1: 名無しさん 2017/04/20(木) 22:39:08.13 ID:YmxPe3UuO
電「どういうことなのです?」

提督「そのままさ。艦娘とはなんなのか、と言う疑問もある」

電「電は電なのです」

提督「そうだな。かわいいかわいい」

電「はわわ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492695548

引用元: ・【艦これ】提督「深海棲艦とはなんなのか」

2: 名無しさん 2017/04/20(木) 22:44:17.73 ID:YmxPe3UuO
電「そもそも、そう言うことを調べるのは情報部の人のお仕事なのです」

提督「そうだな。全くその通りだ」

電「それに....そう言うことを調べるのはよくないと言われたのです」

提督「あぁ、『不用意ナ詮索ヲ禁ズ』と言われている」

提督「しかし、電。『敵を知り己を知れば百戦危うからず』と言うだろ?つまりこれは作戦遂行に必要な戦術研究の一環でもある」

電「なるほどなのです」

提督「それにだ、この程度どこの鎮守府のどの提督もみんな考えてることさ」


3: 名無しさん 2017/04/20(木) 22:54:31.20 ID:YmxPe3UuO
提督「まず、深海棲艦の目撃があったのが五年前の3月。それから一般の船舶への攻撃が始まり、この未知の『生物』に対しての調査と撃退の命令が下った」

提督「が、深海棲艦の『未知のテクノロジー』に近代兵器はことごとく撃滅され、世界各国での海上航行が極めて困難となる」

電「はい、そこで登場したのが、『海上ニテ陸戦ト同様ノ戦闘ヲ可能トセシム歩兵型艦船』、通称『艦娘』が投入されたのです」

提督「深海棲艦は海上でこそ無敵だったが、上陸してしまえば陸上兵器での対応が可能だったからな」

電「艦だと、深海棲艦さんが小さすぎて狙えず、しかもこちらは大きすぎてすぐに沈められてしまうのです」


4: 名無しさん 2017/04/20(木) 23:00:16.45 ID:YmxPe3UuO
提督「当てさえすれば吹き飛ぶんだがな、レーダーでの補足は困難、補足しても、ミサイルで狙うには小さすぎるし、機銃が当たる距離に近づかれれば、先に敵の主砲が直撃して、よくて航行不能、最悪即轟沈だからな」

電「でも、電達なら近づきながら攻撃をかわして反撃できるのです」

提督「そう。つまり、海上での深海棲艦との戦闘は必然艦娘でのみ可能となる」

提督「横須賀鎮守府に艦娘の試験部隊が投入されたのが4月」

提督「......,早すぎるよなぁ」

電「はわわわ」


6: 名無しさん 2017/04/20(木) 23:10:22.26 ID:YmxPe3UuO
提督「と、まぁ、こんなのは誰でもが考えることだが、それを追求する間も無く治安が悪化。さらに、艦娘部隊の投入を以て政府は深海棲艦と『戦争状態』に突入と発表したわけだ」

電「なのです!」

提督「......ぶっちゃけ、電って一体何者なわけ?」

電「電は....艦娘で......えーっと、何と言われても.....」

提督「だよなぁ。『妖精さん』と呼ばれる謎のテクノロジーで、謎の施設から燃料やら鋼材と呼ばれる謎の物体を投入して謎建造。技術者がいくら研究しても何がどうなっているかがさっぱりで、しかもたまに海上で見つかって保護される」

電「その、旧い軍艦の船魂が顕現したとか」

提督「噂というか、そういう話になってるな。深海棲艦は怨念扱いだ。変な宗教団体も出て来たとかで面倒この上ない」

電「その、ごめんなさいなのです」

提督「謝るのは深海棲艦だな。人の平和な軍人生活をぶっ壊しやがって。定年までろくに仕事もせずタダ飯食らって生きていくつもりだったのに」

電「サイテーなのです」


7: 名無しさん 2017/04/20(木) 23:23:21.39 ID:YmxPe3UuO
提督「さて、ここからが本題だ。『深海棲艦とはなんなのか?』。まず一説に『古の怨霊説』。これが一般的だな。艦娘の由来のこともある」

電「妖怪さんとか怪獣さんと同じように思われてるのです」

提督「見た目も『化け物』だからな。個体によっては人型に近づいていたりするが、まぁ、人ならざるものと.....ん?」

電「どうしたのです?」

提督「......いや、なんでもない。まぁ、怪獣退治は昔から軍隊の仕事だな、うん」

提督「とにかく、実は深海棲艦は実は昔からいて、海洋汚染が進んだために原因である人類を滅ぼそうとしていると言われている」

電「それで『地球の免疫細胞説』に派生しているのです」

提督「同一視される場合が多いが、そっちは環境保護団体がまことしやかに流布しているな。地球という惑星を一つの生物と考えているわけだ」


8: 名無しさん 2017/04/20(木) 23:34:09.89 ID:YmxPe3UuO
提督「次は、『先進国の生体兵器の失敗作』説だな」

電「生体兵器、なのです?」

提督「よく槍玉に挙げられるのがあの新大陸の国家だが.....まぁ、発見が早かったからな。真偽は分からんが、対抗手段である艦娘が早々に見つかり配備されたこと、しかもそれが、大戦を経験し、且つ艦船を保有していた国に限られているという点からも有力な説だな」

電「それなら正直にそう言わないのです?」

提督「失敗しましたごめんなさいですまないレベルだからな。何せ世界の海軍力の40%が深海棲艦のせいで吹き飛んでいるんだ。死者も多い。隠し通したいだろうよ」

電「それで、余計なことは調べるな、と」

提督「そういうことだ。実は一番あり得る話だったりする」


9: 名無しさん 2017/04/20(木) 23:42:52.75 ID:YmxPe3UuO
提督「さて、直接深海棲艦の正体に関わるわけじゃないが、『深海棲艦=艦娘』説があるな」

電「電たちが沈むと深海棲艦になる、という噂なのです」

提督「実は大破した艦娘が深海棲艦に変わるところを見た。という話や、撃破して深海棲艦が艦娘になったという目撃情報がある」

電「それじゃあ、深海棲艦が全部艦娘になれば戦争が終わるのです!」

提督「逆も然り、だな。艦娘を解体しても深海棲艦になんて話もある。そうなるともう戦争は終わらんだろう」

電「話し合いで済むのが一番なのです....でも」

提督「そうだな。人間同士ならそれで終わるんだろうな」

提督(ま、仮に深海棲艦が全部艦娘になったとしても、今度は艦娘同士で戦争で深海棲艦復活だろうな。全くふざけた話だ)


10: 名無しさん 2017/04/20(木) 23:51:41.61 ID:YmxPe3UuO
提督「さぁて、よく言われてんのがこんなところか」

電「他にもあるのです?」

提督「あるにはあるが似たり寄ったりだよ。大きく分ければ『化け物説』と『失敗兵器説』で片付く。この二つを柱に細かい部分を検証していけば、まぁ、ひょっとすると答えが分かるかもな」

電「なるほどなのです」

提督「とは言え、そういう仕事は軍のお偉いさんがやってるからな。退屈な事務仕事とハードな戦闘任務の合間の息抜き程度に面白おかしくトンデモ説を考えようっていうのが目的だ」

電「え?」

提督「正直、あの化け物の正体がなんだろうとどうだっていいんだよ。結局、撃って沈めてさようならなんだからな」

提督「全く、戦争なんて言っちゃいるが、結局やってることは化け物.....退治.......」

電「どうしたのです?」

提督「なぁ、電」



提督「俺たちは 何 と 戦ってるんだ?」



11: 名無しさん 2017/04/21(金) 00:03:34.51 ID:EmYiiJ7BO
電「へ?そ、それは深海棲艦と.....」

提督「その"深海"棲艦はなんで"深海"なんて名前がついてんだっ!奴らの目撃情報は全部海上で、潜水型が見つかったのは名前がついた後じゃねえかクソッタレっ!!」

電「し、司令官さん?」

提督「そもそも、艦娘っつたって人型だ。部隊の形式と運用方法から考えれば部隊長、もっと上でも司令じゃねえか。クソっ、なんで気づかなかった!」

電「あ、あの....」

提督「.......電、本日の任務は全て中止。遠征に出ているやつは全て帰投させて待機。さっきまでの話は全部忘れろ。いや、俺は執務室に一人でいてお使いを済ませた電とばったり会って今の命令を伝えた。いいな?」

電「司令官さんっ?!」

提督「......心配するな。少し本部に行って質問をしてくるだけだ」

提督「そうだな。間宮に伝えてくれ。晩飯はカレーがいい。それもとびきり辛くてスパイシーなやつをだ」


電(そう言って出かけたきり、提督はもう帰って来ませんでした)


12: 名無しさん 2017/04/21(金) 00:15:49.87 ID:EmYiiJ7BO
青葉「なるほどなるほど。ちなみに、その"提督"さんはその後どうなったんです?」

電「分からないのです。異動になった、所属の艦娘については別命あるまで待機とする、という命令があっただけで、死んだとも生きているとも......」

青葉「うーん、彼の足跡をたどろうとするとこちらも目をつけられてしまいそうですねぇ」

電「その、電は......」

青葉「大丈夫ですよ。情報は少ない方が燃えますから!青葉にお任せ!」

青葉「なので、電ちゃんは新しい司令官さんのところで頑張ってください!彼、新人ですから」

電「わ、分かったのです」

青葉「ではでは~♪」

青葉「.......」

青葉「もしもし、こちら青葉です」

青葉「えぇ、やはり"核心"については触れていないようです。えぇ、前任の彼は一番マズイ部分については、ハイ」

青葉「モチロンです!引き続き、えぇ!モチロンですとも!」

青葉「......ふぅ、相手はまだこちらに気づいてませんよ、っと」

青葉「ども!恐縮です!青葉です。あなたが新任の司令官さんですね!執務室はあちらです!頑張ってください!」ビシッ

ー提督が鎮守府に着任しました。これより"艦隊"の指揮をとりますー


13: 名無しさん 2017/04/21(金) 00:20:23.44 ID:EmYiiJ7BO
終わりです。HTML出して来ます

なんかシリアスでカッコいい感じのやつ書きたかったのでもう考察され尽くしてるよくあるやーつを書いてみました。
艦これの世界観って、アニメにしてもゲームにしても不自然というか、違和感がすごいなと思う時があります。

ちなみに私は艦娘にセクハラしまくる系の提督が出てくるお話が大好きです!おっぱい!!!!