3: :2010/10/30(土) 20:33:58.31 ID:
律「……」
律は自室のベッドに腰掛けて放心していた。
黄昏時の日差しが、カーテンの隙間からほげーっとした彼女の顔を照らす。
律「何これ…どういうことなの…」
ぽつりと独りごちて、自分に手に視線を落とす。
彼女の目に映るのは、スティックによってマメが作られた見慣れた小さな手のひらではない。
肘の先から指先にかけて黄金に近い茶色の毛に覆われた、獣の足のようなフサフサした手のひらだった。
指先に生えた驚くほど鋭利な爪が、きらりと光る。
手にばかり気を取られていたが、よく見れば靴下を脱いだ足も、同じように毛むくじゃらだ。
口内にも違和感を感じ、おそるおそる鏡の前で口を開くと、少しだけ犬歯が鋭く長くなっている。
律は自室のベッドに腰掛けて放心していた。
黄昏時の日差しが、カーテンの隙間からほげーっとした彼女の顔を照らす。
律「何これ…どういうことなの…」
ぽつりと独りごちて、自分に手に視線を落とす。
彼女の目に映るのは、スティックによってマメが作られた見慣れた小さな手のひらではない。
肘の先から指先にかけて黄金に近い茶色の毛に覆われた、獣の足のようなフサフサした手のひらだった。
指先に生えた驚くほど鋭利な爪が、きらりと光る。
手にばかり気を取られていたが、よく見れば靴下を脱いだ足も、同じように毛むくじゃらだ。
口内にも違和感を感じ、おそるおそる鏡の前で口を開くと、少しだけ犬歯が鋭く長くなっている。
4: :2010/10/30(土) 20:35:11.74 ID:
律「何これ…どういうことなの…」
りっちゃんはこんな事言わない
りっちゃんはこんな事言わない
5: :2010/10/30(土) 20:36:42.67 ID:
>>4
放心してるだけだw
金色に光る瞳は、少しばかり獣の鋭さを帯びていた。
律(目つき獣みたいじゃん…)
前髪を下ろして目元を隠す。
そのままぼんやりと丸い鏡を眺めていると、背筋にざわざわっと何かが走るような感覚が律を襲った。
律(この感じ…)
この感覚には覚えがあった。
つい先ほどまでいつも通りだった自分の体が、こんないびつな物に変化する前に、律は一度この体のざわめきを経験していた。
時はさかのぼり、放課後。
いつものように部活を終え、いつものようにだべりながら、いつものように皆と別れ、家に着いた。
放心してるだけだw
金色に光る瞳は、少しばかり獣の鋭さを帯びていた。
律(目つき獣みたいじゃん…)
前髪を下ろして目元を隠す。
そのままぼんやりと丸い鏡を眺めていると、背筋にざわざわっと何かが走るような感覚が律を襲った。
律(この感じ…)
この感覚には覚えがあった。
つい先ほどまでいつも通りだった自分の体が、こんないびつな物に変化する前に、律は一度この体のざわめきを経験していた。
時はさかのぼり、放課後。
いつものように部活を終え、いつものようにだべりながら、いつものように皆と別れ、家に着いた。
6: :2010/10/30(土) 20:40:06.93 ID:
【律「狼人間!」】の続きを読む
律「たっだいま~」
聡「おかえり姉ちゃん!」
律「お?なーんか嬉しそうだなぁ。どした?」
聡「ずっと欲しかったゲーム、やっと買ったんだよ!今日父さん達遅いしさ!一緒にやろうよ!」
律「えっマジで!?でも今日課題多いしなぁ…。今何時だ?」
靴を脱ぎながら時計に目をやる律。円形のそれが目に入った、刹那。
ザワッ
律「ほわっ!?」
聡「あいっ!?」
突然の姉の奇声に驚く聡。怪訝な面持ちで、彼は律を見た。
聡「おかえり姉ちゃん!」
律「お?なーんか嬉しそうだなぁ。どした?」
聡「ずっと欲しかったゲーム、やっと買ったんだよ!今日父さん達遅いしさ!一緒にやろうよ!」
律「えっマジで!?でも今日課題多いしなぁ…。今何時だ?」
靴を脱ぎながら時計に目をやる律。円形のそれが目に入った、刹那。
ザワッ
律「ほわっ!?」
聡「あいっ!?」
突然の姉の奇声に驚く聡。怪訝な面持ちで、彼は律を見た。