1: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:21:24.549 ID:BdrymTPB00501
博士(160キロ、脂肪率30%以下)「お前がヒトのキュルルですか」

キュルル「で、でかい……!」

カラカル「な、なんなのよコイツら……!」

助手(160キロ、脂肪率30%以下)「なんなのとは失礼な奴なのです」

サーバル「でっかーい!」

引用元: ・かばん「紹介するね!博士のオオコノハズクさんと助手のワシミミズクさんだよ!」 博士「どうも、私が博士なのです(デブ声)」

3: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:23:16.565 ID:BdrymTPB00501
かばん「私は、ここでセルリアンの研究を……と、この二人は別の研究もしてるけど。
研究仲間なんだ」

キュルル「どんな研究をしてるんですか?」

博士「隣に我々の研究施設があるのです(デブ声)」

助手「もし興味があるなら、特別に中を案内してやってもいいのですよ(デブ声)」

カラカル「なんか上から目線ね!」ギスッ

サーバル「行ってみたーい!」

4: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:25:35.045 ID:BdrymTPB00501
博士「そこまで言うのなら仕方ないのです」

助手「でもその前に、ちゃんこにするのですよ」

博士「ちゃんこを作ってきてやったです」

キュルル「ちゃんこ……?」

かばん「二人はね、ちゃんこ鍋が大好きなんだ」

博士「さぁ、食事の時間にするですよー!」

助手「するのです」

グツグツ…!

サーバル「いい匂い!」

5: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:29:11.614 ID:BdrymTPB00501
博士「ハフッ……ハフッハフッハフッハフッ!」マルマルモリモリ

助手「ハフッ……ハフッハフッハフッハフッハフッ!」ムシャコラムシャコラ

かばん「……ほんとによく食べるね」

博士「お前らが少食なだけなのです」

助手「食べることも稽古なのですよ」

カラカル「け、稽古……?」

博士「あとで説明するのです。ほら、早く食べるのですよ」

助手「我々のように大きく強くなれないですよ」

カラカル「アンタらみたいになんて、なりたくないわよ!」ギスッ

7: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:32:50.236 ID:BdrymTPB00501
稽古場――

博士「ここが我々の研究所、もとい、稽古場なのです」

助手「我々はここで、かつてヒトが有していた文化『相撲』を研究しているのですよ」

キュルル「す、相撲……?」

博士「まぁ、簡単に言えば……この土俵の中で押し合い、技を出し合い、足の裏以外に土がつくか、土俵から出たら負け…というシンプルなルールで行われる神事なのです」

キュルル「神事?」

助手「なのです。単に競技というだけではないのです
相撲というものは実に奥深いのです」

博士「相撲をとるモノを、かつてヒトは相撲取り、力士と呼んでいたのです」

助手「そして、我々もまた……相撲に魅了された、力士なのです」

9: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:36:23.524 ID:BdrymTPB00501
キュルル「ヒトの文化を研究してるんだね」

サーバル「すっごーい!」

カラカル「ふん、ただ太ってるだけにしか見えないけど」ギスッ

博士「……」ピクッ

助手「博士」

博士「カラカル、土俵に上がるのです」

カラカル「はぁ?」

博士「相撲を嘗めるのは許さないのですよ」

カラカル「ふん、いいけど」

10: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:39:54.448 ID:BdrymTPB00501
博士「さぁ、全力でバチバチぶつかってくるですよ」

カラカル「……後悔しないことね! ふんッ!」

カラカル「ふん、ふんっ!」グッグッ!

カラカル「あ、あれー?」

キュルル「カラカルが全力で押してもビクともしないよ!」

サーバル「すっごーい!!」

カラカル「ま、まるで壁……! それにコイツ、ただ重いってだけじゃないわ……!」

助手「ほう」

博士「中々見所がある奴なのです。どうですか、お前らも相撲をしてみては」

サーバル「わーい!! やってみたーい!!」

キュルル「ボ、ボクも……?」

カラカル「アンタだけやらないなんてズルいわよ!」

11: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:43:38.033 ID:BdrymTPB00501
サーバル「はぁ、はぁ……」

カラカル「も、もう動けないわ……」

キュルル「つ、疲れた……」

博士「だらしない奴らなのです」

助手「そろそろ食事にするですか、博士」

博士「ですね、助手」

カラカル「こ、こんなキツイことやらされたあとにご飯なんて入るわけ……」

キュルルルル!

博士&助手&カラカル「!?」

12: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:48:23.386 ID:BdrymTPB00501
キュルル「ボク、お腹が、空いて……」キュルルルル

博士「(このキュルルという奴……)」

助手「(あの稽古のあとに……まさか、コイツ……)」

博士「ふふ、キュルル、お前もたらふく食べるのです」

キュルル「ありがとう!」

博士「もしかすると……アイツは化けるかもしれないですよ、助手」

助手「期待できますね、博士」

13: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:52:47.795 ID:BdrymTPB00501
グツグツ…!

カラカル「美味しいけど、もう入らないわ……」

サーバル「お腹いっぱいだよー」

博士「だらしない連中なのです。食べることも稽古なのですよ」マルマルモリモリ!

助手「体作りにカロリーとタンパク質は欠かせないのです」ムシャコラムシャコラ!

博士「それに引き換え、キュルル……」

キュルル「はふっ……はふっ……!」ガツガツ!

博士「まるで吸い取るようにちゃんこを何杯もおかわりしている……!」

助手「これは逸材ですね、博士」

14: 名無しさん 2019/05/01(水) 20:57:03.663 ID:BdrymTPB00501
博士「ふふ、我々もおかわりなのです」

助手「キュルル、お前に見せたいモノがあるですよ」

キュルル「見せたい、モノ……?」

テレビ《ハッケヨイ、ノコッタァ!!》

テレビ《白鵬上手をとった!!》

テレビ《朝昇龍も上手をとった!……意地と意地の力比べ、がっぷりです!》

博士「白鵬、がんばれがんばれなのです」キラキラ

助手「朝昇龍、負けちゃだめなのですよ。この2008年の試合はいつ観てもワクワクしますね、博士」キラキラ

サーバル「すっごーい!」

カラカル「迫力あるじゃない!!」

キュルル「こ、これが相撲……!」キラキラ

15: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:03:33.432 ID:BdrymTPB00501
博士「次はこの琴奨菊と照ノ富士の試合を観るのです!」

助手「これは衝撃ですよ」

キュルル「わ、すごい!」

サーバル「避けたー!」

カラカル「あ、あたしより身軽……!? あんな体型なのに!」

博士「いわゆる変化というやつなのです」

助手「次は千代の富士の試合を観るですよ」

博士「カッコいいのです」

16: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:08:43.357 ID:BdrymTPB00501
ドスンッドスンッ

カラカル「ふわぁーおはよう」

サーバル「おはよう、カラカル」

バチバチ! ドスンッ

カラカル「なによこの音……?」

サーバル「稽古の音だよ!」

博士「ふっ、ぶつかり稽古ですよ」

助手「やるですね、博士」

グググ…!

カラカル「……あれ、キュルルは」

サーバル「あそこだよー」

17: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:13:16.775 ID:BdrymTPB00501
キュルル「ふっ……ふっ……」スッスッスッスッ

博士「キュルルは摺り足の最中なのです」

助手「下半身の鍛錬は重要なのです」

サーバル「キュルルちゃん、朝早くから博士と助手と一緒に稽古してるんだよ!」

カラカル「……あの子ったら、なに稽古してんのよ」

サーバル「でも、なんか楽しそー!」

カラカル「はぁ!?」

かばん「みんなー! そろそろ朝ご飯だよ!」

博士&助手「!」

博士「食べることも稽古なのです、じゅるり」

助手「ですね、じゅるり」

18: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:18:05.153 ID:BdrymTPB00501
\いただきます!/

ガツガツガツガツガツガツガツガツガツガツ!

博士「おかわりなのです」

助手「おかわりなのです」

カラカル「本当によくそんな食べれるわね」

博士「美味しい物を食べてこその人生なのです」

サーバル「食べたら、そろそろ次の絵を探そっかー!」

かばんさん「……寂しくなるね」

キュルル「……」

キュルル「ねぇ、サーバル、カラカル」

カラカル「なによ?」

19: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:23:35.503 ID:BdrymTPB00501
キュルル「昨日の夜からずっと考えてて……ボク、決めたんだ」

サーバル「どうしたのー?」

キュルル「――ボク、ここに残るよ」

カラカル「え……?」

20: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:28:29.977 ID:BdrymTPB00501
サーバル「キュルルちゃん?」

キュルル「ボク、もう決めたんだ。朝に博士さんと助手さんにも話して……」

博士「よくぞ決めたのです、キュルル」

助手「お前をりっぱな力士にしてやるのですよ」

カラカル「……ってよ」

博士「さぁ、食べ終わったらさっそく稽古の続きです」

助手「ビシビシ、シゴイてやるから覚悟するのですよ」

カラカル「待ってよ!!」ドンッ

キュルル「カ、カラカル……?」

21: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:33:44.457 ID:BdrymTPB00501
カラカル「急になによ! アンタ、おうちは!?」

キュルル「土俵こそがボクの生きる場所……なんだと思う。すごく、寂しそうけど」

カラカル「っ……ふぅん、どうかしら」

キュルル「え?」

カラカル「なんか新しいともだちが出来たみたいじゃない」

博士「キュルルは弟子なのですよ」

サーバル「どうしたの? カラカルー」

カラカル「べっつに」ギスッ

22: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:38:27.524 ID:BdrymTPB00501
カラカル「でも良かったじゃん、おうちが見つかって」ギスッ

カラカル「これでようやくお別れ出来るしっ」ギスギスッ

カラカル「はぁーあ、大変だったわ。誰かさんのせいで!」ギスギスギスッ

キュルル「カラカル……あぁ、そう……悪かったね。もう迷惑かけないから……したらね」

スタスタ…!

サーバル「キュルルちゃん!」

博士「急な話で悪かったですね」

助手「キュルルは我々が責任持って預かるのです」

24: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:44:01.443 ID:BdrymTPB00501
カラカル「いこ、サーバル」

サーバル「待ってよー」

稽古場――

キュルル「サーバル、カラカル……」

博士「あんな別れ方で良かったのですか?」

キュルル「いいんだ。ボクは……ボクは、もっと強くなって、強くなって、そして……」

博士「やれやれ、意外に不器用なのです」

25: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:48:39.647 ID:BdrymTPB00501
ミライさん「千代の富士は歴代3位・通算31回の幕内最高優勝を果たし、歴代3位の通算勝利数(1045勝)と同3位の幕内勝利数(807勝)、1988年には53連勝を達成するなど数々の偉業を残した大横綱です!
183cm、126kgと小兵ながら、豪快な上手投げを得意とするスタイルで一時代を築いたんですよ!」

26: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:51:38.317 ID:BdrymTPB00501
ミライさん「朝昇龍は、モンゴル国ウランバートル市出身の横綱です。
前人未到の7連覇を達成し、平成の大横綱といわれていますが、ヒール的な立ち位置の力士です。
本名はДолгорсүрэнгийн Дагвадорж(ドルゴルスレンギーン・ダグワドルジ)。
バラエティ番組などに出演したり、休みの日はサッカーを嗜まれるなど気さくな人柄で知られているんですよ!」

27: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:53:28.327 ID:BdrymTPB00501
そして、12話のホテル――

コウテイ「大分倒したけど……!」

ジェーン「まだまだいますね!」

??「みんなー!(デブ声)」

ヒョウ「こ、この声は!?」

メガネカイマン「私、嫌な予感が……!」

サーバル&カラカル「!」

28: 名無しさん 2019/05/01(水) 21:58:12.495 ID:BdrymTPB00501
キュルル(120キロ)「連れてきたよ!」

アムールトラ「ガァァァァアアアアッッ!!!」

ヒョウ「あいつ、なんちゅーモン連れてきてるんや!」

キュルル「大丈夫、いざとなったら、ボクが力づくで押さえるから!」

サーバル「キュ、キュルルちゃん?」

カラカル「で、でかくなりすぎじゃない!?」

キュルル「あはは、ボクなんてまだまだだよ」

29: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:02:19.492 ID:BdrymTPB00501
アムールトラ「ガァァァァアアアア!!」

フレンズ型セルリアン「」パッカーン

ヒョウ「数体を一瞬で!」

イリエワニ「さすがビーストは強いねぇ!」

フレンズ型セルリアン「――」ワラワラ

キュルル「いくか……!」パシッ!

カラカル「ちょ、ちょっとぉ! 鍛えて大きくなったからって、アンタはヒトでしょ?
あんな大勢のセルリアンに勝てるわけ……!」

31: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:06:58.332 ID:BdrymTPB00501
キュルル「……稽古をしてるうちに、記憶が少し戻ったんだ。本当に少しだけど」

カラカル「え……?」

キュルル「ボクの住んでた世界のヒーローは……いつだって、理不尽なことや悪に対してこう言うんだ!」

キュルル「――黙りねィ!!」ビシィッ!!

32: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:09:00.978 ID:BdrymTPB00501
キュルル「ふんっ!!」

フレンズ型セルリアン「」パッカーン

キュルル ○ ― ● セルリアン×10
決まり手 下手投げ

クロヒョウ「ひ、ひいいっ! あいつビースト以上に強いで!?」

ゴリラ「やはり、ヒトは恐ろしい……う、胃が……」

イリエワニ「これほどとは……!」

34: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:14:26.095 ID:BdrymTPB00501
カラカル「あ、アンタ……なんで来たのよ。あたしはアンタに酷いこと!」

キュルル「……理由が、必要かい?」

カラカル「え……?」

キュルル「ボクがカラカルのところに駆けつけるのに、理由が必要かい(デブ声)」

カラカル「キュルル……」

35: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:17:31.444 ID:BdrymTPB00501
ギンギツネ「はい、お水」

サーバル「ありがとー。ひんやりして美味しいよ」

イエイヌ「ありがとうございます」

ギンギツネ「まったく、長く浸かりすぎたのね」

キタキツネ「我慢比べゲームでもしたの?」ヒョコッ

かばん「そ、それは……」

ともえ「う、うぅ」

36: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:19:21.058 ID:BdrymTPB00501
キュルル「ボクが研究施設に残った理由は相撲もあるけど、それだけじゃない。
強くなりなかったんだ」

キュルル「いつもたすけてくれた二人を、守れるくらい!!」ニコッ

カラカル「キュ、キュルル……!」

ザバァアアアン!!!

ゴリラ「な、なんだ!?」

カラカル「あ、あいつは!?」

キュルル「……でかいな」

船型セルリアン「――」

38: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:24:33.319 ID:BdrymTPB00501
船型セルリアン「――」

フレンズ型セルリアン×1000「――」ゾロゾロ

ヒョウ「ひいいっ! どんだけいるねん!」

プロングホーン「ここまでか……!」

??「諦めたらそこで取り組み終了なのですよ」

ドォオオオオオオオオン!!

博士「――待たせたのです(デブ声)」

助手「――さぁ、我々の相撲を見せてやるのです(デブ声)」

40: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:27:31.533 ID:BdrymTPB00501
博士「キュルル、助手。あのフレンズ型セルリアンは任せるのです」

助手「それは構いませんが……まさか、博士」

博士「手出し無用。一対一でヤツを倒してやるのです。キュルル、実戦ははじめてでしょうが……やれますか」

キュルル「……相撲は格闘技っスから!」

博士「いい返事なのです」

41: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:32:32.167 ID:BdrymTPB00501
カッ…! カッ…! カッ…!

博士「はっけよい……ノコッタァ!!」

バチィィイイイン!

船型セルリアン「……!」

ざわ……!

カラカル「あ、あいつ……あんなでかいセルリアン相手に一人で……それも、真正面からの押し相撲よ!」

博士「ぐっ……! やはり、このサイズが相手では……!」ズズズ

サーバル「少しずつ押されていってるよ!?」

カラカル「はっ! あいてはセルリアン……きっと、スタミナは無限……! 力は互角でもこのままじゃ……!」

43: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:39:11.496 ID:BdrymTPB00501
助手「博士!」

キュルル「博士さん!」

博士「自分の取り組みに集中するのです!」

博士「はぁッ!」

バチィィイイイン!

船型セルリアン「――」ズォオオオオオン!

博士「張り手も効かないですか……!」

44: 名無しさん 2019/05/01(水) 22:53:23.079 ID:BdrymTPB00501
キュルル「くっ! たぁ!」

キュルル ○ ― ● フレンズ型セルリアン
決まり手 上手投げ

キュルル ○ ― ● フレンズ型セルリアン
決まり手 浴びせ倒し

キュルル「いま行きます! 博士さん!」

博士「その必要はないのです。どちらにせよ、コイツは一人で倒すのです」

キュルル「で、でも!」

助手「キュルル。博士はいま相撲をとっているのです。博士に恥をかけさせるつもりですか」

45: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:00:06.869 ID:BdrymTPB00501
キュルル「そんな……!助手さんは博士がやられてもいいんですか!」

ギリッ…!

キュルル「(! 助手さん、唇を食いしばって……血が……!)」

助手「いいわけ、ないのです……でも」

ガシッ!!

ざわざわ…!

カラカル「触手が博士の小指に絡みついたわ!?」

ロードランナー「や、やばいぜぇ!」

チーター「お、折られるわよ……!」

キュルル「博士さぁん!!」

博士「――助手、キュルル、安心するのです」

46: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:08:16.038 ID:BdrymTPB00501
ギリギリ…!

博士「ふっ……」

船型セルリアン「!?」

ざわざわ!!

カラカル「な! 小指一本で巨大セルリアンの剛力を持ちこたえている……!?」

サーバル「すっごーい!」

キュルル「す、すごい……」

助手「……相撲は小指が命綱なのです。相手のまわしをとるときは、まず小指からとる」

博士「はぁぁぁあああッッッッ!」

助手「――博士クラスの横綱フレンズともなれば、小指一本で巨大セルリアンを転がせるのです!」

ドォオオオオオオオオン!!!!!!!!!!

47: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:13:33.997 ID:BdrymTPB00501
博士「もういっちょォォォオオオ!!」ドォオオオオオオオオンッッッ!

キュルル「櫓投げ!? あの巨体に!」

船型セルリアン「――!?」ジタバタ

博士「往生際が悪いのですよ」スゥゥゥゥ…

ざわざわ!

ゴリラ「足を天高くあげたぞ!?」

リョコウバト「なんて柔軟性……!」

サーバル「すっごーい!!」

博士「……フンッッッッッッッッッッ!!」

ドスンッ!!!!!!!!!! パッカーン!!!!!

キュルル「し、四股で踏んだァァァァァ!!」

博士 ○ ― ● 船型セルリアン
決まり手 櫓投げ   

49: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:18:36.007 ID:BdrymTPB00501
助手「博士、痛みに耐えてよく頑張ったのです。感動したのです」

博士「そっちもすんだようですね」

フレンズ型セルリアン×1000「」

ヒョウ「なんちゅー奴らや……!」

クロヒョウ「姉ちゃん、うちも相撲やりたーい!」

イリエワニ「アタイもやってみたいねぇ!」

ざわざわ…

サーバル「うっ」バタンキュー

キュルル「サーバル!」

50: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:25:26.479 ID:BdrymTPB00501
アムールトラ「ガウ……」バタンキュー

キュルル「ビーストも! いったい、何が!」

博士「こ、これは」

助手「ま、まさか」

かばんさん「サ、サーバル!」タタタッ

サーバルちゃん「うみゃ……アレ、わたし……いったい……はっ! かばんちゃん!」

かばんさん「! サ、サーバル……ま、まさか記憶が」

サーバルちゃん「かばんちゃん……うぅ、かばんちゃんだよね?」

かばんさん「! わたしは……わたしは……ぼくは!」ジワァ

サーバルちゃん「わたしだよ? サーバルだよ?」ジワァ

51: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:33:23.708 ID:BdrymTPB00501
かばんちゃん「サーバルちゃん……まさか、記憶が……! 本当にサーバルちゃんだよね?」ポロポロ

サーバルちゃん「うん……うんっ」

かばんちゃん「初めてお話したときのこと、覚えてる……?」

サーバルちゃん「うん……かばんちゃんがわたしに言ったの、覚えてるよ」

サーバルちゃん「食べないでください」ポロポロ

かばんちゃん「うぅ、食べないよおっ!」

ダキッ

53: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:38:12.257 ID:BdrymTPB00501
アムールトラ「うぅ……あれ、私は」

キュルル「ビーストのオーラも消えてる……! は、博士さんこれは!」

博士「恐らく、さっきの四股踏みによる効果なのです」

博士「四股踏みは古くは醜足……と呼ばれていた説が有力です。つまり、四股は当て字なのですよ」

博士「醜足(しこあし)には、土地を清めて鎮め、邪気を払う効果があるのです。
図書館にあった本で2代目宿禰が言っていたのです」

55: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:44:50.708 ID:BdrymTPB00501
助手「つまり、博士の醜足で邪が祓われ……」

博士「そう、すべてが調和の名の下に、元あるべきところへと還ったのです」

キュルル「さ、さすが博士関……!」

56: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:50:37.768 ID:BdrymTPB00501
カルガモ「皆さん急いでくださーい」

ロードランナー「早く! このホテル、もうすぐ沈んじゃうって!」

かばんちゃん「みんな! この船に早く乗って!」

サーバルちゃん「うん!」

ゾロゾロ…

博士「我々も乗り込むのです」

助手「ですね」

キュルル「はい!」

ヒョウ「ま、またんかい! 百歩譲ってキュルルだけならともかく、アンタらは飛ばんかい!」

イリエワニ「重量オーバーだろ? アンタたちは鳥のフレンズなんだし……」

57: 名無しさん 2019/05/01(水) 23:54:30.346 ID:BdrymTPB00501
博士「……」

助手「……」

ズカズカ…!

ヒョウ「お、おい聞いとんのか」

博士「……ないのです」

ヒョウ「へ?」

博士「飛べないのです」

助手「我々はお前らのような鶏ガラボディと違って豊満なのです」

ヒョウ「んなアホなぁ!」

59: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:00:55.191 ID:xegNnNU50
グラッ…!

かばんちゃん「わわっ!」

カラカル「船が傾いてるわよぉー!?」

博士「それよりお腹すいたのです」

助手「ですね」

カラカル「アンタらのせいでしょ!?」ギスッ

博士「黙りねィなのです」

助手「黙りねィなのですよ」

カラカル「黙りねィってなによ! 意味わかんない!」ギスッ

60: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:02:51.507 ID:xegNnNU50
博士「助手、もう一回だけ醜足を踏む必要がありますね」

助手「そうですね、博士」

カラカル「は、はぁ!?」

助手「お前のその口の悪さは邪気が原因と見たのです」

カラカル「アンタたちに言われたくないわよ!」ギスッ

博士「祓ってやるから感謝してやるのです。
せっかくだから、助手、キュルル、三人の力を見せるのです」スゥゥゥゥ…

助手「ですね」スゥゥゥゥ…

キュルル「はい!」スゥゥゥゥ…

61: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:05:47.994 ID:xegNnNU50
ざわざわ……!

サーバルちゃん「ね、ねぇかばんちゃん。船の上であんなことしたら……!」

かばんちゃん「四股踏まないでくださぁぁぁぁい!!」

ドスンッ!!!!!!!! バキッ!!!!!!

ブクブクブクブク……!

ヒョウ「浸水しとるやないか!!」

カラカル「ひいいっ!」

博士「これはやってしまったのです」

62: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:09:19.159 ID:xegNnNU50
助手「まったく、博士は」

博士「ついうっちゃりなのです」

助手「それを言うなら、うっかりなのです」クスッ

キュルル「あははは!」

ヒョウ「ドアホゥ!!!」

ザブゥウウウウン!!!!!!

64: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:10:58.130 ID:xegNnNU50
そして――

ワイワイガヤガヤ…!

博士「アレから、まさか相撲がフレンズの間でブームになるとは思わなかったのです。
そして、今日は月に一度の相撲セミナーなのです」

助手「あくまで娯楽レベルですが、それでも相撲が愛されるのは良いことです」

博士「それに、いつか我々を脅かす、力士フレンズが誕生するかもしれないのです。
特に、キュルルはもちろん……イエイヌのパワーやアムールトラの熱心さ……メキメキと力をつけている力士フレンズが出てきたのです」

助手「楽しみですね、博士」

キュルルルル!

キュルル「あ、お腹が……どうやら、食事の時間みたいですね」

博士「きっかり決まった時間になるのでお前のお腹は便利なのです」

助手「ご飯にするのです。午後からは補強運動。ウェイトトレーニング中心ですよ」

65: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:13:12.855 ID:xegNnNU50
イエイヌ「わふぅ。見てください! この力こぶ!」ムキッ

博士「イエイヌはしっかり身体ができてきたのです」

助手「我々に比べたらまだまだ細いですが」

イエイヌ「えへへ、最近、私のおうちの目の前にヒトが現れたんですよ。
ジムに乗って、空から……『一緒にトレーニングするマッチョ!』って」

イエイヌ「その人達と毎日一緒にトレーニングしてるんです。
体を鍛えてるうちに、相撲友達も出来たし……」ニコニコ

66: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:15:59.966 ID:xegNnNU50
博士「それは良かったのです」ガツガツ

アムールトラ「私も、ビーストだったときはみんなに迷惑をかけたのに……相撲を通して、友達がいっぱい出来た! これからも稽古するよ!」

イエイヌ「そして、トレーニングに必要なのは栄養! サプリメントがあると便利ですよ!
マイプロテインならセールの日は安いです! 初回限定コードJ42R-R1で皆さんも是非サプリメントを買ってください!」ニコッ

67: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:19:12.510 ID:xegNnNU50
カラカル「あーもうー! 全然勝てなーい!」バタンキュー

キュルル「あはは、カラカル。最初はそんなものだよ」

カラカル「……」

キュルル「どうしたの?」

カラカル「あのさ……ごめん。あたし、アンタのこと応援できず、あの時は酷いこと言っちゃったわ」

キュルル「カラカル……いいよ。ボクこそ急に残るって言い出して、急に相撲の稽古はじめて」

カラカル「これからは素直に、気持ちもぶつかり稽古も、全力でアンタにぶつかっていくわ!!」ニコッ

キュルル「うん、ボクも!」ニコッ

カラカル「よーし! もっと鍛えて、いっぱい食べるわ!
キュルル、練習付き合いなさい! これから、その……あたしが気の済むまで、ずっと!
ずっとなんだからね!」

キュルル「!……ふふ、うん! 分かった」ニコッ

68: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:19:50.857 ID:xegNnNU50
カラカル「行くわよ!」

キュルル「――うん、今日も稽古だ!」

69: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:20:06.678 ID:xegNnNU50
―FIN―

70: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:20:25.241 ID:xegNnNU50
みてくれてありがとう!したらな!またどこかで!

71: 名無しさん 2019/05/02(木) 00:22:05.955 ID:xegNnNU50
けものフレンズU 全12ウンコ+12.1!

キュルル「じゃあ、こんなのはどうかな?」
http://itest.5ch.net...news4vip/1551698757/

イエイヌ「会いたかったあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
http://itest.5ch.net...news4vip/1554046015/

キュルル「うっ、お腹が……」キュルルルル
http://itest.5ch.net...news4vip/1554286160/

キュルル「うっ! ウンウン出るっ!」ブリュリュリュリュ!http://itest.5ch.net...news4vip/1554935280/

百鬼丸「ガァァァァアアアアアア!!」 どろろ「アニキ! 一期のけもフレだ! 落ち着け!」
http://itest.5ch.net...news4vip/1555250741/

カラカル「キュルルから右腕が抜けないわ!」http://itest.5ch.net...news4vip/1555312425/

キュルル「みんなの言う通り、ヒトは昔、あらゆる動物を操る方法を知っていたんだ」
http://itest.5ch.net...news4vip/1555599208/

バンドウイルカ「ご褒美だよ、ほら早く!」 加藤鷹「ご褒美欲しいのぉ? ねぇ?」
http://itest.5ch.net.../news4vip/1555980980

キュルル「よし、出来た……!」 レッサーパンダ「これって……?」 サーバル「なにこれなにこれー!」
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1556107043/

キュルル「カラカル……」スリスリ カラカル「ま、また?」
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1556546263/

キュルル(アメリカ産)「アメリカに帰りたいぜ」 カラカル「アメリカ?」
http://itest.5ch.net/hebi/test/read.cgi/news4vip/1556700802

かばん「紹介するね!博士のオオコノハズクさんと助手のワシミミズクさんだよ!」 博士「どうも、私が博士なのです(デブ声)」
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1556709684/l50

12.1話
かばん「かばんばばんばんばん♪ かばんばばんばんばん♪」カポーン
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/news4vip/1556713540/l50