たまえ「ねぇまるちゃん…本当にあの事件を追うの？危険だと思うよ？」

まる子「あたしゃこの目で見たんだよ！犯人の一人の腕にSSS(トリプルエス）って書いてあるのを！」

たまえ「でもそれが何なのかは明確にわかってないのに何で仕組まれたことだと思うの？」

まる子「清水裏社会に名を馳せる 佐々木のじいさんが1億円と引き換えに教えてくれる約束だよ　つまりそれだけの値打ちがあるってことだよ？」

たまえ「だからって非合法な仕事してまでお金を稼がなくても？」

まる子「じゃあたまちゃんが変わりにお金用意できるの？とにかくあたしゃ復讐するよ　犯人に」

清水市　佐々木宅

佐々木のじいさん「それでお金は用意できましたか？」

まる子「もう少し時間をちょうだい」

佐々木のじいさん「私もできればあなたには情報を教えたい でもそれをすれば情報屋としてのポリシーに反します」

まる子「ヒントぐらいくれてもいいんじゃないの？あたしゃ、あんたに頼まれて結構、汚い仕事してるんだからさ」

佐々木のじいさん「わかりました ではひとつだけ SSSを今も追っている記者がひとりだけいます その人をたどるといいでしょう」

まる子「それは誰？」

佐々木のじいさん「ここから先は別料金です」

まる子「つれないね～」

？？？「さくらか？まさかお前がSSSに勘付くとはな…」

まる子「あんた！？大野君！？もしかして…それじゃ」

大野「俺が例の記者だ よく見つけ出したな」

まる子「金さえあれば情報は手に入る ちょっと卑猥なこともしたけどね」

大野「お前もお前で苦労してるんだな まぁいい俺がつかんでいることを教えてやる」

まる子「恩に着るよ」

大野「まず SSSってのは一説によると戦後最大のフィクサーであるXXX(トリプルエックス）の私兵団だ」

まる子「なるほどね」

大野「驚かないのか？」

まる子「まぁ、いろんな噂も調べたから想定内だよ」

大野「つまり15年前のあの事件…いやお前の家族が殺されたとするなら…」

まる子「XXXの癇に障ったことをしたってことかな？」

大野「そういうことになる」

まる子「とにかくXXXを追い詰めればいいわけね　どうも」

大野「あんまり無茶すんなよ？それと何かわかったらまた連絡する」

まる子「どうも」

まる子「SSSを相手にするのは一筋縄じゃいかないみたいだね…」

花輪「おや？さくらくんじゃないかい？君のうわさは聞いているよ？」

まる子「そちらこそご立派にヤクザになったみたいで…」

花輪「丁度、君に話しがあったんだベイビー」

まる子「なに？」

花輪「君、聞くところによると相当鍛えたらしいね 復讐のために…」

まる子「それが？」

花輪「君を雇いたい　うちの用心棒として」

まる子(裏社会にいれば必然とやばい情報も金も手に入る いいかもね…）

まる子「お金は少しでいいから情報が欲しい　SSSの」

花輪「正気かいベイビー？彼？いや彼女？がまだ存命しているなら追わないほうがいいよ～」

まる子「あたしゃ絶対、SSSから全部奪うよ？だから協力して？」

花輪「まぁ個人的に興味のある話だから任せてくれたまえ～じゃあまず用心棒として働いてもらうよ～」

風俗店

山田「あはははは もっと手マンするじょー！壊れるまでするじょー！」

風俗嬢「痛い！やめて！」

まる子「まったく…同級生が風俗で暴れてるなんてね…」

山田「ひさしぶりだじょー！おいらは止められないジョーｗｗｗｗｗｗｗ」

まる子「止めるためにあたしゃ来たんだよ」

山田「SSS様の加護があるおいらは死なないジョーｗｗｗｗｗｗｗ」

まる子「山田…今あんたなんて！？」

山田「さくらをおびき出すのに成功したじょーｗｗｗｗｗ殺したらお小遣いいっぱいもらえるじょーｗｗｗｗｗ」

まる子「山田！観念しな！あたしゃ本当にあんたの脳天を撃ちぬくよ！？答えなSSSの正体を…」

？？？「もしもしSSS様ですか？お任せください この僕、藤木が両方とも始末…します」

藤木「死ね！」山田にヘッドショット

山田「」

まる子「あんたも一枚噛んでるみたいだね…藤木…」

藤木「さくら…僕は君を殺したくはない 君がもう追わないと約束したら逃がす…さぁどうする？」

？？？「答えはこうだ！」

藤木「うっ！」

大野「まったく、お前は無茶するな… とりあえず藤木に知ってることを履いてもらおう 場所を移すぞ」

とある倉庫

藤木「許してくれよ…僕はお金で雇われただけなんだよぉ…」

まる子「誰に？」

藤木「それを言ったら、僕が殺されるよ！お願い許して！」

まる子「じゃあアタシがあんたを殺すよ！？」

藤木「ま、待って！僕は彼から…永沢くんから誘われただけなんだよぉぉぉぉぉ！」

大野「何を頼まれたんだ！？答えろ…手荒なことはしたくない」

藤木「永沢くんの雇い主は君たちもよく知ってる彼だよ！？」

大野「ちゃんと口で言え」

まる子「藤木ぃ！」

藤木「や、や、や山根くんだよ！大物実業家になった！」

大野「なんだって！？」

山根コーポレーション社長室

永沢「やっぱり 藤木はしくじりました…山根社長」

山根「そう…でもまだ殺しちゃダメだよ？あいつにはスパイとして死んでもらうから」

永沢「なるほど…さくらたちの動向を報告させるんですね 流石です」

山根「そうかな？それと永沢…僕は馬鹿が嫌いだ 君なら意味が分かるね？」

永沢「はい、次にすべきことは分かっています」

山根「ならいい 」

山根「SSSは戦後最大のフィクサーだ　いずれその地位は僕が受け継ぐ」

永沢「はい…」

山根「今は理想論かもしれないが真実になれば君だった巨大な力を持つ その辺は考えておいてね」

永沢「承知しています」

山根「相変わらず胃が痛むよ…こうも厄介ごとが続くとね」

ふたたび倉庫

まる子「山根に会える方法はないのかい！？藤木！」

藤木「無理だよ！会えるのはごく一部の人物のみだよ？」

大野「じゃあ俺が記者として取材って名目で潜り込めば？」

藤木「さすがに顔が割れてるから無理だと思うよ～それより開放してよ～」

はまじ「なんだよ～倉庫で怒声が聞こえるっていうから駆け付けたらお前らかよ！」

大野「この手があったか！」

はまじ「は？なんだよ」

夢

すみれ「まる子…お母さんは復讐なんて望んでないわよ？」

ひろし「そうだぞ！俺は天国でうまい酒飲んでるから文句はねぇーよ！」

さきこ「あんた本当に馬鹿ね…自分の人生を生きなさいよ！」

こたけ「まる子…そんなことばかりしてたら永遠に会えくなるよ？」

友蔵「まるこや～いつでも見守ってるぞー！でも悪さはいけないよ！」

キートン「いつも見守られているのは逆に不安である」

まる子「復讐は望んでいない…か でもあたしゃ、ひとりだけ幸せになれないよ？」

大野「さくら…落ち着いて聞けよ…今朝がた、はまじの死体が港からあがった」

まる子「なんではまじが！？嘘でしょ！？」

大野「詳しいことは分からないけど…警察は拳銃自殺で処理した」

まる子「本当に自殺なわけないよね？」

大野「あぁ…俺ははまじと会って あいつがため込んでたファイルをもらう予定だった それも奪われていた」

まる子「くそ！くそ！くそ！山根のやつ殺してやる！」

大野「落ち着け…さくら、引くなら今しかないぞ？」

まる子「藤木ぃ！あんたかい！？山根か永沢に命令されてはまじを殺したのは！？」

藤木「落ち着いてくれよ…さくら！？ってその話、本当かい！？」

まる子「白々しいね！本当のこと言わないと殺すよ！」

大野「藤木、やっぱりお前だろ？殺されるタイミングが良すぎる まるで敵は俺たちの動きを知っているようだ」

まる子「そうだよ！こいつを殺そう！」

藤木「わかった…本当のことを話すよ…だから殺さないで…いや話した後に殺してよ？」

藤木「実は僕は君たちについたフリをするように永沢くんから命じられた 最後の依頼として」

大野「最後の依頼！？どういうことだ？」

藤木「もう彼らとは縁を切りたいって言ったのさ…」

藤木「いくら母さんの手術費用を稼ぐためとは言え、君たちを見てると…罪悪感で…」

藤木「そしたら はまざきくんを殺したら解放するって言われたのさ…」

大野「それでお前が！？」

藤木「違う…とは言えないね 僕が殺したようなもんだからね」

まる子「どういうこと？」

藤木「信じてもらえないかもしれないけど 僕は永沢くんからの指示で彼と接触しろとだけ言われたんだ」

大野「つまりそこで誰かがはまじを殺した…と？」

藤木「でも犯人のことは追わないほうがいい 僕たちはその犯人…いや、殺し屋を清水のコウモリって呼んでる」

大野「あの都市伝説的な話か？」

藤木「あぁ…そうさ なぜそう呼ばれているのかは知らない」

大野「それが本物だとして正体は？」

藤木「永沢くんも知らされていない 知ってるのは山根くんだけ」

？？？「君たちを処刑する」

大野「噂をすれば来やがった…な どうする？」

藤木「今更、自分だけ生き残るつもりはないよ…この拳銃で僕が足止めするから 母さんのこと頼むよ」

まる子「何言ってんのさ！ここであいつを追い詰めれば正体がわかるんだよ！そのガスマスクを剥がせば！」

大野「さくら…ここは藤木に任せよう！」

藤木「僕は所詮、卑怯ものさ…ここで死ぬのがお似合いさ…」

社長室

永沢「僕の想像通り、所詮、藤木く…いや、藤木はあの程度の男だったようです」

山根「そう…コウモリさんには藤木をめった刺しにするように伝えてある ついでに彼の母親も始末しろ」

永沢「コウモリに伝えます」

山根「いいや、彼の母親は君の手で始末しなさい…いいね？これはテストだ…もしできないなら君も処分するよ？」

永沢「滅相もございません！藤木の母親は必ずこの手で仕留めます！」

山根「殺しの一部始終は録画して僕に送るように？いいね？」

永沢「はい…」

病室

永沢「仕方がない！これも家族のためだ！何を犠牲にしてでも守る！」

花輪「来ると思ったよベイビー」

永沢「花輪！？なんでここが？」

花輪「クライアントからここを守るように言われてね まぁ組員たちも外にいるからここは僕の城さ」

永沢「邪魔をするなら君も山根様に消されるまでだけどね？」

花輪「面白いねベイビー そのナイフで僕を殺してみなよ…臆病者にできるかな？」

永沢「死ねぇっ！花輪ああああ！」

ひでじい「ぼっちゃん！」

花輪「悪いけど、手は出さないでくれ！腐ったものを処分するのもヤクザの務めでしょ？ひでじい」

30分後

花輪「ひでじい 藤木くんの母を安全な場所に移して」

ひでじい「かしこまりました」

花輪「さぁこの録音テープに話してもらおうかね？すべてをさ」

永沢「どうせ消されるんだ…なら、山根の足を引っ張ってやる！」

永沢「山根は確かに黒幕のひとりだ…そしてもうひとり彼と同等の力を持つ人物がいる」

永沢「まぁ所詮はどっちもSSSの子飼いのXXXみたいなものだけどね？」

花輪「それで？そのもうひとりって誰だい？」

永沢「せんせい…だよ」

花輪「先生？」

永沢「戸川先生だ！！！！」

市内某所

戸川「教え子にごちそうしてもらうお酒はおいしいですね～」

山根「それで戸川さん…いや先生は市議会で留まる男じゃないですよね？」

戸川「もちろん、もうじき、国政に出ますよ？でもまだ準備があってね」

山根「これ、お使いください」2000万渡す

戸川「おや山根くん？賄賂はいけませんよ～」

山根「またまた御冗談を～」

戸川「あなたは裏を牛耳り、私は表を牛耳る すべてはSSS様のために！乾杯！」

山根「乾杯！」

3時間後

藤木「こ、こんなことをして楽しいかい…？」

山根「藤木、お前にもう一度だけチャンスをやる」

藤木「殺すんなら殺せよぉ…」

山根「早まるな…卑怯者にチャンスをやるんだぞ？」

藤木「僕を舐めないでくれ！死ね！山根ええええええええええ！」

山根「な、なぜ！？」




山根「ははは 君に渡した拳銃は空砲だよ？」

山根「コウモリ！この男を殺せ！」

藤木「最後にひとつ教えてくれないか？戸川先生も関係しているのかい？」

山根「まぁいいだろう 土産だ…僕は戸川先生から薦められてこっち側になったんだ」

藤木「それでSSSの正体は？最後くらい教えてくれてもいいだろう？」

山根「それはこの世に存在しない人間だよ？まぁ残酷な現実だけどね」

藤木「悪いね山根くん…この様子はインターネットで中継されているんだ！」

山根「な、なに！？」

藤木「君の負けだよ」

山根「ははは…そんなことくらいわかっているよ 」

大野「すまない…な」

藤木「大野くん！？君も裏切るのかい！？」

山根「裏切るも何もはじめっから彼はこっち側だ」

大野「んなわけぇだろう お前の裏の裏まで書いた 確かにカメラは撤去した」

大野「だが音声は放送されてるぜ！」

山根「くそおおおおおおおおおおおおお！コウモリ、全員始末しろ！」

コウモリ「やっと会えたね…山根　あたしだよ」

山根「さくら！？」

大野「コウモリにはお前が出していた倍以上の金で依頼したさ 見逃せって…な」

山根「く、くそおおおおおおおおおおお！よくも僕を」ナイフで刺しかかる

藤木「や、やめろ！」

グサッ

藤木「い、いたい…」

まる子「場所を移して洗いざらい聞いてあげるよ？山根？あたしたち同級生でしょ？」

とあるビルの一室

大野「さくら、あんまり時間がない…警察が来るまで俺が食い止めて25分くらいだ」

まる子「わかった」

山根「こんなことをしてただで済むと思うのか！？まぁいい…こうなればどうせ俺も切り捨てられるなら教えてやるよ！」

山根「SSSの正体は…」

山根「お前の死んだはずのじいさんだよ！！！」

まる子「そんなでたらめ！信じるわけないよ！あたしゃ」

？？？「嘘じゃないよ…まる子や…」

まる子「おじいちゃん！？」

友蔵「久しぶりだね…15年ぶりか だがもう時間がない 彼を解放しなさい さもなければ皆殺しじゃ」

まる子「嘘だよね！？おじいちゃんが黒幕…！？」

おしまい

あ！前編がおしまいってことです！

友蔵「まる子…まずはすまなかった…でもこれもこの国のためじゃ…」

まる子「もしかしてみんな生きている？」

友蔵「いや、わしとお前以外は死んでいるよ…」

まる子「じゃあおじいちゃんを…殺すしかないんだね！？あたしゃ！」

友蔵「まぁ待て…真実を聞けばお前もこっち側に来るはずだ 今から話そう あの事件の真実を」

友蔵「結論から言えばある日…お前以外の家族がワシの正体を知ってしまった」

友蔵「SSSは日本の最高機密じゃ 正体を知られず 日本の裏側を動かすのが使命」

友蔵「だからわしゃ、家族を始末した　お前はたまちゃんちに行ってその事実を知らなかった」

まる子「ふざけないで！そんなことだけのために家族を殺したの！？みんなを返してよ！？」

友蔵「勘違いするのではない ワシの家族は自ら死を選んだ」

まる子「ふざけないで！そんなはず！」

友蔵「ワシは家族を脅した 自分たちが死ぬか…まる子が死ぬかを選択もさせた」

まる子「まさか！？」

友蔵「お母さんが言った おじいちゃんがまる子を殺すのだけは見逃せないと…」

友蔵「そしてひろしは泣いた お姉ちゃんは受け入れた それだけじゃ」

友蔵「どうじゃ？昔のように仲良くできんかのぅ？すべてを忘れて また元の家族に…」

まる子「おじいちゃん、それが本当なら今ここで殺すしかないね…あたしだけ死ねばよかったんだ」

友蔵「そんなことはない　まる子や、お前はやればできるワシの右腕になるのじゃ」

大野「何する気だ！？」

友蔵「日本のぼんくらどもに少しわからせてやる必要がある わからせるには鬼になる必要がある」

大野「つまり？」

友蔵「ワシは一週間後、この清水を火の海にするのじゃ」

まる子「…ない」

友蔵「なんじゃ？」

まる子「そんなことはあたしゃ許さないよ！清水もみんなも馬鹿げたおじいちゃんの守って見せる！」

友蔵「できるかのう～？」

清水に仕掛けられた28個の爆弾…そして迫るタイムリミット

すべてが終わるとき、すべてが明かされる。

ちびまる子ちゃん THE MOVIE～真実と破壊の弾丸

へ続く

(ほんとにほんとにおしまい）

お付き合いいただきありがとうございました　ノリと勢いだけで書きました