?」

ルルーシュ(気づいたか?)

276:2012/09/19(水) 02:40:09 ID:
ロイド「どうかされましたか?」

クロヴィス「…」

ルルーシュ「私が、何か?」

クロヴィス「いや、私の思い違いだ、気にしないでくれ」

ルルーシュ(やはり、覚えてはいないか)

クロヴィス「それよりそこの女」

CC「はい」

クロヴィス「今度絵のモデルをやってみないか?」

CC「…私でよろしいのですか?」

クロヴィス「ああ、考えておくといい」

CC「もったいないお言葉です」

クロヴィス「引き止めてすまない」

クロヴィス「次がつかえる、ご苦労であった」

ロイド「それでは失礼いたします」

277:2012/09/19(水) 02:43:14 ID:
ロイド「ふー」

ロイド「頭が悪くなるかと思ったよ」

セシル「お疲れ様でした」

ロイド「ありがと」

スザク「ルルーシュたちは美術展を見ていくんだっけ?」

ルルーシュ「そのつもりだ」

ロイド「いってらっしゃーい」

セシル「後始末は私たちでやっておくから」

セシル「CCさんによろしく伝えておいてね」

ルルーシュ「ありがとうございます」

278:2012/09/19(水) 02:48:34 ID:
CC「もういいのか?」

ルルーシュ「ああ、行動を起こすぞ」

CC「まずはクロヴィスか」

ルルーシュ「タイミングを見計らって総督室に入る」

ルルーシュ「CCのモデルの件もある、これは利用できそうだ」

CC「では、さっさと行こうか」

ルルーシュ「そうだな」

ルルーシュ「手がかりを掴めるといいが」

CC「それは分からんが」

CC「事態は進行するだろう」

CC「今は行動あるのみだ」

287:2012/09/20(木) 01:45:50 ID:
~総督室前~

CC「警備がいるかと思っていたが」

ルルーシュ「今ここにいる人間は厳正にIDチェックされているからな」

ルルーシュ「それにクロヴィスはそういう闇事には特に疎い」

CC「まあ、こちらも楽でいいが」

CC「拍子抜けだな」

ルルーシュ「とりあえず中に入ろう」

ルルーシュ「要件はすぐに済む」

288:2012/09/20(木) 01:54:01 ID:
~同室内~

クロヴィス「ん、君は特派の…」

ルルーシュ「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる」

ルルーシュ「私の質問に偽りなく答えよ!!」


キュイィィィィイン


クロヴィス「…」

クロヴィス「ああ、分かった」

CC(本当に警戒心というものがないのか)

CC(道端でも攫えそうなやつだ)

ルルーシュ「マリアンヌ妃の死について、何を知っている」

クロヴィス「マリアンヌ様は優しいお方だった」

クロヴィス「訃報を聞いたときは心を痛めたものだ」

ルルーシュ「実行犯等については?」

クロヴィス「何も知らない」

289:2012/09/20(木) 01:58:28 ID:
クロヴィス「当時の警備責任者はコーネリア姉さまだった」

クロヴィス「私が知っているのはその程度だ」

ルルーシュ「コーネリアが…」

ルルーシュ「CC、帰るぞ」

CC「こんな質問だけでいいのか?」

CC「てっきり何かするものかと」

ルルーシュ「こいつは小物だ」

ルルーシュ「だが悪い奴じゃない」

ルルーシュ「俺としてはコーネリアの情報だけで十分満足している」

ルルーシュ「手を下したい人間がいるとすれば、母上を殺した奴とシャルルくらいだ」

ルルーシュ「それに、クロヴィスにはまだ利用価値がある」

290:2012/09/20(木) 02:00:31 ID:
CC「利用価値?」

CC「ギアスも使ってしまったのにか?」

ルルーシュ「後で教えてやる」

ルルーシュ「クロヴィスが正気に戻る前にここを立ち去ったほうがいい」

CC「分かった」

CC(というか、私は必要だったか?)

291:2012/09/20(木) 02:06:38 ID:
~美術展会場廊下~

ルルーシュ「ここまでくればいいだろう」

CC「別にどこまでだって、クロヴィスはさっきのことを覚えていないのだから同じだろう」

ルルーシュ「万が一ということもある」

ルルーシュ「ギアスを打ち破る精神力を持ち合わせた人間もいるかもしれない」

CC「あいつがか?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「無いな」

CC「そうだろう」

ルルーシュ「まあいい」

ルルーシュ「あそこは総督のプライバシーがどうとかで監視カメラすら設置されていない」

ルルーシュ「何か追及されることはないだろう」

292:2012/09/20(木) 02:14:42 ID:
CC「それではさっきの話の続きといこうじゃないか」

ルルーシュ「そうだな」

CC「さしあたりあの木陰のベンチでいいだろう」

CC「人も少ないし」

CC「誰かが来てもごまかしやすい」

ルルーシュ「そうだな」


~移動~


CC「それで?」

CC「あいつの利用価値とは?」

293:2012/09/20(木) 02:18:32 ID:
ルルーシュ「その前に、今日のことを話しておく必要がある」

CC「今日?」

ルルーシュ「この日のために軍の勤務データからゲットーの警備シフト表を手に入れた」

CC「…よく手に入ったな」

ルルーシュ「そんな組織も内部からの工作には弱いということさ」

ルルーシュ「そのうち19:00から20:00までの一時間」

ルルーシュ「新宿ゲットーの警備は一時的にナイトメア二機のみになる」

CC「それがどうした?」

294:2012/09/20(木) 02:25:18 ID:
ルルーシュ「ナイトメアは確かに破壊活動等において他兵器を大きく上回る性能を持つ」

ルルーシュ「しかし、ゲットーのように入り組んだ構造体や瓦礫に覆われた地形では」

ルルーシュ「機動性が大きく損なわれる」

ルルーシュ「つまり、警備が十分に行えない、ということだ」

ルルーシュ「さらに、以前お前に頼んでいたレジスタンスの調査で」

ルルーシュ「活動周期はこういった時間を狙っている可能性が非常に高い」

CC「根拠は?」

295:2012/09/20(木) 02:29:44 ID:
ルルーシュ「お前の報告と、軍の兵器補給の状況を照らし合わせると」

ルルーシュ「レジスタンスによる被害はナイトメアに集中している」

ルルーシュ「おそらく向こうには地形に慣れたパイロットがいるのだろう」

ルルーシュ「戦略はなっていないが、戦術はそこそこといったところだ」

ルルーシュ「規模のおかげで大事にはなっていないがな」

CC「つまり、そいつらの活動するであろう時間を見計らって」

CC「私を囮として投げ込もうというわけだ」

296:2012/09/20(木) 02:37:06 ID:
ルルーシュ「設定は用意しておいた」

ルルーシュ「データはこの音楽プレーヤーの中に入れてある」

ルルーシュ「後で確認しておいてくれ」

CC「分かった」

ルルーシュ「それと、これも持っておけ」

CC「無線機か?」

ルルーシュ「かなり小型だからロケットにしてみた」

ルルーシュ「カメラと集音器も内蔵されている」

CC「お前が作ったのか?」

ルルーシュ「埋め込んだのは俺だ」

CC「マメなやつだな」

ルルーシュ「褒め言葉として受け取っておこう」

298:2012/09/20(木) 02:40:22 ID:
ルルーシュ「イヤホンは耳に貼るタイプだ」

ルルーシュ「まずバレないだろう」

CC「随時指示を出すということか」

ルルーシュ「俺が直接会いに行くわけにはいかないからな」

ルルーシュ「だが、CCの仕事のあとは俺がしなければならないことだらけだ」

CC「クロヴィスのことにつながるのか」

ルルーシュ「その通りだ」

299:2012/09/20(木) 02:46:13 ID:
ルルーシュ「もともとクロヴィスは政治にも軍事にも秀でてはいない」

ルルーシュ「そんなヤツのお膝元でテロが乱発すれば」

ルルーシュ「必ず別の総督が派遣される」

CC「記念式典もしたのにな」

ルルーシュ「クロヴィスの代わりに誰が来るかだが」

ルルーシュ「ほぼ間違いなく、来るのはコーネリアだ」

CC「何故だ?」

ルルーシュ「コーネリア率いるグラストンナイツは戦いに特化した部隊だ」

ルルーシュ「日本はエリアの中でも辺境部、好き好んで来たがる帰属は少ないだろう」

ルルーシュ「コーネリアは任務を終えてブリタニアに帰国したと報道されている」

ルルーシュ「出張ってくるのは明らかだ」

CC「別の人間が来たら?」

300:2012/09/20(木) 02:52:03 ID:
ルルーシュ「その時はまた別の策を練るしかない」

ルルーシュ「もともとクロヴィスが何も知らないのは予測していた」

CC「だからレジスタンスの動向を探らせたんだな?」

ルルーシュ「ああ」

ルルーシュ「当面の急務はレジスタンスを動かせるようになることだな」

CC「あてはあるのか?」

ルルーシュ「リーダーになるしかないだろう」

CC「ブリタニア人のお前がか?」

ルルーシュ「姿を見せなければならないわけではないし」

ルルーシュ「俺と分からないように変装でもすればいい」

ルルーシュ「自作自演で信頼を得る方向にすすめる」

CC「まあ軍の動きはある程度把握できるからな」

301:2012/09/20(木) 02:56:31 ID:
ルルーシュ「とにかく、今日の作戦は非常に重要だということを理解して欲しい」

CC「今後に関わってくるからな」

CC「やりがいがあるじゃないか」

ルルーシュ「例によってフォローはする」

ルルーシュ「気負わずに実行してくれ」

CC「了解した」

ルルーシュ「よし」

ルルーシュ「それでは、美術展でも見て回るか」

CC「…」

CC「は?」

302:2012/09/20(木) 03:00:38 ID:
ルルーシュ「何を驚いている?」

CC「いや、だって」

ルルーシュ「どのみちまだ随分時間がある」

ルルーシュ「それに、一緒に見て回ると約束しただろう」

CC「覚えていたのか?」

ルルーシュ「当然だ」

ルルーシュ「ほら、前報酬としてエスコートしてやろう」

ルルーシュ「構わないな?」

CC「…」

CC「まったく、大した奴だよお前は」

ルルーシュ「今更気付いたか」

ルルーシュ「さ、手を出せ」

CC「よろしく頼んだ、王子様」

ルルーシュ「ふっ、任せておけ」

311:2012/09/21(金) 02:08:20 ID:
~シンジュクゲットー~

CC「ルルーシュ、聞こえるか?」

ルルーシュ「ああ、良好だ」

ルルーシュ「行動はモニターしている」

ルルーシュ「あとは予定通りに」

CC「分かった」

312:2012/09/21(金) 02:08:45 ID:
ルルーシュ「…」

ルルーシュ「始めるか」

ルルーシュ『シンジュクゲットーを警邏中のナイトメア、応答せよ』

警備兵『こちらサザーランド01、どうした?』

ルルーシュ『軍の研究機密が漏洩した可能性がある』

ルルーシュ『犯人と思しき人物がそちらに逃げ込んだとの情報が入った』

ルルーシュ『発見次第拘束されたし』

CC(サザーランドの無線周波数も調べたのか?)

ルルーシュ(これは超短波で送りつけているだけだ)

ルルーシュ(あいつらにしか届かない信号だ)

313:2012/09/21(金) 02:12:00 ID:
警備兵『容疑者の特徴は?』

ルルーシュ『黒髪のnイレヴンの女だ』

警備兵『了解、発見次第拘束する』

ルルーシュ「…よし」

ルルーシュ「第一段階クリア、だな」

ルルーシュ「続いては、こちらか」

314:2012/09/21(金) 02:24:31 ID:
ルルーシュ《シンジュクゲットーの住人に告ぐ》

ルルーシュ《私の通信を聞いたものは返事をいただきたい》

ルルーシュ《私は日本を復活させようと志すものだ》

ルルーシュ《諸君の力を貸していただきたい》

ルルーシュ「さあ、食いつくか?」

CC「配置についた」

ルルーシュ「出来るだけ見晴らしの良いところにいてくれ」

ルルーシュ「戦闘が始まったら、サザーランドから離れれば自然に接触されるはずだ」

ルルーシュ「巻き込まれないように注意しろ」

CC「了解」

???《ゲットーで活動している者だ》

???《応答願う》

ルルーシュ「やはり来たか」

315:2012/09/21(金) 02:32:31 ID:
CC「しかし、分が悪い賭けに見えるな」

ルルーシュ「そうか?」

CC「ゲットー側からコンタクトがあると、何故言い切れる?」

ルルーシュ「言い切れるさ」

ルルーシュ「何故なら彼らも状況の閉塞を感じているからだ」

CC「状況の閉塞?」

ルルーシュ「ここ数ヶ月の彼らの活動は単調なものだ」

ルルーシュ「軍も特に危険視はしていない程度のな」

ルルーシュ「おそらく活動の指針を立てる人物がいないのだろう」

CC「なるほどな」

CC「たとえ胡散臭かろうとも、話を聞いてみようとする可能性は高い」

CC「ということか」

ルルーシュ「その通りだ」

319:2012/09/21(金) 03:19:19 ID:
ルルーシュ《応えてくれて感謝する》

???《そんなことはどうでもいい》

???《あんた、何者なんだ?》

ルルーシュ《そうだな》

ルルーシュ《ゼロ、とでも名乗っておこうか》

???《ゼロ…》

ルルーシュ《そちらは聞かないほうがいいだろうな》

???《そうしてくれ》

???《それで、力を借りたい、というのは?》

ルルーシュ《現在シンジュクゲットーで日本人が追われている》

ルルーシュ《彼女を助けて欲しい》

320:2012/09/21(金) 03:24:50 ID:
???《女か》

???《何者だ?》

ルルーシュ《私の協力者、とでも言っておこうか》

???《場所は?》

ルルーシュ《そろそろ分かる》

???《分かる?何を言って…》

ルルーシュ《…》

ルルーシュ《今ナイトメアの発砲音のした方向だ》

???《分かった》

???《詳しい話は彼女に聞けば?》

ルルーシュ《ああ》

321:2012/09/21(金) 03:30:35 ID:
???《それでは、今回は協力しよう》

ルルーシュ《私としては、今後共よろしく、といきたいところだがな》

???《通信を終わる》


ルルーシュ「つぎはこっちだな」

ルルーシュ『ナイトメア01』

ルルーシュ『ナイトメアの発砲を確認した』

ルルーシュ『状況を報告せよ』

警備兵『こちらナイトメア01』

警備兵『対象が警告を無視したため威嚇射撃を行った』

警備兵『引き続き追跡を…』

警備兵『今攻撃を受けた』

警備兵『レジスタンスによるものと推測される』

警備兵『応援を要請したい』

322:2012/09/21(金) 03:35:49 ID:
ルルーシュ『残念ながら応援は出せない』

ルルーシュ『現状対処が困難なら帰投せよ』

警備兵『了解』

ルルーシュ「CC、無事か?」

CC「ああ」

CC「案外早くレジスタンスが現れたからな」

ルルーシュ「おそらくどこかにレジスタンスメンバーがいるはずだ」

ルルーシュ「なんとか接触を」

CC「噂をすれば、だ」

323:2012/09/21(金) 03:36:09 ID:
???「あなた、大丈夫?」

???「って、え?」

CC「貴女は、カレンさん?」

ルルーシュ「カレンだと?」

カレン「…」

カレン「とにかく、今はこっちにきて」

CC「は、はい」

ルルーシュ(カレン、彼女もレジスタンスの一員なのか)

324:2012/09/21(金) 03:45:53 ID:
警備兵『こちらナイトメア01』

ルルーシュ『どうした?』

警備兵『予想以上に抵抗が激しい』

警備兵『一旦帰投する』

ルルーシュ『了解』

ルルーシュ『あとはこちらで対処する』

ルルーシュ『機密は公にできないので、報告はレジスタンスの事のみで構わない』

警備兵『了解、これより離脱する』

ルルーシュ「これで第二段階もクリア」

ルルーシュ「あとはレジスタンスのみか」

ルルーシュ「カレン、君は一体…」

333:2012/09/23(日) 01:41:05 ID:
~レジスタンスアジト~

カレン「コーヒーでいい?」

CC「いただきます。」

カレン「ちょっと待ってて」

CC(どうする?)

ルルーシュ(とりあえず様子見だ)

ルルーシュ(リーダーと思しき人物にデータを渡してしまえば、あとは使いっぱしりの振りでいい)

CC(了解した)

カレン「…」

カレン「CC、アンタなんであんなところにいたの?」

カレン「それと、ゼロって誰?」

CC「私も聞かせて欲しいです」

CC「なぜブリタニア人であるはずの貴女がレジスタンスなんかに」

カレン「なんか、じゃない」

カレン「はい、コーヒー」

334:2012/09/23(日) 01:45:38 ID:
CC「ありがとう」

カレン「でも、そうね」

カレン「私のことを話しておいたほうがいいかもね」

カレン「私はね、アンタと同じハーフなの」

カレン「半分は日本人の血が流れてる」

カレン「ここに居るのは紅月カレンよ」

カレン「シュタットフェルトのお嬢様じゃない」

CC「…」

カレン「今度はそっちの番よ」

335:2012/09/23(日) 01:50:28 ID:
CC「私の両親はこのあたりで死んだんです」

カレン「え?」

CC「正確な場所はわかりません」

CC「でも、私がいたゲットーの大人たちは、両親が新宿で亡くなったといっていました」

CC「それで、慰霊碑だけでも見ておこうと思って」

CC「今までは来ることができなかったから」

カレン「そういうこと」

カレン「なら、ゼロって奴との関係は?」

336:2012/09/23(日) 01:54:54 ID:
CC「私もよくは知らないんです」

CC「ただ、ここについた時にこれを渡されただけで」

カレン「これは、記録用のメモリ?」

CC「はい、ゼロの名前を知るものに渡してくれ、と言われました」

カレン「そんな胡散臭いもの、よく受け取ったわね」

CC「手渡してきたのは小さな女の子でしたから」

カレン「何人か経由した可能性が高いわね」

カレン「金を渡されてるなら誰も口を割らないだろうし、追うのは無理か」

337:2012/09/23(日) 01:58:41 ID:
カレン「とにかく、これは調べてみるわ」

CC「どうぞ」

CC「私には用のないものですから」

カレン「でも、災難だったわね」

カレン「ナイトメアに追われるなんて」

CC「ここではよくあるんですか?」

カレン「兵士の気まぐれでね」

カレン「もう夜にこのあたりはうろつかない方がいいわ」

CC「…」

CC「あの」

カレン「?何?」

CC「私を、あなたたちの仲間にしていただけませんか?」

338:2012/09/23(日) 02:02:12 ID:
ルルーシュ(CC、予定と違うぞ)

CC(ここは任せろ)

CC(本筋を変えるつもりはない)

カレン「アンタ、何を言ってるのか」

カレン「分かってるの?」

CC「そのつもりです」

カレン「…無理ね」

CC「どうしてですか?」

カレン「覚悟が足りないから」

カレン「相手はあのブリタニアなのよ?」

カレン「中途半端な気持ちじゃ死ぬだけ」

カレン「私たちも巻き込まれるかもしれない」

339:2012/09/23(日) 02:06:51 ID:
CC「そうですか」

CC「ということですゼロ、次のレジスタンスを当たりましょう」

カレン「何を言ってるの?」

CC「私たちの会話はゼロのところに送られているから」

CC「さっきのメモリも偽物よ」

カレン「え、そんな」

CC「隙有り」

カレン「あ」

CC「私は貴女たちを試すためにここに送られた」

CC「でも、構成員の一人に拒絶されてしまったからにはしょうがないわね」

カレン「何を適当な…」

CC「あなたは、自分に覚悟があるようなことを言ったけれど」

CC「さっきもペラペラ自分のことを話したり」

CC「私のことをスパイなのか疑いもしない」

340:2012/09/23(日) 02:09:39 ID:
CC「そんなことで、本当にやっていけるとは思えないわ」

カレン「言わせておけば」

CC「あなただけじゃない」

CC「ここのことは概ね調べたからわかる」

CC「あなたたちに足りないのは指導者」

CC「そうでなければ所詮悪あがき程度にしか思われない」

カレン「…」

扇「…随分と言ってくれるね」

341:2012/09/23(日) 02:13:34 ID:
カレン「扇さん」

扇「ただいまカレン」

扇「彼女かい?」

カレン「はい、保護した女です」

扇「君、名前は?」

CC「CCです」

扇「CC?変な名前だ」

扇「まあいい、話は聞いていた」

扇「確かに、俺自身思うよ」

扇「俺はみんなを統率する器じゃない」

扇「だが、突然現れた君やゼロに従うことも認められない」

342:2012/09/23(日) 02:20:01 ID:
CC「そうですか」

CC「しかし、私もゼロの指示を完遂せずに帰るわけにはいきませんから」

CC「これを見てください」

カレン「さっきのデータ」

CC「もちろん本物ですよ、もとからね」

扇「これは…」

カレン「何なんですか?」

扇「ナイトメアの奪取計画だ」

扇「かなり綿密に練られている」

CC「当然です、あなたがたにも実行可能なようにゼロが考えたものですから」

扇「ゼロは、俺たちに何をさせたいんだ?」

CC「ゼロがあなたたちに要求があるわけではありません」

343:2012/09/23(日) 02:23:24 ID:
CC「ただ、あなたたちのやり方では、日本を救うことなんて出来ない」

CC「だから、力を合わせたいというだけです」

扇「ゼロの思惑を実行する人間が欲しい、という事か」

CC「有り体に言ってしまえば、そういうことです」

CC「ゼロならば必ず日本を開放してくださるでしょう」

扇「ゼロは何者なんだ?」

344:2012/09/23(日) 02:26:46 ID:
CC「何者でもありません」

CC「ただ、何かを成し遂げる力のある人物です」

扇「…」

扇「考えさせてもらえないか?」

カレン「扇さん!!」

CC「構いません」

CC「連絡は資料にある連絡先にしてください」

CC「ご自身で計画を実行しても構いませんよ」

CC「できないと思いますけど」

351:2012/09/24(月) 02:20:52 ID:
扇「いや、そんなことはしないさ」

扇「みんなを説得する時間が欲しいだけだ」

カレン「いいんですか?」

扇「どのみち皆このままじゃダメだと思っていただろう」

扇「それに、計画を実行すれば能力はわかるさ」

カレン「死ぬかもしれないんですよ?」

扇「今のままでも軍の掃討作戦でも始められればおしまいさ」

扇「試してみてもいいと思う」

CC「話は済みましたか?」

352:2012/09/24(月) 02:24:14 ID:
扇「ああ」

扇「ゼロによろしく伝えてくれ」

CC「分かりました」

CC「それでは、これで…」

カレン「待って」

カレン「帰る前に少し話させて」

CC「ここでですか?」

カレン「外ででいいわ、二人だけでね」

CC「…」

CC「いいでしょう」

353:2012/09/24(月) 02:31:58 ID:
カレン「アンタも猫かぶってたのね」

CC「何のことでしょう」

カレン「このこと、ルルーシュは知ってるの?」

CC「…」

カレン「やっぱりね」

カレン「あいつも利用するために近づいたの?」

CC「…」

CC「そうだと、言ったら?」

カレン「ふんっ」

CC「…」

CC「痛いですよ」

354:2012/09/24(月) 02:42:52 ID:
カレン「最低ね」

カレン「ルルーシュはアンタのために学園のことも家のことも」

カレン「いろいろ助けてくれたんでしょ!!」

カレン「それなのに平然と…」

CC「大丈夫ですよ」

カレン「は?」

CC「少なくとも彼のことに関して、私は本心で向き合っています」

CC「ゼロのことも詳しくは知りませんし」

CC「これ以上深く知ろうとも思いません」

カレン「どこまでが本当のこと?」

CC「疑われてもしかたありませんが」

CC「私はただのパイプ役でしかないということは事実です」

355:2012/09/24(月) 02:47:35 ID:
カレン「そう」

CC「ここに入ると決めたのは、その役割を果たすためです」

CC「本来の計画ではありませんでしたけど」

カレン「…どういうこと?」

CC「貴女がレジスタンスメンバーというのは予想していませんでしたから」

CC「本当はデータを渡しておしまいだったのですけれど」

CC「この役目を他に回したくありませんから」

356:2012/09/24(月) 02:54:43 ID:
カレン「私のために、ってこと?」

CC「はい、最初から貴女を試すつもりでした」

CC「貴女がどんな気持ちでここにいるのか、それを知りたかった」

カレン「…それで?」

CC「説得は無理だと思いました」

CC「だから、いざというときは、私が止めないと」

CC「そう思ったんです」

カレン「止める?」

CC「ゼロは本気です」

CC「目的を達成するために手段は選ばないでしょう」

357:2012/09/24(月) 03:20:31 ID:
CC「最悪の場合、カレンさんも死んでしまうかもしれません」

カレン「…覚悟は、してるわ」

CC「貴女はそうかもしれません」

CC「しかし、家族は?学園のみんなは覚悟していますか?」

カレン「…関係ないわよ」

CC「関係あります」

CC「貴女が傷つけば、ルルーシュさんは悲しみます」

CC「そんなことにはさせません」

カレン「…」

カレン「本当にルルーシュが好きなのね」

CC「気遣っているだけです」

358:2012/09/24(月) 03:24:17 ID:
カレン「そう」

カレン「まあいいわ、アンタのこと100%信用するわけじゃないけど」

カレン「目的の一端は分かったわけだし」

カレン「それに、最近行き詰っていたから、ちょっと自棄になってたのかもね」

CC「私もみんなが幸せに生きられる世界を作りたい気持ちは一緒だと思いますから」

CC「これからもよろしくお願いします」

カレン「同じハーフだものね」

カレン「仲良くしましょ」

カレン「さっきも、殴って悪かったわ」

359:2012/09/24(月) 03:27:54 ID:
CC「これも仕方のないものです」

CC「ルルーシュさんになんて言い訳すればいいかわかりませんけど」

カレン「あっ」

カレン「本当にごめん」

CC「大丈夫です、何とかしますから」

CC「私はもう行きますね」

カレン「そう、気をつけて」

CC「ありがとうございます」

367:2012/09/25(火) 01:10:04 ID:
ルルーシュ「終わったか」

CC「お、そういえば無線をつけたままだったな」

ルルーシュ「とりあえず帰ってこい」

CC「迎えはないのか?」

ルルーシュ「租界入口にいる」

CC「分かった」

368:2012/09/25(火) 01:10:25 ID:
~租界入口~


CC「おうルルーシュ」

ルルーシュ「…」

CC「どうした?」

ルルーシュ「とりあえずそこに座れ」

CC「?」

ルルーシュ「カレンにやられたところの手当だ」

ルルーシュ「そのままでは痕が残るだろう」

CC「別に」

ルルーシュ「いいからおとなしくしていろ」

369:2012/09/25(火) 01:13:50 ID:
CC「…」

ルルーシュ「なんであんなことをした?」

CC「あんなこと?」

ルルーシュ「本来の計画なら、カレンとも口論にならなかっただろう」

ルルーシュ「そもそも性急に事を運びすぎだ」

ルルーシュ「お前は無意味にそういうことをする奴じゃない」

ルルーシュ「理由があるんだろう?」

CC「…」

CC「私は随分信頼されているな」

370:2012/09/25(火) 01:18:23 ID:
ルルーシュ「当然だ」

ルルーシュ「共犯者を信じられなくて、何を信じる?」

CC「…お前は少し変わったな」

ルルーシュ「変わってなどいないさ」

ルルーシュ「それで?」

CC「理由はさっき話していた通りカレンだ」

ルルーシュ「カレンを気遣って、か?」

CC「そこが違う」

CC「私は、カレンをこちら側に引き込むべきだと思う」

ルルーシュ「俺たちの計画を手伝わせるつもりか?」

371:2012/09/25(火) 01:23:12 ID:
ルルーシュ「何故だ?」

CC「あいつは、腰にナイトメアのキーをつけていた」

CC「おそらく今までナイトメアを操っていたのはカレンだ」

ルルーシュ「そんなものよく見ていたな」

CC「ちょうどコーヒーを渡された時に見えたんだよ」

CC「正直ルルーシュ、お前はナイトメアの操縦には向いていない」

ルルーシュ「それはそうだな」

CC「だが、現在特派の人間にも周知されている私がお前のサポートをするのはそうたやすいことではない」

CC「複座のナイトメアでもない限りな」

ルルーシュ「確かに、俺はお前を止めるのがセオリーだろうし」

ルルーシュ「お前もおしとやかで通してしまったしな」

ルルーシュ「一人で戦場に放り込むのはおかしいか」

372:2012/09/25(火) 01:27:36 ID:
CC「だが、ラウンズにはナイトメアの操縦能力も必要だ」

CC「そこで、利用できるコマが必要だと思ってな」

ルルーシュ「それがカレンだと?」

CC「お前の計画に手を加えれば、カレンを自然に仲間にできると思う」

ルルーシュ「だが、カレンは反ブリタニアの組織に属しているんだぞ?」

CC「問題ない、あとで一緒に計画の修正をしよう」

ルルーシュ「なにやら自信があるようだな」

ルルーシュ「まあいい」

ルルーシュ「手当も終わった、とにかくうちに帰ろう」

CC「そうだな」

373:2012/09/25(火) 01:46:00 ID:
~アパート~

ルルーシュ「ただいま」

CC「おかえり」

ルルーシュ「おかえり」

CC「ただいま」

ルルーシュ「やっと落ち着けるな」

CC「ん?さっきは落ち着けなかったのか?」

ルルーシュ「誰かさんが無茶しすぎないか戦々恐々だったからな」

CC「それは災難だったな」

ルルーシュ「まったく」

374:2012/09/25(火) 01:50:41 ID:
CC「早く風呂に入りたい」

ルルーシュ「今から沸かすと時間がかかる」

ルルーシュ「今日はシャワーで我慢しろ」

CC「一緒に入るか?」

ルルーシュ「湯船に湯もないのに二人で入ったら風邪をひく」

CC「入りたくないとは言わないんだな」

ルルーシュ「もう一度してしまったことだ」

ルルーシュ「一回も二回も変わらない」

CC「なら、先に使わせてもらうな」

ルルーシュ「構わん」

ルルーシュ「傷口にはなるべく湯をあてるな」

CC「分かってるさ」

375:2012/09/25(火) 01:55:48 ID:
~二人入浴後~

ルルーシュ「お前も牛乳飲むか?」

CC「今日はいい、明日の朝飲む」

ルルーシュ「そうか」

CC「明日の予定は?」

ルルーシュ「週末だし、式典直後だ仕事もない」

CC「家にいるのか」

ルルーシュ「そうなるな」

CC「…まあ、昼食は明日考えればいいか」

ルルーシュ「どのみちこの時間ではコンビニくらいしか開いてないから」

ルルーシュ「食材の補充も出来ない」

CC「じゃあさっさと寝るか」

ルルーシュ「それがいいだろう」

376:2012/09/25(火) 02:00:57 ID:
~ベッド~

CC「…」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「眠れないのか?」

CC「ああ」

ルルーシュ「傷が痛むのか?」スッ

CC「大丈夫だ、むしろ触られる方が痛い」

ルルーシュ「すまない」

CC「もっと優しくしろ」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「これでいいのか?」ぴと

CC「それでいい」

CC「どのみちすぐ治るだろうがな」

ルルーシュ「便利な身体だな」

CC「こういう時はな」

377:2012/09/25(火) 02:04:49 ID:
ルルーシュ「…」なでなで

CC「無言で撫でるな、不気味だぞ」

ルルーシュ「すまん」

ルルーシュ「すべすべだな、お前の肌は」

CC「唐突になんだ」

ルルーシュ「いや、手入れをしているようには見えなかったから意外でな」

CC「失礼なやつめ」

378:2012/09/25(火) 02:06:55 ID:
CC「私はCCだからな」

CC「細かい手入れなど必要ないんだ」

ルルーシュ「そのようだな」

CC「…」

CC「今日は張り合いがないな」

ルルーシュ「そうか?」

CC「いつもなら皮肉のひとつも出ているところだぞ」

ルルーシュ「たまにはいいだろ、そういうの抜きでも」

379:2012/09/25(火) 02:11:07 ID:
CC「そういえば、お前の手」

CC「少し熱いぞ」

CC「…」ぴと

ルルーシュ「額をつけるな、驚くだろう」

CC「熱があるじゃないか」

ルルーシュ「大したことはない」

CC「そんなわけあるか」

CC「確かここに」がざごそ

CC「あった、冷えピタ」

CC「とりあえず付けておけ、続きは明日だ」

ルルーシュ「…」すぅすぅ

CC「寝てしまったのか」

CC「とにかく貼るか」ぴた

CC「明日は看病かな」

CC「おやすみ、ルルーシュ」

386:2012/09/26(水) 02:40:08 ID:
CC「38.2分」

CC「完全に風邪をひいているな」

ルルーシュ「どうやらそのようだな」

CC「薬は飲んだか?」

ルルーシュ「ああ」

ルルーシュ「ただの風邪だ、そう騒ぎたてることもない」

CC「意外に意思もしっかりしているな」

ルルーシュ「解熱剤のおかげで少しふわふわする程度だ」

ルルーシュ「むしろ近年の風邪っぴきにとって、意識ははっきりしているのに体がついていかない」

ルルーシュ「というのが一番の問題なんじゃないか?」

CC「人間も贅沢になったものだ」

ルルーシュ「まったくな」

387:2012/09/26(水) 02:56:09 ID:
CC「まあ用があったら呼ぶといい」

CC「私は向こうで本でも読んでいる」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「することがないなら、ちょっとした遊びでもしないか?」

CC「なんだ、寂しくなったのか?」

ルルーシュ「そうじゃない」

ルルーシュ「ナナリーが風邪をひいたときのことを思い出したんだ」

ルルーシュ「知っての通り、ナナリーは体が不自由で」

ルルーシュ「風邪をひいた時などはもっぱら絵本を読み聞かせていたが」

ルルーシュ「流石に限りがあるし、飽きる」

CC「まあそうだろうな」

388:2012/09/26(水) 03:20:58 ID:
ルルーシュ「そんな中、よく二人でやった遊びがあるんだ」

CC「なんなんだ?」

ルルーシュ「関係変換遊びだ」

CC「想像がつきそうでイマイチわからん遊びだな」

ルルーシュ「その名の通り、ふたりの関係が○○だったら?という空想をしてみるんだ」

CC「妄想の間違いだろう?」

ルルーシュ「このさい細かいことはいいっこなしだ」

ルルーシュ「目の見えないナナリーでもこれならば楽しめる」

ルルーシュ「まさに名案だった」

CC「で?それをやりたいのか?」

ルルーシュ「どうせ暇ならやってみてもいいだろう?」

ルルーシュ「一人より二人の方が楽しい」

CC「お前、熱で退行していないか?」

ルルーシュ「とにかく、まずは俺が手本を見せてやろう」

389:2012/09/26(水) 03:39:01 ID:
~もしも二人が同期の会社員だったら~

CC「ルルーシューそっちのどうなったー?」

ルルーシュ「納期が遅れるらしい」

ルルーシュ「全く、調整するこっちの身にもなれと言いたい」

CC「全くだな、今日も残業か」

ルルーシュ「手当は削れる一方なのに、時間はどんどん伸びていく」

ルルーシュ「サラリーマンなんて、所詮は歯車の一つなんだよな」

CC「まあぼやいても仕方がない」

CC「協力すれば早く終わるかもしれんし、さっさと取り掛かろう」

ルルーシュ「そうだな」

399:2012/09/28(金) 01:19:12 ID:
~数時間後~

ルルーシュ「ふっ…」ノビー

ルルーシュ「はあ、やっと終わった…」

CC「お?終わったのか」

ルルーシュ「どうしたんだ?」

CC「せっかく待っててやったのに、どうしたはないだろう」

ルルーシュ「待っていた?何故だ?」

CC「せっかく仕事が終わったし、明日から週末だろ」

CC「飲みに行くぞ、めいっぱい」

ルルーシュ「お前、そんなこと言って先週二日酔いで死んでただろう」

CC「そんな昔のことは忘れた」

CC「さあ行くぞ!」

ルルーシュ「はあ」

400:2012/09/28(金) 01:27:02 ID:
~駅前の屋台~

ルルーシュ「お前、ここ好きだな」

CC「なんとなく、風情があるだろ?」

ルルーシュ「確かに、気持ちはわかるがな」

CC「また来たぞ」

咲世子「いらっしゃい、まずは何にします?」

CC「とりあえずビールだ」

ルルーシュ「俺も同じものを」

咲世子「承りました」

401:2012/09/28(金) 02:03:44 ID:
CC「うん、やっぱり仕事終わりのビールはうまい!」

ルルーシュ「あまり飲み過ぎるなよ」

ルルーシュ「もう二日酔いの世話はしたくない」

CC「お前と私の仲じゃないか」

ルルーシュ「あんな姿、俺の中の女性像がぼーん、木っ端微塵だ」

CC「うう、今度から気を付けようかな」

ルルーシュ「いまさら可愛こぶるな」

ルルーシュ「大学の頃から何も変わらないな、そういうところ」

CC「昔のことは忘れた」

CC「覚えているのは今飲んでいる酒の味だけだ」

ルルーシュ「やれやれ」

ルルーシュ「咲世子さん、大根ください」

CC「私はがんもだ、しかも二つ!」びしっ

402:2012/09/28(金) 02:14:03 ID:
~一時間後~

CC「うー、るるーしゅー」

ルルーシュ「まったく、大して強くもないくせにがぶがぶ飲むから」

ルルーシュ「咲世子さん、お勘定お願いします」

咲世子「もうお帰りに?」

ルルーシュ「こいつを送っていくと、俺が帰れなくなりますから」

咲世子「そうですか、またお越し下さい」

ルルーシュ「ほら、CC行くぞ」

CC「まだのむんだー」

403:2012/09/28(金) 02:19:23 ID:
CC「ぐるぐるするぞー」

ルルーシュ「おいおい、大丈夫か?」

CC「無理だ、一人じゃ帰れない」

ルルーシュ「ん?なんか一気にまともになったな」

CC「先に謝る、ごめん」

CC「おぼろろろろろろ」

ルルーシュ「あ、くそ、またやったなCC!!」

CC「うう、きぼちわるい」

ルルーシュ「とにかく、そこのベンチに座っておけ」

ルルーシュ「水を持ってきてやる」

CC「わかった~」

404:2012/09/28(金) 02:21:20 ID:
~現実~

CC「なんだか、必要以上に私がだらしないぞ」

ルルーシュ「この遊びはどっちかを壊すと面白いんだ」

CC「次、覚えておけよ」

ルルーシュ「どうかな?」

CC「…」

ルルーシュ「続きだ」

405:2012/09/28(金) 02:29:22 ID:
~空想~

ルルーシュ「大丈夫か?」

CC「ああ、すまない」

ルルーシュ「なぜすぐにハメを外すんだ」

CC「わからん、舞い上がってしまうんだ」

ルルーシュ「まあいいか、次は気をつけろよ」

CC「おー」

ルルーシュ「はあ、どうやって帰すか」

CC「また泊めてくれ」

ルルーシュ「先週もそれだっただろ?」

CC「いいじゃないか」

ルルーシュ「別に構わんが、布団を取られるのは嫌だ」

CC「一緒に寝ればいいだろ」

ルルーシュ「そんなわけにいくか」

CC「私は気にしないぞ?」

406:2012/09/28(金) 02:33:55 ID:
ルルーシュ「しかし、どのみち送っていくわけにもいかんか」

ルルーシュ「仕方ないな、ベッドは譲ろう」

CC「…」

CC「鈍感」

ルルーシュ「なんだ唐突に」

CC「私がなぜ毎週毎週飲めもしない酒を飲んでいるのかわからないのか?」

ルルーシュ「理由があるのか?」

CC「…」

CC「あーもう」ぐしゃ

CC「私はルルーシュの部屋に行きたいんだ!」

ルルーシュ「今から行くだろう」

CC「そうじゃない!」

407:2012/09/28(金) 02:36:46 ID:
CC「もうなんかぐちゃぐちゃだ」

CC「吐いてる姿も見られるし」

ルルーシュ「今更だろ」

CC「とにかく、本当はもっと色っぽい感じにしたいの!」

ルルーシュ「お前、やっぱり酔ってるだろ」

CC「酔ってないもん!」

ルルーシュ「いや、お前普段もんとか言わないじゃ」

CC「うるさい、ルルーシュのばか」

408:2012/09/28(金) 02:48:33 ID:
CC「もういい、疲れた」

ルルーシュ「疲れたのは俺だよ」

CC「はやく家に連れていけ」

ルルーシュ「はあ、仕方がない」

CC「…」

ルルーシュ「どうした?」

CC「私はな、お前のことが」

ルルーシュ「さ、帰るぞ」

CC「あ、お前私が一世一代のこくは」

ルルーシュ「それはまた今度聞くさ」

CC「そうやってもう何年経ってると思ってるんだー!」

ルルーシュ「暴れるなって」

CC「ううっ、明日は言ってやる」

ルルーシュ「気長に待ってるよ」

409:2012/09/28(金) 02:52:32 ID:
~現実~

CC「…」

ルルーシュ「…」

CC「途中から主導権を握ろうと必死になってしまった」

ルルーシュ「まあでもいいんじゃないか?」

ルルーシュ「クールなフリして内気なCC」

CC「私のキャラじゃない」

ルルーシュ「なら成功だろ?」

CC「なら、次はお前の番だな」

俺「メタだけど、もし完結したあと需要があればな」

俺「いろんなシチュ書きたいね」

ルルーシュ「今のは?」

CC「スポンサーの様なものだ」

CC「とにかく、少し休め」

CC「お前は病人なんだからな」

410:2012/09/28(金) 02:56:48 ID:
ルルーシュ「…」

CC「ん?どうした?」

ルルーシュ「手を出せ」

CC「こうか?」

ルルーシュ「…」ぎゅっ

CC「おい、坊や、これでは動けないだろう」

ルルーシュ「本ならそこにある」

ルルーシュ「好きなものを読めばいい」

CC「さみしいなら素直に言えばいいんだ」

ルルーシュ「寂しくなんかない」

CC「まあ、今日くらい付き合ってやるか」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「寝るまででいい」

CC「はいはい」

CC「お休みルルーシュ」

419:2012/09/29(土) 01:34:36 ID:
~放課後、特派トレーラー~

ルルーシュ「ふう、こっちは終わりか」

セシル「お疲れ様ルルーシュくん」

ルルーシュ「あ、お茶ありがとうございます」

セシル「いいのよ、貴方のおかげでずっと楽になったから」

セシル「このくらいはしないとね」

ルルーシュ「他の二人はどうしたんです?」

セシル「ちょっと軍の訓練施設にね」

セシル「ランスロットもそっちに持っていったみたい」

421:2012/09/29(土) 01:44:51 ID:
ルルーシュ「トレーラーで行けばよかったのでは?」

セシル「いつもはそうするんだけど」

セシル「今日は書類仕事も多かったでしょう?」

ルルーシュ「ああ、特派には事務所がありませんからね」

セシル「あっちに持って行かれたら。仕事にならなくなってしまうもの」

ルルーシュ「でも、もうすぐ終わりますよ?」

セシル「だから貴方のおかげって言ったでしょう?」

422:2012/09/29(土) 01:45:15 ID:
セシル「終わったらそのまま帰っていいわ」

セシル「後始末は私がするから」

ルルーシュ「了解しました」

セシル「はい、仕事に励むように」

セシル「ふふふ」

ルルーシュ「ははは」

CC(様子を見に来てみれば、何を和やかに)

CC(家に帰ったら存分にからかってやろう)

セシル「あら?そこにいるのはCCさん?」

423:2012/09/29(土) 01:51:07 ID:
CC「ごめんなさい、ちょうど近くを通りかかったもので」

セシル「いいのよ」

セシル「スザクくんに聞いたわ、ルルーシュくんの婚約者なのよね」

セシル「なら、貴女も身内、今お茶を用意するわね」

CC「ありがとうございます、お構いなく」

ルルーシュ「どうしたんだ?」

CC「扇から連絡が来た」

CC「カレンのことも含めて今日にでも計画を立てるべきだ」

ルルーシュ「そうか」

ルルーシュ「分かった、引き続きレジスタンスは任せる」

ルルーシュ「俺の方でも一つ発見があってな」

CC「発見?」

424:2012/09/29(土) 01:57:05 ID:
ルルーシュ「これを見てくれ」

CC「これは新型のナイトメアか?」

ルルーシュ「いや、開発段階で停止されたものだ」

CC「複座式とは珍しい」

ルルーシュ「コストパフォーマンスは悪いようだが、スペック自体は最新鋭のものが多数組み込まれる予定だったようだ」

CC「これを使うのか?」

ルルーシュ「開発計画は数名の研究者と技術者が関わっていたようだ」

ルルーシュ「その中でもこの人物の力がいる」

CC「ラクシャータ・チャウラー博士?」

セシル「おまたせー」

425:2012/09/29(土) 02:02:05 ID:
セシル「あら、その資料…」

ルルーシュ「特派の研究資料の中に埋もれていたんです」

ルルーシュ「セシルさんもテストパイロットとして参加していますよね」

セシル「ロイドさん曰くデヴァイサーね」

セシル「懐かしいわ、本当に」

CC「なぜ計画は取りやめになったんですか?」

セシル「簡単な話なの」

セシル「スポンサーがいなくなったってだけ」

セシル「そのことがもとでロイドさんと他の研究員は対立しちゃって」

セシル「計画も空中分解したの」

426:2012/09/29(土) 02:12:32 ID:
セシル「ラクシャータさんは一番ロイドさんに反発した人なの」

ルルーシュ「どうしてですか?」

セシル「ロイドさんって、研究となると見境なくしちゃうでしょ?」

セシル「資金がなくなっても、成果の出しにくい新しい分野の研究ばかり」

セシル「ラクシャータさんはその姿が気に入らなかったんでしょうね」

セシル「研究を続けるために上の受けがいい計画をいくつも出してくれたのだけど」

セシル「結局ロイドさんは全部突っぱねちゃったというわけ」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「彼女は研究者として優秀だったのですね」

セシル「ロイドさんと肩を並べる人は、あの人以来見ていないわ」

ルルーシュ「…」

427:2012/09/29(土) 02:24:03 ID:
ルルーシュ「すみません、今日はもうあがっていいですか?」

セシル「え、ええ」

セシル「もう残りは私でなんとかなるけれど」

セシル「…ルルーシュくん、まさか」

ルルーシュ「はい、ラクシャータ博士を復帰させます」

セシル「やめたほうがいいわ」

セシル「噂ではかなりアングラな世界にいるって」

ルルーシュ「やはりそうなんですか」

セシル「やはり?」

ルルーシュ「彼女だけ経歴が追えなかったので」

セシル「仕事の裏でそこまで…」

ルルーシュ「とにかく、これからコンタクトをとってみます」

セシル「…」

セシル「止めても無駄みたいだから、私からの忠告」

セシル「無茶はしないこと、わかった?」

428:2012/09/29(土) 02:34:22 ID:
ルルーシュ「大丈夫ですよ」

ルルーシュ「それでは行ってきます」

CC「あ、待てルルーシュ」

CC「っと、すみません私もこれで」

セシル「もう行っちゃったか」

セシル「それにしてもルルーシュくん、なんでそんなにラクシャータさんを呼びたいのかしら」

セシル「ガウェイン計画、彼に必要があるとは思えないけど…」

セシル「まあ、もし連れてこられれば、ロイドさんもいい刺激になるでしょうし」

セシル「いい大人なんだから、そろそろ仲直りさせるのはいい考えかもしれないわね」

セシル「さて、仕事仕事」

429:2012/09/29(土) 02:45:37 ID:
CC「セシル、お前のことを不思議に思っているんじゃないか?」

ルルーシュ「どう思われても、現段階では問題ない」

ルルーシュ「ロイドが帰ってくるまでに行動を起こす方が優先だ」

CC「さっきの話を聞いたからか」

ルルーシュ「ああ」

ルルーシュ「恐らく、二人の仲を取り持つのは容易ではない」

ルルーシュ「ならば心構えをされる前に攻める」

CC「勝算はあるのか?」

ルルーシュ「ラクシャータの方は問題ない」

ルルーシュ「ロイドは…」

CC「何もないのか」

ルルーシュ「あの人は思考を読みにくい」

CC「まあ先行き不安ではあるが、突っ走ったからには進むしかあるまい」

CC「まずはラクシャータのところだな」

430:2012/09/29(土) 02:54:51 ID:
CC「ん、そういえばどこにいるのか分かるのか?」

ルルーシュ「実は見当はついている」

CC「ほう」

ルルーシュ「研究を続けていればの話だがな」

ルルーシュ「数箇所に絞ったところを総当たりして、情報を集める」

ルルーシュ「さあ行くぞ」

CC(ふっ、強引に進めている方がルルーシュらしいな)

ルルーシュ「CC、急げ」

CC「急かすな、今行く」

CC(さて、鬼が出るか蛇が出るか、楽しみにしておこう)

439:2012/10/01(月) 02:03:37 ID:
ルルーシュ「…」

CC「…」

CC「ここか?」

ルルーシュ「そのようだ」

CC「まさか堂々と事務所まで構えているとは」

ルルーシュ「零細とはいえ組合にまで参加、と」

ルルーシュ「まったく、張り合いのない」

CC「アングラじゃなかったのか?」

ルルーシュ「思うに、これはロイドが手を回したのだろう」

CC「どういうことだ?」

440:2012/10/01(月) 02:15:52 ID:
ルルーシュ「基本的に一度でも軍に所属すれば、除隊後の動向をしばらくは追われるものだ」

CC「まあ普通はそうだろう」

ルルーシュ「考えてみれば、ロイドが研究の為とは言え一度排された国家関連の仕事をしている時点で疑うべきだった」

ルルーシュ「交換条件だろう、おそらくはな」

ルルーシュ「ロイドと共にガウェイン計画を推し進めていた人間は」

ルルーシュ「ほとんどが昇進扱いで別部署へ転属」

ルルーシュ「ラクシャータ博士の場合は軍が今後に関与しない」

ルルーシュ「そういう契約でも結んだんだろう」

ルルーシュ「その条件で、今もロイドは研究を続けている」

CC「そんなお人好しな人間がいるか?」

ルルーシュ「二人が決別した理由が詳しく分かれば、さらに明確にはなるだろう」

ルルーシュ「とりあえず考えるのは後だ、行こう」

CC「そうだな」

441:2012/10/01(月) 02:23:33 ID:
~事務所内部~

CC「これは…」

CC「本当に人間はいるのか?」

ルルーシュ「一応取引は定期的に行っているようだ」

ルルーシュ「しかし、こうも汚いと…」

ルルーシュ(これは…)

CC「奥へ進むか?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「ああ、行ってみよう」

CC「ん?その紙切れはなんだ?」

ルルーシュ「今手に入れた新たな切り札だ」

442:2012/10/01(月) 02:39:38 ID:
ルルーシュ「すみません、誰かいませんか?」

CC「不在のようだな」

ルルーシュ「どうするか…」

CC「ん、今何か聞こえなかったか?」

ルルーシュ「黒光りするGとかその辺だろう」

CC「そ、そいつの話はやめるんだ」

CC「違う、うめき声のような」

???「…」

CC「ほら、また聞こえた」

ルルーシュ「まさか、この本の山の中にいるのか?」

CC「とにかく掘り返すぞ」

443:2012/10/01(月) 02:50:49 ID:
ラクシャータ「ふぅ、助かったよ」

ラクシャータ「まさか本に殺されかけるなんてねぇ」

ルルーシュ「本当にいるとはな」

CC「さっさと要件を済まして、風呂に入りたい気分だ」

CC「どうすればこんなに汚せる?」

ラクシャータ「掃除しなければねぇ」

ルルーシュ「それはともかく」

ルルーシュ「早速ですがお話が」

ラクシャータ「ちょおっと待った」

ルルーシュ「な、何か?」

ぐぅ~

ラクシャータ「まずは何か食べさせてもらえるぅ?」

CC(女版ロイドだな、破天荒なあたりが)

444:2012/10/01(月) 03:01:23 ID:
ラクシャータ「悪いねぇ奢ってもらっちゃって」

ルルーシュ「いえ、気にしないでください」

CC「すみません、マルゲリータ追加で」

ルルーシュ「CC、お前まで食うな」

CC「小腹がすいたんだ、少しくらいいいだろ?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「体重計」ぼそ

CC「…っ!?」

ルルーシュ「俺が気づかないとでも思ったのか?」

CC「貴様、いつ知った!?」

ルルーシュ「一昨日だな」

445:2012/10/01(月) 03:07:36 ID:
CC「くっ、油断した…」

ルルーシュ「同居人だからといって、完全に無防備になるとは愚かな」

ルルーシュ「このままそのピザを食えば」

ルルーシュ「今日の体重計はどんな絶望をみせてくれるんだろうな?CC」

CC「だ、大丈夫だ」

CC「あの日はちょうど食べ過ぎてしまっていただけだ」

ルルーシュ「…俺は細すぎるのは好みじゃないが」

ルルーシュ「太り過ぎは看過できない問題だ」

CC「そ、そこまで太っていないぞ!!」

ルルーシュ「やはり、体重が増えていたか」

CC「え?」

446:2012/10/01(月) 03:12:02 ID:
ルルーシュ「最近よく体重計に乗っていたからな」

ルルーシュ「カマをかけただけだ」

CC「お、お前というやつは」

CC「女に向かってなんて悪質な」

ルルーシュ「まあ、気にするほどでもないとは思うがな」

CC「…」

CC「私は、気になるんだ」

ルルーシュ「なら、それは俺が食べてやる」

ルルーシュ「我慢しろ」

CC「でも、少しなら…」

ルルーシュ「…」

447:2012/10/01(月) 03:15:51 ID:
ルルーシュ「なら半分に分ける」

ルルーシュ「それでいいだろう?」

CC「…うん」

ルルーシュ「それと、今日はヘルシー系にするからな」

CC「…」はもはも

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「悪かった、もうこういうカマかけはしない」

ルルーシュ「これでいいだろ?」

CC「…分かればいい」

ラクシャータ(この二人、完全にあたしのこと忘れてるよねぇ)

ラクシャータ(ま、面白いからいっかぁ)

ラクシャータ(コーヒー(゚д゚)ウマー)

458:2012/10/02(火) 01:34:36 ID:
ラクシャータ「そろそろいーい?お二人さん」

ルルーシュ「おっと」

ルルーシュ「すまない、つまらないものを見せたな」

ラクシャータ「いんやぁ楽しかったしいいんだけどさぁ」

ラクシャータ「そろそろ本題に入ってもらえるぅ?」

CC(ピザおいしい)

ルルーシュ「すみませんラクシャータ博士」

ラクシャータ「あと、その博士もやめてぇ」

ラクシャータ「なんかムズムズするし、タメ口で結構よぉ」

ルルーシュ「それでは、ラクシャータ」

ルルーシュ「今日訪ねたのは他でもない」

ルルーシュ「貴女のナイトメア開発能力を貸して欲しい」

CC(しかし、どう説得するんだろう)はもはも

459:2012/10/02(火) 01:48:00 ID:
ラクシャータ「ふぅん」

ラクシャータ「計画書とかあるのぉ?」

ルルーシュ「これです」ぴらっ

ラクシャータ「…!?」

ラクシャータ「これはプリン伯爵の…」

ラクシャータ「これをどこで…?」

ルルーシュ「現在俺たちはロイドのもとで働いている」

ルルーシュ「俺はそのナイトメアが欲しい、だからあなたを…」

CC「ちょっと待てルルーシュ」

ルルーシュ「?なんだ?」

ラクシャータ「そう」

ラクシャータ「…そう」

460:2012/10/02(火) 01:48:23 ID:
CC(なんだ?懐かしむような表情…)

CC(ロイドとラクシャータは決裂したはずじゃ…)

ラクシャータ「…話はわかったけどぉ」

ルルーシュ「やはり、承諾してもらえないか」

461:2012/10/02(火) 01:57:53 ID:
ラクシャータ「ん?何か勘違いしてなぁい?」

ラクシャータ「正直、あたしは別に手伝ってもいいわぁ」

ルルーシュ「なんだって?」

ラクシャータ「だあって、ガウェインはあたしも完成させたかったものだし」

ラクシャータ「研究できるなら、くだらない人間関係でうだうだこだわらないわよぉ」

ルルーシュ「…そういうことなら、けどと繋いだのは…」

ラクシャータ「プリン伯爵はあたしのことを許さないと思うわよぉ?」

ラクシャータ「ってこと」

462:2012/10/02(火) 02:05:42 ID:
CC(ルルーシュ、ルルーシュ)

ルルーシュ(なんだCC?)

CC(さっきからプリンプリン言っているが)

CC(何故だ?)

ルルーシュ(ロイドの苗字はアスプルンドだ)

CC(なるほど)

ルルーシュ(わかったなら良かったな)

CC(感謝してやろう)

ルルーシュ(はいはい)

CC(さらっと流すな!!)

463:2012/10/02(火) 02:22:45 ID:
ルルーシュ「よければ、ロイドと袂を分かった理由を教えてもらえるか?」

ルルーシュ「具体的にはこれに関連があるのかを」ぴら

ラクシャータ「…」

ラクシャータ「まったく、どこで見つけてきたのやら」

CC「これはなんだ?」

CC「輻射波動機構?」

ラクシャータ「お察しの通り、そいつがあたしとプリン伯爵の確執のもぉと」

CC「どういうことだ?」

464:2012/10/02(火) 02:34:12 ID:
ルルーシュ「ここは俺が説明してやろう」

ルルーシュ「輻射波動とハドロン砲との決定的な差がある」

ルルーシュ「制御の難易と、兵器としての効力だ」

CC「いつも言っている通り…」

ルルーシュ「今からわかりやすく説明する」

465:2012/10/02(火) 02:38:49 ID:
ルルーシュ「ハドロン砲は、それ単体ならば高出力のエネルギー砲にすぎん」

ルルーシュ「だが、この制御は困難を極める」

ルルーシュ「当然研究には時間がかかるし、実戦投入にも言わずもがな、だ」

ルルーシュ「だが、輻射波動は比較的取り回しやすく、開発自体にも時間はかからない」

ルルーシュ「この意味がわかるか?」

CC「費用を節約したいお偉方にどうとられるか、ということか?」

ルルーシュ「その通りだ」

466:2012/10/02(火) 02:51:55 ID:
ルルーシュ「ガウェイン計画はドルイドシステムという別の目玉もあってな」

ルルーシュ「研究による利益も大きいが」

CC「金食い虫、ということか」

ルルーシュ「そうだ」

ルルーシュ「輻射波動機構はラクシャータが提出したガウェイン計画延命の策だ」

ルルーシュ「だが、ここにロイドが受け入れられなかった理由がある」

ルルーシュ「輻射波導機構の兵器としての残虐性だ」

CC「残虐性?」

ルルーシュ「少し違うが、電子レンジに敵を突っ込むようなものだ」

ルルーシュ「くらった敵は内部から膨張、爆発四散する」

467:2012/10/02(火) 02:52:17 ID:
CC「カー○ンジャーでそんな話があったな」

ルルーシュ「おい、雰囲気をぶち壊すのはやめろ」

CC「すまない、続けてくれ」

468:2012/10/02(火) 03:29:48 ID:
ルルーシュ「とにかく、こと兵器という観点からみれば」

ルルーシュ「輻射波動は的に対する威嚇という点でも優秀なんだ」

ラクシャータ「でも、プリン伯爵はそういうのが嫌いなのよぉ」

ルルーシュ「あの人はナイトメアを研究の結晶体として見ているようだから」

ラクシャータ「あたしは兵器を作ってるって自覚を失ったら」

ラクシャータ「それこそ殺人鬼と変わらないと思うんだけどねぇ」

CC「それが二人の確執か」

ラクシャータ「そういうことぉ」

ラクシャータ「さっきも言ったけど、あたしは別に一緒にやる分には構わないわぁ」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「後日、とりあえず特派に出向いてもらえますか?」

ルルーシュ「そこで説得します」

ラクシャータ「…」

469:2012/10/02(火) 03:32:49 ID:
ラクシャータ「ま、本人がいないところで説得したなんて所詮お茶濁しだしねえ」

ラクシャータ「ご飯をご馳走してもらったぶん、そのくらいわいいわよぉ」

ルルーシュ「それでは、準備が整い次第、こちらから連絡を入れます」

ラクシャータ「りょーかーい」

ルルーシュ「CC、帰るぞ」

CC「…それではな」

ラクシャータ「ばいばぁーい」

470:2012/10/02(火) 03:38:44 ID:
CC「これで一応はいいのか?」

ルルーシュ「ああ」

CC「そういえば、事務所でなにを手に入れていたんだ?」

ルルーシュ「これだ、使うことはなかったがな」

CC「ふむ」

ルルーシュ「恐らく、構想だけまとめておいたものだろう」

ルルーシュ「上に置いてあったから、比較的新しいはずだ」

CC「これ、私がもらっていいか?」

ルルーシュ「まあメモみたいなものだからな」

ルルーシュ「いいんじゃないか?」

471:2012/10/02(火) 03:39:08 ID:
CC(…これは使えそうだ)

ルルーシュ「ほら、家に戻るぞ」

CC「ルルーシュ、私は今日機嫌がいい」

CC「背中でも流してやろうか?」

ルルーシュ「遠慮する」

CC「少しは悩んだらどうだ?」

ルルーシュ「…遠慮する」

CC「…お前はそう言う奴だったな」

478:2012/10/03(水) 01:23:22 ID:
CC「ふんふーん」しゃかしゃか

ルルーシュ「…」

CC「どうした?仏頂面で目を瞑って」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「確認しておきたいんだが」

ルルーシュ「俺は、一緒に風呂に入ることは断ったはずだな?」

CC「その通りだ」

ルルーシュ「ならばなぜ俺はここにいる?」

CC「私が連れてきたからだ」

ルルーシュ「…」

CC「お前だって抵抗しなかっただろう?」

479:2012/10/03(水) 01:41:31 ID:
ルルーシュ「俺は今後について考えていたんだ!!」

CC「考え事に熱中すると周りのことが疎かになるのはよくないな」

CC「気をつけたほうがいい」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「もういい、次は気を付けよう」

CC「そうしろ」

CC「ふんふーん」しゃかしゃか

CC「よし」じゃばー

CC「次はお前を洗ってやろう」

ルルーシュ「断る」

ルルーシュ「用事が済んだのならさっさと出て行け」

481:2012/10/03(水) 01:50:41 ID:
CC「ひどい言い草だな」

ルルーシュ「人を風呂に連れ込んでおいて、よく言う」

CC「それもそうか」

CC「だが、私も湯船には浸かりたい」

ルルーシュ「それなら交代だ」くるり

CC「わざわざ背を向けなくてもいいぞ?」

ルルーシュ「俺の勝手だろう?」

CC「…」

482:2012/10/03(水) 02:02:33 ID:
CC「うりゃ」ぎゅっ

ルルーシュ「うわっ、CC何をする!?」

CC「もう一度は全部見てしまったものだ、いまさら恥ずかしがることはないだろう?」

ルルーシュ「そんなに簡単に割り切れるか!!」

CC「堅物め」はむ

ルルーシュ「み・み・を・甘噛むなー!!」

CC「近所迷惑だろ?そうわーわー言うな」

ルルーシュ「誰のせいだと…」

483:2012/10/03(水) 02:16:25 ID:
ルルーシュ「…」

ルルーシュ「そうまで言うなら、いっそ見てやろう」

ルルーシュ「…」じっ

CC「…」

CC「…」もじもじ

CC「いや、だからってそんなにじっくり見なくても…」

ルルーシュ「…」

CC「ルルーシュ?」

CC「気絶してる…」

CC「…この◯◯坊やめっ!!」ばしっ

484:2012/10/03(水) 02:27:55 ID:
ルルーシュ「…」

ルルーシュ「はっ!?」

CC「やっと目が覚めたか」ごしごし

ルルーシュ「俺は一体…」

CC「無理に思い出さなくてもいい」

CC「それより、腕を上げろ洗いにくい」

ルルーシュ「あ、ああ、すまない」

485:2012/10/03(水) 02:28:17 ID:
ルルーシュ「って、おかしいだろう、この状況!」

CC「ここまできてがたがた言うな」

CC「よし、流すぞ」ざぱー

CC「綺麗になったな」

ルルーシュ「なんだ、お前人を洗うのが好きなのか?」

CC「嫌いではないな」

ルルーシュ「…そうか」

CC「また嫉妬か?」

ルルーシュ「またも何も、一度もしたことないが?」

CC「ふっ、そういうことにしておいてやろう」

486:2012/10/03(水) 02:39:01 ID:
ルルーシュ「…」

CC「…」

CC「湯船に入るのは抵抗しなかったな」

ルルーシュ「今更遅いだろ」

CC「それもそうだな」

ルルーシュ「…ふむ」

CC「どうした?」

ルルーシュ「CC、お前体重を気にする必要があるのか?」

CC「な、どこを見ている!?」

ルルーシュ「お前が見てもいいと言ったんだろう」

487:2012/10/03(水) 02:47:53 ID:
CC「それはそうだが…」

ルルーシュ「心配するな、肝心なところは見ていない」

CC「その言い方がなんだか卑猥だろ」

ルルーシュ「む、確かに」

CC「はあ、お前どんどんわけのわからない奴になっていくな」

ルルーシュ「そうでもないさ」

CC「そうか?」

ルルーシュ「そうだ」

CC「…」

ルルーシュ「…」

488:2012/10/03(水) 02:59:04 ID:
CC「ならいいか」ふふ

ルルーシュ「そうだ」ふん

CC「なんだか落ち着くな」

ルルーシュ「そうか?俺は落ち着かないが」

CC「いやらしいことを考えるからだ」

ルルーシュ「…」

CC「どうだ?図星か?」

ルルーシュ「この状況で何も考えない人間がいるとしたら」

ルルーシュ「それはそれで異常な気もするがな」

CC「お?考えたのは否定しないのか?」

ルルーシュ「…」

ルルーシュ「ああ、否定しない」

CC「どうした、随分素直じゃないか」

489:2012/10/03(水) 03:10:32 ID:
ルルーシュ「たまにはいいだろう」

ルルーシュ「俺たちは外ではどうしても繕わざるを得ないんだ」

ルルーシュ「お前と二人の時くらい、素の自分でいてもいいだろう」

CC「…」

CC「最初からそうしていればいいんだ」

ルルーシュ「ひねくれているのは俺の性分みたいなものだ」

CC「知っている」

CC「でも、私の前では、もっとルルーシュでいてくれ」

CC「そのくらい、いいだろう?」

ルルーシュ「分かった、約束しよう」

CC「なら、いい」

490:2012/10/03(水) 03:21:57 ID:
ルルーシュ「そろそろ出ようか」

CC「そうだな」

ルルーシュ「…」

CC「…」

CC「◯◯◯◯くらい、触っておくか?」

ルルーシュ「…!?」

ルルーシュ「こ、断る!!」

CC「焦ったな?」

CC「ま、本人がそういうなら、またの機会に持ち越しにしてやろう」

ルルーシュ「この魔女めっ」

CC「ふふふ」

491:2012/10/03(水) 03:22:15 ID:
CC(やっぱり、楽しいな)

CC(このまま、変わらずにいられれば、それでいい)

CC(そのためにも、まずはカレンを手に入れて、ルルーシュの剣にする)

CC「よし、出たら早速作戦会議だ」

ルルーシュ「うわ、突然立ち上がるな!」

ルルーシュ「いろいろ大変なことになるだろう!」

CC「気にするな、さ、早くしろ」

ルルーシュ「身体くらい自分で拭かせろー!!」

499:2012/10/03(水) 23:32:38 ID:
CC「はい、風呂上がりの牛乳だ」

ルルーシュ「ありがとう」

CC「扇の方はどうする?」

ルルーシュ「予定通り、ナイトメアを二機鹵獲させる」

ルルーシュ「そのための準備には咲世子を当たらせる予定だ」

CC「そうか」

CC「なあルルーシュ、その計画少し手を加えないか?」

ルルーシュ「そういえば以前も言っていたな」

ルルーシュ「策があるのか?」

CC「なければお前の立てた作戦に口出しなどせんさ」

ルルーシュ「…そうか」

CC「照れるな照れるな」

ルルーシュ「照れてなどいない!!」

500:2012/10/03(水) 23:44:25 ID:
ルルーシュ「それで?具体的にはどうする?」

CC「このカレンの配置をこちらに移すんだ」

ルルーシュ「しかし、これではカレンが逃げきれない」

CC「それでいいんだ」

ルルーシュ「なに?」

CC「枢木のランスロットをこちら側に配置すれば、カレンを捕まえるのはルルーシュになるだろう」

ルルーシュ「その可能性は高いな」

CC「そこで、一旦特派の預かりにする」

ルルーシュ「ほう」

501:2012/10/04(木) 00:02:20 ID:
ルルーシュ「なんとなく察しはついた」

ルルーシュ「これはゼロとしての行動と、特派の説得に苦労しそうだ」

CC「だが、こうすればより簡単にカレンやレジスタンスを使えるだろう?」

ルルーシュ「博打好きなお前らしい作戦だ」

ルルーシュ「だが、悪くない」

CC「そうだろうそうだろう」

ルルーシュ「この方向性でいってみよう」

CC「あ、それとな」

ルルーシュ「まだあるのか?」