896: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:38:37.69 ID:2wHw08WOo
凛「それで? プロデューサーが好きな事って?」 

武内P「いえ、だから、贅沢が……」 

美嘉「はいはい、そういうのマジでいいから」 

武内P「あの、本当なのですが……」 

凛「何? そんなに言いたくないの?」 

武内P「……」


引用元: ・武内P「結婚するなら、ですか」

897: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:40:19.69 ID:2wHw08WOo
美嘉「別に良いと思うケド、好きな事を言う位」 

凛「うん。隠すような事じゃないでしょ」 

武内P「正直に、答えたのですが……」 

凛・美嘉「……」 

武内P「贅沢が、はい……好きです」 

凛・美嘉「……」 

武内P「……」

898: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:42:28.92 ID:2wHw08WOo
凛「……ふーん」 

武内P「……信じては、貰えないのでしょうか」 

美嘉「贅沢って……例えば?」 

武内P「そう、ですね……」 

凛・美嘉「……」 

武内P「……オヤツに、アイスを食べます」 

凛・美嘉「次」 

武内P「っ!? 待ってください! まだ、続きが!」 

凛・美嘉「……続き?」

899: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:44:38.51 ID:2wHw08WOo
  ・  ・  ・ 

武内P「これらを一緒にいただきます」 

トンッ 

凛「安いバニラアイスと……」 

美嘉「安いビスケット……?」 

武内P「はい」 

凛・美嘉「次」 

武内P「あの……食べてからでも、良いでしょうか?」 

凛「まあ……」 

美嘉「その位なら……」

900: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:46:51.60 ID:2wHw08WOo
武内P「……」 

パカッ……ガサガサ 

武内P「~♪」 

凛・美嘉「鼻歌!?」 

武内P「いただきます」 

サクッ…パクッ 

武内P「……♪」ホッコリ 

凛・美嘉「……」

901: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:49:04.01 ID:2wHw08WOo
凛「見たことない位幸せそうな顔してるけど……」 

美嘉「ソレ、そんなに美味しいの?」 

武内P「……申し訳ありません、集中、したいので」 

凛・美嘉「……」 

武内P「……」 

サクッ…パクッ 

武内P「……♪」ホッコリ 

凛・美嘉「……」 

武内P「……あぁ、このために生きていると、そう、思います」ホッコリ 

凛・美嘉「……」

902: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:52:46.13 ID:2wHw08WOo
武内P「バニラアイスと、ビスケット……」 

武内P「それだけでオヤツとして成り立つ、彼ら」 

武内P「その二つの輝きが合わさった時の、より強い光」 

武内P「とても……」 

サクッ…パクッ 

武内P「……♪」ホッコリ 

武内P「贅沢をしていると、言わざるを得ませんね」ホッコリ 

凛・美嘉「……」ゴクリ 

凛・美嘉「あの、一口――」 

武内P「申し訳、ありません」 

凛・美嘉「……」

903: 名無しさん 2018/03/15(木) 00:55:22.90 ID:2wHw08WOo
凛「ふーん、でも、後で買って食べれば良いだけだし?」 

武内P「そうですね」 

美嘉「うん、焦る必要なんか無いってカンジ★」 

武内P「そうですね」 

凛「ねえ、プロデューサー」 

武内P「申し訳、ありません」 

美嘉「ちょっと位は良いかなー、とか思わない?」 

武内P「善処します」 

凛・美嘉「……」

904: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:00:04.70 ID:2wHw08WOo
  ・  ・  ・ 

武内P「……ごちそうさまでした」ホッコリ 

凛・美嘉「……」 

武内P「……お待たせしました」 

凛・美嘉「……うん」 

武内P「次の贅沢……でしたか?」 

凛・美嘉「……うん」 

武内P「そうですね……耳かき、ですね」 

凛・美嘉「……耳かき?」

905: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:02:40.37 ID:2wHw08WOo
武内P「はい。こちらが、私が愛用している耳かきです」 

スッ… 

凛「なんか……普通のより大きいね」 

美嘉「うん、なんか文字が彫ってあるし」 

武内P「職人さんが、一本一本作る物ですから」 

凛・美嘉「……職人?」 

武内P「一本、4000円します」 

凛・美嘉「……」 

凛・美嘉「耳かきが!?」

906: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:06:22.86 ID:2wHw08WOo
凛「有り得ない! 耳かき一本に、4000円!?」 

美嘉「マジでヤバいでしょ! どうなのソレ!?」 

武内P「それだけの価値は……はい、あると思います」 

凛・美嘉「……!?」 

武内P「手作りのぬくもりが、感じられる逸品です」 

武内P「使用感は……そうですね、素晴らしいの一言に尽きます」 

武内P「昨日耳掃除をしたばかりなので、次の機会が楽しみです」 

凛・美嘉「……」 

武内P「次は――」 

凛・美嘉「待って!」

907: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:09:43.60 ID:2wHw08WOo
武内P「? どうか、されましたか?」 

凛「あっ、かゆい! 耳がかゆい!」チラッ 

美嘉「アタシもかゆい! チョーヤバい!」チラッ 

武内P「頑張って下さい!」 

凛「今すぐ掃除しないと、大変な気がする!」チラッチラッ 

美嘉「アイドルだし、耳は大切にしないと!★」チラッチラッ 

武内P「どうぞ、この綿棒を使って下さい」 

凛・美嘉「待って!」 

武内P「お二人とも、遠慮なさらず」 

凛・美嘉「……!」

908: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:13:10.88 ID:2wHw08WOo
凛「……美嘉は、綿棒を! 私は耳かきを借りるから!」 

美嘉「……悪いって! 凛が綿棒を使いな!?」 

武内P「安心してください、綿棒は沢山あります!」 

凛・美嘉「耳かきを貸しては!?」 

武内P「申し訳、ありません」 

凛・美嘉「……」 

武内P「お二人とも、綿棒をどうぞ」 

凛・美嘉「……」

909: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:19:29.84 ID:2wHw08WOo
  ・  ・  ・ 

武内P「……耳は、大切にしなくてはいけませんね」 

凛・美嘉「……」 

武内P「あの、お二人とも? 元気が無いように感じるのですが……」 

凛・美嘉「……別に」 

武内P「そう、ですか……それならば良いのですが」 

武内P「あとは……ポケットティッシュは、鼻セレブですね」 

凛・美嘉「……」

910: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:23:46.11 ID:2wHw08WOo
凛「……ふーん? ティッシュなんて、どれも変わらなくない?」 

武内P「そうですね」 

凛「……」 

美嘉「――鼻セレブ、チョー良いよね★」 

凛「……美嘉? ねえ、美嘉?」 

美嘉「他とは違うって言うか、セレブで――」 

スッ… 

美嘉「――リッチな感じが、サイコーかな★」 

凛「!? 鼻セレブ……!?」 

武内P「はい、とても贅沢をしている気になります」 

美嘉「うんうん★ あー、贅沢ってサイッコー!★」 

凛「……!?」

911: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:30:09.72 ID:2wHw08WOo
凛「……そ、そんなに変わらないでしょ」 

美嘉「何ていうか、ちょっとの違いが大事だよね★」 

武内P「はい、その違いを楽しむのが、贅沢です」 

美嘉「わかるぅー!★」 

凛「……くちゅんっ!」 

武内P「! 渋谷さん、大丈夫ですか?」 

凛「う、うん……鼻が」 

武内P「眼の前の、エリエールを使って下さい」 

凛「……」

913: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:34:10.98 ID:2wHw08WOo
凛「……ズビッ」 

武内P「どうぞ、備え付けの物なので、遠慮なさらず」 

美嘉「ホラ、ティッシュで鼻かみな?」 

凛「……ズズッ」 

美嘉「……へくちっ!」 

美嘉「!」チーンッ! 

美嘉「……あー! 持ってて良かった★ 鼻★セレブ★」 

凛「……ふーん!」チーンッ! 

美嘉「凛、エリエールの使い心地はどう?」 

凛「……まあ、悪くないかな」

915: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:43:22.43 ID:2wHw08WOo
武内P「……と、こういった贅沢ですね」 

美嘉「アタシ、アンタの言ってる事わかった★」 

武内P「わかって、いただけましたか」 

美嘉「贅沢は敵、って言うケドさ、ある程度は必要だよね★」 

武内P「はい。心の豊かさに繋がると、そう、思います」 

凛「……ふーん、それだけ?」 

武内P「渋谷さん?」 

凛「他の贅沢は無いわけ? もう終わりなの?」 

武内P「他に……ですか」 

凛「そう! 他!」

916: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:47:50.60 ID:2wHw08WOo
凛「アンタの、一番の贅沢って何?」 

武内P「そう、ですね……」 


武内P「アイドルの皆さんの成長していく姿」 

武内P「それを近くで見守っていける事」 

武内P「それが……私の、最高の贅沢です」 


凛「……」 

美嘉「これは……一本取られちゃったかな」 


凛「納得いかない」 


武内P「えっ?」 

凛「……」

917: 名無しさん 2018/03/15(木) 01:53:13.30 ID:2wHw08WOo
凛「美嘉とだけ盛り上がって、何なの?」 

武内P「し、渋谷さん……?」 

凛「アンタ、私のプロデューサーでしょ!?」 

美嘉「ちょっと凛、落ち着きなって!」 

凛「私と共感出来る贅沢言ってよ!」 

凛「……でなきゃ、許さないから!」 

武内P「そ、それは……!?」 

凛「……!」 

武内P「……!?」

918: 名無しさん 2018/03/15(木) 02:07:22.01 ID:2wHw08WOo
武内P「その……た、卵はヨード卵光です!」 

凛「家で何を使ってるかなんて知らない!」 

武内P「で、では……トイレットペーパーはダブルです!」 

凛「シングルだよ! 何なの!?」 

美嘉「あ、ウチはダブル★」 

凛「ふ――んんんん!!」ジタバタ 

美嘉「み、身につけてるものとかは!?」 

武内P「身につけているもの!?」

919: 名無しさん 2018/03/15(木) 02:21:43.64 ID:2wHw08WOo
武内P「特に、そこにこだわりは……」 

美嘉「良いから! 何か贅沢だと思うものを!」 

武内P「基本的に、スーツはオーダーメイドで――」 

美嘉「そういう感じのじゃなくて!」 

武内P「し、下着は三枚でなく、二枚一組です!」 

美嘉「そう!★ そういう感じ!★」 

凛「上下セットで買うから、共感出来ない!」 

美嘉「だよね! アタシも駄目だろうなと思ったよ!」

920: 名無しさん 2018/03/15(木) 02:43:20.84 ID:2wHw08WOo
武内P「そ、それでは……贅沢をしに行く、というのは?」 

美嘉「! それだ!」 

凛「……何それ」 

美嘉「今から、共感出来る贅沢を作りにいくんだよ★」 

武内P「勿論、渋谷さんが良ければ……になりますが」 

凛「……例えば?」 

武内P「何か、食べに行くというのはどうでしょうか?」 

凛「……ふーん。まあ、悪くないかな」

921: 名無しさん 2018/03/15(木) 02:51:25.16 ID:2wHw08WOo
美嘉「やったじゃん凛! デートだよ、デート!★」ボソボソ 

凛「ちょ、ちょっと美嘉! そんなんじゃないから!///」ボソボソ 

凛「そ、それで? どこに行くの?」 

武内P「モスバーガー、です」 

美嘉「おおっ! マックじゃなくてモスなんて、贅沢じゃん★」 

凛「う、うん……贅沢だと思う///」 

凛「……」 

凛「……いや、待って! なんか……なんだか、納得いかない!」 

凛「流れ的にはそうだけど! だけど……わかるでしょ!?」 

武内P「……?」 

凛「わからない!?」

922: 名無しさん 2018/03/15(木) 03:14:18.45 ID:2wHw08WOo
凛「ちょっと変わったお店とかあるでしょ!?」 

凛「隠れ家的な感じのとか!」 

武内P「いえ、それは……!」 

凛「ファミレスより、ちょっと贅沢な感じの!」 

凛「高級店じゃない、ちょっとオシャレなお店が!」 

武内P「……渋谷さん」 

凛「! わかってくれた!?」 


武内P「あまり、贅沢を言わないで下さい」 



おわり