※小林オペラ「この裁判の逆転の逆転の逆転」(前編)

251: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:00:07.82 ID:glmQMlbHO

【川澄芸能事務所近く 空き地 午後13時12分】 



平乃「あっ!探偵のみなさん!」 

咲「うぃーっす。修理、終わったよぉ~。例の証拠品~」 

姫百合「ほっ本当ですか!?咲警部!」 

咲「もちのろんだって~。……たださぁ~これちょっと…いや、すごくショッキングなんだけどさぁ」 

小林「そっ…そうなのかい?」 

咲「まぁ、それでも何もないよりはマシっていうかぁ~?被害者の声も入ってるしぃ~」 

ネロ「…被害者の声?そういえば初めて聞くよね僕たち」 

コーデリア「茉莉音ちゃんのグループの中にも見た事ありませんでしたから…。ポスターもありませんでしたし」 

小林(…ポスターも無かった?どういう事だ?) 

平乃「……ただ」 

平乃「聞くのは…覚悟した方が良いかもしれません」 

小林「?それは…どういう事だい?」 

咲「…それは聴けば分かるっていうかぁ~。まぁ、深い事情は分かんないんだけどぉ~」 

ネロ「そんな事は良いから、早く再生してよ」 

平乃「……分かりました。では、いきますよ」カチッ 




引用元: ・小林オペラ「この裁判の逆転の逆転の逆転」

252: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:00:34.10 ID:glmQMlbHO

【テープの音声】 


御子柴≪…………≫ 

御子柴≪……あはっ≫ 

御子柴≪あは…あはははははは…あは……≫ 

御子柴≪お母さん……お母さん…私ね?ねぇ、お母さん?≫ 

御子柴≪お母さん?私を産んでくれてありがとう?ね?≫ 

御子柴≪そして……ごめん…ごめんねぇぇぇぇぇ……!!≫ 

御子柴≪私…駄目だよぉおぉお!!もう……駄目だぁぁあー……!!≫ 

御子柴≪だってこの写真…!もう……もうこの写真…!!………うわぁぁぁぁああああ!!!いやだぁああああああ!!!!!≫ 

御子柴≪ごめんなさいごめんなさいごめんなさい助けて助けて助けて助けて!!≫ 

御子柴≪ねぇお母さん!聞こえてる!?聞こえてるの!?ねぇ!!この音声!本当にお母さんに聞こえてるの?!届くの!?≫ 

御子柴≪やだぁあああ!やだ…私……まだ……やりたい事が…………≫ 

御子柴≪……プロデュ……真…田……さん……≫ 

御子柴≪…………………………………………≫ 



ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ 



御子柴≪……………………≫ 

御子柴≪……………≫ 

御子柴≪………≫ 

御子柴≪…≫ 




ブツンッ 



253: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:01:12.51 ID:glmQMlbHO


ネロ「………っ!」 

コーデリア「……っ!!」 

姫百合「……………っ!」 

小林「…こっ……これは……!?」 

咲「…恐らく、死ぬ直前に被害者が最後に撮った音声だろうねぇー」 

咲「この証拠品が裁判に通れば、間違いなく流れは大きく変わるんじゃな~い?」 

小林「……………」 



→証拠ファイル⑥壊れたカセットテープを書き加えた。 

【被害者の部屋で真っ二つになっていた。中身の音声は、被害者の最後の音声が記録されている】 



平乃「…正直言って、私はこんな残酷な事件。絶対に許せません」 

平乃「真犯人を見つけたら、私が裁いてやりたいくらいです」 

コーデリア「……………」 

ネロ「…さすがのコーデリアも、言葉に出せない…かぁ」 

小林「…………」 

小林「このテープに、指紋とか検出されていないだろうか」 

平乃「え?それは…今科学捜査している警視と小衣警部に頼んでみては」 

姫百合「つまり、このテープの科学捜査は完了していないと」 

咲「まぁ、そのような器具も無いしね~」 

ネロ「急ごう小林!こんな事件、早く解決しなくちゃ!」 

小林「ああ、勿論だ…行こうみんな!」 

姫百合「了解!」 

コーデリア「……りょ…」 

コーデリア「了解です!教官!」ビシッ 




254: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:01:47.72 ID:glmQMlbHO


【川澄芸能事務所  某時刻】 


小林「神津!」 

神津「…なんだ、小林」 

小林「科学捜査の方は、順調か?」 

神津「………いや」 

神津「今のところは、発見時の時とは、あまり矛盾も無い被告人の指紋と被害者の血痕ばかり取れる」 

神津「違和感のある場所と言えば、冷蔵庫に付着した被害者と被告人の指紋。壺には何も検出されなかった」 

神津「…もう一つ、冷蔵庫にも血痕が付着し拭き取られた後もあった」 

小林「……えっ!?」 

神津「これは、弁護側にとっても不利な証拠だが。受け取るか?」 

小林「…ああ。もっ貰っておくよ…一応」 


証拠ファイル⑮冷蔵庫の血痕 

【冷蔵庫にも血痕が付着していた。拭き取られた跡がある】 


小林(…やっぱり、弁護側に不利な状況には変わりないか…) 

小林(………ん?) 

神津「まだ全ての場所を捜査したわけではないがな」 

小林「…それじゃぁ、また一つ頼みがあるんだが…」 

神津「なんだ?」 

小衣「……ハッ!」 

小衣「ちょっちょっと!勝手に小衣の警視を持ってかないでよね!!」 

小林「ああ。見てほしいのはこの証拠品なんだが…」 

小衣「コラァー!無視すんなぁー!!」 


255: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:02:15.55 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル⑥壊れたカセットテープを突きつける 


神津「…ああ、被害者の最後の記録のカセットテープか。これなら俺も見たが…」 

小林「このテープに指紋が検出されるのか、調べてみてくれないか?」 

神津「…………なるほど」 

神津「確かに、真ん中から折ったように割れているテープだった。調べる価値はあるだろうな」 

小衣「だから!小衣の警視を勝手に――」 

神津「小衣、このテープに指紋が付着しているか調べてくれ」 

小衣「了解しました!」ビシッ 



256: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:03:22.19 ID:glmQMlbHO


小衣「!警視!」 

神津「どうした?」 

小衣「その……出てきたのは出てきたんですけど……手袋をしていて照合が出来ませんでした」 

神津「そうか。どこの指だ?」 

小衣「両手の親指です。間違いなくこいつは、真ん中からへし折るように…」 

神津「分かった。ご苦労だった小衣。捜査に戻れ」 

小衣「ハイッ!」ビシッ  トテトテ 

神津「…という事だ。残念ながら、指紋の持ち主の判別は不可能だが」 

神津「間違いなく誰かがこのテープをへし折った。そう断定できる材料は揃っているな」 

小林「…ああ、ありがとう神津」 



→証拠ファイル⑥壊れたカセットテープを書き加えた 

【誰かが真っ二つにした。中身の音声は、被害者の最後の音声が記録されている】 




姫百合「真っ二つ…間違いなく、人為的な物なのだとしたら…」 

ネロ「一体誰が、こんな事したんだろうね」 

小林「……………一人、思い当たる人物がいる」 

姫百合「!」 

コーデリア「そっ…それは!誰なんですか!?」 

小林「これは、弁護士としてはあまり良くない事かもしれないけど…」 

小林「いや、弁護士としてまだやるべき事を僕たちはまだしていない」 

ネロ「ん?小林は弁護士じゃなくて探偵じゃないの?」 

小林「そうだけど…”被告人”を弁護するのだから、今は弁護士でも良い」 

小林(そうだ、まだ僕は…話を聞かなきゃいけない人に何も聞いてないじゃないか) 

小林「もう一度、サイコパス専用留置所に向かおう」 




257: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:04:02.00 ID:glmQMlbHO


【横浜サイコパス専用留置施設 某時刻】 



ウィーン   ガコンガコンガコン 


ガララララララララ 


篠田「……あれ?誰?プロデューサー?」 

小林「…………」 

姫百合「プロデューサーさんは、貴方と同じ留置所の中でしょう?」 

篠田「…あー!そうか!そういえばそうだったね!」 

篠田「でも…まさか本当にプロデューサーが御子柴ちゃんを殺しちゃったの?」 

小林「…………」 

篠田「私、ちょっとまだ信じられません……でも」 

篠田「名探偵さんが言うのなら、本当の事なのかもしれませんね」 

篠田「それで、私に何か御用ですか!?」 

小林「………実は」 

小林「僕はまだ、弁護士としての大事な仕事を一つやり忘れていましてね」 

篠田「? 何か忘れものですか?」 

小林「ええ。弁護する為に、一番やらなくてはいけない事」 

小林「貴方と、詳しく話をしていないなと思いまして」 

篠田「……あれ?そういえばそうですね?」 

小林「なので、私からもいくつか質問させて貰ってもよろしいですか?」 

篠田「うん!もちろんだよ!」 

篠田「なんでもどしどし聞いてきて!私はずっと名探偵さんの仲間だよ!」 

小林「……ありがとうございます」 



258: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:05:35.19 ID:glmQMlbHO

→【被告人】 


小林「まず、どうして貴方がこの事件の被告人として警察側から告訴されたのか。心当たりはありますか?」 

篠田「ううん…私はちょっと分からないなぁ?」 

小林「…覚えていないのですか?」 

小林「貴方は、部屋でジュースを飲んでいる時に気を失ったそうですね?」 

篠田「あっ!そうそう。何故だかあのジュースを飲んだ瞬間、眠くなっちゃってー」 

小林「それで、部屋には貴方しかいなくて僕は自然と貴方の弁護人になりました」 

小林「…なんだか、僕が篠田さんを弁護するのが当然のような流れでしたね」 

篠田「へぇー、なんだか運命を感じますね!」 

小林「そう…かもしれません」 

小林「しかし、なんだか引っかかるんですよ。この事件を目撃してから、ずっと」 

小林「……ネロ、どんな感じだい?」 

ネロ「……悪いけど小林、これ僕のトイズじゃ役に立たないよ」 

小林「え?どういう事だ?」 

ネロ「人間は、感情を働かせる度に脳から電気信号が走る。僕はそれを感知して考えてる事が少しだけ分かる事は知ってるよね?」 

ネロ「多分…小林が感じてる違和感の原因は、これだと思う」 

小林「…………」 


ネロ「こいつからは、何も感じない」 


篠田「え?何の話ですか!?」 

小林「…いえ、なんでもありません」 

小林「それじゃぁ、質問を続けさせて頂きますね」 


259: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:06:01.78 ID:glmQMlbHO


→【真実】 



小林「まず、一番謎だと思う部分から」 

小林「貴方は、どうして御子柴さんの部屋でジュースを飲んだのですか?」 

篠田「えー?警察の人にも言われたけど、なんでそんな事聞くんですか?」 

篠田「だってあの時、部屋には御子柴ちゃんが居なかったから。暇だなーって思って冷蔵庫を開けてジュース飲んだんだー」 

篠田「あっ!でも勝手にって訳じゃないよ?御子柴ちゃんの部屋の冷蔵庫は私と兼用だから!」 

小林「…そうなのですか。しかし、そんな事はどうでも良いです」 

小林「部屋に御子柴さんが居なかった…それは本当ですか?」 

篠田「本当だよ!居たら早急に警察にも連絡するんだから!」 

小林「…なら、おかしいですね」 

篠田「?」 

小林「もし、貴方が冷蔵庫を開けたのなら。これに気づかない筈が無いんですよ」 



260: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:06:48.72 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル⑮冷蔵庫の血痕を突きつける 


小林「冷蔵庫から、血痕が拭き取られた跡が検出されていました」 

小林「おかしいですよね?事件現場は御子柴さんの部屋ではありません。ましてや冷蔵庫は御子柴さんの遺体から離れています」 

小林「仮に付着していたとは言え、普通は拭き取りますでしょうか?」 

小林「もし僕が偽装工作するなら、貴方が睡眠薬で眠った後にやりますが。冷蔵庫の血痕は拭き取りません」 

小林「そうすれば、貴方の疑いがより深くなりますからね」 

篠田「…………」 

篠田「…つまり、名探偵さんは私に罪をなすりつけたいんですか?」 

小林「いえ、そうではありません。仮の話です。真犯人の行動の仮定の話」 

小林「しかし、状況的にこの血痕をふき取ったのは貴方の可能性が高いんです」 

篠田「?」 

小林「どうなんですか?篠田さん。話してみてはくれませんか?」 

篠田「…………」 

篠田「そんな事言われてもぉ…無かったものは無かったですし…」 

ネロ「…………」 

小林「…そうですか。分かりました」 

小林「それでは、話を変えましょう」 

小林「事件当日、深夜二時に貴方は真田さんに頼んで音響室で自主練習をしていた。間違いありませんか?」 

篠田「あっはい!それは間違い無いですよ!ちゃんと許可も得ましたし」 

小林「…しかし、それではこの証拠品と矛盾してしまうんですよ」 



261: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:08:29.46 ID:glmQMlbHO



→証拠ファイル⑬隠しカメラの映像 を突きつける 



小林「この映像には、貴方の姿が映し出されています」 

小林「一時ポスター疑惑も持ち上がりましたが、そうでは無い事が裁判で判明してしまいました」 

篠田「…うーん?ここって…喫煙席ですよね?」 

小林「そうです。ここは喫煙席。事件現場もよく見えます」 

小林「篠田さん、貴方事件当日ここに居たんじゃないですか?」 

篠田「いやいやぁ!それは有り得ないですよ!だって私、煙草吸いませんし!」 

小林「この場合、吸うか吸わないかは証言になりません」 

小林「それに、貴方が喫煙室に居た事は目撃者が証言しています」 

篠田「…………」ウーン 

小林「…篠田さん。貴方本当に音響室に行ったのですか?」 

篠田「…………」 

篠田「…いやぁー…そっか。そこまでバレちゃうのかぁ」 

小林「!」 

篠田「実は、ちょっとだけ休憩しようとしたとき、真夜中の喫煙室が一番居心地良いんですよ!」 

篠田「だから、映ったのは休憩していた時なんです!…言わなくて本当にごめんなさい。名探偵さんが不利になるかと思って…」 

小林「…つまり、喫煙室には行ったのですね?」 

篠田「はい。それは認めちゃいます!」 

小林「……だとすれば、また矛盾が生まれてしまいます」 

篠田「えっ?またですか!?」 

小林「はい。貴方がこの現場に居たのなら…」 

小林「この音が聞こえている筈ですよね?」 




→シャーロックの悲鳴 

 頭蓋骨の砕ける音 

 怪盗ファンの足音 



262: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:09:17.79 ID:glmQMlbHO


小林「実はこの場には、被害者の他に二人の人物が居ました」 

小林「一人は事務所に泥棒を働こうとした怪盗ファンと、探偵の卵シャーロック・シェリンホードです」 

小林「その二人は、被害者の頭が砕かれる音を聞いているのです」 

篠田「ああ、それが御子柴ちゃんの?」 

小林「はい。車に轢き殺された被害者の音です」 

コーデリア「…………」 

篠田「うーん…聞こえたとは思うけど、特に気にしなかったかなー…窓を見ていなかったし」 

小林「それは、嘘ですね?」 

篠田「え?」 

小林「映像を見る限り、確かに窓を見ているようには見えなくもないですが、目撃者怪盗ファンの証言では貴方の顔はハッキリと見えていたそうです」 

小林「まるでステージに立つ、天使のような笑顔だと」 

篠田「…へぇ~。嬉しい事言ってくれるファンだね!」 

小林「しかし、それは同時に貴方が窓の外を見ていたという証拠にもなります」 

篠田「う~ん…でも、あまりよく見えなかったよ?」 

篠田「事務所の隣は木で覆われていて、隣がよく見えないんだもん」 

小林「……篠田さん」 

小林「このカメラから見たら、とてもそうとは思えません。ハッキリと隣の空き地も移されています」 

篠田「…………」 

篠田「それじゃぁ、プロデューサーも同じじゃないかな?」 

小林「……?」 

篠田「だって、プロデューサーは二階の窓から空き地が見えたんだから。それならもっと見える筈だよ?」 

小林「……残念ですが」 

小林「この証拠品を見る限り、それは有り得なさそうです」 




263: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:10:32.07 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル⑪空き地と事務所の間の木を突きつける 


小林「この木は、上の別れ枝から生える葉の群によって良く見えない事があります」 

小林「怪盗ファンも、わさわさの部分から見えない。とおっしゃっていましたしね」 

篠田「………」 

小林「つまり、真田さんが二階から見た。というのなら」 

小林「彼こそ隣の空き地を見る事は不可能だったのですよ」 

篠田「………………」 

篠田「…それじゃぁ、やっぱりプロデューサーさんは犯人じゃないんですね?」 

小林「…そうかもしれません」 

篠田「良かったぁ。それじゃぁ、やっぱり犯人はシャーロックさんじゃないですか」 

小林「……え?」 

篠田「だって、プロデューサーが犯人じゃないなら。犯人はあの時逃げたシャーロックさんじゃないんですか?」 

篠田「能力もサイコキネシス。トラックを動かすのに十分な能力ですよ!」 

小林「……認めるのですね?あなたが事件現場が見えたという事を」 

篠田「うん!…言ったら、名探偵さんの不利になるかと思って言わなかったんですけど」 

小林「どんな不利な事でも、隠すことは止めてください。…本当に自分がやっていないのならね」 

篠田「はい!分かりました!」 

小林「…ちなみに、シャーロックはどうして事件現場に向かったか想像はつきますか?」 

篠田「うーん、犯人なら御子柴ちゃんを殺そうとして来たんですよ!」 

小林「………わざわざ殺すのに、ここまで大掛かりな事をするでしょうか?それに…」 

小林「被害者も見ず知らずの人に殺されそうになったらさすがに抵抗する気がします」 

篠田「?」 

小林「…篠田さん、実は彼女はこの理由で現場に向かったのです」 



264: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:11:12.22 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル⑭天城茉莉音からのメールを突きつける 



篠田「茉莉音ちゃんのメールですか?」 

小林「はい。彼女と天城茉莉音さんは交流があり、呼ばれればすぐ来るでしょうね」 

篠田「へぇ、それじゃぁ茉莉音ちゃんが犯人って事なんですか?」 

小林「いえ、そういうわけではありません。それに…このメールは差出人が不明なんですよ」 

篠田「え?でもさっき茉莉音ちゃんのメールって…」 

ネロ「匿名サーバーを使ってたんだよ。送り主は」 

ネロ「だから多分、これは大きな組織が関わってる可能性だってあるわけ」 

篠田「………へぇー。ちょっと分かりませんが、そうなんですか」 

ネロ「……………」 

小林「また、その時に彼女はとても興味深い物を見ています」 

篠田「え!?それは一体なんなんですか?」 

小林「……篠田さん」 

小林「その前に一つ、被害者…御子柴さんのトイズを教えて貰えませんでしょうか?」 

篠田「? どうしてそんな事を聞くんですか?」 

小林「僕たちは、彼女のトイズを知らないまま調査を進めています。そのためにも、必要な事なのです」 

篠田「…うーん、私も親友だけど良くわからないかなぁ…」 

篠田「それに、女の子の秘密を探るのもあまりよくありませんよ」 

小林「……真田さんなら、御子柴さんのトイズを知っているんですよね?」 

篠田「……!」 

小林「一応、トイズのデータは所持している事でしょうし。これは後でも良いんですが…」 

篠田「…………むー。名探偵さんは意外とイジワルですね」 

小林「それじゃぁ…知っているのですか?御子柴さんのトイズ」 

篠田「うん。御子柴ちゃんは”顔だけを変える事ができる”トイズだよ。ちょっと不安定だけどね」 

小林「顔だけを変える……」 




藍川≪御子柴ちゃん?うーん…私もあんまり喋った事ないからなー、部屋から出てこないし顔も覚えてない…≫ 

洲水≪BRの中では一番暗い感じの子だったよね。話しかけても話を切ろうとしてくるみたいな≫ 

鬼瓦割≪ただの根暗だろ。なんであんな奴がアイドルやってんのか不思議なくらいだ。俺は顔も知らねぇしな≫ 

栗野原≪私が言うのもなんだけどさぁ……本当に見た目幽霊みたいな子だったんだよ~…殺しても既に死んでいるみたいな?顔がちょくちょく変わるみたいな?≫ 

アーグニャ≪………ミコシバさんって誰ですか?≫ 




小林(彼女たちの被害者の評価が散々なのは、このトイズが原因か) 

265: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:12:11.17 ID:glmQMlbHO

小林(…しかし、だとしたら何故トイズを隠すような生活をしているんだ?) 

篠田「それで、興味深い物ってなんですか?名探偵さん」 

小林「…彼女は、事件当時被害者が死ぬ瞬間を見ていました」 

小林「それは、僕が死ぬという光景だそうです」 

篠田「え?でも名探偵さんは生きてるじゃないですか?」 

小林「はい。なので彼女は”僕の顔に扮した被害者”の姿を見たんじゃいかと思われます」 

篠田「え?…という事は」 

篠田「御子柴ちゃんは、名探偵さんの顔になってわざわざ死んだって事にならない?」 

小林「はい。確かにそうなります」 

篠田「それじゃぁ、これは”自殺”とかじゃないのかな?」 

小林「…どうしてですか?」 

篠田「多分、御子柴ちゃん名探偵さんアンチだったんじゃないかなって思うんです。それで、わざわざ自作自演して――」 

姫百合「待った!」 

姫百合「だとしたら、顔を潰す意味が分かりませんよ!顔だけ潰されるなら…誰が死んだか分からないじゃないですか!」 

篠田「え~?じゃぁ、一体なんの為~?」 

小林「……篠田さん」 

小林「彼女は確かにわざわざ死んだ。というような物でありましたが、自殺とは考えにくいんです」 

篠田「?」 

小林「それは…この証拠品からでも明らかです」 



266: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:13:16.61 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル⑥壊れたカセットテープを突きつける 


小林「このテープには、被害者の最後の言葉が残されていました」 

小林「その内容は、まるで自分が死ぬ事を知っていて。死にたくない思いを残しているようでもありました」 

篠田「…………」 

小林「そして、このテープから被害者が抵抗をしなかった理由まで存在します」 

小林「被害者は、テープを切る前に大量の飲み物を飲んでいたようですね。おそらく、睡眠薬入りの入ったジュースを」 

篠田「…………」 

小林「しかし、そうなると誰が運んだのでしょうか?」 

小林「…つまり、誰かが御子柴さんに死ぬよう脅迫しトイズで車を動かした真犯人が居るのです!!」 

篠田「……あの、ちょっと待ってください」 

篠田「このテープの中身、本当に御子柴ちゃんの本心なんですか?」 

小林「?どういう事ですか?」 

篠田「だって、私たちはアイドルなんですよ?女優業だって珍しくありません」 

篠田「演技の練習をしていたテープの可能性だってあるじゃないですかぁ」 

小林「…そうかもしれませんね」 

小林「しかし、この内容が真実だと裏付ける証拠があります」 



267: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:13:45.73 ID:glmQMlbHO


→証拠ファイル⑤御子柴さんの写真を突きつける 



小林「この写真に、二人の女性が写っています。御子柴さんとその母親です」 

小林「そして、その母親の顔には大きく赤い×で顔が潰されています」 

篠田「…………」 

小林「御子柴さんは、誰かに脅されていたんじゃないですか?」 

小林「そして母親を人質に脅迫され、このようなテープを撮った」 

篠田「…………」 

小林「更に、このテープは誰かの手によってへし折られていました」 

小林「あのテープを撮り終えたのが御子柴さんが意識を失った後でしたら、へし折る事が出来たのは第三者です」 

小林「このように悪意を持ってへし折る事が出来た人物……それは」 




268: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:14:14.28 ID:glmQMlbHO


→篠田久留美(16)を突きつける 



小林「真田さんは、御子柴さんの部屋の鍵を持っていなかった。故にこのテープをへし折るどころか発見する事さえ難しい事でしょう」 

小林「事件当日、このテープをへし折る事が出来たのは、それ以前も部屋に入る事が出来た篠田さん…貴方しか居ないんですよ」 

篠田「…………」 

小林「…篠田さん」 

小林「検察側の言う通り、この事件で最も怪しいのは貴方しかいません」 

小林「顔の分からない御子柴さんとずっと一緒に居た貴方。僕からみても明らかにおかしい」 

小林「それでも、まだ議論すべき箇所があるので認めたくはありませんが…」 

篠田「…………」 

小林「篠田さん、どうか本当の事を喋って下さい」 

篠田「……………」 

篠田「……そうですね」 

篠田「もう、そろそろですし良い頃合ですか」 

小林「?」 

篠田「うん。まぁその通りだよ。私が一番怪しいかもしれませんね」 

篠田「だって、御子柴ちゃんを殺す計画を立てたのは私ですから」 

小林「!!」 

姫百合「なっ……!」 

コーデリア「なんですって…!?」 


269: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:15:40.99 ID:glmQMlbHO



→【真犯人】 



篠田「でも、直接殺したのは私じゃないんですよ。もう一人居たんです」 

篠田「私のもう一人のお友達というのでしょうか。いえお仲間さんと言うべきでしょうか」 

小林「その仲間は今どこに居るんですか!?」 

篠田「やだなぁーまだお仕事中ですよ。わざわざ言う筈無いじゃないですかーあはは」 

姫百合「仕事…!?」 

コーデリア「そっ…そもそも!どうして御子柴さんを殺したんですか!?」 

コーデリア「大切なお友達だったんでしょう!?」 

篠田「んー、ちょっと違いますね。計画に使う道具みたいなものでした」 

小林「……!!」 

篠田「御子柴ちゃんの家庭知ってます?私から見ても結構エグイんですよ」 

篠田「お父さんがギャンブル漬けで借金まみれになりまして。お母さんを日常的にDVしていたらしくて」 

篠田「お母さんが一人で働いていたみたいですけど、とうとう身体にガタが来ちゃいまして働けなくなったんですね」 

篠田「借金も返せない。もう借りれないもので御子柴ちゃん。実の父親にストレスのはけ口にされて純潔を実の父親に奪われまして――」 

コーデリア「もっ…もう止めて!止めてぇ!」バッ 

篠田「まぁ、そんなこんなで父親はヤーさんい捕まってバラバラにされて。借金だけ残されたお母さんと御子柴ちゃんは変態に売られてね」 

篠田「一時期、変態倶楽部に身を置いて働いてたんですよ。人間扱いされてなかったみたいですけど」 

篠田「それで私たちが彼女たちを計画の為に買いまして。借金もチャラにしてあげるからって言う事を聞かせる事にしたんです」 

ネロ「…………」ギリッ 

篠田「まぁそこからですね!私がプロデューサーに紹介して夢だったアイドルにしてあげたんですよ!数か月後には殺される事を約束してね」 

篠田「そのためにも友達を作らない事に念を押しましたし警告もしたんですけど…御子柴ちゃん。プロデューサーさんに惚れちゃって」 

篠田「最後の最後で悩んじゃって、寝れないからって睡眠薬まで差し入れしたのに最後にやっぱり死にたくないって言って……」 

篠田「仕方無いから、最終手段取らせて頂きました」 

小林「それで…あのテープを!!」 

篠田「あれは御子柴ちゃんが勝手にやったことですよ。まさか隠して録音していたなんて」 

篠田「私も部屋に入った時ビックリしちゃって…思わず折っちゃいました♪」 



270: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:16:21.81 ID:glmQMlbHO

ダンッ 

姫百合「どうして…どうしてそこまでして殺人事件を起こす必要があったんですか!!?」 

篠田「それは私にも分かりませんよー。だって、上からの命令でもあったんですから」 

小林「…!サイコパス……!!」 

篠田「うん?あー知ってたんですね!いやぁ、前回前々回も失敗に終わってたんで。忘れてるかと思いましたけど」 

篠田「おかげで、急いで殺人事件起こす必要があったんですよー。まぁ、私としても悲しかったんですよ?」 

篠田「御子柴ちゃん。私けっこう好きだったんですから」 

ネロ「何が……”好き”だ!!」ダンッ 

ネロ「その無感情でそんな言葉口にするな!」 

篠田「うーん。でもさすが名探偵さんですよね」 

篠田「私たちの計画に、ここまでメスを入れて真実を透明にしてしまうんですもの」 

小林「ああ、今まで違和感しかなかったからね…この事件」 

小林「そして、君がこの事件の殺人に関わっている以上、無罪判決は絶望的な物になった」 

小林「さすがの僕も、犯人の弁護は出来ても無罪判決は絶対にできない!」 

小林「君は、受けるべき判決を受けるんだ!」バンッ 

篠田「………それは、ちょっと困りましたね」 

コーデリア「何が困りましたね…よ!人を殺したくせに!!」 

篠田「一応、私たちの目的は最後まで小林オペラを裁判で勝たせること…なので」 

篠田「それが達成しなくなるのは、ちょっと厳しいです」 

小林「……何を、考えている?」 

篠田「でも、大丈夫ですよ!ちゃんと手はありますから!」 

姫百合「…どういう事ですか?」 


271: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:16:56.18 ID:glmQMlbHO

篠田「それを話す前に、二つ程質問良いですか?」 

篠田「今日、茉莉音ちゃんと美樹ちゃんに会いました?」 

ネロ「……?」 

小林「いや、これから会いに行くつもりだよ」 

篠田「そうなんですかー。それじゃぁもう一つ」 

篠田「今日、エルキュールさんが居ませんけど、何かあったんですか?」 

コーデリア「何かあったって…昨日の裁判で伸びちゃったから…」 

小林「……まさかっ!!」 

プルルルルルルルルルルルル   プルルルルルルルルルルルル 


ネロ「! 小林のPDAから…」 

小林「非通知……!」 


ピッ 

272: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:17:25.74 ID:glmQMlbHO

小林「もしもし……」 


???≪小林オペラさんですね?≫ 

小林「そうですが。貴方は?」 

???≪申訳ございませんが、その質問には答えられません≫ 

小林「……それじゃぁ」 

小林「天城茉莉音と法条美樹…エルキュール・バートンはどこだ?」 

ネロ「!?」 

コーデリア「!?」 

姫百合「!?」 

???≪…さすがは名探偵。もう私達の取引を知っておられる≫ 

小林「くっ…!それじゃぁ…やはり…!!」 

???≪はい。お三方の命と、篠田久留美の無罪判決。それらと交換条件で取引しましょう≫ 

???≪もし、仮にも無罪判決を勝ち取れませんでしたら……≫ 


バンッバンッバンッ!! 


小林「!!やっ…やめろぉ!人質には手を出すな!!」 

???≪はい。存じ上げております≫ 

???≪それと…警察などに報告せず、ご内密にお願いいたします≫ 

???≪それでは、明日の裁判…よろしくお願いいたしますね≫ 


ガチャンッ   プー…   プー…… 




273: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:18:10.98 ID:glmQMlbHO

小林「…………」 

ネロ「…………」 

コーデリア「…………」 

姫百合「…………」 

篠田「私の弁護、引き受けて貰えますよね?小林さん!」 

小林「…………」 

篠田「まぁ、受けない選択肢は無いかもしれません!」 

篠田「でも、だとすると真犯人は誰なんでしょう……プロデューサーの犯行が不可能だとしたら…」 

篠田「……やっぱり私は、シャーロックさんが犯人だと思います」 








コーデリア「この野郎ぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」 








ダンッ   ダンッ     ダンッッッッ 


≪面会室で規則違反が発生しました。被告人を収容します≫ 


ガラッ 

ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ 

コーデリア「このっ…!待ちなさい!!私が!!私がアンタを殺してやるわ!!私がぁあああ!!!」ダンッダンッダン 

小林「コーデリア!止めるんだ!!」ガシッ 

篠田「それじゃぁ名探偵さん!私の弁護!引き続きお願いいたしますね!!」ガララララララララララララ 

篠田「私!信じてますからぁーーー!!」ガラララララララララララ 



ララララ……… 



ガタァァァーン……… 




274: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:18:38.98 ID:glmQMlbHO

コーデリア「…うっ……うっ…うぅ……」ポロポロポロ 


コーデリア「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ………」ポロポロポロポロポロポロポロ…… 


小林「……………」 

ネロ「…どうするの?小林」 

ネロ「まさか今回の依頼人が…こんな奴だったなんて」 

小林「…………」 

小林(そうだ。この状況は…一体どうすれば良いんだ…?) 

小林(当然、篠田久留美を無罪判決にしてはいけない…しかし、そうなってはエルキュールと天城茉莉音さんと美樹さんが……死ぬ) 

小林(でも、篠田さんを無罪判決にするとしたら…共犯者扱いされているシャーロックが…今度は…!) 

小林「………とにかく、G4の所に行こう」 

ネロ「!」 

姫百合「でっ…でも、警察に話したら……何をされるか…」 

小林「向こうの目的は、篠田久留美の無罪判決だ。それが目的だとしたら、そう安易に三人を殺すことができない筈だ」 

小林「勿論、隠密に行動してもらう必要もあるが。この手が最善手だ…」 

姫百合「………」 

小林(…いや、何を弱気になってるんだ僕は!) 

小林(まだ希望が潰えたわけじゃない。まだ可能性がある筈だ!) 

小林(シャーロックかエルキュールか、二人のうち一人を選ばなくてはならない。そんな選択肢を避ける手が!) 



275: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:19:10.42 ID:glmQMlbHO

【川澄芸能事務所 某時刻】 



小林「神津!!」 

神津「…小林か」 

小衣「何?証拠品でも貰いに来たの?」 

咲「悪いけど、あんまり有効な証拠は見つからなかったよぉ~…。さすがに謎だらけな殺人は伊達じゃないね~」 

ネロ「今はそんな事気にしてる暇は無いんだよ!」 

次子「おっおいなんだよ、そんなに慌てて…」 

小林「…皆、聞いてくれ。僕は君たちに助けを求めたい」 

小衣「はぁ!?何で小衣達があんたらの助けにならなきゃいけないのよ!」 

姫百合「明智警部!これは深刻な話なのです!」 

神津「…良いだろう。言ってみろ小林」 

小衣「ええ!?ちょっとぉ!警視ぃ!」 

小林「ありがとう。神津…」 


276: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:19:49.78 ID:glmQMlbHO



小林(僕たちは、留置所で篠田久留美に聞いた事を全て話した) 




G4「「「「………っ!?」」」」 

平乃「それは…本当の事なんですか?」 

咲「……マジ?」 

神津「…小林、それは本当の事か?」 

小林「ああ。おそらくは間違いない」 

姫百合「先ほど、エルキュールさんの居る医務室に電話をかけさせて頂いたのですが…姿が確認されなかったそうです」 

小衣「うっ…嘘……」 

次子「…だったら、こんな所でチンタラやってらんねぇだろ!今すぐ横浜全警察に指令をかけて…」 

小林「それはダメだ!奴らに警察が関与している事がバレたら…三人の身が危ない!」 

咲「……否定できないよね。今までの事件からして、ヒョッとした拍子で殺されそうだし」 

平乃「……………っ」 

神津「……分かった。俺達だけで何とかしてみせる」 

小林「…すまない神津。恩に着る…!」 

神津「G4!今すぐ人質三人と誘拐犯の居場所を捜索だ!」 

神津「小衣は指揮!次子は周辺の捜査、平乃も次子の後に続け。咲にはAからDまでの探索装置の使用の許可を与える」 

G4「「「「了解!!」」」」 

神津「…悪いが小林。情報の提供は明日の裁判に持ち越しだ」 

小林「…ああ」 

神津「G4!捜査開始!」 


ダダダダダダダダダダダダダダダダダ…… 


小林「…………」 

ネロ「…僕たちはどうするの?」 

コーデリア「私たちも…エリーの捜索を!!」 

小林「…その前に一つ…やらなきゃいけない事がある」 



277: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:20:29.30 ID:glmQMlbHO



【横浜サイコパス専用留置施設 某時刻】 



ガタンッ! 

ガタンガタンガタンガタンガタンッ! 


ウィーン……パラパラパラ 



真田P「……………」 

小林「…こんにちは真田さん。先日はどうもすみませんでした」 

真田P「…!その声は…小林オペラさんですか?」 

真田P「いえ、その…私も警察に補導されるのは初めてではありませんから…この身なりですし」 

小林「………今回は、貴方への告訴を取り下げに来たのです」 

真田P「…!?一体…どういう事ですか?」 

小林「はい。全てをお話し致します」 




278: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:21:10.74 ID:glmQMlbHO


→【理由】 



小林(僕は、真田さんに篠田久留美に聞いた事を全て話した) 



真田P「…まっ…まさか…!そんな……ことが…!!」 

小林「申し訳ありませんが、事実です」 

ネロ「そうだよ!あの女は全部だましてたんだ僕たちの事も!アンタの事も」 

コーデリア「これは!見逃すことが出来ません!」 

小林「篠田久留美は、サイコパスの仲間だった。そして御子柴さんは、彼女に脅されていた」 

小林「それが、まごう事無き真実なのです」 

真田P「……………」 

真田P「……」 

真田P「…小林オペラさん」 

小林「はい、なんでしょうか?」 

真田P「もしそれが本当の事だとしたら、私の告訴は取り下げないで貰えますか?」 

小林「!?」 

コーデリア「……えっ?」 

279: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:22:21.13 ID:glmQMlbHO

小林「それは…どういうつもりですか?」 

真田P「今、BRの人気の盛況の中にあります。その中で、メンバーの一人が殺人を犯したとなると」 

真田P「事務所だけじゃない。そのメンバーにも大きな枷を背負う事となります」 

真田P「彼女たちはここまで来るのに本当に努力したのです。私もプロデューサーとしてその努力は絶対に報われてほしい」 

真田P「篠田さんの事は、先輩にもよく言っておきます。ですが、この時だけは…」 

真田P「私に、全ての罪を押し付けてください」 

小林「!?」 

ダンッ 

小林「そんな事…できる筈が無いじゃないですか!!」 

真田P「…私は、彼女たちが一番のアイドルになる為なら。命を張る覚悟だってあります」 

真田P「幸い、私のトイズは二つの事が可能です。車を動かすことも、人間を一人気絶させることも…触れずに行う事が出来ます」 

真田P「私一人だけの犯行なら、事件の立証は難しくない上にシャーロックさんも潔白になる筈です」 

小林「しかし…!篠田久留美はサイコパスで、御子柴華子さんも最後の証拠を…!」 

真田P「良いんです。私は、彼女たちの努力を無碍にしたくありません」 

真田P「私一人捕まれば全て丸く収まるのなら、喜んでこの身を牢獄に捧げます」 

小林「…………(何で…)」 

小林(何で僕は…この人を告訴してしまったんだ!!!)ダンッ‼‼‼ 


280: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:23:51.32 ID:glmQMlbHO

真田P「ですから…お願いです。私への告訴は取り下げないでください」 

真田P「きっと、私が告訴されているこの時が裁判の役に立つ筈です。それに…」 

真田P「私の告訴を取り下げれば、シャーロックさんやエルキュールさんの身が危ないのでしょう?」 

小林「………………っ!!!」 

小林(くそっ……くそっ!!!!!)ガンッ 

真田P「私なら大丈夫です。刑務所の中でも彼女たちの姿はテレビで見られます。それだけでも十分幸せです」 

真田P「ですから、あまり気を落とさないでください。どうか自分のやるべき事を…」 

小林「……………分かりました」 

小林「僕は、貴方の告訴は取り下げません」 

ネロ「!?」 

姫百合「こっ小林さん!?」 

小林「しかし、”今は”……です」 

真田P「………ありがとうございます。小林オペラさん」 



カンッカンッカンッカンッ 


≪面会時間の終了です。被告人は、この後取調室2へと移動します≫ 

ガコンッ 

ガコン  ガコン  ガコン   ガコン 


真田P「貴方の選択が、最高の結果をもたらすことを……」 



ララララ……… 



ガタァァァーン……… 


281: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:24:49.40 ID:glmQMlbHO

ネロ「………小林、本当に大丈夫なの?」 

姫百合「大丈夫…なんですか?」 

コーデリア「………教官」 

小林「……ああ」 

小林(……もし) 

小林(もし…彼が犯人として告訴されても…無罪判決を取れるだろうか…) 

小林(そんな事を…考えてしまった……) 

小林(……) 

小林(もし…明日の裁判が最悪な方向へと転んでしまったら…僕は選択しなければならない) 

小林(無罪判決を捏造し、シャーロックを冤罪にするか。有罪判決を勝ち取りエルキュールを見殺しにするか) 

小林(更にエルキュールの方には茉莉音さんと美樹さんも居る) 

小林(……そんな状況になった時、僕は…) 

小林(選んでしまうのだろうか?悪魔に魂を売って…彼を…真田さんを…?) 




282: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:25:30.08 ID:glmQMlbHO



小林(僕は、G4からの続報を待った) 

小林(とにかく待って、待ち続けた) 

小林(だけど、何一つ連絡が無いまま。いたずらに時間だけが過ぎていき……) 

小林(とうとう、最後の裁判の時がやってきた……) 

小林(12月23日…本来なら、アイドル達のクリスマスライブの有った日だ) 

小林(その代わりに待っていたのは……膨大な”責任”と) 

小林(”絶望” だった………) 




【続く】 

284: SSまとめマン 2016/06/27(月) 20:28:06.48 ID:glmQMlbHO
【証拠品の整理】 



証拠ファイル①真田Pの名刺 

【名前と連絡先と会社名が書かれている。何故か名前欄が小さい】 


証拠ファイル②レッスンの先生の名刺 

【名前と連絡先とスリーサイズと電話番号が書かれている。キスマークが大きく覆われている】 


証拠ファイル③凶器?の壷 

【中に被害者の血が溜まっていて、底に小さな穴が開けられていた】 



証拠ファイル④割れたグラスとジュース 

【篠田さんが飲んでいたと思われるジュース。中に睡眠薬が入っていた可能性が有り】 



証拠ファイル⑤御子柴さんの写真 

【写真には二人の人物が写っている。被害者と被害者の母親。母親の顔が赤い×印で潰されている】 



証拠ファイル⑥壊れたカセットテープ 

【誰かが真っ二つにした。中身の音声は、被害者の最後の音声が記録されている】 



証拠ファイル⑦御子柴華子の解剖記録 

【死亡推定時刻は12月20日午前2時前後。頭部を重量車のタイヤのような物で轢き潰されている以外に外傷は無い】 



証拠ファイル⑧凶器のトラック 

【事務所近くの空き地の上に放置されていた。血液は付着していたが、エンジンが動いた跡も指紋も無く、誰かが乗った痕跡が無い】 



証拠ファイル⑨篠田杏子のトイズ 

【”スローモー”視界に映った物の動きを遅く感じさせるトイズ】 



証拠ファイル⑩睡眠薬 

【被害者が常用していた。ジュースに溶かして飲んでいる】 


証拠ファイル⑪空き地と事務所の間の木 

【空き地からも事務所からも、この木が邪魔して見る事が出来ない】 


証拠ファイル⑫等身大アイドルポスター 

【クリスマスライブに出演するアイドル全員分の等身大ポスター。物販で販売する予定だった】 


証拠ファイル⑬隠しカメラの映像 

【事件当日、殺人の瞬間が記録されている。】 


証拠ファイル⑭天城茉莉音からのメール 

【シャーロックを事件現場に呼び出したメール。待ち合わせ時間は午前2時】 


証拠ファイル⑮冷蔵庫の血痕 

【冷蔵庫にも血痕が付着していた。拭き取られた跡がある】

296: SSまとめマン 2016/07/03(日) 18:59:46.56 ID:okmjwADoO
【横浜裁判所 第二控え室 12月23日 午前10時22分】 


小林「……」 

小林(…結局、昨日別れたきりG4達との連絡は無い) 

小林(いや、進展が無いと思った方が良いか。何かあれば連絡がある筈だからな…) 

小林(彼女たち、そして神津の腕は確かだ。絶対にエルキュール達を連れ戻してくれる……) 


ザザザザザザザザザザザザザザザザザ 

ビュォオオオオオッ    ゴオオオオオオオオオオ      バリバリバリバリバリバリバリバリ 



小林(………そう、思っていた) 




297: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:00:59.60 ID:okmjwADoO

小林(何で…なんでこんな時に台風が横浜に直撃するんだ!!)ダンッ 

小林(警察の少数捜査では、多くの警察犬も派遣すると神津は言っていた。だが…この雨の中では当然犬は使えない) 

小林(咲くんが使っているCPUの電波もこの状況だとかなり悪くなっている筈だ) 

小林(雨で視界が悪くなっているだろうし移動も困難……こんな状況では…) 

ガタッ 

小林(彼女たちを見つける事さえ困難だ……) 

白い髪の少女「それじゃぁ、どっちかを選ぶ決断はついたの?」 

小林「…………」 

白い髪の少女「選ばなくちゃいけないんでしょ?ピンクの子か、緑の子か」 

白い髪の少女「私、昨日後悔する事になるかもって言ったよ。彼女を弁護する事」 

小林「……君は…」 

小林「全部…知ってたのか…?」 

白い髪の少女「ううん。でも、変な人だって事は知ってたよ。だって」 

白い髪の少女「明らかに普通の人とは違うもの」 

小林「……………」 

白い髪の少女「でも、彼女は私の姿が見えるようにはならないと思うよ」 


298: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:01:30.48 ID:okmjwADoO

白い髪の少女「死んだ女の子の方は最後に見えたらしいけど」 

小林「……なぁ、ちょっと聞いていいかな?」 

白い髪の少女「ん?」 

小林「君は……誰なんだ?」 

白い髪の少女「……んー、少なくともサイコパスでは無いと思うよ」 

白い髪の少女「逆にサイコパスの人たちは私の所に来たがってるみたいだけど」 

小林「……君の名前は?」 

白い髪の少女「私?私の名前はね。ゾーイ・ヘ―――」 

ネロ「小林!」 

小林「!」 

姫百合「…さっきから、誰と喋っていたんですか?」 

小林「…………」 

小林(…やっぱり、もう居ない……) 

ネロ「それより、もう始まるよ。裁判」 

姫百合「…被告人が間違いなく犯人の、ね」 

コーデリア「勝てばシャーロックは殺人犯に――エルキュールは死―――」 

小林「コッコーデリア!?だっ…大丈夫なのかい?凄い隈と目が真っ赤……」 

コーデリア「大丈夫です……」 


299: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:01:59.38 ID:okmjwADoO

ダンッ 

コーデリア「私が大丈夫じゃなかったら…!また誰かが悪い目に…!!」 

小林「落ち着いて。とにかく落ち着くんだ」 

小林「今回の裁判は、確かに僕たちは特殊な状況にある。しかし、やる事は至ってシンプルだ」 

ネロ「?シンプルって…何をするのさ」 

小林「とにかく僕たちはここでシャーロックを助ける。エルキュールは今はG4達に任せるしか無いしね」 

コーデリア「…………」 

小林「僕たちが今するべき事は、この裁判で一秒でも多くの時間を稼ぐことだ。G4が誘拐犯を取り押さえるまで」 

小林「…今日僕たちは、証拠品とハッタリしか武器が無い。推理と真実は武器にならないと思った方が良い」 

ネロ「……」 

小林「…まぁ、弁護席に立つのは僕だけどね」 

姫百合「あの……小林さん」 

小林「うん、なんだい?」 

姫百合「その事なんですが…」 

姫百合「私を、弁護士助手として隣に置いてもらえませんか?」 

小林「…え?」 


300: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:03:06.86 ID:okmjwADoO

コーデリア「!だっ…だったら!私も教官の隣で共に戦わせてください!!」 

ネロ「僕だって小林と一緒に弁護させて貰うよ。自慢じゃないけど僕、嘘なら得意なんだ」 

小林「いっいや…しかし、君たちは弁護士免許を持っていない筈だから…その…」 

姫百合「弁護士の助手なら、免許が無くてもできない事は無い筈です」 

姫百合「現に、場所は不明ですが霊媒師の方が弁護士の助手をしていたという記録もありますから」 

小林(なっなんで霊媒師が…?弁護士と全く関係無い気が……) 

ネロ「あー、そういえばマジシャンが助手してた時もあったらしいね」 

コーデリア「検事とかダンボールで弁護士バッチを偽装した弁護士が弁護席に立った記録もあるのよね?」 

小林(この国の司法制度が不安に思えてきた…) 

ネロ「そういう事だから小林。僕たちも弁護席に立つから、いいね?」 

コーデリア「嫌と言われても!一緒に戦いますから!」 

姫百合「私も、シャーロックさんとエルキュールさんの為に!」 

小林「……………」 

小林「……」 

小林(今回、僕たちがするのは時間稼ぎだ) 

小林(真実を遠回しに意味のない尋問や嘘とハッタリで勝負する…それがどれほど危険な事かを分かってはなさそうだ…) 

小林(……) 

小林「…分かった。それじゃぁ、僕と一緒に戦ってくれるか?」 

姫百合「!」 

コーデリア「えっ…ええ!シャーロックとエルキュールの為ですもの!命に代えても戦ってみせます!」 

ネロ「相手の検事もろとも…ギッタンギッタンにしてやろうよ!」 

小林「いや…今回は検察側の告訴が正しいからギッタンギッタンにするのは…」 

姫百合「しかし、検察側はシャーロックを告訴してますよ」 

小林「……その誤解を解く事も、頭に入れておこうね」 


プルルルルルルルルルルルル   プルルルルルルルルルルルル 



ネロ「わっなっなに?」 

小林「…!!G4からだ!」 

三人「「「!!」」」 



301: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:03:39.22 ID:okmjwADoO


ピッ 

小林「もっ…もしもし!!」 

次子≪おう!電話の向こうに居るのは探偵の旦那か!?≫ザザザザザザザザザザザザザザザザザ 

小林「ああ、そうだ小林だ!何か分かったのか!?手がかりが!」 

次子≪…ああ、一応横浜市内のどこかに居る事は分かっているんだが、今はまだ小衣が分析中だ≫ザザザザザザザザザザザザザザザザザザ 

次子≪私が言いたいのはそうじゃなくて……≫ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ 

≪だぁぁかぁぁらぁあああ!!ガキは家に帰ってなさいって言ってのよぉおおお!!≫゙ザザザザザザザザザ 

≪やかましぃでぇええ!!ウチはなぁあああ!!師匠の為に証拠品んをぉおおおおっ!!あああああああ!!!≫ビュグォォオオオオオオオッ゙ザザザザザザザザザ 

≪あああああ!!関西の名探偵さんが風に乗ってどこか飛んでいきましたよ!?≫゙ザザザザザザザザザ 

≪……ちょっ…とうる……さ…いよ…ぉ~…電波悪く…て……全然…つなが……ない…しさ……ぁ…も……最…悪……≫  ブブブ  ブツッ  ブッ 

小林「………」 

姫百合「…………」 

ネロ「………」 

コーデリア「………」 

次子≪…というわけで、たった今関西の名探偵が風に乗って空飛んでる≫゙ザザザザザザザザザ 

ギャァァァァア……タスケテー……シショー……… 

次子≪あれ、あんた達と一緒に居る所見た事あるような気がするんだけど。何か心当たりとかある?≫゙ザザザザザザザザザ 

姫百合「ありません。調査の方を続けてください」 

次子≪おっしゃ!それは分かってるって!安心しなよ。絶対に三人共無事に連れて帰ってやるからな!!≫゙ザザザ  ブツンッ 

ネロ「…何をやってるんだあの露出魔は…!」 

小林「まだ…証拠品を集めてたんだね。なんでG4と一緒に居たのかは分からないけど」 



302: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:04:12.17 ID:okmjwADoO


「弁護人、間もなく裁判が始まります。入廷してください」 

ネロ「!…とうとう始まったよ。小林」 

コーデリア「……これで、全部が決まるんですよね…?」 

姫百合「とにかく、私たちも小林さんと一緒に法廷で戦います。良いですね?」 

小林「ああ…」 

小林(…そうだ、これで全部が決まる) 

小林(これが最後の裁判。…どんな最後を迎えるのか正直予想もつかないけど…) 

小林(…………篠田久留美) 

小林(僕が感じた違和感…それは本当にあの無感情からだったのか?いや違う。無感情とはもっと違う何か…) 

小林(間違いない。彼女はもっと”別の何かを隠している”) 

小林(あの時、僕たちに全ての真相を告げる必要は無かった筈だ。彼女には何のメリットも無い。あの状況ならどうとでも言い訳だってできたはずだ) 

小林(だけど…篠田久留美はそんな事せずに平然とした顔でペラペラと喋った) 

小林(……一体彼女は、篠田久留美は―――何を隠している?) 




303: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:04:48.31 ID:okmjwADoO




【横浜裁判所  第一法廷室】 



ザワザワ…ザワ…… 

カッ!! 


裁判長「これより!篠田久留美のサイコパス殺人の審議を再開します」 

裁判長「弁護側、検察側、準備はよろしいですかな?」 

北芝「検察側、準備完了しているわ」 

小林「弁護側、準備完了しています」 

姫百合「弁護士助手側。同じく」 

ネロ「弁護士助手側、同じく完了しているよ」 

コーデリア「弁護士助手!コーデリア・グラウカです!!」ビシッ 

裁判長「…………」 

北芝「………」 

裁判長「……何やら」 

裁判長「今日の弁護席は、いつもより賑やかですな」 

小林「…今回は、予想以上の難事件だという事で。助手をつけさせて頂きました」 

裁判長「え?…ちょっと多すぎでは?」 


304: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:05:21.13 ID:okmjwADoO

ネロ「異議あり!!」 

ネロ「人数と事件の真実は関係ないでしょ」 

裁判長「しかし…見る側にも弁護席が少し窮屈に見えますが」 

北芝「……好きにさせなさい」 

北芝「今回の事件、例え何人来ようが私に勝てる訳ないのだから」 

ダンッ 

北芝「せいぜい良い吠え面の練習でもしておくことね」 

ネロ「なっなんだとぉ!小林に一回でも勝った事ないくせに!ボッコボコにしてやる!」 

コーデリア「今日こそ割れ物の入っているダンボールで貴方をコテンパンにしてやるんだから!」 

姫百合「ちょっとネロさん!コーデリアさん!安い挑発に乗りすぎです!」 

北芝「……」ハンッ 

姫百合「ほら!予想通りの吠え面したから、北芝検事が嬉しそうに喜んでるじゃないですか!」 

小林(もう北芝検事は彼女たちを敵として見て無さそうだな…) 


305: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:06:07.21 ID:okmjwADoO

カンッ 

裁判長「…それでは、北芝検事。再び事件のあらましを」 

北芝「了解しました」 

北芝「事件は事務所の隣の空き地で発生。被告人は被害者の顔を車で轢き潰し壺に押し込んで移動させた」 

北芝「その時、この殺人事件の協力者が居ました。それはシャーロック・シェリンホード」 

北芝「彼女がトラックを動かし、被害者である御子柴華子を殺害。その後逃亡しています」 

北芝「これらは、神津く…玲警視正が提出した証拠品に全て記録されていますので、議論の余地は無いでしょう」 

裁判長「ふむぅ…確かに議論の余地は無さそうですな」 

裁判長「映像にも記録されていましたし。これはもう決定的です」 

裁判長「もうここで、判決を下しても―――」 

小林「異議!」 

姫百合「異議あり!!」 

ネロ「異議あり!!」 

コーデリア「異議あり!!」 

姫百合「まだ!明らかになっていない箇所があります!」 

ネロ「そうだよ!シャロは昨日黙秘権を使っただろ!?」 

北芝「…彼女は黙秘権を使った。つまりはそういう事よ」 

ダンッ 

コーデリア「いえ!もう彼女は黙秘権を使いません!全て赤裸々に答える筈です!」 

コーデリア「私たちは!シャーロック・シェリンホードに尋問を求めます!!」 

小林「………」 

北芝「………」 

裁判長「…助手なのに、弁護人よりも大きく主張しましたね」 

小林「ハハハ……。とにかく…」 

小林「確かに、シャーロックの黙秘権についても議論するべき所はあるかと思います。……しかし」 

ネロ「しかし?」 

小林「もう一つ、議論すべき重要な場所がある事をお忘れですか?」 

北芝「…………」 

小林「そうです。この証拠品の議論が、まだ終わっていないのです」 



306: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:06:58.11 ID:okmjwADoO


→証拠ファイル⑬隠しカメラの映像 


裁判長「それは…決定的な映像に見えますが」 

小林「議論すべき問題は、これが本当に”事件の起こった時の映像なのか”という事です」 

コーデリア「…どっどういう事なのですか?教官」 

小林「見ての通り、この映像の中には被告人とシャーロックの姿が映し出されています」 

小林「しかし、この映像にはもう一人が映っていませんよね?」 

北芝「………被害者ね」 

ダンッ 

小林「そうです。この映像には被害者が映っていない!つまり!」 

小林「この証拠品に移された映像が事件当時の物であるかは、まだ確定されていないのです!」 

北芝「異議あり!!」 

北芝「じゃぁ、それをどうやって説明するって言うの?」 

小林「………」 

北芝「仮にその映像に映ってるのが事件当時じゃないとして…どうやって証明するの?」 

北芝「それに、死亡推定時刻と合ってるのよ?映像の中の時刻は。そこはどう説明するの?」 

小林「……一度」 

小林「以前に提出された映像を、もう少し長い時間に切り取ってくれませんか?」 

北芝「…!」 

姫百合「…小林さん?」 

小林「…大丈夫だ。僕を信じて」 

北芝「………まぁいいわ」 

北芝「係官!この映像、もっと巻き戻しなさい!」 

北芝「そして、この弁護人に時間の無駄に対して説教してやるわ!」 



307: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:07:24.82 ID:okmjwADoO



【映像開始】 




①何も無し 


②何も無し 


③場所は不明。だが窓からは空き地の光景が映し出されている 


④窓の端には誰か分からない人影が立っている 


⑤凶器と思われる車のような物が浮いてるかのように動き、途中で止まる 


⑥人影は走って去ってゆく。 


⑦部屋の中に誰か人影が。窓の光でその姿が被告人篠田久留美だと判明する 


⑧急に被告人の姿が消え、怪盗ファンの姿が一瞬だけ映し出される 


⑨何も無し 


⑩何も無し 


⑪車のような物が再び動き出す。が、すぐに止まる 


⑫何も無し 


⑬何かが一瞬横切る 


⑭何も無し 



308: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:07:52.89 ID:okmjwADoO


裁判長「…………」 

北芝「…………」 

ネロ「……」ダラダラダラ 

コーデリア「……」ダラダラ 

姫百合「…………」 

小林「………」 

裁判長「…それで、弁護人」 

裁判長「何か、おかしなところは見つけられましたかな?」 

小林「………」 

小林「君たちは、どうだったかな?」 

ネロ「……ええと…車とか、途中動かなかった?」 

コーデリア「……あっ!虫みたいなものが一瞬通り過ぎたじゃない?」 

姫百合「……私も、二人の言う箇所には気づきました」 

小林「…そうか」 

小林「そう、これは重要なファクターだ」 

北芝「…で?弁護人。大事なものは見つかったかしら?」 

裁判長「見た所、変なところはほとんどありませんでしたが」 

ネロ&コーデリア「「…………」」ダラダラダラダラ 

小林「…………」 

小林「…それでは、お答えしましょう」 

小林「この映像に映っていた、不可解な部分とは――!」 




309: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:09:55.58 ID:okmjwADoO



→⑬何かが一瞬横切るを突きつける 





小林「…一瞬、窓に何か通り過ぎましたよね?」 

北芝「…通り過ぎたわね。で?」 

小林「この、通り過ぎた物を加工して見えるようにはなりませんか?」 

小林「もし、通り過ぎたコレが第三者の人物であった場合もしくは」 

小林「被害者もしくは被告人だったら…この映像は検察側の推察とは異なる事となります!」 

北芝「………」 

小林「さぁ!北芝検事。この映像の明度を上げた物を提出してください!」 

北芝「………貴方」 

北芝「今、とんでもなく追い詰められてるわよね?」 

小林「…………(うぅ…さすがに見抜かれるか…)」 

北芝「…まぁ、車が二回動いたことに突っ込まなかったのは褒めてあげるわ」 

ネロ「!そうだよ小林、どうしてそっちの方を指摘しなかったのさ!」 

小林「…ネロ、車が上に乗っている遺体を移動させるにはどうすれば良いと思う?」 

ネロ「そりゃぁ一度車を動かして……あっ」 

北芝「それは幼稚園児でも分かる事。もし指摘したら速攻叩き潰して閉廷を要求していたわ」 

小林(あっ…危なかった…!)ダラダラ 

ダンッ 

北芝「良いわ。要求を呑んであげる」 

北芝「そこのあなた!今すぐ映像の明度を上げなさい!」 

係官「了解!」 



310: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:10:36.19 ID:okmjwADoO



小林「…………」 

コーデリア「…………」 

北芝「…弁護人。満足かしら?」 

北芝「これが、貴方の求めていた答えよ」 

ネロ「………」 

姫百合「………」 

裁判長「こっ…これは…!」 

裁判長「……ただの、犬ですな。やけに大きい種類のようですが」 

北芝「事件当日、現場である事務所に居た貴方ならこの犬が何なのか分かるわよね?」 

小林「…は…はい……」 

北芝「この犬は、事務所でプロデューサーとアイドルが合意の上で飼っている大型犬。名前は”ジャッキー”というそうです」 

北芝「見ての通り、事務所の犬が散歩しているだけの映像に見えますよね?」 

裁判長「ええ。影でこそ人間が四つん這いで移動しているようにも見えない事は無いですが」 

裁判長「ハッキリ見えるとなると。どう見てもお犬さんですね」 

北芝「そういう事です」 

ダンッ 

北芝「つまり、先ほどの弁護人の異議は……」 

北芝「全部時間の無駄だったのよ!!」ドンッ 

小林「うっ……」 

小林「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ガガーン 



311: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:11:10.83 ID:okmjwADoO



ザワザワザワ…ザワ…… 

カンッ 


裁判長「…弁護人。何か弁明もしくは異議は?」 

裁判長「もし無ければ、もう判決に行かせて頂きますが」 

ネロ「どっどうすんの小林!このままじゃ負けちゃうよ!」 

姫百合「このままですと…シャーロックさんはおろか…エルキュールさんも…!」 

コーデリア「……っ!」 

小林「…うっ…うぅ……」 

小林(考えろ…考えるんだ…!今は真相の事は気にしなくていい!) 

小林(この裁判を長引かせる為の…!なんでも…何かでまかせでも!!) 

裁判長「…どうやら、もう無さそうですな」 

裁判長「それでは、被告人と共犯者の判決を――」 

小林「異議あり!!」 

ダンッ 

小林「まだです!まだ、議論すべき事があります!!」 

北芝「…あなたはさっきまでのやりとりを覚えていないというの?」 

北芝「議論すべき事?そんなものは……無いっ!!!」ダンッ 

北芝「さっさと諦めて帰って寝ろ!!」 

小林「いや、まだあります!!」 

小林「先ほど判明した事で、もう一つハッキリするべき事実を!!」 

カンッ 

裁判長「…そこまで言うのなら提示してもらいましょう」 

裁判長「先ほどの映像で、もう一つハッキリさせるべき事実とは?」 



→車の機種 

 ジャッキー君の散歩時間 

 篠田久留美の影 



312: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:15:54.21 ID:okmjwADoO


小林「…そもそも、どうして事務所の犬ジャッキー君はこの時間に空き地近くに居たのでしょうか?」 

北芝「散歩でしょ」 

裁判長「散歩でしょうなぁ」 

姫百合「散歩以外に何かあるんですか…?」 

ダンッ 

小林「そう、確かに散歩していた…それだけかもしれません」 

小林「しかし!問題なのは”時間”です!」 

小林「犬は、基本散歩する時間を朝と夜と覚えているものです。一匹で散歩する者ならなおさら」 

小林「もし、この散歩時間と犯行時刻にズレがあったら…」 

小林「検察側の立証にもズレがあった事になります!!」 

北芝「…………」 

裁判長「…………」 


「……………………」 


小林「……………(あれ?)」 

北芝「…貴方」 

北芝「犬の散歩時間にケチつけて、検察側の立証が覆されると…?」 


313: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:16:31.80 ID:okmjwADoO

ドダンッ 

北芝「どれだけ警察を馬鹿にしてるんだお前はっ!!!!!!!!!!!」 

小林「しっしかし!これもハッキリさせる必要が……」 

北芝「必要ない!!全っっ然必要無いわこの三流探偵!!裁判長!!今すぐ判決下してやりなさい!!」 

裁判長「……………」 

裁判長「……弁護人」 

小林「…はっ、はい……」 

裁判長「それは、本当にハッキリさせた方が良いのですか?」 

小林「………………」 

小林「…少しでも、疑問が少ないまま裁判が終えたらと…」 

裁判長「失礼。質問を間違えたようですな」 

裁判長「それは、本当に”必要な事”なのですか?」 

小林「…………………はい」 

裁判長「…分かりました。弁護側の異議を認めます」 

北芝「!?」 

小林「あっ…ありがとうございます!」 

北芝「このっ…!どれだけ無駄な時間を…!」 

コーデリア「黙りなさい!今の私たちにはその無駄な時間が必要なのよ!!」 

ネロ「そーだそーだ!」 

姫百合「やめてください!無意味な煽りは!」 

小林(うぅ…ごめん。北芝検事…) 

小林(これも神津と……彼女たちを救うためなんだ……) 

カンッ 

裁判長「それでは、一体誰を召喚するのですか?」 


314: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:17:01.25 ID:okmjwADoO

小林「…………」 

小林「一番ジャッキー君の世話をしていたのは誰でしょうか?」 

北芝「はぁん!?知らないわよそんなの!プロデューサー業してた奴らじゃないのっ!?」プンスカッ 

ネロ「確かに事務所で飼うなら四六時中居るのはプロデューサー業の人たちだよねぇ?」 

コーデリア「真田さん。犬の世話も一生懸命しそうですものね」 

小林「ああ、確かにそうなんだけど…」 

小林(あんなにアイドルを抱えて、犬の世話も両立できるのか?) 

裁判長「弁護人。早く答えてください」 

小林「…………」 

小林「…川澄プロデューサーに尋問させて頂きます」 

コーデリア「川澄プロデューサーって……茉莉音ちゃんの担当の…」 

カンッ 

裁判長「…分かりました」 

裁判長「係官!川澄綾子を証言台まで!」 



315: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:17:28.78 ID:okmjwADoO



プロデューサー「…………」 

北芝「証人、名前と職業を」 

プロデューサー「…ええと、名前は川澄綾子。プロデュース業のリーダーさせて貰ってるわ」 

プロデューサー「それで…どうして私がここに…?まさか、私も疑われてるの?」 

小林「いっいえ。貴方にはアリバイがありますから」 

プロデューサー「そっかぁ、良かったぁ」ホッ 

プロデューサー「…あれ?それじゃぁ、どうして私はここに呼ばれたんだ?」 

小林「はい。貴方が今回証言して貰うのは」 

小林「”ジャッキー君の世話”についてです」 

プロデューサー「……………」 

小林「…………」 

プロデューサー「……はい?」 


316: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:18:37.35 ID:okmjwADoO

プロデューサー「え?ちょっ…何?一体何の議論してるの?今。え?え?殺人だよね?ウチのアイドルの」 

北芝「…まぁ、そう考えるでしょうね」 

小林(…まぁ、そう考えるだろうなぁ…) 

裁判長「…あまり深い事は考えなくても大丈夫です」 

裁判長「それでは証言してください。愛犬ジャッキー君の世話の記録を」 

プロデューサー「良いけど……いいの…?」 



317: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:19:04.97 ID:okmjwADoO



【証言開始】 



①最初に子犬だったのを真田君が拾って来たんだよ。あの時は両手で抱えられるくらいの大きさだったのに… 


②まさか数ヶ月であんなに成長するなんて… 


③昼間はアイドル達が遊んであげてるよ。おやつをあげたり散歩させたり上に乗ったり 


④ごはんはドッグフードと缶詰と混ぜて出してるわね。 


⑤散歩は最近は勝手に一人で行くようになったわ。朝の7時と夕方の8時の二回だったかしら 


⑥他は寝てるとかだから…基本的に吠えないし大人しくて良い子だよ 



318: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:19:43.04 ID:okmjwADoO


小林「……………」 

裁判長「…なるほど。散歩は朝の7時と夕方の8時ですか」 

北芝「まぁ、犬として妥当の散歩回数よね」 

プロデューサー「と言っても、基本繋げてないから勝手に行くんだけどね。時間きっちり帰ってくるのよこれが」 

姫百合「確かに、利口そうな犬でしたものね」 

小林(無感情のようにも見えたけど…) 

裁判長「…それでは弁護人、尋問をお願いします」 



319: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:20:42.56 ID:okmjwADoO


【尋問開始】 




①最初に子犬だったのを真田君が拾って来たんだよ。あの時は両手で抱えられるくらいの大きさだったのに… 




小林「待ってください!」 

小林「…つまり、ジャッキー君は子犬の時から事務所に居るのですか?」 

プロデューサー「そうそう、最初は美樹も茉莉音もマネージャーも可愛い可愛い言いながら世話してたんだけど」 

プロデューサー「二週間くらいだったかな…?その時から机から顔を出せるくらいに大きくなって」 

プロデューサー「その成長速度に茉莉音が少し引いてたな。真田君は最後まで気づかなかったようだけど」 

小林「そっ…そうなのですか」 

プロデューサー「いや本当あれ何の種類なんだ?子犬の可愛い時期が一瞬で通り過ぎたような感覚だよ」 

北芝「ふっふん。あんな大きい犬なんてまだまだよ。所詮は犬よ!犬なのだわ!」 

小林「あの、北芝検事。一体何を…」 

北芝「はぁ!?アンタ私が犬に身長で負けた女とか思ってるんでしょ!?それも二週間の成長に負けたとか思ってるんでしょ!!」 

ネロ「だって実際小さいじゃん!シャロや小衣よりも小さいよアンタ!」 

コーデリア「椅子に座るのも一苦労じゃなくて!?」 

北芝「ムッギィィイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」 

小林(北芝検事…背伸びしても机の上、覗けそうにないもんな) 

小林「それで…ジャッキー君は今何歳なんですか?」 

プロデューサー「うーん…まぁ強いて言うと思っている以上に年は取ってないよ?でも…」 



320: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:21:15.57 ID:okmjwADoO


②まさか数ヶ月であんなに成長するなんて… 



小林「待ってください!」 

小林「数ヶ月で成長?という事は…まさか……?」 

プロデューサー「うん。多分一歳半くらいじゃないかな?いや、まだそこまで行ってないか」 

小林「……………」 

小林「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」 

姫百合「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」 

ネロ「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」 

コーデリア「ぇぇぇぇえええええええええええええ!!!!」 

裁判長「という事は……人間の年で数えてもまだ7歳にもなっていないのですか」 

プロデューサー「そういう事だね。なんだか真田君みたいだな!はっはっは!」 

北芝「7歳…7歳に負けたの…?私は……7歳に…」ブツブツブツブツ 

小林(おっと、北芝検事が病み始めたぞ。話題を変えた方がよさそうだな…) 

小林「…ジャッキー君との慣れ始めは分かりました。そろそろ世話の方に移ってもらえませんか?」 

プロデューサー「おっと、ちょっと脱線しちゃったかな?ごめんごめん」 

北芝「7歳…犬とはいえ7歳…いや犬に負け……ううん、犬の年齢は一歳半…人間の年では……7歳……」ブツブツブツ 

小林(まだ言ってる……) 



321: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:22:17.44 ID:okmjwADoO


③昼間はアイドル達が遊んであげてるよ。おやつをあげたり散歩させたり上に乗ったり 


小林「待ってください!」 

小林「アイドル達が遊んであげてたのですか?もう少し詳細を証言できますでしょうか?」 

プロデューサー「証言って言われても…そんな大した事じゃないよ?」 

プロデューサー「ボールで遊んだりとにかく撫でられたりモフられたり枕の代わりに……って、よく考えたら遊んでたのほぼアイドル達だな…」 

小林「紐で繋げていないと言いましたよね?それなら、どうやってアイドル達は散歩させていたのですか?」 

プロデューサー「今考えると、あれはジャッキーの散歩じゃなくてアイドルの日向ぼっこだな」 

小林「日向ぼっこ…?」 

プロデューサー「ジャッキーの上にのって寝転がり、そのまま外に出て馬に寝そべって乗って散歩。スタイルとしてはそんな感じだったかな」 

ネロ「どうしよう小林…それやってみたいよ!」 

姫百合「確かに…気持ちよさそうですね」 

小林(…ちょっと良いなと思ってしまった) 

プロデューサー「後お菓子は、基本何でも食べてたからなぁー。骨とかは5分で噛み砕いて無くなっちゃうんだけど」 

北芝「…アリゲーターか何か?」 

小林「あの、おやつの事に関しては言わなくても大丈夫です」 

プロデューサー「ああ、そうなの?それじゃぁ…」 



322: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:22:46.75 ID:okmjwADoO


④ごはんはドッグフードと缶詰と混ぜて出してるわね。 


小林「待ってください!」 

小林「あの…食事の事に関しても大丈夫ですから!」 

プロデューサー「ええー…でも、世話と言ったらエサは大切でしょう」 

小林「それは…そうですけど……」 

小林「……それじゃぁ、ごはんの時間は大体何時程でしょうか?」 

プロデューサー「ん?ええと、確か……散歩の後だから…」 

プロデューサー「散歩が終わった時間と、ほとんど同じだな」 

小林「………(来た、散歩の証言だ…)」 

小林(この証言だけは、とことん揺さぶらなければ…!) 

小林「…散歩の事について、詳しく証言をお願いします」 

プロデューサー「ん、分かった」 



323: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:23:51.47 ID:okmjwADoO


⑤散歩は最近は勝手に一人で行くようになったわ。朝の7時と夕方の8時の二回だったかしら 



小林「待ってください!」 

小林「…本当に、その二回だけですか?」 

プロデューサー「? まぁ、その時間帯以外の散歩は難しいからね。勝手に一匹で出歩くと言っても限度があるよ」 

小林「その…例えば、深夜に勝手に出歩いた。という事は?」 

プロデューサー「え?いやそんな事は無いと思うけど…深夜なんて、普通に寝てる時間じゃないの?」 

小林「しかし、事件当日の犯行時刻。ジャッキー君は殺人のあった空き地に居ます」 

小林「毎日、二回散歩している犬が寝ている時間を割いてまで勝手に歩き回るのは、おかしいと思いませんか?」 

プロデューサー「え?」 

プロデューサー「…あの、こういう時はどう答えれば良いのかな?」 

北芝「今弁護人が質問している内容は、悪魔の証明のようなものよ」 

北芝「まじめに答える必要は無いわ」 

プロデューサー「…うっ…ううん…確か…事件当日事務所に居たプロデューサーは真田くんだけだから…」 

プロデューサー「ちょっと聞いてみるわね。ねぇ、真田君?」 

真田P「………はい」 

ネロ「…どうするの小林?もしこれで有力な情報が手に入らなかったら」 

小林「………(うぅ…またお腹が痛くなってきた…)」 

プロデューサー「ジャッキーさぁ、深夜に外歩いてた?」 

真田P「…あっ、はい。私は帰って来た時間しか知りませんが」 

プロデューサー「ふぅん、それは何時くらい?」 

真田P「……………」 

真田P「帰って来たのは、深夜の2時半くらいです」 

真田P「そういえば、ジャッキーさんは何か咥えていたような気がします」 

小林「……え?」 

プロデューサー「咥えていた?それって一体…」 

ダンッ 

姫百合「そっそれは一体!何なのですか!?」 

コーデリア「真田さん!答えてください!」 

真田P「…落ち着いてください。言われなくても喋ります」 


324: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:25:02.44 ID:okmjwADoO

真田P「確かあれは…ピンク色のPDAだった気がします」 

小林「!」 

姫百合「ピンク色の……」 

コーデリア「PDA………」 

ネロ「………シャロのだ」 

ダンッ 

小林「シャーロックのPDAは野菜農園の中で見つかっています!」 

小林「もし!ジャッキー君が加えて持ってきたというのなら!誰があそこに――」 

真田P「多分それも、ジャッキーさんでしょうね」 

小林「えっ」 

真田P「そのまま、私に渡すこと無くジャッキーさんはPDAを咥えたまま外へと行きました」 

真田P「しかし、再び戻ってきた時にはPDAは既に咥えていませんでした」 

小林「…………つまり…それは…」 

プロデューサー「ジャッキーが宝物だと思って埋めちゃったんだ」 

ネロ「…………」 

コーデリア「…………」 

姫百合「おっ…思わぬ所からの伏線でしたね……まさか犬の仕業…だったとは…」 

北芝「………そう」 

北芝「それじゃぁ、検察側の主張は一切揺るがなかったってことね」 

コーデリア「どっどういう事なの?」 

北芝「犬がシャーロックのPDAを咥えて事務所に戻って来たという事」 

北芝「そして、戻って来たのは2時半。これが何を意味するか」 

小林「…………ぅぅ…」 

ダンダンッ 

北芝「シャーロックは事件当日、そして犯行時刻に間違いなく事件現場に居た」 

北芝「被害者を殺せたのはシャーロック・シェリンホードしか居ない!!」 

小林「異議!!」 

小林「しかし!ジャッキー君が帰って来たのは午後の二時半…!」 

小林「犯行時刻にズレがあった可能性は、十分にあります!!」 

北芝「異議あり!!」 

北芝「その可能性を示す証拠を出しなさいよ証拠!!」ダンダンッ 

北芝「そんな口先だけの水掛け論じゃ!裁判が一向に進まないのよっ!!!」ダンダンダンダンダン 

ネロ「どうするの小林!結局シャロのPDAが埋められてた理由が分かっただけじゃん!」 

小林「ウッ!そっ…それはそうなんだけど……」 


325: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:25:47.89 ID:okmjwADoO

裁判長「…どうやら」 

裁判長「シャーロック・シェリンホードを実行犯として認めても、特に問題無いようですね」 

小林「異議!!」 

小林「まっまだそのような事を認めては!軽率だと思います!」 

裁判長「…どこがでしょうか?」 

裁判長「ここまで証拠が揃っていれば、最早一目瞭然と思いますが」 

小林「しっしかし…!」 

北芝「…裁判長」 

北芝「この男は、よっぽど自分の教え子の罪を認めたくないと思われるわ」 

小林「………!」 

ダンッ 

コーデリア「そんな!シャロが殺したなんて絶対に…!」 

北芝「黙りなさい!!」ドンッ 

北芝「気づいてないの?審議が進めば進むほど、シャーロックの心証は悪くなっている事に」 

ネロ「……………ぐ…ぅぅ…」 

北芝「…それか、こうとも考えられるわね」 

北芝「”シャーロックは、篠田に脅されて御子柴を殺した”」 

小林「!」 

北芝「……まぁ、だから何だという話だけど」 

北芝「そんなものが証明されたからと言って、二人の罪が変わる訳でも無いし」 

姫百合「…………」 

プロデューサー「……んー、やっぱり警察はウチの篠田を疑ってるわけよね?」 

北芝「まぁね」 

小林「………」 

プロデューサー「…やっぱりさ、そういうのは私も納得は行かないんだけど。一昨日の裁判見たら特に」 

真田P「………」 

ネロ「…………」 

326: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:26:43.32 ID:okmjwADoO

プロデューサー「本当に、ウチのアイドルが人を殺したって言うのならさ」 

ドンッ 

プロデューサー「もうちょっと決定的な証拠品を出して貰えない!?」 

北芝「………分かったわ」 

北芝「まず、犯行時刻に記録された映像に被告人と共犯者シャーロックの姿が映っていたわ」 

小林「…………」 

プロデューサー「ほら、何やってるのよ名探偵小林オペラ!」 

プロデューサー「依頼人と教え子が疑われてるなら、異議を唱えるのが今の仕事でしょう!」 

小林(…それは……そうなんだけど……) 

北芝「その時、共犯者の様子が少しおかしい様子が記録されていたのよ」 

北芝「検察側は、その時トイズを用いた可能性を提示するわ」 

小林「異議!!」 

小林「弁護側は!検察側の可能性に異議を唱えます!」 

北芝「…ほう?一体、何をほざくつもりかしら?」 

北芝「この影は、車が動いて轢き殺した後に逃げるように去っているわ。ここで殺害したのは明らかよ」 

小林「…いえ、それは有り得ないんですよ」 

北芝「なんですって?」 

小林「北芝検事。映像の続きは見ましたよね?」 

小林「お忘れですか?あの時車は”二回”動いていました」 

北芝「………」 

小林「車が移動する二回目の時、シャーロックは空き地から去った後でした。つまり!」ダンッ 

小林「これはシャーロックが殺人をしていない事を示す決定的な証拠なのです!!」 

北芝「異議あり!!」 

北芝「貴方こそ、この映像を見て分かったと思うけど」 

北芝「安物の盗撮用カメラだからか、視野がとても狭いのよ」 

小林「………あっ」 

北芝「さすがに、気づいたみたいね。でも、遅すぎよこの阿呆が!」ダンッ 

ネロ「どっどういう事なのさ」 

コーデリア「教官に阿呆なんて!」 

北芝「…気づいてない馬鹿も居るみたいだから、教えてあげるわ」 

北芝「あれは、逃げているのではなくて、遺体から車を引き抜くために移動した際に死角に入ったって事をね!!」 

小林「うっ……!ぐっ………!!」 

姫百合「…小林さん」 

姫百合「この推測は…崩せそうにありませんね……」 


327: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:27:14.85 ID:okmjwADoO

北芝「そして、被告人篠田久留美は事件の全てを見ていた」 

北芝「もし無関係なら、その場で通報すれば良い筈なのにねぇ!!」ドンッ 

プロデューサー「ちょっちょっと小林オペラ君!なんとか反論して!」 

小林「………えっ!?僕ですか!?」 

プロデューサー「アンタ以外に誰が居るの!」 

コーデリア「きょ…教官…どうします?」 

北芝「現場を見ていたのに通報しなかった。そして部屋で睡眠薬を飲んでの犯行工作」 

北芝「これで篠田以外に怪しい奴が、どこに居ると」 

小林「異議!!」 

小林「それは…事件に動揺して通報しなかっただけだと弁護側は主張します!」 

北芝「異議あり!!」 

北芝「被害者の死亡時刻と第一発見者の通報は11時間半以上のラグがあるのよ!?」 

北芝「犯行時刻に篠田が現場に居て、目撃していたのは確実なのに11時間通報せずに放っておいて挙句の果てには睡眠薬を飲んで真昼間に眠ったぁ!?」 

北芝「そんな奴のどこが怪しくないと言うのよ!!」 

小林「異議!!」 

小林「お忘れですか?篠田さんのトイズは”スローモー”」 

小林「そう、篠田さんは頭の中がスローモーなのです!!クジラのように!」 

小林「北芝検事!貴方は」 

小林「クジラが怪しいとでも言うつもりですか!!!」 

北芝「…………」 

ネロ「…………」 

コーデリア「…………」 

姫百合「…………」 

裁判長「……………」 

プロデューサー「……………」 

小林「…………」 


328: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:28:25.42 ID:okmjwADoO

小林「………あの」 

北芝「喋るな」 

小林「はい」 

ネロ「小林……焦るのは分かるよ。分かるけどさぁ…」 

北芝「…とにかく」 

北芝「弁護人がスローモーの意味をはき違えている事は分かったわ」 

北芝「可愛そうな弁護人の為に、私が慈悲をかけて優しく簡単に説明してあげるわ」 

北芝「スローモーとはね。”自分以外の周りの時間が遅く感じる能力”なの。分かった?」 

小林「…はい」 

カンッ 

裁判長「それでは、もう異議は無いという事で…」 

小林(ううぅ…真犯人が依頼人…被告人だと分かっている裁判……) 

小林(こんなの……どう審議すれば良いんだ…) 

姫百合「こっ小林さん!どっどうするんですか!?」 

ネロ「…今の見たでしょヒメ。さっきの反論…小林は追い詰められてるんだよ…」 

小林(…せめて、もう一人…誰かもう一人が犯行現場を目撃していたら…) 

小林(………犯行現場を目撃……?) 

小林(…………) 

北芝「どうやら、弁護側も異議は無いそうね」 

北芝「だって、下着泥棒の怪盗は事件現場を目撃どころか気づいてもいない。真田のプロデューサーは貴方が告訴した」 

北芝「もう、事件の関係者からの証言は取れたでしょう?もう、十分だわ」 

小林「……いえ」 

小林「まだ、一人だけ残っています。現場に居て、かつ証言を取っていない………証人を」 

裁判長「…えっ!?それは…誰ですかな?」 

北芝「…また、適当な事を言うつもりじゃないでしょうね?」 

小林「違います、先ほどの証言で明らかになった。もう一人の目撃者が居るじゃないですか」 

北芝「……一体誰よ」 

北芝「この証言で明らかになった、もう一人の目撃者って!」 



329: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:28:52.13 ID:okmjwADoO


→ジャッキー君(1)を突きつける 


ダンッ 



小林「目撃者”ジャッキー君”に尋問させて頂きます!!」 




ネロ「!!??」 

コーデリア「!!!??」 

姫百合「!!????」 

プロデューサー「!!!!???」 

真田P「…………」 

裁判長「………あの、弁護人…正気ですか?」 

小林「ええ正気です!正気ですとも!」 

小林「さぁ!早く証人を連れてきてください!!」 

北芝「……最早、やけくそになってるわね」 

北芝「良いわ。係官!あのでかい犬を証言台まで連れてきなさい!!」 




330: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:29:28.91 ID:okmjwADoO



ジャッキー「………………」 

北芝「………証人、名前と職業……」 

北芝「…………」 

北芝「自分で言ってておかしい事に気づけるのって、哀しい事なのね」 

姫百合「どっどうするんですか?小林さん!」 

ネロ「どうするのさ小林!」 

コーデリア「どうするのですか!?教官!」 

小林「どっ…どうしよう……皆……」 

ネロ「…………」 

コーデリア「…………」 

姫百合「………とにかく、私たちのやるべき事は時間稼ぎです」 

姫百合「この無意味な尋問でも、神津警視正の役に立てれば…!」 

裁判長「……ちなみに」 

裁判長「この尋問で何の情報。そして無意味だと分かったその瞬間……」 

裁判長「速やかに判決に移動し、即閉廷させて頂きます!」 

姫百合「!!」 

小林「どっ…どうして……?」 

北芝「どうして?……当たり前でしょうがこの阿呆がぁあああ!!」ダンダンダンッ 

裁判長「よろしいですね?弁護人」 

小林「………(くっくそう…時間稼ぎになるかと思ったら……余計にピンチに……!)」 

カンッ 

裁判長「…それでは証人、証言をお願いいたします」 

ジャッキー「……………」 

裁判長「……しかし、本当に大人しいですなこのワンちゃんは」 

裁判長「このまま、何も喋らないのではないでしょうか」 

北芝「…少なくとも人語を喋る事は無いでしょうね」 



331: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:29:55.83 ID:okmjwADoO


【証言開始】 



① …………………… 


② …………バウ……… 



332: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:30:54.29 ID:okmjwADoO


北芝「………………」 

裁判長「………………」 

小林「………………」 

裁判長「……弁護人」 

裁判長「尋問、するのですよね?」 

北芝「…弁護人、今なら許してあげるわ」 

北芝「今すぐ謝ってこの茶番を終わらせて、この裁判を終わらせるというのなら。この無茶ぶりを許してあげる」 

北芝「でも、もしこのまま続行するというのなら……」 

北芝「貴方に法廷侮辱罪を施行させる!!!」ダンッ 

姫百合「…どっ…どうしましょう……小林さん……」ダラダラダラ 

小林「……………分かりました」 

北芝「ふん、どうやらそこまで阿呆じゃなかっ…」 

ダンッ 

小林「尋問を…やらせてください」 

北芝「なっ………!?」 

裁判長「……分かりました」 

裁判長「それでは、尋問をお願いします」 

北芝「………検事局に入ってから結構長いけど……」プルプルプル 

北芝「こんな裁判……初めてだわ……!」プルプルプル ピクピク 

裁判長「…奇遇ですね。私もです」 

小林(僕もです……) 



333: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:31:26.37 ID:okmjwADoO


【尋問開始】 


① …………………… 


小林「待ってください!」 

小林「証人…証言して貰えませんか?」 

小林「貴方が現場で見た、殺人現場を」 

北芝「異議あり!!」 

北芝「犬が喋ると思ってるんだぁ!?アンタの頭はファンタジーか!!」 

北芝「どうしても証言させたいのなら…バウリンガルでも持ってきなさい!それでもこの犬、私たちの言葉は理解できないでしょうけどね!!!!」 

小林「ウッ………!!」 

裁判長「……弁護人。分かってますね?」 

裁判長「有力な情報が出てこなった時点で、この裁判は閉廷させて頂きます」 

小林「…は……はい………」 

ネロ「…………」 

小林「…そっそうだネロは動物の言葉が分かるんだったよね?」 

小林「何か、分からないかな?」 

ネロ「…何かって言われても…まだ吠えてすらないよねジャッキー」 

小林「そ…そうだね………」 




334: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:31:58.94 ID:okmjwADoO


② …………バウ……… 


小林「待ってください!」 

小林「吠えた…吠えたぞネロ!何か…言ってないか?」 

ネロ「………………」ダラダラダラ… 

小林「…ネロ?」 

ネロ「だっ…駄目だぁ…駄目だよ小林ぃ………」 

ネロ「ジャッキー…あの事件の事何一つ理解してない……」 

小林「えっ」 

ネロ「そもそも…分かってないよ。あの事件の事…全く」 

ネロ「さっきの鳴き声で分かった。ジャッキー…拾われてから嫌という程みんなに撫でられたり遊ばれたりされていたからか」 

ネロ「無我の境地に達している……」 

小林「…そっそれって……」 

ネロ「………うん」 

ネロ「僕のトイズでも……有力な情報は得られないよ…」 

小林「……そっ」 

小林「そんなぁああああああ!!!」ガガーン 

裁判長「……弁護人」 

裁判長「…分かってますよね?」 

小林「まっ…待ってください!まだ!尋問は終わっていません!」 

裁判長「それでは、早く済ませてください」 

裁判長「証人もほとんど動かず置物みたいになっています」 

小林「うっ……ううううう……」 


335: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:32:33.42 ID:okmjwADoO



姫百合「…もう…駄目……なんでしょうか?」 

コーデリア「ヒメ!諦めちゃ駄目よ!教官なら…教官ならなんとかしてくれる筈!」 

ネロ「最早小林一人頼みってのも…結構絶望的なんだけどね……」 

小林「……………」 

小林(これは……もう賭けるしかない…!) 

小林(あらゆる証拠品を突きつけて…賭けるしか……) 

小林(もう……当たって砕けろだ!!) 



336: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:32:59.06 ID:okmjwADoO
19時40分に再開します

337: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:40:54.18 ID:okmjwADoO


→②に証拠ファイル⑥壊れたカセットテープを突きつける 


小林「異議!!」 

小林「…北芝検事。このカセットテープが何か分かりますか?」 

北芝「……被害者の最後の音声よね。それが今回の尋問に何か関係あるの?」 

裁判長「正直…全く関係性が見られませんが」 

小林「……そうでしょう」 

小林「ですが、これは再生してみると分かります」 

北芝「……は?」 

裁判長「弁護人、それは一体どういう事でしょう?」 

小林「この音声を聞いた時のジャッキー君の反応」 

小林「それが!事件当日の状況の手がかりになる筈です!」 

北芝「……何を、言ってるの?」 

カンッ 

裁判長「…正直、弁護人の伝えたいことが全く分かりませんが…」 

裁判長「良いでしょう。この証拠品を再生してください!」 

小林(頼む…頼むぞ…!何か…反応してくれ!) 

ジャッキー「………………」 

小林(反応してくれなかったら……この裁判は……!!) 

ジャッキー「……………………………」 



カチッ 

キュルルルルルルルルル……… 




338: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:41:27.78 ID:okmjwADoO


【テープの音声】 


御子柴≪…………≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪……あはっ≫ 

御子柴≪あは…あはははははは…あは……≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪お母さん……お母さん…私ね?ねぇ、お母さん?≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪お母さん?私を産んでくれてありがとう?ね?≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪そして……ごめん…ごめんねぇぇぇぇぇ……!!≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪私…駄目だよぉおぉお!!もう……駄目だぁぁあー……!!≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪だってこの写真…!もう……もうこの写真…!!………うわぁぁぁぁああああ!!!いやだぁああああああ!!!!!≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪ごめんなさいごめんなさいごめんなさい助けて助けて助けて助けて!!≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪ねぇお母さん!聞こえてる!?聞こえてるの!?ねぇ!!この音声!本当にお母さんに聞こえてるの?!届くの!?≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪やだぁあああ!やだ…私……まだ……やりたい事が…………≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪……プロデュ……真…田……さん……≫ 

ジャッキー「………………」 

御子柴≪…………………………………………≫ 



ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ 






ジャッキー「ワン!!ワン!ワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワンワン!!!!!!!!!!!!」 





339: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:42:08.91 ID:okmjwADoO


北芝「うっうわぁああ!?」 

裁判長「なっなんですか!?」 

ネロ「!」 

小林「こっこれは…!」 

ネロ「……小林…」 

ネロ「なんだか…凄く興奮してるよ。ジャッキー」 

小林「そっそれは、見て分かるけど」 

ネロ「違う…そうじゃないよ」 

ネロ「犬は、人間よりもずっと聴覚が発達してるんだよ?」 

小林「!」 

ダンッ 

小林「裁判長!!先ほどジャッキー君が反応した箇所!!」 

小林「その音量を上げてください!!」 

裁判長「わっ分かりまし……」 

ジャッキー「ワン!!ワンワンワンワンワンワンワンワン!!!!!!」 

裁判長「かっ係員!証人を退廷させてください!!」 





340: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:42:35.65 ID:okmjwADoO





【テープの音声】 


御子柴≪……プロデューサー……真…田……さん……スキ……デシタ…≫ 

御子柴≪…………………………………………≫ 



ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ  タスケテ  ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ 





341: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:43:02.87 ID:okmjwADoO



裁判長「こっ…これは…!」 

北芝「聞こえた…今何か聞こえたわよ!?」 


ザワザワ…ザワザワザワ……ザワ 

カンッ 


裁判長「静粛に!静粛に!」 

裁判長「弁護人!これは一体!?」 

小林「はい。被害者が飲み物を飲みほそうとしている音の中に紛れて、誰かの声が聞こえましたね」 

小林「それもハッキリ、「タスケテ」と」 

裁判長「しっしかし…これも被害者の声では?」 

小林「被害者は飲み物を口に含んで飲んでいました。そんな時にこんなハッキリと声が出ますかね?」 

姫百合「そっ…それじゃぁ…これは……一体…誰が?」 

コーデリア「なっ…なんなの…?これ……」 

カンッ 

裁判長「これより!20分間の休憩を挟みます」 

裁判長「それまでに、検察側は声の鑑定を」 

北芝「……了解したわ」 

裁判長「それでは、一時休廷!」 


カンッ!! 



342: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:43:30.87 ID:okmjwADoO
次は19時50分からです。しばらくお待ちください

343: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:51:40.73 ID:okmjwADoO

【横浜裁判所 第二控え室 12月23日 午前11時11分】 



姫百合「…………」 

小林「…………」 

ネロ「…僕も小林が弁護するのを見て長いわけじゃないけど…」 

ネロ「今回の事件程、ギリギリなものは無いよ…多分、今までの事件でもダントツで」 

コーデリア「でっでも!仕方ないじゃない!依頼人が犯人だって分かってる裁判なのに…」 

姫百合「そうです。むしろよく持ちこたえましたよここまで」 

小林「ほとんど奇跡が起きたようなものだけどね…」 

小林(この奇跡が…どこまで持つのか……) 



プルルルルルルルルルルルル   プルルルルルルルルルルルル 


小林「!G…G4からだ!」 

ネロ「!」 

コーデリア「!」 

姫百合「!」 



344: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:52:32.24 ID:okmjwADoO

ピッ 


小林「もっ…もしもし!」 

神津≪俺だ。そっちの状況はどうだ?≫   ザザザザザザザザザザザザザザ 

コーデリア「こっこっちの事よりも!今はそっちの事です!」 

ネロ「エリーと茉莉音と美樹は見つかったの!?」 

神津≪…いや、まだだ≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

次子≪つっても、この土砂降りの中じゃぁ…車の中でもよく見えねぇぞ≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

ネロ「なんだよ!思わせぶりな通信しといて!!」 

姫百合「…あの!何か手がかりが見つかったのですか!?」 

小衣≪………………≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

咲≪……正直、小衣はお手上げ状態≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

小衣≪…うるさい!お手上げじゃない!考えてるだけよ!!≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

小林「………その、すまない。神津」 

神津≪…その様子だと、そっちの方も散々らしいな≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

神津≪誘拐された三人のGPSはおそらく犯人の手によって破壊されている≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

神津≪だが、壊されるまでの形跡は情報として残っていた≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

小林「!」 

神津≪今、咲がその形跡を発見した。途中から三人全員が一つに集まり移動し、途中で途切れている事から運ばれている途中で壊されたと思われる≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

神津≪PDAが壊されるまでの時間。付近の監視カメラの映像の情報収集も行っている。このまま行けば時間の問題だ≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

小林「そっ…それなら!」 

咲≪でも…それが参ってんだよねぇ~≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

咲≪向こうも結構ヤリ手らしくて、カメラに映らない程度に移動しているみたいだし。ダウンロードもこの土砂降りの中、亀並に遅いし…もうイライラだよぉ≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

ネロ「それって……PDAが破壊された後がまだ分からないって事…?」 

小衣≪だから!それを小衣が考えてるのよ!この後の手を!!≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

咲≪このままだと、感づかれて逃げられる可能性も無いわけじゃないんだよねぇ~。…最悪、殺されてるかも≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

小林「!」 

姫百合「そっそんな…事…。なんとかならないんですか!?」 

小衣≪だぁーかぁーらぁー!それを小衣が考えてるのよー!!≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

平乃≪…今のところは、まだ絶望的です≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

ネロ「…………」ダンッ 

神津≪だが、こっちの事はあまり気にするな≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

コーデリア「なっ!?」 

神津≪こっちは俺達が何とかする。お前たちは裁判に集中しろ≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

神津≪今、篠田が有罪になって人質が殺されれば、俺達もどうにもできない≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

次子≪だから…頼む!もう少しだけ時間稼ぎしてくれ!≫     ザザザザザザザザザザザザザザ 

ネロ「…………」 

コーデリア「…………」 

小林「……ああ、分かったよ神津」 

神津≪…また、連絡する≫ 


ピッ 




345: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:53:15.44 ID:okmjwADoO


ネロ「……また、あの裁判に戻るの?時間を稼ぐことしかできない。あの裁判に…」 

小林「…………」 

コーデリア「でっでも…もうそれしか……」 

「ちょっと、小林オペラ」 

小林「………あっ」 

小林「北芝検事…」 

北芝「…アンタ」 

北芝「さっきの裁判の低落はなんだったのよ?」 

小林「…………」 

ネロ「…アンタには分からないだろうさ」 

コーデリア「こっちには…こっちには時間が必要なん……」 

北芝「人質の事考えてたの?」 

ネロ「!」 

コーデリア「!」 

姫百合「………!」 

小林「…知ってたんですか?」 

346: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:54:01.18 ID:okmjwADoO

北芝「スピーカーで通話してたら嫌でも聞こえるわよ。さっきの声、神津くんよね?」 

小林「はい。…神津とG4が…」 

北芝「……あっそ」 

北芝「なら、私はいつも通りで行かせてもらうわね」 

コーデリア「!」 

北芝「被告人が有罪と決まっている裁判なら、容赦しなければ決して負ける事も無いでしょうし」 

コーデリア「あっ…貴方…!こっこんな…状況で…!!」 

北芝「それに」 

北芝「神津くんが捜索してるなら大丈夫でしょ」 

小林「…!」 

北芝「いい?私は今回の事件、一切容赦しないわ」 

北芝「絶対に篠田久留美を有罪にしてみせる。貴方の大好きな真実も、それを求めてるでしょうからね」 

ネロ「…シャロはどうするつもり?」 

北芝「……どうでもいいわね」 

北芝「もし事件に関係しているのなら、そいつも有罪にしてやるだけよ」 

小林「…………」 

北芝「それじゃぁそろそろ鑑定も終わってる頃でしょうし、私は行くわ」 

北芝「せいぜい、負けた時の遠吠えの言葉でも考えておきなさい」スタスタスタ 

小林「…………」 

ネロ「なんだよアイツ!本っ当に感じ悪いなぁ!」 

コーデリア「今回の事件…例え検察側が正しかったとしても、あの検事に負けるのは悔しいです!」 

小林「……でも」 

小林「彼女も彼女なりに、気を使ってくれたんだと思うよ。僕たちに」 

コーデリア「……え?」 

姫百合「…………」 

「弁護人。そろそろ再開廷します」 

小林「はい」 

小林(大丈夫だ…向こうも事情が分かってくれている筈だ) 

小林(なら僕は、検察側の主張に異議を唱えて時間を稼ごう) 

小林(そして、隠されたもう一つの真実を突き止めるんだ!) 




347: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:54:38.71 ID:okmjwADoO



【横浜裁判所 第二控え室 12月23日 午前11時17分】 






ザワザワ…ザワ…… 

カッ!! 


裁判長「これより!篠田久留美のサイコパス殺人の審議を再開します」 

裁判長「北芝検事。声の鑑定の結果は出ましたか?」 

北芝「………………」 

小林「……………」 

北芝「…………ウソヨ…イヤ…ウソジャナイ…?」 

北芝「イヤ…タシカニイテモ…オカシクナイ……ジャァ…イッタイドウイウイミ…」 

小林(?北芝検事がおかしいぞ?) 

姫百合「……一体、どうしたんでしょうか」 

裁判長「…あの、北芝検事?」 

北芝「モウ…モウ…ワケガワカラナ…」 

カンッ 

裁判長「北芝検事!」 

北芝「ピィッ!」ビクッ 

裁判長「先ほどの、声の鑑定は済みましたか?」 

北芝「…………ええ。出たわ…」 

小林「!」 

ネロ「!」 

コーデリア「!」 

裁判長「…それでは、その声の主は一体誰だったのでしょう?」 

北芝「………この……声の主は……」 

北芝「………被告人”篠田久留美”……」 

小林「………えっ」 

小林「ぇぇぇええええええええええええ!!!?」 


348: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:55:23.51 ID:okmjwADoO


ザワザワ…ザワザワザワ……ザワ 

カンッ 


裁判長「静粛に!静粛に!」 

裁判長「北芝検事、それは本当の事なのですか?」 

北芝「ええ。確かにそれは間違いないわ」 

北芝「しかし!この声が記録されたという事は!被告人が被害者と一緒に居た事は明白!」ダンッ 

北芝「間違いなく!被告人は被害者が死ぬ直前に一緒に居たのよ!」 

小林「異議!!」 

小林「それじゃぁ!あの”タスケテ”という言葉は何だったのですか!?」 

小林「どうして今から死ぬ被害者の近くで被告人が助けを求めていたのですか!!」 

北芝「異議あり!!」 

北芝「それは大した問題ではない!!」 

北芝「被告人が被害者の死の直前まで一緒に居た。それが一番の大問題よ!!」 

小林「ぐぅっ…!!うっぐっ!!」 

北芝「更に言えば被害者が睡眠薬入りのジュースらしき物を飲む前に命乞いのような事を叫んでいる」 

北芝「もし被告人が無関係なら、その叫びに異常性を感じないわけが無い!!」 

小林「……………」 

小林(たっ……確かにそうだ……) 

小林(僕は…彼女の本性を知っている。……だから、判断が少し鈍っているのかもしれない) 

小林(それに、御子柴さんのトイズが僕の顔で轢き潰される所をシャーロックが見ている以上…被害者は…ん?) 

小林(顔を…変えるトイズ…?) 

小林(……………) 

小林(……あ?) 

小林(あ……ああああああああっ!!!?) 

小林(まっまさか……でも、これが真実なら……!!) 

小林(例え違っていたとしても…この状況から異議を唱え時間を稼げる筈!) 

小林(だけどそれは…おそらく誰一人として信じてくれないかもしれない) 

小林(でも、この異議を唱えなければ最悪のまま審議は終わってしまう…!) 

小林(……どうする…!?) 



→異議を唱える 

 異議を唱えない 



349: SSまとめマン 2016/07/03(日) 19:58:11.26 ID:okmjwADoO


小林「異議あり!!」ダンッ 

北芝「!」 

小林「…ここで、一つ別の可能性が生まれている事に気づきませんか?」 

北芝「……どういう意味?」 

小林「あの音声に録音された被告人の助けを求める声。そして被害者の絶叫」 

北芝「何が言いたいのよ」 

小林「……あの時、本当に死んだのは…被告人じゃないのですか?」 

北芝「…はぁ?何を言ってるのよ。死んだのは被害者よ?被害者の御子柴華子」 

小林「いいえ、本当は違ったのです」 

裁判長「…どういう事ですかな?」 

小林「…実はあの時、あの場で殺されたのは……」 


→御子柴華子 

 篠田久留美 

 シャーロック・シェリンホード 




350: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:00:29.04 ID:okmjwADoO




ダンッ 


小林「篠田久留美なのです!!」 

北芝「………はぁぁぁぁあああああああああああああ!!!!???」 

小林「そう!この事件…被害者と被告人が逆だったのです!!」 

裁判長「どっどういう事なのですか!?弁護人!」 

北芝「そうよ!そんな飛躍した論理出さないで証拠出しなさいよ証拠!!」 

小林「……検察側は被害者のトイズが何かお分かりですか?」 

北芝「んなの当然でしょ!被害者のトイズは顔だけを別人……に………!!」 

小林「はい、その通りです。この事件、被告人は被害者の顔に装っている可能性があります」 

北芝「………本当に馬鹿馬鹿しい仮設立てるわね貴方」 

北芝「だったら…あの死体は何だったのよ!!被害者のあの死体は!!」 

小林「……検察側は、あの死体を御子柴さんの部屋で見つけた。または事務所の人数を参考にして特定したそうですね?」 

小林「しかし、御子柴さんのトイズが判明している以上、それは証拠不十分となります!!何故なら―――」 



351: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:01:01.85 ID:okmjwADoO


→証拠ファイル⑦御子柴華子の解剖記録を突きつける 



小林「被害者は顔を潰されて、一目見ただけでは誰なのか分からないからです!!」 

北芝「うぐぅぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」ガガーンッ 

小林「それも、大型の車に潰されたそうですよね。原型も残らない筈です」 

北芝「…そんなの…関係無いわ…」 

北芝「篠田久留美の身元調査は完了していた!あれは間違いなく篠田久留美!事件の真犯人である被告人だったわ!!」 

小林「……それじゃぁ、勿論」 

小林「この調査も、確認済みなんでしょうね?」 



352: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:01:38.19 ID:okmjwADoO


→証拠ファイル⑨篠田杏子のトイズを突きつける 


北芝「そっ…それは…!」 

小林「…彼女のトイズは”スローモー”です。自分の回りが遅く感じるのだとか」 

小林「そのトイズの確認方法は、そのトイズを持ち合わせていなくても可能だったのでは?」 

小林「何か早業を見せつけてやれば、大方納得もするでしょうしね。他に確認方法も少ないでしょうし」 

北芝「くく…ぐっ!!」 


ダンッ 


小林「裁判長!ここで一つの大きな疑問点が現れました!」 

小林「この疑問を解決のために…被告人、篠田久留美の召喚を要求します!!」 

裁判長「…………」 

裁判長「北芝検事、異議は無いですか?」 

北芝「……………」 

北芝「…冷静に考えれば、別に検察側に不都合な事が無いわね」 

北芝「異議なし。連れてきなさい」 

裁判長「分かりました」 

裁判長「係官!今すぐ被告人を証言台まで!」 




353: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:02:15.15 ID:okmjwADoO



篠田「……………」 

北芝「…証人、名前と職業を」 

篠田「ええと、私の名前は篠田久留美!今はアイドルと被告人を兼業でしています!」 

小林「それは兼業とは呼びません…」 

北芝「…証人、まずは単刀直入に聞くわ」 

北芝「貴方は、被害者が死ぬ最後の音声を録音している時に傍に居たわね?」 

篠田「………?」 

ダンッ 

北芝「とぼけても無駄よ!このテープの中には記録されてるんだから!」 

北芝「か細くても、小さく呟く貴方の声がね!!」 

篠田「………ええと、最後の音声?何ですかそれ?」 

小林「…被告人。申し訳ありませんが…これは聞き逃すことが出来ません」 

小林「このカセットテープを一度お聞きください」 



354: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:02:41.95 ID:okmjwADoO




≪カセットテープ再生中≫ 





篠田「………………」 

裁判長「…ふむ、やはりいつ聞いてもハッキリ聞こえますな」 

北芝「小さな声ではあるけどね」 

篠田「…ああ~。なるほどなるほど」 

ネロ「!」 

姫百合「認めるのですか…?貴方がその場に居た事を」 

篠田「うん。これなら説明できると思うしね!」 

小林「…篠田さん。証言してください」 

小林「貴方はこの時、何故御子柴さんと一緒に居たのかを」 




355: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:03:07.21 ID:okmjwADoO



【証言開始】 


①これ、御子柴ちゃんが演技の練習の為に撮ってた音声だよー 


②私も、横で練習してたんだー。御子柴ちゃんと同じ題材で 


③邪魔にならないように、私は小さな声で撮ってたんだけどね 





356: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:03:37.61 ID:okmjwADoO



北芝「異議あり!!」 

北芝「貴方…ふざけてるの?そんな言い訳が通用すると思ってるのかしら!?」 

篠田「えー?でも、これが真実ですよーそれとも」 

篠田「私が嘘を言っている証拠があるんですか?」 

北芝「現に被害者は殺されているじゃない!!」ダンッ 

篠田「それじゃぁ、このテープがいつ録音されていたのかは?」 

北芝「うっ…!」 

篠田「私は覚えてますよ!確か……一か月程前だったかな!」 

裁判長「……なるほど、演技の練習ですか…」 

裁判長「最近は、アイドルの方も女優業をされる方も多いので、納得はできますね」 

裁判長「弁護人、どうですか?」 

小林「…………」 

小林「とりあえず、尋問をさせてください」 

裁判長「分かりました。」 




357: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:04:06.49 ID:okmjwADoO


【尋問開始】 


①これ、御子柴ちゃんが演技の練習の為に撮ってた音声だよー 


小林「待ってください!」 

小林「…一体、何の練習だったのでしょうか」 

篠田「ん?あー…確か悲劇の物語を私たちで作って、それで練習したみたいな!」 

篠田「いつかドラマのオファーが来た時に、私たちの演技力を見せつけてビックリさせてやろうねって!」 

裁判長「…まぁ、確かに演技にしては凄く迫真的でしたな」 

コーデリア「ええそうね。まるで本当にあったかのように………」ジロ 

篠田「?」 

小林「……という事は、本件の事件には関係の無い事なんですね?」 

篠田「うん!そりゃぁ勿論!」 

小林(………ん?) 



【このテープは事件とは関係無いを疑問点として覚えますか?】 


→はい 

 いいえ 



358: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:04:33.23 ID:okmjwADoO



→はいを選ぶ 

小林「……………」 

小林「分かりました。証言を続けてください」 

篠田「オッケー!任せてよ!」 




359: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:05:12.13 ID:okmjwADoO




②私も、横で練習してたんだー。御子柴ちゃんと同じ題材で 

小林「待ってください!」 

小林「同じ題材…つまり、殺される役をやっていたという事ですか?」 

篠田「そう!どうだった?殺されるーって感じだったでしょ?」 

篠田「それでも御子柴ちゃんは演技凄すぎだけどねー」 

小林「…ここまで大声を出して、近隣からの苦情は来なかったのですか?」 

篠田「来ない来ない!だって、これ撮ったのは音響室だよ?全然だって全然!」 

小林(一か月前にどんな状況だったのか分からないけど……) 

小林(………ん?) 




【絶叫して苦情も何も無かったという事を疑問点として覚えますか?】 



→はい 

 いいえ 




360: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:05:38.36 ID:okmjwADoO


→いいえを選ぶ 


小林「……………」 

小林「分かりました。証言を続けてください」 

篠田「了解!でも、こんな事件と関係ない事証言しても大丈夫なのかなー?」 





361: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:06:05.50 ID:okmjwADoO




③邪魔にならないように、私は小さな声で撮ってたんだけどね 



小林「待ってください!」 

小林「…性格と比べて、結構控えめですね」 

篠田「演技と本性とは関係ないよ!それは女優業の人を観察すれば一発で分かる事だよ!」 

小林「まっまぁ…それはそうですが」 

篠田「でも、私も磨けば演技力はつくけどねー」 

篠田「御子柴ちゃんも、あんなに大声出せるならいつも出せば良いのに」 

小林(一体、どこまでが本当の事なのだろうか…) 

小林(………ん?) 



【被害者の声が大きかったという疑問点を覚えますか?】 

→はい 

 いいえ 



362: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:06:31.74 ID:okmjwADoO


→いいえを選ぶ 


小林「……………」 

小林「…はい。ありがとうございました」 

篠田「まぁ、こんなものかなー。でも、憧れるなー女優業!」 

北芝「…………ふん」 




363: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:06:57.11 ID:okmjwADoO



姫百合「一体、どこまでが嘘でどこまでが本当なのでしょうか」 

小林「…いや、恐らく全部信用できないだろう」 

姫百合「!」 

ネロ「だったら、突きつけ放題じゃないか!小林!」 

小林「いや、こういう証言だからこそ慎重に突きつけなくちゃいけない」 

小林(まずは揺さぶって、疑問点を覚えるか覚えないかを選んでから) 

小林(最も疑問の強い証言を突きつけよう) 





365: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:15:50.20 ID:okmjwADoO



→①に証拠ファイル⑥壊れたカセットテープを突きつける 


小林「異議!!!」 


小林「……篠田さん、貴方言いましたね?このテープは事件とは関係ないと」 

篠田「うん!それは当然の事じゃないですか。だって、演技の練習を録音しただけですもん!」 

小林「…だとすれば、一つおかしな点があります」 

小林「どうして犯人は、このテープをへし折ったのでしょうか?」 

北芝「!」 

小林「事件と直接関係ないのなら、テープをへし折る意味が分かりません」 

小林「もし本当に、これが演技の練習だったのなら!」ビシッ 

篠田「………」 

篠田「…んー、多分恥ずかしくなっちゃったんじゃないかな?」 

小林「はっ…恥ずかしい…?」 

篠田「うん。御子柴ちゃんは恥ずかしがりだから、自分の声を聴いたときに耐え切れなくてへし折ったかもしれないよ」 

篠田「いやむしろ、そっちの方が有り得るかも!」 

小林「うっ……!」 

北芝「……確かにへし折られたテープには指紋はついていなかったわね。指の跡は出たけど」 

北芝「でも、例え強くへし折ったとして一か月も前の指跡が粉で検出されるかしら?」 

篠田「いやいや、録音したのが一か月前なだけで、へし折ったのはいつかまでは分かんないじゃないですか」 

北芝「………くっ」 

篠田「もしかしたら、つい最近なのかもしれないでしょ?」 

裁判長「なるほど、確かに筋が通っています」 

小林(うっ…裁判長の篠田久留美に対する心証が良くなっていく…) 



366: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:16:21.45 ID:okmjwADoO


カンッ 


裁判長「……どうやら」 

裁判長「弁護側の主張は、もうここで崩れたみたいですね」 

小林「!」 

裁判長「もし、このテープが事件当日の物と関係無いのだとしたら。被害者と被告人が入れ替わっていた事など」 

裁判長「とても考えられません」 

篠田「?それってどういう事なんですか?」 

小林「………………」 

北芝「……そこの弁護士は、貴方を御子柴が変装していると考えているのよ」 

篠田「……!」 

小林「…?」 

篠田「………」 

篠田「あっ!ごめんなさい。あまりにも突拍子すぎて…ちょっとビックリしちゃいました!」 

篠田「でも、凄い発想力ですよね!推理作家になったら本も売れそうですよ!」 

小林(今…篠田久留美の様子がおかしかったような…) 

北芝「…まぁ、例え被告人が被害者と入れ替わっていたとしても何も変わらないけどね」 

小林「…………」 

北芝「この事件の真犯人は、今そこに立っている」 

ダンッ 

北芝「被告人、篠田久留美!検察側の主張は決して崩れない!!」 


367: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:16:57.57 ID:okmjwADoO



「待った!!!!」 





小林「!?」 

北芝「!?」 

ネロ「!?」 

コーデリア「!?」 

姫百合「!?」 


368: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:18:08.21 ID:okmjwADoO

裁判長「………なっなんですか!?今の声は!」 

小林「……あれ?」 

小林「声のした方向には…誰も居ないぞ?」 

≪あの!待って!待ってください!お願いします!≫ 

北芝「!証拠品の中から声が聞こえるわ」 

小林「……えっ!?」 

姫百合「なっなんですかこれ!?見覚えがありませんが…!」 

係官「あっ!あの、これは……先ほど法廷の前に設置されていて…」 

係官「得体のしれないものなので、とりあえず保留にしておいたものなのですが…」 

≪すみません!お願いします!私の話を聞いてください!≫ 

小林「いっ一体…何なのですか?あなたは………!?」 

≪……私は」≫ 

≪御子柴さんを殺すのを手伝った…共犯者です≫ 

ネロ「………」 

コーデリア「………」 

姫百合「…………」 

小林「………は?」 

北芝「は?」 

≪…あの、いきなりで信じてくれないかもしれませんが…私…脅されていて…≫ 

≪今も…姿を隠さないといけないので出てこれませんが…本当なんです!本当に…殺すのを手伝わされて……あの大型車を…!!≫ 



369: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:19:22.55 ID:okmjwADoO


ザワザワ…ザワ…… 

「オイ…ナンナンダヨコレ…?」   「オドサレタ?……ジケンノキョウハンシャ…?」 

カンッ 

裁判長「おっ落ち着いてください!静粛に!」 

小林「つまりそれは…自供するという事ですか?」 

≪はっ…はい!そうです!だって……だって…!≫ 

ダンッ 

北芝「…弁護人、そのうるさい小包の電源を切りなさい」 

小林「えっ」 

北芝「このタイミングで、わざわざ通信してくるなんて。どう考えてもおかしいわ」 

北芝「信じるに値しない。こんな無駄な証言、する必要がない」 

小林「…………」 

姫百合「しっしかし…」 

北芝「しかしじゃない!これはどう考えても罠でしょうが!早く切りなさいよ!」 

≪そっそんな…!罠なんかじゃありません!≫ 

≪話を聞いてくれないと…せっかく集めたこの三つの証拠品が…無駄になっちゃうじゃないですか…!≫ 

北芝「三つの証拠品?ですって?」 

小林「三つ……?」 

≪はい…このまま話を聞いてくれないとなると…うう…私は……今すぐにでも…≫ 

≪この証拠品を…壊さなくちゃいけないんですぅぅ…≫カチャリッ  カチャッ 

小林「っ!!!!!!!!」 

姫百合「!!!」 


ダンッ!! 

小林「さっ裁判長!話を!この通信機からの話を聞きましょう!!」 

姫百合「そっそうです!この事件には証拠品が少ないのは事実ですから!!」 

ネロ「どっどうしたのさ二人とも!いきなり切羽詰まったように張り出して!」 


370: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:20:19.53 ID:okmjwADoO

コーデリア「そうよ!こんなの…罠に決まってるわ!」 

小林「……さっきの”三つの証拠品”って所で気づいたんだ…」 

ネロ「三つの証拠品?そんなの、信用できる訳…」 

コーデリア「…まっ…まさかっ!?」 

姫百合「はい。その証拠品は間違いなく……」 

姫百合「人質の…”三人”です」 

ネロ「!!!」 

コーデリア「!!!」 

裁判長「………弁護側は、そう申していますが。よろしいですか?北芝検事」 

北芝「………もう、勝手にしなさいよ」 

北芝「意味のない証言だった場合、切り捨てるつもりだから」 

≪…はい。ありがとうございます……≫ 

小林(…うぅ……すまない…北芝検事…) 

北芝「それで?まず単刀直入に聞くわ」 

北芝「貴方を脅していた真犯人。その名前を申しなさい」 

≪はい…。忘れもしません。有名人ですもの≫ 

≪私を…脅して…御子柴さんを殺した……あの人の名前は………≫ 

≪…………≫ 



≪……シャーロック・シェリンホードです≫ 


371: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:21:23.53 ID:okmjwADoO

ネロ「………えっ」 

コーデリア「ぇぇぇぇえええええええええええええええええええええええええ!!!!??????????」 


ザワザワザワ…ザワ……ザワ…… 


カンッ 


裁判長「静粛に!静粛に!」 

小林「…………」 

小林(やはり…そう来たか…) 

バンッ 

北芝「証人!貴方……それは信じられる証言なんでしょうね?」 

≪はい…間違いありません≫ 

北芝「馬鹿馬鹿しい!」 

北芝「検察側はシャーロックが共犯者だと主張しているけど…それでも証拠は弱いばかり」 

北芝「ましてやそいつが主犯だという証拠は、絶対にない!!」 

≪でも…でも…!≫ 

≪…お願いです。証言させてください≫ 

姫百合「…どっどうするんですか?小林さん」 

小林「……………」 

小林(…目の前のスピーカーは、間違いなく偽りの真実を語るだろう) 

小林(審議に良くない事は承知している。だけど…!)ピッ 

プルルル…プルッ 

次子≪おっす!そっちで何かあったのか?≫ 

小林「……証言台に、誘拐犯と思わしき通信機が証言します」 

次子≪…!≫ 

咲≪それ…マジ?≫ 

小衣≪小林!絶対に切るんじゃないわよ!こっちにも聞こえるようにしなさい!≫ 

小林「はい。分かっています」 

小林(奴の居場所の手がかりが見つかるかもしれない!) 

小林(とにかく揺さぶって、怪しい所を突きつけて…奴の居場所の手がかりを見つけるんだ!) 



372: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:21:52.17 ID:okmjwADoO




【証言開始】 



①あの時私は、謎の団体に誘拐されて小屋に監禁されました 


②その時、シャーロック・シェリンホードが現れ仲間を引き連れてこういったのです 


③「御子柴華子を殺せ」って… 


④その後の事は…分かりません。目隠しをされて事件現場である空き地に連れられたのですから… 


⑤篠田久留美さん?すみません。その人の事は分かりません… 


⑥今は…どこかに身を潜めています。場所を言う訳にはいきません 





373: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:22:29.63 ID:okmjwADoO



北芝「…………」 

裁判長「……………」 

小林「……(なっ…なんなんだ?この証言は…)」 

裁判長「…なるほど。という事はつまり」 

裁判長「シャーロック・シェリンホードが謎の団体の一員だったと、そういう訳ですな?」 

≪はい……≫ 

裁判長「それで、被告人である篠田久留美さんの事は知らない。と?」 

≪……はい。まさか、あいつらがそんな事までやっていたなんて…≫ 

コーデリア「…よっよくもこんな嘘八百な証言を…!」 

小林「矛盾を暴きたい気持ちは分かるよコーデリア。でも、今は…」 

小林「奴の証言から居場所の情報を引き出さないと…」 

裁判長「それでは弁護人。尋問をお願いします」 



374: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:23:39.96 ID:okmjwADoO


【尋問開始】 


①あの時私は、謎の団体に誘拐されて小屋に監禁されました 



小林「待ってください!」 

小林「それは…本当の事なんですか!?」 

≪はい…本当の事です≫ 

小林「その事を証明する証拠などはございますか?」 

≪……ごめんなさい。今は姿を現すわけにはいかないので…≫ 

≪証拠品は…三つあるんですけど……≫ 

北芝「その実在する。という事を証明することは?」 

≪…はい。分かりました。ちょっとやってみます≫ 

≪少し…あらっぽいかもしれないけど…≫  カチャリッ 

バンッ!! 

小林「!!!!!?」 

≪―――ッ!!――――ッ!!≫ドンドンドン 

裁判長「なっ…何やら向こうで暴れているような…」 

小林「わっ分かりました!!分かりましたから!もう十分です!」 

小林「証言を続けて下さい!!」 

≪信じてくれて嬉しいです。それでは…証言させて貰いますね≫ 



375: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:24:13.05 ID:okmjwADoO


②その時、シャーロック・シェリンホードが現れ仲間を引き連れてこういったのです 


小林「待ってください!」 

小林「…それは本当に、シャーロックだったのですか?」 

≪はい。間違いありません≫ 

小林(…シャーロックを犯人に仕立て上げるつもりなら、そう主張するだろうな) 

コーデリア「そんなの信じられるわけ無いじゃないのよ!!」 ダンッ! 

姫百合「コーデリアさん!今は落ち着いてください!」 

ネロ「そうだよ!今機械に怒っても仕方無いよ!」 

小林「……ちなみに、何を言っていたのですか?」 

≪…あれは忘れもしません。最初聞いた時は、聞き間違いかと思いました≫ 




376: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:25:35.24 ID:okmjwADoO


③「御子柴華子を殺せ」って… 


小林「待ってください!」 

小林「…どうして、御子柴華子を殺せとシャーロックが命じたのでしょうか?被害者とシャーロックには接点がありません」 

≪……分かりません。でも、一つだけ思い当たる事が…≫ 

北芝「…思い当たる事?」 

≪はい。その団体には御子柴さんも所属していた可能性が…あるのかもしれません≫ 

≪それか、借金をしていたとも聞きました。…私が運ばれた車の中で≫ 

小林「それで…団体に入っていたシャーロックが御子柴を殺すように命じたと?」 

≪……そうとしか、考えられないかと思います≫ 

裁判長「ふむぅ…」 

裁判長「確かに、シャーロック・シェリンホードがそのおかしな団体に所属していたとなれば動機はありそうですな」 

小林「異議!!」 

小林「しかし!シャーロックが団体に所属していたという証拠はありません!!」 

≪…でも、私は見たんです!≫ 

≪御子柴を殺すように命じた、あの冷たい目は…今でも忘れられません…!≫ 

ネロ「…もしさぁ、今証言台に居るのが通信機とかじゃなくて実体だったら」 

ネロ「思いっきり一発ぶん殴ってるよ……」 

小林「…気持ちは分かるけど、今は落ち着いてくれ」 



377: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:26:34.09 ID:okmjwADoO



④その後の事は…分かりません。目隠しをされて事件現場である空き地に連れられたのですから… 


小林「待ってください!」 

小林「…目隠しをされて、空き地に連れられたのですよね?」 

≪はい…そうですね≫ 

小林「ならば、車の中での話を聞いた事を詳しく話して貰えませんか?」 

≪分かりました…≫ 

≪まず、御子柴さんは親の借金を背負っていて、母親が沈められてると聞きました≫ 

≪でも、それが災いして殺さなくてはならなくなったそうで…ああ…なんて恐ろしい…!≫ 

≪何で!ただのお金で罪も無い人が殺されなくてはならないんでしょうか!?そして…≫ 

≪あいつら…私の知らない所で偽装工作して篠田さんに迷惑を…罪を…!≫ 

小林「…………」 

小林(この証言、何かおかしなところは無いか?) 


→ある 

 ない 


378: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:27:04.11 ID:okmjwADoO
→あるを選ぶ 


小林(…それじゃぁ、どれがおかしいだろうか?) 



→御子柴の借金 

 殺人の計画 

 偽装工作 



379: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:27:47.30 ID:okmjwADoO


→御子柴の借金もしくは殺人の計画を選ぶ 


小林「……証人、どうして御子柴さんは殺されなければならなかったのでしょうかね?」 

≪それは…ただ計画の為に……!≫ 

小林「御子柴さんには借金が背負わされてました。」 

小林「…おかしいですよね?もし、借金が関係しているのなら」 

小林「殺したら、回収できなくなるじゃないですか」 

≪…………≫ 

小林「証人、そこは疑問に思わなかったのですか?」 

≪…でも、借金で殺されるのは……疑問に思わないと思います≫ 

≪それに…私もあの時は何が何だか分からなくて…≫ 

小林「…………」 

小林「では、どうして篠田久留美さんに罪を被せたのか。証言してくれますか?」 



380: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:28:15.17 ID:okmjwADoO



⑤篠田久留美さん?すみません。その人の事は分かりません… 


小林「待ってください!」 

小林「…貴方は、現場で篠田さんを見ていないのですね?」 

≪はい。……私は、ただ殺人の手助けをしただけです…≫ 

小林「……ネロ、どんな感じだい?」 

ネロ「…ごめん小林。僕、さすがに通信口からじゃぁ嘘ついてるかどうかは分からないよ」 

小林「そっそうか……」 

ネロ「それに、トイズ使わなくてもこの証言が嘘八百って事は分かってるからね」 

小林(しかし、本当に証人は篠田久留美を見ていないのだろうか?) 

小林(……少し、カマかけてみるか) 



→事務所の中の事 

 凶器の事 



381: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:28:42.56 ID:okmjwADoO


→事務所の中の事を突きつける 

小林「空き地の隣に事務所がある事は、知ってますか?」 

≪え?……はい。何か建物があった事は知ってますけど…≫ 

小林「その建物の中に何があったか、思い出せませんか?」 

≪ええと…暗くてよく見えませんでした≫ 

小林「”よく見えなかった”…ですか。なるほど」 

小林(これは…証言に加えた方が良いのかな…?) 


→証言に加える 

 証言に加えない 


382: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:29:11.06 ID:okmjwADoO


小林「裁判長!この証言は非常に重要です!」 

小林「証言に加えてください!」 

裁判長「分かりました…。証人、証言に加えてください」 

≪え?はい…分かりました≫ 



383: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:29:56.87 ID:okmjwADoO


⑥今は…どこかに身を潜めています。場所を言う訳にはいきません 

小林「待ってください!」 

小林「どうして…言う訳にはいきませんか?」 

≪はい…居場所を特定されるのが怖くて…≫ 

ネロ「…もしここで居場所を言えば、警察に保護されて安心だと思うんだけど」 

≪だっ駄目です!もし…警察がここに来たら……この証拠品を……≫ 

≪壊さないと!私の身が危ないんです!!≫チャキッ 

小林「っ!!わっ分かりました!居場所は言わなくても良いですから止めてください!!」 

≪…そう言ってくださると、うれしいです≫ 

小林(ううう…何てやりにくい尋問なんだ…!!) 



384: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:30:33.64 ID:okmjwADoO




⑦事務所の方は暗くて、よく見えませんでした 


小林「待ってください!」 

小林「それは…間違いないのですか?」 

≪はい。深夜なので、誰か居た…という訳では無さそうですけど≫ 

小林「……いえ、あの時確かに事務所には人が居ました」 

小林「おおよそ、二人くらいの人物がね」 

≪え?そうなんですか…知りませんでした…≫ 

小林「……………」 

小林(ううぅ…僕の異議が軽く流されるからやりにくい…) 



385: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:31:00.23 ID:okmjwADoO




小林「…ちなみにネロ、トイズで探知はできそうかい?」 

ネロ「さすがに無理だったよ。あれも匿名サーバーを複数使っての証言だ」 

ネロ「…よくもまぁ、身を潜めてるなんて言えたもんだね。ここまで用意周到しておいて」 

小林「そうなのか…」 

小林(うかつに異議を唱えたら、人質が殺されかれない…) 

小林(ここは、慎重の証拠品を突きつけなければ…) 



387: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:42:10.18 ID:okmjwADoO



→⑦に証拠ファイル⑬隠しカメラの映像 を突きつける 


小林「異議!!」 

小林「……証人。事務所が暗くて見えなかった。それは本当ですか?」 

≪え?はい…そうですが≫ 

小林「…残念ですが、それは通りません」 

小林「この映像を見て分かるように、事務所から空き地を見る際は問題なく見えています」 

小林「おかしいですよね?空き地には街灯が無く、寧ろ事務所側の方に光源が多い筈なのに」 

裁判長「……あっ!」 

ダンッ 

小林「証人、これは一体どういう事ですか!?」 

≪………………≫ 

≪ええと、確か……これは………≫ 

≪くっ車…!車が動いている時に光がすごくて…≫ 

北芝「異議あり!!」 

北芝「凶器に使われた大型車にはエンジンが掛かっているどころか触れられた跡すら無いのよ」 

ダンッ 

北芝「そんな状態で!どうやってヘッドライトが点くのかしら!?」 

≪うっ…うう…………≫ 

≪うわぁぁああああああああああああああああ!!!!  バァンッ!  バァンッ!  バァンッ!≫ 

≪―――ッ!!!  ――――ッ!!!!!!  バタバタ≫ 

裁判長「なっ…何やら大変な事になっているようですが…」 

小林「まっ待って!落ち着いて!落ち着いてください証人!!」 

≪……はぁー…!……はぁー…!≫ 

388: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:42:51.42 ID:okmjwADoO

≪………そうです。私は見たあそこは事務所じゃなかったのです≫ 

小林「…え?どういう事ですか?」 

≪私は違う方向を見ていたのです…空き地の隣は…事務所だけじゃありませんから…≫ 

北芝「…確かに、空き地の隣はコンビニが建ってたわね」 

小林「そっそれなら…分かりました……」 

≪…ごめんなさい…。私…トラウマが多くて……≫ 

姫百合「どっどうするんですか小林さん…。これじゃぁ、迂闊に発言できませんよ…」 

小林「…えっええと…そっ…それじゃぁ……今度は少し直接的じゃない証言で…」 

小林「好きな食べ物とか、誕生日とか証言してもらえたりとか……?」 

北芝「……………」 

裁判長「……………」 

裁判長「弁護人の要求を却下します」 

北芝「次は、当然”現場で何があったのか”を証言して貰うわ!」ダンッ 

小林(うっううぅ…また刺激しなければ良いけど……) 



389: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:43:18.67 ID:okmjwADoO



【証言開始】 


①あの時の事は…あまり思い出したくありません 


②私は…直接御子柴を殺したわけではありません 


③シャーロックさんがトラックを動かし殺し、私は彼女が用意した壺の中に遺体を入れました 


④そして、御子柴さんの部屋まで動かしたのです。…凄く重かった 




390: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:43:56.07 ID:okmjwADoO



裁判長「…なるほど」 

裁判長「あの壺の事を、すっかり忘れていましたな」 

北芝「…………この証言は、信じる価値ありそうね」 

ネロ「あの壺の事、シャロが持ってきた物だと言い張るつもりらしいね」 

小林「……………」 

裁判長「それでは弁護人、尋問をお願いします」 




391: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:44:25.62 ID:okmjwADoO


【尋問開始】 


①あの時の事は…あまり思い出したくありません 


小林「待ってください!」 

小林「思い出したくないのなら、無理に言わなくても良いのでは無いでしょうか」 

小林「ほら、証人には黙秘権が……」 

北芝「異議あり!!!!」 

北芝「そんな訳にいくわけ無いでしょうが!!アホッタレ!!」 

裁判長「弁護人、ちょっと黙っててください」 

小林「うぅぅっ…すっ…すみません……」 

小林(迂闊な事言うと、エルキュール達が殺されるから尋問したくないんだけど…) 

小林(やるしかないのか……) 




392: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:45:04.31 ID:okmjwADoO


②私は…直接御子柴を殺したわけではありません 


小林「待ってください!」 

小林「それでは、どうしてあなたは連れてこられたのですか?」 

≪……多分、証拠隠滅には本当の他人を使った方が得策だからだと思います≫ 

≪アリバイもあって動機も無い誰かが証拠隠滅をすれば、捜査も難航するんじゃないかな…って≫ 
北芝「…確かに、それほど面倒くさい事はないわね」 

小林「……つまり、貴方は捨て駒として使われただけなのですか」 

≪はい…≫ 

小林「それでは、被害者を殺したのは……?」 



393: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:46:31.35 ID:okmjwADoO


③シャーロックさんがトラックを動かし殺し、私は彼女が用意した壺の中に遺体を入れました 


小林「待ってください!」 

コーデリア「シャロがそんな重い物動かせる訳ないじゃない!!」ダンッ 

ネロ「そうだよ!シャロを舐めるなー!!」 

姫百合「お二人は証人を刺激しないでください!」 

小林(後、何気にシャロを蔑してるよねその発言…) 

小林「…あの壺は、シャーロックが用意した物なのですね?」 

≪はい。…最初は何に使うか分かりませんでしたが…≫ 

小林「分かりました。遺体を壺に入れた後どうしたのですか?」 



394: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:47:30.00 ID:okmjwADoO



④そして、御子柴さんの部屋まで動かしたのです。…凄く重かった 


小林「待ってください!」 

小林「それは…一人ですか?」 

≪はい。シャーロックさんはあの後どこかに逃げてしまったので≫ 

≪私がしょうがなく指定地まで運ぶこととなりました…≫ 

小林「…一人だったのなら、逃げれば良かったのでは?」 

≪……………だって≫ 

≪一人になっても、”奴ら”に見られてたのは間違いないんですもの…≫ 

小林「そっそうですか……」 

小林「ちなみに、それは被害者を殺害してからいつぐらいの事ですか?」 

≪そんなに時間は掛からなかったと思います。……1時間くらい後でしょうか≫ 

小林「…………」 

小林(何か、凄い違和感を感じるな…) 

小林「分かりました。ありがとうございます」 


395: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:47:59.47 ID:okmjwADoO



姫百合「中々それらしい事を言いますよね。あの証人」 

小林「うん。シャーロックが主犯だと主張している以外はね」 

ネロ「後、自分は被害者アピールもね」 

コーデリア「つまり全滅です」 

小林(…しかし、突っ込みを入れる箇所が少ないのは事実だな) 

小林(気になる所に証拠品を突きつけてみようかな……なるべく刺激しないで) 




397: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:56:02.65 ID:okmjwADoO



→④に証拠ファイル④割れたグラスとジュース 


小林「異議!!」 

小林「……御子柴さんを殺害した後、部屋に一人で移動した。間違いありませんか?」 

≪はい。それは間違いありません≫ 

小林「……だとすれば…おかしいんですよ」 

≪?何がですか…?≫ 

小林「この遺体の第一発見者は、犯行時刻の11時間後に御子柴さんの遺体を発見しています」 

小林「そしてそこには、睡眠薬入りのジュースを飲んで意識を失っていた篠田久留美が居たのです」 

ダンッ 

小林「もし、篠田さんが部屋に入った時に既に壺が部屋にあったのなら!」 

小林「どうして無関係の篠田さんが御子柴さんの遺体に気づかなかったのでしょうか!!」 

≪………えっ!!?≫ 

≪そんな…知らない…そんなの私……聞いて……≫ 

小林「!」 

小林(こいつ…篠田久留美が偽装工作された部屋で意識を失っていた事を知らないのか?) 

北芝「聞いてない?当然でしょ」 

北芝「貴方、事件後には団体に誘拐されてたんだから」 

≪………………≫ 

398: SSまとめマン 2016/07/03(日) 20:57:02.05 ID:okmjwADoO

「……多分、篠田さんは遺体が入っていた事を知らなかったんじゃないかな?」 

小林「……」 

≪だって私は、遺体を壺に入れただけなんですよ?それだけなら分からないんじゃないですか?≫ 

≪篠田さんは遺体に気づかずジュースを飲んだと考えれば……≫ 

北芝「異議あり!!」 

北芝「それは…有り得ないわ」 

≪!≫ 

北芝「発見時、遺体は頭の上に壺が乗っている状態だったのよ」 

≪…それ、ただの悪ふざけじゃないですか?≫ 

≪シャーロックさんが、捜査の攪乱の為に…≫ 

小林「…残念ですが、その時シャーロックにはアリバイがあります」 

小林「ミルキィホームズの皆と、栗野原さんが証明できますよ」 

≪……………≫ 

小林「それに、この証拠品を見る限りだと被告人は知らなかったとは思えないのです」 



399: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:00:09.58 ID:okmjwADoO


小林「冷蔵庫に入っているジュースを飲む際には、必ず冷蔵庫を開ける必要があります」 

小林「そして冷蔵庫には、被害者の血液反応が出ました」 

≪………え?≫ 

小林「更に、その血液を拭き取った後さえあります」 

小林「とても”知らなかった”とは思えないのですよ!」ダンッ 

≪……うっ≫ 

≪うわぁぁあああああああああああ!!!   ダン  ダン  ダン≫ 

≪―――――ッ!!  ――――ッ!!   バタバタバタ≫ 


姫百合「こっ小林さん!刺激しないでってさっきから言っていたのに!!」 

小林(しっしまった…!つい………) 

≪……………≫ 

≪……でも、それでもシャーロックさんが殺した事は間違いありませんよね?≫ 

小林「…!」 

≪だって…、それは事件の後の事ですよ?犯行時の時とは関係…ありません≫ 

≪あの時…殺したのはシャーロックさんなのです!!お願いです!信じてください!!≫ 

≪信じてくれないと……死んじゃうよぉ……!!≫ 

ネロ「ぐっ……くっ!!」 

小林(……クソッ!この状況でシャーロックの無実を訴えるのは…無理…なのか?) 

≪本当に…本当にシャーロックさんなんです!殺したのは……アイツなんです!!!!≫ 



400: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:01:10.65 ID:okmjwADoO




カッ!!! 

バゴゴオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ 








ネロ「うわぁぁああああああああああああああああああああ!!!!!」 

コーデリア「きゃぁぁぁああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 

北芝「うきゃぁぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」ガコンッ 

北芝「あっ!?あああああああああああああ!!!!」ガココーンッ 

ガシャン! 
ガシャン!! 

ガシャァアアアンッ!!!! 

裁判長「うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!北芝検事が倒れて割れ物のダンボールが!!」 

姫百合「ひっひぃいい!!」 

≪なっ何?何ですか?一体、何なんですか!?」≫ 

小林「みっ皆さん落ち着いてください!ただの!ただの雷です!」 

ネロ「はぁ…はぁ……状況が状況なだけに…超ビックリしたよ…」 

コーデリア「しっ…死ぬかと思いましたわ……」 

≪なっなんだぁ…ただのゴゴォオオオオオオオ……雷ですかぁ≫ 

小林「はい。なので安心して………!?」 

小林「………!!」 

姫百合「…え?どうしたんですか?小林さん…」 

小林「……………」 

401: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:02:03.24 ID:okmjwADoO

小林「…神津、さっきの聞こえたか?」 

神津≪ああ。おおよそ10秒くらいだ≫ 

ネロ「小林?一体何の話をしてるの?」 

小林「…エルキュール達が見つかる」 

姫百合「!」 

コーデリア「ほっ…本当ですか教官!?」 

神津≪咲!小衣!横浜裁判所から3キロ以内を徹底して調べろ!≫ 

小衣≪了解!≫ 

咲≪了解…!≫ 

神津≪小林、後10分…いや、5分時間を稼いでくれ≫ 

小林「…ああ、分かった!」 

ブツンッ  ツー…  ツー…… 

小林「……………」 

北芝「…ふんっ…!ぬっ…!」 

北芝「……っしょぉ!!…ゼェー!…ハァー!……」 

裁判長「おお、北芝検事…無事でしたか」 

小林(よく生きてたな…) 

北芝「……どうしたのよ弁護人?」 

北芝「何か異議があるのなら、唱えてみなさいな」ニヤッ 

小林「……分かりました」 

ダンッ 

小林「証人!貴方がシャーロックを真犯人として告訴しようとも…証拠が足りません」 

≪そっそんな!でも…でも……本当にシャーロックさんが犯人なのに…≫ 

小林「なら、証拠を出して貰えませんか?」 

小林「シャーロックが本当に殺人を犯したという証拠…それかもしくは」 

北芝「”心当たり”とかぁね……」ニヤッ 


402: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:03:54.49 ID:okmjwADoO

≪……………≫ 

小林「現場には、確かにシャーロックのPDAが埋められていました」 

小林「しかし、そのPDAの中には宛先が不明のメールが届いていたのです」 

小林「……天城茉莉音さんからのメールが。それも、わざわざ匿名サーバーを用いた物をね」 

≪……………≫ 

小林「茉莉音さんとシャーロックは友人関係があり交流もありました。そんな人から匿名サーバーをわざわざ使ってメールするでしょうか」 

≪……………≫ 

≪…ちょっと待ってください。匿名サーバーが使われてたんですか?≫ 

小林「はい。それも特定不可能な…≫ 

≪そして、宛先が天城茉莉音だったんですか?≫ 

小林「はい。シャーロックの友人……」 

≪それじゃぁ、間違いなくシャーロックさんはあの殺人団体の仲間です≫ 

小林「……何ですって?」 

≪マリネと書かれた匿名メールは、あの団体から送られてくる殺人依頼のメールです≫ 

≪それは間違いありません。私の携帯の中にも同じような物がありますから≫ 

小林「………はい?」 

≪私にも、同じようなメールが送られてきたんです。……今、シャーロックさんのPDAはありますか?≫ 

小林「はっはい。証拠品として…」 

≪それじゃぁ、今から送りますから見てください≫ 



ピピッ! 

ネロ「!シャロのPDAからメールが来た!」 

小林「!」 

北芝「弁護人!今すぐそのメールを提出しなさい!!」 

小林「はっ…はい!!」 



403: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:04:22.30 ID:okmjwADoO



to:re:マリネちゃん 

こんにちは、倉田 麻里さん。お久しぶりです。 

そっちは今暗くないですか?ちょっと仕事して欲しい事があります 

12月20日の午前二時に事務所の隣の空き地まで来てください。 

運んでほしい物があります 


404: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:05:49.17 ID:okmjwADoO



裁判長「こっ…これは?」 

北芝「パッと見、殺人依頼には見えないけど…」 

≪でも、それで私は分かりましたよ?運ぶものも、何もかも……≫ 

≪恐らく、シャーロックさんには全部口頭で伝わっていたのかもしれませんが……≫ 

≪………でも、シャーロックさんに届いたメールにはもう一つの意味があったんだと思います≫ 

小林「もう一つの…意味?」 

≪はい。恐らく偽装工作です…≫ 

≪マリネちゃんとシャーロックさんに交流関係があるのは秘密裡にされてません。知っている者も多いです≫ 

≪なので、それを利用していた可能性が…凄く高いです≫ 

小林「…………うっ」 

小林「うぉおおおおおおお!!!」ビクッ 



ザワザワザワ…ザワ…… 

「タシカニサツジンイライナラ、トクメイデモオカシクナイヨナ」「ジャァ、ヤッパリシャーロックサンガサツジンヲ?」 



≪常に宛先も名前も変わってしまうのですが…間違いありません。最後にお久しぶりですもついていますし…≫ 

≪シャーロックさんに届いたのは、間違いなく殺人団体からのメールです≫ 

姫百合「そっ…そんなめちゃくちゃな…」 

コーデリア「……でも、この証言を崩すには証拠品も無い…」 

ネロ「僕のトイズでも、匿名サーバーを使われたんじゃ…」 

小林「…否定はできても…崩すことができない……」 

小林(…まさか…待っていたのか?) 

小林(僕がこのメールを突きつけるのを…!) 

裁判長「…これは、とても驚きの事実です」 

裁判長「これが本当の事なら、シャーロック・シェリンホードは疑いなく被害者を殺した犯人と言えるでしょう」 

北芝「…………っ!」 

裁判長「それで、どうですか?弁護人。何か異議はありますか?」 

裁判長「…と言っても。今は弁護側に非常に有利な状況ですが」 

小林(異議…異議…!) 

小林(この状況…異議を唱えられるのか?) 



→異議を唱える 

 異議を唱えない 



405: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:07:09.35 ID:okmjwADoO


→異議を唱えるを選ぶ 


小林「異議!!」 

小林「いくら匿名サーバーが使われていようとも!それが殺人団体から送られてきた確証はありません!」 

≪ありますよ≫ 

小林「えっ」 

≪私への送信先とシャーロックさんへの送信先が一緒だったら、それが証拠です≫ 

ネロ「確かに番号が一緒だよ…」 

小林「うっ……!」 

≪それに、シャーロックさんの内容が殺人依頼に見えないのは、偽装工作だって証言したじゃないですか…≫ 

裁判長「確かに、そう考えれば辻褄が会いますね」 

小林「しっしかし!これが偽装工作に使われた証拠も…!」 

北芝「そんな証拠…残ってると思ってるの?」 

北芝「それに…証拠が少ないのは、私たちも一緒よ…!」 

小林「うっぐっ…!」 

カンッ 

裁判長「…どうやら、立証されたようですね」 

裁判長「共犯者からの自白。それを受け入れるのなら……」 

裁判長「弁護人、北芝検事、異議はありますか?」 


→異議を唱える 

 異議を唱えない 



406: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:08:17.58 ID:okmjwADoO


→異議を唱えるを選ぶ 


小林「異議あり!!」 

北芝「異議あり!!」 

小林「あのメールの届き主をシャーロックが把握していない可能性もあります!」 

北芝「寧ろそっちの方が多いわよ!宛先名が知人のメールに警戒無く現場に来た可能性の方がね!!」 

裁判長「…そうおっしゃっていますが、どうでしょうか?」 

≪多分、それは無いんじゃないですかね…だって≫ 

≪送信するには、団体も知らなきゃ送れないですし…≫ 

≪それとも、シャーロックさんはその時現場に居なかったのですか?≫ 

小林「ウッ……!」 

≪誰かがアリバイを証明できるのなら私も納得しますけど…無いんでしたら……≫ 

≪私はシャーロックさんが全ての主犯と主張させて頂きます≫ 

裁判長「……どうなのですか?弁護人。北芝検事」 

裁判長「まだ、異議がありますか?」 



→異議を唱える 

 異議を唱えない 



407: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:08:45.43 ID:okmjwADoO



→異議を唱えない 





小林「うっ…うぅ………」 

小林「うぅ…う………う………」 

小林「………………」 

小林「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 

小林「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 

小林「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」 




408: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:09:17.34 ID:okmjwADoO

ネロ「………」 

コーデリア「………」 

姫百合「………」 

裁判長「…どうやら、弁護側に異議は無いようですね」 

裁判長「検察側は…」 

北芝「…………………」 

裁判長「…どうやら、同じのようです」 

カンッ 

裁判長「それまで!」 

裁判長「この裁判はもう審議を必要としません」 

裁判長「これは極めて明確な事件です」 

裁判長「よって、これより判決を下します」 




409: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:09:47.44 ID:okmjwADoO





「待った!!!!」 





小林「!」 

北芝「!」 

裁判長「!」 




410: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:10:20.08 ID:okmjwADoO


裁判長「………貴方は」 


真田P「……その判決、ちょっと待ってください!」 

裁判長「いっ一体何の用でしょうか?」 

裁判長「貴方は、この事件に関係が…」 

真田P「いえ、多いに関係あります」 

真田P「御子柴さんを殺したのは……この私なのです」 

北芝「…なっ」 

北芝「なにぃぃいいいいいいいい!!!!?」 

小林「!!」 

カンッ 

裁判長「そっそれは…自白ですか!?」 

真田P「……はい」 

篠田「…………」 

裁判長「…とにかく、話してください」 

裁判長「貴方があの時、何をしていたのかを」 

真田P「………分かりました」 




411: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:10:55.26 ID:okmjwADoO



真田P「あの時私は、二階でデスクワークをしていました…というのは本当です」 

真田P「しかし、一つ隠していた事があります」 

真田P「私は二階の窓から事件現場を覗きトイズでトラックを動かし殺しました」 

真田P「御子柴さんは…睡眠薬を飲ませて横にした後です」 

真田P「私がシャーロックさんと初めて出会ったのは殺人を起こしてから9時間も後の事。なので彼女は関係ありません」 

真田P「篠田さんも関係ありません。全て…私一人がやった事です」 




412: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:12:16.48 ID:okmjwADoO


小林「…………」 

北芝「…………」 

裁判長「…最早、何がなんだか分からなくなってきましたが」 

小林(……とうとう真田さんまで出てきてしまった…!) 

小林(くそっ…まだか!まだなのか!?神津!) 

裁判長「証人、本当にそれは自白ととっても良いのですか?」 

真田P「はい。間違いありま」 

篠田「ちょっと待ったぁ!」 

小林「!」 

真田P「!?」 

篠田「…プロデューサー。いくら優しいからって犯人を庇っちゃ駄目だよ!」 

篠田「それに、私知ってるんだよ?二階からじゃ絶対に空き地の中は見えないってこと」 

真田P「いえ、そんな事はありません。ちゃんと見え……」 

篠田「裁判長さーん!この写メ見てくれませんか?」 

裁判長「どれどれ…。これは…女の子がいっぱいな写真ですな。窓は…木の茂みが邪魔で全く見えませんが」 

篠田「そうなんだよー。だってそれ、プロデューサーが働いてる部屋の写真だもん」 

小林「!」 

北芝「!」 


413: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:12:59.22 ID:okmjwADoO

裁判長「……なるほど」 

裁判長「確かにこれでは、窓からトイズを用いたとしても動かす事は不可能ですね」 

真田P「まっ…待ってください!本当に!本当に…私が!」 

カンッ 

裁判長「証人の意見は通りません」 

裁判長「それ以上証言されるのなら、偽証罪を覚悟して貰いますが」 

真田P「………っ!!」 

ガクッ 

真田P「……申訳…ありません……小林……さん…」 

ネロ「…あの野郎…どうしてもシャロを犯人に仕立て上げる気だ…!」 

≪……私の主張は変わりません≫ 

≪私は!この命を懸けてでもシャーロックさんを告訴します!!≫ 




414: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:13:34.25 ID:okmjwADoO




ザワザワ…ザワ…… 

「オイ、コレッテドウイウコトダ?モウワケワカンナインダケド」   「トリアエズワカルノハ…シャーロックサンガサツジンイライノメールヲウケテイタコトダヨナ」 

「オイオイ、ソレッテモハヤ…ドウカンガエテモ」    「シャーロックサンガハンニンジャナイカ…」 


「ソレニ、ツウシンキノコモイノチカラガラジハクシテキタンダロ?ソレヲウタガウナンテ…」    「……モウ、アキラカジャナイカ」 



「……シャーロック・シェリンホードヲ有罪ニ!!」 

「クルミチャンヲ無罪ニ!!」 



「有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!」 


「無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!」 



小林「……………」 

姫百合「…かっ完全に傍聴席が……シャーロックさんの敵に…」 

ネロ「…うっ…くっ…くそぉおおおおお……!」 

小林(…まだ…まだ…なのか…?神津……!) 




415: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:14:09.88 ID:okmjwADoO




プルルルルルルルルルルルル   プルルルルルルルルルルルル 




小林「っ!!!」 

ネロ「きっ来た!」 

コーデリア「きょっ教官!早く!」 


ピッ 

小林「もっもしもし!」 

次子≪………あー……その……旦那?≫ 

次子≪そっちの方…今どうなってる?≫ 

小林「…どうなってるって?」 

姫百合「聞いての通りですよ」 



「有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!有罪!」 


「無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!無罪!」 



416: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:15:14.40 ID:okmjwADoO

次子≪…………≫ 

姫百合「もう…もう限界…です……」 

ネロ「後、どのくらい掛かるのさ!早くしてよ!お願いだから!」 

次子≪………≫ 

次子≪…あのな、覚悟して聞いてくれ≫ 

小林「え…?」 

次子≪小衣と咲が先ほどの雷の誤差で場所は特定できた。…できたんだ…≫ 

次子≪だけど…そこは……≫ 

咲≪…東京湾の、ど真ん中≫ 

姫百合「……は?」 

小衣≪…図られたのよ…あいつらに…≫ 

小衣≪警視も…居ないし……もう…もう……≫ 

小衣≪これ以上…!どうする事もできない!!≫ダンッ 

ネロ「…え?………え?」 

咲≪もう…無理…証拠も…何も……無い…≫ 

平乃≪警視正も…偵察に行ったきり戻ってきません……≫ 

コーデリア「…嘘…でしょ?嘘………よね?」 

小衣≪……………≫ 

小林「……………」 

小衣≪……ごめん、なさい…≫ 


ブツンッ 


ツー…    ツー… 





417: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:15:40.14 ID:okmjwADoO


小林「………………」 

裁判長「……弁護人?」 

小林「………………」 

裁判長「…弁護人!」 

小林「………………」 

裁判長「…どうやら」 

裁判長「弁護側も、もう異議は無いようですね」 

北芝「…!」 

ダンッ 

北芝「ちょっと…小林!!何してるのよ!!小林!!」 

北芝「アンタが!アンタが今ここで異議を立てなかったら…!!」 


カンッ 


裁判長「…もう結構です」 


418: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:17:15.67 ID:okmjwADoO

裁判長「共犯者からの勇気ある自白。これにより事件の真相は立証されました」 

裁判長「事件の主犯は、検察側が共犯者として告訴したシャーロック・シェリンホード」 

裁判長「そして被告人の篠田久留美には、犯行が不可能でした」 

裁判長「偽装工作の部屋での異常な行動は、事件の主犯であるシャーロック・シェリンホードが壺から抜き出し配置した」 

裁判長「被告人は、それまで壺の中に被害者が入っていた事など知らなかったのでしょう」 

裁判長「そして、睡眠薬が入っていた事など知らないままジュースを飲んだ…」 

裁判著「これは、極めて明確な事件です。議論の余地はありません」 

≪…ほっ本当ですか!?≫ 

≪良かったぁ…私の自供が、事件を真相に導いたのですね!≫ 

小林「………………」 

裁判長「…もう、異議も無いみたいですね」 

≪はい。…そして、もうこれで…≫ 

≪この三つの証拠品も、必要無いみたいですね……   カチャリ≫ 

ネロ「…!!」 

コーデリア「!!!」 

小林「………!?」 


419: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:18:41.34 ID:okmjwADoO

小林「まっ…待て!待ってくれ!!」 

小林「なっなんでだ…どうしてだ!?今!僕の依頼人は……」 

≪はい!確かにそういう約束…”でした”よね?≫ 

小林「え……?」 

≪でも、貴方は約束を破ったじゃないですか≫ 

≪……私の身が危ないから、警察は呼ばないでって…≫ 

小林「……!!」 

姫百合「バ……バレて……」 

ダンッ 

小林「たっ…頼む!頼むから…!その…三人には…!人質…には!!」 

≪……ごめんなさい。駄目です。だって、この証拠品があったら…私の身が危ないんです≫ 

≪事件が解決したのなら、壊さなきゃいけません≫ 

コーデリア「おっ…お願い…や……やめ……て…」 

ネロ「………………っ」 

小林「やめろ……やめろぉ!!」 

小林「頼む!殺さないでくれ!篠田久留美は!彼女は!!ちゃんと……!!」 

≪…………そうですね。そのお礼はしなくちゃいけません≫ 

≪ありがとうございま”した”。小林オペラさん………≫ 




バァアアアアアンッ!!    バァァンッ!!   バァァアアアンッ!! 






420: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:19:15.11 ID:okmjwADoO







小林「」 









ネロ「」 







コーデリア「」 










姫百合「」 









「…………………」 

「……………」 



「………」 





421: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:20:33.93 ID:okmjwADoO






























「聞こえるか?小林」 



422: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:21:13.04 ID:okmjwADoO


小林「!」 

小林「そっ…その声…は…!」 


「……ああ、俺だ」 

「たった今、エルキュール・バートン。天城茉莉音。法条美樹を拘束し監禁していた誘拐犯を逮捕した」 

「先ほどの銃声は、俺の銃の物だ」 


小林「…!」 


「安心しろ、殺してはいない。ただ、関節をいくつか撃ち抜かせて貰った。命に別状はないが、気は失っている」 


姫百合「かっ…神津警視正!」 

北芝「!!」 

北芝「かっ神津くん!?…どっどうして!?」 

「…候補は二つあった。咲と小衣は気づいていなかったが、どちらも平等に可能性のあった位置だ」 

「だから、途中から別行動で行かせて貰った。そしたら、俺の方が正しかった…それだけだ」 

小林「…かっ…神津!」 

小林「皆は!エルキュールは!?茉莉音さんは!?美樹さんは!?」 

「……………………」 

「……小林…さん………」 

小林「!!」 

「…うっ動ける…体が…動きますよ…!」 

「やっ…やった…!私たち…解放されたんだ…!!あの…トイズから!!」 

「…私たち…は…大丈夫…です……。トイズで身体を動けなくされていましたが……今は…もう……」 


423: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:21:41.62 ID:okmjwADoO

コーデリア「…………」 

コーデリア「…うっ…ううう………!!」 

ガタンッ! 

コーデリア「ううぅ…うっ……あああああああああああ……」ポロポロポロポロ 

ネロ「…やっ…やったよ……」 

ネロ「間に合った……間に合ったんだ………小林…」 

姫百合「……………」ジワッ… 

姫百合「………ッ」ギュッ 

小林「………………」 

小林(救えた……エルキュール達を…誰一人欠ける事無く……) 

小林(良かった……!!)ガクンッ 

「今から、 ブブブ  そっちに向か  ブブブ  ぅ」 

小林「………?」 

「その裁判  ブブブブブ  ま  ブブブブブブブブブ」 

小林「神津?おい…?神津!?」 

コーデリア「なっ…何よこれ…!?」 

ネロ「…!?ハッキングだ…この通信機に何かハッキングが――」 


424: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:22:44.41 ID:okmjwADoO


―――ブゥゥウウウン…――― 



≪……計画失敗。計画失敗。S=1534番を処分してください。S=1534番を処分してください。≫ 

≪方法、手段は問いません。S=1534番を処分してください。繰り返します。S=1534番を処分してください。≫ 

≪S=1534番を処分してください≫ 



―――ブツン――― 



425: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:23:49.05 ID:okmjwADoO


……………… 

……… 

… 

篠田「…………………」 

裁判長「……では、先ほど起こった事が何なのかは分かりませんが」 

裁判長「この裁判も、これで終わりを迎えようとしています」 

篠田「……タっ…………」 

篠田「タスケ…テ………」カタカタカタカタ 

小林「…………(これで、終わりだ)」 

ネロ「さぁ!もうこれで僕たちに人質は居ないよ!」 

コーデリア「早速奴の息の根を止めてやりましょう!」 

小林「…いや、もうその必要も無いみたいだよ」 

姫百合「そうですね。もう、彼女には”有罪にしてもらう”以外に選択肢はありませんから」 

裁判長「この審議では、さまざまな議論が飛び交い、いくつもの真実が現れました」 

裁判長「…弁護人、これで三度目の勝訴となりますね」 

篠田「…っ!!」 

小林「はい。…そういう事になりますか」 

北芝「…全く、この私が三回も貴方に負けるなんて…屈辱よ」 

篠田「……いっ…いや……」 

カンッ 

裁判長「…それでは、判決を―――」 







篠田「待った!!!!!!!」 




426: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:24:51.74 ID:okmjwADoO


篠田「私が!!私が!!!!殺したの!!」ガシッ 

篠田「私が!!私が篠田久留美を!!!!!!殺したの!!!!!!!」 

裁判長「なっ…何を言ってるのですか?」 

裁判長「篠田久留美は、貴方じゃないですか」 

篠田「ちっ…違う…!!私は……本当は……!」 


小林「異議あり!!」 


ネロ「自分の罪を自白するなら、ちゃんと嘘偽りなく言って貰えるかな?さっきのプロデューサーみたいにじゃなくて!」ビシッ! 


コーデリア「もし本当に貴方が殺したというのなら、それを証明してください!!」ビシッ! 


姫百合「この事件の被害者は、御子柴華子ですよ?どうして、自分の名前が出てくるのですか!!」ビシィッ! 


小林「……篠田久留美さん。もし、貴方が篠田久留美じゃないというのならば……まずはその証明をしてください」 



小林「勿論、僕たちが納得する方法でね!!」ビシィィッ! 




427: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:25:35.60 ID:okmjwADoO



篠田「………………」 

篠田「しょ…証明………」 

篠田「でっ…できる…できるよ…うん…できる…」 

篠田「…あっあああ…トイズ…早く…トイズを………」 

篠田「…あああれ…?早く…早く……トイズを……!!トイズを!!!」 

篠田「っ」 

篠田「ぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」ガシッ 



ガンッ!!!!!! 


篠田(シャロ)「ああああ!!あっ…できた…トイズが…発動……」 

篠田(シャロ)「…え?あ…違う…違う…!この顔じゃ…この顔じゃな……!!」 

篠田(シャロ)「いやぁぁああああああああああああああああああ!!!!!!」 



ガンッ!!!!!! 


篠田(洲水)「私…私の顔……わ…私……ちっ違う…」 

篠田(洲水)「…なんで…?何で戻らないのぉおお!!?」 


ガンッ!!!!!!!! 


篠田(藍川)「違う!違う!違う!違う!」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(鬼瓦割)「これも違う!!私の顔!私の顔!!!」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(小林)「何で!?何で何で何で!!」 


ガンッ!!!!!!! 



428: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:26:10.29 ID:okmjwADoO

篠田(栗野原)「いっ嫌だ!死にたくない!!死にたくない死にたくない死にたくない」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(アーグニャ)「死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(茉莉音)「死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(美樹)「死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(プロデューサー)「死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(マネージャー)「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(先生)「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(北芝)「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(エルキュール)「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(ネロ)「いやだぁああああ!!いやぁぁああああああああああああああああああああああ」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(コーデリア)「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(姫百合)「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」 


ガンッ!!!!!!! 


篠田(コロン)「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」 


ガンッ!!!!!!!!!!!! 


篠田(真田P)「あっ」 



ガゴグシャッ 

429: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:26:45.80 ID:okmjwADoO




御子柴「」 


御子柴「」     ヨロヨロ…ヨロ… 


御子柴「」     ガクリ 



ブシュァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア 


シャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア 


シャァァァァアアアアアア……… 



ピュルルルル……ピュルッ……… 



御子柴「」 







バタンッ 






430: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:27:41.49 ID:okmjwADoO



裁判長「……………」 

小林「…………」 

北芝「…………」 

裁判長「……それでは」 

裁判長「先ほどの血しぶき、一本の華が咲くように凄い量でしたが……」 

小林「…話して頂けますか?貴方がやってきた事を」 


御子柴「………………」 

御子柴「……はい。分かり…ました」 




431: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:30:09.46 ID:okmjwADoO



御子柴「留置所で、小林オペラさんに話した事…あれは…ほとんど本当の事です……」 

御子柴「篠田…篠田久留美は、サイコパスの一員でした」 

小林「それでは、貴方は?」 

御子柴「私は……そのサイコパスに買われた奴隷のようなもの…です」 

御子柴「あの時、私が………篠田を…殺しました……」 

北芝「…それじゃぁ、あのテープは?」 

北芝「そうだとすると、あのテープの存在とへし折った理由が不可解よ」 

御子柴「……私は…私が…殺されない為にも……私を殺す必要がありました…」 

御子柴「私のトイズで……私を篠田久留美に変えて…篠田を私にする為に……」 

御子柴「テープで録音して…偽装する必要があった…のです」 

御子柴「へし折ったのは……ただ…怖く…なったから……」 

御子柴「いざ…私が篠田として警察に疑われたとなったら……怖く…なって……」 

小林「…では、その時に録音された篠田さんの声は、本物の篠田さんだったのですね?」 

御子柴「はい……まさか…録音されていたとは…思いませんでしたけど………」 

御子柴「事件当日…篠田を殺した後に…音響室で録音したもの…です」 

御子柴「まさか…まだ生きていたとは…思いませんでした…けど…」 

御子柴「……私は…あの壺で…トドメを刺して…中に押し込んで…」 

御子柴「芸能事務所には…カツラと衣装も豊富で…死体を偽装させて……」 

御子柴「…顔を潰した後、私の部屋に運んで偽装工作をして…私は……」 

御子柴「………あらかじめ睡眠薬を溶かしたジュースを飲んで意識を溶かして…」 

御子柴「…そこで…私が捕まれば……テロ行為の計画が…白紙になると……思って…」 


432: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:31:15.89 ID:okmjwADoO

小林「…シャーロックを呼び出した理由は?」 

御子柴「………まだ、話していませんでしたね」 

御子柴「あの時…本当はまず私じゃなくて……」 

御子柴「……シャーロックさんを殺す予定だったんです」 

小林「!?」 

コーデリア「なっ…なんですって!?」 

御子柴「その後に…私が死んで…被害者と犯人が死亡している迷宮入りを作らせる計画…だったんです」 

御子柴「…でも、私が篠田を殺したせいで…偽装して私が死んだようにに見せかけて……」 

御子柴「…小林オペラの恰好をさせて、挙動不審にさせて…帰らせるようにしたのです」 

御子柴「多分…彼女の事ならこれで夢だと思わせる事が可能だと…思っていたから…」 

小林(シャーロックが見たっていう、僕が殺された光景っていうのは……まさか) 

御子柴「その後…サイコパスの仲間が一人派遣されて…偽装工作と証拠の隠滅を行いました…」 

北芝「…だからこの裁判、証拠品が少なかったわけね」 

御子柴「……でも、それで終わりじゃ…無かったんです」 

御子柴「この計画は……BRの皆…そして、クリスマスステージでテロを起こすまでの布石でも…あったんです」 

北芝「なっなんですって!?」 

裁判長「テッテロォ!?」 

御子柴「はい…。この計画は、クリスマスでの大量大虐殺……」 

御子柴「お客さんも…BRも…プロデューサーも…みんな…みんな死ぬ……殺す……そんな計画…」 

御子柴「そこまで、計画されていました…。だから…殺したんです…篠田久留美を……。もう、続行は不可能になりましたが……」 

御子柴「どうしてこの事件からテロまで繋がるのか…分かりませんし……聞かされてもいません…篠田久留美は知っていたみたいですが…」 

御子柴「テロには彼女のトイズが必要だった…だからか…まだ私の正体に気づいていなかったサイコパスは…私の無罪判決を…求めていたのです」 

小林「……あれ?」 

小林「となると…どうして貴方は篠田久留美の姿のまま居たのですか?」 


433: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:33:41.38 ID:okmjwADoO

御子柴「……ただ…死にたくなかった…だけ……です」 

御子柴「私が生き残って篠田を殺したと知ったら…間違いなく奴らは私を殺しに来ます……」 

御子柴「他の皆も…どうなるか分からない…」 

御子柴「だって…お母さんを人質にして…死ねと脅しに来た奴ら…ですから」 

御子柴「だから…私は…シャーロックさんを犯人に仕立て上げて…エルキュールさんを……最終的に…死人を出さない為に……」 

御子柴「……いえ、ただ…私が怖かっただけ…かもしれません…」 

裁判長「……そうだったのですか」 

裁判長「テロという大事にならなくて、本当に良かったですな」 

御子柴「……はい。そう…ですね」 

裁判長「…では、これより!この審議の判決を……」 


「待った!!」 



434: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:34:32.47 ID:okmjwADoO


真田P「……その前に、一つだけ良いですか?」 

裁判長「はいはい。なんでしょうか?」 

真田P「…御子柴さんと、話がしたいのです」 

裁判長「分かりました。閉廷が迫っていますので、お早めに」 

御子柴「…………」 

真田P「……御子柴さん、貴方は…」 

御子柴「…うん、そうだよ。私が篠田を殺したの」 

御子柴「ただ私が死にたくないってだけで、私はアイツを殺した」 

御子柴「どんなに最低な奴だとしても…最後に聞こえた…あの「タスケテ」という声で…」 

御子柴「本当は篠田が悪いんじゃなくて……サイコパスの奴らが悪いんだって…分かっていた筈なのに…!」 

御子柴「……そのくせに、私はシャーロックさんを追い詰めて濡れ衣を被せて逃げようとしていたのです」 

御子柴「エルキュールさんは……ううん、彼女の事も知っていた。誘拐される事だって知っていた」 

御子柴「ただ、私は逃げる為に顔を変えた。逃げる為だけにあの顔を使ったのです…」 


435: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:35:28.07 ID:okmjwADoO

真田P「……確かに」 

真田P「見て見ぬふりをして、自分だけ助かるのは褒められた事ではありません」 

御子柴「…はい。その通りです」 

真田P「しかし、貴方は全て喋ってくれました」 

真田P「これから大虐殺が行われようとしていた事。そして自分のやった罪を」 

真田P「そして、それらを含めて後悔している事も」 

御子柴「…………」 

真田P「御子柴さん」 

真田P「私は、貴方の担当プロデューサーでもあるのです」 

真田P「篠田さんが連れてきたとは言え、貴方がアイドルを夢見ていた目は確かに本物でした」 

真田P「…私としては、アイドルを目指す理由はそれだけで十分です」 

真田P「また、出所てきた時は。私の元に帰って来てください」 

御子柴「…!?」 

真田P「大丈夫です。貴方は全てを話してくれました。警察も誘拐現場に足を踏み入れています。貴方が出所てくる頃には貴方を狙うサイコパスも居ない筈です」 

御子柴「……なんで…そんなに優しくするんですか…?」 

ダンッ 

御子柴「貴方は!誰に対しても優しすぎるんです!!」 

御子柴「貴方が優しすぎるから…私は………篠田を…あいつを……殺せた……!!」 

御子柴「……いえ、プロデューサーに罪をなすりつけるつもりは……ありません」 

御子柴「私は、殺人犯なのです。そんな私は、もうアイドルなんて目指せませんし目指すつもりもありません。だから…」 

真田P「…そんなものは、関係ありません」 


436: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:37:46.40 ID:okmjwADoO

真田P「私は、命を懸けて貴方をトップのアイドルにすると決めているのです。例え、過去に何かがあっても」 

スッ 

真田P「ですから、今度は逃げないでください」 

御子柴「………!」 

真田P「貴方が望むなら、私は意地でも貴方をトップアイドルにしてみせます。」 

真田P「例えどのような障害が立ちはだかろうとも、貴方をどでかい華にしてみせますから」 

真田P「だから、また戻ってきてください。勿論、笑顔で」 

御子柴「………………」 

御子柴「…あ……ううぅ………」 


ポロポロポロ……… 


御子柴「あああああぁぁぁぁぁぁ…………」ポロポロポロポロポロポロポロr 




437: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:38:24.52 ID:okmjwADoO



裁判長「…それでは被告人、本当によろしいのですね」 

御子柴「はい。もう大丈夫です」 

裁判長「貴方はどのような理由であれ殺人を犯し、それから逃れようと他人を巻き込んだ」 

裁判長「高等裁判所での量刑の審議では、多くの罪が課されるでしょう」 

御子柴「…ええ。大丈夫です」 

御子柴「私はもう、逃げるつもりはありませんから」ニコッ 

裁判長「……分かりました」 

北芝「………弁護人」 

小林「…はい」 

北芝「検察側は、篠田久留美を告訴したのではなく、目の前に居る人物に告訴した」 

北芝「つまり、例え名前が違っていても検察側の主張は崩れない。故に負けていない。分かっているわよね?」 

小林「はい。僕は依頼人を無罪にできなかった」 

小林「だから、この裁判は僕の負けです」 

北芝「……ふん」 


カンッ 


裁判長「では、これより審議の最終的な結論を下します」 




438: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:38:53.47 ID:okmjwADoO












【  有 罪  】 











439: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:39:26.28 ID:okmjwADoO











ワーワー!   ワー!!   キャー!! 

    ワァアアアアアア……   ワァァァァァァァ… 








裁判長「それでは!これにて閉廷!!」 




カンッ!!! 







440: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:39:59.67 ID:okmjwADoO


【横浜裁判所 第二控え室 12月23日 午後3時22分】 




小林「………………」 

小林「……や…………」 

ガクンッ 

小林「やったんだ…僕は……」 

小林「シャーロックも、エルキュールも…そして正当な判決も下される結果に……辿り…ついたんだ……」 

小林「……………う…うぅ……」 

ネロ「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」 

ダキッ 

ネロ「小林ぃいいいい!!やったぁああ!!やったんだよ僕たち!!やっちゃったんだよ!!」 

コーデリア「教官!本当に…本当に…!!」ポロポロポロ 

コーデリア「あああああ!!あああああああああ………」ポロポロポロポロ 

姫百合「…うっ…うう……!!」ポロポロポロ 

姫百合「だっ…駄目…です…涙…が…こんな顔…二人に見せられないのに……」ポロポロポロ 

小林「…うん。君たちもよく頑張ってくれたね」 

小林「でも、僕たちが今ここに居るのもG4と神津のおかげ…」 


「うおおおおおおおおおおおおお!!!名探偵ぃいいいい!!!!」 


ダダダダダダダダダダダダダダダダダ 



441: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:40:40.43 ID:okmjwADoO

小林「うっうわ!次子くん!?」 

次子「聞いたぜおい!!アンタ、板挟みになってたってぇのに二人とも助けちまうなんてな!」 

平乃「本当…本当に……!」ポロポロポロ 

平乃「おめでとう…ございます……!!」ポロポロポロ 

小衣「ちょっと待ちなさいよアンタら!この事件!裁判!どう考えても警視のおかげでしょ!!」 

小衣「警視が誘拐犯を捕えてなきゃ!!こいつらでも確っ実に最悪の結果になってたんだから!!」 

小林「…はは…。確かに否定できないな…」 

咲「…本当、警視には敵わないなぁ~…出汁にされた気がしないでもないけど」 

小衣「咲!何言ってんのよ!!警視が居なかったら私たちは!私たちはぁぁああ~~!!」 

次子「はは!小衣!なんだかいつもより元気いっぱいだなぁ!やっぱりお前も嬉しいのか!」 

小衣「はんっ!そりゃぁ警視の活躍に惚れ惚れすればテンションだって上がるわよ!決してあの馬鹿二人が助かったからじゃないんだから!!」 

小林「…ははは。ありがとう…皆」 


442: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:41:08.43 ID:okmjwADoO



「…いや、俺だけの功績ではない」 


小衣「!警視!」 

小林「神津……今回は、本当にありがとう…!」 

神津「ふん……礼なんぞ今はいい」 

神津「それより、今は話すべき奴が居るんじゃないのか?」 

ネロ「……え?」 


「小林…さん……!」 


小林「!……エルキュール!」 

ネロ「エリー!」 

姫百合「エルキュールさん!」 

エルキュール「…わっ…私……」 

エルキュール「小林さんが……ここまで…ここまで…」 

エルキュール「…………ッ」 


ガシッ 


小林「うっうわ?」 

エルキュール「…ありがとう…!」 

エルキュール「ありがとう…ござい…ました……!!」フルフルフルフル 

エルキュール「私も……シャロも……一緒に…一緒に…救って……くれて…!」ヒグッ  ヒグッ 


神津「……お前が誘拐犯の通信機を法廷に出す程に追及しなければ、俺はここまで来ることが出来なかった」 

神津「そして、G4が俺無しでも任せらえるようになってなければ、犯人の特定も二手に分かれる事も無かった」 

神津「これは、お前たちがベストな結果を出してきた功績だ」 


小衣「………けっ……」 

小衣「けい……じぃ……!!」ジワァ… 



443: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:41:46.88 ID:okmjwADoO


茉莉音「小林さん!」 

小林「!まっ…茉莉音ちゃん?」 

茉莉音「今回の事は本当に…本当に…!ありがとうございました!!」 

茉莉音「神津警視正も!私たちの事をここまで探してくれて…ありがとうございます!!」 

茉莉音「……クリスマスライブも、出来なくなったのは…少し悔しいですが……」 

茉莉音「…御子柴ちゃんが、あんな事しなければ…もっと大変な事になっていたのですね…」 

小林「それは……うん。間違いないかもしれない」 

茉莉音「…その事を、真実を明らかにしてくれて……ありがとうございます」 

茉莉音「名探偵…小林オペラさん」ニコッ 

小林(うっ…ううん、ちょっと照れくさくなってきたな) 


444: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:42:26.94 ID:okmjwADoO



「先生!!」 


小林「!その声は…!」 

ネロ「シャロ!……と、北芝検事…」 

北芝「…………」 

シャロ「……先生!!うわぁあああああああん!!!!」 

ダキッ 

小林「どっどうしたんだい?シャーロック?」 

シャロ「…エッエリーさんが…エリーさんと茉莉音ちゃんと美樹ちゃんが…大変だったことを…今知って…」 

シャロ「でも…それが助けられた事を今知って…うっ…ううううう……」 

北芝「…………」 

シャロ「すっっっっごく!!嬉しいです!!」 

小林「……うん。そうだね」 

小林「僕も…凄く嬉しいよ」 

北芝「……呑気なものね」 

小林「!」 

北芝「貴方は、今回の裁判。負けたのよ?この私に」 

小林「………」 

ネロ「なっ…!この!ガルルルルルル!!」 


445: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:42:58.51 ID:okmjwADoO

北芝「……なんともまぁ、逆転逆転そのまた逆転したのに最後は」 

北芝「負けてしまうなんて、結構な笑い話よね」 

小林「……北芝検事。僕は――」 

北芝「おかげで、こっちはちっとも勝った気がしないわ!だから、覚悟しなさい」 

北芝「次の裁判!今度こそ完膚なきまでに叩きのめしてやるんだから!!」ビシッ 

小林「…………」 

コーデリア「やれるもんならやってみなさい!!」 

ネロ「次小林と当たる時に吠え面かくのは、お前の方だよーっと!」 

エルキュール「この裁判を乗り越えた小林さんは…もう……誰にも負けない…!!」 

シャロ「今度は私たちだって弁護席に立つんですから!!覚悟!!」 

北芝「……ふん」 

北芝「何人来ようが、同じことよ」ニヤッ 

小林「……ははは」 

小林(北芝検事も…素直になれないけど嬉しいんだな) 

シャロ「あれ?そういえば茉莉音ちゃん!」 

茉莉音「ん?」 

シャロ「美樹ちゃんはどこに行ったんですか?」 

茉莉音「…あれ?そういえばさっきまでそこに……」 



美樹「……………」 



446: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:43:36.78 ID:okmjwADoO

茉莉音「あっ!居た。美樹ちゃん、どうしたの?そんな所で」 

美樹「………ねぇ、茉莉音…」 

茉莉音「ん?」 

美樹「私……アイドル辞めるかもしれない」 

茉莉音「…えっ」 

茉莉音「ぇぇぇええええええええええええ!!!!?」 

シャロ「ええええええええええええええええ!!!!!?」 

茉莉音「どっ…どうして!?美樹ちゃん!私たちやっと解放されたのに!」 

姫百合「…また誘拐される可能性を考えてるんですか?」 

美樹「ううん…そうじゃないの。あのね…あそこに……神津警視正さんが居るじゃない…?」 

茉莉音「うん、小林オペラさんの友人だよね。あの人のおかげで助かったけど…それがどうかしたの?」 

美樹「私…………本物の恋に目覚めたみたい…」 

茉莉音「え?」 

美樹「ううん…これは恋なんかじゃない…これは……”愛”!!」 

美樹「ちょっと今から神津さんに告白してくる!!」ダッ 

小衣「!!」 

北芝「!!」 

美樹「あの!!神津さん!!」 

神津「何だ」 

美樹「私と!結婚を前提にお付き合"っ」メキッ 

北芝「させるかぁぁあああああああ!!!!」ゴメキッ 

小衣「北芝ぁ!!そいつの両足!5の字に固めてやりなさい!!」ギリギリギリギリギリギリ 

北芝「言われなくてもそのつもりよ!!うららぁあああああ!!!!」ギリギリギリギリギリ 

美樹「ぎゃぁぁあああああああ!!痛い痛いギブギブギブギブギブ!!」 

北芝「明智ぃ!!そいつキャメルクラッチして喋れなくしてやりなさい!!」ギリギリギリギリギリ 

小衣「言われなくてももうやってるわよぉおお!!!」ギリギリギリギリギリ 

美樹「――――っ!!――――――っ!!!!」バタバタバタ 

神津「…何してるんだお前ら?」 

小林「ははは。神津も罪な男だなぁ」 

コーデリア「………」 

ネロ「………」 

シャロ「………」 

エルキュール「………」 

茉莉音「…………」 


447: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:44:08.96 ID:okmjwADoO

「………小林オペラさん」 

小林「ん?…あっ!貴方は……」 

真田P「……今回の裁判、本当に……誠に感謝致しております」ペコリ 

真田P「お疲れ様でした…。謝礼金は、後日お支払い致しますので」 

小林「いっいえ…僕は、依頼人を救えなかったので…」 

ネロ「おっ!謝礼金だって!今度は何を食べようかなぁ~」 

コーデリア「明日はクリスマス・イヴ!クリスマスライブが無くなった今、代わりを思い切り楽しまなきゃ!!」 

姫百合「あっあの!コーデリアさん!!」 

藍川「…………」 

栗野原「…………」 

鬼瓦割「…………」 

アーグニャ「…………」 

洲水「……………」 

コーデリア「あっ………」 

448: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:45:04.82 ID:okmjwADoO

シャロ「あっ…あのですね?コーデリアさんは悪気があったわけじゃぁ~…」 

洲水「…心配しなくても、ちゃんと分かってるから」 

藍川「まぁ、テロられる可能性のあるライブなんかやっても楽しくないからね~」 

真田P「……その説については、本当に申し訳ございません」 

真田P「皆さまが頑張って来た練習を無駄にしてしまい…私は何とお詫びしたら…」 

鬼瓦割「…あー、そういうのはもういいから」 

鬼瓦割「そんなの、次のライブに回しときゃ良い事だし」 

アーグニャ「Да。ワタシタチ、頑張ります」 

栗野原「……むしろ芸能界なんてこんなことばかりだぜぇ…ドタキャンドタキャンまたドタキャン…ケケケ!」 

真田P「…そう言ってくださると、助かります。しかし…それでも……」 

洲水「もう、クドいよプロデューサー。そんなにクリスマスライブが残念だったのなら」 

洲水「私たちを、もっとすごい所に連れてってよね」 

藍川「おっ!そうそう!クリスマスライブを生贄に更に強いライブステージの召喚!!」 

鬼瓦割「まぁ、お互い頑張れば良いだけだろうしな」 

アーグニャ「Любимый! 待っています…!」 

栗野原「……プロデューサーの事、一番信じてるんだからね……」 

真田P「…………!」 

真田P「……分かりました」 

真田P「大きくなりましょう…!BRも…ずっと…大きく…」 

藍川「おう!御子柴っちが紛れても人気が変わらないくらいに大きくなろうぜぇ!」 

洲水「ふふ。…最高のお出迎えになるようにね」 

真田P「はい……!ありがとう…ございます…!」 

小林「……………」フフッ 

449: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:45:40.55 ID:okmjwADoO

シャロ「あー!ほら!見てください!!」 

ネロ「え?何さ…えっ!?」 

コーデリア「どうしたの?シャロ」 

エルキュール「…あ…うわぁあ……」 

小林「…凄いな。さっきまでの台風が…嘘のように……」 

姫百合「雲ひとつ無い快晴に……」 

シャロ「ほら!あれ!」 




シャロ「すっごく大きな虹です!!」 





450: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:47:05.68 ID:okmjwADoO
no title

451: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:47:42.81 ID:okmjwADoO


小林(そして、この絶望的な事件は幕を閉じた) 

小林(僕たちの事務所の帰路の途中、看板に引っかかっていたコロン君が居たのでシャロのトイズで救い出す事にした) 

小林(びしょびしょなコロン君は、右手に変な液体が入っているペットボトルを握り、気を失っていた) 

コロン「こっ…これがぁぁぁ~……最後の証拠品やでぇぇ…師匠ぉぉ~~……」 

小林(彼女には後でホットココアを飲ませながら裁判の行方を語ってあげよう) 



452: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:49:02.03 ID:okmjwADoO


小林(そして来る12月24日…目が覚めると僕の事務所はクリスマス一色に変貌していた) 

小林(どこから持ってきたのか巨大なクリスマスツリー。たくさんのプレゼント。何故か減っている僕の通帳の残高) 

小林(ミルキィホームズの他にも、コロン君や姫百合君、探偵学園の友達や教師までもがクリスマスを楽しんでいた) 

小林(特にアンリエット会長は、ずっと気絶して把握してなかったのか今回の裁判のあらましを聞きたがっており、少し戸惑った) 

小林(そしてクリスマスライブが無くなって暇になった茉莉音さんや美樹さん。川澄Pやマネージャーさんも居た) 

小林(真田さんは休日を拒否して仕事に行ってるんだとか。とても仕事熱心な方だと感心してしまう) 

小林(BRの皆も自主練で今は練習しているのだという。彼もレッスンの先生として指導しているそうだ) 

小林(G4の皆は…「警察にクリスマスなんか無い」との事で今日も仕事らしい。神津が見つけた誘拐現場の調査もあるからだそうだ) 

小林(でも、今年は神津が居るからか小衣くんは少し嬉しそうだった) 

ネロ「ねぇねぇ小林ぃ~、僕達からのプレゼント、何だと思う?」 

小林「ええ?ううん…それって万が一でも当たってたら駄目なような…」 

コーデリア「何を言ってるんですか教官!こういうのは、当たらないから面白いのです!」 

エルキュール「一生懸命…選びました……」 

シャロ「先生ー!早く開けてくださいー!!」 

小林(皆に急かされて開けた、プレゼントの中身は……) 

小林(皆の色が入っているネクタイだった) 

小林(こんな時間がいつまでも続いてほしい。この時、心の底からそう思った) 




453: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:49:29.39 ID:okmjwADoO





小林(……だけど、現実は僕が思っている以上に残酷である事を) 

小林(12月25日クリスマスに知る) 




454: SSまとめマン 2016/07/03(日) 21:50:00.64 ID:okmjwADoO

【小林探偵事務所 12月25日 午前8時10分】 


小林「…うっ…んん……」 

小林「……しまった。床で寝てしまったか」 

小林「彼女たちも床で寝てしまってたから、部屋に戻さなきゃと思っているうちに……そうだ、彼女たちもまだ寝ているのかな?」 

白い髪の少女「…………」 

小林「…あれ?君は」 

白い髪の少女「…………」 

小林「君も、昨日のクリスマスパーティの中に居たのかな?」 

白い髪の少女「…………」 

小林「…どうして、そんな悲しそうな顔をしているんだい?何かあっ……」 



立ち上がった時、机が邪魔して見えなかった壁には……… 



おびただしい血痕と割られた窓。壁には”ミルキィホームズは死ぬ”の文字 


そしてそこに……4人の姿は無かった…… 















第四話  「紅い花畑の中心で」 


【終】