52: SSまとめマン 2018/11/01(木) 19:57:28.65 ID:slMWXJpBo
剣の乙女(以下、乙女)「火の四天王が、話し合い?」 

火の四天王(以下、火王)「お前と私は……少し、似ているからな」 

乙女「そうかしら? それで、話って?」 

火王「……ああ」 


火王「キスしようとした時、相手が何か言いたげだったら……」 

火王「……お前なら、どうする?」 


乙女「……」 

乙女「うん」



引用元: ・地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」

53: SSまとめマン 2018/11/01(木) 19:59:38.61 ID:slMWXJpBo
乙女「うん、何が? 何て?」

火王「何だ、聞こえなかったか?」

乙女「ううん? 聞こえてたわよ?」

火王「……もう一度、聞く」


火王「キスする時、相手が何か考え事をしていたら……」

火王「……お前ならば、どうする?」


乙女「……」

乙女「はい」

54: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:03:14.69 ID:slMWXJpBo
乙女「キスって……切り捨てる、略してキス?」

火王「何だ? まさか、キスを知らないか?」

乙女「いや、そうじゃないけど……」

火王「……ならば、三度聞く」


火王「キスする時、婚約者の様子が普段と違ったら……」

火王「……剣の乙女のお前ならば、どうする?」


乙女「……」

乙女「はあ、婚約者」

55: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:08:31.99 ID:slMWXJpBo
火王「何分、剣と将の道以外には疎くてな」

乙女「なるほどね」

火王「こういった時、どうすれば良いものか、な」

乙女「はー……はー、はー、はー」


乙女「貴女は、聞こうと言うのね?」

乙女「ファーストキスもまだの私に、それを聞くのね?」


火王「……」

火王「えっ?」

56: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:12:08.48 ID:slMWXJpBo
火王「そう……なのか?」

乙女「そうだけど?」

火王「その……す、すまん」

乙女「あらあら、まあまあ」


乙女「剣と将の道以外に疎い!?」

乙女「馬鹿にしてるの!? 婚約者が居るのに!?」


火王「す、すまん! な、何だかすまん!」

57: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:16:04.51 ID:slMWXJpBo
乙女「ねえ、どうして私に聞いたのかしら?」

火王「お、お前は、その……女の私から見ても美しいからだ」

乙女「うん、それで?」

火王「それに……人間は、お前位の年齢ならば」


乙女「ならば、何だって言うの!? ねえ、何!?」

乙女「静の剣と、動の剣の道しか歩いて来なかったけど!?」


火王「……」

火王「せ、静の剣だけでなく……動の剣も使えるのだな!」

58: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:18:50.79 ID:slMWXJpBo
乙女「急に来て、何? えっ、婚約者とキスしてるって自慢?」

火王「きっ、キスだけ! それも、チュッとだけだ!」

乙女「……」

火王「……」


乙女「……もし、今の言葉に偽りがあれば」

乙女「私は、私の全てを以て貴女を斬るわ」


火王「……」

59: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:23:50.77 ID:slMWXJpBo
乙女「チュッとなら、セーフ……まだ、私達は対等……!」

火王「それ以上は、結婚してからと……な」

乙女「未婚だから、セーフ……まだ、私達は対等……!」

火王「で、では、私は帰――」


乙女「待ちなさい」

乙女「まだ、話は終わってないでしょう?」


火王「……」

60: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:27:25.96 ID:slMWXJpBo
乙女「それで、何て言ったかしら?」

火王「こ、婚約者が……キスする時、何か言いたげでな」

乙女「今まで、チュッとしかしてこなかったのよね?」

火王「それは……結婚前ならば、当然だろう」


乙女「そんな訳ないでしょ!?」

乙女「ねえ、何!? 貴女はんんんああああああ!?」


火王「頼む! せめて! せめて、人の言葉で!」

61: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:32:18.34 ID:slMWXJpBo
乙女「貴女は! チュッとしかさせてこなかったのよね!?」

火王「あ、ああ……そうだが」

乙女「馬鹿じゃないの!? ねえ、馬鹿じゃないの!?」

火王「なっ!? この私を愚弄するか!」


乙女「ディープなキッスをしたがってるのよ!」

乙女「貴女、そんな事もわからないの!?」


火王「でぃっ、ディープな……キッス!?///」

62: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:37:14.33 ID:slMWXJpBo
火王「それは、お前……し、舌を……///」

乙女「絡めてくんずほぐれつさせるアレよ!」

火王「あ……ぁぅぁ///」

乙女「何照れてるの!? ぶった斬るわよ!」


火王「……そ、そうだとしても!」

火王「私には、ディープなキッスの仕方がわからん!」


乙女「私だって知らないわよ! 知りたいわよ!」

64: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:43:47.84 ID:slMWXJpBo
乙女「むしろ、キスする時って呼吸はどうしてるの!?」

火王「えっ? チュッとだから、こう……止めている」

乙女「ディープの時は!? ねえ、どうするつもり!?」

火王「……わ、わからん!/// 私には、わからん!///」


火王「想像しただけで、全身から炎が溢れそうだ!///」

火王「……出る!(ボワッ)/// 絶対、火のブレスが出てしまう!(ボワッ)///」


乙女「想像だけで火のブレス出てるじゃないの!」

65: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:48:35.17 ID:slMWXJpBo
火王「! だから……父上は、チュッとする以上を禁じたのか!」

乙女「貴女の父上って……火龍王よね?」

火王「ああ、そうだ……それ以上は、結婚してから、とな」

乙女「……これは、私の推測だけれど」


乙女「結婚したら――貴女と相手に加護が与えられて……」

乙女「……火のブレスが出ない、もしくは平気になるんじゃない?」


火王「!」

火王「それだ……そうに違いない!」

66: SSまとめマン 2018/11/01(木) 20:54:47.63 ID:slMWXJpBo
火王「そうでなければ……ディープなキッスなど夢のまた夢!」

乙女「……ねえ」

火王「む、何だ?」

乙女「貴女の婚約者は……それを知ったんじゃないかしら」


乙女「……そうだとしたら、全てに説明がつくわ」

乙女「今までチュッで良かったのに、急に何か言いたげになったのは――」


火王「――……プロポーズ……?」


乙女・火王「……」

67: SSまとめマン 2018/11/01(木) 21:05:19.15 ID:slMWXJpBo
火王「いや、そんな……まさか」

乙女「違うと言い切れるかしら?」

火王「だ、だがっ!」


火王「私の顔の左側は、龍の鱗に覆われている!」

火王「幼き頃より、陰で醜いと言われているのだぞ!?」


乙女「私は、女の貴女から見ても美しいみたいね」

乙女「けれど、ファーストキスもまだよ」


火王「……」


乙女「何か言って頂戴」

68: SSまとめマン 2018/11/01(木) 21:12:33.10 ID:slMWXJpBo
乙女「そもそも、貴女の婚約者はその顔について?」

火王「か……顔というか、だな?」

乙女「うん」

火王「幼き頃より、奴は……奴だけは……」


火王「か……可愛い、と///」

火王「この私をだぞ?/// か、可愛いと言うのだ……!///」


乙女「……」

乙女「うん」

69: SSまとめマン 2018/11/01(木) 21:19:16.03 ID:slMWXJpBo
火王「そう言う時の笑みは、偽りなく真っ直ぐで……///」

乙女「はい」

火王「や、奴が……?(ボワッ)/// プロポーズ……?(ボワッ)///」

乙女「……っふ」


乙女「魔王軍幹部! 火の四天王ぉぉぉおおおああ!!」

乙女「剣の乙女の、この剣はぁ! んんあああああ!!」

乙女「うううううううう!! ほあああああああ!!」


火王「!? どっ、どうした!?」

70: SSまとめマン 2018/11/01(木) 21:29:42.62 ID:slMWXJpBo
乙女「これ以上、好きにはさせないわ!」

火王「剣の乙女!?」

乙女「そもそも、私達は相容れぬ運命!」

火王「いや、式には招待す――」


乙女「全て、断ち切ってあげるわ!」

乙女「剣の乙女の、秘奥を以て!」


火王「……そうは行かんぞ!」

火王「火の四天王の、燃え盛る炎を消せると思うな!」

71: SSまとめマン 2018/11/01(木) 21:36:44.76 ID:slMWXJpBo
  ・  ・  ・

乙女「……ちいっ! 逃したか……!」


風の四天王(以下、風王)「――おやおや、穏やかじゃないね」


乙女「あっ、貴方は……風の四天王!?」

風王「美しい顔に、そんな表情は似合わないよ」

乙女「っ!?///……な、何をしに来た!?///」


風王「僕は、君に会いに来たのさ」


乙女「……」

乙女「えっ?」

74: SSまとめマン 2018/11/01(木) 21:50:04.43 ID:slMWXJpBo
乙女「わ……私に何の用かしら?///」

風王「君は、僕から見て魅力的な女性だからね」

乙女「みりょっ!?///」

風王「そんな君に、色々と教えて貰いたいんだ」

乙女「な……何を……?///」


風王「長らく、男のフリをしてきたからね」


乙女「はい///」

乙女「…………はい?」


風王「彼の……男の心を射止める秘訣を教えて欲しい」


乙女「……」

乙女「とりあえず、奥義を使うわ」



おわり