700: 名無しさん 2019/03/05(火) 20:59:35.70 ID:0qI/TSfAo
未央「そう! プロデューサーは、女心を学ぶべきだよ!」 

武内P「ですが……ゲームから、ですか?」 

未央「と、言う訳で! 色々持ってきたからね~!」 

武内P「あの……本田さん?」 


未央「……ほら、ウチって兄貴が居るじゃん?」 

未央「処分したいんだけど、捨てるのは心苦しい、ってさ」 

未央「だから、引き取り手を探してたんだよねっ☆」テヘペロ! 


武内P「……それが理由、ですか」


引用元: ・武内P「理由あって、飲み会」

701: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:01:56.22 ID:0qI/TSfAo
未央「なんか、思い出が詰まってて捨てたくないんだって」 

武内P「しかし……女心を学べ、というのは?」 

未央「あっ! それも理由だからね?」 

武内P「えっ?」 


未央「……ほら、プロデューサーって、ちょっとアレじゃん?」 

未央「だから、何でも良いから……とにかく女心をさ?」 

未央「うん……まあ……そんな感じ」 


武内P「……アレ、ですか」

702: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:05:52.24 ID:0qI/TSfAo
未央「まあ、ゲームと現実は違うけどさ」 

未央「ちょっとでも足しになるんじゃないかなー、って」 

武内P「あの……私は、そこまでアレですか?」 

未央「……プロデューサー」 


未央「このゲームの山……ううん」 

未央「――この子達、貰ってくれるかな」 

未央「そうすれば……きっと、死んだ兄貴も喜んでくれるから……!」ウルウルッ! 


武内P「いえ、あの……ご存命ですよね?」 

武内P「こんな所で、演技力を発揮されても……」

703: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:09:48.38 ID:0qI/TSfAo
  ・  ・  ・ 

武内P「……勢いに押されて、受け取ってしまった」 


どっさり…! 


武内P「……」 

武内P(本田さんにバレないよう、処分するか) 

武内P(……いや、しかし) 

武内P(彼女の言ったように……) 


武内P「私は……ゲームから学ばなければならない程、アレなのだろうか」 


武内P「……」 

武内P「……一応、プレイしてみるか」

704: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:12:51.16 ID:0qI/TSfAo
  ・  ・  ・ 
二週間後 


ガチャッ! 

未央「――おはようございまーす!」 


武内P「本田さん」 

武内P「おはよう、ございます」 


未央「ねね、ゲームやってみた?」 

武内P「はい。一通りは、プレイしてみました」 

未央「え、マジ? 結構な量が無かった?」 


武内P「アイドルの皆さんの――笑顔のためですから」 


未央「……うわぁ、なんか心苦しい」

705: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:19:03.24 ID:0qI/TSfAo
未央「でもさ、これで女心は完璧に理解出来たね!」グッ! 

武内P「いえ、それは……」 

未央「……ま、所詮はゲームだしね」 

武内P「はい」 


武内P「学んできた事が、本当に正しいのかどうか確認しながら……」 

武内P「――皆さん一人一人の個性に合わせて実践する」 

武内P「……そうする事で、女心が理解出来るだろう、と」 

武内P「……そう、考えています」 


未央「……」 

未央「はい?」

706: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:25:02.62 ID:0qI/TSfAo
未央「えっと……つまり?」 

武内P「ゲームで学んだ事を、実際に試してみよう、と」 

武内P「……そういう事ですね」 

未央「いや、ちょっと待って!? それって、まずくない!?」 


武内P「安心してください」 

武内P「――個別ルートに入らない程度の好感度調整」 

武内P「これに関しては、自信があります」 


未央「そっかぁ! それなら安心だねっ!」 

未央「……」 

未央「ものすっごいゲーム脳になってるうううううう!?」

707: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:30:45.33 ID:0qI/TSfAo
武内P「本田さん、お礼を言わせてください」 

未央「なっ、何の!?」 

武内P「貴女が、私に新しい道を示してくれた事に関してです」 

未央「待って!? 私のせいみたく言わないで!?」 


武内P「――本田さん」 

武内P「やはり、私にとって貴女は……大切な存在です」 

武内P「これからもずっと……私に――笑顔を向けてくれますか?」 


未央「ふえっ!?/// ず、ずっと!?///」 

未央「い、いや……まあ……向けるけど、さ?///」 


武内P「今の会話で――」 

武内P「――好感度が、3程上がったと思います」 


未央「……なんじゃそらこら!!」

708: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:35:16.77 ID:0qI/TSfAo
武内P「……どう、でしょうか?」 

未央「どうも何も、今みたいな事ばっかり言うつもり!?」 

武内P「時と場合と……相手にもよりますね」 

未央「……確かに、ドキッとしたけどさぁ!?」 


武内P「大丈夫です」 

武内P「――刺されない程度の好感度調整」 

武内P「こちらに関しても、自信があります」 


未央「……な~んだ、それなら良かった!」 

未央「……」 

未央「いやいやいや! 修羅場にはなるって事でしょ!?」

709: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:38:36.43 ID:0qI/TSfAo
武内P「いえ、今のは最悪のケース、ですね」 

未央「……そうなの?」 

武内P「はい、当然です」 

未央「……」 


武内P「アイドルの皆さんの好感度を稼ぎ……」 

武内P「コミュニケーションを円滑にし、仕事に打ち込んで頂く」 

武内P「――それによって、魅力と輝きを引き出す」 

武内P「……これが、目標ですね」 


未央「……」 

未央「恋愛マスターじゃなく、アイドルマスターって事……?」

710: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:42:40.08 ID:0qI/TSfAo
未央「でもまぁ、それなら……良い、のかな?」 

武内P「いえ、正直……不安もあります」 

未央「不安?」 

武内P「はい」 


武内P「なので……本田さん」 

武内P「私が学んだ事を実践している場面を見て……」 

武内P「――女性としての視点から、アドバイスを頂けませんか?」 


未央「……」 

未央「へっ?」

711: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:45:55.56 ID:0qI/TSfAo
  ・  ・  ・ 

未央「……」 

未央(隠れて見てろ、って言われたけど……) 

未央(……まあ、危なくなったら止めれば良いよね) 


コンコン、ガチャッ 

奏「――失礼します」 


武内P「速水さん」 

武内P「おはよう、ございます」 


未央「……」 

未央(……はやみん?)

712: 名無しさん 2019/03/05(火) 21:53:14.73 ID:0qI/TSfAo
奏「どうしたの? 貴方が呼び出すなんて、珍しいじゃない」 

武内P「そう、でしょうか?」 

奏「そうよ。今も、無表情で何を考えてるかわからない……」 

武内P「……」 


奏「……ふふっ、だから知りたくなるのかしらね」 

奏「無知は罪なり、って言葉があるでしょう?」 

奏「私、罪を犯せる程度胸があるタイプじゃないの」クスリ 


武内P「……」 


未央「……」 

未央(だ、誰も見てない時のはやみんって……あんな感じなんだ)

713: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:00:10.66 ID:0qI/TSfAo
奏「だから、唇を求める事はあっても、自分からは踏み出さない」 

武内P「……」 

奏「ズルい女だと思う?」 

武内P「……」 


奏「――女はね、ズルい生き物なの」 

奏「でも、それを知ってるだけじゃ――知は空虚なり、ね」 

奏「チャーミングな貴方は、どうなのかな?」 

奏「私の唇の感触を知る――」 

奏「――英知を持つ英雄になる覚悟は、ある?」クスッ! 


武内P「……ソクラテス、ですか」 


未央「……」 

未央(はやみん、凄いよ……!) 

未央(プロデューサーが、全然話を切り出せてない……!)

714: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:04:05.22 ID:0qI/TSfAo
奏「どうなの? 魔法使いさん?」 

武内P「……覚悟、ですか」 

奏「……ふふっ! 真面目な顔も、チャーミングね!」 

武内P「……」 


武内P「私の覚悟をお見せする訳には、いきません」 

武内P「……私はプロデューサーで、貴女はアイドルですから」 


奏「……そう言うと思ったわ」クスッ! 


武内P「なので――目を閉じて頂けますか?」 


奏「……」 

奏「えっ?」 


未央「……!?」 

未央(えっ!? 何!? 何するつもりなの!?)

715: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:10:03.19 ID:0qI/TSfAo
奏「ちょっ、ちょっと? ねえ、冗談でしょう?」 

武内P「……」 

奏「……本気? 嘘でしょう?」 

武内P「……」 


武内P「私は、アイドルの方に嘘は言いません」 

武内P「……私は、プロデューサーですから」 

武内P「なので――」 


奏「っ……!?」 


武内P「――目を閉じて頂けますか?」 


未央「……!?……!?」 

未央(やばくない!? いやいやいや、ええっ!?)

716: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:15:03.83 ID:0qI/TSfAo
奏「……ふぅん、本気みたいね」 

武内P「……」 

奏「……ねえ、何か言ったら?」 

武内P「……」 


武内P「……私は、会話でのコミュニケーションが得意ではありません」 

武内P「それに……」 

武内P「――唇は喋るためじゃなく、と」 

武内P「私の知る貴女は、歌っている筈です」 


奏「……そ、そうね」 


未央「……!」 

未央(うーわ、マジ!? マジで!?) 

未央(えっ、えっ、キスするの!? しちゃうの!?)

717: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:19:31.18 ID:0qI/TSfAo
奏「……良いわ、貴方の挑発に乗ってあげる」 

武内P「挑発、ですか?」 

奏「ええ、そうよ」 

武内P「……」 


奏「……こうやって、目をつぶっても」ソワソワ! 

奏「……私の知る貴方は、何もしないもの」モジモジ! 

奏「……でしょう?」ドッキドキドキ! 


武内P「はい、なので――」 

武内P「――目は閉じたままで、お願いします」 


奏「えっ、ええ……良いわよ?///」プルプル…! 


未央「……!///」 

未央(ひゃあああ!/// うひゃあああ!///)

718: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:23:33.17 ID:0qI/TSfAo
武内P「……速水さん、そのままで」 

奏「……!///」プルプル…! 


未央「……!///」 

未央(するじゃん!/// こんなの、しちゃうじゃん!///) 


武内P「……」 

スッ… 

奏「……!///」プルプル…! 


未央「……?」 

未央(……ん?) 

未央(人差し指と中指を……どうする気なんだろ?)

720: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:29:52.74 ID:0qI/TSfAo
  ・  ・  ・ 

武内P「……どう、でしたか?」 

未央「どう、って言われても……あれ、何?」 

武内P「あれ、とは?」 

未央「……指で、唇に触ったやつ」 


武内P「ああ、あれですか」 

武内P「あれも、私がゲームから学んだ技術です」 

武内P「……何度も、試行錯誤を繰り返しました」 


武内P「ラブプラスは、完全にキスと認識します」ニコリ! 


未央「はやみんもそう認識してたからね!?」 

未央「っていうか、ここぞとばかりに微笑まないでよ!」

721: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:34:59.97 ID:0qI/TSfAo
未央「ラブプラスって、そういうゲームじゃないと思うよ!?」 

武内P「いえ、ですが……」 

未央「何!?」 


武内P「ゲームの画面に、何度も口を付けるのは……はい」 

武内P「衛生的に、あまり良くないのでは、と」 

武内P「……そう考えた結果、あのような形に」 


未央「そうだね! 言ってる事は正しいね!」 

未央「でも、どうするの!?」 

未央「はやみん、完全にキスされたと思ってたじゃん!」 


武内P「ええ……キラキラと、輝いていました」ニコリ! 


未央「プロデューサーはちょっと笑顔引っ込めて!」

722: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:41:58.42 ID:0qI/TSfAo
未央「私、はやみんにどんな顔を向ければいいかわかんないよ!」 

武内P「笑顔です」 

未央「出来ないよ! 無理だよ!」 

武内P「えっ?」 

未央「だって――」 


  ・  ・  ・ 

奏「――貴方の事が、一つ知れたわ」キラキラッ! 

奏「意外と強引な所もあるんだな、って」キラキラッ! 

奏「……ふふっ、私の唇の感触も知られちゃったわね」キラキラッ! 


  ・  ・  ・ 


未央「――あんな……もおおおお!?」

724: 名無しさん 2019/03/05(火) 22:49:12.13 ID:0qI/TSfAo
武内P「ですが……速水さんの魅力」 

武内P「それは、今までよりもより一層――」 

未央「じゃなくってぇ! バレたらマズいよ!?」 

武内P「それは大丈夫だと思われます」 


武内P「速水さんは、口が堅……唇は、柔らかいですが」 

武内P「決して、ああいった事を口外する方ではありません」 

武内P「……いえ、むしろ」 

武内P「秘密が、彼女をより輝かせるための力になるかと」 


未央「…………」 

未央「……」 


未央「へー! 唇、柔らかかったんだねっ!」

725: 名無しさん 2019/03/05(火) 23:05:49.04 ID:0qI/TSfAo
未央「いやー! そうなんだー! あっはっは!」 

武内P「ですが……確かに、万が一に備える必要はありますね」 

未央「……備えるって?」 

武内P「千川さんが出勤されたら、報告をします」 

未央「……はい? ほ、報告って……何て!?」 


武内P「セーブなので、ありのまま全てを……ですね」 


未央「ただの爆弾発言になるだけだから!」 


武内P「爆弾は点火する前に処理すれば、大丈夫です」ニコリ! 


未央「……あのね、プロデューサー」 

未央「実際は、ギャルゲーみたいにチョロくないからね!?」 


武内P「……『TOKIMEKIメモリアル』、ですか?」 


未央「もう良いよ!」 




おわり