619: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:33:18.72 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「ほら、最近話題になったじゃないですか」 

武内P「ええ、あまり良いイメージでは無いですが……」 

ちひろ「でも……ふふっ! これなら良いんじゃありません?」 

武内P「……はい、そうですね」 


ちひろ「手書きの紙片に……」 

ちひろ「――いつもありがとうございます」 

ちひろ「――お仕事頑張って下さい」 

ちひろ「……なんて、誰がやったんでしょうね?」 


武内P「……」


引用元: ・武内P「援助交際、ですか」

620: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:36:33.23 ID:6bZy7+MLo
武内P「上にスタドリが置かれていたので、千川さんでは?」 

ちひろ「違いますよ、プロデューサーさん」 

武内P「では、一体誰が……」 

ちひろ「うふふっ! 私からが良かったですか?」 


武内P「しかし……これは、嬉しいですね」 

武内P「感謝の言葉を頂き、それが形に残るというのは」 

武内P「これは大事に保管しておこう、と」 

武内P「……そう、思います」 


ちひろ「あの……スルーしないでくれません?」

621: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:40:03.38 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

奏「シンデレラプロジェクトのプロデューサーさん、機嫌が良かったわね」 

周子「そうだねー。なんか、動きにハリが合った気がするわー」 

凛「そう? いつもと変わらないように見えたけど」 

加蓮「凛は、いつも見てるからじゃない?」 

凛「いっ、いつもは見てないから!」 

奈緒「おいおい、照れるなよ凛~!」 

凛「もう……何なの!?」 


文香「……」

622: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:43:00.79 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

文香「……」 

ごそごそっ… 

文香「……」 

カキカキ… 


『いつもありがとうございます』 

『お仕事頑張って下さい』 


文香「…………」 

文香「……………………」 

…ごそごそっ

623: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:48:09.97 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

ちひろ「……最近では、ほぼ毎日あるんですか?」 

武内P「はい……全く同じ文面で」 

ちひろ「差出人は、わからないんですか?」 

武内P「ええ、書かれていません」 


ちひろ「スタドリ代も馬鹿にならないのに……」 

ちひろ「……本当、誰なんでしょうか?」 


武内P「……わかりません」 

武内P「ですが、ずっとこのままという訳にもいきませんね」

624: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:52:23.22 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

…カチャリ 

文香「……」ソーッ… 

文香「……」 

文香「……?」 


『いつも、ありがとうございます』 

『お陰様で、仕事により一層身が入ります』 


文香「……!」パアッ! 


『ですが、さすがに負担になっているでしょう』 

『これ以上のスタドリの差し入れは、お断りさせて頂きます』 


文香「……」…ションボリ

625: 名無しさん 2019/05/26(日) 20:57:03.60 ID:6bZy7+MLo
文香「……」 


『宜しければ、お名前を教えて頂けませんか?』 

『会って、直接今までのお礼をしたいと考えています』 


文香「!?」 

文香「……」 

文香「…………」 

…コトッ 

文香「……」 

カキカキ… 

文香「……」コクリ 


…バタンッ

626: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:04:18.75 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

ちひろ「……まだ、続いてるんですか?」 

武内P「……はい」 

ちひろ「もうスタドリの差し入れは大丈夫って断ったんですよね?」 

武内P「それが、ですね……」 


武内P「スタドリではなく……お菓子になりました」 

武内P「――感謝の気持ちの現れなので続けさせて欲しい」 

武内P「――見返りを求めての事ではありませんから」 

武内P「……と、そう書かれた紙片も添えられて」 


ちひろ「……」

627: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:09:40.05 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

アーニャ「プロデューサー、最近悩んでいる、みたいです……」 

ありす「確かに……時々、ため息をついてますよね」 

唯「あっ、ゆいも見た! 窓の外を眺めながら、ハァ、って!」 

フレデリカ「わお! まるで、恋する乙女だね!」 

ありす・唯「恋!?///」 

アーニャ「ニェ――ット!/// アーニャ、困ります!///」 


文香「……」

628: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:12:57.54 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

文香「……」 

ごそごそっ… 

文香「……」 

カキカキ… 


文香「……」 

カキカキ…カキカキ…カキカキ…カキカキ…カキカキ…… 


文香「…………」 

文香「……………………」 

…ごそごそっ

629: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:19:26.50 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

談話スペース 


武内P「はぁ……」 

武内P(一体、差出人は誰なのだろう……) 

武内P(……あまり、考えすぎるのはよそう) 

武内P(仕事に集中しなくては……) 


――チラッ 


武内P「……?」 

武内P「今、誰かが通りがかったような……」

631: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:25:04.16 ID:6bZy7+MLo
武内P「……気のせいか」 

武内P「……ん?」 

武内P「アレは……先程まで、無かっ――」 

武内P「――っ!?」 


『悩みを抱えているのでしょうか?』 

『良ければ、話してみては頂けませんか』 

『少しでもお力になれれば、幸いです』 


武内P「これは……私が、いつも飲んでいるコーヒー……!」 

武内P「……一体、誰が……!?」

632: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:34:06.58 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

ちひろ「……そんな事が!?」 

武内P「はい……しかも、それだけではなく」 

ちひろ「まだあるんですか!?」 

武内P「……ええ」 


武内P「……社内のカフェの、私が好んで使うテーブル」 

武内P「その椅子の上に……」 


『午後のお仕事も、頑張って下さい』 

『辛い時は、いつでも仰って下さい』 

『少しでもお力になれれば、幸いです』 


武内P「……こちらも」 

ちひろ「っ……!?」

633: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:41:34.69 ID:6bZy7+MLo
武内P「さすがにこれはまずいと思い……」 

武内P「……専門家の方に、相談をしました」 

ちひろ「えっ!? 専門家?」 

武内P「はい」 


武内P「――ただ、純粋な善意からくる行動」 

武内P「――運命の赤い糸を信じての行動ではない、と」 

武内P「……そう、言われました」 


ちひろ「……専門家って、まy」 


武内P「しかし、だからと言ってこれ以上は放置できません」 

武内P「……明日、直接本人と話をしてみます」 


ちひろ「……はい、もうそれしかありませんね」

635: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:48:57.59 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

…カチャリ 

文香「……」ソーッ… 


―バタンッ! 


文香「っ!?」ビクッ! 


武内P「……おはようございます、鷺沢さん」 


文香「……!?」 

文香「……」 

…コトッ 

文香「……!」ペコリ! 

スタスタスタスタ… 


武内P「待ってください」 

武内P「部屋から出ていこうとしないでください」

636: 名無しさん 2019/05/26(日) 21:56:34.12 ID:6bZy7+MLo
武内P「……まだ、オータムフェスの事を気になさっているのですか?」 

文香「……」…コクリ 

武内P「あれは、私は当然の事をしたまでです」 

文香「……!」フルフル! 

武内P「それに……もう、十分過ぎる程のお返しを頂きました」 

文香「……!」フルフル! 

武内P「鷺沢さん、ですが――」 


文香「あ……あの時のお礼は……いくらしても、足りないものです」 

文香「一度で返せるものではないので……何度も、繰り返すべきだと」 

文香「感謝の気持ちを――チップの様に、積み上げて……」 


武内P「……」

637: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:04:46.37 ID:6bZy7+MLo
武内P「……成る程、そういう事でしたか」 

文香「……」…コクリ 

武内P「……ですが、鷺沢さん」 

文香「……?」 

武内P「今回、貴女のとった方法では、足りないものがあります」 

文香「!?」 


武内P「――笑顔です」 

武内P「この紙片に込められた気持ちは、とても嬉しいものです」 

武内P「ですが、それだけでは……」 

武内P「……貴女の笑顔が、見られませんから」 


文香「……!」

638: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:11:58.00 ID:6bZy7+MLo
武内P「なので、もう差し入れは……はい」 

文香「……」…ションボリ 

武内P「……では、そうですね」 

文香「……?」 


武内P「これからは……笑顔で挨拶をして頂けますか?」 

武内P「私は、書き記された言葉や、物よりも……」 

武内P「鷺沢さんの――笑顔の挨拶」 

武内P「……そちらの方が、嬉しく思います」 


文香「……!」 

文香「……はい……おはようございます」ニコッ! 


武内P「……良い、笑顔です」

639: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:17:06.23 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

ちひろ「一件落着、ですね♪」 

武内P「はい」 

ちひろ「……筆跡から、まさかとは思ってましたけど」 

武内P「社内のカフェでの目撃情報が、決定的でしたね」 

ちひろ「そういえば……」 


ちひろ「直接本人と話しをしてみる、って」 

ちひろ「まさか……無断で早朝出勤してませんよね?」 


武内P「…………」 


ちひろ「……プロデューサーさん?」

640: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:19:48.70 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「ちょっと、プロデュー」 


…コンコンッ 


武内P「どうぞ」 

ちひろ「……後で、詳しく聞かせて貰いますからね?」 


ガチャッ 

文香「……失礼します」ペコリ 


武内P「鷺沢さん」 

ちひろ「……文香ちゃん?」

641: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:24:15.00 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「えっ、と……どうしたの?」 


文香「すぅ……ふぅ……」 

文香「っ!」 

文香「――おはようございます」ニコッ! 


武内P「おはようございます」 

武内P「……良い、笑顔ですね」 


文香「今日も……お仕事頑張って下さい」ニコッ! 


武内P「はい、ありがとうございます」 

武内P「鷺沢さんも、頑張って下さい」 


文香「……はいっ」ニコッ! 

文香「では……失礼します」ペコリ! 


…バタンッ 


ちひろ「……」

642: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:27:34.06 ID:6bZy7+MLo
ちひろ「あの……今のは?」 

武内P「? 挨拶、ですね」 

ちひろ「それは、わかります……けど」 

武内P「……とても、良い笑顔でした」 

ちひろ「それも、わかります……けど」 

武内P「何か、問題でも?」 


ちひろ「あの……担当外の文香ちゃんが、ですね?」 

ちひろ「わざわざプロデューサーさんに挨拶をしに来る、って……」 

ちひろ「……おかしくありませんか?」 


武内P「……」 

武内P「!?」

644: 名無しさん 2019/05/26(日) 22:49:34.70 ID:6bZy7+MLo
  ・  ・  ・ 

文香「――本当に……ありがとうございます」ペコリ 

文香「キモチップ――気持ちを形にしたもの……」 

文香「それを積み上げて……運命を手繰り寄せる事が出来ました」 


まゆ「――うふ♪」 

まゆ「チップは、相手がどう受け取るか、ですからねぇ」 

まゆ「今回の場合は――賭けに勝った」 

まゆ「文香さんが、勝ち取ったんですよ」ニコッ! 


文香「本当に、何とお礼を言ったら良いか……」 

まゆ「うふ、まゆとプロデューサーさんの仲を応援してくれれば……はい♪」ニコッ! 



まゆ「感謝の気持ちは、行動で……うふふ……!」 




おわり