109: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:27:05.49 ID:CXwCxEXFo
未央「うん、どのへんなの?」 

武内P「あの……何故、そんな事を?」 

卯月「えっ!? ええと……えへへ♪」 

武内P「……」 


武内P「申し訳ありません」 

武内P「お教えする事は、出来ません」 


未央・卯月「……」 

凛「まあ、そう言うと思ってたけど」

110: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:29:19.07 ID:CXwCxEXFo
未央「プロデューサー、不公平だと思わない?」 

武内P「えっ?」 

卯月「プロデューサーさんは、私達の家がどこか知ってるじゃないですか」 

武内P「そう……ですね」 


武内P「ですが、申し訳ありません」 

武内P「私の自宅の場所は、お教え出来ません」 


未央・卯月「……」 

凛「ねえ、諦めなってば」

111: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:31:33.76 ID:CXwCxEXFo
未央「良いじゃん、ちょっと位!」 

武内P「……」 

卯月「せめて、最寄り駅だけでも駄目ですか!?」 

武内P「……」 


武内P「……すみません」 


未央・卯月「……」 

凛「もう、あんまり困らせちゃ悪いでしょ」

112: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:34:35.72 ID:CXwCxEXFo
  ・  ・  ・ 
一週間後 

未央「いやー! プロデューサーの家って、あの辺なんだね!」 

武内P「あの、本田さん……声が」 

卯月「そうですよ、未央ちゃん! しーっ、です!」 

武内P「本田さん、島村さん……どうか、内密にお願いします」 

未央・卯月「はいっ!」 


凛「何なの――っ!?」 


武内P・未央・卯月「っ!?」

113: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:37:57.43 ID:CXwCxEXFo
凛「ねえ、どういう事!?」 

武内P「えっ!? いえ……何でもありません」 

凛「はあっ!? ふざけないでよ!」 

武内P「っ!?」 


凛「未央と卯月は、わかったんでしょ!?」 

凛「なのに、どうして私だけ!? 納得行かない!」 


未央「まあ、そう言うと思ってたけど」 

卯月「り、凛ちゃん! た、偶々知っただけですから!」 

武内P「……」

115: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:42:34.91 ID:CXwCxEXFo
凛「納得の行く説明を聞かせて!」 

武内P「その、お二人と車でお送りした時に……」 

未央「そ、そう! やけに道に詳しいな―、と思ってさ!」 

卯月「そ、そうなんです! それで、もしかしたら、って!」 


凛「そんな事聞いてない!」 

凛「どうして! 私だけ! 知らないの!?」 


武内P「そ、その時は、ですね!」 

武内P「北条さん、神谷さんと寄り道をして帰ると――」 


凛「ふうううぅぅぅん!」ジタバタ! 


武内P・未央・卯月「……」

116: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:46:05.19 ID:CXwCxEXFo
凛「何!? 私が悪いっていうの!?」 

武内P「いっ、いえ! そんな事は、決して!」 

凛「じゃあ、何が!? 加蓮!? 奈緒!? シェイク!?」 

未央「しぶりん落ち着いて! シェイクは飲み物だよ!」 

卯月「あっ、もしかして新作ですか? 凛ちゃん、美味しかった?」 

凛「うん。まあ、悪くなかったよ」 


凛「――じゃなくて!」 

凛「プロデューサーの家、何処なの!?」 


武内P・未央・卯月「……」

117: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:51:57.46 ID:CXwCxEXFo
未央「……ねえ、プロデューサー」 

武内P「……」 

卯月「あの……凛ちゃんにも教えちゃ、駄目ですか?」 

武内P「……それは」 

凛「……」ジッ 

武内P「……」 


武内P「……わかり、ました」 

武内P「お二人と同じく、正確な場所はお教えできませんが」 

武内P「……それで、よろしければ」 


未央・卯月・凛「!」パアッ! 

未央・卯月・凛「はいっ!」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」

118: 名無しさん 2018/08/19(日) 21:57:11.63 ID:CXwCxEXFo
  ・  ・  ・ 
三日後 

未央「プロデューサー! 話が違うじゃんか!」 

卯月「ひどいです! 私達を騙したんんですか!?」 

凛「ねえ! アンタ、私達を騙して楽しいの!?」 


武内P「えっ!?」 


未央「おかしいと思ったんだよ、妙に素直だし!」 

卯月「プロデューサーさんは、プロデューサーさんでも――」 

凛「――まゆのプロデューサーの自宅の近くでしょ、あの辺!」 


武内P「……」

119: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:02:56.56 ID:CXwCxEXFo
未央「同期で仲良いもんね! 家に遊びに行ったりするよね!」 

卯月「道理で、道に詳しいはずです! でも、話が違います!」 

凛「聞いてたのは、アンタの家の場所でしょ!? ふざけないでよ!」 


武内P「あの……」 

武内P「何故、それがわかったのでしょうか?」 


未央「そんなの、決まってるじゃん!」 

卯月「偶々、まゆちゃんに会ったからです!」 

凛「何言ってんだコイツら、みたいな目で見られたんだからね!?」 


武内P「……」 

武内P「佐久間さんには……何処で、お会いしたのですか?」 


未央・卯月・凛「……」 

未央・卯月・凛「そ……その辺?」

120: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:07:41.62 ID:CXwCxEXFo
武内P「……」 


未央・卯月・凛「……」 

未央・卯月・凛「た、タイム!」 

未央「やばいよ、どうする!? どうする!?」ヒソヒソ! 

卯月「お家の場所を探そうとしたって、バレてますよね!?」ヒソヒソ! 

凛「偶然だって言い張るのは……駄目、無理! 微妙に遠いし!」ヒソヒソ! 


武内P「……」 

武内P「3……2……1……」 


未央・卯月・凛「!?」 

未央「とっ、とにかくごまかそう!」ヒソヒソ! 

卯月・凛「……!」コクコク!

121: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:12:41.38 ID:CXwCxEXFo
武内P「それでは、質問をしてよろしいでしょうか?」 


未央「いっ、良いよ!?」 

卯月「はっ、はいっ!」 

凛「なっ、何!?」 


武内P「周辺まで行って家を探そうと、最初に言い出したのは誰ですか?」 

武内P「正直に答えて頂けた方には、10ポイント加算されます」 


卯月・凛「!」バッ! 

未央「はい! 私です!」スッ! 


武内P「……ありがとうございます」 

武内P「では、全員に10ポイントずつ加算します」 


未央・卯月・凛「……」 

未央・卯月・凛「何のポイント!?」

122: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:21:41.95 ID:CXwCxEXFo
武内P「それでは、次の質問に」 


未央「まずいよ! ポイントに釣られて、正直に答えちゃったよ!」 

卯月「何のポイントなんですか!? あの、プロデューサーさん!」 

凛「落ち着いて! 兎に角、もうポイントに釣られちゃ駄目!」 


武内P「何故、私の自宅の位置を探るのですか?」 

武内P「10秒以内に、三人で協力して答えてください」 

武内P「成功したら、得点が二倍になります」 


未央「えっ!? えっと、プロデューサーの家がわかったら! はい!」 

卯月「えっ!? お休みが被ったら、遊びに行ったり! はい!」 

凛「えっ!? 色々と、その、えっと……ふうぅぅ……ん……」 


武内P「……残念、失敗です」 

武内P「得点は、そのままになります」 


未央・卯月・凛「ああ~っ!」

123: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:25:02.30 ID:CXwCxEXFo
凛「ごっ、ごめん! 急だったから、混乱しちゃって!」 

未央「どんまい、しぶりん! 次取り返そう、次!」 

卯月「大丈夫ですよ、凛ちゃん! 元々、得点はゼロでしたし!」 

未央「そうだよ! 私達がゲットしてたの、ポイントだしね!」 

卯月「はい♪ だから、ある意味ラッキーです! ぶいっ!」 

凛「未央、卯月……うん、ありがと。次は、ちゃんと――」 


未央・卯月・凛「……」 


武内P「……」 


未央・卯月・凛「……」

124: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:32:39.03 ID:CXwCxEXFo
未央「よっ、良くない!? 自宅の位置くらいさ!」 

武内P「駄目です」 

卯月「どっ、どうしてですか!?」 

武内P「来る気が満々だと、そう、言われましたので」 

凛「何なの!? 納得出来ない!」 

武内P「納得、してください」 


未央・卯月・凛「……!」 


武内P「……」

125: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:39:19.92 ID:CXwCxEXFo
武内P「……わかりました」 

武内P「自宅の住所を教えようと、そう、思います」 

未央・卯月・凛「えっ!?」 

武内P「ですが……皆さんは、アイドルです」 

未央・卯月・凛「……」 

武内P「決して来ないと……約束して、いただけますか?」 

未央・卯月・凛「……!」コクコクコクコク! 

武内P「そして、誰にも言わないと……約束して、いただけますか?」 

未央・卯月・凛「……!」コクコクコクコク! 


武内P「本当に、教えるだけですよ?」 


未央・卯月・凛「はいっ!」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」

126: 名無しさん 2018/08/19(日) 22:56:10.46 ID:CXwCxEXFo
  ・  ・  ・ 
一週間後 

未央「プロデューサー! ねえ、プロデューサー!」 

卯月「自宅は自宅でも、プロデューサーさんの自宅じゃなかったです!」 

凛「ねえ! 教えてくれた住所――今西部長の自宅だったんだけど!?」 


武内P「はい」 


美波「もうっ! せっかく、勝負下着を着けて行ったんですよ!?」 

アーニャ「プロデューサーは、ひどい、です! ションボリ、です!」 

蘭子「我が友よ! 嘘偽りがあっては、魂の絆は途絶えてしまう!」 

かな子「お菓子もいっぱい作って行ったんですよ! 美味しかったです!」 

智絵里「プロデューサー……わたし、見捨てられちゃったんですか?」 

杏「杏もさ、やっとの思いでたどり着いたら部長の家で、さすがに驚いたよ」 

みりあ「ねえねえ! どうして!? ねえ、プロデューサー!」 

莉嘉「Pくんの家だー! って、楽しみにしてたのに、ひどいじゃん!」 

きらり「えっとねぇ~、きらりん、こう言うの良くないと思うにぃ!」 

李衣菜「プロデューサー! ちゃんと言わないなんて、ロックじゃないですよ!」 

みく「Pチャン! みく、カンッカンに怒ってるにゃ! わかる!?」 


武内P「これはひどい」

127: 名無しさん 2018/08/19(日) 23:03:30.99 ID:CXwCxEXFo
未央「美嘉ねぇも、滅茶苦茶怒ってたからね!?」 

武内P「……」 


武内P「皆さん」 


CPアイドル達「……!」ムスッ! 


武内P「なんと言いますか……この際、色々と置いておきましょう」 

武内P「ですが、この際ハッキリと申し上げます」 

武内P「私の自宅の位置は、お教えする事は出来ません」 


CPアイドル達「何で!?」 


武内P「来るから、です」 


CPアイドル達「……!」ムスッ!

128: 名無しさん 2018/08/19(日) 23:11:57.34 ID:CXwCxEXFo
ちひろ「プロデューサーさん、もう良いじゃないですか」 

武内P「? 千川さん?」 

ちひろ「自宅の場所位、教えてあげたらどうですか?」 

武内P「えっ!?」 

ちひろ「大勢だったら、変なことにもならないでしょう?」 

武内P「いえ……ですが」 

ちひろ「遊びに来たら、迎え入れて上げれば良いじゃないですか」 

ちひろ「そのくらいのコミュニケーション、とっても良いと思うんです」 

ちひろ「そう、思いませんか?」 

武内P「……」 

CPアイドル達「うんうん!」コクコク!

129: 名無しさん 2018/08/19(日) 23:20:17.38 ID:CXwCxEXFo
武内P「そう……でしょうか?」 

ちひろ「はい! 私は、そう思いますよ!」 

ちひろ「ふふっ♪ ドーンと、パーティーでもしたらどうですか?」 

武内P「……パーティー、ですか」 

CPアイドル達「……」ジッ! 

武内P「……わかりました」 

CPアイドル達「!」パアッ! 


武内P「次の会場が、千川さんのお宅でしたら、お教えします」 


ちひろ「……」 

ちひろ「えっ!?」

132: 名無しさん 2018/08/19(日) 23:27:40.56 ID:CXwCxEXFo
ちひろ「わ、私の家……ですか!?」 

武内P「はい」 

ちひろ「こっ、この人数を!?」 

CPアイドル達「……」ジッ! 

武内P「ええ」 

ちひろ「……」 


ちひろ「…………」 


武内P「私の自宅の住所が、千川さんの口から漏れた場合」 

武内P「部署の垣根を超えて、人数を集めようと、そう、思います」 


ちひろ「……!?」 


武内P「千川さん」 

武内P「千川さんの自宅の住所を――先に、教えてあげて、頂けますか?」 


ちひろ「……」

133: 名無しさん 2018/08/19(日) 23:39:24.03 ID:CXwCxEXFo
ちひろ「――ねえ、皆」 

CPアイドル達「……」ジッ 

ちひろ「お仕事とプライベートは分けるべきです」 

CPアイドル達「……」ジイッ 

ちひろ「だから、お家にお邪魔するなんて、駄目よ?」 

CPアイドル達「……」ジイイッ 

ちひろ「……プロデューサーさぁん!」 


武内P「……」 

武内P「仕方、ありませんね」

134: 名無しさん 2018/08/19(日) 23:59:21.67 ID:CXwCxEXFo
武内P「皆さん、先程、千川さんが仰った通りです」 

武内P「私達は、貴女達を自宅には招く訳にはいきません」 

CPアイドル達「……」ムスッ! 

武内P「城も、文春砲には耐えられないのです」 

CPアイドル達「……」ムスッ! 

武内P「ですが、いつか……必ず」 

CPアイドル達「!」 


武内P「皆さんを自宅に招待すると――約束します」 


CPアイドル達「はいっ!」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」

135: 名無しさん 2018/08/20(月) 00:05:28.57 ID:AC0nkxaCo
  ・  ・  ・ 

未央「いやー、楽しみだねぇ!」 

卯月「はいっ♪ プロデューサーさんのお家に行くの♪」 

凛「ふーん。まあ、私は……そこまでじゃないかな」 

未央「またまた! そんな事言っちゃって、しぶりんったら!」 

凛「ちょっと、もう……まあ、楽しみ、かな」 

卯月「ふふっ♪ 凛ちゃん、可愛いです♪」 

凛「やめてよ、卯月まで」 


未央・卯月・凛「……」 

未央・卯月・凛「ふふっ!」ニコッ! 


武内P「……」 

ちひろ「……」

137: 名無しさん 2018/08/20(月) 00:32:43.56 ID:AC0nkxaCo
  ・  ・  ・ 

ちひろ「……プロデューサーさん」 

武内P「はい」 

ちひろ「どう……するんですか?」 

武内P「現在、企画中です」 

ちひろ「いつか……決まってるんですか?」 

武内P「今の所、未定です」 

ちひろ「自宅に招く気……ありませんね?」 

武内P「笑顔です」 

ちひろ「はいっ?」 

武内P「……皆さん、とても良い笑顔をしています」 


武内P「あの笑顔をいつまでも見続けていたい、と」 

武内P「……そう、思います」 

武内P「千川さん。ご協力、お願いできますか?」 


ちひろ「……そういう事なら、仕方ありませんね!」 

ちひろ「あの子達を笑顔にするのが、私達のお仕事ですもんね!」 



おわり