1: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:09:45.089 ID:gQhwrW+0d
無人島 遭難3日目

松本「はいみやこさん、食べられそうな木の実採ってきたわ」

みやこ「ありがとう松本さん……ごめんなさい、私が脚を怪我なんてしなければ……」

松本「いいの!みやこさんのために生きられて私、今とっても幸せなの!」

みやこ「あ、あはは……」

松本「はっ!こんな状況なのに私ったら……不謹慎だったわ……!」

みやこ「ううん、松本さん見てたら暗い気持ちも吹っ飛んじゃった」

松本「みやこさん/////」キュン

引用元: ・松本「みやこさん…私を食べて…」みゃー姉「えぇっ!?」

4: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:11:33.200 ID:gQhwrW+0d
遭難8日目

みやこ「はぁ……はぁ……」

松本「みやこさん、お水飲んで」

みやこ「で、でも、せっかく溜めた雨水だし、もったいないよ」

松本「死んじゃったら終わりなのよ!はい、早く飲んで!」

みやこ「分かった……ゴクゴク」

松本「……どう?怪我はまだ痛む?」

みやこ「最初よりは良くなったけど、歩こうとすると……痛っ!」

松本「みやこさん!」

みやこ「いてて、やっぱり折れてるのかな」

松本「私の脚が折れれば良かったのに……」

みやこ「もう、そんなこと言わないの!松本さんが怪我しなかったから私は今、こうして生きてられるんだから……感謝してる」

松本「みやこさん/////」ジュン

6: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:13:45.883 ID:gQhwrW+0d
遭難10日目

みやこ「……お腹すいた」

松本「なにか動物でも捕まえられれば良いんだけど、なかなか難しいわね……」

みやこ「救助、来るのかな」

松本「きっと、いいえ!絶対くるわ!必ず生きて帰りましょう!」

みやこ「餓死するのとどっちが早いかな、あはは」

松本「……もし私がみやこさんより先に死んだら、みやこさん……私を食べて」

みやこ「えぇっ!?」

7: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:14:49.053 ID:gQhwrW+0d
みやこ「松本さん、あなた何を言って……!」

松本「肉を食べて体力つければ、何日かは長く生きられるでしょ?そうすれば、きっと救助の人が来るのに間に合うから」

みやこ「いやいやいや、無理だよそんなの!」

松本「みやこさんは、私を食べるの嫌?」

みやこ「そこじゃなくて!松本さんが死ぬとか、嫌だからね私は!」

松本「みやこさん/////」ビクン

9: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:16:29.673 ID:gQhwrW+0d
松本「でも、私はそれでも良いかもって思ってるの」

みやこ「な、なんで?」

松本「だってそうすれば、みやこさんの血肉となって永遠に一緒に生きられるんだもの/////」ハァハァ

みやこ「あ、うん……そうだね」

松本「あ!もちろん先にみやこさんが死んだら、私がみやこさんを食べるからね?」

みやこ「え、ちょっと待って!私、松本さんに殺されちゃう?」

松本「そんなことするワケないじゃない!」

みやこ「だ、だよね!あはは!」

みやこ(絶対に生きのびよう……!)

10: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:20:02.432 ID:gQhwrW+0d
遭難16日目

みやこ「……」

松本「……」

みやこ「……あれ、なんで私って生きてるんだっけ」

松本「!?」

みやこ「こんな辛い思いしてまで、なんで生きなきゃならないんだろ」

松本「み、みやこさん!なに言ってるの!?」

みやこ「松本さんは私に早く死んで欲しいんじゃない?食べるんでしょ、私を」

松本「そ、それは」

みやこ「……花ちゃん、最期に会いたかったな……」

松本「……」

11: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:22:35.129 ID:gQhwrW+0d
松本(私はみやこさんに生きてほしい)

松本(もちろん一緒に生還できるなら、それに越したことはないけれど)

松本(……良かった、準備しておいて)

松本(もしも救助がなかなか来なかった場合、みやこさんだけでも生き延びられるように)

松本(私が先に死んで、私の死体をみやこさんが食べられるように)

松本(食べる木の実の量も、飲む水の量も、みやこさんの方が多くなるようにしていた)

松本(正直、私の体はもうボロボロだけど、それでも生きられたのは全てがみやこさんの為だと思えたから)

松本(人生の最期を彼女と過ごせて良かった……私の天使)

松本「……みやこ、さん」

13: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:24:48.159 ID:gQhwrW+0d
みやこ「……なに」

松本「……今まで、ありがとう、ね」

みやこ「……え?どうしたの急に」

松本「」

みやこ「ちょっと、松本さん?」

松本「」

みやこ「え、嘘、松本さん!」

松本「」

みやこ「松本さん!松本さん!嫌、嫌だよ!死んじゃ嫌!松本さぁぁん!!!!!」

松本「」

14: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:26:37.828 ID:gQhwrW+0d
遭難20日目

救助隊員1「おい!あそこに誰かいるぞ!」

救助隊員2「良かった!まだ生きてる!」

救助隊員3「星野さん!分かりますか!もう大丈夫ですよ!」

みやこ「……救助、来た……?」

救助隊員4「あなた1人だけですか!?他に生存者は!?」

みやこ「……私、ひとりです……でも、ひとりじゃないです……私の中で、彼女は生きてます」

救助隊員5「彼女?彼女とは誰です?」

みやこ「松本さんは生きてます……ずっとずっと、私と一緒に生きてるんです!彼女は!彼女は……!うわぁぁぁあん!!!!!」ボロボロ

ーーー
ーー

16: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:28:19.449 ID:gQhwrW+0d
病院 病室のベッド

みやこ「……」パチッ

ひなた「みゃー姉!目ぇ覚めたか!?」

乃愛「良かった!ミャーさんが生きてて本当に良かった!」

みやこ「ひなた……乃愛ちゃん……そっか、私助かったんだ」

花「お姉さん!」ギュッ

みやこ「は、花ちゃん!?」

花「心配してたんですよ!お姉さんが死んだらどうしようって、ずっと怖かったんですよ!」

乃愛「そうだよ!私も心配してたんだから!」

ひなた「あ!私のほうが花や乃愛より心配してたんだぞ!」

みやこ「もうひなたったら、そこ張り合うところ?」

20: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:31:37.942 ID:gQhwrW+0d
花「お姉さん!元気になったら、またお菓子作ってくださいね!」

みやこ「うん、絶対すぐに元気になるね……松本さんのためにも」ボソッ

花「そしたら、その……なんでも好きなお願い、1回だけ聞いてあげます」

みやこ「えっ、なんでも!?」ガタッ

花「1回だけですよ!生きて帰ってきてくれた、お祝いというか、お礼というか……特別です!」

みやこ「なんでもかぁ、うふふ、どうしよっかなぁ……あ、そうだ」

花「なにか思いつきましたか?」

みやこ「うん、私が退院したら……」

21: 名無しさん 2019/03/19(火) 04:32:26.522 ID:gQhwrW+0d
みやこ「花ちゃんと2人で、どこか遠くへ旅行に行きたいな」

花「分かりました、良いですよ」

みやこ「えへへ、楽しみだなぁ」ジュルリ

おわり