198: 名無しさん 2019/03/29(金) 22:48:03.33 ID:kflme5KWo
武内P「あ……貴方は!」 


レイ「女の格好をしていれば――」 

レイ「――貴様らの様なPがすぐ飛びついてきやがる」 

レイ「そんなお前らでも役に立つことはある」 

レイ「それは……」 

レイ「アイリの所へおれを運んでいく事だ!」 


莉嘉・みりあ「あの人……知り合い?」 

武内P「……そう、ですね」 

武内P「ある意味では……ですが」


引用元: ・武内P「泥酔、ですか」

199: 名無しさん 2019/03/29(金) 22:51:52.49 ID:kflme5KWo
莉嘉「お兄さん、Pくんの知り合いなの?」 

みりあ「赤城みりあです! お兄さんは?」 


レイ「おれか?」 

レイ「おれの名は――レイ!」 

レイ「アイリの幸せを願う男……」 

レイ「南斗水鳥拳のレイだ!」 


武内P「……十時さんのファンの方です」 

莉嘉・みりあ「ファン?」 

武内P「はい……それも、かなり熱狂的な」

200: 名無しさん 2019/03/29(金) 22:56:03.56 ID:kflme5KWo
莉嘉「えー!? アタシのファンじゃないのー!?」 

みりあ「ねえねえ! そんなに愛梨ちゃんが好きなの?」 


レイ「……フッ」 

レイ「おれは、義の星に生きる男」 

レイ「☆……ましてや★には、興味など無い」 

レイ「おれが愛するは、ただ一人!」 

レイ「おれの愛は、全て妹のアイリに向けられている!」 


莉嘉・みりあ「妹?」 

武内P「……と、彼の中ではそうなっている様なのです」

202: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:04:05.09 ID:kflme5KWo
莉嘉「どうして妹だと思ってるの?」 

武内P「……彼には、本当の妹が居たようなのです」 

みりあ「えーっ!? 本当の妹!?」 

武内P「……はい。それも、とても美しい方だった、と」 


レイ「ああ……そうだ!」 

レイ「その美しさ故に、アイリは帰らぬ人となったのだ!」 


莉嘉・みりあ「帰らぬ人……」 


レイ「さあ……お喋りは終わりだ!」 

レイ「おれをとときら学園の収録現場に連れていくか……」 

レイ「それとも、地獄へ行くかをな~っ!」 


武内P「遠方へお嫁に行き、お正月も毎年は帰省しない、と」 

武内P「……そう、仰っていました」

203: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:10:09.92 ID:kflme5KWo
武内P「荒れ果ててしまった彼の心」 

武内P「妹さんを忘れようと……」 

武内P「……何度も、出会いと分かれを繰り返した、と」 


莉嘉・みりあ「……」 


武内P「――その荒野で見つけた、一輪の花」 

莉嘉・みりあ「それが……愛梨ちゃん?」 

武内P「……の、ようです」 


レイ「胸に七つの傷を持つ男を知っているか?」 


武内P「七回振られた、と」 

武内P「……そう、仰っていました」

204: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:17:47.57 ID:kflme5KWo
レイ「わかっているのならば、話は早い!」 

レイ「さあ! おれをアイリの元へ連れて行け!」 


武内P「……それは、出来ません」 

武内P「とときら学園は、公開録画は行っていません」 

武内P「……何度も申し上げた通りです」 

武内P「テレビの前で、部屋を明るくして離れて見てください」 


レイ「……フッ、それが答えか」 

レイ「どうやら……死にたいらしいな!」 

レイ「ヒョオオオ……!」 

スウウッ… 


莉嘉・みりあ「警察呼ぶ?」 


レイ「!? や……やめろ! やめてくれ!!」

205: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:26:10.12 ID:kflme5KWo
武内P「城ヶ崎さん、赤城さん……待ってください」 

莉嘉「Pくん?」みりあ「プロデューサー?」 

武内P「もう少しだけ、彼と話をさせて頂けませんか?」 


レイ「……情けをかけたつもりか?」 

レイ「フッ……つくづく甘い男だ」 

レイ「……良いだろう、話とやらを聞いてやる!」 

レイ「だが! それも全てアイリのため!」 

レイ「このおれが、とときら学園へ向かうまでの余興にすぎぬ!」 


武内P「また来られても……はい、困りますから」 

莉嘉・みりあ「なるほどー!」

206: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:33:17.29 ID:kflme5KWo
武内P「先程も申し上げた通りです」 

武内P「十時さんの所へは、連れて行けません」 

レイ「聞こえんな」 

武内P「……」 

レイ「どうした、話とやらはもう終わりか?」 


武内P「これが続くようでしたら……」 

武内P「貴方を……十時さん関連の、全てのイベント」 

武内P「それへの出入りを全面的に禁止させて頂きます」 


レイ「何!? ば、馬鹿な!?」 

レイ「そんな事が……そんな事が、あってたまるか!」

207: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:38:48.76 ID:kflme5KWo
レイ「お前は、これ以上おれから奪うつもりか!」 

レイ「とときら学園の収録を見る権利だけでなく……」 

レイ「サイリウムすら振らせねえつもりか~っ!」 


武内P「収録を見る権利は、最初からありません」 

武内P「……今回限りにして頂けるならば」 

武内P「LIVEの方も、出入り禁止にさせて頂きます」 


レイ「……フッ」 

レイ「邪魔立てするならば、この拳で!」 

レイ「南斗水鳥拳で、バラバラに切り刻んでくれる!」 


莉嘉・みりあ「今の、動画撮れたよ~!」 


レイ「な……何ぃっ!?」

208: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:46:12.81 ID:kflme5KWo
莉嘉「この動画があれば~、にひひ!☆」 

みりあ「ねえねえ、あんまりワガママ言ったら駄目なんだよ?」 


レイ「くっ、ぐおお……!?」 

レイ「その動画をどうするつもりだ!?」 

レイ「返答次第では、容赦せんぞ!」 


莉嘉「……あのさ、愛梨ちゃんがチョー好きなのはわかるケド」 

みりあ「自分のせいで皆が困ってる、って思っちゃうかもしれないよ?」 

莉嘉・みりあ「……愛梨ちゃんが」 


レイ「……!」 

レイ「あ……アイリが!?」

209: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:50:38.95 ID:kflme5KWo
レイ「な……何を言っている!」 


莉嘉「ホラ、自分のファンの人がメーワクな事してるのって、さ」 

みりあ「うん……やっぱり、悲しくなっちゃうよね」 


レイ「!?」 

レイ「お……おれが、アイリを悲しませる!?」 

レイ「そんな……おれは、アイリの笑顔を見ようと……!」 


莉嘉「だったら、さ」 

みりあ「テレビの前で、待ってて欲しいな」 

莉嘉・みりあ「サイッコーの番組にするから♪」ニコッ! 


レイ「……!」

210: 名無しさん 2019/03/29(金) 23:59:36.61 ID:kflme5KWo
レイ「……」 

レイ(自分の事よりも……アイリの心を案ずるとは) 

レイ(……まだ、年端も行かぬ子供なのに) 


莉嘉「そうだよね、Pくん☆」 

みりあ「みりあ、頑張るね♪」 

武内P「……はい、とても楽しみです」 

莉嘉・みりあ「えへへっ!」ニコッ! 


レイ「それを……!」 

レイ「っ……!」グッ…! 

…ギュオオオオッ…!

211: 名無しさん 2019/03/30(土) 00:08:40.42 ID:B0ZNW+2Po
レイ「この悪魔め……!」 


莉嘉「えっ!? なんか、チョー怒ってない!?」 

みりあ「どうしたのかな!? みりあ、怒らせちゃった!?」 


武内P「……いえ、恐らくですが」 

武内P「彼は、渋谷さんのファンでもあるようで……」 

武内P「……それに加えて、お二人の先程の笑顔に魅せられた」 

武内P「そんな三人の担当をしている、私への……その」 

武内P「……怒りかと」 


莉嘉・みりあ「……」 


レイ「……!」 

…ギュオオオオッ…!

212: 名無しさん 2019/03/30(土) 00:14:14.21 ID:B0ZNW+2Po
レイ「てめえの……! てめえの……!」 


莉嘉「……それってぇ、アタシ達がミリョク的ってコト?」 

みりあ「……うんうん! そういう事だよね?」 

武内P「え、ええ……そう、ですね」 

莉嘉・みりあ「……んふー♪」ニコッ! 

ぎゅっ! 

武内P「じょ、城崎さん!? 赤城さん!?」 

莉嘉・みりあ「えへへっ♪」ニコニコ! 

ぎゅうっ! 

武内P「あのっ!? これ以上、彼を刺激しては!」 


レイ「てめえらの血は、なに色だ――――っ!!」

213: 名無しさん 2019/03/30(土) 00:19:33.89 ID:B0ZNW+2Po
レイ「貴様には、見えるだろう!」 

びしっ! 

レイ「天に輝く、死を告げる星……死兆星がな――っ!」 


莉嘉・みりあ「……星?」 

武内P「……ですか?」 


レイ「そうだ! あの、光り輝く星が!」 

レイ「あれこそが、お前の命が尽きると――……」 


莉嘉・みりあ「……見えないよね?」 

武内P「はい……見えませんね」 


レイ「ば……馬鹿な!?」 

レイ「このおれの頭上に、死兆星が輝いているだとっ!?」

214: 名無しさん 2019/03/30(土) 00:28:22.00 ID:B0ZNW+2Po
レイ「一体、何が……!?」 



「うっきゃ~っ! 遅れてごめんにぃ~っ!」 



莉嘉・みりあ「あっ!」 

武内P「いえ……集合時間までは、まだ」 


きらり「うぇへへ、良かったにぃ☆」 

きらり「おっはにょー☆ きらりーん、もーにん!……ぐっ!」 


レイ「……!」 

レイ(185cm)「諸星の……きらり……!」 


きらり(186、2cm)「……にょわ?」

215: 名無しさん 2019/03/30(土) 00:39:15.17 ID:B0ZNW+2Po
  ・  ・  ・ 

レイ「……!」 

レイ(とときら学園……!) 

レイ(おれは、収録中のアイリを近くで見るまで……) 

レイ(……例え泥をすすってでも生き延びる!) 


レイ「おれは、南斗六聖拳……義の☆の男」 


レイ「……ぐうっ!?」 

…がくっ! 

レイ「フッ……さすがに、無事とはいかんか……!」 


レイ「……――義の星の男!」 

レイ「義の星は人のために生き……人のために死ぬ……!」

216: 名無しさん 2019/03/30(土) 00:44:25.83 ID:B0ZNW+2Po
  ・  ・  ・ 

武内P「……」 

武内P(諸星さんの……悲しそうな顔での、ガチ説教) 

武内P(そして、落ち込んだ所を次は励まし……元気にする) 

武内P(……良い、笑顔でした) 


武内P「……その、一部始終の動画」 


武内P「これは……PCにも保存しておきましょう」 

武内P「彼が、次に何か問題を起こした時……」 


武内P「皆さんのために、社会的に[テーレッテー]貰うために」 



おわり