442: 名無しさん 2017/01/20(金) 19:25:56.44 ID:LqKijDtX0
厨房 




提督「やっほー」 

鳳翔「あら、提督。お餅、焼けました?」 

提督「うん、お雑煮もできてる?」 

瑞穂「ええ、バッチリです♪」 

コマンダン「あ…Bonjour、提督」 

提督「ぼんじゅーる!コマちゃんも手伝ってたの?」 

コマ「はい、がんばりました」 

提督「どれどれ…おー、綺麗にできてる!すごいよコマちゃん!」 

コマ「Oui…///」カァ 

グラーフ(まさか、もう落としてしまったのか…) 

ローマ(早すぎる…)


引用元: ・女提督「たとえ理想が甘くても」

443: 名無しさん 2017/01/21(土) 18:49:21.24 ID:0BNug5n80
提督「さて、お椀を出して…」 

鳳翔「みなさん、この中にお餅を入れてくださいね」 

アクィラ「オモチを浸して食べるんですか?」 

コマ「オモチにこのツユを入れて食べるそう、です」パカッ 

マックス「へえ、具沢山ね」 

アイオワ「Carrot、spinach、shrimp、meatball…soupは…seafood?」 

提督「おぉー、よく分かるね」 

アイオワ「ふふっ、褒めてくれてもいいのよ!」スッ 

提督(アイオワってこういうキャラだっけ…わざわざ屈むのは可愛いけど…)ワシャワシャ 

レーベ「それじゃ、向こうに持っていこうか」 

ビスマルク「ずいぶんと味が薄そうな色合いね」 

提督「味噌汁とはまた違うあっさりした味だよ、きっと美味しいって」 

ビスマルク「そ、そう…ふぅん、なるほどね…」ワクワク

444: 名無しさん 2017/01/21(土) 19:00:21.55 ID:0BNug5n80
提督「コマちゃん、ずっとお雑煮作ってたからお腹空いたでしょ?一緒に食べる?」 

コマ「Oui…隣、座ってもいいですか?まだ、慣れなくて…」 

提督「うん、いいよ」 

コマ(提督のそばだと、安心…)ストン 

グラーフ「では私はこちらに失礼するとしよう」ストン 

ビスマルク「あ!あんた、狙ってたわね…」 

グラーフ「さあ、なんのことか」フッ 

ビスマルク「…まあいいわ、なら正面は私が」 

リベ「提督さんの前座るねー!」ガタッ 

ビスマルク「ッッ………!!」プルプル 

スパ「子供に怒るのは大人気ないわ」 

ビスマルク「うるっさい!」 

提督「お好みでゆず胡椒を入れてみても美味しくて…ほら、私の食べてみて」 

コマ「あむ…。……!これは、美味しい…です」キラキラ 

提督「でしょ!やっぱりお雑煮にはゆず胡椒だよね!」 

レーベ(提督は平常運転だなぁ…)

446: 名無しさん 2017/01/22(日) 19:18:36.92 ID:+VDZSmTp0
ローマ「しかしこの程度で太るなんて、ジャポネーゼは軟弱ね」 

提督「さすがにこれだけじゃ正月太りはしないよ、ただ…」 

リットリオ「ただ?」 

提督「お雑煮や焼き餅にこたつとのコンボが危険なんだよね…」 

グラーフ「!! ……コタツ…」 

ビスマルク「ああ…あれは、人を堕落させる悪魔が生み出したとしか思えないわ…」 

提督「ローマ、こたつでゴロゴロしながらお雑煮食べたりきな粉餅食べたりみかん食べたりの魔力に逆らえる?」 

ローマ「………い、いえ…さすがに、キツそうね…」 

提督「みんなも気を付けてね、一度嵌ったら最後だから」 

レーベ「ヤー…」

447: 名無しさん 2017/01/22(日) 19:27:09.67 ID:+VDZSmTp0
ドタドタドタ 

深雪「かーっ、腹減ったー!」 

吹雪「あ、お雑煮!もうできてるんですね!」 

叢雲「はぁ、お腹空いたわ…」 

提督「あれ、みんな…その顔、もしかして羽根突きしてたの?」 

深雪(アホ)「おう!まだ他のやつらもやってるぜ!」 

アイオワ「ハネツキ、って?」 

提督「正月にする伝統的な遊びでね、羽子板っていうラケットみたいなものを持って羽根を打ち合って落とした方の顔にこうやって落書きするの」 

吹雪(無個性)「えへへ…」ポリポリ 

サラトガ「まぁ、楽しそうですね」 

提督「やってみる?みんなも外に居るだろうし」 

ローマ「私はいいわ、寒いし」 

提督「じゃあ寒い組は残って他の子は行こうか」 

グラーフ「ふむ、スポーツか…腹ごなしになるな」 

提督「………ん?」チラッ 

叢雲(カーチャン)「……何よ?」 

提督「…ぶふっ…」 

叢雲(カーチャン)「な、なんなのよ!?」

451: 名無しさん 2017/01/23(月) 21:16:19.15 ID:LGwz4BaD0
鈴谷「SMAAAAAAAAAASH!!!!!!!!」パカーン 

熊野「あうっ!?」ポコッ 

鈴谷「あはは!また鈴谷の勝ちー!」 

熊野「もう、少しは手加減したらどうですの…」 

鈴谷「うーん、次はなに書いてやろっかな~♪」 

最上「あ、提督」 

提督「やっほ、みんな」 

三隈「ずいぶんと大所帯ですのね」 

鈴谷「お、提督じゃん!しかもめっちゃ海外艦ハーレム作ってるし!」 

提督「同性だけどね…」 

最上「それで、みんなも羽根突きしにきたの?」 

提督「そうそう、せっかくだから日本の文化を楽しんでもらおうと思って」 

鈴谷「なるほど、んじゃまずは私と提督でお手本見せちゃいますか!」 

提督「え、私?まあいいけど…」 

熊野「どうぞ、羽子板ですの」 

提督「あ、ありがとう」

452: 名無しさん 2017/01/23(月) 22:34:00.37 ID:LGwz4BaD0
鈴谷「んじゃ、いっくよー!」 

提督「はーい」 

鈴谷「そーれっ!」パカーン 

提督「ほいっ」パコッ 

鈴谷「ていやっ!」パコッ 

提督「よっ」パコッ 

鈴谷「うりゃっ!」パコッ 

アイオワ「badmintonと同じ要領ね?」 

提督「そうそう、そんな感じ」パシッ 

鈴谷「でもラケットと違って板だし、羽も結構飛ばないから難しいよー?」 

スパ「OK、badmintonなら心得があるわ。racketをちょうだい」 

提督「はいはい」スッ 

三隈「バドミントンはインドから帰ったイギリス兵が国にその遊びを知らせたことから広まったそうですわ」 

最上「へー、三隈、物知りだね」 

鈴谷「ところでさっきの、提督が先に打つのやめたから提督の負けじゃん?」トン 

提督「あれはノーカンだよ、説明するだけだもん」 

鈴谷「ちぇっ、せっかく落書きできると思ったのに」

453: 名無しさん 2017/01/24(火) 21:51:38.58 ID:jq+79OKp0
アイオワ「Ready?」 

スパ「カモン!」 

アイオワ「はっ!」ヒョイッ 

スカッ 

アイオワ「あら?」スコンッ 

提督「ぶふっ…」 

ビスマルク「下手くそじゃないの」 

スパ「私がやるわ、羽を貸して」 

アイオワ「意外と難しいのね…」 

スパ「さあ、準備して!」 

アイオワ「OK!」 

スパ「Ready!」ヒョイッ 

スカッ 

スパ「あら…?」スコンッ 

提督「………!!」プルプル 

ビスマルク「いや、笑いたいなら笑いなさいよ…」

454: 名無しさん 2017/01/24(火) 22:04:45.32 ID:jq+79OKp0
提督「ふ、二人揃って空振りって…は、始まらないし…いつまで経っても始まらないし…ぐっくくく、ふふははは……ww」ピクピク 

鈴谷「提督、昔に比べるとよく笑うようになったけど相変わらずよくわかんないツボしてんね」 

グラーフ「そうか?今のは面白かったと思うが」 

鈴谷「んじゃあグラたんも変なツボしてるよ」 

グラーフ「え…そ、そうなのか…?」 

マックス「私に聞かれても」 

アイオワ「あっはっはっは!!youもヘタッピじゃない!」ケラケラ 

スパ「No…こんなはずじゃ…」ガーン 

リベ「提督さん、次リベと一緒にやろ!」 

提督「ああ、うん…いいよ」 

アイオワ「ヤー!」パコッ

455: 名無しさん 2017/01/24(火) 22:20:26.38 ID:jq+79OKp0
グラーフ「くっ、負けた…」 

提督「ふふっ、結構頑張ったね」 

リベ(タマネギ)「おーっ、提督さんつよーい!」 

ビスマルク(ジャガイモ)「ちょっと、なんなのこの落書き!」 

レーベ(ニンジン)「何か共通性を感じるね」 

アイオワ(beef)「なになに?meはなんて書いてあるの?」 

スパ(pork)「Beefよ」 

コマ(おこめ)「オコメ…美味しいご飯…」 

提督「さて、グラーフは総じてカレー、と」カキカキ 

グラーフ(カレー)「か、カレー…」 

ビスマルク「ぬうう…あなた、強すぎるわ!もうちょっと手加減しなさい!」 

提督「いやぁ、私が上手いんじゃなくてみんなが下手なだけで…」 

ビスマルク「余計に腹立つわ!見てなさい、私がその綺麗な顔を真っ黒にしてやるわ!!」

456: 名無しさん 2017/01/24(火) 22:25:26.24 ID:jq+79OKp0
ビスマルク(真っ黒)「ぐっ……くっ、くそぉぉ…」 

提督「あの、どちら様ですか?」 

ビスマルク「あなたが真っ黒にしたんでしょうが!!」プンスカ 

グラーフ「いや、ひどかったな…」 

レーベ「うん、一度も勝てなかったね」 

マックス「いくらなんでも無謀すぎるわ」 

提督「まあまあ、墨汁だからすぐ落ちるよ。はい、タオル」 

ビスマルク「くっ…どうにかして負かせないものかしら…」 

グラーフ「ニホンの遊びなら同じ国の者が挑めばいいんじゃないか」 

鈴谷「お?んじゃやってみる?」 

ビスマルク「頼んだわ、スズヤ!」 

提督「またやるの…まあいいけど」

457: 名無しさん 2017/01/26(木) 19:26:37.45 ID:aJFcEi7t0
鈴谷「つ、強い…」ガクッ 

提督「ねえ、もう書くことないよ?」 

最上「じゃあ三万円って書いとこうか」 

提督「うん」 

鈴谷「だあぁっ!?ちょっ、な、なにそれどういう意味!?なんかそういうキャラ付けみたいで嫌なんですけど!」 

熊野「負けた者に発言する権利なんてありませんわ。さあ、提督」ガシッ 

提督「おっけー」カキカキ 

鈴谷「ちょっとぉ!?提督絶対意味分かってないでしょ!新年早々こんな屈辱があるかぁー!!」バタバタ 

~~~~~ 

鈴谷(三万円)「…………」ズーン 

提督「相当ショック受けてるみたいだけど、大丈夫なのあれ…」 

鈴谷「鈴谷の価値って…三万なんだ…」ズーン 

最上「大丈夫だよ、それっぽいから」 

鈴谷「それっぽいって何!?」

458: 名無しさん 2017/01/26(木) 19:38:52.59 ID:aJFcEi7t0
鈴谷「だぁーもぉー!ちょー悔し恥ずかしなんですけどー!」 

ビスマルク「私が言ったばっかりに悪いわね」 

鈴谷「やー、それは気にしなくていいんだけどさ、このままじゃ終われなくない?」 

グラーフ「ああ、負けっぱなしも気に食わないからな」 

提督「えぇ、もう終わりにしようよ…」 

鈴谷「提督は黙ってて!」 

提督「えー…」 

最上「提督も苦労してるね」 

提督「書いてって言ったのは最上でしょ」 

最上「そうだっけ?」シラー 

提督(のらりくらり…) 

ビスマルク「でも、提督を負かせる子なんているかしら」 

鈴谷「んー、鳳翔さんは忙しそうだしなぁー…」 

スタスタ 

神風「司令官、お餅はどこにあるの?」 

提督「ん、お餅はね…」 

鈴谷「あーーーーっ!!」 

提督・神風「「?」」

461: 名無しさん 2017/01/27(金) 20:47:03.36 ID:Odlzn3G40
鈴谷「はいはいはいはい!かーみん、ちょっといいかな!」 

神風「え?え、ええ…いいけど…」 

鈴谷「提督と羽根突きしてくんない!?」 

神風「へ?でも私、お餅を…」 

鈴谷「あのね、提督に勝ったら貰えるから!」 

神風「…………」 

鈴谷「…………」ドキドキ 

神風「なるほど、そういう遊びなのね!いいわ、やってやろうじゃない!」グッ 

鈴谷(やった!丸め込んだ!)グッ 

鈴谷「そういうことだから、頑張って!よろしく!」クルッ 

提督「…………」シラー 

鈴谷「っちょ、そんな目で見ないでって!一応謝るから!」

462: 名無しさん 2017/01/27(金) 20:59:25.35 ID:Odlzn3G40
三隈「と、いうわけで」 

神風「さあ司令官、真剣勝負よ!」ヌギヌギ 

提督「…うん」 

春風「司令官様、頑張ってくださぁい♪」シャッシャッ 

神風「そこは私を応援するところでしょ!?」 

朝風「神風姉も司令官も頑張るのよ!」 

神風「…まあ、その方が燃えるわね!はい、上着預かってて!」ポイッ 

提督(いまいち燃えない…) 

神風「行くわよ、司令官!」 

ビスマルク「やってしまいなさい!ぶっ潰すのよ!」 

鈴谷「いいぞー!ブチコロセー!」 

提督「その応援はどうかと思うけど…」 

神風「ていっ!」パコッ 

提督「おっ、と…」パコッ

463: 名無しさん 2017/01/27(金) 21:07:01.90 ID:Odlzn3G40
神風「はいっ!」パコッ 

提督「よっ」パコッ 

提督(神風、小さい身体であんなに動いて…可愛い…)ホワンホワン 

神風「やっ!」パコッ 

提督「うわっ、危な…」パコンッ 

神風「くっ、やるわね!」カンッ 

鈴谷「おおー、熱い!」 

アイオワ「エキサイティンッ!!」 

ビスマルク「いいわー!そこよ!左フック!ストレート!」 

グラーフ(それは違う競技だろう…) 

提督(このまま負けて落書きされるのも嫌だし、本気でやらないと…)カンッ 

神風(動きが変わった…!)

464: 名無しさん 2017/01/27(金) 21:27:43.39 ID:Odlzn3G40
提督「ふっ!」パコッ 

神風「やぁ!」カンッ 

鈴谷「うおお、すっごいラリー…」 

スパ「本場のbadmintonを見てるみたいだわ…」 

ビスマルク「いつ終わるのこれ…」 

グラーフ「ああ、だが見ていて飽きないぞ」 

春風「あぁ、司令官様…素敵です…」 

神風「はぁ、くっ!」カコン 

提督「せいっ!」パコッ 

提督(……あれ…?ずっと動いてるせいか、神風の着物が…) 

神風「えいっ!」チラッ 

提督「!!!???!?!??!?」 

提督(胸が……胸が…慎ましやかな胸が……幼きもの……あっ桜色の何かが見え 

バッチィィン 

提督「ぶっっ!!?」 

神風「あ、司令官!?」 

鈴谷「やったーーーー!!!」

467: 名無しさん 2017/01/28(土) 18:12:27.16 ID:Q1eqUDKg0
鈴谷「わーい!わーい!やったー!」 

ビスマルク「やるじゃない!さすが大和撫子ね!」 

神風「ええっ、ちょ…ど、胴上げなんて何もそこまで…」 



提督「……………」 

グラーフ「…ロリコン」 

提督「っち、違うんだって!ちょっと足が滑っただけだって!」 

ビスマルク「でも負けは負けよ!観念しなさい!」 

最上「さーて、なんて書こうか」 

鈴谷「年増!」 

提督「は?」 

鈴谷「…っていうのは、冗談で…」 

鈴谷(めっちゃこえぇ…)

468: 名無しさん 2017/01/28(土) 18:22:33.14 ID:Q1eqUDKg0
神風「もうお餅もらって行っていい?」 

提督「ああ、うん…向こうで焼いたのがもらえるから」 

神風「ええ、分かったわ」 

パタパタ… 

熊野「さて、どうしましょうか」 

三隈「マルやバツなんてのもありきたりですし…」 

鈴谷「……そういや提督、コートの下は珍しくスカートじゃん?」 

提督「え?うん」 

鈴谷「しかも生足じゃん」 

提督「う、うん…」 

鈴谷「…………」 

熊野「…………」 

最上「…………」 

三隈「…………」 

提督「…………」ジリ 

鈴谷「確保ォーーー!!!」ガバッ 

提督「いやああぁぁ!!?」

469: 名無しさん 2017/01/28(土) 18:32:52.78 ID:Q1eqUDKg0
提督「うう…」 

最上「三隈!」 

三隈「はい」シュルリ キュッ 

提督「……んん!?な、なに!?なんで今の一瞬で拘束されてるの私!?」 

三隈「わたくしのネクタイですわ」 

提督「こ、これ、今からされることって確実に落書きじゃないんじゃ…」 

鈴谷「大丈夫大丈夫、大人しくしとけば痛いことはしないから。ただちょーっと辱めを受けてもらうだけだよ」 

提督「はっ!?」 

最上「では失礼して」ペロン 

提督「きゃあ!?ちょっ、な、なにしてるの!?///」 

最上「大丈夫だって、見えてないから」 

提督「え…そ、そうなの…?いや、そういう問題じゃなくて!」 

グラーフ(どう見ても覗ける角度だがな…) 

鈴谷(あ、意外と大人っぽいの穿いてる…)マジマジ

474: 名無しさん 2017/01/29(日) 20:37:45.56 ID:0tZDTP1A0
鈴谷「よいしょ、動かないでねー」 

提督「な、なに?そんなところに何を書くの?」 

最上「いやまあちょっと正の字をね」 

提督「せ、正の字?なんでそんなものを…」 

三隈「まあ、肉便器ですの?」キラキラ 

熊野「どういう意味かご存知ない?」 

提督「え?ええと………あ…!」 

鈴谷「お?分かった?」 

提督「前に加賀が……その、イ……った回数を太腿に正の字で…///」カアア 

鈴谷「あー…そっちか…」カキカキ 

提督「あっ、ひゃ…んっ、く、くすぐったい…」ピクッ 

三隈「一回千円も書いてくださる?」 

鈴谷「おっけー」カキカキ 

提督「っ、ふ……ぁ、やぁ…」フルフル 

ビスマルク(なにこの絵面…) 

グラーフ(妙に艶かしいな…)

479: 名無しさん 2017/02/01(水) 20:37:16.04 ID:Hapnxdoj0
最上「さて、そろそろ解いてあげようか」スルスル 

提督「うー……」 

三隈「手を貸しますわ」スッ 

提督「……ありがと」グッ 

最上「んー、やっぱ立ってみるとなんの変哲もないね」 

熊野「でも、その下には…」 

鈴谷「提督、スカートたくし上げてみて?」 

提督「………イヤって言ってもどうせするんでしょ?」 

鈴谷「まあね」 

提督「……………ん……///」スッ 

鈴谷「うわ、エッロ…」 

三隈「完全に使い込まれた後ですわ」キラキラ 

最上「背徳感が凄まじいね…」 

鈴谷「これ写真に収めたら…」 

パシャッ 

提督「っ!??///」 

鈴谷「うぉー、超スケベだ」

480: 名無しさん 2017/02/01(水) 20:48:39.22 ID:Hapnxdoj0
提督「ちょっ、け、消して!」ワタワタ 

鈴谷「どうせ加賀さんとえっちなことしてる時の写真とか色々恥ずかしい写真あるっしょ?今更じゃん?」 

提督「そ、そうだけど…じゃなくて!それとこれとは別で!」 

鈴谷「負けた人間の言うことじゃないね!」 

最上「そうだそうだ!」 

三隈「提督に二言はありませんわ!」 

提督「えっ、えぇ…な、なんで私が責められるの…」 

鈴谷「というわけで、鎮守府のチャットに送ろ♪」ポチッ 

提督「あぁっ!?す、鈴谷!」 

鈴谷「うわ、既読の付く速度が尋常じゃない…」 

提督「もう…またこんな目にばかり…」 

最上「…ん?ちょっと待って…」 

鈴谷「なにが?」 

最上「このグループってスマホ持ってる鎮守府の人全員が入ってる…ってことは…」 

鈴谷「?」 

最上「加賀さんも……」 

鈴谷「………あ………」 

ピロン♪ 

かが:遺言があるなら書き残しておくことね 

最上型「「「「……………」」」」

484: 名無しさん 2017/02/03(金) 20:55:16.01 ID:17/2WH+m0
最上型「「「「逃げろっ!!!!」」」」 

ドドドド… 

加賀「ちっ、遅かったようね…」 

提督「あ、加賀」 

加賀「ああ、風花…大変な目に遭ったみたいね」 

提督「え?まあ、うん」 

加賀「…墨汁なら拭けば落ちるわね」ペラッ 

提督「ちょっ!?///」 

加賀「動かないで」フキフキ 

提督「あ、あとでお風呂で流せばいいから…んっ」 

加賀「それじゃ私が納得しないわ」フキフキ 

提督「で、でもみんなが見て……んっ、あ…く、くすぐったいって…」ピクッ 

アクィラ「何この絵面…?」 

ビスマルク「どう見てもそういう画よね…」 

グラーフ「今更だろう…」

485: 名無しさん 2017/02/03(金) 21:20:00.41 ID:17/2WH+m0
提督「そういえばこの後新年会で艦娘対抗歌合戦あるけど、加賀は何を歌うの?」 

加賀「私は歌わないわ」 

提督「えー、加賀岬聴きたいのにぃ」 

加賀「…あなたも何か歌いなさい、それなら歌うわ」 

提督「私も!?…ええと…か、鐘を鳴らしてとかでいい…?」 

加賀「何その選曲は…他にもあるでしょう」 

提督「じゃあせっかくだし二人で歌おうよ、オリビアを聴きながらとかさ」 

加賀「お別れの曲じゃない」 

マックス「…どう見ても夫婦漫才ね」 

レーベ「ね、なんだかんだ仲良しだね」 

電「あ、司令官さん!」パタパタ 

提督「おー電、どうしたの?」ギュ グイ 

電「はわわ…」 

加賀「わざわざ抱っこする必要はないでしょう…」 

提督「いやいや姉妹ならこれくらい当然のことだよ」 

加賀「…………」

492: 名無しさん 2017/02/05(日) 19:32:34.23 ID:at1vtwt10
提督「よしよし、可愛い電には…これをあげよう」スッ 

電「あっ、お年玉なのです!」パアア 

提督「ふふっ、好きに使っていいからね」 

電「ありがとう、なのです!」 

暁「あーっ、電だけずるい!」 

響「私も欲しい…」 

提督「はいはい、みんなの分もあるからね」 

ワー オトシダマクレルッテー 

キャッキャ 

響「一瞬にして大人気だね」 

加賀「子供達に囲まれてる時が一番嬉しそうね…」 

響「……まあ、うん……」

493: 名無しさん 2017/02/05(日) 19:49:34.74 ID:at1vtwt10
提督「はい、望月の分」 

望月「お?おぉー、あんがと」 

提督「はい、漣の分」 

漣「うっひょ、キタコレ!」キラキラ 

提督「さてと、次は誰の……」 

武蔵「むさしのぶんはー?」 

提督「……何してるの?」 

武蔵「むさしもおとしだまほしいー」 

提督「……………」スッ 

武蔵「ふっ、感謝する!」スタスタ 

提督「…素………なわけ、ないよね…」 

敷波「し、しきなみもおとしだまほしいー…///」カアア 

提督(かわいい…)

494: 名無しさん 2017/02/05(日) 20:14:42.35 ID:at1vtwt10
整備士「ども、っす」 

提督「葵ちゃん…もう子供じゃないでしょ?」 

整備士「でも年下っすよ」 

提督「毎年こうやって言いくるめられてるような…はい」スッ 

整備士「へへ、先輩のそういうとこ好きっすよ」 

提督「ちゃっかりしてるね、給料安くないでしょ?」 

整備士「臨時収入は大事っすよ、それに給料なら先輩の方が遥かに高いっす」 

提督「そう?」 

整備士「その袋、いくら入ってるんすか?」 

提督「全員平等に樋口一葉さんだよ」 

整備士「あれ、意外としょっぱいっすね…」 

提督「さすがに百人以上いるこの鎮守府で諭吉さんなんて入れたら私のお財布がね…」 

整備士「……それもそうっすね」 

整備士(……あれ?でも、一人五千円でも百人以上って相当……) 

整備士「………先輩、養ってください」 

提督「いきなり何!?」

498: 名無しさん 2017/02/08(水) 19:28:56.88 ID:8RlUdke/0
整備士「いやだって、優しくて美人で性格良くて炊事洗濯掃除家事全般できて眼鏡でおっぱいで収入もあるって優良物件すぎるじゃないっすか…」 

提督「そ、そう?」 

整備士「浮気性なのがたまに傷っすけど」 

提督「それは言わないで…」 

整備士「あー、先輩が養ってくれたら毎日ゴロゴロしながらゲームだけして過ごせるんすけどねぇ…」 

提督「プライドはないの?」 

整備士「そんなもんとっくの昔に消えたっす」 

提督「……そう。まあ、どうしても身寄りがなくなったらその時はおいで、面倒見てあげるよ」 

整備士「まじすか」 

提督「? 葵ちゃんが言い出したことじゃない」 

整備士(…冗談でも言ってみるもんっすね…)

500: 名無しさん 2017/02/08(水) 19:47:12.22 ID:8RlUdke/0
提督「ふぅ、一通り配り終えたかな」 

加賀「おかえりなさい」モグモグ 

提督「あ、お餅」 

響「司令官にも一口あげよう」スッ 

提督「あーん…おっ、砂糖醤油とは分かってるね」モグモグ 

響「だろう?」 

電「あの、司令官さん…」 

吹雪「しれいかーん!」パタパタ 

敷波「し、司令官!」 

提督「うぇ、どうしたの三人とも」 

吹雪「司令官、もう夕方です!初詣に行きましょう、初詣!」 

敷波「は、初詣…とか、行かないの?」 

電「その、電と一緒に初詣に…」 

三人「「「…………」」」 

雷「あれ、急に空気が重苦しく…」 

加賀「…戦艦や空母じゃなくてよかったわね?」 

提督「そ、そうだね…」

503: 名無しさん 2017/02/09(木) 19:44:06.94 ID:t8OYTsW10
吹雪「…………」ムムム 

敷波「…………」ムムム 

電「…………」ムムム 

響「一触即発だね。止めてきたら?」 

提督「う、うん…」 

ザッ 

提督「さ、三人とも、喧嘩せずにみんなで行けば、ほら…」 

三人「「「司令官(さん)は黙ってて!!」」」 

提督「…は、はい…」 

トボトボ 

提督「ダメでした…」 

加賀「弱すぎるでしょう…」 

暁「一蹴されるって…」

505: 名無しさん 2017/02/13(月) 02:09:54.09 ID:JeU9htl+0
敷波「初詣なら姉妹の子達と行けばいいじゃん」 

吹雪「私は司令官と行くって言ってたもん!」 

電「い、電だって司令官さんと行こうとしてたのです!」 

敷波「それならあたしだってそうだし!」 

吹雪「なら直接言った私の方が優先されるべきでしょ!」 

電「でも約束はしてないのです!」 

敷波「そーだそーだ!」 

吹雪「ぐぬぬ…」 



加賀「…この争いはいつになったら終わるの?」 

提督「さ、さあ…」 

電「あの、司令官さん!」 

提督「ん?ど、どうしたの?」 

敷波「司令官は誰と一緒に行きたいの!?」 

提督「え?えーと…私は…み、みんなで仲良く行きたいな~…とか言っちゃったり、して……」 

吹雪「…………」 

敷波「…………」 

電「…………」 

提督「ひいぃぃ!!もうやだ!こわい!!」ヒシッ 

加賀(ロリコンが負けた…)

506: 名無しさん 2017/02/13(月) 02:21:28.30 ID:JeU9htl+0
吹雪「こほん…一旦落ち着いて、なんで司令官と一緒に行きたいかを表明してみない?まず電ちゃんから」 

電「し、司令官さんと一緒に行けばきっと楽しいからなのです!」 

吹雪「私は司令官のことが好きだから行きたいの、これなら私の方が上!」 

電「!?」 

吹雪「敷波ちゃんは?」 

敷波「えっ!?えー、と…あ、あたしは……べ、別にいいじゃんそんなこと!わざわざ言う必要ある!?///」 

吹雪「じゃあ私が司令官と一緒に行く権利を手にしちゃうからね」 

敷波「はぁ!?ちょ、ちょっと待った!そんなのずるい!」 

電「い、電は司令官さんのことが大好きなのです!」 

敷波「あっ、あたしだって!司令官のことすっ、すっ…好き、だし!///」カアア 

吹雪「私なんて大大好きだもん!」 

電「電は大大だーーーいすきなのです!!」 

ギャーギャー 

加賀「どう思う?」 

提督「ちょっと……まって……なんかうまくしゃべれない……うれしすぎてちょっと………」 

加賀「でしょうね」

512: 名無しさん 2017/02/16(木) 19:35:24.41 ID:OAllNXMl0
敷波「もー、いつまで経っても決まらないじゃん!」 

吹雪「司令官、誰と一緒に行くのかさっさと決めてください!」 

提督「え、えー…だってみんな一緒にっていうのはダメなんでしょ?」 

敷波「…司令官ってさ、女の子なのに女心分かってないよね」 

提督「そ、そうかな…」 

整備士「何人もの女を誑かしてるのに気付かないって相当っすよね」 

電「それで、誰と行くのですか?」ズイ 

提督「い、電は暁達と行かないの?」 

電「電は司令官さんと行きたいのです!!」クワッ 

提督「ご、ごめん…」

513: 名無しさん 2017/02/16(木) 19:40:07.34 ID:OAllNXMl0
提督「うぅん…私の人生で一番追い詰められている気がする…」ムムム 

加賀「ずいぶんと余裕のある人生なのね」 

提督「いったいどの妹と行けばいいのか…」 

加賀「頭大丈夫?」 

提督「辛辣だね、今日は」 

敷波「ほら、早く決めてよ!」 

吹雪「決定権は司令官にあるんですよ!」 

電「司令官さん…」 

提督「むむぅ…」 

提督(誰か一人しか選べない…けど、一人を選べば他の二人が悲しむことになる…) 

提督(しかも私にとっては三人とも可愛い妹のようなもの…順位を付けるなんて不可能に等しい…) 

提督(どうしよう……)

514: 名無しさん 2017/02/16(木) 19:49:40.78 ID:OAllNXMl0
ドドドドドド…… 

金剛「テーーーーートクゥゥーーーーー!!!」 

提督「!?」 

金剛「ワタシと初詣に行くネー!!」ガシッ ドドドドドド 

提督「うわああぁぁぁ!!?かっ、加賀ー!!」 

吹雪「あっ!?」 

敷波「司令官が連れて行かれた!?」 

加賀「」ダッッ 

吹雪「うわっ、速っ!?」 

電「追いかけるのです!」ダッ 

敷波「司令官!」ダッ 

吹雪「えっ、えぇ~!?」 

パタパタ… 

整備士「……元気そうで何よりっすね」

519: 名無しさん 2017/02/17(金) 19:54:24.70 ID:ocBy0Fff0
提督「うあー、疲れた…」ドシャ 

鳳翔「うふふ、お疲れ様です」 

金剛「大丈夫デスカー?」 

提督「元はと言えば金剛が連れ出すからでしょ、吹雪達に追い回されて駆けずり回ったし…問い詰められるし…」 

金剛「うー、sorryネ…」 

提督「ああ、気にしてないから大丈夫だよ…」 

鳳翔「この後早速新年会もありますが…」 

提督「だよね…どうしよ…」 

加賀「…一緒に歌わないの?」 

提督「歌う!」バッ 

鳳翔「ふふ、楽しみですね」

520: 名無しさん 2017/02/17(金) 20:10:01.58 ID:ocBy0Fff0
~~~ 

提督「こよーいー星のかけらを探しに行こう~♪」 

加賀「舟はもう銀河に浮かんでる~♪」 





飛龍「おー、二人とも上手ー」 

蒼龍「あんまり歌いたがらない加賀さんも提督と一緒だと楽しそうねー」 

翔鶴「しっとりとした曲を歌ってる時の提督、なんだか色っぽいですね」 

瑞鶴「それ、本人の前で言ったら絶対恥ずかしがるやつね」 

鳳翔「きゃ~♪提督~、加賀さ~ん♪///」チャッチャッ 

赤城「こっちは出来上がってますね…」 

飛龍「あはは…探照灯リウムまで振って…」

521: 名無しさん 2017/02/19(日) 20:05:27.06 ID:rJ9kU2WG0
提督「いやー、加賀は歌が上手だねぇ」 

加賀「…あなたも上手でしょう」 

提督「そう?あはは」 

鳳翔「提督~♪」バッ 

提督「うわ!?ほ、鳳翔さん!?」 

鳳翔「えへへぇ…」ギュウウ 

提督「えーと…もしかして酔ってる?」 

鳳翔「酔ってません!///」ポワー 

飛龍「酔ってる酔ってる」 

蒼龍「さっきからずっとこの調子だよ」 

提督「ああ、うん…酔ってるね…」 

鳳翔「酔ってませぇん…」ギュー 

提督「う、うん…あの、とりあえず離してもらいたいんだけど…」チラッ 

加賀「……………」ギギギ 

提督(視線が怖すぎる…)

523: 名無しさん 2017/02/20(月) 20:06:49.48 ID:8Cg9Ks+10
鳳翔「えへへへ…やわらか…」ムニムニ 

提督「ちょ…ほ、鳳翔さん…ほら、加賀が見てるから…」 

鳳翔「見せつけちゃいましょう?うふふふ」ムニムニ 

提督「えぇ…」 

加賀「…………」ギギギギギ 




飛龍「あれ、いつもなら殴り飛ばしてでも止めるのに」 

赤城「鳳翔さんが相手だからでしょうね」 

蒼龍「ああ、頭が上がらないってやつ…それは私達も同じだけど…」 

赤城「抵抗しない提督もどうかと思いますが」 

飛龍「ですよね…提督ー!抵抗しないのー!?」 

「えっ!?だ、だって怪我とかさせたら大変だし!」 

飛龍「…だ、そうで」 

赤城「うーん、これはたらしですね…」

524: 名無しさん 2017/02/20(月) 20:45:06.03 ID:8Cg9Ks+10
提督「ど、どうしよ…とりあえず座ろうか…」 

ストン 

鳳翔「んふ~、えへへぇ~♪」ニコニコ 

提督「あ、あの…膝の上に座るのは…」 

鳳翔「ダメれすかぁ?」 

提督「…いえ、お好きにどうぞ…」 

飛龍(あ、折れた) 

加賀「っ……ッ……」グビッ 

赤城「加賀さん、ヤケになるのはやめた方が…」 

鳳翔「私だってぇー、苦労してるんですよぉー?聞いてますかー?」プニプニ 

提督「うんうん、聞いてる聞いてる」モグモグ 

蒼龍(何この空間…)

530: 名無しさん 2017/03/02(木) 17:53:53.54 ID:ciQk/zmG0
鳳翔「だからぁ、提督は本当に私の気持ちを理解してくれているのかって……~~~」クドクド 

提督「ああ…はいはい、そうですね…」 

シュルシュル ギュ 

提督「わ…ヲ級ちゃん?どうしたの?」 

ヲ級「テイトクガイタカラ…」 

提督「他の子達と一緒に居ても……って、あれ…なんか、顔赤くない…?」 

ヲ級「フフ……コノブドウノジュース、オイシイ…」ゴク 

提督「それ、ぶどうジュースじゃなくてワインじゃ…またポーラかなぁ」 

ヲ級「テイトク……」ギュ スリスリ 

提督「ん、よしよし…猫みたいになっちゃって」ナデ 

鳳翔「ん~…提督、わたしもぉ…」スリスリ 

提督「あはは…二匹に増えた…」ナデナデ 

「ハートが高鳴るのー♪」 

「那珂ちゃんうるさい!」 

「うるさくないもん!」 

提督「………そろそろお開きかなぁ…」

531: 名無しさん 2017/03/02(木) 18:02:15.32 ID:ciQk/zmG0
~~~ 

提督「………ふぅ。悪いね、片付け手伝ってもらっちゃって」 

加賀「いえ、気にすることはないわ。……そのくっつき虫も重そうだし」 

鳳翔「すー…すー…」 

ヲ級「ンンnafug$:=%○~……」 

提督「あ、あははは…」ズルズル 

加賀「…それにしても、いいのかしらね」 

提督「何が?」 

加賀「いくら新年とはいえ、こんな状況で遊んでいて」 

提督「こんな状況だからこそ、じゃない?」 

加賀「…そうね。あなたならそう言うと思っていたわ」 

提督「あんまり緊張しすぎても疲れるだけだからね、それにもしダメなら…その時の覚悟は決まってるから」 

加賀「…………」 

提督「…ごめん、こんなこと言われても困るよね」

532: 名無しさん 2017/03/02(木) 18:24:00.36 ID:ciQk/zmG0
加賀「いえ…私も覚悟は決めているわ。この指輪をもらう前からずっと、最後まであなたについて行くと心に誓っているから」 

提督「渡す前から?」 

加賀「ええ。覚えてる?私があなたに助けられた日のこと」 

提督「………もしかしてあの時の鶴…?」 

加賀「そ、そういう話じゃなくて…ほら、二年ほど前の…」 

提督「……ああ、あの時の!」 

加賀「懐かしいわね…」 

提督「そっか、もう二年も前かぁ…」 

加賀「…あの日…あなたが居なければ私は沈んでいたわ…」 

提督「そう…なのかな?」 

加賀「ええ、私が倒れて、あなたが雨の中海に飛び込んできて、乗ってきた船から工廠までずっと名前を呼んでくれていたわね」 

提督「うぅん…な、なんだか言葉にされると照れくさいな…」カリカリ 

加賀「目覚めるまで暗闇をさまよっているように…意識はどこかにあったけれど、確かに聞こえていたわ…あなたの声が」 

提督「あの時は、ほら…誰も失いたくない一心で…」 

加賀「そうね。目が覚めたら、ベッドに突っ伏して私の手を堅く握ったまま眠っていたあなたが居たから驚いたわ」 

提督「…………///」

533: 名無しさん 2017/03/02(木) 18:40:25.13 ID:ciQk/zmG0
加賀「兵器に感情なんて必要ない、代わりなんていくらでもいると思っていたけれど…その時からでしょうね。誰かのために、あなたのために生きようと思えたのは」 

提督「や、やめてよ…照れるよ…」 

加賀「いいえ、あなたのおかげで今の私でいられるのよ。本当に…ありがとう」ギュッ 

提督「……うん……」ギュ 

加賀「…暖かいわ」 

提督「うん…」 

加賀「…………」 

提督「………私もね…小さい頃から守られてばっかりで、今もそうで…提督っていう立場にはいるけど、その実戦うのは艦娘のみんなで私は何もしてなくて…また小さい頃みたいに大切なものを失うだけなんじゃないかってビクビクしてたけど…」 

加賀「ええ…」 

提督「今…やっと、みんなを守ることが出来そうなの。友達を、家族を、この鎮守府のみんなを…加賀を…誰も犠牲になんてさせない、その覚悟ができたのも…大切な人ができたおかげだから……だから、ありがとう」ニコ 

加賀「…………」スッ 

提督「ん……」

534: 名無しさん 2017/03/02(木) 18:45:38.50 ID:ciQk/zmG0
提督「……ぷはっ…」 

加賀「…………」フニ 

提督「ん…ダメだよ、続きは…全部終わってから…ね?」 

加賀「……そうね」 

提督「…というか、今ここでしたら鳳翔さんとヲ級ちゃんになんて思われるか…」 

加賀「そ、そうね…ごめんなさい…」 

提督「もう、すぐ熱くなっちゃうんだから」 

加賀「それはお互い様でしょう」 

提督「あーあー、聞こえませーん!」 

加賀「都合のいい耳をしてるのね」 

提督「それより片付けは終わったし、もう寝よう?久しぶりに一緒なんだから」 

加賀「ええ、そうね」 

提督「そのためにはまずこの二人をどうにかしないと」ズルズル 

加賀(提督をやっていると人はたくましくなるものなのかしら…)

543: 名無しさん 2017/03/05(日) 17:19:01.86 ID:NkUm3UBg0
『………女の子同士、なのに…どうしてこんなに好きになっちゃったんだろ……』 

『……ごめんね、こんなこと言われても困るよね。うん…変わらなきゃいけないのは、私の方だから…』 

望月「………」 

整備士「………」 

『なんで、だろう…好きになれば辛くて苦しいだけだって分かってるのに…分かってるはずなのに、嫌いになれなくて…どんどん好きになって、また辛くなって…』 

『この気持ちを忘れてしまうまで待っていても、いっそのこと突き放されても、どっちを選んでも……こんなの…』 

『……苦しいよ…』 

望月「………」 

整備士「………」 

『…でも…今日、言おうって決めたから…たぶん、気持ち悪いって思われるけど…これだけは言っておきたいの…』 

『……………』 

望月「………」 

整備士「………」 

『私…あなたの事が好き…友達とか、家族としてじゃなくて…恋の、好き…』 

『…あなたの好きが私と同じものじゃなくても、これから先どうなっても…私はあなたの事を好きでい続けると思う…』 

『…それだけ。…ごめんね、変な事言って!ほら、今日はもう寝よう?明日も早いし、またいつも通り頑張らなきゃ!』 

望月「………ッ…!ッ……!」 

整備士「…………」

544: 名無しさん 2017/03/05(日) 17:21:25.90 ID:NkUm3UBg0
・抱き締める 

望月「…………!!」ピッ 

整備士「…………」 

ギュッ 

『え、っ……!あ、あのっ………だ、だめ、だよ…こんな、の………余計に辛くなるだけ…だから…』 

『お願い……善意だけでしてることなら、今すぐ離して……』 

・離さない 

望月「ァ……アッ、ア…」ピッ 

『……ど、どうして離してくれないの…?もしかして、ほ、本気…?冗談、だよね……?』 

・好きだ 

『っ、ぁ……ぇ……?//////』 

『や……やめてよ…からかわないで…』 

『……………』 

『………ほんとに……ほんとに、好きでいてくれてるの…?』 

『…あ……ごめん…嬉しくて……あ、あはは…涙、止まらないや…』 

望月「ンッ、グウゥゥゥ……」ゴロゴロ 

整備士「…………」

545: 名無しさん 2017/03/05(日) 17:24:03.89 ID:NkUm3UBg0
『……落ち着いた、かな…うん、ありがと…』 

『それで……あの、私達…両想い…なんだよね』 

『う、うん……その、私からも抱き締めてみたいなって…』 

・いいよ 
・全力でどうぞ 
・むしろ抱き締める 

ピッ 

→むしろ抱き締める 

『ひゃっ!?ぁ、ちょ……い、いきなりはずるいよ…えへへ…///』 

望月「グァ、アゥ…司令官カワイイ……」ジタバタ 

『……よかった…私があなたを好きで、あなたが私を好きで…本当に、幸せ……』 

『ね……改めて言うね…』 

『私、あなたの事が……』 

『好き…』 

『好きだよ……大好き』 

望月「んああああぁぁぁぁ!!!この瞬間を待っていたんだぁぁぁ!!!」 

整備士「すごいテンションの上がり方っすね」 

望月「ここまで長かった…好感度上げやらCGコンプやらイベント回収やら終わらせてそして待望の100%クリア…」 

整備士「やー、ほんとお疲れっす」 

望月「はぁ…司令官これくしょん・かんこれ…いいゲームだった…」 

整備士(眼鏡外してるCGが一つもないって何気にすごいこだわりっすね…)

546: 名無しさん 2017/03/05(日) 17:30:03.51 ID:NkUm3UBg0
バタバタ… 

望月「…ところで、今日はやけに騒がしいね」 

整備士「言われてみればそうっすね…なんかトラブルでもあったんじゃないすか」 

望月「チャットで聞いてみるか…」スッ 

もっちー:騒がしいけどなんかあったん? 

AOB:なにかもなにも大事件ですよ! 

アオイ:ついに赤城さんが食事の待遇改善を求めて反乱でも起こしたっすか? 

AOB:そんなの比じゃないレベルです!実はですね…… 

~~~

548: 名無しさん 2017/03/05(日) 19:22:35.41 ID:NkUm3UBg0
提督「…………」カリカリ 

大和「…………」ソワソワ 

提督「…………」カリカリ 

大和「……あ、あの~、提督?」 

提督「……んー?」ピタ 

大和「その……大和、成長に限界を感じてきたと言いますか…」 

提督「うん」 

大和「でも、まだまだ強くなれそうというか…」 

提督「う、うん?」 

大和「……さ、最大練度です!」 

提督「うん…それは知ってるけど…」 

大和「だから、そのぉ…うぅ…」 

提督「…………??」

549: 名無しさん 2017/03/05(日) 19:31:15.71 ID:NkUm3UBg0
望月「はあ。指輪がもう一つある、ねぇ」 

整備士「情報源はどこからなんすか?」 

『鳳翔さんと加賀さんがお酒の席に居た時の話みたいですねぇ、盗み聞きした人がいたとかいないとか』 

整備士「…青葉ちゃんのことじゃないんすか?」 

『まさか。そういう時青葉はしっかり録音もしてます』 

望月「それで今日はみんな騒がしいの?」 

『みたいですねー、皆さん司令官とケッコンしたくて仕方ないから競争になっちゃってますね』 

『特に、普段よく司令官にアピールをしてる方はすでにそれとなくアプローチを始めてるんじゃないでしょうか』 

整備士「なるほど、まあそれなら誰かに取られるってことはないっすね」 

望月「そうなの?」 

整備士「昔からよく知ってるあの人のことっすから保証するっすよ」

550: 名無しさん 2017/03/05(日) 19:37:10.62 ID:6ufZ9MFFO
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うたの、うたのと気やすく呼ばないで。 

みんなそう呼ぶ。 

クラスに、同じ干賀矢という、読み方だけが同じ人がいるだけで。 

いいな、あの子は。いつも賑やかなクラスの人気者。 

大勢のクラスメイトとLINEでつながっているし、このご時世にガラケーって子のメーアド……メルアドだっけ。とにかくそれも知っているらしい。 

うらやましい。 

私がつながっている人と言えば、家族と幼馴染だけ。 

幼馴染の……あああ。 

私、結婚したい。 

だけど、そんなことを言ったら迷惑するだろうな。 

私なんて。 

誰も……誰にも好かれない、私なんて。 

誰もいない、体育館裏で考えよう。 

ああ……。 


そう思ってせっかく体育館裏にいったのに。 

既に、知らない男子がそこにいた。 

後輩かと思ったけど、制服から高等部みたい。 

あんな男の子がこの世にいたのね……。 


って。あ、ああっ。ああああ……! 

551: 名無しさん 2017/03/05(日) 19:44:20.15 ID:NkUm3UBg0
望月「ほんとに大丈夫なの?思いのほか察しが良くてそのまま唆されてゴールインとかしちゃったりしない?」 

整備士「まさか。『終電なくなっちゃった』って言われて『じゃあタクシー代渡すね』って返すような人っすよ」 

『うわぁ…』 

整備士「肩に寄りかかられて『今日は帰りたくないです…』って言われて真剣に人の家庭事情や何か嫌なことでもあったのか心配するとかもありましたね」 

望月「とんでもない天然たらしだなー…」 

整備士「ちなみに被害者は全部女の子っす」 

『なおさらタチが悪い…』 

整備士(後者は自分の経験談なんすよねぇ…) 

望月「でもさすがに全員が動くとなると…色々と大変なことになりそうじゃない?」 

『確かにそうですね…これは、波乱の予感…』

554: 名無しさん 2017/03/06(月) 20:13:22.76 ID:7/9cwjfH0
食堂 



提督「うーん…」 

加賀「どうかしたの?」 

提督「いや……今日はやけにみんな騒がしいっていうか、落ち着きがないっていうか…」 

加賀「そうかしら」 

提督「今もすごい視線を感じるんだけど…私、見られてない?」 

加賀「…………」チラ 

提督「……どう?」 

加賀「…確かに見られているみたいね」 

提督「な、なにか変な事でもしたかな…」 

加賀「特にそんな風には見えないけれど…」

555: 名無しさん 2017/03/06(月) 20:31:43.86 ID:7/9cwjfH0
提督「ところで加賀…そのご飯おかわり何回目だっけ」 

加賀「五回目よ」モグモグ 

提督(どういうお腹の構造してるんだろ…) 

ススス… 

翔鶴「提督、お隣失礼しますね」ストン 

提督「ん、うん」 

翔鶴「いただきます、と…」 

提督「んー…それにしても、気になるなぁ…なんで見られてるんだろ…」 

加賀「あなた…また女の子を泣かせたんじゃ…」 

提督「さ、さすがにそれはないよ!…たぶん……」 

加賀「言い切れないあたりが怪しいわね…」 

提督「ほ、ほんとに最近は何もしてないって…仕事も忙しいし…」 

翔鶴「そういえば提督、二つ目の指輪が大本営から届いているという話は本当なのですか?」 

提督「ん?うん、本当だよ」 

「「「…………!!!」」」ピキーン 

加賀(……?急に空気が張り詰めた…)

558: 名無しさん 2017/03/07(火) 20:17:22.01 ID:oW+khJsu0
提督「それがどうかしたの?」 

翔鶴「いえ、もし渡すとしたら誰に渡すのかと…」 

提督「あー…それがまだ決まってないんだよね…」 

加賀「目星は付いているの?」 

提督「それもまだ、最近入った子以外はみんな練度は最大になってるから人数が多いんだよね…それに」 

翔鶴「それに?」 

提督「…仮とはいえ、指輪を渡すっていうのは特別なことだから…安易に決めていいことじゃないと思うの」 

翔鶴「そうですね…確かに、一番に渡した人への理由が理由ですから簡単に決めていいことじゃないですよね」 

提督「というか、そもそも加賀以外の誰かに渡すこと自体を考えてなかったんだよね。その行為が裏切りになるかもしれないし」 

加賀「…………」 

提督「あれ、どうしたの?急に顔おさえて」 

加賀「あなた……そうやって…そういうところが……」 

加賀「好き………」 

提督「は、え…?ど、どうも…?」

567: 名無しさん 2017/03/08(水) 20:23:51.77 ID:lSxLi5240
翔鶴「散々浮気を重ねた身でそんなことを言われても…」 

提督「いや、そこだけは着けるべきケジメというか、ほら…な、なんていうの…」 

加賀「…私は構わないわ、どちらかと言えばこの子が唆されて断れなくなってるだけだから」 

提督「そ、そうとも言うかな…あはは…」 

翔鶴(ケッコン艦がいる身でそうなるのが問題なのでは…) 

翔鶴「…良いお嫁さんで良かったですね?もし真っ先に大井ちゃんに指輪を渡していたら海の藻屑となっていましたよ?」 

提督「は、はい…反省します…」 

翔鶴「本当に?」 

提督「うっ…し、してます…」 

翔鶴「ちゃんと目を見て言ってください」ズイ 

提督「うぅ…」 

加賀(姑みたいね…)

568: 名無しさん 2017/03/08(水) 20:31:19.39 ID:lSxLi5240
提督「そうだなぁ、もし指輪を渡すとしたら……駆逐艦の子にしようかな!」 

翔鶴「うわ…」 

加賀「………」 

提督「じょ、冗談です…」 

翔鶴「…何にせよ、決断は早めにした方がいいかもしれませんね」 

提督「え、なんで?」 

加賀「……ああ、なるほど。そういうことね」 

翔鶴「提督も気を付けてくださいね、いつでも狙っている子はいますから」 

提督「う、うん」

573: 名無しさん 2017/03/13(月) 22:47:05.18 ID:6YrMk7VJ0
~~~ 

長門「なぁ武蔵、先に最大練度になったのはどちらだ?」 

武蔵「言うまでもなく貴様だろうな、そもそも着任時期が違う」 

長門「ならここでの先輩は私ということになる。その私に譲るべきではないか?」 

武蔵「それなら貴様の妹である陸奥に譲るべき、という理論になるが?」 

長門「………」 

武蔵「それよりもこの鎮守府でどれだけの戦果を挙げられたかが問題だ、MVPの数は?」 

長門「……100は超えている」 

武蔵「ほう、私は150は超えているが?」 

長門「ぐっ…だがな、その数で勝負するなら加賀に次いでMVPが多いのは飛龍だ!貴様が誇れることではないな!」 

武蔵「………」ジリジリ 

長門「………」ジリジリ 

提督(どうしてこうなった…)

575: 名無しさん 2017/03/16(木) 19:43:13.12 ID:qF+bnX+J0
武蔵「なぁ相棒よ、この武蔵に指輪を渡すべきだろう?」 

長門「いいや私だ!」 

「「どっちにする!?」」 

提督「えー…そんなこと言われても選べないよ…」 

武蔵「なんだ、優劣をはっきりした方がいいか?」 

提督「そういう問題じゃないと思うけど…」 

長門「だが提督が選ばなければ決まることもない、そうだろう」 

提督(そもそもなんでこの二人のどちらかが受け取る前提なんだろう…確かに練度は最大だけどまだ誰に渡すか決めてないことだし…) 

提督「あー……じゃあ、腕相撲で決めたら?」 

武蔵「なるほど、いいだろう」 

長門「なっ…う、腕相撲か…」 

武蔵「ふっ、怖気付いたか?」 

長門「…いや!この勝負、受けて立とう!」 

武蔵「そうこなくてはな!」 

提督(元気だなぁ…)

576: 名無しさん 2017/03/19(日) 14:42:18.46 ID:9DXIonpc0
武蔵「では提督よ、開始の合図を頼む」 

長門「………」グッ 

提督「うん」 

提督(勝った方に渡すとも言ってないんだけど、単純だなぁ) 

提督「…じゃあ、はい。スタート」 

武蔵「ふんッッ!!」ガッ 

長門「ぬおおッッ!!」ガッ 

ギリギリ… 

武蔵「ふっ…」 

長門「何がおかしい…」 

武蔵「この勝負…早めに下りるべきだったな、長門よ…」 

長門「何…?」

577: 名無しさん 2017/03/19(日) 14:49:45.57 ID:9DXIonpc0
武蔵「答えは単純明快!シンプルにして一つッ!!この武蔵に!馬力で勝てるとお思いかぁぁぁあ!!!」グググッ 

長門「ぐああッ!!」 

武蔵「ふっ、諦めろ…私に敵うはずもあるまい」ググ… 

長門「ぐっ……た、確かにそうだ…大和型に馬力で勝てる艦もそうそう居るまい…」ギリギリ 

武蔵(……なに!?お、押し返されるだと…馬鹿な!この私が!?) 

長門「だがな、私には負けられないという意志がある!愛の力を以てこの勝負を受けたのだ!!」ズアッ 

武蔵「ちいぃっ!!」 

長門「ぬああああ!!!」ググググ 

武蔵「この力、愛だというのか…!ならば私にも存在すべきものだ!うおおおお!!!」ググググ 

「ぬああああ!!!」 

「うおおおお!!!」

578: 名無しさん 2017/03/19(日) 14:56:33.35 ID:9DXIonpc0
長門「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…」 

武蔵「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ…くっ、ここまでして決着は付かず終いか…」 

長門「お互いに限界が来たようだな…」 

武蔵「……だが、いい戦いだった!」 

長門「…!ああ!全力を尽くしたな!」スッ 

武蔵「ああ、貴様も素晴らしい健闘だった!」スッ 

ガッシィ 

長門「……で、指輪の行方だが…」 

武蔵「ああ、結局は提督に決めてもらおうと……む?」キョロキョロ 

シーン… 

長門「…ん?んん!?提督!?どこに消えた!?」

579: 名無しさん 2017/03/20(月) 17:24:59.56 ID:LwAzTFl70
提督「ふぅ……」 

グラーフ「落ち着いたか?」 

提督「あ、うん…ありがとう」 

グラーフ「ふふ、お疲れのようだな」 

提督「ああ、まあ…まともに付き合ってるとどうしてもね…」 

グラーフ「確かにあの二人はな…」 

提督「脳筋だよね」 

グラーフ(オブラートにすら包まずに言ったな…) 

提督「さっきからずっとみんなの落ち着きがなくてさ…そわそわしてるっていうか…」 

グラーフ「無理もない、指輪もう一つあるとなればそれを巡ってしまうのもな」 

提督「そんなに欲しいものかな…」 

グラーフ「Admiralからの物なら特にな」 

提督「ふぅん…」

580: 名無しさん 2017/03/20(月) 17:40:04.14 ID:LwAzTFl70
「ニャー」ストッ 

提督「ん、オスカー…よしよし」 

オスカー「…………」ゴロゴロ 

グラーフ「ふふ…ずいぶんと懐かれているみたいだな」 

提督「可愛いよね、こうも甘えられるとついかまってあげたくなっちゃって…そういえばこの子って男の子なの?」 

グラーフ「いや、メスだ。元はと言えばこの鎮守府に住み着いた猫をビスマルクがオスカーと名付けただけだからな」 

提督「そうなんだ…じゃあ君も女の子なのに私のことが好きなんだね」ニコニコ 

オスカー「?」 

グラーフ(この光景は…癒されるな…)

581: 名無しさん 2017/03/20(月) 18:01:00.98 ID:LwAzTFl70
オスカー「zzz……」 

提督「……ふふ……」 

グラーフ「Admiralはよく猫に懐かれるな。鎮守府中の猫と仲良くなっているだろう?」 

提督「言われてみれば確かにそうかも…昔からよく動物には懐かれちゃって」 

グラーフ「動物達も、貴女が動物を好きなことを分かっているんだろうな」 

提督「あはは、そうかも」 

グラーフ「ビスマルクが見たら羨ましがるな、きっと」 

提督「ビスマルクも猫好きなの?」 

グラーフ「ああ、だが撫で回したがる邪な気持ちが滲み出ているのか、いつも猫には逃げられているな」 

提督「名付け親なのに逃げられるんだ…」

583: 名無しさん 2017/03/20(月) 18:40:46.13 ID:LwAzTFl70
グラーフ「……そういえば、あの深海の子も動物に懐かれるな」 

提督「ヲ級ちゃんのこと?」 

グラーフ「ああ、よく触手で猫と戯れているのを見かける」 

提督「この鎮守府に住み着いてる野良猫の、あすかって知ってる?」 

グラーフ「あの真っ黒な猫のことか?」 

提督「そうそう、あの子も最近ヲ級ちゃんと仲良くなったみたいでさ。あんまり私以外に懐かない子だと思ってたから、ちょっと浮気されちゃった気分」 

グラーフ「はは、そうか…」 

提督「私も君に浮気しちゃおっかな~…♪」モミモミ 

オスカー「ウニャウミャ……」ゴロン 

グラーフ(猫にも浮気するのか…)

584: 名無しさん 2017/03/20(月) 19:49:41.14 ID:LwAzTFl70
提督「ところでグラーフ」 

グラーフ「なんだ?」 

提督「グラーフもさ、指輪欲しいって思ってたりするの?」 

グラーフ「な……そ、それは…いや、隠す事も無いな…。ああ、指輪は、欲しい…///」 

提督「……やっぱり、みんなそう思ってるのかなぁ…」 

グラーフ「…当然そうだろうな…誰もが皆admiralから結ばれた証をもらいたいんだろう」 

提督「うーん…でも、だからこそ迷う……簡単に決めちゃいけないことだよね…」ゴン 

グラーフ「ゆっくり悩めばいいさ…少なくともここに居る間は」 

提督「うん……ありがとう…」 

グラーフ「…コーヒーでも淹れようか、admiralが好きな特別甘いものを」 

提督「あ、お願い」

589: 名無しさん 2017/03/25(土) 19:21:19.33 ID:8yHTiAMF0
提督「………」ズズ 

グラーフ「………ふふ…」クス 

提督「……?どうしたの?」 

グラーフ「いや、コーヒーが飲めないと言っていたadmiralがだな。私の淹れたものを飲んでくれているのを見ると嬉しいんだ」 

提督「ああ、グラーフのコーヒーは美味しいから…でもこんなにミルクと砂糖を入れたものがコーヒーって言えるのかな」 

グラーフ「元がコーヒー豆だからコーヒーという認識でいいさ、カレーには何を乗せてもカレーということは変わらないだろう?」 

提督「あはは、確かに」 

グラーフ「それに、大切なのは美味しい物をどう工夫して楽しむか、だ。型に囚われる必要なんてないぞ」 

提督「そうだよねー…」 

グラーフ「Admiralはコーヒー自体が苦手なわけではないのか?」 

提督「ん、コーヒーっていうか…単純に苦いものがあんまり好みじゃないかなぁ」 

グラーフ「だから甘くすると飲めるんだな」 

提督「そうそう、どちらかというとコーヒー牛乳に近い感じのがいいかな。マックスコーヒーとか」 

グラーフ「マックス…?」 

提督「そういう名前の缶コーヒーがあるの、とっても甘いやつ」 

グラーフ「なるほど、興味深い…」

590: 名無しさん 2017/03/25(土) 19:30:07.51 ID:8yHTiAMF0
スタスタ… 

マックス(………ここね、提督とグラーフがいる部屋は) 

マックス(グラーフに呼ばれて来たけれど、休憩でもしているのかしら…) 

マックス(…そうよね、提督も疲れてるだろうし…たまには顔を合わせて話でも…ん?) 

『単純に……じゃないかなぁ』 

『だから…………るんだな』 

『……そう、どちらかというと…………マックス………』 

マックス(私…?……よく聞こえないわ、もっと近付いて…)スッ 

『なるほど、好きなんだな』 

『うん、好き。マックスは良いよ』 

マックス「………!!?!??/////」ババッ

591: 名無しさん 2017/03/25(土) 19:44:55.28 ID:8yHTiAMF0
マックス(わ、私のこと…す、好き……、って…)ドキドキドキドキ 

マックス(て、提督が……そんな、私を…こ、このタイミングで…ということは、指輪………)ドキドキドキドキドキドキ 

ガチャ 

マックス「し、失礼します……」 

グラーフ「ん、来たか。コーヒーを淹れておいたぞ」 

提督「マックスも休憩?」 

マックス「え、ええ…そう…」スタスタ 

ストン 

マックス「…………」ドキドキ 

グラーフ「で…それは美味しいのか?」 

提督「うん、とっても甘くて疲れてる時に飲むと体に染み渡るの」 

マックス「…………」チラ 

提督「……うん?」 

マックス「……!…………///」フッ 

提督(あ、あれ…目を逸らされた…)

596: 名無しさん 2017/03/28(火) 18:37:35.59 ID:lG284R7A0
提督「……ねえ、グラーフ…」ボソッ 

グラーフ「ん、なんだ?」 

提督「マックスの様子、なんだか変だけど…何かあったの?」ヒソヒソ 

グラーフ「……?」チラ 

マックス「…………//」ポー 

グラーフ「…言われてみれば、確かにそうだな…私には見当もつかないことだが…」ヒソヒソ 

提督「どうしたんだろ、いったい…」ヒソヒソ 

マックス(提督が…私の事を、好き…って……わ、私は……私も……) 

グラーフ「何か悩みがあるのかもしれないな…相談に乗ってやればいいんじゃないか?」ヒソヒソ 

提督「え、私?でいいの?」ヒソヒソ 

グラーフ「こういう時は司令官である貴方が聞いてやるべき、だろう?」 

提督「……それもそうだよね……よし!」

597: 名無しさん 2017/03/30(木) 18:59:52.12 ID:8KWBgARY0
提督「ほら、マックス」スッ 

マックス「……え?」 

提督「コーヒー、飲むでしょ?」 

マックス「あ、ええ…いただくわ…」 

提督「……浮かない顔してるね?」 

マックス「そう、かしら……いえ、あなたには分かるわよね…」 

提督「そりゃあもう、付き合いも長いからね。何かお悩み?」 

マックス「………その……///」チラッ 

提督「?」 

マックス「わ……私でいいの…?」 

提督「…………?」 

マックス「不安、なの…私に務まるのか…」 

提督「はあ…」

598: 名無しさん 2017/03/30(木) 19:12:20.24 ID:8KWBgARY0
マックス「好きだと言ってくれるのは嬉しい…もちろん、わ、私も……好き、だけど…」 

提督「うん」 

マックス「だ、だからこそ…隣に居られるのか、上手くやっていけるのか…それが不安で…」 

提督「うん」 

マックス「……あ、あなたはどう思うの?」 

提督「え?えぇと…うん、マックスなら大丈夫だよ、きっと」 

マックス「ほ、本当に…?」 

提督「うん、マックスは優しくて強い子だから。上手くいくよ」 

マックス「そ、そう……あなたにそう言ってもらえるのなら、何も心配はいらないわね…」 

提督「あはは、力になれたようならよかったよ」 

マックス「……それじゃあ…不束者ですが、よろしくお願いいたします…」ペコリ 

提督「え?」 

マックス「え?」

599: 名無しさん 2017/03/30(木) 19:20:08.15 ID:8KWBgARY0
提督「どうしたの、急にそんな挨拶して」 

マックス「いえ、これから伴侶として共に過ごすことになるから…間違っていたかしら…?」 

提督「ちょ、ちょっと待った。伴侶として過ごすことになるって何?誰と?」 

マックス「あなたと」 

提督「私と?」 

マックス「私が」 

提督「マックスが??」 

マックス「ええ」 

提督「なんで???」 

マックス「え?だって、私のことが好きって…」 

提督「そんなこと言ったっけ…?いや、好きではあるけど…」 

マックス「部屋に入る前にマックスがどうとかって…」 

提督「………あっ……ああーーーー……」 

マックス「?」

600: 名無しさん 2017/03/30(木) 19:32:07.58 ID:8KWBgARY0
提督「……っていう話をしてて…」 

マックス「なるほど、なら私の勘違いだったということね」 

提督「うん…ほんとにごめん…」 

マックス「いえ、私の早とちりだから気にしないで。笑い話で済んでよかったわ」 

提督「そ、そうだね…あはは…」 

マックス「あはは」 






マックス「ちょっと外出てくるわ」ガラッ 

提督「待ってぇぇぇええええッ!!!」

602: 名無しさん 2017/03/30(木) 19:40:27.25 ID:8KWBgARY0
マックス「離して」 

提督「ここ!ここ三階!!死ぬよ!?」 

マックス「死ぬの、止めないで」グググ 

提督「止めないわけがな……力強っ!?ちょっ、ぐ、グラーフも手伝ってぇぇ!!」ズルズル 

グラーフ「やれやれ…」

605: 名無しさん 2017/04/02(日) 18:09:22.44 ID:FAqytCrg0
提督「はぁー、どうなることかと思った…」 

マックス「ごめんなさい、取り乱したわ…」 

提督「あー、いや…気にしないで、うん」 

グラーフ(天然たらしというよりもはや自然とこうなってしまう星のもとに生まれてきたのではないだろうか、この人は…) 

提督「えーと…でも私、マックスのことが好きっていうのは本当だよ」 

マックス「コーヒーじゃなくて?」 

提督「うん、今みたいに飛び降りようとしたら悲しむくらいにはね」ポン 

マックス「……相変わらずね、そういうところは…」フッ 

提督「あはは、照れてる?」 

マックス「て、照れてないわ」プイッ 

提督「照れてるじゃない、顔赤いよ?」 

マックス「ッ……もう……///」 

グラーフ(いや、そんなことはないか…)

606: 名無しさん 2017/04/02(日) 18:24:21.25 ID:FAqytCrg0
ガチャ 

グラーフ「もういいのか?」 

提督「うん、片付けなきゃいけない書類もあるから。コーヒー、ありがとうね」 

グラーフ「ああ、また来てくれ」 

提督「ふふ、楽しみにしてるね」 

バタン 

提督「ふぅー…結構長居しちゃったなぁ…」スタスタ 

スタスタ… 

提督「……ん?」クルッ 

青葉「…………」 

提督「……青葉?そんなところで何してるの?」 

青葉「…………」 

提督「…………??」

607: 名無しさん 2017/04/02(日) 18:28:54.33 ID:FAqytCrg0
提督(…何も言わないし、どうしたんだろ…まあいいや、そっとしておこう…)スタスタ 

青葉「…………」スタスタ 

提督「…………!」ピタ 

青葉「…………」ピタ 

提督「…………」チラッ 

青葉「…………」ジイィィ 

提督「…………」パタパタ 

青葉「…………!」パタパタ 

提督「…………!」ダッ 

青葉「…………!」ダッ 

提督「ひいぃぃ!!?」ドドドド 

青葉「しれえぇぇぇかぁぁぁぁぁぁん!!!」ドドドド

619: 名無しさん 2017/04/15(土) 12:36:07.76 ID:eWLrgGfY0
提督「なっ、なんで追いかけてくるのぉぉぉぉ!!?」ダダダダ 

青葉「逃げる相手は追うに決まってるじゃないですかぁぁぁぁぁ!!!」ダダダダ 

提督「…じゃあ、私が止まれば青葉も…!」ズザザ 

青葉「ぬおおおおおおお!!!ダダダダ 

提督「いやああああああ!!!」 

ダンッ 

青葉「つっかまーえた!!」ガシッ 

提督「ひっ、はぁ、はぁ……はぁ…」ゼェゼェ 

青葉「はぁ…はぁ…はぁ…なんだか…卑猥ですね、この絵面……はぁ…」ゼェゼェ 

提督「と…とりあえず、どいてもらいたいんだけど…」 

青葉「ああ、ハイハイ…」スッ 

提督(意外と素直…)

620: 名無しさん 2017/04/15(土) 12:48:23.58 ID:eWLrgGfY0
提督「ふぅ…それで、どうかしたの?」 

青葉「いえ、指輪を渡す相手は決まったのかをお聞きしたいなと思いまして」 

提督「…なんで追いかけられたの?」 

青葉「逃げる相手は追いたくなるじゃないですか?」 

提督(肉食獣か何かかな…) 

青葉「それで、誰に渡す予定なんです?」 

提督「まだ決まってないなぁ」 

青葉「金剛さんはどうなんですか?」 

提督「うーん…金剛かぁ…確かに好きではあるけど」 

青葉「一夜を共にした仲じゃないですか」 

提督「あれは…お酒も入ってたし、一晩の過ちだよ…」 

青葉(唆しておいてなんだけどこの人いつ刺されてもおかしくないなぁ)

625: 名無しさん 2017/04/18(火) 19:56:35.99 ID:OXxx73/k0
青葉「う~ん、このまま司令官が誰にも指輪を渡さないと暴動のひとつでも起きそうで怖いですねぇ」 

提督「とは言ってもね…」 

青葉「なら、司令官の好みの女の子ってどういうタイプですか?」 

提督「好みの女の子って…」 

青葉「どうせここには女の子しかいないじゃないですか」 

提督「まあ、確かにそうだけど…」 

青葉「じゃあまずはどういう性格が好きかお聞きしましょう」 

提督「性格?性格はー……んー…どちらかというと落ち着いてる方がいいかなぁ…」 

青葉「ふむふむ」 

提督「あ、いや。落ち着いてるというよりは大人しい感じ、かな?」 

青葉「大人しめ、ですね」 

提督「こう、守ってあげたくなるというか…弱さを見せられると庇護欲が湧いてくるというか…」 

青葉(ヒモを量産する女の人の台詞だ…)

628: 名無しさん 2017/04/21(金) 19:14:31.18 ID:uh9Rc3qS0
青葉「それで、年上の方が好みですか?年下の方が好みですか?」 

提督「同年代か年下、かな…」 

青葉「まあ司令官の歳で年上が好きだと30超えちゃいますもんねー」カキカキ 

提督「……………」 

青葉「で、髪型はどんなのが好みですか?」 

提督「どんなの、かぁ…そう言われると結構困るような…」 

青葉「じゃあ短いか長いかで」 

提督「うーん……長い方が好きかも」 

青葉「そうですか。へぇ~」シュル 

提督(露骨に髪下ろした…)

629: 名無しさん 2017/04/21(金) 19:20:30.08 ID:uh9Rc3qS0
青葉「恋人になるのなら家事はできる方がいいですか?」 

提督「んー、できるのに越したことはないけど私がやるからいいかな」 

青葉「経済力は求めますか?」 

提督「うーん、私が稼ぐから別に。働いてなくてもいいよ」 

青葉「じゃあ何か見返りは求めないんですか?」 

提督「愛してくれるだけでいいよ」 

青葉「甘やかして欲しいとか」 

提督「甘やかす方が好きかな」 

青葉「……あの、司令官?」 

提督「なに?」 

青葉「どうやって今まで悪い男に引っかからなかったんですか?奇跡ですか?」 

提督「えっ?」

630: 名無しさん 2017/04/21(金) 19:29:12.88 ID:uh9Rc3qS0
青葉「ふむふむ…要するに年下で甘え上手で髪の長い子が好きなんですね」 

提督「別に甘えて来なくてもいいことはいいけどね、一緒にいるだけで嬉しいから」 

青葉「じゃあ、青葉なんてどうですか?」 

提督「…ダイレクトに来るね」 

青葉「甘え上手ですよ?ほらほら、うにゃー」 

提督「はいはい…」ワシャワシャ 

青葉「えへへ…」 

提督「…でもまぁ、青葉とも付き合い長いよね」 

青葉「ですねぇ、もう3年くらいですか」 

提督「……………」 

青葉「……え?ど、どうしたんですか、急に黙って」

632: 名無しさん 2017/04/24(月) 21:34:52.72 ID:OVloFpMy0
提督「ねえ、青葉」 

青葉「っは、はいっ!?」ドキン 

青葉(な…なに、この、真っ直ぐな目…)ドキドキ 

提督「青葉とも色々あったよね」 

青葉「は、はい…」 

提督「変な写真撮られたり、変なことに使いっ走りさせられたり、変なことされたり、変なことばっかりだね」 

青葉「………そうですね」 

青葉(司令官からの青葉のイメージって…) 

提督「でも、青葉といる時間は悪くないっていうか、思い返してみればとっても楽しいものだったよ」 

青葉「へっ?あ、ありがとうございます…?」 

提督「……青葉は…私が指輪を渡したら、受け取ってくれる?」 

青葉「…………はあぁぁっ!!!???」

633: 名無しさん 2017/04/24(月) 21:49:29.38 ID:OVloFpMy0
青葉「まっ、まっ、ままま待ってください!!どうしたんでひゅかいきなり!?気を確かに持ってください!!///」 

提督「気は確かだよ、青葉の方こそ落ち着いて」 

青葉「ちょっ、え…いや、ああもう!なんでいきなりそんなこと言い出すんですか!」 

提督「え、流れとしては悪くなかったと思うけど…」 

青葉「ううう…い、いや、そうですね…青葉が全く予想してなかっただけでした…すみません…」 

提督「…それで、返事を聞いてもいい?」 

青葉「待ってくださいよ…そんな簡単に結論なんて出せませんし…」 

提督「あはは、そうだよね…」 

青葉「……そりゃ、青葉だって司令官のことは好きですよ…もちろん、恋愛的な方で…」 

提督「うん」

634: 名無しさん 2017/04/24(月) 22:09:32.28 ID:OVloFpMy0
青葉「でも…司令官はそれで納得するんですか…?」 

提督「え?」 

青葉「気持ちは嬉しいですけど…付き合いが長いとか、誰かに渡さないといけないとか、そういう義務感とかで指輪を渡そうと言うのなら…青葉は…受け取りません」 

提督「…………」 

青葉「だって…司令官は、青葉と一緒に居て、一度でも加賀さんと居る時のような気持ちになったことがありますか?」 

提督「あ……」 

青葉「分かってるんです、青葉のことなんて眼中にないんだって…そういう視線を向けられたことがないって、知っていました」 

提督「…………」 

青葉「だから…指輪は、ほかの子に渡してあげてください。司令官が納得する形で、司令官のことが大好きな子に」 

提督「……うん。ごめんね、軽率にこんなこと言って…」 

青葉「それが司令官の十八番じゃないですか、気にしないでください」 

提督「…ほんとにいいの?」 

青葉「はい、面と向かって言うのも変ですけど…青葉は自分の力で司令官を振り向かせてみせますから」 

提督「……そっか。じゃあ、ちょっと考えてみるね」 

青葉「はい、じっくり悩んだ方が意味も出ますから。それじゃ」 

スタスタ… 

青葉「……………」 

青葉「格好つけずに素直に受け取ればよかったぁぁぁ……!!」ズーン

639: 名無しさん 2017/05/09(火) 19:17:28.72 ID:QSbhvj0o0
スタスタ… 

提督「………」ピタ 

金剛「………」キョロキョロ 

提督(……嫌な予感がする…) 

提督(別の方向から行こう……)クル 

金剛「……あ!」 

提督「…………」 

ダッ 

金剛「なんで逃げるデスカー!!!???」ドドドドド 

提督「またこのパターンだよもおおおぉぉ!!!」ドドドドド

640: 名無しさん 2017/05/09(火) 19:21:42.66 ID:QSbhvj0o0
金剛「待つネー!!テイトクのバーニングラーヴをもらうのはワタシデース!!」ドドドドド 

提督「くっ、そうそう何度も捕まる私じゃ……」 

ダンッ 

提督「よいしょっ!」 

金剛「What!?」 

提督「じゃあね!」ゴソゴソ 

金剛「テートクゥー!?どこに消えたノォー!??」 



提督「ふぅ……青葉が普段使ってる隠し通路がこんなところで役に立つとは…」ゴソゴソ 

ゴンッ 

提督「あいたっ…うー、狭いなぁ…早いとこ別の場所から出ないと…」

641: 名無しさん 2017/05/09(火) 19:39:14.53 ID:QSbhvj0o0
提督「私の部屋はこの辺かなぁ…ん?」 

\あったー?/ 

\いや、見当たらないな/ 

\あの、本当にこんなことをしてもいいの…?/ 

提督「…………」ソーッ 

那智「どう考えても駄目だろう。くだらないことはやめてさっさと引き上げるぞ」 

足柄「イヤよ!先に誰かに指輪を取られたらどうするの!」 

羽黒「でも、司令官さんが戻ってきたら…」 

足柄「大丈夫大丈夫、さっき金剛さんに追いかけられてるの見たからしばらくは戻ってこないわ」ゴソゴソ 

提督「…………」ストッ 

羽黒「あっ…」 

那智「どんな登場の仕方だ…」 

提督「ねえ足柄、指輪は見つかった?」 

足柄「いやーそれがなかなか見つからないのよねぇ、提督も探すの手伝ってもら…え……え?」 

提督「」ニッコリ

645: 名無しさん 2017/05/13(土) 10:50:48.88 ID:foCbev4D0
足柄「…………」 

提督「…………」 

足柄「…………」ダラダラダラダラ 

提督「…………」 

足柄「お、お邪魔しましt 

ガッ 

提督「よしよーし、大人しくしようねー」グイッ ギリギリ 

足柄「がああああ!!!」 

提督「よいしょっと」ギュッ 

足柄「痛っイイ!お…折れるう~~~~!!」パンパン 

那智「どう思う?」 

羽黒「自業自得かと…」 

那智「だな」 

羽黒(それ以上いけない、って言った方がいいのかなぁ…)

646: 名無しさん 2017/05/13(土) 11:46:30.84 ID:foCbev4D0
足柄「はぁ、はぁ、はぁ…ほ、本気で折られるかと思った…」 

提督「足柄が男の人だったら本気で折ってたよ」 

足柄「えっ…」 

提督「冗談だよ冗談」 

足柄「そ、そうよね…ははっ、あはははは…」 

提督「あははは。それで、なんで勝手に私の部屋に入ってたのかな?」 

足柄「そっ、それはー……そのぉ……」 

那智「私は足柄に連れてこられただけだ」 

羽黒「あ、私もです…」 

足柄「ちょっと!?見捨てるの!?」 

那智「事実を言ったまでだ」 

提督「で、理由は?」 

足柄「……ゆ、指輪をどこに隠してるのか…た、確かめたくて…」 

提督「確かめて、どうしたかったの?」 

足柄「………て、提督のお嫁さんを…名乗ろうかと……」 

提督「そうなんだ。じゃああとで妙高に報告しておくね」 

足柄(あ、人生終わった)

649: 名無しさん 2017/05/15(月) 19:43:15.77 ID:AFICP1Tr0
提督「さてと、ちょっと着替えたいから外に出てもらってもいい?」 

羽黒「あ、はい。失礼します」ペコリ 

那智「足柄が迷惑をかけてすまなかったな」 

提督「ああ、うん…まあ、きつく言っておいてね…」 

那智「ほら、行くぞ足柄」 

足柄「え?なんで?提督の生着替え堪能したくないの?」 

提督「那智、次の射撃演習の的にしていいよ」グイッ 

那智「そうだな、賛成する」 

羽黒「姉さん…」 

足柄「ちょっ、何その侮蔑の目!?じょ、冗談だってば!」 

提督「はいはい、いいから引き上げてちょうだい」グイグイ 

那智「これ以上醜態を晒すな…」 

足柄「あー!」ズルズル

651: 名無しさん 2017/05/15(月) 19:56:01.58 ID:AFICP1Tr0
提督「ふぅ、これでよし……と」 

ガチャッ 

提督「…………」キョロキョロ 

響「誰もいないみたいだよ、司令官」 

提督「うん……そうだね…」 

提督「………どわぁっ!!?」ビクゥ 

響「どうしたんだい?」 

提督「ど、どうしたって…そりゃいきなり出てきたらビックリするよ…」 

響「そう?」 

提督「…というか、どこから出てきたの?今一緒に部屋の中から顔出してたよね?」 

響「そりゃ部屋の中に居たからね」 

提督「居たの!?」

653: 名無しさん 2017/05/17(水) 00:25:20.23 ID:6Fw5G5qf0
提督「どこに居たの?」 

響「二つめのクローゼットの中だよ」 

提督「なんでまたそんなところに…」 

響「いや…司令官を驚かせようと隠れてたんだけど、足柄さん達が来たから…出るに出られなくなっちゃって…」 

提督「ああ…そういうこと…」 

響「ちなみに司令官の生着替えもガッツリ見せてもらったよ」 

提督「……この際、それはまあ良いけど…」 

響「あと、こんなものが…」スッ 

提督「!!!///」 

響「スケスケのベビーd 

提督「こ、こら!戻してきなさい!///」カーッ 

響「はいはい」

656: 名無しさん 2017/05/19(金) 16:31:07.30 ID:hxCN0Lxl0
響「司令官も意外と大胆だね。加賀さんに見せるの?」 

提督「見せたよもう…というか、そんな知識どこから…」 

響「オータムクラウド」 

提督「やっぱり…」 

響「ダメ?」 

提督「ダメじゃないけど…まだ響には早いっていうか…」 

響「どうして?私はもう金も女も知ってるよ」 

提督「漢字の話でしょ?」 

響「バレたか」 

提督「う~ん…でもまあ、響は結構大人びてるしなぁ…そういうことに興味があるのも仕方ないかも…」 

響「別に興味はないけどね。向こうから教えてくるだけだよ」 

提督「……あとで秋雲シメるか…」

658: 名無しさん 2017/05/19(金) 17:49:31.03 ID:hxCN0Lxl0
響「ところでその格好、市街の方に出かけるの?」 

提督「ん?うん」 

響「なんの用事?」 

提督「ちょっとね」 

響「誰と?」 

提督「一人でだけど」 

響「……怪しい」 

提督「え、なにが?」 

響「私もついて行っていい?」 

提督「え?うん、いいけど…」 

響(司令官に悪い虫が付くのは面白くないな…見張っておこう) 

提督「早めに着替えてね、玄関口で待ってるから」 

響「了解」

659: 名無しさん 2017/05/19(金) 17:58:45.20 ID:hxCN0Lxl0
提督「それじゃ、ちょっと出かけてくるね。10時ぐらいには帰ってくると思うから」 

大淀「ええ、分かりました。でも、どうしてまた急に?食材も備品もたくさんあるはずですが…」 

提督「いやあ、ちょっとね…」 

大淀「はあ…まあ、深くは聞きませんが…」 

響「司令官、待たせたね」 

提督「ん…じゃあ、後は任せるね」 

大淀「はい、お気を付けて」 

ガチャ 

響「司令官、ほんとに誰とも会わないの?」 

提督「うん、そうだけど…」 

響「…もし外の人と浮気してたら怒るよ」 

提督「う、浮気ぃ…?」

660: 名無しさん 2017/05/19(金) 18:07:15.92 ID:hxCN0Lxl0
提督「…………」 

響「急にどうしたの?頭を抱えて」 

提督「いや……浮気浮気って聞き慣れたと思ったんだけど、まさか響みたいな小さい子に言われるとは思ってなくて…」 

響「はあ、それだけ言われたんだ」 

提督「こんな小さい子にまで追及されるとは…私もそろそろ終わりかなぁ…」 

響「最初から終わってるじゃないか」 

提督「うぐっ……ほ、ほら。車出すから乗って」 

響「うん」 

提督「よいしょっと…」 

響「…それ年寄りくさいよ?」 

提督「ぐううぅっ……!!」 

響(クリティカルが出たかな)

661: 名無しさん 2017/05/23(火) 17:47:17.80 ID:5JacEiNl0
ブロロロ… 

提督「…………」 

響「…あなたといると楽しい」 

提督「ん?」 

響「二つに並ぶ缶ジュース」 

提督「…なんかもう嬉しすぎて?」 

響「ほっぺにチュッてしたくなる、だけど今は運転中横顔を見つめていよう」 

提督「よくそんな歌知ってるね」 

響「とってもとってもとってもとってもとってもとっても大スキよ」 

提督「あはは、こんな時にその曲を歌われるとなんだか照れるね」 

響「上手?」 

提督「うん、上手上手」 

響「………」ンフー

662: 名無しさん 2017/05/23(火) 17:54:03.14 ID:5JacEiNl0
響「窓、開けていい?」 

提督「いいよ」 

ウィーン 

響「…風が気持ちいい…」 

提督「あんまり乗り出すと危ないよー?」 

響「……夕焼けが綺麗だ…」 

提督「あ、ほんとだ…」 

響「この前出掛けた時は朝早くで暗かったから何も見えなかったけど…車窓から見る海も良い…」 

提督「ロマンチストみたいなこと言うね」 

響「きっと司令官と一緒だから綺麗に見えるんだろう…」 

提督「そう?」 

響「そうだよ」 

提督「…それはどうも」 

響「…司令官」 

提督「うん?」 

響「また…司令官と一緒に出かけたいな」 

提督「…うん」 

響「二人きりでだよ?」 

提督「うん、わかってる」 

響「よし…」

663: 名無しさん 2017/05/23(火) 18:01:43.03 ID:5JacEiNl0
提督「んしょ…降りるよー」 

響「うん」 

バタン 

響「何を買いに行くの?」 

提督「ん?ネックレスをね」 

響「ネックレス?司令官が着けるの?」 

提督「いやいや、私はあんまり貴金属は…」 

響「ならどうしてまた…」 

提督「ちょっとプレゼント用に」 

響「…プレゼント?渡すの?誰に?」 

提督「そんなに知りたいの?」 

響「司令官が外に女を作ってるなんて…許せない」 

提督「大丈夫だよ響も知ってる人だから」 

響「………そうなのか?」 

提督「うん、響とも仲良しだし」 

響「……なら、いい…」 

提督(子供ながらにしっかりしてるなぁ…)

664: 名無しさん 2017/05/23(火) 18:17:54.72 ID:5JacEiNl0
「ギフトでしたら、こちらの…」 

提督「はあ、なるほど…」 



響「…………」 

響(どれもこれもキラキラしてる…) 

響(……けど、魅力はよく分からないな…) 

提督「響も何か欲しいの?」 

響「うわっ…い、いや。見てただけ。それよりもう終わったの?」 

提督「うん、すぐ決まっちゃった」 

響「そうか…」 

店員「お子さんのものもお探しでしょうか?」 

提督「ああ、いえ…見てるだけみたいなので…」 

響「……司令官、行こう!」グイ 

提督「うわっ、たっ、響!?あ、ありがとうございました!」トットッ 

店員「え、ええ…またのお越しを…」

665: 名無しさん 2017/05/23(火) 18:25:27.60 ID:5JacEiNl0
提督「もう…急にどうしたのさ」 

響「子供扱いはまだしも、親子だと思われるなんて…失礼な」 

提督「えぇ?でも、ほかの人からならそう見えるのも仕方ないんじゃ…」 

響「良くない」 

提督「そ、そう…」 

響「まったく…」 

提督(難しい年頃だなぁ…) 

響「…司令官」スッ 

提督「ん?」 

響「手。繋いで歩こう」 

提督「あ、ああ。うん」ギュ 

提督(こうしてると余計に親子に見えるような…) 

響「♪」 

提督(…嬉しそうだしいいや…)クス

667: 名無しさん 2017/05/31(水) 03:44:35.05 ID:TpPkGJkO0
~~~ 

提督「よい、しょ…っと…」ギィ 

鳳翔「あ、お帰りなさ……あら、ずいぶん大荷物ですね」 

提督「あはは、響が買ってほしいって言うからつい」 

鳳翔「ふふ、こちらの大きい荷物は甘えんぼうさんですね」クス 

響「zzz……」 

提督「あー…帰りの途中で寝ちゃったみたいで…」 

鳳翔「お預かりしましょうか?」 

提督「うん、お願い」スッ 

鳳翔「ん、しょ…」ギュ 

響「……ん…」パチ 

提督「あ、起きた?」 

鳳翔「降りますか?」 

響「………司令官がいい…」ストン フラフラ 

提督「響…」 

響「司令官のおっぱいがいい…」ギュム 

提督「…………」 

鳳翔「あ、あはは…」

670: 名無しさん 2017/06/01(木) 19:47:57.80 ID:PqsMxlmq0
響「んん…」ギュウ 

提督「ちょ、こら…」 

響「……zzz」 

提督「……もう」 

鳳翔「ええと、荷物の方を運びましょうか?」 

提督「うん、お願い…ごめんね」 

鳳翔「いえいえ」 

提督「じゃあ響を部屋まで送ってくるね」 

鳳翔「はい、荷物は提督の部屋にまとめておきますね」 

提督「うん……あ、そうだ!」 

鳳翔「はい?」 

提督「電、まだ起きてる?」 

鳳翔「ええと……はい、先ほどご飯を食べたばかりなのでまだ寝てはいないかと」 

提督「そっか、ならあとで桟橋の方に来るように言ってくれる?」 

鳳翔「はい、お伝えしますね」 

提督「ふふ、ありがとう」

672: 名無しさん 2017/06/01(木) 20:03:04.55 ID:PqsMxlmq0
~~~ 

提督「…………」スゥ 

タタタ 

電「司令官さん、お呼びですか?」 

提督「ん、電……まあ、座って座って」 

電「はい」 

ストン 

電「それで、用件は…?」 

提督「ん?んー…」 

電「…………」 

提督「…………」 

電「…………」 

提督「……夜の海も綺麗だね」 

電「へ?は、はい…」

673: 名無しさん 2017/06/01(木) 20:15:54.48 ID:PqsMxlmq0
提督「ごめんね、急に変なこと言って」 

電「いえ、電は気にしないのです」 

ザアア… 

提督「…………」 

電「…………」 

提督「……変わらないね、あの頃と…」 

電「え?」 

提督「電と初めて逢った頃と、波の音も、私がここに居たら電も隣に居るのも、ずっと同じ」 

電「……はい。司令官さん、悩み事や困ったことがあればいつもここに来てたのです」 

提督「うん、なんだか海を眺めていると落ち着くから…」 

電「……!も、もしかして何かお悩みなのですか?」 

提督「あはは、今は違うよ」 

電「そ、そうですか…なら良かったのです」ホッ 

提督「電は優しいなぁ」ナデ 

電「はわわ…」

676: 名無しさん 2017/06/04(日) 18:41:59.11 ID:mXZxPDz+0
提督「ほんと、色んなことがあったなぁ」 

電「はい…司令官さんと初めて会った時は頼りなさそうだと思ったのです」 

提督「え、そうなの?私はこんな小さい子が戦うなんて不安だなって思ってたよ」 

電「今は…今も司令官さんは頼りなさそうなのです」 

提督「うぇ、ひどくない?」 

電「でも電は、司令官さんが優しくてとっても強いことを知ってるのです」ニコ 

提督「電…」 

電「えへへ…」 

提督「…電にそう言ってもらえるだけで嬉しいよ、ありがとう」 

電「はいっ」

677: 名無しさん 2017/06/04(日) 18:55:37.87 ID:mXZxPDz+0
提督「色々あったなぁ…最初はこの広い鎮守府に二人きりだったけど、だんだん仲間が増えてきて…初めて戦艦が来てくれた時なんて大喜びしたっけ」 

電「司令官さん、いきなり抱きついてくるから苦しかったのです」 

提督「え?あれは電から抱きついてきたんでしょ?」 

電「ううん、司令官さんからなのです」 

提督「そうだっけ…」 

電「演習で高練度の艦隊に負けて、悔しくて泣いてた時も…司令官さんが慰めてくれたのです」 

提督「あったね、それも…」 

電「それから、それから……」 

提督「うん…うん…」 

~~~

678: 名無しさん 2017/06/04(日) 19:43:33.09 ID:mXZxPDz+0
~~~ 

電「ずっと……司令官さんと一緒に居た時間は、いつも楽しかったのです」 

提督「うん、私も電と一緒に居ると楽しいよ。安心するっていうか、信頼できるっていうか…相棒っていうのかな」 

電「えへへ…い、電も同じ気持ちなのです…///」テレテレ 

提督「ねえ、電…」 

電「はい?」 

提督「私と結婚、する?」 

電「………へっ?」 

電「え、えぇぇっ!?///」

686: 名無しさん 2017/06/05(月) 19:44:35.55 ID:+epWfMOx0
電「っけ、結婚って…!そ、その…あ、あの指輪を…電がもらう、ということ、で、ですよね…///」カアア 

提督「うん、ここにあるよ」スッ 

電「はわぁ!!?」 

提督「イヤ?」 

電「い、イヤなわけないのです!で、でも…こ、心の準備が…」 

提督「電が受け取りたいと思ってくれた時でいいよ」 

電「……ほ、他の誰かに取られたりとかは…しないですか…?」 

提督「ん?うん、絶対電に渡そうって思ってるから」 

電「…………///」カアア 

提督(わかりやすい子だなぁ)ニコ

688: 名無しさん 2017/06/06(火) 19:24:02.55 ID:pSwVMp+20
電「そ、それじゃあ……えっと……」 

提督「うん」 

電「すぅーー……はぁーー……」 

提督「…………」 

電「……電、司令官さんの大切になるのです」 

提督「…うん。指輪、受け取ってくれる?」 

電「はい!」ニコ 

提督「ふふ、ありがとう…」ニコ 

提督(小さくて可愛くて、それでもこの存在は私にとって大きい…大切な相棒) 

スッ 

電「………はあぁ…」キラッ 

提督「サイズ、合ってるかな?」 

電「…あ、はい!ぴったりなのです!」 

提督「そっか、よかった♪」

689: 名無しさん 2017/06/06(火) 19:29:06.61 ID:pSwVMp+20
提督「……えーい!」ムギュウ 

電「はわわぁ!?しっ、司令官さん!?」 

提督「んふふ、なぁに?」 

電「そ、その…いきなり抱き着かれると、こ、困るのです…」 

提督「えへへ、ごめんね、電が可愛くてつい」 

電「うぅ…///」 

提督(でも抵抗しないってことは嬉しいんだろうなぁ…可愛いやつよのう…) 

電「……し、司令官さん…?」チラ 

提督「ん?」 

電「そ、その……ケッコンしたということは、やっぱり、あ、あの……そのっ…」 

提督「?」 

電「きっ、キス…とか、するのですか…?///」 

提督「……………」ジーッ 

電「……あ、あれ…?」

691: 名無しさん 2017/06/06(火) 19:33:06.09 ID:pSwVMp+20
提督「する?」ズイ 

電「へっ!?」 

提督「キスだよ、キス。電が言ったんでしょ?」ズズイ 

電「へえぇっ!?そっ、そんな…!」 

提督「イヤなの?」 

電「い、嫌じゃないのです!で、でも、その、電には…ま、まだ早いと思うのです…」 

提督「……………」 

電「……………」ドキドキ 

ポン 

提督「…そうだよ。電にはまだ早いの」ナデ 

電「はわ…」

693: 名無しさん 2017/06/06(火) 19:45:26.04 ID:pSwVMp+20
提督「口同士はもうちょっと大人になってからかな」クス 

電「は、はい…」 

提督「でも何もしないのも味気ないし……あ。電、手出してくれる?」 

電「? こうですか…?」スッ 

提督「うん、じゃあお手を拝借して…」クイ 

チュッ 

電「あ……///」 

提督「今はこれだけで…ね?」 

電「…はい………あ!い、電もするのです!」フンスフンス 

提督「ふふ、どうぞ」スッ 

電「し、失礼します…」オズオズ 

チュッ 

電「……こ、これで夫婦の証になるのです///」 

提督「あはは、幼妻だね」 

提督(…………) 

提督(よく……よく我慢した、私……!)グッ

700: 名無しさん 2017/06/07(水) 23:53:58.41 ID:JOn+CD6G0
提督「あ、そうだ。もう一つ渡しておくものがあるの」ゴソゴソ 

電「はい?」 

提督「はい、これ」スッ 

電「これは…ネックレス、ですか?」 

提督「そうそう。それでね、ちょっと指輪預かってもいい?」 

電「あ、はい」スッ 

提督「ん、ありがと…で、市街の方に出る時はこれに指輪を通して首にかけるの。ほら、電くらいの歳の子が指輪なんてしてたら変に思われるからさ」チャリ 

電「なるほど…わかりました」 

提督「これからはきっと外に出ることも多くなるから、大切に持っててね?」 

電「はい!」

701: 名無しさん 2017/06/08(木) 00:24:56.30 ID:suKJwpiH0
「…ねえ、今何してるのよ」 

「ちょ…お、押さないでって!」 

「うわっ」 

「ちょっ…!?」 

ドサドサッ 

提督「ん?」 

暁「いたた…」 

雷「うう……あ、やば!」 

響「こんばんは」 

電「こ、こんばんは…」 

提督「響、起きてたの!?」 

響「まあ、車の中で寝てたから」 

加賀「バレてしまったようね」スッ 

提督「加賀まで!…みんな見てたの?」 

暁「まあ…電だけ呼び出されたら気になるじゃない」 

加賀「誰に指輪を渡すのか気になったから」 

提督「抜け目ないなぁ…」

702: 名無しさん 2017/06/08(木) 00:29:35.47 ID:suKJwpiH0
雷「よかったじゃない、電!」 

響「だね。おめでとう」 

電「あ、ありがとうございます//」 

加賀「一応聞いておくけど……やましい気持ちはないのよね」 

提督「え?うん」 

加賀「……ないのよね?」 

提督「な、なんで2回聞くの!?ほんとにただ信頼の形として渡しただけだって!」 

加賀「キスのくだりになった時はさすがに止めに入るか迷ったわ…」 

提督(バレてる……)

703: 名無しさん 2017/06/08(木) 00:36:52.64 ID:suKJwpiH0
加賀「まあ、納得できる形だから文句は言わないでおくわ」 

提督「そ、それはどうも…」 

加賀「というわけで、これからもよろしくお願いね」ポン 

電「は、はい!」 

提督(うんうん、仲良くやっていけそうで何よりかな…) 

電「あ、あの…」 

加賀「なに?」 

電「か、加賀さんには…負けないのです!」 

提督(……うん?) 

加賀「ほう……」 

提督(うん……??) 

加賀「……甘くは見ないことね。正妻は私よ」 

電「順番は関係ないのです!」 

提督(…あれ、もしかして私、戦争を引き起こしたんじゃ…)

715: 名無しさん 2017/06/16(金) 13:46:36.27 ID:e7zJJXoa0
加古「ぐぅ……」zzz 

衣笠「そういえば、提督」 

提督「なに?」 

古鷹「えいっ!」 

衣笠「提督って、駆逐艦の子達からものすごい人気あるって聞いたけどほんと?」 

提督「え?えーと…懐かれてるとは思うけど…」 

古鷹「あっ、危ない!ガード!」 

衣笠「あ!ごめん、聞き方が悪かったかな。駆逐艦の子達にかっこいいって言われてるらしいけど、そこんところどうなの?」 

提督「え、そうなの…?」 

衣笠「提督も知らないの?」 

提督「うん、今初めて聞いたよ」 

古鷹「落とし穴と爆弾、設置しますね!」 

衣笠「なんかね、駆逐艦の子達が提督を噂してるって噂を聞いたからさ」 

提督「噂の噂って何さ…」 

古鷹「あわわ…か、火球が…!」 

衣笠「軽空母の人が話してるのを聞いただけだから、本当なのか確かめたくて」 

提督「はあ、そういうことね…」 

衣笠「でもその様子だと何も聞いたことはない感じかなぁ」 

提督「うん、残念ながら」 

古鷹「えーいっ!痺れなさい!」

716: 名無しさん 2017/06/16(金) 16:43:26.28 ID:e7zJJXoa0
衣笠「あ、ペイントつけ忘れちゃった」 

古鷹「自動マーキングがあるから大丈夫!」 

提督「ねぇ青葉、何かその辺の情報はないの?」 

青葉「…ん?ああ、ありますよ?」 

提督「あるの!?」 

衣笠「なんで今まで何も言わなかったのさ!」 

青葉「いやあ、狩りに集中したくて…」 

提督「それで、どういう…」 

青葉「噂が立ち始めた頃にですね、駆逐艦の子達にインタビューをしたんですよ。まあみなさん素直に喋ってくれますから、その音声がこちらにありまして」スッ 

衣笠「録音までしてたんだ…」 

提督「さすが…」 

青葉「いやあ、それほどでも♪」 

古鷹「次はどの弾を使おうかなぁ…」

717: 名無しさん 2017/06/17(土) 12:09:42.46 ID:K2LCuhxa0
ガガッ 

青葉『はい、どうぞ!司令官のこと、どう思いますか?』 

電『ええと、し、司令官さんは頼りになるというか…気配りが上手というか、みんなに優しくできるのが良いところだと思うのです。なんだか大切にされているとか、守られてるって感じがして…そ、そばにいると安心するのです//』 

青葉『ふんふん、なるほど。では次どうぞ!』 

望月『なんであたしがこんなインタビューされてるのか分かんないけど…まあ、適当でいっか。うーん…一応美人系の顔立ちしてるし、戦艦とか空母の人達からは守ってやりたいとか思われてるらしいけど…こう、意外とイケメンの資質があるというか…』 

青葉『まあ、そうじゃなきゃここまでモテませんしねぇ』 

望月『なんて言うんだろ…優男?っていうの?女だけど…その、抱かれた時にめちゃめちゃ優しくしてくれて、なんていうか…しょ、正直言ってときめいた…』 

青葉『ほぉ…その話、あとで詳しく聞きますね。次!』 

敷波『べ、別に司令官のことかっこいいとか思ったことはないけど…やっぱりほら、ふ、ふとした時に見せる横顔が良いとかそういうのはあるんじゃない?』 

青葉『素直じゃないですねぇ』 

敷波『ほ、本心だし!』 

青葉『じゃあ司令官のこと嫌いなんですか?』 

敷波『はぁ!?そ、そんなわけないじゃん!』 

青葉『じゃやっぱり好きなんだ?』 

敷波『好きに決まっ………ッ!!』 

青葉『録音完了!』 

敷波『ちょっ!?まっ、待てぇぇぇ!!!』

719: 名無しさん 2017/06/17(土) 12:19:53.63 ID:K2LCuhxa0
青葉「とまぁ、こんな感じでしたがいかがですか?」 

提督「敷波が可愛い」 

青葉「ですよねー、そう言うと思ってました」 

衣笠「へぇー、やっぱり駆逐艦的には大人としての魅力とかそういう風に見えるのかな」 

提督「衣笠から見たらどう?」 

衣笠「うーん、頼りなさそうで弱そうで泣き虫そうかなぁ」 

提督「ひ、ひどい言われよう…」 

青葉「でも青葉、司令官と初対面の時は意外と引き締まった顔してるなって思いましたよ」 

提督「青葉…」 

青葉「実際のところは上官としての威厳も何もあったものじゃなかったですけどね」 

提督「だよねー!絶対そういう流れになると思った!」 

青葉「古鷹はどう思います?」 

古鷹「え?うーん…色んな意味で危なっかしいというか、危険性を秘めてるというか」 

提督「まともな評価が出てこない…」 

衣笠「加古はどういう風に思ってる?かっこいいとか可愛いとか」 

加古「んん…?ん~…よく分かんないけど提督の膝枕は最高だよぉ……」ゴロン 

提督「ああ、こんな意見すらまともに聞こえる…」ナデ 

衣笠(うらやましい…)

720: 名無しさん 2017/06/19(月) 22:50:43.84 ID:H5XTcEGW0
衣笠「う~ん、でも提督のかっこいい、っていうのはルックスっていうよりも頼りになる存在とかそういうのじゃない?」 

提督「うん、私もそうだと思う」 

青葉「駆逐艦の子達もまだまだ幼いですし、艦娘とはまた違った立場の司令官への憧れがかっこいいって気持ちに直結してる感じですかねぇ」 

古鷹「でも気持ちは分かりますよ、提督の敏腕ぶりは私達が近くで見てきましたから」 

提督「いやぁ、そこまで言われると照れるなぁ…」 

衣笠「なんだかんだみんなに慕われてるじゃない、羨ましい限りよーこのこのー」ガシ ツンツン 

提督「幸せ者でございますなぁ、あはは」 

青葉「…でも…司令官って普段はぼんやりしてるというか、頼りなさげな印象ですけど…ちょっと失礼」スッ 

提督「な、なに?」 

カチャ 

青葉「こうして眼鏡を外してみると……うん、やっぱり美形というか、引き締まって見えるというか…あ、か、かっこいい…」 

提督「私は何も見えないんだけど…」 

衣笠「おー、ほんとだ。あれかな、丸眼鏡だから柔らかい印象が出て…って、古鷹?」 

古鷹「…………///」ポー 

衣笠(あ、惚れ直したな…)

722: 名無しさん 2017/06/20(火) 21:43:39.19 ID:UMkRWwtw0
青葉「目元がキリッとして、途端にイケメンオーラが増しましたねぇ」 

提督「見えない…」 

衣笠「ねえ、これ男装させたら化けるんじゃ…」 

提督「えっ」 

青葉「おぉ、それは名案!ではでは、早速…ね、司令官!」 

提督「ちょ、ちょっと待ってよ、男装なんて私…ふ、古鷹からも何か…」 

古鷹「似合うと思いますよ!」キラキラ 

提督(あっ、ダメだこれ) 

青葉「ということです!ささ、奥の部屋へ!立ち上がってください!」 

提督「わ、わかったから…その前に加古の枕を…あ、あった」スッ 

加古「んぉ…」ポスン 

衣笠「どんなのにしようか?」 

古鷹「まず執事服は鉄板でしょ!」 

青葉「キャップかぶせて現代風ファッションってのもありですねぇ!」 

ワイワイ 

提督(ああ、これおもちゃにされるやつだ…)

724: 名無しさん 2017/06/20(火) 21:54:08.21 ID:UMkRWwtw0
青葉「う~ん、こうして見ると普段の軍服からして男らしさはあるんですけどねえ」 

衣笠「やっぱり眼鏡の存在がねえ」 

提督「でも、これ外したら何も見えなくなるし…」 

古鷹「コンタクトレンズはダメなんですか?」 

提督「や…目に物を入れるってなんだか怖いじゃない」 

衣笠「まあ気持ちは分かるけど」 

古鷹「でもそれだとかっこいい男装はできないんですよ!?」 

提督「え、いや、私は別に男装したいわけじゃ」 

古鷹「私はかっこいい提督が見たいんです!!!」クワッ 

提督「………はい……」 

青葉(押しに弱すぎる…)

725: 名無しさん 2017/06/20(火) 22:01:11.27 ID:UMkRWwtw0
提督「でも、急にコンタクトなんて言われても…」 

青葉「こんな時のために秘密兵器があるんですよね。じゃーん」 

提督「…なにこれ?」 

青葉「明石さん製の司令官用コンタクトレンズです」 

提督「いつの間にこんなものを…」 

青葉「司令官に男装させてみようって企画は前々からあったので、その一端ですね」 

提督(私、そのうち改造人間にされるんじゃ…) 

青葉「では、これをどうぞ」 

提督「う、うん…」 

提督「……………」 

衣笠「………?どうしたの?」 

提督「い、いや…やっぱり、目に入れるのって怖くて…」 

古鷹「やらなきゃ始まりませんよ!?」 

提督「そ、それは分かってるけど…」

726: 名無しさん 2017/06/20(火) 22:05:52.61 ID:UMkRWwtw0
提督「…よし!やるよ!」 

青葉「頑張ってください!」 

提督「…………」クッ 

提督「…………!」ウッ 

提督「………っふ……ふっ……!」クッ 

提督「………う」 

提督「う、う、う、ううわあああああああ!!!」ドタン 

衣笠「ああっ!?て、提督!」 

提督「こ、怖い…やっぱり怖い…」 

青葉「だ、大丈夫です!一度入ってしまえばすんなりですから!」 

古鷹「頑張ってください!あと少しです!」 

提督「う、うう…うう…」

728: 名無しさん 2017/06/20(火) 22:20:13.45 ID:UMkRWwtw0
提督「はっ、はぁーーーーっ!!入ったぁぁぁ!!!」 

青葉「おおおおお!!やりましたね司令官!!」 

衣笠「おめでとう提督!!」パチパチ 

提督「ん…お、おお…すごい、普段と変わらないくらい見える…」 

古鷹「さて、あとは着替えるだけですね!」 

提督「着替えるって言っても服なんてどこに…?」 

青葉「言ったじゃないですか、司令官に男装させる企画はあったって」ガラッ 

提督「ああ…そうだった…」 

衣笠「安心して、コーディネートはしたげるから!」 

提督「う、うん…よろしく…」

729: 名無しさん 2017/06/20(火) 22:36:59.36 ID:UMkRWwtw0
古鷹「どうなるかなぁ…」ドキドキ 

衣笠「楽しみだねえ」 

「着替え終わったよー」 

青葉「おっ、準備は出来たみたいですね」 

古鷹「じゃあ、出てきちゃってください!」 

シャッ 

提督「似合ってるかな?」 

古鷹「お……おおおおおおおっ!!」 

衣笠「わぁー、かっこいー!」 

青葉「こ、これは予想以上に…一枚いいですか?」 

提督「ん?うん?どうぞ」ニコ 

青葉「あはぁ……///」

730: 名無しさん 2017/06/20(火) 23:06:26.93 ID:UMkRWwtw0
青葉「ふあ…執事服に髪を結わえるってありきたりですけど、だからこそ良いというか…ほ、ほんとにときめいてくるというか…」 

提督「お嬢様にそう仰っていただけるとは、光栄です」スッ 

青葉「え、な、あ、あ……///」ドキドキ 

古鷹「はあ…いいなぁ…」 

衣笠「それにしても提督、いつになく乗り気じゃない?」 

青葉「や、やっぱりえっちな格好させられるよりはマシだからじゃないかな…」 

提督「たまにはこういった召し物も良いかもしれませんね」クス 

古鷹「うっぐうう…や、役になりきるのずるいですよぉ…ほんとにくらくらしてきます…」 

青葉「でも…ちょっと失礼して…」 

フニ 

提督「はい?」 

青葉「ふむぅ…やっぱりサラシを巻いてるとはいえ、この女性らしさは隠しきれませんね」 

提督「あはは…結構窮屈かも…」

731: 名無しさん 2017/06/22(木) 23:05:04.85 ID:65D6Ve590
衣笠「どれ、チャットに貼り付けてみようかな」ポチ 

ガッサ:提督の男装だよ~ 

古鷹「うわあ…既読の付く速度が凄まじい…」 

提督「変とか言われてない?大丈夫?」 

青葉「反応はかなり良好ですねぇ」 

:抱いてほしい 

:今すぐ嫁になりたい 

:おっぱいのついたイケメン 

提督「う、嬉しいようなそうでないような…」 

衣笠「大丈夫だよ、ちゃんと褒められてるから!」ポン 

加古「んぁー…お腹空いた…」ムクリ 

古鷹「もう、昼過ぎまで寝てるから!」 

提督「おはよう、加古」 

加古「……………」パチクリ

732: 名無しさん 2017/06/22(木) 23:16:09.09 ID:65D6Ve590
加古「え…?だ、誰…?」 

提督「ん?提督だよ」 

加古「え、あ、ああ、提督か…眼鏡無いし服装も違うからびっくりした…」 

提督「どう?似合ってる?」 

加古「…んーむ……」マジマジ 

提督「……………」 

加古「……おお、なかなかイケてるんじゃない?キリッとしてるね」 

提督「ふふ、ありがとう」ニコ 

加古「………!!」ドキ 

提督「ん、どうかしたの?」 

加古「い、いや…なんでも…」 

提督「そう?」 

古鷹「……キュンと来たでしょ?」ボソ 

加古「う……//」

733: 名無しさん 2017/06/22(木) 23:49:21.19 ID:65D6Ve590
提督「ふー…写真ももういいの?」 

青葉「はい、バッチリです!」グッ 

提督「じゃあそろそろ脱いでもいいかな?」 

衣笠「えー、せっかくかっこいいのに。もったいない」 

古鷹「そうですよう。このまま鎮守府を練り歩くくらいしないと」 

加古「新しく男装提督として生まれ変わるのは?」 

提督「いやあ…やっぱりほら、胸がきつくて…」サスサス 

青葉「あー…なら仕方ないですね、あんまり司令官に無理させるのもいけませんし」 

衣笠「まあ着せようと思えばいつでも着せられるし。提督も構わないでしょ?」 

提督「うん、きわどいのを着せられるくらいなら」 

青葉「それじゃ、着替えちゃってください」 

提督「はーい」

734: 名無しさん 2017/06/23(金) 00:11:40.16 ID:iqHg1SSD0
シャッ 

提督「ふぅ」 

青葉「いつものに戻りましたね」 

提督「うん、やっぱりこれが一番落ち着くかな。眼鏡も帽子もあるし」 

ドドドドド… 

衣笠「……ん?」 

バンッ 

足柄「イケメンの提督がいるのはここね!?」ハァハァ 

羽黒「しし、司令官さんが男装してるって本当ですか!?」ハァハァ 

古鷹「うわあ、何か来ちゃった…」 

提督「え?私がどうかしたの?」 

足柄「……あら?」 

羽黒「……あれ?」 

提督「え?」 

足柄「提督はどこよぉ!?早く出て来なさい!!」 

提督「いや、私はここにいるんだけど…」 

足柄「ここ!?ここ!?それともここ!?」ガチャッ ガチャッ 

提督「聞いちゃいない…ねえ羽黒、どうにかして止めてあげ…」 

羽黒「執事服の司令官さんはどこですかぁ!!??」 

提督「頭痛くなってきた…」

737: 名無しさん 2017/06/25(日) 03:14:16.98 ID:WDh+NtV80
那智「ここか…」ゼェゼェ 

提督「あ、那智…」 

那智「落ち着け足柄!」ドゴォッ 

足柄「げぶぅっ!?」 

那智「羽黒もだ。冷静になれ」ポン 

羽黒「え、あ、あ…?は、はい…」フッ 

提督(足柄だけ当たりが強いような…) 

那智「はぁ…すまないな、提督…二人ともチャットを見るなり古鷹型の部屋に突撃し始めて…」 

提督「ああ、ううん…気にしないで」 

那智「古鷹も。騒ぎ立ててすまなかったな」 

古鷹「あ、いえ。お気になさらず」 

提督「…………」ジー 

那智「ほら、立て足柄。戻るぞ」 

足柄「ま…まだクラクラする…」 

羽黒「ご、ご迷惑をおかけしました…ごめんなさい…」ペコリ 

スタスタ 

提督「……んーむ…」 

衣笠「提督、どしたの?」 

提督「…ん?ああ、うん…とりあえず中に戻ろうか」 

衣笠「? うん」

740: 名無しさん 2017/06/27(火) 23:56:56.26 ID:ehAXKpT/0
提督「…………」ジー 

古鷹「………?」 

衣笠「提督、どうかしたの?」 

提督「…可愛い」ビッ 

古鷹「へっ?」 

提督「可愛い」ビッ 

衣笠「ん?うん、ありがと」 

提督「可愛い」ビッ 

青葉「え?えへへ、照れますねぇ~」 

提督「…かっこいい!」ビッ 

加古「んあ?あたし?」 

提督「そう、加古はかっこいい系に入ると思うの」 

古鷹「気持ちは分かりますけど、どうしてまたいきなり?」 

提督「いや、那智を見てて思ったけど…艦娘って女の子なのにかっこいい子がいるじゃない?」 

衣笠「確かにね」

742: 名無しさん 2017/06/28(水) 00:20:34.12 ID:yuqSicyc0
提督「なんていうかこう、そういうのって女の子らしさを持ちつつでもかっこいいギャップが良いじゃない?逆も然りで」 

衣笠「擬似的に男の子として見られるってこと?」 

提督「うん、そんな感じかな」 

青葉「…要するに司令官はイケメンな女の子が好きなんですか?」 

提督「え?いやぁ~まさか!そんなことはないよぉ!」ニッコニコ 

青葉(好きなんだ…) 

衣笠(絶対好きなやつだ…) 

古鷹(好きなんだろうなぁ…) 

加古(好かれてんのかなぁ…)

749: 名無しさん 2017/07/01(土) 19:29:51.46 ID:1jLSMdoH0
提督「こほん…つまり何が言いたいかというとだね」 

青葉「はい」 

提督「私よりもそういう子達を男装させた方が魅力的になるはず!いや、絶対に!」 

加古「えー…あたしも男装すんの…?」 

提督「ダメ?」 

加古「いや、まあ…提督が喜ぶならやってもいいけど…」ポリポリ 

衣笠「で、提督の見立てでは誰が候補に上がるの?」 

提督「ん?うーん…」 

古鷹「まずは駆逐艦からお伺いしましょう」 

提督「駆逐艦かぁ~、駆逐艦ならやっぱり嵐がいい線いってるよね」 

青葉「ふむふむ、確かに勝ち気で凛々しいですね」 

提督「でもやっぱり女の子なんだなぁってところもあってギャップが……しかも駆逐艦だし!」 

青葉「く、駆逐艦ならなんでもいいんですか…」 

提督「まだわずかに残る幼さは感じるよね」ニヤ 

青葉(真性だ…)

752: 名無しさん 2017/07/04(火) 22:12:56.28 ID:pn5P2EBQ0
青葉「他にはどうなんですか?」 

衣笠「最近入ったあの子、松風ちゃんは?」 

提督「松風かぁ、確かに紳士らしさは感じるけどやっぱりまだ…」 

古鷹「幼さを感じますか?」 

提督「そう、メンタル的な男らしさがあっても可愛いなって気持ちが勝ってくるかな。同じ理由で皐月も候補には挙げられないかも」 

加古「若葉も?」 

提督「うん、立ち振る舞いは男の子らしいけどネクタイが緩いのとか上着崩してるのとかまだまだ可愛らしくて…直してあげたくなるよね」 

青葉(ああ、こりゃヒモを量産しますわ…)

753: 名無しさん 2017/07/04(火) 22:25:08.32 ID:pn5P2EBQ0
提督「ああ、あと初月もナチュラルにイケメンだよね」 

衣笠「あー、確かに」 

青葉「司令官、初対面で顔赤くなってましたよね?」 

提督「いやあ、あの瞳で守ってやるなんて言われたら…なんかね…」エヘヘ 

古鷹「特別男の子らしいっていうわけでもないのに不思議な魅力を感じますよね」 

提督「でもどこか幸薄そうというか…多くを望まないというか…」 

青葉「あ」 

衣笠「どしたの?」 

青葉「司令官のジゴロ製造スイッチが入った気がする」 

提督「見返りを求めずに自己犠牲にするのがあまりにも慎ましすぎる!お願いだからもっと幸せになって欲しい!幸福を求めて欲しい!!初月に幸せになって欲しい!!!」 

青葉「ほら」 

衣笠「ほんとだ…」

756: 名無しさん 2017/07/05(水) 03:22:33.67 ID:WzkE8obR0
衣笠「チャットでしてみたいこととか聞いてみたら?」 

提督「あー、なるほど…じゃあちょっと呼び出してみようか」スッ 



提督:初月さん 

・・・・・・ 

にくだんご:なんだ? 

衣笠「ちょっと待って、何この名前」 

提督「ああ、初月は食べたいものを名前にしてるの」 

青葉「可愛いところありますね」 

古鷹「作ってあげましょうよ」 

提督「もう作ってあげたよ。たぶんしばらくしたら別の名前に変わると思う」 

提督:なにか欲しいものはありますか 

にくだんご:欲しいもの?

757: 名無しさん 2017/07/06(木) 19:30:36.27 ID:4P3YqDYy0
・・・・・・ 

にくだんご:特にはないな。お腹も空いていない 

衣笠「なんで空腹かどうかが出てくるの?」 

提督「私がよく『大丈夫?お腹空いてない?』って聞くから…」 

衣笠「過保護か」 



提督:したいことは 

にくだんご:特にない 本もお前からもらったのを読んでいる 

青葉「ほんとに多くを求めない子なんですねぇ」 

提督「うーん…私としてはもっと要望を言ってくれても構わないんだけどね…」 

提督:ほんとうにだいじょうぶですか 

にくだんご:ああ。お前と平穏に過ごせるならそれだけで幸せだよ 



提督「~~~~~~ッッッ!!!//////」ゴロゴロ 

衣笠「カウンター食らってる…」

763: 名無しさん 2017/07/08(土) 01:23:47.03 ID:fjMiF9fc0
提督「はっ、はぐぁっ…思わぬダメージを受けた…」 

衣笠「大丈夫?」 

提督「う、うん…まあ、なんだろ…初月は適度に甘やかしてあげることにするよ…」 

青葉「きっとそのうち、たまに向こうから甘えて来ますよ」 

提督「うん…」 

青葉「それでは次、軽巡部門ですね」 

古鷹「いつの間にかコンテストになってない?」 

提督「そりゃあもう、軽巡なら木曾が一番だね!」 

衣笠「おお、一番って言い切るんだ」 

提督「だって他の艦種含めてもあんなかっこいい子滅多にいないよ!」キラキラ 

青葉「まあバリタチって感じですよね」 

提督「それでも甘いもの食べて喜んでたり、バレンタインの時はチョコも手作りで渡してくれたり女の子らしいところはあるんだよね」 

加古「嵐と同じ感じだなー」 

提督「そうそう。でもそれだけで終わりかと思ったら『お前も食うか?』って差し出してくれたりするのがポイント高いところ」 

青葉「ギャップ萌えも完備してるとはやりますねぇ」 

提督「あとね…意外とイイ身体してるんだよね」ニヘ >>2017年カレンダー7月参照 

衣笠「この前お風呂で見たけど意外にもあるよね?」 

提督「そうそう。抱き締めると柔らかいし!」フンフン 

青葉「…抱き締めたんですね?」 

提督「はっ」

764: 名無しさん 2017/07/08(土) 01:34:13.82 ID:fjMiF9fc0
青葉「抱き締めたというのは?どういう状況で?」 

提督「ふ、二人っきりで」 

青葉「時刻は?」 

提督「夜…」 

青葉「場所は?」 

提督「私の部屋で…」 

青葉「服は?」 

提督「お互いに…半脱ぎで…」 

青葉「何か言われましたか?」 

提督「『や、やめろ…ダメだ、こんなこと…』って言われました…」 

青葉「司令官はなんと?」 

提督「『大好きだよ』と…」 

青葉「素面でしたか?」 

提督「はい…」 

青葉「紛れもなく浮気ですね」 

提督「いやあの、ちが」 

青葉「何が違うんですか?」 

提督「…………」 

衣笠(提督…黙ってれば隠し通せるものを…) 

古鷹(自白させられるのが当然になってるんだろうなぁ…) 

青葉「どうでしたか?」 

提督「………可愛かったです……」 

加古(こんな見た目して食い荒らしてるの、悪魔としか思えない…)

771: 名無しさん 2017/07/11(火) 09:01:08.62 ID:0j4OGTyp0
提督「んっ、んん…まあ、この話は置いといて…」 

加古(咳払い可愛いな…) 

提督「軽巡は木曾だけかな。次は重巡に…」 

青葉「ちょ、ちょっと待ってください」 

提督「なに?」 

青葉「天龍さんは?」 

提督「天龍がどうかしたの?」 

青葉「天龍さんはイケメンの部類に入らないんですか?」 

提督「は?なんで?」 

青葉「いえ、一応眼帯も刀もありますし、木曾さんと似通った部分はありますから…候補に入らないのかと…」 

提督「いや、ああいうのはイケメンっていうよりバニー服とか着せたくなるでしょ」 

青葉「そ、そうですか…」 

衣笠(は?って…) 

古鷹(意外な趣味が出たなぁ…)

773: 名無しさん 2017/07/11(火) 11:47:23.21 ID:Skr7ehFrO
青葉「では、重巡を…」 

提督「重巡はやっぱり那智を推すね!」フンス 

衣笠「まあ納得のいく人選だよね。同じ重巡から見てもかっこいいし」 

提督「あの武人らしい性格とそれに見合った美人顔がいいんだよねぇ…職場にああいうキャリアウーマン的な先輩がいたら絶対惚れてたと思うよ」 

古鷹(提督の好みって加賀さんや那智さんみたいに真面目でキリッとした人なのかな…) 

衣笠「職場かぁ…基本的に提督は鎮守府に一人しかいないもんねえ」 

提督「あはは…一応那智みたいな女性の先輩提督はいるんだけど、滅多に会わないからね…」 

青葉「そういえば…司令官って、提督になる前は何をしていたんですか?ニート?」 

提督「ち、違うよ!」

781: 名無しさん 2017/07/12(水) 09:08:57.42 ID:nuhsLCf/0
青葉「なら何をしていたんですか?」 

衣笠「ま…まさか、ヒモ…」 

提督「そ、それも違うって!」 

古鷹「親元は離れていたんですよね?」 

提督「う、うん。一応一人暮らしを…」 

青葉「それで、どうやって生計を?」 

提督「……高校の頃の先輩がね、喫茶店を開いてて。そこで従業員として働かせてもらってたの」 

青葉「ほうほう。提督になるまでずっと、ですか?」 

提督「うん。ほぼ厨房担当だったけど…」 

衣笠「接客はしてなかったの?」 

提督「したこともあったけど、料理の方が評判が良くて…閑古鳥を鳴かせないでほしいって店長さんに泣きつかれちゃって」 

古鷹「なるほど。提督の料理スキルは少なからずそこで磨かれていたんですね」 

提督「それもあるかも…あと、あの頃はまだ…気になることも残ってて…」 

青葉「気になること?」 

提督「…逃げるように家を出たから…母さんに寂しい思いさせてないかなって…わだかまりも解けてなかったし…連絡もほとんどしてなかったし…親孝行らしいこともできてないし…あはは…ほんとダメな娘だなぁ、私…あはは…」ズーン 

青葉「うわぁ!?きゅ、急に暗くならないでください!?」 

衣笠(ああ、鎮守府に来たばかりの提督は今よりずっと暗かったって電ちゃんが言ってたけど…このことがあったからかぁ…)

782: 名無しさん 2017/07/12(水) 09:36:06.50 ID:nuhsLCf/0
提督「笑顔はほとんど見せなかったって言われたし、相当接客は向いてなかったんだろうね…」 

青葉「ま、まあまあ…それでもきっと色んな糧にはなったはずですし、ご両親には年末に司令官が顔を見せに行ってたじゃないですか。きっと安心されてますよ」 

提督「そうかなぁ…」 

衣笠「心配ならまた会いに行ってあげればいいじゃない?」 

提督「……うん…」 

加古「はいはい、これでこの話は終わり!本題に戻ろうぜ!」 

青葉「そうですね。すみません、嫌なことを思い出させてしまって」 

提督「ううん、気にしてないよ」 

衣笠「大丈夫だよ、きっと提督の両親も大切に思ってくれてるから」 

古鷹「そうですよ。こんなに優しくていい子なんだって、私たちが保証します」 

提督「……ありがとう……」 

提督(…私、いい仲間に恵まれたんだ…ほんとに…)ウルッ 

加古(でも天然たらしのロリコンなんだよなぁ…)

785: 名無しさん 2017/07/13(木) 22:13:01.97 ID:mGhIAhSc0
提督「那智の話に戻るけど、割と天然ボケ気味なところもあって可愛らしいんだよね」 

青葉「ほう、たとえば?」 

提督「皿の模様を汚れだと思ってゴシゴシしてて、そのまま眺めてたら『提督!もっと強力な洗剤はないのか!』って聞いてきたり…」 

衣笠「ンフッ…」 

提督「一番笑ったのはラップしたままのご飯にふりかけをかけて食べようとしてた時かなぁ」 

青葉「それはまた可愛らしいですねぇ」クスクス 

提督「普段が普段なだけにね。本人は大真面目にやってることだし」 

青葉「ギャップ…いいですねぇ…」 

提督「あと……那智って飲みすぎると甘え上戸になるんだよね」 

衣笠「ほうほう?」 

提督「二人で呑んでる時だけなんだけどね、こう。額を擦り寄せてきたりとか、構ってあげなかったら『うー』『あー』とか唸ったり」 

加古「それは可愛いな」 

提督「でしょ!しかも全く覚えてないみたいで次の日にはもう忘れてるんだよね」 

古鷹「言ってもよかったんですか?」 

提督「ここだけの話ね」クス

786: 名無しさん 2017/07/14(金) 17:56:34.49 ID:F8MGWPVH0
提督「そんなこんなで重巡は那智を推すかな。あと加古もかっこいいよ」 

加古「駄洒落?」 

提督「本心だよ?」ニコ 

加古「かっこいいって言われてもな~、なんか複雑なんだよねぇ」 

提督「大丈夫大丈夫、寝てる時は可愛いから」 

加古「へへへ、そう?んじゃもっかい膝枕してもらっていい?」 

提督「もう、しょうがないなぁ…おいで」ポンポン 

加古「いぇーい♪」ゴロン 

古鷹(いいなぁ…)

788: 名無しさん 2017/07/15(土) 20:10:21.87 ID:Lwg27pDN0
青葉「さて、お次は軽空母ですけど…」 

提督「うーん…」 

青葉「やっぱり迷いますか」 

提督「というか、軽空母は全体的に美形と可愛い系の二つに分かれるような…」 

衣笠「う~ん、確かにそうかも」 

古鷹「カッコいいというよりは落ち着いた魅力になってきますよね」 

青葉「瑞鳳さんなんかはキリッとした顔してますけど、どうですか?」 

提督「瑞鳳はダメ。どんな顔してても抱き締めたくなる」 

青葉(このロリコンは…) 

衣笠「隼鷹さんは?」 

提督「隼鷹はー…まあ、カッコいいこともあるけどなにぶんアレだからね…」 

古鷹「ああ…」 

青葉「司令官…苦労してますね…」 

提督「飲むなとは言わないけどほんと、ほどほどにしてほしい…」

790: 名無しさん 2017/07/15(土) 20:26:18.03 ID:Lwg27pDN0
提督「まあ…そういうことで軽空母からの候補はないかな」 

青葉「う~ん、それなら仕方ないですね。空母n 

提督「加賀!!!」バッ 

青葉「………理由をどうぞ」 

提督「まずね、気配りができる!ほとんど喋らないし仏頂面で無感情でほんとに心があるのかと疑いたくなるくらい冷たい印象を受けるけど実は優しいの!裏にある暖かな優しさがカッコいい!それでね、他に何がカッコいいかっていうとね、不言実行するところ!頼んでおかなくてもやってもらいたいことを確実にしてくれる!提督としてこれほど信頼できることはないよ!!あとね、あとね、アイス食べて喜ぶのとかすっごい可愛らしい!料理できないのも教え甲斐があるし私を喜ばせようと頑張ってくれるのが本当に奥ゆかしくて可愛いよ!!それを私に聞いてるのは本末転倒な気もするけどそんな抜けたところも可愛くてたまら」 

青葉「はい、はい、はい。分かりました、もういいですから」 

衣笠「完全に個人の意見だったね」 

古鷹(提督も大概重いなぁ…)

796: 名無しさん 2017/07/19(水) 15:48:22.63 ID:DdjmjaCs0
青葉「加賀さん以外はどうなんですか」 

提督「加賀以外?なら……うーん、グラーフか…瑞鶴…」 

衣笠「納得のいく人選」 

提督「二人ともキリッとしてる時の表情が絵になるんだよねー。加賀はもっと良いけど」 

古鷹「は、はあ」 

提督「でもやっぱり笑うと可愛い。特に瑞鶴はよく笑うからこっちも笑顔になっちゃう。加賀も笑うと可愛いけど」 

青葉「一旦加賀さんのこと忘れません?」 

提督「いや、無理」 

青葉「……さすがに指輪渡してるだけのことはありますね」 

衣笠「逆にそこまで入れ込んでるのになんで浮気するのさ?」 

提督「浮気じゃないよ!私から手を出した分には全部本気だもん!!!」クワッ 

一同((((うわぁ……))))

802: 名無しさん 2017/07/19(水) 19:43:58.42 ID:DdjmjaCs0
青葉「まあ、とりあえず…空母は加賀さんということで。戦艦はどうですか?」 

提督「戦艦はー…長門か武蔵か…ビスマルクも堂々としててカッコいいとは思うんだけど…やっぱり、こう…」 

衣笠「こう?」 

提督「ポンコツじみたところがあるというか…」 

古鷹「あー…」 

提督「だからイマイチカッコいいに踏み切れないんだよね…なんだかんだでみんな子供に人気はあるし、凛とした魅力は感じるんだけど」 

青葉「確かにそうですね…」 

提督「うーん…そう考えると日向って結構いいかも」 

青葉「ほう。渋いですね」 

提督「やっぱりああいう風に落ち着いた人が好みかなあ。瑞雲キチなのがアレだけど…」 

古鷹「あはは…」 

提督「あとナチュラルなボディタッチが良いの、肩を叩いたりとか背中をぽんっとしてくれたりとか」 

加古「…………」サワサワ 

提督「だからといって胸を触れとは言ってないけどね」 

加古「でへへ」

803: 名無しさん 2017/07/19(水) 19:50:37.05 ID:DdjmjaCs0
提督「それ以外は特に……うーん、候補となる子はいないかも…」 

青葉「ふんふん…なるほど。結構なメンツですね」 

古鷹「加古も入れていいですか?」 

提督「え?何が?候補に?」 

古鷹「はい!」 

提督「う、うん。いいけど」 

加古「…え?何の話?」 

提督「さあ…?」 

青葉「さてと…司令官!今度、この候補に挙がった子達に司令官の希望で男装させる企画を建てますから楽しみにしててくださいね!」グッ 

提督「えぇー!?そ、そんな…!そんな……!!」 




提督「そんなことをして良いと思ってるわけェーーー!?!?」グッッッッ 

衣笠「本音が全部右手に出てる…」

805: 名無しさん 2017/07/19(水) 20:07:14.80 ID:DdjmjaCs0
後日開かれた艦娘男装ホストクラブによって提督は大変満足な一日を過ごしたそうです 
余談ですが整備士の葵ちゃんはめちゃくちゃ提督の好みの顔してるみたいです 

さて、お次は…時には昔の話をしよう(提案)ということで提督と電ちゃんの歩みをお送りしたいと思います 
そういえば前々作の提督と電ちゃんの出逢いを読み返してて「提督は電ちゃんでロリコンに目覚めたのかもともとロリコンだったのか」というレスが目に留まったので今更返しますが提督のロリコンは先天性です。どうしようもないです

815: 名無しさん 2017/07/28(金) 19:33:59.22 ID:aKBsyRR30
提督「電ー、おぉーい、電ー」 

天龍「どうした、そんなに幼妻呼んで」 

提督「ああ、天龍…電がどこに行ったか知らない?」 

天龍「ん?あいつならさっき執務室で見たぞ」 

提督「そっか、ありがとう」 

天龍「なんか急ぎの用事か?」 

提督「いや、ただ可愛い電を見たくなって」 

天龍「そ…そうか…」 

提督「執務室ね、うん、よし。ありがと」 

天龍「お、おう…」 

天龍(…いよいよ包み隠さなくなってきたな…)

824: 名無しさん 2017/07/29(土) 22:24:25.95 ID:QcNydtqv0
ガチャ 

提督「電ー」 

電「あ、司令官さん」 

提督「何してるの?」 

電「ええと…アルバムを見てたのです」 

提督「アルバム?」 

電「はい。なんだか懐かしくて…この前の続きからなのです」 

提督「あ、ほんとだ。私と雷と電の写真だね」 

電「ところで司令官さんは何をしに戻ってきたのですか?」 

提督「ん?んーふふ、電を可愛がるためかな!」ガバッ 

電「わぷっ!?し、司令官さん…む、胸が…!苦しいのです…」ムググ 

提督「あはは、ごめんごめん」パッ

825: 名無しさん 2017/07/29(土) 22:36:51.23 ID:QcNydtqv0
提督「膝の上好きだねぇ」 

電「えへへ…電の特等席なのです」 

提督(可愛すぎる…) 

ペラッ 

電「あ…こっちには木曾さんもいるのです」 

提督「あー懐かしいなあ。まだちっこくて可愛らしい…」 

電「この頃の司令官さんはまだまだ暗かったのです」 

提督「そ、そう?」 

電「はい、木曾さんに『あんなのが指揮官で大丈夫なのか?』って聞かれたこともあったのです」 

提督「そ、そんなにかぁ…」 

電「電も電でたくさん迷惑をかけたりもしましたけど…」エヘヘ 

提督「電もあの頃はまだ怖がりだったもんね。今は…」 

~~昔~~ 
電「ひゃああっ!?く、空母なのです!ど、どうしよう…!」 

~~今~~ 
電「なのですっ!!」ゴシャア 

~~~ 

提督(……たくましく育ったということにしておこう…)ナデナデ 

電「………?」

830: 名無しさん 2017/08/01(火) 20:51:53.91 ID:PYD+ZewL0
提督「懐かしいなぁ、あの頃はまだ静かだったけどだんだん鎮守府もにぎやかになっていったなぁ」 

電「今は寮も増築するほど人が増えたのです」 

提督「だねー、みんなと初めて会った頃のことも思い出すよ」 

~~~ 

バタバタバタ… 

ガチャッ 

雷「しれーかん!朝よ!」 

提督「んん……ん~…」ゴロン 

雷「ほら、起きなさい司令官!」ユサユサ 

提督「う~……あと90分…」 

雷「ダメよ!今日は新規着任の人の挨拶があるって言ってたじゃない!」 

提督「……そうだった……」ムク 

雷「おはよう、司令官!」 

提督「……おはようございます……」ボー

836: 名無しさん 2017/08/14(月) 19:35:38.43 ID:lUFRAOXL0
ガチャ 

提督「ふあぁ…」 

電「あ…司令官さん、おはようございます、なのです」ペコリ 

提督「ん…ああ…電、おはよう…」 

電「あ、司令官さん…ちょっと屈んでほしいのです」 

提督「……?こう…?」 

電「はい。……帽子が曲がっていたのです」スッ 

提督「あ、ありがとう…」 

電「それじゃ、電は先に執務室の方に行って…」 

提督「あ…電!」 

電「はい?」 

提督「い…一緒に行かない?その、眠気覚ましにゆっくり歩きたくて…」 

電「は…はい!」 

提督(よかった…)

837: 名無しさん 2017/08/14(月) 19:39:44.57 ID:lUFRAOXL0
提督「新しく来るのって、どんな人なんだろう…」 

電「軽巡洋艦の人、だと聞いたのです」 

提督「ケイジュンヨウカン?」 

電「ええと…電達みたいな駆逐艦よりは強いのです」 

提督「そうなんだ…頼りになるといいね」 

電「い、電のことも頼ってほしいのです!」グッ 

提督「あはは…そうだね、電も頼りにしてるよ」ポン 

電「えへへ…」 

提督「さて…もう居るのかな」 

電「お姉ちゃんの話し声が聞こえますね…待ってるみたいです」 

提督「それじゃ、早く挨拶しちゃおうか」 

電「はい」

839: 名無しさん 2017/08/15(火) 18:56:59.62 ID:RZa7o2ud0
ガチャ 

「ええ、お世話になります」 

雷「そうね!きっと司令官も歓迎してくれるわ!」 

提督「お邪魔します…」ヒョコ 

「あ。あなたがこの鎮守府の司令官ですね?」 

提督「は、はい。ええと、あなたは…」 

大淀「軽巡洋艦、大淀です。どうぞよろしくお願いします」ペコ 

提督「あ、ええ。こちらこそよろしく…」ペコ 

雷「司令官、もう一人来るわ!」 

提督「え?そ、そうなの?」 

コンコン ガチャ 

「あ、ここですね!おはようございます!」 

提督「お、おはようございます」 

明石「工作艦、明石です!今日付でこの鎮守府に配属となりました!よろしくお願いします!」 

提督「よ、よろしくお願いします」

840: 名無しさん 2017/08/15(火) 19:04:20.98 ID:RZa7o2ud0
提督「あの…大淀さん」 

大淀「大淀でかまいませんよ。なんでしょう?」 

提督「じゃあ、ええと…大淀。軽巡洋艦っていうことは駆逐艦より強いってことなんだよね?」 

大淀「はい、基本性能では上回りますね」 

提督「そ、そうなんだ!じゃあ電、艦隊戦で頼りになるかも…!」グッ 

電「な、なのです!」グッ 

大淀「あ…申し訳ありません。私、まだ艤装が見つかっていなくて、戦えない状態なんです」 

提督「え?そ、そうなの?」 

大淀「はい…ですが、任務や作戦指揮など提督のサポートをしますね」 

提督「そっか…でも、まだ分からないことだらけだから助かるよ」 

大淀「はい、お任せ下さい!」

841: 名無しさん 2017/08/15(火) 19:07:51.56 ID:RZa7o2ud0
提督「で、ええと…明石、さん」 

明石「あ、私も呼び捨てで結構ですよ!」 

提督「明石…は、強いの?」 

明石「いえ、残念ながら…」 

提督「そうなんだ…」ショボーン 

明石「で、でも、装備開発や改装のノウハウはありますよ!私も工廠でサポートしますから!」 

提督「うん…ありがとう、頼りにするね」 

明石「はい!」 

雷「挨拶も済んだし、朝ご飯にしない?」 

提督「ん…そうだね。私が作るよ」 

雷「手伝うわ!」ダッ 

電「電もなのです!」ダッ 

提督「あ、ありがとう…」

842: 名無しさん 2017/08/15(火) 19:32:44.18 ID:RZa7o2ud0
食堂 



明石「わあっ!提督のご飯、美味しいですね!」 

提督「う、うん、ありがとう…//」 

大淀「提督、ここにいる艦娘は私達だけなんですよね?」 

提督「え?うん…」 

大淀「…ふむ…」 

提督「…どうかしたの?」 

大淀「いえ、鎮守府近海は比較的穏やかですが…別の海域まで行くと強力な深海棲艦も現れます。当然任務でそこに行かなければならないこともあります」 

提督「もっと強い艦娘が必要、ってこと?」 

大淀「ええ。駆逐艦も練度が高ければ軽巡洋艦にも勝りますが、まだ…」 

雷「うーん、お世辞にも練度が高いとは言えないわよね」 

電「そ、その通りなのです…」 

提督「…なるほど…」

844: 名無しさん 2017/08/23(水) 00:01:34.33 ID:jHw1gaey0
~~~ 

大淀「さて…今日はどうされますか?」 

提督「何か任務は下ってないの?」 

大淀「大本営からは鎮守府正面海域の解放をしろ、との通達が出ていますね」 

提督「あれ?でも、敵は前に電が倒したんじゃ…」 

大淀「…?ええと…もしかして、すぐに帰投しましたか?」 

提督「え?うん」 

電「…あ!あの時、駆逐艦しか沈めてなかったのです!」 

大淀「提督、あの海域の主力艦隊の旗艦は軽巡洋艦です」 

提督「要するに親玉を倒さないとダメってこと?」 

大淀「そういうことです!」 

提督「で、でも軽巡洋艦なんて…駆逐艦だけで勝てるの?」 

大淀「先ほども言った通り、練度に差があれば駆逐艦でもどうとでもなります。幸いにも、確認されている敵軽巡洋艦の中では弱いクラスのようです」 

提督「なら、勝機は…」 

大淀「問題があるとすれば、やはりお二人の練度が高くないことでしょうか…」 

雷「うー…」 

電「ご、ごめんなさい…」 

提督「あ、いや、電が悪いわけじゃないよ」ポン

845: 名無しさん 2017/08/23(水) 00:11:23.20 ID:jHw1gaey0
大淀「どうされますか?」 

提督「……ふむ……」 

提督(正直、雷の練度は初期も初期…電も戦闘経験は実質一度だけ…無理に出撃させれば怪我をするかもしれない…) 

提督(かといっていい装備があるわけでもない…資材も無駄にはできない…) 

提督「…………」 

提督「……よし。まずは前に電が出撃したポイントまで出てみよう。そこで雷には実戦の感覚を掴んでもらいたいの」 

雷「ええ、分かったわ!」 

提督「電、サポートできる?」 

電「が、頑張るのです!」 

大淀「提督、私も司令室でバックアップします」 

提督「うん、ありがとう」

846: 名無しさん 2017/08/23(水) 00:23:48.48 ID:jHw1gaey0
ザザ… 

「こちら電、指定のポイントに到着したのです」 

提督「雷、大丈夫?」 

「ええ、ちょっと緊張してるけど問題ないわ!」 

提督(……雷は物怖じしない子だ…このメンタルは心強い…) 

「司令官、敵が見えるわ。まだ気付いてないみたい」 

提督「よし……雷、艦だった頃の記憶を思い出して。人の身になってからの戦闘は初めてだろうけど、きっと勘は残ってるはずだから」 

「心配しなくても大丈夫よ司令官、たった1隻の駆逐艦になんて負けないわ!」 

「電もついてるのです!」 

提督「あ…はは…」 

大淀「ふふ、たくましいですね」 

提督「よーし…二人とも、頑張って!」 

「はい!」「ええ!」

847: 名無しさん 2017/08/23(水) 00:27:40.58 ID:jHw1gaey0
ドオォォン 

雷「やったぁ!」 

電「司令官さん、やったのです!」 

「うん、よかった…雷、どう?」 

雷「手に馴染んできたわ。もう大丈夫そう」 

「そっか…なら、一旦帰投して…」 

電「………!」 

雷「電?どうかしたの?」 

電「待って…!あれは…!」 

ザザザ… 

雷「あ、電!?」 

「な、なに?どうかしたの?新手!?」 

「……いえ、敵性反応はありません。これは……」

850: 名無しさん 2017/08/24(木) 05:24:10.32 ID:nKA/1drG0
「…………」 

電「あの!そ、そこにいるのは…!」 

「ん…?」 

雷「あーっ!」 

「…電に雷?」 

電「響お姉ちゃん!」 

響「やあ、二人とも」 

「え?お姉ちゃん……って、姉妹の子?」 

響「ん…もしかして司令官の方かな?」 

「は、はい、そうです」 

雷「どうしてこんなところに?」 

響「さあ…気が付いたらここに居たよ」 

「ええと…とにかく、一旦帰投して報告を…」 

電「あ、はい!」

851: 名無しさん 2017/08/24(木) 05:33:00.93 ID:nKA/1drG0
執務室 



響「響だよ。よろしく」 

提督「ええ、よろしくお願いします」 

響「どうして敬語?」 

提督「え?えーと…どうしてでしょう…」 

響「そのままでいいよ、電達にもそうみたいだし」 

提督「そ、そう…じゃあそうするね」 

響「……………」ジー 

提督「……?どうかしたの?」 

響「いや、なんでも」 

響(大きいな…)

855: 名無しさん 2017/08/24(木) 19:27:30.53 ID:nKA/1drG0
提督「それより、気が付いたらあの海域に居たっていうのは…」 

響「私にも分からない」 

大淀「そういうものなんです。鎮守府で建造される艦娘も居れば、敵を撃滅した後に海に現れる艦娘も居る…詳しくはよく分かっていませんが、そういう子もいるみたいなんです」 

提督「そうなんだ…」 

響「で、私はどうすればいい?」 

提督「…響も艦娘なんでしょう?なら、私達と力を合わせて敵を倒そう?」 

響「…そうだね。それが私の使命みたいだし、手を貸すよ」スッ 

提督「うん、これからよろしく」ギュ 

雷「さて、これであと一人ね」 

提督「あと一人?」 

響「ん?暁はまだいないのか」 

提督「暁?」 

電「電達のお姉ちゃんなのです」 

雷「私達、暁型って言ってたでしょ?いわゆるネームシップっていうやつよ!」 

提督「なるほど…会えるといいね」

856: 名無しさん 2017/08/24(木) 19:35:33.51 ID:nKA/1drG0
提督「さて、どうしよう…正面海域は抑えておきたいんだけど…」 

電「電はまだまだいけるのです」 

雷「私も元気よ!」 

響「同じく」 

大淀「やる気に溢れてるみたいですね」 

提督「じゃあ…出撃、できる?」 

電「はい!」 

雷「もっちろん!」 

響「命令とあらば」 

提督「…よし、わかった」

857: 名無しさん 2017/08/24(木) 19:40:19.42 ID:nKA/1drG0
提督「……え?損傷!?だ、誰が!?」 

提督「…電が?い、雷も!?」 

提督「魚雷、も、ダメ…?そ、そう…」 

提督「………三人とも、すぐに離脱して!敵は1隻だから問題ないはず!」 

提督「…………」 

大淀「……ダメ、でしたね…」 

提督「……みんな、無事かな……」 

大淀「…敵は追ってきてはいません、きっと帰ってきます」 

提督「…うん……」

858: 名無しさん 2017/08/24(木) 19:45:57.50 ID:nKA/1drG0
~~~ 

電「うう…やられたのです…」ボロッ 

提督「い、電!大丈夫!?」 

電「ちょっと痛いけど…これくらいなら平気なのです…」ニコ 

提督「雷も…」 

雷「全然平気よ!」ボロッ 

提督「響は…」 

響「私より二人の心配をした方がいい」 

提督「………ごめん……私が、慢心したから……」 

電「し、司令官さんは悪くないのです!電が、敵を沈められなかったから…もっと、ちゃんと動けてれば…」 

響「いいから。司令官、早く入渠の手配を」 

提督「あ…う、うん!」

859: 名無しさん 2017/08/24(木) 19:53:28.23 ID:nKA/1drG0
提督「……で、なんで私まで…?」 

雷「大淀さんの話、聞いてなかった?」 

提督「い、いや。聞いてたけど…」 

~~~ 

大淀「駆逐艦の修理はすぐに終わるので。提督も一緒にお風呂に入ってあげてください」 

大淀「子供だけだと足を滑らせるかもしれませんからね!」 

~~~ 

提督(親戚のお母さんみたいな言い方だったなぁ…) 

響「お先に」スタスタ 

電「あ、電も!」パタパタ 

提督「あ…走ると危ないよ」 

雷「私も先に入ってるわね!」 

提督「ああ、うん」 

提督(……子供だし、恥ずかしがることもないよね…) 

提督(一応タオルは巻いておこう…)

861: 名無しさん 2017/08/24(木) 20:00:22.88 ID:nKA/1drG0
チャプン 

提督「ふぅー…」 

電「いたた…傷に染みるのです…」 

提督「大丈夫?……って、あれ…もう傷が治り始めてる…」 

雷「私達艦娘は入渠すればすぐに傷が治るのよ!」 

提督「へえ、そうなんだ…すごいね…」 

響「…………」ジー 

提督「…あれ、そんなお湯に私が浸かってて問題ないの?」 

電「人の体には影響はないって言ってたのです」 

提督「ん……なら、いいんだけど…」 

響「…………」ジー

862: 名無しさん 2017/08/24(木) 20:08:23.08 ID:nKA/1drG0
電「電、体を洗ってくるのです」ザバァ 

提督「うん、いってらっしゃい」 

雷「私も洗うわ!」ザバァ 

響「…なら私も」ザバ 

提督(…響はクールに振る舞ってるけど、なんだかんだで姉妹が一緒に居るのが嬉しいのかな…) 

提督(……姉妹か……) 

提督(…ううん、やめよう…それより、あの軽巡洋艦をどうするか…) 

提督(建造でこっちも軽巡を作れれば太刀打ちできるかも…コツコツと練度を上げるより確実だし…) 

提督(そういえば……他の艦隊と演習もできるんだっけ…それで練度を高められれば…) 

提督(……でも、そうなると他の提督にも挨拶しなきゃいけないんだよね……上手くやれるかな…) 

提督(うーん……) 

提督「うーん……」 

提督「う……ぅぅ……」 

ブクブク… 

電「司令官さ………あぁっ!?」

869: 名無しさん 2017/08/27(日) 23:22:16.72 ID:9b3lTj7/0
提督「んん……んぅ……」パチ 

電「あ……司令官さん、目が覚めましたか…?」 

提督「……電……?」ムク 

クラッ… 

提督「う……」 

電「ま、まだ起きちゃダメなのです!司令官さん、お風呂で急に沈んじゃって…」 

提督「……ああ、そうだった…ごめんね、電…」 

電「いえ…」 

提督(そうか…私、のぼせて…考えすぎたのかな…) 

電「司令官さん、ちょっと失礼するのです」 

ピタ 

提督「冷たい…」 

電「のぼせた時は首を冷やすのがいいって明石さんが言ってたのです」 

提督「そっか…」

870: 名無しさん 2017/08/27(日) 23:34:29.32 ID:9b3lTj7/0
電「…………」 

提督「…………電……」 

電「はい?」 

提督「私、どうすればいいのかな…」 

電「どう…って?」 

提督「これから…」 

電「え、ええと…漠然としすぎてて、なんて答えればいいのか…」 

提督「…そうだよね……ごめん…」 

電「……でも…」 

提督「…………?」 

電「なんだか、よく分からないけど…焦らずゆっくりやっていけばいいと思うのです。まだまだ始まったばかりなのですから」 

提督「…そっか…そうだよね…うん、ありがと…」ポン ナデ 

電「はわわ…」

871: 名無しさん 2017/08/27(日) 23:58:47.89 ID:9b3lTj7/0
その日の夜… 


明石「さて、提督!建造が終わりましたよ!」 

雷「新しい人!?」 

電「来るのですか!?」 

提督「うん、さっき頼んでおいたの」 

明石「早速お披露目といきましょうか!」 

パタパタ… 

提督「ここ?」 

明石「はい。出てきて構いませんよ!」 

ザッ 

「お前が提督か」 

提督「は、はい!」 

木曾「軽巡洋艦、木曾だ。お前に最高の勝利を与えてやる」 

雷&電「おぉぉ……!!」キラキラ 

提督「よ、よろしくね」 

木曾「ああ」

875: 名無しさん 2017/08/30(水) 17:54:20.27 ID:tF2PlDSa0
木曾「…………」スス 

電「…………?」 

木曾「なあ、お前が秘書艦か?」ヒソ 

電「え…?は、はい…」 

木曾「ここの司令官はあの軍帽と眼鏡ので間違いないんだよな」 

電「はい…」 

木曾「一応聞くが…女が司令官なんて、本当に大丈夫なのか?」 

電「む…司令官さんは信頼できるのです。それに電達だって女の子なのです」 

木曾「それは確かにそうだが…」 

電「大丈夫です、実際に司令官さんの下に付いてみれば分かるのです」 

木曾「……そうだな…」 

提督「ど、どうしたの?ケンカ?は、ダメだよ?」 

木曾「あ、いや、そういうわけじゃないんだ」 

電「い、電も怒ってなんてないのです!」 

提督「そう?ならいいんだけど…」

876: 名無しさん 2017/08/30(水) 18:17:00.77 ID:tF2PlDSa0
木曾「さて。で、俺は何をすればいい?」 

提督「うーん…今日はもう日も暮れちゃったし…」 

大淀「任務も残っていませんね」 

提督「じゃあ…ご飯にしようか」 

木曾「飯か?」 

提督「お腹、空いてない?」 

木曾「いや、それなりには…」 

提督「なら食堂で待ってて、すぐ作るから」 

木曾(司令官が飯を作るのか。なんというか…緩い雰囲気の鎮守府だな…) 

電「手伝うのです!」 

雷「ほら、響も!」 

響「ん、わかった」 

パタパタ… 

木曾「…………」 

木曾(…まあ、ガチガチに張り詰めてるよりは良いよな…まだ子供も居るし…)

882: 名無しさん 2017/08/31(木) 07:56:05.32 ID:YFNLD4ma0
~~~ 

木曾(ん…美味い…)モグモグ 

提督「美味しい?」 

木曾「あ、ああ」 

提督「そっか、よかった」 

木曾(人の身になってから初めて食う飯がこれで良かったな…)モグモグ 

大淀「提督、明日はどうしますか?」 

提督「明日はね…別の鎮守府の艦隊と演習をしてみようと思うの」 

電「え、演習…!」ゴクリ 

提督「その方が練度も上がると思うから…大丈夫、胸を借りるつもりでやればいいよ」 

電「は、はい!でも、やるからには負けられないのです!」 

雷「ええ、その意気よ!」 

響「そういうことなら、私も腕を奮おう」 

木曾「もちろん俺も参加するんだよな」 

提督「う、うん!私も頑張って指揮する!」 

大淀(ふふ、士気が上がってきた…♪)

887: 名無しさん 2017/09/03(日) 18:33:41.10 ID:9Q7K0JJr0
翌日……… 


カツン 

別鎮提督「やあ、君がこの鎮守府の司令官か」 

提督「は、はい!」 

別鎮提督「はは、そんなに緊張しなくてもいい。今日はよろしく頼むよ」 

別鎮提督(ふむ、可愛い子だ) 

提督「こ、こちらこそよろしくお願いします」ペコ 

提督(綺麗な人だなぁ…) 

別鎮提督「おっと、自己紹介が遅れて申し訳ない。私は雲見紫織という者だ。以後見知り置きを」スッ 

提督「あ、狭霧です」ギュ 

提督(私以外にも女性で提督の人っているものなんだ…ちょっと、親近感湧くかも…) 

雲見「狭霧くん、か…ふむ」 

雲見(良い眼をしているな…)ニギニギ 

提督「……?あの…」 

雲見「ああ、すまない。さて、早速だが演習に移ろうか」 

提督「は、はい!」 

雲見「そう硬くならないでいい、実戦でもなんでもないのだから」 

提督「は、はい」 

雲見「……ふむ……」 

雲見(緊張しきっているな…まあまだ新米、無理もないか…)

889: 名無しさん 2017/09/03(日) 18:49:00.39 ID:9Q7K0JJr0
雲見(ここはひとつ、冗談でも飛ばしてみるか…) 

雲見「狭霧くん…君のことが好きになれそうだ!」 

提督「え………えっ!?」 

雲見「はっはっは!私にも君みたいに新米の頃があったからね、君を見ているとつい懐かしい気持ちになるんだ」 

提督「は、はあ…」 

雲見「私もあまり硬いのは好きじゃなくてね。お手柔らかに頼むよ」 

提督「あ…はい…」 

雲見「ちなみに、好きになれそうだというのは本心からだ」ニコ 

提督「えっ」 

雲見「さあ、気を取り直していこうか」スタスタ 

提督「…………//」 

提督(なんだか、不思議な感じの人かも……でも、悪い人じゃない…) 

提督(…すっかり緊張が抜けちゃった。私も行かないと)

890: 名無しさん 2017/09/03(日) 18:51:27.06 ID:9Q7K0JJr0
~~~ 

提督「うう…ごめんね、電…」 

電「ううん、違うのです…電がもっとちゃんと動けていれば…」 

木曾「……くっ」 

提督「木曾も…ごめん、初めての戦闘で負けるなんて…」 

木曾「いや……お前が気にすることじゃない」 

提督「でも…」 

雲見「いや、その通りだ。狭霧くんの判断は間違っていなかった」 

提督「雲見さん…」 

雲見「正直…甘く見ていた。練度の差が無ければこちらの敗北も有り得た」 

提督「そんな…そこまでは…」 

雲見「自信を持ってくれ狭霧くん。指揮官である君が自分を信じられなければ、この子達は何を信じれば良いのか分からなくなるだろう?」 

提督「……………」 

雲見「君の腕は確かだ。天賦の才を秘めていると言ってもいい。ここで落ち込んでいたら、それも腐らせてしまう」 

提督「……はい!」 

雲見「よし。それでいい」 

雲見(本当に、良い眼をしている…)

891: 名無しさん 2017/09/03(日) 18:56:50.38 ID:9Q7K0JJr0
雲見「さて…演習も終えたことだし、そろそろ私達はお暇しようかな」 

提督「あの…今日はありがとうございました。私にとっても、みんなにとってもいい経験になったと思います」 

雲見「フフ、そうか。それならこちらとしても嬉しい限りだよ」 

提督「あの、良ければまた演習を申し込んでもいいですか?」 

雲見「もちろん。私の方こそ頼みたいところさ」 

提督「じゃあ、また近いうちに…」 

雲見「ああ。それと、狭霧くん」 

提督「はい?」 

雲見「私は君のような女の子が好きだよ」 

提督「え、えーと…ありがとうございます…?」 

雲見(フフ…意味が伝わってないな、これは…だがそれもいい…) 

雲見「図々しいかもしれないが今度は君の手料理もいただきたいな。秘書の電くんから聞いたよ」 

提督「え?ええ、それくらいで良ければいくらでも」 

雲見「フフ、楽しみにしているよ。では、また」 

提督「はい、本当にありがとうございました。また来てください」 

雲見「ああ、君のラブコールならいつでも応えよう」

892: 名無しさん 2017/09/03(日) 19:01:55.74 ID:9Q7K0JJr0
雲見さん、実はこの時点(提督25歳)で23歳、年下です

894: 名無しさん 2017/09/07(木) 18:57:20.33 ID:E674Jpci0
バタン 

提督「…ふう」 

大淀「お疲れ様です、提督」 

提督「うん、ありがとう」 

電「あの人の艦隊、とっても強かったのです」 

提督「そうだね…電は、どう?強くなった気はする?」 

電「ええと…正直、よく分からないのです…」 

提督「あはは、そうだよね」ポン クシャ 

電「はわ…」 

提督「でも…きっといい経験になったはずだよ。みんなも、私の想像よりずっといい動きをしてた」 

雷「これならもうやれるんじゃない?」 

提督「え?早速?」 

電「善は急げ、なのです!」 

提督(なんだかキラキラして見える…これが戦意高揚状態ってやつなのかな…) 

提督「……よーし。じゃあ、出撃にしよう!」 

電「なのです!」

895: 名無しさん 2017/09/07(木) 19:06:51.32 ID:E674Jpci0
ザザッ 

「電、聞こえる?」 

電「はい、聞こえるのです」 

「緊張してない?」 

電「はい、大丈夫です」 

「木曾、敵軽巡を叩いて。他は駆逐艦をお願い」 

木曾「了解」 

雷「任せて!」 

響「やってみせよう」 

ダァン 

ヒュン 

木曾「! もう撃ってきやがったか」 

「一発や二発は当たっても痛いけど、大丈夫だから。避けるよりも防ぐことに集中してみて」 

電「はい!」

896: 名無しさん 2017/09/07(木) 19:19:39.40 ID:E674Jpci0
電(防ぐ…)スッ 

イ級「アー」ドォン 

電「………!」 

電(ううん…見える…避けられる…!) 

サッ 

電「えいっ!」ドンッ 

ガァン! 

イ級「アガ…」 

「まだだよ!気を抜かないで!」 

電「なのです!」ダァン 

雷「沈みなさい!」ダァン 

ドガガッ 

イ級「」ブクブク 

電「やった!」 

ドォン! 

響「甘いな」 

イ級「ガ…」ブクブク

897: 名無しさん 2017/09/07(木) 19:26:32.79 ID:E674Jpci0
「よし、あとは旗艦だけ…!」 

ホ級「ギギ…」 

木曾「もう一息だな」 

ホ級「ガァ…」ガシャン 

木曾「! 危ない!」 

電「っ……!」 

ダァン! 

電(あれ……なんだろう…弾道が読める…) 

電(なら…防げば…!)ガシャン 

「電!」 

ギィン! 

電「…無事なのです!」シュウウ… 

木曾「おらっ、沈めぇ!」ドォン 

バゴッ 

ホ級「ガガ…」 

ブクブク… 

電「……やったぁ…!」 

木曾「ふっ、頑張ったな、お前ら」 

「…よし。みんな、帰投して」

898: 名無しさん 2017/09/07(木) 19:32:31.07 ID:E674Jpci0
ガチャ 

電「司令官さん、ただいま戻……はわぁ!?」 

提督「電ー!」 

ガバッ 

電「わっぷ…し、司令官さん…」 

提督「よかったぁ、ちゃんと倒して、無事に帰ってきてくれて…」ギュー 

電「し、司令官さん、苦しいのです…」エヘヘ 

提督「ああ、ごめんごめん…ほら、雷も」スッ 

雷「ええ!勝利の喜びを分かち合うのね!」ギュー 

提督「響も!」 

響「私もか」スタスタ 

ギュム 

提督「やったー!」ギュウ 

響「お…」 

響(これは……すごいな……)ムニュ 

提督「木曾!」 

木曾「お、俺もか?」 

提督「…嫌?」シュン 

木曾「…わ、分かったよ…そんな目で見つめるな…」スッ 

提督「えい!」ムギュウ 

木曾(い…いい匂いが…)///

903: 名無しさん 2017/09/13(水) 18:40:46.16 ID:RIk9061s0
提督「…というわけで、みんなお疲れ様!」 

電「えへへ、頑張ったのです」 

提督「祝賀会、っていうほどでもないけど…今日の夕飯は腕によりをかけるね!」 

響「ほう。それは楽しみだ」 

提督「ふふ、たくさん食べてね」 

大淀「提督、報告は私の方からしておきましょうか?」 

提督「うん、お願い。電、準備手伝ってくれる?」 

電「はい!」 

雷「私も手伝うわ!」 

響「そういうことなら私も付き合おう」 

木曾「お…俺も行った方がいいのか、これ」 

提督「ふふ、じゃあみんなで作ろうか」

904: 名無しさん 2017/09/13(水) 18:45:55.93 ID:RIk9061s0
~~~ 

提督「……………」 

木曾「ん…提督か」ザッ 

提督「あれ、木曾…どうかしたの?」 

木曾「いや、ただ外の空気を吸いたくなってな」 

提督「そっか…お腹いっぱいになった?」 

木曾「ああ。美味かったよ」 

提督「ふふ、よかった」 

木曾「お前は何をしてるんだ?」 

提督「ん?んーと…ちょっと考え事を」 

木曾「考え事?」 

提督「うん…」

906: 名無しさん 2017/09/15(金) 04:50:40.37 ID:pgLnirHO0
提督「…私達のやってることって、本当に正しいのかな…」 

木曾「なに?」 

提督「だって、戦争なんて…古い時代からずっと人間が行ってきたことでしょ?」 

木曾「そうらしいが…」 

提督「いろんな人達が資源や領土や権力を巡って、お互いにボロボロになるまで争って…もちろん、政治や思想、宗教とか分かり合えないものもあるんだろうけど…今はある程度平和な世界になってるじゃない」 

木曾「そうだな。俺が艦だった頃からは考えられないくらいにな。平和ボケしてると言ってもいい」 

提督「ようやく人間同士で分かり合えたのに今度は正体不明の怪物たちと争いになるなんて…」 

木曾「…平和で居られないことを嘆かわしいと?」 

提督「それもあるけど…深海棲艦とも、分かり合えないのかなって…」 

木曾「正気か?」 

提督「どうだろう。疑われるってことは、狂ってるのかも」

907: 名無しさん 2017/09/15(金) 04:58:54.89 ID:pgLnirHO0
提督「でも……お互いに傷付いて痛め付けあって血を流すより、歩み寄って譲歩して…平和を分かち合う方がいいでしょう?」 

木曾「…少なくとも、司令官であるお前が言うべき言葉じゃないな」 

提督「…………」 

木曾「そんなものは理想論だ。深海棲艦の目的がなんなのか、どういう存在なのかも分からないのに理解し合おうなんて夢物語でしかない」 

提督「…どういう存在か分からないのは木曾も同じでしょ?」 

木曾「え?」 

提督「私も同じだよ。自分が何者かなんて知り得ないし、生きるのに夢はあれど目的なんてない。木曾は?」 

木曾「俺は………」 

提督「確かに知らないものは怖い、怖いものは遠ざけたい…けどそうしていると分かり合うことなんて出来はしないから。もし話せる機会があるのなら、怖くても対話の意思を見せたいの」 

木曾「……ダメだ。そんなことは…危険すぎる…」 

提督「その時は木曾が守ってくれる?」 

木曾「………!?」 

提督「私は信じてるよ、木曾のこと」 

木曾「っ…あ、ああ…」

908: 名無しさん 2017/09/15(金) 05:11:01.48 ID:pgLnirHO0
木曾「理想論、だが…お、俺は…そういうのは、嫌いじゃない…」ボソボソ 

提督「ふふ……ありがとう」 

木曾「お、お前がそれを望むのならそれに従うだけだ。俺はあくまで艦娘、司令官であるお前の部下だからな」 

提督「えー、そんなお堅い頼みじゃないよ。私がやりたくてやろうとしてることだから、木曾の自由でもいいし」 

木曾「…だからその自由をお前の好きなようにとだな」 

提督「そう?それでいいならそうするけど」 

木曾「ああ。そういうことだ」 

提督「…じゃあ、そろそろ戻ろうか」 

木曾「そうだ……なぁっ!?」ズルッ 

提督「あっ!?」 

ガシッ 

提督(あ、だめ…止めようとしたけど、思ったよりも勢いが…) 

ドシャッ 

木曾「ぐえっ!?」 

提督「あうっ!」

909: 名無しさん 2017/09/15(金) 05:22:45.27 ID:pgLnirHO0
木曾「いてて…」 

提督「うぅ…」 

木曾「…うおっ!!?」 

木曾(か…顔に、や、柔らかいものが……な、なんて大きさだ…) 

提督「…あ。ごめん、重かった?」 

木曾「あ、あぁ…///」 

木曾(色んな意味で…) 

提督「……木曾、どうかしたの?顔、真っ赤だよ?」 

木曾「っい、いや!なんでもない!///」フッ 

提督「ほんとに?」ズイ 

木曾「な、なんでもいいから早く退いてくれないか…」チラチラ 

提督「あ…ごめん、んしょ…」 

木曾(し…心臓に悪い…)ドッキドッキ

912: 名無しさん 2017/09/15(金) 22:32:18.50 ID:pgLnirHO0
後日…… 



響「司令官、建造が終わったよ」 

提督「あ、終わった?どんな子?」 

響「入っていいよ」 

スタスタ 

暁「暁よ!一人前のレディーとして扱ってよね!」エヘン 

提督「…………」ナデナデ 

暁「ひゃっ!ちょっ、どうしていきなり撫でるの!?」プンスカ 

提督「あ、いや、つい…ええと、よろしくね」 

暁「むう…わかったわ。これからよろしく」ギュ 

提督「これで暁型全員が揃ったの?」 

電「はい!」 

提督「そっか、なら一安心だね」

913: 名無しさん 2017/09/15(金) 22:36:45.69 ID:pgLnirHO0
提督「さてと…それじゃあ今日も張り切っていこうか」 

電「頑張るのです!」 

提督「暁、大丈夫そう?」 

暁「ええ、もちろんよ!お姉ちゃんだもの!」 

提督「…そうだね。期待してるよ、お姉ちゃん」 

暁「ええ!」エヘン 

提督「ようやく鎮守府近海を解放したし、この調子でどんどん進撃していこう!」 

木曾「ああ!俺たちの戦いはこれからだ!」

924: 名無しさん 2017/09/26(火) 10:02:43.99 ID:3Wt3cmL/0
提督「可愛い駆逐艦の話をしよう」 

加賀「何をまた唐突に…」 

電「…司令官さん、熱でもあるのですか?」ペタ 

提督「ああ、電はかわいいなぁ…」ムギュ 

電「はにゃあぁー!?」ジタバタ 

スッパーン 

加賀「少しは自重しなさい…」 

提督「いたい…家庭内暴力だ…」ヒリヒリ 

加賀「それを引き合いに出すならあなたはいくつもの浮気で糾弾されることになるわね」 

提督「なんでもないです、はい」 

長門「…もういいか?」 

提督「あ、長門!」

925: 名無しさん 2017/09/26(火) 10:10:47.89 ID:3Wt3cmL/0
長門「提督に呼ばれて来たはいいが、なにやら取り込み中のようだったからな」 

提督「入っていいよ、どうぞどうぞ」 

陸奥「なんとなく付いてきたけど、私が居てもいい話なのかしら」ヒョコ 

提督「うん、構わないよ」 

長門「それで、なんの話なんだ?」 

提督「可愛い駆逐艦の話をしようと思って」 

長門「ほう…なるほど…胸が熱いな…」 

陸奥「やっぱり帰ろうかしら…」 

提督「まあまあまあ!ちょっと付き合ってくれるだけでいいから!」グイグイ 

陸奥「暇なだけでしょ?」 

提督「えへ、バレた?」 

陸奥「はあ…しょうがないわねぇ」 

提督「やった!」 

長門「しかしだな、提督」 

提督「なに?」 

長門「可愛い駆逐艦ではなく、駆逐艦はみな可愛いだろう!」 

提督「はっ…わ、私としたことが…」 

加賀「…………」

932: 名無しさん 2017/09/27(水) 19:32:55.96 ID:1Rm9InSn0
陸奥「確かに駆逐艦は可愛いとは思うけど、あなたたちは私とは別種の感情を持ってる気が…」 

提督「えぇ?そんなことないよ、プラトニックだよぉ?」 

長門「ああ、もちろんだ」 

加賀「プラトニックなら遊んでいる駆逐艦を見て涎を垂らしたりしないでしょう」 

提督「じゃあ、まず敷波の話だけど」 

加賀(無視された…?) 

長門「敷波か。素直になれないところを見るとまるで猫みたいだな」 

提督「外せないよね、やっぱり。出撃する時とか元気なのに人前に出たら急にもじもじし始めるとか…」 

長門「人前?」 

提督「え?何が?」 

長門「いや、あの子は普段は普通に喋るぞ。照れるのは提督の前だけだ」 

提督「そうなの?」 

陸奥「気付いてなかったのね…」 

長門(そろそろ真面目に向き合ってやった方が彼女のためだと思うが…この提督にはどだい無理な話だな…)

933: 名無しさん 2017/09/27(水) 19:48:40.58 ID:1Rm9InSn0
提督「…言われてみれば、初対面の時は今よりずっとラフな感じに接してくれてたような…」 

長門「好かれているんだぞ」 

提督「そ、それは分かるよ。だって…」 

~~~ 

とある日のこと 


提督「はぁ…」 

綾波「司令官、どうしたんですか?ため息なんて吐いて」 

提督「いや、ね…私、敷波に嫌われてるんじゃないかって…」 

綾波「え?」 

提督「え?」 

綾波「それだけは絶対に無いと思いますけど…」 

提督「そ、そうなの?」 

綾波「はい。一度お話してみるといいですよ」 

提督「でも、最近なんだか避けられてるみたいだし…」 

綾波「あー…」 

綾波(敷波が『司令官の顔まともに見れない、どうしよう』って相談してきてたなぁ…) 

綾波(すれ違いってこうやって起こるものなのかなぁ)

940: 名無しさん 2017/10/01(日) 19:12:22.93 ID:Wzrna1Pm0
綾波「どちらにしろお話できないままなのは困りますよね?一度二人きりで話してみるといいですよ」 

提督「う、うん…」 

綾波「それでは、敷波を呼んできますので」 

提督(大丈夫かな…) 

…………… 

コンコン 

敷波「…失礼します」ガチャ 

提督「あ、敷波…」 

敷波「…司令官だけ?」 

提督「う、うん」 

敷波「……そ」プイ 

提督(うう…やっぱり嫌われてるんじゃ…)

941: 名無しさん 2017/10/01(日) 19:24:07.95 ID:Wzrna1Pm0
提督「…………」 

敷波「…………」 

提督(ど…どうしよう…何から話せばいいんだろ…) 

敷波(せっかく司令官と二人っきりなのに…緊張して何も喋れない…) 

提督「…………」 

敷波「…………」チラ 

提督「…………」ジー 

敷波(っうわ!こ、こっち見てる…)/// 

提督(あ、目逸らされた…) 

提督「…………」 

敷波「…………」 

提督(気まずい…) 

敷波(気まずい…)

942: 名無しさん 2017/10/01(日) 19:44:03.49 ID:Wzrna1Pm0
提督(お…思い切って言ってみよう…) 

提督「あの…敷波」 

敷波「へっ、な、なに?」 

提督「その、ね…敷波、私のこと嫌いかな?」 

敷波「…はっ?」 

提督「最近避けられてるみたいだし、あんまり話してもくれないから…もしかしたら何か嫌われるようなことしちゃったかなって…」 

敷波「や、ちょ」 

提督「謝れることなら謝りたいし…もう話したくもないくらい嫌いなら、私も極力話しかけないようにするから…」 

敷波「ちょちょちょ、ちょっと待って!なんでそこまでいくの!?」 

提督「え、だって…」 

敷波「嫌いなんかじゃないって!ただ、ちょっと…」 

提督「ちょっと?」 

敷波「て、照れくさかった…っていうか…///」ポリポリ 

提督「うん…」 

敷波(あぁー…あたし、司令官のこと不安にさせてたんだ…まだ不安そうな顔してるし…) 

敷波(…は、恥ずかしいけど…やるしかないか…)ドキドキ

943: 名無しさん 2017/10/04(水) 15:36:57.15 ID:jadW+WGV0
敷波「し、司令官。ちょっと」チョイチョイ 

提督「ん?……来いってこと?」 

敷波「ん」 

提督「…………」スタスタ 

ガバッ 

提督「わっ!」 

敷波「…………」ギュウ 

提督「え、えー…敷波…?」 

敷波「…なに」 

提督「これはあの、どういう…」 

敷波「い、言わなきゃ分からない?嫌いな人にこんなことしないでしょ!///」カアア 

提督「え、あ、ああ…で、でもいきなり…」 

敷波「あ、あたしだって恥ずかしいんだからね!それとも、なに…司令官はあたしのこと嫌いなの?」 

提督「ま、まさか!そんなことあるわけないよ!」 

敷波「そ、そう?へへへ…よかった//」 

提督(か、かわいい…)

944: 名無しさん 2017/10/04(水) 15:46:12.68 ID:jadW+WGV0
敷波「す…スキなら、ほら…ん」グイグイ 

提督「? な、なに?腕引っ張って」 

敷波「う~、司令官の鈍感…!」 

提督「えっ、え?ご、ごめん」 

敷波「他の子にもよくやってるでしょ、ほら!」 

提督「…ああ、こう?」ギュウ 

敷波「んっ、そう…そのままね」スリスリ 

提督(うっ、く…いつにも増して可愛く見える…) 

敷波「…これで分かった?」 

提督「うん。敷波は可愛いよ」 

敷波「んなっ…そ、そういうこと聞きたかったんじゃなくて!///」カーッ 

提督(ああ、可愛い…) 

~~~ 

提督「……ということがあって」 

長門「なるほど、恋する乙女だな」 

陸奥「はいはい、惚気話ね」 

提督「何その反応…」

946: 名無しさん 2017/10/04(水) 21:33:49.00 ID:negttm18O
加賀「本当に駆逐艦が好きね…」 

提督「違うよぉ、可愛い駆逐艦が好きなんだよ!」 

陸奥「要するに全部じゃないの」 

提督「いや、でもね、本当に全員純粋に好きかと言われたらそうじゃない子も居て…」 

加賀「なに。邪な目で見てる子が居るとでもいうの」 

提督「まま、まさかそんな…アハハ」 

加賀「目を見て言いなさい」 

電「まあまあ…」 

提督「おほん…話を戻すと、好きなんだけど面と向かって言ったら大変なことになりそうな子がいるというか…」 

長門「ほう。誰だ?」 

提督「早霜…」 

一同「「「ああ……」」」

948: 名無しさん 2017/10/07(土) 12:26:27.49 ID:LewY6ewY0
陸奥「川柳を読ませたら『司令官 ああ司令官 司令官』になりそうなあの子が」 

長門「冗談に聞こえないのが怖いところだな…」 

電「へ?そんなにひどいのですか?」 

加賀「ああ…あなたは見たことがなかったわね…」 

電「な、何がです?」 

陸奥「あの子ね、提督が絡まなければ基本的に気配りのできるいい子なんだけど…」 

長門「提督が絡むと…というか文字通り絡むな、提督に」 

電「そ、そうなのですか…」 

提督「気付いたら近くにいるし、今も後ろに居そうで怖いよ…」ガタガタ 

加賀(重症ね…)

949: 名無しさん 2017/10/07(土) 12:44:19.89 ID:LewY6ewY0
提督「これはね…私のある体験談なんだけど…」 

長門「何か始まったぞ…」 

陸奥「ホラーみたいな導入ね…」 

提督「ある日、私は仕事に疲れて休憩室でうたた寝してしまったの。その時のことで…」 

~~~ 

提督「すぅ…すぅ…」 

早霜「あら…?…司令官?」 

提督「」zzz 

早霜「…寝ているのかしら……こんなところで寝ていると風邪を引きますよ……」ユサユサ 

提督「ん……んん…」 

早霜「……寝ているのね…」 

早霜「…………」 

早霜「…………」 

早霜「…………」ニコォ 

チュッ…チュパッ、チュウウ…レロッ…… 

~~~ 

長門「開幕10割やめろ」

952: 名無しさん 2017/10/07(土) 16:01:38.42 ID:LewY6ewY0
提督「ん…んぐ……」 

早霜「!」バッ 

提督「…あれ…私、寝てた…?」パチ 

早霜「おはようございます…司令官……」 

提督「んあ、早霜…?起こしてくれたの?」 

早霜「はい……風邪を引いては大変ですので……」 

提督「そっか、ありがとう」ポン 

早霜「あっ……///」キュン 

提督「ふぅ…仕事の続きしなきゃ…」 

ガチャ 

青葉「司令官、司令官」チョイチョイ 

提督「ん、青葉…?」 

青葉「すごいことになってましたよ」 

提督「何が?」 

~~~ 

長門「なるほど、それで発覚したのか…」 

提督「迂闊にうたた寝もできない…したらまたすごいことになる…」

955: 名無しさん 2017/10/08(日) 17:20:20.98 ID:j/9SDAMp0
加賀「………!!」ビク 

提督「? どしたの、加賀」 

加賀「…扉」スッ 

提督「え?」チラ 



早霜「…………」ジイィィ 



提督「ひぇ…」 

長門「い、いつの間に…」 

早霜「司令官が……私を呼んだような気がしたので……」スタスタ 

提督「いや、まあ…確かに名前は言ったけど…」 

早霜「はい、確かに……『愛している』と言ったような気がします……///」 

提督「言ってない言ってない」 

早霜「そんなに照れなくても……」 

提督(話が通じない…)

959: 名無しさん 2017/10/11(水) 18:45:34.53 ID:EFtNMj4G0
早霜「司令官……」 

提督「は、はいっ」 

早霜「お隣、失礼してもいいですか……」 

提督「あ、う、うん。どうぞ」 

早霜「フフ、ありがとうございます…」ストン 

提督(いつもこうなら可愛らしいんだけどなぁ…) 

早霜「………♪」スリ 

提督(猫みたい…)ニヘ 

長門「話を続けようか」 

提督「あ、はい。えーと、駆逐艦ではないんだけど…」 

長門「まあ、構わない」 

提督「ろーちゃんの話で」 

長門「ほう」ニヤ 

陸奥(あくまで幼女の話ばかりなのね…)

962: 名無しさん 2017/10/12(木) 01:27:59.97 ID:5eoxr8Sy0
提督「元気いっぱい天真爛漫、子供っていうのはああいうふうにあるべきだと思うの」 

長門「ああ、もっともな意見だ」 

提督「でもね…」 

加賀「でも?」 

提督「……ユーちゃんの頃も、可愛かったよね」 

長門「ああ…同意だ…」 

陸奥「…まあ、言いたいことは分かるわ。確かにあの儚い雰囲気はなんていうか…」 

提督「庇護欲を掻き立てられる…」 

長門「皆に馴染んだ今では性格も変わったな。いや、元々ああいう性格だったのか」 

提督「かもね…でも、ユーちゃんの頃は特にね…」 

~~~

964: 名無しさん 2017/10/12(木) 19:54:04.33 ID:5eoxr8Sy0
ユー「はじめまして、Admiral。ドイツ海軍のUボート、U-511です…」 

提督「おお、君が…ええと」 

ユー「ユー、とお呼びください…」 

提督「うん、よろしく。ユーちゃん」スッ 

ユー「はい、Admiral」ギュ 

提督(可愛い子だなぁ…色白幼女…う、うへへ…) 

ユー「………?」キョトン 

提督「…ん、んんっ。えっと、とりあえず来たばかりで分からないこともあるだろうから色々と案内させてもらうね」 

ユー「はい……よろしくお願いします…」 

提督「じゃあ、ついてきて」 

ユー「はい…」キュ 

提督「!?」

966: 名無しさん 2017/10/12(木) 20:09:56.63 ID:5eoxr8Sy0
提督(お…落ち着こう) 

提督(今私の手にあるこの小さな感触は…)チラ 

ユー「…………」 

提督(うん、よし。ユーちゃんの手だ。よし) 

提督「……あ、あの、ユーちゃん?」 

ユー「…………?」 

提督「その…どうして手を繋いで…?」 

ユー「だめ……ですか……?」オドオド 

提督「ダメじゃないよ!!うん!!なんならずっと握ってくれてていいからね!!」 

ユー「は…はい……」ニコ 

提督(か、可愛すぎる…) 

提督「その、そんなに緊張しなくても大丈夫だよ、ここの人達はみんな優しいから」 

ユー「はい……あの…」 

提督「うん?」 

ユー「Admiralも…やさしい人で、よかった…」 

提督「………うん、ありがとう」 

提督(あ、危ない…何かが壊れるところだった……)

968: 名無しさん 2017/10/17(火) 22:35:09.34 ID:4zkoRTZl0
提督(それからというもの…) 



ユー「あ、提督…」タタッ 

提督「ん、ユーちゃん。どうかしたの?」 

ユー「あの……お邪魔じゃなかったら、一緒に居てもいいですか…」 

提督「うん、かまわないよ」 

ユー「Danke…」 

ストン 

提督(隣に来てくれるのは嬉しいけど…もしかして、他の潜水艦の子達と馴染めてなかったりするのかな…) 

提督「あの…ユーちゃん」 

ユー「なに…?」 

提督「その、もしかして…ゴーヤたちと仲良くない?意地悪されてるとかはないかな?」 

ユー「どうして…?」 

提督「え、えっと…ユーちゃん、よく私のところに来るからもしかしたらって思って…」

969: 名無しさん 2017/10/17(火) 22:39:10.61 ID:4zkoRTZl0
ユー「ううん…そんなことはない、です…」 

提督「そ、そっか。それならよかった」 

ユー「はい。みんな、優しいです」 

提督「でも…なら、なんで私のところに?」 

ユー「ん……提督と居ると、安心するから…」 

提督「ンッグ……」プルプル 

ユー「提督…?」 

提督「だ、大丈夫。なんでもないよ」 

ユー「はい。提督と一緒、好きです…」 

提督「んんんん……!!」 

ユー「あの、めいわく…ですか?」 

提督「ううん、そんなことないよ!私もユーちゃんと一緒、好きだよ!」 

ユー「……!だっ、danke…!」パアア 

提督(んんんっ…!やっててよかった提督っ……!)ガッツポ

970: 名無しさん 2017/10/17(火) 22:47:37.58 ID:4zkoRTZl0
~~~ 

提督「……といった感じで、いつも私の後ろを付いてくるように…」 

長門「ああ、まるで親鳥と雛鳥だったな」 

陸奥「今は?」 

提督「今は手を繋ぐのが抱き着いてくるのに変わったよ、本当に可愛らしくてもう」 

長門「ふむ、羨ましいばかりだ…」 

加賀「……まあ、手を出さないうちは目を瞑ってあげましょう」 

提督「あ、あはは…」 

電「い、電だって…」クイクイ 

提督「ああ、はいはい…電も可愛いよ」ヨシヨシ 

早霜「私も…」スッ 

提督「もう…」ナデナデ 

陸奥(ロリコン八方美人…)

974: 名無しさん 2017/10/27(金) 10:22:05.14 ID:Oo+7k04d0
陸奥「提督って色んな子に言い寄られてるけど…駆逐艦は早霜ちゃんだけなの?」 

提督「えぇーと…似たようなので言えば、春風とか…」 

長門「そうなのか?見る限り優しい普通の子だが」 

提督「うん…確かにいい子なんだけどね…その、なんていうか…」 

加賀「あなたが関わるとろくなことがないわね」 

提督「そ、そこまでハッキリ言わなくても…」 

早霜「それで……なんていうか、何?ですか?」 

提督「ああ、ごめんね。なんていうか春風は…そう、狂信者的な部分があるというか…」 

陸奥「狂信者?」 

提督「まあ…語った方が早いかな…」

975: 名無しさん 2017/10/27(金) 10:47:03.86 ID:Oo+7k04d0
提督「ああ見えて意外と気さくな子だから、仲良くなるのは早かったんだけど…それ以降が…」 

~~~ 

『初めのうちはね…』 

提督「う~ん…みんな元気に演習やってるなぁ…」 

提督「…また加賀と瑞鶴は揉めてるし…」 

春風「あら、司令官様…」 

提督「ん。春風、どうしたの?」 

春風「いえ、司令官様を見かけたので声を掛けようと思いまして…」 

提督「そっか」 

春風「…うふふ」 

提督「?」 

春風「二人っきり…ですね」ピト 

提督「ん?うん」 

提督(演習場にはいっぱい人がいるんだけど…)

979: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:15:06.70 ID:g7acJwpY0
提督「…………」 

春風「…………」 

提督「…………」 

春風「…うふふ」 

提督「…?どうしたの?」 

春風「司令官様の横顔…素敵です…」 

提督「は、はあ。ど、どうも…」 

春風「うふふ…」キュ 

提督「…………」 

提督(なんなんだろう…) 

ザッ 

マックス「…………」 

提督「あ、マックス…」 

提督(って、なんか怒ってる…?) 

春風「…………」ギュウ

982: 名無しさん 2017/11/05(日) 20:00:32.86 ID:gubuyedR0
マックス「……あなた、昼間から侍らせているとはいいご身分ね」 

提督「え?侍らせてるって何が…」 

春風「わたくしはわたくしの意思で司令官様のそばにいるだけですよ?」 

提督「み、みたいだけど…」 

マックス「…………ふーん………」ジイイ 

春風「…………」 

提督「…………」 

マックス「…………」 

提督(なにこの空気……) 

マックス「……離れようとか、思わないのかしら」 

春風「ええ、全く」 

マックス「……あなたは?」 

提督「え?いや、まあ、困ることでもないから別に…」 

マックス「………………」 

提督「…………」 

提督(何か変なこと言ったかな…)

983: 名無しさん 2017/11/05(日) 20:12:48.23 ID:gubuyedR0
春風「なら…相思相愛と言っても過言ではありませんね…//」ピト 

マックス「………………」ピキ 

提督「あ、そろそろ演習終わるみたい。声掛けてくるね」スッ 

春風「あら……司令官様ったら、いけず……」 

マックス「……はぁ……」 

~~~ 

提督「ぐらいだったんだけど最近は……」 

~~~ 

春風「司令官様、お隣よろしいでしょうか?」 

提督「ん…うん、いいよ」 

春風「失礼致します」ストン 

提督「…………」モグモグ 

春風「うふふ、お揃いですね」 

提督「あ、ほんとだ」 

春風「司令官様と同じものを食べているなんて…なんだか、運命めいたものを感じますね…//」ポッ 

提督「…………ん?」 

提督(そういえば……昨日も春風は私と同じものを食べてたような…) 

提督(思い返してみれば……) 

提督(前も……その前も、その前もその前も私と同じものを食べてたような………) 

提督(………さ、さすがに気のせいでしょ…うん…)

984: 名無しさん 2017/11/05(日) 20:17:17.54 ID:gubuyedR0
~~~ 

提督「なんていうかもう、怖くなってきたよ私…」 

早霜「そこまで行くと最早ストーカーですね……」 

長門(君も似たようなものだとは突っ込んだ方がいいのか…) 

提督「…でもまあ、困ることじゃないからいいんだけど…」 

加賀「前々から言おうと思っていたけど、その楽観視は確実に良くないわ」 

提督「どうして?」 

加賀「あなた、いつ後ろから刺されてもおかしくない状況よ?」 

提督「刺されるなんてまさか。そんなことする子いないよ」 

加賀「私」 

提督「…………」 

加賀「…………」 

一同「…………」

990: 名無しさん 2017/11/07(火) 22:11:22.45 ID:7r2przpS0
提督「……じょ、冗談だよね?」 

加賀「そう見える?」 

提督「…………」 

加賀「…………」 

提督「…………」 

加賀「…………」 

提督「……ご、ごめんなさい…もう少し危機感を持ちます…」シュン 

加賀「そう。反省しているならいいわ」 

提督「はい…」 

長門(十中八九してないだろうな…) 

陸奥(一度電ちゃんにガツンと言ってもらった方がいいんじゃないかしら…)

991: 名無しさん 2017/11/07(火) 22:17:50.16 ID:7r2przpS0
提督「いやぁ、ただでさえ一度撃たれたのに刺されるなんてもう勘弁してもらいたいね…」 

電「あの時は大変だったのです」 

陸奥「みんな往生してたわね」 

提督「でも、無事に帰ってこられてよかったよ」 

ガチャッ 

漣「ご主人様、ご主人様」 

提督「ん?漣、どうしたの?」 

漣「そろそろ時間切れみたいですよ!」 

提督「へ?時間切れって何が…」 

バツン! 

「うわっ!?て、停電!?」 

「はわわ、真っ暗なのです!」 

「To be continued…ってやつです!」