1: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:31:41.46 ID:T9S2ojta0
ある日、事務所にて


武内P「汚れてしまいましたね…」ボソ

凛「い、いきなり何を言うのプロデューサー!? ////」

卯月「えっ、凛ちゃん汚れちゃったんですか!」

未央「まさかプロデューサー……しぶりんにいかがわしいことを!?」

武内P「誤解です! 私は渋谷さんのことを言ったのではありません」

卯月「そうなんですね、安心しましたー」ホッ

未央「いきなり渋谷が汚れたとか言うから勘違いしちゃったよ」

凛(ま、私は別にプロデューサーにならいいけれど……)

武内P「先日はハロウィンでしたが、渋谷の街でゴミを捨てるマナーの悪い人たちが多くて渋谷の街が汚れてしまったようです」

卯月「それ、ニュースでやってました。ひどいですよね……」

凛「あれだけゴミが多くて散らかっていると、ごく一部だなんて言えないよね」

未央「そうそう、アイドルのファンも『これだから○○のファンは』って言われるけど、ハロウィンで騒ぐ人たちもドルオタみたいに悪質だなってなるよね」

武内P「アイドルをプロデュースする立場から言えば、ハロウィンなどのイベントはアイドルのイベントも多くなりますからね」

卯月「私たちもわかってるつもりですが、気をつけないとですね」

凛「そうだね」


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引用元: ・武内P「渋谷が汚れました……」

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2: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:32:12.93 ID:T9S2ojta0
それからしばらくして、


ちひろ「プロデューサーさん、今度のクリスマス企画に向けてアイディア思いつきましたか?」

武内P「ええ、いくつかは。ただどれもまだ形になっていないのが現状ですね」

ちひろ「そうですか……あっ、なら私に考えがありますよ」

武内P「聞きましょう」

ちひろ「クリスマスといえばケーキです。アイドルをイメージしたクリスマスケーキを販売してみるのはどうですか?」

武内P「たしかに、いいご意見です。しかしそれではほかのアイドルなどもしていると思いますが」

ちひろ「ええ、だから確実にケーキが売れて事務所が得をするやり方で行うのです」

武内P「どうするのですか?」

ちひろ「クリスマスケーキを一つ買うごとに、そのイメージとなったアイドルと一回握手ができるというサービスをつけるのです」

武内P「なるほど、それは斬新ですね!」

ちひろ「では、早速取り掛かりましょう!」

3: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:34:02.37 ID:T9S2ojta0
そしてクリスマスのイベントにて、



ファンa「しまむー、しまむーとたくさん握手したくてケーキ10個も買っちゃったよ」

卯月「わぁー嬉しい、ありがとうございます」ニコッ

ファンb「凛ちゃんのケーキたくさん家に余ってるけど、どうしようかな」

凛「最初から食べれる分だけ買えば良かったんじゃないかな?」

ファンc「もうケーキ食べるのやめる!」

未央「………」


イベントは大盛り上がりだった。

4: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:34:36.45 ID:T9S2ojta0
しかし次の日、

prprpr

ちひろ「はい、346プロダクションです……えっ!?」

武内P「どうかしましたか?」

ちひろ「大変です、昨日イベント会場で使った施設の運営元からクレームが来たました!」

武内P「なんですって!?」


クリスマスのイベントは大いに盛り上がった。
しかし、会場やその周辺ではいたるところにクリスマスケーキが捨てられてていた。

好きなアイドルとたくさん握手をしたいために、ケーキについてくる特典の握手券を目当てにケーキを必要以上に購入するファンが多かったのだ。
中には一人で100個のケーキを買ったファンもいたという。
食べきれず余ったケーキをどうするか困ったファンは、なんとイベント会場のゴミ箱やトイレ、ひどい場合は道や床に捨ててしまったのだ。
それだけならまだしもイベント会場の近くの店や駅、公園などにも余ったケーキが棄てられていた。

自体を重くみた346プロダクションは謝罪声明を出すとともに、ファンに対してマナーを守るように強く求めた。
しかし『そもそもこんな売り方をしたのはお前らだろ』という批判が多く、346プロダクションの信用は大きく落ちた。

当該イベント会場では、今後346プロをはじめアイドルなどのイベントには使用できなくなった。
さらにクリスマスケーキを作ったケーキ職人や材料メーカーなども346と距離を置くようになった。

346プロダクションはしばらくの間、この件で世間から厳しくバッシングされることとなった。

5: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:36:45.87 ID:T9S2ojta0
武内P「…………」

卯月「あ、プロデューサーさん!」

武内P「島村さん」

卯月「あの、えっと……」

武内P「あの件は島村さんたちは悪くありません。しかし会社としては責任を取らなければなりませんので……」

卯月「これから、あの会社へ行くんですか?」

武内P「ええ、清掃業者でもまだ全部片付かないほど。では、わたしはこれから向かいますので……」テクテク

卯月「プロデューサーさん……」

かな子「プロデューサーさん元気ないね。それにしても、ケーキを粗末にするなんてひどいよね!」

卯月「かな子ちゃん……あっ、そうだ!」

6: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:37:32.64 ID:T9S2ojta0
武内Pは関係者と会場に来ていた、


武内P「これほどとは……我々が思った以上に事態は深刻のようですね」

武内P「まだまだケーキのあとが片付いていないところが見かけられます。とりあえず今日はこの辺りを綺麗にしなければ」

ちひろ「あ、プロデューサーさん!」

武内P「千川さん、どうかされましたか?」

ちひろ「それが、この会場の半分以上のケーキのあとがあっという間に綺麗になってるんですよ!」

武内P「そんな! 一体どうして?」

ちひろ「実は、かな子ちゃんが!」


7: 名無しさん 2017/11/03(金) 02:39:12.57 ID:T9S2ojta0
かな子「もぐもぐ……うーん、美味しい~」

武内P「三村さん!? いけません、そのようなケーキを食べては」

かな子「美味しいから大丈夫ですよ……感謝しないと」

武内P「えっ……」






卯月「会場も綺麗になってかな子ちゃんもお腹いっぱいになって一石二鳥です……ブイッ」



終わり