70: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:21:20.67 ID:DXLCpSvUo
卯月・美穂「アイドル部門……グランプリ」 

武内P「五十嵐さんが選ばれた賞……ですね」 

卯月・美穂「……」 

武内P「あの……それが、何か?」 


卯月・美穂「どうしてですか?」 


武内P「……」 

武内P「えっ?」


引用元: ・武内P「泥酔、ですか」

71: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:24:57.03 ID:DXLCpSvUo
武内P「どうして、とは?」 

卯月「プロデューサーさん、わからないんです」 

武内P「? 何がですか?」 

美穂「勿論、響子ちゃんが選ばれるのはわかるんです」 

武内P「はい」 


卯月・美穂「私達は?」 

卯月「17歳で、もう結婚できる歳なのに……」 

美穂「選ばれなかった私達は、どうすれば良いんですか?」 


武内P「……あの」 

武内P「どう……と、言われましても」

72: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:28:31.85 ID:DXLCpSvUo
卯月「頑張りが足りなかったんでしょうか?」 

武内P「い、いえ! そんな事は……」 

美穂「それじゃあ、どうしてなんですか?」 

武内P「それは……すみません、わかりません」 


卯月「結婚したいアイドル、グランプリの響子ちゃん」 

美穂「ファンの人も、私達を応援しながら――」 

卯月・美穂「――結婚するなら響子ちゃんなんだけどね」 

卯月・美穂「って、思ってるって事ですよね!?」 


武内P「そ、それは……どうでしょうか」

73: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:31:32.92 ID:DXLCpSvUo
卯月「プロデューサーさんから見て、私達はどうですか!?」 

武内P「その……どう、とは?」 

美穂「響子ちゃんよりも、結婚したくないアイドルですか!?」 

武内P「あの……表現が、刺々しすぎませんか?」 


武内P「私はプロデューサーで、貴女達はアイドルですので……」 

武内P「そういった事は、考えもしていなかったと言うのが……はい」 


卯月・美穂「じゃあ、考えてください!」 


武内P「……えっ!?」

74: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:39:12.35 ID:DXLCpSvUo
武内P「か、考えろとは……その……」 


卯月「何を頑張れば良いんですか?」 

卯月「お嫁さんにしたいと思って貰えるには……」 

卯月「何を頑張れば、キラキラ輝けるんですか!?」 

美穂「もう……もう、限界なんです!」 

美穂「年上のお姉さんなのに、差が! 格差が!」 

美穂「……上手く笑顔が出来なくなってきてるんです!」 


卯月・美穂「お願いします! プロデューサーさん!」 


武内P「島村さん、小日向さん……」 

武内P「……」 

武内P「わかりました」 


武内P「私なりにですが、色々と考えてみます」

75: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:43:45.70 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P「……あれから、一週間」 

武内P「お二人とも、何か変わったことはありますか?」 


卯月・美穂「……」フルフル… 


武内P「そうですか」 

武内P「……この一週間、独自の調査を進めてきました」 


武内P「――何故、五十嵐さんがお嫁さんにしたいアイドルなのか」 


武内P「これからお見せする映像が、何かの参考になれば幸いです」 

卯月・美穂「……」 

武内P「それでは、始めます」

76: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:53:02.42 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P『すみません、簡単なアンケートを取っているのですが……』 

武内P『お時間がありましたら、お付き合い頂けますか?』 


■■『アンケート? 別に良いわよ!』 


武内P『ありがとうございます』 

武内P『それでは――ハンバーグ、と言えば?』 


■■『ハンバーグぅ?』 

■■『そうねぇ……どうせなら、焼き肉の方が良いわね!』 

■■『軽く炙った位のハラミで、ビールをグイッと!』 

■■『焼き肉に比べたら、ハンバーグなんて軽犯罪みたいなものね!』

77: 名無しさん 2019/03/25(月) 12:57:26.98 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

卯月「あの……今の」 

武内P「プライバシー保護のため、映像と音声を加工しています」 

美穂「軽犯罪、って言ってましたけど……」 

武内P「それは、お気になさらず」 

卯月・美穂「……」 


武内P「それでは、お二人にお聞きします」 

武内P「――ハンバーグ、と言えば?」 


卯月「え、えっ……で、デミグラスソース……ですか?」 

美穂「えと、えっと……わ、和風おろし! 大葉も!」 


武内P「……それでは、別の映像を御覧ください」

78: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:00:55.33 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P『すみません、簡単なアンケートを取っているのですが……』 

武内P『お時間がありましたら、お付き合い頂けますか?』 


響子『アンケートですか? はいっ、私で良ければ!』 


武内P『ありがとうございます』 

武内P『それでは――ハンバーグ、と言えば?』 


響子『ハンバーグ?』 

響子『う~ん、そうですねぇ……』 

響子『――ソースとケチャップ』 

響子『ハンバーグを焼いた後のフライパンで絡めて……』 

響子『……えへへ、あのソース美味しいですよね♪』

80: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:05:37.94 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P「……おわかり頂けましたか?」 


卯月・美穂「……!」 


武内P「その表情を見るに、お気づきのようですね」 

武内P「まず、最初の映像の方に関してですが……」 

武内P「……これは、コメントの必要は無いと思います」 


卯月・美穂「……まあ、はい」 


武内P「……そして、お二人と五十嵐さんの回答」 

武内P「全員が、ソースに関する答えだったのは、流石です」 

武内P「しかし……その内容に、違いがありましたね?」 


卯月・美穂「……はい」

81: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:11:34.01 ID:DXLCpSvUo
美穂「卯月ちゃんの答え――デミグラスソース」 

美穂「これは……外食をイメージさせますよね」 

美穂「漂ってくる――良い所のお嬢さん感」 

美穂「お嫁さんにしたい、と言うより……」 

美穂「あー、お金持ちのご家庭なんですねー、って思いました」 


卯月「美穂ちゃんの答え――和風おろし」 

卯月「これは……通ぶってる感じがしました」 

卯月「確かに、美味しいんですけど……大葉も、って」 

卯月「お嫁さんにしたい、と言うより……」 

卯月「えー、ちょっとおじさんみたいだなー、って思いました」 


卯月・美穂「……」 


武内P「お二人とも、ここで争うのはやめましょう」

82: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:18:19.20 ID:DXLCpSvUo
武内P「五十嵐さんの回答については、どう思いましたか?」 


卯月・美穂「……家庭的」 


武内P「はい、そう思われる方が多いと思います」 

武内P「ソースとケチャップを合わせたもの……」 

武内P「……これは、ミラクルレシピでも何でもありません」 


卯月・美穂「……はい」 


武内P「ただ……ご飯のおかわりはあるから、安心してね」 

武内P「……付け合せのニンジンもちゃんと食べなさい」 

武内P「そんな声が聞こえてくるような答えです」 


卯月・美穂「……」 


武内P「……それでは、次の映像を流します」

83: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:24:54.73 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P『すみません、簡単なアンケートを取っているのですが……』 

武内P『お時間がありましたら、お付き合い頂けますか?』 


□□『アンケート? 構わないわ』 


武内P『ありがとうございます』 

武内P『それでは――ラーメン、と言えば?』 


□□『ラーメン?』 

□□『そうねぇ……炭水化物は、あまり取りたくないわ』 

□□『塩分も油分も多いし、美容にはあまり良いものじゃないしね』 

□□『だけど、この場合は味を聞いてるのよね? わかるわ』 

□□『ラーメンと言えば、やっぱり醤油じゃない?』

85: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:28:37.94 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

美穂「あの……今の」 

武内P「プライバシー保護のため、映像と音声を加工しています」 

卯月「わかるわ、って言ってましたけど……」 

武内P「それは、お気になさらず」 

卯月・美穂「……」 


武内P「それでは、お二人にお聞きします」 

武内P「――ラーメン、と言えば?」 


卯月「……醤油! あっさりした、醤油味です!」 

美穂「……ううぅ、豚骨です! 自分に嘘はつけません! 豚骨です!」 


武内P「……それでは、別の映像を御覧ください」

88: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:33:09.68 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P『それでは……続いての質問です』 


響子『はいっ、何でも聞いてください』 


武内P『ありがとうございます』 

武内P『それでは――ラーメン、と言えば?』 


響子『ラーメン?』 

響子『う~ん、そうですねぇ……』 

響子『――サッポロ一番』 

響子『お昼ご飯に、たまにラーメン食べたくなりますよね♪』 

響子『そういう時に、ネギを刻んで、あればハムものせて……』

89: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:38:32.97 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

武内P「……おわかり頂けましたか?」 


卯月・美穂「ずるくないですか!?」 


武内P「いえ、そんな事はありません」 

武内P「あれは、彼女が……五十嵐さん自身が導き出した答え」 

武内P「……普通の方は、味を答えるでしょう」 

武内P「しかし、答えは――サッポロ一番だった」 


卯月・美穂「……!」 


武内P「……笑顔です」

90: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:47:17.63 ID:DXLCpSvUo
卯月「やっぱり、普通じゃ駄目なんですか……?」 

卯月「あっさりした醤油味が好きなんです……」 

卯月「普通が一番だ、って……思ったんです……!」 


美穂「私の言った豚骨は、九州の豚骨味なんです♪」 

美穂「豚の頭を丸ごと煮込んだ、獣臭~いドロドロのスープですよ♪」 

美穂「すりごまだけじゃなく、ピーナッツも入ってます♪」 

美穂「それが香ばしくて、お店の近くに行くだけでもう匂いが……えへへ♪」 


卯月「美穂ちゃん、頑張って!」 


美穂「……卯月ちゃん?」 

美穂「――はっ!?……うちらアイドルやぞ! 小日向美穂だぞ!」 

美穂「いいのか! いいのか! そんなことでいいのか!」 


卯月「美穂ちゃん……!」 


武内P「……」

91: 名無しさん 2019/03/25(月) 13:55:43.99 ID:DXLCpSvUo
武内P「しかし……もう、おわかりになりましたね?」 


卯月・美穂「……はい」コクリ 


武内P「五十嵐さんの回答は、あまりに家庭的すぎます」 

武内P「勿論、外食を否定するつもりはありません」 

武内P「しかし……家の食卓」 

武内P「それが、結婚したら充実したものになるだろう」 

武内P「気取らず、安らげる家庭を築けるだろう」 

武内P「五十嵐さんは……そう、思わせてくれます」 


卯月・美穂「……」 


武内P「掃除、洗濯などの家事も趣味と公言していますし……」 

武内P「……彼女の年齢を考えると、家庭的すぎとは思いますが」

92: 名無しさん 2019/03/25(月) 14:03:42.41 ID:DXLCpSvUo
卯月「私……決めました!」 

卯月「お家でも、ママのお手伝い……いえ!」 

卯月「家事も、ちゃんと分担してやるようにします!」 


武内P「それは……とても、いい心がけだと思います」 

武内P「家事をする時に、手伝う、という感覚ではなく」 

武内P「生活をしていく上でやるべきだ、と考えるのは、大事なことです」 


美穂「私は……お掃除をします!」 

美穂「部屋だけじゃなく、女子寮の共有スペースも、出来るだけ!」 

美穂「後は、変なものを見つけたら……持ち主の机の上に置けば良いですか?」 


武内P「待ってください」 

武内P「それは、家庭的さのベクトルが違います」

93: 名無しさん 2019/03/25(月) 14:07:49.16 ID:DXLCpSvUo
コンコン 


武内P「? はい、どうぞ」 

卯月・美穂「……?」 


ガチャッ! 

楓「――失礼します」 


卯月・美穂「楓さん」 

卯月・美穂「おはようございます!」 


楓「はい、おはようございます」 


武内P「おはよう、ございます」 

武内P「あの……何か、御用でしょうか?」

94: 名無しさん 2019/03/25(月) 14:15:24.13 ID:DXLCpSvUo
楓「食べ物に関しての、アンケートをとっていると聞いて……」 

楓「それで、お仕事の前に寄って行こうと思ったんです」 


武内P「は、はあ……」 


楓「私は、好き嫌いはありません」 

楓「けれど、そうですね……」 

楓「――今日は、お魚」 

楓「そんな気分です」 


武内P「……高垣さん、すみません」 

武内P「仰っている意味が、よく……」 


楓「……?」パチクリ 


一同「……」

95: 名無しさん 2019/03/25(月) 14:24:46.38 ID:DXLCpSvUo
  ・  ・  ・ 

響子「……あれ?」 


武内P「……」ズーン… 


響子「あの、どうかしたんですか?」 

響子「なんだか、元気が無いように見えますけど……?」 


武内P「……五十嵐さん」 

武内P「いえ……食べ物に関するアンケート、と言いますか……」 

武内P「――今晩のリクエストを聞いている」 

武内P「……と、勘違いされてしまって」 


響子「今晩のリクエスト?」 

響子「う~ん……何でもいい、じゃなかったら良いと思います!」 

響子「何でもいい、が一番困りますから!」 


武内P「……ええ、そうですね」

96: 名無しさん 2019/03/25(月) 14:36:33.53 ID:DXLCpSvUo
武内P「ちなみに、リクエストはお魚なのですが……」 

響子「お魚ですか? この時期なら……ハタハタ、とか?」 

武内P「ハタハタ、ですか」 

響子「はいっ♪ 煮付けにすると美味しいですし……お酒も進むそうです♪」 

武内P「……そう、ですか」 


響子「――あ、もしかして飲み会なんですか?」 


武内P「…………はい、そうです」 


響子「だったら、飲み過ぎには注意してくださいね!」 

響子「日が長くなったとは言え、夜はまだ寒いですし……」 

響子「ちゃんと、温かい格好をして行かないと駄目ですよ?」 


武内P「……」 

武内P「五十嵐さんは……本当に、良いお嫁さんになりそうですね」 


響子「へあっ!?///」 




おわり