1: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:07:00.73 ID:7UwqJ03/0
ー事務所ー


凛「…………」


凛「そう、彼氏…」


凛「…………」


凛「うん……えと、学校の2コ上の先輩で、こないだ告白されたから付き合うことにしたんだ…」


凛「背が高くてね、うん……プロデューサーよりちょっと大きいくらいかな」


凛「サッカー部で主将やってて……話したら晴も会いたいって言ってたし…」


凛「………うん」


凛「……うん、幸せだよ?」





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1411920410

引用元: ・凛「あのね…プロデューサー、私さ……彼氏、できたんだけど」

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2: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:08:24.48 ID:7UwqJ03/0


凛「…………」


凛「……え、なんで……って、それは」


凛「プロデューサーにはこれまでお世話になったわけだし、そう、アイドルとしてね……うん」


凛「…大丈夫だよ、仕事には支障の出ないようにって彼氏も言ってたしさ」


凛「大丈夫大丈夫、プロデューサーには迷惑かからないようにするよ、いざとなれば私ひとりが……」


凛「……うん」


凛「………そっか…」



凛「………優しいね、プロデューサーは……」





3: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:09:33.45 ID:7UwqJ03/0


凛「…………」


凛「……」モジモジ



凛「……あ、あのさ…プロデューサー」


凛「……あの、その」


凛「…あ、あとは?」


凛「え?……何がって、あの……さっきまでのはアイドルとしての話だったじゃない?」


凛「だから…さ、その……」


凛「な、何かない?…って……」


凛「いや、そこは止めるとかしてくれない…のかなーって……あ、うん…ゴメン」


凛「いや、あの……たしかに、今のは困るよね…」



4: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:10:53.37 ID:7UwqJ03/0


凛「私の自由って、それはまぁ……ありがたいことだけど」


凛「……………」




凛「……~~~っ」


凛「……ぁぁぁ……もぅ……」



凛「……スゥ………はぁ……」




凛「ふぅ……やっぱり、慣れないことはするもんじゃないね…本当」



5: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:12:11.14 ID:7UwqJ03/0



凛「なにがって……その、ウソついたって…いうか」


凛「………」


凛「……………」


凛「そ、全部ウソ…うん、うん」



凛「だから、さっきのはウソだったんだって、彼氏とかいないし……」


凛「いや、それはまぁ……あるけど、あっ!ちが、ぜ、全部断ってるよ?ちゃんと!」


凛「……はぁ、もう…」



凛「……ぁぁ、ごめんね……なんか変なウソついて、私どうかしてるのかも」


凛「いや、それはホントに何でもないから…なんでもないって!」


凛「……プロデューサーも、なんでそこ引き下がるのかなぁ、ホントに付き合ってないのに…」ボソッ



凛「もっと他に、引き下がるタイミングあったのに……むぅ」



6: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:13:19.32 ID:7UwqJ03/0


凛「何でもない、あぁもうこんな時間か…あ、変に時間とらせちゃったね、プロデューサーにも」


凛「……ん、分かってる」


凛「それじゃ、うん……また後で」


ガチャ… パタンッ




凛「……はぁ、なんか……ばかみたい」


パチンッ

凛「……なにやってんだろ、私」ヒリヒリ




7: 名無しさん 2014/09/29(月) 01:14:00.95 ID:7UwqJ03/0



ガタッ…ガタッ



凛「……ん、プロデューサー?…何を」


カチャッ

凛「………」チラッ



凛「…………ぁ」


凛「……ふぅん、そっか………」




凛「………ふふっ…」




end

17: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:32:34.95 ID:jv53h8YnO
ー事務所ー


加蓮「ケホッ、コホっ……あ~、喉がなんかイガイガする…」


加蓮「あ…うん、大丈夫だよPさん、特に体調は……」


加蓮「いやいや、ちょっと咳き込んだだけだから、ノド飴でも舐めておけば平気だって」


加蓮「まったくもう、心配症なんだから……えっと、ノド飴は確かこの中に…」


カサッ…ヒラヒラ~


加蓮「?」


加蓮「いま何か落ち……あ!」



加蓮「っ……ん、えと……その、それは、ね…その」


加蓮「の、ノド飴、ノド飴の包みなん………う、あー…ダメ…か」



18: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:33:16.17 ID:jv53h8YnO


加蓮「あ、はは……そっか、Pさんもやっぱり、それくらい見たこと、ある…」


加蓮「……うん、そう……飴の包みには見えないしね、こんなの…」


加蓮「…苦し紛れだよ、さっきのは……」


加蓮「そんな"♂♀"マークのはいったのなんて……アレぐらいだよね」


加蓮「……うん、そう…使った、昨日の夜……」


加蓮「……ちえっ、なんで鞄の中に紛れ込んでたのかなぁ……それも開けたのが…こんな」


加蓮「………ううん、なんでもないよ……なんでも、はは」



19: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:33:57.68 ID:jv53h8YnO


加蓮「本気かって?………ん、本気……か」


加蓮「……うん、私…本気だよ……"そういう意味"では…」


加蓮「一緒にいるとね、ドキドキして……ネイルとか褒めてもらえるとすっごく嬉しくなるんだ」


加蓮「……で、そうしてるうちに……その、そのまま自然とそういう雰囲気になって、それで……ホテルに」





ーーついたてーー

凛「」

20: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:34:57.94 ID:jv53h8YnO


加蓮「最初は……まぁ、緊張したけどさ、あっちも上手にリードしてくれたりで、今では私の方が主導権握ったり?して」


加蓮「……まあ私の体調を気づかってくれてるのか、あまり無理なことはされてないかなぁ……」



凛「…///」ト゚キ ト゚キ


加蓮「でもでも…多少荒っぽくっても私は、Pさんになら…な、なんちゃってー!キャー!」


凛「…!」ハッ


凛「…ち、ちょっと加蓮っ」コソコソ


加蓮「な~んて……あれ?凛?……どうしたの?そんなところで」コソコソ



凛「別にどうもしないし休んでただけなんだけど、それよりさ…何?さっきの話は…」



加蓮「え?あー、うーんと……うまく言えないけど、ちょっとしたドッキリ、かな?」


凛「………」



凛「えっ、ドッキリ?!」



21: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:35:31.13 ID:jv53h8YnO


加蓮「そうそう、ほらPさんって全然動じないじゃない?だからさ、たまにはちょっと慌てた姿も見たくなっちゃって」


凛「………あー、なるほど」


加蓮「凛も分かる?」


凛「うん、なんとなく…」


凛(このあいだ私も似たようなことしたし…)


加蓮「でしょ?…やっぱりね、凛なら分かってくれると思った」


凛「でもさ、加蓮」


加蓮「ん、なに?」


凛「……加蓮のは、やりすぎ」


加蓮「へ??」


22: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:37:22.37 ID:jv53h8YnO


凛「ほら、見てよプロデューサーのあの顔…」


加蓮「?……あ、あー…」


凛「ね?…調子悪かったときの加蓮にそっくりだよ」


加蓮「本当だ、たしかに鏡で見たときのアタシってあんな感じだったかも……」


凛「プロデューサーって、動じなそうに見えても内面はけっこう違うんだね、きっと…」


加蓮「うーん、確かに……あれなら今すぐ入院してもおかしくないもん」


凛「ま、それにしたって加蓮のは酷かったけどね、冗談が下手っていうか」


加蓮「え、そうだった?……いや、まあ………あれは」


凛「うん?……」



加蓮「熱演だったでしょ?」


凛「それはそうだけどそれにしたってウソの趣味悪すぎるよ!」


加蓮「あちゃー…」



23: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:38:24.58 ID:jv53h8YnO


加蓮「むぅ……昨日みたドラマに影響受けすぎたみたい……ごめんなさい」


凛「いや私はいいけど、プロデューサーに謝らないと、ホームセンターで紐のような物を買いに行きそうな顔しだしてるから…」


加蓮「そうだね、ちゃんとさっきのはウソでしたってPさんに謝ってこなくちゃ」


凛「うん…そうしなさい」


加蓮「Pさーん」トコトコトコ



24: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:39:26.76 ID:jv53h8YnO


凛「…まったく、加蓮ってたまに暴走するときがあるから……もう」


凛「反発心が強いというか……なんというか……」


凛「…………」



凛「……っ、!?」ガタッ



凛「ち、ちょっと加蓮!謝るのに抱きつくのは必要ないよねっ?!」


加蓮「ぎゅーっ♪」ムギュッ




25: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:40:12.41 ID:jv53h8YnO
P.S.


凛「それにしても加蓮、こんな包みはいったいどこから…」


凛「まさか、いや…でも………ううん…」


凛「………」


凛「……」クンクン


凛「あ、クッキーの匂い…」



end

26: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:41:16.94 ID:jv53h8YnO
ー事務所ー



奈緒「な、なあ…ホントにやるのかよ、こんなこと……」


加蓮「あれれ、今さら怖気づいちゃった?」


凛「でも、奈緒だって昨日ノリノリでカラオケ勝負にのってきたよね?」


加蓮「その上で負けたんだから、責任はとらないとね~…奈緒?」


奈緒「わ、わかったよ……ま、別にこのくらいアタシにとってはなんでもないけどな!」


凛「そっか」


加蓮「うんうん」



(( 計画通り…))



30: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:51:55.07 ID:jv53h8YnO


奈緒「あ、いやでも…そういえば」


凛「なに?どうかした?」


奈緒「いやアタシはいいんだけど、これってPさんに迷惑じゃあないかな?ほら、ウソとはいえこんなこと言ったら…」


加蓮「べつに、いいんじゃない?……そりゃまあ趣味悪いかもしれないけど…」


凛「他所では"実は今度、結婚するんだ"とかってアイドルに嘘ついてまわる人達もいるって噂だし…」


奈緒「そ、そうか……それならまあ、いいんだけど……アタシは平気だし?」


加蓮「うん、そうだねそうだね」ニヤリ


凛「それじゃあ平気な奈緒、いってみよっか」


奈緒「お、おう……よしっ」



31: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:54:00.06 ID:jv53h8YnO


加蓮(さてと、さっそく奈緒がぎこちない足取りでPさんに近づいていってるね)


凛(いま私たちはついたての裏で見守ってるわけだけど…奈緒、だいじょうぶかな)


奈緒「…////」ギギクシャク ギギクシャク


加蓮(顔が真っ赤、奈緒の顔が真っ赤だね)


凛(うん、まるで熱出したときの加蓮みたい…)


加蓮(…む、もー……凛ってばすぐにアタシを例えに使うんだから……)


奈緒「あ、あのさ…P、プロデューサー……」


加蓮(お、普段は名前呼びなのに、プロデューサーって言ったね、奈緒……ガッチガチじゃん)


凛(ま、こういうときはそっちの方が効果があるかもしれないね、普段なら…)



奈緒「…その、アタシ……実は…」


加蓮「…………」


凛「…………」



32: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:56:29.99 ID:jv53h8YnO


奈緒「アタシ……その、か…」


凛「…!」

加蓮「…!」


奈緒「…か、かかっ///…彼氏が、でで…出来たんだっ!」


凛(い、言ったーーーっ)


加蓮(奈緒が言ったーーっ!)



奈緒「……///……ぅぅ////」ボヒュッ


((でもPさんはなんかニヤニヤしてるーーーっ!))


((流石に三人目ともなると速攻でバレているーーーっ!))



加蓮(ふぅ……ま、そりゃそうだよね……はじめからそれが狙いだし)ニヤニヤ


凛(なんか、奈緒に悪い気がしてきた…)ニヤニヤ


奈緒「いや、その……ちがくて、彼氏というか……その、なんていったらいいか…///」


加蓮(うーん、ここからだとボソボソとしか聞こえないなぁ…)


凛(ていうか、奈緒…ぜんぜんプロデューサーの表情に気づいてないね)


加蓮(うん、まともに顔も見れないってことなんだろうね…)


奈緒「とっ///、とにかく!アタシ、付き合うことになったから!だ、男子と!」



凛(もうプロデューサーも噴き出すの堪えるのに必死だよ…)


加蓮(…っ……く………ひーっひーっ)


凛(こっちもか…)

33: 名無しさん 2014/09/29(月) 14:58:31.11 ID:jv53h8YnO


奈緒「……////」プルプル


凛(あぁ、黙って俯いちゃった……奈緒、だいじょうぶかな後で…)




加蓮(……ぁぁ、アタシ…何やってんだろ…Pさんの前で……こんな)

凛(!…ちょ、加蓮…っ)


加蓮(バカみたいなこと……なんかもうアタシ、頭の中こんがらがって、沸騰しそうだよぉ……こんなぁ)


凛(っ……ぷくく……くっ、やめ…加蓮)



奈緒「な、なぁ……プロデューサー、なんとか言って……あ」


奈緒「な、何ニヤついてんだよいったい……」


奈緒「………え?…凛と……加蓮、が?」


凛「あ」

加蓮「あ」



奈緒「……………へぇ………」



奈緒「…………ほぉ………」ギラリ


凛「……あぁ」

加蓮「……おっとっと」



34: 名無しさん 2014/09/29(月) 15:01:34.28 ID:jv53h8YnO

「「………にげろ!」」ババッ



奈緒「あっこらァ!二人とも!またアタシのことを担ぎやがったなぁぁああっ!!」ガーッ


凛「ごめん!ほんとごめん、奈緒の照れ姿想像してたらつい…」ダッ


奈緒「つい、じゃねーっ!!」


加蓮「あっはっはっはっはっはっはっ!」ダダッ


奈緒「笑ってんじゃねーっ!!」


加蓮「ひーっ、ひーっ!」





ドタバタ ドタバタ ドタバタ ドタバタッ!

36: 名無しさん 2014/09/29(月) 15:03:59.22 ID:jv53h8YnO
………
……



奈緒「……はーっ…はーっ……つ、疲れた」クテッ


加蓮「はぁ…はぁ…あー、いい汗かいた……」クタッ


凛「ぜぇ……ぜぇ……ぜぇ………」ガクッ


奈緒「ぅ……ったく、なんだよもう、二人とも……アタシのこと、はめるようなことして……なんだよ、なんだよ…」


加蓮「だ……だからそれは……ごめん、って…」



奈緒「くぅ………っ…」グスンッ


凛「…あ、奈緒……ほんとにごめん、そこまでするつもりは」


奈緒「だ、だいたい……Pさんも一緒になって人をからかって、なんだよもうっ…」グシグシ


加蓮「いや、Pさんは無関係で……その」


凛「?……あれ、プロデューサー?


37: 名無しさん 2014/09/29(月) 15:08:11.77 ID:jv53h8YnO



奈緒「~っ、ふえっ?!」ナデリ


奈緒「えっ?!……な、なんだよPさん、ひとの頭を急に…っ」


凛「!」


加蓮「!」



奈緒「ふぁ、そ……そんなこと今更言われても、誤魔化されたりなんか……そんな」ナデラレ


凛「………」


加蓮「………」



奈緒「……え、えへへ///…あ、ちがっ!笑ってない!笑ってなんかないぞ!……///」ニマニマ


凛「……」


加蓮「……」




凛「……え?なにこれ、オチ?」


加蓮「これはクシャポイものだね……」





38: 名無しさん 2014/09/29(月) 15:10:37.75 ID:jv53h8YnO
P.C.




凛「プロデューサー、ちょっと……ここに立ってみて」


凛「…うん、やっぱり……こう向かい合って立つと…顔、近いね」



凛「あ、あっごめん、そういう意味で言ったんじゃなくて……」


凛「ただ、これくらいの距離が私的には都合がいいかな……って」



凛「?……あっ、もう……イジワル」


凛「…………」


凛「………」




凛「………ね、ねぇ……P、さん…」



END

39: 名無しさん 2014/09/29(月) 15:16:43.94 ID:jv53h8YnO
ていう、メモ帳の中で化石化寸前だったのをお焚き上げ
不備あり、キャラのブレ有りって書いときゃよかった。

…特に加蓮