1: 名無しさん 2019/10/17(木) 21:55:29.612 ID:Y58xT1z60
のび太「どうしたのドラえもん?そんな驚いた声出して。」

ドラえもん「のび太君。僕の耳が腐ったかもしれないからもう一度言って。」

のび太「耳なんか無い癖に。」

ドラえもん「何だと!」

引用元: ・のび太「ドラえもん。僕結婚しない人生を歩むことにしたよ。」ドラえもん「ふぁっ!?」

3: 名無しさん 2019/10/17(木) 21:57:11.934 ID:Y58xT1z60
のび太「まあいいや。それで?もう一度同じことを言えばいいの?」

ドラえもん「うん。」

のび太「結婚しない人生を歩むって言ったの。」

ドラえもん「のび太君。頭でも打った?」

8: 名無しさん 2019/10/17(木) 21:58:49.140 ID:Y58xT1z60
のび太「打ってないよ。」

ドラえもん「じゃあ悪い物でも食べたの?」

のび太「食べてないよ。」

ドラえもん「じゃあ本当に、のび太自身の意思なの?」

のび太「そうだよ。」

14: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:01:48.359 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「急にどうしたの?あれだけしずかちゃんと結婚したいって言ってたのに。」
 
のび太「ドラえもん。僕は気付いてしまったんだ。」

ドラえもん「何を?」

のび太「結婚にメリットなんて無いんだよ。」

ドラえもん「そんな訳無いだろ!」

のび太「それが無いんだよ。メリットなんて。」

16: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:04:24.873 ID:Y58xT1z60
のび太「先ず結婚したら好きだった人とずっと一緒に居られる。それ自体は素晴らしいよ。」

ドラえもん「しずかちゃんと結婚すれば、ずっと一緒に居られるんだよ?」

のび太「でもさ、しずかちゃんとの愛がずっと続く訳じゃ無いでしょ?ずっと一緒に居れば、必ず愛情は冷める。」

のび太「それにさ、子供が出来たら自由な時間なんか無いじゃない。僕は自由に生きたいんだよ。」

20: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:08:10.354 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「ふざけるな!何が自由に生きたいだ!」 

ドラえもん「大体!仮に君が結婚しなかったら、未来はどうなる!」

ドラえもん「セワシ君は産まれてこないんだぞ!」

ドラえもん「大体!結婚しないのは人間。いや、生物としての役割を放棄してるんだぞ!」

ドラえもん「それを分かっているのか!」

23: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:11:49.638 ID:Y58xT1z60
のび太「うるさいな。大体、結婚しなきゃ駄目なんて法律は無いでしょ?」

ドラえもん「ぐぬぬ…!」

のび太「それに、どうせ僕なんかより、出木杉と結婚した方がしずかちゃんだって幸せさ。」

ドラえもん「のび太くん…本当にどうしちゃったの?」

のび太「これが僕なんだよ。」

24: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:15:20.263 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「はあ…もういいよ。どうせ何か辛い事があったから、結婚しないなんて言ってるだけなんでしょ?」
 
のび太「そう思いたいなら好きにすれば?」

ドラえもん「のび太君。僕は信じてるからね。必ず考えを変えてくれるって。」

のび太「信じるだけ無駄だと思うけど。」

27: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:20:06.355 ID:Y58xT1z60
数日後。

先生「今日の宿題は作文です。みんな、将来の事を書いてくるように。」

生徒達「は~い。」

のび太「将来か。まっ。書くことなんて決まってるけど。」

ジャイアン「のび太。お前作文に何書くんだよ?」

スネ夫「どうせしずかちゃんと結婚したいとかその辺だろ?」

のび太「えっ?結婚しない人生の事を書くけど?」

ジャイアン&スネ夫&しずか「えっ…?」

のび太「じゃあねみんな。」

30: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:23:57.882 ID:Y58xT1z60
しずか「のび太さん、結婚しないなんて、本気なのかしら?」

スネ夫「そんな訳無いでしょ。モテないから強がってるだけさ。」

ジャイアン「本当にそうなのか?」

しずか「どう言うこと武さん?」

ジャイアン「アイツの目がガチだったんだよ…」

33: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:27:55.656 ID:Y58xT1z60
のび太「さてと、さっさと書いてしまうか。」

のび太「…」

ドラえもん「のび太君帰っていたんだ。お帰り。」

のび太「ただいま。今宿題やってるから邪魔しないで。」

ドラえもん「あののび太君が宿題!?何やってるの!?」

のび太「作文だよ。将来の事を書いてこいだって。」

ドラえもん「将来の事?まさか、結婚しないなんて書く気じゃ無いだろうね?」

のび太「良く分かったね。正解だよ。」

34: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:30:51.623 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「もう、勝手にしなよ。」 

のび太「あれ?前みたいに説教しないの?」

ドラえもん「僕は君が考えを変えてくれると信じてる。それだけだよ。」
 
のび太「ふ~ん。まあ、とやかく言われない方がこっちとしては助かるよ。」

のび太「さて、続き続きと。」

ドラえもん「…」

35: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:34:17.807 ID:Y58xT1z60
次の日。
先生「次は、のびだな。書いてきたんだろ?」

のび太「当然です。」  

先生「では読んでくれ。」

のび太「僕は将来絶対結婚しないで、1人で生きていくと決めました。何故なら…」

クラスメイト&先生「…」

のび太「以上です。」

クラスメイト&先生「…」

のび太「終わりましたよ。」

先生「あ、ああ…中々自分の将来を考えてるじゃないか…」

のび太「当然です。自分の将来くらい自分で決めないで誰が決めるんです?」

先生「それも、そうだな…」

36: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:38:13.324 ID:Y58xT1z60
放課後。
のび太「…」

しずか「待ってのび太さん。」  

のび太「何?」

しずか「今日の作文で読み上げたことは、本当にのび太さん自身の考えなの?」

のび太「何?誰かにやらされたと思ってるの?」

しずか「そうじゃないわ!ただ、のび太さんらしく、無くて…」

37: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:40:39.977 ID:Y58xT1z60
のび太「僕らしい?僕らしいって何?いつもテストで0点取って、運動もダメダメな僕の事?それならいつも通りじゃないか。今日もテストでは0点。運動もダメだった。ほら、いつもの僕だ。」

しずか「違う!そうじゃない!そうじゃなくて…」

のび太「悪いけど、これ以上話すことはないよ。また明日ね。」

しずか「のび太さん…」

38: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:44:37.954 ID:Y58xT1z60
のび太「ただいまドラえもん。」  

ドラえもん「お帰り。作文を読んだみんなの反応はどうだった?」

のび太「見事にドン引きしてたよ。あそこまでドン引きすること無いのにね。」

ドラえもん「君はまだ小学生だからね。いずれ自分がどれだけ愚かな発言をしたのか分かるよ。」

のび太「はいはい。ドラえもん見たいな考えの人が居るから独身は形見が狭いんだよ。全く。」

41: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:47:12.669 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「のび太君。確かに独身は最高だよ。」

のび太「何?急に手のひら返し?」

ドラえもん「確かに独身は自由だ。犯罪以外なら何をやっても許される。」

ドラえもん「独身なら自分1人だけ食べていければいい。つまり自分1人用のお金さえ稼げばいいんだ。」

42: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:50:01.069 ID:Y58xT1z60
のび太「最高じゃないか。」  

ドラえもん「でもね。若くて健康で自分の足で好きな所に行ける内は良くても、歳を取ると、身体も自由に動かなくなる。目だって見えなくなる。そうなったとき、1人で何とか出来る?」

のび太「お手伝いさんを雇えばいいじゃないか。」

ドラえもん「そのお手伝いさんを雇うのにだってお金が居るんだ。もしのび太君が病気で倒れて収入源が無くなったらどうなると思う?」

44: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:51:40.261 ID:Y58xT1z60
のび太「死ぬ、だろうね。」
 
ドラえもん「そうだろ?だから結婚はした方がいいんだよ。」

のび太「でも人間最後には死ぬよね?」
 
ドラえもん「何が言いたいの?」  

のび太「結局死ぬなら結婚しなくてもいいじゃん。」

46: 名無しさん 2019/10/17(木) 22:58:14.829 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「君でも分かるように、優しく教えてあげたのにね。」

のび太「僕の考えは変わらないよ。」

ドラえもん「僕はのび太君に孤独死で終わって欲しくないから言ってるんだよ。」

のび太「死に方なんてどうでもいいと思うけどね。」

47: 名無しさん 2019/10/17(木) 23:01:37.190 ID:Y58xT1z60
ドラえもん「のび太君。本当は僕だってのび太君の生き方を尊重してあげたいよ。本当は、結婚なんかしなくていい。健康に生きられたらそれでいいって言ってあげたいよ!」  

のび太「…」

ドラえもん「でも!未来の事があるんだ!これは君個人の問題じゃないんだ!」

のび太「…」

ドラえもん「お願いだよ…僕の考えも分かってよ…」

48: 名無しさん 2019/10/17(木) 23:02:43.959 ID:Y58xT1z60
のび太「なら、長いゲームをしようよ。」

ドラえもん「ゲーム?」
 
のび太「そう。君が僕を結婚させたいって考えにさせたら君の勝ち。」

ドラえもん「…」

49: 名無しさん 2019/10/17(木) 23:03:52.340 ID:Y58xT1z60
のび太「何を使ってもいいよ。僕は考えを一切変えるつもりはないけどね。」

ドラえもん「分かった。その話、乗った。」

のび太「そうでなちゃ面白くない(ニヤッ)」

50: 名無しさん 2019/10/17(木) 23:05:07.831 ID:Y58xT1z60
こうして僕とのび太君のゲームが始まった。
あれから1年立ったけど、いまだにのび太君は独身主義を貫いている。
だけど僕は最後の最後まで諦めないよ。
君を結婚の道に誘い込むまでは!

51: 名無しさん 2019/10/17(木) 23:06:43.145 ID:Y58xT1z60
はい。
終わりです。
こんなつまらない茶番に付き合っていただき誠にありがとうございます。
僕としては結婚なんて、したきゃすればいいし、したくないならしなくていいと考えています。
本当に終わりです。
ありがとうございました。