873: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:14:30.22 ID:ltQKQvsfo
武内P「……なので、早目に帰った方が」 

莉嘉「えーっ? もうちょっとだけ~!」 

みりあ「お願い、プロデューサー!」 

武内P「……」 

美嘉「コラコラ~! あんまりワガママ言うんじゃないの!」 


莉嘉「明日と明後日は、Pくんが仕事について来てくれるんだもん!」 

みりあ「だから、晴れにするため頑張ってるの~!」 

莉嘉・みりあ「――てるてる坊主作り!」 


武内P「……」 

美嘉「はぁ……しょーがないなぁ」




引用元: ・武内P「ラッキースケベです」

874: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:19:40.99 ID:ltQKQvsfo
美嘉「アタシも手伝うから、ちゃっちゃと終わらせちゃお★」 

莉嘉「良いの!? お姉ちゃん、アリガトー!」 

みりあ「美嘉ちゃんが作るなら……ギャルギャル坊主?」 

莉嘉「お姉ちゃんなら、やっぱりぃ……カリスマ坊主☆」 

美嘉「アハハ……坊主なのは変わらないんだ」 


prrrr!prrrr! 


武内P「……すみません、電話が」 


美嘉「オッケー。それじゃ、静かに作ってよっか」ヒソヒソ 

莉嘉・みりあ「はーいっ」ヒソヒソ!

875: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:24:23.11 ID:ltQKQvsfo
莉嘉「見て見て、このてるてる坊主チョーカワイイでしょ!」ヒソヒソ! 

美嘉「まつ毛長っ! アハッ★ ギャルじゃん!」ヒソヒソ! 

莉嘉「どーお? イケてるっしょ☆」ヒソヒソ! 

みりあ「みりあも! みりあも~!」ヒソヒソ! 

美嘉「みりあちゃんのは~……あっ、パンダ?」ヒソヒソ! 

みりあ「ピンポンピンポ~ン♪」ヒソヒソ! 


武内P「――えっ?」 

武内P「私の明日の予定……ですか?」 


莉嘉・みりあ「?」 

美嘉「……あー、もしかして」ボソッ!

876: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:29:26.56 ID:ltQKQvsfo
武内P「担当アイドルに付き添う予定でしたが……はい」 

武内P「はい……はい……」 

武内P「……そう、ですか」 


莉嘉「もしかして、って……何?」ヒソヒソ! 

みりあ「美嘉ちゃん、何か知ってるの?」ヒソヒソ! 

美嘉「ホラ、ちょっと前に新しい子が入ってきたでしょ?」ヒソヒソ! 


武内P「――私が担当、ですか」 


莉嘉・みりあ「……」 

美嘉「……あー、やっぱりか」ボソッ!

877: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:36:58.14 ID:ltQKQvsfo
武内P「……明日から、ですか?」 

武内P「はあ、挨拶に来る……と」 


美嘉「それで、本格的にデビューするために」ヒソヒソ! 

美嘉「担当をどうしようかー、って部長さんが言ってたんだよね」ヒソヒソ! 

莉嘉・みりあ「そうなんだー」 

…カキカキ! 

美嘉「ん? てるてる坊主の顔が、二人共同じ……」 


莉嘉・みりあ「似てる?」 


美嘉「えっ? 誰に?」 


莉嘉・みりあ「部長に」 


美嘉「っ!?」パプッ!

878: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:41:06.62 ID:ltQKQvsfo
武内P「……すみません」 

武内P「大事な話なので、あちらで話してきます」 


莉嘉・みりあ「はーいっ♪」ヒソッ! 


武内P「では、また後ほど……」 

ガチャッ、バタンッ 


莉嘉・みりあ「……」 


美嘉「……!?」 


莉嘉・みりあ「……さ、続き続き~♪」ニコッ! 


美嘉「……まっ」 

美嘉「待って待って! ちょっとストップ! タンマ!」

879: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:46:17.94 ID:ltQKQvsfo
美嘉「なんで部長さんの顔にしたの!?」 

莉嘉「えーっ? 話が出たから、何となく!」 

みりあ「うんうん! 美嘉ちゃん、どうしたの?」 

美嘉「いや、何かタイミングが……!」 


莉嘉「あーあ、Pくんと一緒だと思ってたのにな~!」 

…カキカキ! 

みりあ「でも、急な話みたいだからしょうがないよ!」 

…カキカキ! 

莉嘉・みりあ「……出来た~!」ニコッ! 


美嘉「ソレ、また部長さんの顔だよね!?」 

美嘉「明らかに意図を感じるんだケド!?」

880: 名無しさん 2019/07/26(金) 22:51:18.54 ID:ltQKQvsfo
莉嘉「部長さんだったら、天気も何とかしてくれそうじゃん☆」 

美嘉「そこまでの権限は無いから!」 

みりあ「でも、みりあの明日の心は雨マークだよ?」 

美嘉「そんなコト言われたら、お姉ちゃんじゃなくても辛いよ!」 


美嘉「~~とにかく!」 

美嘉「もう、部長さんの顔を書くのは禁止! 良い!?」 


莉嘉・みりあ「……は~い」 


美嘉「はぁ……」 

美嘉「この4つのてるてる坊主、どうするの……」

881: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:03:14.40 ID:ltQKQvsfo
莉嘉「ぶぅ~! Pくんをノーサツする準備してたのに~!」 

美嘉「アンタ、何考えてんの……」 

みりあ「邪魔されないように、てるてる坊主も作ってたのに~!」 

美嘉「台風にだよね? てるてる坊主、他に意味無いよね?」 


莉嘉・みりあ「……えへへ♪」ニコッ! 


美嘉「良い、笑顔じゃん★」ニコッ! 

美嘉「……うん」 

美嘉「二人共、ちょっとそこ座りなー」 


莉嘉・みりあ「座ってるよ?」 


美嘉「知ってるケド!」 

美嘉「言わなきゃいけないカンジだったの!」

882: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:07:44.85 ID:ltQKQvsfo
ガチャッ! 


武内P「――あの、城ヶ崎さん」 


莉嘉「! 何、Pくん?」ニコッ! 


武内P「あ、いえ……」 


美嘉「アタシ?」 


武内P「はい。城ヶ崎さんが、問題無いようでしたら……」 

武内P明日、新人の方に城ヶ崎さんの仕事を――」 

武内P「――見学させて頂いても、宜しいでしょうか?」 


美嘉「へっ?」 


莉嘉・みりあ「……」

883: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:12:07.86 ID:ltQKQvsfo
美嘉「そりゃ、別に構わないケド……」 

武内P「ありがとうございます」 

美嘉「でも、なんでアタシなワケ?」 

武内P「えっ?」 


武内P「それは……城ヶ崎さん、貴女が」 

武内P「キラキラと輝く、とても素晴らしいアイドルで……」 

武内P「……参考とするに相応しい、と」 

武内P「……そう、思ったからです」 


美嘉「……」 

美嘉「そっ……そう?/// アンタ、そう思ってるんだ……///」 

美嘉「まあ、アタシ……カリスマJKアイドルだし、トーゼンかな★」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」 


莉嘉・みりあ「……」

884: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:16:27.28 ID:ltQKQvsfo
武内P「では、詳細はまた後ほど……」 

美嘉「うん、オッケー★」ビシッ! 


武内P「それでは、また席を外します」 

ガチャッ、バタンッ 


美嘉「……」 

美嘉「アハハ★ アイツったら、急に何を言い出す――」 


…カキカキ! 

莉嘉・みりあ「……出来た~★」 


美嘉「うっ、おおおおっ!?」ビクッ! 

美嘉「ねえ! てるてる坊主の目が、全部★になってるんだケド!?」

885: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:24:04.03 ID:ltQKQvsfo
莉嘉「姉さんのカリスマなら、台風なんてぶっとんじゃうって☆」ニコッ! 

美嘉「姉さん!? 心の距離が開く程の風が吹いたの!?」 

みりあ「見て見て~! み~んな、顔を描き直したんだよ♪」ニコッ! 

美嘉「元部長のてるてる坊主とか、愉快なサングラスみたいじゃん!」 


美嘉「莉嘉もみりあちゃんも、そんなに残念!?」 


莉嘉「残念だケドぉ~、ワガママ言ってPくんを困らせたくないもん」 

みりあ「だから、みりあ達は出来る事を頑張るんだ~!」 

莉嘉・みりあ「ねー♪」ニコッ! 


美嘉「あっ、ん、んんっ……! んんんっ! 呪いじゃん!!」 

美嘉「言いたくなかったケド、呪ってんじゃん!」

886: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:33:06.92 ID:ltQKQvsfo
莉嘉「も~っ! そんなんじゃないって~!」ケラケラッ! 

美嘉「ホントだね!? マジ、嘘じゃないよね!?」 

みりあ「美嘉ちゃん、信じる者は救われるんだよ?」ニコニコッ! 

美嘉「救いを求める状況になった時点で、信じられないから!」 


莉嘉「……だって! お姉ちゃん、明日はPくんと一緒なんでしょ!?」 

莉嘉「台風が来るんだったらノーサツし放題じゃん!」 

莉嘉「お姉ちゃんばっかり、ズルイ!」 


美嘉「っ!?」 

美嘉「どうノーサツし放題か、詳しく言ってみな!」 

美嘉「……言ってみな!」 


みりあ「みりあ……すっごく楽しみにしてたのに……」…ウルッ! 


美嘉「あああ、みりあちゃん泣かないで……!」 

美嘉「莉嘉、帰ったら詳しく……!」

888: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:42:04.79 ID:ltQKQvsfo
みりあ「朝からお仕事に一緒に行って……!」ウルウルッ! 

美嘉「うん……うん」 

みりあ「お昼ゴハンの時も、あーん、とかしたりして……!」ウルウルッ! 

美嘉「うん……うん?」 


みりあ「午後に、みりあ達がやろうとしてた事とかも!」ウルウルッ! 

みりあ「美嘉ちゃん、全部やっちゃうんでしょ!」ウルウルッ! 


美嘉「まっ、待って待ってみりあちゃん!」 

美嘉「確かに、アタシはカリスマだケド!」 

美嘉「そこまで期待される様なコトは、さすがn」 


莉嘉「大人の階段上っちゃうんでしょ!? 夏だもん!」 

莉嘉「……お姉ちゃんなんか知らない!」 


美嘉「知らない知らない!」 

美嘉「その階段の上り方、お姉ちゃんも知らないって!」

889: 名無しさん 2019/07/26(金) 23:51:56.82 ID:ltQKQvsfo
ガチャッ! 

武内P「あの……何か、騒がしいようですが」 


莉嘉・みりあ「……」 

莉嘉「Pくぅ~ん……!」ウルウルッ! 

みりあ「プロデューサ~……!」ウルウルッ! 


武内P「!?」 

武内P「一体、何が――」 


美嘉「えっ、ええ~っ……!?」ブツブツ…! 

美嘉「台風が来たらノーサツし放題で……でも、てるてる坊主を……」ブツブツ…! 

美嘉「つまり、晴れた方が良いんだから……ほっ、ほあぁ……!?」ブツブツ…! 


武内P「――……何が?」

890: 名無しさん 2019/07/27(土) 00:00:07.21 ID:3agrlnsvo
莉嘉「……明日は、新人の子が挨拶に来るんでしょ?」ウルウルッ! 

武内P「えっ? ええ……」 

みりあ「……みりあ達と一緒にお仕事に行くって約束したのに」ウルウルッ! 

武内P「えっ?」 


武内P「当然、そのつもりですが……」 


莉嘉・みりあ「……えっ?」 


武内P「新人の方は、夕方に挨拶に来られるそうなので……」 

武内P「……お二人の仕事の間は、問題ないかと」 


莉嘉・みりあ「……」 

莉嘉・みりあ「えっ?」

891: 名無しさん 2019/07/27(土) 00:09:20.68 ID:3agrlnsvo
武内P「スケジュール的には、午前中から夕方にかけて」 

武内P「そこまでは、お二人と行動し……」 

莉嘉・みりあ「うん」 

武内P「一度、社に戻って……新人の方とお会いし」 

莉嘉・みりあ「はい」 

武内P「城ヶ崎さんの、写真集の撮影の見学に行く、と」 

莉嘉・みりあ「そっかー」 


武内P「晴れた場合は、買い物に……との事でしたが」 

武内P「……予報では、台風ですし」 


莉嘉・みりあ「うんうん」

892: 名無しさん 2019/07/27(土) 00:16:08.10 ID:3agrlnsvo
莉嘉「はーい! アタシも、お姉ちゃんの仕事の見学したーい!」 

みりあ「みりあも! みりあも! サンコーにしたーい!」 

武内P「えっ?」 

莉嘉・みりあ「良いでしょ~?」 

武内P「……」 


武内P「……との事ですが、どうでしょうか?」 


美嘉「…………」ブツブツ… 

美嘉「……えっ? なっ、何が?」 


武内P「帰りは、私がお送りしますので……」 


美嘉「なっ……何!?///」 

美嘉「わかんないわかんない!/// どういうコト!?///」ワタワタ!

893: 名無しさん 2019/07/27(土) 00:26:32.96 ID:3agrlnsvo
莉嘉「やったじゃん、姉ちゃん☆」 

美嘉「まだだケド!?///」 

みりあ「ねえねえ、晩ゴハンも一緒に食べたりする?」 

武内P「はい、宜しければ……ですが」 

美嘉「よっ、よろしいです!/// うふぃー、何コレぇ!?///」 


莉嘉「明日、チョー楽しみだねっ☆」ニコッ! 

みりあ「うん! ステキな夏のはじまりになると良いな~!」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」 


美嘉「……たっ、楽しみ!///」 

美嘉「夏はこれからだし……さっ、サイコー!///」 

美嘉「あ、アハ、アハハ……えー、マジでぇ……?///」

894: 名無しさん 2019/07/27(土) 00:36:16.64 ID:3agrlnsvo
  ・  ・  ・ 

武内P「あの……」 

美嘉「……」 

武内P「お伝えしていた通り、撮影の見学に……」 

美嘉「……」 

武内P「城ヶ崎さん?」 

美嘉「……」 

武内P「皆さん、撮影前に挨拶をしたい……と」 

美嘉「……」 


美嘉「いっぱい居たケド?」 


武内P「はい、先程早目の夕食をとったのですが……」 

武内P「……その時も、とても大変でした」 



美嘉「…………すぅ……っ――」 



武内P「? 何故、息を吸い込んで――」 




おわり