941: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:00:58.45 ID:OgbER7HMo
拓海「ああ、アタシは強くなりてえんだ」 

武内P「……頑張って下さい」 

早苗「それはつまり、応援するって事よね?」 

武内P「……あの」 


拓海「っつー事はよぉ! 相手、してくれんだよな?」 

早苗「君なら、訓練相手に丁度良さそうだと思ったのよ!」 


武内P「……」 

武内P「その話、お受けできません」








引用元: ・武内P「泥酔、ですか」

942: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:03:54.01 ID:OgbER7HMo
拓海「あぁん!? 断るっつーのか!?」 

武内P「はい、申し訳ありませんが……」 

早苗「どうしてよ? 別に、それ位良いじゃないの」 

武内P「……」 


拓海「アンタ相手なら、遠慮する必要はねぇからな!」ニカッ! 

早苗「体も大きいし、頑丈そうだし……ねっ? お願い♪」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」 

武内P「……」 

武内P「ですが、お受けできません」

943: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:08:12.18 ID:OgbER7HMo
  ・  ・  ・ 

レッスンルーム 


早苗「――良い? あたしの指示には、ちゃんと従うのよ!」 

拓海「はいはい、わーってるよ」 

早苗「返事は一回!」 

拓海「っ~~はいっ!……これで良いんだろ、これで!」 


早苗「今日の特訓は、実戦を想定してやるわ」 

拓海「だから、シャツにショーパンの普段着なんだろ」 


武内P「……」 

武内P「……何故、こんな事に」

944: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:10:49.78 ID:OgbER7HMo
早苗「とか何とか言って、ちゃんと準備してくれたじゃないの」 

拓海「おぉ! こんなでかいマットレスあったんだな!」 

武内P「これは……アクションシーンの練習に使うものです」 

早苗・拓海「へー!」 

武内P「万が一にでも、怪我があってはいけませんから」 


拓海「上等だよ! アタシが怪我なんかするワケねえだろ?」ニヤリ! 

早苗「油断は禁物よ。これ、強くなるための条件の一つね」 


武内P「……」 

武内P(本当に……怪我をしたく、ありませんから)

945: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:13:01.79 ID:OgbER7HMo
拓海「アンタは着替えなくて良いのか?」 

武内P「えっ?」 

早苗「スーツは男の戦闘服……って事でしょうね」 

武内P「えっ?」 


拓海「チッ! だったらアタシも、特攻服で来るんだったぜ!」 

早苗「激しい訓練になるけど、頑張りましょ!」 


武内P「!?」 

武内P「そ……そこまで激しい訓練をするのですか!?」

946: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:20:28.18 ID:OgbER7HMo
早苗「あたしが今日教えるのは――テクニック!」 

拓海「喧嘩だけじゃあ身につかねえ技術……だな」 

早苗「勿論! これを喧嘩に使うのは禁止よ!」 

拓海「わかってる! 何度言わせんだって!」 


拓海「アタシは、最強――テッペン目指してるだけだ!」 

早苗「拓海ちゃんの炎に、技という水が合わされば……」 


拓海・早苗「すなわち、最強!」ニカッ! 


武内P「待ってください!」 

武内P「その相手をする私は、無事でいられますか!?」

947: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:27:39.68 ID:OgbER7HMo
早苗「あたしに稽古をつけて欲しい、な~んて珍しいと思ったら……」 

拓海「有香の奴……また、強くなってやがったからな」 

早苗「同年代にライバルが居るって良いわよねぇ」 

拓海「早苗……さん! が、たまに練習相手してるからだろ!」 


拓海「……まぁ良い、とっととおっぱじめようぜ!」 

早苗「ビデオで撮影して、後で確認するから存分にやんなさい!」 


武内P「……」 

武内P「待ってください! あまりに本格的すぎます!」

948: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:31:15.16 ID:OgbER7HMo
早苗「それじゃあ、まずは――」 

早苗「――右手で、掴みかかろうとして!」 


武内P「は……はぁ」 

スッ― 


早苗「拓海ちゃん! その右手を掴んで――」 


拓海「おうよ!」 

ガシッ! 


早苗「引き込むようにして、グラウンドに持ち込む!」 


拓海「おっしゃあ!」 

グイッ! 

武内P「っ!?」 


―ズダンッ!

949: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:35:11.25 ID:OgbER7HMo
武内P「っ……あ、あの! 大丈夫ですか!?」 

拓海「早苗さんよ! こっからどうすんだ!?」 


早苗「今は、相手が上になってるわよね!」 

早苗「つまり、もの凄く不利な状態なの!」 


武内P「……」 

武内P「っ!? す、すみませ――」 


早苗「だから、両足で相手の胴体を挟む!」 

早苗「しっかりホールドして、マウントを取られないように――」 

早苗「――ガードポジションを取るのよ!」 


拓海「っらぁ! こうか!」 

ガシィッ! 

武内P「っぐ!?」

950: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:41:39.87 ID:OgbER7HMo
早苗「……一見、不利に見えるその体勢」 

早苗「――でも!」 

早苗「そこからの展開次第では一気に勝ちに持ち込めるわ!」 


拓海「チッ! やっぱりデケエな!」 

拓海「挟んだ足が、安定しねえ!」 


早苗「腰の動きで、位置を調整するのよ!」 


拓海「腰の動き?……こうか?」 

……クイッ、クイッ 

拓海「こうだな! へへっ、コツが掴めてきたぜ!」 

クイッ、クイッ! 


早苗「良いわね! すっごく良い感じよ!」 


武内P「…………」 

武内P「待ってください! これは、いけません!」

951: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:46:14.04 ID:OgbER7HMo
武内P「この体勢は、その……い、一度離れ――」 

ぐっ…! 

拓海「う、おっ……!?」 


早苗「逃しちゃ駄目よ! 打撃がくるから!」 

早苗「両手で、相手の服を掴んで――」 


拓海「!」 

ガシッ! 

武内P「!?」 


早苗「自分の方に、引き寄せなさい!」 


拓海「オラァァ!」 

グイッ! 

武内P「――っ!?」 

武内P「い……いけません! いけません!」

952: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:52:10.17 ID:OgbER7HMo
早苗「その距離になれば、打撃の威力はほとんど出ないわ!」 

早苗「その状態から、さらに足で相手の胴体をシメる!」 


拓海「っしゃあ!」 

ガシィッ! 

武内P「待ってください! 待ってください!」 

グイグイッ! 


早苗「暴れられても、さっきみたいに腰を動かして対応!」 

早苗「相手の動きに、しっかり合わせるの!」 


拓海「こうか! へへっ、こうだろ! オラァ!」 

クイッ! クイッ! クイ~ッ! ククイッ! 

武内P「お願いします! もう、勘弁してください!」

953: 名無しさん 2019/04/27(土) 15:56:28.30 ID:OgbER7HMo
早苗「――見てみなさい! 相手の表情を!」 


拓海「相手の表情……?」 

武内P「っ……!///」 

拓海「顔が真っ赤になってやがんぞ!?」 


早苗「顔が近いから、よくわかるわよね!」 

早苗「それ、胴体をしめられて苦しんでるのよ!」 


武内P「ち、違います!/// これは……!///」 

拓海「あぁん!? だったらもっと……シメてやんよ!」 

ガシィッ! グイッ! グイグイッ! グイ~ッ! 

武内P「う……お、おおっ……!?///」 


早苗「あれ……? なんか、変な感じが……」 

早苗「……」 

早苗「ま、気のせいよね!」

954: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:03:34.70 ID:OgbER7HMo
武内P「……!///」 

武内P(落ち着け……!) 

武内P(これは、あくまでも格闘技の訓練……!) 

武内P(ならば、今の私にできることは――) 


武内P「――南無妙法蓮華経、南無妙法蓮華経……!」 


拓海「はっは! 念仏を唱えだしたぜ、オイ!」 

拓海「こりゃあ、相当キテるって事だよなぁ!」 

グイッ! グイッ! グインッ! 

武内P「南無妙法蓮華経! 南無妙法蓮華経!」 


早苗「――今よっ!」 

早苗「相手に隙が出来た今、上と下を入れ替えるの!」 


拓海「っしゃあ!」 

ガバッ! 

武内P「なむっ!?」 


―ズダンッ!

956: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:09:13.64 ID:OgbER7HMo
早苗「さあ! ここからが本番よ!」 


武内P「つっ……つ……!」 

拓海「おいおい、大丈夫か?」 

武内P「え、ええ……」 


早苗「マウントポジションを取った――」 

早苗「――拓海ちゃんが上を取った、今からが!」 

早苗「逆襲のチャンス! キメるわよ!」 


拓海「――お楽しみは、これからだろ?」ニンマリ! 

武内P「……」 


武内P「……!?///」

957: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:14:59.84 ID:OgbER7HMo
武内P「ど、どいてください!/// 向井さん!///」 

グンッ! グンッ! 

拓海「っ!? ブリッジで、アタシを跳ね除けようと……!?」 

ヨロッ… 


早苗「足腰の力で、バランスを取りながら耐えるの!」 

早苗「両手で、相手の上半身を抑え込むのも有効よ!」 


拓海「――こうかっ!」 

ガシィッ! 

武内P「本当に!/// この体勢はいけませんから!///」 

グンッ! グンッ! グゥンッ! 

拓海「くっ、ふうっ!? 下になってるってのに、ヤベえ!」 


早苗「うん……? やっぱり、変な感じが……」 

早苗「……」 

早苗「ま、気のせいよね!」

958: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:21:19.11 ID:OgbER7HMo
拓海「このっ……! アタシを舐めんじゃねえぞ!」 

グインッ! グッ! グイ~ッ! 

武内P「そういう問題ではなく!///」 

グンッ! グンッ! グゥンッ! 

拓海「くっ、オラッ! ヘヘッ、慣れてきたぜぇ!……オラッ!」 

ドスンッ! 

武内P「ふ、ぐっ!?」 


早苗「上手い!」 

早苗「タイミングよく相手の腰を地面に叩き落として――」 

早苗「――完全に、主導権を握ったわ!」 


拓海「……っつー事で、観念しろ?」ニヤリ! 

クイッ! クイッ! 

武内P「……!?///」

960: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:27:28.15 ID:OgbER7HMo
  ・  ・  ・ 

ガチャッ! 

有香「――押忍!」 

有香「ここで特訓をしていると聞いて――」 



拓海「オラオラァ! もうヘバったのかぁ!」 

クイッ! クイッ! 

武内P「待ってください!/// 待ってください!///」 

早苗「拓海ちゃん、すっごく良い感じよ!」 

拓海「ヘッ! アタシは、特攻隊長向井拓海だぜ!」 

クイッ! ククイッ! クインッ! 

拓海「炎も水も――」 


拓海「熱くってたまらねえ! それに、大洪水だぜ!」 



有香「……!?///」 

バタンッ!

962: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:34:03.06 ID:OgbER7HMo
  ・  ・  ・ 

武内P「……」ゲッソリ 

拓海「ふぅ~っ! いい汗かいちまったぜ!」ツヤツヤ! 

武内P「……」ゲッソリ 

拓海「……ありがとな、付き合ってもらってよ」キラキラ! 

武内P「……はい」ゲッソリ 

拓海「だが……これでアタシは、最強に近づいたな!」ニコニコ! 


拓海「それでよ……なんだ……」ソワソワ! 

拓海「……また、相手して貰っても良いか?///」チラッ! 


武内P「……待ってください」ゲッソリ 

武内P「今は……その、何も考えられません」ゲッソリ

963: 名無しさん 2019/04/27(土) 16:42:03.37 ID:OgbER7HMo
  ・  ・  ・ 

有香「……いや、きっと勘違いです!」 

有香「あれも、何かの修行に違いありません!」 

有香「……ん、あれは――」 



早苗「――それじゃ、これからビデオの確認よ!」 

拓海「――おう! 楽しみでしょうがねえぜ!」 

早苗「あら! 随分とやる気じゃない!」 

拓海「当然だろ! テクニックってやつを身に着けんだから!」 



有香「~~っ!///」 



拓海「そのためには、道具も上手く使いこなさねえと、な」 



有香「ハイレベルすぎてついていけません、押忍!!///」 




おわり