380: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:27:18.76 ID:bWcFzkNHo
光の勇者(以下、勇者)「いや……お前、出陣とか言うなって……」 

地の四天王(以下、地王)「ええい、なんだその腑抜けた顔は!」 

勇者「いや、だからな……」 

地王「気合を入れろ! 歯を食いしばれ!」 


地王「祝福の聖女と、熱い口付けをしに行くのだろう!」 

地王「この俺自ら、歯の磨き残しが無いかチェックしてくれるわ!」 


勇者「余計な気を回してんじゃねえええええ!」





引用元: ・地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」

381: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:30:09.44 ID:bWcFzkNHo
勇者「そもそも! なんでそう思うんだよ!?」

地王「ふん! わからぬと思ったか!」

勇者「だから、何でだっての!」

地王「知れたこと!」


地王「――今晩、大事な話があるんだ」

地王「……そう言われたと、祝福の聖女に相談されたからよ!」


勇者「筒抜けじゃねえか糞があああああ!」

382: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:34:27.21 ID:bWcFzkNHo
地王「ふはは! 普段の俺は、大地の魔女だからな!」

勇者「ああ、そうだな! お姉ちゃんとか呼ばれてるもんな!」

地王「うむ! 色々アドバイスしておいたぞ!」

勇者「お前、本当余計な事ばっかしてくれるよな!」


地王「光の勇者よ、お前はもう逃げられぬ!」

地王「祝福の聖女の愛と――」

地王「――この俺の! お姉ちゃんパワーからはな!」ムキムキッ!


勇者「姉ぶるのは、せめて女の姿の時にしてくれ!」

383: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:38:58.01 ID:bWcFzkNHo
勇者「そもそも! なんでその姿で居るんだよ!」

地王「何? わからんのか?」

勇者「……魔王が来てたんだな! ああ、そうだろうよ!」

地王「む? それは違うぞ、光の勇者よ」


地王「女の所へ行く男を見送るのに、女の姿では締まらんだろう」

地王「仲間として……男として、決戦に赴くお前を送り出すためだ」


勇者「……変な気遣いすんなよな」

384: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:43:48.41 ID:bWcFzkNHo
地王「そもそも、何が不満なのだ」

勇者「あん?」

地王「宗教関連? 女神に見られている気がする?」

勇者「……」


地王「そんなもの、女神教を滅ぼしてしまえば良いだろう」

地王「女神には、まあ……なんだ」

地王「見せつけてやれば良いのだ! 余す所なくな!」


勇者「大雑把過ぎるアドバイスをありがとうよ!!」

385: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:48:16.51 ID:bWcFzkNHo
地王「何か、他に気になることでもあるのか?」

勇者「……言いたくねえ」

地王「ふむ、ならば当ててやろう」

勇者「……」


地王「お前達――光の勇者、祝福の聖女、剣の乙女は三人」

地王「二人が付き合うと、残った一人が非常に気まずいから……だろう?」


勇者「……まあ、それはある」

386: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:51:40.80 ID:bWcFzkNHo
地王「今は、俺が居るではないか」

勇者「お前は地の四天王で敵だけどな!」

地王「ええい! いい加減、腹をくくれ!」

勇者「お前には言われたくねえ台詞だよ!」


地王「祝福の聖女は、今日は薄化粧をしてくる!」

地王「照れていないで、褒めるのを忘れるなよ!」


勇者「お前……お前本当さあああああ!?」

387: SSまとめマン 2018/11/12(月) 20:57:35.23 ID:bWcFzkNHo
勇者「なんでそこまで詳しいんだよ!?」

地王「無論! 俺が、聖女のお姉ちゃんだからだ!」

勇者「なんでそこまで親身になってんだよ!?」

地王「……ふっ」


地王「愛の女神の祝福とは……恐ろしいな」

地王「お姉ちゃん、と呼ばれるとな?」

地王「任せなさい! という気分になってしまうのだ」


勇者「祝福関係あんのかそれ!?」

388: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:03:20.44 ID:bWcFzkNHo
  ・  ・  ・

闇の魔王(以下、魔王)「祝福の聖女よ、其方に力を授けよう」

祝福の聖女(以下、聖女)「!? な、何を言って……!?」

魔王「この宝石には、余の闇の魔力が込められている……」

聖女「闇の魔力が!? う、受け取れません!」


魔王「この宝石に、影よ、と念じるのだ」

魔王「さすれば……三時間は女神の目すら欺けるだろう」


聖女「さ、三時間!? それに……どんな意味が!?」

389: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:09:17.89 ID:bWcFzkNHo
魔王「其方は、今宵……光の勇者と口付けを交わすのだろう?」

聖女「ふえっ!?/// ど、どうしてそれを!?///」

魔王「余の魔眼は、其方の考えなど全て見通している」

聖女「ま……まさか、心を!?」


魔王「普段は、男では気付かぬ……肌の色を整える程度」

魔王「だが、今日は――色付きのリップもしているのでな」


聖女「はいっ! 街で見かけた、唇がプルプルに見え――」

聖女「……心を読まれた方がマシな感じです!///」

390: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:15:22.68 ID:bWcFzkNHo
聖女「だけど……どうして、そんな物を?」

魔王「……先日、余の発言が其方を不快にさせてしまったからな」

聖女「あ、あれは……魔王さんが悪いんじゃありません!」

魔王「ならば、ただの贈り物として受け取るが良い」


魔王「……次の機会には十四時間のものも用意しよう」

魔王「今後、必要になってくるだろうからな」


聖女「ですから、どうして女神様の目を欺く必要が!?」

391: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:20:19.32 ID:bWcFzkNHo
聖女「私達は、女神様にやましい事はありません!」

魔王「……ふむ」

聖女「キスだって、その……神様の前で、誓いのキスもしますし!///」

魔王「……祝福の聖女よ」


魔王「其方は、甘いな」

魔王「光の勇者と言えども……奴は男なのだぞ?」


聖女「男だから何だって言う……」

聖女「……」

聖女「あっ」

392: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:32:07.83 ID:bWcFzkNHo
聖女「いや……いやいやいや!/// えっ、ええっ!?///」

魔王「祝福の聖女よ、其方は……深い口付けを侮っている」

聖女「いやっ、でも!/// そんな……えー!?/// ええーっ!?///」

魔王「余とて、あれには抗う術を知らぬ」


魔王「闇の魔王の言葉が信じられぬか?」

魔王「ふふっ……どうする?」

魔王「――祝福の聖女よ」


聖女「……」

聖女「…………」


聖女「……わあっ、とっても素敵な宝石ですね!」

聖女「ありがとうございます、魔王さん!」

393: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:42:12.31 ID:bWcFzkNHo
聖女「やましい事は……やましい事は、ありませんけど!」

魔王「見られながらと言うのも、な」

聖女「ほ、他に……何か、気をつける事ってありますか?」

魔王「……ふむ、そうだな」


魔王「祝福の聖女よ、流れに身を任せすぎるな」

魔王「――相手は、光の勇者」

魔王「――其方は、祝福の聖女」

魔王「今、愛の奇跡が起きては……困るであろう?」


聖女「きっ、気をつけます!」

聖女「その奇跡に関しては……二人で相談して……」

聖女「けっ、計画的に!/// 計画的にミラクルします!///」

394: SSまとめマン 2018/11/12(月) 21:53:18.72 ID:bWcFzkNHo
  ・  ・  ・

地王「――ふはは! 思い通りに事が進んだわ!」

地王「光の勇者……そして、祝福の聖女!」

地王「――なんと、御しやすい!」

地王「今日のこの状況が――」


地王「この、地の四天王と!」

地王「闇の魔王様の狙い通りだとも知らずに!」

地王「……ふはははっ! ふっはははははっ!」


地王「……この旅が終わったら、なーんぞ認められるものか!」

地王「その時は、奴らか俺たちのどちらかが倒れているではないか!」


地王「光の勇者と、祝福の聖女に――幸あれ!」


地王「はっはっは! はぁっはははははっ!」

396: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:02:20.85 ID:bWcFzkNHo
地王「……さて、今宵はもう何の予定も無い」

地王「魔王様も、城に戻り……静かに応援すると言っていたからな!」

地王「――むん!」


パァァ……ァァァ


大地の魔女(以下、地女)「――ならば、この大地の魔女は!」

地女「昼に買っておいた、菓子を食べるまでよ!」


地女「……いや、待つのだ」


地女「――今は、飲みに行くなという勇者が居ない」

地女「つまり……」


地女「……完全に自由だな?」

397: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:10:52.51 ID:bWcFzkNHo
地女「……」

地女「――ぬうう! リーダー不在とは!」

地女「ええい! 光の勇者め、面倒をかけさせてくれる!」

地女「こうなったら、各々が判断し行動する他あるまい!」

地女「……ならば!」


地女「――いざ、酒場♪」

ぴょいんっ♪


ガチャッ!


火の四天王(以下、火王)「――大地の魔女よ」


地女「ぬおおおおっ!?」

398: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:15:44.48 ID:bWcFzkNHo
火王「す……すまない、驚かせてしまったな」

地女「な、何なのだ!? 急に現れて……」

火王「それは……お前に、頼みがあって来た」

地女「頼み?」


火王「……理由は聞かず――」

火王「――私と、きっ、キスをして欲しい!」


地女「何故だ!?」


火王「いや、即座に聞き返さないでくれるか!?」

400: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:21:39.13 ID:bWcFzkNHo
地女「しかしだな……突然現れて、キスをねだるなど……」

火王「いっ、言いたいことはわかっている!///」

地女「あまり……そのな? 良くないぞ? わかるか?」

火王「わかっていると言っているだろう!?///」


地女「……火の四天王よ」

地女「ストレスが溜まっているのなら、飲みに行くか?」

地女「奢るぞ? どうだ? 遠慮はするな?」


火王「優しさで畳み掛けて来ないでくれ、頼むから!///」

401: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:29:19.12 ID:bWcFzkNHo
地女「悩みでもあるのか? ん?」

火王「そのっ! 飲んだあとの事が悩みだ!」

地女「飲んだ後?……あー……あーあーあー……」

火王「私は、未だに信じられん!」


火王「お前ときっ、キスしただけで翼が出たなど!」

火王「婚約者を差し置いて、体がお前を選んだなどと!」


地女「……まあ、なんだ」

地女「……体は正直だったと言うことで、一つ」

地女(何だ!? バレたのか!? バレているのか!?)

地女(キスして、俺が地の四天王だとバレるなど、あるのか!?)

402: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:33:45.78 ID:bWcFzkNHo
火王「私の心は、奴のものだ!」

火王「私の精神は……肉体なんぞには負けない!」

火王「むしろ――心の力で!」

火王「この体を御し切ってみせる!」


地女「うむ! その心意気、天晴!」

地女「……それでは、もう行くな?」


火王「待て待て待て待て!」

火王「話を聞いていなかったのか!? 行くな!」

403: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:44:01.14 ID:bWcFzkNHo
火王「行かせんぞ、大地の魔女!」

がしっ!

地女「ふん! そんな細腕で、止められると思ったか!」

火王「お前の方が腕は細いぞ!」

地女「ぬおお!? そうだったのだ!」


火王「暴れるな! 大人しくしろ!」

火王「チュッとするだけだ! それで済む!」


地女「それだけで済まぬかも知れんではないか!!」

404: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:48:53.82 ID:bWcFzkNHo
火王「……ぬぐぐううっ!」

地女「……ふんぎぎぎっ!」


火王「……!」

火王(私に……私に力を貸してくれ!)

火王(お前への愛が、本物であると証明させてくれ!)


火王「――出るな、龍の翼よ!」

チュッ!

地女「んむっ!?」


火王「!」

―バッサァッ!

405: SSまとめマン 2018/11/12(月) 22:52:19.19 ID:bWcFzkNHo
火王「……」バサバサッ!

地女「で、出たな! もう離せ! なっ!」

火王「……」タシンッ! タシンッ!

地女「し、尻尾も出ているな! なっ!」


地女「――火の四天王よ!」

地女「もう、大地の魔女に用は無いな!?」


火王「……ああ、無い」

火王「私が、話があるのは――」


火王「――地の四天王だ」


…タシンッ!



おわり