1: 名無しさん 20/06/21(日)21:19:07 ID:W4p
コナン「どういうことだよ、博士?またどうせろくでもないもんなんだろ」
阿笠「何を言う新一!ワシかて研究者の端くれ。世の中のためにと思って作ったんじゃ!」

引用元: ・阿笠「できたぞ新一、光彦君を密彦君にするスイッチじゃ!」

2: 名無しさん 20/06/21(日)21:19:25 ID:W4p
コナン「へぇ…。で、今回はどんなスイッチなんだ?」
阿笠「うむ、今世の中はコロナ対策ために”3密”を避けるためにみんな色々工夫しておる。しかし、まだまだデータが足りないのが現状じゃ。」
コナン「まぁ、そうだな」
阿笠「そこでじゃ、今回ワシが開発したこのスイッチで、光彦君にはモルモットになってもらい強制的に3密の状況になってもらい、3密がどれだけ危険かという検証を行う、という算段じゃ!」
コナン「ろくでもねぇじゃねぇか…でもまぁいいか、光彦だし」
阿笠「ということで、スイッチポチーっとな」

3: 名無しさん 20/06/21(日)21:19:36 ID:W4p
~住宅街~

光彦「ふぁぁ~、昨日の夜遅くまで勉強してたから眠いですねぇ…」
元太「よぉー!光彦、暇そうにしてるな!うな重食いに行こうぜ!」
光彦「そんなお金ありませんよ。まったく…。僕は今から塾なんですからね。」
元太「なんだ~。じゃぁしょうがねっか!また遊ぼうぜ~」
光彦「まったく元太君は相変わらずなんですから…。さてと塾、塾…」

~塾前~
光彦「さてと、今日もしっかり勉強しましょう!エレベーターに乗って…」
ガタン…
光彦「あれ…?!エレベーターが止まってしまいました…」
光彦「こういう時は慌てず、警備員さんを呼ぶためにボタンを押して…もしもしー」
光彦「…あれ?もしもーし!もしもーし!…反応がありません…整備不良でしょうか…」
光彦「…まぁでも、ここは塾のエレベーターです。すぐに誰かが助けに来てくれます…おとなしく待ちましょう」

4: 名無しさん 20/06/21(日)21:19:45 ID:W4p
~研究所~
コナン「でさ、このスイッチって実際どういう効果があるんだよ?」
阿笠「うむ、新一。3密とは何なのか分かるか?」
コナン「あぁ?3密といったら、”密閉”、”密集”、”密接”だろ?youtubeで都知事がビートにのって言ってたぜ」
阿笠「その通り。このスイッチはその三つの密が光彦君に順番に襲いかかるんじゃ。」
コナン「襲い掛かるとは物騒だな。で、最初は何の密なんだ?」
阿笠「密閉じゃよ。…果たして光彦君は密閉空間から無事脱出できるかのう…」
コナン「趣旨変わってるじゃねぇかよ…ところでさ、博士。その光彦のデータってどうやってとるんだよ?光彦がどうなっているか分からないと意味ないぜ?」
博士「………ハッ!ワシとしたことが!…ま、後で光彦君に聞いてみるとしよう。」
コナン「そんな状況になってる奴とは今、話すのはリスキーだな…」

5: 名無しさん 20/06/21(日)21:19:59 ID:W4p
~エレベーター内~
光彦「あれから3時間くらいですか…おかしいですね…。普通なら塾にいく子達が使うから気づくはずなんですが…」
光彦「…何だか心細くなってきました…トイレにも行きたいですし…早く復旧して欲しいです…」

~エレベーター外~
作業員「よし!今日はここまででいいだろう。残りは明日だ。解散~!」
作業員「あ、1階に工事中の看板置くの忘れてた…ま、いっか、今日はこのビルは全部休みだし誰もいないだろ。」

~エレベーター内~
光彦「…もう6時間ぐらい経った気がします…もう膀胱も限界です…。ああ…もう…(ジュンジュワー…)」
光彦「う…うぅ…恥ずかしい…。だれかーーー!!僕はここにいます!!開けてくださぁぁーーい!!」

6: 名無しさん 20/06/21(日)21:20:22 ID:W4p
~一晩経って学校~
元太「あれ?光彦きてねぇじゃん~。どこいったんだ?」
歩「なんか、昨日の夕方から家にも帰ってきてないんだって。心配だね。」
コナン「(たしか、今、光彦は”密閉”状態なんだっけか…博士も命の心配はないとか適当な事言ってたが…)」
コナン「…ま、まぁあいつも親元離れて一人になりたい時もあるんだろ。明日には戻ってくるさ」
元太「そうだな!明日の給食はカレーだしな!這いつくばってでも来るよな!」
歩「もう、元太君ったら。光彦君はそんな理由で学校にきてないよ~!アハハ」

~エレベーター内~
光彦「‥あああ…もう我慢‥出来ません…ああっ…!(ブッチッパ)」
光彦「うう…もう何時間経ったんでしょうか…。ついに大きい方もお漏らしてしまいましたし……もうこのまま出られないでしょうか…ううっ…」
作業員「…ん?くっせ!!…あ!お、おい君!大丈夫か!」
光彦「…ああ…た、助けてくだ…さい…」
作業員「ごめん!まさか昨日のうちに人がこのエレベーターに入ってるなんて!看板みなかったのか?!!」
光彦「…看板なんて…見えなかったですよ…」
作業員「(あ…そういや昨日置くの忘れてそのまま帰ってしまったんだった…)」
作業員「(でもこのままでは、始末書だ…くそ…こうなったら…)」
作業員「置いてあったよ!!普段から変な事考えてるから看板が見えないんだよ!しっかりしろ!!」
光彦「…は…はい…すいません…」
作業員「(なんか勢いで理不尽に怒ってしまった…)」
光彦「(…なんか理不尽に怒られてしまった…)」

7: 名無しさん 20/06/21(日)21:20:33 ID:W4p
~公園~
元太「おー!光彦!何か大変だったみたいだな~。エスカレーターに閉じ込められたんだって?」
歩「それを言うなら、エレベーターでしょ。まったく元太君ったら…」
光彦「どっちでもいいよ…僕はエレベータで人としての尊厳を失ってしまったんだ…」
元太「んあ?…あー、糞と小便漏らしたらしいな!」
光彦「?!…なんでそれを知ってるんです!?」
歩「光彦君が救出されてからコナン君が、事件の臭いがする!とか言ってそのエレベーターを調べた結果、痕跡があったとかなんとか言ってたよ」
光彦「コナン君…!なんて君はいらない推理するんだ…!」
元太「推理も何も臭いで一発だけどな!」
歩「もう!元太君ったら!アハハハ」
光彦「(歩ちゃんまで…笑いごとじゃないですよ…)」

8: 名無しさん 20/06/21(日)21:20:59 ID:W4p
~研究所~
阿笠「どうやら、光彦君は無事”密閉”を脱出する事ができたみたいじゃな」
コナン「そうみたいだな。現場に行ってみたが中々のオイニーだったぜ」

阿笠「何はともあれ生きててよかったわい。しかし次の試練はどうかのう…」

コナン「試練って…やっぱり趣旨変わってるじゃねぇか、データの件どうなったんだよ…」

阿笠「さぁ、次は”密集”じゃ。どうなるか楽しみじゃのう」

9: 名無しさん 20/06/21(日)21:21:52 ID:W4p
~住宅街~

光彦「はぁ…歩ちゃんにも糞漏らしと呼ばれるし…。今日は帰ってもう寝ましょう」

(ワッショイワッショイ)

光彦「…遠くから威勢のいい声が聞こえます…なんでしょう?」

祭人「ワッショイ!ワッショイ!!

光彦「なんですか!あの勢いの裸の人たちは?!裸祭りなんてこの米花町にはないですよ?!」

祭人「ん?!勢いで、何だか知らない町まで来ちまったぁぁ!でももうこの勢いは止められねぇ!!!」

光彦「段々こっちに近寄ってきます!逃げないと…あの人だかりに巻き込まれたら一溜りもありませんよ!!」

祭人「うぉぉっ!!??ご神体が飛んで行っちまったぁ!!!おいかけろぉぉぉ!!(ワッショイワッショイ)」

光彦「えええ?!なんでこっちに向かってくるんですかぁ?!?!し、しかも、は、速い!!」

祭人「うぉぉぉ!!!トラーーーイ!!!(ドォォォォーン!)」

光彦「ぐぇぇええええ…」

(モミクチャ…ボロソウキン…)

祭人「…ん?!これ、ご神体じゃねぇ!!ご神体を探せ~!!(ワッショイワッショイ)」

(ミツヒコポーイ)

光彦「ウグゥッ…!!………(グッタリ)」

10: 名無しさん 20/06/21(日)21:22:23 ID:W4p
光彦「(…これは赤ん坊の時…これは幼稚園の時…ああ…これが走馬灯というやつなんですね…)」

光彦「(僕…このまま死んでしまうんでしょうか…)」

光彦「(しかしなんで連続でこんな酷い目に合うんでしょうか…普通じゃないですよ…)」

(キュピピーーーン)

光彦「(…おかしい!こんな不自然な事が連続で起きるはずがない!)」

光彦「(これは…間違いない!阿笠博士の仕業だ!!!くそっ…こんな所で死んでられるかぁ!!!)」

光彦「ウォォォォォ!!!…ハァハァ…怒りで黄泉の淵から戻って来れました…」

光彦「…阿笠博士めぇ…!!!」

11: 名無しさん 20/06/21(日)21:24:01 ID:W4p
~研究所~

(ドアバターーン!)

光彦「博士はどこだぁ!!!!」

コナン「うぉっ?!!光彦じゃねぇか?」

阿笠「おお、光彦君じゃないか、どうしたんじゃ?そんなに血相を変えて。」

光彦「ここ最近の僕の災難…博士の仕業じゃぁないんですか?!」

阿笠「なんじゃ、いきなり」

光彦「エレベーターに1日閉じ込められたり、裸の男の人に揉みくちゃにされたり…こんな事が連続で起こるなんておかしい!きっと博士の発明のせいなんじゃぁないですか?!」

コナン「まぁまぁ、落ち着けよ、光彦。とりあえず、これでも食って落ち着けよ」

光彦「…うな重なんて今はいりません!!博士!本当のことをいってください!」

阿笠「…バレてしまっては仕方ない…。そうじゃ、全てワシが裏で糸を引いてたんじゃ」

光彦「意外と簡単に認めるんですね…」

阿笠「こそこそ隠し立てするのはワシの性に合わんからのう…」

コナン「(…やっぱり博士が黒の組織のボスなんじゃねぇのか…)」

光彦「どう責任とってもらいましょうか…!僕は心身ともに損害を受けましたからね…!」

阿笠「まぁまぁ、そう慌てなさんな。…実は光彦君にはもう一度、最後の”密”を受けてもらわねばならないんじゃ」

光彦「…なんで、もう一回あんな目に合わなきゃならないんですか!僕は責任とってくださいと言ったんです!」

阿笠「じゃから、ワシからの謝罪…いやご褒美と言い換えてもいい…最後の密はそれに該当するというわけなんじゃ」

光彦「…ご褒美だって…?」

12: 名無しさん 20/06/21(日)21:24:43 ID:W4p
阿笠「新い…コナン君、最後の密はなんじゃったかのう?」

コナン「後残ってるのって…”密着”だったか」

阿笠「そう、密着!人と人との密着じゃ!それを光彦君への謝罪だと思って受け取って欲しい!」

光彦「ちょっと意味がわからりませんよ!」

阿笠「詳しい事は省くがの、これから光彦君には強制的に人と密着してもらう。つまり、気になるあの子と密着してあんなことこんなこと…って、まぁそういうことじゃ!よかったのう!このむっつりスケベ!!」

光彦「なんで急にスケベ呼ばわりされなきゃいけないんですか!!…でも…その話気になりますね」

阿笠「アンタも好きねぇ。という事で、今外に出ると強制密着イベントが発生するって算段じゃから…ほら!いけ!密彦マン!」
光彦「なんだかよくわからないですが、よ、よーし!!密着密着~!!!」

コナン「…光彦がすごい勢いで外に出ていったな…」

阿笠「ふぅ…何か適当な事言ったら納得してもらえたからよかったわい」

コナン「急に光彦ああなっちまったが…あれも博士の発明のせいか?」

阿笠「ん?いや、違うぞい。恐らくじゃが、脳に強い衝撃を受けてああなってしまったんじゃろうな。かわいそうに…」

コナン「(かわいそうって…博士のせいじゃねぇか…まぁいいか光彦だし)」

13: 名無しさん 20/06/21(日)21:25:23 ID:W4p
~公園~

光彦「さぁ!!つきましたよ!!歩ちゃん、僕と密着しましょう!!」

元太「お?光彦じゃねぇか!何かすげぇ眼がバキッバキッにキまってるが大丈夫か?」

光彦「あ、元太君。そうだ、歩ちゃんは?!」

元太「歩なら習い事があるからって帰ったぜ」

光彦「なん…だって…強制的に密着になるんじゃないのかよ…博士めぇ…!」

元太「クンクン…すげぇ旨そうな匂いするな…。この匂いはうな重だ!!」

光彦「…そういえばさっき僕の近くでコナン君がうな重食べてましたね…」

元太「…なぁ、光彦…もっと嗅がせてくれよぉ…うまそう匂いをよぉ…」

光彦「ちょ…近いですよ!元太君!!離れてください!!!」

元太「お、俺、もう、我慢できねぇよぉ…!もっと、もっと俺にくれよぉぉ!!」

光彦「あ、ちょ…アアアッーーー!!!」

(ミッチャク)

14: 名無しさん 20/06/21(日)21:25:59 ID:W4p
~研究所~

コナン「で、あの密着って、自分の指定の相手にできるもんなのか?」

阿笠「ん?それはできんのう。」

コナン「おいおい、光彦に嘘ついたのかよ」

阿笠「いや、嘘ではないぞい。”運が良ければ”という言葉が抜けてただけじゃぞい」

コナン「恣意的ちゅうんだよ。それは。…でもまぁいいか、光彦だし」

~公園~

正樹「う~トイレトイレ~~!あ、あのベンチに座っている人…ウホッいい男!」

阿部「(ジー…)やらないか?」

正樹「ゴクリ…って、すでに向こうですでにおっぱちめてる!」

元太「光彦、俺のどうだい?」

光彦「す、すごく大きいです…!」

光彦「ということで、くそみそな経験をしたってね!てへ!」

終わり