519: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 03:18:36.55 ID:PxdXq9pw0


―――【喫茶店】 


京太郎(まぁ現状、俺の隣に晴絵さん、向かいに戒能さんと瑞原さん) 

はやり「へぇ、この子が……へぇ~」ニコニコ 

京太郎(なんだこのプレッシャーは!) 

晴絵「まぁ弟子っていうか、京太郎です」 

京太郎「俺はいつも一人の男だった」 

良子「と言ってますが」 

晴絵「いやがらせ!?」 

京太郎「俺がそんな小さい男に見えるか」 

晴絵「無駄に身長だけ伸びたよね!」 

京太郎「うるせぇよ!」 

晴絵「素がでたね」 

はやり「須賀だけに!」 

良子「ユアマムみたいでしたよ」 

はやり「はやっ!?」 

京太郎「えっと、とりあえずなんでこんなことに?」 

晴絵「いやぁ、京太郎みつけたらからせっかくだしね」 

京太郎「仕事とかじゃないのか?」 

晴絵「なんつーかこれも仕事の一環、トシさん経緯で」 

京太郎「ほう……」 

晴絵「もうほぼほぼ終わったけど、麻雀でもする?」 

京太郎「麻雀ですか」 

晴絵「そうそう、京太郎にとってもプロと麻雀するのはためになるでしょ?」 

京太郎「ふむ」 

良子「我々の意見はノーセンキューですか」 

晴絵「ほら、たまには強い男とやってみたいでしょ」 

はやり「……晴絵ちゃんやらしい」カァッ 

晴絵「そういう意味じゃないから!」 

京太郎「やるならさっさとやりましょう、雀士は生きてる限り戦わなきゃならないんです」 

晴絵「過酷な運命だな!」 





引用元: ・京太郎「臨海高校!」智葉「麻雀部!」

520: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 03:27:56.93 ID:PxdXq9pw0


―――【雀荘】


京太郎「ふぅ……」スゥ

良子「む」ピクッ

はやり「はや……ハッ」ニッ

晴絵「京太郎……あれ、使うの?」

京太郎「だから肉体にってのは趣味じゃないんですよ」

晴絵「良いよ、あれ……私は負けない」フッ


京太郎(なんだ、この自信は……プレッシャーを感じる。勝つ気か、おもしろい……!)

良子(あれ、とは?)

はやり(やっぱりトシさんの隠し玉、とんでもなさそうかな)ニコニコ


晴絵「京太郎なんかに絶対に負けない!」キリッ

京太郎「好きにはっ!」


521: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 03:37:11.47 ID:PxdXq9pw0


京太郎「……」

はやり「……」

良子「……」


晴絵「きょ、きょうたろうには、かてなかったよ……」ピクッピクッ


京太郎「ちいぃ! なぜこうも上手くいかん!」

良子「いや、上手くいったからこうなったんじゃ?」

京太郎「冗談ではない!」クワッ

良子「す、すみません」

はやり「もう、おこっちゃ……めっ」ツン

京太郎「はいっ」デレッ


晴絵「ま、まだっ、まだっ……」ピクッフルフル

はやり「産まれたての小鹿みたいになってるよ……っていうか京太郎くんのそれ、絶対戦いたくないね」

良子「私も似たようなの出せますよ」

京太郎「……気に入らんな」

良子「はっきりものを言いますね」


京太郎「ならば……」

良子「いいでしょう」


京良「デュエル!」

はやり(これ、でも私も巻き込まれるよね?)

晴絵(きょ、京太郎なんかに絶対に負けないっ!)ドキドキ


522: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 04:04:05.34 ID:PxdXq9pw0


京太郎「……」

良子「んぉ……はへっ」ピクッピクッ

京太郎「……」

はやり「……」

晴絵「……」

良子「おっ……」ピクッ


京太郎「こんな悲しみばかりが広がって」ツゥ

はやり「どっちが勝ってもこんな空気になる気がしたよね!」

晴絵「なんでこんなことした!?」

京太郎「これが若さか」

晴絵「そんな男、修正してやる!」バキッ

京太郎「これが大人か……」キラキラ


良子「お、おーけぃ……わ、わたしは、ぶ、ぶじです……はひっ」ピクピクンッ

はやり「無事じゃないよね! さっき一回女の子がしちゃいけないような顔してたよ!」

良子「そ、そーりー……んっ」フルフル

晴絵「京太郎!」

京太郎「これしか手はあるまいよ」フッ

晴絵「なに賢者になってんの!」

京太郎「……男には引けない時というのが」

良子「そ、そうです。これは真剣なデュエルだったんです。ルーズした私の問題、です……」ハァッハァッ


京太郎(惚けた戒能さん、なんてプレッシャーだ……)


523: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 04:16:33.67 ID:PxdXq9pw0


良子「し、しかし私も女です」

はやり「女の子だよ、20代はまだ女の子だよ」

晴絵(無理がある……)


京太郎(これは、ビンタぐらいくるか)

良子「責任は取ってもらいましょう」

京太郎「……」

晴絵「……」

はやり「……」


京太郎「……せ、責任とは?」

良子「まずはお付き合いから始めて見ましょうか」

京太郎「……」チラッ

晴絵「……」フルフル

京太郎「……」チラッ

はやり「」シロメ


京太郎「……これでは道化だよ」

良子「とりあえず連絡先交換から」スッ

京太郎「ええい、ままよ!」スッ


晴絵(情けない奴!)


524: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 04:24:44.38 ID:PxdXq9pw0


―――【帰り道】


京太郎「俺は阿漕なことをやっている」


晴絵『ばか! あほ!』

良子『ではまた、連絡しますね』フフッ

はやり『』シロメ


京太郎「……」トボトボ

???「あ、キョータロー発見!」

京太郎「!?」ビクッ

ネリー「今日休んだけどずる休み?」ジト

ハオ「それは良くないですね」クスッ

京太郎「ね、ネリーにハオ、どうしたこんなとこで」

ネリー「買物帰り!」

ハオ「このあと夕ご飯を食べて帰ろうかと、まだなら京太郎もどうですか?」スッ

京太郎「……」

ハオ「なにかありました?」ズイッ

ネリー(近くない?)

ハオ「京太郎ー?」

京太郎「……ハオは優しいから好きだ」ボソッ

ハオ「……ふぇっ!?」カァッ


京太郎「よし、いくか! 今日は俺の奢りだ!」

ネリー「やったさすがキョータロー! かっこいい! 大好き!」

京太郎「はいはい」ナデナデ

ネリー「もう、子ども扱いしてっ!」プンスコ

ハオ「」パクパク

ネリー「どうしたのハオ、いかないの?」

京太郎「いくぞ?」

ハオ「……あ、はい!」ハッ


525: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 04:36:44.18 ID:PxdXq9pw0


―――【ファミレス】


京太郎「さぁ、好きなだけ食え!」

ネリー「嬉しいけどあんまり入らないしなぁ」

ハオ「私もそれほど」

京太郎「知ってるから言っている」フフン

ネリー「むぅ、なんかわかられてるみたいで悔しい」

京太郎「ま、気にするな、お礼お礼」

ネリー「なんの?」

京太郎「色々あったの色々……」トオイメ

ネリー「嫌なこと?」

京太郎「……嫌でもないってのがまた絶妙な」

ハオ「嫌でもないけど?」


京太郎「……つくづく女は御しがたい」

ネリー「……女難?」

ハオ「ありそうですね」

京太郎「女難……」

リンロン

京太郎「あれ、トシさんから」

トシ:因果的に女難だよ


京太郎「どっから見てやがるあのババァ」

ハオ「?」

京太郎「ああいや、ほれ頼め、ドリンクバーに行け」

ネリー「うん!」ニコッ

京太郎(あ~なんか癒される)

ネリー「あ、キョータローなに飲む? 持ってくるけど」

京太郎「アイスコーヒーで」

ハオ「京太郎、コーヒー好きですよね」

京太郎「まぁな、監督とは気が合う」フッ

ハオ「……なるほど」

ネリー「キョータローが好きならネリーも飲もうかな~」

京太郎「俺につられてどうする」

ネリー「だって長い付き合いになるなら趣味、合わせたいし」

京太郎「良い女だなぁ」ハハハ

ネリー「でしょっ♪」

ハオ(さすがネリー)


526: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 04:53:45.24 ID:PxdXq9pw0


京太郎「さて、料理も運ばれて来たし食べるか」

ハオ「はい」

ネリー「あ、キョータローのそれおいしそう!」

京太郎「このドリア?」

ネリー「うん」

京太郎「ほれ」スッ

ネリー「くれるの?」

京太郎「おう、熱いからな」スッ

ネリー「いただきまーす」パクッ

京太郎「うまいだろ、一押しだ」

ネリー「うん、おいしい!」

京太郎「だろ」フッ

ネリー(あ~んはしてもらえなかったけどまあ良っか……さすがに言い出せないし)

ネリー「返す」スッ

京太郎「おう、それじゃ」スッ

ハオ「あ、私も一口もらって良いですか?」

京太郎「おう、良いぞ」

ハオ「そのままスプーンこちらに向けてもらえればいいので」ニコッ

京太郎「お、おう」

ネリー(い、いった!!?)

京太郎「そ、それじゃあ、あーん」

ハオ「んっ……」スッ


京太郎(横髪をさらっとかきあげる仕草……そ、そこはかとないエロスを感じる……)

ハオ「んっ……」ハムッ

京太郎(この場を借りて言いたい……俺は髪をかきあげる仕草が好きな男だ!)

ハオ「……んっ」ツゥ

京太郎(チーズが伸びて、な、なんだこのプレッシャーは!)

ネリー(え、エロい、ハオ……ネリーにできないことを平然と!)


ハオ「っ」ズズッ

ネリー(チーズをすすった!?)

京太郎(くっ! やるな!)グッ

ハオ「……おいしぃですね」クスッ

京太郎(京ちゃん、大地に立つ!)テテテーン


527: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/07(金) 04:59:55.92 ID:PxdXq9pw0


ネリー「……私ももう一口!」

京太郎「別に良いけど」

ネリー「ハオみたいにあーんが良い!」


京太郎(いまのをあーんと、平然と言いやがった……わかっても言わなかったのに!)

ハオ(ネリー、ストレートに!)


ネリー「ハオだけずるい!」

京太郎(なに、俺のこと好きなの? ……好きでしたね!)

ネリー「あーんってして!」

京太郎(かわいいじゃないか……)

ネリー「……」

京太郎「あーん」

ネリー「!」パァッ

京太郎「早くしろ恥ずかしい」カァッ

ネリー「んっ!」

京太郎「……はい」スッ

ネリー「おいしい!」

京太郎「それは聞いたって」

ネリー「キョータローが食べさせてくれたからもっとおいしい!」ニコッ

京太郎「……もう一度言ってみろ」

ネリー「キョータローが食べさせてくれたからおいしい!」エヘヘ

京太郎(刻が見えそう)

ハオ(ネリー、かわいい真似を……)


京太郎「普通に食事しよ」

ネリー「え、なんで! ネリーがんばったよ!?」

京太郎「うん、かわいかった、かなり」

ネリー「っ」カァッ

ハオ(くっ……ってなぜ私はここまでの対抗意識を!?)ハッ


ネリー「キョータローもかわいかったよ♪」

京太郎「褒めてないからなそれ」


542: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 03:10:26.60 ID:GieC/UpR0


―――【帰り道】


京太郎「それじゃあな、二人共気を付けて帰れよ」

ハオ「はい」

ネリー「キョータローもね!」

京太郎「俺になにがあるっていうんだよ」ハハハ

ネリー(刺されそうだし)

ハオ「また」フリフリ

京太郎「ああ」フッ


京太郎(さて、帰投する!)キリッ

リンロン

京太郎「ん?」スッ


智葉:なんで今日こなかったの?


京太郎「……」リンロン


智葉:私のあれ、本当は嫌だった?



京太郎「むしろ嬉」リンロン


智葉:ごめんね


京太郎「ハァッ……ハァッ……なんてプレッシャーだ」ツゥ

京太郎(こうなれば仕方ない!)

プルルッ

智葉『もしもし』

京太郎(速い! ニュータイプだとでも言うのか!)

543: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 03:11:14.98 ID:GieC/UpR0

智葉『……その』

京太郎「……嫌じゃない」

智葉『え?』

京太郎「……ともかく、気にしないでください。ちょっとした用事で行かなかっただけですから」

智葉『学校をさぼるほどの用事?』

京太郎「うっ……痛いところをつく」

智葉『いや、だったか?』

京太郎「嫌じゃないですって、むしろ良い」

智葉『え!』パァッ

京太郎「ああ~ともかく、ああいうこと俺以外にはしないでくださいよ」

智葉『京太郎以外にはしない……わかった!』


京太郎(まぁ恋人ができたりなんかしたらしてやってくださいとしか……なんかさびしいけど)

智葉(京太郎以外には絶対にああいうことはしない!)


京太郎「それじゃ、また明日」

智葉『ああ、明日はお弁当を作っていくからな!』

京太郎「楽しみにしてます」ハハッ

智葉『ん、またなっ♪』

京太郎「はい」

プツッ

京太郎「……なんだあの可愛さ、俺の心を領空侵犯してきやがる」


544: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 03:29:18.71 ID:GieC/UpR0


―――【じゃん荘:京太郎部屋】


京太郎「さて、どうすっかなー……ネトマでもやるか」

リンロン

京太郎「……智葉さんからか?」

咲:ネトマ

京太郎「……丁度良いなこいつ」


545: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 03:41:45.41 ID:GieC/UpR0


京太郎「ネトマか、久々な感じするなー」

咲『もしもーし』

京太郎「おう、聞こえてる」

咲『そりゃなにより……でも付き合ってくれるとはね』

京太郎「なんだよ?」

咲『どーせ女の子と乳繰り合ってるのかと』

京太郎「下品な女だな」ハハッ

咲『まぁとりあえず……今日は完勝といかせてもらおうかな』

京太郎「させんよ、とりあえずなんか賭けるか」

咲『いいね……じゃあ今度東京行ったとき御飯奢りで』

京太郎「おもしろい……!」

咲『ご飯は、まぁいいや……京ちゃんをやってから決めさせてもらう!』

京太郎「いいだろう、金額制限はつけないでやる……鍛えた俺の実力を見せてやる!」

咲『私だって、強くなってるんだよ京ちゃん!』


546: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 03:55:53.19 ID:GieC/UpR0


咲『くっ、さすがに強いね京ちゃん……!』

京太郎「麻雀とは常に後手を考えるものだ……!」

咲『これ、私の部活の人たち以上かもしれないぞ……!』

京太郎「それでは臨海には勝てんよ!」

咲『勝手なことを!』

京太郎「ならば今すぐ雀力を部活仲間全員に与えてみせろ!」

咲『京ちゃんをやってからそうさせてもらう!』

京太郎「ハハハハ!」

咲『あ、カン、嶺上ツモ、小三元トイトイドラ4』

京太郎「うわああぁぁぁ!」

咲『嶺上開花で勝てるよ』

京太郎「まだだ、まだ終わらんよ!」


547: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 04:07:26.61 ID:GieC/UpR0

―――ド深夜


京太郎「……俺のが一敗してる」

咲『終わったー! さて寝よ!』

京太郎「……奢りか」

咲『それじゃお疲れーなに奢ってもらおうかなー♪』

京太郎「そんな決定権がお前にあるのか!」

咲『だって金額制限つけないって』

京太郎「……サボテンが、花をつけている」

咲『昔からそうやって話逸らすよね……』


京太郎「……」

咲『……ああもうわかったよ、場所は京ちゃんに任せるからおいしいものよろしくね』

京太郎「それでこそ俺のライバルだ!」

咲『認めたくない……』


京太郎「そんじゃ、またな」

咲『あ、そういえば結局、誰か良い相手見つかりそう?』

京太郎「あ~魅力的な女の子が多いっていうか」

咲『でも京ちゃんってモテるでしょ?』

京太郎「え、今だけじゃないの?」

咲『あ、モテてるんだ』

京太郎「やられた! てかなんで最近になって」

咲『京ちゃんがチャーミングすぎるからさ』

京太郎「……え、お前、俺にどういう感情抱いてたの?」

咲『京ちゃんを倒さなきゃ死んでも死に切れるもんじゃない』

京太郎「こえぇよ!」

咲『うそうそ、まぁなんていうか……なんだろ、まぁなんでも良いけど良い結果になったら教えてね』

京太郎「俺を導いてくれ」

咲『私の役目じゃない、それじゃねアディオス!』

京太郎「投げっぱなしかよ! たくもう、おやすみ」

咲『おやすみ!』

548: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 04:23:10.86 ID:GieC/UpR0


京太郎「すっかり深夜じゃねぇかよ……はぁ、寝るか」

リンロン

京太郎「ん、咲から画像……これは、友達とのツーショット?」

スッ

咲:私の友達の和ちゃん、悪い巨乳ばかりだと思ってたけど、良い巨乳もいるんだね

京太郎「巨乳は全部良いもんさ……しかし、ノドカ・ハラムラと言ったか」ジー

コクリ

京太郎「咲、この俺にこんなものを与えるとは……なにが目的だ」

咲:オカズにしちゃダメだゾ☆

京太郎「ええい、今日会ったばかりだから顔がちらつく!」


549: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/08(土) 04:27:02.60 ID:GieC/UpR0


―――そして翌朝【じゃん荘:京太郎部屋】


コンコン

京太郎「んぅ……」zzz

ピンポーン

京太郎「ん……ん?」

コンコン

京太郎「……はぁ~い」ノビー

トコトコ ガチャッ

京太郎「どちらさまで」

明華「おはようございます!」ニコッ

京太郎(……デジャヴ? いや、てか俺はいつからエロゲ次元に……)

明華「?」

京太郎「い、いらっしゃい」

京太郎(一体、なにが起こってるというんだ!)


京太郎「なんでまた朝っぱらから?」

明華「なんだか彼女っぽいかなと」クスッ

京太郎「かわいい」

明華「え、付き合います?」

京太郎「それはちょっと考えさせて」

明華「そうですか」シュン

京太郎(くっ、落ちる……!)


565: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 01:25:14.11 ID:hIVN51ic0

―――【臨海高校】


京太郎「ん、そういや今日はガッツリやるって言ってましたよね」

明華「え、やる?」

京太郎「麻雀な」

明華「あ、はい」


京太郎(なぜこんな残念な頭に……あの日出会ったおしとやかな感じの御嬢さんは……)


明華「まぁそろそろ大会も近づいてきましたし当然ですね」

京太郎「俺も臨海の名に泥を塗らないようにしないと」

明華「その心配はないと思いますよ、私とやれてますし……むしろ拮抗してる方が凄いかもです」

京太郎「大した自信だな」

明華「これでもランカーですよ?」

京太郎「そういやそうだ。ド変態ってイメージしかなかった最近」

明華「んっもうこんなとこで罵倒プレイなんて……後輩が見てます」

京太郎「ゲンコツ落としたい」


ネリー「朝っぱらからなにイチャイチャしてるの?」ジトー

京太郎「今のがイチャイチャに見えたか」

明華「見せつけてあげましょう!」ウデクミ

京太郎(これがおっぱいか……!)キラキラ


567: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 01:48:04.28 ID:hIVN51ic0


明華「えへへっ、これで公認カップルですね!」

ネリー「なにが公認だよ!」

京太郎「これでは道化だよ」

ネリー「キョータローはどうしたの!?」

モブ子(朝っぱらからなにやってんだろ)

京太郎(あれは……おっぱいの人)

モブ子(まずい、眼があった、いやおっぱいにね!)

ネリー「……またお前か!」

モブ子「ひぇっ、私は関係ないからっ」


ハオ「……」

京太郎「ああ、ハオじゃないか」

明華「おはようございます」ニコッ ギュッ

京太郎(ええい、フランスのおっぱいは化け物か!)

ハオ「……あ、ああ~暑いですね~」ハタハタ

明華(胸元をはたはた!?)

京太郎「……」

明華(くっ)

ネリー「……このおっぱい星人!」

京太郎「難儀な性癖だよ、これだからいまだに彼女ももらえん」

明華「私がいるじゃないですか♪」

ハオ「ど、同級生とかどうですかね!」


568: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 02:12:13.30 ID:hIVN51ic0


京太郎(なにこれ)

モブ子(なにあれ)


ネリー「……巨乳死すべし」ボソボソ

モブ子(こえぇぇぇっ!)ジワッ


京太郎「……クラスに向かうか!」

智葉「京太郎、おはようっ」ニコッ

京太郎(かわいい!!)

モブ子(こええっ!?)


京太郎(ただなんだ、この淀んだプレッシャーは)クッ

智葉「?」ニコニコ

京太郎「ああいや、なんでも……そ、そういえば留学生組って」

メグ「なんデスカ?」

モブ子(いつのまに……)

京太郎「ほら、スポンサー関係の話」

ハオ「ああ、私たちがこちらへ麻雀留学できてるのもスポンサーさんのおかげですからね」

ネリー「あっちの気に入るやりかたしなきゃいけないんだよね、大会とかだと」

京太郎「面倒だなぁ」

智葉「一応、私やお前みたいに大会に出る者は無関係じゃないからな?」

京太郎「え、そうなんっすか?」

智葉「多少は、だがな」

京太郎「うわぁ……」


京太郎(K-1に出て自分だけプロレスやらされるようなもんか……中々に厄介な戦いになりそうだ)


569: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 02:32:33.65 ID:hIVN51ic0


―――【臨海高校:1年B組】


京太郎「ああ、無情……」

ネリー「なにが?」

京太郎「勉学なんて必要ねぇ、俺はプロ雀士になるんだ……!」

ネリー「え、雀士目指してるの?」

ハオ「意外ですね」

京太郎「え、そうか?」

ハオ「はい、前は運動部だったと言っていたので……また他のことをやるのかと」

ネリー「飽き性!」ビシッ

京太郎「失礼な」

ハオ「ずっと麻雀を続けるって、スゴイですけどね」

ネリー「うん、スランプとかあるんだろうし」

京太郎「……でもたぶんだけど、俺は麻雀しかしないだろうなぁ」

ハオ「なんでそんな遠い目を……」

京太郎「戦いしかしらんからさ、雀士は生き続ける限り麻雀しなければならん」キリッ

ネリー(なに言ってんだろうキョータロー)

ハオ(京太郎、なんだか素敵)キュン


570: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 02:48:49.70 ID:hIVN51ic0


―――【放課後:麻雀部部室】

ガチャッ

京太郎「うーっす」

ネリー「朝ぶりー」

アレク「ん、最近は肩車されてこないわね」

明華(うらやましい……)

京太郎「お、久しぶりにしてやろうか?」ハハッ

ネリー「こ、子ども扱いしないで!」

京太郎「前は子ども扱いで良かったのか」

ネリー「そ、そりゃ前とは変わるでしょ……お、女の子として、見てもらわなきゃだ、し……」ボソボソ

京太郎(え、なに、おっぱいないのに可愛い)

モブ子(あいつおっぱいのこと考えてるな)


京太郎「……っと、ネリーにときめいてる場合じゃない」

ネリー「えっ!」カァッ

京太郎「麻雀やりますか、ちょっとマジで」

智葉「いつもはマジじゃないと?」

ハオ「……あ、あれを私に使うん、ですか?」カァッ

京太郎「いや、あれは封印しとく」

ハオ「そうですか」ハァ

モブ子(この淫乱チャイナめ)

京太郎「よっし、くじ退いて組み合わせ決め手やりますか」

アレク「あんたら、レギュラー陣以外じゃ勝敗なんてほとんど見えてるんじゃないの?」

京太郎「わかりませんよ?」

アレク「ま、いろんなもの見て見たら面白い展開になるかもしれないし」ニッ

京太郎「ジャイアントキリングとか見れるかも」ハハッ

アレク「良いねぇ」

京太郎「そういう相手こそ倒し甲斐がありますよ」ニッ


モブ子(こわいよアイツ)

ネリー「……負けないから!」

モブ子「なんで? なんで私は植物のように穏やかで平穏を望んで安眠したいだけなのに恨まれるの?」

ネリー「わかんない?」

モブ子「……いや、ちょっとわかる」タユン

ネリー「ばかっ!」ベシッ

モブ子「胸を叩かないで!」

メグ「……撃つ」

モブ子「こえぇって!」

571: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 03:06:24.10 ID:hIVN51ic0


京太郎「ふむ……」

ハオ「妥当ですね」

智葉「今日は二戦ぐらいしかできないがな」

明華「しかしまぁ、おもしろいぐらいの組み合わせですね」

京太郎「……だな」


ハオ(京太郎、討ち取る!)タユン

明華(なんとしても京太郎くんに……アレを使わせます!)タユン

智葉(京太郎、友達としてお前のすべてを受け止めてやるからんっ)タユン


京太郎(……この巨乳を持った女の子が俺の理性すら破壊する、それをわかるんだよ!)

?(わかってるよ、だからおもしろい修羅場期待してるね!)

京太郎(裏で俺の不幸を笑う友達が最も悪質だと気づく!)

?(不幸なの? 巨乳に囲まれてるのが)

京太郎(最高です!)

?(その通りだよお義兄ちゃん!)

京太郎(誰だお前!)

572: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 03:20:39.32 ID:hIVN51ic0


モブ子「……」

ネリー「……」

メグ「……」

(え、なにこの雀卓は)



モブ子(Oh……神は私を見捨てた、恨むよ須賀ァッ!)キッ

京太郎「……!」ニコッ グッ

モブ子(眼があったからって応援するんじゃないよ、うわっ、殺気が! ダメだ、勝てるわけないよっ!)

モブ子「はっ!」キュピーン


ネリー(巨乳だけを殺す機械)

メグ(銃身が焼きつくまで撃ち続けマス)

モブ子(こええ!)

ズズッ

モブ子「!」キュピーン


智葉「京太郎と麻雀は楽しいな!」

京太郎「友達と麻雀ぐらいしたことあるでしょうに」

智葉「男友達の京太郎とは初めてだ」ジト

京太郎「ま、冥利につきるというかなんというか」ハハハ


モブ子「……」

智葉(京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎)

モブ子(こええええぇっッッ!!?)ナミダメ


574: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 03:29:30.92 ID:hIVN51ic0


―――その後……


京太郎「ぷはぁっ、どうにか勝てた」ハァ

智葉「そっちできたか……」フム

京太郎「ふふん、俺の力はあれだけじゃないっすからね!」エッヘン

ハオ「辱めを受けさせる奴ですよね」

京太郎「なに? 俺オークなの?」

明華「の、望む所です。あの力にだって負けません!」チラッチラッ

京太郎「なんで嬉しそうな顔してんの」

ハオ「むしろメスの顔ですね」ジト

明華「ハオに言われたくありませんよ!」

ハオ「!?」



モブ子「せ、接戦、頑張った、わたしがんばった」ピクピク

「お、女の子がしちゃいけないような顔してるよ!?」


ネリー「……やるねメグ」

メグ「さすがですねネリー」


アレク(ふーん、意外とおもしろい結果になったもんね)

京太郎「で、どうでした?」ヌッ

アレク「きゃっ!」ビクッ

京太郎「可愛い声だしてどうしました」アハハ

アレク「そ、そうね……これもいつかのために慣れとかないと」クスッ

京太郎「いつか?」


575: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 03:35:09.19 ID:hIVN51ic0
(>>573 一応もう一人モブがいる感じで


アレク「さて、明日もまたこの続きね」

京太郎「うっす、あみだでやると普段やらない組み合わせかと思ったら結局いつもの四人でしたけどね俺」

アレク「明日は他のみんなと打てるでしょ」

京太郎「ですね……あ、そういえば監督」

アレク「ん?」

京太郎「合宿とかあるんですか?」

アレク「あ~やる?」

京太郎「別にないならないで良いんですけど、どっちにしろ泊まりなら男子一人の俺はお留守番でしょうし」

アレク「いや、そうなったら連れてく……残念ながら一人部屋になるけど」

京太郎「行けるだけありがたいっす。深夜のトークとかできないっすけど」ハハハ


明華(合宿!?)

ネリー(京太郎と一緒!?)

智葉(一人部屋だと!?)

ハオ(これはまさか!)


ネリー(深夜に部屋に忍び込んで腕枕してもらいながら寝たりできる!)

智葉(深夜に部屋に忍び込んで友達っぽいトークができる!)

明華(深夜に部屋に忍び込んで朝チュンができます!)

ハオ(深夜に部屋に忍び込んで×××ができる!)

メグ(深夜に抜け出して一緒に地方ラーメン食べたりできマスネ!)


モブ子「大きな星がついたり消えたり、彗星かなぁ」

「モブ子ぉ!?」

576: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 03:44:57.70 ID:hIVN51ic0


アレク「でも合宿かぁ、どこが良い?」

京太郎「んー温泉とか入りたいですね」

アレク「温泉か……」


アレク(ここぞとばかりに混浴で……私が二歩先を行く! 大人を舐めるな小娘共!)


アレク「伊豆とか?」

京太郎「あ~いいっすね~」

アレク「ほかはどこかあるか?」

京太郎「草津とか」

アレク「新婚旅行なら?」

京太郎「やっぱ国外に……ってなんの話ですか」ジト

アレク「冗談だ冗談」クスッ


アレク(祖国ドイツ!)

メグ(ユナイテッドステイツ!)

明華(ルーブル!)

ハオ(え、えっと……ニューホンコン?)

智葉(新婚旅行……新婚旅行、京太郎は国外が良いのか……って新婚旅行じゃ友達はどうなる!!?)


577: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 03:53:33.67 ID:hIVN51ic0


―――夜【じゃん荘:京太郎の部屋】


京太郎「って話が出てな」

咲『え、なにそれおもしろそう』

京太郎「だろ」ハハハ

咲『あ、京ちゃんが思ってるのとは違うベクトルでね』

京太郎「?」

咲『いやぁ、一緒に行けないのが残念だよ』

京太郎「まぁな、また今度いけばいいだろ」

咲『いやぁ、夏は無理でしょ。インハイが熱い』

京太郎「確かに」

咲『でも冬休みとかなるとそれはそれでなぁ』

京太郎「なんで?」

咲『京ちゃん、彼女できてそう』

京太郎「……」

咲『ほら、否定できないでしょ』

京太郎「まぁその、おかげさまで」デヘヘ

咲『彼氏は?』

京太郎「おいこら」

咲『チッ』

京太郎「こいつ……」

咲『……まぁ冗談は置いといて温泉とか久々に行きたいよね』

京太郎「ああ~そうだな、最後に行ったのが半年前の冬だろ」

咲『だね、一昨年は京ちゃんとおばさんと私とお父さんで、去年は京ちゃんとおばさんと私だったよね』

京太郎「で半年前が二人でだし……ああ~でも二人ではちょっとなぁ」

咲『なんで? 少し離れた間に私の魅力にやられそう?』

京太郎「ねぇな」

咲『私も、想像しただけで反吐が出る。血反吐が』

京太郎「そんなに!?」

咲『想像もしたくない、親の全裸みたいな』

京太郎「 や め ろ 」

578: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/13(木) 04:00:33.81 ID:hIVN51ic0


咲『まぁまたなんかあったら教えてー』

京太郎「断る」

咲『ケチンボ』

京太郎「場合によってな」

咲『誰か一人決めたら』

京太郎「それに関しては連絡する」

咲『やっほい!』

京太郎「……ところで例の原村さんだけど」

咲『レズだよ!』

京太郎「お前マジで気を付けろよ!?」

咲『冗談だけど』

京太郎「心臓に悪いんだよ!?」

咲『あはは、心配性め』

京太郎「こいつ!」

咲『ま、夏には一回長野帰っておいでよ』

京太郎「インハイ前に?」

咲『どっちでも良いよ、ただインハイ終わったあとに私の顔まともに見れるかなぁ、恨み言とか言わないでよ?』クスッ

京太郎「こっちの台詞だ、ばーか」ハハッ


594: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/14(金) 01:43:53.63 ID:0LScbaqc0


―――数日後:昼【臨海高校:部室】


京太郎(部室で飯ってのも悪くないな)

アレク「さすが京太郎、私が一人でさびしいと思って来てくれるなんて……優しいわね」ニコッ

京太郎(まったく想像もしてなかった……一人で食おうと思ってたぐらいだし)

アレク「ま、私たちだけじゃあないけど」

京太郎「みたいっすね」


モブ子(なんで須賀がここに……くっ、胃が)キリキリ

「だ、大丈夫?」

モブ子「どうってことない……はず」


京太郎「……あ、電話」

アレク「どうぞ」

京太郎「それじゃ失礼、あれトシさん」

アレク(熊倉トシ?)

スッ

京太郎「もしもし」

トシ『ん、明日から連休だろ京ちゃん』

京太郎「まぁそうですけど」

トシ『出かけるよ』

京太郎「えっ、なぜに」

トシ『特訓に決まってるだろう?』

京太郎「あ、はい」

トシ『それなりに覚悟はしときなよ』

京太郎「え、なんの」

トシ『なんでもだよ、それじゃ明日の朝迎えに行くから』

京太郎「突然」

トシ『Yes? OK?』

京太郎「い、いえす」

トシ『オッケー』

プツッ

京太郎「なんのつもりだあのババア……」

アレク「?」

京太郎「いや、特訓に行くことに」

アレク「なんていうか……少年漫画みたいだ」

京太郎「同感です」

595: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/14(金) 02:05:39.43 ID:0LScbaqc0


アレク「ということは明日明後日、明々後日は京太郎なしか」

京太郎「寂しくなります?」ケラケラ

アレク「まぁ私は大人だから我慢できるわよ、束縛しない女だからね!」

京太郎「あ、はい」

アレク「だけどまぁ、やばそうなのが何人か」

モブ子「素直にあの三人と言えば」

京太郎「伝えときますね」

モブ子「鬼か!?」

(凄いモブ子、あの須賀君と平然と会話を……麻雀やったことあるとこわくってなぁ)

アレク「とりあえず自分で伝えてね」

京太郎「……うっす」メソラシ


596: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/14(金) 02:21:11.83 ID:0LScbaqc0


―――そして放課後


京太郎(とはいえ、普通に伝えれば良いだけだよな)タンッ

智葉「ん……ふむ」

ハオ「これまた、わからない手を」

ネリー(あれ使っちゃおうかな、でもそしたら京太郎がなにかやってきそうだし……っていうか)

ネリー「京太郎の能力やらしい!」

京太郎「……どっちの?」

ネリー「いま使ってる方」

京太郎「ああ、お前に言われたかない」

ネリー「むぅ」

京太郎「そういや俺、明々後日まで休みますね」

智葉「え……なんでまた?」

京太郎「ちょいと修行の旅に」

明華「御伴します!」

ハオ「なっ!? ならば私も!」

京太郎「勝てる気がしないから却下」

明華「……なにに勝てる気がしないんですかぁ?」ニヤッ

京太郎「おっぱい」

ハオ「!」グッ

ネリー「正直か!」

メグ「」シロメ

アレク「」シロメ

智葉「おっ、胸が好きなら……わ、私ので良ければ」

京太郎「やめろ!」

モブ子「ほらこうなった」タユン

ネリー「黙れおっぱい!」

モブ子「私の名前おっぱいか!」タユン

ネリー「くぅ!」ベシッ

モブ子「だからおっぱい叩かないでって!」

ネリー「痛くないでしょ!」

モブ子「まぁね」

ネリー「このクーパー靭帯の化け物!」

モブ子「不名誉だからやめろぉ!?」


京太郎「仲良いなあの二人」

アレク「宿敵に見えるね私には」


597: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/14(金) 02:50:52.95 ID:0LScbaqc0


京太郎「まぁともかく、あれだということだ」

ハオ「……待ってますからね!」

京太郎「あ、はい」

ハオ「故郷で待つ。それも務め……!」グッ

京太郎「?」

明華(ふふふっ、しかし三日も会わなければ……私が恋しくなりますね! これは勝てる!)

モブ子「邪念を感じる」

アレク「ニュータイプか」

ネリー「乳タイプでしょ」ケッ

モブ子「冷たい……子供はみんなニュータイプ……」

京太郎「君はニュータイプのありようを示し過ぎた……俺は君を殺す」

モブ子「おいこらヘタレ」

京太郎「……」メソラシ

メグ「殺すとか殺されるとかハードボイルでで良いですね」

京太郎「その考えはおかしい」

智葉「にしても三日か、三日会わざればとも言う……再開の日が楽しみだっ」ニコッ

京太郎(まっさきに見せに帰りたい)


598: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/14(金) 03:05:11.16 ID:0LScbaqc0


―――翌日【東京駅】


京太郎「さて……時間か」

トシ「待たせたね」

京太郎「いや、五分だけですか……ら……」

トシ「さて、行くよ」

はやり「行こうか京太郎くん☆」

京太郎「……あ、はい」チラッ

トシ「行くよ?」

京太郎「……聞いてませんよ」

トシ「あ、言い忘れてたね」

はやり「サプライズだね、これからよろしくね♪」

京太郎(ええい……なんてプレッシャーだ!)


599: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/14(金) 03:46:43.53 ID:0LScbaqc0


はやり(トシさんは言っていた……はやりんを落としたのが旦那様で、旦那様を落とすのがはやりんだと)


京太郎「ところで、目的地は?」

トシ「北さ」

京太郎「……北っつーといまトシさんが監督やってる?」

トシ「宮守じゃあない、もっと北」

はやり「青森?」

トシ「……最北端」フッ

京太郎「北海道?」

はやり「有名校らしい有名校は、無い気がするけど」

トシ「なるんだよ、有名校にね……予定じゃ」ハッ

京太郎「……ところでトシさんの担当の宮守じゃなくてなんで俺とはやりさん?」

トシ「あっちはあっちで修行してるから平気だよ」

京太郎「そういう問題じゃなくて」

トシ「……な、気にしないでいいよ」

京太郎(気になる……)

はやり(気になるけど、はやりはこれで決めるよ……!)


610: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/16(日) 02:20:15.29 ID:y30BpSlQ0


―――【車内】


京太郎「にしても北海道って……」

トシ「この時期の北海道はいいらしいよ」

京太郎「そういう問題でなくって」

はやり「楽しみだね!」ニコッ タユン

京太郎(おっぱい)

京太郎「ま、まぁ楽しみではありますけど……旭川動物園とか」

トシ「いや、行く場所はそっちじゃないよ」

京太郎「え、どこですか?」

トシ「有珠山」

京太郎「う、す、ざん……?」

はやり「中国拳法の技みたいだね」

京太郎「その発想はなかった」

トシ「……函館から近いかも」

京太郎「楽しみだ!」

はやり「デートとかに良いかも、ね?」クスッ タユン

京太郎(くっ、このおっぱい……うちのおっぱいさん以上だ!)


―――【臨海高校:麻雀部部室】

モブ子「くしゅっ!」

ネリー「どしたの?」

メグ「噂でもされてんじゃないデスカ?」

ネリー「おっぱいの話で?」

メグ「Yes!」

ネリメグ「HAHAHAHA!」

モブ子「 や め ろ 」


智葉「はぁ、どうしてるだろう、京太郎……」

アレク(恋する乙女かお前は)

明華「……追うって手もありましたよね」

ハオ「その手があったか!」

611: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/16(日) 02:57:12.62 ID:y30BpSlQ0


―――【長野:清澄高校】


咲「はい、嶺上開花」

優希「この化け物がよぉ!」

久「化物を殺すのはいつだって人間よ……!」

咲「酷い言われよう」

まこ「当然じゃ」

咲「それじゃあ京ちゃんも化け物かぁ」

和「咲さんと同じレベルなら化け物ですね。化け物は殺しますよ」

久(こわい)ジワッ

咲「ほう、吠えたね……私を、京ちゃんを殺すって?」ハッ

和「ええ、いずれは」ニコッ

咲「……あはは、でも言っとくけど京ちゃんには絶対勝てないね、和ちゃんは」

和「?」

咲「この中で本当の意味で京ちゃんに勝てるのは、染谷先輩ぐらいだと思うよ?」

まこ「わ、わしか?」

優希「よくわからんぜ咲ちゃん」

咲「……わからなくて良いよ、あんな男のことは」

久「結局どういう関係なのよ、その京ちゃんってのとは……」

咲「一言で言い表せれば苦労ないんですけどね……私が超えるべき相手ってとこですかね」

和(咲さんの、ライバル……)

咲「まぁ京ちゃんは私と違ってただ雀士をやってるってわけにも、いかないんだろうけど……」

優希「どういう人なんだじぇ」


咲「情けない奴!」

久「あ、はい」

612: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/16(日) 03:34:41.65 ID:y30BpSlQ0


―――【北海道】


京太郎「にしても北海道ってでかいですよね」

はやり「まぁ函館から札幌って本州なら隣の件行くぐらいはあるからね~」

トシ「さてと……雀荘に行くよ」

京太郎「なぜそこで雀荘!」

トシ「そりゃもちろん合流するからだよ、予定は取り付けてるし期待しときな」

京太郎「?」

はやり「はや? はやりもなにも聞いてないよ?」

トシ「痛いからやめな」

はやり「」シロメ

京太郎「なんてこと言うんだ!」

トシ「あんたも思ってたくせに」

京太郎「ちょ、ちょっとだけだよ!」

はやり「」ブクブクブク

京太郎「ああ、アイドルが!」

トシ「アイドルにさせちゃいけないような顔させて……ド変態」

京太郎「うるせぇ!」


613: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/16(日) 03:45:46.32 ID:y30BpSlQ0


―――【雀荘】

カランカラン

「いらっしゃ~い」

トシ「待ち合わせ」

「どうぞ、奥の二卓です」

トシ「あれだね」

京太郎(おや、美少女五人……しかも一人はかなりのおもち!)

はやり(京太郎くんの視線が釘付けに……君の視線を釘付けにする!)ガシッ ムニュ

京太郎(ええい、28のアイドルは化け物か!)


トシ「さて、こんにちは……」


?「きたな! スーパースター獅子原爽!」

??「さ、裁縫マイスター……岩舘揺杏……」

??「えっと、得意料理はオイスター……桧森誓子……」カンペミナガラ

??「ちびっこスター……本内成香……です」ウツムキ

???「アイドルマ@スター……真屋、由暉子です」シュバッ


爽「ってことで参上!」

京太郎「キャラ濃いわ!」

はやり「ニチアサでみたよ!」

トシ「やはりポンコツ……」ボソッ

622: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 00:56:40.88 ID:LbB1uxTO0


京太郎(まぁ軽く自己紹介を終えて、卓を囲むわけだが)

爽「よっし、やるか!」

はやり「うんうん、楽しみだね☆」

由暉子「本物のはやりん……」ゴクリ


京太郎(……さて、どんなもんか)チラッ

由暉子「?」タユン

京太郎(くっ、強い……明華やメグじゃ負けるレベルか!? だがおっぱいさんなら、おっぱいさんならなんとかしてくれる!)

はやり「どうしたの、京ちゃん?」ニコッ タユン

京太郎(このプレッシャー奴がリーダーか!?)

誓子「部長としてしっかり勝ってよね」

爽「当然!」グッ

京太郎(奴がトップだと!?)

爽「さて、今出せるのは総出で倒す!」ニッ


623: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 01:30:14.65 ID:LbB1uxTO0


京太郎(なるほど、呼ぶタイプ……ってことはかいのーさんと似たような?)

爽(見てんな……しかも視線の先、あたしの後ろだし)

京太郎(“こっち”の能力だけでもなんとかなるか? いやでも……戒能さんをやれたんだからこいつもヤれる)

爽(さて、由暉子もやる気満々だな)


由暉子「左手を使っても?」

はやり「どーぞ☆」

京太郎「ん、良いぞ」

由暉子「では、失礼……」ブォンッ


京太郎(左手に、違和感?)

はやり(ふぅん、おもしろいなぁ……)

爽(このユキを止めるのは、難しいだろ!)

京太郎(……やりたいけど、やめとこう。うん)


624: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 01:41:16.84 ID:LbB1uxTO0


京太郎「ふぅ……聴牌」

はやり「聴牌」

由暉子「ノーテンです」

爽「あたしもノーテン」


京太郎「ってことで……一位は」

はやり「京ちゃんだね♪」

京太郎「……本気出してなかったくせに」ジト

はやり「それはお互いさま♪」

京太郎「いや、本気でしょ」

トシ「あれ使ってないのに?」

京太郎「だからあれは体に影響あるから」

爽「あ~気持ちはわかるかも」

はやり「まぁ獅子原ちゃんが隠してたの使われるかもってビクビクしてたけどね」

爽「あれはまぁ……」メソラシ

由暉子「?」

京太郎「まぁなんか隠してたとは思ってましたけど、身体に影響出るタイプっすか?」

爽「まぁね」アハハ

京太郎「気にもなるな」フム


爽「おもしろかった~!」ノビー
no title

625: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 01:54:18.92 ID:LbB1uxTO0


誓子「にしても凄かったね、とてもついてけないわ」

成香「同じく」

揺杏「ま、初めてあんま経ってないし仕方ない気もするけどなー」


京太郎(なるほどね、差をつけるならこの三人の時ってわけだ……まぁうちは留学生とかまでいるからな、そうそう負けはしないだろうけど)

誓子「にしても話聞いてる限り爽も須賀君も奥の手を隠してるって感じでカッコいいわよね」クスッ

爽「え、あたしカッコいい?」

誓子「まぁ、漫画みたいでカッコいいかも」フッ

爽「奥の手パウチカムイでも?」

誓子「かっこよくない、須賀君だけカッコいい」

京太郎「え、モテ期きた?」

誓子「やっぱりかっこよくない」

京太郎「ひどい……」

揺杏「チカセンビッチ説」

成香「胸アツですね……!」

京太郎「なにそれ興奮する」

誓子「怒るわよ?」


626: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 02:11:36.27 ID:LbB1uxTO0


揺杏「チカセン怒らせるとこっわいしここまでにしとこー」

誓子「もう」ハァ

爽「いやぁ、でもパウチカムイって誓子にしかやったことないけど他はどうなんだろ」

誓子「やめなさいよ!?」カァッ

爽「びっくりしたなぁあの時は」

誓子「私の方がびっくりしたわよ!」


成香「?」

揺杏「おもしろそ」

由暉子(能力とか、うらやましい……かっこいい……)

京太郎「気になるなぁ」フム


爽「あれって男にも効くのかな?」

誓子「知らないわよ」

爽「てか効いたらどうなんの?」

誓子「どうって……」チラッ

京太郎(ん、俺の方みて……いや、視線が低い?)

誓子「……し、知らない!」カァッ フイッ

爽「?」

京太郎(なんだ一体?)


627: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 02:38:33.88 ID:LbB1uxTO0


―――その後


由暉子(みなさんと須賀君が麻雀をしたものの)



揺杏「……げっろ」

誓子「これが、臨海の……?」

成香「こわいです……!」


京太郎「ふぃ~」

爽「臨海高校ってさすが常連なだけあるわ」ハァ

トシ「っても臨海でもトップレベルだけどねこの京ちゃんは」

はやり「別の京ちゃんがいそうな言い方だね」

トシ「……ま、ともかくそういうことさね、良い修行相手になるだろ?」

爽「はい!」ニッ


京太郎「……って俺はライバル成長させなきゃいけないんですか?」

トシ「ま、そういうことだね」

京太郎「え~」

爽「なんか悪い気もするな」

トシ「その代わり京ちゃんは情報持って帰るけどね」

爽「参考にならないぐらいボコボコにしてやる!」

京太郎「お前は自分ってものしっかり持てよ!?」

爽「あははっ、まぁ気にすんな! でも京太郎は強いからしっかりあたしらを強くしてもらうぞ!」

京太郎「……ま、良いですけど、多少強くなった程度でうちのメンバーに勝てると思わないことですね」ハッ

誓子「ここまで言われちゃ黙ってられないわね」フッ

由暉子「じーっとしててもどーにもなりませんから」フッ


トシ(さて、あたしのこれが吉と出るか凶と出るか……)


628: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 02:58:47.37 ID:LbB1uxTO0


京太郎「だぁ~さすがにトップとはいかんか!」

爽「なんとか逆転!」

由暉子「疲れました」フゥ タユン


京太郎(いいよね)

爽(いい)

?(最高のおもちだよ!)


京太郎「ま、それでも2位なだけ良いか」ハァ

はやり「……いいの?」

京太郎「よくない」

はやり「さすが男の子」クスッ



トシ「さて、帰るよ」

爽「え、もう!?」

トシ「旅館の方にね、明日もと言っておいただろう?」

爽「……そうだった!」テヘペロ

誓子「爽以外はみんな憶えてたわよ」

爽「マジで!?」


京太郎「旅館ですか、良いですね」

トシ「期待してて良いよ」

京太郎「っし!」

はやり「楽しみだなぁ~♪」


629: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/19(水) 03:08:14.79 ID:LbB1uxTO0


―――【旅館】


京太郎「おお、デカい」

はやり「はやぁ、ご立派!」

トシ「まぁそこそこ……で、部屋割りは二つだから」

京太郎「俺一人ですか?」

トシ「いいや」

京太郎「俺とトシさん?」

トシ「いいや」


京太郎「……」

トシ「……」

はやり「……」


京太郎「……このサイコパスがよぉ!?」

トシ「褒めんじゃないよ」

京太郎「褒めてないだろ、なんではやりさんと俺だよ! 一番いくない!」

トシ「……」

はやり「……」ニヤッ

トシ「良いってよ」

京太郎「こいつはやべぇ!」


639: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 01:07:27.42 ID:IFfRmL140


―――【旅館:自室】


京太郎「……さて、荷物も置いたし」

はやり「ん~温泉かな?」

京太郎(ババァのことだ、このパターン!)

はやり「あ、混浴だって♪」テヘペロ

京太郎(やはりな!)

?(お義兄ちゃん、ここで一発逆転のおっぱいちゃんす!)

京太郎(俺の人生が一発逆転するわ!)

?(チャンスだよ、おもちをGET!)

京太郎(この愚妹がぁ!)


はやり「ほら、早く行こ?」

京太郎(ええい……ハッ!)

はやり「ね?」

京太郎「……サボテンが花をつけている」

はやり「……サボテンなんてないよ?」

京太郎「正しいものの見方だが……それはナンセンスだ」

はやり「は、はやぁ?」


640: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 01:31:03.00 ID:IFfRmL140


―――【ファミレス】


ネリー「ねぇねぇ」

ハオ「ん?」

明華「どうしました?」

ネリー「悪口ってわけじゃないんだけど」

智葉「京太郎の悪口は許さんぞ」ジト

メグ「まぁまぁ、そういうわけじゃないって言ってるじゃないデスカ」

智葉「……うむ」


ネリー「あのさ、たまに京太郎ってキャラブレるけど、あれなに?」

智葉「……私も気になる」

明華「シャアですよ」

ハオ「え?」

明華「シャアです」

智葉「しゃ、しゃー?」

明華「……知らないんですか?」

メグ「なぜミョンファだけ知ってるんデスカ?」

明華「京太郎くんが好きと聞いて!」エッヘン

智葉(シャア……確か、ガンダム?)

ネリー「ちょっとキョータローに電話してみる」

明華「なぜ?」

ネリー「確認」プルルルル

明華「ちょ、それはやめてあげましょう!」

ネリー「……あ、もしもし」

明華(遅かった!)

641: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 01:49:38.53 ID:IFfRmL140


スッ

ハオ「スピーカーにしました?」

ネリー「うん」

京太郎『おう、助かった、サボテンの花だけじゃどうにもならん』

明華(一体なにが……)

ネリー「ところで、キョータローってたまに口調変わるでしょ……それって」

京太郎『君はシャ〇・ア〇ナ〇ルという男を知っているかな?』

ネリー「え」

ハオ「……っ」カァッ

明華(邪気を感じます)

京太郎『私はかつてシャ〇・ア〇ナ〇ルとよおバレタこともある男だ!』

???『え、なんの話? ガンダム?』

京太郎『ええい、このままではこちらがやられる!』

ネリー「え、ちょっといまの声なに?」

明華「女の、声……?」

京太郎『じゃあな!』

プツッ

ネリー「……どう思う?」

ハオ「京太郎、ばか……」

明華(しかし、最後に勝つのは私です!)キリッ

智葉「友達なのに、なにも聞いてない……」ズゥーン

メグ(ご当地カップラーメン買ってきてもらえるようにメールしておきまショウ)

642: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 02:03:25.38 ID:IFfRmL140


―――【旅館:温泉】


京太郎(結局入りに来てしまった……いや、それ自体は悪くない)

京太郎「だが、しかし……」

京太郎(確実に、くる!)

ガラッ

はやり「お待たせ、京ちゃん♪」タユン

京太郎(これが現実か!)クワッ

はやり「あんま見ちゃ恥ずかしいからっ」カァッ

京太郎(ええい、どうにもならん!)


643: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 02:33:05.41 ID:IFfRmL140


ポチャーン

京太郎「……」

はやり「ん~気持ちいぃ~」ノビー

京太郎(脇! 腋からこう……流れるようなおっぱい!)クワッ

はやり「……にゃはは、さわりたい?」クスッ

京太郎「うっ」ドキッ

はやり「なんて、ちゃぁんと覚悟決めたら……いくらでも触って良いよ?」フフッ

京太郎「……冷静になれた」ハッ

はやり「なんで!? 止め刺したと思ったのに!?」

京太郎「責任という言葉が俺を冷静にした。そんなのとりたくない」

はやり「わりと凄いこと言ってるけど大丈夫!?」

京太郎「まだ身を固めるには早い!」

はやり「うん、マイルドにはなったけど一個前のインパクト残ってるからね!」


京太郎「……」

はやり「……はやりじゃ、だめ?」

京太郎「その」

はやり「ん?」

京太郎「……重たいんです」

はやり「」シロメ


644: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 03:14:37.30 ID:IFfRmL140


―――【旅館:廊下】


京太郎「あ、トシさん」

トシ「なんて言われるかと思ったら普通だった」

京太郎「熊倉のババァ」

トシ「ぶん殴るよ」

京太郎「ごめんなさい」

トシ「……で、どうだった?」

京太郎「あやうく落ちるとこでした」

トシ「……ふむ、良いとこまでいくね瑞原は」

京太郎「いや、ドストライクでしょうよ俺にとっちゃ……同じクラスにいたら淡い恋心を抱いてるまである」

トシ「原村枠かね」

京太郎「?」

トシ「ああ、いや……まぁなんていうかその、頑張りな」

京太郎「なにその不穏な感じ」

トシ「さてねぇ」

645: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 04:00:16.12 ID:IFfRmL140


―――【旅館:部屋】


京太郎(まったく、なにを不安になるようなことを……)

はやり「……」

京太郎(あれから全く話していない。おのれ……俺のせいだけど)

はやり「……」

京太郎(どうしよう)

はやり「……」ポケー

京太郎(このままじゃ、いかんよなぁ)


京太郎「は、はやりさん」

はやり「はやぁ?」

京太郎「……その、俺のこと……どう思ってるんですか?」

はやり「……そ、そんなこと急に言われてもっ!」キャー

京太郎(くっ、なんだこれは)

はやり「そ、その……い、良い子だなぁ、とは、思ってる、よ?」ウワメヅカイ

京太郎(ぐはっ、か、かわいい……こ、このままではこちらがやられる!)

はやり「京ちゃんは、はやりのこと、嫌い?」

京太郎「い、いやさっきはあんなこと言いましたけど一途なことは良いことです!」

京太郎(あれ、俺こんなこと言って良いのん?)

はやり「……そ、そっかぁ」エヘヘ

京太郎(ええい、戦況を立て直さなければ……!)

はやり「あ、で、でも大胆、すぎたかな……え、エッチなお姉さんは、嫌い、かな?」

京太郎「大好きです!」クワッ

京太郎(俺の頑張りすぎだ!)

はやり「え、えへへ、そっか、そうなんだぁ」スルッ

京太郎(おい、なに浴衣はだけさせてんだこいつ……)


646: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/22(土) 04:14:58.91 ID:IFfRmL140

はやり「京ちゃん……」スリッ

京太郎(うおぉぉ! 密着下でのはやりっぱい! おっぱいさんのおっぱいでおっぱいは見慣れてはいるがさわり慣れはしてないぞ!)

はやり「ふふっ……」ペロッ

京太郎(妖艶、この感覚……!)

プルルルッ

京太郎「この場をかりて言う、私はかつてシャ〇・ア〇ナ〇ルと呼ばれたことのある男だ!」

ハオ『と、突然なに言ってるんですか!』

京太郎「この声ハオか! 聞こえているならやめろ!」

ハオ『え、え?』

京太郎「ああいや、いま状況が状況でな」

はやり「……♪」スリスリ

京太郎(密着状態はまずい、このままでは!)

ハオ『あ、そういえば』

京太郎「なんだ!」

ハオ『京太郎はバブみを感じるような人が好みなんで』プツッ

京太郎(なんでこうなる!)

はやり「……へぇ」ニコッ

京太郎(くっ、ハオ……俺を助けて欲しかった)ツゥ

660: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 03:23:05.91 ID:laX+WezS0


はやり「京ちゃん……」スッ

京太郎「お、落ち着けはやりんさん!」

はやり「落ち着いてられるほど余裕もないよ!」

京太郎「あなたは錯乱している!」

はやり「私は冷静だ!」

京太郎「ごもっとも!」


はやり「だからねっ!」ススッ

京太郎(ぐおっ、このままでは押し倒されたような感じに!)ドサッ

はやり「京ちゃん……」クスッ

京太郎(この妖艶な感じ、このままではこちらがやられる!)


はやり「ねぇ……」

京太郎「な、なんでしょう……?」

はやり「……」

京太郎(ま、まずい、次の言葉によっては落とされる……!!?)


はやり「……子作りしよ!」

京太郎「」

はやり「ドピュドピュ中〇しではやりんを孕ませるんだゾ☆」

京太郎「このクレイジー女がよぉ!」

はやり「え?」

京太郎「ポンコツがぁ!」

はやり「え、ポンポン(子宮)をコツコツ(ノック)?」

京太郎「サイコパスがぁ!」


661: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 03:53:21.02 ID:laX+WezS0


はやり「サイコパスじゃないよ、乙女だよ!」

京太郎「こんなことする乙女があるか!」

はやり「28にもなって男性経験なしだよ私は!?」

京太郎「乙女だ……」

はやり「だから……」

京太郎「?」

はやり「……きょーうちゃん、セックスしよ!」

京太郎「ラブストーリーは突然にぃ!」バッ

はやり「逃がさないよ!」ガシッ

京太郎(ぐおっ、うしろから組み敷かれた、小娘がぁっ!)

はやり「ふふふっ、こうなれば私の勝ちだよ!」

京太郎「ええい、ならば!」ガバッ

はやり「えっ」

京太郎「っ!」ガバッ

はやり「はやっ!?」

京太郎「!」ギュゥッ

はやり(だ、抱きしめられたぁっ!?)

京太郎「これではどうにもできまい!」

はやり(で、でもこれ……幸せ!)

京太郎(このまま密着状態であれば……!)

はやり「……」ムニュムニュ

京太郎(もろ刃の剣、か……ごふっ)

はやり「こ、このまま耐えるの?」

京太郎「た、耐えて見せますよ……」

はやり「う、うん」


はやり(京ちゃんも結構、ネジ飛んでるなぁ)

662: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 03:59:25.82 ID:laX+WezS0

京太郎(くっ、お互いこのまま……)

はやり(ノーガード戦法……まぁはやり的にはどっちに転んでもおいしい、むしろこのままの方がおいしい)

京太郎(はやりさんが寝るまで、これは難しい!)

はやり(けど、今日の疲れが……にゃはは、これに勝つのは、至難の業、かもね)

京太郎(耐えろ、耐えるんだ俺……!)

はやり(でも!)


はやり「これが私の、全力全開!」ギュッ

京太郎(なに、この状況下でさらに密着、しかもお互い浴衣なことにより下半身をうごかせば浴衣がずれる、ぐお!)

京太郎「は、はやりんの生太股っ……」グハッ

はやり「私は負けないよ、絶対に勝って……お話、させてもらうからっ!」

京太郎(それって性交渉的な意味じゃ)

はやり「そうだよ」

京太郎(絶対に負けられない戦いがここにある!)


663: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 04:22:15.65 ID:laX+WezS0


―――翌朝【旅館:部屋】


京太郎「……んむ?」パチッ

ムクッ

京太郎(部屋、だよな……そういえば昨日ははやりさんを腕力で金縛りにして眠ったはずなんだが……)

京太郎「誰も、いない?」

ガラッ

はやり「あ、おはよう……部屋のシャワー使ってたんだ」

京太郎「え、あ、そうなんですか?」

はやり「うん、顔とか汚れちゃったから」クスッ

京太郎「へぇ~」

はやり「あと、髪も」クスッ

京太郎「へ、へぇ~……」

はやり「……たまってた?」ニコッ


京太郎「」シロメ

はやり「……気持ちよくなったってことは……和姦だよね♪」

京太郎「」

ガラッ

トシ「おはよう……で、昨日はどうだった?」

はやり「今朝は最高でした♪」

京太郎「」シロメ


664: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 04:37:08.05 ID:laX+WezS0


京太郎「う、嘘だろはやりん!」

はやり「まぁ本番は大事な時にとってあるよ☆」

京太郎(な、なりふり構っているだと!?)

はやり「だから、ほどほど……やっぱり初めては京ちゃんからが良いななんて……キャッ☆」カァッ

京太郎(お、おれはどうすれば良い!?)チラッ

トシ(気合入れな、色々と私のせいだけど)

京太郎(俺の友達が病んだのも!?)

トシ(私のせいだ)

京太郎(俺があの有名アイドルに朝の一番搾りされたのも!?)

トシ(それも私だ)

京太郎(ありがとうございます!)

トシ(嬉しいのかい)

京太郎「そういう気持ちがないと言えば嘘になるな」

トシ「正直だね」

はやり「え、なんの話?」

京太郎「なんでもないで」

トシ「京ちゃんが瑞原にエッチなことしてもらって嬉しいって話さ」

京太郎「ヴォイ!?」

はやり「なぁんだ、そういうことならいつでも……シ・テ・あ・げ・る♪」

京太郎「……」マエカガミ

トシ「所詮、そんなもんさ」

京太郎「おのれぇ!」


665: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 04:43:31.54 ID:laX+WezS0


―――【雀荘】


爽「よっし、今日は京太郎に勝つぞ!」

誓子「あれ使えば勝てるんじゃないの?」

揺杏「……変態」

成香「スケベですチカちゃん」

由暉子「……色欲にまみれし罪人」


誓子「ちょ、そういうことじゃなくてっ!」カァッ

爽「う、うう~ん、さすがになぁ」

誓子「ちょっと!」


カランカラン


爽「お、来たか!」

由暉子「しかし、雰囲気が……」

はやり「おはよ~♪」テカテカ

揺杏(なんか昨日の三倍は元気)

京太郎「おっす」

爽(昨日の三倍は元気ない)


666: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/23(日) 04:46:15.18 ID:laX+WezS0


―――【雀荘】


爽「よっし、今日は京太郎に勝つぞ!」

誓子「あれ使えば勝てるんじゃないの?」

揺杏「……変態」

成香「スケベですチカちゃん」

由暉子「……色欲にまみれし罪人」


誓子「ちょ、そういうことじゃなくてっ!」カァッ

爽「う、うう~ん、さすがになぁ」

誓子「ちょっと!」


カランカラン


爽「お、来たか!」

由暉子「しかし、雰囲気が……」

はやり「おはよ~♪」テカテカ

揺杏(なんか昨日の三倍は元気)

京太郎「おっす」

爽(昨日の三倍は元気ない)


677: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/25(火) 01:22:01.14 ID:B8iYbVUU0


誓子「あ~」

揺杏「げっろ」ハァ

爽「弱ってる京太郎なら勝てると思ったんだけどなぁ」ハァ

京太郎「2万年早いぜ!」ビシッ

成香「麻雀になると元気になりますね」

京太郎「ま、これでも雀士だからな」フッ

トシ「けっこークレイジーな方のね」

京太郎「……ま、まだプロには負けますけど!」

はやり「良子ちゃんに勝ったじゃん」

京太郎「あ、あれは勝ったと言いますか?」

はやり「まぁ肉体に働きかけるタイプの力も使いようってことだよね」

京太郎「……」

トシ「使いたくないなら使わなくても良いさ」ポン

京太郎「うっす」

爽「あ、じゃあちょっと私はやってみるかな」ニッ

京太郎「ん、どんなんなんです?」

誓子「ちょ、爽!」

爽「まぁまぁ、一回だけ一回だけ」

京太郎「よし来い!」


678: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/25(火) 01:37:51.41 ID:B8iYbVUU0


トシ「これはおもしろいことになりそうだね」

揺杏「知ってるのか!?」

誓子「ちょ、爽マジでやめなさいって!」


爽「……パウチカムイ!」

京太郎(この感覚、良いものじゃあない!)

ズゥゥッ

京太郎(まとわりつく、だと?)

京太郎「……一体なにがッッッ~~~!!?」ビクッ

爽「!」ゾクッ

はやり(え?)

679: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/25(火) 01:50:32.64 ID:B8iYbVUU0


京太郎「お゛、おっ……んっ……うぅあぁ……」

トシ(初めて見る顔だね……)チラッ


誓子「……」モジモジ

揺杏「……」マッカ

成香「」シロメ

由暉子「……そ、そういう感情は遠に捨て去りました」フルフル

トシ(初心だね、それに比べて)チラッ

はやり(かわいいかわいいかわいいかわいい)ハァハァ

トシ(邪気しか感じない……で、獅子原は)チラッ


爽「……か、かぁいぃ」

トシ(こいつもダメだったか)

爽(よ、涎垂らしてなんか耐えてるっ!)ゾクゾクッ

京太郎「……」フゥフゥ

爽(や、やばっ、く、癖に、なりそぉ)ゾクッ


京太郎「……トイレ」ヨロッ

トシ「あ、うん」

680: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/25(火) 01:59:22.19 ID:B8iYbVUU0


京太郎「……」トボトボ

トシ(帰ってきた……)

京太郎「……もうお婿にいけない」

はやり「私が結婚してやんよ!」

トシ「キャラぶれてるよ」

はやり「私が幸せにしてやんよ!」

トシ「あんたは野球少年じゃあないだろ」


京太郎「はやりさん……」

はやり「……!」ニコッ

京太郎「……」

爽「ごめん京太郎……」

京太郎「あ、いや爽さんが謝ることじゃ……」

爽(戻ってこいパウチカムイ、戻ってこい、もう一回やらせろ!)


誓子「す、凄くエッチな顔してたわよね」マッカ

揺杏「……なんか嬉しそうだチカセン」

誓子「べ、べべべ、別に!?」


京太郎(ああ、東京に帰ったら癒してもらおう……誰に?)


681: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/25(火) 02:29:16.63 ID:B8iYbVUU0


京太郎「……ふぃ~」

爽「うわ、マジでか……なんか強くなってね?」

京太郎「なんか集中できる」

揺杏「賢者モード?」

京太郎「なんつーことを言うんだ」

トシ「いやでも、あるだろ?」

京太郎「……無いとは言い難い」

はやり「しょうがないにゃぁ~はやりが毎回お世話してあげるゾ☆」


由暉子「スクープですね」

成香「お金になりますか?」

誓子「あなたそれでいいの?」


京太郎「……帰るか」トオイメ

トシ「あ、うん、そうだね」

692: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/27(木) 00:48:21.74 ID:8pTaFilL0


―――【東京】


京太郎(なんやかんやあったが、帰ってこれたぜ……!)

智葉「おかえり」ニコッ

京太郎「ひぇっ」

智葉「ん?」ニコニコ

京太郎「な、なぜここに?」

智葉「帰ってくると聞いてな、監督に」フッ

京太郎(監督が……ハッ、奴はババァとつながっている!)


京太郎「……な、なるほど」

智葉「だから迎えに来たんだぞ?」クスッ

京太郎(かわいい、このまま告白して振られたい……)

智葉「さ、行こうか」ニコッ

京太郎「え、逝く?」ゾッ

智葉「ん、帰るんだろ?」ギュッ ムニュっ

京太郎(腕を組まれるとおっぱいがおっぱいがおっぱいがぁぁぁっ!)

智葉「……ん、なに考えてる?」

京太郎「おっぱい」


智葉「……」

京太郎(俺のバカ)

智葉「……と、友達として、もうちょっとお前の好きなその、お、おっぱいの感触、味あわせてやる」ギュゥッ

京太郎(まさに僥倖!)


693: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/27(木) 01:21:53.76 ID:8pTaFilL0


テクテクテク

京太郎(だがどうしてこうなった、智葉さんっていうのはこう……豊かで、無愛想で、男勝りな姐御肌じゃなきゃダメなんだ)

智葉「~♪」

京太郎(なんだこの普通の女の子のような表情は、一体どういうことだ!)

智葉「晩御飯は家で食べていくと良い」ニコニコ

京太郎「あ、はい」

智葉「友達を招待なんて初めてだ」クスッ

京太郎(これもう友達がいなかった可能性……)

智葉「今日は私が作るからな!」

京太郎「ああもうかわいいな」

智葉「かわっ」カァッ


京太郎「うっ、すんません」メソラシ

智葉「……ん、別に良い」

京太郎「そ、そりゃなによりで」

智葉「か、かわいいなんて言われたのは、初めてだが……」

京太郎「え、そうなんですか?」

智葉「かっこいいとか、ばかりだからな」

京太郎「あ~なんかわかる」ハハッ

智葉「わかるとはなんだ」ムッ

京太郎「あはは」


京太郎(あ~癒されてる俺、超癒されてる!)


694: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/27(木) 01:43:16.51 ID:8pTaFilL0


京太郎(ほんと、このまま終わる、終わってしまうよ俺……)

智葉「~♪」

京太郎(智葉さんルートでな! なにこれ、ありです!)

智葉「さて、入ろうか」

京太郎「はい……」


門「」ズェーン


京太郎(へっ、自由業か……忘れてたぜ)

智葉「遠慮するな」ニコッ

京太郎(遠慮したい)

智葉「さぁさぁ」ズルズル

京太郎(あ~どうなるの俺ぇ!)


695: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/27(木) 02:03:33.98 ID:8pTaFilL0


―――【辻垣内家:居間】


京太郎(こうなる)

智葉母「あら、いらっしゃい、あなたが須賀君! 噂の!」

京太郎(なんの噂だろうか)

智葉母「あらあら、嬉しいわねぇ、お父さんがいないのが残念」ハァ

京太郎(やったぜ、ケジメつけなくて済む!)

智葉「残念だ、母さんにしか紹介できないとは」ハァ

京太郎(友達って紹介したりするもん? いやたまたま会って紹介とかはわかるけど、俺の思ってるのとは違う、違いすぎんよ……)

智葉「京太郎?」

京太郎「え、あ、はいなんでしょう?」

智葉「ん、ボーっとしてるから」

京太郎「ああ、すんません」ハハッ

智葉「疲れてるのか?」

京太郎「あ、いや……大丈夫です」トオイメ

智葉「……疲れてそうだが、私の部屋で少し休むか」フッ

京太郎「ん、はい」コクリ


智葉母「……」ニコニコ


京太郎(ハッ、なんだ今のは!)

智葉母「……よろしく、ね?」

京太郎(このプレッシャー、この女ニュータイプか!)


696: ◆Bc4KZX4MNU 2017/07/27(木) 02:32:05.63 ID:8pTaFilL0

―――【辻垣内家:智葉部屋】


京太郎(ここが智葉さんの部屋か……うん、純和風)

智葉「あまりじろじろ見るなよ?」ジト

京太郎「わかってますよ」ハハハ

智葉「……」

京太郎「普段、なにしてるんですか?」


京太郎(なんだ、お見合いでもするのか俺?)

智葉「最近は京太郎とメールしてるか勉強するかだな」

京太郎(えらい、優等生の鑑みたいな人だ……そしてそんな人の時間を削ってる俺、悪い子)

智葉「京太郎とのメールが楽しいからな、お風呂でも」

京太郎「風呂に入りながらしてるんっすか」

智葉「……は、はしたなかったか? き、嫌いにならな」

京太郎「超良い! 嬉しい!」

智葉「そ、そうか……本当だぞ?」ウワメヅカイ

京太郎(え、なに……乙女だ)

智葉「あ、そろそろ晩飯を作ってくる……できたら呼ぶ!」タッタッタッ タユン


京太郎「……」

京太郎(俺は巨乳にばかり心奪われる情けない人間だ)

?(情けない奴!)リンシャン

?(おもちに心奪われるのは仕方ないことなのですお義兄ちゃん! ぺちゃぱいにはそれがわからんのです!)ドラゴンロード

?(あ?)リンシャン

?(ヒッ)ドラゴンロード


京太郎(俺の脳内の女たちが凄い……脳内の女、脳内彼女……女装娘が妊娠、うっ頭が)


707: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 00:40:36.18 ID:3szgdWeK0


京太郎(落ち着け俺、女装山脈も学園も関係ないんだ……問題は俺が智葉さんの部屋に一人残されてることだ)


京太郎「スマホでもいじってるか」

京太郎(しかしまぁ、智葉さんの部屋……気になる。美少女プラモとかありそう)

京太郎「いや、いかん……友達とはいえ異性だ」フム


京太郎(正直、友達としては最近距離の掴み方を間違えてる気がしないでもないけど)


京太郎「……ふむ」ノビー

京太郎(あれは、日記か? なんだ、日記から飛びだしているのは、写真?)

京太郎「……!!?」

京太郎(俺の写真、だと……一体いつ、いや部活中!)

ガラッ

京太郎(き、気になる……さ、探ってみるか? いや、だが、しかし……)


京太郎「さ、触らぬ神にたたりなし……」

京太郎(ええい、だがなんだこのプレッシャーは!)


708: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 00:55:35.67 ID:3szgdWeK0


ガラッ


智葉「京太郎、晩御飯できた……ってどうした?」

京太郎「え、あ、なんでも……」トオイメ

智葉「晩御飯できたから呼びに来たんだが……」

京太郎「いきましょ、いきましょ」

智葉「うん……?」コクリ


京太郎(友達の写真を持ってるって、普通なのかなぁ……)


709: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 01:11:16.73 ID:3szgdWeK0

―――【辻垣内家:居間】


京太郎「……」

京太郎(わりと凄い……)

智葉「さ、召し上がれ」ニコッ

京太郎「結婚しよ」

智葉「冗談もほどほどにな?」クスッ

京太郎「これ本気で言ってたら超ショックですよ」

智葉「……ほ、本気だったのか?」カァッ

京太郎「いや、冗談ですけど」

智葉「そ、そりゃそうか」フイッ

京太郎「嫁力高いなぁ」

智葉「いつでも嫁に行けるようにな」フフン タユン

京太郎(いつでもお嫁においで)


智葉母「仲良しね」クスッ


京太郎「あ、す、すみません」

智葉母「良いの良いの」フフッ

智葉「どうだ母さん、私の自慢の“友達”だ!」ニッ

智葉母「ん、良い子ね」クスッ

京太郎(なんだ、この妙な感覚)

智葉母「……」ジー


京太郎(このプレッシャーは!)

智葉母(婿にこい婿にこい婿にこい)

京太郎「……サボテンが花をつけている」トオイメ

智葉「?」


710: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 01:22:40.18 ID:3szgdWeK0


京太郎「おいしいなぁ」モグモグ

智葉「ふふっ、そうかそうか」ニコニコ

京太郎(なんでこの人こんなかわいいのん?)

?(しかしお義兄ちゃん、おもちはまだいるのです!)ドラゴンロード

京太郎(そう言う問題じゃないんだよ!)

?(一人に絞ったら修羅場が見れなくなる……それだけは絶対嫌だ!)リンシャン

京太郎(テメェ!)


智葉「な、なぁ京太郎?」

京太郎「ん?」

智葉「味噌汁、こぼれてるぞ」

京太郎「おわっちゃほわっちゃぁっ!」

智葉「京太郎ぉ!?」


711: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 01:36:44.93 ID:3szgdWeK0


―――【辻垣内家:居間】


ガラッ

京太郎「……すみません、ズボンかりちゃって」

智葉母「ん、良いのよ別に、買ってから一回も使ってないしそのままあげるわ」クスッ

京太郎「い、いやそれは申し訳ないっていうか」

智葉母「気にしないで」クスッ

京太郎「というよりあのズボンでも良かったですよ、別にそんな広く濡れたわけでもないですし」

智葉母「これからも智葉の友達でいてくれたらなによりよ」

京太郎「お母さん……」

智葉母「ついでに婿養子になってくれたら」

京太郎「サボテンが」

智葉母「シャアはいいから」

京太郎「さ、智葉さんが聞いてたらどうするんですか」カァッ

智葉母「今は洗い物中だから平気……それとも智葉は好みじゃない?」

京太郎「ドストライクです!」

智葉母「あら、それはなにより」ニコニコ

京太郎(くっ!)

智葉母「まぁそれは置いといて、また来てね……智葉、嬉しそうだから」フッ

京太郎「……はい」フッ

智葉母「婿養子にも来てね」

京太郎「置いとけよ!?」


712: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 02:16:36.61 ID:3szgdWeK0


―――【辻垣内家:正面】


京太郎「それじゃ、今日はごちそうさまでした」ペコリ

智葉「気にするな、いつでも来い」ニコッ

京太郎「はい」ニッ

智葉「あ、呼んでくれればいつでもご飯つくりに行くからっ♪」

京太郎「……はい」

京太郎(付き合お)

智葉母「いつでも(婿養子に)来てくれて良いからね♪」


713: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 02:56:21.30 ID:3szgdWeK0


―――【街中】


京太郎(にしても美味かったぁ)フゥ

テクテクテク

京太郎「嫁さん、欲しいな……」

?(その前に彼女でしょお義兄ちゃん!)

京太郎(あ、はい)

?(おもちのね!)エッヘン

京太郎(なんだこいつ……おおよそ同意だけど)


京太郎「たく、コンビニよって帰るか……って」

モブ子「え?」

京太郎「……」

モブ子「……」

京太郎「ど、どうも」

モブ子「あ、どうも」

714: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 03:10:19.79 ID:3szgdWeK0


京太郎(なぜか知らんが一緒に帰ることになってしまった)

モブ子「……えっと、こ、こっちなんだね」

京太郎「あ、はい」

モブ子(うぅ、この状態が誰かに見つかればどうなるか)キョロキョロ

京太郎「……にしてもあれですね、モブ子さんとこんなことになるなんて」アハハ

モブ子(一緒に帰ってるだけだろ! まぁ私としても意外だけどこの状態は良くないんだって……ハッ!)キュピーン

バッ

モブ子(あ、あれは……)


ネリー「……」ゴゴゴゴ


モブ子(ああ、また私のおっぱいが幼女に虐待される……文体やべぇな)

京太郎「どうかしました?」

モブ子「なんでも」ツゥ

京太郎「……なんで泣いてるんですか」

モブ子「あんたのせいだよ」

京太郎「俺ったら女泣かせ♪」

モブ子「ひきちぎるよ!?」

京太郎「こわっ!」


715: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/03(木) 03:15:21.13 ID:3szgdWeK0


―――【じゃん荘:京太郎部屋】


京太郎「ただいま~っと」

カピー「カピ」オカエリ

京太郎「よ、なんか癒されそうで癒されなかった気がしてやっぱ癒されたわ」

カピー「カピ」タラシメ

京太郎「なんでそうなる」

カピー「カピ」ジブンノムネニキケヨ

京太郎「?」

リンロン

京太郎「あ、メッセージだ。誰だろ」


良子:そろそろデートの時期ですね

京太郎「そんなことないですっと」ススッ

カピー「カピ」オニダナ

京太郎「……してきた方が良い?」

カピー「カピ」ヤメトケ

京太郎「あ、はい」


726: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 00:37:06.17 ID:yheivD+v0


―――朝【臨海高校】


京太郎(今日も今日とて部活かぁ……休日なのに、まぁあいつらは生活とか将来かかってるしな)

ネリー「おはよキョータロー!」ニコッ

京太郎「おう、おはよ」フッ

ハオ「おはようございます」クスッ

京太郎「ん、ハオもか」

ハオ「はい、久しぶりな感じですね……」

京太郎「だなぁ」

ハオ「寂しかったんですよ?」

京太郎「お、おう……」


京太郎(なにこれ、照れる……)


ハオ「?」タユン

京太郎(くっ、強い!)

ハオ(ふふふ、京太郎がおっぱいに弱いのは理解しています……この勝負、私が制す!)

ネリー(くっ、ハオめ汚い真似を)

京太郎「あ、おはようございます」


モブ子「ひぇっ!」ビクッ

京太郎「なんでビビってんですか」

モブ子「そ、それはその」メソラシ

ネリー「……」

モブ子「……」

ネリー「……狩る!」ダッ

モブ子「ひぃっ!」ダッ

ネリー「待てェッ!!?」

モブ子「いやぁぁぁっ!」


京太郎「なにあれ、仲良し?」

ハオ「私は京太郎ともう少し仲良くなりたいです」ニコッ

京太郎「う、うっす」カァッ

ハオ(ふふふ……勝てる! って私はなにに勝つつもりで!?)カァッ


727: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 01:04:34.57 ID:yheivD+v0


―――【麻雀部部室】

ガチャッ


京太郎「おはようございまーす!」

智葉「ああ、おはよう京太郎」ニコッ

メグ「ん、オハヨウ!」

アレク「よし来た」

ハオ「ネリーは、先についてたんですね」

ネリー「うん!」ニコッ

京太郎「……」チラッ


モブ子「」ズーン

「ほ、ほらモブ子元気だしなよ」

「ね? あんたも嬉しそうにしてたじゃ」

モブ子「」グスッグスッ


京太郎「高3ガチブルーにするとはなにをした!」

ネリー「乳をもぎとらんばかりに揉みしだいただけだよ!」

京太郎「くぅ、うらやましい!」

明華「……どうぞ」ニコッ

京太郎「くっ」ガクッ

ネリー「おのれおっぱい!」

728: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 01:38:41.65 ID:yheivD+v0


京太郎(あれから少し、麻雀を打ってるわけだが)


京太郎「しかし、なるほど……」

明華「どうしました?」

京太郎「いや、やっぱ人によって癖とかって全然違うし……能力に関しては色々と対策練ったりは必要だなって」

ハオ「練れないのもありますけどね、京太郎のみたいに」

京太郎「俺は強制発動だからな、許せ」フッ

ネリー「でも扱い上手だよね」

京太郎「ま、長いこと使ってるし……」


そこでふと、表情を変えた

牌を一つ右手に持って、その中で転がす

すぐにその牌を捨てると再開


京太郎「セーフか」ホッ

明華「あ、あれは使わないんですかっ!?」ソワソワ

京太郎「使うか、特に明華さんには」

明華「なんでですか!?」

ハオ「わ、私に使う気ですね……は、辱めを受けるぐらいならっ」

京太郎「やらねーよ!」

ハオ「え!?」

京太郎「え?」

729: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 01:48:30.41 ID:yheivD+v0


アレク「やらないんだ、あれなんだっけ……熊倉さんから話聞いたけど」

京太郎「言わないでください、名前はやめて!」

アレク「……そう?」

京太郎「そう!」

アレク「……そう」コクリ

京太郎「ふぅ」ホッ


アレク「暴食」

京太郎「あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」ゴロゴロゴロ

ネリー「きょ、キョータロー!?」

モブ子「可哀想に、古傷が」

メグ「知っているのかモブ子!」

モブ子「まぁその、放っといてあげて」メソラシ


智葉「大丈夫か京太郎!」

京太郎「あ゛あ゛あ゛あ゛」ゴロゴロゴロッ

智葉「あっ」

ドンッ

京太郎「ふぉ!?」


ドタドタバタン


ネリー「きょ、キョータロー! 智葉!?」

明華(くっ、あれを受けてそのままの流れで京太郎くんとなぁなぁの関係に持ちこむ計画が!)

ハオ(くっころならああいう技を受けられると聞いたのに!)

メグ(なんか全員まとめて撃ちたいデス)

730: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 02:01:23.42 ID:yheivD+v0


京太郎「……」

智葉「……」


モブ子(え、なんでガイトさんが須賀の上に……てかあれ完全に入って)


京太郎「……」カァッ

智葉「……す、すまない!」バッ

京太郎「い、いえ」フイッ

智葉「そ、そのっ……」カァッ


ネリー「……友達なんだよね?」


智葉「と、当然だ、友達でもあんなふうになれば動揺ぐらいする!」クワッ

ネリー「……なら良いけど、平気? キョータロー」

京太郎「お、おう平気!」グッ

ネリー「あんな風に暴れちゃダメだよ?」

京太郎「それは無茶」


明華(くっ、最近……上手く押せない!)

ハオ(こうなれば容赦できなく……って私はなにを目指してるんですか!)

メグ「ラーメン食べにいきマス」

京太郎「あ、俺も~」

アレク「私も」

智葉「なら私も!」

ネリー「良いねラーメン!」

ハオ「はい!」バッ

明華(あんま量は食べられませんが、京太郎くんと少しでも一緒に!)


モブ子(ラーメンか、頭がラーメンになってきたしラーメン行こう……アイツらが行かなさそうなとこ)


731: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 02:10:33.27 ID:yheivD+v0


―――【ラーメン屋:あすの家】


「あっさりはラーメン界のガンだ!」

「父さんはそうやって!」

「やめてよ二人共、こってりにもあっさりにも美味しいラーメンがあるはずだよ!」


モブ子(騒がしい店員、それはまだ良い、良いが……)ズルズル



京太郎「そろそろ地区予選かぁ」

智葉「不安か?」クスッ

京太郎「まさか、全国に行って戦いたい相手もいるんで」フッ

明華「へぇ、男子生徒で京太郎くんが目を付けてる相手がいたなんて」

京太郎「なんだその言い方は」

明華「だって……おっぱいしか興味ないと思って」

京太郎「事実なだけに否定しずらい」

ネリー「……」ジトー

京太郎「な、なんだよ……しょうがないでしょ性癖なんだから!」

ネリー「……ネリーにえっちなことできるって言ったくせに」

京太郎「なっ!?」カァッ

ハオ「ななな、なんて破廉恥なことを聞いてるんですかネリーは!?」

ネリー「ネリーも守備範囲ってこと、おっぱいだけが有利じゃないね」ニヤリ

明華「くっ!」

ネリー「キョータローはロリコンの気もあるんだよ!」

京太郎「 や め ろ 」

アレク(ロリでも巨乳でもない私は、一体どうすれば……)トオイメ

メグ「替え玉!」


モブ子(ええい、なぜあいつらが……でも私はここ、カウンター席で黙ってラーメンをすするのみ!)


732: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 02:19:54.49 ID:yheivD+v0


京太郎「くそっ、俺の株がだだ下がりだ!」

明華「大丈夫、これ以上下がることなんてないですよ♪」

京太郎「おい、フォローか? フォローなのかそれは?」

明華「京太郎君が隣にいるだけで〇宮がきゅんきゅんおりてきて」

京太郎「どうした明華、頭のネジが飛んだか!?」

ネリー「最近ずっとそうじゃん」

京太郎「くっ、フォローできねぇ!」

明華「なんでそんなこと言うんですか、赤ちゃんを作るという行為は至極まっとうで聖なる行為のはず!?」

京太郎「変態はみんなそう言うんだよこのド変態!」

明華「あぅっ」カァッ

京太郎「ええ~」

明華「京太郎くんは、そういう子は嫌いですか?」ウワメヅカイ

京太郎「大好き」

明華「えへへ」ニコニコ

京太郎「しまった!」

ネリー「しまったじゃないよ!」


クイクイ

京太郎「ん?」

智葉「京太郎……わ、私は、どうだ?」

京太郎「へ、ど、どうだとは?」

智葉「……え、えっちなこと、できるか?」カァッ

京太郎「はい!」

ネリー「この豆腐理性!」

京太郎「ガッデム!」


733: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 02:37:27.68 ID:yheivD+v0


ネリー「このド変態!」

明華「残念でしたねネリー、あなたの罵倒じゃ興奮しません!」ビシッ

ネリー「そんなの求めてないよ!」

ハオ「京太郎に、変態って言われる……くぅっ!」

メグ「これももうダメデスネ」ヤレヤレ

アレク「なんだこの状況は……流れに乗る!」

京太郎「やめろ!」

キュピーン


京太郎「ハッ、モブ子か!」バッ

モブ子「……」ズルズルズル

モブ子(見られた、死にたい……)


京太郎「……私もよくよく運の無い男だ」

ハオ「そうなんですか?」ムニュ

京太郎「嘘、超嘘」

ネリー「キョータローはロリコンでシスコンでマザコンだもん!」

京太郎「おいこら」

734: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 02:54:36.53 ID:yheivD+v0


モブ子(シ〇アじゃん!)


京太郎「……違うぞ」

ハオ「ま、ママって呼んでも良いんですよ?」

京太郎「!!?」

?(お母さん、同級生が!?)リンシャン



明華「お、お兄ちゃん?」

京太郎「」

?(起訴! 侵害なのです!)ドラゴンロード


ネリー「え、えっと……わ、私に母性を、求めるの?」ソワソワ

京太郎「一言もそんなこと言ってない」シロメ


モブ子(た、たったの二ヵ月……二ヵ月で麻雀部の主力3人を完堕ち……ば、化け物か)ズルズル


智葉「……わ、私は友人だからそういうのとは、違うか」

モブ子(あんた今さっきまでエッチなことされたそうにしてたじゃんかスケベ! 智葉さんのエッチー!)


智葉「……で、でもその……は、母親や妹が欲しいというなら!」

京太郎「落ち着け智葉っちゃん!」

智葉「京太郎がその、よ、幼女趣味だというならコスプレもじさない!」クワッ

京太郎「……」


京太郎(ツインテ幼児服の智葉さん……ぐはっ! いろんな意味でダメージがデカい!)

智葉「ゆ、友人のためならば、辞さない!」

メグ「サトハ、辞した方が良いデスヨ」

京太郎(さすが常識人!)

735: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/09(水) 03:10:33.85 ID:yheivD+v0


―――【帰り道】


京太郎「疲れた、てか大騒ぎしてしまった……」ハァ

メグ「あそこは店員が大騒ぎしてるんで気づいてないと思いマスヨ」

京太郎「そういうもんっすかねぇ」

メグ「そういうもんデス……またおいしいラーメン屋連れてってあげマスヨ」ニッ

京太郎「……うっす」フッ

ネリー「私もいく!」

京太郎「自分で金払えよ?」

ネリー「きょ、今日はキョータローが勝手に食券買ってくれただけだもん!」

京太郎「はいはいそーですね」

ネリー「でも……ありがと」

京太郎「……おう」ナデナデ

ネリー「こ、子供扱いしないでよ! ネリーはしっかりキョータローの彼女になるんだからっ……あ、ロリコンだから子供扱いされた方が」

京太郎「最初の方でキュンとさせといてそれかおいこら」

ネリー「キュンとしたの!?」

京太郎「あ~どうでも良いだろ」

ネリー「よくない!」ムゥ


明華「なんですかこの圧倒的な敗北感……なぜ私はああならないんですか」

モブ子「捨て去ったでしょ、恥じらいとか」

明華「余計なお世話です!」ググッ

モブ子「お、おっぱい強く掴まないで!」

アレク「……脳みそ全部おっぱいにつまってんじゃないの?」ジト

モブ子「それが監督の言うことか!?」


京太郎「後ろは後ろで楽しそうだな」

ネリー「あのおっぱい」ギリギリ

京太郎「なんでお前はそんなに敵意むき出しなのか」

智葉「……」

京太郎「智葉さん、なんか近くない?」

智葉「……」クンクン

京太郎「てい」チョップ

智葉「きゃっ」


京太郎(きゃって……かわいいじゃねぇか)


京太郎「なにやってんですか」ジト

智葉「ああいや、なんだか良い匂いがしてなにか使ってるのかと」

京太郎「いや、別になにも……」

智葉「そう、なのか?」

京太郎「?」

ネリー「ナチュラルに人の匂い嗅ぐって中々智葉も変人だね」

智葉「なっ!?」ガーン

747: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/17(木) 01:04:18.20 ID:n5mV/Acc0


―――【辻垣内家:智葉部屋】


智葉(今日も楽しかった……にしてもそろそろ、個人戦か)ハァ


智葉「あ、そういえば京太郎にこのシャツ返してな……というより洗濯して返さないと」

ピタッ

智葉「……」スンスン

智葉(京太郎の、匂い……)スンスン


グイッ

智葉「……」スンスン

ギュッ

智葉「京太郎の、匂い……」スンスン


748: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/17(木) 01:24:54.28 ID:n5mV/Acc0


―――【じゃん荘:京太郎部屋】


京太郎「モテすぎて怖い」

咲『あ、そっ……で?』

京太郎「塩対応すんな」

咲『いやね、モテてるなんて話どーでもいいわけ』

京太郎「はい」

咲『……修羅場は?』

京太郎「ないな」

咲『けっ、それじゃ寝るね』

京太郎「なんだお前!?」

咲『もぉ、そんなに私とお話ししたいの~しょうがないにゃ~京ちゃんは~』

京太郎「はっ倒したい」

咲『え、押し倒す? 警察呼びます』

京太郎「この野郎!」

咲『野郎じゃないよ』

京太郎「くっそう、どうにもならん」

咲『なにが?』

京太郎「もう良い、寝る」

咲『あ、そう……ま、これから先楽しみにしてるよ』

京太郎「なにがだっての……」

咲『そんじゃねー』

京太郎「おう、おやすみ」

咲『おやすみー!』


京太郎「……あいつも楽しそうで良かったけど、インターハイ……咲と当たったところで、ネリーはアイツに勝てんのか?」


749: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/17(木) 01:45:49.00 ID:n5mV/Acc0


―――【数日後】


京太郎「……きたぜ、明日からインターハイ団体戦!」

明華「個人戦はそのあとですね」

京太郎「……そういえば五人はインタビュー受けてましたね」

智葉「伊達に常連校じゃないさ」フッ

ネリー「それに智葉は3位の女だし」

智葉「3位って言うな」

京太郎「気にしてんですか?」

智葉「そりゃ、多少は……」フイッ

京太郎「可愛いやんけ」

メグ「京太郎、ブレてマスヨ」

智葉「か、かわっ……」フイッ


アレク「個人的には京太郎も取材してほしかったんだけどね」

京太郎「ええ~」

アレク「うちの隠し玉、五人と同レベルってのはかなり稀だしね……」

京太郎「うっ、でもなぁ……」

ネリー「どの道、取材受ける日は近いと思うけどねー」

京太郎「なんでまた?」

アレク「個人戦、勝つでしょ?」

京太郎「……勝ちますけど」

メグ「臨海で男子のエースがいればそりゃ人気にもなるデショウ」

京太郎「あ~……ダル」

750: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/17(木) 02:11:42.64 ID:n5mV/Acc0


明華「まったくもう、ほら……しっかりしないとだらしないって全国にしれちゃいますよ?」

京太郎「むぅ……」

明華「ほら、口元におかしついてますから」フキフキ

京太郎「……俺の代わりにあの人に頼みましょう」ユビサシ

モブ子「ぶへっ、わ、私!?」

ネリー「アイツはだめ、おっぱい大きいから」

モブ子「そこじゃなくて代わりってとこからおかしいんだよ!」

京太郎「確かに大きい」ジー

モブ子「あんた私相手遠慮ないよね!」

京太郎「ああ!」

モブ子「それってハネクリボー!」


ネリー「……」ジトー

モブ子「くっ、嫉妬の視線を感じる……乗っただけなのにっ!」

京太郎「ダルいな~」

アレク「頑張ったらラーメン奢ってあげるから」

京太郎「……うっす」

アレク「よし」ニッ


京太郎「あ~ここ数日で割と強くなった気もするし頑張るか!」グッ

ネリー「ホントここ数日で凄いよね、てかパターン掴んだ?」

智葉「調子が良いと蹂躙されるからな」ハァ

ネリー「私はされないけどね! むしろする側!」

京太郎「された覚えはねぇなぁ? むしろ俺の方が勝ちこしたまである!」ニッ

ネリー「なにおう!」

モブ子(私のおっぱいは蹂躙されたけどね……ひどい……)

751: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/17(木) 02:12:17.41 ID:n5mV/Acc0


ハオ「……本当におっぱいしかない人ですね」

モブ子「唐突な毒舌!?」

京太郎「おっぱいがあれば良いじゃないですか」ポン

モブ子「お前慰めてんのか!? なぁ!?」

ハオ「京太郎、わ、私はどうですか?」

京太郎「かわいいぞ!」

ハオ「えへへっ」

モブ子「やめるぞ! その内やめるぞこら!」

京太郎「と言いつつ~?」

モブ子「やめないんだよなぁ~……ってなにこれ!?」


「凄いねモブ子、一軍に解け込んでる」

「解け込んでるっていうか……ううん、楽しそうだからいいや」


ネリー「嬉しそうな顔してるもんね、おっぱい揉まれて」ジト

モブ子「してねぇよ! 揉むだけじゃなくてあんたら叩いたり挟んだりするでしょ!?」

明華「下ネタとは」

モブ子「私は地味で目立たないキャラで生きてくはずだったのにぃ!」タユンタユン

京太郎「それは無理だ」ジー

モブ子「シパッ!」ポカッ

京太郎「ぐぼぁっ!?」


757: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 00:14:52.23 ID:xuBNeWot0


―――【インターハイ予選会場:前】


ザッ

京太郎「きたぜ!」

智葉「向かうところ敵なし、だ」フッ

ハオ「すべて、蹴散らします」

明華「どの程度楽しませてくれるでしょうか」クスッ

メグ「別に副将戦で倒してしまって構わないんでしょう?」


ネリー「どうしたの? メグまで一緒になって」

アレク「舞い上がってるんだろ、カッコつけて無様なことにならなきゃ良いけどな」

モブ子「スポンサー様もいますしね」

アレク「それな、一番がそこなんだなぁ」ハァ


智葉「わざとやられたふりをするのは趣味じゃない」

京太郎「智葉さんはスポンサーとかそんな気にしなくて良いんじゃ?」

智葉「私はな……ただ留学組は、なぁ?」

ハオ「まぁ、しょうがないんですけど」ハァ

京太郎「相手によっちゃ普通に打ってても苦戦は強いられるでしょうけどね」

明華「そうですね」

智葉「願掛けに火打石でも持って来れば良かったか?」クスッ

京太郎「願掛け、それはありかも」ハハハ

明華「じゃあ願掛けに京太郎くんが私に顔かけってことで」

ゴツッ

明華「痛ぁい……」ナミダメ

京太郎「お前が悪い」

メグ「ゲンコツとは、容赦なくなってきマシタネ」

京太郎「明華さんには必要ないと」

明華「仲良くなってきた証拠ですね!」

京太郎「なんでこうなった……」


758: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 00:24:14.14 ID:xuBNeWot0


明華「そういうことじゃないんですか?」キョトン

京太郎(かわいい)

京太郎「……まぁ仲良くなってきた証拠なんだろうけどさぁ」

明華「たまにタメ口も出るぐらい仲良しですね!」エッヘン

京太郎(おっぱい)

京太郎「いや、それは俺が舐めてるだけです」

明華「舐めっ……」カァッ

京太郎「ああもう、全部こうなる!」ウワー

ギュッ

京太郎「へ?」

智葉「……」ギュゥッ

京太郎(なんで智葉さん、俺の腕に抱き着いてんですかねぇ……)

智葉「わ、私たちだって仲良くなった、よな?」ウワメヅカイ

京太郎(おおう、友達飛び越えそう)

京太郎「う、うっす!」カァッ

智葉「ん……友達、友達……」クンクン

京太郎「だから匂いかぐのやめましょうよ」

智葉「ハッ! か、かいでないぞ!」

京太郎(かいでたよ)


759: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 00:39:17.34 ID:xuBNeWot0


―――【インターハイ会場:観戦室】


『インターハイ東東京予選、開始です!』

『今回も臨海高校が……』



京太郎「うおお、始まった……」

アレク「なに緊張してんの」

京太郎「す、するでしょうよ……」

アレク「負けたら色々大変だかねあの子ら……智葉に関しちゃ京太郎が慰めてあげれば?」

京太郎「まぁ友達として当然ですけど」

モブ子「いやその流れで友達だからって言われながら押し倒されて断れない流れが見える」

京太郎「……」

モブ子「……なんか良いなよ」

京太郎「……距離、置いた方が良い?」

モブ子「死ぬよ、君」

京太郎「あ、はい」

アレク「……距離置きたいの?」

京太郎「いや、そんなことは……ああいや、ただ智葉さんの将来のこと考えると距離置いた方が良いのかなぁ」ムム

アレク「優しいんだ」フッ

京太郎「だってほら、彼氏とかできて智葉さんが俺にあんな調子だったら男に申し訳ないというか」

アレク「それは大丈夫な気がしないでも……」

モブ子「いや、大丈夫じゃない」

京太郎「でしょう?」

モブ子「……とりあえずなにかあっても私には被害がないように」

京太郎「真っ先に連絡しますね」

モブ子「私に容赦ないよね!」

アレク「ちょっとあんた前出過ぎ」

モブ子「理不尽!」

京太郎「おおー智葉さんつえー」

モブ子「こっち気にしろ!」

760: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 01:00:18.08 ID:xuBNeWot0


―――【インターハイ会場:ホール】


京太郎「今日の分は終わりかぁ」

アレク「見ろ、取材受けてる」

京太郎「予選一日目終了で?」

アレク「それでも、だよ……うちはそれだけ目をつけられてるってこと」

モブ子「覚悟した方が良いんじゃない?」

京太郎「……うへぇ」

アレク「そんな面倒そうな顔しない」ハハッ

京太郎「……でも勝ったら取材ですよね?」

アレク「京太郎ぐらいの歳ならテレビって喜ぶもんじゃないの?」

京太郎「面倒っていうか、色々こわい」

モブ子「全面同意」

京太郎「だよね!」

モブ子「だよ!」


智葉「ずいぶん仲良さそうだな」ジト

モブ子「ひぇっ」

京太郎「智葉さん! おめでとうございます!」

智葉「あ、うん……その、お前の応援のおかげだな」ニコッ

京太郎「そ、そうですか?」アハハ

智葉「やっぱり最高の友達だっ」ギュッ

京太郎「ファッ!?」


アレク「マズイ、まだ記者がいる!」

明華「煙玉を、ハオ!」

ハオ「はい! ……ってそんなもの持ってないですよ!」

ネリー「え~」

メグ「NINJA!?」

ハオ「違いますから!」

智葉「?」ギュゥッ

京太郎「死ぬ……社会的に」


761: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 01:21:58.94 ID:xuBNeWot0


―――【帰り道】


京太郎(にしても、明日も団体戦……今日の見てる限りなにも問題なさそうだな)

智葉「~♪」

京太郎(にしてもなぜ二人で、どういう経緯で二人で帰ることになったんだったか)

智葉「二人きりで話したいことと言うのはな」

京太郎(ああ、そんなことがあったんだったか)


智葉「父がお前に会いたいと」

京太郎(嘘だろ智葉さん!)

智葉「だから、晩御飯に招待しようと……な?」ニコッ

京太郎「……」


京太郎(だが待てよ、俺にはできなかったが……智葉さんのお父さんならばハッキリとおかしいと言うかもしれない!)パァッ


智葉「その、断れる雰囲気じゃなくて」

京太郎「行きましょう!」

智葉「ほ、本当か!」パァッ

京太郎(俺がぼろくそ言われてぶん殴られる可能性もある……が、智葉さんに一般的な異性の友達を教えるためだものな!)


智葉「ふふっ、そう言ってくれて良かった……きっと父も君に会えばッ、痛っ……」

京太郎「え、どうしました?」

智葉「め、眼にゴミが……」ポロポロ

京太郎(泣いてる智葉さん、良い……)

京太郎「じゃなくて、ハンカチどうぞ」

智葉「ハンカチどうも」

762: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 01:30:44.89 ID:xuBNeWot0


智葉「んっ……ありがとう、助かった」

京太郎「はい」

智葉「いや、洗って返す」

京太郎「良いですよ別に」フッ

智葉「いや、洗って返す……」

京太郎「……なんでずっと顔にハンカチ押し当ててるんですか」

智葉「あ、いや別に」クンクン

京太郎「……返せ」

智葉「わ、わかった……わかったからあと十秒」クンクンクン

京太郎「十秒じゃなくて重病だよあんた! どうした!? なんでそうなった!?」

智葉「な、なんの話だ、私はまともだ!」クンクン

京太郎「ええい、聞こえているならやめろ!」

智葉「?」クンクン

京太郎「だぁ~! もうくれてやるよ!」

智葉「え、ほんとっ!?」パァッ

京太郎(かわいい)

763: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/19(土) 01:53:53.75 ID:xuBNeWot0


―――【じゃん荘:自室】


京太郎「かわいかった……けど、なんとかせねば」

カピー「カピ」ナントカッテ?

京太郎「このままでは危険が危ない」

カピー「カピ」ナンノ?

京太郎「……なんか、こうね」

カピー「カピ」イツモノコトカ

京太郎「いつもってなんだ!?」

プルルルル

京太郎「スガだ」

咲『モシモシモシモシモシ』

京太郎「こえーよ」

咲『ハァイ京ちゃん』

京太郎「あ~ハァイ咲」

咲『勝った?』

京太郎「まぁ」

咲『Yes!』

京太郎「なんでそんなテンション高いのお前」

咲『いやぁ、テンション上げなきゃやってらんないぐらいヤバいことがあってね』

京太郎「ん?」

咲『……ヤバい、このままじゃ女に貞操奪われる!』

京太郎「良かったな」

咲『良くないよ!?』

京太郎「じゃあ誰なら良いの」

咲『……きょ、京ちゃんだゾ☆』

京太郎「大嘘つくな」

咲『まぁね~』

京太郎「なんだお前、てか大丈夫か色々」

咲『良い友達ではあるんだけどねぇ~いや、向こうも友達って言ってるけど近い気が』

京太郎「……それだ」

咲『ん?』

京太郎「……それだよなぁ」

咲『?』

774: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 00:40:13.64 ID:rFMX4MCh0


―――二日目【予選会場:観戦室】


京太郎「まるで危な気無いですね」

アレク「まぁそのように育ててきたからね……あんたとやらせたのも十分」フッ

京太郎「買い被りすぎじゃないですか?」

アレク「そんなことない、これでも京太郎のことは信頼してるの」クスッ

京太郎「……うっす」

アレク「照れた?」ニヤリ

京太郎「照れてない」

アレク「嘘だ~」ウリウリ

京太郎「茶化すなよ、モブ子が見ている」

アレク「見せつけちゃおうよ~」ツンツン

京太郎「や、やめっ」


モブ子(あ~死なないかな全員)


775: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 01:13:57.59 ID:rFMX4MCh0


アレク「そういや修行って、どうだったの?」

京太郎「ああ……修行」トオイメ

アレク「ん?」

京太郎「色々、ありましたよ、色々、ね……」トオイメ

アレク「そ、そう……」

京太郎「……」

アレク「京太郎?」

京太郎「はぁ~」

アレク「?」


モブ子(そうだ、もっと不幸になれ須賀ぁ……)


776: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 01:32:27.96 ID:rFMX4MCh0


―――【予選会場:メインホール】


京太郎「あっさりでしたね」

アレク「あっちでインタビュー中か、私も行ってくる」

京太郎「監督もそりゃ取材ぐらい受けますよね」

アレク「そりゃそうよ……そんじゃ待っといて」

京太郎「うっす」


モブ子(まずい気配がする……ここは一旦距離を取)


???「あ~!」

京太郎「このプレッシャー!」

モブ子(大佐ぁっ!)

京太郎「はやりか!」キュピーン


はやり「見つけたゾ☆」

京太郎「私もよくよく運の無い男だ」

モブ子(知ってた!)

はやり「京ちゃぁ~ん♪」ダキッ

京太郎「ぐわっ!」


778: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 01:52:40.81 ID:rFMX4MCh0


京太郎「なぜきた!」

はやり「だってしょうがないじゃない……はやりの身体が、心が京ちゃんを求めちゃってるんだゾ☆」

京太郎「ええい、誤解ばかりが広がって!」

モブ子(一体どういうことだ、逃げなきゃ!)

京太郎「逃げるなモブ子ぉ! 戦えぇ!」

モブ子「私にどうしろと!?」

はやり「はっ……わ、私に迫る勢いの巨乳!」

モブ子「やめろ! 私は関係なぁい!」

はやり「ダメ、京ちゃん! あの娘に惹かれないで!」

京太郎「あ、それは無いっす」シレッ

はやり「あ、はい」

京太郎「でもおっぱいは良い」デレッ

はやり「だめぇ! この駄乳!」ジト

モブ子「なんだこの扱いはぁ!」


779: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 01:57:14.42 ID:rFMX4MCh0


「なんだ? なにごとだ?」

「あれは、はやりん!」

「そしてあの制服、臨海の男子生徒!」


京太郎「見ての通り軍人さ」フッ

はやり「見ての通りの学生だよ」

京太郎「ですよね」

はやり「もう、なんで邪見に扱うの?」

京太郎「いや、そういうつもりは……ただ色々と面倒なことになりそうな気配が」

はやり「面倒なことになりそうな予感って?」

京太郎「その、なんつーか……」


はやり「はやりの身体は京ちゃんを忘れられないって言ってるよ!」

京太郎「そういうことだよぉぉ!!」


780: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 02:09:09.13 ID:rFMX4MCh0

「な、なんだってー!!!」

「京太郎! お前は、俺のぉぉぉぉ!」

「驚いたぞ!」


ざわざわ ざわざわ


京太郎「このままではこちらが(社会的に)やられる!」

モブ子「へへっ、そそっかしいからよ、こういう時、目立った方の負けなのよね」

はやり「おっぱいはまだ負けてないからね!」

モブ子「それ以外もあんたの勝ちで良いから話しかけんな!」

はやり「若さで勝ってるからって調子乗らないでよね!」

モブ子「乗ってないよ!」


明華「どういうことですかー!」

ネリー「キョータローのバカ」ゲシッ

ハオ「……」ジトー

智葉「……京太郎ぉ」


京太郎「俺に一体どうしろっていうんだ!」

はやり「はやりんのお婿さんになれば良いんだゾ☆」

京太郎「もう黙れよ!」

781: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 02:33:48.45 ID:rFMX4MCh0


はやり「きょ、京ちゃん……」

京太郎「あ、す、すみません強く言いすぎ」

はやり「関白亭主なんだから♪」

京太郎「(暴言が)ちょ、直撃のはずだ……化け物か!」

モブ子「一体どこにそれほどのメンタルが……!」

はやり「愛だよ!」

京モブ「なぜそこで愛!?」

はやり「さて……仕事があるし行こうかな」

京太郎「なにしにきたんだよ!」

はやり「所有権主張だよ!」

京太郎「とんだありさまだよ!」


782: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/23(水) 02:47:05.40 ID:rFMX4MCh0

―――【帰り:電車】


ネリー「誰か、声かけてよ」

智葉「なら私が」

メグ「やめましょう、逆に惨事です」ガシッ

明華「なら私が」

メグ「同じく」ガシッ

ハオ「で、でしたら私が、ふ、不本意ですが仕方ない、ですね」フフッ

メグ(しまった、私の腕はジャパン! ニホンだけに!)


京太郎「……」

ネリー(黄昏てる、なんとかしてあげたいけど……)


ハオ「京太郎、どうしたんですか?」

京太郎「……」

ハオ「京太郎?」

京太郎「……俺は、これからどうなってしまうんだろう」

ハオ「え?」

京太郎「小さな星が、ついたり消えたり……ははっ、彗星かなぁ」

ハオ「京太郎ぉ!?」

明華「酸素欠乏症となれば私が酸素を送り込むしか」

メグ「黙りなさい痴女」

明華「……わ、私が、痴女!?」

メグ「oh……自覚無し」

789: ◆3jlGSb6oVpwG 2017/08/25(金) 01:32:09.38 ID:PuLP9fu50


―――翌日【インターハイ予選会場】


京太郎「きたぜ!」

アレク「昨日とは大違いのテンションだな」

はやり「きたよ☆」

智葉「くるな!」グルルル

はやり「うっ、なぜか威嚇されてる!」

ハオ「身に覚えはあるでしょうに」

はやり「ハッ、まさか京ちゃんを狙う刺客!?」

ハオ「だ、誰が京太郎なんかっ!」カァッ

智葉「わ、私は友達だもの、な?」ギュッ

京太郎「ふぁ、ふぁい」カァッ

はや明華「はいはい、嘘乙!」


明華(瑞原はやりとかぶった……!?)

明華「……死にたい」ガクッ

はやり「なんか喧嘩売られた気がする……ちょっと頭冷やす?」

明華「ひぇっ」


京太郎「あ~えっと、みんな頑張って! 俺は男子個人戦の方行ってくるからさ!」ダッ

アレク「みんなおっかけちゃダメだからね。出場するんだから……だから、私が行く!」ダッ

はやり「私も行く!」ダッ


智葉「くっ、非力な私を許してくれ……!」

明華「辞退しますかね」

ネリー(勝ったら京太郎喜んでくれるかな……!)グッ


791: ◆3jlGSb6oVpwG 2017/08/25(金) 01:55:44.43 ID:PuLP9fu50


―――【男子個人戦会場:廊下】


京太郎「さてと、俺は……」

アレク「あっちだな」

京太郎「……なんでいるんっすか監督」

アレク「お前の監督でもあるからね」フフン

京太郎(胸を張っても胸が張らない……ああ、無情)

アレク「失礼なこと考えただろ」

京太郎「めっそうもない」

アレク「ちなみに瑞原プロは女子の方の解説があるから帰った」

京太郎「うん……この会場であの距離感だったら殺されるからね、睨み殺される」

アレク「またまた」

京太郎「マジで、嫉妬と殺意で人は死ぬ」

アレク「そ、そう」

京太郎「そうだよ」


??「おや、そこに居るのは京太郎ボーイ」

京太郎「うぇ、うぇ、Welcome to this crazy Time!」

??「このイカれた時代へようこそ!」

京太郎「俺はタフボーイじゃなーい!」

??「ふふっ、またまた、私にあんな辱めをうけさせておいて……責任、とってくれるんですよね?」

京太郎「ひぇっ、じょ、冗談は良子さん!」

良子「私はジョークは嫌いです」キリッ

京太郎「ま、待て! 話せばわかる!」

良子「ではゆっくり話しましょう、今から……マイホームで!」クワッ

京太郎「どうしてこうなる!」

アレク「……女難の才だな」

京太郎「災だろ!」

トシ「いや、才だね」

京太郎「どこからわいたババア!」

792: ◆3jlGSb6oVpwG 2017/08/25(金) 02:08:21.03 ID:PuLP9fu50


京太郎「くそっ、予選前にこんなにも疲れる……!」

良子「では、癒してさしあげます」ピトッ

京太郎「くっつくな!」

京太郎(おっぱい!)

良子「な、なぜ……京太郎は発情させた私のおっぱいを舐めるように見てたはず!」

京太郎(人聞きが悪いんだよ!)

京太郎「ストッキングに包まれた足も見てたよ!」

良子「……」

京太郎「……」

アレク「……」ジト


京太郎「……どうした俺!?」

トシ「若いねぇ」クスッ

良子「良いんですよ? 破いても?」

京太郎「……どうしよう」

アレク「さぁ」ジト

トシ「……そろそろ試合だよ」

京太郎「アディオス!」

良子「死にゆく男の帰りを待つ故郷の女ですね!」

京太郎「ん~哀戦士!」


794: ◆3jlGSb6oVpwG 2017/08/25(金) 02:37:11.11 ID:PuLP9fu50


京太郎「ロン!」


京太郎「ロン!!」


京太郎「ツモォ!!」



―――【男子個人戦予選会場:廊下】


京太郎「はぁ、はぁっ……」

トシ「お疲れさん」

京太郎「と、トシさん、自分の学校は?」

トシ「そっちも見てきた」

京太郎「なにいってんだこいつ……」

トシ「ワープが成立する世界なんだからこの程度造作もないさ」ケラケラ

京太郎「ネジが飛んだか」

アレク「こわいぞ」

良子「え、ワープってあそこしかできないはずじゃ……こわ」

京太郎「その発想もこわい」

良子「まぁそんなことは置いといてデートでもしましょう」

京太郎「やめろ、周りからの視線が痛い!」

良子「初体験の時は私だって痛い思いしますよ!」

京太郎「なに言ってんのテメェ!?」

智葉「京太郎ぉ!」ダキッ

京太郎「なんじゃぁぁっ!?」

良子「ここにきて新ヒロイン!? 新顔は下がっててください!」

明華「こっちの台詞です、ポッと出!」

良子「!!?」


京太郎「えっと……」

明華「問題は明日ですなので……勇気、くれますか?」ギュッ

京太郎(なぬっ!?)

ハオ「そんなエロゲのヒロインみたいな台詞を! させません!」ガシッ

明華「なっ、はなしてくださいハオちゃん!」

795: ◆3jlGSb6oVpwG 2017/08/25(金) 02:37:45.04 ID:PuLP9fu50


京太郎「……帰るか」トオイメ

ピトッ

京太郎「ひゃわっ!?」ビクッ

メグ「お疲れさまデス」フッ

京太郎「め、メグさん……」

メグ「はい、缶コーヒー」

京太郎「あ、ありがと……」フッ

ネリー「ねぇねぇキョータロー! 勝ったよ!」ニコッ

京太郎「おう、みんなだろ」ナデナデ

ネリー「むぅ、そうだけど……ほ、褒めてくれても良いじゃん」

京太郎「褒めてるだろー」ナデナデ

ネリー「むぅ……じゃあ、許す」フイッ

京太郎「おう」ニッ

メグ「ほほえましいですね」クスッ


良子「置いてかれてる……」

智葉「なん……だと……」

明華「ばかなっ!」

ハオ「わ、私はまともなはずなのにこっち側に……」シロメ


796: ◆3jlGSb6oVpwG 2017/08/25(金) 03:01:18.97 ID:PuLP9fu50


アレク「しかしあれだ、なんでお前……戒能プロと?」

京太郎「うっ」メソラシ

良子「あの日、私は京太郎に落とされました……いえ、堕とされました!」クワッ

京太郎「二度も、言うことかっ……」

良子「だってあれ以来、私の身体は京太郎を覚えてしまって」カァッ

京太郎「だからなんでそんなこと言うんですかあんたは!」ガシッ

良子「んっ、京太郎、こんなに強く、肩、つかまれては……」

京太郎「肩しか触ってねぇよ!」

良子「京太郎に触られただけで感度3000倍!」

ハオ「対魔忍!?」

京太郎「え?」

良子「え?」

ハオ「……えっ!?」バッ

明華「いや、私見られてもなにがなんだか」

ハオ「……えっ!」

京太郎「へぇ~」

トシ「そうきたか……誰か、アイツを呼んできな!」

アレク「なんの話です?」

トシ「うちの隠し玉……って京ちゃんいないし覚醒もない、か」チッ

アレク(そろそろ歳だしこういうこともおかしくないか……)


京太郎「……疲れた、帰ろう」

良子「そうですね、私と一緒に!」

京太郎「もっと疲れるわ!」

良子「一緒にお風呂入って寝ましょう」ニコッ

京太郎「寝れないパターンの奴だこれ!」


はやり「……置いてけぼり、なの?」

明華「その歳で語尾が『なの』ってのはちょっとは」

はやり「ディバインバスター!」ゴッ

明華「まおうっ!?」バタッ


805: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/27(日) 23:56:49.18 ID:9iUeDKDX0


―――【じゃん荘:京太郎の部屋】


ガチャッ


京太郎「ただいまー」

カピー「カピ」オカエリ

京太郎「おお~ただいまカピー!」モフモフモフ

カピー「カピっ」アッヤンッ…ダメッ

京太郎「すまんすまん」ナデナデ

カピー「カピ」バカッ…

京太郎「今日は疲れたよ」

カピー「カピ」タノシソウダッタゾ

京太郎「ま、まるで見てきたように言う」

カピー「カピ」ミテタゾ

京太郎「……だって、おっぱい大きいんだもん」

カピー「カピ」クソダナ

京太郎「!?」

806: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 00:14:19.36 ID:DoF4C4hL0


京太郎「俺は……どうすれば良い?」

カピー「カピ」ドウシタインダ…

京太郎「こう、強くなりたい……」

カピー「カピ」キタエレバ?

京太郎「……映画見て飯食って寝るか!」

カピー「カピ」マジデツヨクナルカラヤメロ

京太郎「よっしゃぁ! やるぞぉ!」

カピー「カピ」ヤメロォ!

プルルル

京太郎「電話か……ほう」ピッ

カピー「カピ」セーフカ?

京太郎「俺だ」

咲『個人戦ぶっちぎりの一位だぜ!』

京太郎「俺も!」

咲『やったね!』

京太郎「おう!」


咲『公式戦で京ちゃんをやらなきゃ死んでも死にきれない!』

京太郎「それでこそ俺のライバルだ」


807: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 00:22:07.54 ID:DoF4C4hL0


咲『私が圧倒的な強さで勝ってるのにずいぶん余裕だね』

京太郎「情けない咲に勝っても意味がないなからな」ハッ

咲『やっぱ戦うしか脳がないなぁ……でさ、もっと聞きたいことが』

京太郎「どうした?」

咲『瑞原はやりと戒能良子との関係について』

京太郎「サボテンが花をつけている」

咲『そんな年中サボテンは花つけないよ』

京太郎「ええい、サボテンを使いすぎた……!」

咲『で、どうなってるの?』

京太郎「……おっぱい、今はそうとだけ言っておく」

咲『情けない奴』

京太郎「笑いたければ笑え」

咲『……はっ』

京太郎「その笑い方むかつく」

咲『この巨乳好き、死ね』

京太郎「ちょっと待って傷つく!」


808: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 00:34:08.79 ID:DoF4C4hL0


京太郎「待てよ、俺がもし巨乳好きじゃなかったら」

咲『京ちゃんが母性を求めるマザコンじゃなかったら?』

京太郎「変に歪曲すんな……まぁおっぱいが好きじゃなくてちっぱいが好きだったらの話だけどな」

咲『ほう、ちっぱいはおっぱいではないと申す』

京太郎「話を折るなよ」フッ

咲『今は許しといてあげる』

京太郎「ありがとう……でだ、ちっぱい好きだったとしたら、お前に欲情すんのかね?」

咲『……気持ち悪』

京太郎「真面目に傷つく反応やめろ!」

咲『いやだって……えぇ、京ちゃんが私にやらしい目向けてくるとか……えぇ』ドンビキ

京太郎「お前いつかしばくからな」

咲『……いやでも、えぇ~』

京太郎「泣くぞ」

咲『ごめん』

京太郎「いいよ」


咲『ともかく、想像できないでしょって話』

京太郎「まぁ……」

咲『ともかく、ネットニュースになってたからね』

京太郎「え、なにが?」

咲『私がはやりんと戒能プロと京ちゃんのこと知ってたのなんでだと思う?』

京太郎「……嘘でしょ?」

咲『そう思いたいならどうぞ』

京太郎「……アクシズ落とす」

咲『絶望しない絶望しない』

809: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 00:43:14.66 ID:DoF4C4hL0


―――翌日【インターハイ予選会場】


京太郎「……」

智葉「眠そうだが、大丈夫か?」

京太郎「え、ああ、たぶん……」

智葉「今の内に少し休むか?」

京太郎「ん~……」

アレク「夜更かしでもしたか?」フッ

京太郎「まぁ、ちょっと」

はやり「そう言う時は、はやりを呼んでくれたらいいのに♪」

京太郎「そういうことしてないっすから」

はやり「またまたぁ、男子高校生が夜更かしといったら」

良子「ハッ、処女の発想ですね」

はやり「しょしょしょ、処女ちゃうわ!」

明華「そういう戒能さんは処女じゃないと」

良子「処女です」ドヤッ

明華「寂しい青春だったんですね」

良子「ウーロン茶!」ゴッ

明華「こうしろうはんっ!?」ゲフッ


810: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 00:50:09.19 ID:DoF4C4hL0


明華「そろそろ腹筋が割れそうですね!」

良子「軍隊仕込みの鉄拳を喰らって僅か10秒で……」

はやり「素質あるんじゃない?」

明華「私はおしとやかキャラで通ってるんですよ?」プンスコ

ハオ「明華……あなたはもうそういうキャラじゃないです」

明華「……!!?」

ネリー「いやそんな顔しても」


京太郎「なんの話だ?」

明華「京太郎くん私はっ、私はおしとやかキャラですよね!?」ヒシッ

京太郎(おっぱい!)

京太郎「……おしとやかキャラじゃないなぁ」

明華「!?」ガーン

ネリー(本当に気づいて無かったんだ)

明華「そ、そんな……」フルフル

京太郎「で、でも明華さんのことは好きですよキャラとかどうでもいい!」

明華「京太郎くんっ!」パァッ

京太郎「いや、マジで綺麗だし自信もって!」

明華「……ふふふ、あと10年は戦えます」

クイクイ

京太郎「ん?」

ネリー「ね、ネリーは?」

京太郎「……かわいいぞ」ナデナデ

ネリー「えへへっ……」ギュッ

京太郎「お、おう……」

京太郎(くっ、こいつが俺のことを好きってことも知ってる……ダメージが高い! ロリが相手なのにっ!)


811: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 01:06:30.66 ID:DoF4C4hL0


―――【予選会場:対局室】


京太郎「……」

モブ男A「くっ、生意気にガイナ立ちしやがって!」

モブ男B「なんでこんな奴に戒能プロが」

モブ男C「はやりんはどうでもいい、戒能プロがどうしてこんな奴に……」

モブ男A「早く誰かもらってやれよはやりんのこと」

モブ男B「お前がもらってやれ」

モブ男C「いやお前が……ハッ!」


「須賀、お前がはやりんをもらってやれ!」

京太郎「断ぁる!」



―――【廊下】

モブ子「やめたげてよぉ……」

メグ「まぁその……しかたないデスネ」

812: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 01:24:27.59 ID:DoF4C4hL0


京太郎「……俺に勝てるはずがない!」

モブ男A「おのれ!」

モブ男B「だが俺はモブ学園の中でも最弱!」

モブ男C「そして俺が最強!」

京太郎「……あれ、制覇しちゃった?」

モブ男C「……おう、お前がナンバーワンだ!」


京太郎「や、やったぜ?」



良子「さすが私の京太郎です」フフン

裕子「……えっと、問題発言です」

良子「いえ、問題ありません」

裕子「問題しかありません」

813: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 01:26:06.73 ID:DoF4C4hL0


京太郎「……俺に勝てるはずがない!」

モブ男A「おのれ!」

モブ男B「だが俺はモブ学園の中でも最弱!」

モブ男C「そして俺が最強!」

京太郎「……あれ、制覇しちゃった?」

モブ男C「……おう、お前がナンバーワンだ!」


京太郎「や、やったぜ?」



良子「さすが私の京太郎です」フフン

裕子「……えっと、問題発言です」

良子「いえ、問題ありません」

裕子「問題しかありません」

814: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 01:42:21.51 ID:DoF4C4hL0


―――【インターハイ予選会場:廊下】


テクテクテク

京太郎「……終わったぜ」

モブ子「お疲れさん」ポイッ

京太郎「っと、サンキューっす」カシッ

アレク「おお、ほんとにあのアイスコーヒーで喜んだ」

モブ子「あいつ部室で淹れたのかこの缶コーヒーばっか飲んでるじゃないですか」

アレク「へぇ~」

京太郎「よく見てますね」ズズッ

モブ子(マズイ……余計なことを言った……誰にも見られてなければ私の勝ちだ!)キョロキョロ


良子「……」

モブ子(見られてたぁぁぁっ!)

良子「さすが京太郎……私以外も堕としていたとはっ……まさに魔王っ」ポッ

モブ子(うえぇぇぇっ! 怪しまれるよりこの展開まずぅぅぅい!)


815: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 01:57:06.70 ID:DoF4C4hL0


記者A「須賀君、予選突破おめでとう!」

記者B「さっそくなんだけどインタビュー良いかな!」

京太郎「あ、はい」


モブ子(まずい、この輪の中から早く抜け出さなくては……)ガシッ

モブ子「なにをっ」

アレク「逃げるな……私とお前しかこっちには来てない」

モブ子「そういえば、なぜ私だけ、他のみんなは!?」

アレク「女子の方」

モブ子「なんで私だけ連れてきたんです?」

アレク「お前なら許されると思って」

モブ子「ああ、もう……」ツゥ


京太郎「えっと……」

記者A「まず……戒能プロと瑞原プロとの関係なんだけど!」

京太郎「ちょっとは麻雀の話聞け!」

記者B「いいからいいから」

京太郎(くっ、やはりインパクト強いからな……てかそっちの方がみんな気になってんのか、さすがあの二人の人気故か!)

アレク「あ~あんまりその話題は勘弁していただけませんか?」

記者A「みんなこれしか興味ないぞ!」

アレク「あ、はい」


京太郎(そこで負けんなよ!)

モブ子「……なんとかしろ、おもに私を助けろ」ボソボソ

京太郎「そんなデカいおっぱいしてるから間抜けて逃げれねぇんだよっ」ボソボソ

モブ子「私のおっぱいばっか見てるからそうなるんだよ!」

京太郎「お前距離感近いんだよ!」

モブ子「私は目立ちたくないんだよ!」

京太郎「プロ志望なら努力しろ!

アレク「そうだよ!」

はやり「そうだよ、胸にばっかり脂肪つけてさ! しぼうなだけに!」

京太郎「うわぁ……」

良子「ユアマムのブラッドですね……」

はやり「」シロメ

モブ子「……なんでいるのさ!?」


はやり「どこでも駆けつけるよ!」シュバッ

良子「京太郎のピンチとあらば!」シュバッ

モブ子「プリキュアみたいに構えんな!」

816: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 02:06:26.10 ID:DoF4C4hL0


京太郎「逃げなきゃ(使命感)」

モブ子「あんたが囮になるんだよ!」ガシッ

京太郎「離せモブ!」

モブ子「絶対離さない!」

京太郎「ええい、誰かなんとかしろ!」

はやり「私の京ちゃんに!」

良子「いいえ私の京太郎です!」


京太郎「カオスか! なぜこうなった!」

アレク「……大体自分のせいじゃない?」

京太郎「そうでした」


817: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 02:11:35.16 ID:DoF4C4hL0


―――その後【予選会場:外】


京太郎「……俺は、どうしたんだったか」トオイメ

メグ「あまりのことに記憶障害」

ネリー「きょ、キョータロー大丈夫?」オロオロ


ハオ(記憶障害!?)

明華(すなわちチャンス!)

モブ子(チャンスとか考えてるんだろうなぁ)


明華「私と婚約したんですよ」ニコッ

ハオ「私と一緒に故郷に帰る約束を!」

智葉「私が一番の親友、いや、私以外友達がいないまである」

京太郎「……なに言ってんのこの人たち」

モブ子「チャンスが目の前に転がってたらどうする?」

京太郎「チャンスは最大限に生かす、それが俺の主義だ」

モブ子「こいつはもうダメだ」

818: ◆Bc4KZX4MNU 2017/08/28(月) 02:33:54.87 ID:DoF4C4hL0


智葉「あ、京太郎」

京太郎「ん?」

智葉「その、今日……うち、来るか?」

京太郎「あ~良いですけど」

智葉「そうかそうか、晩御飯を一緒に食べよう」ニコニコ


明華(なんと!)

ハオ(とんでもないことになってきました……!)

ネリー(私も今度、一緒にご飯誘ってみよっかな……で、デートとかも、したぃし)カァッ

メグ(ラーメン食べたい)

アレク(ラーメン食べたい)

モブ子(ラーメン食べたい)


828: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 01:26:14.44 ID:qeLd0oRB0


―――【辻垣内家】


京太郎(やっぱ家っていうか屋敷って感じだよなぁ)

智葉「さぁ、遠慮なく入ってくれ!」ニコニコ

京太郎(くっそう、これでまともな友達だったらどれほど良いことか……いや、こくって振られるな!)

智葉「今は、母親が出かけててな……晩御飯の食材で足りないのがあったから買ってくるとかなんとか」

京太郎「へ、へぇ~」

京太郎(親がいない家で智葉さんと二人だって!? おっぱいに! おっぱいに殺される!)

智葉「さぁさぁ!」


ガラッ


京太郎「お、お邪魔します……」

智葉「ん」コクリ

京太郎(なんかこう、いけない気分になりそうだぜ……)

テクテク

智葉「私の部屋で、良いか?」

京太郎「あ、はい」

智葉「晩御飯ができるまではもう少し時間がかか……」

ガラッ

????「……」

京太郎「え、えっと……」

智葉「父さん」

辻垣内父「君が」

智葉「紹介も兼ねたし、丁度良いな!」ニコッ

京太郎(こんなことならおっぱいに殺されたかったぜ……)

辻垣内父「どうぞ」

京太郎「あ、はい」


829: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 01:47:58.00 ID:qeLd0oRB0


―――【辻垣内家:近辺】


明華「阻止しようとは思ったものの」

ハオ「無理ですね……」

明華「諦めますか、どうせ京太郎君が今日一日で決着をつけるとも思えませんし」

ハオ「妙な信頼ですね……ですが私は」

明華「ハオ?」

ハオ「強行突破をしてでも!」グッ

明華「ちょっと本気がすぎないですか!?」

ハオ「な、なんの話ですかっ!」フイッ

明華「苦しい! 素潜り2分ぐらい苦しい!」

????「あら……」

ハオ「あ、あなたは!」

明華「サトハちゃんのお母さん!」

辻垣内母「?」


830: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 02:03:39.73 ID:qeLd0oRB0

―――【辻垣内家:居間】


京太郎「……」セイザ

京太郎(だがこれはチャンスでもある……智葉さんに異性の友達との距離感を理解させるための)

智葉「……ふふっ」ヨリソイ

京太郎(そのためなら俺は、彼女の父の怒りも受け止めよう……さぁ来い! 怒れ!)


辻垣内父「……」


京太郎「……」

辻垣内父「友達、だよな?」

智葉「ああ、友達だ……な、京太郎?」ニコッ

京太郎「あ、はい」

辻垣内父「……須賀君、君に折り入って頼みがある」

京太郎「ですよね、もうちょっと友達って言っても距離が必要だと思います!」

辻垣内父「その、頼む、智葉のこと」


京太郎「おい話が違うぞ!」

智葉「?」


辻垣内父「もうもらってやってくれ」

智葉「そ、そんな、友達同士だし……な?」カァッ

京太郎(満更でもねぇ顔してるじゃねぇか!)タスケヲモトメルメ

辻垣内父「……」メソラシ

京太郎「おい!」

辻垣内父「もうな、ダメなんだ……」

京太郎「あきらめるなよ! こんな男に大事な智葉さんはやれないだろ! もっと娘大事にしろ!」

辻垣内父「ごめん、お願い」

京太郎「オォイ!」

智葉「京太郎、そんな大事に思っててくれたなんてっ」カァッ

京太郎「違ぇよ! いまどう聞いたらそうなるんだよ!」

バンッ

ハオ「話は聞かせてもらいました!」

明華「異議あり!」

京太郎「ややこしくなるから出てくんなぁっ!」


831: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 02:18:28.41 ID:qeLd0oRB0


京太郎「てかなんでここに!」

ハオ「愛です!」

智葉「なぜそこで愛!」


辻垣内父「どどど、どういうことだ!」

明華「そういうことです」キリッ

京太郎「だからややこしくなるからお前ら二人はだーってろ!」

智葉「そ、そもそもなんで二人がここに!」

辻垣内母「どうせだから晩御飯、招待したのだけれど……」

智葉「わ、私は京太郎と二人きりで……」カァッ モジモジ

京太郎(告白して振られたい)

智葉「……と、ともかく、二人と違って私は京太郎と、そ、そう言う関係になりたいとか、じゃっ……」マッカ

辻垣内父「智葉、とりあえず俺と須賀君……二人で話をして良いか?」

智葉「そんなこと許され」

辻垣内父「……な?」

智葉「むぅ……仕方ない、行くぞ明華、ハオ」

明華「ちょ、私はまだ納得してな」

ハオ「ここは下がりましょう……もしかしたら智葉と京太郎があんなことやこんなことにならないように言うのかもしれません」ボソボソ

明華「なるほど!」

智葉「それじゃごゆっくり!」

辻垣内母「私も晩御飯の支度してくるわね~」


パタン


京太郎「……えっと、お、お話とは?」

辻垣内父「重ね重ね、智葉を頼む」

京太郎「落ち着いて!」

832: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 02:30:09.62 ID:qeLd0oRB0


辻垣内父「なんでダメなんだ、かなり優良だと思ってるんだが」

京太郎「ととと、友達って聞いてるでしょ!」

辻垣内父「え、あれ友達の距離感?」

京太郎「いや、うん、違います」

辻垣内父「それにな、もうダメなんだ……」

京太郎「えっ」

辻垣内父「……」トオイメ


京太郎(まさか、なんか理由があって……先が、長くないとか?)


辻垣内父「もうだめだ……智葉はもうダメだ」

京太郎「そっちか!」

辻垣内父「ダメなんだよ……」

京太郎「お前の大事な娘だろうがっ!」

辻垣内父「見ちゃったんだよ」

京太郎「え、な……なにを?」

辻垣内父「あれは昨日のことだ」

京太郎(ド最近)


833: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 02:47:26.94 ID:qeLd0oRB0


―――昨晩【辻垣内家:廊下】


辻垣内父(こんな時間に目を覚ますとは、我ながら珍しい……)

辻垣内父「ん?」

辻垣内父(智葉の部屋から声が)


智葉「んにゃぁ♥ きょぉたろぉのにおいでいっぱぃだよぉっ♥」


辻垣内父「」シロメ


智葉「らめぇっ♥ 友達っともだちにゃのにぃっ♥」


辻垣内父「」ガクガクガク


智葉「えへへっ、きょぉたろぉのにおぃで一杯だぁ♥」


辻垣内父「」ブクブクブク


834: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 02:51:01.25 ID:qeLd0oRB0


―――【辻垣内家:居間】


辻垣内父「ということが」ツゥ

京太郎(血涙出てる……てか智葉ァ! お前聞かれてんぞォ!!?)

辻垣内父「もうダメだ、君に頼むしか救われない!」

京太郎「俺が救われてねぇぞ!?」

辻垣内父「俺が救われてる!」

京太郎「ドン引きだよ!」

辻垣内父「智葉のなにがいけない!?」

京太郎「いやそうじゃなくて……友達だから!」

辻垣内父「今の話を聞けば無理だろ!」

京太郎「あ、うん」

辻垣内父「……頼む、頼む」

京太郎「こ、このプレッシャーはなんだ……」


辻垣内父「智葉が可愛くないのかぁっ!?」

京太郎「可愛いわぁっ!」

辻垣内父「エッチなことしたくないのか!?」

京太郎「できるならしたいわぁっ!!」

ガチャンッ

京太郎「え?」

辻垣内父「ハッ!?」ガラッ


智葉「そ、その……お、お茶を、も、もってきたら、そのっ……」カァッ モジモジ

京太郎(oh……)


835: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/05(火) 03:05:58.47 ID:qeLd0oRB0


京太郎「……」チラッ

辻垣内父「……」ダラダラ

京太郎(すげぇ発汗してる)


辻垣内父「……」チラッ

京太郎「……」ダラダラ

辻垣内父(すげぇ発汗してる)


智葉「わ、私、そのっ……」カァッ

京太郎「さ、智葉さん、これは1」

智葉「と、友達、だったのにっ……は、はじめての、異性の、友達っ」フルフル

京太郎(き、傷つけてしまった)

智葉「……で、でも、京太郎が、どうしてもと、言うなら……私は、その」

京太郎「え」

智葉「ふ、不束者、ですが……お、お願い、します」ナミダメ マッカ

京太郎(え、なにこのかわいい生き物)


辻垣内父「」

京太郎(……し、死んでる)

843: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 00:55:35.31 ID:7KAUktI70



智葉「そ、その……も、もう友達じゃ、ないということ、だよな?」モジモジ

辻垣内父「」

京太郎(どうしよう……いや、これはチャンスだ!)


京太郎「それは違うよ!」ロンパ!

智葉「えっ」

京太郎「オレ、サトハサン、トモダチ」


京太郎(くっ、あまりの緊張にカタコトに、初期のアマゾンに!)


智葉「え、で、でも……その、えっちなこと、したいって……」モジモジ

京太郎「トモダチ!」

智葉「え、えっちなこと、考えるのか? 友達で?」

京太郎「それが異性の友達と同性の友達の違いです!」

智葉「あ……な、なるほどっ」

京太郎(勝ってる勝ってる! たまに同性でもそういう感情ある人いるから気を付けろよ!)

智葉「そ、それじゃあ、私と京太郎はまだ……友達?」

京太郎「そういうことです!」クワッ

京太郎(押し込める!)


844: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 01:20:40.97 ID:7KAUktI70


智葉「そうか……えっちなことする、友達なのか……」カァッ

京太郎「ち、違う!」

ドタンッ

明華「なんとぉ!?」

ハオ「聞き捨てなりませんよ!?」

京太郎「落ち着けお前らも!」

智葉「だ、だってそういうこと、したいんだろ……?」チラッチラッ

京太郎「思うのとするのは違うから!」

智葉「……じゃぁ、しないのか?」

京太郎( し た い ! ! )

明華「顔にしたいって書いてありますよ」

京太郎「おのれぇ!」


845: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 01:31:17.13 ID:7KAUktI70


京太郎「ともかく、俺は……えっちなことなんて絶対にしない!」

辻垣内父「」

京太郎「と、とりあえずまだ話がありますから、ほれほれ!」

智葉「ちょ、京太郎!」

京太郎「ちょっとだけ、ちょっとだけだから!」

明華「まったく、行きましょうサトハちゃん」

智葉「むぅ……」

ハオ(このままではこちらがやられます!)


パタンっ


京太郎「ふぅ……さぁ、話を続けましょう」

辻垣内父「」

京太郎「死んでる場合か!」

辻垣内父「ハッ!?」ビクッ

京太郎「よしかえってきた!」

辻垣内父「……サトハ、キョウタロウ、コンヤク」

京太郎「帰ってこい!」ゴッ

辻垣内父「ぶふぉっ!」


846: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 01:58:44.20 ID:7KAUktI70


辻垣内父「あ、ああ……悪い」

京太郎「良かった……」

辻垣内父「……で、智葉のことをよろしくたのむ」

京太郎「良くない!」

辻垣内父「繰り返すか! 今の件繰り返すか!?」

京太郎「チィッ!」

辻垣内父「こちらの勝ちだ!」

京太郎「まだだ、まだ終わらんよ!」

辻垣内父「智葉のあんな姿を見てしまったからにはどうにかする!」

京太郎「言葉が重い!?」

辻垣内父「このままじゃ埒が空かん……」

京太郎「……」

辻垣内父「ならば……今日、泊まってかない!?」


京太郎「……やだ!」

辻垣内父「 な ん で ? 」

京太郎「魂胆が丸見えなんだよぉ!」

辻垣内父「さ、さぁ~なんの話やらぁ~?」

京太郎「だが残念だったな、智葉さんはお友達という話で決着がついたんだ!」

辻垣内父「……セ〇レ!!?」

京太郎「違うわ!」


848: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 02:11:12.36 ID:7KAUktI70


―――その後【辻垣内家:居間】


智葉「おいしいか?」ニコニコ

京太郎「はい!」ニコッ

明華「ふむ、和食の味の濃さはこのぐらいで……」

ハオ「おいしい!」

智葉「ん、お前達の口にもあって良かった」フフッ

京太郎(平和に終わりそうだ……)ホッ


智葉「……泊まっていくか?」

京太郎「いや、やめときます」

明華「ですよね!」

智葉「そうか……」シュン

京太郎(くっ、気を抜けば落ちてしまう!)

ハオ(頑張ってください京太郎、ここを耐えれば智葉に勝てるんですから!)


849: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 02:14:04.27 ID:7KAUktI70


―――【辻垣内家:玄関前】


智葉「それじゃあまたな」フフッ

京太郎「はい」フッ

明華「……さ、帰りましょう京太郎くん」ギュッ

ハオ「ですね」ニコッ ギュッ


京太郎(両腕におっぱい!)

智葉「……ま、またなっ」ギュッ

京太郎(正面からおっぱい!)

明華「な、なにしてるんですかサトハちゃん!」

ハオ(あなただって抱き着いてるじゃないですか)

智葉「と、友達の挨拶!」

京太郎(友達はこんな抱き着いたりしない……いや、するか? いやしかし……ぐっ、友達ってなんだ!)

850: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 02:40:01.02 ID:7KAUktI70


―――【帰り道】


京太郎(ハオとは別れたが、明華とは方向一緒だしな)

明華「こういう時はアドバンテージですね」クスッ

京太郎「そういうもんか?」

明華「そういうもんです!」ムゥ

京太郎「そっか」ハハッ

明華「もう、京太郎君は誰かを好きになったことないんですか?」ムゥ

京太郎「ん~」

明華「それともサトハちゃんのこと、好き、ですか?」

京太郎「好きだけどそれはきっと、みんなに対してのものと一緒だからな」ハハッ

明華「……」

京太郎「ん?」

明華「やはりマザコンでシスコンでロリコンだから……!」

京太郎「違うわ!」

851: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 02:50:54.19 ID:7KAUktI70


京太郎「認めたくない……」

明華「性癖を?」

京太郎「違うって」

明華「……私たちに、ちゃんとえっちな感情、抱いてくれます?」

京太郎「何の質問だよ、抱くよ……俺は普通なんだ」

明華「……本当ですか?」

京太郎「嘘はつかんさ」ハハッ

明華「なら良いですけど……わりとロリコン疑惑はありますよ」ジト

京太郎「俺をそういう人もいる……けど好みは明華さんみたいな子ですから」フッ

明華「なっ……そ、そういうの、ズルイです」カァッ

京太郎「ハハハハ!」


ネリー「あれ、キョータローじゃん」

京太郎「ネリー!」ダッ

ネリー「ふぇっ!?」


852: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 03:05:07.77 ID:7KAUktI70


京太郎「ネリーじゃないか!」ガシッ

ネリー「なにっ!? なにっ!?」

京太郎「はははははっ!」グルグル

ネリー「ひゃわぁっ!? 足っ! 足ついてなっ、ひあああぁぁぁっ!!?」


ストン


京太郎「ふぅ、楽しかった」

ネリー「こっちはびっくりだったよ!」ポカポカ

京太郎「ははは、妙にじゃれつきたくなってな」ナデナデ

ネリー「むぅ!」

京太郎「許せ」フッ

ネリー「……でも、いいの?」

京太郎「ん、なにがだ?」

ネリー「……明華」ユビサシ

京太郎「ハッ!」バッ


明華「……きょ」

京太郎「きょ?」

明華「京太郎くんのロリコンー!!!」ダダダッ

京太郎「ま、待て違う! 誤解だぁっ!」


853: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/09(土) 03:08:57.38 ID:7KAUktI70


京太郎「くっ、このままではロリコンにされる!」

ネリー「もうロリコンで良いじゃん」

京太郎「よくないの! 俺はおっぱいが大きいおねーさんが好きなの!」

ネリー「知らないよそんなの」フンッ

京太郎「くっそう」

ネリー「ネリー、帰るからね」

京太郎「あ、おう」

ネリー「あ、キョータロー」

京太郎「ん?」

ネリー「そ、そのさ……」モジモジ

京太郎「?」


ネリー「明日、デート……しよ?」カァッ

京太郎「了解した」キリッ


868: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 01:49:30.74 ID:Bin3HSvQ0


―――朝【じゃん荘:京太郎の部屋】


京太郎「ん、こんなもんか……」フム

ピリリリリッ

京太郎「誰だ……お前か」

ピッ

京太郎「おう」

咲『ネトマしよー』

京太郎「朝っぱらなんだなんだ」

咲『いやぁ、早起きは三文の得って言うでしょ』

京太郎「さてなぁ、お前が早起きが三文の得なんて言うとは」

咲『まぁなんでも良いから、ぶっ飛ばしてあげるからさぁ!』

京太郎「無理無理」

咲『ほう、その自信はどこから?』

京太郎「そういうことじゃなくて、今から用事あるんだよ」

咲『用事ねぇ』

京太郎「デートだよ」

咲『……なんで青春してんのさ!? 私には青春の「せ」の字もないのに!』

京太郎「ガンバ!」

咲『ぶっとばすよ!?』

京太郎「ハハハッ、嫉妬はよせよ」フッ

咲『こいつ……!』

京太郎「そんじゃな~」

咲『どーせロリでしょ!』

京太郎「……」

咲『あ、図星なんだやっぱ』


869: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 02:05:56.31 ID:Bin3HSvQ0


―――【池袋:東口】


京太郎「……」

京太郎(まぁ、ちょっと早かったか……)

ネリー「あ、キョータロー!」

京太郎「ん、あ、お……」

ネリー「えへへっ、おはよっ♪」

京太郎「……ね、ネリーさん?」

ネリー「?」

京太郎「ず、ずいぶんおめかししていらっしゃる」

ネリー「えへへっ、前よりねっ……」

京太郎「か、髪、な、流してんのな、今日」

ネリー「ちょっとは、大人っぽい?」

京太郎(それはねぇ、ねぇけど……)

ネリー「んっ、惚れ直した?」クスッ

京太郎「うん」

ネリー「……ふぇっ!?」カァッ

京太郎(ろ、ロリコンにされる! このままではロリコンにされてしまうぅぅっ!!)


870: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 02:27:00.92 ID:Bin3HSvQ0


ネリー(ほ、惚れ直したって、どういう……)

京太郎「い、いかんノリと勢いで変なことを口走った」クッ

ネリー(の、ノリと勢いだったんだ……でも、うん……かわいいとは思ってくれてるの、かな?)

京太郎「ともかく……いくか!」

ネリー「んっ……ねぇ」

京太郎「ん?」

ネリー「……手、つないで良い?」

京太郎「……おう」フッ

ギュッ

京太郎(やっこい)

ネリー(かたい……けど、あったかぃ……)エヘヘ


京太郎(くそ、俺は俺は……おっぱいの大きなおねーさんが好きなはずだっ!)

ネリー「えへへっ」

京太郎「と、とりあえずどこ行きたいとかあるか?」

ネリー「んっ……ネリーはキョータローと一緒ならどこでも良いよっ」

京太郎(もうなんか、ネリールートいっちゃいそうだぜ)

ネリー「いこっ!」

京太郎(同級生の合法ロリに腕を引かれる……心が躍るな!)


871: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 02:45:23.18 ID:Bin3HSvQ0


――― 一方その頃【臨海高校麻雀部】


アレク「そういえば」

モブ子「なんです」

メグ(今日は出席者が少ないデスネ)

アレク「……そろそろ出るのよね」

モブ子「……わかった、これ私の胃がまた痛くなる奴だ、黙って」

アレク「……WEEKLY麻雀TODAY」

モブ子「……」トオイメ

メグ「なんかヤバいことありまシタッケ?」

モブ子「シタッケ!」ハハハ

メグ「現実逃避してマスネ」

アレク「とりあえず京太郎……色々書かれてるんだろけど」

メグ「へぇ~京太郎も人気者になりそうデスネ」ケラケラ

アレク「……さて、色々邪推もされるだろうけどね」

メグ「ネリー、明華、ハオ、智葉……」

モブ子「まぁあたしに被害なきゃなんでも良いよ」

アレク「……修羅場にならなきゃ被害ないんじゃない?」

モブ子「……想像しただけで胃が」タンッ

メグ「ロン」ズドン

モブ子「ぐはっ!?」

アレク「なにやってんのあんたは」

モブ子「いや、撃たれたんですって」

アレク「……わかるけど、そんなリアクションしなくても」

モブ子「ええー……」

メグ「さて、続けマスカ」

モブ子「バイトまでは付き合うけど」

アレク「……で、なんでだんまりなのもう一人」

智葉「……」

モブ子「気にしないことにしましょう」キリッ

智葉(京太郎と噂が、京太郎と……と、友達から、上に……)


智葉「このままではマブダチになってしまう!?」

モブ子「なにこれこわい」


872: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 02:49:48.43 ID:Bin3HSvQ0


―――【池袋】


ネリー「ゲーセン?」

京太郎「学生のデートと言えばゲーセンかなって……ファミレスとかでも良いんだけどな」

ネリー「ん~でもネリーが言ったからね」

京太郎「ん?」

ネリー「キョータローと一緒ならどこでも良いって」エヘヘ

京太郎(このままでは告白して振られる!)

ネリー「んーなにしよっか、スカートだから踊ったりは無理だよ?」

京太郎「わかってるわ」

ネリー「でもキョータローが見たいなら、べ、別かも……」モジモジ

京太郎「……他の奴も見るからやだな」

ネリー(ど、独占欲?)

京太郎「……独占欲とかじゃないからな、付き合ってるわけでもないし」フイッ

ネリー「わかってるよーだ」

京太郎「無難に音ゲーとかUFOキャッチャーとかで良いんじゃないか?」

ネリー「あとプリクラ!」

京太郎「顔変わるぞあれ」

ネリー「んーそれでもデートっぽいことしたいじゃん」

京太郎「……ま、やりたいなら付き合うよ」フッ

ネリー「えへへ、ありがとっ」ギュッ

京太郎(手を握る力が強くなったがあれだな……やっこい)

873: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 02:55:32.66 ID:Bin3HSvQ0


ポトッ

ネリー「あ~おしい」

京太郎「UFOキャッチャーな、これ俺も得意ってわけじゃないしなぁ」

ネリー「やってやって!」

京太郎「カッコいい男ならここで取れるんだけど」チャリン

ネリー「ガンバッ!」


ウィー ポトッ


京太郎「くそう」

ネリー「ん~あのちっちゃいのカワイイから欲しかったんだけど」

京太郎「ええい、ここで諦めるわけにはいかん!」

ネリー「別に良いのに」

京太郎「男の子には意地ってのが……」

ウィー ポトッ

京太郎「フ〇ック!」

ネリー「そ、そんなに?」

京太郎「まだだ、まだ終わらんよ!」チャリン

ネリー「が、頑張るね」

京太郎「この一撃で歴史が変わる!」ポチッ

ネリー(そ、壮大……)

ウィー ストンッ

京太郎「シャアッ!」

ネリー「おー!」

京太郎「ほれ……!」スッ

ネリー「えへへっ、ありがと! カバンにつけとこ!」

京太郎「ま、カッコよく一発でとかは無理だったけどな」ハハハッ

ネリー「ううん」

京太郎「ん?」

ネリー「……ネリーにとっては、一発だとか関係なしに、キョータローはカッコいい、よ?」カァッ

京太郎(え、なに、キスするよ?)


874: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/14(木) 03:06:22.66 ID:Bin3HSvQ0


京太郎(結局、ネリーが撮りたいって言ったんでプリクラに入ったわけだが)

ネリー「んーっと、どうやって撮ろっか!」

京太郎(てかなんだこれ……情報量が多すぎる)

ネリー「これで……こ、これ使ってみよ」ピッピッ

京太郎(あれがフレームか、って……)


京太郎「ば、バカップルが使ってそうなハート型のフレームはなんだ」カァッ

ネリー「せ、せっかくデートなんだからっ、い、良い、でしょ?」

京太郎「まぁ、ダメじゃないけど……」

ネリー(よ、よし!)

京太郎(ええい、このままではこちらがやられる……)

ネリー「と、撮る時は近づかなきゃだよっ」

京太郎「お、おう……」ズイッ

ネリー「は、早いよっ!」カァッ

京太郎「お、おう」スッ

ネリー「べ、別に良いけど……」フイッ

京太郎「?」

ネリー「ほら、カウントはじまるよっ!」

京太郎「お、おっす!」ズイッ

ネリー「ち、近いよ!」

京太郎「どうしろと!?」スッ

ネリー「離れすぎだからっ」

京太郎「ええい、わけがわからん!」

ネリー「え、ええと!」

ガバッ

京太郎(なにぃ!? 抱き着いてきた!?)

ネリー(い、勢い余ってなにしてるのネリー!? で、でもキョータローも腰しっかりつかんでくれてるしこれはあり、じゃなくてっ!)

ネリー「カメラの方!」

京太郎「はい!」バッ


カシャッ

京太郎(な、なんとかクリアしたぜ!)

ニマイメ、イクヨー


京太郎(なにぃ!?)

京太郎「ど、どうすれば良いネリー!」バッ

ネリー「ふぇっ!?」バッ

京太郎(ちょ、バカこのほぼ密着状態で顔同時に向き合ったら!)


ネリー「んっ!?」

京太郎「んん!?」

カシャッ

886: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 01:33:00.57 ID:KpYrryTb0

―――【ゲーセン】


京太郎「……」

コトッ

ネリー「あ、で、出てきた……」

京太郎「お、おう」

スッ

ネリー「……っ~」カァッ

京太郎(あ~やっぱチュープリしちゃってるよ)

ネリー「……ご、ごめんねっ」

京太郎「あ、いや、良いんだけど……」

京太郎(ファーストキスとか気にするタイプでもないし、ファーストキスでもないし)

京太郎「気にすんな」ナデナデ

ネリー「ん、そ、そうじゃなくて……」

京太郎「ん?」

ネリー「……ネリーね、ちょっと、嬉しいんだっ」エヘヘ

京太郎(いかん、結婚したくなってしまう!)

ネリー「キョータローと、キス……」スッ

京太郎(そんな表情で唇に触れるな! くぅっ、絶対に結婚しようとか言っちゃだめだ、言っちゃだめだ!)

ネリー「んっ、いる?」

京太郎「……い、いらなぃ」

ネリー「そっか……」シュン

京太郎「……嘘だって、欲しい。超欲しい、10年後ネリーと一緒に見たい」

ネリー「ふぇっ!?」カァッ

京太郎(余計なこと言ったな俺)

ネリー「そ、それじゃあ……はい、あげるっ」スッ

京太郎「……」

ネリー「それにネリーはもうスマホに張っちゃったしっ♪」ニコッ

京太郎(ああ、我が愛しきロリよ……)


887: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 02:04:58.82 ID:KpYrryTb0


―――【物陰】


明華(ちょっとした用事で歩いていたらとんでもないものを見てしまいました……あれは、デート中!?)

ハオ(ちょっとした用事で歩いていたら明華を見つけて視線の先にとんでもないものを……)

明華(ん、あれはハオちゃん!?)

スッ

ハオ「……静かに、状況は?」

明華「たった今、見つけました……どうやら対象はぷ、ぷぷ……ぷ、プリクラを撮ったようですっ」

ハオ「っ……ふ、不潔です」カァッ

明華「ごもっとも……しかしマズイ」

ハオ「え?」

明華「このままでは、所謂……負けヒロインルート」

ハオ「……!!?」

明華「どうすれば」

ハオ「このまま尾行を続けますよ!」ガシッ ブンブン

明華「う゛あ゛あ゛あ゛」グワングワン


明華(尾行って時点で、割と負けヒロインルートですよ……)


888: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 02:28:00.63 ID:KpYrryTb0


―――【外】


京太郎「次はどこいく?」

ネリー「ん~まだ時間あるね、お昼?」

京太郎「そうだなぁ、昼食いながら考えるか」

ネリー「どこ行こっか」

京太郎「ファミレスとかで良いんじゃねーの」

ネリー「せっかく池袋まできたのに?」

京太郎「特に遠くもないだろ」ハハハ

ネリー「まぁそーだけど」

京太郎「ほら、学生デートっぽいだろ」

ネリー「……まぁ、なら、良いけど」ギュッ

京太郎「ん、そんじゃ行くか」フッ

ネリー(せっかく手、つないだのに……無反応?)

京太郎(やっこいやっこいやっこい……)


889: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 02:48:57.51 ID:KpYrryTb0


―――【ファミレス】


京太郎(所謂雑居ビル、その四階……本来、ファミレスに行く予定だった俺とネリーが入ったのは喫茶店)

カランカラン

「いらっしゃいませー」

京太郎(雑居ビル四階という位置にあるこのレトロな雰囲気醸し出す喫茶店、通常ならば違和感……)

「こちらのお席どうぞ」

京太郎(だが俺の生きてきた15年という感覚、それがこの店を選ばせた)

ネリー「へぇ~良さそうだね」ニコニコ

京太郎「だな……」チラッ

「お待たせしました、ランチセットAです」コトッ

京太郎(おかれたオムライス……これには俺も生唾を飲んだ)ゴクリ

ネリー「んーランチセットAおいしそうだね」

京太郎(他人の頼んでいたものを見てついついそう思ってしまうのは仕方のないこと、しかし……同時にある屈辱!)

ネリー「ネリーはAにする」

京太郎(俺はどうする? Bはオムライスではない……カレー? ここにきてカレー、デート中にカレー、そして俺は白い服、これは挑戦……まさに挑戦)

ネリー「あ、でもカレーも……んー」

京太郎(そう、悩む……不幸にも隣の席がAを頼んでしまった故の迷走)

ネリー「あ、Cはビーフシチューだ」

京太郎(ビーフシチュー……!!?)

ネリー「これにしよっかな」

京太郎(夏場、冷えた店内、ビーフシチュー……悪魔的な魅力……!!)


890: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 03:09:37.95 ID:KpYrryTb0


京太郎(いや、待て……!)


ここで、冷静さを取り戻す


京太郎(『ビーフシチュー』という単語にやられた、夏場の冷えた店内であれば……オムライスとカレーだって十分強い!)

ネリー「あ、三日間熟成させた牛肉が」

京太郎「!!?」

京太郎(悪魔的、いや……殺人的な単語!! これを頼まない手はない、しかしなんだこの感覚は……!)

ネリー「ん~でもオムライス、昔ながらの……」

京太郎(そうだ、こんな頼まない手を、断った客がすぐ傍にいる……奴は!)チラッ

?「……」フッ

京太郎(わ、笑いやがった……葛藤している俺を、わかっている!? ならば奴は、この店を知っている者!!?)

?「……」モグモグ

京太郎(ならば、オムライスか……どうする。ビーフシチューは思う壺、奴らの……この店の奴らの思うツボ……!!)

?「……」ククク

京太郎(く、どうする……どうする!)


ネリー「そろそろ決まった?」

京太郎「え、ああ」コクリ

京太郎(しまった……勢いでっ!!)


ネリー「すみませーん」

「はい、ご注文は?」

京太郎(くぅ、せめて、せめて……AかCのどちらかで、妥協っ……!)

ネリー「AとCを一つずつ」

京太郎(なに……?)

「はい、AとCを一つずつで、セットのドリンクはどうなさいますか?」

ネリー「アイスコーヒーとコーラで」

「はい、かしこまりました」ニコッ

テクテクテク

京太郎「ね、ネリーお前……!」

ネリー「悩んでたみたいだから、分け分けして食べれば良いじゃん」ニコッ


京太郎(圧倒的、圧倒的、女子力……! シェア、それが俺にはなかった……! まるで、一ミリも……!!)

?「っ……!!?」

京太郎(“ざまぁみろ!” 俺は勝った! すべてにおいて、勝利……! 圧倒的勝利……!!)


ネリー「キョータローどっち食べる?」

京太郎「C!」

ネリー「ん、けどちゃんとくれなきゃダメだよ?」

京太郎「もちろんさ!!」

891: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 03:24:59.07 ID:KpYrryTb0


「おまたせしましたー、こちらランチセットCです」

京太郎「はい」スッ


顔の横程度まで上げた腕、しかしながら揃えられた指……!

整った顔、そしてキリッとひきしめられた表情……まさに、悪魔


「こ、こちらランチセットAですっ」カァッ

ネリー「あ、はい……」ジト

「ではごゆっくり!」タタタッ


京太郎(さて、食うぞ、ビーフシチュー……肉、初心者はまず肉、だが俺は違う。まずは米もない、ただ素直にそのビーフシチューを……飲む!!)

ズズッ

京太郎「!!?」ビクッ

ネリー「え?」

京太郎(舌鼓! 腹の虫が一気に獲物を欲しがる! まさに悪魔的、判断は正解……しかし、どちらにしろ俺の勝ち……!)


京太郎「……」ホッコリ

ネリー「そんなにおいしいんだ、もらうね?」

京太郎「……」スッ

ネリー「えっ」


無意識……! だが“あーん”……!


ネリー「……んっ」パクッ

京太郎(そしていただく、そのオムライス!)

ネリー「わっ、おいし―――」

シュバッ

京太郎「!」パクッ

ネリー(ね、ネリーが口付けたスプーンそんな早く口に入れられたらその、意識……しちゃうっ)カァッ


京太郎「す、すばら……!」

ネリー「えっ」カァッ


京太郎(しっかりとしたオムレツ、その中に入ったケチャップライス……上にかかったケチャップは控えめ……!)

ネリー「ん、でもここで正解だったね、キョータローやるねっ」エヘヘ

京太郎(……中のケチャップライスと共に食べても濃すぎない!!)

ネリー「も、もう一口もらっていい?」

京太郎(次は肉……ネリーにやってから、この三日の調理過程を超えた肉……!)スッ

ネリー「んっ、おいしっ♪」

シュバッ

京太郎「……!」


京太郎(やはり……この肉は“飲める”……!)


892: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 03:40:49.43 ID:KpYrryTb0


京太郎(口に入れて、舌で押すだけで崩れ……飲める……なんていうことだ、雑居ビル、他の階層のファミレスや居酒屋に埋もれ、こんな……!)

ネリー「キョータロー?」

京太郎(だが、だからこそ良い。故にここの飯が、美味い……!!)

ネリー「おーいキョータロー?」


京太郎「最高のデートだ」フッ

ネリー「あ、うんっ……あ、あり、がと……?」カァッ


893: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/15(金) 03:57:02.45 ID:KpYrryTb0


コトッ

京太郎「ふぅ、ごちそうさま……」

ネリー「ん、もうちょっとゆっくりする?」

京太郎「そうだな」フッ


?「……」スッ


京太郎「……」チラッ

?「そう来るとは思わなかったよ……京ちゃん」

京太郎「そうですね。だがまさかこんなところで会うとは思わなかった……」

ネリー(な、なに?)


京太郎「……照さん」フッ

照「……」

京太郎「……」

スッ

照「……」ピース 
no title
京太郎「くっ、緊張感の欠片もない……!」

ネリー「へぇ~宮永照……ミヤナガテル!!?」

照「ミヤナガッテル? 動詞?」

京太郎「違うわ!」

照「ん……帰ろ」

京太郎「自由かポンコツ姉!」

906: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 01:37:10.94 ID:86LRH7BC0


―――【池袋】


京太郎(あのあと、照さんは颯爽と去って行った……久しぶりに会ったというのに余韻もなにもない。ただしっかりわかる……)

京太郎「奴は、ポンコツだ」

ネリー「え?」

京太郎「あ、いやなんでもない……」

ネリー「?」ギュッ

京太郎(くっ、なんだこの感覚……ネリーめ、隣にいるだけで妙な感覚を……手をつなぐと言う行為が、悪魔的……! やはり……!)


ネリー「そういえば池袋っていえば」

京太郎「ん?」

ネリー「西口って言ったことないんだけど」

京太郎「やめとけ、池袋のウエストはこわいぞ」

ネリー(なんで英語?)

京太郎「窪塚〇介に殺されるぞ!」クワッ

ネリー「あ、うん……そ、それじゃデートの続きはここらへんにしよっか♪」

京太郎「ああ、ネリーは物分りが良くて好きだ」フッ

ネリー「すっ……そ、そう……っ」フイッ


907: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 01:54:13.23 ID:86LRH7BC0


テクテクテク


京太郎「そういやネリー」

ネリー「ん?」

京太郎「映画見る?」

ネリー「……デートっぽいね」エヘヘ

京太郎「デートっぽいといえば水族館もあるぞ」

ネリー「ん~どっちにしよっかな」

京太郎「まぁどっちでも良いけど」

ネリー「そういうのが一番困るんだよ?」ムゥ

京太郎「そりゃそうか」フッ ナデナデ

ネリー「んっ、子ども扱いしないでよ?」カァッ

京太郎「子ども扱いじゃないだろ別に……きっとおねーさん系の彼女ができてもこういうことする」ウム

ネリー「か、彼女っ……」カァッ

京太郎「……変なこと言ったわ」カァッ

ネリー「んっ、変なことじゃないよ、嬉しい、し……」エヘヘ

京太郎(ああ~やめろ! 俺をこれロリコンにしないでくれぇっ!)


908: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 02:12:12.37 ID:86LRH7BC0


明華「……」

ハオ「す、水族館に行くようですね」

明華「追いましょう……ここまで来て引き下がれません……!!」

ハオ「く、暗がりにかこつけて、京太郎に一体なにをしようというのですかネリー……!」マッカ

明華(普通は京太郎くんがネリーちゃんになにするか心配するんでしょうけど……)

ハオ「ゆ、許しませんよ……暗がりにかこつけて×××や×××をしようなどっ!!!」マッカ

明華「ちょ、公然の場でなんてこと言うんですかっ!」ガシッ

ハオ「ええい、行きますよ明華!」

明華(なぜこんなことに……もっとこう、ハオは普通な……ハッ、私のポジションが危うい!!?)


909: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 02:51:42.11 ID:86LRH7BC0
(いかん、寝落ちしかけた


―――【水族館】


京太郎「長いなぁ、リュウグウノツカイ」

ネリー「長いねー」

京太郎「ふむ、最近は割と発見されることも増えてきたらしいぞ」

ネリー「へぇ~でも海の中でこれ見たら……」

京太郎「正直ビビる」

ネリー「うん」コクリ

京太郎「……色々見るか」スッ

ネリー「あ、うん」ギュッ


ネリー(キョータローから手、出してくれたよね……ネリー、頑張ればキョータローゲットも夢じゃない!?)

京太郎(動物園とかも楽しそうだよなぁ……今度上野いくか)


910: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 03:08:05.80 ID:86LRH7BC0


京太郎「おおーイワシ」

ネリー「綺麗だよねー」

京太郎(寿司食いたくなってきた……)

ネリー「ん~」

京太郎「ん、ベンチだ」ストン

ネリー「私も座ろ」

京太郎「おう」

ネリー「……えぃっ」ストン

京太郎「ネリー」

ネリー「ど、どうしたの?」

京太郎「なんで俺の膝の上なんだ?」

ネリー「……ここが、良いから……」

京太郎「そ、そうか」

ネリー「……んっ」コクリ

京太郎(反論できねぇ……)

ネリー「……ばかっぷるみたいだねっ」

京太郎「バカップルそのものだろ」

ネリー「……ネリーは、キョータローとなら、ばかっぷるでも良いかな」エヘヘッ

京太郎「お前、今日、スゴイな……」

ネリー「決める気で来てるからねっ」ウツムキ

京太郎(この角度からじゃネリーの顔は見れないな……まぁ、色々と俺も酷い奴だからなぁ)

ネリー「ん……ウミガメ」

京太郎「だな」ギュッ

ネリー「ふぇっ!?」カァッ

京太郎「どした?」

ネリー「う、後ろから、と、突然抱き着かれたら、そりゃっ……」

京太郎「……」

ネリー「も、もぉ……」ニヘラ

京太郎(さて……しかしまぁ、なんであいつらがここにいるのか……)チラッ


明華「……」マッカ

ハオ「……」シロメ


911: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 03:16:19.84 ID:86LRH7BC0


ネリー「ねぇキョータロー! ペンギン!」

京太郎「おーペンギン」

ネリー「やっぱいいなぁ~ネリー動物飼いたい!」

京太郎「動物飼うってのは大変なんだぞ」

ネリー「飼ってたことあるの?」

京太郎「カピバラ飼ってる」

ネリー「……今度キョータローの家、行く」

京太郎「おう、良いぞ」ハハハ

ネリー「……い、良いんだ……」

京太郎「ん」コクリ

ネリー「やった……!」グッ

京太郎(なにこのこ可愛い)

ネリー「でもカピバラなんて珍しいねー」

京太郎「まぁ家のカピバラはなんでも自分でやるし飼うの楽だけどな」

ネリー「……え」

京太郎「ん?」

ネリー「う、ううんなんでも」

京太郎「おう」

ネリー「……でも、ペットかぁ、ネリーもペット欲しいなぁ」

京太郎「俺もなんかこう、カピーとは違うもっと従順なペットが欲しいよ」

ネリー「……ね、ネリーが代わりになってあげよっか、ペット……」

京太郎「」

ネリー(……ってなに言ってるのネリー!!?)


912: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 03:30:19.78 ID:86LRH7BC0


ネリー(うわぁ、幻滅されたっ……絶対っ……)

ポンポン

ネリー「ふぇ?」

京太郎「き、気持ちだけもらっとく……」カァッ フイッ

ネリー「……て、照れてるし」ツンツン

京太郎「うっせ」マッカ

ネリー「……えへへっ」

京太郎「……はっ」フッ

ネリー「ん、それじゃ次行こっ!」

京太郎「おう」フッ


ネリー(やっぱり好き……キョータロー)

ネリー「~♪」

京太郎(なんつーか、ほんと、おっぱいとかどうでも良いかな……って気になってきたぞ……)


913: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 03:36:22.99 ID:86LRH7BC0


―――【池袋】


京太郎「ふぅ、楽しかったな」フッ

ネリー「ん、今度は動物園とか行ってみたいね!」

京太郎「俺も思ってた」ハハッ

ネリー「それじゃ約束、ね?」

京太郎「おう」


京太郎(もうおっぱいなんてなくて構わない……かわいいが正義なんだ!)

京太郎「……ん、あれ」

ネリー「え? ……ええっ!!?」

モブ子「……ええ~」


モブ子(くっそぉ、アニ〇イトから出た瞬間遭遇とかどういうことだ! 神は私になんの恨みがっ!!?)

ネリー「も、モブ子ぉ……」

モブ子「ひぇっ」ビクッ タユン

京太郎(おっぱい)


??「おや、そこにいるのは」

ネリー「!?」バッ

良子「京太郎じゃありませんか」ニコッ シュバッ

京太郎(早い!?)

良子「これから御飯でも、どうですか?」ギュッ ムニュっ

京太郎(おっぱいくぁwせdrftgyふじこlp)


ネリー「……」

モブ子「わ、私は帰」

ネリー「ばかっ!」ペチンッ

モブ子「なんでおっぱい叩く!」

ネリー「憎いからだよ!」ナミダメ

モブ子「ホント申し訳ない!」

ネリー「それもムカつく!」

モブ子「どうしろと!?」


914: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 03:50:42.05 ID:86LRH7BC0


京太郎「と、とりあえず離れてください良子さん!」

良子「んっ……仕方ありません、さすがに節度が足りませんでしたね大人として」フフン タユン

京太郎(なんて強力無比な巨乳だ……気を抜けばもっていかれる)

良子(気を抜けば抜かれるの方がビンゴです)

京太郎(くっ、この痴女、脳内に直接)


ネリー「キョータロー! 早く帰ろ、こんな痴女二人と関わってたらろくなことにならないよ!」

良子「……痴女!?」

モブ子「今更!? てか私も入ってないそれ!?」

ネリー「当然だよ!」

モブ子「なぜ……」ガクッ


京太郎「そ、そのほら……ネリー」

ネリー「……ハッ!」

ネリー(し、しまった……今日はこんなことならないようにって思ってたのに、ネリーのバカ! いやモブ子のバカ!)

モブ子(なんだか知らないがディスられた気がする)


ネリー「……ご、ごめんねキョータロー」

京太郎「大丈夫だって」ナデナデ

ネリー「んっ……」

良子「くっ、この後仕事がなければ……仕方ありません、ではまた今度会いましょう京太郎!」ニコッ

京太郎「あ、はい」

良子「約束ですよ!」ダッ

モブ子「私も帰ろう……」トボトボ

京太郎「……か、帰るかネリー」

ネリー「ん」コクリ

915: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 04:00:43.41 ID:86LRH7BC0


―――【電車内】


ガタンゴトン

京太郎「……」

ネリー「……」zzz

京太郎「寝ちゃったなぁ」

モブ子「……」

京太郎「そりゃ同じ方向に帰るんだからこうなるよなぁ」

モブ子「なんで私がいた車両に乗ってきたのかな……?」

京太郎「いや、空いてたから」

モブ子「くっ、合理的……」

ネリー「んぅ」コテン

京太郎「ん……こりゃおぶって帰るか」

モブ子「まぁその、頑張って」

京太郎「軽いから良いけど」母

モブ子「……」ナデナデ

ネリー「んぅ……えへへっ……」zzz

モブ子「えへへっ」デレッ

京太郎「……ロリコン」

モブ子「!!?」


916: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/17(日) 04:12:06.83 ID:86LRH7BC0


テクテクテク


ネリー「んぅ?」

京太郎「……」テクテクテク

ネリー(あれ、なんでネリー寝て……揺れて、これ……)

ネリー「……キョータロー?」

京太郎「起きたか」

ネリー「ん」

京太郎「……送ってくから寝てて良いぞ」

ネリー「んぅ……あれ、キョータロー買った荷物とか、あったんじゃ?」

京太郎「あ~通りすがりの人に持ってってもらった、的な?」

ネリー「?」

京太郎「とりあえず気にすんな、つくまで寝てて良いぞ」ハハッ

ネリー「……ん、ねぇきょーたろー」

京太郎「ん?」

ネリー「好き……」

京太郎「……ありがと」

ネリー「ん……えへへっ」

京太郎(顔、あつ……)

ネリー「んぅ」zzz

京太郎「……にしても、悪魔と契約してしまった感じだ」


928: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/26(火) 01:20:22.08 ID:sJAxa6Ud0


―――【ネリー宅前】


京太郎「おっし、起きろネリー」

ネリー「んぅ?」

京太郎「ほれ、鍵」

ネリー「ん」ゴソゴソ

京太郎「……」

ネリー「はぃ」スッ

京太郎「おう」

ネリー「あげる」

京太郎「ありがとう?」

ネリー「開けて」


ガチャッ


京太郎「どうぞお姫さん」

ネリー「ん~」

京太郎(ちゃんと起きてんのかあれ?)

ネリー「ん」テクテク

京太郎「おい、カギ閉めろよ」

ネリー「ん、鍵あげた、でしょ」

京太郎「え、あげるってマジで!? え!?」

ネリー「寝るから、あと好きにして……」パタンッ

京太郎「……お、おう」

京太郎(とりあえずベッドに運んでから……帰るか)


929: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/26(火) 02:07:01.58 ID:sJAxa6Ud0


―――【じゃん荘:京太郎の部屋】


ガチャッ

京太郎「ただいまーっと」

明華「おかえりなさい、お風呂にします? ご飯にします? それとも」

京太郎「ハウス!」

明華「帰って早々辛辣なお言葉!」ガーン

京太郎「ほれ、荷物持って帰ってきてくれたのはありがたかいけど帰れ帰れ」

明華「なんでそんなこと言うんですかぁっ!」

京太郎「はいはい、ハオは?」

明華「あ、いまお風呂に」

京太郎「なに、お前らの自宅なのここ?」

明華「……未来のっ」カァッ

京太郎「同棲するならもうちょっといい家探すよ!」クワッ

明華「ありがとうございます!」

ガラッ

ハオ「明華、なにを一人で騒いで」

京太郎「oh……」

明華「……」

ハオ「きょ、きょぉたろぉ!!?」マッカ

京太郎「おっぱい」


930: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/26(火) 02:31:29.35 ID:sJAxa6Ud0


―――【数十分前:駅】


京太郎「なんとか降りたけど……」

モブ子「この荷物どうすんの、てかなんで私が持ってんの」

京太郎「ありがと」

モブ子「どういたしまして、はい持って」

京太郎「俺の背中で寝息を立てるこいつを起こせと? 見ろこの無垢な姿を!」

モブ子(見えてないだろお前)

モブ子「あ、涎垂らしてる」

京太郎「マジで? 落として良い?」

モブ子「この鬼畜ヤンキーが」

京太郎「ヤンキーじゃねぇ……しょうがない、こうなれば」

モブ子「?」

京太郎「明華! ハオ! 手伝ってくれ! なんでもしますから!」

明華「なんと!?」シュバッ

ハオ「別に私はどっちでも」シュバッ

モブ子「なんじゃぁぁっ!!?」ビクッ


京太郎「ずっとつけて来てた」

モブ子「おっふ、ストーカーさん」

明華「いや、ストーカーじゃなくてその……ど、動向調査?」

ハオ「探偵?」

モブ子(いや、あんたらのそれはストーキングだよ)

京太郎「荷物任せた、ちなみに俺の家の鍵も入ってるから荷物置いて帰っても良いぞ」

明華「待ってますね♪」

京太郎「荷物は家の前に置いて帰っても良いぞ」

ハオ「いえ、家で待ってますね♪」

京太郎「あ、はい」

モブ子(なんつー)

931: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/26(火) 02:49:15.87 ID:sJAxa6Ud0


―――【そして京太郎の部屋】


京太郎「……その、すまんな」

ハオ「い、いえその……わ、私が悪かった、ですからっ」マッカ

京太郎「し、しかしだな」

明華「そうですよ、乙女の柔肌を見るなんて」プンスコ

京太郎「……責任」ボソッ

明華「!!?」ハッ

京太郎「は、ハオ、本当にすま」

明華「不公平なので私の柔肌も見てくだ、う゛っ」

京太郎「……」

明華「ふ、服をがっちり押さえること、な、ないんじゃ……」

京太郎「落ち着け、な?」パッ

明華「……うぅっ、私の扱いに断固抗議しますっ」

ハオ「みょ、明華、元気出してください」

明華「ハオちゃんに慰められても嬉しくないっ」

ハオ「ええ~」

京太郎「……その、すまんハオってのとは別に、なんか明華……ごめんな」

明華「なんですかその憐れみの眼はっ、最初はこんなんじゃなかったじゃないですか!」

京太郎「人の手使ってオ〇〇ーしてた奴に言われたかねぇわ!? あそこからおかしくなった!」

明華「そ、それはどうかな」

京太郎(なぜに不敵な笑み……)

京太郎「てかそれまではおしとやかで運命的な出会いした素敵な先輩だと思って」

明華「……や、やりなおしを要求します。一月前から」

京太郎「無理だね」

明華「……」ガクッ

京太郎「……ま、今の明華さんも好きだぜ」

ハオ(これは……最悪の一手!!)

明華「私もです結婚しましょう!」

京太郎「話飛びすぎだから」

明華「順序を追えば良いと?」ニヤリ

京太郎「……まぁね」

明華「……ふぇっ!?」カァッ

京太郎「くっ、あざとい」

京太郎(これが処女ビッチか!?)

カピー「カピ」シルカ

939: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 01:01:56.51 ID:WG5ckz9e0


京太郎「ていうか……帰らないのか?」

明華「帰りません」

ハオ「明華が帰らないなら私も帰りません」

京太郎「明華のこと好きなの?」

ハオ「京太郎が好きなんですっ!」


……


京太郎「……え?」

明華「あ~」

ハオ「……っ~~!!?」マッカ

京太郎「え、あ、その」

ハオ「ち、違います! 今のはなにかの間違いです!」

京太郎「あ、はいそうですよね」コクリ


ハオ「……」

明華「そりゃそうなります」ボソッ


940: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 01:26:57.62 ID:WG5ckz9e0


京太郎「さて、明華も帰れ帰れ」

明華「ちょっとなんで私だけ雑なんですかー!」

京太郎「そりゃ……まぁなんつーか、心許すから?」

明華「まっ、京太郎くんったら」カァッ

ハオ「このチョロイン」

明華「ハオに言われたかないですよ!」

京太郎「お前らちょっと落ち着け、とりあえず二人共寝かせる場所なんてないからな、俺が床で寝ても無理だわ」

ハオ「では明華は床で、私と京太郎がベッドで寝ます」

明華「容赦ないですね!!?」


京太郎「……いや、冷静に考えて泊まってくなら二人ベッドで寝ろよ、俺は床で寝るから」

明華「家主の京太郎くんにそんなこと、申し訳ないです!」

ハオ「そうですよ!」

京太郎「でも女の子と寝るなんて良くないし」

明華「私と前に寝たでしょう!」

ハオ「な、なんですかそれは」

京太郎「……」

ハオ「せ、説明を」

京太郎「……深い理由が」

ハオ「なるほど、明華が全部悪いんですね」

明華「ハオちゃん!?」ガーン


941: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 01:38:01.15 ID:WG5ckz9e0


京太郎「自分は悪いこと一切しておりません」

ハオ「信じます」ニコッ

京太郎「ハオ!」パァッ

明華(なんかもう……どうにでもな~れ)

ハオ(ふっふっふっ……勝った! 正義の勝利です!)

明華「あ、もういっそのこと私とハオが床で寝ますか」

京太郎「それだな」

ハオ「え」

明華「え」


……


京太郎「……冗談だよ」

ハオ「別に構いませんけど」

京太郎「冗談だから、婦女子を床に寝かせれるか」

明華「……でも私たち寝間着もないですよね」

ハオ「確かに」

京太郎「スウェットがあるぞ」

明華「前みたいに裸Yシャツになってあげても」

京太郎「結構だ」

明華「……京太郎くんちめたい」イジイジ

京太郎「寝ろ寝ろ」

明華「ホント冷たいですね!?」

京太郎「だって暖かくしたらえぐい迫り方するだろ?」

明華「えぐいって……」シロメ

ハオ「わ、私は……せ、誠実な」

京太郎「そんじゃ疲れたから寝るわ」

明華「ちょっ!」

ハオ(話を、聞きなさい……)


942: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 01:52:12.81 ID:WG5ckz9e0


京太郎「……おやすみー消灯」

明華「おやすみなさい」

ハオ「ん、おやすみなさい」


パチンッ


京太郎(さて、寝るか……あ~それにしても、ネリーが異常に可愛かったなぁ今日は)


ネリー『きょーたろー!』

ネリー『……ネリーは、キョータローとなら、ばかっぷるでも良いかな』エヘヘッ

ネリー『……ね、ネリーが代わりになってあげよっか、ペット……』


京太郎(いかん、むらむらしてきた……寝よう)


明華(このまま京太郎くんの方にっ……って離しなさいハオ!)

ハオ「んぅ……」zzz

明華(寝ている!? このホールドをしながら!?)

ハオ「んっ……」グググッ

明華(い、いけない! 痛い痛い! 折れる折れる! なんでこんなことにっ!)

ハオ「えへへぇ……きょぉたろっ」ギュゥッ

明華(あ゛~……な、なんで私がこんなめに合うんですかぁっ!!)


京太郎(勝手に元気になりやがって……二人がいなけりゃ今日は賢者モードになるとこだったぜ)

明華(い、いま迫れば一線を超えられる、超えられるはずなんです!)

京太郎(二人に変な感情抱いてもあれだし……寝るか)

明華(一線を超えて……!)


943: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 01:58:04.31 ID:WG5ckz9e0


―――翌朝


ハオ「ん~良く寝ました!」ノビー

京太郎「おう、おはよう……朝飯できてるぞー」

明華「お、オフホワイト……なぜ、なぜ……」

京太郎「明華さん、いつにもましておかしい」

明華「ましてって……私、こういうキャラじゃない気が」


ハオ「京太郎の匂いで、一杯です」クスッ

京太郎「は、恥ずかしいこと言うなっ」カァッ

ハオ「好きですよ、この匂い」ニコッ

京太郎「……ぉ、ぉぅ」フイッ


明華(あ~もうなんか、一月前あたりからロードしたい気分です)トオイメ

京太郎「ん、ほんとどうしました明華さん」

明華「別にタメ口でも良いですよ、昨晩そうでしたし……」ハァ

京太郎「……どうした、明華?」スッ

明華「ちょ、顔近っ」

京太郎「あ、ああすみません」

明華(私に対する口調、安定しませんね)

京太郎「……本当に大丈夫ですか?」

明華「ああ、はい」コクリ

京太郎「ん、なら良かった」フッ

明華(ああもう、ちょっと優しくされただけで割と嬉しくなってしまうなんて……)

京太郎「?」

明華「……チューしてくれたら治るかもしれません!」キリッ

京太郎「しない、早く飯食え」


明華(ああもう! なんで私はこう!)

ハオ「……あ、明華、さては照れ隠」ガシッ

明華「御飯食べましょうそうしましょう!」マッカ

京太郎「?」

944: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 02:02:30.21 ID:WG5ckz9e0


―――その後【じゃん荘前】


京太郎「そんじゃな二人とも、気を付けて帰れよ」

明華「御飯、おいしかったです」ニコッ

京太郎「ん、そりゃなによりです」フッ

明華「その……また、食べに来ても?」

京太郎「ん」コクリ

明華「約束ですよ?」

京太郎「別に約束なんてしなくてもいつでもどうぞ」フッ

明華「……はいっ」エヘヘ

京太郎(普通にかわいいやんけ……)

ハオ「むぅ、私も来ますからね!」

京太郎「ん、待ってる」フッ

ハオ「今度は私の手料理もふるまいますから」フフッ

京太郎「そりゃ楽しみで」

ハオ「京太郎はこれから出かけるんですか?」

京太郎「おう、ちょっとな……だから戸締りとかもしてきたし」


明華「私の家ですか!?」

京太郎「かわいいと思った矢先にこれですか明華さん」

明華「かわっ……お、おもっ……っ」フイッ

ハオ「……」

京太郎「とりあえず、そんじゃな二人とも」

明華「は、はいっ、また学校で!」

ハオ「それではまた」クスッ


京太郎(さて、家の前で待ってろって指示がトシさんからあったがこれは一体……)


945: ◆Bc4KZX4MNU 2017/09/28(木) 02:06:52.78 ID:WG5ckz9e0




京太郎「ん? 車……って」


キキィッ


京太郎(お、俺の前で止まっただと?)


ガララッ


京太郎「へ?」

???「一緒にイこう☆」

京太郎「……は?」

??「うるせー! いこー!」

京太郎「ちょ、どういう」ガシッ

京太郎(掴まれた!?)

???「よっ!」グイッ

京太郎「のわっ!」ドサッ

???「出しちゃって☆」

バタンッ

??「諒解!」グンッ


京太郎「のわぁっ人さらい!!?」

はやり「わんぴーすだゾ☆」

京太郎「車で攫ってからそれ言うなぁっ!!?」

晴絵「待たせたね京太郎!」グッ

京太郎「なんじゃぁっ!?」

晴絵「……行くよ、あんたにはやるべきことがあぁる!」

京太郎「わけわかんないけど……やだぁぁぁっ!」

ピロリン

京太郎「あれ、メール?」

はやり「見た方が良いんじゃない?」

京太郎「あ、はい」スッ


トシ『レジェンドが迎えに行くよ!』


京太郎「……遅いわ! こわかったわ!」ナミダメ

はやり(涙目の京ちゃんかわいいっ……はややぁ)ゾクゾク


959: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 00:26:50.65 ID:rwMPAnI10


―――【車内】


京太郎「にしても、突然なんなんっすか」ジト

はやり「まぁちょっとあってねー」

京太郎「ちょっとって?」

晴絵「別に瑞原さんはいらなかったんだけど」

はやり「ん?」

晴絵「いえいえなんでも……とりあえず京太郎を使って修行をね」

京太郎「レジェンドそんなに弱かったのか」

晴絵「弱かないわ! 私じゃなくて私の生徒たちの修行!」

京太郎「……インハイに出るっていう?」

晴絵「そ」

京太郎「……俺、臨海の生徒なんですけど?」

晴絵「わかってるけど」

京太郎「……情報、ばらしちゃうよ?」

晴絵「良いけど?」

京太郎「えっと、手を抜いて修行じゃなくさせ」

晴絵「あんたがわざと負けるなんてできるとは思えないけど?」ニヤリ

京太郎「くっ……悔しいっ」

はやり「でも?」

京太郎「でも、じゃねぇわ!」

960: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 00:47:20.12 ID:rwMPAnI10


京太郎「てか、え、マジでこのまま連れてかれるの?」

晴絵「うん、うちに泊まれば良いでしょ」

京太郎「良くない」

はやり「良くないよ」

晴絵「……ダメ?」

京太郎「いや、別に問題無い気もしてきた」

はやり「はやぁっ!?」

晴絵「……」フッ

京太郎「だって……絶対なにもしない自信あるし」

はやり「はやぁ……」

晴絵「……」トオイメ

京太郎「おい、ちゃんと前見て運転しろバカ」

晴絵「京太郎がかわいいって言ってくれたら前見るようなそうでないような」

京太郎「ハルちゃんかわいい! レジェンドかわいい! 世界で一番かわいいよ!」

晴絵「録音した」スッ

京太郎「ちくしょうめ!」

はやり「京ちゃん私も!」

京太郎「いっつも言われてるでしょ!」

はやり「はやぁ……」トオイメ


961: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 01:04:53.88 ID:rwMPAnI10


京太郎「にしても奈良から東京来てまたUターンか」

晴絵「まぁ、かなり疲れてるよね!」

京太郎「はやりん運転変わってやりなよ!」

はやり「マネージャー呼んできて!」

京太郎「自分で運転せい!」

はやり「京ちゃんが運転すれば良いじゃん!」

京太郎「持ってないんだよ! 免許!」

晴絵「まだ取れないしね」

京太郎「まぁな~どっかで休憩してく?」

晴絵「とりあえずパーキング寄った時ぐらいかな」

京太郎「それじゃ疲れ取れないだろ」

晴絵「ん~心配してくれてる?」ニヤリ

京太郎「まぁな」

晴絵「……そっか」フフッ

京太郎(俺の命が危ない)

晴絵「それじゃパーキング寄ったらちょっと仮眠とるわ……」

京太郎「おう」

はやり「私も疲れたな~」ギュッ

京太郎「はいはい、お疲れ様……なんも疲れてない気もしますけど」

はやり「疲れたよ、芸能界の荒波……」

京太郎「お、おう」

962: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 01:23:37.48 ID:rwMPAnI10

―――【パーキング】


晴絵「ついた~」

京太郎「ん、小雨……」

はやり「お昼行こー」

京太郎「ん、買ってきましょうか?」

はやり「いや~こういうパーキングエリアは入ってこそ意味があるんだよ!」

京太郎「そういうもんっすかね、てかそのまま入ったら騒ぎになりますからね」

はやり「グラサン~」

京太郎「それじゃまだだな」

はやり「ポニテー」

京太郎「うむ、わからないかもしれない」

はやり「さらし~」

京太郎「それはやめろぉ!」クワッ

はやり「はやぁっ!?」ビクッ

京太郎「それは、やめるんだ……」

はやり「う、うん」

京太郎「……」

はやり「そ、それじゃ途中までこの服装で行くけどトイレで着替えるよ」

京太郎「それが良い……その服でトイレまで行く間にバレなきゃ良いけど」

はやり「目立つ?」

京太郎「まぁ」

はやり「ふりふりしたのダメなのかなぁ」

京太郎「目を引く」

はやり「……好き?」ウワメヅカイ

京太郎「はい!」

はやり「えへへっ」ニコッ

京太郎(くっ、強い!)


晴絵「いい加減行くよ」

京太郎「あ、はい」


963: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 01:36:51.99 ID:rwMPAnI10


―――【フードコート】


京太郎「服屋とかまであるんだなぁ」

晴絵「あっちにはコインランドリーあったよ」

京太郎「もうここで暮らすか」

晴絵「やだもう、同棲宣言なんてまだ子供には早いゾ☆」

京太郎「痛い……痛い……」

晴絵「ぐはっ!」

はやり「なにやってるの二人共?」

京太郎「あ、きた」

晴絵「……」

はやり「完璧な変装だよ!」タプン

京太郎「おっぱい」

晴絵「こいつストレートに口に出した」

京太郎(はやりんがいつも着ないようなジーンズに、ワイシャツ……どことなくボーイッシュな服装ではあるが隠しきれない女性らしさたるおっぱい!)

晴絵「京太郎?」

京太郎(そしてポニーテールにサングラス、良い……ふりふりの女の子らしい衣装じゃなくこういう、良い、良い!)


京太郎「タイトなジーンズにねじこむぅ!」

晴絵「はやりという名の戦うボディ!」

はやり「ちょっ、せっかくの変装無駄になっちゃうからっ!」


964: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 02:09:07.78 ID:rwMPAnI10


京太郎「あぶねぇ、危うくバレちまうとこだったぜ」

晴絵「まったく、京太郎はダメだなぁ」ヤレヤレ

京太郎「おいこのダメ女のレジェンド」

晴絵「なっ!? ダメ女のレジェンドってことはないでしょ! まだダメ女っぽいことやってない!」

京太郎「たとえば?」

晴絵「え、えっと……だ、ダメ男にみついだりしてない、し?」

京太郎「男がいたことがない、はい論破!」

晴絵「」シロメ


はやり「……イチャイチャするのやめてよ」ムゥ

晴絵「どこが!? いまの完全に攻撃されてたよ! イチャイチャっていうかボコボコだったよ!」

はやり「……ていうか、なんで京ちゃん晴絵ちゃんにはタメ口なの?」

京太郎「え、感情的になると割とはやりさんにはタメ口じゃないっすか?」

はやり「そうなんだけど、晴絵ちゃんの場合常時でしょ?」

京太郎「……まぁその、そういうことも、てか小さいころに知り合ったんで」

はやり「……え、そうなの!? 逆源氏物語計画!?」

晴絵「よおこそ~ここへ~」

京太郎「それは光源氏」

晴絵「そうだった」テヘッ

京太郎(手が出そう……)

晴絵「じゃなくて、まだそのとき高校生だよ私! そんな邪な計画建てると思う!?」

はやり「ちょっと」

晴絵「私って……」ガクッ

965: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 02:16:28.84 ID:rwMPAnI10


はやり「それよりどういう経由で知り合ったの?」

京太郎「ババげふん……熊倉トシさんの紹介で」

はやり「……あの人、なにたくらんでたんだろう」ムムッ

京太郎「あ、やっぱそういう認識なんだ」

晴絵「そりゃね、あの人は謎が多くて一週回って信用してるけど」

京太郎「まぁあの人のおかげでとんだサプライズにかけられたけど」ハハッ

晴絵「ま、まぁ突然誘拐したのは謝るって、許してニャン♪」

京太郎「きつ」

晴絵「」

はやり「にゃはは、晴絵ちゃんもしっかり女子力磨かなきゃニャンはきついニャン♪」

京太郎「きっつ」

はやり「」


京太郎「……な、なぁ~んちゃって、二人共可愛いよ!」

晴絵「……」シロメ

京太郎(ダメだこいつ)

はやり「もぉ、かわいいなんてお姉さんをからかっちゃダメだゾ☆」カァッ

京太郎(メンタル強いなはやりん)

はやり「もっとフリフリの服着ればニャンも似合うよね♪」

京太郎「ニャンニャン言わなくてもはやりんはかわいいだろ!」クワッ

はやり「あ……は、はぃ」マッカ

京太郎(しまった!)

966: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 02:29:47.54 ID:rwMPAnI10


―――【車内】


京太郎(地獄絵図はすぐに終わった、よって再び奈良への道を行くわけだが……)

京太郎「あっちを見てもこっちを見ても……山か」

はやり「うん、山だね。山しかないね」

京太郎「……ですね」

晴絵「ちょっと運転手的にも辛いんだからね、景色が変わらないし一本道をただ走るだけって!」

京太郎「休日の父さんか」

晴絵「それじゃ助手席に座ってる京太郎は母さん」

京太郎「……はやりさんは子供枠か」

はやり「ママー」

京太郎「……」

はやり「京ちゃんがママになるんだよ!」

京太郎「なんの話だやめろ!」

晴絵「京太郎が嫁だったら楽だろうな色々~」

はやり「でも誘い受けなとこあるしすぐ寝取られそう」

晴絵「わかる」

京太郎「わけわかんない会話で同意しあうのヤメロォ!!」


967: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/03(火) 02:35:43.41 ID:rwMPAnI10

―――【奈良:吉野:晴絵宅前】


京太郎「ようやく着いた! って実家じゃないだと!?」

晴絵「そりゃ一人暮らしぐらいするさ、大人の女だからね!」

京太郎「実家まで徒歩15分もねぇだろ!」

晴絵「黙らんと泊めないぞ!」

京太郎「望さん助けてー!」

晴絵「なんで私は呼び捨てで望だけちゃんとさん付けなのさ!?」

京太郎「……人間のデキ、かな?」

晴絵「」シロメ

はやり「はやぁ、ついたぁ?」

京太郎「寝ぼけてないでいきますよ、ほら涎ふいて」スッ

はやり「んっ……」

京太郎(しかしまぁ、良いなぁこの無防備さ……い、いや落ち着け俺! 俺には心に決めた人が…… い な い ! )

晴絵「とりあえず入りなよ」

京太郎「おう」

はやり「ん~ねむ~」

晴絵(瑞原さんが混ざったのは予想外だったけど……ここは私のフィールド、私に分がある!)


976: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 00:49:16.75 ID:tCdG8ivU0


ガチャッ


晴絵「よーこそ」

京太郎「お邪魔しまーす」

はやり「んぅ、お邪魔します」

パチンッ

京太郎「まぶしっ」

晴絵「そんなにじゃないでしょ」

京太郎「てか、おお……普通に綺麗!」

晴絵「なに、あたしが汚い部屋の印象あった?」

京太郎「ちょっと!」

晴絵「正直でよろしい」

はやり「ねむぅ~い」ヌギヌギ

京太郎「ちょ!」

晴絵「しまった裸族!」ガシッ

はやり「もぉ、寝れないよぉ」

晴絵「京太郎いますから!」

はやり「……あ」カァッ

京太郎(くっ、大人の女が顔赤らめてるってのもまた……)

はやり「あぅっ……」

晴絵「寝るなら服着て早く寝れ!」

はやり「あ、はい」


977: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 00:58:54.69 ID:tCdG8ivU0


はやり「目、覚めちゃった」

京太郎「そりゃしょうがない」

晴絵「そういや晩飯どうしよっか」

京太郎「……買って来れば良かった」

晴絵「しょうがない、行くかなぁ」スクッ

京太郎「ですね」スッ

晴絵「え、京太郎も?」

京太郎「そりゃ一人で行かせるのも悪いですし」

はやり「それじゃはやりも!」

晴絵「いや、残っててくれて良いですよ」

はやり「なんで!?」

晴絵「ほら、眠いでしょ?」

はやり「だから眠気冷めたって!」

晴絵「……チッ」

はやり「舌打ちした! ねぇ京ちゃん今舌打ちした!」

京太郎「まぁほら、はやりさんがバレたら大変でしょうし」

はやり「え~」

京太郎「それになんかあっても二人は守れませんから」アハハ

はやり「……もぉ、しょうがないなぁ」

晴絵「いくよ~」

京太郎「うっす」

晴絵(そんな治安悪くないけどね……ま、いいか)


978: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 01:08:56.04 ID:tCdG8ivU0


―――【スーパー】


京太郎「11時までやってる……」

晴絵「どんだけ田舎だと思ってんのさ、一応若者は多いんだよ?」

京太郎「あ、なるほど……」

晴絵「まったく、つってもまだ20時だし」

京太郎「夜に備えて色々買っときますか」

晴絵「いざとなればコンビニ行けばいいけどね」

京太郎「まさか、24時間……!!?」

晴絵「どんだけ田舎だと思ってんのさ!? ちょくちょく来てるからねあんた!?」

京太郎「最後に来たの数年前だし!」

晴絵「まぁ、最近は熊倉さんに連れられてそっち行ったりの方が多いかってともかく……なに食べる?」

京太郎「晴絵さんの料理?」

晴絵「うん」

京太郎「嘘だろ……!!?」

晴絵「食ったことあるでしょ!?」

京太郎「まぁそうだけど」

晴絵「まったくもぉ」

京太郎「晩飯なぁ、二人は酒飲むしツマミで良いんだろ?」

晴絵「まぁ」

京太郎「だったらツマミにも使えそうな麻婆豆腐とか?」

晴絵「適当に肉炒めるだけでもツマミになるけどね」

京太郎「そりゃそうだ」


?「せ、先生?」

?「へ?」


京太郎「ん?」

晴絵「あ、宥と玄」

京太郎(おっぱい)


979: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 01:23:10.23 ID:tCdG8ivU0


晴絵「あ、京太郎……うちの教え子二人」

京太郎「あ、ああ……例の五人中の二人?」

晴絵「そうそう」

京太郎「なるほど……」チラッ


宥「ど、どうもこんにちはっ、松実宥です」ペコリ

玄「ま、松実玄です!」ペコッ


京太郎「え、ああ大丈夫大丈夫、かしこまらないで良いから」

玄「は、はい!」タユン

宥「せ、先生……その」タプン

京太郎(おっぱい……たぶん姉の方、スゴイおっぱい)


晴絵「ちょっと、いくら可愛いからって鼻の下伸ばさないの」グイッ

京太郎「わ、悪い……」

晴絵「まったくもう、わ、私だってそれなりに……」

京太郎「?」

晴絵「と、ともかく……二人は、帰り?」

玄「あ、はい」コクリ

宥「えっと、買い物終わったので……」

晴絵「そっか、それじゃまた明日ね」

玄「は、はい」

宥「……」

980: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 01:32:35.48 ID:tCdG8ivU0


京太郎「たく……てか腕組んでるな恥ずかしい」

晴絵「な、恥ずかしいってなにさ……私が普通高に赴任してたらそりゃもう男子の視線釘づけの」

京太郎「あ~それはありそう」

晴絵「……え、褒められてる?」

京太郎「褒めてる」

晴絵「……でも京太郎は玄とか宥ぐらいのおっぱいじゃなきゃ満足しないんでしょうね」

京太郎「軽い気持ちで使ってんじゃねぇよ、満足って言葉をよぉ!」

晴絵「変に熱くなるのやめてよ」

京太郎「てかあれだな、おっぱいはもちろんあるに越したことないけど……別に好きになる相手がおっぱいあるとは限らないし」

晴絵「……イケメンっぽいこと言ってる」

京太郎「うっせ」カァッ

晴絵「かっこいいじゃん~うりうり」

京太郎「やめっ、やめろばかっ!」

晴絵「なにさ~ハルちゃんのこと好きになっちゃだめだぞ~」

京太郎「うっせ! うっせばーか!」


……物陰


玄「せ、先生が男の人と……」

宥「し、しかもカッコいい男の人と……」

玄宥「イチャイチャしてる……」

981: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 01:52:05.23 ID:tCdG8ivU0


京太郎「で、結局どうする?」

晴絵「まぁ普通の女なら、ここで肉じゃがとかカレーとかだろう」

京太郎「まぁな」

晴絵「しかし、麻婆豆腐にする!」

京太郎「俺の提案通りじゃないか」

晴絵「ま、それに割と簡単に作れるしね」

京太郎「そんじゃ、とりあえずそれで」

晴絵「明日はビーフシチューで」

京太郎「肉じゃがカレーとあんま変わらないし」

晴絵「一応、お約束はやっといた方が良いかなって」

京太郎「まぁなんでも良いけど」

晴絵「なんでも良いとは……ってことで材料買っとこー」

京太郎「……」

晴絵「ん~……」

京太郎(ああやってると、主婦っぽいな……)
no title

982: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 01:59:51.55 ID:tCdG8ivU0


―――帰り道


晴絵「んっ」

京太郎「……」スッ

晴絵「へ?」

京太郎「ほれ、手離せ」

晴絵「あ、うん」

京太郎「ん……」テクテクテク

晴絵「全部持ってもらっちゃって悪いね」

京太郎「良いよ別に、金は出してもらってるし」

晴絵「あはは、試食のところでまさか奥さんとか京太郎のこと旦那さんとか言われるとは思わなかったけど」アハハ

京太郎「なんで焼き肉用の肉を2つも買ったよ」

晴絵「あ~ほら……えへへっ」

京太郎「まぁ良いけど……悪い気はしなかったし」

京太郎(大人の男に見えるんだなーとか)

晴絵(つ、つまり私と夫婦に見えても悪くはないってこと!?)

京太郎(たぶん臨海のみんなとスーパー行ってもそうはならないしなぁ……みんな高校生に見えるし、ただネリーは違う、俺がお父さんにされる)

晴絵「結構買ったから一杯食べてよね♪」

京太郎「おう」フッ


晴絵(夫婦っぽくて良いなぁ~♪)

983: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:04:35.64 ID:tCdG8ivU0


ガチャッ


はやり「あ、おかえり京ちゃん~♪」

京太郎「ん、戻りました」

晴絵「忘れてた……」ガクッ

京太郎「?」

はやり「さぁさぁ、入って入って」

晴絵「あたしの家だから!」ビシッ

はやり「わかってるよ~お酒は!」

晴絵「買ってきましたけど!」

はやり「わ~いさすが晴絵ちゃん~お酒お酒~」

京太郎「お酒お酒~」

晴絵「私の眼が黒いうちは飲ませないからね!」

京太郎「白目にすれば良いと」フム

晴絵「……へ、変態っ!」マッカ

京太郎「そっち連想する奴の方が変態だよ!」

はやり「……ああ、それってアh

京太郎「スタァァァップ!」


984: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:10:15.92 ID:tCdG8ivU0


―――【その後】


京太郎「ふぅ、美味かった! ごちそうさま!」

晴絵「ふふん、どうよ!」
  no title
京太郎「美味い!」

晴絵「そうだろそうだろ! もっと褒めろ!」

京太郎「最高! ハルちゃんさすが! かわいい!」

晴絵「……」フルフル マッカ

京太郎「自分で褒めろって言ったくせに」

晴絵「う、うっさぃ」

京太郎「体勢ねぇなぁ……」

はやり「京ちゃん、なんか女の子口説きなれてるね」

京太郎「今のは口説いてないだろ!」クワッ

はやり「え~臨海でもそうなんじゃないの~? モテモテだったりして」


京太郎「そんなバカな……ばか、な……」

ネリー『キョータロー!』

ハオ『京太郎……』フフッ

智葉『京太郎!』ニコッ

明華『松葉崩し』

メグ『ラーメン』


京太郎「……あ、いやなんかよくわかんないのも混ざった」

はやり「?」

晴絵「モテモテだって噂だからね、もう」ジト

京太郎「うっ、ち、違うのに……」

晴絵「WEEKLY麻雀TODAYあるからね」

京太郎「こわくて読んでないのに」

985: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:15:12.83 ID:tCdG8ivU0


―――さらにその後


はやり「はやぁ~」

晴絵「やっぱり私は思うわけだ、レジェンド返り咲きも夢じゃないって!」

京太郎「酔ってる……」

はやり「むぅ、酔ってないよ!」

晴絵「酔わないで酒飲んでて楽しいかっての!」

京太郎「ええい、なぜこうなった!」

晴絵「ん~京太郎く~ん、結局臨海では誰が本命なのさぁ~」ガシッ

京太郎「肩組むな!」

京太郎(ハルちゃん、普通におっぱいあるじゃない!)

はやり「京ちゃんは~はやりだよね~♪」コテン

京太郎(ええい、お前は膝の上に頭を……なぜ乳を当ててこないっ!!)

晴絵「やっぱおっぱいだから雀明華か郝慧宇か辻垣内智葉か……って五分の三じゃん!」

京太郎「おっぱいの大きさが好感度の決定的差ではない!」

晴絵「ならお姉さんのおっぱいはどうだ~♪」

京太郎「嫌いじゃない」キリッ

晴絵「あ……う、うんっ」スッ

京太郎(急にしおらしく……くそ!)

はやり「京ちゃんも飲みなよ~♪」

京太郎「いや、晴絵さんに止められて」

晴絵「ちょ、ちょっとぐらいなら、良いよ?」

京太郎(おい教師、お前の目はまだ黒いぞ)


987: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:37:08.06 ID:tCdG8ivU0


―――翌朝


京太郎「ハっ……」バッ

晴絵「んぅ……」

京太郎(なんで腕枕してるんだ俺……)スッ

晴絵「ぁぅ……」

京太郎(腕の代わりに、まくらさしこんどいて)

ポスッ

京太郎「よっし……結構飲んだな」ノビー

京太郎(朝、時刻は……でもまだ7時半か)


京太郎「あ、WEEKLY麻雀TODAY……」

ペラッ

京太郎「モブ子、ツーショット乗ってんぞ……」

ペラッ

京太郎(インハイ常連臨海高校、期待の男子須賀京太郎……まさかここまで大々的とは)

晴絵「んぅ、えへへ、おかえりぃ」

京太郎(にしても、レギュラーメンバーともかなり親密とか書かれてるし……みんなと集まってる時の写真もあるし)

京太郎「ただツーショットはモブ子さんだけ、あの人の胃が心配だ……」

晴絵「それともぉ、は・る・え……?」

京太郎「……晴絵で」

晴絵「もぉ、えっち……」デレッ

京太郎(おもしろいな……)

京太郎「トイレ行こ」スクッ

京太郎(洗面台でついでに顔洗うか)

ガチャッ

はやり「んん~♪」

京太郎「……」

はやり「ん~……あ」

京太郎「……」

はやり「……~~~っ!!?」カァッ

988: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:39:40.88 ID:tCdG8ivU0


バタンッ

京太郎「すみませんでした」

はやり「だだだ、大丈夫だよっ! う、うんっ!」

京太郎(驚くほど冷静な俺がいる……)

京太郎「えっと……」

はやり「そ、そのっ……」

京太郎「と、とりあえずすみません」

はやり「い、いえいえっ……」

はやり(見られちゃった……お、男の人にっ……)


京太郎「本当にぶしつけで申し訳ないんですけど」

はやり「ど、どうしたの、かなっ」

京太郎「……トイレ入りたいんで、洗面所入っても良いでしょうか」

はやり「……ど、どうぞ、お、お風呂場に入ってるから」

京太郎「ごめんなさい」

はやり「う、ううん……」


京太郎(なんつーか、それでもこう……おい、沈まれ京ちゃん!)

はやり(こ、こうなったらこれをプラスにするしかないよね!)


989: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:49:23.31 ID:tCdG8ivU0


ガチャンッ


京太郎(はやりさんが洗面所から出て行った後に、トイレから出たわけだが……)

スッ

はやり「あ……お、おはよう」

京太郎「お、おはようございます」


京はや(なぜこのタイミングで……って自分もか)


京太郎「晴絵さん、まだ寝てるのか」

はやり「み、みたいだねっ」アハハ

京太郎(ええい、どうする!)

はやり(い、言うよはやり! 頑張れはやり! 天国のお父さんも真深さんも応援してくれてるよ!)

真深(私は死んでないよ)

はやり(よし、はやりは真深さんみたいに未婚のまま死なない! そのために!)

真深(オイコラ)


はやり「……み、見ちゃった?」

京太郎「え、あ……せ、僭越ながら」メソラシ

はやり「……み、見たい?」

京太郎「ふぇっ!?」

はやり「もっと、見たい?」

京太郎「……み、見れるんですか?」ゴクリ

はやり(いまだ!)


はやり「結婚すれば見れ」

京太郎「断ぁる!」

はやり「」

京太郎「あ」

990: ◆Bc4KZX4MNU 2017/10/05(木) 02:51:49.42 ID:tCdG8ivU0


はやり「……そ、そんな嫌なんだ」ガクッ

京太郎「い、嫌とかじゃなくてほら!」

はやり「なに? この愚かで全力全開でお話しを聞いてもらうことしかできないはやりになに?」

京太郎(い、一瞬でやさぐれた……)

京太郎「俺にはまだ、そういうの早いかなって……」

はやり「は、早いってことは、その内!?」

京太郎(なんだこの食いつき、池の主か!)


京太郎「えっと……なんつーか、は、裸は見てしまったけど、や、やっぱりお互いの気持ちが大事だと思うんですよね」

はやり「はや……た、確かに」

京太郎(このまま追撃をかける!)

京太郎「裸見たからって、責任とか……言い逃れかも、しれないけど本人の気持ちを大切にしたいっていうか」

はやり「……うん、わかるよ」コクリ

京太郎(まだだ、まだ終わらんよ!)

京太郎「だから、これからも付き合いはあるでしょうし……本当に好きなれたら、で良いじゃないですか」フッ

京太郎(決まったー! なんか危ない気もするけど、俺がクズっぽい気もするけどもうなんでも良い!)


はやり「……うんっ」コクリ


京太郎(これも、はやりんを俺みたいなクズとくっつけないためだ! きっとそうなんだ!)

はやり(これは……はやりの魅力で京ちゃんを骨抜きにしろってことだね!)

京太郎(きっと俺みたいなやつより良い男がすぐに現れるだろう、からな!)

はやり(京ちゃん、絶対手に入れて見せるよ。これでも高校生で通じるとか言われてるんだから!)


京太郎(これでこの件は解決だな!)

はやり(この件をきっかけにはやりんは登り始めるよ、この婚活坂を!)


晴絵「ん、あれ……ああ、そうだった……おはよー」

京太郎「おはよう晴絵さん」

はやり「晴絵ちゃんおはよっ♪」

晴絵(なんかはやりさん上機嫌だなぁ)