736: 名無しさん 2019/04/19(金) 21:58:03.46 ID:+K3HxB/9o
卯月「それって……笑顔の魔法、ですか?」 

武内P「はい」 

卯月「ふふっ! 笑顔だけは、自信があります♪」ニコッ! 

武内P「……良い、笑顔です」 

凛「笑顔の魔法、ねぇ……」 


武内P「勿論、他にもありますが……」 

武内P「その使用は、こちらで制限させて頂いています」 


凛・卯月「……」 

凛・卯月「えっ?」







引用元: ・武内P「泥酔、ですか」

737: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:02:56.16 ID:+K3HxB/9o
卯月「あのー……冗談、ですよね?」 

武内P「冗談?」 

凛「待って。ねえ、本気で言ってるの?」 

武内P「はい」 


武内P「丁度、総選挙の時期なのでお話しておきますが……」 

武内P「第三回、そして、第五回シンデレラガールのお二人」 

武内P「渋谷さんと島村さんは、笑顔以外の魔法も使えます」 


凛・卯月「……」 

凛・卯月「はいっ!?」

738: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:07:12.42 ID:+K3HxB/9o
卯月「えっと、それって……他の皆もですか?」 

武内P「ええ、勿論」 

凛「ちょっと! テキトーな事言ってるでしょ?」 

武内P「えっ?」 


武内P「十時さんがいくら服を脱いでも、大事に至らない……」 

武内P「……その光景を何度か目撃しています、よね?」 


凛・卯月「……」 

凛・卯月「あれ、魔法!?」

739: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:10:01.56 ID:+K3HxB/9o
卯月「じゃ、じゃあ! 蘭子ちゃんの魔法は!?」 

武内P「お二人同様、制限させて頂いています」 

凛「じゃあ、クローネの周子も使えるって事!?」 

武内P「はい。担当外なので、詳細はわかりませんが」 


武内P「……あの」 

武内P「そこまで、驚くような事でしょうか?」 


卯月「驚きますよ!?」 

凛「これに驚かなかったら、何に驚けば良いの!?」

740: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:14:06.82 ID:+K3HxB/9o
卯月「あわわ……ど、どうしましょう凛ちゃん!?」 

凛「どう、って聞かれても……!?」 

武内P「心配しなくても、大丈夫です」 

凛・卯月「どこが!?」 


武内P「私が、貴女達の担当プロデューサーでいる限り」 

武内P「せめて、高校を卒業するまでは……」 

武内P「……魔法の使用制限を解除するつもりは、ありませんから」ニコリ 


凛・卯月「笑顔……」…ホワッ 

卯月「……って、そんなに優しく微笑まれても!」 

凛「ねえ! こっちとしては、安心出来ないんだけど!?」

741: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:19:51.05 ID:+K3HxB/9o
凛「そもそも、私の使える魔法って何!?」 

武内P「いえ、それは……」 

凛「ちゃんと説明して! でなきゃ、笑顔になんてなれない!」 

武内P「っ!?……わかりました」 


武内P「渋谷さんの魔法は――」 

武内P「――敵の技を何らかの方法で覚え、自ら使用出来る様になる」 

武内P「――所謂、青魔法と系統が似た魔法で……」 


卯月「ええっ!? 凛ちゃん、そんな凄い魔法が使えるんですか!?」 


凛「凄いとか凄くないとか、そういう問題じゃないから!」 

凛「そもそも、敵って何!? 意味がわからないんだけど!?」

742: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:24:55.63 ID:+K3HxB/9o
武内P「いえ、あくまでも似た系統の魔法です」 

凛「だから何なの!?」 

武内P「渋谷さん、安心して下さい」 

凛「……何に?」 


武内P「渋谷さんが使える魔法――蒼魔法は」 

武内P「敵ではなく……仲間から覚える、と」 

武内P「……そういった違いがあります」 


卯月「えっと……仲間と同じ事が出来るようになる、って事ですか?」 

凛「あれ……なんか、そんなに特別な魔法じゃない……よね?」

743: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:29:39.39 ID:+K3HxB/9o
卯月「えっ? そうですか?」 

凛「うん。ほら、そういうのって普段もやってるでしょ」 

卯月「普段って……あっ、そういう事ですか!」 

凛「うん」 


凛「仲間の良い所を見て、それを覚える」 

凛「歌だったり、ダンスだったり……笑顔だったり」 

凛「……ふふっ、そういう事でしょ?」ニコッ! 


武内P「いえ、違います」 


凛「ふざけないでよ! 今の私の笑顔、返して!」 

卯月「いっ、良い笑顔でした! 一刀両断でしたけど、良い笑顔でしたよ!?」

744: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:33:09.81 ID:+K3HxB/9o
凛「じゃあ、蒼魔法って何なの!?」 

武内P「その……青魔法は、主に特技を覚えます」 

卯月「特技……歌とか、ダンスとかですか?」 

武内P「ええ、そうなりますね」 


武内P「ですが――蒼魔法は、違います」 

武内P「蒼魔法がラーニング出来るのは――」 

武内P「――主に、趣味です」 


凛「……ふーん」 

凛「馬鹿にしてるでしょ!? ねえ、ちょっと!」 

卯月「凛ちゃん、落ち着いて下さい! 凛ちゃん!」

745: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:39:44.68 ID:+K3HxB/9o
凛「何なのその魔法!? むしろ、魔法なの!?」 

武内P「ええ、とても強力な魔法です」 

卯月「その……趣味を共有する、みたいな感じですか?」 

武内P「はい、その通りです」 


武内P「……渋谷さん、大丈夫です」 

武内P「絶対に、蒼魔法の制限は……はい」 

武内P「――私を信じて下さい」 


凛「…………」 

卯月「り、凛ちゃん? 何か言って下さい、怖いですから!」

746: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:43:26.99 ID:+K3HxB/9o
凛「……信じられない」 

武内P「えっ?」 

凛「蒼魔法なんて、信じないから!」 

武内P「っ!? 待ってください!」 


武内P「蒼魔法を信じないというのは、自分を信じない事と同じです!」 

武内P「それでは……笑顔が!」 

武内P「笑顔の魔法までも、力を失ってしまいます!」 


凛「だって、しょうがないでしょ!?」 

凛「魔法が使えると思ったら……趣味を覚えるだけなんて!」 

凛「そんな魔法なんかじゃ、笑顔になんてなれない!」 


卯月「あれっ!? 凛ちゃん!?」 

卯月「怒ってた理由って、それですか!?」

748: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:47:35.39 ID:+K3HxB/9o
武内P「し、しかし……本当に強力で……!」 

凛「っ!」ギロッ! 

武内P「っ!?」ビクッ! 

凛「……解除して」 

武内P「えっ?」 


凛「そんなに言うんだったら、蒼魔法の制限を解除して!」 

凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ!?」 

凛「ちゃんと見てれば、少しの間なら平気じゃないの!?」 


武内P「っ……!?」 


卯月「プロデューサーさんっ!」 

卯月「ちょっと気になるので……私からも、お願いします!」 


武内P「渋谷さん、島村さん……」 

武内P「……わかり、ました」

749: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:52:38.51 ID:+K3HxB/9o
武内P「ですが、制限無しの蒼魔法は……まだ、早いと思います」 

武内P「なので、危険だと判断した場合……すぐに、制限を戻します」 

凛「……わかってる」 


凛「――信じてるから、プロデューサーを」 


武内P「渋谷さん……」 

武内P「……心の準備は、よろしいですか?」 


凛「……うん」 


卯月「凛ちゃん、頑張って下さい!」ワクワク! 


武内P「……制限――解除」

750: 名無しさん 2019/04/19(金) 22:55:25.93 ID:+K3HxB/9o
凛「……別に、特に変わった感じはしないかな」 

…ひょいっ 

卯月「あれ? 鞄を持って……何処へ行くんですか?」 

凛「どこって……そんなの、決まってるでしょ?」 


凛「――プロデューサーの、机の下」 

凛「じゃないと、没頭出来ないから」 


卯月「何言ってるんですか凛ちゃん!?」 

武内P「これは……まだ、危険が無い方の趣味ですね」 

卯月「どこがですか!?」

751: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:02:18.47 ID:+K3HxB/9o
凛「それじゃ、ちょっと中に入れさせて貰うよ」 

…もぞもぞっ 


卯月「机の下って言う事は……仲が良いから、乃々ちゃん?」 

卯月「そこで、ポエム作りを――じゃなくって!」 

卯月「行動が、おかしくなってませんか!?」 


武内P「ええ、それはある程度想定していました」 

武内P「渋谷さんの年齢は、趣味に熱中しがちですから……」 

武内P「加えて、とりあえず色々と手を出してみる場合も」 

武内P「……なので、まだ早いと判断していたのです」 


凛「……ふーん、これがプロデューサーの机の下、ね」 

凛「まあ、悪くないかな」

752: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:07:02.00 ID:+K3HxB/9o
凛「確か、鞄に……」 

…ごそごそっ 


卯月「多分、ノートを取り出そうとしてる……んですよね」 

武内P「いえ、それはまだわかりません」 

卯月「えっ? でも、ポエムをノートに書くのが……」 

武内P「それは、森久保さんの趣味の場合です」 

卯月「へっ? だけど、机の下に入るのなんて……」 


凛「――あった」ニコッ! 

凛「キノコの山」 


卯月「!?」 

武内P「星輝子さん、ですね」

753: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:11:07.00 ID:+K3HxB/9o
卯月「えっと、趣味は確か……キノコ栽培?」 

武内P「はい、そうですね」 

卯月「でも、あれ……キノコの山ですよね?」 

武内P「栽培出来るキノコはありませんし、渋谷さんはチョコレートが好きですから……」 


凛「……箱を開けて準備良し、と」 

凛「ふふっ! それじゃあ行くよ――」 

凛「――蒼い風が、駆け抜けるように!」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」 

卯月「このまま見守るんですか!?」

754: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:13:56.23 ID:+K3HxB/9o
武内P「まだ、危険ではありませんから」 

卯月「確かに、そうかも知れませんけど……」 


凛「……ふっ! はっ!」 

カチッ! カチッ! 


卯月「あの……あれ、何してるんですか?」 

武内P「ご存知ありませんか?」 


凛「……ふーん」 

…ピタッ! 

凛「これは、楽しめそうだね」 


武内P「キノコフェンシングです」 

卯月「どうして知ってると思ったんですか!?」

755: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:19:10.89 ID:+K3HxB/9o
卯月「キノコフェンシングって、何なんですか!?」 

武内P「キノコ同士で戦いごっこをし、勝敗を決する遊びです」 

卯月「狂気しか感じませんよ!」 

武内P「! 見て下さい、決着が着きました――」 


凛「……それじゃ、始めようか」クスッ! 

凛「仕方ないよね、負けた方がメスキノコになるってルールだし」 

凛「……暴れたら、承知しないから」ニコッ! 

凛「チョコ……レー……トォ――ッ!」 


卯月「制限! 早く、制限を戻してあげて下さい!」 

武内P「えっ? しかし、いい笑顔で……」 

卯月「良いから、早く! 私が笑顔になれなくなっちゃいますから!」

756: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:26:46.87 ID:+K3HxB/9o
武内P「!? 島村さんが、笑顔になれなく……!?」 

卯月「そうです! だから!」 

武内P「……わかりました」 

卯月「お願いします!」 


凛「ふーん、チョコとは裏腹に、正直なビスケットだね」 

凛「でも、いつまでも我慢出来るものじゃないでしょ」 

カチッ! カチッ! 

凛「一歩、踏み出してみれば」 

凛「そこにはきっと、新しい世界が広がってるから――!」 

カチッ! カチッ! 


武内P「島村さんの笑顔は、私を助けてくれました」 

武内P「貴女の、その輝く様な笑顔を……もう二度と失いたk」 

卯月「早く――っ! 早あああ――くっ!」

757: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:36:27.61 ID:+K3HxB/9o
  ・  ・  ・ 

武内P「――私が制限をかけていた理由が……わかって頂けましたか?」 

卯月「……はい、よくわかりました」 

武内P「島村さん、わかっていただけて幸いです」 

卯月「……」 

武内P「……渋谷さん」 


武内P「貴女の蒼魔法が、とても強力だとわか」 


凛「――話しかけないでって言ってるでしょ!?」 


武内P「……」 

卯月「まだ、その……机の下で、そっとしておいてあげて下さい」

758: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:41:32.08 ID:+K3HxB/9o
武内P「もう少し、成長すれば……」 

武内P「他の方の趣味に、あそこまで影響されなくなるでしょう」 

卯月「よ……良かったです!」 

武内P「そう、ですね……」 


武内P「……自分が、あまり興味の無いものでも」 

武内P「適度に、他の方の趣味も楽しめるようになり――」 

武内P「――お互い、とても楽しい時間が送れる」 

武内P「……そんな魔法の使い方が出来るようになる、と」 

武内P「……そう、思います」 


卯月「すっ……素敵ですね!」 


凛「……もう、変にフォローしなくて良いから……!」

759: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:44:13.19 ID:+K3HxB/9o
武内P「そう、ですね……良い機会なのかも知れません」 

卯月「へっ?」 

武内P「島村さんも、試しに制限を解除してみますか?」 

卯月「えっ!?」 


凛「――卯月」 

凛「私達……友達でしょ?」 


卯月「……」 

卯月「ええっ!?」

760: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:49:58.19 ID:+K3HxB/9o
卯月「わっ、私は大丈夫です! やめておきます!」 

凛「卯月」ニコッ! 

卯月「え、笑顔の魔法ですね!」ニコッ! 

凛「卯月?」ニコッ! 

卯月「はいっ! 島村卯月、笑顔の魔法を頑張ります!」ニコッ! 


武内P「島村さんの魔法は……はい、普通ですね」 

武内P「特に、驚きは無いでしょうが……」 

武内P「……どう、されますか?」 


凛・卯月「……」 

凛・卯月「普通って、何!?」

761: 名無しさん 2019/04/19(金) 23:54:23.65 ID:+K3HxB/9o
卯月「私、普通に魔法が使えるんですか!?」 

凛「納得いかない! どうして!?」 

卯月「凛ちゃん!?」 

武内P「島村さん、どうされますか?」 


武内P「島村さんが使えるのは――恋の魔法ですが」 


卯月「制限を解除してください」 

凛「ずるくない!? ねえ、この差は何なの!?」

762: 名無しさん 2019/04/20(土) 00:04:42.07 ID:aArvLcoCo
卯月「ち、ちなみに! どんな感じなんでしょうか!?」 

武内P「そう、ですね……」 


武内P「誰とでも仲良く……それこそ、異性ともです」 

武内P「そして、笑顔の魔法と併せて――」 

武内P「――あれ? この子は自分が好きなんじゃないか?」 

武内P「……と、そう相手に思わせる」 

武内P「――そんな魔法ですね」ニコリ 


卯月「…………」 

凛「その……卯月、なんかごめん」 


武内P「試しに、魔法の制限を解除してみますか?」 


卯月「…………」 


武内P「……沈黙、ですか?」 




おわり