1: 名無しさん 2014/04/20(日) 20:55:22.28 ID:KX+NsOx30
・ポケットモンスター×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです
・アイドルたちがポケモン世界を冒険します
・本SSの舞台はオリジナルの地方、アイマス地方です
・各世代から色々なポケモンが登場します
・ゲームとも、アニメとも異なるオリジナル設定が存在する可能性があります
・ときどき安価あり


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397994922

引用元: ・凛「めざせポケモンマスター」

3: 名無しさん 2014/04/20(日) 20:58:17.85 ID:KX+NsOx30
凛(1年前のあの日の事は、よく覚えてる)

凛(部屋の小さなテレビの中で繰り広げられる、ポケモンリーグチャンピオンと挑戦者の頂上決戦)

凛(食い入るようにテレビを見ていたっけ)

凛(挑戦者がチャンピオンを打ち破り、頂点に立ったあの姿……私にはとても輝いて見えた)

凛(それを見てからかな……私もポケモンを持って、旅をしたいと思うようになった)

凛(そして今日……)

4: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:03:26.88 ID:KX+NsOx30
アイマス地方南端の町、アマミタウン

未央「おっ、来たね~しぶりん!」

卯月「凛ちゃん、おはよう!」

凛「卯月、未央、おはよう」

凛「ところで未央、毎回思うんだけどそのしぶりんってあだ名の『しぶ』はどこから来てるの?」

未央「え? いやぁ、私もよくわからないんだけど、しぶりんは『しぶりん』ってカンジがするんだよね」

凛「何それ」クスッ

※ファミリーネームは存在しないという設定

5: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:08:47.35 ID:KX+NsOx30
未央「それよりも! いやぁ~とうとう来たね、この日が!」

卯月「私緊張して、あんまり眠れなかったよ……」

凛「卯月らしいね」フフッ

凛(この二人は未央と卯月。私の幼馴染で、大事な親友)

凛(今日私たち3人は、町にある研究所でポケモンを貰い、ポケモントレーナーとしてデビューする)

未央「それじゃあ3人そろったわけだし、早速行こうよ、モバPポケモン研究所へ!」

6: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:13:07.38 ID:KX+NsOx30
モバPポケモン研究所

モバP(以下P)「よく来たな3人とも!」

卯月「こんにちは、博士」

未央「こんにちは~っ」

凛「こんにちは」

凛(この人はモバP。若手のポケモン研究家で、私たちにとっては近所のお兄さん的な存在かな)

P「さて、今日からお前たちはポケモントレーナーになるわけだが、知っての通り、基本的には新人には研究所からポケモンが与えられる」

P「そこに3つのモンスターボールがあるだろ? 3人で相談して、好きなポケモンを1匹ずつ選んでくれ。それがお前たちの最初のポケモンだ」

7: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:17:39.64 ID:KX+NsOx30
凛「どうする、二人とも?」

未央「うーん、ここはしぶりんから選んじゃってよ、私は最後でいいからさ」

卯月「今日を一番楽しみにしてたのは凛ちゃんだからね!」

凛「べっ、別に楽しみにしてたわけじゃ……」

未央「おやおやぁ~? 『私もポケモン欲しい』なんて最初に言い出したのは誰だったかな~?」

凛「うっ……覚えてたんだ」

未央「私達も見てたからね~あの日の試合! よく覚えてるよ」

卯月「とってもいい試合だったよね!」

8: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:21:45.43 ID:KX+NsOx30
未央「ほらほら、そんなわけだから、早く選んじゃってよ!」

凛「そ、それじゃあ……」

凛「君に決めた!」

凛が選んだポケモン
>>10
1~6世代、水、炎、草いずれかの御三家

10: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:24:01.19 ID:gNzmoy/x0
ケロマツ

11: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:29:02.92 ID:KX+NsOx30
P「おっ、ケロマツか! 元気ないいポケモンだぞ」

凛「アンタが私のパートナー……これからよろしくね」

ケロマツ「ケロケロ!」

卯月「じゃあ、次は私が選んでいいのかな?」

未央「うん、お先にどうぞ、しまむー!」

凛(『しまむー』ってのも大概変なあだ名だよね)

卯月「よーし……君に決めた!」

卯月が選んだポケモン
>>13
1~6世代、炎、草どちらかの御三家

13: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:31:56.45 ID:cNLth7mF0
アチャモ

15: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:36:49.75 ID:KX+NsOx30
P「アチャモか。その子はちょっとおっとりしてるけど、やるときはやるポケモンだぞ!」

卯月「アチャモ……よろしくね!」

アチャモ「チャモチャモ」

卯月「カワイイ!」

未央「さて、それじゃあ私のパートナーは君か!」

未央のポケモン
>>17
1~6世代、草の御三家

17: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:37:47.17 ID:evXGsxnYo
キモリ

19: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:42:40.72 ID:KX+NsOx30
P「キモリだな。その子はしっかり者のポケモンだ。」

未央「これからヨロシク!」

キモリ「キャモ!」

P「ポケモンの次はこれだ。ポケモン図鑑!」

凛たちはポケモン図鑑を手に入れた!

P「その機械は出会ったポケモン、捕まえたポケモンのデータを自動で記録してくれる優れものだ。旅の助けにしつつ、完成を目指してくれ」

20: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:47:21.73 ID:KX+NsOx30
P「ここから、お前たちの旅が始まる。やっぱり3人ともポケモンリーグを目指すのか?」

凛「もちろん」

未央「ポケモントレーナーなら当然でしょ!」

卯月「私はコンテストなんかにも興味があります!」

P「もちろんポケモンリーグは旅の目的の一つだろうが、それだけじゃない」

P「いろんなものを見て、聞いて。ポケモンたちと助け合いながら得たものは、きっとかけがえのないものになるだろう!」

P「……って、なんかガラにもないこと言っちゃったな」

P「とにかく、俺はお前たちのこと応援してるから、思う存分楽しんで来い!」

「「「はい!」」」

21: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:53:29.34 ID:KX+NsOx30
凛「……いよいよだね」

未央「やっぱり、みんなバラバラに旅するんだね」

卯月「寂しいけど……2人に頼ってばかりじゃだめだもんね」

未央「うーん、やっぱりしまむーは年上だけどお姉さんって感じがしないね!」

卯月「ひどいよ未央ちゃん!」ガーン

凛「あはは……」

未央「さ、一歩踏み出せば1番道路……準備はいい?」

卯月「うん!」

凛「もちろん」

22: 名無しさん 2014/04/20(日) 21:56:15.63 ID:KX+NsOx30
未央「じゃ、しぶりん、ここはしぶりんが音頭を取ってよ」

凛「わ、私?」

未央「やっぱり私たちのリーダーと言えばしぶりんって感じだし?」

卯月「びしーっと決めちゃって、凛ちゃん!」

凛「……わかった、それじゃあ行くよ」

凛(ここから始まるんだ……私たちと、ポケモンたちの物語が)

凛「…………めざせ!」

「「「ポケモンマスター!」」」

23: 名無しさん 2014/04/20(日) 22:04:12.31 ID:KX+NsOx30
凛 手持ちポケモン

・ケロマツ ♂ Lv.5
 はたく/なきごえ/あわ
 やんちゃなせいかく まけずぎらい


とりあえずここまで。読んでいただいた方、ありがとうございます
1時間半ほど後に、少しだけ投稿する予定です。

26: 名無しさん 2014/04/20(日) 23:49:42.18 ID:KX+NsOx30
1番道路

凛「次の町までは一本道だから、そこまでは一緒だね」

卯月「そうだね。何だか昔みんなで行ったピクニックを思い出すなぁ」

未央「ちょーと待ったァ!」

卯月「……へ?」

凛「……いきなりどうしたの、未央?」

未央「おふたりさーん、何か忘れてないかい!?」

卯月「忘れ物? タウンマップや着替えはちゃんと用意したし何も……」

27: 名無しさん 2014/04/20(日) 23:55:10.21 ID:KX+NsOx30
未央「違うちがーう! 私達はポケモンをもらった! そしてポケモントレーナーがやることっていったら一つでしょ☆」

凛「……なるほど、ポケモンバトル……だね」ニッ

未央「そのとーり! というわけでしぶりん! 私とポケモンバトルだっ!!」

凛(初めてのポケモンバトル……大丈夫、シミュレーションは何度もやったんだから……)

ポケモントレーナーのミオが勝負を仕掛けてきた!

28: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:10:39.56 ID:qjYfUKQh0
未央「ちゃんみおの無敗伝説が今はじまるのだ~っ! いけ、キモリ!」

キモリ「キャモッ」ポン

凛「いけっ、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」ポン

卯月「え、えーっと……二人とも頑張れ~!」

凛(キモリはくさタイプ……みずタイプのあわは効果が薄いから……)

凛「ケロマツ! 近づいてはたく!」

未央「キモリ! こっちもはたくで迎え撃て―っ!」

29: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:14:47.27 ID:qjYfUKQh0
ケロマツ「ケロッ!」バッ

キモリ「キャモ!」バッ

バシンッ

卯月「わぁっ」

凛「パワーは互角……!」

未央「ならスピードで勝負だよ! キモリ、ケロマツの後ろに回り込めっ!」

キモリ「キャモキャモ!」タタタ

凛「させない! なきごえ!」

ケロマツ「ケロー!!」ケロー

30: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:17:38.82 ID:qjYfUKQh0
キモリ「キャモッ!?」

凛「動きが止まった! 今だよ、はたく!」

ケロマツ「ケロ!」バシーン

未央「おおっ!? やるねしぶりん……ならこっちも! しっぽをふる!」

キモリ「キャモキャモ~」フリフリ

ケロマツ「ケロッ?」

未央「ふふん、これでケロマツの防御力が下がって下がった攻撃力分もカバーできるよ!」

凛「未央もやるね……!」

卯月(どうして尻尾を振ると防御力がさがるんだろう……?)

31: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:21:48.37 ID:qjYfUKQh0
凛「ケロマツ! ジャンプしてキモリの後ろを取って!」

ケロマツ「ケロッ」ピョンッ

未央「その行動は読めてたよ! キモリ! 振り返ってはたくで迎え撃てっ」

凛「その行動も読めてたよ、未央! ケロマツ、空中からあわ!」

未央「ええっ!?」

ケロマツ「ケローッ!」ブクブクブク

キモリ「キャモッ……!」パチンパチンパチンッ

33: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:25:30.98 ID:qjYfUKQh0
未央「耐えてキモリ! ケロマツをしっかり見て!」

凛「ケロマツ! そのまま……」

「「はたく!!」」

バシンバシンッ

キモリ「……」ザッ

ケロマツ「……」ザッ

34: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:28:26.25 ID:qjYfUKQh0
未央「……」

凛「……」

卯月「……」ドキドキ

キモリ「キャモ……」バタッ

未央「ああっ、キモリ!」

相手のキモリは倒れた!

ポケモントレーナーのミオとの勝負に勝った!

凛「やった!」グッ

ケロマツ「ケロ~♪」

35: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:34:22.96 ID:qjYfUKQh0
凛「お疲れ、ケロマツ。ゆっくり休んでね」

未央「ありがとう……ごめんね、キモリ。ゆっくり休んでね」

未央「負けちゃったか……しぶりん、センスあるみたいだね」

凛「未央も、凄く手強かったよ」

卯月「いいバトルだったよ、二人とも!」

凛「ありがと、卯月」

未央「しまむーともバトルしたいけど、まずはポケモンたちを回復させてあげなくちゃね」

凛「そうだね……まずはこの1番道路を抜けていこうか」

36: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:38:37.14 ID:qjYfUKQh0
1番道路を抜けて…… アキヅキタウン

未央「来たよ~アキヅキタウン!」

凛「アマミタウンと比べるとやっぱり大きいね」

卯月「まずは2人のポケモンを回復させなきゃだから、ポケモンセンターに行こう!」



アキヅキタウン ポケモンセンター

清良「ようこそポケモンセンターへ。私は清良です。こっちが……」

愛海「助手の愛海と……」

ラッキー「ラッキー!」

37: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:42:51.21 ID:qjYfUKQh0
愛海「うう、なんであたしがこんなこと……あたしはただやまおんなとしてお山を登ろうとしただけなのに!」

凛(……何か訳ありなのかな?)

愛海「ああっ、お姉さんたちイイお山持ってるね! ちょっとこのあたしに登らせて……」ワキワキ

清良「……」キュッ

愛海「ごめんなさい、何でもないです」

卯月「お山……?」

清良「さ、傷ついたポケモンたちを預かります。治療が終わるまでしばらくかかるから、しばらくゆっくりしていってください」

39: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:49:01.92 ID:qjYfUKQh0
清良「それとも今日はもう休むというなら、部屋がいくつか空いているから泊まるということもできますよ」

愛海「これだけ至れり尽くせりでタダってのがポケセンの良いところだよねーっ」

ラッキー「ラッキー!」

凛「どうする?」

未央「うーん、そうだなー、私はもうちょっと先に行きたいからいいかな」

卯月「私は今日はここまでにしようかな。ゆっくりでも、自分のペースで行きたいから」

凛「私も今日はこの街で準備をするつもりだったから、今日はここに泊まることにするよ」

40: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:53:06.54 ID:qjYfUKQh0
卯月「じゃあ、二人一部屋でいいよね!」

清良「一部屋ですね、これが部屋のキーになります」

凛「じゃあ私たちは一度荷物を置いてくるよ」

未央「おっけー☆ 私はロビーで待ってるよ」

凛「行こうか、卯月」

卯月「はーい」

凛(……ん?)

コソコソ

41: 名無しさん 2014/04/21(月) 00:56:49.18 ID:qjYfUKQh0
コソコソ

???「ちょっと、はやくしないとまた……様にどやされるよ」コソコソ

???「わかってるよっ……でもこれ、結構重くて……」コソコソ

???「もうっ、先に行ってるよ、奈緒」タタッ

奈緒「ああっちょ、待ってくれよ加蓮!」

凛(……なんだろう、あのヘンな格好の2人……ちょっと怪しい)

48: 名無しさん 2014/04/21(月) 21:55:59.24 ID:qjYfUKQh0
清良「お待たせしました、ポケモンたちはすっかり元気になりましたよ」

凛「ありがとうございます」

未央「ありがとうございます!」

愛海「ついでにお姉さんたちも元気になっていかなぁい? マッサージ、サービスするよ!」ワキワキ

清良「……愛海ちゃん?」ニッコリ

愛海「……やっぱり何でもないです」

ラッキー「ラッキー……」

49: 名無しさん 2014/04/21(月) 21:57:53.38 ID:qjYfUKQh0
未央「さてと、キモリも元気になったことだし、私はもう行くね」

卯月「……やっぱり寂しいなあ」

未央「だーいじょうぶだって。きっとまたすぐ会えるよ!」

凛「元気でね、未央」

未央「しぶりんとしまむーもね。今度バトルするときは負けないよっ」

未央「ってことでそれじゃ、ばいばーい!」タタッ

卯月「……行っちゃったね」

凛「結局卯月とはバトルしなかったけどいいのかな」

50: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:04:14.85 ID:qjYfUKQh0
卯月「あ、そういえばそうだね。バトルは次あった時のお楽しみってことかな?」

凛「……今から私とバトル、する?」

卯月「ええっ!? そ、それはちょっと心の準備が」

凛「冗談だよ」フフッ

凛「私はこれから街に出て必要な道具とかを買ってくるけど、卯月はどうする?」

卯月「んー、私は準備はしてあるから、部屋で休んでようかな」

凛「わかった、夕方には帰ってくると思うから、またその時にね」

卯月「はーい。いってらっしゃい、凛ちゃん」

51: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:09:21.62 ID:qjYfUKQh0
アキヅキタウン フレンドリショップ

凛「えーっと、キズぐすり3つに、モンスターボール5個ください」

ちひろ「合計で1900円になります!」チャリン

凛(こんなとこかな……夕方まではまだまだ時間があるし、どうしよう)

ちひろ「今ならお得な(ry」

凛(モンスターボールも買ったことだし……ポケモンを捕まえてみようかな……?)

ちひろ「スタミナドリンクが1本おまけで(ry」

凛(この近くで草むらがあるのは……1番道路と2番道路……せっかくだから2番道路に行ってみようかな)

52: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:14:08.47 ID:qjYfUKQh0
アキヅキタウンの北側 2番道路

凛「初めてのポケモンゲット……ちょっと緊張してるかも」

凛「さて……どんなポケモンが出てくるかな?」

ムックル「ムクー」

凛「あれは……ムックルっていうんだ」ピピ

凛「よし……決めた。私の初ゲットはアンタだよ」

ケロマツ「ケロ!」ポン

凛(まずは相手を弱らせて捕まえやすいようにする!)

凛「ケロマツ! あわ!」

53: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:17:27.84 ID:qjYfUKQh0
ムックル「ムクッ!」バサッ

凛「は、速い! ケロマツ、なきごえで動きを止めて!」

ケロマツ「ケロー!!」ケロー

ムックル「ムクー」ヒュン

凛(音の及ぶ範囲外まで一瞬で逃げたの!? なんて速さ……でも)

凛「気に入った……絶対捕まえてみせるよ」

凛「ケロマツ! あわ!」

ケロマツ「ケロー!」ブクブクブク

54: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:21:23.04 ID:qjYfUKQh0
……………

………



ムックル「ムクー」パタパタ

凛「はぁ……はぁ……」

ケロマツ「ケロ……」

凛(すばしっこい……うまく攻撃が当たらない)

凛(でも、さすがにアイツも無限のスタミナってわけじゃないでしょ……少しずつだけど、動きが鈍ってきてる)

ムックル「ムク……」パタパタ

55: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:24:59.80 ID:qjYfUKQh0
凛「いくらでも逃げるチャンスはあったのに、逃げださないその姿勢。ますます気に入ったよ……!」

ムックル「ムクー!」ヒュン

凛「避けて、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」バッ

ムックル「ムクッ!?」

凛「態勢が崩れた! チャンスだよケロマツ! ムックルに飛びついて!」

ケロマツ「ケロー!」ガシッ

ムックル「ムク……!」

56: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:29:03.14 ID:qjYfUKQh0
凛「そのままあわ!」

ムックル「!」パチンパチンッ

凛「今がチャンス! いけっ、モンスターボール!」

ポンッ コロッ コロッ コロッ……カチッ

凛「やった!」グッ

凛「ムックル、ゲットだよ」

ケロマツ「ケロ~♪」

57: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:32:56.95 ID:qjYfUKQh0
凛「かなり時間食っちゃった。もう戻らないと……」

ポケモンセンター

凛「ただいま」

卯月「おかえり、凛ちゃん……ってすごい汗だね」

凛「うん、ポケモンを捕まえてたんだけど、苦戦してさ」

卯月「ポケモン捕まえてきたんだ、すごいね!」

凛「それじゃちょっとお風呂入ってくるね」

凛「そのあとご飯にしようか」

58: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:37:29.51 ID:qjYfUKQh0


凛「卯月は明日からはどうするつもり?」

卯月「うーん、わたしは2人みたいにポケモンリーグを目指すって強く思ってるわけじゃないし、まだ目的も何もないけど……」

卯月「モバPさん……博士が言ってたように、いろんなものを見て回って、やりたいことを見つけられたらなって思うんだ」

凛「……卯月なら、きっと見つけられるよ」

卯月「えへへ……ありがとう、凛ちゃん」

59: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:42:40.19 ID:qjYfUKQh0
卯月「私も、凛ちゃんのこと応援してるよ。……もちろん未央ちゃんもだけど」

卯月「ポケモンリーグ優勝……頑張ってね」

凛「もちろんだよ。絶対に、頂点に立ってみせる」

凛「……そろそろ寝ようか」

卯月「そうだね……おやすみ、凛ちゃん」

凛「おやすみ、卯月」

60: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:47:33.67 ID:qjYfUKQh0
翌日

2番道路

卯月「ここでお別れだね」

凛「卯月は北に行くんだね。クロイの森を抜けたら、ガナハシティだっけ」

卯月「私はポケモンバトルもあんまり上手くないだろうから、クロイの森で練習していきたいなって思って」

凛「私は東の方……キサラギシティだね。ジムがあるから、挑戦するつもりだよ」

卯月「ねえ、凛ちゃん」

61: 名無しさん 2014/04/21(月) 22:52:22.36 ID:qjYfUKQh0
凛「どうしたの?」

卯月「もし次あった時に私と会ったら……私とバトルしてくれないかな?」

凛「……うん、やろう。きっと」

卯月「もちろん、全力でだよ!」

凛「当たり前だよ」

卯月「ありがとう、凛ちゃん。それじゃ、またね!」

62: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:00:15.75 ID:qjYfUKQh0
凛(……なんだかんだ言って、私はあの二人に依存してたのかも。……ちょっと寂しい)

凛(でも、いつまでも二人に頼ってちゃだめだよね)

凛(……先に進もうかな。戦ってポケモンたちを強くしながら、目指すはキサラギシティ)

凛「さぁ、行くよ。ケロマツ、ムックル」

ケロマツ「ケロ!」

ムックル「ムク!」

63: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:04:36.06 ID:qjYfUKQh0
キサラギシティ アキヅキタウンの北東に位置するこの地方最大の都市

凛「やっぱり広いね、この街は」

凛「ケロマツもムックルも強くなったし、ポケモンセンターに行ったら早速ジムに挑戦しよう」

キサラギシティ ポケモンセンター

清良「またのご利用をお待ちしています」

愛海「またねー!」

凛(清良さんと愛海……なんでこの街にもいるの?? 双子??)

64: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:08:56.22 ID:qjYfUKQh0
キサラギシティジム

凛「さて……ジムリーダーはいるかな?」

凛「たのもー」

凛(暗い……いないのかな)

パッ

凛(! スポットライトが……)

???「ようこそ、キサラギシティジムへ」

65: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:14:42.56 ID:qjYfUKQh0
日菜子「私がここの主、ジムリーダーの日菜子です」

日菜子「得意なタイプはズバリ、でんきタイプ……。むふふ」

凛(女の子……私と同じくらいなのにジムリーダーなんだ。すごいな)

日菜子「むふふふ……」ポワ~

凛(おっとりというか……ぼうっとしてる感じだけど……)

日菜子「おっと、失礼~。妄想が趣味なものでして……ふむ」

66: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:19:34.60 ID:qjYfUKQh0
日菜子「強い意志を宿し、しっかりと前を見据える良い眼です」

日菜子「あなたとなら、日菜子が望むものが得られるかもしれませんねぇ」

日菜子「うっとりするほどの妄想……そして、シビレるほど素晴らしいバトルという現実を……!」

凛(でんきタイプ……私のポケモン二匹ともにとって不利な相手……でも、相性で全てが決まるわけじゃない)

凛(私達の戦い方……見せてやる!)

ジムリーダーのヒナコが勝負を仕掛けてきた!

67: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:24:17.93 ID:qjYfUKQh0
凛 手持ちポケモン
・ケロマツ ♂ Lv.15
でんこうせっか/みずのはどう/したでなめる/なきごえ
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ヤヤコマ ♂ Lv.13
でんこうせっか/つつく/なきごえ/こうそくいどう
いじっぱりなせいかく うたれづよい




70: 名無しさん 2014/04/21(月) 23:28:38.81 ID:qjYfUKQh0
ムックル ♂ Lv.13
でんこうせっか/つばさでうつ/かげぶんしん/なきごえ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

72: 名無しさん 2014/04/22(火) 23:43:03.85 ID:+czxOKGc0
日菜子「一番手はあなたです……メリープ!」

メリープ「メリー」ポン

凛「頼んだよ、ムックル!」

ムックル「ムクー!」ポン

日菜子「むふふ……ひこうタイプですか。そういうの、嫌いじゃないですよぉ」

日菜子「何か策があるという事でしょうが……そう簡単にはいかせませんよぉ、メリープ、でんきショックです!」

メリープ「メリー!」バリバリ

73: 名無しさん 2014/04/22(火) 23:46:46.66 ID:+czxOKGc0
凛「避けて、ムックル!」

ムックル「ムクー」バサバサ

日菜子「ふむ……素早いですねぇ……これを捉えるのは難しそうです……ですが」

凛「ムックル、でんこうせっか!」

日菜子「メリープ、避ける必要はありません、わたほうしです!」

凛「!?」

74: 名無しさん 2014/04/22(火) 23:53:48.67 ID:+czxOKGc0
ムックル「ムクー!」ビュン

ドカッ

メリープ「メリッ」ブワッ

ムックル「!?」バサバサ

凛「胞子がまとわりついてる……?」

日菜子「わたほうしは胞子を被せて相手のすばやさを下げる技です。これでムックルの持つアドバンテージは消えましたよぉ」

75: 名無しさん 2014/04/22(火) 23:58:08.72 ID:+czxOKGc0
凛「……見くびらないで。その程度じゃムックルのスピードは……」

日菜子「見くびってなんかいませんよ……ですからもうひとつ!」

日菜子「メリープ、でんじはです!」

メリープ「メリ」ビリビリ

ムックル「ムック!?」ビリビリ

凛「ムックル!?」

日菜子「痺れちゃったみたいですねぇ。まともに翼を動かすこともできないのでは?」

76: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:02:12.02 ID:IaZ9Ocnw0
凛「くっ……ムックル、頑張って!」

ムックル「ムク……ムクッ」バサッ

凛「良し! でんこうせっか!」

ムックル「ムクー!」ビュン

日菜子「あの状態であれほど動くとは……!」

日菜子「ですが、捉えきれない速度ではありませんよぉ、でんきショック!」

メリープ「メリー」バリバリ

77: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:05:42.27 ID:IaZ9Ocnw0
凛「かげぶんしん!」

ムックル「ムク」ヒュンヒュンヒュン

メリープ「メリッ!?」バリバリ

ムックル「ムクー!」

ドカァッ

日菜子「やりますね……ですがこれで終わりです!」

日菜子「今の突撃で本体がわかりましたね……でんきショックです!」

凛「頑張って、避けて、ムックル!」

78: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:11:40.27 ID:IaZ9Ocnw0
ムックル「ムク……っ!?」ビリビリ

メリープ「メリー!」バリバリ

ムックル「ムクーっ!!」バリバリ

ヒュー……ドサッ

ムックル「ムク……」バタンキュー

凛「ムックル!」

日菜子「むふふ……よくやりましたよぉ、メリープ」

メリープ「メリー♪」

79: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:15:09.25 ID:IaZ9Ocnw0
凛「ありがとう……戻ってゆっくり休んでね」

凛(ムックルが効果抜群とはいえ一撃で……。やっぱり流石ジムリーダー、一筋縄じゃ行かないね……けど)

凛「頼んだよ、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロー!」ポン

日菜子「むふふ……今度はみずタイプですか」

凛「当然だけど、勝つつもりでいるからね」

日菜子「わかってますよぉ。日菜子は決して油断はしないのです……むふ」

80: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:19:54.79 ID:IaZ9Ocnw0
凛「じゃあいくよ、でんこうせっか!」

ケロマツ「ケロー!」ビュン

メリープ「メリッ」ドカッ

日菜子「その子も速いですねぇ……。なるほど、スピードで翻弄する戦法が得意のようです。ですが……」

日菜子「メリープ、わたほうしです!」

日菜子「そのスピードさえ封じてしまえば!」

81: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:24:23.20 ID:IaZ9Ocnw0
凛「下がって、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」バッ

凛「そこからみずのはどう!」

ケロマツ「ケローッ!」バシュッ

メリープ「メリッ!?」バシャァッ

日菜子「メリープ!」

メリープ「メリ……」バタンキュー

82: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:28:39.60 ID:IaZ9Ocnw0
凛「その調子だよ、ケロマツ」

ケロマツ「ケロ!」

日菜子「お疲れ様でした、メリープ」

日菜子「素早く、かつ的確な判断力、見事です」

日菜子「お互い残り1匹ずつ……全力で行きましょう」

凛「もちろん……!」

日菜子「頼みましたよ……ロトム!」

ロトム「トム!」ポン

83: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:36:10.72 ID:IaZ9Ocnw0
凛(ロトム……見たことのないポケモンだ)

日菜子「初めて見ましたか? ロトムは希少性の高いポケモンですから、無理はありません。日菜子の秘蔵っ子ってやつです」

凛(何をしてくるかわからない……一旦様子を窺って)

凛「ケロマツ、みずのはどう!」

ケロマツ「ケロッ」バシュッ

日菜子「かわしてでんじはです!」

ロトム「トム」スイー

84: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:38:55.82 ID:IaZ9Ocnw0
ロトム「トムッ」ビリビリ

凛「かわしてでんこうせっか!」

ケロマツ「ケロッ」ビュン

日菜子「……むふふ」

ケロマツ「ケロー!」

スカッ

ケロマツ「ケロ!?」

凛「すりぬけた!?」

85: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:44:15.20 ID:IaZ9Ocnw0
日菜子「むふふ……おどろかす!」

ロトム「トム!」バァッ

ケロマツ「ケロッ!」ビックリ

凛「さ、下がってケロマツ!」

ケロマツ「ケロッ」アワアワ

日菜子「おや……ひるみませんでしたか」

86: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:47:11.50 ID:IaZ9Ocnw0
凛「ロトム……まさかゴーストタイプなの!?」

日菜子「むふふ……分かりづらいでしょう? 」

凛「……」

凛(ゴーストタイプっていうのは意外だったけど……むしろ好都合……かも)

凛(ケロマツにはしたでなめるがある……上手く当てれば決定打になり得るはず)

凛(問題はしたでなめるはでんこうせっかに比べてスピードが遅いから捕まりやすいことだけど……)

凛(ケロマツにはアレを持たせてあるから……でんきショック程度の威力のわざ一発くらいなら多分、大丈夫)

87: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:51:21.86 ID:IaZ9Ocnw0
凛「ケロマツ! ロトムの後ろに回り込んで!」

ケロマツ「ケロー!」バッ

日菜子「させませんよぉ、でんじは!」

ケロマツ「ケロ」サッ

日菜子「くっ、さすがに素早いですねぇ……」

凛「もらったよ、したでなめる!」

ケロマツ「ケロッ!」バッ

日菜子「ならばこうです……でんげきは!」

88: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:53:58.69 ID:IaZ9Ocnw0
ロトム「トムム……!」バチバチ

凛「!? ケロマツ、避け……」

日菜子「無駄ですよぉ、逃げられません!」

ロトム「トムーッ!」バリバリバリ

ケロマツ「ケローッ」バリバリバリ

日菜子「これだけの電気を至近距離で喰らえば、ひとたまりも……」

89: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:56:54.47 ID:IaZ9Ocnw0
ケロマツ「ケ……ロ……」ヨロロッ

日菜子「っ!? そんな、耐えて……」

凛「いけっ、ケロマツ!」

ケロマツ「ケロォッ!」ベロンッ

ロトム「トム!?」

日菜子「ロトム! ……っ、まだです、でんげき……」

凛「遅い! みずのはどう!」

ケロマツ「ケローッ!」バシャァ

90: 名無しさん 2014/04/23(水) 00:59:39.72 ID:IaZ9Ocnw0
ドォー・・・・・・ン

ロトム「トム……」バタンキュー

日菜子「……日菜子の負け、ですね」

日菜子「ゆっくり休んでください、ロトム」

凛「おつかれケロマツ……ゆっくり休んでね」

日菜子「最後の一瞬……倒したと思っていたせいで、判断が遅れてしまいました。日菜子もまだまだですね」

日菜子「しかしどうしてあの威力のでんげきはを……?」

凛「それはね……これのおかげ」

91: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:02:35.10 ID:IaZ9Ocnw0
日菜子「これは……なるほど、ソクノのみですか」

凛「私の実家がフラワーショップやっててさ。手伝いもよくやってたからきのみにはちょっと詳しくて」

凛「トレーニングをしてた時に偶然見つけて、でんきタイプ対策に持たせてたんだけど……早速役に立つなんてね。運が良かったよ」

日菜子「運も実力のうちですよぉ。日菜子の完敗です」

日菜子「これを……日菜子に勝利した証、スパークバッジです」

凛はスパークバッジを手に入れた!

日菜子「そしてこれも、受け取ってください」

凛は技マシン「でんげきは」を手に入れた!

92: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:04:18.83 ID:IaZ9Ocnw0
日菜子「今はまだ使えないでしょうけど……いつか役に立つときがくるかもしれません」

凛「ありがとう」

日菜子「いえいえ、むふふ……。日菜子もこのバトルを通じて見えたこともありますから……」

ザワザワ

日菜子「おや、何やら外が騒がしいですが……」

凛「……? 何だろう」

93: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:08:44.93 ID:IaZ9Ocnw0
キサラギシティジム 向かい側の美術館前

ザワザワ

奈緒「ここは通さないぞ!」

一般人「おいおい、何であんたらが美術館の入り口を塞いでんだよ!」

加蓮「……様に絶対通すなって言われてるんだよ。だから通さない」

凛「あのヘンな格好……どこかで……」

凛「あ、そうだ。あの時の2人組だ……いったい何を……」

日菜子「どうやら美術館の入り口でとおせんぼしてるようですが……」

94: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:11:35.86 ID:IaZ9Ocnw0
一般人「あっ、日菜子ちゃん! あの2人組をどうにかしてくれよ!」

一般人「ずっとあんな調子で俺たちゃ迷惑してるんだよ!」

日菜子「ふむ……たしかにああいった輩の退治はジムリーダーである日菜子の役目ですが……」

日菜子「さっきのバトルで日菜子のポケモンは戦えない状態ですし……困りましたね」

凛「……」ズイッ

日菜子「って凛さん? 凛さんのポケモンも十分に戦える状態では……」

95: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:14:23.99 ID:IaZ9Ocnw0
凛「アンタ達、一体何してるの?」ザッ

奈緒「何だよ! 見りゃ分かるだろ。ここを封鎖してるんだよ!」

凛「大勢の人に迷惑かけて……わかってるの?」

加蓮「何言われったって絶対に通さないんだから……!」

凛「……そう。なら、無理矢理にでもどいてもらうよ」

凛「ケロマツ!」ポン

96: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:18:07.15 ID:IaZ9Ocnw0
ケロマツ「ケロ」

凛「連戦で悪いけど……もう少し力を貸してほしいの」

ケロマツ「ケロ!」

加蓮「生意気……! ならこっちも!」

加蓮「出てきて、ラルトス!」

ラルトス「ラルー」ポン

奈緒「行け、ヒトモシ!」

ヒトモシ「ヒト!」ポン

97: 名無しさん 2014/04/23(水) 01:22:00.75 ID:IaZ9Ocnw0
日菜子「なっ、2対1なんて、卑怯ですよ……!」

加蓮「うるさい! そっちももう1匹出せばいいだけの話でしょ!」

日菜子「それはそうですが……凛さんのポケモンで今戦えるのはケロマツだけのはず……」

凛「大丈夫だよ、日菜子……見てて」

凛(なんでだろう……不利な状況のはずなんだけど……負ける気がしない)

奈緒「後悔しても知らねーぞ!」

加蓮「叩きのめしてあげるよ!」

謎の少女のナオとカレンが勝負を仕掛けてきた!

101: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:24:49.97 ID:l866DnjS0
加蓮「ラルトス! ねんりき!」

奈緒「ナイトヘッドだヒトモシ!」

凛「避けてケロマツ!」

ケロマツ「ケロー♪」ヒョイヒョイ

凛(頭がスッキリして考えがうまくまとまる……それにケロマツの動きも良い)

凛(私もケロマツも……成長したってことかな?)

凛「ヒトモシの方から片づけるよ! みずのはどう!」

102: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:28:10.26 ID:l866DnjS0
ヒトモシ「ヒトッ!?」バシャァッ

ヒトモシ「ヒト……」バタンキュー

奈緒「なっ、い、一撃!?」

加蓮「この……ねんりき!」

凛「かわしてみずのはどう!」

加蓮「テレポートで背後に回って!」

ラルトス「ラルー」ヒュン

103: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:35:48.66 ID:l866DnjS0
凛「テレポート先を読んでしたでなめる!」

加蓮「!? そんな!」

ケロマツ「ケロッ」ベロン

ラルトス「ラルー……」バタンキュー

奈緒「くそっ、こいつ強いぞ!」

104: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:38:18.09 ID:l866DnjS0
???「全く、騒がしいと思ったら」

カツンッ

???「一体何をやっているのかしら」

加蓮「!! ああ、時子様!」

カツンッ

時子「2人でかかってあんな尻の青いガキに負けるなんて……使えない奴らね」

奈緒「くっ……」ギリ

時子「まあいいわ。もう用は済んだから撤収よ。これ以上ここを封鎖する必要はないわ」

時子「今回は……お仕置きだけで許してあげる。さ、帰るわよ」

105: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:41:10.99 ID:l866DnjS0
凛「ちょっと……このまま素直に帰すと思ってるの?」

日菜子「その手に持っているもの……美術館の展示品ですね。それを堂々と持ち出そうなど、許されると思いますか?」

時子「私が帰ると言ったら帰るのよ。道をあけなさい」ポンッ

ブーピッグ「ブピー!」

凛(まずい……さすがにこれ以上はケロマツも……)

ケロマツ「ケロ!」

凛「ケロマツ!? まだ戦うつもりなの!?」

106: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:47:27.85 ID:l866DnjS0
ケロマツ「ケロケロ!」

凛「…………」

凛(ケロマツももう限界近いはず……。でも、ここで私が戦わないと……)

凛「わかった。でも、無茶は駄目だよ。せめて足止めだけでも……」

カッ

凛「!?」

凛(何!? ケロマツが急に光って……)

日菜子「これは……進化! ケロマツの進化が始まったみたいです!」

107: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:51:02.06 ID:l866DnjS0
ゲコガシラ「ゲコー!」バン

日菜子「ゲコガシラ……。しかしむふふ、進化の光はいつ見ても美しいですねぇ」

時子「フン……だからどうしたっていうのかしら。進化したところで、私の相手ではないわ」

時子「ブーピッグ! サイケこうせんよ!」

ブーピッグ「ブピー!」ミョミョミョ

凛「避けて!」

ゲコガシラ「ゲコッ」サッ


108: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:54:31.97 ID:l866DnjS0
凛「ゲコガシラ……行くよ!」

ゲコガシラ「ゲコッ!」

凛「みずのはどう!」

ゲコガシラ「ゲコーッ」ドバッ

バシャァァァ

凛「すごい……目に見えて威力が上がってる……これなら」

109: 名無しさん 2014/04/24(木) 23:57:05.91 ID:l866DnjS0
ブーピッグ「……ブピ」シュゥゥ

日菜子「効いてない……!?」

時子「……所詮この程度ね」

時子「ブーピッグ、サイケこうせん」

ブーピッグ「ブピーッ」ミョミョミョ

ゲコガシラ「ゲコッ!?」ビビビ

凛「ゲコガシラ!」

110: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:01:09.57 ID:md0DemEd0
ゲコガシラ「ゲ……ゲコ」

日菜子「くっ……打つ手なし、ですか……」

時子「さ、さっさと道をあけなさい。そうすればこれ以上危害は加えないで上げる」

凛「……っ」

凛(こいつらは許せない。大勢の人に迷惑をかけて、その上堂々と盗みを働いて……)

凛(けど、歯が立たない……私のポケモンはもう戦えない……)

凛(……)

ザッ

時子「最初からそうしていればよかったのよ。さぁ下僕たち、帰るわよ……ん?」

111: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:05:36.80 ID:md0DemEd0
ポン

???「汝の戦いぶり……見事であった」

凛「!?」

???「後は全てを私に託し、我が使い魔が舞いし姿をしかとその瞳に焼き付けるがいい……!」

日菜子「あ、あなたは……!」

時子「なッ……! なぜ……!? なぜ、貴様がここに!」

???「出でよ! 獄炎を纏いし紅の翼竜!」ポンッ

奈緒「お、おい! あれって……」

112: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:07:54.18 ID:md0DemEd0







加蓮「ポケモンリーグチャンピオン、蘭子……!!?」

リザードン「グォオオオオオ!!」ゴォォォォ







113: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:11:32.31 ID:md0DemEd0
時子「ククク……アーッハッハッハ! まさかチャンピオン様がお出ましとはね……!」

時子「流石にこれは想定外だったわ」

奈緒「ど、どうするんだ……? チャンピオンなんて、いくら時子様といえど……」

時子「お黙り! 想定外と言えど、狼狽えるほどの事ではないわ」

時子「脱出プランBで行くわ! さっさと準備しなさい!」

加蓮「りょ、了解……!」

蘭子「我が相棒から逃れられるとでも……?」

114: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:15:04.85 ID:md0DemEd0
蘭子「翼竜よ、灼熱の吐息で……」

時子「ブーピッグ! あやしいひかり!」

ブーピッグ「ブピー!」ピカッ

カッ

蘭子「む……」

加蓮「ラルトス! テレポート!」シュン

リザードン「グル……?」

凛「消えた……」

116: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:19:10.20 ID:md0DemEd0
夜 ポケモンセンター

清良「お待たせしました。ポケモンたちはすっかり元気になりましたよ」

凛「ありがとうございます」

日菜子「しかし……蘭子ちゃんがこの街に来ているとは思いませんでした。いったいどうして?」

蘭子「頂点に立ちし後より、私は再びこの母なる大地を巡り、魔力を蓄えていたのだ。この街を訪れたのは、運命の女神の悪戯か……」

凛(この人が……ポケモンリーグチャンピオン。目の前で見るのは初めてだな)

凛(あの1年前の試合……)

凛(前チャンピオン愛梨を打ち破った新星……!)

118: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:22:08.75 ID:md0DemEd0
凛(けど)

凛「あの、昼間はありがとう」

蘭子「ククク、礼は必要ない。あのような悪を討つのも我が役目よ」

凛(個性的というか何というか……)

蘭子「ふむ……。汝も高みを目指すものか。良い瞳を持っている」

蘭子「深き慈愛に満ち、毅然と未来を見据える強き意志の『焔』を灯す瞳の持ち主よ……!」

凛(何を言っているのかさっぱりわからない!)

119: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:29:13.94 ID:md0DemEd0
蘭子「汝になら……」スッ

凛「? これは……」

日菜子「ポケモンの卵……ですか」

蘭子「その中より顕現せしは無限の可能性を秘めたる獣……これを汝に託そう」

凛「これを私に……?」

蘭子「うむ。汝なら、その者の秘めたる力を引き出せよう。我が魂がそう告げている」

凛「ありがとう……大事に育てるよ」

蘭子「クク……いつか汝と相対すその刻が待ち遠しいわ……!」

蘭子「では、闇に飲まれよ!」バッ

120: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:35:38.58 ID:md0DemEd0
カッカッカッ

日菜子「行っちゃいましたねぇ」

凛「あ……小さく手振ってる。かわいい」

日菜子「むふふ……わかります。チャンピオンと言っても、まだ14の女の子ですからねぇ」

日菜子「さて、そろそろ日菜子はジムに戻ります。凛さんは明日出発ですか?」

凛「うん。次はキクチシティに行ってジムに挑むつもり」

日菜子「日菜子は応援してますよぉ。蘭子ちゃんとの対戦も楽しみにしておきます」

凛「ありがとう」

日菜子「お礼を言うのはこちらですよ。日菜子が不甲斐ないせいで凛さんに迷惑をかけてしまいましたし……」

121: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:40:33.21 ID:md0DemEd0
凛「そんなことはないよ。結局あいつらには展示品を盗まれちゃったし」

日菜子「そういえばそうでしたね……一体何者なんでしょうか……」

日菜子「一応ほかのジムリーダーにも日菜子から報告しておきますね」

凛「ありがとう。……それじゃあおやすみ」

日菜子「ええ、むふふ……また会いましょう」

122: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:42:50.61 ID:md0DemEd0
凛(今日一日でいろんなことがあったな……初めてのジム戦に、チャンピオンとも出会った)

凛(そして……初めての負け。しかも、あんな強盗集団に……)

凛(もっと、強くならなくちゃ。あんな奴らに負けないくらいに)

凛(そして、蘭子にも……!)

凛(こんな私だけど、力を貸してね……ゲコガシラ、ムックル。それと……)

凛(無限の可能性を秘めたる獣……だっけ。一体どんなポケモンが生まれるんだろう)

124: 名無しさん 2014/04/25(金) 00:48:26.26 ID:md0DemEd0
凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.16
でんこうせっか/みずのはどう/したでなめる/なきごえ
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムックル ♂ Lv.13
でんこうせっか/つばさでうつ/かげぶんしん/なきごえ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
生まれるまでまだまだかかりそう

129: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:22:08.72 ID:md0DemEd0
投下します

>>128
物語中でポケモンが登場したら、図鑑を覗いたという体でポケモンの情報を出してみることにします

130: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:26:38.46 ID:md0DemEd0
キサラギシティの東側 5番道路

ムックル「ムクー」

カッ

凛(この光、進化……!)

ムクバード「ムクバー!」

ムクバード ノーマル/ひこう むくどりポケモン
群れを作り森や草原などに生息するポケモン
群れ同士の縄張り争いが激しい
群れから離れ一匹になると喧しく鳴く

凛「ムクバード……。これからもよろしくね」

131: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:28:53.20 ID:md0DemEd0
凛(……今の手持ちは2匹。タマゴもあるけど、もう1匹くらい新しいポケモンを捕まえるのもいいかも)

凛「どうしようかな」

凛「この先はタカギのどうくつ……だっけ」

>>133
1 近くの草むらで捕まえる
2 どうくつで捕まえる
3 捕まえない 

133: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:34:21.28 ID:pANBst4n0
2

134: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:43:41.47 ID:md0DemEd0
タカギのどうくつ

凛「さて……どのポケモンにしようかな」

ボココッ

凛「!」

凛(土埃……? 地面の下に何かいるの?)

凛「ゲコガシラ、みずのはどう!」ポンッ

ゲコガシラ「ゲコー!」バシュッ

ボコボコッ ボコボコッ

凛「2つに分かれた!? 2匹いるの……?」

野生のモグリューとヤミラミが飛び出してきた!

135: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:50:11.67 ID:md0DemEd0
モグリュー じめん もぐらポケモン
洞窟などの地下に生息している
両手の爪を重ね合わせドリルのようにスピンすることで時速50キロものスピードで地中を掘り進む

ヤミラミ あく/ゴースト くらやみポケモン
洞窟などの暗闇に好んで住み着く
宝石の結晶などを食べるうちに、目が宝石になってしまった

凛「2匹いたらボールの狙いをつけられない……どっちかを倒す?」

>>137
1 ヤミラミを倒してモグリューを捕まえる
2 モグリューを倒してヤミラミを捕まえる
3 逃げて別のポケモンを探す

137: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:51:55.35 ID:pANBst4n0
1

138: 名無しさん 2014/04/25(金) 23:57:33.50 ID:md0DemEd0
凛「決めた……ゲコガシラ、ヤミラミにみずのはどう!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バシュッ

ヤミラミ「ヤミー!?」バシャァッ

モグリュー「モグッ」ズボボ

凛「地中に逃げた……!?」

ゴゴゴゴゴ

凛「いや……まさか! ゲコガシラ、下だよ!」

139: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:01:10.71 ID:EtTVM9cv0
ゲコガシラ「ゲコッ」ピョンッ

モグリュー「モグーッ! ……モグ?」ボンッ

凛「チャンス、でんこうせっか!」

モグリュー「モグッ」ドカッ

凛「そして……いけっ」ポイ

ポンッ コロ……コロ……コロ…… カチッ

凛「やった……モグリュー、ゲットだよ」

140: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:04:19.29 ID:EtTVM9cv0
タカギのどうくつを抜けて 6番道路

凛(やっと抜けた。ここは……6番道路だっけ)

凛(ここを北へ行けばホシイシティ……南へ行けばキクチシティ。私が目指すのはキクチシティだね)

凛(ポケモンたちを鍛えつつ向かっていこうかな)



キクチシティ

凛(ふぅ……着いた。……はいいんだけど)

凛「……」

凛「暗いというか何というか、活気がない街……」

141: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:08:48.40 ID:EtTVM9cv0
ポケモンセンター

清良「……それではお預かりします。回復までは時間がかかりますので、それまでお待ちください……」

愛海「……」

ラッキー「ラッキー……」

凛(この人たちも明らかにテンションが違う……何かがあったの?)

凛(ちょっとそこのトレーナーに聞いてみよう)

凛「ねぇ、この街で何かあったの? 変な感じがするんだけど」

143: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:16:16.61 ID:EtTVM9cv0
ポケモントレーナー「ん……ああ、俺はこの街の人間じゃないが事情は知ってるぜ。聞き伝いの話だけど」

ポケモントレーナー「半年ほど前だったかな……この街のジムに新しいジムリーダーが就任したんだ」

凛「ジムリーダー……? まさかそのジムリーダーが横暴で非道い人間だったとか?」

ポケモントレーナー「ジムリーダーは13歳の女の子さ……性格が悪いとかそういうんじゃない、普通の子だよ」

ポケモントレーナー「ただ……その子が来たのと同じころから、この街はやたらと災害に見舞われるようになったそうだ。小さなものから、大きいものまで」

凛「……え?」

ポケモントレーナー「もちろんそんなものはただの偶然だろう。そもそもこの街は東西が海だし、地盤もやわらかい土地だ。災害だって起きやすい」

ポケモントレーナー「たまたまここ数年災害が起きていなかった時にその子がやって来て、たまたま同時期に災害が頻発しだしただけさ」

ポケモントレーナー「ただ皆が皆理解しているわけじゃない。一部の奴らはその子が来たせいだって喚き散らしてるそうだ」

144: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:19:04.86 ID:EtTVM9cv0
凛「……何それ、人を疫病神みたいに……」

ポケモントレーナー「世界には竜巻や地震、津波を起こすようなポケモンもいるらしいが、この街で起きた災害はすべて自然発生したものだ。ちゃんと原因を調べればわかることだよな」

ポケモントレーナー「それでも……やり場のない怒りや悲しみをぶつける相手が欲しかったんだろうさ」

ポケモントレーナー「モチロンそんなのは極一部だが、そういう奴らってやたら声がデカいだろ? 今度は街の雰囲気を悪くするそいつらに対して怒りが湧いてくる……」

ポケモントレーナー「で、連鎖が続いてこの有様って訳だ」

凛「……そのジムリーダーの子はどこに?」

ポケモントレーナー「そうだな……街の東にある高台によくいるのを見かけるとは聞くな」

凛「東の高台だね……ありがとう」

145: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:22:11.22 ID:EtTVM9cv0
高台

凛(……! 13歳の女の子……いた、多分あの子だ)

凛「ねえ! アンタがこの街のジムリーダー?」

???「……!」ビク

???「は、はい……そうです……」

ほたる「キクチシティジムリーダー、ほたるは私です……」

凛「ここで何してたの?」

ほたる「……海を見てたんです。ここなら、何も考えずにいられるから……」

146: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:25:58.20 ID:EtTVM9cv0
凛「街の噂、聞いたよ」

ほたる「……聞いたんですか。それなのに、私といていいんですか? 私といたら……」

凛「……私はあんな噂信じてないから」

ほたる「私が疫病神っていうのは本当なんです。昔から、周りの人もポケモンも、みんな不幸な目にあって……離れていきました」

ほたる「今では友達と言えるのは……唯一この子だけです」

凛「……アンタのポケモン?」

ほたる「アブソル……この子だけ、私から離れてくれないんです。私といたらいつか、不幸な目に合ってしまうかもしれないのに」

ほたる「友達だからこそ、不幸な目にあってほしくないのに……」

149: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:29:51.53 ID:EtTVM9cv0
凛「アブソル……」パカ

凛「……!」

凛(ポケモン図鑑のこの説明文……)

凛「……ほたる。私とジム戦をしよう」

ほたる「……私とバトルすると、あなたも不幸になります。バッジは差し上げますから、それで……」

凛「私はバッジが欲しいんじゃなくて、ジム戦がしたいの。いいからジムに行くよ。案内して」

ほたる「待ってください……! 仮にジム戦をするとしても、ジムは私のせいでとても使えるような状態じゃ……」

150: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:33:02.08 ID:EtTVM9cv0
凛「……じゃあ、空いてる場所ならどこでもいい……何なら街のど真ん中でも」

ほたる「ええっ、そ、それは流石に……」

凛「そういえばポケモンセンター前の広場にバトルフィールドがあったね。そこでやろうか。行くよ!」

ほたる「え、ええええっ!」



キクチシティ ポケモンセンター前広場

ポケモントレーナー「おっ、戻ってきたのか……って何するつもりだ?」

凛「ここでジム戦をするの」

ポケモントレーナー「えっ」

151: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:35:35.68 ID:EtTVM9cv0
凛「さ、早速始めるよ、ほたる」

ほたる「ほ、本当にやるんですか……」

ザワザワ……ザワザワ

「なんだなんだ……」

「ここでジム戦やるつもりらしいぜ」

「はぁ……? 何でここで? どういうつもりだよ」

「ふざけんなーっ! 出ていけ疫病神がーっ!」

凛(予想どおり……人が集まってきた……)

152: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:40:23.76 ID:EtTVM9cv0
凛「今からここで私とほたるでジム戦をするよ! ここはバトルフィールド、迷惑は掛からないでしょ!!」

「その女がいるだけで迷惑なんだよ!!」

「おいお前、言いすぎだぞ!」

「事実だろうが……!」

「おいやめろよ……」

凛「アンタたちには後で一言言わせてもらうから今は何言おうが勝手だけど、バトルの邪魔をしたら……絶対許さないから」

「……」ザワ

ポケモントレーナー「……」

ポケモントレーナー「安心しな。俺たちが邪魔はさせねーよ」ポン

バクフーン「バクー!」

153: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:47:53.26 ID:EtTVM9cv0
凛「! ……ありがとう」

ほたる「うぅ……分かりました。私も覚悟を決めますよ……」

凛「ルールはお互い1匹ずつ、先に戦闘不能になったほうの負け……でいいんだよね」

ほたる「はい……といっても最後にジム戦をしたのはもうだいぶ前ですけど」

凛「さぁ、対トレーナー戦の初陣、いくよ。モグリュー!」ポン

モグリュー「モグ!」

ほたる「行きましょう……アブソル!」ポン

アブソル「アブー」

ジムリーダーのホタルが勝負を仕掛けてきた!

154: 名無しさん 2014/04/26(土) 00:52:41.66 ID:EtTVM9cv0
凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.20 げきりゅう
でんこうせっか/みずのはどう/したでなめる/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.20 いかく
でんこうせっか/つばさでうつ/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.18 すなかき
あなをほる/メタルクロー/こうそくスピン/どろかけ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
生まれるまでまだまだかかりそう

159: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:13:46.04 ID:bxIDNgRH0
ほたる「アブソル、かまいたちです!」

アブソル「アブー」シュルルル

凛(? アブソルの角(?)に風が集まって……)

凛「でも、動きが止まってるよ! モグリュー、メタルクロー!」

モグリュー「モグッ」バッ

ほたる「発射です!」

アブソル「アブー!」ズバッ

ズガガガガガガッ

160: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:18:08.54 ID:bxIDNgRH0
凛「っ!?」

モグリュー「モグ!?」

ドォォォ・・・・・・ン

凛「す……ごい威力……」ゴク

ほたる「あ、ああ、ごめんなさい! 大丈夫でしたか!?」

凛「謝る必要なんてないよ……すごくよく育ってるね」

凛(多分あのわざを喰らったら一撃でやられる……とはいえチャージの隙も大きいし、そもそもアブソル自体そこまで素早くない)

凛(勝機は十分ある……)

161: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:21:32.49 ID:bxIDNgRH0
凛「モグリュー! あなをほるで地面に潜って!」

モグリュー「モグー!」ボコボコ

ほたる「チャンスです! もういちどかまいたち!」

凛「私が合図するまで地面の中で動き回って、モグリュー!」

アブソル「アブー……」シュルシュル

162: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:28:17.85 ID:bxIDNgRH0
凛「今だよ! 飛び出してこうそくスピン!」

ほたる「させません……地面に向かってかまいたち発射です!」

アブソル「アブッ」ズバッ

ズドドドドドッ

凛「うそっ……地面が!」

ポケモントレーナー「うおっ、すっげえ威力だなぁ」

凛「モグリュー! 無事!?」

モグリュー「モグー!」

凛「よかった……」

163: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:32:16.72 ID:bxIDNgRH0
ほたる「まだです……でんこうせっか!」

モグリュー「モグッ」ドカッ

凛(なるほど……素のスピードは遅い分、でんこうせっかで補ってるんだ。やっぱりジムリーダー、手強いね)

凛「でも……勝つのは私達だよ! メタルクロー!」

モグリュー「モグー」シャキン

ほたる「避けて、アブソル!」

アブソル「アブッ」サッ

凛「もう一発、メタル……」

ほたる「いちゃもんです!」

164: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:38:23.51 ID:bxIDNgRH0
アブソル「アブブー」イチャモン

モグリュー「モグ!?」ズルッ

凛「モグリュー!? 何が……」

ほたる「いちゃもんを付けられたポケモンは連続して同じ技が使えなくなるんです……そして隙あり、です」

ほたる「かまいたち!」

アブソル「アブー」シュルル

凛「まずい……体勢を立て直して、モグリュー!」

165: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:41:51.97 ID:bxIDNgRH0
アブソル「アブブブ……」シュルルルルル

モグリュー「モグ……」

凛「どろかけっ!」

モグリュー「モグゥッ」バシャッ

アブソル「!? アブッ」ベチャ

ほたる「ア、アブソル!」

166: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:45:47.75 ID:bxIDNgRH0
凛「そのままメタルクロー!」

モグリュー「モグー!」ズガガッ

アブソル「アブッ……!」

ほたる「アブソルッ……」

凛「畳み掛けるよ! こうそくスピン!」

ほたる「でんこうせっか!」

モグリュー「モグッ」ギュルル

アブソル「アブッ」ビュン

ドガッ

167: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:48:19.77 ID:bxIDNgRH0
モグリュー「モグッ・・・・・・」ズザー

凛「モグリュー!」

凛(攻撃力じゃかなわない……やっぱりかまいたちの隙を狙わないと)

凛(でもそれはほたるも分かってるはず……もう無暗にかまいたちは使ってこない)

凛(……なら!)

凛「あなをほる!」

モグリュー「モグッ」ボコボコ

168: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:52:48.44 ID:bxIDNgRH0
ほたる「……」

ほたる(さっきのかまいたちで、地中に居てもかまいたちが届くということはわかっているはず……)

ほたる(パワーで負けている以上、凛さんはかまいたちをアブソルに使わせその隙を狙いたいという「ことですね……つまり、これは……)

ほたる(私を誘導する、罠!!)

ほたる(おそらくはかまいたちを使わせ、チャージの隙をみて急襲する作戦)

ほたる(だったらこのまま様子を見て、逆にこちらが奇襲を仕掛け……)

169: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:55:04.26 ID:bxIDNgRH0





凛「――――――なんて考えたでしょ」

ほたる「!!?」





170: 名無しさん 2014/04/27(日) 00:59:29.51 ID:bxIDNgRH0
凛「甘いよ! モグリュー!」

モグリュー「モグーッ!」

ドガァッ

ほたる「そんなっ!? 完全に読まれて……」

凛「トドメだよ……メタルクロー!」

モグリュー「モグー!!」ズバズバッ

アブソル「アブー!」

171: 名無しさん 2014/04/27(日) 01:04:18.59 ID:bxIDNgRH0
ドサッ

アブソル「アブ……」バタンキュー

ほたる「ああっ……アブソル!」

ほたる「裏を読んでいたつもりが、裏の裏を突かれてしまいましたか……」

ほたる「……私の負け、ですね……」

176: 名無しさん 2014/04/28(月) 22:43:51.73 ID:Y3Wy9cdW0
ほたる「……お疲れ様でした。後はゆっくり休んでください、アブソル」

凛「……ちょっと待って」

ほたる「……?」

凛「アブソルをボールに戻すのを待ってって言ったの。大丈夫、すぐに済ませるから」

ほたる「……?」

凛「……」

凛「さっきからアンタたちは好き放題言ってたけど……私からも言わせてもらうよ」

177: 名無しさん 2014/04/28(月) 22:46:46.04 ID:Y3Wy9cdW0
凛「ほたるは疫病神なんかじゃない……誰が何と言おうと立派なこの街のジムリーダーだよ!」

「ふざけんなーっ! その女のせいで俺たちがどんな目に……」

凛「それだよ!」

凛「アンタたちのそういう姿勢がほたるを追い詰めてるんだよ!?」

凛「この街は災害にあいやすい土地なのかもしれない……でも、人とポケモンが力を合わせれば乗り越えられないことはないはず」

凛「そんな簡単なことも分からないで……!」

「……だが、そのポケモンのことはどう説明するんだ!」

凛「……?」

178: 名無しさん 2014/04/28(月) 22:55:38.36 ID:Y3Wy9cdW0
「お、俺はポケモンに詳しいんだ! アブソルは災厄を呼び寄せるポケモンだって知ってるぜ!」

「そうだ! その女とポケモンが、この街に災いをもたらしたんだ!」

ポケモントレーナー「おいおい、何が詳しいだよ」

ポケモントレーナー「……ちょっと調べりゃ分かることなんだけどなぁ」

凛「……やっぱり、そう思ってたんだ」

凛「よく聞いてて。ポケモン図鑑の説明文だから、信用できる情報でしょ」

179: 名無しさん 2014/04/28(月) 22:58:37.59 ID:Y3Wy9cdW0
アブソル あく わざわいポケモン
災いと共に人前に姿を現すため、人々からは災いを呼び寄せると思われがち
しかし実際は、災害の予兆を察知し人々に災いの訪れを知らせるために現れるのだ

「なっ……」

ザワザワ  ザワザワ

ポケモントレーナー「そういうこった。アブソルはお前たちに災いをもたらしに来たんじゃなく、救うために来たんだよ」

ほたる「アブソル……」

アブソル「……アブ」

180: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:02:57.11 ID:Y3Wy9cdW0
凛「ジムリーダーのほたるのポケモンに……友達になって街を救おうとした……その結果がこの有様」

凛「アンタたちがもっと人とポケモンに対して理解と優しさを持っていたら……こうはならなかったはずなのに」

ほたる「……凛さん」

凛「……」

凛「……言いたいことは言わせて貰ったし、私はもう行くよ」

181: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:07:17.83 ID:Y3Wy9cdW0
ほたる「あの……凛さん、これを」

凛はディザスタバッジを手に入れた!

ほたる「あと……これも受け取ってください」

凛はわざマシン「いちゃもん」を手に入れた!

ほたる「あ、あの、ありがとうございました」

ほたる「凛さんとバトルして……凛さんの言葉を聞いて、少しだけ勇気が出たような、そんな気がします」

182: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:17:02.57 ID:Y3Wy9cdW0
ほたる「これからは……私の方から一歩踏み出せるように努力……してみます」

ほたる「ジムリーダーとして、この街の一員として、認めてもらえるように」

ほたる「不幸じゃないって、思えるように。思ってもらえるように」

凛「うん……頑張って」

凛「それじゃあ、またね」



ポケモントレーナー「……あいつ、凄いトレーナーになるかもな」

ポケモントレーナー「……それにしてもスイクンみたいに透き通る声だったよなー。さっきの演説といい、アイドルとか向いてたりしてな」

バクフーン「バクー」

183: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:22:21.71 ID:Y3Wy9cdW0
6番道路

凛(……疲れた。慣れないことしちゃったな。キャラじゃなかったかも)

凛(もしかしてモバPのが感染っちゃった?)

凛(まぁそれはそれとして……つい勢いで街を出てきちゃったけど……これからどうしよう)

凛(タウンマップは……と)バサ

凛(えっと……次のジムを目指すならこのまま真っ直ぐ北に行ってホシイシティ)

凛(……よし、ホシイシティを目指して進んでいくことにしようかな)

184: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:25:38.60 ID:Y3Wy9cdW0
夜 6番道路 ホシイシティ前

凛(はぁ……予想以上に時間かかっちゃった。はやくポケモンセンターに行って今日は……)

警備員「ああっと、君、今ここは通行止めだよ」

凛「え……ええっ!? 何で!」

警備員「さぁ……よく知らないけど、ホシイシティで何かゴタゴタがあったとかで」

凛「じゃ、じゃあホシイシティには……」

警備員「残念だけど、入れないよ。多分この先当分ね」

凛「そ、そんな……ここまで来て、引き返さなきゃ駄目なんて……」

185: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:29:20.80 ID:Y3Wy9cdW0
凛「……今晩は野宿……か」

警備員「…………」

警備員「ン……んン゛ッ」

凛「でもしょうがないか……旅にトラブルは付き物、だよね」トボトボ

警備員「どーでもいいけど僕、いますっごい喉渇いてるんだよねー」

警備員「あー、温かいお茶とか、欲しいんだけど、なぁー」

凛「……はぁ」トボトボ

警備員「……聞こえてねぇや」

186: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:33:27.93 ID:Y3Wy9cdW0
凛「もう限界……ここなら多分人もポケモンも来ないだろうし、ここでいいかな」

凛「もし来ても、ポケモンたちが守ってくれる……ハズ」

凛「……どこかにポケモンセンターでもあれば良かったんだけど、そう都合よくはないか」

凛「…………もう寝よ」

187: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:38:08.44 ID:Y3Wy9cdW0
翌日

凛「ん……っ。あぁ、体が痛い……まあ地面に寝袋じゃこうなるよね」

凛「さてと……早速これからの方針を決めなきゃ」

凛「ホシイに入れないとなると……キサラギに戻って4番道路を通って北を目指すのが無難なルートかな……」

凛「……そろそろアイテムの補給もしたいし、今日はキサラギまで行って休もうかな」

凛(それと、これからはちゃんと事前に交通の規制なんかが無いかちゃんと調べることにしよう、うん)

188: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:43:59.79 ID:Y3Wy9cdW0
キサラギシティ

凛「ふぅ。着いた……。まずはショップに行ってっと……」

凛「……ん?」

凛「あれ、この張り紙……手配書だ」

凛「この前のステキファッション強盗団……?」

WANTED
シンデレラ団と名乗る集団に注意!
強盗などを繰り返す危険な集団です。見かけたらすぐに通報を!
幹部を名乗る女:時子
その他メンバー多数

189: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:47:39.40 ID:Y3Wy9cdW0
凛「シンデレラ団……何それ」

凛(ていうかあの時子とかいう女……幹部だったんだ)

凛(……)

凛(この前は為す術もなかったけど……今度会ったら絶対に負けない。とっ捕まえてやる)



凛(……にしてもあの衣装はないでしょ。もうちょっと忍ばないと)

凛「ま、こっちからすれば目立つから見つけやすくていいけど……」

190: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:51:09.59 ID:Y3Wy9cdW0
フレンドリィショップ

ちひろ「ありがとうございましたー」

凛「よし、アイテムはこんなところかな」

凛「さて……」



???「おや……? もしやそこにいるのは凛さんでは?」

凛「? ……あっ、日菜子」

日菜子「むふふ……お久しぶりです。といっても1週間もたってませんが」

191: 名無しさん 2014/04/28(月) 23:57:15.73 ID:Y3Wy9cdW0
日菜子「一体どうしてまたキサラギへ?」

凛「えっと……まぁ、いろいろあって、ガナハタウンの方へ向かうことになったんだ」

日菜子「ほう、ガナハタウンですか。ガナハといったらやはりミタライ遺跡ですねえ」

日菜子「古代の神秘が眠る場所……むふふ、妄想が捗ります」

凛「ミタライ遺跡……観光地にもなってるんだっけ」

???「ミタライ遺跡だけがガナハの良いところではないぞ。あそこは自然に囲まれた、美しい町だ」

凛「……? そちらは?」

???「おっと……まだ名乗っていなかったな。これは失礼」

192: 名無しさん 2014/04/29(火) 00:00:40.24 ID:l6j4v1dj0
???「私は真奈美。シジョウシティでジムリーダーをやっている。よろしく頼むよ」

凛「シジョウシティのジムリーダー! 凛です、よろしくお願いします」

凛(シジョウシティのジムリーダー……噂に聞く、この地方最強のジムリーダー!)

凛「真奈美さんはどうしてこの街に?」

日菜子「以前のあの事件の調査にですよ」

凛「事件って、あのシンデレラ団とかいう……?」

真奈美「そう。最近になって突如現れた謎の犯罪組織。私はその足取りを独自に追っているんだ」

日菜子「真奈美さんの友人が警察関係者で、捜査に協力しているそうですよぉ」

193: 名無しさん 2014/04/29(火) 00:05:02.00 ID:l6j4v1dj0
凛「犯罪組織って……そんな大きな集団なんですか」

真奈美「あまり大きな声では言えないがな。各地の貴重な宝だけでなく、他者のポケモンを誘拐するなども行っているらしい」

凛「! 誘拐……」

真奈美「君も、くれぐれも気を付けることだ。間違っても一人で何とかしようとは思うなよ」

凛「……はい……」

真奈美「ま、そういう訳で今はあちこち飛び回っているんだ。だからしばらくはジムは閉めてある。ジム戦がしたいなら、しばらく経ってからシジョウを訪ねてくれ」

凛「はい、いつかかならず挑戦して……勝ちます」

194: 名無しさん 2014/04/29(火) 00:08:43.47 ID:l6j4v1dj0
真奈美「……フフ、言うじゃないか。では私も楽しみにしているよ」



日菜子「そうだ凛さん、今日はこの街に泊まるんですか?」

凛「? まぁそのつもりだけど……」

日菜子「だったら日菜子の家に泊まりませんか? 実は真奈美さんも家に泊まる予定なんです」

凛「本当? じゃあお邪魔させてもらおうかな」

日菜子「むふふ……真奈美さんの作る料理は絶品なんです。楽しみにしていてくださいね」

195: 名無しさん 2014/04/29(火) 00:15:41.36 ID:l6j4v1dj0
真奈美「おいおい、私が作るなんて一言も聞いていなかったぞ」

日菜子「まぁまぁ、いいじゃないですか。日菜子も久しぶりに真奈美さんの料理を食べたいですし」

凛「真奈美さん、後でポケモントレーナーとしてアドバイスを……」

真奈美「ああ、構わないさ。だが今は調査をしないとだな」

日菜子「日菜子もお話を沢山聞かせてくださいねぇ?」

真奈美「……私も一応客のはずなんだがな」

日菜子「むふふ……夜が楽しみですねぇ♪」

真奈美「……もういい」ハァ

202: 名無しさん 2014/04/29(火) 22:42:39.54 ID:l6j4v1dj0
夜 日菜子宅

凛「おお……これは確かにおいしい」

真奈美「フフ……口に合ったようで嬉しいよ」

日菜子「むふ……ほっぺたが落ちそうです♪」


凛「ごちそうさまでした」

日菜子「食器は日菜子が後で洗いますから、水につけておいてください」

真奈美「さて、話を聞きたいとのことだが……」

真奈美「私にできる話なら何でもしよう。アドバイスでもなんでも、聞いてくれ」

203: 名無しさん 2014/04/29(火) 22:48:20.60 ID:l6j4v1dj0
凛「……」

凛「じゃあ、シンデレラ団の話……とか」

日菜子「……凛さん?」

真奈美「…………それは『できない話』だな」

真奈美「さっきも言ったが、一人でどうにかできるような問題じゃないんだ」

真奈美「そういうのは私達ジムリーダーや警察の仕事だ。君たちトレーナーは気にせずに旅を続けるべきだ」

真奈美「だから私から君に教えることはできないな」

凛「……」

204: 名無しさん 2014/04/29(火) 22:53:13.47 ID:l6j4v1dj0
日菜子「なら日菜子になら良いんですか?」

凛「! 日菜子……」

日菜子「日菜子もジムリーダーですし、日菜子になら話しても問題はないんでしょう?」

真奈美「それはそうだが……それは後日正式に通達されることになって……」

日菜子「……」

真奈美「ハァ……。遅かれ早かれ伝わる、か」

真奈美「いいだろう、私の知っている範囲の事だが、教えよう」

205: 名無しさん 2014/04/29(火) 22:59:05.42 ID:l6j4v1dj0
日菜子「むふふ……ありがとうございます」

凛「日菜子……ありがとう」

日菜子「いえいえ……♪ むふふ」

真奈美「ただしひとつ条件がある」

凛「条件?」

真奈美「これから君にもシンデレラ団の情報を伝えるが、あくまで情報を伝えるのみだ。それ以上の行動は許可しない」

真奈美「君一人が勝手な行動をすれば我々の捜査の妨げになる……わかるな?」

凛「……はい」

206: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:05:14.01 ID:l6j4v1dj0
真奈美「例え君が一人で組織を壊滅させることができたとしても、だ」

真奈美「……そこでだ。もし君がそのような行動をとった場合だが」

真奈美「私は君とは戦わないことにしよう」

凛「え?」

真奈美「君とはジム戦をしないと言ったんだ。つまり君はバッジを8つ揃えることができない」

真奈美「よってそうなれば……ポケモンリーグには進めない」

207: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:11:23.36 ID:l6j4v1dj0
凛「……それは……」

真奈美「……困るだろう?」

真奈美「だから約束してくれ。シンデレラ団の件について手出しはしないと」

凛「……わかりました、約束します」

真奈美「うむ、素直でよろしい」

真奈美「さて、それではシンデレラ団について教えよう。メモは禁止だぞ」

208: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:19:04.83 ID:l6j4v1dj0
真奈美「……シンデレラ団とは昼間も言ったが、強盗や誘拐などを繰り返す犯罪組織だ」

真奈美「活動が活発になったのはここ最近。おそらく1年ほど前に結成された組織だろう」

真奈美「リーダーは不明。幹部も1名、時子という者が確認されているが、おそらく他にもいるだろうな」

凛「時子……あの時の」

真奈美「どうやら時子の事は知っているようだな」

209: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:22:48.48 ID:l6j4v1dj0
真奈美「奴については素性が割れている。以前はシルフカンパニーアイマス支社で事務をやっていた。どういう経緯でシンデレラ団に加わったのかは不明だがな」

日菜子「元シルフ社員……結構なエリートコースのはずですが」

真奈美「それ以上の魅力がシンデレラ団にあるとは思えんのだがな……」

真奈美「単に犯罪行為を繰り返す集団……とは思えん。が、奴らの目的は不明だ」

真奈美「その他に下っ端構成員多数……おそらく100は下らないだろうな」

凛「そんなに……!」

真奈美「本拠地も不明……だがおそらく地下にあるという可能性が高いな」

日菜子「ふむ……それはどうしてでしょうか」

210: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:27:18.25 ID:l6j4v1dj0
真奈美「その方が何かと都合がつくのさ。地下なら開発が進んでいない所が大部分を占めている」

真奈美「しかも気づかれにくいからな。好きなだけ場所を確保できる。じめんタイプのポケモンを使えば開発も容易だ」

日菜子「なるほど……」

真奈美「以前には街のど真ん中に堂々と自分たちのアジトを建てたバカ共もいたそうだがね……」

真奈美「ところで君はホシイで通行止めを喰らったと言っていたね」

凛「はい、だから一度キサラギに戻ってきたんです」

211: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:31:23.70 ID:l6j4v1dj0
真奈美「ホシイシティという街についてどれほど知っている?」

凛「ホシイ……たしか伝説のポケモンが眠っているって話を聞くくらいで、それほど詳しくは……」

真奈美「そう、あの街にはそういう伝承が残っている。真実かどうかはともかく,ね」

真奈美「そのホシイだが、実は奴らによって一時期占拠されていたんだ」

凛「!?」

日菜子「占拠……!? そんな話は聞いていませんでしたが……」

212: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:36:00.40 ID:l6j4v1dj0
真奈美「当然だ。街1つが占拠されたなどと知れたら、大パニックを引き起こしかねんからな。情報統制が為されていたのさ」

真奈美「目的は伝説のポケモンだろう。伝承の真偽を確かめるため、色々とやっていたらしい」

真奈美「あわよくば捕獲しようなどと考えていたのだろう」

真奈美「結局は無駄だと判断したのか……引き揚げたそうだよ」

真奈美「街には入れなかったのは事件後の警察による調査が済んでいないからさ」

凛「そんなことが……」

213: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:40:28.85 ID:l6j4v1dj0
真奈美「……とまぁ、私が知っているのはこんなところさ。満足かい?」

凛「はい……ありがとうございました」

凛(シンデレラ団……)

真奈美「約束、忘れるなよ」

凛「……わかってます」



日菜子「はい、じゃあ硬い話はこれぐらいにして、もっと楽しいお話をしましょう♪」パンパン

214: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:44:37.30 ID:l6j4v1dj0
真奈美「……切り替えが速いな」

日菜子「むふふ……私は真奈美さんの恋の話とかに興味がありますねぇ」

真奈美「恋だって? あいにくだが私は……」

日菜子「むふふ……日菜子、知ってるんですよぉ? 真奈美さんが男の人と2人で食事をしたという事……」

真奈美「なぜ君が知って……。いや、あれは仕事上の付き合いでだな」

日菜子「確かモバPさん……でしたっけ? ポケモン研究家の」

凛「……!!? !? ?? ???」

215: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:48:42.12 ID:l6j4v1dj0
真奈美「確かに彼とは一度食事をしたが、それだけだよ」

日菜子「ではそのモバPさんのことはどうお思いで?」

真奈美「……若いのに優秀な熱意ある研究者だとは思うが、それだけさ。君の期待しているようなことはないよ」ヤレヤレ

凛「……真奈美さん。詳しく聞かせてもらえますか?」ゴゴゴゴゴゴ

真奈美「んんっ!? いきなりどうしたというんだ……」

日菜子「り……凛さん?」

凛「教えてください」ゴゴゴゴゴゴ

真奈美「だからあくまで仕事上でだな……なんだ知り合いか?」

216: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:53:45.66 ID:l6j4v1dj0
凛(モバP……真奈美さんと知り合いだったんだ。それに2人で食事も……)

凛(でも真奈美さんにその気はないみたいだし……)

凛(……モバPはどうなんだろう。真奈美さん、美人だから……)

凛(って、私は何を考えてるんだろ。確かにモバPのことは尊敬してるし、好きか嫌いかでいえば好きだけど)

凛(LIKEって意味であって、そういうのじゃない、はず……多分。いや絶対)

凛(卯月は結構本気っぽい感じだったかな……)

凛(未央は……よくわかんないや)

凛(…………)

217: 名無しさん 2014/04/29(火) 23:59:02.18 ID:l6j4v1dj0
翌日

凛「それじゃあ日菜子、ありがとうね」

日菜子「いえいえ、またいつでも来てくださいね」

凛「真奈美さんも、ありがとうございました」

真奈美「なに、大したことはしていないさ」

真奈美「君との対戦、楽しみにしてるよ。だから……」

凛「そんなに言わなくても分かってます」

218: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:02:45.54 ID:3ry2hDcT0
真奈美「ハハハ、拗ねないでくれよ。……そうだ」

凛「?」

真奈美「これを受け取りたまえ。私からのプレゼントだ」

凛はひでんマシン「なみのり」を手に入れた!

真奈美「アイマスは海に囲まれた地方だ。何かと入用になるだろう。有効に使ってくれ」

凛「ありがとうございます……。それでは、また」

219: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:06:11.31 ID:3ry2hDcT0
数日後 クロイの森を抜けて4番道路、そしてその先 ガナハタウン

凛「やっと着いた……結構大変だったな」

凛(ガナハタウン……真奈美さんが言ってた通り、自然がきれいな町……)

凛(そしてあれがミタライ遺跡……立派な遺跡……後で行ってみて、写真も撮ろうかな)

凛(でも、まずはポケモンセンターに行って部屋を予約しないと)

220: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:09:23.02 ID:3ry2hDcT0
ポケモンセンター

清良「ポケモンたちの回復には時間がかかりますので、お待ちください」

凛「今晩は止まる予定なので、部屋の予約を……」

清良「わかりました」

???「あれっ? 凛ちゃん!」

凛「……! 卯月!」

卯月「凛ちゃん! 久しぶり!」

221: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:15:15.60 ID:3ry2hDcT0
凛「まさかガナハで会うなんてね……てっきりもっと先に行ってるかと思ってたよ」

卯月「ホントは行けたんだけどね」

凛「? じゃあどうして?」

卯月「ふっふっふ……実は私、ある人に弟子入りしたの!」

凛「……弟子入り?」

卯月「ポケモントレーナーでもあって、ポケモンコーディネーターでもある凄い人なの」

222: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:18:40.57 ID:3ry2hDcT0
卯月「今は住み込みでその師匠のお仕事を手伝いながら、バトルやコンテストについて教えてもらってるんだ」

卯月「だからガナハで止まってるってわけ。もちろんずっといるつもりはないけどね。アルバイトってとこかな?」

凛「そうなんだ。それで……」

卯月「それより凛ちゃん、約束、覚えてる?」

凛「もちろん。次会ったらバトル……だよね」

卯月「正解! 師匠の家にバトルフィールドがあるから、そこでやろうよ。今なら師匠もいると思うし、紹介も兼ねて、ね!」

223: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:22:11.91 ID:3ry2hDcT0
卯月「ここだよ、ここが師匠のお家兼仕事場!」

凛「大きい……ここって、トレーナーズスクール?」

卯月「トレーナーズスクールとはちょっと違うかな。個人経営の塾とか道場とか、そんな感じ」

卯月「師匠は4姉妹の長女で、妹さんたちもたまに手伝いに来るんだ」

凛「へぇ……」

卯月「ししょーっ! いますかー!?」

???「卯月か。ここにいるぞ」

224: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:24:14.98 ID:3ry2hDcT0
卯月「師匠! この子が私の幼馴染の凛ちゃんです!」

???「おお、君が凛か。卯月からよく話を聞いているよ」

???「私はマスタートレーナー。マストレとでも呼んでくれ」

凛「よろしくお願いします」

卯月「師匠、私、今から凛ちゃんとバトルがしたいんです! フィールドをお借りしてもいいですか?」

マストレ「構わないよ。……どれ折角だ、私もそのバトル、見させてもらおう」

225: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:27:57.85 ID:3ry2hDcT0
バトルフィールド

マストレ「使用ポケモンは3体。どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点でバトルは終了だ」

卯月「行くよ、凛ちゃん!」

凛「うん、お互い全力で、勝負しよう」

ポケモントレーナーのウヅキが勝負を仕掛けてきた!

226: 名無しさん 2014/04/30(水) 00:30:59.02 ID:3ry2hDcT0
凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.25 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/したでなめる/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.24 いかく
でんこうせっか/つばめがえし/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.23 すなかき
あなをほる/メタルクロー/シャドークロー/つめとぎ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
時々動いているようだ。生まれるまでもうちょっとかな?

231: 名無しさん 2014/05/01(木) 23:36:59.90 ID:8zvZtVGc0
凛「行って……ムクバード!」

ムクバード「ムクバー!」ポンッ

卯月「ゴー! チラーミィ!」

チラーミィ「チラー」ポンッ

チラーミィ ノーマル チンチラポケモン
綺麗好きのポケモン。尻尾を箒代わりに掃除をする
尻尾で相手をなでるのがチラーミィ同士のあいさつ
そのような習性から、尻尾の手入れは欠かさない

232: 名無しさん 2014/05/01(木) 23:41:52.50 ID:8zvZtVGc0
凛「ムクバード……でんこうせっか!」

ムクバード「ムクバ!」ビュン

卯月「チラーミィ、スピードスターで迎え撃って!」

チラーミィ「チラ」バババッ

ムクバード「ムク」サササ

卯月「速い……なら、スイープビンタで受け流して!」

凛「えっ?」

233: 名無しさん 2014/05/01(木) 23:47:35.72 ID:8zvZtVGc0
チラーミィ「チラー」スパンッ

ムクバード「ムクッ!?」

卯月「隙あり! スイープビンタ2発目で追撃だよ!」

チラーミィ「チラ!」スパン!

凛「ムクバード!」

ムクバード「ムクー」バサバサ

凛「良し……まだまだ行けそうだね」

凛(それにしても受け流す……そういう方法もあるんだ)

234: 名無しさん 2014/05/01(木) 23:51:03.68 ID:8zvZtVGc0
マストレ「フフ……何も躱すだけが攻撃の対処方法ではない。受け流す、相殺する、カウンター……」

マストレ「バトルにおいて重要なのは、最適な行動を選択することさ」

卯月「チラーミィ、スピードスター!」

凛「なら……ムクバード、つばめがえし!」

ムクバード「ムク!」ビュン

卯月「もう一度スイープビンタで受け流して!」

チラーミィ「チラ!」スパンッ

凛「無駄だよ……つばめがえしからは逃げられない!」

235: 名無しさん 2014/05/01(木) 23:53:46.19 ID:8zvZtVGc0
ムクバード「ムクッ!」ズバッ

チラーミィ「チラッ!?」ドガッ

チラーミィ「チラッ……」

卯月「ああっ、チラーミィ!」

卯月「えっとえっと、おうふくビ……」

凛「まだだよ! もう一度つばめがえし!」

ムクバード「ムクバーッ!」

ドガッ

237: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:01:24.61 ID:E/XTnrey0
チラーミィ「チラ……」バタンキュー

卯月「ああっ、チラーミィ!!」

マストレ「……卯月は一度パニクるとすぐに体勢を立て直せなくなるところが欠点だな」

卯月「ごめんね……戻ってゆっくり休んでね」

卯月「やっぱり凛ちゃんはすごいや……。でも、まだまだ私も負けてられないよ!」

卯月「私の2匹目のポケモン……ゴー、マリルリ!」

マリルリ「マリー」ポンッ

マリルリ みす/フェアリー みずうさぎポケモン
長い耳は水の中で音を聞き分けることができるほど優れたセンサー
空気をたっぷり吸いこみ、空気の風船を作ることができ、その風船で溺れた人やポケモンを救助する
見かけによらず力持ち

239: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:06:07.88 ID:E/XTnrey0
凛「力持ち……? あのピョコッとした手足で?」

マリルリ「マリ」ピョコッ

凛「いや、油断は禁物……ムクバード、でんこうせっか!」

卯月「マリルリ、アクアテールで迎え撃って!」

ムクバード「ムクッ」ビュン

マリルリ「マリー!」ドバッ

ドガッ

240: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:11:51.36 ID:E/XTnrey0
ムクバード「ム・・・・・・ク」ヒュー ドサッ

凛「ムクバード!」

ムクバード「ムク……」バタンキュー

凛「お疲れ様……戻って、ムクバード」

凛(確かに、あの攻撃力……侮れないね)

凛(卯月のもう1体はアチャモの進化系のはず……相性は不利だけど、ここでマリルリを突破できれば大きなアドバンテージになる)

凛「だから……行って、モグリュー!」

モグリュー「モグ!」ポンッ

241: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:14:39.76 ID:E/XTnrey0
卯月「今度はこっちから攻めるよ、凛ちゃん……!」

卯月「マリルリ、ころがる!」

マリルリ「マリー!」ゴロゴロゴロ

凛「あなをほるで地中に潜って!」

モグリュー「モグー」ズボボ

卯月「マリルリ、耳を澄ましてモグリューの動きを掴んで!」

243: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:17:34.57 ID:E/XTnrey0
モグリュー「モグー!」ドバッ

卯月「躱してころがる!」

凛「まずいっ、メタルクローで受け流して!」

モグリュー「モグ!」バシッ

マリルリ「マリ!?」

卯月「ああっ!?」

マストレ「ほう!」

244: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:21:41.86 ID:E/XTnrey0
モグリュー「モグ」ザザー

凛「良し……初めてにしてはうまくいったかな」

マストレ「1度見ただけでものにするとは……大したものだ」

卯月「うう、私は習得するのに結構かかったのにな……」

卯月「でも、負けないよ! マリルリ、アクアテール!」

マリルリ「マリー!」ドバッ

凛「モグリュー、もう一度受け流して……」

モグリュー「モグ……モグ!?」グググ

245: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:28:31.06 ID:E/XTnrey0
ドバァッ

凛「モグリュー!」

モグリュー「モグ……」バタンキュー

凛「受け流しきれなかった……? なんてパワー……」

凛(完全にマリルリの攻撃力を見誤ってた……私もまだまだだね)

凛(残る1匹はゲコガシラ……対して卯月はまだ余裕のあるマリルリに、まだもう1匹残ってる……)

凛「頼んだよ、ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲコ!」ポンッ

246: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:31:20.89 ID:E/XTnrey0
マリルリ「マリー!」

卯月「うん、行くよマリルリ! ころがる!」

マリルリ「マリー!」ゴロロロ

凛「ジャンプして躱して!」

ゲコガシラ「ゲコッ!」

凛「そのままなみのり!」

ゲコガシラ「ゲコー!」ザバババ

マリルリ「マリ!?」

247: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:34:54.82 ID:E/XTnrey0
マストレ「ほう……範囲攻撃か。だがマリルリに効果は薄いぞ」

凛「ゲコガシラ、でんこうせっか!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ビュビュビュン

マリルリ「マリ……」キョロキョロ

ドガッ

マリルリ「マリッ……」

卯月「マリルリ! アクアテール!」

248: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:38:33.14 ID:E/XTnrey0
マリルリ「マリッ」ババッ

ゲコガシラ「ゲコッ」サッ

凛「ゲコガシラは私のポケモンの中でも特に素早いからね。そう簡単に捉えられると思わないでよ」

凛「でんこうせっか!」

ドガッ

凛(少しずつ、確実にダメージを重ねていく……!)

249: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:43:28.78 ID:E/XTnrey0
…………

凛「なみのり!」

ザバーン

マリルリ「マリー……」バタンキュー

卯月「マリルリ……お疲れ様。後はゆっくり休んでね」

ゲコガシラ「ゲコー……」

卯月「凛ちゃん……私も最後の一匹だよ」

卯月「お互い、最後まで頑張ろう……ワカシャモ!」

250: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:47:49.68 ID:E/XTnrey0
ワカシャモ「シャモー!」ポンッ

ワカシャモ ほのお/かくとう わかどりポケモン
鋭い鳴き声を上げて集中力を高める
くちばしから出す炎と鍛えられた足から繰り出すキックで戦う

マストレ「ふむ……凛はスピードタイプのポケモンが得意だが、その分持久戦は苦手のようだな。ゲコガシラにも疲労が見える」

マストレ「対する卯月のワカシャモ……素早さはないが遠・近距離共に優れた攻撃手段を持つパワータイプ」

マストレ「さて……見ものだな」

251: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:51:57.26 ID:E/XTnrey0
凛「ゲコガシラ、なみのり!」

ザババッ

卯月「ワカシャモ、ジャンプして!」

ワカシャモ「シャモ!」ダンッ

卯月「にどげり!」

ワカシャモ「シャモ、シャモ!」ババッ

ゲコガシラ「ゲコッ」ササッ

凛「したでなめる!」

252: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:55:34.68 ID:E/XTnrey0
ゲコガシラ「ゲコッ」ベロンッ

ワカシャモ「シャモッ」ゾクリ

卯月「負けないでワカシャモ! ローキック!」

ワカシャモ「ワカーッ」スパンッ

ゲコガシラ「ゲコ!?」

凛「ゲコガシラ! 一旦退いて態勢を整えて!」

ゲコガシラ「ゲコ……」ピョン

ゲコガシラ「ゲコッ!?」ズキ

凛「ゲコガシラ!? どうしたの!?」

253: 名無しさん 2014/05/02(金) 00:58:34.44 ID:E/XTnrey0
卯月「ローキックは相手のすばやさを下げる技でもあるんだよ、凛ちゃん!」

凛「素早さを……そんな」

卯月「まだまだ行くよ! にどげり!」

凛「ゲコガシラ、なみのり!」

バシャァ

卯月「! ワカシャモ、大丈夫!?」

ワカシャモ「シャモ!」

卯月「よし、まだいけるね! やきつくす!」

ゲコガシラ「ゲコッ……ゲコ!」ズキ

254: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:02:43.12 ID:E/XTnrey0
ワカシャモ「シャモー」ゴォォォォ

ゲコガシラ「ゲコ!」ゴォォ

凛「ゲコガシラ! ……まずい」

マストレ「ほう……卯月の調子が上がってきたか」

卯月「まだまだいくよ! にどげり!」

ドガッ ドガッ

255: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:04:44.35 ID:E/XTnrey0
ゲコガシラ「ゲコォ……」

卯月「とどめだよワカシャモ! にどげり!」

凛「動いて、ゲコガシラ! えんまく!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ボフッ

ワカシャモ「シャモ……?」キョロキョロ

卯月「消えた……? どこに……」

卯月「! 上だよ、ワカシャモ!」

256: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:09:39.83 ID:E/XTnrey0
凛「良く動いてくれたよ、ゲコガシラ。なみのり!」

ザバババババ

卯月「かわせなくても、威力を弱めれば一発は……やきつくす!」

ワカシャモ「シャモー!」ボボボボ

ザバババババ

卯月「そんなっ……威力が全然弱まらない!?」

ドバァッ

卯月「ワカシャモ!」

257: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:12:05.78 ID:E/XTnrey0
ワカシャモ「シャモ……」バタンキュー

マストレ「勝負あり、だな」

卯月「……負けちゃったか。お疲れ、ワカシャモ」

マストレ「最後、ケロマツはとくせい『げきりゅう』によって波乗りの威力が強化されていた」

マストレ「最後は相殺ではなく躱すよう指示すべきだったな。まだまだ詰めが甘いぞ」

卯月「はい……」

258: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:14:42.53 ID:E/XTnrey0
マストレ「だが、いい勝負だった。ポケモンたちは私が診てあげよう。卯月、凛に町を案内してやりなさい」

卯月「はい……いこっか、凛ちゃん」



ミタライ遺跡

卯月「ここがミタライ遺跡だよ。大きくて立派な建物でしょ」

卯月「凄いよね、大昔の建物がずっと残ってるなんて」

凛「確かに、よく考えたらすごいことだよね」

凛「それにしても卯月……すごく強くなってたね。私もうかうかしてられないよ」

259: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:16:30.92 ID:E/XTnrey0
卯月「ううん、それでもやっぱり凛ちゃんには敵わないよ。私があそこまでやれたのは、師匠のおかげだし」

凛「……卯月はもっと自分に自信を持っていいと思うよ。私を追い詰めたのは、紛れもなく卯月の力なんだし」

卯月「そう……かな。ありがとう……凛ちゃんにそう言ってもらえると、少し自信が出てきたかも」

凛「あれ……あの壁画みたいなのは?」

卯月「ああ、あれはこの地方の神様を描いたものだって聞いたことがあるよ」

260: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:20:13.85 ID:E/XTnrey0
卯月「ううん、それでもやっぱり凛ちゃんには敵わないよ。私があそこまでやれたのは、師匠のおかげだし」

凛「……卯月はもっと自分に自信を持っていいと思うよ。私を追い詰めたのは、紛れもなく卯月の力なんだし」

卯月「そう……かな。ありがとう……凛ちゃんにそう言ってもらえると、少し自信が出てきたかも」

凛「あれ……あの壁画みたいなのは?」

卯月「ああ、あれはこの地方の神様を描いたものだって聞いたことがあるよ」

261: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:22:55.82 ID:E/XTnrey0
凛「神様……ポケモンなのかな」

凛(そういえば……ホシイを占拠したシンデレラ団が狙っていたっていう伝説のポケモン……あれと何か関係があるのかな)

??「……この世界は、たった一匹のポケモンに創られたという言い伝えがあります」

卯月「……?」

??「しかし一方で、すべてのポケモンの祖であると考えられるポケモンも見つかっています」

??「果たしてどちらが本当なのか、あるいはどちらも誤りであるのか……」

262: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:29:02.27 ID:E/XTnrey0
??「っていうのが、この本に書いてあるお話です……」

??「宇宙を創ったポケモン……この壁画の神様と……何か関係があるかもしれませんね……」

???「こずえー……ふみかのおはなし、すきー……えへへ……」

???「かみさま……いつか、おはなししてみたいなぁ……ふわぁ」

卯月(何だか不思議な感じの2人だね……姉妹かな?)ヒソヒソ

凛(さあ……でも、面白い話だね)

「あーっ、ここにいたんですか、文香様! こずえちゃんも!」

「疲れた……探しましたよ……」

263: 名無しさん 2014/05/02(金) 01:30:42.23 ID:E/XTnrey0
凛「ん……?」

凛(あれ……この声、どこかで……)



奈緒「さぁ、早く……げっ」

加蓮「奈緒、どうしたの……うっ」

卯月「??」

凛「…………あっ」

268: 名無しさん 2014/05/02(金) 23:57:43.92 ID:E/XTnrey0
文香「……?」

こずえ「ふわぁー……?」

奈緒「文香様、こちらへ!」ババッ

加蓮「こずえちゃんもこっちへ……!」

凛「……アンタたちは」

卯月「えっと……? 凛ちゃん、知り合いなの? 一体……」

凛(こいつら……シンデレラ団……!)

凛(こんなところで会うなんて……さすがに今はあのステキファッションじゃないけど)

269: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:04:30.27 ID:43Ycfi3r0
凛「……今度は何を企んでるの? この遺跡からまた何か盗もうってわけ?」

卯月「また盗む……?」

奈緒「ッ……ハァ? アタシらがここにいちゃ悪いかよ」

加蓮「私達がなにしようと私たちの勝手でしょ……」

凛「悪いよ。そもそもアンタたち指名手配中でしょ」

卯月「指名手配!?」

凛「アンタたちシンデレラ団の目的が何かは知らないけど……見逃すと思う?」

270: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:08:50.42 ID:43Ycfi3r0
奈緒「何だよ……バトルしよーってか? アタシたちだって強くなったんだ……今度は負けねーぞ」チャッ

凛「勝てると……思ってるの?」キッ

加蓮「……っ」チャッ

こずえ「なおとかれん……けんか……するのぉー?」

文香「あの……その、争いはよくないと思います……」

凛「……?」

加蓮「……」

271: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:14:23.66 ID:43Ycfi3r0
加蓮「……キルリア!」ポンッ

キルリア「キルー」

奈緒「文香様、こずえもこっちに……」

加蓮「テレポート!」

ヒュンッ

卯月「……消えちゃった」

凛「……はぁ」

272: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:19:01.95 ID:43Ycfi3r0
凛(うまくハッタリが効いてよかったよ)

卯月「ねぇ凛ちゃん、さっきの人たちは一体何なの……?」

凛「……あいつらはシンデレラ団って言って、悪いことを企んでる奴らだよ」

凛「前にキサラギタウンで強盗しているところに出くわしたことがあって」

卯月「そうなんだ……でも……」

凛「?」

卯月「私には、何だか悪い人には見えなかったなぁ……」

273: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:24:46.51 ID:43Ycfi3r0
凛「……え?」

卯月「あっ、あくまで私はそう感じたってだけだよ?」

卯月「凛ちゃんがそういうなら、きっと強盗したっていうのは本当なんだろうけど」

卯月「何て言ったらいいんだろう……ううん、ごめんね、忘れて」

凛(悪い人には見えなかった……?)

凛(卯月の人を見る目は結構馬鹿にできないんだよね……)

274: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:31:25.13 ID:43Ycfi3r0
凛(でもあいつらがシンデレラ団なのは確実だし……)

凛(……そういえば、文香とこずえって2人はシンデレラ団なのかな)

凛(『文香』の方は様付けされてたから幹部ってこと……?)

凛(…………なんだろう、何か違和感が……)

凛(……一応、真奈美さんに連絡しておくべきかな?)

凛(色々言われそうだけど)

>>276
1 報告する
2 真奈美さんに報告する
3 日菜子を通じてに真奈美さんに報告する

276: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:35:10.82 ID:cqmCJvSAo

277: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:41:46.94 ID:43Ycfi3r0
凛(日菜子経由なら……大丈夫かな)

…………

日菜子『なるほど、文香さんにこずえちゃん、ですね。真奈美さんに伝えておきます』

凛「ごめんね、手を煩わせちゃって」

日菜子『いえいえ、構いませんよ。一応凛さんのことは伏せておきますね』

凛「ありがとう。っていっても、あの人なら私からの情報だって見抜きそうなものだけどね」

日菜子『むふふ……確かに』

凛「それじゃあ、切るよ」

日菜子『はいはい~♪ 2人のことがわかれば、私から凛さんに連絡しますので。では』


278: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:46:22.16 ID:43Ycfi3r0
マスタートレーナーの屋敷

マストレ「ほら、ポケモンたちはすっかり元気になったよ」

凛「ありがとうございます」

卯月「ありがとうございます!」

マストレ「ああそうだ、折角だから今日は泊まっていくと良い」

凛「いいんですか?」

マストレ「構わんよ、実はこの建物だが、大きくしすぎてしまってな……部屋が余って困っているんだ」

279: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:49:00.85 ID:43Ycfi3r0


コンコン

卯月「凛ちゃん、まだ起きてる?」

凛「……? 卯月?」

ガチャ

卯月「久しぶりに会ったんだし、こっちで一緒に寝ていいかな?」

凛「……アキヅキのポケモンセンター以来だね」

280: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:53:12.43 ID:43Ycfi3r0
凛「あの時もだけど……3人で一緒のベッドに入って眠ってた頃を思い出すよ」

卯月「そうだね……あの頃はまだポケモンも持ってなくて、もし旅に出たらって話をいっぱいしたよね……主に凛ちゃんが」

凛「あ、あはは……」

卯月「凛ちゃんは、旅に出てみてどう思った?」

凛「……私は、今でもあの時と同じ気持ちだよ。想像していた様に上手くいってばかりじゃないけど……」

凛「それでも、旅に出て良かったって、そう思うよ。まだまだ、始まったばかりだけどね」

卯月「そっか。それでこそ凛ちゃんだよね」

281: 名無しさん 2014/05/03(土) 00:58:24.99 ID:43Ycfi3r0
卯月「凛ちゃん……あのね、私決めたの」

凛「?」

卯月「私、ポケモンリーグに出る」

凛「……!」

卯月「私は凛ちゃんや未央ちゃんみたいに才能があるわけじゃないのかもしれない……」

卯月「でも、ほんのちょっとだけど旅をして……師匠の元で修業をして……思ったの」

卯月「とっても、楽しいって」

282: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:01:30.44 ID:43Ycfi3r0
卯月「私がやりたいこと、見つけたの」

凛「卯月……」

卯月「っていっても、まだ私はバッジを1個も持ってないけど……」

卯月「もう少し師匠に稽古をつけてもらって、出発しようと思うんだ」

卯月「すぐには無理かもしれないけど、きっと2人に追いついて見せるから……!」

凛「……私も負けてられないね」

283: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:05:57.78 ID:43Ycfi3r0
翌日

凛「お世話になりました」

マストレ「ああ。またいつでも来てくれ」

卯月「凛ちゃん! 必ず追いつくから……待っててね!」

凛「うん、待ってるよ。待ってるけど、勝つのは……私だからね」

卯月「……負けないよ」

凛「それじゃあ、私はこれで」

284: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:09:52.37 ID:43Ycfi3r0
ガナハより西 12番道路

凛「この道をまっすぐ進めばハギワラ……3つ目のジムがある街だね」

凛「それより気になるのはここ……塔?」

凛「なんとなく暗い雰囲気の建物だけど……」

凛「どうしよう」

???「あ、あの……」

凛「……?」

285: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:13:51.44 ID:43Ycfi3r0
???「ここは、し、死んだポケモンを供養するために建てられた塔で……」

???「『よみのとう』っていう、塔です……」

凛「よみのとう……聞いたことあるよ。私のお母さんのポケモンもここに眠ってるって」

凛「ムーランド……私の家にハナコって名前のヨーテリーがいるんだけどね。その子のお母さんなんだって。私が生まれる前に死んじゃったみたいだけど」

凛(そっか……ここだったんだ……)

凛「そういうことなら、ちょっとお参りしようかな」

286: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:17:00.28 ID:43Ycfi3r0
???「あ、あの……わ、私も着いて行っていい……ですか……?」

凛「? 別にいいけど」

???「……あ、わ、私……小梅……。ハギワラシティの、ジムリーダー、です」

凛「! ジムリーダー……そうなんだ、じゃあ、お参りが済んだら私とバトルしてくれる?」

小梅「……チャレンジャー、ですか……わかりました。ジムで、お相手……します」

凛「私は凛……よろしくね」

小梅「はい、よ、よろしくお願いします……」

287: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:20:06.77 ID:43Ycfi3r0
ゴース「ゴスー」フワー

ヒトモシ「ヒトー」フワフワ

ヨマワル「ヨマー」スイー

凛「やっぱりこういう場所だと、ゴーストポケモンが多いんだ」

小梅「ポケモンだけじゃ……ない、よ」

凛「……え?」

小梅「えへへ……なんでも、ない……」

凛(……冗談、だよね?)

288: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:23:55.53 ID:43Ycfi3r0
凛「ここ……だね。ムーランドのお墓……」

凛「まずは、綺麗にしてあげないと」

小梅「私も……て、手伝う」

…………

凛(ポケモンも……いつかは死ぬんだ。寿命は長いみたいだけど……)

凛(『その時』、私はどうするんだろう……ちゃんと、向き合えるのかな)

凛「……うん、ありがとう。そろそろ降りよう」

小梅「うん……じゃあ、早速、ジム、行く……?」

289: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:28:25.54 ID:43Ycfi3r0
凛「そうだね……私のポケモンも元気だし、そうしよう」

凛「そういえば、小梅はどうしてここに?」

小梅「ここの管理も、私の仕事、だから……」

小梅「そ、それに、友達がいっぱい、いるから……えへへ」

凛(……ゴーストポケモンたちの事……だよね? そうだよね?)ゾクッ



ハギワラシティポケモンジム

小梅「ジム戦をは、始めます……。使用ポケモンは2体」

凛「どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点で決着……だね」

290: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:32:57.61 ID:43Ycfi3r0
小梅「行きます……」

ジムリーダーのコウメが勝負を仕掛けてきた!

小梅「お願い……パンプジン……」ポンッ

パンプジン「ジン」

パンプジン くさ/ゴースト かぼちゃポケモン
新月の夜に呪いの歌を歌いながら街を彷徨うという
暗闇では顔の部分がランプのように光る
個体ごとの体長と重量の差が激しい

凛「行って……ムクバード!」ポンッ

ムクバード「ムクー!」

291: 名無しさん 2014/05/03(土) 01:34:38.13 ID:43Ycfi3r0
凛 手持ちポケモン

・ゲコガシラ ♂ Lv.28 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.26 いかく
でんこうせっか/つばめがえし/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.26 すなかき
あなをほる/メタルクロー/シャドークロー/つめとぎ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・ポケモン(無限の可能性を秘めたる獣?)のタマゴ
時々動いているようだ。生まれるまでもうちょっとかな?

297: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:10:27.27 ID:OCYdydTP0
凛(パンプジン……くさとゴーストの複合タイプ……相性で見ればムクバードが圧倒的に有利だけど)

凛(そこはジムリーダー……一筋縄じゃいかないよね)

凛(個体によって体長と体重がバラバラみたいだけど……あれ、すごく大きいよね)

凛(目測で……170はあるんじゃない? 小梅はもちろん、私よりも多分大きいし)

凛「まずは……つばめがえし!」

ムクバード「ムクー!」

ドガァッ

298: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:14:38.83 ID:OCYdydTP0
パンプジン「ジン」

凛「……効果抜群のはずなんだけど……ぴんぴんしてるね」

凛(物理に強いってこと?)

小梅「や、やどりぎのタネ……!」

パンプジン「ジーン」プププッ

ムクバード「ムクバ?」シュルシュル

凛「やどりぎのタネ……! しまった」

299: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:21:08.16 ID:OCYdydTP0
凛(こっちの技は相性はいいとはいえ決定打にはならない……つばめがえししか攻撃手段がないのも痛い)

凛(早く何とかしないとどんどん体力を吸い取られる!)

凛「ムクバード、つばめがえし!」

ムクバード「ムクー!」ビュンッ

パンプジン「ジンッ……」ドカッ

凛「ムクバード! このまま畳み掛けるよ! もういちどつばめがえし」

小梅「そうは、さ、させない……ゴーストダイブ」

パンプジン「ジン」ボワン

300: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:27:02.29 ID:OCYdydTP0
凛「!? 消えた!?」

凛(一体……あの巨体、超スピードとかではないはず……瞬間移動?)

凛(だとしたらどこに……上……下!?)

パンプジン「ジン」ズズズ

凛「……っムクバード後ろ!!」

ムクバード「ムクッ!?」バッ

小梅「タネマシンガン……!」

パンプジン「ジンー!」ババババババババ

301: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:30:13.11 ID:OCYdydTP0
ムクバード「ムクバッ」

凛「ムクバード!」

小梅「ゴーストダイブは、少しの間き、消えてから突撃する、攻撃……」

小梅「ノーマルタイプのムクバードに、直接攻撃はできない……けど、奇襲には、便利……かも」

凛「消える、って……」

凛(まさか、消えている間は手出しできない……?)

凛(消えている間も体力は吸われているっていうのに……)

302: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:35:02.05 ID:OCYdydTP0
凛(一度ムクバードをボールに戻せばやどりぎのタネは消える……なら)

凛(いや、他の2体にはゴーストダイブは効くし、もう一度やどりぎのタネを蒔かれるだけ……結局は後手に回るだけだね)

凛(パンプジンは何としてもムクバードで突破する……多少ゴリ押しになったとしても!)

凛「ムクバード! つばめがえし!」

ムクバード「ムク!」ビュンッ

パンプジン「ジン……ッ」

小梅「もう一度、ゴーストダイブ……!」

303: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:37:39.15 ID:OCYdydTP0
パンプジン「ジン……」ボワン

凛「消えてる間、何もできないなら……かげぶんしん!」

ムクバード「ムク……!」シュシュン

小梅「あぁ……え、えっと……タネマシンガン!」

パンプジン「ジン」ププププププ

スカッ

凛「ムクバード、つばめがえし!

304: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:42:36.06 ID:OCYdydTP0
パンプジン「ジンッ……」ドガッ

小梅「パ、パンプジン……大丈夫……?」

パンプジン「ジン……!」

凛「ムクバード、まだいける?」

ムクバード「ムク……!」

凛(……とはいえお互い相当消耗してるはず……次に決めた方が勝つ……はず)

凛「ムクバード、つばめがえし!」

小梅「パンプジン……ゴーストダイブ……!」

305: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:45:29.87 ID:OCYdydTP0
ボワンッ

凛「くっ……先に消えられた……なら、かげぶんしん!」

凛(あとは……ムクバードの体力が持ってくれれば……!)

小梅「い、今……! タネマシンガン……!」

パンプジン「ジンーッ!」ププププププッ

凛「今だよ……! つばめがえし!」

ムクバード「ムクーッ!」ビュンッ

ドカッ

306: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:49:50.32 ID:OCYdydTP0
パンプジン「ジンーッ!」

小梅「……!」

パンプジン「ジ……ン」バタンキュー

凛「やった! ムクバード、やったよ……」

ムクバード「ムク……」バタッ

凛「ムクバード!」

凛(相打ち……!)

小梅「ありがとう……パンプジン、あとは、まかせて……」

凛「ムクバード……後はゆっくり休んでね」

307: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:53:21.62 ID:OCYdydTP0
小梅「り、凛さん……すごい、強い……です……」

凛「小梅こそ……さすがはジムリーダーだよ」

小梅「次で最後……うん、頑張ろうって……あの子も言ってる」

凛(あの子ってどの子!?)

小梅「出てきて……ムウマージ」

ムウマージ「ムウ」ポンッ

ムウマージ ゴースト マジカルポケモン
呪文を唱えるかのような鳴き声のポケモン
その鳴き声は人を幻覚や頭痛で悩ませる
その一方で稀にだが人を幸せにすることもあるという

凛「行って……ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲコーッ」ポンッ

308: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:57:43.30 ID:OCYdydTP0
ガチャ

???「おっじゃましまーす!」 

???「……おや? どうやら小梅ちゃんはジム戦の最中のようです」

???「ムムム……では邪魔するのもアレですし、観覧席から観戦といきましょうか」

???「順当にいけば次にチャレンジャーの方が戦うのはこの私ということになるでしょうし! さいきっく敵情視察というヤツです!」

???「どーれどれぇ……」ムムムン

309: 名無しさん 2014/05/04(日) 23:59:45.48 ID:OCYdydTP0
凛「ゲコガシラ、なみのり!」

小梅「……サイケこうせん……!」

ザババババ

ムウマージ「ムウー」ビビビー

ゲコガシラ「ゲコッ」ビビビ

小梅「シャドーボール……」

ムウマージ「ムウッ」バシュ

310: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:03:25.70 ID:dDV84V3C0
凛「避けて、ゲコガシラ!」

凛(今度は遠距離わざを多く持ってて特殊わざに強いポケモンか……なみのりは効果が薄いか)

凛(けどこっちにはなげつけるがあるからね……かなりの効果が期待できそう)

ゲコガシラ もちもの:どくバリ

凛(早めに毒状態にできれば後々が有利になってくるし、できればもう使っていきたい)

凛(その為には……確実に命中させられるだけの距離に近づかないと……)

凛(……いいこと思いついたかも)

311: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:06:10.20 ID:dDV84V3C0
凛「ゲコガシラ……でんこうせっか!」

ゲコガシラ「ゲコッ」ダッ

小梅「えっ……?」

小梅「えっと、ムウマージ……シャドーボール!」

ゲコガシラ「ゲコー」サッ

凛「いいよ、そのまま突っ込んで!」

312: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:08:51.78 ID:dDV84V3C0
小梅「凛さん……いったい、何、を……?」

ゲコガシラ「ゲコーッ」バッ

ムウマージ「ムウ……?」

スカッ

小梅「よく……わからない、けど……チャ、チャンス……」

小梅「ムウマージ、シャドー……」

凛「今だよゲコガシラ、投げつける!」

ビュンッ

313: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:14:02.73 ID:dDV84V3C0
小梅「あっ……」

ムウマージ「ムウ!?」チクリ

ゲコガシラ「ゲコ♪」

凛「やった……上手くいったよ」

ムウマージ「ムウ……」ピリ

凛「大ダメージのうえ、毒まで入った……追い詰めたよ」

???「ほうほう! ゴーストタイプにノーマルタイプのわざが通じないことを逆手にとって、小梅ちゃんの油断を誘ったということですか」

???「やりますね……! まぁ私はサイキックみらいよちで全ておみとおしでしたけどもね!」

314: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:19:11.64 ID:dDV84V3C0
小梅「ま、まだ……終わってない! ムウマージ、シャドーボール!」

凛「そうだよね……まだ終わってないよ。最後まで、全力で!」

ムウマージ「ムウー!」バシュッ

ゲコガシラ「ゲコッ……」ドンッ

凛「なみのり!」

バシャァァァ

ムウマージ「ムウ……」

小梅「が、頑張って、ムウマージ……サイケこうせん!」

ムウマージ「ムウウウウ」ググッ……

315: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:24:05.85 ID:dDV84V3C0
ムウマージ「ム……」バタン

小梅「ム、ムウマージ……」

凛「……よしっ!」

???「決着……ですか」

小梅「さ、最後まで……ありがとう、ムウマージ」

小梅「凛さん……す、凄かった……凄く、強かった」

凛「ありがとう。小梅も、強かったよ」

316: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:33:26.00 ID:dDV84V3C0
小梅「これ……バッジと、わざマシン……」

凛はナイトメアバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「シャドーボール」を手に入れた!

小梅「ま、また来てね……あの子も、凛さんの事、気に入ったみたい……だから。えへ」

凛「う……うん、わかったよ」

凛(まさか、本当にそういう事なの……?)ゾゾッ

317: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:35:23.50 ID:dDV84V3C0
パチパチパチ……

小梅「!」

凛「!」

???「途中から見ていましたが、素晴らしい勝負でした……!」

???「とうっ! サイキックでんじふゆう!」バッ

グキッ

???「あっ……あだっ! あ、あ、足挫いた……!」

凛「えーっと……誰? その、何ていうか、大丈夫?」

凛(観覧席から飛び降りたらそりゃそうなるでしょ……)

318: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:39:35.13 ID:dDV84V3C0
???「あ……ゴホンッ。心配無用! この程度、サイキックさいせいりょくですぐに回復するので!」

???「私、ミウラシティジムのジムリーダー、裕子です。エスパーユッコと呼んでください!」

凛(エスパーユッコって……呼ぶ人いるの?)

小梅「あ、え、エスパーユッコ……どうしたの……?」

凛(呼ぶんだ……)

裕子「実は先ほど、警察からジムリーダーの招集命令がかかったのです! 恐らくは例の件で緊急会議が開かれるのかと」

小梅「! そ、そうなんだ……じゃあ、急がないと……」

319: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:43:02.91 ID:dDV84V3C0
裕子「そんなわけで、このエスパーユッコが皆さんを集めているんです! 私のサイキックテレポートでシジョウまでお送りします!」

裕子「ですからチャレンジャーさん、恐らく次はミウラシティへ行く予定でしょう?」

凛「そのつもりだったけど……」

裕子「申し訳ないですが、私は2,3日ほどジムを留守にしますので、先にミウラで待っていてください」

裕子「帰ってきたら、このエスパーユッコ、全力でお相手します!」

凛「……招集命令があったっていうなら仕方ないよね。わかったよ……裕子。私は凛、よろしくね」

裕子「エスパーユッコです」

凛「裕子」

裕子「エスパーユッコです」

凛「…………間を取ってユッコ」

320: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:47:32.19 ID:dDV84V3C0
裕子「ムーッ。まぁいいでしょう。それでは小梅ちゃん、レッツゴーです」

裕子「フーディン!」ポンッ

裕子「では凛ちゃん、また会いましょう! サイキックテレポート!」ビシッ

小梅「さよなら……」

シュンッ

凛(……例の件……まず間違いなくシンデレラ団の事だよね)

凛(緊急会議ってことは、何か進展があった……?)

321: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:51:38.23 ID:dDV84V3C0
凛「考えても仕方ない、か……言われた通り先にミウラに行こう」

凛「ミウラはハギワラの北にある島だっけ……船が出てるんだったよね」

凛「ずっと歩いてばかりだったし、たまには船に揺られてってのも、いいかもね」

ピクッ ピクッ

凛「……?」

凛「ポケモンのタマゴ……中から音が聞こえる……?」

凛「もうすぐ生まれるのかな……一体、どんなポケモンなんだろう」

322: 名無しさん 2014/05/05(月) 00:59:27.22 ID:dDV84V3C0
加蓮の毒茸伝説ときの子の花簪はガチで聞いてみたいです
奈緒にはメルヘンデビューを歌わせよう(提案)

というわけで今回はここまで。読んでくださった方、ありがとうございました
次回は明日(というか今日)の夜の予定です

324: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:27:15.69 ID:dDV84V3C0
投下していきます

といっても今回はほとんど話は進みません
一応最後に少し重要な安価を取りますが

325: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:29:49.46 ID:dDV84V3C0
ハギワラ-ミウラ間 フェリー デッキ

凛「わっ……きれいな景色」

凛「到着までは……2時間くらいだっけ」

凛「けっこうあるな……どうしよう」

凛「このままずっと風に吹かれるってのも、いいかもね」

ピクッ ピクッ

凛「……タマゴ……もしかしたら船の上で孵るかも」

326: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:32:18.34 ID:dDV84V3C0
凛「何だっけ……えっと、無限の可能性を秘めし獣……だっけ」

凛「……これもそうだけど、蘭子の言ってる言葉……ほとんど、いや全く理解できないんだよね」

凛「戦うときに相手の行動を声で判断できないってのはきついかもね」

凛「リザードンが……紅蓮の焔を纏いし翼竜……だったっけ?」

凛「…………全くの不規則ってわけじゃないだろうけど」

凛「……やめよう、頭痛くなってきた」

凛「ちょっと船の中を見て回ろうかな」

327: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:40:48.99 ID:dDV84V3C0
…………

凛(……って特に何かあるわけでもないか)

凛(あるのは追加料金で利用できる客室に……シャワールーム、売店)

凛(あとは休憩スペースに、船員が利用する設備くらいかな)

凛(結局歩き回るだけだったかな……)

凛(勝手に部屋を漁ったりポケモンバトルをするわけにはいかないし)

328: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:43:39.28 ID:dDV84V3C0
ピクピクッ  ピシッ

凛(……?)

凛「あっ……」

凛「タマゴが……!」

ピシッ  ピシシッ

凛「孵る……!」

ピシシッ 

パキッ

329: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:46:31.75 ID:dDV84V3C0
イーブイ「ブイ!」

凛「このポケモンは……!」

イーブイ ノーマル しんかポケモン
アンバランスな遺伝子を持ち、周囲の環境の影響を受けやすい
そのため、あらゆる進化の可能性を秘めた希少なポケモン

凛「イーブイ……これからよろしくね」

イーブイ「ブイ?」

イーブイ「ブイ……」

凛「え……?」

330: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:48:02.36 ID:dDV84V3C0
イーブイ「ブイ~~~~~ッ!」ビエエエエエエ

凛「ええっ、あ、ちょ、ちょっと、な、泣かないでよ」

凛「やっぱり、産まれたての赤ん坊ってこと?」

凛「ああ、ど、どうしたら……」

イーブイ「ブイ~~~~~ッ!」ビエエエエ

???「よーしよし、大丈夫、大丈夫」

凛「!?」ビクッ

イーブイ「ブイ……」

331: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:50:10.08 ID:dDV84V3C0
???「うんうん、いいコだ」

凛「誰……?」

???「む……おっと失礼、困っていたようなのでつい、な」

???「しかしいいモノを見せてもらったよ。イーブイがタマゴから孵る瞬間とはね」

???「私は晶葉……ただのイーブイ好きの研究者さ」

凛(研究者……? こんな小さな子が?)

晶葉「君、今こんな小さな子が研究者? とか思っただろう」

凛「え? い、いや」

332: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:51:31.74 ID:dDV84V3C0
晶葉「聞いて驚くなよ、なんとこの地方におけるポケモン預かりシステムを開発したのは私なのだ!」

晶葉「君も使っているならアレがどれほど優れたものか分かるだろう?」

凛「預かりシステム……ああ、私あれ使ってないんだよね」

晶葉「何……!? 使ってない!?」

晶葉「……まあいい、言った通り私はイーブイが好きでな。何匹もイーブイを育てているんだよ」

晶葉「だからつい、な……お節介だったか?」

333: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:54:58.44 ID:dDV84V3C0
凛「ううん、助かったよ……産まれたての赤ん坊ポケモンをあやすなんて経験なかったから」

晶葉「ふむ……そうだ、これを渡そう」

凛はやすらぎのすずを手に入れた!

晶葉「それはやすらぎのすずといって……名の通り心を落ち着かせる効果のある音を響かせる鈴だ」

晶葉「それがあればあやすのも楽になるだろう」

凛「ありがとう……でも、どうしてここまで?」

晶葉「珍しいものを見せてくれた礼と言ったところだ。それに言っただろう、私はイーブイが好きなんだ」

334: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:57:20.63 ID:dDV84V3C0
晶葉「折角だ、私がイーブイについて教えてやろう!」

凛「ええ?」

※ここからイーブイとその進化形についての晶葉の解説

335: 名無しさん 2014/05/05(月) 23:59:48.75 ID:dDV84V3C0
晶葉「イーブイについての研究は研究者の中でも特に人気のある分野でな……何故かというとそれはイーブイの持つ特殊な性質にあるんだ」

晶葉「その性質というのが、非常に強力な環境適応力だ。イーブイの遺伝子は不規則な構造をしていて、それが原因となって周囲の影響で姿形を変えやすい」

晶葉「まあ要するにイーブイは外的要因によって進化するタイプのポケモンなんだが……重要なのはその進化先の数だ」

晶葉「世界は広い……まだまだ未発見のポケモンは多いだろうが、その中でもイーブイほど進化先の多いポケモンはいないだろう」

晶葉「その数なんと8……実に興味深くはないか?」

晶葉「しかもそのうち1つは最近見つかったばかりだ……これからもどんどん見つかっていくだろう」

336: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:02:42.69 ID:+iRRPy0R0
晶葉「そういう意味で、イーブイは無限の可能性を秘めたポケモンと言えるだろうな」

凛(……! 無限の可能性……だから蘭子は、イーブイの事を……)

晶葉「まぁ最も私は研究者といっても電子機械工学専門だからな。イーブイの研究をしているわけじゃないんだが」

晶葉「ポケモントレーナーとしては、どのタイプに進化させるか……そこが重要になってくるのかな?」

晶葉「君は……えっと」

凛「凛、だよ」

晶葉「凛……か。凛はどのタイプに進化させるか、決めてあるのか?」

337: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:05:37.88 ID:+iRRPy0R0
凛「いや、私はイーブイについて詳しくないから、どんなポケモンに進化するのか、そもそもどうやって進化するかもわからないんだけど」

晶葉「ほう! では任せろ、この私が解説してやろう!!」

晶葉「まずは進化先その1! ほのおタイプのブースターだ!」

晶葉「ほのおのいしを使うすることで進化する……圧倒的な攻撃力と特殊耐久が特徴のポケモンだ」

晶葉「非常にもふもふしたくなる体毛を持つが、体内に炎をためているときは気をつけろ、火傷じゃすまないぞ」

338: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:08:15.81 ID:+iRRPy0R0
晶葉「続いて進化先その2! でんきタイプのサンダースだ!」

晶葉「かみなりのいしを使うことで進化する……稲妻のごとき特殊攻撃力と素早さが特徴だ」

晶葉「こちらも触る際には注意だ……怒ったり驚いたりすると電気が流れて毛が鋭く尖るからな」

晶葉「そして進化先その3、みずタイプのシャワーズ!」

晶葉「みずのいしを与えると進化するぞ。非常にタフで、特殊攻撃も得意だ」

晶葉「水に同化し、操り、自在に泳ぐその美しい姿はまさにマーメイドだな!」

339: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:10:50.14 ID:+iRRPy0R0
晶葉「次だ、進化先その4、エスパータイプのエーフィ!」

晶葉「トレーナーに懐いたイーブイが朝の日差しを浴びることで進化する」

晶葉「主人に非常に忠実で、予知の能力で常に守ってくれる、かわいいやつだ」

晶葉「進化先その5、あくタイプのブラッキー」

晶葉「トレーナーに懐いたイーブイがエーフィとは逆に月の光を浴びることで進化する」

晶葉「月明かりの元で目や模様が光を放つその姿は実に画になるぞ!」

340: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:13:27.94 ID:+iRRPy0R0
晶葉「進化先その6、くさタイプのリーフィアだ」

晶葉「苔の生えた岩があるような深い自然の中で進化する」

晶葉「植物のような体をしていて、光合成で周囲の空気を浄化するんだ。環境にも人にも優しい。素晴らしいな!」

晶葉「つぎだ、進化先その7、こおりタイプのグレイシア!」

晶葉「凍った岩があるような寒所で進化するぞ」

晶葉「周囲の空気を凍らせてダイヤモンドダストを降らせることもできる。非常に美しいポケモンだ!」

341: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:17:10.75 ID:+iRRPy0R0
晶葉「そして最近見つかった進化先その8、フェアリータイプのニンフィアだ」

晶葉「トレーナーとの絆を深め、フェアリータイプの技を覚えさせた状態でいると進化する」

晶葉「触角を通じてトレーナーに癒しの波動を送り込む、まさに妖精のようなポケモンだ」




※ 解説ここまで

342: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:20:48.04 ID:+iRRPy0R0
晶葉「……っと、まあ現状ではこんな所だ。わかったか?」

凛「う、うん、よくわかったよ」

凛(本当にイーブイが好きなんだ……)

晶葉「今の私の話を参考にして、君は今イーブイの進化先についてどう考える?」

凛「……そうだね」

>>345
凛が選ぶイーブイの進化先

345: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:27:50.23 ID:5+C///ySo
サンダース

346: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:31:35.49 ID:+iRRPy0R0
凛「サンダース……かな」

晶葉「ほう……ではこれを渡しておこう」

凛はかみなりのいしを手に入れた!

晶葉「それをイーブイに与えてやれば即座にサンダースに進化するだろう」

晶葉「といってもすぐに使うのはお勧めしないが」

凛「私もそのつもりだよ……もう少し強くなってからかな、進化するのは」

晶葉「うむ、それがいいだろう」

347: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:39:43.04 ID:+iRRPy0R0
晶葉「おっと……そろそろ到着かな」

晶葉「私のラボはこのミウラにあるんだ……もし機械のことで困ったことがあれば尋ねてくると良い。私の自慢のイーブイズと共に歓迎するよ」

凛「ありがとう……晶葉」

晶葉「構わないさ……ああ、その時はもちろん君のイーブイも見せてくれよ?」

凛「ふふっ……もちろん」

『まもなく到着です……お忘れ物の無いよう……』

348: 名無しさん 2014/05/06(火) 00:53:10.06 ID:+iRRPy0R0
ミウラシティ 

ハギワラシティの北部、アイマス地方全体でみれば西部に位置する
島であり、周囲を海に囲まれた街
都市は南部にあり、北部には豊かな自然が広がっている

凛(ユッコが帰ってくるまで2日はあるだろうし、それまで修行して、強くならなきゃ……)

凛「頑張ろう、イーブイ」

イーブイ「ブイ」

イーブイ ♀ Lv.1 きけんよち
てだすけ/たいあたり/なきごえ/しっぽをふる
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

359: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:29:49.20 ID:wzZjNKSf0
ミウラシティ 北部 山の中

凛「ここ……修行場にはもってこいかもね……ポケモンにとっても、私にとっても」

凛「他にも修行しようってトレーナーも多いし、山の中だから体力も使うから……」

凛「トレーナーが体鍛えてどうするんだって話だけど」

「~~~~~~~~っ」

「~~~!!」

凛「……あそこ、他のトレーナー同士がバトルしてる?」

凛「ちょっと見てみようかな」

360: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:32:58.26 ID:wzZjNKSf0
「いけっ、ジュプトルー! リーフブレード!」

ドサッ

「やった! 私の勝ちだよ!」

凛「あっ……未央!」

未央「へ……? あ、しぶりーん!!」

未央「しぶりん! いやぁー久しぶりだねぇ!」

362: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:37:49.04 ID:wzZjNKSf0
http://www.pokemon.co.jp/ex/oras/
マジか!テンションあがってきた



凛「そうだね……やっと追いついたよ」

未央「そういえば、私の方が1日早くアキヅキを出たんだっけ」

未央「いやーとうとう追いつかれちゃったか―」

凛「未央もここで修業を?」

未央「そーそー! 昨日着いたばっかりなんだけど、ジムリーダーが不在だったからさ」

凛「ジムリーダーは今シジョウで集まって会議があるんだって。もうすぐ帰ってくると思うけど」

未央「へぇ、そんなことがあったんだ。ってあれ、何で知ってるの?」

凛「偶然ここのリーダーと会ってね。バトルの約束もしたから」

363: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:41:00.26 ID:wzZjNKSf0
未央「へぇ~」

未央「おっと、そうだ! しぶりん、今度は負けないっていったの覚えてる?」

凛「もちろん……受けて立つよ」

凛「――――――って言いたいところなんだけど」

未央「あれ?」ズルッ

凛「私もポケモンたちと修行してたから、今はちょっと戦えないかな」

未央「そっかー、それじゃあしょうがないね。バトルはまた後でってことにして!」

未央「とりあえずポケモンセンターに行こうよ!」

364: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:44:19.62 ID:wzZjNKSf0
未央「へぇ~」

未央「おっと、そうだ! しぶりん、今度は負けないっていったの覚えてる?」

凛「もちろん……受けて立つよ」

凛「――――――って言いたいところなんだけど」

未央「あれ?」ズルッ

凛「私もポケモンたちと修行してたから、今はちょっと戦えないかな」

未央「そっかー、それじゃあしょうがないね。バトルはまた後でってことにして!」

未央「とりあえずポケモンセンターに行こうよ!」

365: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:49:46.56 ID:wzZjNKSf0
ポケモンセンター

未央「ええーーーっ!? じゃあ、しぶりん、チャンピオンにポケモンのタマゴもらったってコト!?」

凛「そうだね……この子がそのポケモンだよ」

イーブイ「ブイ」

未央「おーよしよし。可愛いなぁー。いいなぁー。私も会いたかったなー」ナデナデ

イーブイ「~♪」

366: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:54:02.39 ID:wzZjNKSf0
凛「未央はそういう変わった体験とか無かったの?」

未央「私はそんなに変わったことはなかったかなぁ……あっ」

未央「そういえば……なーんか変ていうか、特徴的っていうか……そんな雰囲気の人とバトルしたなぁ」

凛「変……?」

『そう……あなたのポケモンたち……とってもダンサブル』

未央「こう言ったら失礼かもだけど……思わず笑っちゃいそうで大変だったよ」

『だけどまだまだ私と同じステージに立つには早いようね』

凛「何それ……」

『ヘイガール! あなたの成長……楽しみにしているわ』

367: 名無しさん 2014/05/07(水) 23:57:26.20 ID:wzZjNKSf0
未央「でも……すっごく強かった……全然歯が立たなくて……」

『世界レベルの私と対等に戦えるその日をね……!』

未央「次は絶対勝つって、また目標がひとつできたんだ」

凛「未央……」

裕子「素晴らしい心意気です!」シュンッ

凛「うわぁ!?」

未央「!?」

368: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:01:54.84 ID:SApx9qK60
裕子「おっと、驚かせてしまいましたか、すみません」

裕子「エスパーユッコ、ただいま帰還! です!」

裕子「未央ちゃん、でしたか。敗北を糧にし、勝利を目指す。これからもその気持ちを忘れず、励んでください!」

裕子「そして凛ちゃん、お待たせしました」

凛「意外と早かったね」

祐子「ええ、結構すぐに終わってしまいましたので、2日も待たせる必要はなかったですね」

裕子「さて、行きましょうか……ジムへ」

370: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:06:16.69 ID:SApx9qK60
ミウラシティジム

裕子「使用ポケモンは3体! どちらかのポケモンがすべて戦闘不能になった時点でバトルは終了です!」

凛(ユッコの使うポケモンはエスパータイプのはず……)

凛(ゲコガシラ、モグリューは相性の良い技を持っているから……あと1匹は……)

凛(初のジム戦だけど……頑張って)

凛「行って、イーブイ!」

イーブイ「ブイ!」ポンッ

371: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:10:12.39 ID:SApx9qK60
未央「がんばれー、しぶりーん! イーブイもー!」

裕子「さいきっくステージオン、ココロモリ!」

ココロモリ「ココー!」ポンッ

ココロモリ エスパー/ひこう きゅうあいポケモン
さまざまな周波数の音波を鼻から発射する
オスからメスへの求愛の際に発するものは浴びたものの気分を高揚させる
また、戦いの際に発するものは岩をも破壊する

裕子「さぁ凛ちゃん! どこからでもかかってきてください!」

凛「それじゃあ遠慮なく……行くよッ!」

372: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:13:16.60 ID:SApx9qK60
アイマス地方のどこか

???「今戻ったわ」

時子「遅いわよ。一体何をしていたのかしら。少しは幹部としての自覚を持ちなさい……ヘレン」

ヘレン「フッ……時子、あなたもまだまだね」

時子「何ですって?」

ヘレン「いついかなる時も、余裕というモノを忘れては駄目よ。それが世界レベルを保つ秘訣……」

時子「……まぁいいわ」

373: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:15:46.81 ID:SApx9qK60
ヘレン「ところで……例の彼女達からは何か?」

時子「いいえ……強情なのか、それとも本当に何も分からないのか……とにかく何もしゃべらないのよ」

ヘレン「……面白いわね。私も一度話を聞いてみたいものだわ」

時子「……無駄だと思うけど」

ヘレン「ただの興味よ」

374: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:20:30.81 ID:SApx9qK60
ヘレン「あら」

奈緒「!」

加蓮「ヘレン……様」

ヘレン「あなた達は確か……時子の部下ね。どうして独房に入れられているのかしら」

奈緒「……別に、仕事でヘマしたからその罰に、って」

ヘレン「時子もなかなかにハードね」

加蓮「……」

375: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:23:04.67 ID:SApx9qK60
ヘレン「……そうだわ」

加蓮「?」

ヘレン「あなたたち、私の部下になってみない?」

奈緒「へ?」

ヘレン「ええ、我ながらナイスアイディアね。後で早速時子に掛け合ってみるわ」

加蓮「ええ、ちょっと、いきなりどうして……?」

ヘレン「あら? 世界レベルである私の下で働くのが不満かしら?」

376: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:26:04.51 ID:SApx9qK60
ヘレン「安心しなさい。別に深い意味も理由もないわ。強いて言うなら……そう、私のシックスセンスがそうしろと告げているからよ!」

奈緒「ええ~……」

ヘレン「フフフ……楽しくなってきたわ」

ヘレン「さて、私は彼女達に用があるから、また後で会いましょう……バーイ!」

カッ カッ カッ

奈緒「……何だったんだあの人」

377: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:29:13.88 ID:SApx9qK60
加蓮「……でも、これって好都合じゃない?」

奈緒「確かに……時子様みたいに理不尽な仕打ちを受ける事も減りそうだし」

加蓮「上手くいけば……」

奈緒「そうだな……今のうちに作戦とか、いろいろ考えておこうぜ」

加蓮「絶対に、奴らの好きにはさせない……!」

奈緒「ああ……!」

378: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:30:29.49 ID:SApx9qK60
カッ カッ カッ

ヘレン「入るわよ」コンコン

ガチャッ

文香「あなたは……」

こずえ「へれんー……どうしたのぉー……?」

ヘレン「そう、ヘレンよ」

文香「一体、何の用で……」

ヘレン「用件は一つ……私と話をしましょう」

379: 名無しさん 2014/05/08(木) 00:36:04.15 ID:SApx9qK60
凛 手持ちポケモン


・ゲコガシラ ♂ Lv.31 げきりゅう
でんこうせっか/なみのり/なげつける/えんまく
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクバード ♂ Lv.30 いかく
でんこうせっか/つばめがえし/かげぶんしん/がむしゃら
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・モグリュー ♀ Lv.30 すなかき
あなをほる/メタルクロー/シャドークロー/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・イーブイ ♀ Lv.25 きけんよち
シャドーボール/スピードスター/でんこうせっか/しっぽをふる
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

388: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:09:49.60 ID:aPuQyc2g0
裕子「ココロモリ、さいきっくエアカッターです!」

ココロモリ「ココー!」スバッ

凛「避けて! イーブイ!」

イーブイ「ブイ」ヒョイ

裕子「ムムム……ならばめいそうでサイキックパワー・アップ!」

ココロモリ「ココ……」ゴゴゴ

凛「……! イーブイ、シャドーボール!」

389: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:14:08.72 ID:aPuQyc2g0
イーブイ「ブイー!」バシュ

ココロモリ「ココッ」ドカ

裕子「ココロモリ!」

凛(よし、レベル差はあるけど、十分にダメージは入る……!)

裕子「さいきっくハートスタンプ!」

ココロモリ「ココッ」バッ

イーブイ「ブイッ!?」

凛「イーブイ! まずい、ひるんだ……!?」

390: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:18:41.43 ID:aPuQyc2g0
裕子「追撃です! さいきっくエアカッター!」

ズバッ

凛「イーブイ! 大丈夫!?」

イーブイ「ブイ……」

凛「よし……シャドーボール!」

イーブイ「ブイー!」バシュ

ココロモリ「ココ!」ドカッ

裕子「まだです! ココロモリ! エアカッタ……」

凛「でんこうせっか!」

391: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:21:03.90 ID:aPuQyc2g0
裕子「ああっ!! ココロモリ!」

ココロモリ「ココ……」バタンキュー

凛「やったよ、イーブイ!」

イーブイ「ブイ♪」

裕子「戻ってください、ココロモリ」

裕子「なかなかやりますね! でも、まだまだ小手調べですよ!」

裕子「さいきっく・ステージオンっ! ソーナンス!」

392: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:24:48.95 ID:aPuQyc2g0
ソーナンス エスパー がまんポケモン
自分からは基本的に攻撃しない
ひたすらに我慢強いポケモン。ただし、黒い尻尾を攻撃されることだけは我慢できないようだ
そのため暗い洞窟に隠れ住んでいる

凛(自分からは攻撃しない……? それじゃあどうやって戦うの……?)

凛(けど攻撃しないっていうなら……)

凛「まずは……でんこうせっか!」

イーブイ「ブイ!」ダッ

ドカッ

ソーナンス「ソーナンス!!」

393: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:27:34.96 ID:aPuQyc2g0
凛「……」

イーブイ「……」ザッ

凛(……本当に攻撃してこない……? 一体どういう……)

凛「イーブイ! 一旦退いて!」

イーブイ「ブイ……ブイ!?」

凛「!? どうしたの……!?」

394: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:35:43.33 ID:aPuQyc2g0
裕子「フッフッフ……見事に決まりました……これぞサイキックかげふみ!」

裕子「ソーナンスに影を踏まれたポケモンは! 何と! 逃げることができなくなるのです!」

裕子「そして逃れられない相手に、確実に反撃を喰らわせる……さいきっくカウンター!!」

ソーナンス「ソーッナンス!!」ドバァッ

イーブイ「ブ……イッ」

凛「イーブイ!」

395: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:38:47.94 ID:aPuQyc2g0
イーブイ「ブイ……ッ」

裕子「何と! まだ立ちますか……そのイーブイ、かなりのポテンシャルを秘めていますね……!」

凛「イーブイ……」

イーブイ「ブイッ」

凛「うん……どんどん行くよ!」

凛(さっきの技と、図鑑の説明から考えて、ソーナンスはカウンター技で威力を倍にして反撃するのが得意なんだ)

凛(なら影を踏まれないように、遠距離から反射に注意しつつ攻めるのがベター!)

396: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:42:31.46 ID:aPuQyc2g0
凛「シャドーボール!」

イーブイ「ブイ!」バシュ

裕子「さいきっくミラーコート!」

ソーナンス「ナンス!」ドバッ

凛「躱して!」

イーブイ「ブイ」サッ

凛(よし……効いてる! 次で……)

397: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:44:00.64 ID:aPuQyc2g0
凛「とどめッ……! スピードスター!」

裕子「ムムム~。仕方ありません。使いたくはありませんでしたが、こうなったら……!」

イーブイ「ブイッ!」ビシュシュシュ



裕子「ソーナンス! サイキックみちづれです!」



398: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:47:41.95 ID:aPuQyc2g0
凛「!?」

ソーナンス「ソ~~~~~~~ッナンス!!」

カッ

凛「何が……!」

イーブイ「ブイ……」バタンキュー

ソーナンス「ナンス……」バタンキュー

凛「イーブイ……!」

裕子「ごめんなさい、ソーナンス……お疲れ様です」

凛「ありがとう、イーブイ……戻って休んでてね」

399: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:50:27.12 ID:aPuQyc2g0
裕子「さて! 私のポケモンは最後の一匹となりましたが……まだ負けたわけじゃありません」

裕子「エスパーユッコのミラクル☆大逆転……見せてあげます!」

裕子「さいきっくステージオン……フーディン!」

フーディン「フー!」ポンッ

フーディン エスパー ねんりきポケモン
超能力で体を浮かせている。知能指数はおよそ5000
あらゆる出来事を記憶するという
ただし生身での力はとても弱く、まともに立つことすらできないらしい

凛(見ただけでわかる……あのフーディン、凄く強い……でも)

凛(こっちはまだ2体……焦らずに対処する!)

400: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:52:48.03 ID:aPuQyc2g0
凛「行くよ……ゲコガシラ!」

ゲコガシラ「ゲコー!」ポンッ

未央「いけー! そのまま行っちゃえしぶりーん!」

裕子「……! そのゲコガシラ……」

ゲコガシラ「ゲコ」ジャララ

ゲコガシラ もちもの:くろいてっきゅう

401: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:55:47.88 ID:aPuQyc2g0
裕子「なるほど……なげつける、ですか!」

凛(やっぱりバレちゃうか)

祐子「くろいてっきゅうは投げつけられるものの中で最大威力を誇る……いい考えです」

裕子「ですが!!」

凛「ゲコガシラ、なげつけ……」

フーディン「フー」ビュンッ

凛「……ッ!? はや……」

裕子「フーディン、さいきっくエナジーボール!」

402: 名無しさん 2014/05/09(金) 23:59:13.21 ID:aPuQyc2g0
ドカァァン

ゲコガシラ「ゲコ・・・・・・ッ」

裕子「そんな重りをつけてフーディンを捉えきれるとでも!?」

凛「……なら! ゲコガシラ、なみのり!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バシャァッ

裕子「サイコキネシス!」

403: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:05:20.22 ID:lDVsS7YT0
フーディン「フー!」ビビビ

グググ……

凛「そんな……水を受け止めた?」

フーディン「フー!」ドバッ

バシャァァァン

凛「ゲコガシラ……!」

ゲコガシラ「ゲコ……」バタンキュー

裕子「さぁ、これでイーブンですよ!」

404: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:07:50.57 ID:lDVsS7YT0
フーディン「フゥ」

凛(あのスピード……あのパワー……多分モグリューじゃそう何発も耐えられない)

凛(でもその分、あの体型から見てもフーディンも耐久は低いはず。短期決戦で、決着をつける!)

凛「いくよ……モグリュー!」

モグリュー「モグー!」ポンッ

未央「あのフーディン……凄く強いなぁ……今のうちに対策考えなきゃ」メモメモ

裕子「さぁ、行きますよ! さいきっくエナジーボール!」

凛「あなをほるで地面に潜って!」

405: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:11:14.37 ID:lDVsS7YT0
モグリュー「モグー!」ズボボ

裕子「ムム……! ならば!」

裕子「サイコキネシスでモグリューを捕まえてください!」

フーディン「フー!」ゴゴゴゴゴ

ドドドドド

凛「!?」

未央「ウッソでしょ!? 地面ごと持ち上げた!?」

裕子「サイキック・地面に叩き付け!」

ドカンッ

406: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:15:33.89 ID:lDVsS7YT0
凛「モグリュー!」

モグリュー「モグ……!」ヨロッ

凛「シャドークロー!」

モグリュー「モグー!」

裕子「サイコキネシスで受け止めて!」

フーディン「フー!」ゴゴゴ

407: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:18:15.26 ID:lDVsS7YT0
モグリュー「モグ……!」ジタバタ

凛「くっ……!」

裕子「そのまま空中へ放り投げて、エナジーボール!」

フーディン「フー!」ポイッ

フーディン「フー!」バシュ

ドカァァン

凛「モグリュー!」

モグリュー「モ・・・・・・グ」

凛「頑張って……! シャドークロー!」

408: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:21:25.06 ID:lDVsS7YT0
裕子「無駄です……! サイコキネシス!」

ゴゴゴゴ

モグリュー「モググググ……!」グググ

凛「頑張って……!」

バチィッ

モグリュー「モグ!」ドサ

裕子「フッフッフ……これで終わりです! さいきっくエナジーボール!」

フーディン「フー!」バシュ

410: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:24:19.35 ID:lDVsS7YT0
凛「モグリュー……!」



カッ



凛「!?」

裕子「へっ!?」

未央「これって……!」

凛「進化……!」

411: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:26:35.94 ID:lDVsS7YT0
ゴゴゴゴゴゴ



ドリュウズ「ドリュウ!」ドン



凛「ドリュウズ……!」

ドリュウズ じめん/はがね ちていポケモン
鋼に進化したドリルはどんなに分厚い鉄板をも貫く威力
地下100メートルに迷路のような巣穴を作る
トンネル工事などで活躍する

412: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:29:50.20 ID:lDVsS7YT0
裕子「土壇場で進化しても、遅いですよ! サイキックきあいだま!」

フーディン「フー……」ギュオ

凛「あなをほるで地面に潜って!」

ドカンッ

裕子「ならば、もう一度同じ手を使うまで! サイコキネシスで持ち上げてください!」

フーディン「フー」ゴゴゴ

グググググ

413: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:33:23.17 ID:lDVsS7YT0
凛「……ドリュウズ、一撃で決めるよ」

ドリュウズ「……ドリュ」

凛「……つのドリル!」

ドリュウズ「ドリュウウウ!!」ギュルルルル

裕子「ッ!? フーディン、踏ん張ってください! 気合です! サイキックこんじょう!」

フーディン「フー……」グググググ

414: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:37:45.64 ID:lDVsS7YT0
ドリュウズ「ドリュ……!」ギュルルル

ドリュウズ「ドリュウーッ!!」ギュオオオオオ

フーディン「フゥ!?」

ドゴォォォ……ン

フーディン「フゥ」バタンキュー

裕子「ああっ、フーディン!」

凛「やった……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ビシッ

415: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:41:39.61 ID:lDVsS7YT0
未央「うおおお! しぶりーん!!」

裕子「負けましたね……エスパーユッコ、完全敗北です……」

凛「ありがとう、ドリュウズ……」

裕子「素晴らしい戦いでした、凛ちゃん!」

裕子「私の超能力も、まだまだこれからだと思い知りました! これを受け取ってください!」

凛はミラクルバッジを手に入れた!

裕子「そしてこれも!」

凛はわざマシン「めいそう」を手に入れた!

416: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:45:00.19 ID:lDVsS7YT0
凛「ありがとう、ユッコ」

未央「いやぁ、凄いいい勝負だったよ二人とも!」

裕子「未央ちゃんとも早速ジム戦を……と言いたいところでしたが、私のポケモンを休ませてあげないとなので、少し待っていてくださいね!」

未央「そうだねー、じゃあ一旦ポケモンセンターに行こうか!」

417: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:47:25.33 ID:lDVsS7YT0
ポケモンセンター

凛「……あれ、着信履歴? 気づかなかった……」

凛「ごめん、ちょっと電話してくるね」

未央「はいはーい、行ってらっしゃい」

凛(日菜子から……あのシンデレラ団の人たちについてかな)

ピピピッ

日菜子『はいもしもし、日菜子です。凛さんですか?』

418: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:50:14.46 ID:lDVsS7YT0
凛「日菜子。ごめんね、ジム戦の最中だから気づかなくて」

日菜子『いえいえ、その様子だと……ユッコさんに勝ったみたいですね』

凛「うん、これで無事に4つ目のバッジをゲット、だよ」

日菜子『おめでとうございます……。さて、凛さんに報告したいことがあるんです』

凛「というと……」

日菜子『例の文香さんとこずえちゃんという方たちについて……』

419: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:52:10.13 ID:lDVsS7YT0
日菜子『ああ、そういえばやっぱり真奈美さんはお見通しだったようですよ』

凛「……やっぱり……?」

日菜子『こってり絞られてしまいました……という訳なので、日菜子からシンデレラ団について伝えられることはこれで最後になります』

凛「うん、わかったよ。ありがとう」

日菜子『では……といっても少ししかわかりませんでしたが、お伝えしますねぇ』

420: 名無しさん 2014/05/10(土) 00:58:27.84 ID:lDVsS7YT0
格上に一撃必殺技が効いてもいいじゃない。展開の為なんだから

今回はここまで。次回の投下は明日(今日)の予定
読んでくださった方、ありがとうございました

↓ただの自己満足。気が向いたらまた描くかも
no title


427: 名無しさん 2014/05/10(土) 23:51:32.20 ID:lDVsS7YT0
ミウラシティジム

凛「……」

未央「いけーっ、ジュプトル!」

裕子「負けません! フーディン!」

凛「……」

…………………

日菜子『まずは文香さんの方ですが……考古学、特に神話などの古文書の研究をされているそうです』

凛「考古学者……」

429: 名無しさん 2014/05/10(土) 23:57:44.94 ID:lDVsS7YT0
日菜子『日菜子はそういった分野には詳しくないですが、どうやらその道ではそれなりに有名だそうです』

日菜子『そして、出身地はホシイ。しかもそれなりに歴史のある土地の地主の娘だそうです』

凛「ホシイ……? ってことは……」

凛「まさか、自分の故郷を襲ったってこと?」

日菜子『それはどうかはわかりませんが……多少は関係しているとみるべきでしょうねぇ』

日菜子『それともう一つ、こずえちゃんという少女の方ですが……』

凛「……?」

430: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:01:45.03 ID:0+Y++6Qo0
日菜子『実は、何もわからなかったんです』

凛「え?」

日菜子『出身、血縁関係、その他一切の……ありとあらゆる経歴が謎に包まれているんです』

日菜子『何も分からないことが分かった……ってことですねぇ』

日菜子『何もわからない……何も無いということは、そこに妄想を詰め込む余地があるということですが……むふふ』

日菜子『と、日菜子から話せるのはここまでです。大した情報ではないですが』

凛「……ううん、ありがとう、日菜子」

431: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:04:12.45 ID:0+Y++6Qo0
…………………

凛(……)

凛(ホシイシティ出身の人間がホシイシティの占拠に加担したとは思えない……)

凛(どんな悪人でも自分の故郷を襲うようなことはしない……と思いたいけど)

凛(……わからない。あの時感じた違和感や卯月の言葉……)

凛(……『文香』はシンデレラ団じゃ、ない……?)

凛(もうひとりの『こずえ』のほうも気になるし……)

432: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:07:01.11 ID:0+Y++6Qo0
未央「いっけー! リーフブレード!」

凛「!」

ズバッ ズバッ

フーディン「フー」バタンキュー

未央「やったぁ! やったよジュプトル!」

ジュプトル「ジュプ」

凛「……終わったみたいだね」

434: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:11:11.90 ID:0+Y++6Qo0
裕子「また負けちゃいました……受け取ってください」

未央「ありがとう! いやぁーこれで私も4つ目のバッジゲットだよ!」

凛「おめでとう、未央」

未央「ありがと、しぶりん」

未央「ってことで、私のポケモンが回復したら、同じミラクルバッジをゲットした者同士、バトルといきますか!」

凛「うん……受けて立つよ」

凛(いろいろ考えすぎかな……未央とのバトルで、一度頭の中をリセットしよう)

435: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:14:08.85 ID:0+Y++6Qo0
…………

未央「さぁ、ちゃんみおのリベンジ、始まるよ!」

ポケモントレーナーのミオが勝負を仕掛けてきた!

未央「まずは……行っけえ、コモルー!」

コモルー「コモ」ポンッ

コモルー ドラゴン にんたいポケモン
体を硬い殻で覆っている
殻の中では細胞が変異を起こし、エネルギーを蓄え進化の時を待っている
殻はとても丈夫だが、とても重いために動きは鈍い

436: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:15:25.89 ID:0+Y++6Qo0
凛「行って……ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ポンッ

未央「行くよー、コモルー、ずつき!」

コモルー「コモー!」ダッ

凛「ドリュウズ、受け止めて!」

ドリュウズ「ドリュー!」ガシッ

コモルー「コモモ……」グググ

437: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:19:53.63 ID:0+Y++6Qo0
凛「そのままメタルクロー!」

未央「負けるなコモルー! かえんほうしゃ!」

凛「! しまった……」

コモルー「コモー!」ボボボボ

ドリュウズ「ドリュ……!!」

凛「やるね……未央!」

未央「そっちこそ……しぶりん!」

438: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:23:20.31 ID:0+Y++6Qo0
アイマス地方のどこか

ヘレン「さぁ、あなた達……出なさい」

ガチャッ

奈緒「……あの2人と何を話してたんだ?」

ヘレン「フッ……とてもダンサブルでマーベラスな話だったわ……」

加蓮「ていうか、本当にヘレン様の部下に……?」

ヘレン「当然よ。さぁ、早速行くわよ」

439: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:27:03.31 ID:0+Y++6Qo0
加蓮「行くって、どこに……」

ヘレン「テレビ局よ」

奈緒「……へっ?」



ヘレン「ボスは……私たちの存在を世に知らしめよ……と」フフ

440: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:31:32.24 ID:0+Y++6Qo0
キサラギシティ テレビ局

局員「きっ、君たちは一体何なんだ!」

ヘレン「なんだかんだと聞かれたら……答えてあげるがダンサブル」スタスタ

ヘレン「すぐにわかるわ……そう、すぐにね」スタスタ

奈緒「意味わかんねぇ……なんであんな堂々としてるんだ」

加蓮「しかもモデル歩き……」

441: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:35:33.78 ID:0+Y++6Qo0
ヘレン「ヘーイ! 2人とも、このスタジオのカメラを全て! 私に向けるのよ! さあ!」

奈緒「加蓮……どうするんだよ」ヒソヒソ

加蓮「やるしかないでしょ……今はチャンスを窺うしかできないんだし」ヒソヒソ

ヘレン「そう……それでいいわ」

局員「あんた達、こんなことしてタダで済むと……!」

ヘレン「フフ……邪魔はさせない。あなた達はそこでじっくりと見ていなさい」

ヘレン「さぁ……始めるわよ」

442: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:39:35.96 ID:0+Y++6Qo0
未央「ジュプトル! リーフブレード!」

ジュプトル「ジュプ!」ズバッ

凛「ゲコガシラ! なみのり!」

ゲコガシラ「ゲコッ」バシャ

ドォォォ……ン

凛「……」

ジュプトル「……」

未央「……」

ゲコガシラ「……」

443: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:42:27.93 ID:0+Y++6Qo0
ジュプトル「……ッ」ガクッ

凛「よし!」

未央「ああっ……!」

未央「また負けちゃった……か」

未央「でも、ますますしぶりんに負けないって気持ちが強くなったよ……ありがとう」

凛「私も……負けてられないかな」

444: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:45:53.15 ID:0+Y++6Qo0
未央「そうだ、しぶりんは次はどこのジムに挑むつもりなの?」

凛「私は……次はミナセに行こうと思う」

未央「ミナセかぁ……反対側だよね。大変じゃない?」

未央「そうだ、これ……2つあったんだ、しぶりんにあげるよ」

凛はひでんマシン「そらをとぶ」を手に入れた!

未央「これがあれば旅がちょっと楽になると思うよ!」

凛「ありがとう……未央」

445: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:49:18.52 ID:0+Y++6Qo0
裕子「たっ、たっ、大変です!!」

凛「? どうしたの?」

裕子「これを、これを見てください!」

未央「……? テレビ?」

凛「……?」

446: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:52:36.44 ID:0+Y++6Qo0
ヘレン『……つまり私たちの目的は世界を征服すること』

凛「!!」

未央「ああっ!! この人、さっき話したすごく強い人だよ!」

凛「……まさか」

ヘレン『そして全ての民を支配し、導くのよ……』

ヘレン『そう、世界レベルへとね!』ビシィ

ヘレン『しかと記憶に焼き付けなさい……私たちはシンデレラ団』

ヘレン『あなたたちの上に立つ者たちの名よ……!』

凛(やっぱり、シンデレラ団……!)

447: 名無しさん 2014/05/11(日) 00:58:46.46 ID:0+Y++6Qo0
凛(支配する……導く……? それが、目的……?)

凛(その為に、盗みなんかの悪事を……?)



凛(シンデレラ団……一体……)



ヘレン『では……アディオース!』

ブツンッ

458: 名無しさん 2014/05/11(日) 23:53:34.70 ID:0+Y++6Qo0
キクチシティ上空

ビュオオオオオオオ

凛「ムクバード! ここで降ろして」

ムクバード「ムクバー!」

バサッ

凛「ありがとう」スタッ

ほたる「! 凛さん!」

凛「! ほたる。久しぶり」

459: 名無しさん 2014/05/11(日) 23:58:13.43 ID:0+Y++6Qo0
ほたる「お久しぶりです……」

凛「何してたの?」

ほたる「補修工事です。災害が多いなら、できるだけ被害を最小限にとどめられるようにって」

ほたる「街の人たちも手伝ってくれて……」

アブソル「アブ」

ほたる「まだ、完全に皆さんに認められたわけじゃないですけど……」

ほたる「少しずつ、前に進めている……そんな気がします」


※凛「めざせポケモンマスター」(後編)