1: 名無しさん 22/05/10(火) 23:30:56 ID:IVgi

双海真美「ぅぁぅぁ……」

田中琴葉「真美ちゃん、どうしたの?」

真美「琴葉お姉ちゃん! ちょうどいいところに。今、電話しようか迷ってたんだよねぃ」

琴葉「電話? 私に?」

真美「そうそう、聞きたいことがあって」

琴葉「何かな?」

引用元: ・双海真美「彼ジャケ」

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2: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:32:21 ID:IVgi

真美「琴葉お姉ちゃんって、兄ちゃんの上着を着たことあるっしょ?」
琴葉「え、ななななんのこと?」

真美「ドーヨーしすぎだよ、ケッコー有名だし」

琴葉「ほ、本当に?」

真美「ま、それはいいんだよ。それで、どうだった?」

琴葉「え?」

真美「変な気分にならなかった?」

3: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:33:12 ID:IVgi

琴葉「変って……どういうこと?」

真美「真美はさ、置いてた兄ちゃんのジャケットをイタズラで着ちゃえー!ってしたの」

琴葉「そうなんだ」

真美「そしたら、なんか、変な気分になって……モヤモヤする」

琴葉「……気分が悪くなった、とか?」

真美「それはゼンゼンなくて……なんか、ムズムズするというか、でもなんかいいっていうか、兄ちゃんの匂いがちょっとして……ブカブカだけど……よくわかんない」

琴葉「そうなのね」

4: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:34:29 ID:IVgi

真美「それで、琴葉お姉ちゃんが着た時はどう思ったのかな? って聞きたくて」

琴葉「私はプロデューサーが風邪ひかないか心配してたから」

真美「そっか」

琴葉「優しくしてくれるのは私がアイドルだからですか?って聞いたりもしたし」

真美「へえ」

琴葉「だからそんな余裕はなかったかな」

真美「ふーん」

5: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:34:52 ID:IVgi

真美「本当は?」ユビパッチン

琴葉「一生つつまれたいって思った」

6: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:35:49 ID:IVgi

真美「あー、なんとなくわかる」

琴葉「あっ、えっ? 私、今なんて……」

真美「いーよいーよ。でもさ、なんなんだろうね。すごく良い匂い、ってわけじゃないのに」

琴葉「……そうね。香水ってはっきりわかるわけでもないし」

真美「不思議だねぃ……こうなったら」ピポパポピ

琴葉「電話?」

真美「うん、匂いっていったら、ね」

7: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:36:48 ID:IVgi

真美「あ、しのみやん、今、大丈夫?」スピーカータイプ

篠宮可憐『うん。真美ちゃん、どうしたの?』

真美「兄ちゃんの匂い、あれ、なんなの?」

可憐『え、え? プロデューサーさんのに、匂い?』

真美「うん」

可憐『な、なんなのって?』

真美「ミョーに落ち着くっていうか、全く嫌じゃないっていうか、ムズムズして変なカンジ」

可憐『えっと……』

8: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:38:33 ID:IVgi

真美「あと、琴葉お姉ちゃんが一生つつまれたいって」

琴葉「ちょっ!」

可憐『ええっ!』

琴葉「真美ちゃん、言わないでよ! 恥ずかしいじゃない!」

真美「めんごめんご。でも、しのみやんもわかるっしょ?」

可憐『琴葉さんもいるんだ……わ、私は、そ、そこまでじゃない、かな』

真美「そうなの?」

9: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:39:10 ID:IVgi

可憐『たしかに、わ、悪くないというか、キツくないというか』

真美「へえ」

可憐『香水の匂いも強くないから、敏感な私にも優しいとは思うけど』

真美「うん」

可憐『一生つつまれたい……ってのは、流石に言いすぎじゃないかな』

真美「ふーん」

10: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:39:31 ID:IVgi

真美「本当は?」ユビパッチン

可憐『すごくわかる』

11: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:40:44 ID:IVgi

真美「だってさ。よかったね、琴葉お姉ちゃん」

可憐『あっ、えっ、あれ?』

琴葉「……真美ちゃん、催眠術か何か使った?」

真美「ちょっとだけねぃ、本心がポロッとなるようにしただけ」

可憐『あわわわわ』

琴葉「……普段は使っちゃダメだからね」

真美「大丈夫大丈夫。本当に嫌なことは言わないようになってるっぽいし」

琴葉「そう……あっ//」

12: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:41:51 ID:IVgi

真美「これでしのみやんも兄ちゃんの匂い仲間だねぃ」

可憐『に、匂い仲間……?』

真美「ところでさ、兄ちゃんの上着の匂い、アロマか何かで作れる?」

琴葉「それは流石に無茶じゃない?」

可憐『あ、あの……実は、1回、作ったんだけど』

琴葉「えええ!」

真美「おお! サスガしのみやん!」

13: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:42:46 ID:IVgi

可憐『でも、よくないよ。全然ダメ』

真美「え? なんで?」

可憐『やっぱり、人の温かみというか、温もりが必要じゃないかな、って……想像だけど』

真美「へえ……ん? 想像?」

可憐『うん』

真美「え? しのみやんは兄ちゃんの上着、着たことないの?」

可憐『え? 真美ちゃんは着たことあるの?』

14: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:43:51 ID:IVgi

可憐『着る機会があったの?』

真美「……」

可憐『この電話……ということは、琴葉さんも着たことあるの?』

琴葉「……」

可憐『わ、私だけ、仲間外れ?』

真美「じゃあね、しのみやん。ありがとー! ケンポーを祈る!」

可憐『拳法? 健闘じゃ』

プツッツーツー

琴葉「き、切っちゃったの?」

15: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:44:34 ID:IVgi

真美「結論。大事なのはぬくもり、オーケー?」

琴葉「オ、オーケー」

真美「んー、つまり、兄ちゃんの膝の上に乗ったら、このモヤモヤの原因がわかるってこと?」

琴葉「えええ!」

16: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:45:16 ID:IVgi

琴葉「そんな恥ずかしいこと……」

真美「真美も恥ずかしいけど……やってみたら、きっと何かわかるはず」

琴葉「そうかもしれないけど……」

真美「よし、行ってくる!」

琴葉「ちょ、ちょっと待って!」

真美「引き止めてもムダだよ、こうなった真美は止まらないよ!」

琴葉「そうじゃなくて……」

17: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:46:34 ID:IVgi

琴葉「私も乗ってみたいから……でも、多分勇気が出ないから……私に催眠術かけてくれない?」

真美「オーケー、レッツゴー!」

おわり

18: 名無しさん@おーぷん 22/05/10(火) 23:47:01 ID:IVgi

私の担当なんですけどかわいすぎてずっとなでなでしたい。

完結報告してきます。