1: 名無しさん 2020/10/21(水) 20:46:05.169 ID:GE+isJRV0
黒服「失礼」
男「なんでしょう?」
黒服「美女とHするだけで10万円もらえる仕事があるんですが、やりませんか?」
男「美女と!? やりますやります!」
黒服「では、あちらで美女がお待ちしてますので」
男「は、はいっ!」
男(この世にこんな素晴らしい仕事があるだろうか……いや、ない!)
男「なんでしょう?」
黒服「美女とHするだけで10万円もらえる仕事があるんですが、やりませんか?」
男「美女と!? やりますやります!」
黒服「では、あちらで美女がお待ちしてますので」
男「は、はいっ!」
男(この世にこんな素晴らしい仕事があるだろうか……いや、ない!)
引用元: ・男「美女とHするだけで10万円!? やりますやります!」
8: 名無しさん 2020/10/21(水) 20:49:41.508 ID:GE+isJRV0
男「こんにちは!」
美女「待ってたわ……」
男「……!」ゴクッ
男(美女といいつつ微妙なのが出てくるの思いきや、本当に美人じゃないか!)
男「本日は……よろしくお願いします」
美女「ええ、あなたの走りに期待してるわ」
男「走り?」
美女「待ってたわ……」
男「……!」ゴクッ
男(美女といいつつ微妙なのが出てくるの思いきや、本当に美人じゃないか!)
男「本日は……よろしくお願いします」
美女「ええ、あなたの走りに期待してるわ」
男「走り?」
10: 名無しさん 2020/10/21(水) 20:52:12.191 ID:GE+isJRV0
美女「ターゲットはあそこにいる青年よ」
男「ターゲット?」
美女「私が話しかけて気を引くから……あなたは彼の持ってるバッグを奪い取ってね」
男「……」
男「え、これってまさか――」
男(Hって“ひったくり”かよ!!!)
男「ターゲット?」
美女「私が話しかけて気を引くから……あなたは彼の持ってるバッグを奪い取ってね」
男「……」
男「え、これってまさか――」
男(Hって“ひったくり”かよ!!!)
13: 名無しさん 2020/10/21(水) 20:55:20.851 ID:GE+isJRV0
美女「あのぉ~」
青年「は、はい!」
美女「市民会館ってどこにあるかご存じかしら?」クネッ
青年「えーっと……」ゴクリ
男(結局やることになってしまった……)
男(連絡先交換しちゃったし、逃げたら何されるか分からないし、やるしかない……!)
青年「は、はい!」
美女「市民会館ってどこにあるかご存じかしら?」クネッ
青年「えーっと……」ゴクリ
男(結局やることになってしまった……)
男(連絡先交換しちゃったし、逃げたら何されるか分からないし、やるしかない……!)
15: 名無しさん 2020/10/21(水) 20:58:11.899 ID:GE+isJRV0
青年「この先の交差点を……」
美女(今よ)チラッ
男(合図だ!)
男「うおおおおおおおおおっ!」ダッ
バシッ!
青年「わっ!」
男(やった! 大成功! あとは逃げるだけだ!)タタタタッ
青年「待てーっ!」
美女(今よ)チラッ
男(合図だ!)
男「うおおおおおおおおおっ!」ダッ
バシッ!
青年「わっ!」
男(やった! 大成功! あとは逃げるだけだ!)タタタタッ
青年「待てーっ!」
16: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:01:07.592 ID:GE+isJRV0
男「なんとか逃げ切れました……」
美女「よくやってくれたわ」
男「このカバンは?」
美女「私が預かるわ」
美女「それじゃ、約束の10万円」
男「どうも」
美女「それじゃまたね」
男「は、はい……」
男(なんだったんだ一体……)
美女「よくやってくれたわ」
男「このカバンは?」
美女「私が預かるわ」
美女「それじゃ、約束の10万円」
男「どうも」
美女「それじゃまたね」
男「は、はい……」
男(なんだったんだ一体……)
17: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:04:20.704 ID:GE+isJRV0
……
プルルルル…
男「もしもし?」
美女『はぁい』
男「あ、あなたは……!」
美女『またあなたとHしたいんだけど、お願いできる?』
男「え、ええ……やります!」
プルルルル…
男「もしもし?」
美女『はぁい』
男「あ、あなたは……!」
美女『またあなたとHしたいんだけど、お願いできる?』
男「え、ええ……やります!」
18: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:07:37.843 ID:GE+isJRV0
男「今日は誰から?」
美女「あの段ボールに座ってる浮浪者よ」
男「浮浪者の前にある大きなバッグですか?」
美女「ううん、その後ろにある小さな袋よ。私の読みによるとね」
男「大した物入ってなさそうですけど……」
美女「あれがいいの。頼んだわよ」
男「はい……」
美女「あの段ボールに座ってる浮浪者よ」
男「浮浪者の前にある大きなバッグですか?」
美女「ううん、その後ろにある小さな袋よ。私の読みによるとね」
男「大した物入ってなさそうですけど……」
美女「あれがいいの。頼んだわよ」
男「はい……」
19: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:10:10.744 ID:GE+isJRV0
美女「こんにちは」
浮浪者「なんじゃい、あんた」
美女「私とお喋りして下さらない?」クネッ
浮浪者「おほっ!」
美女(今よ!)
男(は、はいっ!)
浮浪者「なんじゃい、あんた」
美女「私とお喋りして下さらない?」クネッ
浮浪者「おほっ!」
美女(今よ!)
男(は、はいっ!)
21: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:13:41.067 ID:GE+isJRV0
男(そーっと近づいて……)
男「今だ!」バッ
浮浪者「!?」
男「うおおおおおおおっ!」タタタッ
浮浪者「待ちやがれ、クソガキィ!」ダッ
男(ゲ、速い! だが、俺には追いつけないぜ!)タタタッ
男「今だ!」バッ
浮浪者「!?」
男「うおおおおおおおっ!」タタタッ
浮浪者「待ちやがれ、クソガキィ!」ダッ
男(ゲ、速い! だが、俺には追いつけないぜ!)タタタッ
23: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:16:30.732 ID:GE+isJRV0
男「どうです……逃げ切ってやりましたよ」
美女「やるわね……まだ二度目とは思えないわ」
男「ありがとうございます!」
美女「はい、10万円」
男「いただきます」
美女「じゃあね、また一緒にHしましょ」
男(妖気にも似た色気がムンムンだぁ~)
男(ひったくりは悪いことだと分かってても、断れない自分がいるのだった……)
美女「やるわね……まだ二度目とは思えないわ」
男「ありがとうございます!」
美女「はい、10万円」
男「いただきます」
美女「じゃあね、また一緒にHしましょ」
男(妖気にも似た色気がムンムンだぁ~)
男(ひったくりは悪いことだと分かってても、断れない自分がいるのだった……)
25: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:19:48.247 ID:GE+isJRV0
美女「今日はあのサングラスの男よ。あのバッグをHしてちょうだい」
男「分かりました」
グラサン「ああっ!?」
男「いただきっ!」タタタッ
美女(ますます腕を上げたわね……)
男「分かりました」
グラサン「ああっ!?」
男「いただきっ!」タタタッ
美女(ますます腕を上げたわね……)
26: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:22:20.834 ID:GE+isJRV0
美女「10万円よ」
男「どうも」
男「ところで聞きたいんですけど、俺はなにをひったくってるんです?」
美女「それは……聞かない方がいいわ」
男「はい……」
美女「じゃあね、またHしましょ」
男「……」
男「どうも」
男「ところで聞きたいんですけど、俺はなにをひったくってるんです?」
美女「それは……聞かない方がいいわ」
男「はい……」
美女「じゃあね、またHしましょ」
男「……」
27: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:26:18.301 ID:GE+isJRV0
美女「今日はあの背の高い男よ。背が高いから歩幅もあるはず。気をつけてね」
男「はいっ!」
美女「あのぉ、道を聞きたいんですけど……」
長身「どうしました?」
ババッ
男「いただきっ!」
長身「あっ、コラーッ!」
男(身長のハンデは、小回りで補う!)タタタタタッ
男「はいっ!」
美女「あのぉ、道を聞きたいんですけど……」
長身「どうしました?」
ババッ
男「いただきっ!」
長身「あっ、コラーッ!」
男(身長のハンデは、小回りで補う!)タタタタタッ
28: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:29:22.446 ID:GE+isJRV0
美女「いつもながら見事なHだったわ……」
男「どうも」
男「さて……俺があなたとHを始めてだいぶ経ちますけど」
美女「そうね」
男「今日こそ教えて下さい! 俺が一体なにをひったくってるのかを!」
美女「……」
美女「教えてくれるまで動かないって顔ね」
男「はい」
美女「いいわ、見せてあげる。カバンを開けるわよ」
男「どうも」
男「さて……俺があなたとHを始めてだいぶ経ちますけど」
美女「そうね」
男「今日こそ教えて下さい! 俺が一体なにをひったくってるのかを!」
美女「……」
美女「教えてくれるまで動かないって顔ね」
男「はい」
美女「いいわ、見せてあげる。カバンを開けるわよ」
30: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:35:06.832 ID:GE+isJRV0
バッ
男「なんですか、これ?」
美女「時限爆弾よ。建物一つくらい軽くふっ飛ばせるほどのね」
男「……!?」
美女「爆発まで30分ってところね……」
男「な、なんで!? あいつはなんでこんなものを……!」
美女「決まってるでしょ。あいつはテロリストなのよ」
男「テロ……!」
男「なんですか、これ?」
美女「時限爆弾よ。建物一つくらい軽くふっ飛ばせるほどのね」
男「……!?」
美女「爆発まで30分ってところね……」
男「な、なんで!? あいつはなんでこんなものを……!」
美女「決まってるでしょ。あいつはテロリストなのよ」
男「テロ……!」
31: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:37:28.763 ID:GE+isJRV0
美女「私たちはテロ防止専門部隊」
美女「テロを起こそうとする人間から、その装備や道具をHで奪い取るのが任務よ」
男「じゃあ、今までの奴らも……」
美女「ええ、みんな拳銃や爆弾を持っていたわ。Hして無力化した後、全員捕縛されてる」
美女「だけど奪い取るのは容易じゃないから、走力を見込んだあなたに内緒で協力してもらったの」
美女「10万という額も、本当はもっとあげたかったんだけど、あまりに高額だと逆に断られると思って」
美女「こんな危険なことに巻き込んでごめんなさいね」
男「いえ……」
男(なぜだろう。とんでもない話なのに、“ふざけんな!”という気が全然しない……)
美女「テロを起こそうとする人間から、その装備や道具をHで奪い取るのが任務よ」
男「じゃあ、今までの奴らも……」
美女「ええ、みんな拳銃や爆弾を持っていたわ。Hして無力化した後、全員捕縛されてる」
美女「だけど奪い取るのは容易じゃないから、走力を見込んだあなたに内緒で協力してもらったの」
美女「10万という額も、本当はもっとあげたかったんだけど、あまりに高額だと逆に断られると思って」
美女「こんな危険なことに巻き込んでごめんなさいね」
男「いえ……」
男(なぜだろう。とんでもない話なのに、“ふざけんな!”という気が全然しない……)
33: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:40:47.491 ID:GE+isJRV0
美女「おしゃべりはここまで。爆弾を解除しないと」
美女「まずはこのコード……」パチンッ
美女「次はこれ……」パチンッ
美女「ここを外して……」パカッ
男(手際いいなぁ。迷いもない)
美女「……!」
男「どうしました?」
美女「まずはこのコード……」パチンッ
美女「次はこれ……」パチンッ
美女「ここを外して……」パカッ
男(手際いいなぁ。迷いもない)
美女「……!」
男「どうしました?」
34: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:42:34.552 ID:GE+isJRV0
美女「この赤のコードか、青のコードか……これは完全な二択だわ。見ただけじゃどっちか判断できない」
男「え。ってことは……」
美女「ええ。つまり、完全な運任せ……」
美女「くっ、私でも解除できない爆弾を作るなんて……」
美女「もう時間がない……一か八か、賭けるしかないわね。あなたはここから離れて!」
男「……」
男「え。ってことは……」
美女「ええ。つまり、完全な運任せ……」
美女「くっ、私でも解除できない爆弾を作るなんて……」
美女「もう時間がない……一か八か、賭けるしかないわね。あなたはここから離れて!」
男「……」
35: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:45:48.631 ID:GE+isJRV0
男「この爆弾……」
美女「?」
男「俺がひったくります!」バッ
美女「なっ!?」
男「うおおおおおおおっ!!!」タタタタタッ
美女「ま、待ちなさい! なんて速さなの……!」
美女「?」
男「俺がひったくります!」バッ
美女「なっ!?」
男「うおおおおおおおっ!!!」タタタタタッ
美女「ま、待ちなさい! なんて速さなの……!」
36: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:48:10.830 ID:GE+isJRV0
男「はぁ、はぁ、はぁ……」キョロキョロ
男「ここなら多分、爆発しても被害は出ないだろう……。俺が死ぬだけで済む……」
男(赤か、それとも青か……)
男(もしミスったら、俺は骨も残らないだろう……)
男「……」
男(決めた!)
男「うおおおおおおっ!」
パチンッ
男「ここなら多分、爆発しても被害は出ないだろう……。俺が死ぬだけで済む……」
男(赤か、それとも青か……)
男(もしミスったら、俺は骨も残らないだろう……)
男「……」
男(決めた!)
男「うおおおおおおっ!」
パチンッ
37: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:51:23.332 ID:GE+isJRV0
……
美女「――あっ、いた! よかった、生きてたのね!」
男「はい……爆弾は解除しました」
美女「ありがとう……!」
男「神様からひったくってやりましたよ……幸運ってやつを」
美女「もう……映画の主人公みたいな貫録出しちゃって」
美女「だけど、こんな勝手なことしないで! 死んでたらどうするの!」
男「すいません……」
美女「――あっ、いた! よかった、生きてたのね!」
男「はい……爆弾は解除しました」
美女「ありがとう……!」
男「神様からひったくってやりましたよ……幸運ってやつを」
美女「もう……映画の主人公みたいな貫録出しちゃって」
美女「だけど、こんな勝手なことしないで! 死んでたらどうするの!」
男「すいません……」
39: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:54:20.984 ID:GE+isJRV0
男「勝手ついでにお願いがあるんですけど……」
美女「なに?」
男「俺……あなたとHしたいんです!」
美女「……いいわよ。今すぐホテルに――」
男「いえ、それじゃなくて」
美女「え?」
男「俺、これからも平和のためにひったくります! だから正式にテロ防止専門部隊に入れて下さい!」
美女「!」
美女「なに?」
男「俺……あなたとHしたいんです!」
美女「……いいわよ。今すぐホテルに――」
男「いえ、それじゃなくて」
美女「え?」
男「俺、これからも平和のためにひったくります! だから正式にテロ防止専門部隊に入れて下さい!」
美女「!」
41: 名無しさん 2020/10/21(水) 21:57:08.211 ID:GE+isJRV0
美女「いいわよ。あなたなら異論は出ないと思うわ。今までずいぶん働いてもらったしね」
男「ありがとうございます!」
美女(そのうち私のH(ハート)も……ひったくられちゃうかも)
― 完 ―
男「ありがとうございます!」
美女(そのうち私のH(ハート)も……ひったくられちゃうかも)
― 完 ―
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