915: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:32:41.44 ID:YI0ZjtXgo
卯月「へっ?」 

凛「は?」 

武内P「えっ?」 

卯月「えっと、今……プロデューサーさん……?」 

凛「ねえ……スカウトは得意って言った……?」 

武内P「? はい、言いましたが……?」 

卯月・凛「はい?」 

武内P「えっ?」 


武内P・卯月・凛「?」



引用元: ・武内P「今日はぁ、ハピハピするにぃ☆」
916: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:35:12.57 ID:YI0ZjtXgo
卯月「え、えっと……そっ、そうなんですね!」 

凛「待って、卯月。困ったからって流さないで」 

武内P「えっ? あの……何か、お困りなのでしょうか?」 

卯月「ふえっ!?」 

凛「あのさ……もう一度聞くんだけど」 

凛「……スカウトは?」 


武内P「得意な方です」 


卯月・凛「……」 

卯月・凛「嘘つき!」 


武内P「えっ!?」

917: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:38:11.61 ID:YI0ZjtXgo
武内P「ま、待ってください! 何故、嘘だと!?」 

卯月「どうして、そんな嘘をつくんですか!?」 

凛「ねえ、馬鹿にしてるの!? 何が目的!?」 

武内P「えっ!?」 


卯月「プロデューサーさんが、スカウトが得意なんて――」 

凛「――そんなの、あるはずないでしょ!?」 


武内P「えっ!?」 


卯月・凛「えっ!? じゃなくて!」

918: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:42:22.45 ID:YI0ZjtXgo
武内P「あっ、あの! 嘘をついたつもりは、全く!」 

卯月「そ、それでも……そう思ってる、って事ですよね!?」 

凛「……そうだね。うん、アンタ……スカウト得意な方だよね」 

武内P「渋谷さん!? その様な優しい目は、初めて見ましたよ!?」 


卯月「えへへ……えへ、へ……うっ!……ぐすっ……!」ポロッ 

凛「も、もう……泣かないでよ、卯月……ひっく……!」ポロッ 


武内P「待ってください!」 

武内P「お二人とも、何故、泣いてらっしゃるのでしょうか!?」

920: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:46:42.87 ID:YI0ZjtXgo
卯月「だ、だって……プロデューサーさんが……へううっ!」ポロポロッ 

凛「だから、泣かないでって……うっ……うっ、ふうっ……!」ポロポロッ 

武内P「あの……まさかとは、思いますが」 

卯月・凛「……ぐすっ! ふ、うっく……!」ポロポロッ 


武内P「私が、スカウトが得意だと思い込んでいると、そう、考えて!?」 

武内P「そう考えた結果、泣いてらっしゃるのでしょうか!?」 


卯月・凛「……」…ポロッ 

卯月・凛「うわあああん!」ビーッ! 


武内P「……!?」

921: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:49:15.26 ID:YI0ZjtXgo
  ・  ・  ・ 

武内P「……落ち着かれましたか?」 

卯月・凛「……」コクリ 

武内P「あの……先程の話なのですが」 

卯月・凛「っ!?」ビクッ! 

武内P「……すみません、身構えないで頂けますか?」 

卯月・凛「……」 

武内P「……私が、スカウトが得意な方と言った件ですが」 

卯月・凛「っ!?」ビクッ! 

武内P「……」

922: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:53:20.44 ID:YI0ZjtXgo
武内P「その……誤解です」 

卯月・凛「……誤解?」 

卯月「えっと……スカウトって聞き間違えた……とかですか?」 

武内P「あ、いえ……それは、合っています」 

凛「なら……得意じゃなくて、不得意って言ってた……とかだよね?」 

武内P「その……得意で、合っています」 


卯月・凛「……」 

卯月・凛「っ……!」ジワァ…! 


武内P「待ってください! 島村さん、渋谷さん!」 

武内P「お願いしますから、泣かないでください!」

923: 名無しさん 2018/07/15(日) 21:58:48.81 ID:YI0ZjtXgo
武内P「し、島村さん! このハンカチで、涙を拭いてください!」 

卯月「は……はい」 

武内P「し、渋谷さん! その……このティッシュで」 

凛「ゔん゙……ズビッ!」 

武内P「……」 

…スッ 

武内P「……ちーん」 

凛「ふーん゙!」 

ズビーッ! 


武内P「……」 


凛・卯月「……」

925: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:04:23.79 ID:YI0ZjtXgo
武内P「あの……そもそも、ですね」 

卯月・凛「……」 

武内P「渋谷さんは、スカウトで……此処に」 

凛「……いや、それはそうだけど」 

卯月「……確かに、そうですね」 


武内P「……」…ドヤッ 


卯月・凛「!?」 

卯月「プロデューサーさん!? 今……今!」 

凛「ドヤ顔しなかった!? ねえ、プロデューサー!?」 


武内P「すみません……自分では、よく」 


卯月・凛「……」

926: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:09:11.86 ID:YI0ZjtXgo
凛「わ、私がアイドルになったのは、卯月がきっかけだから!」 

卯月「わ、私ですか!?」 

凛「そうだよ! 卯月の笑顔を見て、素敵だなって思って!」 

卯月「ふええっ!? それって、あの公園での話ですか!?」 

凛「そう! プロデューサーが、卯月を連れてきた時の!」 

卯月「プロデューサーさんに、連れられて……」 


武内P「……」…ドヤッ 


卯月・凛「!?」 

卯月「プロデューサーさん!? あれ、狙ってたんですか!?」 

凛「どうなの!? ねえ、ちょっと! ドヤってないで聞かせて!」 


武内P「笑顔です」 


卯月・凛「……!?」


928: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:16:46.94 ID:YI0ZjtXgo
武内P「島村さんの、輝くような笑顔を見ていただければ……」 

卯月「え、笑顔だけは……自信がありました……!」 

武内P「興味無いとは言いつつも、実は押しに弱そうな渋谷さんなら……」 

凛「はあっ!? 私、そういう風に思われてたの!?」 

武内P「……」 

武内P「……今、渋谷さんが、アイドルとして輝いているのは」 


武内P「――当然の結果です」…ドヤッ! 


卯月・凛「……!?」

929: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:23:51.80 ID:YI0ZjtXgo
卯月「そ、それは……凛ちゃんの場合だけです!」 

凛「そう! それ! 私の場合の話だけでしょ!?」 

卯月「はい! 凛ちゃんが、チョロ……優しいからですよ!」 

凛「卯月、待って。今……何て? チョロ、って言わなかった?」 

武内P「はい。それは、わかっていましたから」 

凛「わかっていたって、どっちが? チョロ、の方? ねえ!」 


卯月「凛ちゃんが、特別なだけです!」 


武内P「はい。それも、スカウトのコツです」 


凛「聞いてるんだけど! ねえ、ちょっと!?」

930: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:30:04.03 ID:YI0ZjtXgo
卯月「他に、スカウトした子は居るんですか!?」 

武内P「はい。渋谷さん以外にも、メンバーの何人かは」 

凛「聞いてるんだけど! 答えてよ!」 

卯月「たっ、例えば!?」 

武内P「渋谷さん、どうぞ、知恵の輪です」 

凛「知恵の輪!? はっ!? これをとけって事!?」 

武内P「そうですね……双葉さんも、スカウトです」 

卯月「杏ちゃんが!?」 

凛「これをといたら、絶対答えてもらうから!」 

ガチャガチャッ!

931: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:36:05.93 ID:YI0ZjtXgo
武内P「『不労所得』と『印税生活』について説き、スカウトしました」 

卯月「そ、それなら確かに……じゃあ、他には!?」 

凛「これなら、すぐにとけ……」 

ガチャガチャッ! 

凛「……とけた! ほら、答えて! 何がわかっていたって!?」 

武内P「渋谷さん、どうぞ、ルービックキューブです」 

凛「嘘でしょ!? 納得できない!」 

武内P「他には……アナスタシアさんも、ですね」 

凛「……何なの……!? 本当、何なの……!?」 

ガチャガチャッ!

932: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:45:06.84 ID:YI0ZjtXgo
卯月「あ、アーニャちゃんもですか!?」 

武内P「はい。日本語も、ロシア語もあまり得意ではなさそうだったので……」 

凛「え、っと……ここが、こうなって……」 

ガチャガチャッ! 

卯月「じゃ、じゃあ……どうやって!?」 

武内P「英語も交え、三ヶ国語でスカウトしました」 

凛「……あっ、これじゃ駄目だから……うん、こうかな」 

ガチャガチャッ!

933: 名無しさん 2018/07/15(日) 22:53:44.65 ID:YI0ZjtXgo
武内P「お父様を説得するのには、苦労しましたが」 

卯月「な、なら! 他には!?」 

凛「こう、で……こう……で!」 

ガチャッ! 

凛「! 出来た……出来た! 凄くない!?」 

武内P「そうですね……諸星さんも、スカウトです」 

卯月「きらりちゃんも!?」 

凛「ちょっと! 見てってば! 揃ったから! ほら、ねえ!」 

武内P「っ!……良い、タイムです」 

凛「ふ……ふーん、そうなんだ」テレテレ

934: 名無しさん 2018/07/15(日) 23:03:13.54 ID:YI0ZjtXgo
卯月「ほ……本当に、スカウトが得意なんですね」 

武内P「はい。信じて、いただけましたか?」 

凛「あのさ……次は?」 

武内P「申し訳ありません……今は、花火しか」 

凛「花火?……まあ、悪くないかな」 

武内P「基本的に、スカウトは失敗しませんね」 

凛「ねえ、未央に……奈緒と加蓮も呼んで良い?」

935: 名無しさん 2018/07/15(日) 23:10:45.28 ID:YI0ZjtXgo
  ・  ・  ・ 

ちひろ「それで……皆で花火してるんですね」 

武内P「最終的に、かなりの大人数になったようです」 

ちひろ「ふふっ! 皆、仲良いですもんね♪」 

武内Pはい。私も、そう、思います」 


ガチャッ! 

凛「プロデューサー!」 


武内P「っ!? 渋谷さん!? 花火が、足りませんでしたか!?」 

凛「えっ!?」 

武内P「申し訳ありません……!」 

凛「あっ、いや、ちょっと……別に、謝らなくて良いから!」

936: 名無しさん 2018/07/15(日) 23:27:04.48 ID:YI0ZjtXgo
武内P「いえ、ですが……!」 

凛「そ、それより……皆、プロデューサーは来ないのか、って」 

武内P「えっ?」 

凛「ほら……たまには、悪くないんじゃない?」 

武内P「いえ……ですが」 

凛「逃げないでよ?……来ないと、承知しないから」 

…バタンッ 


武内P「これは……行くしか、無いようですね」 

武内P「……宜しければ、千川さんもどうですか?」 


ちひろ「……ふふっ!」 


ちひろ「本当に、スカウトがお得意ですね!」 



おわり