409: SSまとめマン 2018/11/13(火) 10:50:47.19 ID:2zdbHm1Go
地の四天王(以下、地王)「良い面構えになっているぞ!」 

光の勇者(以下、勇者)「その……変に察するのやめろって」 

地王「いやぁ、めでたいめでたい!」 

勇者「……なんか、妙に嬉しそうじゃねえか」 


地王「いやな? お前がブチュッとしてる間に、火の四天王が来てな?」 

地王「正体がバレたと思いきや、バレずに済んでいたのだ!」 


勇者「命が助かったんなら、そりゃ喜ぶよな!」





引用元: ・地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」

410: SSまとめマン 2018/11/13(火) 10:56:05.77 ID:2zdbHm1Go
地王「さすがの俺といえど、あの時は肝を冷やしたぞ!」

勇者「火の四天王に冷やされるなんて、皮肉っぽいな」

地王「奴め、唐突にあらわれてキスを迫ってきてだな……」

勇者「はぁ!? なんだ、火の四天王は女のお前に――」


地王「うむ! 大地の魔女に惚れているようなのだ!」

地王「チュッとしただけで翼と、さらに尻尾まで出てだな?」


地王「――地の四天王が戻ったら、婚約の解消を申し出る」


地王「……と、笑いながら言っていたぞ!」


勇者「それは……お前としては助かった、のか?」

411: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:03:34.70 ID:2zdbHm1Go
地王「うむ! 当初の計画通りだな、光の勇者よ!」

勇者「火の四天王と婚約を解消して、時間稼ぎ……ってあれか」

地王「そうだ! ふはは、光の加護の効果は凄いな!」

勇者「敵のお前を守ってる形なのが癪だよ!」


地王「しかし……あの様な危機が訪れるとは」

地王「まるで、三時間程……光の加護が消失したようだった」

地王「光の勇者よ、今後はこのような事の無いように頼むぞ」


勇者「痴情のもつれで光の加護を頼るんじゃねえええええ!!」

412: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:09:36.95 ID:2zdbHm1Go
地王「火の四天王に関しては、これでもう安心だな!」

勇者「婚約を解消したから、戻っても大丈夫だと?」

地王「うむ! いやー、助かった助かった!」

勇者「……」


地王「まさか、あちらから婚約を解消してくれるとは!」

地王「この俺の未来は、光で溢れているな!」

地王「はっはっはっはっは!」


勇者「……」

413: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:14:19.10 ID:2zdbHm1Go
勇者「おい」

地王「む? 何だ?」

勇者「良いのか?」

地王「光の勇者よ、何を言っている」


地王「俺は――酔って、他の女達とヤっちゃってるのだぞ?」

地王「火の四天王も、そんな男が婚約者では……な?」


勇者「いや……そりゃまあ、本当にそうだけどよ」

414: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:21:44.88 ID:2zdbHm1Go
地王「火の四天王は、大地の魔女に想いを寄せた」

地王「つまり、奴にとって――」


地王「――この、地の四天王は用済みなのだ!」


地王「あとは、大地の魔女の姿でな?」

地王「こう……良い感じに、新しい相手を探すのだ、と」

地王「その様な事を言って、スッと消え去れば完璧だ!」


勇者「……」

415: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:27:52.87 ID:2zdbHm1Go
地王「水の四天王は、まあ、このまま放置で良いだろう」

勇者「……そうなのか?」

地王「うむ! 奴とは、しばらく会っていないのでな!」

勇者「……だから何だよ?」


地王「遠距離で、会えない期間が長ければ――」

地王「――なんとなく! 自然消滅するだろう!」


勇者「ああ……まあ、そうかも知れないな」

416: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:34:50.48 ID:2zdbHm1Go
地王「闇の魔王様は……素面でヤっちゃっているのが、なぁ」

勇者「……」

地王「風の四天王も……何を考えているか、良くわからんからな!」

勇者「……」


勇者「――地の四天王、もう一度だけ聞く」

勇者「火の四天王に関して……本当に、これで良いんだな?」


地王「……うむ、これで良いのだ」


地王「俺の命が助かりつつ、火の四天王も前へ進める」


地王「……ふはは! これ以上の結末はあるまい!」

417: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:48:31.53 ID:2zdbHm1Go
勇者「……お前がそう言うんなら、良いさ」

地王「うむ!」

勇者「まぁ……たまには、二人でメシでも行くか」

地王「ほう!」


地王「それは――」

パァァ……ァァァ

大地の魔女「――大丈夫か? 浮気と誤解されんか?」


勇者「まあ、街に繰り出すならその姿になるよな!」

勇者「っつーか、お前に浮気の心配なんかされたくねえよ!!」

418: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:52:27.66 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

火の四天王(以下、火王)「……ふぅ」

火王「……」

火王「もう……眠るか」

火王「……」


…ぼふっ!


火王「……」

火王(……起きていると、考えてしまうから)


火王(大地の魔女――地の四天王の事を)


火王「……」

419: SSまとめマン 2018/11/13(火) 11:59:01.87 ID:2zdbHm1Go
火王「……奴め、私が気付いた事に……気付かないとは」


火王(私に正体を明かさなかった)

火王(それは……理由あっての事)

火王(その理由とは、恐らく……)


火王「剣の乙女は……美しいからな」


火王(この、醜い顔の私とは違う)

火王(男ならば、美しい者を選ぶのは当然の事だろう)

火王(それに……剣の乙女は、精神的にも素晴らしい奴だ)


火王「……っふ……うっ……!」

420: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:09:44.60 ID:2zdbHm1Go
火王「うぅ……えっ……!」


火王(剣の乙女は、気付いているのだろうか?)

火王(大地の魔女の正体が、地の四天王という事に)

火王(……いや、私には関係無いか)

火王(もう、婚約者では無くなるのだから)


火王「っ、ふぅっう! ぐすっ! うっ、ううっ、えぇぇっ……!」


火王(奴らが、何処で何をしようと私には関係無い)

火王(むしろ……私は、邪魔者なんだ)

火王(あの二人の――地の四天王の、邪魔者)

火王(そう思われて居るなら……)


火王「……もう……会えないよぉっ……!」

421: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:18:20.66 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

剣の乙女(以下、乙女)「――出てきなさい、火の四天王」

火王「……よく気付いたな」

乙女「ええ、当然でしょう」

火王「……」


乙女「もう、この私――剣の乙女に迷いは無いもの」

乙女「今なら、斬れない物は無いんじゃないかしら?」


火王「……ふふっ、頼もしいな」

422: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:23:31.57 ID:2zdbHm1Go
乙女「以前の私だったら、気付かなかったでしょうね」

火王「……」

乙女「……って、何かあったの!? その顔……」

火王「……」


火王「剣の乙女よ、最後に一つだけ聞かせて欲しい」

火王「関係無いと思いはしたが……」


火王「――私は、お前を友だと思っているから」


乙女「火の四天王……?」

423: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:28:00.20 ID:2zdbHm1Go
乙女「最後って……何よ、それ?」

火王「剣の乙女」

乙女「……何、聞きたいことって」

火王「……」


火王「……剣の乙女よ」

火王「お前は、大地の魔女のあの姿が――」


乙女「――知ってるわ」

乙女「けれど、姿形なんて……些細な問題でしょう?」


火王「……やはり、知っていたのか」

424: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:35:07.84 ID:2zdbHm1Go
乙女「聞きたいことって、それだけ?」

火王「ああ、それだけだ」

乙女「ねえ……貴女、様子が変よ?」

火王「……」


火王「……剣の乙女」

火王「奴と……幸せにな」


乙女「……火の四天王」

乙女「そんなの、言われるまでも無いわ」

425: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:46:54.44 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

水の四天王(以下、水王)「祝福の聖女よ、光の勇者とは?」

祝福の聖女(以下、聖女)「えっ……えー?/// それはぁ……///」

水王「もーう! 勿体ぶらないで、教えてくださいな!」

聖女「えっと……えっとですね……///」


聖女「チュッとされてぇ……/// しっ、しっ、しし舌が……///」

聖女「それでそれで……/// あぅあ、思い出すと……///」…ツーッ

聖女「――びばばべばびぼびべびば!///」タパパッ!


水王「聖女、鼻血!! 物凄く鼻血が吹き出してますわ!!」

426: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:52:46.93 ID:2zdbHm1Go
水王「あああ服が! それに、顔が血だらけで!」

聖女「ぶうばばま゙……ぼべぼびょうべぶべびべ///」タパパッ!

水王「何を言っているか、全くわかりませんわ!」

聖女「あぶぁ?」タパパッ!


聖女「……」タパパパ…

聖女「」

…ドサッ!


水王「しゅ……祝福の聖女――っ!?」

427: SSまとめマン 2018/11/13(火) 12:58:33.18 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

聖女「……す、すみません……ご迷惑をおかけしました」

水王「もう! 興奮して鼻血を出すだなんて、ウブすぎますわ!」

聖女「その……後から冷静になって思い出すと……ですね///」…ツーッ

水王「!? 水よ!」


水王「――そんな事では、先が思いやられますわ!」

水王「この先、もっと凄いことをするんですから!」


聖女「は……はの……」

聖女「みふへ、はなへんは……」


水王「水で鼻栓をしないと、また倒れてしまうでしょうに!」

428: SSまとめマン 2018/11/13(火) 13:02:49.75 ID:2zdbHm1Go
水王「結婚までに、何とかしないといけませんわね……」

聖女「……あい」

水王「けれど、私……しばらく来られそうにありませんの」

聖女「ほうはんへふは?」


水王「火の四天王が――」


聖女「?」


水王「――婚約を発表したんですのよ」


聖女「え――っ!?」

スポンッ!

429: SSまとめマン 2018/11/13(火) 13:09:15.40 ID:2zdbHm1Go
聖女「それ、本当なんですか!?」

水王「以前より、結婚を申し込まれていた――」


水王「――赤龍王と」


水王「まあ……所謂、政略結婚ですわね」

水王「けれど、これで火の領地は一枚岩になりますわ」

水王「その、正式な発表の場に招待されましたの」


聖女「へええ……でも、結婚ですか!」

聖女「それは、とても素晴らしいことですね!」

430: SSまとめマン 2018/11/13(火) 13:17:45.64 ID:2zdbHm1Go
水王「どうなんでしょうね?」

水王「噂によれば、火の四天王の魔力が急激に弱まり……」

水王「……その話を受けざるを得なかった、という事ですけれど」


聖女「えっ、どうしてですか?」


水王「龍族は、力を至上としていますもの」

水王「そのトップが弱いとなれば、抑えがきかなくなってしまうの」

水王「本当、野蛮で困りますわね!」

水王「私の水で、全て飲み込んでしまいたくなりますわ!」


聖女「あ……あはははは……」

431: SSまとめマン 2018/11/13(火) 13:22:37.95 ID:2zdbHm1Go
水王「けれど……結婚、良いですわよねぇ」

聖女「はい……羨ましいです」

水王「ああっ! 地の四天王が戻ってくるのが、待ち遠しいですわ!」

聖女「…………そう、ですね」


水王「……祝福の聖女よ」

水王「式には、来てくださいましね!」ニコッ!


聖女「……」

聖女「は……はい……」


聖女(一体……なんの式になるんでしょうか……)



おわり

435: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:34:13.82 ID:2zdbHm1Go
書きます


祝福の聖女「火の四天王が、婚約発表するそうです」

436: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:39:25.50 ID:2zdbHm1Go
剣の乙女(以下、乙女)「えっ? それは本当なの?」

祝福の聖女(以下、聖女)「はい、確かな情報です」

乙女「成る程……だから……」

聖女「あ、あの……大丈夫ですか?」


大地の魔女(以下、地女)「なんっ、ななななんっ、何がだ!?」

地女「これは……ちょっと床板の触り心地を確かめてな! うむ!」


光の勇者(以下、勇者)「……触り心地はどうだよ?」

437: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:42:51.86 ID:2zdbHm1Go
乙女「火の四天王の婚約者というのが、誰か知ってる?」

聖女「赤龍王……という方みたいです」

乙女「ふぅん? 聞いたこと無いわね」

聖女「あ、あの……大丈夫ですか?」


地女「うむ!! うむ!! 大丈夫だ!!」

地女「いやぁ! この床板は触り心地が最高だな!」


勇者「……そいつは良かったな」

438: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:46:50.91 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

地女「――焦った! 本当に肝が潰れるかと思ったぞ!」

勇者「二人は不審がってたけどな」

地女「だが! これで完璧に、火の四天王に関しては解決だ!」

勇者「……」


地女「いやぁ、大地の魔女の姿の――俺に惚れてると思いきや!」

地女「赤龍王と婚約発表など、想像以上に良い結果だぞ!」


勇者「……」

439: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:49:27.07 ID:2zdbHm1Go
勇者「どうして、火の四天王の魔力は急激に弱まったんだろうな」

地女「恐らく……マリッジブルーというやつだな」

勇者「そうか?」

地女「うむ!」


地女「火の四天王の魔力の源は――喜びの感情」

地女「結婚を前に、不安になっているだけだろう」


勇者「……」

440: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:52:47.19 ID:2zdbHm1Go
勇者「赤龍王ってのは、どんな奴なんだ?」

地女「出来た男だぞ! 顔も、性格も良い素晴らしい奴だ!」

勇者「そうなのか?」

地女「うむ!」


地女「火の領地は、火の四天王の父――火龍王」

地女「そして、赤龍王の大きな二つの勢力が存在していた!」

地女「その二つが一つになれば――繁栄は約束されたようなものだ!」


勇者「……そうか」

441: SSまとめマン 2018/11/13(火) 19:58:38.08 ID:2zdbHm1Go
勇者「お前は、それに関してどう思う?」

地女「予想以上に、最高の結果だ!」

勇者「どうしてだ?」

地女「うむ!」


地女「まあ、火の四天王もな?」

地女「俺の様な男よりも、赤龍王と一緒になった方が幸せだと思うのだ」

地女「さらに、領地は栄える!」

地女「――これを最高と言わずして、何と言う!」


勇者「――‘らしく’無い事言ってんじゃねえええええ!!」


地女「ゆ……勇者?」

442: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:04:12.94 ID:2zdbHm1Go
地女「ど、どうしたのだ? 男の子の日か?」

勇者「なんだそれ!? そんなもんねえよ!」

地女「ええい! ならば、一体何だと言うのだ!」

勇者「わかんねえなら言ってやるよ!」


勇者「俺の知っている、地の四天王は!」

勇者「自分の都合で女を振り回す、どうしようも無いクズだ!」

勇者「それが、何だ!? 何だ、今のお前は!」

勇者「今のお前は、最高に気持ち悪いんだよ!」


地女「ぬうう……! どう反応して良いかわからん……!」

443: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:11:18.07 ID:2zdbHm1Go
地女「……しかしなぁ、今更どうも出来んぞ?」

勇者「糞が! 俺だって、こんな事言いたくねえんだよ!」

地女「では、この話は終わりということで……」

勇者「終わるな!」


勇者「――大地の魔女!」

勇者「お前の言葉が本当なら――」


勇者「――火の四天王と、赤龍王の結婚は認められない!」


勇者「俺達パーティーにとって、大きな障害になる可能性がある!」


地女「……光の勇者?」

444: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:17:30.39 ID:2zdbHm1Go
地女「お前……何を言っているのだ?」

勇者「一枚岩になった火の領地は勢いを増す……そうだな?」

地女「うむ……まあ、そうだろうな」

勇者「だったら、決まってるだろうが!」


勇者「光の勇者は!」

勇者「魔王軍の勢力の一つが、勢いを増すのを止める!」

勇者「婚約発表だぁ? させるかよ、そんなもん!」


地女「光の勇者よ、正気か!?」

地女「お前それは……人として、かなり最低だぞ!?」

446: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:25:30.65 ID:2zdbHm1Go
勇者「俺が、どうして気を遣わなきゃならねえんだ!」

地女「気遣いを覚える事が、大人への第一歩なのだ」

勇者「そういうこっちゃねえんだよ!」

地女「むう……?」


勇者「お前は……地の四天王はクズだ!」

勇者「そのくせ、変におせっかいを焼いてきやがって……!」

勇者「それで、大地の魔女はパーティーメンバーで……!」

勇者「ああもう! 俺にも、よくわかんねえんだよ!」

勇者「――わかれ!!」


地女「……」

447: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:35:02.14 ID:2zdbHm1Go
地女「……光の勇者よ、相わかった」

勇者「……」


地女「お前は、俺を心配してくれているのだな」

地女「婚約者――火の四天王が、俺から離れていく」

地女「その事を聞き、俺の様子が普段とは違ったので、だ」

地女「うむ……確かに、少し前から‘らしく’無かったかも知れんな」

地女「そんな俺を――敵である俺を気遣ってくれた」

地女「敵ではあるが、旅の仲間として過ごしてきたのだ……」

地女「だが……それを素直に言うのは、気恥ずかしかったのだろう?」


勇者「……そこまでわかれとは言ってねえんだよおおおお!!」

451: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:42:54.34 ID:2zdbHm1Go
勇者「何なんだよ! お前、本当さぁ!?」

地女「だがなぁ……それでもなぁ……」

勇者「……何だよ」

地女「うむ」


地女「せっかく、良い感じに出来たのにだな?」

地女「婚約発表を止めに行くとなると……な?」

地女「それに、光の加護があってもバレるかも知れん」

地女「そうなっては……俺の命が危ない!」


勇者「……」

452: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:47:37.55 ID:2zdbHm1Go
勇者「……成る程、わかった」

地女「おお、わかってくれたか!」

勇者「お前は、今の時点から――」


勇者「俺の、パーティーメンバーじゃねえ」


地女「? 光の勇者よ、何を言って――」

地女「――っ!?」

地女「ぬうう! この身を包んでいた、聖なる力を感じぬ!?」


勇者「えっ……いや、マジで?」

勇者「光の加護って、こんなんでオフになるのか!?」

454: SSまとめマン 2018/11/13(火) 20:54:33.55 ID:2zdbHm1Go
地女「光の勇者よ、助けてくれ!」

地女「光の加護が無いと、色々とバレてしまう!」

勇者「だったら、条件がある」

勇者「火の四天王に関して、お前の本音を聞かせろ」


地女「火の四天王は可愛い!」

地女「魔族の生は長いので、結婚なんぞ御免だが!」

地女「他にバレずにヤれるなら、ヤっちゃいたい所だ!」

地女「他の男にくれてやるなんぞ、勿体無い感が凄い!」

地女「――ほれ、パーティーに入れてくれ!」


勇者「予想以上にクズで入れたくねえええええ!!」

456: SSまとめマン 2018/11/13(火) 21:01:41.49 ID:2zdbHm1Go
地女「早く! 早く入れてくれ! 早ーく!」

勇者「……駄目だ!」

地女「ひっ、ひどいではないか!? 騙したのか!?」

勇者「……入れて欲しきゃ、さっさと行ってこい!」


勇者「クズは、クズらしく!」

勇者「火の四天王の婚約発表をぶっ潰して来い!」


地女「ぬうう……ぜ、絶対だぞ!?」

地女「戻ったら、絶対入れてくれ!」


勇者「……ははは!」

勇者「光の加護が欲しいなら、急ぐんだな!」


勇者「……ま、たまには俺が振り回すのも悪くねえだろ?」

457: SSまとめマン 2018/11/13(火) 21:07:28.19 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

乙女「――逃げるなクズがあああああっ!」

聖女「――勇者様? どうして逃げるんですか?」


勇者「誤解だああああっ!!」


乙女「おっ、おおっ、お姉様に!」

乙女「入れてくれと……おっお、おねだりさせるるるるううるうるううう!?」

聖女「勇者様のあの時の誓いは嘘だったんですか?」

聖女「ねえ、答えてください……答えて、答エテ、こタエテ、コタエテ……?」


勇者「怖い怖い怖い怖い!!」

458: SSまとめマン 2018/11/13(火) 21:17:49.13 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

地女「……ふっ、光の勇者め」

地女「婚約発表の場を壊しに行けなど……」

地女「はっはっは! 勇者らしからぬ言葉よな!」

地女「……」


地女「やはり、俺が見込んだ通り……天晴な奴だ」

地女「まさか、この俺に使いっ走りをさせるとはな!」


――キランッ!


地女「流れ星……か」


地女「……光の勇者よ」

地女「お前の出した条件――見事果たして見せよう!」



おわり

460: SSまとめマン 2018/11/13(火) 21:56:45.74 ID:2zdbHm1Go
書きます


火の四天王「……婚約発表は、三日後か」

461: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:00:08.81 ID:2zdbHm1Go
火の四天王(以下、火王)「こんなにも……簡単だとは」

火王「私と奴の婚約は……ずっと、秘密だったと言うのに」

火王「……」

火王「……うっ……ふぅっ……うぅっ……!」ポロポロッ…


地の四天王(以下、地王)「火の四天王よ」

地王「何を泣いているのだ?」


火王「……」

火王「はいっ!?」

462: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:03:18.63 ID:2zdbHm1Go
火王「ど、どうやって……私の部屋まで!?」

地王「石造りの建物など、俺の前では何も無いに等しい」

火王「ど、どうして……此処に来た!?」

地王「うむ!」


地王「まあ、大きな声では言いにくいんだがな?」

地王「ちょっと夜這いに来た」


火王「本当に大きな声では言えない理由だな!?」

463: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:07:12.88 ID:2zdbHm1Go
地王「俺だって、色々と考えたのだぞ?」

火王「なっ、何を考えたと言うんだ!」

地王「お前の、婚約発表の場を潰す方法だ」

火王「……えっ?」


地王「正式に発表されるパーティーに颯爽と登場、とも考えた!」

地王「だが、水の四天王と風の四天王が前入りしていたのだ!」

地王「いくら俺でも、その状況では無理だ!」


火王「待て! 待て待て待て待て!」

464: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:10:20.76 ID:2zdbHm1Go
火王「お前は、何を言ってるかわかっているのか!?」

地王「当たり前だろう」

火王「私は、婚約発表を三日後に控えているんだぞ!?」

地王「それならば、延期になるぞ」


地王「ちょっと赤龍王をボコボコにしてな」

地王「あれは恐らく、二ヶ月は静養が必要だろう」


火王「お前は何をやってるんだ!?」

465: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:17:28.67 ID:2zdbHm1Go
地王「いや、最初は話し合いに行ったのだ!」

火王「何を話すことがある!?」

地王「無論、婚約発表を取りやめる事だ!」

火王「断られて、赤龍王を闇討ちしたのか!?」


地王「いやぁ……」


地王「――火の四天王は、顔こそ美しいとは言えない」

地王「――だが……」


地王「……まで聞いて、カッとなって手が出てしまったのだ」

地王「俺の魔力の源は怒りなので、奴が生き残れたのは奇跡だった」


火王「お前は……お前は、本当に何をしている!?」

468: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:26:49.44 ID:2zdbHm1Go
地王「美しくない、なんて……なあ? 腹が立つではないか」

火王「だが! だが、と……内面を褒めようとしていただろう!」

地王「お前は、可愛い! 自信を持つのだ!」

火王「……うるさい!」


火王「お前は……私を捨てて、剣の乙女を選んだだろう!?」

火王「そんなお前が、どうして今更私の前に現れる!?」


地王「何を言う! 酔って、朝起きたらベッドに居ただけだ!」


火王「そんな訳があ――……」

火王「……」

火王「うん」

469: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:30:14.15 ID:2zdbHm1Go
地王「それでな? お姉様と呼ばれていてな?」

火王「……ああ、呼んでいたな」

地王「そんなのは、なあ? 男と言い出しにくいだろう」

火王「……まあ……確かにそうだな」


地王「覚えてはいないが、ヤっちゃった時は女の姿だった」

地王「女同士ならセーフ! という事にならんか?」


火王「……な、何とも言えん!」

471: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:39:07.35 ID:2zdbHm1Go
地王「まあ、とりあえず婚約発表の場は潰させて貰った」

火王「……そうみたいだな」

地王「うむ!」

火王「……剣の乙女は、どうする気だ?」


地王「……まあ、なんだ」

地王「火の四天王よ、お前に任せたい」

地王「ただならぬ関係ではあるわけだからな!」


火王「えっ!? わ、私が何とかしないといけないのか!?」

472: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:48:22.71 ID:2zdbHm1Go
地王「……まあ、他の事は後で考えるとしよう!」

火王「いや、待て!」

地王「待たぬ!」

火王「おい! 勝手にベッドに寝転がるな!」


地王「それは違うぞ、火の四天王よ!」

地王「俺は、ひっくり返っているのだ!」

地王「それが、お前の可愛さを引き出すと知っているからな!」


火王「……お前……覚えていたのか?」

火王「あの……初めて会った時の事を……」

474: SSまとめマン 2018/11/13(火) 22:55:01.55 ID:2zdbHm1Go
地王「? 何を言っている、当たり前だろう」

火王「……」

地王「あの後、火龍王に半殺しにされたのも良い思い出だ!」

火王「……」


地王「それに、翼と尻尾が出たらな? やりにくいと思うのだ」

地王「後ろからだと、可愛い顔が見えなくなってしまうだろう?」

地王「つまり――尻に敷かれに来たのだ!」


火王「そ……それって……」

475: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:02:18.62 ID:2zdbHm1Go
火王「本当に……良いのか……?」

地王「この、鍛え抜かれた肉体を……ぬう、袖が引っかかって……!」

火王「あ……うん、脱ぐの手伝うぞ」

地王「おおっ、すまぬな!」


地王「――この、鍛え抜かれた肉体を見るが良い!」

地王「例え、相手が何者であろうとも!」

地王「最後まで――支えきってみせるわ!」


火王「……!」

―バサァッ! タシンッ!


地王「むしろな? 下から突き上げて――」


火王「――嬉しいっ……!」

477: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:11:09.45 ID:2zdbHm1Go
  ・  ・  ・

大地の魔女(以下、地女)「……と、言うわけだ!」

光の勇者(以下、勇者)「お前、それ……」

地女「光の勇者よ、お前の出した条件は達成したぞ!」

勇者「いや、だが……」


勇者「お前……プロポーズした事になってないか?」


地女「なっていないだろう?」

地女「上に乗って、存分に腰を振れという意味でしかないぞ?」


勇者「そうか……いや、そうか!?」

478: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:16:29.92 ID:2zdbHm1Go
地女「とりあえず、ほれ! パーティーに入れてくれ!」

勇者「あ、ああ……お前はパーティーメンバーだ」

地女「……おおっ! 聖なる力で覆われていく!」

勇者「とりあえず……後で、二人の誤解を解いてくれ」


地女「全く……お前は、いつも誤解されているな」

地女「もう少し、言動には慎重になった方がいいぞ?」


勇者「あのな!? 全部お前が原因だからな!?」

479: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:26:44.50 ID:2zdbHm1Go
勇者「って言うか……お前、やっぱり強いんだな」

地女「赤龍王には……まあ、菓子折りでも贈っておこう」

勇者「それで良いのか!?」

地女「安心するのだ、正体はバレていないぞ!」


地女「ボコった時は、この美少女の姿だったからな!」

地女「だが、ボコった後……」

地女「――貴女のお名前は……?」

地女「と、妙に熱っぽい視線を送ってきていてな?」

地女「あれは……一体何だったのだろうか……?」


勇者「お前はどうしてそう……そう、ぬああああ!?」

481: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:31:42.01 ID:2zdbHm1Go
勇者「火の四天王は……どうしたんだ?」

地女「とても、幸せそうな寝顔をしていてな……」

勇者「……それで?」

地女「……うむ」


地女「長居して、水の四天王と風の四天王にバレるとも限らんしな」

地女「起こさないよう、コッソリ抜け出して戻ってきた」

地女「こう……ちゃんと、肩まで布団をかけてだぞ」


勇者「それ大丈夫なのか!?」

勇者「っつーか、最後のくだり要るか!?」

483: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:37:25.53 ID:2zdbHm1Go
地女「光の勇者よ、案ずるな!」

勇者「いや、だってお前!」

地女「ええい、俺を信じろ!」

勇者「お前の、どこを!?」


地女「火の四天王は、今回の事は誰にも言わん」

地女「火龍王の娘にして、誇り高き武人が、だ」

地女「夜這いされてお楽しんじゃいました……」

地女「……などと、言える筈が無いだろう?」


勇者「……本当クズだな、お前はよぉ!?」

484: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:43:37.59 ID:2zdbHm1Go
地女「だが、祝福の聖女と剣の乙女の誤解を解けるのは?」

勇者「ああ、そうだな! お前だけだよクソッタレ!」

地女「ふっ……パーティーには、役割というものがあるからな!」

勇者「お前のせいで生まれた役割だよ!」


地女「ふむ……つまり――」

地女「――母なる大地、という事だな?」


勇者「お前、本当に言葉を考えてくれない!?」

勇者「それは今後使うなよ!? 絶対、誤解を招く!」

485: SSまとめマン 2018/11/13(火) 23:59:41.66 ID:2zdbHm1Go
地女「誤解など、恐るるに足らんぞ」

勇者「少しは恐れてくれ、頼むから!」

地女「……光の勇者」

勇者「……何だよ」


地女「誤解があってもな?」

地女「こう、割と何とかなったりするものなのだ!」


勇者「だけど……どんどん、状況が悪くなって無いか?」


地女「なぁに、何とかなる!」

地女「光の勇者よ、明日を信じられぬ者に未来は無いぞ!」


勇者「四天王らしくないなぐさめすんじゃねえよ!!」



おわり