27: SSまとめマン 2018/10/31(水) 20:38:52.54 ID:Ynza/GXfo
祝福の聖女(以下、聖女)「闇の魔王!? 何故、ここに!?」 

闇の魔王(以下、魔王)「先程申したばかりだろう」 

聖女「貴女と話す事など、何もありません!」 

魔王「……ほう」 


魔王「ならば、他を当たろう」 

魔王「コイバナと言うのは、女ならば誰でも好むと聞いたからな」 


聖女「詳しいいいいいいいっく!!」


引用元: ・地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」

28: SSまとめマン 2018/10/31(水) 20:43:09.26 ID:Ynza/GXfo
聖女「コイバナ!? それは、恋バナですか!?」

魔王「うむ、そうだ」

聖女「闇の魔王である貴女が、恋をしたと!?」

魔王「それは、余にもわからぬ」


魔王「ただ、奴を想うと胸に痛みが走るのだ」

魔王「だが……それが不快ではなく、何とも心地良い」


聖女「ガチの恋バナじゃないですか!!」

29: SSまとめマン 2018/10/31(水) 20:50:01.83 ID:Ynza/GXfo
聖女「だ、だけど! どうしてそれを私に!?」

魔王「其方達しか、余は知らぬ」

聖女「えっ?」

魔王「配下の者達には、見せられぬからな」


魔王「闇の魔王ともあろう者が、迷う様を」

魔王「恋など……余には無縁だと思っていた」


聖女「初恋ってことですか!!」

30: SSまとめマン 2018/10/31(水) 20:55:44.31 ID:Ynza/GXfo
魔王「ふふ……其方からすれば、滑稽に見えるだろう」

聖女「いいえ! そんな事は、決してありません!」

魔王「……要らぬ気遣いは無用だ」

聖女「素敵じゃないですか! 初恋なんて!」


魔王「……祝福の聖女よ」

魔王「其方に、尋ねたい事があるのだ」


聖女「何でも聞いてください! ええ、何でもです!」

31: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:01:21.90 ID:Ynza/GXfo
聖女「祝福の聖女の名に恥じぬよう、答えましょう!」

魔王「ふふっ……敵である其方を頼もしいと思う時が来ようとはな」

聖女「それは違います! 恋に、敵も味方もありません!」

魔王「……ならば、尋ねよう」


魔王「男とは、一度ヤったら興味が無くなるとは真か?」


聖女「……」

聖女「すみません、もう少しホーリーな感じの質問だと思ってました」

32: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:06:00.21 ID:Ynza/GXfo
聖女「……ええ、と……ですね」

魔王「もし、これが真ならば……」

聖女「……ならば?」

魔王「……わからんな」


魔王「奴と、世界」

魔王「どちらを先に滅ぼすか、わからん」


聖女「世界としては良い迷惑ですよ!!」

33: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:12:45.24 ID:Ynza/GXfo
聖女「魔王が、世界を滅ぼす理由が男で良いんですか!?」

魔王「構わぬ」

聖女「構いますよ! どうしてそこまで!?」

魔王「奴が、奪ったからだ」


魔王「余の心……そして、純潔を」

魔王「故に、滅ぼすしかあるまい?」


聖女「無いですよ! 何言ってるんですか!?」

34: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:19:39.99 ID:Ynza/GXfo
聖女「それに、興味を失ったって決まった訳じゃないでしょう!?」

魔王「……」

聖女「貴女の勘違いかも知れないじゃないですか!」

魔王「……ならば、何故」


魔王「何故! 奴は、余に何も言って来ない!」

魔王「それが気にかかり、何も手に付かん!」


聖女「……あの、急に可愛いのやめてくれません?」

35: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:26:10.39 ID:Ynza/GXfo
聖女「ええっと……お相手は、配下の人ですよね?」

魔王「……うむ」

聖女「相手が貴女――闇の魔王だから、恐れ多いとか……」

魔王「……あの夜、奴は言った」


魔王「――魔王様、お忘れですか?」

魔王「――俺は男で、貴女は女だ」

魔王「――そして、貴女の配下に臆病者は居ない」


魔王「……とな」


聖女「くっ……! 他人事なのに、キュンときた!」

36: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:34:38.14 ID:Ynza/GXfo
魔王「奴は、余の金色の魔眼を真っ直ぐに見て言った」

聖女「そっ、それから!? それから!?」

魔王「力強くだが、優しく抱き寄せられ……」

聖女「からの!?」


魔王「……呪文を唱えるのをお互い封じ合った」

魔王「気づけば……余は、自ら魔眼を封じていた」


聖女「キャ――ッ!/// キャ――ッ!///」

37: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:47:15.85 ID:Ynza/GXfo
聖女「何ですかそれ!/// っはー!/// 何なんですか!///」

魔王「あの夜の、ほんの一部だが」

聖女「これ以上は!/// これ以上は、もう!///」

魔王「……ふむ、そうか」


魔王「……祝福の聖女よ」

魔王「もう少しだけ、続きを話しても良いか?」


聖女「惚気ないでくださいよ!/// もう!///」

38: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:52:20.37 ID:Ynza/GXfo
聖女「んー、んー、あー……ゴホンッ!」

魔王「どうした」

聖女「……大丈夫です!」

魔王「何?」


聖女「その方の、貴女に対する愛は本物です!」

聖女「この私――祝福の聖女が保証します!」


魔王「……」

39: SSまとめマン 2018/10/31(水) 21:57:26.63 ID:Ynza/GXfo
魔王「……何故、奴は何も言ってこない?」

聖女「魔王、貴女は……その方には、何か?」

魔王「いや……」

聖女「……それが答えですよ」


聖女「その方も不安に……いえ、もしかしたら……」

聖女「ふふっ! 照れているのかも、知れませんよ?」


魔王「……何?」

40: SSまとめマン 2018/10/31(水) 22:03:55.24 ID:Ynza/GXfo
魔王「奴が……照れている、だと?」

聖女「はい、とても情熱的な口説き文句でしたし」

魔王「馬鹿な、有り得ん」

聖女「有り得ない事が起きるのが、恋というものです」


聖女「闇の魔王よ、貴女に尋ねます」

聖女「貴女の配下に――」


聖女「主である貴女に手を出し、それを何とも思わない」


聖女「……そんな、恥知らずは居ますか?」


魔王「……!」

41: SSまとめマン 2018/10/31(水) 22:10:46.60 ID:Ynza/GXfo
魔王「……ふふっ、奴め……そういう事だったか」

聖女「けれど、女性を不安にさせるものではないですけどね!」

魔王「構わん」

聖女「えっ? 良いんですか?」


魔王「奴が、余を想い悩んでいるとわかったのだ」

魔王「その悩み苦しむ姿を見るも、また一興というもの」


聖女「……うふふっ! 意地悪ですね!」

42: SSまとめマン 2018/10/31(水) 22:18:17.20 ID:Ynza/GXfo
魔王「だが、徒に苦しみを与える訳にもいくまい」

聖女「それじゃあ……どうするんですか?」

魔王「闇の魔力で影を操り、奴の指を捕らえるとしよう」

聖女「えっと……それが、何か?」


魔王「余の右の小指と、奴の右の小指を繋ぎ、教えるのだ」

魔王「逃げられない運命だ、とな」


聖女「……不意打ちはやめてくださいよぉ!///」

43: SSまとめマン 2018/10/31(水) 22:23:15.49 ID:Ynza/GXfo
魔王「しかし……其方には、世話になったな」

聖女「愛の女神の祝福を受けた身として、当然の事をしたまでです」

魔王「いや、それでは余の気がすまぬ」

聖女「……そうですね、でしたら――」


聖女「進展があったら、教えてくださいね?」


魔王「……ふっ、良かろう」

魔王「闇の魔王の名に於いて、約束しよう!」


聖女「……それでは」

聖女「祝福の聖女より、貴女の恋に祝福を!」

44: SSまとめマン 2018/10/31(水) 22:34:39.19 ID:Ynza/GXfo
  ・  ・  ・

聖女「あぁ……良い事をした後は、本当に清々しい気分です!」

聖女「……ん?」

聖女「この、魔力は――」


水の四天王「――久しぶりですわね、祝福の聖女」


聖女「あっ、やっぱり!」

聖女「あれから、どうなったんですか?」


聖女「以前から相談されてる、同僚の方との恋の行方は!」



おわり