1: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:31:59.942 ID:+Fiwwj0J0NIKU
後輩「もうすぐ進級ですね」

先輩「そだねー、もう一月も終わりだ」

後輩「来年は3年生じゃないですか」

先輩「うん」

後輩「……忙しいですよね」

先輩「まあねー、そりゃあ受験だもの」

後輩「会える時間、減っちゃいますね」

先輩「……なんでそういう事言うの?」

後輩「……悲しくて」

先輩「私だって悲しいんだけど」

後輩「…………卒業したら、お別れですね」

先輩「……なんなの?」

後輩「好きです」

先輩「……え?」

後輩「先輩が好きです、女の子として」

先輩「…………それで?」

後輩「私と付き合ってください、卒業するまで一緒にいたいんです」

引用元: ・後輩♀「先輩」先輩♀「うん?」

3: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:32:26.792 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「……だめだね」

後輩「……そう、ですよね」

先輩「なんでか分かるでしょ?」

後輩「女同士だから、ただの先輩と後輩だから」

先輩「はずれ」

後輩「……え?」

先輩「……ほんとに、わかんない?」

後輩「わかりません」

先輩「『私と付き合ってください、卒業するまで一緒にいたいんです』」

後輩「……」

先輩「さて、私が不満なのはどこでしょうか?」

後輩「……卒業するまで、一緒に」

先輩「わかるじゃん」

後輩「……はい」

先輩「卒業してからも?」

後輩「……一緒に、います」

先輩「よろしい」

後輩「……お返事は?」

先輩「私も好き、ずっと一緒にいようね」ニコッ

後輩「……はい!」ニコッ

4: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:32:48.538 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「初デートだね!」

後輩「はい!」

先輩「楽しみで楽しみで昨日は眠れなかったよ」

後輩「おそろいですね」

先輩「どこに連れてってくれるの?」

後輩「博物館です」

先輩「博物館?」

後輩「恐竜です」

先輩「恐竜?」

6: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:33:09.677 ID:+Fiwwj0J0NIKU
後輩「見てください!あれがティラノサウルスで、その隣はギガノトサウルスというやつです」

先輩「ほわー!でっか!あれどっちが強いの?」

後輩「たぶんギガノトサウルスですね、名前がかっこいいので」

先輩「じゃあ私の方が強いね!」

後輩「そうですね」

先輩「ギガノトサウルスとイナバミナトだったらイナバミナトの方が強いでしょ」

後輩「じゃあハルミヤチトセとイナバミナトは?」

先輩「むむ、強敵だな」

後輩「ふふ、負けませんよ?」

8: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:33:34.900 ID:+Fiwwj0J0NIKU
後輩「マイアサウラという恐竜は家庭的らしいですよ」

先輩「私の方が家庭的だよ」

後輩「へえ、どのくらい家庭的ですか?」

先輩「鯖の味噌煮作れる!」

後輩「残念でした、お弁当と水筒をばっちり持ってきた私に比べればまだまだです」

先輩「むっ!次は私が作ってきてやる」

後輩「期待してますよ」

9: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:33:58.634 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「面白かった!」

後輩「でしょ?」

先輩「うん!」

後輩「私知ってるんです」

先輩「なにが?」

後輩「好きな人と一緒なら、どこにいても楽しいって」

先輩「……なんでそう、いちいちかっこいいこと言うかなぁ?」

後輩「先輩のかっこよさに負けたくないので」

先輩「ふふん、そうだろうそうだろう」

後輩「はい、負けませんけどね♪」

先輩「無理無理、イナバミナトだよ?」

後輩「……たしかに、ハルミヤチトセじゃ分が悪いですね」

先輩「ま、私の大好きな人の名前なんだけどね?」

後輩「……勝てない……///」

10: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:34:23.962 ID:+Fiwwj0J0NIKU
後輩「お昼にしましょうか」

先輩「うん!お腹減った」

後輩「先輩のために愛情込めて作ってきました」

先輩「これが初愛妻弁当かぁ、感動しちゃう」

後輩「感動しすぎて味がわからないと困ります」

先輩「大丈夫でしょ、いただきまーす!」

後輩「どうぞ!」

先輩「どうぞじゃないよ!」

後輩「……あ!えっと、あーん」

先輩「はい、あーん……んー!おいしい!」

後輩「えへへ、幸いです」

先輩「私も、あーん」

後輩「あーん……あー、食べさせてもらうのって最高ですね!」

先輩「でしょ?ふふん」

13: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:34:45.406 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「お腹いっぱぁい、ごちそうさまっ」

後輩「全部食べましたね、すっごい嬉しいです」

先輩「超おいしかった!また作ってね」

後輩「当然です、嫌と言っても食べてもらいますよ」

先輩「残念、言いません」

後輩「言わせませんよ、ふふ」

15: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:35:10.379 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「楽しかったね!」

後輩「もうちょっとお楽しみがあるんですよ」

先輩「え?」

後輩「……いたっ、目にゴミがー!ね、ちょっと見てください……!」

先輩「はぁ?大丈夫……?」

後輩「うそです」チュッ

先輩「…………おい」

後輩「ファーストキスです」

先輩「私もなんだけど」

後輩「よかった♪」

先輩「ふざけんな……っ」チュッ

後輩「セカンドキスですね」

先輩「あと何回するのかな」

後輩「数えるのが馬鹿馬鹿しいくらいですかね?」

先輩「そうだね」

16: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:35:31.917 ID:+Fiwwj0J0NIKU
後輩「今日は先輩が連れていってくれるんですよね」

先輩「うん!約束通りお弁当も作ってきた」

後輩「えへへ、やったぁ」

先輩「今日はカラオケ行くよ!」

後輩「デートっぽいですね」

先輩「デートだしね」

後輩「私こう見えて歌いますよ」

先輩「私こう見えて歌うよ」

後輩「見た目のまんまじゃないですか」

先輩「だはは!」

17: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:35:53.633 ID:+Fiwwj0J0NIKU
後輩「なんでカップル専用ドリンクなんか頼んだんですか」

先輩「カップルだもの」

後輩「恥ずかしいです」

先輩「頼んだ方は恥ずかしくない?」

後輩「……おあいこですね」

先輩「うん」


後輩「ワン!」

先輩「エマージェンシィィィー!」

後輩「トゥー!」

先輩「デカレンジャァァー!」

後輩「スリー!」

先輩「アクション!」

後輩「フォー!」

先輩「パーフェクト!」

後輩「ファーイブ!」

先輩「ゲットオーン!」


後輩「ズン♪ズンズンズンドコ♪」

先輩「ち・と・せ!」

後輩「あーいしてルンバ♪」

先輩「愛してちとせ!」

18: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:36:16.188 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「あー楽しかった!」

後輩「こんなに楽しいカラオケは人生初です」

先輩「私は友達と行った時のが……」

後輩「ぶー!」

先輩「あはは、うそうそ!それよりご飯食べよ?」

後輩「はい、鯖の味噌煮作ってきてくれました?」

先輩「うん、マイアサウラだから」パカ

後輩「じゃあ、あーん」

先輩「はい、あーん」

後輩「んっ、おいひいです!恋人の作ったお弁当ってこんなにおいしいんですね!」

先輩「そうなんだよ」

後輩「もうひとくちください!」

先輩「私には?」

後輩「もうひとくちー!」

先輩「もう……はい、あーん」

後輩「んほー♡」

19: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:36:38.451 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「キスしようか」

後輩「はい」

先輩「強引に唇を奪う感じで」グイッ

後輩「きゃ、きゃー!やめてー!」

先輩「うるさい口、塞いであげる」チュッ

後輩「あうっ……///」

先輩「どうよ?」

後輩「ドキドキです…………///」

21: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:36:55.235 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「今日家に誰もいないんだ」

後輩「そうですか」

先輩「しようぜ」

後輩「そう言おうと思っていました」


後輩「はー……はー……」

先輩「ふふ、めちゃめちゃ可愛かった」

後輩「うるさいですっ///」

先輩「またしようね」

後輩「……はい///」

22: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:37:20.757 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「一個言い忘れてたことあった」

後輩「なんですか?」

先輩「私大学推薦で受かってんの」

後輩「…………は?」

先輩「だから受験シーズンはいちゃいちゃできないとかないからね」

後輩「なんなんですか、私の心配は一体なんだったんですか」

先輩「無意味!ひひひひひ」

後輩「もー……じゃあいっぱいかまってくださいね!」

先輩「うん♪」

24: 名無しさん 2016/01/29(金) 22:38:18.515 ID:+Fiwwj0J0NIKU
先輩「卒業式終わったね」

後輩「泣かないんですか?」

先輩「卒業したらお別れの約束だったよね」

後輩「…………泣きますよ」

先輩「あはは、嘘に決まってんじゃん!泣くな泣くな」

後輩「……しょうがないですね、笑顔で見送ってあげますよ!」

先輩「これからも笑顔でいてよ、それで一緒にいてね」

後輩「当然です、先輩……あ、もう先輩じゃないのか……当然だよ、湊」

湊「ふふっ、好きだよ千歳♪」

千歳「私も、好きっ♪」

おわり