1: ◆ATK1PCranA 2014/12/22(月) 21:32:59.52 ID:TJpu3lxc0
艦これのssです。
読む方は以下の点にご注意ください。

・キャラ崩壊必至

・オリジナル設定&独自解釈あり

・ここの提督がモテ過ぎている。しかも鈍感

・たまに派生スレが建つ

 上記のことに注意してお読みください。雑談はOKです

 前スレ

榛名「榛名恋愛相談所」(前編)

榛名「榛名恋愛相談所」(後編)

関連スレ

金剛「ヘーイ!ダメ提督ー!」 提督「何だ?アホ戦艦」 

【艦これ】勇者「僕がキミを守るよ、春雨」 春雨「勇者さん……」 

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419251569

引用元: ・榛名「榛名恋愛相談所」 天龍「2件目だぜ!」

2: ◆ATK1PCranA 2014/12/22(月) 21:42:31.85 ID:TJpu3lxc0
登場人物紹介

~岩川鎮守府~

提督…本作主人公(仮)
   やたらモテまくる、理由はあるような内容なだけどとにかくモテる。
   脳に欠陥&怪物級の回復能力あり。好きなものは卵料理とNI☆JI☆GE☆N

榛名…本作主人公(真)
   提督の秘書艦。他人の恋路を見て楽しむという趣味を持つ。
   その趣味が理由で艦娘たちの恋愛相談に乗っている。最近は他の鎮守府(主に横須賀、あと横須賀、さらに横須賀)に呼ばれているらしい

漣…メイドもどきの駆逐艦
  何気にこの鎮守府で二番目に強い(一番は榛名)。提督ラブだが基本的に提督への態度は厳しい。
  他人の不幸で「メシウマ!」など、腹黒い一面が見えるとか見えないとか

3: ◆ATK1PCranA 2014/12/22(月) 21:48:17.51 ID:TJpu3lxc0
鈴谷…豆腐メンタルの航空巡洋艦
   提督ラブだが素直になれないお年頃。頑張って告白したが、告られた本人はよく理解してない

山城…扶桑姉さま大好きな航空戦艦
   提督に厳しい態度を取っていたが、今やその頃の見る影もなくデレデレ。扶桑と提督が大好き

夕立…S(すげえ)T(つよい)K(くちくかん)
   この世界で現在二番目に強い艦娘。海上暮らしが長かったため、林檎などの果物に対する欲求は凄まじい

4: ◆ATK1PCranA 2014/12/22(月) 21:59:44.84 ID:TJpu3lxc0
~横須賀鎮守府~

天龍…世界最強の軽巡洋艦
   趣味は訓練。特技は戦闘の戦闘狂。でも家事とか超得意。何でも出来る完璧超人
   世界で一番強い艦娘。敵はワンパンがデフォ
   『カリスマ A⁺⁺』持ち

ビスマルク…味覚音痴の戦艦
      ドイツ生まれの超弩級戦艦。味覚がジ・エンドしてるため料理の腕は壊滅的。
      将来の夢は天龍のお嫁さんらしい

愛宕…(どことは言わないが)大きい重巡洋艦
   横須賀で最もマトモな精神をお持ちな常識人枠。その性格ゆえに気苦労が絶えな……い?

島風…はっやーい!駆逐艦
   速い。凄い速い。冬は寒そう。愛宕に次いで横鎮で常識がある。
   叢雲に好意を持たれてるが本人はまったく気づいていない。
   『カリスマ A』持ち

叢雲…ツンデレ百合駆逐艦
   島風LOVEな(元)メシマズ艦。以前は持ち前の不器用さとおっちょこちょいのせいでメシマズだったが、最近は普通の料理も作れるようになった。

磯風…軍人気質な駆逐艦
   横鎮で唯一、提督Loveな艦娘。その想いは距離をも超える(かもしれない)
   女の子扱いされることにあまり慣れてない

5: ◆ATK1PCranA 2014/12/22(月) 22:09:47.82 ID:TJpu3lxc0
~その他~

伊168…呉鎮守府の提督代行の潜水艦
   レ級を無傷で単騎撃破できる程度には強い。酒好き。
   後輩の響を異常に可愛がってる

響…現在ロシアに出向中の駆逐艦
  イムヤの後輩。先輩であるイムヤのことはとても尊敬している。
  最近は変な男にナンパされまくるのが悩みらしい

翔鶴…舞鶴鎮守府の提督代行の航空母艦
   母性溢れる良き代行らしい。エラー娘を見かけた

衣笠…大湊警備府の提督代行の重巡洋艦
   どこをどう間違ったのか、やたら天龍を尊敬している。ちょっとアホ
   天龍に出会うまではゲーセンに行ったりしてマジメに仕事や訓練に取り組まなかったが、現在は真剣に取り組んでいるとのこと

エラー娘…ラスボス感あふれる妖精さん
     裏で色々と画策する系ラスボス。良いこともするが悪いこともする。常に猫を引っ提げている。
     快楽主義であるらしく、『面白そうだから』という理由で他人の人生を引っ掻き回す。誰かの指示(むしろ依頼?)で動いているらしいが……

9: ◆ATK1PCranA 2014/12/23(火) 23:12:20.99 ID:duB1cGSu0
~ある日の鎮守府~

秋月「あれ?皆さん何してるんですか?」スタスタ

雷「サンタさんへお手紙を書いてるのよ!」

雪風「雪風はぬいぐるみをお願いします!」

文月「あたしは『しんじゃ』かな~」フミィ

秋月「へぇ……」

夕立「ふっふっふ、まだまだみんな甘いっぽい」

電「夕立さんは何にしたのです?」

夕立「夕立はこれにしたっぽい!」つ『フレンチクル○ーラーが欲しいっぽい!』

秋月「……」

雷「ドヤ顔で見せてきた割りには、あなたも子供っぽいものじゃない」

夕立「ちっちっち。フレンチクルーラーをあまり舐めない方がいいっぽい」

夕立「フレンチクルーラーは、金髪ロリババア吸血鬼を召喚するのにも使えるっぽい!」

提督・榛名「「金髪ロリババア吸血鬼がなんだって(なんですって)!?」」ザッ

秋月「うわっ!?どこから出てきたんですか二人とも!?」

12: ◆ATK1PCranA 2014/12/24(水) 00:00:38.88 ID:iCCtgAij0
雷「とゆーかそれって、フレンチクルーラーがすごいんじゃなくて、ミスドがすごいだけじゃない?」

夕立「そ、そんなことはないっぽい!」

雷「ぶっちゃけポン・デ・リングの方が美味しいし」

夕立「死にさらしゃあ!っぽい!」ビシュッ

雷「危なっ!?」

夕立「あなたは今、一番言っちゃいけないことを言ってしまったっぽい」

雷「あら?図星を突かれて怒っちゃったのかしら」

夕立「おk泣かす」グッ

雷「やれるものならやってみなさいよ。バスケの借り、利子つけて返してあげるわ」ダンッ

二人「「……」」ゴゴゴ

夕立「二重の極み!っぽい!」ダダンッ

雷「桜花!」バンッ



ぷらずま「いいぞ!もっとやれ!なのです!」

文月「あたしはえんぜるくりーむざいいなあ~」

雪風「雪風はDポップです!」



秋月「カオス過ぎて私にはもうツッコミきれません……」

16: ◆ATK1PCranA 2014/12/24(水) 07:35:22.91 ID:iCCtgAij0
提督「ところで秋月は書かなくていいのか?」

秋月「あ、いえ私は……」

榛名「どうしてです?特に欲しいものが無いとか?」

秋月「ち、違うんです。だって、その――――」



秋月「サンタさんって、お金持ちの家の子にしかくれないんですよね?」



提督・榛名「「……」」ブワッ

秋月「だから私みたいな赤貧娘がお願いしていいものなのかと――――って、二人ともどうしたんですか!?お腹痛いんですか!?」オロオロ

提督「いや、腹よりむしろ……」

榛名「心が痛いです……」

秋月「?」キョトン

17: ◆ATK1PCranA 2014/12/24(水) 07:39:54.88 ID:iCCtgAij0
提督「大丈夫だ秋月。何の心配もしなくていい。お前が赤貧娘だろうが、サンタさんは来てくれる」ポンポン

榛名「そうです。この区域の担当サンタさんは心優しい方ですから、ちゃんとくれますよ」ポンポン

秋月「何で二人して泣きながら私の肩を叩くんですか!?」

提督「だから秋月」

榛名「我慢なんてせずに」

提督・榛名「「欲しいものをお願いしなさい」」

秋月「……」


18: ◆ATK1PCranA 2014/12/24(水) 07:45:30.50 ID:iCCtgAij0
秋月「えっと、じゃあ……」カキカキ

秋月「私はこれが欲しいです!」つ『はんばーぐ?が食べたいです』

提督・榛名「「……」」ブワッ

秋月「噂に聞いてから、一度でいいから食べてみたかったんです♪」ニコニコ

提督「秋月。今日はファミレス行くぞ。好きなものを好きなだけ頼んでいい」

秋月「ほ、本当ですか!?」

榛名「だからサンタさんへのお願いは別のものにしましょうね?」

29: ◆ATK1PCranA 2014/12/24(水) 23:48:32.45 ID:iCCtgAij0
鈴谷「メリー!」

熊野「クリスマース!」

提督「イブ!」

全員『いえー!』

提督「お前ら!今日は年内有数の狩りの日……じゃない。無礼講な日だ!好きなだけ騒げ!」

艦娘たち『やっはー!』

ドンチャンドンチャン♪

30: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 00:01:29.52 ID:lsfKnUb80
武蔵「で、何でお前はまだそっちにいるんだ?」

大和『色々と事情が重なって……もうしばらく戻れそうにないの』

武蔵「そうか。ではお前が帰ってきたときに、相棒が私の『人生の相棒』になってても文句は言うなよ?」

大和『ちょっ!?武蔵!?ダメ!絶対にそんなのダメなんだからね!』

武蔵「止めたかったら早く戻ってこい」

大和『むうう~……やっぱり私もそっちに……ああやめて!スカートを引っ張らないで浜風!冗談!冗談だから!』

武蔵「そろそろ切るぞ」

大和『あっ!ちょっと待ってよ武s……』

武蔵「……やれやれ。一体いつまで待たなければならないのか」フフッ

31: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 00:10:59.02 ID:lsfKnUb80
金剛「今日はとことん騒ぐデース!」

比叡「気合い!入れて!いきます!」グビクビ

金剛「おおー!比叡、いい飲みっぷりデース!それじゃ私も……」グビクビ

金剛「ぷはー!おりゃあ!しゃけらしゃけりゃ!ろんろんもっれこーい!」

比叡「はい!お姉さまの仰せのままに!」ダッ

32: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 00:17:17.87 ID:lsfKnUb80
扶桑「ふふっ、たまにはこういう大騒ぎもいいものね」

山城「そうですね!お姉さま!」

扶桑「あ、山城。私あれが食べたいわ」ユビサシ

山城「今取ってきます!」ダッ

扶桑「あんまり急いじゃダメよ……って、もう行っちゃった……」

キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア

扶桑「……ほら、だから言ったのに」

33: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 00:44:04.65 ID:lsfKnUb80
鈴谷「へっへー!チキンゲットー!」

熊野「あなたって人は、まったく……そんなにいっぱい食べたら太りますわよ?」

鈴谷「にゃっ!?」

熊野「この後にケーキもあるんですのよ?」

鈴谷「うにー……」

熊野「食事はバランスと量に気をつけてお食べなさいな」

鈴谷「私のお母さんか!」ビシッ

34: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 03:12:22.73 ID:lsfKnUb80
雷「今日こそ決着つけてあげるわ!」

夕立「望むところっぽい!」

雷・夕立「「うぎぎぎ」」

秋月「あのお二人は何をしているんですか……?」

不知火「気にしない方が精神衛生上良いかと。チキン食べます?」

秋月「あ、ありがとうございます」オズオズ

漣「飲み物取ってくるよー」

電「電は林檎ジュースなのです!」

文月「あたしいちごみるく~」フミィ

雪風「雪風はオレンジジュースにします!」

漣「はいはーい。ちょっと待っててねー……ご主人様ー?飲み物何が……って、いない?」キョロキョロ

35: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 03:17:32.84 ID:lsfKnUb80
~外~

提督「ふぅ……」

榛名「こんなところで何黄昏てるんですか?」スタスタ

提督「……榛名か」

榛名「はい。いつもニコニコあなたの後ろに這い寄る混沌、戦艦榛名です」

提督「名状しがたい感じのキャッチフレーズだな」

36: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 03:24:19.56 ID:lsfKnUb80
榛名「で、何でこんなところにいるんですか。お祭り好きの提督のことですから、調子に乗って一気飲みして急性アルコール中毒で死ぬものだとばかり……」

提督「いい加減泣くぞてめえ」

榛名「冗談です」フフッ

提督「……やれやれ」

提督「……」

榛名「……」

提督「……なあ、榛名」

榛名「何ですか?提督」

37: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 03:43:23.72 ID:lsfKnUb80
提督「また来年もこうして笑ってられるといいな」

提督「みんなでバカ騒ぎして、後始末して」

提督「笑いながら話せるような明日が、ずっと続くといいな」

榛名「……そうですね。でも----」



榛名「----二人きりの静かな夜も、それはそれで良いものでしょう?」チュッ



提督「なっ!?榛名、お前、今、何して」カアアア

榛名「ほっぺならセーフですから」///

提督「いやアウトだろ!」///

榛名「ま、まあ、そんなことはどうでもいいじゃないですか。ほら、そろそろ皆さんのところへ戻りましょう?」///

提督「……それもそうだな」クスッ

38: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 03:45:04.19 ID:lsfKnUb80
クリスマス・イブ特別編終わり

おやすみなさい

44: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 22:30:24.23 ID:lsfKnUb80
~ある日の鎮守府~

提督「あークリスマスさいこー」ダラダラ

漣「お仕事お休みですからねー」ダラダラ

提督「いつも何かとうるさい榛名も今日は出掛けたし」ゴロゴロ

漣「一日中ダラダラしてられますねー」ゴロゴロ

提督「……」

漣「……ご主人様?」グダグダ

提督「漣!?何でここに!?」

漣「今まで気付いてなかったんですか!?」ガビーン

45: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 22:35:58.60 ID:lsfKnUb80
提督「え?何しに来たの?仕事休みなんだよ?他の駆逐艦と遊んで来いよ」

漣「雷と夕立さんはまだ寝てますし、不知火&秋月のコンビはどっか行きました」

提督「残りのは?」

漣「まどマギ見てます。一話から新編まで」

提督「また電がぷらずまになっちゃうじゃないか」

漣「というわけで暇なんです。構ってください」

提督「それは別にいいが……何する?」

漣「そうですねえ……ケーキでも食べます?」

提督「昨日の分も今日の分も、昨日のパーティでAとKが全部食ったぞ」

漣「今日の分も食べたんですかあの人たち」

提督「正規空母だからな」

46: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 22:39:07.04 ID:lsfKnUb80
漣「ですがご安心を。さっき漣が作ったのがあります」

提督「お前ケーキとか作れたの?」

漣「天龍印のレシピ本見たので余裕でした」

提督「お前も凄いけど天龍も凄いなそれ」

漣「で、どうします?」

提督「食べる」

漣「じゃ、取ってきますね」トテテテ

提督「……漣の作ったケーキか。ドキがムネムネするな」

47: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 22:42:47.65 ID:lsfKnUb80
~数分後~

漣「お待たせしましたー」ガチャッ

提督「待ってましたー……って、何だその恰好」

漣「クリスマスにちなんでメイド服サンタバージョンです。似合いませんか?」

提督「いや、すげえ似合ってる。可愛いよ」

漣「そ、そうですか。ま、まあ漣に似合わないメイド服なんてありませんけど!」///

提督「で、その手に持ってるのがケーキか。案外普通だな」

漣「やっぱりケーキといったら、スタンダードな苺と生クリームのものかと思いまして。嫌でしたか?」

提督「全然」

漣「なら良しです」

48: ◆ATK1PCranA 2014/12/25(木) 22:51:10.69 ID:lsfKnUb80
提督「もぐもぐ……うむ、大変美味である」

漣「それは良かったです」

提督「お前も食べろよ。ほら」

漣「にゃっ!?」

提督「?」

漣「ご、ごごごごご主人さまが食べさせてくれるんですか!?そのスプーンで!?」

提督「ああ、そうだが……ダメなのか?」

漣「い、いいえ!何もダメじゃないです!ノープロブレムです!」

漣(ご主人様と間接キスご主人様と間接キス!しかもアーン!キタコレ!)

提督「?変な奴だな。早く食べろよ」

漣「は、はい!駆逐艦漣、出るっ!」パクッ

提督「な?美味いだろ?」

漣「そ、そうですね!」///

漣(ご主人様にアーンしてもらった上に間接キスだったので味なんて全然分かりませんでした!……なんて言えない!)///

提督「ケーキうまうま」パクパク

漣(漣はもうお腹いっぱいです。ご主人様……)



この後もケーキのように甘い一日を過ごしたそうです

70: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 20:39:46.14 ID:K/N22P/C0
~ある日の鎮守府~

提督「秋月、出掛けるぞ」ガチャッ

秋月「いきなり部屋に入ってきて何言ってるんですか」

提督「嫌なのか?」

秋月「いえ、嫌じゃ……ないですけど」プイッ

提督「じゃあ問題ないな」

秋月「いやいやいや、せめて理由くらい教えてください」

提督「お前が一番新入りだから」

秋月「はい?」

提督「ここに来たばかりでお互いのことをまだあんまり知らないだろ?」

秋月「司令の頭がちょっとアレなのは知ってます」

提督「だからもっと仲良くなるために出掛けようというわけなのだよ」

秋月「私のツッコミはスルーですかそうですか」

71: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 20:48:29.43 ID:K/N22P/C0
秋月「というか、その条件なら夕立さんも対象になるのでは?」

提督「あいつは最初から親しさが限界突破してるから大丈夫」

秋月「仲良くなるためなら、鎮守府全員で交流会でも開けばいいのでは?」

提督「榛名に『二人きりで仲を深めるのも時には大切なことですよ?』って言われた」

秋月(あの人の差し金ですか……)ハア

提督「で、どうする?本当に嫌なら別にいいが」

秋月「あ、い、いえ。行きます」

提督「おk。じゃ、また後でな」バタンッ

秋月「……司令とお出かけ、かあ」

秋月「……」ポワポワー



提督『可愛いよ、秋月』キラーン

秋月『も、もう、司令ったら……』デレデレ

提督『好きだ、俺と結婚してくれ』

秋月『……は、はい』



秋月「……えへへー」ポワポワー

秋月「……ハッ!」

秋月「わ、私ったらいったい何をっ」ワタワタ

秋月「と、とにかく急いで準備しないと!」///

72: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:03:48.64 ID:K/N22P/C0
~で、いつものショッピングモール~

提督「このショッピングモールの便利性マジパねえな」

秋月「急にどうしたんですか?」

提督「いや、何でもない。ただの独り言だ」

秋月「そうですか」

提督「そんじゃ、どこ行く?」

秋月「そうですね……」グゥー

秋月「……っ!」///

提督「メシ食うか。確か四階がレストラン街だったような……」

秋月「うう……何かすみません」

73: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:08:35.59 ID:K/N22P/C0
~レストラン~

提督「ここにしよう」

秋月「ここ、ですか?何でしょう、ビュッフェ?って書いてありますけど」

提督「入れば分かるさ」

秋月「それもそうですね」

店員「お客様お待たせいたしました。二名様でよろしいですか?」ヒョコッ

提督「……もう驚かない」

秋月「?どうかしたんですか、司令?」

提督「気にすんな」

提督「はい、二人です」

店員「わかりました。それでは、席へご案内しますね」スタスタ

提督(しっかし、あの人の姉妹って全員ここで働いてたりするんだろうか……?)スタスタ

74: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:17:02.15 ID:K/N22P/C0
店員「それではごゆっくり」スタスタ

提督「顔どころか歩き方や仕草までそっくりだったな。若干口調とかが違った気もするが……」

秋月「し、司令っ」クイクイ

提督「ん?どうした秋月」

秋月「あ、あの、皆さん勝手にお皿からお料理を取っているのですが、どういうことですか?」

提督「ああ、ビュッフェっていうのは食べ放題ってことでな……まあ、つまり好きなものを好きなように好きなだけ食べていいんだよ」

秋月「す、好きなものを好きなように好きなだけっ!?」

75: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:24:45.79 ID:K/N22P/C0
提督「さ、俺達も取りに行こうか」

秋月「す、好きなものを好きなように好きなだけ……好きなものを好きなように好きなだけ……」

提督「……大丈夫か?」

秋月「だ、大丈夫でしゅっ!」

提督「……少し落ち着いてから行くか」

秋月「……すみません」

76: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:35:03.80 ID:K/N22P/C0
~で、食事後なわけですよ~

提督「はあ~食った食った」スタスタ

秋月「……」

提督「秋月ー次はどこに――――」

秋月「……」グスッ

提督「ど、どうしたんだ秋月っ!」アセアセ

秋月「ごめん、なさい……」ウルウル

提督「え?な、なんで謝るんだ?」

秋月「だ、だって――――」



秋月「――――折角ビュッフェに連れて行ってもらったのに、あんまり食べれなかったんですもん!」ウワーン



提督「は!?そんなことで落ち込んでたのか!?」

秋月「だって、だってえ……」グスグス

提督「……はあ」

77: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:48:28.62 ID:K/N22P/C0
提督「別にいいだろ?好きなものを好きなように『好きなだけ』食べるのが目的なんだから」

提督「無理して多く食う必要はねえんだよ」ポンポン

秋月「うう……」グスッ

提督「それに無理して多く食って太っても嫌だろ?」

秋月「それはそうですけど……」

提督「だからもう気にすんな。なっ?」ナデナデ

秋月「……はい」

提督「よしっ!そんじゃ次はどこに行くかな」ナデナデ

秋月「……んにゅ」

秋月(司令に頭撫でられるの、気持ちいいです……)///

78: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:55:53.98 ID:K/N22P/C0
提督「服屋、おもちゃ屋、小物屋……ここまで何でもあると逆に困るな」

秋月「あ、あの、司令っ」

提督「なんだ?」

秋月「少し、あのお店を見てきてもいいでしょうか」

提督「……アクセサリショップか。いいぞ、行ってこい」

秋月「はい!」タタッ

提督「何かあったら連絡しろよー」

提督「……さて、俺はどうしようか――――っ」

提督「あれは……」

79: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 21:58:43.53 ID:K/N22P/C0
~十数分後~

秋月「可愛いものがいっぱいだったけど、お金が……」スタスタ

提督「ま、仕方ないさ。アクセサリなんてそんなもんだ」

秋月「……それもそうですね!うん、気にしない気にしない!」

提督「それでこの後はどうする?もう結構日が暮れてるが」

秋月「そうですね……帰りましょうか?」ニコッ

提督「了解!」


80: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 22:02:57.16 ID:K/N22P/C0
~帰り道~

秋月「……」スタスタ

提督「……」スタスタ

秋月「……」スタスタ

提督「……」スタスタ

秋月(な、何でしょう。ずっと無言で、空気が――――!)

秋月(な、何か話題を振った方がいいんでしょうか!?でもこういう時って何を話せば――――)

提督「……あ、そうだ秋月」ピタッ

秋月「……はい?」ピタッ

提督「ほい、これ」

秋月「何ですか?これ」

提督「お前へのプレゼント」

秋月「!!??」

81: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 22:07:48.24 ID:K/N22P/C0
秋月「え!?ど、どうして!?」

提督「いや、なんとなく贈りたいなーと思ったから」

秋月「いつ買ったんですか!?」

提督「さっき別行動してた時」

秋月「……今、開けても大丈夫ですか?」

提督「もちろん」

ビリッビリビリッ

秋月「こ、これは……!」

提督「いやあ、絶対にお前にピッタリだよなあって思ってさ」

秋月「……」

提督「どうだ、気に入ってくれたか?その――――」



提督「――――その、ハリセン」



秋月「司令の、司令の……」プルプル

秋月「バカああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」スパーン

提督「げぬあっ!?」

82: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 22:11:25.99 ID:K/N22P/C0
秋月「どうしてよりにもよってハリセンなんですか!女の子にプレゼントするものじゃありませんよこれ!」

提督「だってピッタリだと思ったし」

秋月「確かに役柄的にピッタリですけど!凄いいい感じにツッコめそうですけど!」

秋月「もうちょっとロマンチックなものをプレゼントしてくれたって、いいじゃないですか……」

提督「……」

秋月「ほら、早く帰りますよ。遅いと置いていきますからね」スタスタ

提督「……秋月」

秋月「……」スタスタ

提督「……秋月!」

秋月「……」ピタッ

秋月「もう、何ですか――――」ポンッ

83: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 22:23:42.58 ID:K/N22P/C0
振り返った少女の胸に飛び込んできたのは、一つのうさぎのぬいぐるみ

秋月「司令?これは――――」

提督「まあ、何だ、その……」///

提督「ハリセン買うついでに買っておいたっつーか、お前が喜ぶかなって思ってだな……」ブツブツ

顔を赤らめて呟く男に、思わず少女は吹き出す

秋月「ぷっ……ぷあははははははははははははははははは!!!!!!!!!!!」

提督「な、何だよ!そんな笑うなよ!」///

それでも少女は笑う。笑って笑って笑って、涙が出てくる程笑って

少女は、笑顔で言う

秋月「――――ありがとうございます、司令。今まで生きてきた中で、一番嬉しいです」ニコッ

少女のその笑顔は、夕焼けに照らされて輝いていて

提督「……」

男は思わず見惚れてから――――

提督「……そうか」クスッ

――――同じように、笑うのだった

84: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 22:27:38.58 ID:K/N22P/C0
秋月「あ、でもハリセンのことは許しませんからね!」

提督「え、マジで?」

秋月「当たり前です!まったく、先にこっちを渡してくれれば良かったのに……」

提督「いや、ハリセンが先の方が面白い反応が見れるかと」

秋月「ご期待に添えて私も嬉しいです!」スパーン

提督「言いつつ何で叩くんだよ!」

秋月「知りません知りません!司令なんて知りません!」タタッ

提督「おい!ちょっと待てよ秋月!」タタッ

秋月「ふんっ!」

秋月「……司令のことなんて知りません!でも――――」ボソッ



秋月「――――大好きです、私の素敵な司令」ニコッ

少女の呟きは、男に届く前に虚空に溶けた

85: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 22:30:17.23 ID:K/N22P/C0
しゅーりょーです

秋月たん可愛いよ秋月たんハアハアマジ天使だよ秋月たん

……流石に冗談ですよ?5厘くらいは

次回こそは昨日出来なかった軽巡だぴゅー!

91: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:33:14.15 ID:K/N22P/C0
~小ネタ・横須賀のクリスマス~

天龍「時期過ぎた感ハンパねえがクリスマスパーティーだ!騒げお前ら!」

艦娘たち『やっほー!』

ビスマルク「でも何で今日なの?二十四日か二十五日にやればよかったじゃない」キョトン

天龍「仕事が終わらなかったんだから仕方ないだろ」

島風「サンタさんが来たから島風は文句ないよ?」

愛宕「島風ちゃんは何を貰ったんだっけ?」

島風「じゃじゃーん!ろけっとぶーすたー!」

愛宕「……どこで買ってきたのあんなの」ボソボソ

天龍「……岩川にいるメカニックに頼んだんだよ」ボソボソ

愛宕「……ああ、だからこの前榛名さんが来てたのね」ボソボソ

天龍「……それだけじゃなかったみたいだけどな」ボソボソ

島風「ねえ二人とも!何ボソボソ話してるの!」

ビスマルク「そうよ愛宕離れなさい!天龍に近づき過ぎよ!」グイグイ

92: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:38:26.72 ID:K/N22P/C0
ながもんとか大分前にドロップで出したわ!むっちゃんより早かったわ!伊勢の方がまだ後だったわ!むっちゃんはこの前ようやく来た……大型五時間で



島風「えへへーいいでしょー。機能も凄いけどねーやっぱデザインだよねー」

天龍「えっと、それは何のデザインなんだ?」

島風「ドラム缶!」

天龍「そっかあ……ドラム缶かあ……」

島風「ここの模様とか超可愛いよね!」

愛宕「えっ!?そ、そうね!」

叢雲「……全然可愛いと思わない私が異常なのかしら。そうねそうよねそうに決まってる。だって島風は可愛いって言ってるもの」

磯風「お、落ち着け叢雲!何だか黒いオーラが出てるぞ!」アセアセ

93: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:42:41.82 ID:K/N22P/C0
ビスマルク「もう、天龍ってば!もっと私に構いなさい!」グイグイ

天龍「あーはいはいわかったわかった」

ビスマルク「もっと私にちゃんと接してよ!」

天龍「……うぜえ」

ビスマルク「ほら、このチキン私が調理したのよ?」

艦娘たち『――――ッ!』

天龍(たった)

愛宕(今から)

島風(このパーティーは)

叢雲(戦場と)

磯風(化したッ!)

ビスマルク「?」キョトン

94: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:47:08.97 ID:K/N22P/C0
天龍「まずは愛宕から食えよお前肉好きだろ?そんな胸してんだし」

愛宕「あはは天龍も冗談が上手いのね。私のこれは建造された時からよ?それより成長期の島風ちゃんが食べるべきじゃないかしら」

島風「嫌だなー愛宕さん。私なんかにはビスマルクさんの料理は勿体ないよ。叢雲どう?」

叢雲「べ、別に私はお腹がすいてなんていないし!磯風が食べなさいよ!」

磯風「待てみんな。これはビスマルクが愛を込めて作った料理だ。ここはビスマルクの恋人である天龍が最初に食べるべきではないか?」

艦娘たち(((((くっ!こいつらどうあろうとも他の奴らに押し付けようとしてやがる!)))))

ビスマルク「……」ジー

95: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:50:31.98 ID:K/N22P/C0
天龍(まず最初に食べるのは論外。どうあがいたって死ぬ)

愛宕(次に誰かが食べた後に食べるのもあり得ない。順番に関係なく死んじゃうもの)

島風(となると食べないのがベスト。でもそれだといつまでたってもこの状況は終わらない)

叢雲(ならせめて最後に食べるのが最良?最後に残った少ない量なら死は免れるかもしれない)

磯風(いやダメだ。みんなそれを見越してわざと多く残してくる。となると最初に少し食べて他の人に回すか?)

ビスマルク「……」ツンツン

96: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:53:32.13 ID:K/N22P/C0
天龍(それもノーだ。一口食べたら後はなし崩し的に全部食べさせられる)

愛宕(じゃあ用事が出来たと言って逃げ出す?)

島風(たぶんそれも通じない。この状況下でそれを許すほどここのみんなは平和ボケしてない)

叢雲(一口食べて気絶すればあるいは)

磯風(無理矢理口に詰め込まれるのがオチだろうな)

ビスマルク「……」パクッ

97: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:56:38.59 ID:K/N22P/C0
天龍(くそっ!どうすりゃいいんだ!)

愛宕(こんなの八方ふさがりじゃない!)

島風(敗北確定の上に賭け金が命なんて最悪だよ!)

叢雲(こうなったらもう、誰でもいい)

磯風(誰か、誰か――――っ!)

艦娘たち(((((誰か、この状況を何とかしてくれ――――ッ!)))))

ビスマルク「……ごくん」ハッ

98: ◆ATK1PCranA 2014/12/27(土) 23:59:18.04 ID:K/N22P/C0
ビスマルク「あ、あのー……」オズオズ

天龍「ん?どうしたんだビスマルク」クルッ

ビスマルク「あ、あのね?悪気はなかったの。決して元からそうしようと思ってたわけじゃないの」

天龍「だからどうしたんだよ」

ビスマルク「……チキン、全部食べちゃった」テヘッ

艦娘たち『……』

ビスマルク「う、うう、やっぱりみんな怒るわよね。ごめんなさ――――」

艦娘たち『そんなことない!』

ビスマルク「え?」

99: ◆ATK1PCranA 2014/12/28(日) 00:01:30.32 ID:NmiZ4iFK0
天龍「何言ってんだビスマルク!オレ達がそんなこと程度で大事なお前を怒るはずがないだろ!?」

愛宕「そうよ!悪気が無かったんだし問題ないわ!」

島風「それにビスマルクさんはいつも頑張ってくれてたんだもん!」

叢雲「それくらいのことは許されてしかるべきだわ!」

磯風「だから謝る必要は全然ないんだぞ!」

ビスマルク「み、みんな……」ウルッ

100: ◆ATK1PCranA 2014/12/28(日) 00:05:13.94 ID:NmiZ4iFK0
艦娘たち(((((危機は、去ったッ!)))))

ビスマルク「みん、な、あり、がとう……」ヒック

天龍「え?び、ビスマルク?」

愛宕「ど、どうしたの?お腹痛いの?」

島風「お薬!お薬取ってこなきゃ!」

叢雲「バカその前に冷やすものよ!」

磯風「は、ハンカチ使うか?」

ビスマルク「う、ううん。違うの」フリフリ

101: ◆ATK1PCranA 2014/12/28(日) 00:12:02.72 ID:NmiZ4iFK0
ビスマルク「私、勝手に一人でチキンを全部食べちゃったのに、みんなが怒らないで許してくれて……」

ビスマルク「すっごくすっごく嬉しかったの!こんなに優しくて素敵な仲間に出会えて、本当に良かったわ!」

ビスマルク「私と出会ってくれてありがとう。Dankeschön、私の素敵な仲間たち」ニコッ

艦娘たち『……』

艦娘たち(((((どうしよう、すごい罪悪感が……)))))

ビスマルク「ほら、みんなも固まってないで早く食べましょ?チキンは無くなっちゃったけど、他のお料理はまだあるわ!」

天龍「あ、ああ、そうだな」

愛宕「た、食べましょうか」

島風「わ、私飲み物注ぐね」

叢雲「わ、私も手伝うわ」

磯風「い、磯風は料理を取り分けよう」

艦娘たち(((((今度、何かビスマルクにプレゼントしてあげよう……)))))

ビスマルク「さあみんな!盛り上がっていくわよ!」

102: ◆ATK1PCranA 2014/12/28(日) 00:13:01.47 ID:NmiZ4iFK0
小ネタ終了

ビス子マジ天使。むしろ女神

だから早く来てくださいお願いします!

111: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 20:00:46.66 ID:1qm8ODHK0
~ある日の鎮守府~

コンコン

榛名「はいはーい、どうぞー」

ガチャッ

酒匂「こんにちわ~」

榛名「おや酒匂さんいらっしゃい。今日は何の御用で?」

酒匂「司令がいない間に相談したいことがあって来ました!教官!」ビシッ

榛名「誰が教官ですか誰が」

酒匂「ちょっと軍属っぽいことしてみたくて……」エヘヘ

榛名「あなたが言うと割と洒落にならないのでやめましょうねその台詞?」

酒匂「は~い」

112: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 20:23:27.03 ID:1qm8ODHK0
榛名「で、肝心の相談内容は何ですか?」

酒匂「ふっふっふ、それはね……」

酒匂「司令にちゃんと『ありがとう』って伝える方法を聞きに来たのだよ!」ドヤッ

榛名「……」

榛名(案外まともな相談内容で驚いたなんて言えない……)

酒匂「酒匂、いつも司令に『ぴゅううううう』とか『ぴゃああああああ』とか言っちゃって『ありがとう』って言えないから、どうしたらいいのか聞きに来たの」

榛名「ケッコン(仮)した時みたいな話ですね……」

113: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 20:39:47.30 ID:1qm8ODHK0
酒匂「榛名はどうしたらいいと思う?」

榛名「いや、どうするもこうするもないでしょう。提督に向かって『ありがとう』って言えばいいだけの話じゃないですか」

酒匂「それが出来ないから困ってるの!」プンプン

榛名「どうしてですか?」

酒匂「そ、その、緊張しちゃって……」

榛名「ああ~。なるほど」ポンッ

榛名「いいですか、酒匂さん。そういう時は掌に『人』という文字を書いて飲むフリをすると――――」

酒匂「そういうおばあちゃんの知恵みたいなのを聞きに来たんじゃないの!」

榛名「おばあちゃんの、知恵……」ガーン

114: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 20:49:46.83 ID:1qm8ODHK0
酒匂「他の方法は?」

榛名「諦めればいいんじゃないですかねー」ダラー

酒匂「ぴゃあ!?諦めちゃダメだよ!?根本的な解決になってないじゃん!」

榛名「でもー、所詮榛名が知ってる知識は時代遅れな『おばあちゃんの知恵』ですしー?ぶっちゃけもうお役にたてないんじゃないですかねー」イジイジ

酒匂「面倒くさい戦艦だぴゃあ!」

酒匂「は、榛名~、謝るから機嫌なおしてよう!」

榛名「べっつに~?機嫌なんて悪くないですし」プクー

酒匂「榛名素敵!すっごい美少女!時代の最先端を行く有能戦艦!」

酒匂「だからお願い、ね?相談に乗ってほしいなあ♪」

榛名「……まあ、そこまで言われたら仕方ありませんね。なんてたって榛名は、素敵に美少女な有能戦艦ですからねっ!」

酒匂(ぴゅう♪ちょろいちょろい♪)

115: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 20:54:46.77 ID:1qm8ODHK0
榛名「パターン1!お手紙!」

酒匂「書こうとして失敗した」

榛名「パターン2!伝言!」

酒匂「それじゃあ意味ないような……」

榛名「パターン3!死ぬ気でやる!」

酒匂「ぴゃあ!?一気に雑になったよ!?」

榛名「……」シクシク

酒匂「え、もう終わりなの?」

榛名「……」コクコク

116: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 21:01:05.98 ID:1qm8ODHK0
榛名「すみません、榛名ではもうお力になれそうにありません……」

酒匂「……」シュン

榛名「すみませんすみません!後日また来てください!それまでには何とか考えておきますから!」ペコペコ

酒匂「……ううん。榛名は一生懸命にやってくれたよ」

榛名「酒匂さん……」

酒匂「悪いのは榛名に過剰な期待をしちゃった酒匂だよ」

榛名「ごっぱあ!」

酒匂「じゃ、酒匂をもう戻るね!しーゆーあげいん!」タタッ

榛名「……」ピクピク

▼ へんじ が ない ただ の しかばね の ようだ ▼

120: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 21:35:01.56 ID:1qm8ODHK0
~夜だお☆~

提督「コミケから帰ってきた戦士に休息も無しに働けとか、これだからドS戦艦は」カキカキ

榛名「朝いきなり『じゃ、行ってくるわ!』とか、爽やかな笑顔でふざけたこと言って出ていくからですよ。行くなら行くでもっと前に伝えてください」カキカキ

提督「それくらい察しようぜ?」カキカキ

榛名「あんまりナメたことばっかり言ってるとFire!しますよ?」カキカキ

提督「ごめんちゃい」カキカキ

榛名「……」カチャ

提督「ジョーク!海軍ジョーク!だから艤装解除して!」

121: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 21:39:59.50 ID:1qm8ODHK0
コンコン

提督「おおっと、誰か来たようだ!ほら早く開けてやれよ!ゴーゴー榛名!」

榛名「……チッ。分かりました、開けてきます」スタスタ

ガチャッ

榛名「お入りくださーい」

酒匂「こんばんわ~」トテトテ

提督「酒匂か。どした?」

酒匂「間宮さんからの差し入れを届けに来たんだよ♪」

提督「アイス?」

酒匂「アイス」


122: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 21:56:04.69 ID:1qm8ODHK0
提督「2つあるけど、お前も食うか?」

酒匂「ぴゃあ!?」

榛名「何さらっと榛名の分を無くそうとしてるんですか」

榛名(いや、もしかしたらこの流れなら……)

酒匂「で、でもそれってやっぱり榛名に悪いと思うしっ」

榛名「いえ、いいですよ酒匂さん。榛名はちょっと用事を思い出したので席を外します」

酒匂「え、でも……」

榛名「二人きりの方が、言いやすいでしょう?」ボソッ

酒匂「……っ!?」///

榛名「頑張ってくださいね、酒匂さん」ボソボソ

榛名「それではー」スタスタ

123: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 22:00:35.48 ID:1qm8ODHK0
提督「……うむ。やはり間宮さんのアイスは格別だな」

酒匂「そ、そうだね」///

提督「……♪」

酒匂「……」///

提督「……♪」

酒匂「ね、ねえ司令っ!」

提督「ん?何だ酒匂」

酒匂「あ、あのねっ。酒匂はね、ず、ずっとね……」///

提督「?」

酒匂「……ぴゃあ」///

提督「どうした?」

124: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 22:04:04.29 ID:1qm8ODHK0
酒匂(だ、ダメだよぉ。やっぱり緊張して……)

提督「?」

酒匂(うう……言いたい、言いたいのに……)

提督「……頑張れ」

酒匂「っ!?」

提督「何か、俺に言いたいことがあるんだろ?俺は待ってるから、頑張れ」

酒匂「……」

提督「……」

酒匂「……さ、酒匂は。酒匂はっ」

提督「うん」



酒匂「酒匂は……司令にありがとうって思ってるの!」

125: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 22:09:11.99 ID:1qm8ODHK0
酒匂「海でずっと眠ってた酒匂を拾ってくれて、ここに連れてきてくれてっ」

酒匂「ずっとずっと戦えなかった酒匂を、みんなと一緒に出撃させてくれてっ」

酒匂「頑張ったら優しくて褒めてくれて、酒匂を輸送艦や的としてじゃなくて軽巡洋艦として扱ってくれたっ」

酒匂「そんな司令にいっつもありがとうって思ってたのっ!」

提督「……」

酒匂「……」

提督「……」ナデナデ

酒匂「ぴゃあ!?」

126: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 22:13:27.35 ID:1qm8ODHK0
酒匂「きゅ、急に何!?」///

提督「いや、何か撫でたくなったから……」

酒匂「も、もうっ……」///

提督「ありがとう、酒匂」

酒匂「……へ?」

提督「こんな俺と出会ってくれて、俺を信じてついてきてくれて」

提督「危ない戦闘に文句の一つも言わず向かってくれて、いつも頑張ってくれて」

提督「俺に『ありがとう』って言ってくれて、ありがとう」ニコッ

酒匂「……」///

酒匂「……司令は、ずるいね」ボソッ

提督「ん?何か言ったか?」

酒匂「なんでもないよっ!ほら、アイス溶けちゃうよ!喋ってないで食べる食べる!」

提督「お前から話を始めたのに何で俺が怒られにゃならんのだ……?」

127: ◆ATK1PCranA 2014/12/29(月) 22:21:56.20 ID:1qm8ODHK0
酒匂「……酒匂を応援してくれて、酒匂に『ありがとう』って言ってくれて」ボソッ

酒匂「……ありがとう。大好きだよ、司令」ニコッ



~部屋の外~

榛名「どうやら酒匂さんはちゃんと言えたみたいですね」

榛名(自分の気持ちを素直に伝えられるなんて、まったく羨ましい限りです)フフッ

ズキンッ

榛名「……っ!」

榛名(何でしょう今の頭痛は……この前ヲ級ちゃんと会った日のとは、似てるようでどこかが違う……)

『返してください、「そこ」は私のものです』

榛名(何!?今の声は……?)

『「榛名」がいるから私は提督の××になれないんです。ですから、返してください』

榛名(どこかで聞いたことがあるような……でも、どこで?誰から?)

『好き好き大好き愛してる。絶対にあなたのところに戻ってきますからね、提督』

榛名「あ……ああっ!」

榛名(そうだ、考えてみれば簡単だ。あり得ないあり得ない、でもあり得る。だって、だってこの声は……)

『みーっつけた』

榛名(紛れもなく、『私』の声だ……!)

144: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 18:53:27.60 ID:eLi2ICa/0
~ある日の鎮守府~

榛名「言い訳を聞きましょう」

提督「違うんです。俺のせいじゃないんです」



那珂「那珂ちゃんだよ♪」

雷「このうさぎ可愛い!」

瑞鳳「何で私が……」

間宮「えっと……?」

金剛「提督ぅー!この格好可愛いですカー!?」



榛名「ごちうさコスプレとか何考えてんですか」

提督「急に思いついたんでちょっと」

145: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 18:59:51.30 ID:eLi2ICa/0
榛名「まあ、百歩譲ってコスプレは許しましょう。ですが、この人選はいったいどういう基準ですか?」

提督「それにも色々事情がありまして」

榛名「まず一人目。ココアさん役。選抜基準は?」

提督「声が似ていたから那珂にしました」

榛名「ふむ、確かにそれは榛名もそう思います。いいでしょう」

榛名「では次、チノちゃん役。これは?」



雷「雷よ!電じゃないわ!」モフモフ



榛名「容姿も声もまったく似てませんが」

提督「いや、本当は響とかが良かったんだよ。でもあいつ今ロシアじゃん?」

提督「だから姉妹艦の雷に頼みました」

榛名「電ちゃんでもいいじゃないですか」

提督「ぷらずま化するからダメ」

146: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:04:03.65 ID:eLi2ICa/0
榛名「はあ、仕方ありません。じゃあ次、リゼさん役」

提督「声の似ている羽黒には逃げられ、同じく声の似ている祥鳳にはやんわり断られたから」

提督「姉妹艦の瑞鳳に以下略」

榛名「そこまで来たらもう略す必要ないのでは?」

榛名「色々言いたいことはありますガ、まあいいです。千夜さん役は……ああ」

提督「和装、和菓子」

榛名「だから間宮さんですか。わからなくはありません」

147: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:09:26.46 ID:eLi2ICa/0
榛名「じゃあラスト。シャロさん役。弁明は?」

提督「えーっと……」チラ



金剛「紅茶が飲みたいネー!」



提督「紅茶好きってところと、独特な喋り方で決めました」

榛名「ほぼ完全にフィーリングじゃないですか。埋めますよ?」

148: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:12:48.02 ID:eLi2ICa/0
提督「というわけで、ごちうさのロールプレイングをやろうと思う」ボロッ

艦娘たち『わあー』パチパチ

提督「朝のうちに既に、空き部屋を使ってラビットハウスの中は再現してある。まずはそこに移動しよう」

榛名「朝っぱらから何してるんですか」

提督「画面の向こうの皆様に艦娘たちの晴れ姿をお届けできないのが残念だ」

榛名「誰に言ってるんですか提督」

提督「誰か描いてくれないかなー」

榛名「だから誰に向けて言ってるんですか」

149: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:15:40.79 ID:eLi2ICa/0
~再現版・ラビットハウス~

提督「じゃ、俺のことは空気だとでも思ってやってくれ」

那珂「この台本通りにやればいいのー?」

提督「ああ。ただし、なるべく台本を持たずにやってほしい」

雷「どうして?」

提督「リアリティがなくなるから」

瑞鳳「わかるような、わからないような」

提督「細かいことはいいから。それじゃあ、始め!」パンッ

150: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:26:26.23 ID:eLi2ICa/0
ココア(那珂)「チーノちゃーん!もふもふー!」モフモフ

チノ(雷)「や、やめてくださいココアさんっ。仕事中ですよ!」グイグイ

ココア「もうっ、チノちゃんったら照れ屋さんなんだから!『ココアお姉ちゃん』って呼んでもいいんだよ?」

チノ「絶対に嫌です」

リゼ(瑞鳳)「こらこら。その辺にしとけよココア」

チノ「リゼさん!」タタッ

リゼ「ほらチノも私の後ろに隠れてないで仕事に戻れ」



提督「驚くほど違和感ないな」

榛名「文章にするとそうかもしれませんねー」

151: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:31:00.09 ID:eLi2ICa/0
カランカラン

千夜(間宮)「やっほー♪遊びに来ちゃった」

シャロ(金剛)「わ、私は別に来たくて来たわけじゃないんだかラ。千夜が無理矢理……」

ココア「シャロちゃーん!」ダキッ

シャロ「わぷっ。こ、ココアっ!離れなさいヨっ」

ココア「だってチノちゃんが構ってくれないんだもん。シャロちゃん構ってー」モフモフ

シャロ「いいから離れなサイっ」グイグイ



提督「シャロが微妙にでかいことを除けばほぼ完璧だな」

榛名「どう考えても、金剛姉さまの身長じゃシャロちゃん役は無理がありましたね」

152: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:34:24.22 ID:eLi2ICa/0
リゼ「いらっしゃい。千夜、シャロ」

シャロ「り、りりりりりりリゼ先輩っ!こ、こんにちわっ!」

千夜「こんにちわ~」

チノ「何か飲みますか?」

千夜「ブレンドもらえるかしら~?」

シャロ「私はいいわ」

チノ「わかりました」トテテ



提督「画像がないからイメージしづらいな」

榛名「何の話ですか」

153: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:37:55.10 ID:eLi2ICa/0
千夜「……」

シャロ「?どうしたの千夜」

千夜「シャロちゃん、ちょっと口を開けてくれるかしら?」

シャロ「?」アーン

千夜「せいやっ!」

シャロ「!?」

リゼ「ち、千夜!?何してるんだ!?」

チノ「シャロさんにコーヒーを飲ませたら……!」

千夜「うふふ~」



提督「人の口にホットコーヒーを容赦なく注ぐ。流石の鬼畜和菓子クオリティ」

榛名「姉さまが悶絶してるんですが大丈夫なんですか?」

154: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:42:26.08 ID:eLi2ICa/0
~数分後~

シャロ「ココア~!もっとモフモフしなさ~い!」

ココア「シャロちゃんがそう言うなら!えいっ!もふもふ~!」モフモフ

シャロ「えへへ~」

リゼ「完全に酔っぱらってるな」

千夜「たまにはああして発散させないと、ね?」

リゼ「それにしてはやり方が乱暴だった気がするが……」

チノ「……」プクー



提督「身長差があるから違和感すげえ」

榛名「今更な発言ですね」

155: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:45:19.31 ID:eLi2ICa/0
ココア「もふもふ~もふもふ~」

シャロ「私からも、もふもふ~!」

ココア・シャロ「「えへへ~」」

チノ「……むー」プクー

リゼ「どうしたチノ?」

チノ「……何でもありません」プクー

千夜「あらあら~」



提督「駆逐艦がヤキモチ妬いてむくれる姿……うむ」

榛名「うむ、じゃないですよロリコン」

156: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 19:54:23.89 ID:eLi2ICa/0
チノ「……ココアさん、そろそろ仕事に戻ってください」

ココア「え~、もうちょっと~」

チノ「ダメです。ほら、早く」グイグイ

ココア「わわっ!」

チノ「……ココアさんはもふもふ出来るんなら誰でもいいんですね。お姉ちゃんのバカ」ボソッ

ココア「……!?」

ココア「チノちゃーん!もふもふ~!」

チノ「や、やめてくださいココアさんっ!」///

リゼ「あいつらは本当に仲がいいな」ヤレヤレ

千夜「そうね~」

シャロ「くー……くー……」



提督「はいカット!お疲れ!」

157: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 20:00:19.69 ID:eLi2ICa/0
艦娘たち『お疲れ様でしたー!』

那珂「結構楽しかったね!」

雷「そうね!またたまにならやってあげてもいいわ!」

瑞鳳「口調に気を付けるのが疲れたよ~」

間宮「私も楽しかったです」

金剛「ヘーイ!提督ぅー!私の演技どうでしター!?」

提督「そうだな、色々言いたいことはあるが、みんなよく演技できてたぞ!それと――――」

艦娘たち『それと?』

提督「俺にももふもふさせろ雷!」

雷「わっ!」

158: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 20:04:58.04 ID:eLi2ICa/0
那珂「あー!提督がセクハラしてる!」

雷「し、司令官!嬉しいけど、そういうのは二人っきりの時に!」

瑞鳳「だ、ダメダメダメー!そういうのはダメ!」

間宮「あらあら」

金剛「ヘーイ提督!私にもしていいですヨー?」

榛名「スキンシップ写真スキンシップ写真スキンシップ写真」パシャパシャッ



今日も鎮守府は騒がしいです

159: ◆ATK1PCranA 2014/12/30(火) 20:06:52.16 ID:eLi2ICa/0
以上で、特別編『艦娘たちがごちうさ演じてみた』という誰得な謎企画は終了です。別に今日やる話が思いつかなかったからやったわけじゃありませんからね?

ではまた次回。おそらく明日か明後日になると思います

161: ◆ATK1PCranA 2015/01/01(木) 00:15:22.51 ID:+y3fL+LA0
~年越した~

提督「あけたなー」

榛名「あけましたねー」

提督「あけちゃったなー」

榛名「あけちゃいましたねー」

鈴谷「ちょっ、二人とも何でそんなテンション低いの!?」

秋月「おめでたいことなんじゃないんですか、年越しって!?」

162: ◆ATK1PCranA 2015/01/01(木) 00:24:43.13 ID:+y3fL+LA0
提督「いや、何か2014年ももう終わっちまったんだなと思うと寂しくなってな……」

榛名「今年……いえ、もう去年ですか。早いもんでしたね……」

鈴谷「色々あったからね」

秋月「色々ありましたからね」

鈴谷(提督に告白とか)

秋月(司令からプレゼントとか)

鈴谷・秋月「「……っ!」」///

提督「急に赤面してどうしたお前ら」

163: ◆ATK1PCranA 2015/01/01(木) 00:26:55.86 ID:+y3fL+LA0
提督「まあ、何だ。今年も一年よろしくな?」

榛名「はい、よろしくお願いします」

鈴谷「よっろしく~!」

秋月「よろしくお願いいたします」

金剛「よろしくネー!」

漣「よろしくお願いします、ご主人様」

山城「よろしくお願いしますね、提督」

瑞鳳「よ、よろしくお願いしましゅ!」

夕立「よろしくっぽい!」

提督「おい待て後半どっから出てきた」

174: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:02:24.74 ID:cEB6d3vc0
~ある日の鎮守府~

榛名「金剛姉さまー」ガチャッ

金剛「榛名?どうしましタ?」

榛名「姉さまにお届け物です。横須賀から」

金剛「横須賀カラ?天龍からでしょうカ?」

榛名「さあ?姉さま何か頼んだんですか?」

金剛「いえ、特に何も頼んでませんガ……」

榛名「まあ、少なくとも危ないものではないでしょうし、後で天龍さんに連絡して聞いてみてください。それでは榛名は祇ごとに戻りますので」スタスタ

金剛「……なんだか最近の榛名は冷たいですネ。気怠そうというか、タンパクというカ……」

金剛「けどまあ何かあったら言ってくるでしょうし、今はこっちを優先しまショウ」

びりびり

金剛「これは――――」



金剛「――――Diary?」

175: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:06:42.65 ID:cEB6d3vc0
~翌日~

提督「働きたくないでござるー」ダラー

榛名「バカなこと言ってないで手を動かしてください」ゲシゲシ

提督「あっ、ちょっ、やめっ。痛い、痛いから!ごふっ!わ、わき腹が……」

榛名「早く床から起き上がって机に向かってください。蹴りますよ?」

提督「その忠告は数秒遅かったかなあ……」

バアーン!

金剛「失礼しマース!」ドタドタ

榛名「ぎゃああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!扉があああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

提督「おーう、どうした金剛ー」

榛名「うう……また余計な出費が……赤城さんと加賀さんのオヤツ代を削らなければ…」

176: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:10:47.90 ID:cEB6d3vc0
金剛「……あれを見習ってやれば、きっと私と提督モ……ウェヘヘ……」ニヤニヤ

提督「……おい、榛名。金剛の様子がおかしいんだが」

榛名「いつものことでしょう。この鎮守府の榛名以外の人の頭がおかしいのなんて」

提督「黙れ変人筆頭」

榛名「あ?」カチャッ

提督「すんません冗談です。艤装しまってください」

榛名「次はありませんよ?」

提督「あざっす」

金剛「そこ!何、二人でコソコソ話してるんですカ!」ビシッ

177: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:13:21.68 ID:cEB6d3vc0
金剛「人の話もマトモに聞けないんですか?これだからダメ提督は……」ヤレヤレ

提督「……大変だ榛名。本格的に金剛がおかしい」

榛名「……提督がダメだと気付くなんて、姉さまはどうしてしまったのでしょう?」

提督「……さらっと人をダメ呼ばわりしやがったなてめえ」

榛名「……事実ですから」シレッ

178: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:19:32.90 ID:cEB6d3vc0
金剛(あれ?おかしいですネ。こう言えば私と提督のLove storyが始まるはずデハ?)

金剛(まだ足りないのでしょうカ?)

金剛「今さっき私が言ったことを、もう忘れたんですカ?まあ、無能な提督なら仕方ないのかもしれませんネ」ハッ

提督「……」ズーン

榛名(あ、本気で傷ついてる……)

金剛「聞いてるんですか、ダメでクズな提督サン?」

提督「う」

金剛・榛名「「う?」」

提督「うあああああああああ!!!!!!!もう仕事なんて知ったことかああああああああ!!!!!!!!!」ダッ

金剛・榛名「「て、提督!?」」

榛名(あの提督が、この程度で凹んで逃げ出すはずがないのですが……)チラッ

提督「うわあああああああああああああああああんんんんん!!!!!!!」ダダダダダ ニヤッ

榛名(傷ついて逃げ出したと思わせて、ただ単に仕事が嫌で出て行っただけですねあれは……)

179: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:22:50.52 ID:cEB6d3vc0
榛名(まあ、今回は多めに見ましょう。榛名もちょうど、やらなければならないことが出来たばかりですし……)チラッ

金剛「……」ポカーン

榛名「まったく、今回はいったい何に踊らされたのか……」ハア

榛名「姉さまー金剛姉さまー」

金剛「……」

榛名「反応は無し、と」

榛名(じゃあ、次は手段を選ばずに――――)

榛名「そいやあっ!」ガコン!

金剛「What!?」

榛名「お帰りなさいませー金剛姉さま」

金剛「は、榛名?そ、そうダ!提督は!?提督ぅー!」ダッ

榛名「ストップ」ガシッ

180: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 19:24:55.42 ID:cEB6d3vc0
榛名「提督のところに行く前に聞かせてください。何があったんですか?」

金剛「は、榛名……」

榛名「金剛姉さまが、意味もなく提督を罵倒するはず有りませんからね。何かあったんですね?」

金剛「は、榛名あ……」

榛名「はい、榛名は大丈夫です。ですから聞かせてくださいな?」ニコッ

金剛「榛名あああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」ダキッ

榛名「ぐおっふ!み、鳩尾が……」

184: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:25:09.02 ID:cEB6d3vc0
~落ち着け。餅つけ~

榛名「落ち着きましたか?」ペッタンコー

金剛「はい、もう大丈夫デス」ペッタンコー ※胸のことじゃないよ

榛名「そですか。じゃあ、説明よろしくお願いします」ペッタンコー

金剛「実は、かくかくしかじかデ」ペッタンコー ※だから胸のことじゃないってば

榛名「まるまるうしうしというわけなんですね」ペッタンコー

モチ「ワカルカ!」

榛名「……どこかの誰かからツッコミが入った気がしたので、すみませんが『かくしか』なしでお願いします」ペッタンコー

金剛「日記を、読んだんデス」ペッタンコー ※胸の話はするなよ?

榛名「日記?(棒)」ペッタンコー

榛名(あ、今何で棒読みなんだって思いましたね?思ったでしょう?思いましたよね?思ったよな?)ペッタンコー

榛名(ふふん、何故なら榛名はもうそれを知っているからです。先程の『かくしか』で通じていたのです)ペッタンコー

榛名(だから榛名は棒読みだったのです。なのです。というか、ぺったんこぺったんこ、うるさいんですけど)ペッタンコー!

185: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:30:11.20 ID:cEB6d3vc0
金剛「その日記は、先代の金剛の物デシタ」ペッタンコー ※胸じゃない

金剛「先代の金剛はどうやら自分の提督と結婚できたらしいんデス」ペッタンコー ※餅だ

金剛「だから私も、その金剛と同じようにすれバ……」ペッタンコー ※特に思いつかなかった

榛名「提督と結ばれるかも、と思ったわけですね」ペッタンコー

金剛「ハイ……」ペッタンコー

榛名「……はあ」ペッタンコー

榛名「すみません、その日記見せてもらえますか?」ペッタンコー

金剛「どうぞ、デス……」ペッタンコー ※金剛はぺったんこじゃない

榛名「ふむふむ……」ペッタンコー

186: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:34:19.95 ID:cEB6d3vc0
パタン

榛名「……」ペッタンコー

金剛「……」ペッタンコー >>0��゚ッタンコーの神様がやれって言うから……

榛名「……ぶっちゃけ、この人よく結婚まで行けましたね」ペッタンコー

榛名「こんだけ罵倒されても好きになれる方が凄いのか、こんだけ罵倒しても好きにさせる方が凄いのか……」ペッタンコー

榛名「どちらにせよ、この方法は姉さまと提督には合いませんよ」ペッタンコー

金剛「うう……いい作戦だと思ったのですガ……」ペッタンコー ※節子、それ胸ちゃう。餅や

榛名「完全にマイナス方向に全力疾走してましたね」ペッタンコー

187: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:41:15.48 ID:cEB6d3vc0
金剛「どうしまショウ、どうしまショウっ。て、提督を傷つけてしまいまシタ!」アワアワ

榛名「落ち着いてくださいお姉様。お餅食べます?」モニュー

金剛「食べマス」

榛名「……」ムニュー

金剛「……」ニュー

榛名「お餅美味しかったですね」

金剛「イエス!って、ゆっくりお餅食べてる場合じゃないんデス!」

188: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:48:02.66 ID:cEB6d3vc0
金剛「提督に嫌われてたらどうするんですカ!」ウワーン

榛名「自業自得じゃないですか……」

金剛「榛名ぁ~何かいいアイデア出してくだサ~イ」

榛名「榛えもん扱いやめてもらえません?」

金剛「うわーん!」

榛名(面倒くさいんですけどこの姉)

榛名「あ、あー、あれじゃないですか?アイスでも奢れば許してくれるんじゃないんですか?」

金剛「間宮に行ってくるデス!」ダッ

榛名「いや、先に提督探してからでしょう……」

189: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:52:39.97 ID:cEB6d3vc0
~食堂。またの名を食事処『間宮』~

金剛「間宮ぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!!!」

間宮「いらっしゃいませ~」

金剛「アイス!アイスくだサイ!」

間宮「フレーバーはどうします~?」

金剛「ええっと……」チラッ

バニラ ストロベリー チョコ ミルク 抹茶 オレンジ 芋けんぴ 白桃 抹茶 グレープ ティラミス レモン 抹茶 抹茶……etc

金剛「なんでここのアイスはこんなに種類が多いんですカ!?あと抹茶だけ何回も入ってるシ!」

間宮「早く選んでくださいね~」

金剛「くっ、これだから鬼畜和菓子ハ……!」

間宮「はい?何か言いましたか~?」

金剛「No!何も言ってないネー!」ガクブル

190: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:55:46.43 ID:cEB6d3vc0
提督「あれ?金剛じゃないか。どしたん?」

金剛「提督!?何やってるんですカ!?」

提督「見ての通り飯食ってる」

金剛「そうじゃなくて、私に言われたことがショックで落ち込んでたんジャ……」

提督「……あ」

提督「う、うわあああああああああんんん(棒)」

金剛「……提督」ニッコリ

提督「いや、さっきのはぶっちゃけ仕事から逃げたかっただけっていうかね?まさか本気にされるとは思ってなかった感じでね?」

金剛「ダメ提督には、お仕置きデース!」ドーン

提督「ぎゃああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

間宮「お掃除が大変そうですね~」

191: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 20:58:47.75 ID:cEB6d3vc0
提督「……サーッセンした」プスプス

金剛「もう!次やったら本気で怒りますからネ!」プンスカ

提督(さっきの砲撃は本気じゃなかったのか……)

金剛「提督に嫌われたのかもしれないって思って、すごく不安だったんですカラ……」グスッ

提督「……悪い」

金剛「……本当に悪いと思ってるなら、アイス奢ってくだサイ」

提督「あいよ。何がいい?」

金剛「……紅茶デ」

提督「つーわけでよろしく」

間宮「ご注文承りました~」

192: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 21:02:02.41 ID:cEB6d3vc0
提督「……金剛」

金剛「ハイ?何ですか提督」

提督「たとえ何があっても、俺はお前のことを嫌いになったりしないよ」ナデナデ

金剛「うにゅ……ふぁい」トローン

金剛「私は、提督を信じてるデス……」

間宮「甘々ですね~」

提督「……相変わらず神速だな。どんだけアイスを作り慣れてるんだ」

間宮「給糧艦『間宮』ですから~」ニコニコ

提督「……ほら金剛。アイス来たぞ」ポンポン

193: ◆ATK1PCranA 2015/01/05(月) 21:03:55.29 ID:cEB6d3vc0
~その夜~

金剛「――――というわけで、頭を撫でてもらってアイスを奢ってもらいまシタ!」

榛名「謝りに行ったんじゃなかったんですか。何で逆にアイス奢ってもらってるんですか」

金剛「成り行き?」

榛名「……まったく、提督は艦娘に甘すぎです」ヤレヤレ

榛名(今も昔も変わらず、ですけどね)クスッ

198: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 15:39:00.50 ID:o15MJZr90
~ある日の鎮守府~

提督「……」

榛名「……」

提督「……動いてたな」

榛名「……動いてましたね」

提督「……喋ってたな」

榛名「……喋ってましたね」

提督「戦闘シーンがシュールだったんだが」

榛名「というか私たちと全然違うんですけど。何ですかあの装備、あの設備」

199: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 15:42:38.29 ID:o15MJZr90
提督「赤城が『ご飯まだですか!?』って言ってなかったことに驚きを隠せない」

榛名「加賀さんがキレてるようにしか見えませんでした」

提督「那珂はうちと同じ感じだったな」

榛名「北上さんと大井さんもそうでしたね」

提督「金剛のちょっとアレな日本語も演出されてたし」

榛名「比叡姉さまがシスコンっぷりを発揮してないのが残念です」

提督「俺、てゆーか提督が出てこないのはあれなの?アニメ版アイマス一話と同じなの?これからも出ないの?」

榛名「出ないに間宮アイス賭けます」

200: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 15:46:27.53 ID:o15MJZr90
提督「……まあ、色々言ったしまだまだ言いたいことはあるが…………」

榛名「それより何より、あれですね」

提督・榛名「「なんで一番最初に喋った艦娘が榛名なんだ(なんですか)!?」」

提督「え?何?お前なんか根回しとかした?」

榛名「してませんよ!というか榛名が出ること自体見て初めて知りましたよ!」

提督「全っ然お前に似てなかったな。見た目以外」

榛名「それはどういう意味ですか」

提督「俺の知ってる榛名があんなにマトモそうなわけがな――――がふっ!」バキン

榛名「何か言いましたか?」

提督「何でもないです……」ピクピク

201: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 15:51:58.86 ID:o15MJZr90
提督「艤装ってあんな風な形してて、あんな風に着けるんだな」

榛名「出撃もちゃんとそれっぽいところからしてましたね」

提督「……お前らの艤装ってどんなだっけ?」

榛名「大体全部、アニメの吹雪ちゃんが持ってた奴みたいな、手で持つタイプです。もしくはあれが腕に着く感じです」

提督「アニメの那珂たち、何か腕にびっしりと砲門がついてるようなのあったけど、それは?」

榛名「ないです」

提督「……どういう風に着けるんだ?艤装って」

榛名「球状の『展開キー』のボタンを押したら、魔法少女みたいな演出で着きます」

提督「……お前ら出撃ってどっからしてる?」

榛名「そこら辺の海に面してるところからですね。港から飛び降りる感じで」

提督「……俺達って、曖昧でふわふわしてる上に、原始的だな」

榛名「……言わないでください。比較してちょっとショック受けてるんです」ションボリ

207: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 20:28:40.73 ID:o15MJZr90
~ある日の鎮守府~

那珂「那珂ちゃんだよー!」バタンッ

提督「ドアを勢いよく開けるのはやめてもらおうか。この前金剛が来て破壊していって、ようやく修理が済んだばかりなんだ。隣で榛名が『誰も来なければ壊れない……誰もいなければ壊れない……ふふふ』って、ちょっと待て榛名それ以上はマズい」

榛名「ふふふ……」ブツブツ

那珂「……那珂ちゃんだよー!」キランッ

提督「勝手にテイク2を行うな」

那珂「そんなことより!そんなことよりだよ提督!」

提督「何?」

那珂「アニメ見た!?那珂ちゃん可愛――――」

提督「せいやあっ!」ラリアット!

那珂「きゃんっ」ドガッ

提督「アニメネタはノーセンキューだっつたろうが!」

那珂「那珂ちゃんそれ聞いてないし!」ガビーン

208: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 20:38:00.29 ID:o15MJZr90
提督「とにかく、アニメ関連の話はしばらく禁止だ。ネタバレ、ダメ絶対」

那珂「……上のを見る限り、アウトに限りなく近いアウトって感じなんだけど」

提督「何言ってるんだ?今日の投下は>>207が最初だぞ?」ニコッ

那珂「う、うん!そうだったね!」ビクビク

提督「……こほん。それで何しに来たんだ?仕事は?」

那珂「早く終わったから、今日の夜は久しぶりにオフなんだよ!」

提督「へー。そんじゃなんかするか?」

那珂「何する?」

提督「俺に聞かれてもなあ……お前のやりたいことでいいよ」

那珂「うーん、そうだなー……あ、そうだ。じゃああれやろうよ!」

提督「?」

那珂「ギャンブル!」

209: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 20:42:29.02 ID:o15MJZr90
~遊戯室~

提督「でも何でまた急にギャンブルなんて……」シャッシャッ

那珂「バラエティとかで必要になるかもしんないじゃん!」

提督「絶対にないと思うぞ……ほい、シャッフル終わったぞ」

那珂「じゃあ次は那珂ちゃんがやるね」シャッシャッ

那珂「はい、終わったよ」

提督「じゃあやるか。何賭ける?」

那珂「間宮アイスとかでいいんじゃない?」

提督「おk。それじゃ……」スッ

那珂「……」スッ

提督・那珂「「盟約に誓って……アッシェンテ!」」

210: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 20:49:57.18 ID:o15MJZr90
~ポーカー~

提督「五枚のスリーチェンジな?」

那珂「おっけー!ふふん、川内ちゃん相手に連勝した那珂ちゃんの実力、見せてあげるっ!」

提督「あいつバカだからな」

那珂の手札……♠4 ♠6 ♠J ♥6 ♣3

提督の手札……? ? ? ? ?

那珂「チェンジ那珂ちゃんからでいい?」

提督「どうぞー」

那珂(スペード三枚あるからフラッシュ狙いで……いや、でも6でワンペアできてるし……ここは様子見で)

那珂「一枚チェンジ」パサッ

那珂「提督は?」

提督「ノーチェンジ」

那珂「……随分自信があるんだね」

提督「そんなことないぞ?もしかしたらブタかもしれない」ククッ

211: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:13:34.43 ID:o15MJZr90
那珂「……」スッ ピラッ

那珂(来たっ!スペード……!)ニヤッ

那珂「ハッ!」

那珂(いけないいけない!ポーカーフェイスポーカーフェイス……)ブンブン

提督「どうした?もうチェンジしないのか?」

那珂「ちょ、ちょっと待って!」

那珂の手札……♠4 ♠6 ♠J ♥6 ♠K

那珂(迷う余地はない、♥6を捨ててフラッシュ狙いで……!)

那珂「一枚チェンジ」パサッ

提督「また一枚か。消極的なのか手札がいいのか……」

那珂「ノーチェンジの提督に言われたくないよ」

提督「それもそうか」ククッ

212: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:21:44.17 ID:o15MJZr90
那珂「……」スッ ペラッ

那珂(ダイヤの10……もう一回)

那珂「一枚チェンジ」パサッ

提督「ほいほい」

那珂「……」スッ ペラッ

那珂(ハートのキング……ワンペアかぁ……)

提督「レイズ」

那珂「……」

那珂(提督は自信満々にノーチェンジだったし、相当強い役なんだろうなぁ……)

那珂「ドロップしたらどうするの?チップ制じゃないけど」

提督「そのゲームはお流れ。実際はドローみたいなものだな」

提督「ただしゲームを変更。ポーカーでリベンジは出来なくなる」

那珂「……」

提督「Halleyup」

那珂「……ドロップ」ガクリ

提督「了解」

213: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:25:43.77 ID:o15MJZr90
提督「じゃ、お互いの手札公開してみっか」

那珂「……」パサッ

提督「ほいっと」パサッ

那珂「……っ!?」

那珂「ちょ、何この手札!」

提督「見ての通りだが?」

那珂「これブタじゃん!なんで自信満々にノーチェンジとか言ってたの!?」

那珂の手札……♠4 ♠6 ♠J ♠K ♥K

提督の手札……♦A ♥8 ♥2 ♠7 ♣Q

提督「もちろんブラフ」

214: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:28:30.28 ID:o15MJZr90
提督「お前の表情から、いい役を狙えそうなのは分かってたからな。運任せじゃ不安だから、ブラフでドロップするように誘導した」

那珂「じゃあ、ドロップしたらドロー扱いっていうのも……」

提督「そうすりゃ簡単に降りてくれるかなって」

那珂「にゃあああああああああああああ!!!!!!!!!!」ガンガン

提督「落ち着け。テーブルを叩くな」

那珂「だ、騙された……」

提督「姉に負けず劣らずお前もアホだよな」

那珂「うわああああああああんん!!!!!!!提督にアホって言われたー!提督に!」

215: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:33:42.58 ID:o15MJZr90
提督「さて、次は何にする?」

那珂「サイコロにしよっ!」

提督「ゲームは?」

那珂「数比べ!」

提督「サイコロの数」

那珂「二つ!同時に振ること!」

提督「あいあいさー」

216: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:36:13.40 ID:o15MJZr90
~数比べ~

提督「何回勝負にする?」

那珂「五回でいいんじゃない?」

提督「オッケー。順番は?」

那珂「じゃんけん」

提督「最初はグー」

那珂「じゃんけん」

提督・那珂「「ぽんっ」」グー パー

那珂「やったあ!」

提督「なるほど。頭がパーだからパーを……」

那珂「じゃんけん一つでバカにするのやめよう!?」

217: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:41:16.76 ID:o15MJZr90
那珂「やあっ!」コロコロッ

4 2

那珂「合計は6かあ……微妙?」

提督「次は俺だな」スッ

那珂「あれ?同じの使わないの?」

提督「別々の使った方がやりやすいだろ」

那珂「そっか。そだね♪」

提督(やっぱアホだ)

提督「……」コロコロッ

6 5

提督「合計11か」

那珂「提督運良すぎ!」



1回目 提督勝利

218: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:46:00.46 ID:o15MJZr90
那珂「次こそは……てやあっ!」コロコロッ

6 3

那珂「合計9。やったねっ!これはもう勝ったも同然だよ!」

提督「……」コロコロッ

6 6

提督「合計12」

那珂「なんで!?」

提督「運」(嘘だけどな)

那珂「むむむ、提督って運いいんだね……」

提督「カットイン率100%」(夜戦に出たら普通に死ぬがな)

219: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:48:45.46 ID:o15MJZr90
~その後~

那珂「ぜ、全敗……」

提督「これが運の差という奴だよ」

那珂「ううー……アイスか……」

提督「どうする?ここらでやめておくか?」

那珂「ううん!まだまだ……って、あれ?ちょっと待って!」ガサゴソ

那珂「……」

提督「どうした?」

那珂「……おサイフ」

提督「サイフ?」

那珂「おサイフ、失くした……」

提督「……え、マジで?」

221: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:51:51.32 ID:o15MJZr90
那珂「ど、どどどどどどどどうしよう!銀行ももう閉まってるよ!」

提督「コンビニのATMは?」

那珂「そ、そうだね!ちょっと行ってくる!」

~~~~~

ガチャッ

那珂「……」トボトボ

提督「お、早かったな」

那珂「……雨降ってた」

提督「……は?」

那珂「土砂降り。しかも風が強いから傘も意味ない」

提督「……どんまい?」

那珂「うわーん!」

222: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 21:54:26.70 ID:o15MJZr90
那珂「ごめんね、提督。アイスも無理だよ……」

提督「いや、それは今度でいいんだけどさ。どうすんの?ここの飯タダじゃないんだよ?」

那珂「あはは、大丈夫大丈夫。明日のお昼はロケ弁あるからそれまで我慢すれば――――」グゥ

那珂「……」カアアア

提督「我慢できそうもないな」

那珂「提督のバカ!」///

提督「俺なんかした!?」

223: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:01:22.78 ID:o15MJZr90
提督「……はぁ。しゃあない。奢ってやるから食堂行こうぜ」

那珂「あ、ありがとう……」

提督「気にすんな。部下の失態は上司の責任だからな」

那珂「……提督」クイクイ

提督「あ?なん――――」ダキッ

提督「!?」

那珂「那珂ちゃんアイス奢る約束も守れなかったのに、ご飯まで奢ってくれるって、ちょっと優しすぎだよ……」ギュッ

提督「いや、アイスは今後きちんとっ!」

那珂「だからね、那珂ちゃん今からお礼するね?」シュルッ

提督「ちょっと待った!なんでお前急に脱ぎ始めてんの!?お礼って何!?何するの!?」///

那珂「……女の子にそういうこと言わせちゃいけないんだぞ?」パサッ

提督「ストップ!ストオオオオオオオオオオオオオップ!流石にそれ以上はヤバい!」

那珂「大丈夫、これはただのお礼だから……」シュルシュルッ

提督「おい!やめろって――――」ドン ゴロゴロ バッ

提督「……」

那珂「……」///

224: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:05:16.41 ID:o15MJZr90
※アニメとかでよくあるあの体勢。そう、押し倒したようにしか見えないアレです

提督「わ、悪い!すぐどくから!」///

那珂「別に、いいよ……?」ギュッ

提督「ファッ!?」

那珂「元から、そのつもりだったし……これはお礼だから」///

提督「……」ポー

提督(いやいやいや何見惚れてんの!?何ちょっとときめいちゃってんの!?相手はあの那珂だぞ!?元気印のアイドルバカだぞ!?色気よりアイドルのアホの娘だぞ!?)

提督(でもちょっと――――)

提督「――――綺麗だな」

那珂「ふぇ!?」///

提督「え?」

提督(しまったあああああああああああああ!!!!!!!クレイモア踏み抜いたああああああああああああ!!!!!)

225: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:11:35.56 ID:o15MJZr90
那珂「う、嬉しいな……」/// ニコッ

提督「……」

提督(理性がログアウト寸前。やばい、死ぬ)

提督(え?つーかこれ誰?那珂?いや違うって。これ絶対那珂ちゃんじゃないって。那珂ちゃんはもっとアホっぽくてアホなんだよ?)

提督(こんなに綺麗で可愛いい奴じゃないんだって。いやいつもの那珂たんも可愛いけど)

那珂「提督……」ウルッ

提督(違う違う違う!こんな潤んだ目で誘惑してくるような奴は那珂タソじゃない。別の誰かだ。ただの綺麗で可愛らしい女の子だ。待てよ、じゃあ別にやっちゃってもいいんじゃね?これ大人の階段登ってもいいんじゃね?)

提督「……」スッ

那珂「あ、うん。いいよ……」

提督(そして今まさに触れようかというところで――――)

バンッ

榛名「おサイフ落ちてたので届けに来ましたよ――――」

提督「あ」

那珂「い」

榛名「……う」

226: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:14:25.46 ID:o15MJZr90
提督「いや待て違うんだ榛名聞いてくれ!」

那珂「これには色々と深い事情が!」

榛名「え?何ですか?どうぞ榛名に気を遣わず続きをどうぞ」サッ

提督「なんでカメラを取り出すんだ!?何する気だてめえ!」

那珂「しかもいつもの一眼レフじゃなくてビデオカメラだし!」

榛名「撮影するので気にせずどうぞ」

提督・那珂「「気にするわ(よ)!」」

榛名「チッ……なんでこのタイミングで来てしまったのでしょうか。数分前の自分を殴りたいです」

227: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:17:56.91 ID:o15MJZr90
那珂「あ、そういえばおサイフ届けに来てくれたんだよね!?」アセアセ

榛名「ああ、そうでした。はい、これです」

那珂「わあ!ありがとう榛名!でもどこに落ちてたの?執務室?」

榛名「廊下に」

那珂「廊下かぁ。歩いてる時に落としちゃったんだね」

提督「何はともあれサイフが戻ってきて良かったな」ナデナデ

那珂「うん!これでご飯も食べられるし、アイスも買える!」

提督「うんうんそうだな。これで奢らなくて済むし、『お礼』も……あ」

那珂「……」///

提督「……」///

榛名「何ですかこのラブコメの波動満ち溢れる部屋は。天国ですか?」

228: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:20:44.80 ID:o15MJZr90
那珂「あ、あの提督。さっきのは……」///

提督「俺は何も覚えてない。綺麗さっぱり消え去った」

那珂「そ、そう?」

提督「ああ、もちろん」

那珂「……そっか。うん、そうだね!」

那珂「那珂ちゃんはーアイドルだからースキャンダルとかダメ絶対なんだから!」

提督「そうだそうだ!」

那珂「……それに、初めてはやっぱり結婚式の夜がいいし」ボソッ

提督「ん?」

那珂「な、何でもないよ!?」ワタワタ

榛名(榛名の高性能な耳はしっかり聞き取りましたけどね)ニヤリ

229: ◆ATK1PCranA 2015/01/08(木) 22:28:36.60 ID:o15MJZr90
那珂「そ、それより早く食堂に行こう?那珂ちゃんお腹減ってペコペコだよ!」

提督「そうだな。俺も今のうちにアイスのフレーバー何にするか考えとこう」

榛名「あ、榛名もお夕飯まだなんで一緒に行きますっ!」

那珂「じゃあ食堂に向けてしゅっぱあーつ!」ガチャッ

提督「あ、ちょっと待て那珂!お前!服!」

那珂「え?」チラリ

那珂「……っ!?」///

榛名「ちなみに提督はずっと見てましたね」

提督「おい榛名!余計なこと――――」

那珂「提督の……」

提督「……オチが見えた」

那珂「変態!」バキッ

提督「ですよねー」

榛名「『こうして提督の意識はブラックアウトしたのであった』」

榛名「『今日もこの鎮守府は騒がしいです』」

提督「勝手にナレーションすんな!」ガバッ

那珂「起き上がるの早っ」

おわり

榛名「あれ?恋愛相談は?スレタイはどこへ行ったのでしょうか」

気にすんな

238: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 17:18:08.47 ID:7pMT+G+30
~ある日の鎮守府~

加賀「赤城さん!」

赤城「ひうっ!な、何ですか?」

加賀「また私のおやつを勝手に食べましたね」

赤城「な、何のことやら」

加賀「……赤城さん?」ギロッ

赤城「はい食べましたすみません!」

加賀「まったく……」ハア

239: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 17:20:38.27 ID:7pMT+G+30
加賀「そんなにいつも食べてばかりだと、太りますよ?」

赤城「私は食べても太らない体質なので大丈夫です」ドヤッ

加賀「……そうですか。では確かめてみましょう」イラッ

赤城「へ?」

加賀「青葉、例の物を」

青葉「いえっさー!」タタッ

赤城「天井から出てきた青葉へのツッコミはないんですか?」

加賀「知ってましたから」

240: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 17:25:51.99 ID:7pMT+G+30
~青葉が帰投したよ~

青葉「ただいま戻りました!」バタンッ

加賀「ご苦労様」

赤城「それは……体重計?」

加賀「はい。これで体重を量ってみてください」

赤城「別にいいですよ。どうせ変わってませんから」

加賀「……その慢心、すぐに後悔することにならないといいですね」ボソッ

青葉「青葉は用があるのでもう行きますね。体重計は医務室に戻しておいてください」スタスタ

加賀「わかったわ」

241: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 17:46:40.96 ID:7pMT+G+30
~量り終えて~

赤城「……」

加賀「どうでした?」

赤城「……ちょっと、横須賀に行ってきます」

加賀「?」キョトン

赤城「天龍さんのところで訓練すれば、少しは落とせるはず……っ!」

加賀「増えてたんですね」

赤城「ぐはあっ!」

加賀「具体的にどのくらい増えてたんです?」

赤城「教えませんよ!」

242: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 17:54:02.61 ID:7pMT+G+30
赤城「というわけで行ってきます。しばらく帰ってこれないと提督に伝えておいてください」

加賀「わかりました。いってらっしゃい」

赤城「行ってきます!」ダダダッ

加賀「……さて、体重計を医務室に戻してきましょうか」

加賀「……」

加賀「私も、量ってみましょうか」

加賀「まあ私は赤城さんと違って少食ですし(※本人がそう思ってるだけ)運動も結構してるので、むしろ減ってることすらあり得ますが」

加賀「でも減り過ぎてたらそれはそれで困りますし、やっぱり量るべきですね。うん」

加賀「……」ガシャン

加賀「……き」

加賀「きゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

~~~~~

夕立「悲鳴っぽい?」

雪風「木霊してますね」

漣「木霊でしょうか」

電「いいえ、誰でも。なのです」

漣・電「「いえーい!」」

雷「懐かしいネタで遊んでるんじゃないわよ」

243: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 19:47:17.41 ID:7pMT+G+30
~榛名の部屋~

加賀「というわけで、やせたいの」

榛名「いつの間に入って来たんですか」

加賀「どうしたらやせられるのかしら」

榛名「相変わらず榛名の話を聞いてくれませんねこの人」

加賀「ちゃんと聞いてるわ」

榛名「ナヌぃ!?」

244: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 20:00:12.10 ID:7pMT+G+30
榛名「そもそもここはお悩み相談所じゃなくて、恋愛相談所なんですけど。ダイエットしたいなら、雑誌でも買って読めばいいじゃないですか」

加賀「本屋に行くのが面倒臭いわ」

榛名「ああ、そうですか……」ガックリ

加賀「それに、その、提督もあまり太っている女の子は嫌でしょうし……」/// ゴニョゴニョ

榛名「だからこれは恋愛相談のうちだと?」

加賀「ええ」

榛名「まあ、そういうことならいいですけど。でも加賀さん、一つ言わせてもらっていいですか?」

加賀「どうぞ」

榛名「加賀さんって少女って見た目でもな――――」バキッ

榛名「~~~~~!」プルプル

加賀「私はれっきとした『少女』です」

245: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 20:04:29.18 ID:7pMT+G+30
榛名「とりあえず、間食を控えるのと運動量の増加、炭水化物の摂取の制限くらいでいいんじゃないでしょうか」

加賀「ふぉうへ(そうね)」モキュモキュ

榛名「そいやっ!」パシッ

加賀「ああ!私の菓子パンが……」

榛名「間食を控える、って言いましたよね。今」

加賀「でも赤城さんに食べられちゃったから、まだ今日のおやつ食べてないの」

榛名「おやつも間食ですから禁止です」

加賀「!?」

榛名「やせたいなら頑張ってください」

246: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 20:27:58.82 ID:7pMT+G+30
~そこから加賀は~

電「加賀お姉ちゃん、今日はご飯お代わりしないのです?」

加賀「ええ。ちょっと色々あってね」

~努力を続け~

雪風「デザート食べないんですか?」

加賀「ええ。ちょっとry」

~ついに~

加賀「はっはっはっは」タタッ

夕立「息切れてるけど大丈夫っぽい?」ダダダッ

雷「ダメなら休んでもいいのよ?」タタタッ

加賀「いえ、大丈夫。というかあなたたちは何でそんなに余裕なの?」

夕立「元が高性能だからっぽい」

雷「毎日その子についていこうと頑張ってたら慣れたわ」

~倒れたお☆~

加賀「も、もう無理……」ゼエハア グギュルー

榛名「まだ丸一日も経ってませんが」

加賀「お腹が空いて動けない……」

247: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 20:38:38.71 ID:7pMT+G+30
榛名「もう少し頑張りましょうよ……一航戦の誇りはどこへ行ったんですか」ハア

加賀「横須賀に行ったわ」

榛名「?」キョトン

加賀「いえ、分からないならいいのだけれど」

榛名「……何かローカロリーなもの作ってもらって持ってきますから、それまで大人しくしててくださいね」スタスタ

加賀「あ、ありがとう……」バタンキュー

248: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 20:45:41.94 ID:7pMT+G+30
加賀(お腹減った……)

加賀(おなかへった……)

加賀(おなカへッた……)

加賀(オなカへッタ……)

提督「おわっ!深海棲艦!?」

加賀「てイ……トク……?」

提督「って、加賀か。何やってんだこんなところで」

加賀「倒れテ、マす……」

提督「なんで倒れてるのかって意味だったんだが」

加賀「……」グゥー

提督「……腹減ったのか」

加賀「……」///

249: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 20:54:42.12 ID:7pMT+G+30
提督「あー」ガサゴソ

加賀「?」

提督「メロンパン食うか?本当は仕事しながら食おうと思ってたんだが」

加賀「いイん、デすか……?」

提督「お前をそのまま倒れさせとくわけにはいかないからな」

加賀「……いただきます」

提督「おう、いただけ」

加賀「……」パクッ

加賀「……っ」パクパクッ

提督「慌てず食えよ?」

250: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 21:04:24.65 ID:7pMT+G+30
加賀「……ごちそうさまでした」

提督「もう大丈夫そうか?」

加賀「はい」

提督「そか。じゃあ、事情を聞かせてもらおうか」

加賀「……」プイッ

提督「話したくないか」

加賀「……」コク

提督「なるほど。なら聞かないけど。加賀もそんな子供っぽい仕草するんだな」ククッ

加賀「……」///

252: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 23:20:22.56 ID:7pMT+G+30
提督「昔に比べて感情も表に出てくることが多くなったし」

加賀「そう、ですか……?」

提督「ああ。いい傾向だ」

加賀「……」///

提督「んじゃ、俺はもう行くわ」

加賀「あ、はい」

提督「……」スタスタ

加賀「……」

提督「あ、そうそう。一つ言い忘れてた」クルリ

加賀「?」

提督「増えた体重は成長した胸の分だってさ」

加賀「!?」

提督「じゃあなー」スタスタ

加賀「……デリカシーが無さすぎです」///

253: ◆ATK1PCranA 2015/01/10(土) 23:25:44.42 ID:7pMT+G+30
榛名「おでん貰ってきましたよー。こんにゃくと大根だけですけど」

加賀「おかえり」

榛名「あれ?復活してる?」

加賀「ええ。それと、私もうダイエットやめるわ」

榛名「何でですか?」

加賀「心配が杞憂に過ぎなかったから、かしらね」

榛名「そうですか。おでん食べます?」

加賀「ありがとう」ハフハフ

榛名「……」チラッ

青葉「……」スッ

榛名「……」グッ

青葉「……」ビシッ

~~~~~

提督「にしても、なんだって青葉はあんなことを賭けの罰ゲームにしたのか」

提督「ま、金品を要求されるよりはマシか」

提督「……加賀の胸って、まだ成長してたんだな」

258: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 19:42:55.85 ID:KUp5butu0
榛名「帰りたい」

鈴谷「んー?急にどしたん?」

榛名「いや、何だか寒気と頭痛と腹痛と五月病に襲われまして。すごく帰りたくなってきました」

鈴谷「そう言ってもねぇ。正式に依頼として届いちゃったんだから仕方ないよ」

榛名「……約一ヵ月間もいるなんて、どんだけ暇なんでようね通り魔って」

加賀「むしろ一ヵ月間も行動していたのに、捕まるどころか姿をはっきり見せたことすらないのが異常ね」

榛名「加賀さんはどう思います?巷では人型の深海棲艦の仕業だって噂が立ってますけど」

加賀「そうね……」

瑞鳳「あ、あの……」

榛名「どうしました?瑞鳳さん」

259: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 19:51:16.98 ID:KUp5butu0
瑞鳳「わ、私は、その……」

榛名「?」

加賀「ああ、そういえば瑞鳳の勘はよく当たるわね」

榛名「そうなんですか?」

加賀「ええ。索敵機にも反応しなかった敵を、直感を頼みに出した爆撃機で沈めるのは日常茶飯事よ」

榛名「へえ。じゃあ瑞鳳ちゃんはどう思うか聞かせてもらえますか?」

瑞鳳「う、うん。私の勘だけど、通り魔の正体は――――」



瑞鳳「――――深海棲艦よりもっと、私たちの近いものな気がする」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンンンンンンンンンンン!

260: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 19:55:45.60 ID:KUp5butu0
艦娘たち『!?』

加賀「瑞鳳!彩雲に反応は!?」

瑞鳳「あ、ありませんでした!」

加賀「……彩雲でも見つけられなかったってことね」

金剛「水飛沫で前が見えないネー!」

漣「これが噂の通り魔なの?」

鈴谷「それはまだ分からないけど……って、榛名!?大丈夫!?」

榛名「……皆さん、今すぐに撤退してください」ゼエゼエ

鈴谷「な、何言ってんの!?」

榛名「お願いです。何だかすごく、嫌な予感が――――」

???「ああ、ああ。やあっと、会えました。なかなか外に出てこなかったので、もしかしたら場所を間違えてしまったのかと思いました」

鈴谷「っ!だ、誰!?」

加賀「姿を見せなさい!」

漣「ちょ、ちょっと待って。この声ってもしかして……」

金剛「私に少し似ているけど、どこか違う感じがするネ」

瑞鳳「これ、聞き覚えがある」

榛名「……ああ。そういうことだったんですか。どうりで通り魔が捕まらないわけです。しかもここ最近の榛名の体調不良と、先日のあの声は予兆と警告だったわけですね」

261: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 19:56:48.94 ID:KUp5butu0
榛名「――――お久しぶりですね、『私』」

榛名「――――久しぶりです、『榛名』」

262: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 20:02:50.22 ID:KUp5butu0
鈴谷「榛名が二人!?」

加賀「どういう、ことなの……?」

金剛「頭がこんがらがってきたデース……」

瑞鳳「……」ギュッ

漣「……対価」

鈴谷「へ?」

漣「約一年半前、死にかけたご主人様を助ける代わりに、エラー娘が榛名の『一番大切なもの』を奪っていったらしいの」

加賀「それが、あの榛名とどういう関係が?」

漣「たぶん、あれは――――」

榛名『あなたもお久しぶりですね。漣さん』

漣「……久しぶり、といっても、あなたはあの時から変わっていないようだから、あんまりそう感じないけど」

榛名『そんなことありませんよ?私だってこの一年半で色々変わりました』

榛名『――――なにせ最初は、「提督が好き」という気持ちしかありませんでしたから」ニコッ

鈴谷・加賀・金剛・瑞鳳「「「「!!!!????」」」」ゾクッ

263: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 20:11:02.49 ID:KUp5butu0
榛名「あなたとしては、それだけでも充分だったはずですが?」

榛名『そうですね。確かに最初はそれだけで充分でした。でも、もっともっと色々欲しくなってしまったんですよ』

榛名「……」

榛名『「私」が持っていなくて「榛名」が持っているもの、「私」手に入れるはずで「榛名」が手に入れてしまったもの』

榛名『仲間、持ち物、感情、記憶、立場、そして――――提督』

榛名『すべて、私に返してもらいます』ニコッ

榛名「……やはり、それが目的ですか」ギリッ

榛名『はい』

榛名「いいでしょう。取り返せるものなら取り返してみせなさい」

榛名『言われなくても』

榛名「榛名。いざ、出撃します……沈みなさい、『私』」

榛名「榛名、全力で参ります……消えてください、『榛名』」

266: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 21:18:49.80 ID:KUp5butu0
榛名「主砲、砲撃開始」ドーン!

榛名『全砲門、斉射!』ドドーン!

戦いの火蓋は、超高火力の砲撃により落とされる

榛名「……っ!」ダッ

榛名『……♪』ダッ

砲撃によって上がった飛沫が晴れぬまま、距離を詰めるべく走る二人。

通常、艦娘は中~遠距離からの砲撃・雷撃で攻撃する。しかし、中には近接攻撃を得意とする艦娘も歴史上何人かいた。

例えば、今代の天龍がまさにそれに当たる。(正確に言うと、あれは近接『も』できるオールレンジなのだが)

そんな者の元にいた二人は、当然の如く近接戦の心得もある。

榛名「……沈め!」ダダダンッ

榛名『それはこっちのセリフですっ』ダダダンッ

比較的反動の少ない副砲で牽制しつつ、急速に接近する二人。

267: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 21:22:56.31 ID:KUp5butu0
ついに二人の距離が、限界まで縮まる。

榛名「シッ!」ガシャン

榛名『ふふっ♪』ガシャン

副砲を下げ、主砲を構える。砲撃をするなら接近する必要はなかったのではないか、と思うかもしれないが、そんなことはない。

何故なら

榛名「っ!」ドンッ

榛名『んっ』ドンッ

バツンッ

榛名「け、ほっ」

榛名『くっ!』

零距離で撃てば、回避するのはほぼ不可能だからだ。

こうなれば後は撃ち続け、先に倒れた方が負け。実にシンプルな短期決戦。

268: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 21:25:40.64 ID:KUp5butu0
そして二人の榛名が接近戦を選んだのにはもう一つ理由がある

鈴谷「あんな近くにいたら撃てないよ!」

瑞鳳「爆撃も、榛名を巻き込んじゃう……」

加賀「……っ!」

金剛「榛名……」

漣「……」

第三者に手出しをされないように、である

二人とも、この戦いは自分たちだけで決着を着けることを望んでいるのだ

269: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 21:35:51.58 ID:KUp5butu0
榛名「はあっ!」ドドンッ

榛名『せあっ!』ドドンッ

血を流し、艤装を壊されても、なお戦い続ける

殴るように相手の身体に狙いを定め、撃ち放つ

数分後には既に二人は満身創痍だった

榛名「はあっ、いい加減に、沈んでくださいっ」

榛名『まだまだっ!そっちこそ、早く私にすべて返せっ!』

そして、終幕の二撃が繰り出される

榛名・榛名「『これで、終われっ!』ドンッドンッ

270: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:01:31.72 ID:KUp5butu0
鳴り響く轟音の中、立っていたのは――――

榛名「榛名は、大丈夫です」

『榛名』だった

鈴谷「榛名っ!」

加賀「早く手当をっ!」

瑞鳳「妖精さんお願い!」

駆け寄ってくる仲間に微笑み、榛名は『榛名』を見つめる

榛名「榛名の勝ちです。何か文句はありますか?」

榛名『……ないわけないじゃないですか。でも、今日はこの辺にしておいてあげます』プイッ

榛名「そうですか」クスッ

榛名『はい。「私」はお利口さんですから』ニコッ

笑いあう榛名たち。これで榛名と榛名の戦いは終わり――――

???「なわけないだろう?」

榛名・榛名「『!?』」

???「通信エラーが発生しました。お手数ですが、掲示板TOPよりSSの再開をお願いします」ニャー

271: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:12:27.80 ID:KUp5butu0
榛名「エラー娘!」

榛名は周囲を窺うが、エラー娘の姿は見つけられなかった。

そしてもう片方の『榛名』は――――

榛名『う、ぐ、あああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!』

榛名「『私』!?」

艶やかな黒髪は、白くなり

紅白の袴をかたどった装束は、どこまでも吸い込まれてしまいそうな漆黒と、血のように鮮やかな深紅へ

榛名『あああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

最早それは榛名でも、艦娘でもなく

榛名「深海、棲艦?」

榛名『違います』

榛名『私はイレギュラー。本来この世界の「キャラクター」として設定されていないもの』

艦娘でも深海棲艦でも、人間でもない

バケモノが語る

榛名『――――ただの、愛しか知らないバケモノです』

272: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:19:49.25 ID:KUp5butu0
榛名『ああ。色々なことが一気にわかりました。だから「私」はあの時――――』

榛名「あなたは何を言って……?」

榛名『でも、それらを整理するのは後にしましょう。今は早く』

榛名『「榛名」を殺さなきゃ』

榛名「っ!」ゾクッ

鈴谷「榛名!」

加賀「第一次攻撃隊、全機発艦!」

瑞鳳「行って!」

金剛「Fire!」

榛名「皆さん!ダメ!」

榛名『うるさいですよ、皆さん』パチンッ

鈴谷「……え?」ガフッ

榛名「鈴谷さん!」

加賀「何が……?」

榛名「加賀さん!」

瑞鳳「飛行甲板が……」

榛名「瑞鳳ちゃん!」

金剛「I can't understand……」

榛名「金剛姉さま!」

273: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:25:06.65 ID:KUp5butu0
榛名『うん、静かになりました。『榛名』を殺した後は、私と提督が二人で静かにイチャイチャするんですから、騒がしいものは壊さないと♪』

榛名「……」

榛名『さて、それじゃあ――――』

榛名『――――死んでください「榛名」』パチンッ

漣「やっと、見つけた……ッ!」シュッ

榛名『!?』

漣「待ってた、この時をずっと待ってた……」

榛名『……ああ、そういえばあなたがまだ残っていましたね。漣さん』

漣「ご主人様を傷つけた、あの時の『榛名』」

漣「ようやく、殺せる――――ッ!」ニイッ

榛名『どうやら私は恨まれてるみたいですね。静かにしてくれるなら殺さなくても問題ないんですが、降りかかる火の粉は払いましょう』

274: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:33:18.37 ID:KUp5butu0
榛名『♪』パチンッ

漣「フルバースト」バンッ シュッ

『榛名』の放つ見えない砲撃と、漣の全砲門・全魚雷の一斉攻撃

それは同時に敵を捉えた

榛名『……痛い』

漣「……けふッ」

しかし、いかんせん戦艦と駆逐艦では威力に違いがあり過ぎる

倒れたのは、漣一人だった

榛名『トドメ、刺しますね?』

漣「……」

榛名『まあ、最初から答えは求めてませんけど』

榛名(このままでは漣さんが……でも、榛名も、もう限界が……)

榛名(誰か、助けて……)

榛名(提、督……)

???「ライ、ダー……キイイイイイイイィィィィィィィィィィィィィィック!!!!!!!!!!!!!」

275: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:39:37.88 ID:KUp5butu0
榛名『ふぇ?』ゴンッ

???「あ、やべぇ着地点間違った。つーかちょっと待って。沈む、沈んじゃう。溺れぼがっ」

榛名「提、督……?」

提督「よう榛名。遅いから迎えに来たぞ」

漣「ご主人様……」

提督「漣!?なんでお前そんな瀕死なの!?ポケモンだったら戦えないぞ!?」

漣「ご主人様、KY乙……がふっ」

榛名「周りをもうちょっと見てください……」

提督「へ?」

鈴谷「……」

加賀「……」

瑞鳳「……」

金剛「……」

提督「うわっ!俺の『こんな感じいいよねっ♪』ってノリで決めた精鋭艦娘たちが重傷負って浮かんでる!?軽くホラーだよこれ!」

276: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:43:25.66 ID:KUp5butu0
榛名「右……右……」

提督「右?」チラッ

榛名『……』プカプカ

提督「なんか榛名っぽいのが浮いてる!?」

榛名「その子は……あ、ダメですもう無理」クタッ

提督「榛名!?お前説明途中で放り出して気絶すんなよ!」

提督「よーせーさーん!ヘルプ!船こっちまで持ってきて!」

277: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:51:36.60 ID:KUp5butu0
~鎮守府・医務室~

榛名「う、ううん……」ガバッ

提督「おは~」

榛名「おはようございます……って」キョロキョロ

榛名「榛名、海上にいたはずなんですけど」

提督「俺と妖精さんが頑張って回収した」

榛名「他の人たちは?」

提督「全員無事。漣だけ、今後一ヵ月間は出撃禁止。お前は出血の割に傷は浅かった……つーか、ほぼ治りかけみたいな感じだったらしい」

榛名「……高速回復は提督の能力じゃありませんでした?」

提督「俺に言われても。妖精さんの診断だし」

278: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 22:55:18.30 ID:KUp5butu0
榛名「『私』は?」

提督「……」

榛名「……まさか死んでませんよね?」

提督「生きてることには生きてる、んだが……」

榛名「歯切れが悪いですね。さっさと言ってください」

提督「……逃げられた」

榛名「はい?」

提督「ローソンに黄金チキン買いに言ってる間に、逃げられた」

榛名「……」

榛名「提督はバカです」

提督「英文の和訳みたいな言い方だな」

279: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:00:10.75 ID:KUp5butu0
榛名「いや、本当に何やってるんですか。バカなんですか?死ぬんですか?」

提督「だって電が食べたいって!」

榛名「これだからロリコンは」ヤレヤレ

提督「……書置きあったけど見る?」

榛名「それもうちょっと早く言いましょうよ」

『世界で一番愛しい私の提督へ

              大好きです。愛してます。

              また今度会いに来ますので、その時は[ピー]したり[ピー]したりしましょうね(はあと)

                                                     あなたの妻の榛名より』

榛名「……」ビリッ

提督「ああ!なんてことしやがるこのバカ戦艦!」

280: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:05:39.27 ID:KUp5butu0
榛名「え?さっきまでシリアスだったのに、こんなgdgdな感じで締めるんですか?本当に?」

提督「何を言ってるかまったくわからねえが少し黙れ。集中が途切れる」

榛名「いい加減その頭の悪そうな書き置きの修復は諦めてください」

提督「嫌だい嫌だい!こんなエッチな――――もとい愛のこもった手紙を貰ったのは初めてなんだよ!大切にとっておいて家宝にするんだ!」

榛名「そんなことしてる男の家はその代で終了しますね確実に」

提督「……マジで?」

榛名「少なくとも榛名はそんな気持ち悪い人とは結婚しません」

提督「よく分からない美少女からの手紙より、大切な部下の体調の方が大事に決まってる。どこか痛いところとかはないか?榛名」

榛名「わーお。この清々しいまでも手のひら返しぶり。感動すら覚えますね」

提督「よくわかんないけど褒められた?」

榛名「皮肉に決まってるじゃないですか」

281: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:12:40.48 ID:KUp5butu0
榛名「はあ、結局何だったんでしょうか今回の話は」ハア

榛名『あーあーあーもしもし?聞こえてますかー?』

榛名「何一つ解決しないまま伏線と謎設定だけ出して終わる三流小説より酷いです」

榛名『あれ?聞こえてないんでしょうか?もしもーし』

榛名「さっきからうるさいんですけど!」勝手に人の脳内で喋らないでもらえません!?」

提督「急にどうした!?」

榛名「あ、いえ、こっちの話ですから気にしないでください」

榛名「……で、なんですか」ボソボソッ

榛名『書き置きに書き忘れがあったことを思い出しまして』

榛名「普通に会話が成立してるってことは、さっきのバーサーカーモードはもう解けたんですか?」ボソボソ

榛名『ええ、私の愛しい提督の愛のこもったキスですっかり』

榛名「ライダーキックをキスに置き換えられるなんて、高性能な脳ですね」ボソッ

榛名『そんなに褒められると照れます』///

榛名「褒めてませんから」ボソボソ

282: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:16:28.93 ID:KUp5butu0
榛名「で?書き忘れとは?」ボソボソ

榛名『提督への愛を込めた詩を五百作ほど』

榛名「寝ていいですか?」ボソボソ

榛名『夢に出てきて言うだけだから別にいいですけど』

榛名「……提督本人に伝えればいいじゃないですか」

榛名『これ、あなたにしか繋げられないんです』

榛名「でしょうねー」

283: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:20:06.99 ID:KUp5butu0
榛名『まあ、それはいいです。今度会った時に提督に口頭で伝えますから』

榛名「せめて書いて持ってきてあげてください」ボソボソ

榛名『用件はもう一つあるんですよ』

榛名「はい?何ですか?次は自作のラブソングですか?」ボソボソ

榛名『……それもいいですね』

榛名「しまった地雷踏みました」ボソボソ

榛名『でもそれも今度にします。それに用件は提督にじゃなくてあなたへのメッセージですから』

榛名「……一応言っておきますけど、殺害予告とか襲撃予告はお断りですからね?」ボソッ

榛名『するなら予告なしでするので大丈夫です』

榛名「……」

284: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:27:21.36 ID:KUp5butu0
榛名『一度しか言わないのでよく聞いてくださいね?』

榛名「……はい」ボソボソ

榛名『いいですか――――』

――――次に会った時に『私』があの状態になったら、即座に殺してください

榛名「……っ!」

榛名『「私」は提督を傷つける可能性が高いものを許容しません。それがたとえ自分自身であろうとも』

榛名「……わかりました」ボソボソ

榛名「その時は、責任を持って榛名があなたを殺します」

榛名『はい。よろしくお願いしますね』

榛名『ああ、それともう一つ』

榛名「何ですか?」ボソボソ

榛名『漣さんに、気をつけてください』

榛名「!?」

榛名『用件はこれで全部です。それでは~』

榛名「ちょ、待って!」

提督「さっきから急に大声出してどうしたんだ!?」

285: ◆ATK1PCranA 2015/01/11(日) 23:30:47.57 ID:KUp5butu0
これで終わり

読後感がすっきりしない上に、意味不明な感じに書きましたがいかがでしょうか

答えがすべて出揃うのは、このシリーズが終わるときです

次は駆逐艦です。次回は榛名にほとんど出番ないよ☆

290: ◆ATK1PCranA 2015/01/15(木) 22:15:13.52 ID:jBcD5QK80
~ある日の横須賀~

ル級「……」轟沈

タ級「……」轟沈

天龍「つまんねえなあ」ボソッ

天龍「ったく、愛宕の奴。何が『邪魔だからどこかで時間つぶしてて?』だ。人を邪魔者扱いしやがって」ブツブツ

天龍「時間をつぶすつったって、こうも雑魚ばっかりしか出ないんじゃ面白くない」

ドンッ バーン

天龍「ん?この音は――――」

291: ◆ATK1PCranA 2015/01/15(木) 22:21:10.63 ID:jBcD5QK80
???「はあっ……はあっ……」

レ級「……」ドンッ

???「くっ」シュンッ

天龍「あれは……レ級と、駆逐艦か?誰かはわかんねえけど」

レ級「……」バンッ

???「きゃっ!?」小破

天龍「……まあ、どうせ暇だし助けるか」ダンッ

???(ここで、終わりなんでしょうか……)

天龍「フフ怖!」ザンッ

???「え?」

レ級「……」DEAD

天龍「チッ、やっぱノーマルのレ級じゃダメだな。せめてエリートじゃないと」

???「嘘……あのレ級を一撃で……」

292: ◆ATK1PCranA 2015/01/15(木) 22:26:41.59 ID:jBcD5QK80
天龍「無事だったか?無事だったな?じゃ、そうゆうことで」ザッ

???「ま、待ってください!」

天龍「……何?」

???「あ、あの、助けてもらったお礼を――――!」

天龍「あー、そういうのいいから。お礼とかもらっても困るだけだし」

???「ですがっ!」

天龍「いや本当にいいから!物とかもらってもかさばるだけだし、気持ちだけで充分だから!」

???「そうですか……」

天龍「やっとわかってくれたか……」

???「では、かさばらないものならいいんですね?」

天龍「え?」

???「私をもらってください!」

天龍「今朝ビスマルクにも同じこと言われたの思い出したわ」

293: ◆ATK1PCranA 2015/01/15(木) 22:56:33.63 ID:jBcD5QK80
愛宕「で、連れて帰ってきちゃったわけね」

天龍「勝手についてくんだから仕方ないだろ」

島風「天龍って甘いよねー」

天龍「甘くないし。フフ怖だし」

業雲「とりあえず紹介してくれない?いつまでもこのままだと……」



ビスマルク・???「「……」」バチバチ

磯風「ふ、二人とも落ち着け!それ以上割り箸を割るな!」



業雲「……ストレスで磯風が死ぬわよ?あと、島風が地道に集めてた割り箸コレクションが全滅するわ」

島風「ちょっとあの二人シメてくる」ガタッ

業雲「仕方ないから手伝ってあげるわ」ガタッ

愛宕「……磯風ちゃんの死亡が確定したわね」

天龍「いや止めてやれよ」

294: ◆ATK1PCranA 2015/01/15(木) 23:05:56.67 ID:jBcD5QK80
初霜「初春型駆逐艦、初霜です。よろしくお願いします」ペコリ

愛宕「よろしくね~」

島風「おうっ!初霜は第一次の艦娘なの?」

初霜「はい、そうですよ」

業雲「じゃ、戦闘経験は豊富なのね」

初霜「そんなことないですよ」

磯風「そうなのか?」

初霜「ええ、私は主に救助や看護をしていましたから」

ビスマルク「つまり戦闘では何の役にも立たない役立たずってことね」ニコッ

初霜「死んでください」ニコッ

天龍「……どうしてこうなった」

300: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 20:07:18.18 ID:+tge+5sr0
ビスマルク「あらごめんなさい。本当のこととはいえ、あなたを傷つけてしまったわね。行きずりで拾われただけの人には余裕が無いんだから、もう少し配慮するべきだったわ」

初霜「あはは、面白いこと言いますね。ずっと一緒にいるくせに、一向に相手に振り向いてもらえない滑稽なピエロさんは流石ですね」

ビスマルク「……」

初霜「……」

天龍「……お前らいい加減にしろよ。空気が重い」

愛宕(原因を作った本人が言えるセリフじゃないけどね)

島風(たぶんなんでこんな状況になってるのか分かってないんだろうなあ)

叢雲(呆れた表情の島風も可愛いわね)

磯風(胃が……胃が……)

301: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 20:10:27.92 ID:+tge+5sr0
天龍「つーか何でさっきからお互いを邪険にするんだよ。仲良くしようぜ?」

ビスマルク「無理」

初霜「不可能です」

天龍「即答かよ!」

ビスマルク「……ねぇ天龍。今からでも遅くないわ。このちっこいのを海に捨ててきましょう」

天龍「それはダメだ。助けちまった以上、最低限の面倒は見てやらなくちゃならない」

初霜「天龍さん……」ウルッ



愛宕「……最初の方、思いっきり置いてこうとしてたって話じゃなかった?」

島風「気にしたら負けなんだよ」

302: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 20:48:18.87 ID:+tge+5sr0
愛宕「はいは~い、天龍(バカ)に任せてたらいつまで経っても話がまとまりそうにないから、後は私達で何とかするわ~」

天龍「え?」

島風「そうだね。バk天龍はお夕飯の準備でもしてきて」

天龍「え?え?」

叢雲「ほら、さっさと行く」

磯風「料理が終わっても、誰かが呼びに来るまでこの部屋に来るなよ?」

バタン

天龍「え?オレだけ除け者?」

303: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 20:52:54.37 ID:+tge+5sr0
愛宕「さてと、とりあえず話し合いましょうか」

ビスマルク「何を?」

島風「これからどうするのかを、だよ」

叢雲「あ、言っておくけど初霜がこの鎮守府で引き取るのは決定だから」

磯風「それは覆されないからな」

ビスマルク「……ぶー」ムスッ

愛宕「そんな顔してもダ~メ!」

島風「これでも一応、この鎮守府の提督代行の決定だからね」

叢雲「所詮、私たち程度じゃどうしようもないわよ」

磯風「文句があるなら天龍に言うんだな」

304: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 21:07:29.60 ID:+tge+5sr0
愛宕「さて、次はこっちね」

初霜「?」

愛宕「単刀直入に聞くわね?あなた天龍のどこがそんなに気に入ったの?」

初霜「全部です」

島風「即答かー。具体的に言うと?」

初霜「勇ましくも可愛らしい容姿も、私を助けてくれる優しい性格も、レ級を一撃で沈められる強さも、全部大好きです」ニコッ

叢雲「それでも何かこう、一番の理由とかないの?」

初霜「そうですね……強いて挙げるなら、瞳、でしょうか」

磯風「瞳?」

初霜「はい。あの危ういほどに純粋な瞳を見ていると、この人は私が支えてあげなきゃ、って思って」

愛宕「なるほどね。瞳、かあ……どうするの、ビスマルク」

ビスマルク「……」プイッ

島風「拗ねちゃった」ヤレヤレ

初霜「?」キョトン

叢雲「……同じこと言ったのよ、あいつも」

磯風「ビスマルクがこの鎮守府に来てすぐの頃に、天龍に惚れた理由を聞いたら――――」

ビスマルク『眼……かしら。凄く純粋で、だからこそ危なっかしい感じのする眼を見たら、この人は私が守ってあげなきゃいけない、って思ったの』

磯風「――――と言っていたんだ」

305: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 21:21:07.08 ID:+tge+5sr0
初霜「……」

愛宕「で、ビスマルク。どうする?あなたが本当に嫌なら、天龍だって考えてくれるかもしれないわよ?」

ビスマルク「……はあ」

ビスマルク「私が、そんなことしないって分かってて言ってるわよね、それ」

島風「ビスマルクが天龍に嫌な思いさせてまで、自分の我儘を優先させるはずないからね。基本的には」

ビスマルク「わかった!わかったわよ!」

叢雲「つまり……」

ビスマルク「……別に私だって、本気で反対してたわけじゃないわよ。50%くらいは」

磯風「半分は嫌だったんだな」

306: ◆ATK1PCranA 2015/01/16(金) 21:29:01.67 ID:+tge+5sr0
初霜「ということは――――」

ビスマルク「ええ、横須賀鎮守府所属の艦娘として、あなたを歓迎するわ。よろしくね、初霜」サッ

初霜「……はい、よろしくお願いします。ビスマルクさん」ギュッ

愛宕「ま、これで一応何とかなったわね」

島風「これにて一件落着!」

叢雲「素直じゃないドイツ艦のせいで疲れたわ」

磯風「叢雲にだけは素直じゃないなんて言われたくないと思うぞ」

愛宕「……ちょっと待って。何だか様子が――――」

ビスマルク「……」ギリギリ

初霜「……」ギリギリ

島風「二人とも何で笑顔でお互いの手を握りつぶそうとしてるの!?」

ビスマルク「この鎮守府で働くことは認めるけど、天龍は渡さないわ」ギリギリ

初霜「その言葉、そっくりそのままお返しします」ギリギリ

叢雲「……やれやれ」

磯風「まだまだ前途多難なようだな……」



天龍「誰も呼びに来ねえなあ……」ションボリ

319: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 18:14:17.36 ID:E1T3vXFo0
~ある日の鎮守府~

提督「ケーキ食いたい」

榛名「食べればいいじゃないですか」

提督「いっぱい食べたい」

榛名「食べればいいじゃry」

提督「『間宮』でたくさん注文すると金がバカみたいにかかるんだよ!」

榛名「ケーキバイキングでも行って来ればいいんじゃないですか?」

提督「そんなものが都合よくこの近くにあるわけないだろうが……」

榛名「……」ピッ

提督「?」

榛名「あ、いつもの行ってる例のショッピングモールにありますね」

提督「マジで!?」

320: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 18:31:27.84 ID:E1T3vXFo0
提督「あそこ本当に何なんだ……?ショッピングモールにしては規模も店舗もおかしいだろ……」

榛名「気にしたら負けですよ」

提督「まあ、それは今どうでもいいか。榛名、行こうぜ」

榛名「は?嫌ですよ。榛名はやることありますし」

提督「えー。一人で行くの嫌なんだけど」

榛名「駆逐艦の子たちでも連れて行けばいいじゃないですか」

提督「朝から全員で出掛けてったよ」

榛名「どこへ?」

提督「北海道まで」

榛名「……何でですか」

提督「雪まつり見にだってさ」

榛名「なるほど」

321: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 18:34:26.39 ID:E1T3vXFo0
提督「というわけで誰を連れて行こうか」スタスタ

???「提督?」

提督「ん?ああ、加賀か」

加賀「どうしたんですか?まるで不審者のようにキョロキョロして……すみません、提督が不審者みたいなのはいつものことでした」

提督「お前いつも俺のことそんな風に思ってたの!?」

加賀「冗談です」

提督「……お前の場合、真顔だから冗談なのか本気なのかが分かりづれえんだよ」

加賀「誰が無愛想な能面女ですか」

提督「そんなこと言ってねえよ!」

324: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 18:41:41.58 ID:E1T3vXFo0
加賀「で、本当にどうしたですか?今日はいつもより挙動不審です」

提督「……なんか含みのある言い方が気になったがスルーしてやろう。実はケーキバイキングに行くから一緒に言ってくれる奴を――――」

加賀「ケーキバイキング!?」

提督「ああ」

加賀「……」

加賀(提督とケーキバイキング……ケーキバイキング……)

加賀(って、ダメです。あまり食べ過ぎるとロクなことにならないって先日学んだはず。横須賀から帰ってきた赤城さんが死にかけていたことからも、食べ過ぎてダイエットする羽目になるのはゴメンです)

加賀(で、でもこの前のは杞憂でしたし、少しくらいなら……)

加賀「……うー」

提督(加賀が凄い真剣な表情で悩んでいるように見える)

提督「あ、そうだ。加賀、お前行くか?」

加賀「!?」

提督「どうせなら戦艦とか空母みたいな大量に食う奴の方が、誘いがいもあるしな。どうだ?」

加賀「い」

提督「い?」

加賀「……行きます」

330: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 21:11:57.80 ID:E1T3vXFo0
~ショッピングモール~

店員「いらっしゃいませ~」

提督「やっぱりか!」

加賀「どうしたんですか提督。急に叫んだりして」

提督「いや、何でもないんだ……つーかこの人たちは何人姉妹がいるんだよ」ブツブツ

加賀「?」

店員「って、あれ?お客様もしかして一階にあるカフェに来ませんでした?三ヵ月くらい前に、可愛い女の子を連れて」

提督「え?行きましたけど……」

店員「やっぱり、あの時のお客様だったんですね!すごく可愛い娘と一緒だったから覚えてました!」

提督「……何でここで働いてるんですか?」

店員「掛け持ちしてるんです。お客様こそ、今日は違う女の子を連れてるんですね」クスッ

提督「あ、い、いや、これは……」

加賀「これは、何ですか?」

提督「ひいっ!」

店員「あはは、相変わらず女たらしなところは変わってないんですね~」

提督「そういうあなたは自分と性格が変わりましたね!前はもっと大人しい店員さんだったはずだ!」

店員「あの頃は一回こっきりのモブキャラでしたから」

331: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 21:17:40.31 ID:E1T3vXFo0
~店内~

加賀「で、他の子とデートしていたという話について詳しく聞かせてもらえますね?」

提督「あれはデートとかそういうんじゃなくてだな……」

加賀「じゃあ何ですか」

提督「……そんなことより、折角ケーキを食べに来たんだから早く食べようぜ?」

加賀「話を逸らそうとしても無駄です」

提督「さっきの店員さんが、サービスで特別な限定ケーキをくれるって言ってたが」

加賀「早く行きましょう。好意を無下にするのは失礼ですから」スタスタ

提督「うーんこの手のひらクルー」

332: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 21:37:55.81 ID:E1T3vXFo0
加賀「はむっ……ふみゅう」ウットリ

提督「……」モグモグ

加賀「美味しいですね提督……」

提督「ああ、そうだな」

加賀「?なんでずっと下を向いてるんです?」

提督「諸事情により」

加賀「そうですか……はむっ」

加賀「うにゃあ~」トローン

提督「……」モグモグ

提督(ケーキ食べてる加賀がエロ過ぎて直視できないなんて言えない)

333: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 22:01:48.33 ID:E1T3vXFo0
提督(しかし悲しいかな。ダメだとは分かっていつつもやっぱり見てしまう。それが男の性なのさ)チラッチラッ

加賀「……♪」ニコニコ

提督(加賀の鉄面皮さんが海外旅行に行ってしまいました。カムバアアアック無表情!)チラチラ

加賀「?」

提督(やばい気付かれたってばよ!)プイッ

加賀「……」ポクポクポク

加賀「!」チーン

加賀「提督」

提督「?」

加賀「はい、どうぞ」

提督「What?」

加賀「私の食べているケーキが食べたかったから見てたんでしょう?」

提督「え、あ、そ、そう!そうそう!ありがとう!」パクッ

334: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 22:11:21.63 ID:E1T3vXFo0
加賀(あれ?これってよく考えると間接キスでは――――?)///

提督「うまっ!何これうまっ!これ一つで店作れるレベルだって!天龍の作ったケーキより美味いよ!つまり世界最高クラスの美味さだよ!」モグモグ

加賀「……」

加賀「……まったく、この人は」ハア

提督「おいちょっと待て。なんでそんな残念な奴を見る目で俺を見るんだ」

加賀「なんでもありません」

提督「気になるから言えって」

加賀「ここは譲れません」

提督「頑固な奴だなー」パクッ

提督「あ、やべえこっちのも美味い。ベリー系をふんだんに使ったソースがこれまた絶品……」キラキラ

加賀「……ふふっ」

加賀(この人はいつも誰よりも気を張っていて、誰よりも優しくて気が利く)

加賀(それなのにそんなことは微塵も感じさせないように、ふざけたり理不尽なことをする)

加賀(でも、一番奥のところはこんなに純粋で子供っぽい)

加賀「そんなあなたが、大好きですよ。提督」ニコッ

提督「?何か言ったか?」

加賀「いえ、何も。私、次の分取ってきますね」

提督「おっけー。じゃ、これとこれと……あとこれもついで取ってきて」

加賀「はいはい」クスッ

335: ◆ATK1PCranA 2015/01/17(土) 22:13:08.03 ID:E1T3vXFo0
終わり

加賀さんのキャラが崩壊してた気がしますが、それは私のせいではなくクールキャラ先輩が有給とって海外旅行に行ったからです。私は悪くないのだー

次回は駆逐艦以外の何かです!おそらく!

341: ◆ATK1PCranA 2015/01/23(金) 23:09:29.16 ID:EwkLP1B+0
~横須賀~

ビスマルク「天龍!一緒にお昼にしましょう!――――って」



初霜「天龍さん、何か食べたいものはありますか?」

天龍「和食が食べたいな。料理できるのか?」

初霜「はい、一応。天龍さんほど上手くは作れませんが」

天龍「別にいいよ。それじゃ、よろしく頼む」

初霜「はい!」



ビスマルク「……」イライラ

島風「またビスマルクさんが廊下を破壊してる」

叢雲「愛宕に怒られるのに反省しないわねーあいつも」

磯風「勝手に料理して厨房を破壊していた磯風たちが言えることでもないがな」

342: ◆ATK1PCranA 2015/01/23(金) 23:14:00.41 ID:EwkLP1B+0
~夜~

ビスマルク「というわけであの泥棒猫から天龍を取り戻すにはどうしたらいいのかしら」

榛名「知りませんよそんなこと」

榛名「前にも言いましたけど、榛名は百合は管轄外なんです。そういうことは愛宕さん辺りにでも相談してください」

ビスマルク「天龍は女の子かどうかギリギリだから問題ないわ!」

榛名「本人に聞かれたらぶん殴られそうなこと言ってますよ、このわんこ系戦艦は」

ビスマルク「天龍ったら、私の料理は食べてくれないくせにあの子の料理は食べるのよ!?酷くないかしら!?」

榛名「賢明な判断だと思いますけど」

343: ◆ATK1PCranA 2015/01/23(金) 23:35:44.62 ID:EwkLP1B+0
ビスマルク「うう、天龍って私のこと嫌いなのかしら」

榛名「そんなことはないんじゃないですかねー」

ビスマルク「だってあの子のことばっかり構ってるし……ふふふ、私はもういらない子なのね」

榛名(うわ面倒くさい)

榛名(鈴谷さんとかと同じ方向の面倒臭さですけど、何でしょう。提督がらみじゃないからか、そこまでフォローしようという気が……)

ビスマルク「うわああああああああああああんん!!!!!!」

榛名「だああああああああああ面倒くさい!何で週末にこんなことせにゃならんのですか!」

榛名「ほら!行きますよ!」グイッ

ビスマルク「ふぇ?」

榛名「……!」グイグイ

ビスマルク「え、ちょ、せめてスカートを掴むのはやめてええええええええ!!!!!!」ズルズル

344: ◆ATK1PCranA 2015/01/23(金) 23:45:19.21 ID:EwkLP1B+0
~執務室~

榛名「失礼します」バタンッ

天龍「おいドアを蹴り開けるのはやめてもらおうか。最近老朽化が激しいんだよ」

榛名「あなたなら一日でビフォーアフター出来るでしょう。それより、これ」ドサッ

ビスマルク「ううー……」

天龍「……え?どうしろと?」

榛名「ぶっちゃけ、天龍さんはビスマルクさんのことをどう思ってるのかを聞きに来ました」

ビスマルク「は、榛名!?」

榛名「シャラップ。ぬるい言い草を聞く気はありません。それで、どうなんですか天龍さん」

天龍「……まあ、なんだ。嫌いじゃ、ないぜ?」

榛名「好きか嫌いかで答えてください」

天龍「……好きだよ」

榛名「もっと大きな声で、名前付きで!」

天龍「調子乗んのもいい加減にしろよてめえ」

榛名「すみませんでした」

345: ◆ATK1PCranA 2015/01/23(金) 23:53:50.00 ID:EwkLP1B+0
ビスマルク「……天龍」

天龍「ん?」

ビスマルク「もう一回だけ、言って?あと一回だけでいいから」

天龍「お前まで何を――――っ!」

ビスマルク「……」プルプル

天龍「……はあ」

天龍「好きだよ、ビスマルク」

ビスマルク「~~~!」///

天龍「LoveじゃなくてLikeの方だけどな」ニヤッ

ビスマルク「天龍!」ダキッ

天龍「おわっ!?」

ビスマルク「好き、好き、大好き」ギュー

天龍「ったく、しゃあねえなあ」クスッ

天龍「悪かったな、不安にさせて」ナデナデ

ビスマルク「……ん」



榛名「さて、超絶百合空間が形成されたので榛名はもう帰るとしますか」スタスタ

榛名「ん?あれは……」

初霜「……むー」ジー

榛名「……」スタスタ

榛名「うかうかしてると、決着が着いてしまいますよ?」ボソッ

初霜「っ!?」

榛名「……」スタスタ

榛名「……全力で飛ばせば明け方までには着きますかね」

榛名「明日も提督を起こしてあげなければならないですし、早く帰りましょう」タタッ

349: ◆ATK1PCranA 2015/01/27(火) 22:12:57.77 ID:YrbdJ1Z70
~ある日の鎮守府~

提督「暇だー」

榛名「なら仕事してください」

提督「その仕事が無いから暇なんだろー?」

榛名「まあ、確かに最近めっきり平和になって仕事もなくなりましたけど」

提督「だろー?あー誰か昔の知り合いとか訪ねてこねえかなー。思い出話に花を咲かせたいなー」

榛名「そんな都合良く誰か来るわけ……」ピンポーン

提督「……」

榛名「……」

提督「……通販で何か頼んだりしたっけ?」

榛名「榛名が知る限り誰も何も注文してない筈ですけど。青葉さんとかなら無断で発注したりするかもしれませんが」

提督「行ってくる!」ダッ

榛名「あ、待ってください!榛名も行きます!」ダッ

351: ◆ATK1PCranA 2015/01/27(火) 22:21:39.56 ID:YrbdJ1Z70
~玄関~

提督「はいはーい!どちら様ですかー……」ガチャッ

大和「ど、どうも。ただいま帰りました」

提督「……」

大和「……」

提督「……ああ!そうだ忘れてた!呉に研修に行ったっきりしばらく帰ってきてなかったんだよな大和!」

大和「忘れてたんですか!」クイクイ

提督「あれ?その後ろにいる奴は?」

大和「ああ、この人は――――」

浜風「呉鎮守府所属、陽炎型駆逐艦の浜風です。以後お見知りおきを」ペコリ

提督「こりゃ丁寧にどうも。岩川鎮守府勤務の提督だ。よろしく」

浜風「……」ジー

提督「えっと……何?」

浜風「いえ、大和がよく貴方のことを話していたので、イメージとの比較を――――」

大和「わー!わー!わー!は、浜風!」ガバッ

浜風「む、むぐむぐ……」

提督「なんつーか、大和に仲のいい友達が出来たみたいで嬉しい限りだよ」

352: ◆ATK1PCranA 2015/01/27(火) 22:26:21.69 ID:YrbdJ1Z70
提督「で?大和はいいとして、浜風はどうしてここに来たんだ?」

浜風「はい。大和の護衛と、実はもう一人――――」

???「私の護衛よ。なんだかんだで最近物騒だからね。護衛を付けろって散々言われて」

提督「ん?この声は……」

伊168「ハーイ提督。元気だったかしら」

提督「イムヤ!うっわ久しぶりだなあ!って酒臭っ!」

伊168「失敬ね。昨日ちょっと飲みすぎちゃっただけじゃない」

提督「いや一日ちょっとはしゃいだくらいじゃこんなんにはならねえよ。つーか何だその不機嫌そうな顔。昔のお前はもう少し愛想があったぞ」

伊168「会うなり随分な言いぐさね。雷撃するわよ?」

提督「榛名へるぷ!」

榛名「お久しぶりですイムヤさん」ペコリ

提督「あれ!?スルー!?」

353: ◆ATK1PCranA 2015/01/27(火) 22:29:25.83 ID:YrbdJ1Z70
伊168「久しぶり、榛名。元気にしてた?」

榛名「ええ一応。イムヤさんこそ大丈夫ですか?」

伊168「何が?」

榛名「えっと随分二日酔いが酷そうなので。だから不機嫌そうな顔してるんですよね?」

伊168「……まあ、間違っては無いわね」

榛名「理由はやっぱり……」

伊168「お察しの通りよ」



大和「あの、提督。榛名とイムヤさんが何の話をしているのかさっぱりなんですけど」

提督「大丈夫。俺にも理解できてないから」


354: ◆ATK1PCranA 2015/01/27(火) 22:35:44.80 ID:YrbdJ1Z70
提督「まあ立ち話もなんだし。とりあえず上がれよ。どうせ泊まってくんだろ?」

伊168「ええ。私と浜風は同じ部屋でいいから客間を用意してもらえると助かるわ」

提督「気にすんな。ちゃんと二部屋用意してやんよ」

伊168「そう?悪いわね」

提督(だってさっきからイムヤの後ろで――――)

浜風「……」ブンブン

提督(――――浜風がすげえ勢いで首を横に振ってるんだもんなあ。イムヤの奴、よっぽど酒癖が悪いのか)

大和「あ、私は部屋に荷物を置いてきますね」

提督「ああ。武蔵は今出掛けてるけど、鍵は大丈夫か」

大和「はい。ちゃんと持ってます」

提督「それなら良かった。榛名、手伝ってやってくれ」

榛名「了解しました。ついでに鎮守府にいる人たちに声を掛けて、客間の準備をしておきますね」

提督「ん、悪い。じゃあ俺たちは食堂で時間つぶしてるか。昼飯食ったか?」

浜風「いえ、まだです」

提督「じゃあ俺が奢ってやるよ」

浜風「そ、そんな流石に……」

伊168「ありがとう。お言葉に甘えさせてもらうわ」

浜風「イムヤさん!?」

提督「お前は相変わらず貰えるものは貰う主義だな……浜風も遠慮しなくていいからな?」

浜風「はい。それではお言葉に甘えさせていただきます」ペコリ

361: ◆ATK1PCranA 2015/01/29(木) 19:15:01.75 ID:d8zASqf30
~大和・武蔵の部屋~

榛名「大和さん、これはここでいいですか?」

大和「ええ。手伝ってくれてありがとね、榛名」

榛名「いえいえ。これくらい当然です」

大和「……ねぇ、私がいない間って何かあった?」

榛名「そうですね……色々ありましたよ」

大和「た、例えば?」

榛名「新しい仲間が加わったり……」

大和「へ、へぇ……」

榛名「榛名が死にかけたり……」

大和「ええ!?だ、大丈夫だったの!?」

榛名「はい、榛名は大丈夫でした。後はそうですね――――」

大和「そ、その、提督は?」

榛名「提督はいつも通り、むやみやたらにフラグを建築していましたよ」

大和「やっぱり……」ショボン

362: ◆ATK1PCranA 2015/01/29(木) 19:30:45.87 ID:d8zASqf30
大和「提督は私がいないこと忘れちゃうし……私いらない子なのかな?」

榛名(久しぶりの大和式ネガティブタイム。ああ面倒くさい)

大和「でも、あんまり落ち込んでばかりもいられないわね!片付けも終わったし、私も食堂に行ってくるわ!」ダッ

榛名「あ、ちょっと待ってください榛名も行きます!」ダッ

榛名(大和さんが自力で立ち直るなんて……研修の成果は大きかったようですね)


363: ◆ATK1PCranA 2015/01/29(木) 19:39:44.29 ID:d8zASqf30
~食堂~

大和「提督!片付け終わったので私も一緒に食事――――」バタン

提督「え?」

大和「え?」

※仰向けのイムヤ、覆いかぶさっている提督。手はもちろん装甲に

提督「いや、ちょっと待て。違うんだ。これには深い事情が――――」

大和「て、提督の……」

大和「変態スケベ変質者ああああああああああああああ!!!!!!!憲兵さんに報告してやるうううううううううううううううううう!!!!!!!!!!!」ダダダッ

提督「それは洒落にならないからやめてくれえええええええええ!!!!!!!」ダッ

榛名「……」

伊168「不幸な事故よ」

榛名「ですよねー」

浜風「このアイス中々……!!」パクパク

364: ◆ATK1PCranA 2015/01/29(木) 19:59:47.71 ID:d8zASqf30
大和「うう……グスッ……ひっく……」

提督「――――というわけで、決してやましいことがあったんじゃないんだ。わかってくれたか?」

大和「……はい」

提督「そうか。よかった」ホッ

大和「でも」

提督「ん?」

大和「でも、本当に悲しかったんです」プクー

大和「折角帰って来たのに、提督は私がいないこと忘れてるし」

提督「うっ」グサッ

大和「私のことほったらかしでイムヤさんや浜風と話しこんじゃうし」

提督「うわっ」グサグサッ

大和「挙句の果てにあんな光景見せられて」

提督「ぐはあっ」グサグサグサッ

大和「私っていらない子なのかなあ、って落ち込んだりしたんですよ?」

提督「す、すまん……」

365: ◆ATK1PCranA 2015/01/29(木) 20:02:30.72 ID:d8zASqf30
大和「ふふっ。いいですよ。もう怒ってません」

提督「……」

大和「さ、早く食堂に戻りましょう。久しぶりの間宮さんのお菓子、楽しみだなー」スタスタ

提督「大和」

大和「はい?何ですか?」クルッ

提督「おかえり」

大和「……!」

大和「はい、ただいまです。提督」ニコッ

366: ◆ATK1PCranA 2015/01/29(木) 20:03:03.71 ID:d8zASqf30
おわり

次回は空母の予定

369: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 21:16:46.63 ID:NZ6RVnzu0
~ある日の鎮守府~

提督「死ぬ」

榛名「なんですか藪から棒に」

提督「久しぶりにアレが来た」

榛名「アレ?」

伊168「ああ、アレね。まだ治ってなかったの?」

榛名「え、イムヤさん何かわかるんですか?」

伊168「榛名も知ってるわよ。ほら、定期的に発症する……」

榛名「……アレですか」

370: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 21:22:56.83 ID:NZ6RVnzu0
提督「鬱だ死のう」ドヨーン

榛名「鬱病ですね」

伊168「正確には、精神性気力消失及び精神不安定症(ネガティブシンドローム)ね」

榛名「その名前、確か先生が名付けたんでしたっけ」

伊168「そうだったかしら」

提督「うあー何もしたくねー。いや、何かしたいし、しなきゃならないこともあるんだけどやる気が起きねー」

榛名「ここ数か月は大丈夫だったんですけど……」

伊168「中規模作戦前で疲れてるんじゃない?」

榛名「秋の時は大丈夫でしたよ……というかそんな大事な時期に何してるんですかあなたは」

伊168「私がいなくてもあの鎮守府は回るからいいのよ。ここで日がな一日中酒盛りしてる方が楽でいい」

榛名「また二日酔いでダウンしますよ」

伊168「二日酔いなんてもう慣れたわ」

371: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 21:28:11.28 ID:NZ6RVnzu0
※病名はぶっちゃけ適当に作りました

榛名「しかし困りましたね。提督がこれだと色々支障が――――」

伊168「斜め四十五度の角度で殴れば治るんじゃない?」

榛名「そんなテレビの直し方みたいなのじゃ無理ですって流石に……」

提督「……」クビククリ

榛名「提督!早まるのはやめてください!」

提督「やだいやだい!僕だって自由の身になりたいんだい!」バタバタ

榛名「ああ!幼児化が始まってしまいました!」

伊168「今回はかなりやばいみたいね」

バタン!

???「提督ー!」

372: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 21:35:36.68 ID:NZ6RVnzu0
瑞鳳「一緒にご飯食べよ?――――って、あれ?」

榛名「瑞鳳さんこんにちわ」

瑞鳳「こ、こんにちわ……何してるの?」

榛名「自殺衝動に駆られた提督を絞め落としてます」

瑞鳳「どういう状況なの!?」

伊168「私は部屋に戻って飲んでくるわね」スタスタ

榛名「せめて片付けて行ってもらえると助かるんですが」

伊168「後で浜風を派遣するわ」スタスタ

榛名「艦娘使いの荒い艦娘ですね、まったく」

瑞鳳「え、今の誰?」

373: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 21:57:17.40 ID:NZ6RVnzu0
榛名「それで瑞鳳さんは何のご用で?」

瑞鳳「え!?あ、あー、提督とご飯食べようと思って誘いに来たんだけど……」

榛名「なるほど。ではちょっと待っててくださいね――――」

ガコンッ!

提督「はっ!私はどこ!?ここは誰!?」

榛名「おはようございます提督」

提督「おはよう榛名。それと瑞鳳」キリッ

瑞鳳(部下が上官に理不尽な暴力を振るうのって普通なのかな)

374: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 22:07:24.97 ID:NZ6RVnzu0
瑞鳳「えっと、提督と一緒にご飯食べようと思ってたんだけど、今大丈夫?」

提督「超余裕。死にたい」

瑞鳳「発言の前半と後半で温度差が全然違う!?」

榛名「ちょっと今壊れてますけど気にしないでください」

瑞鳳「わ、わかった。それじゃ連れてくね?」

榛名「はいどうぞー」

ガチャッ バタンッ

榛名「さてと、食堂と瑞鳳ちゃんの私室の監視カメラは何番と何番でしたっけ……」

375: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 22:16:44.90 ID:NZ6RVnzu0
~食堂~

提督「何食べよっかな。毒キノコとか置いてないかな」

瑞鳳「あ、提督の分はもう決まってるから大丈夫」

提督「マジで?何だろう楽しみだなー。フグの踊り食いとかがいいな」

瑞鳳「それ色んな意味で死んじゃうから……ふふん、なんと今日は私が作ったのです!」

提督「お前料理できたの?」

瑞鳳「今までも何回か作ったことあるよ!?」

提督「……もちろん冗談に決まってるだろ?」

瑞鳳「……」ジトー

提督「嘘ですごめんなさい死んで詫びます」ドゲザ!

瑞鳳「そ、そこまでしなくてもいいから!」アセアセ

376: ◆ATK1PCranA 2015/01/30(金) 22:22:28.69 ID:NZ6RVnzu0
瑞鳳「はい、瑞鳳特製の卵焼き」コトッ

提督「せんきう。いただきます」パクッ

提督「うまっ!軽く死にたいけどうまっ!」

瑞鳳「一部不穏当な個所があったよ!?」

提督「もう一つください」

瑞鳳「仕方ないわね……瑞鳳の卵焼き、食べりゅ?」

提督「食べりゅううううううううううう!!!!!!!!」

瑞鳳「はい、あーん」

提督「あーん……うまうまっ!」

瑞鳳「まだまだあるよ?」

提督「鬱治ったー!」



榛名「甘過ぎ……ぐはっ!」

その後、自室で倒れている榛名が発見されました

391: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 19:45:09.87 ID:C58+PlfP0
~ある日の鎮守府~

榛名「ふわ……あぁ……」

榛名「今日も一日、頑張りましょ――――」ピキッ

13:00

榛名「――――ヒトサンマルマル?」

榛名「……」

榛名「盛大に寝坊してしまいましたあああああああああああああ!!!!!!!!!!」

392: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 19:48:14.80 ID:C58+PlfP0
~執務室~

榛名「提督!遅れて申し訳ありません!榛名ただいま到着――――」

提督「ん?おはー榛名」

榛名「……」

榛名『提督、こっちの書類にサインお願いします』

提督「あいよ」サラサラ

榛名「……なんでここにいるんですか」

提督「え?ここって一応俺の仕事部屋兼住居……」

榛名「提督じゃなくて!そっちのです!そっちの!」

榛名『来ちゃいました』テヘッ

榛名「来ちゃいました、じゃありませんよ!」

393: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 19:57:03.79 ID:C58+PlfP0
榛名『でも私、ちゃんと書き置きにまた来るって書いておきましたし』

榛名「早いんですよ!一ヵ月や二ヵ月くらい期間空けましょうよ!」

榛名『愛しの提督とそんなに長い間会えないなんて死にます』

榛名「流石に嘘でしょう!?昔の榛名だってそこまで酷くなかったはずです!」

提督「い、愛しのなんて……なんか照れるな……」///

榛名「そこ!気持ち悪いから照れないでください!」

提督「 (´・ω・`)」

榛名『落ち込んでる提督も愛らしいです!』ガバッ

榛名「榛名と同じ見た目で過剰なスキンシップは控えてください!」

提督「胸が!柔らかなダブルマウンテンが!」

394: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 20:00:45.99 ID:C58+PlfP0
提督「でもさ、寝坊したお前の代わりに仕事手伝ってくれたんだぜ?そう怒るのもどうかと思わないか?」

榛名「うっ」

榛名『私、頑張りました!』

提督「よしよしいい子だ頭撫でてやろう」ナデナデ

榛名『ふみゅう』トローン

榛名「すみません榛名の姿でイチャつかれると本格的に吐き気がするのでやめてくださいお願いします」

提督「そこまで!?」ガビーン

榛名「……まあ、仕事を代わりにやってくれたみたいですし、今日一日ここにいるのは許しますよ」

榛名『泊まります』

榛名「やっぱり出て行ってください」

395: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 20:07:18.31 ID:C58+PlfP0
提督「とりあえず確認したいんだけど、お前らどっちも榛名なんだよな?」

榛名「ええ、まあ」

榛名『より提督を好きなのは私の方ですけどね!』

榛名「その通りです」

提督「そこはもうちょっと張り合おうぜ榛名!」

榛名「はい」 榛名『はい?』

提督「ああ、そうか。榛名って呼ぶとどっちも反応しちゃうのか……ありがちなパターンだな」

榛名『提督!提督!紛らわしないように私に名前を付けてください!「俺の嫁」とか「マイハニー」とかでもいいですよ!』

榛名「えっと、憲兵さんの連絡先は……」

提督「俺まだ何もしてねえよ!?つーか他の艦娘と絡むのはむしろ推奨してくるくせに、なんで榛名だけはダメなんだ!どっちの榛名と触れ合おうとしても怒られるんだけど!」

榛名「榛名が提督とラブラブしてるというのが生理的に無理です」

提督「泣くぞバカ!昔の礼儀正しくて俺に懐いていた榛名はどこへ行ったんだ!」

榛名『あなたの目の前にいます♪』

396: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 20:10:57.26 ID:C58+PlfP0
提督「……まあいい。とりあえず今は名前を考えよう」

榛名『わくわく』

榛名「心境を口に出すとかあざといんですよ」チッ

提督「……よし、決めた」

榛名『どんなのですか!「ラブリーマイエンジェル」ですか?「メインヒロイン」ですか!?』

榛名「それもう名前じゃないでしょう」

提督「ヤミナ……ってのはどうだろう?」

榛名『ヤミナ?』

提督「ああ」

榛名『……』

提督「ダメか?」

ヤミナ『いえ、すっごくいいです!私、嬉しいです!』

提督「そうか。喜んでもらえたようでなによりだ」

397: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 20:28:29.19 ID:C58+PlfP0
榛名「……」パチパチ

提督(榛名がすごいウインクしてくる……あれはマバタキ信号か?えー、何々?)

榛名(由来 求ム)

提督(名前の理由を教えろってことか)パチパチ

榛名(えっと……)

提督(病ンデル 榛名 略シテ ヤミナ)

榛名「……」

ヤミナ「どうしたんです?突然そんな哀れなものを見るような目で見てきて」

榛名「……強く生きてください」

ヤミナ「?」キョトン



※ヤミナさんを漢字表記すると『病名』になります。ビョウメイと読んだらダメ絶対

404: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 21:13:17.92 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「こんな素敵な名前をくれるなんて提督はやっぱり私の子と大好きなんですね名前だけじゃなくて指輪と種子もくれていいんですよ?」

提督「名前通りの言動だな」

ヤミナ「そんなに褒められたら照れますっ!」///

提督「褒めてないが照れてる姿が可愛いので良しとしよう。榛名、カメラだ」

榛名「勝手に撮影会でも何でもしててください。榛名はお腹が空いたので『間宮』に行ってきます」スタスタ

ヤミナ「じゃあ私も行きます」トコトコ

提督「俺も行くわ」スタスタ

榛名「……提督の奢りで暴食してやります」

提督「何故に!?」

405: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 21:20:05.33 ID:C58+PlfP0
~食事処『間宮』~

間宮「いらっしゃいませ~」

提督「食堂と分離して新しくなった間宮に来たぞー」

榛名「説明乙です」

ヤミナ「些細なことでも私に説明してくれる提督、素敵です!」

榛名「ダメですこの人。遅すぎたんです」

提督「卵焼きと目玉焼きとゆで卵とオムライスとオムレツと天津飯ください」

ヤミナ「私は抹茶アイスをお願いします」

榛名「榛名は日替わり定食で」

間宮「かしこまりました」トコトコ

榛名「……榛名が二人いる状況にツッコまない間宮さん流石です」

提督「珍しく額に汗かいてたけどな」

ヤミナ「提督、あの方のことよく見てるんですね」ニッコリ

提督「大変!ヤミナのハイライトちゃんが息してないの!」

榛名「そのくらいのヤンデレは自力で何とかしてください」

提督「榛名の薄情者!」

406: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 21:22:35.58 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「提督?なんで榛名と話してるんですか?ちゃんと私を見て私とお話ししないダメじゃないですか」

提督「ひ、ヒエー!」ガクブル

比叡「呼びました!?」ニョキッ

提督「どっから出てきた!」

榛名「生えてきましたね」

比叡「比叡ちゃんの特殊技能の一つです!」テヘッ

ヤミナ「……ハラショー」

提督「それお前のセリフじゃないから」

407: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 21:26:23.91 ID:C58+PlfP0
金剛「比叡ーどこ行ったですカー」

比叡「お姉さまここですここ!見てください榛名が二人いるんですよ!」

金剛「榛名が二人?何をおかしなことを言って――――」

榛名・ヤミナ「「……」」

金剛「……」

間宮「卵焼きとオムレツと目玉焼きお待たせしました」コトッ

提督「ありがとうございます」

間宮「残りはもうちょっとお待ちくださいね~」

提督「いえいえお気になさらず」

比叡「あ、私にカレー持ってきてもらえますか?」

間宮「わかりました、カレーですね」

比叡「お会計は提督でお願いします!」

提督「おいコラ」

408: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 21:31:50.42 ID:C58+PlfP0
金剛「っ!」カチャッ

榛名「お姉さま待ってください!この人は――――」

ヤミナ(流石は榛名。なんだかんだ言って私のことを庇ってくれるんですね!)

榛名「――――この人は榛名の獲物です!」

ヤミナ「提督ー!金剛姉さまと榛名が私をいじめますー!」ダキッ

提督「至福」

金剛「問答無用で死刑確定」

比叡「流石に今のは私もちょっとイラッと来ました。い、いや、別に提督のことが好きだから妬いてるとかじゃないですから!金剛姉さまを不快にさせた罪です!」

榛名「殺」

間宮「日替わり定食とオムライスと天津飯とゆで卵お待たせいたしました~」

提督「なんだこのカオスな状況」

409: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 22:02:10.91 ID:C58+PlfP0
加賀「流石に気分が高揚します」

大和「大和、砲雷撃戦、はじめます!」

瑞鳳「インレンジ、決めます!」

山城「主砲、よく狙って……」

鈴谷「さてさて、突撃いたしましょう」

熊野「一捻りで黙らせてやりますわ!」

提督「お前らどっから湧いた!?」

410: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 22:11:43.66 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「提督と私の甘い恋を邪魔するというのなら容赦はしません」

提督「……執務室に帰りたい。料理持った間宮と一緒に部屋の隅っこで待機してたい」

榛名「第一抵抗しない提督にも責任があります死」

提督「ちょっと待て語尾がヤバい感じ聞こえぐぼらっ!」ドガッ

伊168「邪魔」

提督「だからといってニードロップはやめろよ!」

伊168「浜風、ここは騒がしいからあっちで食べましょ」

浜風「そうですね。でもお酒はダメですよ」

伊168「……」ゲシッ

提督「なんで!?」

伊168「八つ当たりよ。悪い?」

提督「悪いよ!開き直るなよ!」

ヤミナ「提督?あまり私から目を離さないでくださいね?」グイッ

提督「首が!首が曲がっちゃいけない方向に!」

金剛「さっさと提督を離すネー」ガシャン

ギャーギャーワーワー

間宮「お店は壊さないでくださいねー……」

411: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 22:16:49.43 ID:C58+PlfP0
~鎮守府・裏口~

ヤミナ「……」

榛名「もう帰るんですか?」

ヤミナ「!」ビクン

榛名「あなたが撒いた火種で『間宮』は戦場と化してますが」

ヤミナ「修繕費は経費で落としておいてください」

榛名「落とせるわけないでしょう」

ヤミナ「……」

榛名「……」

ヤミナ「……」

榛名「……聞いて、いいですか?」

ヤミナ「何をです?」

榛名「あの日、あなたが知ったこと全部」

412: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 22:52:54.81 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「……」

榛名「教えてください。あなたがあの日、あの時に何を知ったのか」

ヤミナ「……それを聞いてどうするつもりなんですか?」

榛名「それはまだわかりません。ですがきっと――――」


榛名「――――その情報は、エラー娘に繋がっているはずです」


ヤミナ「……」

榛名「あの時、姿は見えませんでしたがエラー娘の声が聞こえました。つまり、あの時のあなたの暴走はエラー娘に引き起こされたのでしょう?」

ヤミナ「……その勘の良さは、いつか身を滅ぼしますよ」

榛名「御託は結構。早く話してください」

ヤミナ「残念ながら、それは無理です」

榛名「無理?」

413: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 23:03:01.13 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「私個人の意思としては話すことはやぶさかではありません。ですが、出来ないのです」

榛名「何故?」

ヤミナ「セーフティ、でしょうね。あのエラー娘が何の制限もなく情報を渡すはずありませんから」

榛名「……」

ヤミナ「ですが、この程度はおそらく大丈夫でしょう。ダメだとしたらセーフティが掛かりますし」

榛名「?」

ヤミナ「あるところに、一つの世界がありました」

ヤミナ「その世界では艦娘と呼ばれる少女たちが、深海棲艦という恐ろしい敵と戦っていました」

ヤミナ「艦娘を率いるのは提督と呼ばれる人間。彼と艦娘たちは鎮守府で時に笑い、時に泣きました」

ヤミナ「最初は一つだった鎮守府は、二つに。一人だった提督は、二人に」

ヤミナ「まったく同じ容姿・感情を持つ艦娘もまた、二人になりました」

榛名「……」

ヤミナ「それからも同じことが続き、ある日」

ヤミナ「その世界は新たな世界を生み出し始めました」

榛名「……」

414: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 23:12:04.09 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「太陽のように明るい艦娘と、仲間の個性的な艦娘たちが努力と友情で戦い続ける世界」

ヤミナ「学校のような鎮守府で、ふんわりまったりと様々な艦娘たちが過ごしている世界」

ヤミナ「人類が制海権を失い、艦娘たちが命懸けで深海棲艦と戦う世界」

ヤミナ「色んな世界が生まれました」

榛名「……この世界もその一つだと?」

ヤミナ「さあ、どうでしょう?」

榛名「ふざけないでちゃんと――――!」

ヤミナ「この世界は他の世界とはかなり異なります」

榛名「!?」

ヤミナ「『原作』である元の世界から乖離している。イレギュラーが、多すぎるんです」

榛名「イレ、ギュラー?」

ヤミナ「『救世主』、『捕食者』、そして『代替品』である私」

ヤミナ「今はまだその性質が現れていないだけで、イレギュラーは他にもあなたと提督の傍にいます」

榛名「……」

ヤミナ「世界は観測者が望み、創造者が紡ぐ――――」

榛名「意味が、わかりません」

ヤミナ「今はまだそれでいいんです。本来なら、これを伝えるのは私の役目ではなかったのですから」

415: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 23:15:17.39 ID:C58+PlfP0
ヤミナ「それでは私はもう行きます。あまり長く留まっていても仕方がないですからね」スタスタ

榛名「待ってください!まだあなたには聞きたいことがたくさん――――」

ヤミナ「これ以上話せることはありませんよ。自分で考えて自分で行動して――――」



――――二度と、提督をあのような目を合わせないように。



ヤミナ「武運長久を祈ってますよ。あなたではなく提督の」

榛名「……」

416: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 23:20:15.06 ID:C58+PlfP0
~執務室~

榛名「……」ガチャッ

提督「あれ?あいつは?帰ったの?」

榛名「……」スタスタ

提督「おい、榛名?なんで近づいて――――」ポスッ

榛名「……」

提督「ちょ、おま、どうした!?」

榛名「今だけで、いいんです」

提督「?」

榛名「榛名の頭の中が、整理できるまで」

榛名「安心させて、ください」

提督「……」

提督「……了解」ナデナデ

榛名「……」ギュッ

榛名(あの人が言っていたこと……この世界は一つの世界から派生したものの一つ。イレギュラーという本来あり得るはずのない存在。そしてエラー娘)

榛名(望まれているストーリー……それは、いったい……)

提督「あの、榛名さん?いい加減腕が疲れたんですが」

榛名「もう少し頑張ってください」

417: ◆ATK1PCranA 2015/01/31(土) 23:22:57.48 ID:C58+PlfP0
おわり。ヤミナメイン回のはずだったのに最後は榛名が持っていった。誰の責任だ!

次回は駆逐艦……だといいですね

数日前に「陽炎、抜錨します!」と「吹雪、頑張ります!」を全巻購入しました。面白かったです

423: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 18:43:47.88 ID:1BZEFis00
~ある日の横鎮~

愛宕「この鎮守府に秘書艦がいない理由?」

初霜「ええ」

愛宕「そうねえ……まず一つ目の理由は、まともに事務仕事が出来る子が少ないのよね」

初霜「そうなの?……ドイツ犬はともかく、愛宕や磯風は出来そうだけど」

愛宕「出来なくはないけど、天龍の処理速度に追いつけないの。それが二つ目の理由」

愛宕「それにこの鎮守府は少人数だから、つけなくても大丈夫ならつけなくていい、ってことになったの」

初霜「なるほど……」

愛宕「こんな感じでいいかしら?」

初霜「ええ、ありがとう」

愛宕「それじゃあ私はそろそろ出撃してくるわ。ほら、ビスマルク、磯風、叢雲……あれ?島風は?」

磯風「輸送任務を頼まれたとかで出掛けて行った」

愛宕「そう。だから叢雲がそんなんなのね」

叢雲「……あぁ~」グテー

磯風「いつまでも潰れてないで行くぞ」ズルズル

ビスマルク「天龍にいってきますのキスをしに行ってくるわね!」ダッ

初霜「ていっ」サッ

ビスマルク「ぎゃんっ」ビターン

424: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 18:48:33.75 ID:1BZEFis00
~執務室~

天龍「……」

コンコン

天龍「入っていいぞー」

初霜「失礼します」

天龍「初霜か。どうした?」

初霜「お仕事を少しでも手伝えれば、と思って」

天龍「マジか。じゃ、これとこれとこれ頼む」

初霜「わかったわ」

天龍「……」サラサラサラ

初霜「……」カキカキ

初霜(こうして見ると、確かに早さが……)

425: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 18:54:12.27 ID:1BZEFis00
~数十分後~

天龍「ふう。とりあえず一旦ここまでにしとくか」

初霜「……」グッタリ

天龍「お疲れ初霜。何か飲むか?」

初霜「こ、コーヒーを……」

天龍「了解」コポコポ

天龍「ほい」コトッ

初霜「ありがとう――――熱っ」

天龍「おいおい大丈夫か?」

初霜「ひゃ、ひゃい」

天龍「ちょっと待ってろ。氷持ってくるから」タタッ

426: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 19:00:42.34 ID:1BZEFis00
初霜「もう大丈夫」

天龍「そうか。コーヒーもいい感じに冷めただろうし、もう少し休んどけ」

初霜「天龍は?」

天龍「仕事するさ」

初霜「て、手伝うわ!」

天龍「いいって。初霜が手伝ってくれたお陰で結構早く終わりそうだからな」

初霜「で、でも……」

天龍「ほら、これでも食べて大人しくしてろって」

初霜「むぐっ……もぐもぐ」

427: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 19:11:10.44 ID:1BZEFis00
天龍「……」カリカリ

初霜「……ねぇ天龍」

天龍「なんだー?」カリカリ

初霜「大変じゃない?」

天龍「すげえ大変。こんなのをやりながらオレや衣笠、漣を制御してた提督には頭が下がるぜまったく」

初霜「秘書艦、欲しい?」

天龍「出来ることなら欲しいけどな……なかなか適材の奴が――――」

初霜「私じゃ、ダメかしら」

天龍「あ?」

初霜「私だってこれでも事務仕事には自信があるの。さっきだってぎりぎり天龍に合わせられたわ」

天龍「そりゃそうだが……いいのか?」

初霜「ええ。私がやりたいの」

天龍「……」

428: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 19:15:03.34 ID:1BZEFis00
天龍「……そんじゃ、まずはこの書類から頼む。秘書艦さん?」

初霜「……!」

初霜「ええ!」

~~~~~

天龍「じゃあ次はこれとこれとこれと……あとこれもな」

初霜「あ、あの……天龍さん?」

天龍「敬語は使わなくていいぞ?」

初霜「えっと、そうじゃなくて……」

天龍「ん?」

初霜「……やっちゃいます!」ガリガリガリッ

天龍「さて、あとダンボール二箱分の書類。二時間で終わらせるぜ!」カリカリ

初霜(ま、まだ……倒れたり……しないわ)

429: ◆ATK1PCranA 2015/02/02(月) 19:17:00.04 ID:1BZEFis00
おわり。書くの難しいはつしもふもふ!

次回は軽巡!そろそろネタ切れが深刻になってきたので安価取ろうかな?明日

434: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 16:30:13.77 ID:RUzs1bo10
~節分の鎮守府~

提督「今日は節分だ」

榛名「そうですね」

提督「だが今この鎮守府には駆逐艦がいない。よって今年は恵方巻きのみだ」

榛名「今年の恵方ってどっちなんですか?」

提督「西南西って聞いたような……」

榛名「西南西てどっちなんですか?」

提督「さあ?まあ後で調べればいいだろそんなの」

ドタドタドタ!

提督「ん?」

バタンッ!

夕張「提督!」

提督「夕張。どうした?お前が工廠から出てくるなんて珍しいな」

榛名「また、またドアが……」

夕張「ちょっとここに用事があるの」

提督「用事?」

夕張「ええ――――っと、来たわ」

ガシャン

提督「……」

夕張「どうやら正常に機能してたみたいね」

提督「……今、どっから出てきたこのドラム缶」

435: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 16:39:04.87 ID:RUzs1bo10
夕張「細かいことは気にしないの!それより、来るよ!」

提督「来るって……何が?」

夕張「みんなが!」

提督「みんな?」

ガタガタガタッ

ポポポポーン!

不知火「しらにゅいにおちどは――――ひゃあ!」ドサッ

秋月「え?これどうなって――――きゅぷ」ドサッ

電「なのです!」ドサッ

雪風「ゆ、雪風は沈みま――――せええええええええええええん!?」ドサッ

文月「わわわっ!?」フミィ

雷「じゃーん!」スタッ

夕立「ぽいぽいぽいぽいっぽい!」スタッ

漣「いつもニコニコあなたの後ろに這い寄るメイド、漣です!」スタッ

提督「おいちょっと待てどうなってんだこのドラム缶」

436: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 16:48:31.42 ID:RUzs1bo10
夕張「ふっふっふ……これぞ私が一月分の予算をすべてつぎ込んで作ったドラム缶――――ドラム缶型簡易式空間歪曲転移ゲート発生装置、通称『どこでもドラム缶』!」

提督「語呂悪い上にパクリじゃねえか!」

夕張「せめてオマージュって言ってよ!」

榛名「それにしてもよく作れましたねこんなもの……」

夕張「私の技術力は世界一だからね……ともかく、これでみんなで節分を楽しめるでしょ」

提督「まく豆用意してないんだけど」

夕張「ちゃんと用意してあるよ!」ガサッ

提督「……なんで落花生?」

夕張「北海道は落花生でやるから!」

提督「ああ、そう……」

442: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 21:34:33.44 ID:RUzs1bo10
~豆まき~

榛名「お、おにー!」タタッ

提督「第一隊は砲撃!第二、第三隊は進路を予測して先回りしろ!第四隊以降は他の鬼を探せ!」

榛名「うう……なんで榛名が鬼役を……」

電「なのですなのですなのです!」

文月「これでもくらえ~!」

雪風「雪風は負けません!」

榛名「榛名!逃げ切ってみせます!」

443: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 21:39:00.93 ID:RUzs1bo10
赤城「逃げ切ればご馳走逃げ切ればご馳走逃げ切ればご馳走……!」タタッ

加賀「流石に気分が高揚します」

瑞鳳「九九艦爆の力、見せてあげるっ!」

祥鳳(瑞鳳可愛い……)

龍驤「乳や!あの乳を狙うんや!」

秋月「艦隊の防空は任せてください!」

不知火「不知火に落ち度はありません」

444: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 21:42:00.81 ID:RUzs1bo10
金剛「やられるわけにはいかないネー!」タタッ

扶桑「金剛には負けたくないの……!」タタッ

比叡・山城「「ダメ!姉さまを撃つなんて私たちにはできない!」」

鈴谷「二人とも邪魔!」

熊野「どいてくださいな!」

羽黒「が、頑張ります……!」

酒匂「今度こそきちんと戦うんだから!」

445: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 21:45:04.97 ID:RUzs1bo10
伊168「節分ねぇ……ま、やるからには負けないわ」ダンッ

大和「あ、当てれる気がしないわ……」

武蔵「右に同じだ……」

浜風「あの人本当に潜水艦なんですか……?」

川内「くー……すー……」

神通「姉さん!通路の真ん中で寝ないでください!」

夕張「全艤装展開!物量作戦で行くわ!」

※那珂ちゃんは節分ライブでいません

446: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 21:49:07.18 ID:RUzs1bo10
漣「当てられるわけないでしょjk」タタッ

夕立「夕立さんをあまり舐めない方がいいっぽい!」

雷「逃がさないんだから!」

北上「まあ適当に頑張ろっか、大井っちー」

大井「海の藻屑となりなさいな!……ごめんなさい、北上さん何か言った?」

北上「……なんでもない。頑張ろ?」

447: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 21:56:20.97 ID:RUzs1bo10
~豆まき終了~

提督「で、結局全員当てられたわけか」

榛名「榛名も頑張ったんですよ……」

赤城「ご馳走……」

金剛「燃え尽きたネー……」

扶桑「身体が……!身体が……!」

伊168「適度に手を抜いてあげるのも上の人間の務めよ」

漣「何も……言えねぇ……」

提督「それじゃあ節分の鬼役への豪華景品は無しの方向で――――」

青葉「青葉、捕まってませんけどね」

提督「……お前いたの?」

青葉「ずっといましたよ?天井裏とかに」

提督「でも鬼を決めるくじ引きは……」

青葉「ちゃんと引きましたよ?」サッ『鬼』

提督「……ちなみに何が欲しい?」

青葉「最新式のカメラが欲しいですね」

提督「バカ!そんなの買えるわけ―――― 青葉「ここにあるのは司令官の秘密のコレクションの写真ですが」 ――――よし!カメラだな!?買ってやろう!」

青葉「わーい!司令官大好きです!」ギュッ

艦娘(一部を除く)「あ?」

提督「今すぐ離れろ青葉死ぬぞ俺が!」

448: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 22:04:34.83 ID:RUzs1bo10
~恵方巻きタイム~

間宮「全員に行き渡りましたか~?」

艦娘『はーい!』

間宮「それでは皆さん、いただきます」

艦娘『いただきます!』

~執務室~

提督「急に入る仕事なんて大っ嫌いだ……」

提督(今頃みんな楽しく……いや、無言だからただ太巻き食ってるだけだろうけど。それでもいいなぁ。俺も一緒に食べたかったなぁ……)

コンコン ガチャッ

漣「三河屋でーす」

提督「どうした?何か問題でも起きたのか?」

漣「いえいえ、一人寂しく仕事をしているご主人様を嘲笑いながら恵方巻きを食べるために来ただけです」

提督「お前俺に敬意とか一切払ってないよな!」

漣「冗談ですよ。舞鶴式漣ちゃんジョークです」

提督「お前舞鶴に住んでたことないだろうが……」

漣「あれ?それもそうですね。あれー?」

提督「はあ。とにかく、俺は仕事するから邪魔するなら――――」ギュムッ

提督「!?」

漣「あ、喋ったら効果なくなりますので喋らないでくださいね。大人しく食べてください」

提督「……」モグモグ

449: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 22:16:02.70 ID:RUzs1bo10
漣「それでは漣も失礼して――――はむっ」

提督「◎△$♪×¥●&%#?!」

漣(だから喋らないでくださいってば!)※指信号です

提督「……」モグモグ

漣「……」モグモグ

提督(こ、これはどこまで続けるんだ?最後までいっちゃうのか?いやでも、漣のことだからどうせぎりぎりのところで切り上げるだろう。それまでは耐えねば――――!)

漣(い、勢いで始めちゃったけど、ここからどうしよう!?き、き、キスまでいっちゃったり!?いやいや、へたれなご主人様がそんなこと出来るわけない!ご主人様が口を離すまではこっちも――――)

提督「……」モグモグ

漣「……」モグモグ

提督(あっれー?もう漣の顔が目と鼻の先だぞ!?おい、離せよ!早く口を離せ漣!)

漣(ご、ごごごごごごごごっご主人様!?なんで食べるのやめないのバカなの死ぬの!?こ、このままじゃ――――)

ちゅっ

提督「……」

漣「……」

提督「……」

漣「……!」カアアッ

提督「……!」///

漣「ご」///

提督「ご、ご?」///

漣「ご主人様のバカあああああああああああああああ!!!!!!!!!!なんで食べるのやめないんですかあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」

提督「お前が言うなああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!そっちこそ口離せばよかっただろ!!!!!!!?????????????」

450: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 22:21:27.84 ID:RUzs1bo10
漣「さ、漣のファーストキスだったのに!」///

提督「俺だって――――いや、冷静に考えたらそんなことはなかったわ」

漣「変態!スケベ!性犯罪者!」ポカポカ

提督「つーか元はと言えばお前から始めたんだろうが!俺は悪くない!」

漣「青葉にあることないこと言ってやる!」///

提督「すんませんでした!それだけは勘弁してください!」

漣「……ヤダ」プイッ

提督「何でも島風!じゃなかった、何でもするから!」

漣「……なんでも?」

提督「何でも何でも」

漣「ほんとうに?」

提督「本当本当」

漣「さざなみのことすき?」

提督「好き好き大好き愛してる」

提督(なんでこいつ幼児退行してるんだろう……)

漣「……じゃあ、もっかいチューして」

提督「ファッ!?」

451: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 22:32:14.70 ID:RUzs1bo10
漣「もっかい、さざなみとちゅーしたらゆるしてあげる」

提督「いやそれは色々倫理的に問題があると言いますか……」

漣「なんでもするっていったのに。うそつき」プイッ

提督「ぐはあっ!い、いや、俺は別にいいんだけどね?お前が後で傷つくだろうから配慮してるんだようん」

漣「……漣は、ご主人様にならされてもいいです」

提督「……漣?」

漣「さっきのだって、なんだか成り行きでしちゃった、みたいなのが嫌だっただけで、キス自体は嬉しかったんです」///

提督「え?……え?」

漣「だからご主人様、キス、してください……」///

提督(俺のメイドが頬を赤らめて目を瞑って準備万端な件。ちょっと待て準備万端って何がだ)

提督(どうすればいいの!?いやこれも本当にどうすればいいの!?これはいったいどういうシチュエーションなの!?)

提督(いやいやいや!俺は騙されないぞ!どうせここからキスしようとしたら冗談でしたーとか言われるんだろ!そうに決まってる!)

ドクン

提督(でも、もし本当だったら?)

提督(だとしたらこのまま何もしなかったら、漣を傷つけてしまんじゃないか!?)

提督(さっきの顔も嘘を言ってるようには見えなかった。今だって顔を真っ赤にして震えてる)

提督(こんな娘にここまでされて、放っておけるのか?俺)

漣「ご主人、様……」///

提督(……こうなったら、仕方ない!)

提督(後のことは、後で考える!)

提督「漣、いくぞ」

漣「……」///

提督「……」

チュッ

452: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 22:35:43.70 ID:RUzs1bo10
漣「……!」///

提督「……これで、いいだろ?」///

漣「……」

提督「……」

漣「……」

提督「あ、あー!俺ちょっと用事あったんだった出掛けてくる!」ダッ

漣「……」

漣「……ご主人様とキス、しちゃった。しかも二回も…………」

漣「……えへへ」

漣「なんで今日だけは思いが通じたのかはわからないけど」

――――漣は、幸せだああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!

453: ◆ATK1PCranA 2015/02/03(火) 22:37:55.09 ID:RUzs1bo10
~提督の脳の一部が、拡張されました~



対象:漣

恋愛度:☆1

状態:気づかない程度の想い



――――奇跡は、起こり始めた

466: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 20:40:40.49 ID:2zKNwohG0
~想いを力に~

提督「さて、編成はどうするかな」

榛名「中規模作戦の件ですか」

提督「ああ。どうも最初は潜水艦が攻めてきてるらしい。となると軽巡と駆逐で水雷戦隊――――」

コンコン

提督「入っていいぞー」

那珂「失礼します」

提督「那珂?どうしたんだ?仕事は?」

那珂「お仕事は全部延期させてもらった。それより提督、お願いがあるんだけど」

提督「ん?言ってみ?」

那珂「今回の作戦、那珂ちゃんを旗艦にして」

提督「別にいいが……珍しいな。お前が積極的に戦闘に出ようとするなんて」

那珂「……今回の作戦名、もう一回見てみて?」

提督「……そういうことか」

467: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 20:46:31.29 ID:2zKNwohG0
那珂「那珂ちゃんにとって、今度こそは負けられない戦いなの」

提督「分かった。それじゃ旗艦は那珂で、他は――――」

文月「もちろん、私も出るよ~?」

提督「うわっ!?ビックリした!いつから机の下にいたんだよ文月」

文月「朝ご飯食べてすぐにかな~?」

提督「……で、お前も出るのか?今回の作戦」

文月「もっちろん~。私だって、この作戦だけは自分で決着をつけないといけないから」

提督「分かった。それじゃ那珂と文月は決定な」

提督「でも、これだけは約束しろ。絶対に無茶はするな」

那珂「わかってるよ!那珂ちゃんが怪我しちゃったらファンの皆が悲しむもんね!きゃはっ☆」

文月「大丈夫だよ~!夕立ちゃんにきたえられて、だいぶ強くなったんだから~!」

468: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 20:50:31.37 ID:2zKNwohG0
~大広間~

提督「それではこれより中規模作戦、トラック泊地防衛及び敵深海棲艦迎撃作戦を開始する!お前ら、やるぞ!」

艦娘『おおー!』

榛名「ところでイムヤさんは帰らなくていいんですか?」

伊168「私たちは今回の作戦は不参加なのよ。どっかのバカ二人が資源をバカスカ使うから」

~~~~~

長門「へっくしゅ!」

陸奥「あら長門、風邪?ダメよ?ちゃんと対策しなきゃ――――はくしゅん!」

471: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 22:02:19.66 ID:2zKNwohG0
~小ネタ・春雨の一日~

春雨の一日は、明るい日差しに包まれた部屋での爽やかな目覚めから始まります

春雨「ん……んー……ふぁあ」ノビー

春雨「うん!今日もいい目覚めです」

春雨「時雨ちゃんも、起きてー」ユサユサ

時雨「う、うーん……」

春雨「起きてー」ユサユサ

時雨「くぅ……すぅ……」

春雨「……」

春雨「……スリガオ海峡夜戦……」ボソッ

時雨「っ!?」ガバッ

春雨「おはよう、時雨ちゃん」

時雨「お、おはよう春雨……なんだか、凄く嫌な感じがしたんだけど……」

春雨「気のせい気のせい」ニコッ

472: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 22:12:12.44 ID:2zKNwohG0
朝の準備を一通り終えると、次は朝食です

阿武隈「今日はトーストとハムエッグ、それにサラダとスープだよー」

鬼怒「鬼怒の朝ご飯はマジパナイからね!」

白露「知ってる知ってる」

時雨「毎回聞いてるからね」

村雨「長門さんと陸奥さんは?」

春雨「風邪気味みたいだから、お薬飲んでから来るって」

阿武隈「はい、みんな手を合わせて……いただきます」

艦娘『いただきます!』

473: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 22:32:50.37 ID:2zKNwohG0
朝食の後は訓練。今日は基礎訓練のようです

春雨「うー……痛っ!痛いよ時雨ちゃん!」

時雨「我慢してね?柔軟はちゃんとやらなきゃ」

春雨「だからってそこまでやらなくてもいいんじゃ――――」

時雨「よっと」グッ

春雨「きゃ、きゃあああああああああああああああああ!!!!!!!」

474: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 22:38:41.34 ID:2zKNwohG0
訓練が終わって、お昼ご飯を食べた後は自由時間。春雨は浜辺に来ました

春雨「……」

穏やかな海面に手をつける春雨

春雨「……『ウェイブ』」

春雨がそう呟くと、ささやかですが周りとは違った波が起こりました

春雨「……」

春雨(これは、私がだけが使える不思議な力。出来ることはとても小さなことばかりだけど、他の誰も使えない私の――――)

『×が×××守×よ、春×』

春雨「っ!」

春雨(また、この声……)

春雨「何なんだろう、いったい……」

475: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 22:46:36.63 ID:2zKNwohG0
やがて夜になり、夕飯を食べ風呂に入り、歯を磨いて着替えたら、もう寝る時間

時雨「おやすみ、春雨」

春雨「うん、おやすみ。時雨ちゃん」

春雨(明日もまた、こんな平和な時間が続きますように)

春雨は顔を声も知らない誰かにそう願い、ゆっくりと眠りに入っていった

~???~

????「モット……食ベタイ……」

???「……」フリフリ

????「……ユウシャ、キライ」プクー

???「……!」ガーン

????「ウソ。本当ハ大好キ」

???「……僕モ」

黒騎士「僕モ、キミガ大好きダヨ。姫」

駆逐棲姫「……」///

黒騎士「ダカラ、モシキミヲ傷ツケヨウトスル奴ガ来タラ――――」

駆逐棲姫「来タラ?」

黒騎士「――――僕ガキミヲ守ルヨ、姫」



運命はまだ、交わらない

477: ◆ATK1PCranA 2015/02/07(土) 22:51:21.58 ID:2zKNwohG0
今日はこれで終わり。司令レベルがいくつになったら甲に挑戦できるんでしょう。せめてE-5までには上げねば……!

一日遅れですがイベントアンケート取ります。選択肢は以下

①那珂ちゃんのイベント ※冬イベの間は必ず選択肢に出ます

②ゴーヤのイベント

③浜風にフラグ構築

④文月にフラグ構築 ※冬イベの間は必ず選択肢に出ます

範囲は↓10まで

495: ◆ATK1PCranA 2015/02/10(火) 21:52:45.71 ID:1BOPrryr0
~ある日の鎮守府~

提督「たっまご~♪たっまご~♪」スタスタ

提督「間宮!卵ぷりーず!」ガチャッ

浜風「いらっしゃいませ」ペコリ

提督「……何やってんの浜風」

浜風「アルバイトです」

提督「なんで?」

浜風「そ、それは、その……」タジタジ

提督「まあいいか。深くは聞かねえよ」

浜風「あ、ありがとうございます。それで、ご注文は?」

提督「卵」

浜風「……?」

提督「間宮にそう言えば通るから」

浜風「?……わかりました」トコトコ

496: ◆ATK1PCranA 2015/02/10(火) 21:58:49.51 ID:1BOPrryr0
~数分後~

浜風「お待たせしました」コトッ

提督「さんきゅー。そうそう、これこれ!」

浜風「あの、これ何ですか?」

提督「何って……卵だけど?」

浜風「オムレツに卵焼きとゆで卵がついているんですが」

提督「いつもは他にもあるんだけどな。卵の在庫が切れたか」

浜風「……いえ、もういいです。なんでもありませんでした」

提督「そっか」

浜風「それでは仕事に戻りますので。伝票はここに」

提督「あいよ。ああ、ちょっと待て浜風」

浜風「はい?」

提督「微かにカカオとミルク、砂糖の匂いがする。内緒にしておきたいんなら匂いにももうちょっと気をつけろよ?」

浜風「!?」

497: ◆ATK1PCranA 2015/02/10(火) 22:06:09.24 ID:1BOPrryr0
浜風「な、な……!?」

提督「俺の知る限りのお前の交友関係からすると、イムヤと大和、武蔵に対する友チョコってところか?」

浜風「……」

提督「ま、軍人たる者これくらいは、な?」

浜風「……内緒に、してくださいね?サプライズであげたいので」

提督「わぁーってるよ。わざわざバラす理由が無いからな」

浜風「……ありがとうございます」

提督「それともう一つ、これは忠告じゃなくて純粋な感想なんだが――――」

提督「――――エプロン似合ってるな、お前。可愛いよ」ニコッ

浜風「……!」キュン

浜風(え?い、今のは何だったのでしょう。胸が、キュンッって……)///

提督「おい、大丈夫か?顔赤いぞ?食品を扱うんだったらそういうのはきちんと管理しないと……」ピトッ

浜風「~~~!!??」///

提督「あれ?熱は無いみたいだな。でも一応医務室で薬飲んだ方がいい」

浜風「だ、だだだだだだだ大丈夫ですから!そ、それでは仕事に戻りますので!」タタッ

提督「……?」キョトン

498: ◆ATK1PCranA 2015/02/10(火) 22:10:56.36 ID:1BOPrryr0
浜風「はあっ……はあっ……」///

浜風(ま、まだ顔の火照りが治まらない。ど、どうしてしまったんでしょうか私は)

浜風「もしかして、これが噂に聞く……鯉?」

浜風(い、いえ確かに私は池の鯉を眺めるのは嫌いではありませんが――――って、ではなくて!)

浜風「恋……なのでしょうか」

間宮「どうしたの?」

浜風「ひゃあ!」

浜風「ま、間宮さん!?」

間宮「ごめんなさい、驚かせてしまったかしら」

浜風「だ、大丈夫です!そ、それで御用は?」

間宮「ああ、うん、えっとね?提督さんから、浜風ちゃん風邪引いちゃったかもしれないから医務室に行くように言い聞かせてくれって」

浜風「て、提督が……」

499: ◆ATK1PCranA 2015/02/10(火) 22:19:56.75 ID:1BOPrryr0
浜風(提督が私のことを心配してくれて……って、何嬉しがってるんですか私!心配させてしまって申し訳なく思うべきなのに……!)

間宮「うーん、でもどうやら風邪じゃあないみたいね。うふふ」

浜風「……」///

間宮「とりあえず、提督にはホワイトチョコかガトーショコラがいいと思うわよ?あの人、それ以外のチョコってあんまり好きじゃないみたいだから」

浜風「な、何の話でしゅか!?」

間宮「何の話か分からないならそれでもいいけど……」

浜風「……教えてください」

間宮「あら?何を?イムヤさんと大和さんと武蔵さんに渡す分の生チョコとチョコケーキの作り方はもう教えたはずだけど?」ニコニコ

浜風「ホワイトチョコレートでのガトーショコラの作り方を、教えてください」///

間宮「あらあら~」

浜風「こ、これは先程心配してもらったことなどを含めた日頃の感謝を伝えるためで、決してそれ以上の意味はありませんから!別にそういう意味ではないので!」///

間宮「そうね~今はそういうことにしておきましょうか」ニコニコ

浜風(バレンタイン当日にチョコレートを渡して、この気持ちが何なのか、はっきりと見極めよう)

提督『チョコも美味いけど……俺はお前の方が食べたいかな?好きだよ、浜風』キランッ

浜風「~~~!!!!」///

500: ◆ATK1PCranA 2015/02/10(火) 22:21:59.62 ID:1BOPrryr0
おわり。どうせならということでバレンタインネタを交えて仕上げてみました。バレンタインの時に誰がメインヒロインをやるかはまだ決めてません

次回は戦艦になるかと思います。イベント中は更新頻度が下がりますが、ご容赦ください。新しい艦娘が手に入れば本編に登場する確率も上がるので

505: ◆ATK1PCranA 2015/02/12(木) 21:43:00.58 ID:xUIOi1mJ0
~ある日の鎮守府~

PiPiPiPiPi

山城「うーん……」パシッ

山城「ふわぁあ……ねむい」

山城「とりあえず、きがえて……え?」パチクリ

山城「ええええええええええええ!!!!!!???????」ニャー

506: ◆ATK1PCranA 2015/02/12(木) 21:49:36.05 ID:xUIOi1mJ0
~執務室~

ドタドタドタ!バタンッ!

提督「敵襲!?」

山城「違います!私です!山城です!」

提督「なんだ山城か……驚かせるなよまったく」ハア

山城「そそそそっそそそそそそそ、そんなことより大変なんです提督!」

提督「どうしたんだ?室内なのに帽子被ってそんなに慌てて。ネコ耳でも生えたか?」

山城「なんでわかったんですか!?」

提督「え!?マジで!?軽い冗談のつもりだったんだけど!?」

山城「うう……恥ずかしいけど、見せないわけにはいきませんよね……」パサリ ニャーン

提督「本当だ……紛うことなきネコ耳だ……」

山城「朝、目を覚ましたら生えていて……とりあえず妖精さんに聞いてみたんですが何も分からないと」

提督「そうか……」サワサワ

山城「……あの、提督?なんでネコ耳を触ってるんですか?くすぐったいんですが」

提督「いや、目の前にネコ耳があったからつい」サワサワ

507: ◆ATK1PCranA 2015/02/12(木) 22:31:56.82 ID:xUIOi1mJ0
山城「それで、これどうしたらいいと思いますか?」

提督「そのままでいいんじゃないかな」ナデナデ

山城「そ、そういうわけにもいきませんっ!」

提督「えーなんでー?可愛いからいいだろ」

山城「可愛っ!?そ、それでもダメです!このままじゃ恥ずかしくて外を歩けません!」///

提督「しょうがないな……じゃあそういうのに詳しそうな知り合いがいるから聞いてみるか」ピッ

提督「もしもーし」

先生『よぉ坊主。そっちから連絡してくるなんて珍しいな。何の用だ?』

提督「いや、ちょっと聞きたいことが」

~説明中~

先生『ふむ、なるほど。つまりある艦娘が目を覚ましたらネコ耳が生えていてその姿があまりにも可愛すぎて襲ってしまいそうです先生のその大人のボディで僕の荒ぶる感情を受け止めてください、とそういうことだね?』

提督「後半は言ってねえよ冗談言うにしても年齢を考えろさっさとくたばれクソババア」

先生『近々お前の親御さんのところに行く予定なんだが、聞かれたことには素直に答えることにする』

提督「すんませんでした勘弁してください」

先生『最初からそう素直にしてれば良いものを。とりあえず、その症例には心当たりがある』

提督「本当か?」

先生『ああ。それは恐らくウイルス性ネコミミックシンドロームだろう』

提督「……なんだその胡乱な病名は」

先生『詳しいことは後でメールで資料を送ってやるからそれを見ろ。私はもう忙しいから切るぞ』ガチャッ

ツーツーツー

513: ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 19:26:56.99 ID:qlNLf/660
ピロリン♪

提督「お、きたか」ピッ

提督「何々……『ウイルス性ネコミミックシンドロームは百年前の第一次深海棲艦戦争のときから存在しており、猫っぽい艦娘を媒介として感染するものである。またその主な症例は――――』だとよ」

山城「猫っぽい艦娘って何なんでしょうか?」

提督「さあ?でも資料によると軽巡の多摩って艦娘がそれに当てはまるらしい」

多摩「多摩は猫じゃないにゃ」

山城「でもこの鎮守府にそんな人……人?猫?はいませんよ。私も会ったことないですし」

多摩「だから多摩は猫じゃないにゃ」

提督「そうだよなぁ。どっから感染したのやら」

514: ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 19:36:02.64 ID:qlNLf/660
山城「まぁ感染経路は後々調べましょう。それより早く私のを治してくださいにゃん」

提督「にゃん?」

山城「っ!?」///

山城「こ、これはどういうことなんですかにゃん!?語尾が『にゃん』になるにゃん!」

提督「どうやらそれもウイルスのせいみたいだな。ここに書いてある」

山城「れ、冷静に説明してなくていいですから早くなんとかしてくださいにゃん……!」///

提督(可愛い)

提督「えっと治し方は……っと、あった。これだ」

『適当にキスでもすれば治るんじゃないっすかね(適当)』

提督「なんで一番肝心なところが適当なんだよこの資料……」

山城「き、キス!?クルージング!?」

提督「おいバカやめろ。3-2は駆逐艦以外出撃させたことないから。ゴーヤにはオリョクルもキスクルもバシクルもカレクルもやらせてないホワイト提督なんだぞ俺」

516: ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 19:43:30.47 ID:qlNLf/660
提督「で、キスらしいが」

山城「そんな適当な資料当てになるはずありません!」

提督「でもこんなんでも一応あのクソババアが送ってきた資料だからなぁ。性格と見た目と存在はともかく、医療に関してだけは信用できるんだよあのクソババア」

山城「で、でも、そんな、キスだなんて……」///

提督「医療行為だし別にいいんじゃないか?」

山城「……提督は、いいんですか?」

提督「え?俺がやるの?」

山城「当たり前じゃないですか!他の人にはこんなこと頼めませんよ……しかもこんな恥ずかしい姿を晒す無理です……」

提督「それもそうか。俺は別にいいぞ。後はお前次第だ」

山城「……す」

提督「ん?」

山城「……お願いします」///

517: E-4の夜戦マスでカットインされると凹む ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 19:58:31.55 ID:qlNLf/660
提督「おっけー。じゃあするぞ」グイッ

山城(て、提督の顔が近づいて……お姉さますみません。山城はお姉さまより先に提督と口づけをする姉不幸ものです…ああ、キスの時は目を瞑るんでしたっけ!?)ギュッ

チュッ

山城「え?」

提督「よし、これで完了」

山城「あの、提督……?」

提督「ん?どした?」

山城「キスってその……唇じゃ、ないんですか?」

提督「は?そんなわけないだろ?これは医療行為なんだぞ?するのはもちろん――――」



提督「――――患部のネコ耳に決まってんだろ」



山城「で、でもこれじゃあ治らないんじゃ……」

提督「いや、そんなことはないみたいだぞ?頭触ってみろよ」

山城「……」サワサワ

518: ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 20:02:24.86 ID:qlNLf/660
山城「無くなってる……」

提督「な?」

山城「うう~!でも~!でもお!」

提督「そういうのは将来好きになった男にやってもらえ」

山城「……だからして欲しかったんですけど」ボソッ

提督「何か言ったか?小さくて聞き取れんかった」

山城「何でもありません!私、仕事あるのでもう行きますね!」スタスタ

提督「あ、おいちょっと待てよ!何怒ってるんだよ山城!」

山城「失礼します!」バタンッ

提督「何だったんだいったい……?」

519: ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 20:10:36.86 ID:qlNLf/660
山城「もうっ!提督ったら期待させるだけさせといて……」

山城「でもまぁ、これで良かったのかもしれないわね」

山城「やっぱりするなら、ちゃんとそういう目的でしなきゃいけないもの、ね?」

山城「さあってと!お仕事頑張ろう!」

~後日~

山城「~~~~~!!!」///

山城『まぁ感染経路は後々調べましょう。それより早く私のを治してくださいにゃん』

扶桑「ネコ耳の山城、とっても可愛いわ」

金剛「キュートネー!」

漣「ホント、似合ってますよ……ぷふっ」

山城「あ~~お~~ば~~!!!」

青葉「ひいっ!?違います違います!今回のは青葉じゃありません!青葉は無実です!」

山城「嘘吐きなさい!あなた以外にこんなこと誰がするのよ!」ガシャンッ

青葉「きゃー!死ぬ!マジ死んじゃいますって山城さん!それは洒落になりません!平和的に話し合いましょう!」

山城「問答無用!」ドーン



榛名「また壁が……修繕費が……」

提督「そうなった原因はお前にもあるだろうが。どうせお前だろ?録画してた山城のネコ耳姿をDVDに焼いて配り歩いたのは」

榛名「……提督も一枚いります?」

提督「もらっとく」

520: ◆ATK1PCranA 2015/02/13(金) 20:20:23.53 ID:qlNLf/660
おわり。ネコ耳姿の山城を想像したら可愛すぎて死にました。


※榛名「榛名恋愛相談所」 天龍「2件目だぜ!」(後編)に続く