1: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:07:11.24 ID:KZ31zWl20
凛「めざせポケモンマスター」(前編)

凛「めざせポケモンマスター」(後編)

凛「めざせ」 卯月・未央「ポケモンマスター!」(前編)

凛「めざせ」 卯月・未央「ポケモンマスター!」(後編)

の2スレの続きです


・ポケットモンスター×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです
・アイドルたちがポケモン世界を冒険します
・本SSの舞台はオリジナルの地方、アイマス地方です
・各世代から色々なポケモンが登場します
・ゲームとも、アニメとも異なるオリジナル設定が存在する可能性があります


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1407859621

引用元: ・凛「ああ、あこがれのポケモンマスターに」 

5: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:18:23.23 ID:KZ31zWl20
≪あらすじ≫
シンデレラ団の事件も無事解決し、旅を再開した凛
8人目のジムリーダー、真奈美に勝利し無事に8つのジムバッジをゲット
チャンピオンロードを越え、遂にポケモンリーグへとたどり着く
ライバルたちも続々と到着し、ポケモンリーグがいよいよ始まろうとしていた

6: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:21:05.58 ID:KZ31zWl20
勘違いさせてしまい申し訳ありません
一応このSSではアイドルたちに苗字がないという設定なので、こう表記せざるを得なかったんです



7: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:25:29.64 ID:KZ31zWl20
【モバマス】とでも付けるべきでしたね、すみません


ポケモンリーグ

未央「いやぁ、いよいよだね!」

凛「そうだね」

卯月「何だか緊張してきちゃった……」



奈緒「本戦に進めるのは32人……まずは予選を勝ち抜かねーとな」

加蓮「大丈夫、私達ならきっと行けるよ」



きらり「杏ちゃーん、がんばろーねっ☆」

杏「まぁ、今回ばっかりは杏も本気出しちゃうもんねー」

9: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:27:15.84 ID:KZ31zWl20
幸子「まずは予選、ですか」

志希「そうそう。ここで大部分が脱落しちゃうんだよね~」

晶葉「ま、心配はいらんだろうがな」

幸子「……」

美玲「? どうした、幸子」

幸子「えっ、あ、いいえ、何でもないです」

輝子「……?」

志希「……にゃふふっ」

幸子「なっ、何ですか」

志希「いやー、なーんでもないよー?」ニヤニヤ

乃々「…………もしかして」

10: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:30:21.62 ID:KZ31zWl20
翌日

凛「予選はリーグ戦……か」

凛「みんなバラバラのブロックになったから……当たるとしたら本戦になるね」

凛「きっと、みんな勝ち上がってくる」

凛「私も勝ち上がらなきゃね」

凛「さて」

凛「みんな……行くよ」

11: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:39:32.14 ID:KZ31zWl20
…………

凛「ふぅ……これで予選突破、だね」

凛「みんなはどうなったかな」



未央「いっけージュカイン、トドメのリーフブレード!」

ジュカイン「ジュカ!」ズバズバ

ニャオニクス「ニャオ~」バタンキュー

「そっ、そんにゃ!」

未央「やったよジュカイン! 私達の勝ちだよ!」

ジュカイン「ジュカ!」

12: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:40:46.79 ID:KZ31zWl20
凛「未央、やったね」

未央「しぶりん!」

未央「その様子じゃ……勝ち上がったみたいだね! いやぁ、やっぱり速いねーしぶりん」

凛「まぁね……でも、流石に皆強敵揃いだね」

未央「そうだね……ポケモンリーグで戦ってるってことは、みんな厳しいジム戦を勝ち抜いてきた凄腕ってことなんだよね」

未央「そんな中でも、私たちは戦える……強くなったんだって、今さらながら実感したよ」

凛「油断はダメだよ、未央?」

未央「わかってるって! 油断なんて絶対にしない。どんなトレーナーが相手でも全力で立ち向かっていくよ!」

13: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:43:06.56 ID:KZ31zWl20
卯月「2人とも~っ」

未央「しまむー!」

凛「卯月!」

凛「どうだった?」

卯月「えへへ……な、なんとか私も勝ちぬけたよ!」

凛「ということは……」

未央「3人とも本戦進出!」

14: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:43:50.35 ID:KZ31zWl20
卯月「……」

凛「どうしたの? 卯月」

卯月「まだ、実感が湧かないんだ……私が、こんな大舞台に立つ日が来るなんて……思ってもいなかった」

未央「しまむー……」

卯月「始めは、ただ2人の後を追うだけで……何の目標もなく旅をしていただけだったのに」

卯月「今はこうして、2人と肩を並べて……ううん、2人と戦えるんだ……」

卯月「2人がいたから、私はここまで来れたんだよ」

卯月「ありがとう……」

15: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:47:07.81 ID:KZ31zWl20
凛「卯月……」

未央「ど、どうしたのさ突然」

卯月「ずっと言おうと思ってたけど、言えなかったから……」

卯月「でも、やっと言えた……何だかすっきりした気分だよ」

未央「あはは、とにかく、無事に3人とも予選突破ってことで」

未央「本戦で当たっても負けないからね!」

卯月「私だって!」

凛「私も……負けないよ」

16: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:48:07.50 ID:KZ31zWl20
ワァッ

凛「?」

未央「この歓声……何かあったのかな」

卯月「あっちの方みたいだよ!」

未央「白熱したバトルが繰り広げられてるーとか?」

凛「行ってみようよ」

タタタタタッ

17: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:49:56.21 ID:KZ31zWl20
ドヨドヨ ドヨドヨ

未央「やっぱり、誰かバトルしてる!」

凛「あれは……杏?」

卯月「凛ちゃん……知り合い?」

凛「そうだけど、何で杏がこんなに注目されて……」

凛「!」

バサバサッ

未央「あ、あれ……」

卯月「……綺麗なポケモン……」

18: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:51:00.95 ID:KZ31zWl20
杏「いいぞーフリーザー」ドヤ

フリーザー「フリー」バサッ

凛「あのポケモンは……」

フリーザー こおり/ひこう れいとうポケモン
氷を操る伝説の鳥ポケモン
空気中の水分を凍らせて雪を降らすという
尻尾をなびかせ飛んでゆく姿は非常に美しい

凛「フリーザー」

凛(もしかして……あのポケモンが、杏が言っていた秘密兵器……?)

19: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:53:10.71 ID:KZ31zWl20
乃々「す、凄い……」

美玲「な、何なんだッあのポケモン!?」

晶葉「フリーザー。伝説とも称されるほどに非常に希少なポケモンだな。私も実物を見たのは初めてだが……」

志希「まさかここで見られるなんてね~。来て正解だったよっ」

晶葉「見た目に違わず非常に強力なポケモンだ。しかも……」

輝子「しかも?」

晶葉「フリーザーはプライドが高いとも言われている。それがいちトレーナーの元に下るとは……あのトレーナー、相当な使い手だな」

幸子「あの、だらしなさそうな女の子がですか? とてもそうは見えませんが……」

志希「ヒトもポケモンも、見た目じゃないんだよ~幸子ちゃん☆」

志希「けど……ふっふっふ、あたしの想像以上におもしろくなりそうだよ、この大会!」

20: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:54:48.34 ID:KZ31zWl20
杏「あれ、凛じゃん。見てたの?」

凛「お疲れ……途中からね」

杏「そっかー」

凛「あのポケモンが前に言ってた秘密兵器?」

杏「そうだよー。大会が始まった今となっては、もう秘密でもなんでもないけどね」

未央「え? どういうこと?」

21: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:56:27.18 ID:KZ31zWl20
杏「……誰?」

未央「あっ、初めましてだね! 私は未央! しぶりんの幼馴染で、親友だよ!」

卯月「私は卯月だよ。えーっと……」

杏「杏は杏だよ」

卯月「よろしく、杏ちゃん!」ナデナデ

未央「いやぁー凄いねぇ―。こんなに小っちゃいのにポケモンリーグに出場して、しかもあんな凄いポケモンを持ってるなんて!」ナデナデ

杏「……ねぇ凛。この子らもしかしなくてもさ」

凛「そ、そうだね……2人とも」

22: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:57:48.01 ID:KZ31zWl20
未央「え、えええええええええ!? 17ァ!?」

卯月「う、嘘……!」

杏「もう何回目だろ、こんなやり取り……」ハァ

凛「流石に仕方ないんじゃないかな、その見た目じゃ……」

杏「まぁ、何かと便利な面もなくはないんだけどさ……気にしてないわけじゃないんだよ?」

凛「杏でもそういうの気にするんだ」

杏「失礼な」

未央「いやぁー、てっきり10歳くらいかと……ところで、さっき言ってた秘密ではないって……」

23: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 01:59:44.18 ID:KZ31zWl20
杏「いや、本戦出場者の登録ポケモンの情報はパソコンから調べられるって事なんだけど……知らなかったの?」

未央「え、そうなの? ……あ、いや、も、もちろん知ってたけどねーあはははは」

杏「登録した6匹のポケモン以外は基本的に使えないから、そのデータを見て対策を練ってわざや持ち物の調整をする……常識でしょ」

未央「あははは……」

卯月「未央ちゃん……」

凛「危なかったね、未央……」

24: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 02:00:47.92 ID:KZ31zWl20
杏「ま、そういうわけで今見せたところでどうってことはないんだよね。結局は対策されるんだし、出し惜しみして負けてもアホらしいしね」

未央「な、なるほど……」

杏「とにかく、優勝してチャンピオンになるのはこの私だからね。チャンピオンになったら自伝を出版するつもりだからその時はよろしくね~」

卯月「す、凄い自信だね……」

凛「でも、その自身の裏には確かな実力がある……強敵だよ」

未央「……」

25: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 02:03:49.72 ID:KZ31zWl20



凛「奈緒、加蓮」

奈緒「よぉ、凛。そっちはどうだ?」

加蓮「ま、その顔を見れば……聞くまでもないみたいだね」

凛「2人も、勝ったんだね」

奈緒「ああ、当然さ」

加蓮「せっかくここまで来たんだから……凛には負けないよ」

凛「言うね。『また』やっつけてあげるよ」

奈緒「うぐ……あ、あの時のことはもう言うなって」

凛「ふふ、冗談だよ。楽しみにしてるよ」

26: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 02:06:47.54 ID:KZ31zWl20
加蓮「余裕って感じだね、凛」

奈緒「まぁ、しょうがないさ。あいつは始めから、ここだけを見て努力してきたんだ。急ピッチでここまで来たあたしたちとは地盤が違う」

奈緒「ま……それでも負けないけどな。勝つのはあたしだ」

加蓮「『あたしたち』、じゃないんだ」

奈緒「? 当然だろ。あたしは加蓮にも勝つつもりだからな」

加蓮「なっ……い、言うじゃん奈緒。今まで奈緒が私に勝ったことあったっけかなぁ~っ」

奈緒「いや、結構あったろ」

27: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 02:08:06.08 ID:KZ31zWl20
そして……

凛「決勝トーナメントの組み合わせ……発表されたの?」

未央「そうそう! リーグ会場の正面エントランスのモニターに表示されてるみたい!」

卯月「もう大勢のお客さんが見に来てるみたいだけど……」

凛「気になるし、もっと多くの人が来るかもしれないから、今から行こう」

未央「そうだね、行こう!」

タタタタッ

28: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 02:10:34.42 ID:KZ31zWl20
ザワザワ ザワザワ

未央「うわ、凄い人だかり」

卯月「うーん、ここからじゃ見えないね……」

凛「何とか……進んでいこう」



未央「よいしょ……ふぅ、何とか抜けられたね」

凛「それで、トーナメント表は……」

凛「!」

未央「!」

凛「これは……」

卯月「…………っ!」

29: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/13(水) 02:13:23.15 ID:KZ31zWl20
no title




39: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:47:36.83 ID:zVw9LTE/0
卯月「一回戦……」

未央「しまむーと、しぶりんが……」

凛「いきなり……か」



ザワザワ ザワザワ

未央「え、えーっと、2人とも……」

卯月「……」

凛「……」

40: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:48:37.68 ID:zVw9LTE/0
凛「卯月」

卯月「凛ちゃん」

未央「……」ゴクリ

凛・卯月「負けないよ!」

未央「……」

卯月「……」

凛「……」

未央「えっ、それだけ?」

41: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:50:50.99 ID:zVw9LTE/0
未央「2人とも、もっとこう他に言う事があるんじゃ……」

未央「こんなに早く当たるなんて、とかさ!」

凛「勝ち抜けば、いつかは当たることになる。結局頂点に立てるのは1人だけなんだから、それがちょっと早いだけだよ」

卯月「私も、覚悟はしてたから……」

卯月「それに、凛ちゃんには一度負けてるから、リベンジする機会がこんなにも早く来て……むしろ嬉しいくらいだよ」

未央「しまむー……ほんと、変わったね」

卯月「えへへ……そうかな」

42: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:51:39.10 ID:zVw9LTE/0
凛「むしろ未央が大丈夫なの? 私達とは反対側だから、当たるとしたら決勝だよ?」

未央「うっ、そうだった……」

未央「まぁ、出来るだけ頑張るよ……じゃあ2人とも、決勝で会おう!」

凛「未央……それ負けるフラグじゃ」

卯月「あはは……」

未央「冗談だって! ……あれ、そういえば私はどっちを応援したらいいんだろう」

凛「どっちも応援すればいいんじゃないの?」

未央「うーん、それもそっかー?」

43: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:53:35.62 ID:zVw9LTE/0
ピッ

凛「さて、と」

凛(卯月とのバトルは久しぶりだな……)

凛(……前は勝ったけど、あれから時間が経って私も卯月も強くなった)

凛(今度はどうなるか、分からない)

凛(しっかり対策していかないとね)

凛(……)

44: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:55:21.12 ID:zVw9LTE/0
ワァァァァァァァァァァァァァァァ

『さぁ、いよいよ始まりましたポケモンリーグアイマス大会決勝トーナメント!!』

恵磨『実況は私、ポケモンバトルがあるならどこでも実況します、恵磨と!!』

瑞樹『私、瑞樹の解説でお送りするわ』

恵磨『瑞樹さん! 今年の大会、どう見られますか!』

瑞樹『そうね……常連の出場者に四天王……さらに初出場のルーキー……今年はなかなかの粒揃いだわ。面白いバトルが見られるんじゃないかしら』

恵磨『なるほどー、期待できそうですね!』

45: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:57:02.37 ID:zVw9LTE/0
恵磨『さてさてここで一度大会ルールのおさらいをしましょう!』

恵磨『一回戦と二回戦は登録されたポケモン6匹のうち3匹を使用してのバトルになります!!』

恵磨『3回戦からは6匹のポケモン全てを使用したフルバトル!』

恵磨『どちらかのポケモンが戦闘不能になった時点で試合は終了です!』

恵磨『なお、今大会を通して、止むを得ない事情がある場合を除き、登録した6匹の個体以外の使用は禁止されています!』

瑞樹『変更可能なのは道具やわざのみということね。そこでトレーナーの真価が問われるわ』

恵磨『ルール説明は以上ですね! ということで早速一戦目、いってみよー!!』

46: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/16(土) 23:59:10.31 ID:zVw9LTE/0
ワァァァァァァァァ

瑞樹『一回戦一戦目は……いきなり彼女からね』

恵磨『そう! 最初のバトルはこのアイマス地方四天王が一人、愛梨選手だぁぁぁ!!』

ワァァァァァァァ

愛梨「……」ザッ

瑞樹『前回大会で現チャンピオンに敗れた前チャンピオン……雪辱を晴らすことができるのかどうか……最注目選手といっても過言ではないわね』

恵磨『さぁさぁさぁそんな愛梨選手の相手はー!?』

47: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:04:15.39 ID:i9vq1eHX0
ワァァァァァァァァ

凛「……」

「試合、見なくていいのか?」

凛「!」

モバP「よっ」

凛「ここ関係者以外立ち入り禁止じゃなかったっけ?」

48: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:05:44.65 ID:i9vq1eHX0
モバP「まぁまぁ、かたいこと言うなよ……見つからなきゃいいんだよ。見つかったらその時はその時だ」

凛「はぁ……で、どうしたの?」

モバP「いや、試合前に叱咤激励でも……と思ったけど必要なさそうか?」

凛「……これでも結構緊張してるんだけどね……」

モバP「そうなのか? 意外だな……卯月は平気そうだったけど」

凛「卯月の所にも行ったんだ」

49: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:07:20.96 ID:i9vq1eHX0
モバP「まぁな……しかし、凛と卯月が一回戦で当たるとはな」

凛「遅かれ早かれ戦うことにはなってたよ」

モバP「確かにな。でも俺は凛にも、卯月にも、未央にもいい所まで行ってほしいんだ。。それこそ上位独占するくらいの勢いでさ」

凛「それはそうかもしれないけど……もう決まったものはどうしようもないよ」

モバP「そうだな……ま、俺はどっちも応援してるからさ。頑張れよ」

凛「……うん」

50: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:14:12.90 ID:i9vq1eHX0
モバP「あれ、凛……それ」

凛「?」

モバP「俺があげたマスターボール……だよな」

凛「ああ、これ?」チャラ

凛「もうボールとしての機能は無いけど、せっかくもらった物だから……ペンダントにしてるんだよ。モバPもお守りにって言ってたでしょ?」

モバP「……」

凛「とにかく……せっかくの大舞台での卯月とのバトル……楽しんでくるよ」

モバP「…………おう!」

51: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:16:03.08 ID:i9vq1eHX0

ワァァァァァァァァァ

モバP「終わったみたいだな」

凛「私達の対戦は次の次だね」

モバP「結果は……四天王愛梨の快勝みたいだな」

モバP「さて、俺は客席に行くよ」

モバP「……ちゃんと見てるからな。最高の試合を見せてくれよ!」

凛「…………もちろん!」

52: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:17:33.30 ID:i9vq1eHX0
………………

ワァァァァァァァァァァァァ

恵磨『決まったーーー!! 第二試合、勝者は……』

凛「いよいよ、か……」

凛(モバPと話して……少しは緊張がほぐれたかも)

凛(……ありがとう……)

凛「ふぅ……」

凛「……」

凛「よし……行こう!」

53: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:18:43.71 ID:i9vq1eHX0
ワァァァァァァァァァァァァァ

恵磨『続いて行くぞー! 第三試合だー!!』

恵磨『まず入場してきたのは凛選手だー!!』

凛「……」

ワァァァァァァァァァァ

恵磨『そしてー! 卯月選手も入場だー!!』

卯月「……」

54: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:20:49.42 ID:i9vq1eHX0
ワァァァァァァァァァァ


瑞樹『どちらも大会初出場……どんなバトルを見せてくれるかしら?』

恵磨『さぁ、準備はいいかー!? それでは……』





恵磨『バトルッ!! 開始だァァァァ!!』

凛・卯月「いけっ!」ポンッ

55: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:24:03.39 ID:i9vq1eHX0
凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.65 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/???????/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.63 いかく
からげんき/ブレイブバード/インファイト/はねやすめ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.62 すなかき
ドリルライナー/アイアンヘッド/じわれ/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.62 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・ジヘッド ♂ Lv.61 はりきり
???????/かみくだく/ドラゴンダイブ/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

56: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/17(日) 00:29:08.38 ID:i9vq1eHX0
チャーレムを忘れてました、ごめんなさい

・チャーレム ♂ Lv61 ヨガパワー
とびひざげり/しねんのずつき/れいとうパンチ/ビルドアップ
おだやかなせいかく しんぼうづよい

61: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:46:01.65 ID:7B5M0Lev0
卯月「マリルリ!」

マリルリ「マリ!」ポンッ

凛「チャーレム!」

チャーレム「チャー!」ポンッ

恵磨『卯月選手はマリルリ、凛選手はチャーレムを繰り出したァー!!』

凛「マリルリ……」

62: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:46:44.52 ID:7B5M0Lev0
卯月「マリルリ!」

マリルリ「マリ!」ポンッ

凛「チャーレム!」

チャーレム「チャー!」ポンッ

恵磨『卯月選手はマリルリ、凛選手はチャーレムを繰り出したァー!!』

凛「マリルリ……」

64: 連投ミス失礼 ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:48:13.73 ID:7B5M0Lev0
凛(卯月との前のバトルでも出てきた……見た目に反してとんでもないパワーを持ってるポケモン)

凛(しかも相性は悪い……どうする?)

凛(……サンダースなら、マリルリ相手に有利に立ち回れる)

凛(ある程度のダメージは覚悟して、一旦退く!)

凛「戻って、チャーレム!」

凛「お願い、サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

恵磨『おっと凛選手、相性の悪いマリルリ相手にサンダースへ交代!!』

瑞樹『この隙にマリルリはどう出るのかしら』

65: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:50:04.66 ID:7B5M0Lev0
卯月「マリルリ、アクアテール!!」

マリルリ「マリ!」ドガッ

サンダース「ダァ……ス!」ズザザ

恵磨『強烈な一撃がサンダースにヒット!!』

凛「サンダース、大丈夫?」

サンダース「ダース!」ザッ

凛「行くよ、かみなり!」

サンダース「ダース!」ゴロゴロゴロゴロ

卯月「! 避けて、マリルリ!」

マリルリ「マリ!」バッ

66: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:50:57.13 ID:7B5M0Lev0
ドォォォン

凛「でんじは!」

マリルリ「!」

サンダース「ダース!」バリ

マリルリ「マリ……!?」バチバチ

凛「よし……」

凛(とりあえずこれでマリルリの動きは制限できる)

凛(次の卯月の手は……)

67: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:52:25.33 ID:7B5M0Lev0
卯月「マリルリ! からげんき!」

凛「!」

マリルリ「マリ!!」ドゴォッ

サンダース「ダッ……」バッ

凛「……危ない……!」

凛(からげんき……状態異常の時に威力が上がるわざ……!)

瑞樹『でんじはを逆手に取ったわね……読んでいたのかしら』

恵磨『さぁさぁ、ここからどうなるかー!!』

凛(元のパワーと相まってとてつもないパワーだね……)

68: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:53:58.51 ID:7B5M0Lev0
凛(やっぱりあのマリルリは危険……!)

凛「サンダース! 一気に攻めるよ!」

サンダース「ダース!」バッ

恵磨『おおっとこれはァ!』

マリルリ「マリ!?」

サンダース「ダー!」ババババッ

恵磨『速い速い! サンダース、高いスピードでマリルリを翻弄する!』

瑞樹『ただでさえ素早いサンダース……マヒも合わさってマリルリはついていけてないわね』

卯月「くっ……」

69: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:55:46.68 ID:7B5M0Lev0
凛「サンダース! シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ボッ

マリルリ「マリ……!」ドカッ

卯月「負けないでマリルリ、地面に向かってからげんき!」

マリルリ「マリ!」ドゴォッ

ドバババッ

凛「!」

サンダース「ダース!?」ドバッ

恵磨『マリルリ、地面にからげんきを放ちつぶてを飛ばしたぞォ!』

瑞樹『全方位に対する攻撃はスピードのある相手に対し有効ね。これはうまい攻撃よ』

70: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:56:41.55 ID:7B5M0Lev0
恵磨『そして動きが止まったところをォ!』

卯月「マリルリ! じゃれつく!」

マリルリ「マリ♪」バッ

凛「ッ……! サンダース!」

ポコポコポコ

恵磨『すかさず追撃だーー!!』

サンダース「ダース……」ヨロッ

恵磨『サンダース、なんとか持ちこたえたが満身創痍だ!』

71: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:57:39.73 ID:7B5M0Lev0
瑞樹『今のところ卯月選手が有利ね……さて、ここからどうなるかしら』

卯月「まだまだ行くよ! アクアテール!」

マリルリ「マリ!」バッ

凛「避けて、サンダース!」

サンダース「ダッ……」バッ

マリルリ「マリ!」ブン ブン

サンダース「ダー!」ババッ

恵磨『サンダース、避ける一方だぞー!』

72: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 00:58:58.31 ID:7B5M0Lev0
幸子「ちょっとちょっと! まずいんじゃないですかコレ!」

輝子「し、素人の私達にも……押されてるってわかるな……」

晶葉「何言ってるんだ。まだまだ序盤だろう」

美玲「でも、このまま相手が勢いづいたらヤバいんじゃないのか?」

志希「確かにそうかもねー。でもね、勢いなんてのはそう長くは続かないし……」

志希「形勢なんてものもちょっとしたことで変わったりするものなんだよ?」

晶葉「とはいっても、そのキッカケは自身で見つけるか、あるいは作り出さなければいけないがな……」

志希「とにかく、まだ焦る必要はないんじゃないかな~」

73: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:00:59.75 ID:7B5M0Lev0
マリルリ「マリ!」バチッ

サンダース「ダース!」

恵磨『ここでマリルリの猛攻がストップ!』

凛「! 今のうちに体勢を立て直して!」

サンダース「ダー!」タッ

凛(よし……何とか攻撃の手は止められた)

凛(ここは……)

74: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:02:16.45 ID:7B5M0Lev0
凛「……」

サンダース「ダース」ジリ

卯月「……」

マリルリ「マリ」ジリ

卯月・凛「「戻って!!」」

シュンッ

卯月「頑張って、バシャーモ!」

凛「行って、チャーレム!」

75: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:03:38.39 ID:7B5M0Lev0
バシャーモ「バシャ!」ポンッ

チャーレム「チャー!」ポンッ

卯月「……!」

恵磨『おおっとぉ、ここで同じタイミングでの交換!』

恵磨『卯月選手はバシャーモに、凛選手はチャーレムへとポケモンを換えたぞ!!』

瑞樹『これ……凛選手の方、卯月選手の交換を読んでの交換ね』

恵磨『え?』

瑞樹『マリルリは麻痺しているとはいえ、まだまだダメージは少ないから、相性の悪いサンダースの相手を長くすることはできない』

瑞樹『攻撃が途切れて体勢を立て直された時が交換時だと踏んだんでしょうね』

瑞樹『交換先のポケモンまで読んでの交換かはわからないけれども……』

76: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:10:43.19 ID:7B5M0Lev0
凛(良し……上手くいった)

凛(卯月のポケモンのリストを見たとき、タイプの上でサンダースに有利なポケモン……つまりじめんタイプのポケモンはいなかった)

凛(なら、卯月のエースポケモン……バシャーモで来る可能性が高いと思ったんだけど……)

凛(まさか自分でもここまで上手くいくことなんて思わなかった……)

凛(とにかく、流れはこれで引き戻した)

凛「次はこっちの番だよ、卯月!」

卯月「……負けないよ、凛ちゃん!」

77: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:12:38.18 ID:7B5M0Lev0
凛「チャーレム、初めての実戦……行くよ!」

チャーレム「チャー!」ビシッ

凛「ビルドアップ!」

チャーレム「チャー……」コォォォ

チャーレム「チャ!」ビキビキ

瑞樹『物理攻撃と物理防御を上げる……バランスのいいわざね』

卯月「バシャーモ、ブレイブバード!」

バシャーモ「バシャァ!」ゴォッ

凛「しねんのずつきで迎え撃って!」

チャーレム「チャー!」キィィィン

78: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:15:59.26 ID:7B5M0Lev0
ドゴォッ

バシャーモ「バシャ……!」ゴゴゴゴゴゴ

チャーレム「チャー……!」ゴゴゴゴゴゴ

ドン

バシャーモ「バシャ」ザザ

チャーレム「チャー」ズザザ

恵磨『パワーは現時点で互角かー!?』

卯月「なら……」

凛「スピード勝負……!」

79: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:16:57.77 ID:7B5M0Lev0
チャーレム「チャー!」ドガガガ

バシャーモ「バシャ!」ガガガガ

凛「スピードも……」

卯月「互角……!」

凛「それなら……」

卯月「わざで勝負だよ!」

凛「しねんのずつき!」

卯月「スカイアッパー!」

80: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:19:05.16 ID:7B5M0Lev0
ドガッ

恵磨『またもぶつかり合う2匹のポケモン!!』

バシャーモ「バシャ……」ザッ

チャーレム「チャー……」ザッ

卯月「まだまだ!」

凛「これから!」


81: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:20:17.66 ID:7B5M0Lev0
…………

ワァァァァァァァァァァ

?「すっげぇ、これがポケモンリーグかよ……!」

ザッ

真奈美「かくとうタイプどうしのバトルはなかなか白熱した戦いになるからな」

真奈美「まぁ、よく見ておくといい。きっといい経験になる」

???「あれが真奈美さんが言ってた凛さんと卯月さんですか?」

82: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:21:44.76 ID:7B5M0Lev0
真奈美「ああ……きっと、次世代を背負って立つであろうポケモントレーナー達だ」

???「あれが……」

真奈美「そうだ」

?「なぁ、真奈美さんが持ってるそれ、何なんだ?」

???「そう言えば、私も気になっていたんです。何ですか、それ?」

真奈美「これか?」チャラ

真奈美「これは……まぁ、お届け物、とでも言ったところかな」

真奈美「まぁ、受け取ってもらえるかどうかは別だが……」

83: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:23:05.75 ID:7B5M0Lev0
?「ふーん? よくわかんねーけど」

?「でも、すっげぇなぁ……なぁ、オレ達も本当にあんな風になれるのか?」

真奈美「なれるさ。そのために、今はきっちりと学んでおくんだ」

???「というか、そうしてもらわないと困りますよ。私なんか住んでいた街から連れて来られたんですから……」

?「そんなこと言って、ホントは嬉しいんだろ? あの真奈美さんに特訓してもらえてさ、あ・り・す・ちゃん?」

ありす「なっ……そ、そんなワケありませんよ!」

ありす「ていうか晴さん、あなたと私が同レベルで扱われているという事実が私には理解できないんですけど……!」

晴「はぁ!? 何だと、この……」

84: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/22(金) 01:24:10.87 ID:7B5M0Lev0





真奈美「やれやれ、困った子たちだ。ほら、こんな所で喧嘩をするんじゃないぞ」

真奈美「さて……苦労して入手したんだが……彼女は受け取ってくれるかな」チャラ



90: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:08:39.72 ID:Bl7DqutB0
バシャーモ「バシャッ」ドガガ

チャーレム「チャー!」ガガガガ

凛「……!」

卯月「……!」


真奈美「……現時点でお互いのパワー、スピードはほぼ互角」

真奈美「だが相対的なレベルで見ればバシャーモが上」

真奈美「チャーレムはとくせいの力があってこそなんとか食らいついているようだな」

真奈美「…………互角だからと言って決着がつかないという訳ではない」

真奈美「お互い消耗し、いずれはどちらかが膝をつく……だがバシャーモのとくせいは……」

91: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:09:25.42 ID:Bl7DqutB0
ドガガガガガ

バシャーモ「バシャ……」ザッ

チャーレム「チャー……」ザッ

恵磨『お互い一歩も引かない熱い戦いだー!』

瑞樹『そして……勝負はここからのようね』

凛「……まずい、か」

卯月「そうだよ、凛ちゃん……バシャーモのとくせいは……もうか!」

バシャーモ「バシャア……」ユラ

92: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:10:30.95 ID:Bl7DqutB0
ゴォッ

バシャーモ「バシャ……!」メラメラ

恵磨『バシャーモの手足から、激しい炎が噴き出したぞー!!』

瑞樹『もうか、ね。体力を消耗すると、ほのおわざの威力が飛躍的に上昇する』

瑞樹『形勢が傾いたといえるわね』

恵磨『さぁ、ここからお互いどのように動くのかァ!?』

卯月「ここからがバシャーモの本当の力、だよ……!」

凛「……!」

卯月「一気に決めるよ……!」

バシャーモ「バシャア!」ゴォッ

凛(! ……来る、あのわざ!!)

バシャーモ「バシャ……ッ」ゴゴゴゴゴゴ

93: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:12:14.09 ID:Bl7DqutB0
卯月「……ブラストバーン!!」

バシャーモ「バシャァァァァァァ!!」ドバッ

ゴゴゴゴゴゴッ

チャーレム「チャー……!」

凛「っ……!」

凛(どうする!? 避ける、躱す、受け流す、打ち消す……)

凛(無理だ、このパワー、範囲……!)

恵磨『強烈な爆炎がフィールドを包み込むゥゥゥ!!』

ゴゴゴゴゴゴゴ……

卯月「……」ゴクリ

バシャーモ「バシャ……」

94: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:13:23.01 ID:Bl7DqutB0
ゴゴゴ……

チャーレム「チャー……」バタンキュー

凛「……ごめん、チャーレム……」

恵磨『チャーレム、ダウーン!』

凛「戻って!」

恵磨『いよいよ戦局が動き出した1回戦第3試合、ここからどう向かうのか!? ますます目が離せないぞ!』

瑞樹『とはいえ、ブラストバーンは強力だけどその分反動も強烈なモノよ』

バシャーモ「バシャ……!」ブシュゥゥ

凛「サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

凛「かみなり!」

95: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:14:44.86 ID:Bl7DqutB0
サンダース「ダース!」ゴロゴロ

ドォォォォォン

バシャーモ「バシャァ……ッ」

ガクッ

卯月「バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ……!」ガクガク

凛「耐えた……!?」

卯月「まだだよ、凛ちゃん……!」

瑞樹『ここで耐えていなかったら……形勢は逆に凛選手のものだったでしょうね』

瑞樹『切り札をここで見せたということは、耐える自信があったという事かしら』

卯月「ゴメンねバシャーモ、もう少しだけ頑張って……!」

96: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:15:50.13 ID:Bl7DqutB0
バシャーモ「バシャ……バシャ!!」ゴォッ

卯月「私も……頑張るから!」

凛「本当に……強くなったね、卯月!」

卯月「ここまで来て、ようやく凛ちゃんに追いついたんだもん……」

卯月「絶対に……」

凛「絶対に……」

凛・卯月「負けない!!」

卯月「ブレイズキック!」

凛「シャドーボール!」

バシャーモ「バシャ!」ゴォォォ

サンダース「ダース!」バシュ

97: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:17:17.62 ID:Bl7DqutB0
バシャーモ「バシャァ……!」ドゴォッ

サンダース「ダァースッ……!」

恵磨『火炎を纏った強烈な蹴りがサンダースに決まる……が!!』

恵磨『バシャーモもシャドーボールをもろに喰らってしまったぞぉ!?』

ゴゴゴゴゴゴ……

サンダース「ダァ……!」グググ

バシャーモ「バシャ……」ガク

恵磨『バッ……バシャーモ、ダウーン!』

ワァァァァァァァァァァ

98: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:18:32.68 ID:Bl7DqutB0
卯月「……!」

凛「よしっ……!」

サンダース「ダァ……!」グググ

瑞樹『サンダースも限界が近いわね』

瑞樹『ここでお互いにまだ出していないポケモンが1匹……』

瑞樹『凛選手はギリギリで耐えたサンダース……卯月選手は相性が悪くマヒしているとはいえ、まだ余裕のあるマリルリ』

瑞樹『またペースは卯月選手に傾きつつある……』

恵磨『やっぱりさっきの反動の時に押し切れなかったのが原因なんでしょうか?』

瑞樹『そうね。……でも』

恵磨『? でも?』

瑞樹『決着まで……そう長くはない……根拠はないけど、そんな気がするわ』

99: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:20:01.09 ID:Bl7DqutB0
卯月「お願い、マリルリ!」

マリルリ「マリィ!」ポンッ

凛「サンダース! かみなり!」

卯月「マリルリ、躱してじゃれつく!」

マリルリ「マリィ!」サッ

サンダース「ダース!」

凛「でんこうせっか!」

サンダース「ダース!」バッ

ドカッ

100: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:22:33.04 ID:Bl7DqutB0
マリルリ「マリ……!」

サンダース「ダース……」グラ

サンダース「ダー……」ドサッ

恵磨『サンダースダウーン!』

凛「……お疲れ様、サンダース」

凛「……」

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

凛「いくよ、くさむすび!」

マリルリ「マリ?」シュル

卯月「! マリルリ、上に跳んで!」

マリルリ「マリ!」バッ

101: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:23:35.85 ID:Bl7DqutB0
凛「みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」シュババババ

マリルリ「マリッ……」ビシビシビシ

卯月「じゃれつく!」

マリルリ「マリィ……!」バッ

凛「みがわり!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

ポカポカポカ

マリルリ「マリ?」

身代わり人形「」ボロ

102: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:25:18.63 ID:Bl7DqutB0
ゲッコウガ「ゲコ」ザッ

ズバババババッ

マリルリ「マリィッ……!」

卯月「! マリルリ!」

恵磨『おおっとぉ、凛選手の猛反撃! 圧倒的スピードでマリルリを翻弄だ!』

凛「くさむすび!」

卯月「もう一度跳んで避けて!」

マリルリ「マリ!」バッ

マリルリ「マリ!?」バチッ

ゲッコウガ「ゲコ」シュル

バシィィィン

103: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:27:08.88 ID:Bl7DqutB0
マリルリ「マリッ……!!」ドサッ

卯月「マリルリ……!」

恵磨『マリルリ……ダウーン!! ゲッコウガ、目にもとまらぬ早業でマリルリを仕留めた―!!』

瑞樹『あのゲッコウガ、相当鍛えられているわ。おそらく、あのポケモンが凛選手の切り札……!』

凛「さぁ……これでお互いにラスト1体」

凛「決着をつけよう、卯月……!」

卯月「凛ちゃん……」

卯月「うん、行くよっ!!」

卯月「お願い、チルタリス!」

チルタリス「チルー!」ポンッ

104: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:29:41.68 ID:Bl7DqutB0
チルタリス ドラゴン/ひこう ハミングポケモン
美しいソプラノの鳴き声で奏でられたメロディは、聴く者を魅了する
綿雲に紛れて上昇気流に乗り、大空を舞う
心で通いあった人がいるとやわらかく美しい羽根でそっと包み込みハミングする

瑞樹『卯月選手最後のポケモンはチルタリス……』

瑞樹『相性で見ればチルタリスが有利だけど……』

卯月「最後まで、諦めないよ!」

凛「……」

卯月「りゅうのはどう!」

チルタリス「チルー!」ゴォッ

ゲッコウガ「ゲコッ」バッ

105: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:30:31.11 ID:Bl7DqutB0
卯月「! ムーンフォース!」

チルタリス「チル!」パァァァァァ

ゲッコウガ「ゲコ」シュババッ

恵磨『速い速い、ゲッコウガ、止まらないー!!』

卯月「ならっ……」

卯月「うたう!」

チルタリス「チル~」チルー

ゲッコウガ「ゲコッ!?」

凛「!」

恵磨『ああっとこれはー!』

106: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:32:38.19 ID:Bl7DqutB0
ドサッ

ゲッコウガ「ZZZ……」グーグー

チルタリス「チル~♪」

瑞樹『うたう……相手を眠らせるわざ!』

瑞樹『交換が効かないこの状況! 勝つのは……』

卯月「決めるよ! ムーンフォース!」

チルタリス「チルー」コォォォォォォォ

恵磨『チルタリス、無防備のゲッコウガに向けて攻撃を放つー!!』

恵磨『遂に決着の時かー!?』

チルタリス「チルー!」ゴォォォォォォ

ドォォォォォォォォォン

107: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:34:28.22 ID:Bl7DqutB0
卯月「……」

チルタリス「チル……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

身代わり人形「」ブスブス

卯月「!?」

恵磨『みがわり!?』

瑞樹『まさか……こんなにすぐに起きるはずは』

瑞樹『……! もちもの……』

卯月「ラムのみ……!?」

凛「正解だよ! ……ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲッコ!」

卯月「上!?」

108: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:36:10.63 ID:Bl7DqutB0
凛「行くよ……ハイドロカノン!!」

ゲッコウガ「ゲコ!!」ゴォォッ

恵磨『ゲ、ゲッコウガ……多量の水を圧縮している……!!』

ゲッコウガ「ゲコォォォ……」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

凛「発射!」

卯月「りゅうのはどう!」

ゲッコウガ「ゲコ!!」ドッ

チルタリス「チルー」ボォッ

ドガガガガガ

109: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:37:53.17 ID:Bl7DqutB0
恵磨『うおおおおおお! ハイドロカノンとりゅうのはどうがぶつかり合う!!』

チルタリス「チ、チル……!」ググググググ

瑞樹『しかし……これは……』

ググググググ

チルタリス「チルッ……」

瑞樹『パワー不足……』

ゲッコウガ「ゲコォッ!」ドゴォッ

バシャァァァァッ

卯月「うっ……」

凛「……」

110: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:39:03.56 ID:Bl7DqutB0
ゴゴゴゴゴゴゴ……

チルタリス「チルー……」バタンキュー

ゲッコウガ「ゲコ」ザッ

卯月「……!」

恵磨『ち……チルタリス、ダウゥゥゥゥゥゥゥン!!』

恵磨『卯月選手、3体のポケモンが戦闘不能になったので……』

恵磨『勝者、凛選手ーーーーーーーーー!!』

ワァァァァァァァァ

111: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:40:37.23 ID:Bl7DqutB0
卯月「……」

凛「……」

卯月「ありがとう、ごめんね……」

チルタリス「チルー……」

凛「ありがとう、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシ

112: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:42:02.18 ID:Bl7DqutB0





凛「卯月」

卯月「凛ちゃん……」

凛「ありがとう……いい勝負だったよ」

卯月「こちらこそ……ありがとう」

凛「…………」

113: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:42:56.49 ID:Bl7DqutB0
卯月「……本当はね、わかってたんだ」

凛「……?」

卯月「2人に追いついた……って言ったけど、私には未央ちゃんや凛ちゃんみたいにスゴい才能があるわけじゃなかった」

卯月「もし1回戦で凛ちゃんと当たっていなかったら、私も少しは上に進めたかもしれないけれど……」

卯月「優勝することは……きっとできなかったと思う」

卯月「あっ、勿論、さっきは本当に全力で戦ったよ? 凛ちゃんに勝つつもりで、必死に」

卯月「でも、勝てなかった」

114: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:44:40.20 ID:Bl7DqutB0
卯月「2人の隣に並んだつもりだった……でも、本当は並べてなんていなかった」

卯月「本当は心のどこかで分かっていたのかもね」

卯月「…………私っていうポケモントレーナーの限界は、ここまでみたいだよ」

卯月「でも、さっき凛ちゃんと戦っているときは……ほんの少しの間だったけど……同じ場所に立っていられたような気がするよ」

凛「卯月……」

卯月「ごめんね、こんな話をして……」

凛「……」

卯月「2回戦も、頑張ってね。私、応援してるから!」

115: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:46:28.30 ID:Bl7DqutB0
凛「…………卯月」

凛「私は……ずっと3人いっしょだと思ってるよ」

凛「これまでも……これからも」

凛「強さなんて、関係ない」

卯月「……凛ちゃん……」

凛「……2回戦……次も勝つよ。卯月の分まで」ザッ

卯月「…………」

116: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:48:01.68 ID:Bl7DqutB0
モバP「やぁ、卯月」ザッ

卯月「! モバPさん……」

モバP「見てたよ、お前たちの試合…………惜しかったな」

卯月「そんな、そんなことは……」

モバP「いや、お前とポケモン達はよくやったさ。どっちが勝ってもおかしくない試合だった」

モバP「……人とポケモンの道は何も戦うことだけじゃない」

モバP「その人とポケモンの数だけ、道はあるものさ…………なんてな」

卯月「…………」

117: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:49:09.66 ID:Bl7DqutB0
モバP「ここまで頑張ってきたんだ……自分やポケモン達の事を見つめ直す、いい機会になるんじゃないか? まだまだ人生は長いんだしさ」

卯月「……」

モバP「ま、とにかく、お疲れ様……本当に、よく頑張ったな」

卯月「モバPさん……」ポロ

卯月「…………ッ」ポロポロ

モバP「本当に……よく頑張ったよ」ポン

118: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:50:09.44 ID:Bl7DqutB0




凛「……」

真奈美「初戦突破、おめでとう」

凛「! 真奈美さん」

真奈美「やぁ」

凛「来てたんですね」

真奈美「あぁ。君に用があってね」

ありす「……」

晴「……」

凛「その2人は?」

真奈美「あぁ、あの後私が見つけて弟子にした子たちだ。2人とも大きな才能を秘めている」

119: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:51:13.40 ID:Bl7DqutB0
凛「へぇ……私は凛、よろしくね」

ありす「ありすです、よろしくお願いします」

晴「お、オレは、晴って言うんだ……よろしく」

凛「それで真奈美さん……私に用って?」

真奈美「君に届け物を……ね」チャラ

凛「! それって……」

真奈美「あぁ、ちひろが……シンデレラ団ボスが所有していた『キーストーン』だ」

120: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:53:13.76 ID:Bl7DqutB0
真奈美「まさか君が『メガシンカ』したポケモンをも倒していたとは驚きだったが……」

真奈美「当然ながら奴は独房の中だ。ポケモンも警察で厳重に管理している」

真奈美「我々も始めはただのペンダントかと思っていたのだが……所持品の検査をしてみれば、キーストーンだと発覚してな。危うく見逃すところだった」

真奈美「この地方では非常に珍しいものだ、どうやって手に入れたかは知らんが、あんな奴が持っていていいものではない」

真奈美「メガシンカとは本来、トレーナーとポケモンの絆の力によって起こる現象だとされているのだからな」

凛「絆……?」

真奈美「奴はポケモンに洗脳を施すことで無理矢理にメガシンカの力を行使していたのかもな」

121: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:54:53.41 ID:Bl7DqutB0
真奈美「……まぁ、それはそれとして」

真奈美「早苗君や警察の者たちとも話したのだが……これを君に託そうと思って、ここまで来たんだ」

凛「! そのペンダントを、私に……?」

真奈美「ちひろを倒し、アルセウスを鎮め、奴の野望を打ち砕いた……そして、ポケモンを心から愛する君は、これを手にするに相応しいと判断してのことだ」

凛「…………」

真奈美「現在判明しているところだと、君の持つポケモンではチャーレムがメガシンカすることができるそうだ」

真奈美「詳しいことは私にもあまりわからないが……トレーナーの持つキーストーン、そしてポケモンに持たせるこのメガストーンが共鳴することで起こるらしい」スッ

凛はキーストーンを手に入れた!
凛はチャーレムナイトを手に入れた!

122: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:55:43.89 ID:Bl7DqutB0
真奈美「勿論、使うかどうかは君の自由だ。大会規定には違反していないが、ズルだと思う気持ちがあっても不思議ではない」

真奈美「ただ、ひとつ……教えておこう」

真奈美「恐らくこの地方に存在するメガシンカ使いは、ちひろ……今は君か、君を除けばたった一人だ」

凛「!」

真奈美「チャンピオン蘭子……彼女もまた、ポケモンを愛し、絆の力を手にしたポケモントレーナーだ」

凛「蘭子も、メガシンカを……?」

真奈美「……それだけ伝えておこう。まだ次の試合まで時間は十分あるんだ。じっくり考えればいい」

真奈美「さ、観客席に戻るぞ、ありす、晴」

ありす「はい」

晴「はーいっと」トトト

123: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:56:57.29 ID:Bl7DqutB0
凛「…………」

凛「メガシンカ……か…………」

凛(あのメガバンギラスの力……普通のバンギラスとは明らかに違った強さだった)

凛(よく分からないけど、とにかくメガシンカは特別な力だってことだよね)

凛(そんな『特別』を、私が使ってもいいのかな)

凛(…………確かに、何だかズルしてるみたいな気分だ)

凛(真奈美さんはああ言ったけど)

凛(私だけがこれを受け取るのは間違っているような気もする)

124: ◆.2RVExwkajVj 2014/08/31(日) 21:59:13.38 ID:Bl7DqutB0
凛(もしこの力を使って、たとえば未央と戦ったとして……それはフェアな戦いって言えるんだろうか)

凛(未央は、そもそもメガシンカのことだって知らない可能性もある)

凛(いや、多くのトレーナーが知らないはずだ)

凛(蘭子はどうだろう……蘭子のあの戦いは、テープが擦り切れるくらい見てきた)

凛(だから知っている。少なくとも1年前の時点で、蘭子は公式戦でメガシンカを使っていない。メガシンカを使わないで、ポケモンリーグの頂点に立ったんだ)

凛(……私は……)

142: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 22:54:22.36 ID:5FbGNu9Z0
凛「……メガシンカ……か」チャラ

凛(……)



恵磨『続いて行くぞー、1回戦第4試合だーーーーー!!』

ワァァァァァァァァァァァァ

凛「……」

143: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 22:55:00.52 ID:5FbGNu9Z0
ありす「真奈美さん」

真奈美「どうした、ありす」

ありす「メガシンカの力……いつか、私にも使えるようになりますか?」

真奈美「……あぁ、ありすがポケモンの事を信じ、大切に育てれば……きっといつかその機会はやってくる。もちろん、晴もな」

晴「へっ、当然だぜ。メガシンカだろうが何だろうが、やってやる!」

真奈美「……」

144: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 22:55:54.57 ID:5FbGNu9Z0
………………

ワァァァァァァァァァァ

恵磨『1回戦第8試合終了ーーーー!! これで本日の対戦は終了だ!!』

瑞樹『明日は1回戦の残り半分が行われるわ。皆さん、明日もぜひご来場くださいね』

加蓮「奈緒、やったね」

奈緒「おう、楽勝だっての。加蓮も続けよ!」

加蓮「当然!」


きらり「にょわー! 杏ちゃーん、きらり勝ったよー!」

杏「はいはい、見てたよ。おめでと」

きらり「杏ちゃんも、明日の試合、がんばがんばー、だよー!」

杏「頑張る……か。ま、ちょっとくらいならね」

145: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 22:57:02.95 ID:5FbGNu9Z0
凛(奈緒もきらりも1回戦は無事に突破したね)

凛(4回戦……準決勝でどちらかと当たることになるかもね)

凛(そして……)

凛(…………うん、決めた)

凛(この力は……今はまだ使わない)

凛(他のトレーナーが使えない、知らないっていう状態は……やっぱりフェアじゃないと思う)

凛(特に未央とは……対等な条件で戦いたい)

凛(ただ……蘭子)

凛(蘭子もメガシンカを使うというのなら……私も使う)

凛(そういう事にしておこう)

凛(でも、本当かどうかは分からないし、一応蘭子に確認とっておかないとね……)

凛(そもそも、蘭子と戦うためにはまだ多くの強敵を倒さないといけないんだ。上ばかり見ていられないね)

146: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 22:58:57.48 ID:5FbGNu9Z0
凛(……とはいえ、ぶっつけの本番でメガシンカを実践するっていうのも危険だよね)

凛(メガシンカがどんなものなのか、しっかり私が理解しておかなきゃならないし)

凛(となると、試合の外で実際に試してみるのが一番なんだけど……)

凛(野生のポケモンじゃ、正確には把握できないか……?)

凛(大会に出ていなくて、強いトレーナー……)

凛(ここで真奈美さんに頼むのもね……)

凛(……! そうだ)

147: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:00:06.57 ID:5FbGNu9Z0


卯月「凛ちゃん、どうしたの?」

凛「卯月! 急に呼び出してゴメン」

凛「……ちょっと付き合ってほしいことがあるんだ」

卯月「付き合ってほしいこと?」

凛「チャーレム!」ポンッ

チャーレム「チャー」

卯月「凛ちゃん? ポケモンを出して……一体」

凛「卯月もポケモンを出してほしいんだ……できればバシャーモを」

卯月「凛ちゃん……? できれば説明をしてほしいな~って」

凛「試したいことがあるんだ。チャーレムとほぼ互角のバトルをしたバシャーモなら、きっと上手くいく」

凛「それに、今説明はできないんだ。バトルが終わったらするから……ごめん」

148: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:01:18.70 ID:5FbGNu9Z0
卯月「…………」

卯月「よく分からないけど、凛ちゃんの頼みなら……わかったよ。バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ!」ポンッ

卯月「さっきは弱気なところをみせちゃったけど……ちょうどいいリベンジの機会、本気で行くよ!」

凛「もちろん……そうじゃなきゃ意味がないからね。私も、本気で行くよ!」

凛(見様見真似だけど……あのときのちひろがやっていたように)チャラ

卯月「!?」

凛「行くよチャーレム……メガシンカ!」

チャーレム「チャー!」

カッ

149: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:02:24.00 ID:5FbGNu9Z0
バシャーモ「バシャ!?」

卯月「これは……!?」

凛「……!」

シュウウウウウウウウ





メガチャーレム「チャー」ザッ

凛「凄い……」

卯月「チャ、チャーレムの姿が……!?」

凛(これが……メガシンカ)

凛(ただ立っているだけなのに、こっちにまでオーラがひしひしと伝わってくる……)

凛(チャーレムの、秘めたる姿……!)

150: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:04:35.82 ID:5FbGNu9Z0
凛「……卯月」

卯月「!」ハッ

凛「行くよ」

卯月「バシャーモ、構えて!」

バシャーモ「バ、バシャ!」

メガチャーレム「チャー!!」ゴォッ






151: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:06:18.85 ID:5FbGNu9Z0
……………………

バシャーモ「バ、シャ……!」ガク

卯月「バ、バシャーモ!」

メガチャーレム「チャー」ビシ

卯月「強い……今日戦った時よりよりも、ずっと……」

卯月「バシャーモが手も足も出ないなんて」

凛「ここまでにしよう、卯月」

チャーレム「チャー」フワッ

卯月「も、戻った?」

凛(戦いが終わったらちゃんと元に戻るんだね。あくまでバトル中の一時的なパワーアップ、か)

152: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:07:14.04 ID:5FbGNu9Z0
凛「ゴメンね、卯月」

卯月「もう、ひどいよ凛ちゃん。何の説明もなく凄いことするんだもん」

凛「メガシンカを知らない状態の相手と戦うと、どういう反応を見せるのか、見たかったから……」

卯月「悪役みたいだったな、さっきの凛ちゃん」

凛「あ、悪役……」

凛「でも、今のでやっぱり決めた。メガシンカは使わない」

卯月「どうして? せっかく凄い力なのに」

凛「チャーレムがバシャーモに勝てた理由……単純にパワーアップしたってのもあるだろうけど」

凛「卯月、凄く動揺してたでしょ。大会の時と違って、ちゃんとした指示が出来ていなかった」

凛「卯月が普段通りに落ち着いて指示が出来ていれば……もっと戦えていたはずだよ」

153: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:09:33.28 ID:5FbGNu9Z0
凛(私も、少なからず動揺してたしね……なんとか勝てたから良かったものの、あの時はかなり危なかった)

凛「とにかく、メガシンカは使わない……蘭子と戦うまでは」

卯月「蘭子ちゃんもメガシンカを使うんだよね? 一体メガシンカって何なんだろう?」

凛「私にも……真奈美さんだって詳しくは分からないみたい。謎が多いって」

卯月「メガシンカ、か……」

卯月「まぁ、凛ちゃんが決めたことだしね。私からは何もいう事は無いよ。頑張ってね、凛ちゃん」

凛「ありがと、卯月」

154: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:10:35.47 ID:5FbGNu9Z0
翌日

恵磨『カラっと日が照りつけております、本日の天気は晴れ! 日差しが強い状態であります!』

瑞樹『強い日差しはバトルへと影響を及ぼす……この状況を生かすも殺すも、トレーナー次第ね』

恵磨『さて、本日決勝トーナメント2日目は1回戦の後半となります、本日で上位16名が決定されることになります!!』

凛「ここなら、よく見えるね」

卯月「そうだねっ」

晶葉「やぁ。我々もご一緒していいかな?」

志希「やっほー、凛ちゃーん♪」

幸子「こんにちは、凛さん。それと……」

乃々「卯月さん、ですね……昨日の凛さんの対戦相手の……」

美玲「一緒に居るってことは、知り合いか何かなのか?」

155: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:11:59.35 ID:5FbGNu9Z0
凛「卯月と私は幼馴染なんだ。あと、今日試合がある未央も」

輝子「そ、そうなんだ……」

卯月「みんな凛ちゃんの知り合いなの?」

凛「まぁね」

志希「よろしくー卯月ちゃん! 早速なんだけどハスハスしてもいいかな?」ガバ

卯月「へっ?」

晶葉「止めろバカ」

幸子「この人はまた……」

輝子「お、オチカヅキの印にこれ、あげる……ちいさなキノコ……フヒ」

美玲「そんなんも持ってきたのか……」

凛(……集中して試合見れなさそうだな……)

乃々(同感です……)

156: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:13:31.68 ID:5FbGNu9Z0
凛「まずは第9試合だけど……こっちの方、四天王だよね」

晶葉「そうだな……前回大会準優勝、蘭子、愛梨に次ぐ実力者だ」

志希「あー、のあにゃんね」

卯月「のあ……にゃん?」

志希「個人的な知り合いなんだー。他のヒトとは違った独特な匂いがするんだよー」

晶葉「匂いの話なんか聞いてない」

晶葉「彼女は確かドラゴンタイプの使い手だ。かなり手強いぞ」

凛「へぇ……」

157: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:14:54.04 ID:5FbGNu9Z0
きらり「杏ちゃん、どーお? 見えゆー?」

杏「あーうん、大丈夫。見える見える」

杏「四天王のあ、かー。杏と当たるんだろうなぁ……あーやだやだ、凄い強そうじゃんか」

杏「ま、ドラゴン使いっていうんなら杏に分はあるかなー。とりあえず、お手並み拝見ということで」

きらり「杏ちゃん、まずは1回戦を勝たなきゃだよー?」

杏「分かってるよ、きらり」

158: ◆.2RVExwkajVj 2014/09/15(月) 23:16:12.87 ID:5FbGNu9Z0
みく「のあにゃん、のあにゃん、頑張ってね!」

アナスタシア「私達は負けてしまいましたが……勝ってください、ね」

のあ「もちろんよ、みく、アーニャ」

のあ「今年こそは優勝、そしてチャンピオンへと私はなる」

みく「おお、珍しくのあにゃんが熱いにゃ!」

のあ「……というかあなたたち、本戦出場者ではないのだからここへは立ち入り禁止じゃ……」

みく「細かいことは」

アーニャ「気にするにゃ……です」

のあ「ふっ……まぁいいわ」

のあ「…………」キッ

のあ「…………出る」