2,
テイオー「え？もしかしてキタちゃんのお父さんって大物演歌歌手さんだったんですか」

大物演歌歌手「ふふ、歳を取って出来た子は孫より可愛いと言うが
親バカと笑われようともあの子は私の全てだよ」

テイオー「いえいえキタちゃんは実際に可愛いですから」

大物演歌歌手「ありがとう、でもそんなあの子がある日泣きながら帰ってきたんだ、
理由を聞いても泣きじゃくるだけで教えてくれない、私の心は張り裂けそうだったよ」

3,
テイオー「ええっ、キタちゃんが！」

大物演歌歌手「何があの子をそんなに悲しませたのか、幸い私には色々な人脈があってね、
調べてもらったんだよ」

テイオー「一体何があったんですか」

大物演歌歌手「すると有力な情報を得たんだ、
あの子がこのトレセン学園の校門前で泣いてるのが目撃されていた、
手作りらしきお守りを持ってね・・・」

テイオー「！！！！！！！！」

4,
大物演歌歌手「もしもだよ、この学園にあんな小さな子を苛めて泣かせるような生徒がいるなら私は許せない、
これは私情ではなく伝統あるこの学園やレースに相応しくない存在だからだ」

テイオー(ガクガクガク)

大物演歌歌手「何、仮にそんな輩がいたとしても手荒な真似をするつもりはないよ、
こう見えても私は紳士でね、ただ私は上層部にもツテがあってねフフフ」

テイオー(ガクガクガクブルブルブル)

5,
大物演歌歌手「そこでだ、この学園の生徒でありうちの子とも親しいテイオー君なら何か知ってるかと思ってね、
何か心当たりはないだろうか？」

テイオー「・・・シッテマス、アイツノシワザデス」

大物演歌歌手「ほう詳しく聞かせてもらえるかな、おっとこの事は2人だけの秘密だよ、
君の名前は絶対に出さないし君も誰にもうちの子にも秘密にしてくれたまえ」

テイオー「ハイ、キタチャンヲナカセタヤツワ・・・」

6,
トレーナー「ハァ～、こんな事何て説明したらいいんだ」

ターボ「♪ターボターボ、ターボをナメると～、おっすトレーナー、話って何だ？」

トレーナー「まぁ座って、ターボは上山競馬場を知ってるかい？
山形にあるんだが」

ターボ「んにゃ、よく知らないけど有名なのか？」

トレーナー「いや中央に比べれば地方はどこも厳しい状況なんだ、
そこで人気者であるターボに力を借りたいんだそうだ」

7,

ターボ「よくわかんないけど、ターボの力が必要なのか？」

トレーナー「人助けだと思ってしばらく上山で走ってくれないか、
武者修行のつもりで地方で鍛えてまた帰ってくればいい」

ターボ「武者修行！何かカッコいいな！うぅん、しばらくみんなと別れるのは寂しいけど
スズカだってアメリカで頑張ってるし、人助けならいっちょやったるかー！」

トレーナー(すまないターボ、地方に移籍したら君はもう二度と中央に帰ってこれない、
僕も抵抗したんだが力が及ばなかった、上からの絶対命令でどうする事も出来なかったんだ、
本当にすまないターボ・・・)

8,
テイオー(ターボ師匠ごめんね、また僕は君に助けられたよ、
でも君ならわかってくれるよね・・・うんうん、大丈夫だよ君の分まで僕頑張るからさ、
もう二度と会えないのは辛いけど君の事は絶対に忘れない！
さらば栄光の逃亡者ツインターボよ！！)

完