479: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/28(水) 23:32:15.78 ID:CrItWe2H0
―数時間後、樹海、昼― 

剣ニャン丸 「こてっちゃん、しっかりするニャ! 生きてるかニャ!?」 
 >ペチペチ 
小鉄 「う……うう……?」 
   (ハッ!!) 
   「ここは……ッ!?」 
   「体が……動かんニャ!!」 
剣ニャン丸 「はぁ……良かった……ゼヨ。お主を泉から引き上げるのは苦労したゼヨ」 
小鉄 「ニャン丸が助けてくれたのかニャ……すまんニャ……」 
   「迅雷……それより迅雷はどこだニャ!?」


引用元: ・ジンオウガ 「ほう……未来を見通せるお守りか……」

480: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/28(水) 23:32:51.98 ID:CrItWe2H0
迅雷 「………………」 
小鉄 「迅雷! 無事でよかったニャ!!!」 
   「って何だニャァァ!! この焼け野原はアアア!!!」 
ナナ・テスカトリ 「迅雷とラージャン君との戦いでこうなったのです。あなたが気絶している間に……」 
小鉄 「ニャ!? ニャんだとォ!?」 
ナナ・テスカトリ 「あなたは迅雷を守れなかった。迅雷は手ひどく負けました」 
         「ラージャン君が『手加減』しなければ、あなた達は二匹とも、今頃死んでいます」 
迅雷 「手加減……?」 
   「手加減してたって言うの!?」 
ナナ・テスカトリ 「ええ。そうです」 
         「…………明日と言っていましたね。逃げてもいいですよ。けれど、あなた達……」 
         「ここで逃げたら、一生勝てないと思いなさい」 
 >スタスタ…… 
小鉄 「……く……グ…………」 
迅雷 「兄貴…………俺……悔しい………………」 
   「悔しいよ……!!!!」 
小鉄 「……………………グゥ!(ガッ)」 
   「おいらもだニャ……!!!!」

489: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:39:17.91 ID:JPU1adH80
―潮島上空、昼― 

イャンガルルガ 「……随分飛んだな……ここら辺で一旦休憩しようぜ(バサッ! バサッ!)」 
ティガレックス兄 「…………Zzz…………(バサッ! バサッ!)」 
ティガレックス弟 「すげぇ! 寝ながら飛んでやがる!!」 
イャンガルルガ 「起きろ(ゲシッ)」 
ティガレックス兄 「……!! ……!!!!(ヒュルルルル)」 
イャンガルルガ 「あ……」 
ティガレックス弟 「ギャハハハハハ!! バランス崩して落ちてったぞ!!!」

490: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:39:53.02 ID:JPU1adH80
少女 「…………」 
ティガレックス弟 「遂に兄者も年貢の納め時か!? (バサァッ!)」 
イャンガルルガ 「……? 少女、どうした。さっきから一言もしゃべらねぇな」 
少女 「え……あぁ……ううん。大丈夫」 
   「お兄さんが落ちたの? でも大丈夫。ここには島があるから……」 
イャンガルルガ 「島? こんな海のド真ん中にか?」 
        「来たこともねぇのに何で分かる?」 
少女 「分かるの。大丈夫だよ」 
イャンガルルガ (少女の目の色……こんな、青かったか……?) 
        (いや、俺の気のせいだ。光が当たってるせいでそう思うだけだ……) 
        「とにかく助けにいくぜ。全く世話を焼かせる馬鹿共だ」

491: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:40:18.73 ID:JPU1adH80
―潮島、昼― 

ティガレックス兄 (パチリ) 
         「ッ……カァ!」 
 >ズッ……ウゥゥゥゥゥゥンッ!!! 
ティガレックス弟 「出た! 兄者の十八番、『直前で起きる』!!」 
 >ズッゥゥゥゥゥンッ!! 
イャンガルルガ 「お前ら……もうちょっと静かに着地できねぇのか?」 
 >バサッ…… 
 >スタッ 
少女 「お兄さん、大丈夫?」 
ティガレックス兄 「何がだ? ここはどこだよ?」

492: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:40:51.18 ID:JPU1adH80
少女 「分かんない……でも、ここで一旦休憩しよう」 
ティガレックス兄 「ヒャァ! 休憩だァ!!」 
ティガレックス弟 「ポポはいねぇのか」 
         「……?」 
         「お前、目の色が変だぞ」 
イャンガルルガ 「…………!」 
少女 「……そう? 私は普通だよ」 
ティガレックス弟 「そうか、それなら大丈夫だな!」 
少女 「…………」 
イャンガルルガ 「どうした?」 
少女 「誰か来る。変な気配がする」

493: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:41:21.17 ID:JPU1adH80
イャンガルルガ (少女を追ってる奴か!?) 
        (ブチ殺してやる!!) 
        「おい馬鹿共。構えろ。何か来るらしいぞ」 
ティガレックス兄 「馬鹿って言った方が馬鹿なんだぜ!」 
ティガレックス弟 「バーカ!」 
イャンガルルガ (イラッ) 
少女 「…………」 
イャンガルルガ 「!!」 
 >シュバッ!!! 
イャンガルルガ (何か飛んできた!! 白い……糸か!?) 
 >パチィッ! 
イャンガルルガ (木に引っ付いた……?)

494: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:41:50.54 ID:JPU1adH80
少女 「来るよ、みんな」 
 >ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………!!!! 
ゴゴモア 「キシャァァァァ!!!!」 
イャンガルルガ 「新手か!? いいぜ相手になるぜ!!」 
ティガレックス兄 「何だ!? 見たことねぇ猿が、木の間をすっ飛んでくるぞ」 
ティガレックス弟 「丁度いいぜ、飯にするか!!(ガチィッ!!)」 
ゴゴモア 「(シャッ)……カァ!」 
 >シュバッ!! 
イャンガルルガ 「!!」 
        (あの猿、糸を引っ張って着地の軌道を変えた……!!)

495: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:42:30.11 ID:JPU1adH80
ゴゴモア 「クルゥァァ!!!」 
 >ドゴォッ!!!! 
ティガレックス兄 「うおおお!!?」 
ティガレックス弟 「兄者!?」 
         「テメェ……ブッ殺す!!」 
 >シャァッ!! 
ゴゴモア 「!!!」 
 >シュバッ!!! 
イャンガルルガ (まただ……糸を木に引っ付けて、自由自在に移動してる) 
        (初めて見るモンスターだ!) 
        (糸は手から出してンのか!?) 
ゴゴモア 「ガァ!!」 
 >ド ン ッ ! ! 
ティガレックス弟 「ウオァ!?」 
         「ってェなァ!!!」 
         「ひゅんひゅん動き回りやがって!! 何しやがる!?」

496: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:43:05.27 ID:JPU1adH80
ゴゴモア 「…………」 
 >プラーン……プラーン…… 
イャンガルルガ (木からぶら下がってやがる……挑発してるのか?) 
        (いや、違う……) 
少女 「…………」 
ゴゴモア 「…………」 
イャンガルルガ 「狙いは少女か!? てめぇも少女を狙う奴らの仲間か!?」 
ゴゴモア 「…………?」 
     「お前ら、何故、人間、連れてる?」 
     「それ、人間か? 人間臭くは、ないが」 
ティガレックス兄 「あァン!? 少女は食っても美味くねえぞ、多分な!!」 
ティガレックス弟 「全くだぜ!!」

497: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:43:34.11 ID:JPU1adH80
ゴゴモア 「…………」 
     「お前ら、見たこと、ない、奴ら」 
     「どうして、ここ、来た?」 
     「俺、それ、知りたい」 
イャンガルルガ 「敵じゃねぇのか?」 
ゴゴモア 「お前ら、島、降りた。音、凄かった。ココ、怖がる」 
     「俺、ココ、守る、だから、来た」 
イャンガルルガ 「ココ……?」 
少女 「あそこにいるよ。小さな……子供だと思う」 
イャンガルルガ 「!」 
ココモア 「…………(ビクビク)」 
イャンガルルガ (こいつの背中に、ちいさいのがくっついてやがる) 
        (敵だと勘違いしたわけか)

498: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:44:06.52 ID:JPU1adH80
イャンガルルガ 「馬鹿共は黙ってろ。俺が話をする」 
ティガレックス兄 「何でテメーにそんなこと命令されなきゃいけねぇんだよ」 
ティガレックス弟 「ケケケッ! くたばれバーカ」 
イャンガルルガ 「いいから黙ってろ。で……だ。てめーは子供を襲われると勘違いしたわけか」 
ゴゴモア 「お前ら、敵、違うのか? 何だ、何故、ここ、来た?」 
     「ここ、俺と、ココしかいない……」 
     「何しに、来た」 
イャンガルルガ 「何しにって……上を飛んでたら、一匹墜落してここに落ちたんだよ」 
        「別にてめーのガキを狙ってきたわけじゃねー」 
ゴゴモア 「………………」

499: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:44:33.86 ID:JPU1adH80
ゴゴモア 『Di…………eW、a…………hrh…………eit…………?』 

少女 「!」 
イャンガルルガ 「あぁ? ンだってェ?」 

少女 [ 本当のことよ。あなた達を脅かしに来たんじゃないの。ごめんなさい。驚かせてしまって ]

500: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:45:17.55 ID:JPU1adH80
イャンガルルガ 「!?」 
        「少女、何だ、変な言葉だぞお前」 
少女 「うぅん。大丈夫。このモンスター、古龍の言葉が分かるみたい……」 
イャンガルルガ 「古龍の言葉? お前、いつの間にそんなもの……」 
少女 「ちょっと話してみる」 

少女 [ あなたは誰? 私は、人間……のようなものよ。でも、あなた達に危害を加えたりはしない ] 
   [ 名前があるなら、教えて ] 
ゴゴモア [ ゴゴモアと言う。俺とココモアの聖地に、足を踏み入れたことが信じられない ] 
     [ お前は何者だ? どうして、俺が島にかけた術を見抜いた? ] 
少女 [ 術? 私、ここから不思議な力が発せられてるって感じて、だから安心して降りてきたの ]

501: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:45:46.83 ID:JPU1adH80
ティガレックス兄 「何だァ? 人間語かァ?」 
イャンガルルガ 「古龍の言葉らしい……」 
ティガレックス弟 「古龍の? 何で少女がそんなモン話せるんだよ」 
イャンガルルガ 「知るか! 俺の方が知りてェよ」

502: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:46:12.45 ID:JPU1adH80
ゴゴモア [ ココが、不思議な者がここに来ると言った。禍いを連れてくると ] 
ココモア [ ………… ] 
ゴゴモア [ お前がそうか? ] 
少女 [ 禍い………… ] 
   [ 分からないの…… ] 
ゴゴモア [ 分からない? どういうことだ? ] 
少女 [ 分からない……本当に分からないの…… ]

503: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:46:40.98 ID:JPU1adH80
少女 「う……ひっく……」 
 >ポロポロ 
イャンガルルガ 「少女!? どうした!」 
ティガレックス兄 「あいつ食ってもいいのか!?」 
ティガレックス弟 「猿の肉は不味いけどなァ!!」 
少女 「違うの! 話してたら、何だか悲しくなっちゃって……」  
ゴゴモア 「…………」 
     「……来い。お前たち、疲れている」 
     「俺、お前たち、飯、食わせる」 
     「奥。家、ある。来い」 
 >シュバッ

504: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:47:09.79 ID:JPU1adH80
ティガレックス兄 「何ィ!? 飯だと!? 行く行く!!!(ダダダダダッ)」 
ティガレックス弟 「ヒャァ! 肉だァ!!(ドドドドド)」 
イャンガルルガ 「待てよてめーら!!」 
        「ったくしょうがねーな……」 
        「少女、あいつ信用できるのか?」 
少女 「……分かんない……」 
   「でも、悪い人じゃないと思う」 
イャンガルルガ 「お前がそう言うなら、信用するぜ」 
        (だけどあの言葉……) 
        (少女……俺達に何か隠してるな……)

505: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:47:43.35 ID:JPU1adH80
―潮島、奥、ゴゴモアの巣、昼― 

ゴゴモア 「木、上だ」 
イャンガルルガ 「待てよ。少女はともかく、俺達はあんな小せェ木の上の巣に入れねぇよ」 
ゴゴモア 「飯、だ。食え」 
 >バラバラ 
ティガレックス兄 「ヒャァ! 干し肉だァ!!(モグモグ)」 
ティガレックス弟 「ヒャッハァーッ!!(モグモグ)」 
イャンガルルガ 「…………」 
少女 「……ゴゴモアさんと、ココモアさん。ここに住んでるみたい」 
イャンガルルガ 「へぇ……(モグモグ)」

506: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:48:15.53 ID:JPU1adH80
少女 (……!) 
   (何か……嫌な感じ……) 
   (ここにも、長くはいられないの……?) 
ゴゴモア 「…………」 
     「……!?」 
ココモア (スッ) 
     [ 食べなよ。元気が出るよ ] 
少女 「……」 
   (にっこり) 
   [ ありがとう] 
イャンガルルガ 「………………(モグモグ)」

507: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:48:43.49 ID:JPU1adH80
―潮島、火山、昼― 

アマツマガツチ 「………………」 
        「生まれよ……過去の亡霊よ……」 
        「生まれ出でよ……怨念纏いし亡霊よ……」 
        「我の元に出で、そして我の命を聞け……」 
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 
 >ズズ……ズッ………… 

イビルジョー亜種 「……カ……カァ…………!!!!!」 

 > ズ ン ッ ! ! !

508: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2011/12/30(金) 01:49:11.79 ID:JPU1adH80
アマツマガツチ 「…………」 
        「我の貴重な手駒が減った」 
        「殺せ」 
        「殺戮と食欲しか能のないお前を、使うとする」 
イビルジョー亜種 「(ブツブツ)腹減った腹減った腹減った腹減った……」 
アマツマガツチ 「(ニヤリ)…………」 
        「行け。そして殺して来い」 
        「死体も残さず喰らえ! 恐暴竜よ!!!」

528: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:05:41.10 ID:dkXkCqpi0
8.剛拳爆砕 

―潮島、夜、ゴゴモアの巣― 

ゴゴモア [ 成る程、興味深い ] 
少女 [ 私の話を信じてくれるの? ] 
ゴゴモア [ この言葉が話せる人間は、いない。話せるとしたら、それはもう人間ではない ] 
少女 [ ………… ] 
ゴゴモア [ ……俺は、古龍に育てられた。ラヴィエンテという、巨大な龍にだ ] 
少女 [ ラヴィエンテ……私、知らない ] 
ゴゴモア [ ラヴィエンテ様は仰っていた。純粋な古龍は、子供をつくらないと ] 
少女 [ 子供をつくらない? どうして? ]

529: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:06:15.06 ID:dkXkCqpi0
ゴゴモア [ 子供をつくる必要がなかった世界に生まれたからだ ] 
     [ しかし、その世界にも終わりが訪れた ] 
少女 [ ………… ] 
ゴゴモア [ 古龍達も変化を強いられた。それゆえに、古龍たる古龍と、モンスターたる古龍とに分かれることになった] 
少女 [ お話が難しくてよく分からないけれど……そのラヴィエンテさんっていう古龍さんは、純粋な古龍なの? ] 
ゴゴモア [ そうだ。ここから、もっとずっと遠い場所にいらっしゃる ] 
少女 [ もしかしたら……私の体のこと、その人に聞けば分かるかもしれないと思ったんだけれど…… ]
ゴゴモア [ ラヴィエンテ様は何でも知っていらっしゃる。きっとお前の悩みにも答えをくれるはずだ ]
     [ しかし、ここからラヴィエンテ様の居城までは、あまりにも遠い ] 
少女 [ 私…… ] 
   [ 私、諦めない…… ]

530: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:06:58.33 ID:dkXkCqpi0
少女 [ 私、ラヴィエンテさんと会う。そして、この体について聞く ] 
ゴゴモア [ そうか…… ] 
     [ 止めはせぬが、ならば俺達はその手伝いをすることはできない ] 
少女 [ どうして? ] 
ココモア [ ………… ] 
ゴゴモア [ ココは、呪われている ] 
少女 [ 呪われて……? ] 
ゴゴモア [ この子は、幼い時から、禍(わざわい)を引き寄せてしまう力を持っている ] 
     [ だからこそ、俺は他のモンスターの侵入を許さぬよう、この潮島に結界を張った ] 
     [ それゆえ、特別な……お前たちのような者以外に、この島は見つけることは出来ぬ ] 
少女 [ そうだったんだ…… ] 
   [ で、でも……じゃあ、ココモアちゃんは、一生この島から出れないってこと? ] 
ココモア [ ……仕方ないよ。僕の体は、そういう風に出来てるんだ ] 
少女 [ そんなことないよ! ] 
ココモア [ ! ] 
少女 [ お父さんも、ずっとこんな島に閉じこもってたら駄目だよ。気分まで暗くなっちゃう! ] 
   [ 私と一緒に、ラヴィエンテさんに会いに行こう。そして、呪いをといてもらう方法を教えてもらおうよ ]

531: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:09:42.85 ID:dkXkCqpi0
ゴゴモア [ 昨日今日来たお前に何が分かる? ] 
少女 [ そ、それは…… ] 
ゴゴモア [ ココが、幼い身でありながら、母をなくし、俺一人で育ててきたこの子が、自身の呪いのせいでどれだけ苦しんだか…… ] 
     [ お前にそれが分かるというのか? ] 
少女 [ 私……何となくだけど、分かる ] 
ゴゴモア [ ………… ] 
少女 [ 私も、呪われてるようなものだから…… ] 
ゴゴモア [ …………すまない、言い過ぎた ] 
 >ゴロリ 
ゴゴモア [ 今日はここで休むがいい。一応明日、ラヴィエンテ様の居城への道を教えてやろう ] 
少女 [ …………うん ] 
ゴゴモア [ ココも、こっちに来い。寝るぞ ] 
ココモア [ 今日は僕……お姉ちゃんと一緒に寝るよ ] 
ゴゴモア [ ……そうか ] 
少女 […………ありがとう]

532: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:10:24.33 ID:dkXkCqpi0
―潮島上空、夜― 

ナルガクルガA 「本当にこんなところに島なんてあるのかしら?」 
ナルガクルガB 「さぁねぇ。でもルコの探知能力はズバ抜けたものがあるから……」 
ナルガクルガC 「ちょっとお、どのくらい飛ばせれば気が済むのよぅ!」 
ルコディオラ 「(バサッ、バサッ)…………ここだ」 
ナルガクルガA 「暗くてぜんっぜんわかんないわ! 海のド真ん中に降りろっての?」 
ルコディオラ 「某(それがし)は降りる。貴殿らは、どこへ也と、勝手に行け(ヒュゥゥゥ)」 
ナルガクルガB 「キィィ! 生意気な小僧ね!(ヒュゥゥ)」 
ナルガクルガC 「待ちなさい! それが育ての親に対する言葉なの!?(ヒュゥゥ)」 
ナルガクルガA 「海に降りるの? 冗談じゃないわよーぅ!(ヒュゥゥ)」

533: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:11:09.47 ID:dkXkCqpi0
―潮島海岸付近、夜― 

ルコディオラ 「(バサァッ! バサァッ!!)………………」 
ナルガクルガA 「(シュバッ)……! 本当に島があった!!」 
ナルガクルガB 「(シュバッ)あら本当。どうして今まで見えなかったのかしら」 
ナルガクルガC 「(シュバッ)どーういうことなのぅ? 説明しなさいよルコ!」 
ルコディオラ 「ここは、古龍の結界に守られし聖なる空間」 
ナルガクルガA 「結界ですって? じゃあ、ここに古龍がいるっていうの?」 
ルコディオラ 「…………」 
ナルガクルガB 「何とか言いなさいよ!(ゲシッ)」 
ルコディオラ 「かなり強い古龍の波動を感ずる。敵意の臭い。殺意の臭いだ」

534: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:11:36.73 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガA 「殺意の臭い……(サッ)」 
ナルガクルガB 「…………(サッ)」 
ナルガクルガC 「…………隠れた方が無難ね(サッ)」 
ルコディオラ (ズン、ズン) 
ナルガクルガA 「(ひそひそ)このままルコを追っていくわよ」 
ナルガクルガB 「(ひそひそ)敵が出てきたら、私達で飛び掛って仕留めるわよ」 
ナルガクルガC 「(ひそひそ)ヒャァ! 久しぶりに胸が高鳴るわ!!」 
ルコディオラ (……おかしい。生き物の気配がしない) 
       (これだけの規模の森だ。小動物くらいはいてもおかしくはないが……) 
       (綺麗さっぱりこの辺りの生き物の気配がなくなっている……)

535: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:12:13.55 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ (…………殺意の臭いの奥に、別の臭いもある…………) 
       (ここにいる古龍は、一匹ではないのか……) 
       (古龍同士が敵対することは考えづらい……) 
       (最悪古龍二匹を相手にすることになるのか……) 
       「…………!!」 
 >シュバッ! 
 >ガチィィィッ!!! 
ルコディオラ (何だ……?) 
       (何かが地面の下から、土ごと俺を食おうとした……!!!) 
ナルガクルガA 「敵よ!!(ヒュバッ)」 
ナルガクルガB 「ヒャア!!(ヒュバッ)」 
ナルガクルガC 「ヒャッハー!!(ヒュバッ)」 
 >ドドドドドドドドド 
イビルジョー亜種(飢餓) 「 ガ ア ア ア ア ア ア ア ア !!!」 
ナルガクルガA 「な……何、この巨大な龍……!!」 
ナルガクルガB 「地面と一体化して隠れてたのね!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「腹が……腹がへったよぉおおお!!!(モッシャモッシャ)」 
             「土じゃ味がしねぇ! クソ! クソ!!」 
             「食わせろォォォォ!!! 何か食わせろォォォォォォオ!!」 
ナルガクルガC 「巨大だけど……イビルジョーに似てる! あいつよりも数倍でかいし、赤いけど……!!」 
ナルガクルガA 「ジョーも怒ればこうなるわ! ルコ、どうするの!?」

536: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:13:31.83 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ (ズン) 
       「問題ない、迎撃する」 
ナルガクルガA 「そう来なくっちゃ!!」 
ルコディオラ 「オ……オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ッ!!! 」 
 >ズッ………… 
 >ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ 
  
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

ナルガクルガB (岩が、地面から抉り取られて、空中に浮かび上がっていく……!) 
        (これがルコの、磁力を操る力……!! 成長したわね!!!) 
ルコディオラ 「極龍の力、見るがいい」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「てめぇかぁ? てめぇが俺の今日の晩飯かぁ!?」 
             「だけどそれっぽっちじゃ足りねぇ!!」 
             「残りの三匹食っても足りねぇ!!!」 
             「腹が……腹がへったよ……!!!」 
             「腹がへったよォォォォォォォ!!!!!!!」 
 >ゴォォォォォォオオオゥ!!! 
ルコディオラ 「!!」 
 >ドゴォォォァァッ!!! 
ナルガクルガA 「流石ね、岩を盾にして、ブレスを弾いたわ!」

537: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:14:08.27 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ 「喰らえ」 
 >ズッ……ズズズズズズ 
 >ゴウッ!!! 
ナルガクルガB (巨大な岩が……イビルジョーに吹っ飛んだ!!) 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ガアアアアア!!!」 
 >ドッゴォォォッォ!!!! 
ナルガクルガA 「ヒャァ! ジャストミート!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ケケ……ケッ……ケケケケケケケ!!!」 
 >ゴゥゥゥゥゥゥウウウ!!!!! 

  >バキバキバキ…… 
  >ズゥゥゥゥゥンッ!! 
  >ズゥゥゥゥゥンッ!!

538: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:14:37.80 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガC 「な、何よ! ピンピンしてるじゃない!!」 
ナルガクルガA 「倒した木を……食ってる……!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「(バキボキ)味がしねぇええええ!!! 味があああああ!!!!」 
ルコディオラ 「脳が小さすぎる……」 
ナルガクルガB 「ハァ?」 
ルコディオラ 「脳が小さいゆえ、脳震盪を起こすほどの衝撃を与えられない」 
       「異常生育した個体と考えられる」 
ナルガクルガA 「ちまちま攻撃してても無駄ってことね!」 
ナルガクルガB 「その前に、この辺りの森、全部食べられちゃうわよ!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ガアアアアアアアアア!!!!(バキボキバキボキ)」

539: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:15:13.15 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ (この辺りの生き物の気配がなかったのはこいつのせいか……!!) 
       (ラヴィエンテ様の御ン名において、このような暴虐憮人、許すわけにはいかない……!!!) 
       (成敗させてもらう!!) 
イビルジョー亜種(飢餓) 「肉……!! 肉を……肉をおおおおおお!!!!!!」 
ルコディオラ 「オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ」 

 >ズズ…………ギュンッ!!! 

ナルガクルガA 「高速で岩が、ルコの周りを回り始めたわ……!!」 
ナルガクルガB 「アレが来るわ! 逃げるわよ!!!」 
ナルガクルガC 「一時退避……冗談じゃないわよーう!!!」 

ルコディオラ 「カァ!!!」 

 >ドッ……ドドドドドドドドドドドドド!!!!!!! 

イビルジョー亜種(飢餓) 「グガアアアアアアアアアア!!!!!!!」

540: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:15:53.07 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガA 「土煙でよく見えないけど……! 岩が雨みたいに次々に落ちていくわ……」 
ナルガクルガB 「ラヴィエンテ様の所の修行で、磁力を操る力が更に増したみたいね!!」 
ナルガクルガC 「……! まだよ、お姉ちゃん達!!!」 

 >モクモク………… 
  
イビルジョー亜種(飢餓) 「ア……ガ………………」 
 >ビクンッ!! 
イビルジョー亜種(飢餓) 「………………腹が…………減ッタ………………(バキボキ…………ボリボリボリボリ)」 
ナルガクルガA 「岩を……食ってる……!!!」 
ナルガクルガB 「ルコの攻撃でもたいしたダメージは与えられてないわよ!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「肉を食わせろおおおおおおおおおおおお!!!!!!」 
 >シュバッ!!! 
ルコディオラ 「! 早い……!!!」 
 >ガッ 
 >グバァッ!!!! 
ルコディオラ 「…………!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「このまま飲み込んでやるぅぅぅぅ!!!! 口直しになあああ!!!!!」

541: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:16:27.58 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガA 「全く……見ちゃいられないわね!!(シュバッ!!)」 
ナルガクルガB 「やっぱりあたしたちがいなきゃ駄目ね!!(シュバッ!!)」 
ナルガクルガC 「行くわよ、ユニゾン棘アタック!!!(シュバッ!!)」 
ナルガクルガ達 「「「ヒャッハァァァァァァア!!!!!」」」 
 >ドドドドドドドドドド 
イビルジョー亜種(飢餓) 「……! ガァ!! 痛ぇぇええええ!!!!!」 
ナルガクルガA 「イエス! 目に当たったわ!!!」 
ナルガクルガB 「これじゃ終わらないわよ! ルコが食べられる前にアレをやるわ!」 
ナルガクルガC 「あれをやるのねお姉様達!!」 
ナルガクルガA 「三方向からの……あたし達の空中二回転半捻りからのぉぉぉおお!!!!」 
ナルガクルガB 「尻尾プレス!!」 
ナルガクルガC 「ヒャァァア!!!!」 
 >ズッ……ドォォォォォォォォォン!!!!!!

542: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:16:55.52 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ 「……!!!」 
 >ゴパァッ!!! 
ルコディオラ 「(ズザッ)……助かった……! すまない」 
ナルガクルガA 「あんたを育てたあたし達の力を過小評価しないことね!(ズサァッ……!)」 
ナルガクルガB 「ヒャアアァ!! 久々に燃えてきたぁああ!!(ズサァァッ!!)」 
ナルガクルガC 「でもまだあいつ動いてるわ……底なしの体力ね!(ズサァ!!!)」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「目が見えねぇ…………!!!!!!」 
             「腹が減ッタ……見えネェ………………ウアアア……アアアアアアア!!!!!!」 
             「アアアアアアアアアア!!!!!!!!」 
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 
ルコディオラ (どうする……この龍、尋常ではない……!!) 
       (しかし古龍ではない……? ならば何だ……こんな異様なモンスターがこの世に存在するのか……!?) 
イビルジョー亜種(飢餓) 「死ねエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!」 
 >ドンッ! ドンッ!! ドンッ!!!!!

543: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:17:35.10 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガA 「ひぃぃ。走ってきたわ!!!」 
ナルガクルガB 「戦略的撤退よ! 撤退!(ドドドド)」 
ルコディオラ 「く…………」 
ナルガクルガC 「何してるの、一旦引くわよ!!」 
ルコディオラ 「承知した。飛ぶぞ(ドド……バサァッ!!!)」 
ナルガクルガA 「(バサッ!!!)さすがに空までは追ってこな…………」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ガアアアアアアアア!!!!!」 

 >ド  ン  ッ ! ! 

ナルガクルガB 「ええ!!!!? あの巨体で、この距離を…………」 
ナルガクルガC 「ジャンプ!?」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「肉だアアアアアアアア!!!!!!(ガブゥッ!!!!)」 
ルコディオラ 「!!! ガ…………ッ!!!!」 
ナルガクルガA 「ルコ!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「うるせええええええ!!!!!(ブゥンッ!!!)」 
 >ドゴォッ!!! 
ナルガクルガA 「ギャアア!!!」 
ナルガクルガB 「空中で尻尾を振り回した!!!」 
ナルガクルガC 「お姉ちゃんが墜落したわ!! それにルコが、捕まったままよ!!!」 
ルコディオラ 「グ…………離せ…………!!!!!(ギリギリギリ)」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「このままアアアア!!! 飲み込んでやるぅううううう!!!!!!」

544: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:18:03.84 ID:dkXkCqpi0
―潮島、夜、ゴゴモアの巣― 

ゴゴモア 「…………!!!!!」 
ココモア 「……!!」 
ゴゴモア [ 何だ……森の南の生き物達が……消えた……!? ] 
ココモア [ 父ちゃん………… ] 
ゴゴモア [ それに、この地鳴りは………… ] 
少女 [ …………う………… ] 
ゴゴモア [ 少女!! ] 
少女 [ 頭が…………痛い……………… ] 
ゴゴモア (少女の頭の角が、段々大きくなっていく……) 
     (やはりこの子は、厄災を連れてきた!!!)

545: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:18:33.17 ID:dkXkCqpi0
イャンガルルガ 「少女!! 少女はいるか!!!(バサッ!!!!)」 
ゴゴモア 「何だ、何、起きてる?」 
イャンガルルガ 「すげぇ地鳴りだ!! この子のことを狙ってるやつがいる!!」 
        「多分そいつの仲間だ!!!!」 
ゴゴモア 「(チッ)…………ココ、ここにいろ。俺、倒す。敵倒してくる」 
ココモア 「駄目……行く、駄目……!!!!」 
ゴゴモア (シュバッ!!!!!) 
イャンガルルガ 「あ、おい猿!!!!」 
        「……!! 少女!!!」 
少女 「(ふらふら)…………ガルルガさん…………私を、地鳴りの場所まで……連れてって…………」 
   「私……ゴゴモアさん達を……助けなきゃ…………」 
イャンガルルガ 「お前、顔が真っ赤だ……それに角が…………!!!」 
少女 「早く……!!!」 
イャンガルルガ 「……! 分かった。背中に乗れ。しっかり掴まれ」 
ココモア (ガシッ) 
イャンガルルガ 「アァン? 何だこの小猿は」 
ココモア 「俺、行く……一緒」 
少女 「分かった。一緒に行こう。ガルルガさん、早く……!!!」

546: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:19:01.31 ID:dkXkCqpi0
イャンガルルガ 「……チィ。分かったよ。おいバカ共起きろ!!!!」 
ティガレックス兄 「ガアアア…………Zzzz………………」 
ティガレックス弟 「Zzzzz………………」 
イャンガルルガ 「(バサァッ)ったく、何でこの地鳴りの中寝てられるんだ……(ゲシッゲシッ)」 
ティガレックス兄 「何だァ!? ポポの大群が近くまで!!」 
ティガレックス弟 「頭を蹴るな!!!」 
イャンガルルガ 「敵だ、少女を守るぞ!!!」 
ティガレックス兄 「何ィ!?」 

 >ズッ………………ドォォォォォォォォンッ!!!!! 
 >モクモクモク………… 

ティガレックス弟 「何だ!? 森の奥ででっけぇ土煙が上がったぞ!!!!!」 
ティガレックス兄 「よく分からねぇが、アレが敵でいいんだな!?(ドドドドドドド)」 
ティガレックス弟 「あ、待てよ兄者!!!(ドドドドドド)」 
イャンガルルガ 「お前ら、少しは考えて動こうとしねぇのか!!!(バサァッ!!!)」 
少女 「はぁ……はぁ……」 
ココモア 「父ちゃん…………」 
少女 [ 大丈夫。私が、お父さんは絶対に死なせない……!!! ] 
ココモア [ お姉ちゃん…………!! ] 
イャンガルルガ 「少女、無理はするなよ。行くぞ!!!」

547: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:19:31.99 ID:dkXkCqpi0
―潮島、南海岸、夜― 

ナルガクルガA 「……!!!!」 
 >ヒュルルルルルル 
 >ドッシャァァァァッ!!! 
ナルガクルガA 「ゲホッ……ゲホッ…………」 
        (あたし、空中で弾き飛ばされたの……?) 
ゴゴモア 「(シュバッ!!)……!!」 
     「何者だ!? 答えろ、答えねば殺す!!」 
ナルガクルガA 「な……何よ! あたしはねぇ……痛つつつ…………」 
ゴゴモア 「…………」 
ナルガクルガA 「そ、そんなことより早く逃げなさいよ! ここにいたら、あんたまで食い殺されるわ!!」 
ゴゴモア 「食い殺す? 何? 何のことだ」 

 >ズッ………………ドォォォォォォォォンッ!!!!! 
 >モクモクモク…………

548: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:20:04.67 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガA 「ルコが落下したのね!! どきなさい!(バッ)」 
ゴゴモア 「待て!」 
ナルガクルガA 「何よ、あたしは今忙しいのよーぅ!!」 
ゴゴモア 「何、襲ってきてる? お前、敵ではないのか?」 
ナルガクルガA 「失礼ね! あたしはこう見えても猿なんて食べないわよ!! 汚らしい!」 
ゴゴモア 「…………」 
ナルガクルガA 「森に、イビルジョーに良く似たモンスターが出てきて、あたし達のことを襲ってるのよぅ! あたし達こそ何が起きてるのか聞きたいわ!」 
        「ここに来たばっかりなんだからね!」 
ゴゴモア 「ここに来た……? 結界、破ったのか……?」 
ナルガクルガA 「ああもう! 来るわよぅ!!!」 

イビルジョー亜種(飢餓) 「ギャォォォォォォォォォォォオオ!!!!」 
 >ビリビリビリビリビリビリ 
ナルガクルガA 「キャァ! 耳に刺さる!!!!」 
ゴゴモア 「この……咆哮は……!!!」 
     (イビルジョー……? もしかして、恐暴竜のことか……!?) 
     (この辺りの生き物達の気配がないのも、もしかして…………) 
ナルガクルガA 「そーいうわけで、あんたに構ってる暇はないのよ!」 
ゴゴモア 「俺も、手伝う。助太刀、する」 
ナルガクルガA 「はぁ? 何で!?」 
ゴゴモア 「ここは、俺とココの家。好き勝手、させない」 
ナルガクルガA 「んもう! ついてきたいんなら勝手についてくればいいじゃない!!(ヒュバッ)」 
ゴゴモア 「…………(ヒュバッ)」

549: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:20:43.51 ID:dkXkCqpi0
イビルジョー亜種(飢餓) 「ヒャァアッハハハハハハハハ肉だぁぁああ!! 肉! 肉だあああ!!!!(ガジガジ)」 
ルコディオラ 「ク…………!!! 何て、力…………」 
       (このままでは鱗が絶ち割られる……!!!) 
       (その前に……この巨大な口に飲み込まれる……!!!) 
       (こいつはママ達の攻撃で、目が見えていない……隙をつければ…………) 
イビルジョー亜種(飢餓) 「血……血だァァ!!! あぁあははははははは美味いなぁああ!! おいしいなああああ!!!!(ガジガジ)」 
ナルガクルガB 「こいつ……!! ルコを離しなさいよ!!!(ドドドドド)」 
ナルガクルガC 「こなくそおお!!! 痛みを感じてないの!?(ドドドドド) ビクともしないわ!!!!」 
ルコディオラ 「オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ !!」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
ナルガクルガB 「ちょ……ルコ、自分ごと……」 
ナルガクルガC 「お姉ちゃん危ないわ!!!(ヒュバッ)」 
ナルガクルガB 「(ヒュバッ!!)……!!」 

 >ズッ………………ズズズズズズズズ 
 >ドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!

550: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:21:09.58 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガB 「ルコー!!!」 
ナルガクルガC 「岩の雨で……周りが見えない…………!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ウオオオアアアアア――!!!!!!!」 
             「絶対! ぜええええええったい!!!! 食ってやるウウウウウウウウウ!!!!!!!!」 
             「ガアアアアアアアアアアア!!!!!(ガジガジガジガジ)」 
 >ドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!! 
ルコディオラ (くっ……これでも……揺るがないか……!!!!!) 
ナルガクルガA 「ルコ!? あの子、自爆するつもりなの!?(ザザッ!!)」 
ゴゴモア 「……!!!(ザザッ)」 
ナルガクルガB 「お姉ちゃん!! ルコが……ルコが!!!!」 
ナルガクルガC 「何よあんた! 猿はお呼びじゃないのよーぅ!!!」

551: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:21:35.41 ID:dkXkCqpi0
ゴゴモア 「力、屈せぬ者、力、当てても駄目だ」 
     「これを、使う」 
 >ヒュンヒュン 
ナルガクルガA 「何よそれ……臭ッ!!!」 
ナルガクルガB 「田舎の臭いがするううう!!!」 
ナルガクルガC 「ちょ、それ近づけないで!!!」 
ゴゴモア 「フンッ!!!(ビュッ!!)」 
 >パァンッ!!! 
イビルジョー亜種(飢餓) 「…………ガ………………アアアアアア!!!!!!!」 
 >ゴポォッ!! 
 >ドサッ………… 
ルコディオラ (ぐ……助かった……のか……?) 
       (この臭いは……人間が使う、悪臭を放つ玉の臭い……!!) 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ゆるさねえ!!! どこだ!? どこにいるううううう!!!!!!(ブンブン)」 
ルコディオラ (俺を見失っている……!!!)

552: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:22:25.02 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ (しかし俺の攻撃は、こいつには通用しない……) 
       (一体……どうしたら…………) 

[ 恐れず前に踏み出しなさい ] 

ルコディオラ 「!!!!」 
       (何だ!? 上空に何かいる!!!!) 

イャンガルルガ 「イビルジョーか!? 何でこんなところに……」 
ココモア 「違う……あれ、恐暴竜……!!!」 
少女 「はぁ……はぁ……」 
   (キッ) 

少女 [ 幼き古龍よ、何を戸惑うことがあるのですか ] 

少女 (私……考えてもいないのに、古龍語を…………) 
ココモア 「…………」 

少女 [ 前に進みだしなさい。あなたの力は、その程度ですか? ]

553: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:23:01.98 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ [ 誰だ!? この言葉で俺に呼びかける者よ、姿を現せ!!! ] 
少女 [ 前に……進み出しなさい……!!!! ] 
ルコディオラ 「!!!!」 
       (何だ……俺の体に、力が…………今までにない、強い力が…………) 

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

ナルガクルガA 「じ……地面が…………揺れてる…………!!!!」 
ナルガクルガB 「島全体が揺れてるわ……!!!!」 
ナルガクルガC 「撤退よ……!! 猿、あんたも離れた方がいいわ!!」 
ゴゴモア 「……くっ…………」 
     (あれは古龍……) 
     (何故こんなに連続して……!!!)

554: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:23:32.89 ID:dkXkCqpi0
ルコディオラ 「………………」 
       [ 地に還れ………… ] 
       [ ここにいてはいけない者よ……!!!! ] 

 >ド ガ ァ ア ア ア ア ア ッ ン ! ! ! ! ! ! 

イビルジョー亜種(飢餓) 「ウウ…………アアアアアアア!!!!!!!!!!」 
ナルガクルガA 「地面に亀裂が…………あのモンスターが飲み込まれていくわ!!!!」 
ゴゴモア 「古龍の……大地の力…………!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「させるかよおおおおおお!!!!!(ググググググ)」 
ナルガクルガB 「割れ目が閉じようとしてるのを、押し留めてる……!!!」 

ルコディオラ 「オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ガ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア ア」 

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

555: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:24:09.44 ID:dkXkCqpi0
ゴゴモア 「し……島が……崩れる……!!!!」 
ティガレックス兄 「(ドドドドド)何だか良く分からんが! あれが悪い奴だな!!!!」 
ティガレックス弟 「(ドドドドド)助太刀するぜ!!!!」 
ゴゴモア 「お前たち……!!!」 
ティガレックス達 「シャァアアア!!!!!(ヒュバッ!!!)」 
 >ザ ン ッ ! ! ! 
イビルジョー亜種(飢餓) 「ウガアアアアアアアア!!!!!!」 
ルコディオラ (今だ…………!!!!!) 
ルコディオラ 「オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」 
       「成敗!!!!!!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓) 「てめぇえええええええ!!! 絶対に食ってやる!! 絶対に……ぜった」 
 >バ グ ン ッ ! ! ! ! 

 >…………グラグラ………… 
 >シ…………ン………………

556: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/27(金) 20:24:40.01 ID:dkXkCqpi0
ナルガクルガA 「………………」 
ナルガクルガB 「あ……あのモンスター……割れ目に飲み込まれて……消えた…………」 
ルコディオラ 「はぁ………………はぁ……………………(ふらふら)」 
ナルガクルガC 「ルコ!!」 
ルコディオラ (…………ドサッ) 
ナルガクルガA 「ルコ、ちょっと! 返事しなさいってば!!!!」 

少女 「………………う………………っ」 
   (ズキィッ) 
イャンガルルガ (ゾクッッ) 
        「な……何だこの寒気………………」 
        「月が雲で隠れる……空が……真っ黒く………………」 

アマツマガツチ 「…………………………」 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

563: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:41:22.82 ID:vFUyOFAY0
アマツマガツチ 『………………やってくれたな、下郎共』 
イャンガルルガ (な……何だ……!?) 
        (体が……震える……!? あのモンスターを見たからか……!?) 
        (なんて巨大で……白い龍だ……!! あんなのが空に浮かぶのか!?) 
ココモア (ブルブル) 
少女 「(ぎゅ)……大丈夫」 
ティガレックス兄 「あぁァん!? ンだぁてめぇ!!!」 
ティガレックス弟 「ヤんのかコルァァア!!!」 
アマツマガツチ 『………………』

564: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:41:55.62 ID:vFUyOFAY0
アマツマガツチ 『………………やってくれたな、下郎共』 
イャンガルルガ (な……何だ……!?) 
        (体が……震える……!? あのモンスターを見たからか……!?) 
        (なんて巨大で……白い龍だ……!! あんなのが空に浮かぶのか!?) 
ココモア (ブルブル) 
少女 「(ぎゅ)……大丈夫」 
ティガレックス兄 「あぁァん!? ンだぁてめぇ!!!」 
ティガレックス弟 「ヤんのかコルァァア!!!」 
アマツマガツチ 『………………』

565: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:42:27.88 ID:vFUyOFAY0
ナルガクルガA 「あれは…………」 
ナルガクルガB 「おかしいわ! あの龍は……もうとっくに……」 
ナルガクルガC 「死んでいるはずの……!!!」 
ゴゴモア [ あれが……古龍か……!!! ] 
     (キッ!!) 
     [ 俺とココの楽園を壊させはしない! 俺達はここで! 幸せに暮らしていく!!! ] 
     [ 排除する!!! ] 
アマツマガツチ [ カカッ……カカカカカカカ!!!! ] 
        [ 非力な猿ごときに何が出来る? ] 
ゴゴモア [ !? ] 
アマツマガツチ [ このちっぽけな島に結界を張るだけが精一杯のゴミクズに、何が出来るかと問うている ] 
ゴゴモア [ 俺は……ゴミクズではない!! ] 
アマツマガツチ [ いいやゴミクズだ! 貴様ら全部、我の手駒となるべきゴミクズなのだ!!! ]

566: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:43:10.45 ID:vFUyOFAY0
ティガレックス兄 「ンだぁ!? 何言ってっか分かんねーけど、馬鹿ッつー奴が馬鹿なんだぜ!!!」 
ティガレックス弟 「それが 宇 宙 の 真 理 なんだよ!!!」 
アマツマガツチ 『…………』 
少女 「う…………」 
   (ズキズキ) 
   (頭が……痛い…………) 
ルコディオラ 「……………………」 
アマツマガツチ 『古龍が二匹…………世界の均衡を保つために、貴様らは消さねばならぬ』 
        『呪うならば、我に遭った己の不遇さを呪うのだな』 
少女 [ 私達は……あなたに、殺されはしない!! ] 
   [ 私達は自由に生きていくわ! あなたに、許可されるまでもなく!!! ] 
アマツマガツチ 『フハ………………フハハハハ!!!』 
        『良かろう、良かろう。もう白銀の龍の力は十二分というわけか、「元」人間よ』 
少女 「!!!!」 
アマツマガツチ 『先ほどの竜は「恐暴竜」と言ってな…………』 
        『その昔、一つの大陸が、五体の特殊な恐暴竜によって壊滅したことがあった』 
        『我は、まだ残り四体を持っている』 
        『勝ち事は、この場を凌いでから言うのだな』 
ティガレックス兄 「テメー無視すんじゃねぇよ!!!」 
ティガレックス弟 「バーカバーカ!!!」

567: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:43:41.88 ID:vFUyOFAY0
ナルガクルガA 「あ……あと四体って…………まさか…………」 
ナルガクルガB 「飛んで逃げるわよ! 早くルコを持って!!」 
ナルガクルガC 「駄目、この子重くなりすぎ…………!!!!」 
ナルガクルガA 「起きなさいルコ!!!(バシバシ)」 
ルコディオラ 「………………」 

 >ズッ…………ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ 

イビルジョー亜種(飢餓)B 「ガアアアアア!!!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)C 「ガアアアアア!!!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)D 「ガアアアアア!!!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)E 「ガアアアアア!!!!!!」 

イビルジョー亜種(飢餓)達 「「「「ギャオオォォオオオオォォォオオオオオオオ!!!!!!!!」」」」

568: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:44:18.37 ID:vFUyOFAY0
アマツマガツチ 『仕舞いを見届けるまでもないわ』 
        『我はここで退場するとする……』 
        『少し力を使いすぎたがゆえにな……』 
        『精々足掻くがいい。小さき古龍よ』 
        『その力に身を食い尽くされ、そして死ぬがいい!!!!』 
 >フッ 
ティガレックス兄 「消えたァ!? 待てコラァアア!! 逃げんのかァ!!!!」 
ティガレックス弟 「畜生がアアアア!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)B 「ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」 
 >ズッゥゥウウウウウウンッ!!!!!!! 
ティガレックス兄 「ぐぅおおおおお!?」 
ティガレックス弟 「がああああ!!!!」 
イャンガルルガ (馬鹿兄弟が吹っ飛ばされた……!!!) 
        (あ……あんなド級のモンスターが……まだ四体も…………いるってのか!?)

569: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:45:02.50 ID:vFUyOFAY0
ココモア 「(ブルブル)…………」 
ゴゴモア 「……! ココ、何故ここに……!!!!」 
少女 「う……うう…………」 
イャンガルルガ 「少女、俺達だけでも逃げるぞ!! あんなの相手にしてたら本当に死んじまう!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)達 「「「「ゴ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ オ ! ! ! ! ! !」」」」 
 >バキバキッ!! 
 >ズッゥウウウンッ!!! 
 >バキボキバキ……!!!! 
 >ズウウウウウンッ!!!! 
イャンガルルガ 「も……森が……!!!」 
        「あいつら、森を……食ってやがる!!!」 
        「土も、岩も、木も、何もかも全部食ってる!!!!」 
ティガレックス兄 「畜生がァ…………」 
ティガレックス弟 「負けるかよォ……俺達がよォ!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)達 「「「「ケケケケケケケケケケケケ!!!!!!!」」」」 
ナルガクルガA 「囲まれた!?」 
ナルガクルガB 「ルコ!! あんただけが頼りなのよ!! 早く目を覚まして!!!」 
ナルガクルガC 「勝ち目ないわよう!!!」 
ルコディオラ 「ぐ……うう…………」

570: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:45:28.11 ID:vFUyOFAY0
ナルガクルガA 「ルコ!!!」 
ルコディオラ 「そ……某は……何を…………」 
       「体に力が…………入らぬ………………」 
       (体中から、まるで全ての力が抜けてしまったかのようだ……!!) 
ナルガクルガA 「……くっ! いい? 妹達! ルコだけは逃がすわよ!!」 
ナルガクルガB 「…………分かったわ!!」 
ナルガクルガC 「ルコ、合図したら上に全力で飛ぶのよ! 振り返っちゃ駄目!!!」 
ルコディオラ 「ママ達……何を…………」 
ゴゴモア 「黒い鳥! ココを連れて、ここから、逃げろ!!!」 
イャンガルルガ 「……!!!」 
ゴゴモア 「ココを……頼む!!!!」 
少女 「はぁ…………はぁ……………………」 
 >すっ

571: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:45:56.13 ID:vFUyOFAY0
少女 「……………………」 
イャンガルルガ 「少女……?」 
少女 「不思議ね……ガルルガさん。私、全然怖くない…………」 
   「頭痛いけど……怖くないの。なんて言えばいいんだろう、この気持ち……」 
イャンガルルガ 「……!」 
        (少女の瞳が……青く光ってる!!!!) 

少女 [ 目覚めなさい……過去の勇姿よ…… ] 

少女 [ その轟きを、その響きを、またこの現世に輝かせ給え ] 

少女 [ 勇者よ……今こそ戦う時…… ] 

少女 [ 目覚めなさい!!!! 勇者よ!!!!!!! ] 

イャンガルルガ 「何だ!? 少女、何を言ってる!?」 
        「戻って来い!! お前、おかしいぞ!!!!!」 

少女 [ 勇者よ!!!!!!!!!! ] 

ド ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

572: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:46:30.13 ID:vFUyOFAY0
ナルガクルガA 「また地震!?」 
ナルガクルガB 「地割れよ!!! 今度は何が来るっていうのう!!!!?」 
ナルガクルガC 「溶岩が溢れてきたわ!!」 
ルコディオラ (…………何だ、この感じ……) 
       (懐かしいような……不思議な………………!!!) 

ティガレックス兄 「う熱っぃい!!! こっちまで溶岩が流れ出してきやがった!!!!」 
ティガレックス弟 「兄者! 溶岩の中から何かが出てくるぜ!!!」 

少女 [ 目覚めなさい…………聖なる島の守護者よ!!!!!!! ] 

ブラキディオス 「ウ……………………………………」 
        「ウル…………ウ……………………」 
        「アアアアアアアアアアアアアアアアア……………………」 

 >ド ン ッ 

ブラキディオス 「ギャォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」

573: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:47:10.17 ID:vFUyOFAY0
ブラキディオス 「ウル! ウ……ウル! ウウウウウウウウウウウアアアアアアアアアア!!!!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)達 「「「「!!!!!!」」」」 
ティガレックス兄 「な、何だあのモンスター!! イビルジョーがビビッてるぞ!!!」 
ブラキディオス (フッ) 
ティガレックス弟 「消えた!?」 

ブラキディオス(怒り) 「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」 
 >ズッ!! 
 >ドッガァアアアアアアンッ!!!!!! 
イビルジョー亜種(飢餓)B 「ギャアアアアアアアアア!!!!!!」 
ブラキディオス(怒り) (ヒュンヒュン) 
ナルガクルガA 「う……動きを追えない!? 何このモンスター!! 敵じゃないの!?」 
ブラキディオス(怒り) 「ウウウウオオアアアアアアア!!!!!!」 
 >ズッッ!!!! ズッッ!!! ズッッ!!!! 
 >ドッガアアアアアアアアアンッ!! 
 >ドッガァァァアアアアアンッ!!!! 
 >ドッガアアアアアアアアアアン!!!!!! 
イビルジョー亜種(飢餓)B 「ギイヤアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!」

574: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:47:42.81 ID:vFUyOFAY0
ルコディオラ (あの恐暴竜が吹き飛んで…………粉みじんになった!!!!!!) 
       (何だ!? あの爆発する拳!!!!!) 
ブラキディオス(怒り) 「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!」 
 >ズッ!!!!!!!! 
 >ズッ!!!!!!!! 
 >シュバッ!!!! 
 >ヒュンヒュン 
 >ドッガアアアアアアアアン!!!!!! 
 >ドッガアアアアアアアアアアアアン!!!!!! 
イビルジョー亜種(飢餓)C 「ギィイイイイアアアアアアア!!!!!!」 
イビルジョー亜種(飢餓)D 「アアアアアアアアアアアガアアアアアア!!!!!!」 
  
 >バァァァァンッ!!!!!!!

575: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:48:15.61 ID:vFUyOFAY0
ブラキディオス(怒り) 「カアァ!!!!!!」 
 >ドズゥッ!!!!!! 
イビルジョー亜種(飢餓)E 「ガ………………ア……………………(よろ……よろ………………)」 
              「ア………………アアアアアアアアアアア!!!!!!!」 
  
 >ドッパアアアアアアアアアアンッ!!!!! 

ブラキディオス 「……………………(スゥ………………!!)」 
ナルガクルガA 「す……すごい………………」 
ナルガクルガB 「あの恐暴竜四匹を……一瞬で……粉々に………………」 
ナルガクルガC 「敵なの!? 一体どうしろっていうのよーう!!!」

576: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:49:18.74 ID:vFUyOFAY0
ブラキディオス 「……………………(ザッ)」 
ティガレックス兄 「…………あいつ、敬礼したような姿勢のまま固まったぞ…………」 
ティガレックス弟 「……チィ。おうおうおうおうおうおうおう!!!!! 誰が助けてくれっつったよォアアア!?」 
ティガレックス兄 「全くだぜ!!! バーカ!!! 誰がてめーに助けを求めたァ!!!!!」 
ブラキディオス 「………………」 
ティガレックス兄 「無視か!? アァ!? これは華麗なる無視かァ!?」 
ブラキディオス (スッ) 
ティガレックス弟 「頭を下げたぞ……!!!」

577: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:50:04.51 ID:vFUyOFAY0
イャンガルルガ 「(バサァッ!)お前ら黙ってろ。話がすすまねェ」 
少女 「……………………」 
ブラキディオス 「……………………」 
ティガレックス兄 「少女とあの変なモンスター、見詰め合ってるぞ」 
ティガレックス弟 「おうおうおうおうおうおう!!!! てめぇ!!!!! 名乗りもせずに何だコルァ!!!!!」 
イャンガルルガ 「黙ってろっつったろ(ゲシッ)」 

少女 [ 眠りを覚ましてしまって、ごめんなさい。私は少女、あなたの名前を教えて ] 

ティガレックス兄 「あァン!? 少女、何言ってんだかわかんねーぞ!!」 
イャンガルルガ 「………………」 
        (古龍の言葉…………) 
        (少女が、このモンスターを呼び出したんだ……!!!!) 
        (なんてこった…………俺は…………俺はまた何も出来ずに、少女に力を…………!!!!)

578: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:51:00.10 ID:vFUyOFAY0
ブラキディオス [ 私の名はブラキディオス。白銀の龍よ。あなたに仕えし従実なる僕の一人だ ] 
少女 [ ブラキディオスさん。あなたの力を、封印された、既に滅びたはずの、あなたの力を…… ] 
   [ 私に貸していただけませんか? ] 
   [ 今、邪悪な力により新たなる力の誕生が阻止されようとしています ] 
   [ 私は、それを止めたい……!! ] 
ブラキディオス (スッ) 
        [仰せのままに。何なりとお申し付けください、白銀の龍よ]

579: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:51:34.12 ID:vFUyOFAY0
―シュレイド地方、樹海、朝― 

 >ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ………… 
ラージャン 「ふん……」 
      (やはり、来ないか) 
      (まぁそれもまたいいだろう) 
      (平和に暮らし、平和に生きていく分には、逃げることも重要だ)

580: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:52:19.68 ID:vFUyOFAY0
―シュレイド地方、テオ・テスカトルの巣、朝― 

小鉄 (ゴソゴソ) 
剣ニャン丸 (ゴソゴソ) 
迅雷 「兄貴……」 
小鉄 「!」 
迅雷 「日が……昇るよ」 
小鉄 「…………」 
剣ニャン丸 「まさか、行くつもりゼヨ?」 
迅雷 「…………」 
剣ニャン丸 「止めとくがいいゼヨ!! 次こそは絶対に殺されるゼヨ!!」 
      「こんな意味のない戦いで死ぬことはないゼヨ!」

581: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:52:47.36 ID:vFUyOFAY0
迅雷 「意味がない……」 
   「そんなことはないよ……」 
   「あいつは、俺を……兄貴を、父さんや母さんをカスだと言った」 
   「取り消させなきゃいけない……!!」 
小鉄 「(ゴソゴソ)迅雷、現実を見るニャ」 
迅雷 「……?」 
小鉄 「悔しいのはオイラも同じだニャ。でも、悔しいだけじゃ敵は倒せんニャ」 
迅雷 「でも……!!」 
小鉄 「なら、お前一人であいつと戦って、それでまた負けたらどうするつもりだニャ?」 
迅雷 「!」 
小鉄 「残念ながらこの前の戦いじゃ、オイラは途中でやられちまったニャ」 
   「この先まともに戦っても、お前の足手まといになりかねんニャ」

582: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:53:25.00 ID:vFUyOFAY0
迅雷 「兄貴、そんなことない……そんなことないよ!!」 
   「兄貴がいるから俺は頑張れるんだ! 兄貴がいなきゃ駄目なんだよ!!」 
小鉄 「やかましいニャ!」 
迅雷 「!!」 
小鉄 「わざわざ死にに行くような戦いに赴くオイラじゃないニャ。ここから逃げるニャ」 
剣ニャン丸 「ゼヨ」 
迅雷 「に……逃げる……?」 
   「逃げるなんて……嘘だよね、兄貴……」 
小鉄 「…………(ゴソゴソ)」 
   「今戦いに行きたいなら、お前一人で行くニャ。オイラはまだここを動かんニャ」 
迅雷 「そんな……兄貴……」 
小鉄 「迅雷、無茶と無謀を無茶と無謀にぶつけても勝てんニャ」 
   「よく聞くニャ。これから……」 
迅雷 「話なんていいよ!!」 
小鉄 「!」

583: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:54:20.16 ID:vFUyOFAY0
迅雷 「兄貴……俺、兄貴のこと買いかぶってたみたいだ……」 
   「俺は逃げない……」 
   「絶対に逃げない!!」 
   「逃げるなら、兄貴だけで逃げて!」 
   「俺……行かなきゃ……」 
   「あいつのところに、行かなきゃ……!!(ダダッ)」 
小鉄 「………………」 
剣ニャン丸 「何て真っ直ぐな性格ゼヨ。行っちまったゼヨ」 
小鉄 「(ゴソゴソ)それほど迅雷にとって、親と……オイラは大切な存在だったんだニャ」 
剣ニャン丸 「でも……本当なのかゼヨ、こてっちゃん」 
      「あいつに、勝てる方法があるなんて……」 
小鉄 「(ニヤリ)ニャン丸は忘れてることがあるニャ」 
剣ニャン丸 「?」 
小鉄 「オイラは由緒正しきオトモアイルー。うざくて弱い、オトモアイルーなんだニャ!!!」

584: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:54:51.61 ID:vFUyOFAY0
―シュレイド地方、樹海、朝― 

ラージャン 「…………(ズン、ズン)」 
迅雷 「待てェ!!!」 
ラージャン 「……?」 
      「何だ来たのかァ(ニヤァリ)」 
      「馬鹿な奴だ。兄貴とやらはどうした?」 
迅雷 「兄貴は……忙しいんだ! お前の相手なんて、俺一人で十分だ!」 
ラージャン 「おおかた死にたくなくて、尻尾を巻いて逃げたんだろう?」 
      「ア? 図星か?」 
迅雷 「…………!!!」 
   「オオオオオオオオオオオ!!!!!」 
 >ピシャァァァンッ!! 
 >バリバリバリバリバリ 
迅雷(超帯電) 「御託はいいんだよ……行くぞ……!!!」

585: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:55:29.03 ID:vFUyOFAY0
ラージャン 「気が合うな。俺も……」 
 >ピシャアアアアアンッ!!!! 
 >バリバリバリバリバリバリバリ!!! 
ラージャン(激昂) 「御託は嫌いな方でな」 
          「白い変身はできぬのか」 
          「そんな帯電で俺に勝てると思うのか? 変身しろ」 
迅雷(超帯電) 「御託は……嫌いじゃなかったのか!!!(シュバッ!!!)」 
 >ガガガガガガ!!!! 
ラージャン(激昂) 「ハハ……ハハハハハ!!! いい攻撃だ!! 殺す気なのが重々伝わってくるよォ!!」 
迅雷(超帯電) 「くそ……っ! 全部防がれる……!! 当たれ! 当たりさえすれば……!!!」 
 >ガガガガガガガ!!!!! 
ラージャン(激昂) 「だが足りない! 何もかもがだァ!!!」 
 >ドッォォォォォォンッ!!!! 
 >ズンッ!! 
迅雷(超帯電) 「ギャアアアアアア!!!!!」 
 >ドッゴォォォォォッ!!!!! 
 >パラパラパラ………… 
迅雷(超帯電) (吹っ飛ば…………された…………) 
        (強い…………こいつ、本当に……) 
        (強い…………)

586: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:56:01.93 ID:vFUyOFAY0
迅雷(超帯電) 「でも……ここで……死んでも……絶対に取り消させるぞ……」 
        「お前に……お前に何が分かる!!!」 
ラージャン(激昂) 「取り消させてみろよォ! ヒャハハ!!」 
 >ダンッ!! 
 >クルクルクル 
 >ドゴォオォォォオオオオオオ!!!!!! 
迅雷(超帯電) 「グウオオオオオオオオ!!!!!!」 
 >モクモクモク…… 
 >パラパラパラ…… 
迅雷(超帯電) (駄目だ……分かってても、避けられない…………!!) 
ラージャン(激昂) 「(バッ)……何だ、呆気ない。変身もせずに終わるのか」 
          「一応向かってくる敵には敬意を表する俺でな」 
 >ガシッ 
 >ギリギリギリ 
迅雷(超帯電) 「ガアアアアア………………!!!」 
ラージャン(激昂) 「ガキだろうと容赦はしない。このまま絞め殺してくれる」

587: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:56:28.90 ID:vFUyOFAY0
ラージャン(激昂) 「……?」 
 >ズズ……ズズ………… 
ラージャン(激昂) (何だ……? 土の中に何かがいるぞ……) 
 >バリッ……バババババババババババ!!!! 
ラージャン(激昂) 「うおおおおおお!?」 
          (これは……人間が使う罠か!?) 
          (グッ……毒が入っているのか……動きが取れん……!!!) 
 >バッ 
迅雷(超帯電) 「ゲホッ……ゲホッ!!!」 
        (何だ……一体何が…………)

588: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:57:01.96 ID:vFUyOFAY0
 >ズボッ!! 
小鉄 「今だニャ迅雷! 吹き飛ばせニャ!!!」 
   「コイツの足元に、地面を潜って痺れ罠を仕掛けたニャ!!」 
   「しばらくコイツは動きが取れんニャ!!」 
迅雷(超帯電) 「兄貴! 逃げたんじゃなかったの!?」 
小鉄 「オトモ三大原則、退かぬ、媚びぬ、省みぬだニャ!!!!」 
 >バーン!! 
ラージャン(激昂) 「姑息なァァアアア!!!!!(ドォオォォンッ!!!)」 
小鉄 「ギニャ!? 痺れ罠が吹っ飛ばされたニャ!!!」 
剣ニャン丸(物陰) 「(ビクビク)や、やるニャ、こてっちゃん!!(ビュンッ)」 
 >パァンッ!! 
ラージャン(激昂) 「これは……煙玉か……?」 
          「成る程猫め、考える。俺の視力を奪おうというわけだな……」

589: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:57:30.54 ID:vFUyOFAY0
ラージャン(激昂) 「だがこの当たり一帯をォォォ!!!」 
 >バッ!!! 
 >バチッ! バチッ!! 
ラージャン(激昂) 「元気玉で吹き飛ばしたらどうなるかなぁああ!?」 
          「ヒャハ! どうなるかなああ!!!!」 
小鉄 「迅雷、よく聞くニャ」 
   「あいつは攻撃力はものすごいけど、当たらなければどうということはないニャ」 
   「お前は素直すぎるニャ。真っ直ぐいくんじゃなくて、死角をつくニャ」 
迅雷(超帯電) 「死角?」 
小鉄 「お前に、オトモ直伝緊急回避の術を教えるニャ!!」

590: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:58:02.35 ID:vFUyOFAY0
ラージャン(激昂) 「死ねえええええい!!!!!!」 
 >ドォォォォォォォオオオオンッ!!!!! 
 >バキバキバキバキバキ 
 >ズウッゥウウウンッ!!!! 
 >ズゥゥゥゥゥウウウンッ!!! 
 >モクモクモク………… 
 >パラパラパラ………… 
ラージャン(激昂) 「煙も晴れたか……」 
          (森も綺麗に消滅している……) 
          (少し暴れすぎたな……) 
          (小僧と猫は、陰も形もなくなったか……) 
 >ズズズズズズズ

591: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:58:39.29 ID:vFUyOFAY0
ラージャン(激昂) 「!」 
 >ズボォッ!!! 
迅雷&小鉄 「「ウオオオオオオオオオ!!!!!!!!」」 
ラージャン(激昂) (何……!? 体の小ささをいかして、猫のように……) 
          (破壊で柔らかくなった地面を潜ってきたのか!!!!) 
          (背後を取られた!!) 
迅雷&小鉄 「「ガアアアアア!!!!」」 
 >ピシャァアアアアンッ!!!!! 
  
 >バリッ!!! バリッ!!! バリッ!!!!

592: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:59:06.84 ID:vFUyOFAY0
迅雷(激帯電) 「ウウウオアアアアー!!!!!!」 
小鉄 「とう!(バッ)」 
ラージャン(激昂) (猫が飛んできた!? 何をする気だ……!?) 
小鉄 「オトモ直伝、自爆大樽Gを喰らいやがれニャァアア!!!!!!」 
ラージャン(激昂) (あれは爆弾か!? あいつ、吶喊するつもりか!!!) 
          「くっ……!!!」 
 >ズッ…………………… 
 >ドッォォオオオオオオオオオンッ!!!!!! 
小鉄 「(ドサッ)ゲホッ……!」 
ラージャン(激昂) 「ガ………………!!!!!」 
          (しまった……爆音で、耳が…………) 
          (爆風の土煙で、小僧がどこから来るか分からん……!!!) 
ラージャン(激昂) 「この……小癪な猫がああああ!!!!」 
小鉄 「!!!」

593: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 21:59:34.24 ID:vFUyOFAY0
迅雷(激帯電) 「 サ セ ル カ ア ア ア ア ! ! ! ! 」 
 >ドゴォォォォォォォッ!!!!! 
ラージャン(激昂) 「カ…………ッ」 
 >ドッガアァァアアアアアンッ!!! 
 >パラパラパラ………… 
ラージャン(激昂) (後ろから吹き飛ばされた…………) 
          (クソ……岩に体がめり込んで、動けん……!!!) 
          (奴ら、これを計算していたのか!!!)

594: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/28(土) 22:00:05.96 ID:vFUyOFAY0
迅雷(激帯電) 「(ザッ)………………」 
ラージャン(激昂) 「…………チィ」 
迅雷 「(スゥ)……これで、一勝一敗だよ」 
ラージャン 「(スゥ)…………(バキィンッ!!)」 
      「何故トドメを刺さなかった? 岩を砕いた今の俺になら、お前たちではもう勝ち目はないぞ」 
迅雷 「あんたには一回見逃してもらってる。それに……」 
   「正直、ちょっと卑怯だったと思うから……」 
小鉄 「…………(ピクピク)」 
ラージャン 「ふん……」 
      「興が冷めた。俺は帰るとする」 
      「そこで痙攣してる猫の世話でもしてやるがいい」 
迅雷 「あの……」 
   「また…………」 
ラージャン 「………………」    
迅雷 「また………………俺と、戦ってくれる?」 
ラージャン 「…………(ニヤァァ)」 
      「次は、正々堂々と、真っ向から来るんならな」

604: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:14:58.37 ID:MhYla7N60
―潮島、昼― 

ゴゴモア [ そうか……この島に、こんなモンスターが眠っていたとはな…… ] 
ブラキディオス [ ………… ] 
ココモア [ 父ちゃん、どうするの……? ] 
ゴゴモア [ ………… ] 
ゴゴモア [ 天の啓示かも知れぬ。我々に、外に出よと、そういうことなのかもしれない ] 
     [ どの道、古龍に目をつけられたこの島は駄目だ。お前を守ることは出来ない ] 
ココモア [ 俺……お姉ちゃんと、外に出てみようと思うよ ] 
ゴゴモア [ ココ……! ] 
ココモア [ 俺、自分の体に隠されてる謎を知りたい。ちゃんと、自分でラヴィエンテ様に会って、聞きたいんだ ] 
ゴゴモア [ う……うむ…… ]

605: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:15:42.28 ID:MhYla7N60
少女 「この人はブラキディオスさん。この島の底に封印されてたモンスター。敵じゃないよ」 
ティガレックス兄 「ケェェ! 気にくわねぇな!」 
ティガレックス弟 「同感だぜ! いきなり出てきて人様の獲物とっかえすっちゃ、見てらんねぇな!!」 
ブラキディオス 「…………」 
ティガレックス兄 「何とか言ったらどうなんだ、アァ!(ぐるぐる)」 
ティガレックス弟 「食っちまうぞコルァ!!(ぐるぐる)」 
イャンガルルガ 「あいつらさっきから同じ台詞言いながら、あいつの周りをひたすら回ってるぞ……」 
少女 「落ち着くまで待とう。しばらくは、ブラキディオスさんがいれば安全だと思う」 
イャンガルルガ 「…………分かった」

606: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:16:09.62 ID:MhYla7N60
ナルガクルガA 「ちょっとぉ、あたしたちのことはガン無視ィ!?」 
ナルガクルガB 「ちょっとちょっとぉ!」 
ナルガクルガC 「何とか言ったらどうなのよーぅ!!」 
イャンガルルガ 「またきしょいのが出てきたな……どっかの誰かに似てるのが三匹もいやがる」 
ナルガクルガA 「きしょいとはどういうことよーう!!」 
ナルガクルガB 「でもあなた、ちょっとイ・ケ・メ・ン」 
ナルガクルガC 「ヒャァ! ワイルドさがイイ!!」 
ナルガクルガ達 「「「あたし達の 好 み ね !!」」」 
イャンガルルガ (ゾッ) 
少女 「こんにちは。私は少女。この人はイャンガルルガさん。あなた達は?」

607: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:16:57.19 ID:MhYla7N60
ナルガクルガA 「私達は! 人呼んで密林三姉妹! ナルガクルガ三姉妹よ!!」 
少女 「ナルガクルガさん……違う地方の……」 
イャンガルルガ 「三兄弟の間違いだろ」 
ナルガクルガB 「何よーぅ! 食べちゃうわよ!」 
イャンガルルガ (ゾッ) 
ナルガクルガC 「あなた、その様子だと、どっかで私達に似たモンスターを見たことがあるっぽいわねぃ!」 
少女 「うん。私が知ってるのは、もう少し大きくて、別の地方には白いお父さんがいる人だよ」 
ナルガクルガC 「ベリオロスのことかしら? あいつに子供なんていたかしらね?」

608: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:17:28.99 ID:MhYla7N60
ナルガクルガA 「……! そんなことより妹達! この人間、言葉を喋ってるわ!!」 
ナルガクルガB 「あらほんと、あまりに人間臭くないから気にしてなかったけどほんと!!」 
ナルガクルガC 「どういうことよう! 人間じゃないのぅ?」 
少女 「…………」 
   「うん、よく分からないけど……」 
イャンガルルガ 「少女は、いろいろ複雑な事情があるんだよ」 
ナルガクルガA 「複雑なのね……アタシ達も性に複雑だから、気持ちは分かるわ」 
ナルガクルガB 「似たもの同士ねぃ!」 
ナルガクルガC 「ちょっとぅ、ルコも自己紹介くらいしなさいよぅ!!」 
ルコディオラ 「…………」

609: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:18:04.78 ID:MhYla7N60
ルコディオラ 「助けられた。某、名をルコディオラと言う」 
ナルガクルガA 「古龍になりたての坊やなのよぅ。仲良くしてあげて!(バチコーン☆)」 
イャンガルルガ (ゾッ) 
ルコディオラ [ 俺の名はルコディオラ。お前、名を何という? ] 
少女 [ 私……私に、名前はないよ。ただの人間だよ ] 
イャンガルルガ 「…………」 
ナルガクルガB 「あ、こらまた古龍語使って!!」 
ナルガクルガC 「でもあの人間? ルコの言葉が分かるみたいよう!」 
ルコディオラ [ 名前がない? 誰か古龍から名前をいただいたりはしていないのか? ] 
少女 [ 名前って、もらうものなの? ] 
ルコディオラ [ お前は……俺達の仲間ではないのか? ] 
少女 [ 分からないの…… ] 
ルコディオラ [ 分からない? ] 
少女 [ うん………… ]

610: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:18:31.17 ID:MhYla7N60
ティガレックス兄 「こ……こいつ、これだけメンチ切っても顔色一つ変えやしねぇ……!!(ハァハァ)」 
ティガレックス弟 「只者じゃねぇな……(ハァハァ)」 
イャンガルルガ 「お、やっと諦めたか」 
ブラキディオス (ズズ……) 
ティガレックス兄 「!!」 
ティガレックス弟 「動いた!!」 
ブラキディオス (ズゥン) 
        [ 我が主よ。何か食料を補給できないだろうか…… ] 
        [ 私の力は強いが、体力も一気に消耗するものでな ] 
少女 [ あ……そうだね。ごめんなさい、気付かなくて ] 
   「ゴゴモアさん、何かみんなで食べられるもの、ないかな?」

611: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:19:11.53 ID:MhYla7N60
ゴゴモア 「…………飯か。出そう」 
ティガレックス兄 「飯? ヒャァ! 昼ご飯だァ!」 
ティガレックス弟 「飯だァ!!」 
ナルガクルガA 「お昼ご飯!?」 
ナルガクルガB 「お昼ご飯よぅ!!」 
ナルガクルガC 「ヒャッハー!!!」 
イャンガルルガ 「ええいうるせぇ!!!!」 
ゴゴモア 「とりあえず、干し肉、とってくる。近くに、ハチミツ、ロイヤルハニー、ある。食え」 
ティガレックス弟 「兄者! こんなところにロイヤルハニーがあるぜ!」 
ティガレックス兄 「ヒャァ! ロイヤルハニーだァ!!!」 
ナルガクルガA 「ツチハチノコが沸いてるわ!!」 
ナルガクルガB 「ランチね!!」 
ナルガクルガC 「ルコも何か食べなさい!(モッシャモッシャ)」

612: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:19:40.02 ID:MhYla7N60
ルコディオラ 「………………」 
       [……人間が、モンスターを復活させることなど出来るはずがない] 
少女 [ ………… ] 
ルコディオラ [ お前は、俺達の仲間だ。どうしてそうなった? ] 
少女 [ 今まであったこと、話す。だから、知ってることがあったら教えて ] 
ルコディオラ [ 分かった。とりあえず俺達も何かを食おう。話はそれからだ ] 
イャンガルルガ (…………) 
        (少女が、遠いところの存在になっちまってるような気がする……) 
        (俺は何も出来ないのか……) 
        (いつだって俺は、ガヤで騒いでるだけだ……) 
        (クソッ……イラつくぜ……!!!!)

613: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:20:15.45 ID:MhYla7N60
―しばらく後― 

ナルガクルガA 「ここら一体の食料はほぼ食い尽くしたわね!!!」 
ナルガクルガB 「ロイヤルハニーはカケラもないわ……」 
ナルガクルガC 「ちょっとやりすぎたかしら……」 
イャンガルルガ 「てめぇらどんだけ食えば気が済むんだ! この辺の蜂の巣は全部なくなっちまったじゃねーか!!」 
        「加減を知れ加減を」 
ティガレックス兄 「Zzzzz………………」 
ティガレックス弟 「Zzzzz………………」 
イャンガルルガ 「寝てるしね…………」 
ブラキディオス [ ……久方ぶりの食事であった。感謝する ] 
ゴゴモア [ こちらこそ……ココを守ってくれて、礼を言う。ありがとう ] 
ブラキディオス [ お主も古龍の言葉が話せるのか ] 
ゴゴモア [ 昔ラヴィエンテ様に育てられていたことがある ] 
ブラキディオス [ ラヴィエンテ様だと……? ] 
        [ あのお方は、まだ生きていらっしゃるのか…… ]

614: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:20:43.46 ID:MhYla7N60
ゴゴモア [ どういうことだ? ] 
ブラキディオス [ ………… ] 
ルコディオラ [ ラヴィエンテ様と知り合いなのか? ] 
ブラキディオス [ 小さき古龍か……お主の戦い、地中深くで聞かせてもらった ] 
        [ 才能はある。が、荒削りすぎる ] 
        [ そのような戦い方では、いずれ命を落とすぞ ] 
ルコディオラ [(カチン)…………それはどうも。余計なお世話だ] 
ブラキディオス [ ………… ] 
少女 [ ルコディオラさん、話を聞いててくれた? だから私、ラヴィエンテ様に会いたいの ] 
ルコディオラ [ ああ、聞いていた。君も難儀な人生を送ってるな ] 
       [ ラヴィエンテ様に会うことは、誰でも出来る。だけど、一つだけ念頭においておいて欲しいことがある ] 
       [ 実は俺は、ラヴィエンテ様のお姿を見たことがない ] 
少女 [ え…………それって、どういう………… ]

615: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:21:28.20 ID:MhYla7N60
ルコディオラ [ 言葉のままの意味だ。ラヴィエンテ様のお体がどこにあるかは分からない。が、「対話」をすることは出来る ] 
ゴゴモア [ 俺も、ラヴィエンテ様の声を聞いて育てられた ] 
ブラキディオス [ お体をなくされたのか? ] 
ルコディオラ [ そこまでは分からない……でも、少なくとも俺は遭ったことはない ] 
少女 [ お話だけでもいいの。聞かせて欲しい ] 
ルコディオラ [ ここから更に進んだところに、孤島という島がある ] 
       [ その更に奥に、絶島という島が存在する ] 
       [ 孤島でも対話は可能だが、絶島……ラヴィエンテ様のパラダイスに入ることが出来れば、古龍の力があれば対話は容易だ ] 
少女 [ 絶島……そこに行けば、この体の謎が解けるんだ…… ] 
ルコディオラ [ ……………… ]

616: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:22:00.23 ID:MhYla7N60
ナルガクルガA 「ちょっとーぅ! なーにアタシ達が分からないことばでペチャクチャしゃべってるのよーぅ!!」 
ナルガクルガB 「混ぜなさいよぅー!!」 
ナルガクルガC 「仲間外れは一番精神に来るのよぅ!!」 
少女 「ご、ごめんなさい。少し話し込んじゃって」 
   「ゴゴモアさん、これからどうしよう」 
ゴゴモア 「……俺、ココも、ラヴィエンテ様の島、行く」 
ココモア 「(コクリ)……」 
ゴゴモア 「空、飛べるモンスター。俺たちを、乗せてくれ」 
ナルガクルガA 「やーぁよう! 猿の臭いがうつるじゃないのぅ!!」 
ナルガクルガB 「ごめんよぅ!」 
ナルガクルガC 「猿はパスよぅ!!」 
少女 「じゃあティガレックスさんたちに運んでもらおう」 
ゴゴモア 「承知した」 
イャンガルルガ (……あいつら実は滑空してるだけなのに、乗せられンのか?)

617: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:22:28.94 ID:MhYla7N60
ブラキディオス 「…………」 
少女 [ ここを離れて、ラヴィエンテさんのところに行くの ] 
   [ 一緒に、来てくれる? ] 
ブラキディオス [ 無論 ] 
少女 「ナルガクルガさん達。ブラキディオスさんを運んでくれない?」 
ナルガクルガA 「えぇー!? アタシ達が!?」 
ナルガクルガB 「やぁよぅ!!」 
ナルガクルガC 「でもあいつには助けてもらった恩があるわ……」 
ナルガクルガA 「ぬぅ、仕方ないわね!!」 
ナルガクルガ達 「「「ゆっくり乗っていってね!!」」」 
イャンガルルガ (イラッ) 
ルコディオラ [ あの白い龍が戻ってくる前にここを離れよう ] 
少女 「うん、分かった。みんな、絶島に行くよ!!!」

618: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:22:58.87 ID:MhYla7N60
―シュレイド地方、海岸、朝― 

迅雷 「ハァ……ハァ……(ドドド)」 
小鉄 「迅雷、もっと急ぐニャ!」 
迅雷 「もうじき海岸に出るよ!」 
小鉄 「あいつらに見つかる前に、ニャン丸の船でここを脱出するニャ!!」 
   「迅雷くらいなら乗せられるニャ!!」 
   (旦那さん……旦那さんを、この戦いに巻き込むわけにはいかないニャ……) 
   (アマツマガツチの狙いは、オイラ達だニャ! 少しでも旦那さんから遠ざかるニャ!!) 
迅雷 「船が見えたよ!!」

619: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/01/31(火) 22:23:28.24 ID:MhYla7N60
―シュレイド地方、海岸、少し離れた場所― 

ナナ・テスカトリ 「……いいのですか? このまま行かせてしまって……」 
テオ・テスカトル 「………………」 
ラージャン 「ケケッ……俺ともう一度戦う約束をしてある……」 
      「あの猫はどうか分からんが、あのガキは見所がある……」 
      「約束を破ったりはしない筈だ」 
ナナ・テスカトリ 「あなたには今回、よく働いてもらいました。これで、あの二匹はどんな困難がきても、立ち向かうことができるでしょう」 
テオ・テスカトル 「……船出だ」 
ナナ・テスカトリ 「…………」 
ラージャン 「………………(ニィ)」

637: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:42:44.18 ID:NUScbCCJ0
9.獄狼竜 

ナルガクルガA 「ちょっとこれは……(バサッ……バサッ……)」 
ナルガクルガB 「流石に無理があるんじゃないかしら……(バサッ……バサッ……)」 
ナルガクルガC 「重すぎるのよこいつ……(バサッ……バサッ……)」 
ブラキディオス 「…………」 
ルコディオラ 「…………」 
少女 「頑張って。もう少しいったら休憩しよう」 
ティガレックス兄 「ヒャァ! 休憩だァ!」 
ティガレックス弟 「腹が減ったぜ。それに猿臭ェ」 
ゴゴモア 「……すまない。背中、借りる」 
ココモア 「…………」

638: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:43:30.84 ID:NUScbCCJ0
イャンガルルガ 「驚きだな。やれば出来るじゃねぇかてめぇら」 
ナルガクルガA 「キィ! ワイルドボーイ、ひとごとみたいに言わないで欲しいわね!」 
ナルガクルガB 「絶妙なバランスで成り立ってるんだから、余計なこといわないで頂戴!」 
ナルガクルガC 「気を抜けば落ちるわ! 落ちてもいいっていうのーぅ!?」 
イャンガルルガ 「元気じゃねぇか……」 
ティガレックス兄 「でもこっちで合ってるのか?」 
ティガレックス弟 「全くだぜ。絶島とやらの位置もわかんねェのに、闇雲に飛んでて着くのかね」 
少女 「ゴゴモアさん。ルコディオラさん。こっちでいいんだよね?」 
ゴゴモア 「ああ。あっちの方から、強い気、感じる」 
ルコディオラ 「間違いない」

639: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:44:16.87 ID:NUScbCCJ0
ナルガクルガA 「! ちょっと、あんなところに陸地があるわ」 
ナルガクルガB 「ヒャッハァ! 休憩よ!」 
ナルガクルガC 「ちょっとお姉ちゃん達、あんまりはしゃぐと(グラッ)」 
ブラキディオス 「…………」 
 >ヒュゥゥゥゥゥゥゥ………… 
ナルガクルガC 「ああ……」 
ティガレックス兄 「ヒャハハハ! 落ちた! 落ちたぜ!!(ヒュゥゥゥ)」 
ティガレックス弟 「人のこと言えないだろ……(ヒュゥゥゥ)」 
少女 「ガルルガさん、ここで降りよう」 
イャンガルルガ 「分かった(ヒュゥゥゥゥ)」 
ルコディオラ 「…………(ヒュゥゥゥ)」

640: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:44:53.08 ID:NUScbCCJ0
―高地、昼― 

ブラキディオス 「カァ!(ズゥ…………ゥゥゥンッ!!)」 
ティガレックス兄 「な……何と……!!」 
ティガレックス弟 「何て華麗な着地なんだ!」 
イャンガルルガ 「どこがだ。すげぇ数の鳥が飛び立ったぞ(バサッ、バサッ)」 
少女 [ 大丈夫? ] 
ブラキディオス [ 仔細ない ] 
ナルガクルガA 「ごめんねー! てへっ(バサッ、バサッ)」 
ナルガクルガB 「あんたがあまりにも重いのが悪いのよ(バサッ、バサッ)」 
ナルガクルガC 「やってられないわよーぅ!(バサッ、バサッ)」

641: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:45:27.33 ID:NUScbCCJ0
イャンガルルガ 「見たことねぇ場所だ……随分高い場所だな」 
少女 「変な気配とかはしないよ。大丈夫な場所だと思う」 
イャンガルルガ 「お前を追ってきてる奴の気配も感じないか?」 
少女 「うん。見失ったんじゃないかな……」 
イャンガルルガ (本当か……?) 
        (普通じゃありえないほどしつこい敵だ、見失うくらいで諦めるとは思えないが……) 
ココモア 「ここは……」 
ルコディオラ 「安全な陸地のようだ」 
少女 「とりあえず食べられるものを探そう。そしたらゆっくり……」

642: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:46:01.73 ID:NUScbCCJ0
×××××× 「おうおうおうおうおうおうおうおう!!」 
 >ズンズンズンズン 
少女 「!!」 
ティガレックス兄 「あァ!? ンだこルァ!」 
ティガレックス弟 「ヤんのかコラァ!!」 
×××××× 「随分な挨拶じゃねェか!! ここを俺様の土地と知ってのことかい!!」 
イャンガルルガ (また頭が悪そうな奴が出てきたぞ……) 
少女 「ごめんなさい。無理やり運んでた人が落ちちゃったの」 
×××××× 「ッァア!? 何で人間が喋ってるんだァ!?」 
       「おうおう、意味がわかんねェぞ!!」

643: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:46:41.54 ID:NUScbCCJ0
ティガレックス兄 「ンだてめぇコラ無視すんじゃねぇよ!!」 
ティガレックス弟 「ヤんのかコルァ!!」 
×××××× 「ンだてめェら! 初対面の相手にいいメンチ切るじゃねェか!!」 
       「気に入った! 細かいことはしらねェが、テメェら俺様の舎弟にしてやってもいいぜ!!」 
ティガレックス兄 「あぁ!?」 
ティガレックス弟 「シャテイって何だ!?」 
イャンガルルガ 「黙ってろ。話がすすまねェ」 
        (またこのパターンかよ……) 
        「別にヤる気はねぇよ。飛んでたら連れが落ちたんだ」 
×××××× 「飛んでたら落ちた? ギャハハ! どう見ても飛べそうにねぇ奴が混じってるぞ!」 
ブラキディオス 「…………」 
×××××× 「さてはてめぇら馬鹿だな? 気に入った! ついてこい。いいもん食わせてやる!!」

644: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:47:22.02 ID:NUScbCCJ0
少女 「待って。ここに住んでるモンスターさん? 私は少女。名前を教えて?」 
×××××× 「俺様の名前はグレンゼブル。ここら一体を仕切ってる番長ったぁ俺のことだ!!」 
グレンゼブル 「ついてきな! 変な人間に馬鹿ども! 腹減って仕方がねぇ顔してるぜ!!」 
ナルガクルガA 「何か食べ物があるの!?(ガバッ)」 
ナルガクルガB 「ヒャァ! 昼食よ!」 
ナルガクルガC 「二日ぶりの食事よォ!!」 
ルコディオラ 「流石に某も腹が減った」 
ティガレックス兄 「早く食わせろ!」 
ティガレックス弟 「ポポはいねぇのかポポは」 
グレンゼブル 「ポポ? 良くわからねぇが、ここには……」

645: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:47:51.58 ID:NUScbCCJ0
エルペ達 「きゃ、グレン様よ!!」 
     「え? どこどこ?」 
     「あそこ、変なモンスター達もいるわ!!」 
ティガレックス兄 「美味そうなケルビ? がいるじゃねぇか!!」 
ティガレックス弟 「早速食うとするか!」 
グレンゼブル 「やめろ兄弟(ゲシッ)」 
ティガレックス兄 「ッテェな何すんだ!!」 
ティガレックス弟 「ケルビは食うもんだろォ!」 
エルペ達 「野蛮なモンスターがいるわ……(ひそひそ)」 
     「顔も野蛮だけど心も野蛮なようね……(ひそひそ)」 
少女 「この角が大きいケルビさんたち……全然怖がらない……」 
ブラキディオス 「…………」

646: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:49:27.12 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「こいつらはエルペ! 乱獲されて数が減ったから、俺がここで保護してる」 
エルペ達 「グレン様、今夜辺り、崖の下の奥様が子供を産みそうなの。見に来てくださる?」 
グレンゼブル 「勿論だ! 何か土産物を持って行かなきゃな!」 
ティガレックス兄 「…………」 
ティガレックス弟 「腹……減った……」 
グレンゼブル 「どうした兄弟! 死にそうな顔してると、運まで逃げるぜ!」 
       「上を向け上を!」 
ティガレックス兄 「俺らがいつテメェの兄弟になったよ……」 
ティガレックス弟 「いいから早く、この際何でもいいから飯を食わせろ……」 
グレンゼブル 「モンスター皆兄弟だ! グダグダ言わずに着いて来い! その変な人間もな!!」 
ナルガクルガA 「……何か嫌な予感しかしないわ……」 
イャンガルルガ (また変な奴が出てきやがった……)

647: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:49:57.86 ID:NUScbCCJ0
―高地、グレンゼブルの住処(洞窟)、昼― 

ティガレックス兄 (もっさもっさ) 
ティガレックス弟 (もっさもっさ) 
グレンゼブル 「何だァシケた面しやがって! 忍耐の種と怪力の種はなァ、食えば食うほど力がつくんだぜ!」 
ナルガクルガA (もっさもっさ) 
ナルガクルガB (もっさもっさ) 
ナルガクルガC (もっさもっさ) 
ブラキディオス (ボリボリ) 
ルコディオラ (ボリボリ……) 
ゴゴモア 「うむ……美味い」 
ココモア 「お腹が膨れるね」 
少女 「ありがとう。火が使えれば、焼いても食べられるんだけど……」 
ティガレックス兄 「(ゲフゥ)……チッ。肉が山ほど跳ね回ってるってのに食えねぇとは……」 
ティガレックス弟 「味がしねぇ味が」

648: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:50:33.39 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「百回噛め! 味の向こう側に到達できるぜ!!」 
イャンガルルガ 「(もっさもっさ)……で、お前さんはいつからここに住んでるンだ?」 
グレンゼブル 「さァなァ。俺様以外の大きなモンスターを見るのは初めてのことだぜ」 
       「時たま人間のハンターが、エルペ達を捕まえに来るくらいか?」 
少女 「人間? この近くに人間の村があるの?」 
グレンゼブル 「村? よくわからねぇが、船っつぅのか? それに乗ってくる」 
少女 「そうなんだ……」 
   (船ってことは海賊かな……) 
グレンゼブル 「俺様はそういう馬鹿どもから、エルペとか、ブルックを守ってやってる」 
       「まぁ、ブルック共にはまだ警戒されちゃいるがな」 
       「いつかは分かり合える! 同じモンスター同士、仲良くやれる未来が来るはずだ!」

649: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:51:10.67 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「百回噛め! 味の向こう側に到達できるぜ!!」 
イャンガルルガ 「(もっさもっさ)……で、お前さんはいつからここに住んでるンだ?」 
グレンゼブル 「さァなァ。俺様以外の大きなモンスターを見るのは初めてのことだぜ」 
       「時たま人間のハンターが、エルペ達を捕まえに来るくらいか?」 
少女 「人間? この近くに人間の村があるの?」 
グレンゼブル 「村? よくわからねぇが、船っつぅのか? それに乗ってくる」 
少女 「そうなんだ……」 
   (船ってことは海賊かな……) 
グレンゼブル 「俺様はそういう馬鹿どもから、エルペとか、ブルックを守ってやってる」 
       「まぁ、ブルック共にはまだ警戒されちゃいるがな」 
       「いつかは分かり合える! 同じモンスター同士、仲良くやれる未来が来るはずだ!」

650: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:51:49.91 ID:NUScbCCJ0
イャンガルルガ (何だこの根拠のない希望に満ちた野郎は……) 
        「……ブルックって何だ?」 
グレンゼブル 「ブルックっつぅのは、途中でも見ただろ? 豚みてぇな、猪みてぇな良くわかんねェ奴らだ」 
       「エルペみてぇに言葉が通じねぇから、意思疎通には苦労するがな!」 
ティガレックス兄 「もうそいつらでいいから肉を食わせろ肉を」 
グレンゼブル 「バッ……お前、バッ……!! 仲間が仲間を食う馬鹿がどこにいるよ」 
ティガレックス弟 「ここにいるよ」 
グレンゼブル 「ったァ~! 馬鹿だなてめぇら!」 
ティガレックス兄 「ンだとォ!? 馬鹿って言う奴が馬鹿なんだぜ!!」 
ティガレックス弟 「ヒャハハ! バーカバーカ!」 
グレンゼブル 「馬鹿で結構! だがな、俺は、俺の目の届くところで仲間を殺すような真似は絶対ェしねぇ!」 
       「そうすりゃ、いつかいいことが回ってくる筈だ!」

651: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:52:21.20 ID:NUScbCCJ0
ティガレックス兄 「あァ~あ、そうですかよ。俺ァ疲れた。寝るわ」 
ティガレックス弟 「俺も。やってらんねェ」 
ナルガクルガA 「あたし達もちょと寝るわ。ブラキディオスが重過ぎて、体力が全然残ってないのよ」 
ナルガクルガB 「もうごめんだからね!」 
ナルガクルガC 「腰痛になったらどうしてくれるのよーぅ!」 
イャンガルルガ 「元気じゃねぇか……」 
グレンゼブル 「で、兄弟。てめぇらはどっから来た? いろいろ教えろ」 
少女 「兄弟……って、私達のこと?」 
グレンゼブル 「人間と兄弟になるのは初めてだが、てめぇは人間臭くねぇ。特別に俺様の兄弟になることを許可してやる!」 
少女 「あはは……ありがとう」 
グレンゼブル 「しばらくエルペ達を守るために、ここから離れてねぇからな。外のことを知りてぇ」

652: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:53:02.35 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「………………………………へェ。だからてめぇからは、人間臭い臭いがしねぇわけだ」 
       「古龍ってのァ初めて見たが、何だぁ、普通の人間みてェだな」 
少女 「……まだ、私、自分が古龍なのかどうか分からないんだけれど……」 
ルコディオラ 「お前、古龍では、ないな」 
グレンゼブル 「俺か? 俺は只の俺だ。そんなご大層な代物じゃねぇ」 
ルコディオラ 「…………」 
ゴゴモア 「古龍でもないのに、土地、守っているのか」 
     「その心意気、嫌いでは、ない」 
グレンゼブル 「てめぇ猿! 話が分かるじゃねぇか」 
       「ここは俺の生まれ故郷だからな」 
イャンガルルガ 「…………」 
グレンゼブル 「若い頃、旅から戻ってきた時は、そりゃもう人間にやられて、高地はボロボロだった」 
       「悲しくてよ。人間追い出して、それからずっとここを離れてねぇ」

653: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:53:29.69 ID:NUScbCCJ0
少女 「そうなんだ……」 
   「ごめんなさい……私たちが凄い迷惑を……」 
グレンゼブル 「何を言う兄弟! 悪いのはその馬鹿共であって、てめぇじゃねぇ」 
       「胸を張れ、辛気臭ェ面すんな! 運気が逃げるぜ!!」 
少女 「え……ええと、うん」 
グレンゼブル 「で、そっちの兄ちゃんがこいつと同じような古龍なわけか」 
ルコディオラ 「そうだ。由緒正しき……」 
グレンゼブル 「あァそういうのはいい。聞いてもためになんねェ」 
ルコディオラ 「…………」 
グレンゼブル 「俺ァ、同じモンスターのくせに、偉そうにしてる奴は嫌いだ」 
       「そういう奴とは、なりたくても兄弟になれねぇからな!」 
ルコディオラ 「ふん……」

654: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:53:59.69 ID:NUScbCCJ0
ブラキディオス [ 我が主よ、話がある ] 
少女 [ 何? どうかした? ] 
ブラキディオス [ この洞窟の奥から、奇妙な波動を感じる。出来れば見せてもらいたい ] 
少女 [ うん。分かった。ちょっと聞いてみるね ] 
グレンゼブル 「どうした? 変な言葉だな。それが最近のトレンドなのか?」 
少女 「うぅん。古龍の言葉。ブラキディオスさんはそれしか話せないの」 
グレンゼブル 「へぇ。不便なもんだな兄弟!」 
少女 「ブラキディオスさんが、この洞窟の奥で何かを感じるって言ってるんだけど、ちょっと見せてもらってもいい?」 
グレンゼブル 「何か感じる? あァ。あれのことか」 
少女 「あれ?」

655: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:54:41.57 ID:NUScbCCJ0
―高地、グレンゼブルの住処(洞窟の奥)、昼― 

グレンゼブル 「これだろ?」 
少女 「これって……」 
ブラキディオス [ 間違いない。これから発せられている ] 
        [ 古代の力だ ] 
少女 「岩の中に、何かある……」 
イャンガルルガ 「何だそれ?」 
ゴゴモア 「これは……古龍の力、その源」 
少女 「この、黒い剣みたいなものが?」 
ココモア 「何だか……いい感じがしないよ。悪寒がする……」 
ルコディオラ [ 俺もここに入った時から、太古の力を感じていた。しかし、こんなにはっきりと形を残しているとは…… ]

656: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:55:12.32 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「これは、俺のお守りだ!」 
少女 「お守り?」 
グレンゼブル 「どんなに怪我しても、この近くで寝ればすぐに良くなンだよ」 
       「俺が小さい時から、ずっとここにあった」 
       「人間が使う武器みてぇでそこは嫌だが、大切なモンだ!」 
ブラキディオス 「…………」 
ルコディオラ [ どうしてこんなところに……少女、回収を…… ] 
少女 [ 駄目だよ、これはグレンゼブルさんの大事なものだよ ] 
ルコディオラ [ ………… ] 
少女 [ 人の大事なものを、勝手に触っちゃいけないよ ] 
ブラキディオス [ ………… ]

657: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:55:43.74 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「何だ何だァ? 相談か?」 
少女 「ええと……ここにこれがあるって、他のモンスター達は知ってるの?」 
グレンゼブル 「時たま、崖から落ちて大怪我をしたエルペを連れてくるからな。あいつらは知ってるだろ」 
       「あと……若い頃、人間がこの洞窟を使ってたンだ」 
少女 「!」 
グレンゼブル 「今でも時たま人間が来る。こいつを狙ってるのかもな、ハハ!!」 
イャンガルルガ 「少女、良くわからねぇが、これは使えるのか?」 
少女 「……うぅん。そういうものじゃないと思う」 
イャンガルルガ 「…………」 
        (チッ。俺には隠し事かよ……)

658: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:56:12.40 ID:NUScbCCJ0
―高地、グレンゼブルの住処(洞窟)、夜― 

ティガレックス兄 「ガァァ……Zzz……」 
ティガレックス弟 「ゴォオ……Zzz……」 
ルコディオラ 「Zzz…………」 
ブラキディオス 「Zzz…………」 
ゴゴモア 「Zzz……」 
ココモア 「Zz……」 
ナルガクルガA 「Zzz…………」 
ナルガクルガB 「Zzz…………」 
ナルガクルガC 「Zzz…………」 
少女 「Zzz…………」 

イャンガルルガ 「チッ。眠れねぇ」 
        「外の空気でも吸ってくるか」

659: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:56:44.63 ID:NUScbCCJ0
―高地、グレンゼブルの住処(洞窟の入り口)、夜― 

イャンガルルガ 「……? 何してンだあいつ」 
グレンゼブル 「ハハ、そーかそーか良かったな!!」 
エルペ達 「グレン様のおかげで、無事に赤ちゃんも生まれましたわ!」 
     「本当、グレン様がいてくださるだけで、どれだけ心強いか……」 
グレンゼブル 「気ィつけて帰れよ、じゃな」 
イャンガルルガ 「………………」 
グレンゼブル 「おうおうおう、どうした兄弟! 辛気臭ェ面しやがって!!!」 
       「運気が逃げるぜ!!」 
イャンガルルガ 「てめぇは……大型モンスターのくせに、何で小型モンスターを保護してる?」 
グレンゼブル 「…………?」 
       「強ェ奴が弱ェ奴を守るのは、当たり前のことだろ」 
イャンガルルガ 「!」

660: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:57:13.46 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「俺様は強ェ! この高地じゃ誰にも引けをとらねぇくらいにな!!」 
       「だから自信をもって、あいつらを守ることが出来るって訳だ!!」 
イャンガルルガ 「俺は……」 
        「俺は、弱い……」 
グレンゼブル 「…………?」 
イャンガルルガ 「俺には、好きな奴がいる……」 
        「だがそいつは、俺よりも強くて……」 
        「俺なんかいなくてもいいんじゃないかってくらい、別次元の存在になりつつある……」 
グレンゼブル 「…………」 
イャンガルルガ 「俺は、その時に、そいつをそのまま好きだって」 
        「今のまま言ってやれるかどうか、その自信がない」 
        「あんたならどうする……?」

661: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/22(水) 18:57:48.63 ID:NUScbCCJ0
グレンゼブル 「くだらねぇことで悩んでるな!」 
イャンガルルガ 「!」 
グレンゼブル 「好きだって言ってやればいい!!! それ以外の何がある!」 
       「相手の方が力が強いからって、相手の存在が別次元だからって、同じ生き物だ!!」 
       「分かり合えねぇ訳がねぇ!」 
       「お前、兄弟! 中々いい奴じゃねぇか!」 
       「だがな、下から上を見るな。上から同じ景色を見ろ!!」 
イャンガルルガ 「上から……同じ景色…………」 
グレンゼブル 「下から上を見ると、際限がねぇ碌なことがねぇ」 
       「それって相手を馬鹿にしてんだよ。知らねェうちにな」 
       「相手のことが好きなら、同じ景色をみてやればいい。同じ場所に立って、それだけでいい!!」 
イャンガルルガ 「…………」 
グレンゼブル 「ついてきな! いいもん見せてやる!!!」

669: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:48:19.55 ID:pOQ9sNVj0
―高地、崖の下、夜― 

イャンガルルガ 「ここに何があるってんだ……?」 
グレンゼブル 「シッ。静かにしろ」 
エルペ達 「Zzz……」 
イャンガルルガ (へェ。この縦穴は、エルペって奴らの巣穴になってるのか) 
グレンゼブル 「ここだ」 
イャンガルルガ 「…………」 
グレンゼブル 「見てみろ」 
イャンガルルガ 「これは……エルペって奴の赤ん坊と、その親か……」 
グレンゼブル 「最近は繁殖期だから、子供がポンポン産まれる」

670: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:48:48.80 ID:pOQ9sNVj0
イャンガルルガ 「で、これがどうしたんだ?」 
グレンゼブル 「まァ待てよ」 
イャンガルルガ 「……?」 
グレンゼブル 「今は月が雲に隠れてるからな……おお、もう少しだ」 
 >ピカァァアッ!! 
イャンガルルガ 「!!」 
グレンゼブル 「どうだ、凄いだろう」 
イャンガルルガ (月の光が……向こうの滝に乱反射して、光を撒き散らしてる……) 
        (これは……) 
        (こんな光景があったのか……)

671: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:49:27.69 ID:pOQ9sNVj0
グレンゼブル 「俺様は毎日ここに来て、アレを見る」 
       「あれは自然が作り出したモンだ。俺達でも、まして人間が作り出したモンじゃねェ。偶然の産物だ」 
イャンガルルガ 「あれが……偶然の産物……」 
グレンゼブル 「そしてこの子も、偶然の産物なンだよ」 
エルペの赤ん坊 (もぞもぞ) 
イャンガルルガ 「…………」 
グレンゼブル 「この子も大きくなったら、ここで、俺様達と同じ気持ちでアレを見る」 
       「分かるか、小型モンスターだろうと、大型モンスターだろうと関係ねェ」 
       「アレは、誰の前だろうと、変わらず光り続けるンだ」

672: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:50:09.14 ID:pOQ9sNVj0
イャンガルルガ 「…………」 
グレンゼブル 「空を見ろ、兄弟!」 
イャンガルルガ 「空……」 
グレンゼブル 「俺様達は飛べるから、下を向きがちだ。いや、俺様達全員、強いから下を向きがちなんだ」 
       「同じ目線で見るためには、こう……優しい気持ちじゃなきゃいけねェ」 
       「上手くは言えねぇが、このエルペと、同じ目線でアレを見るためには、一度心を空っぽにする必要がある」 
       「今みてェにな」 
       「見ろよ、綺麗な月と、滝じゃねぇか……」 
イャンガルルガ (……俺は、今迄そんなことを考えたこともなかった……) 
        (このちっぽけな小型モンスターの赤ん坊と、同じ目線で、俺はあの光景を見れているのか……) 
        (俺と同じ光景を、この小型モンスターは見ているのか……) 
        (そして近い将来、見ることになるのか……)

673: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:50:47.37 ID:pOQ9sNVj0
イャンガルルガ (確かに……俺達がどんなに強くても、弱くても、上の月は、変わらず光ってる。照らしてくれてる……) 
        (単純なことだが……どうして今迄気がつかなかった) 
        (この光景をもし、少女に見せることが出来たら……いや、これに限らず、ありとあらゆる自然のものを見れたら) 
        (俺は、同じ光景を共有したことになるのか……) 
        (同じ時間を生きてることになるのか……) 
グレンゼブル 「おうおうおうどうした兄弟! 辛気臭ェ面すんな、運気が逃げるぜ!」 
イャンガルルガ 「その、あんたが言ってる運気っていうのは何なんだ?」 
グレンゼブル 「運気? それは俺様達全員が持ってる、『いいこと』をひきつけるパワーだ!」 
       「俺様達は全員そのパワーを持ってる。小さい大きいに関わらず、みんな平等にだ」 
       「だが運気が一番嫌いなことは、辛気臭ェ面をすることだ!」 
       「そしたら、たちまち逃げてっちまう。そんな臆病な奴らなんだ」 
       「こいつらと同じにな!」

674: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:51:22.63 ID:pOQ9sNVj0
イャンガルルガ 「エルペ達と……?」 
グレンゼブル 「牙を向ければ逃げていく。そしたら俺様はずっと一人だ」 
       「ずっと寂しいままで生きていかなきゃいけない」 
       「でも、俺様はこいつらに助けられてる。一緒に生きていってもらえてる」 
イャンガルルガ 「大型モンスターが……小型モンスターに助けられてる……」 
グレンゼブル 「そうだ! まさにそれって、いいことじゃねぇか!」 
       「まるでこいつらは、俺様の運気みてぇじゃねぇか!!」 
イャンガルルガ 「俺は……」 
        「俺も……あの子の、少女の運気になりてぇ……!!」 
グレンゼブル 「…………」 
イャンガルルガ 「俺は今迄、辛気臭ェ面をしてた。自分から運気を取り逃してた」 
        「助けてるつもりで、何も助けてなかった。分かってなかった!」 
        「あんたに会って、俺は変われる気がする……!!」

675: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:52:04.38 ID:pOQ9sNVj0
グレンゼブル 「ハハ、良かったじゃねぇーか!!」 
       「そうだ、その顔だ。運気は流されるもんじゃねぇ。掴むもんだ」 
       「これ以上テンションが上がるとエルペ達が起きる。飛ぶぜ!(バッ)」 
イャンガルルガ 「おう!(バッ)」 
グレンゼブル 「今夜の月も綺麗だぜ!!」 
       「明日も明後日も、多分綺麗だ。その先もずっとな!!」 
       「俺達が何で悩んでようが、変わらねぇンだよ」 
       「悩むことなんてくだらねぇぜ!!」 
イャンガルルガ (こいつの言うとおりだ……) 
        (よくわからねぇところもあるが、こいつの言葉にはパワーがある) 
        (これが、運気を掴む力ってやつか……!)

676: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:52:38.52 ID:pOQ9sNVj0
―高地、グレンゼブルの住処(洞窟)、夜― 

ブラキディオス [ …………(バチッ) ] 
        [ ……………… ] 
        (何だ……このざわつくような感覚は……) 
ルコディオラ 「………………(バチッ)」 
        [ ……あんたも感じたか。何か、良くない予感がする ] 
ブラキディオス [ わが主よ、目を覚ますのだ! ] 
少女 「ん……うう……」 
ブラキディオス [ !! ] 
ルコディオラ [ これは……すごい熱だ……!! ] 
       [ 角が……更に大きく…… ]

677: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:53:13.61 ID:pOQ9sNVj0
ブラキディオス [ …………共鳴しあっている…………!! ] 
ルコディオラ [ 何……? どういうことだ! ] 
ブラキディオス [ 太古の破片と、我が主の中の古龍の血が、共鳴しているのだ ] 
ルコディオラ [ 太古の破片……この洞窟の奥にあった黒い剣か!! ] 
ゴゴモア [ (ぬぅ)……お前たちも感じていたか。この子の熱は通常の熱ではない ] 
     [ 古龍化が急激に進行している。このままでは、戻れなくなるぞ……!! ] 
ココモア [ 父ちゃん、どうにかできないの……!? ] 
ゴゴモア [ ……ラヴィエンテ様…… ] 
     [ ラヴィエンテ様に、古龍の力を抑えていただく他ない……! ]

678: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:53:55.90 ID:pOQ9sNVj0
ブラキディオス [ 待て! マズいぞ……洞窟全体が震え始めた……!! ] 
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 
ナルガクルガA 「キャ! 何? 地震!?」 
ナルガクルガB 「やぁねぇ、食べ物も不味いし、嫌な土地ね!!」 
ナルガクルガC 「それにしては揺れが強くない!?」 
ティガレックス兄 「ガアア……ZZzzz……」 
ティガレックス弟 「ゴォオオ……Zzzzz……」 
ブラキディオス [ 急げ! 主様を太古の破片から遠ざけるのだ!! ] 
ルコディオラ [ 承知した! ゴゴモア殿、少女をこっらに!! ] 
ゴゴモア [ ぐ……何だ……? 少女の体が……重くて持ち上がらん……!!! ] 
ココモア [ 父ちゃん早く!!! ]

679: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:54:28.78 ID:pOQ9sNVj0
―少女の夢の中― 

少女 「…………頭が痛い……角が……熱い…………」 
白アイルー 「…………」 
少女 「私……どうしちゃったの……? 私の体……私じゃなくなっちゃったみたいで……」 
白アイルー 「(スッ)…………」 
少女 「ここを離れろって……? そう言いたいの?」 
灰アイルー 「………………」 
少女 「あなたは……火山で会った……」 
灰アイルー [ お前の体はもはや人間ではない ] 
少女 「言葉が……分かる……?」

680: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:54:51.70 ID:pOQ9sNVj0
灰アイルー [ すぐにその場を離れろ。古龍の箍を外す、危険な力がそこにある ] 
少女 [ でも……体が動かない…… ] 
灰アイルー [ お前が完全に古龍になってしまうと、我らの力で抑えることができなくなってしまう ] 
      [ 繰り返す。すぐにその場を離れろ ] 
少女 [ 待って…… ] 
灰アイルー [ ………… ] 
白アイルー [ ………… ] 
少女 [ 私……こんな力いらない……このせいで、沢山の人を巻き込んでる…… ] 
   [ だから、この力……消せるものなら消して……お願い……!! ] 
灰アイルー [ その力は、お前の一部であり、お前自身だ ] 
      [ 消すことは適わない ]

681: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:55:26.01 ID:pOQ9sNVj0
少女 [ そんな……!!! ] 
灰アイルー [ お前の力が強まってきた。じき我らの声も聞こえなくなる ] 
[ その場を……離れ…… ] 
  >ザザ………… 
少女 (白猫さんと、灰猫さんの姿がかすんで……) 
白アイルー [ (タタタ)私は…… ] 
少女 [ !! ] 
白アイルー [ 私は、いつでも…………あなたと……………… ] 
少女 [ 聞こえない……! もう一回言って……お願い、もう一回!! ] 
灰アイルー [ 離れろ……お前の……傷つけることに………… ] 
   
  >ブツリ

682: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:56:01.95 ID:pOQ9sNVj0
―高地、グレンゼブルの住処(洞窟)、夜― 

少女 「………………(ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ)」 
ブラキディオス [ 主様の影が変質を始めた! 古龍の体になるぞ!! ] 
ココモア [ ど……どういうこと!? ] 
ゴゴモア [ 古龍には羽化の時が訪れる。通常のモンスターから古龍になる時、新しい体に生まれ変わるのだ! ] 
     [ 離れろココ! 取り込まれるぞ!! ] 
ココモア [ お姉ちゃん……! 目を覚まして、お姉ちゃん!!! ] 
少女 「………………」 
ルコディオラ [ 何だ……この不気味な形の影は…………!!! ] 
ブラキディオス [ 主様の体が…… ] 
ナルガクルガA 「ちょっとぉ!! あの子の体、透けてない!?」 
ナルガクルガB 「幽霊なのーぅ!? ちょっとぉ、どういうことよぅ!!」 
ナルガクルガC 「説明しなさいよルコーゥ!!」

683: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:56:24.71 ID:pOQ9sNVj0
ルコディオラ 「少女の、古龍の力暴走した!!」 
ルコディオラ 「逃げろ!!!」 
ナルガクルガA 「よ、よく分からないけどヤバそうよ!!」 
ナルガクルガB 「緊急離脱ね!!」 
ナルガクルガC 「こいつらは構わなくていいのぅ!?」 
ティガレックス兄 「Zzzz……」 
ティガレックス弟 「Zzzz…… 
ナルガクルガA 「ほっときなさいよ! 自分のことくらい自分で出来る歳でしょぅ!!」 

 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

684: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:56:55.43 ID:pOQ9sNVj0
ルコディオラ (洞窟の奥が凄まじい光に包まれてる……!!) 
       (やはり、あの太古の破片は回収すべきものだったんだ!!) 
ブラキディオス [ 何をしている若造、崩落する洞窟に潰されるぞ!! ] 
ルコディオラ [ 分かっている……!!(ダダダッ) ] 
ゴゴモア (少女の影が、巨大な……見たこともないような形に変わっていく……) 
     (代わりに少女の体が消えていく……!!!) 
ココモア [ お姉ちゃん!!! ] 
少女 (フッ) 
ゴゴモア [ 消えた……!!! ]

685: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:57:28.85 ID:pOQ9sNVj0
―高地、洞窟の外、夜― 

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 

ナルガクルガA 「あ……危なかったわ……あのまま洞窟にいたら潰されてた……」 
ナルガクルガB 「そ、それよりアレ、何!?」 

×××××××× 「………………………………(ズズ……ズ………………)」 

ナルガクルガC 「龍!? そ、それにしてはでかくない!?」 
ナルガクルガA 「あたしたちの十倍はあるわ!!!」 
ナルガクルガB 「高地の低いところに、いきなり出てきたわ!」 

ルコディオラ [ 何て大きさだ……!! 高いこの場所に、頭が届くなんて……!! ] 
ゴゴモア [ 完全な古龍だ……!! あれが少女だというのか!! ]

686: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:58:02.09 ID:pOQ9sNVj0
×××××××× 「…………(ズズズ………………)」 

ココモア [ 動き出したよ!!! ] 
ゴゴモア [ 少女!! 私達だ、目を覚ませ!!!! ] 

×××××××× 「(ズ……ン……)………………」 

ブラキディオス [ 何だ……!! 溶岩が飛んできたぞ!! ] 
ルコディオラ [ 滅茶苦茶だ! 火山を背負ってるのか!!!! ] 

×××××××× 「ギャォォオオオオオオオオオオオオオアアアアアアア!!!!!!!」 

 >ビリビリビリビリビリビリビリビリ

687: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:58:34.29 ID:pOQ9sNVj0
ナルガクルガA 「ひぃぃぃ!!」 
ナルガクルガB 「きゃあああ!!!」 
ナルガクルガC 「何て声……耳が壊れるわ!!!」 

×××××××× 「(ズズズズズズ…………ズゥン……!!)…………」 

ルコディオラ (進んでいく……! あっちには、エルペとかいう小動物達の住処が……!!!!) 

 >ヒュルルルルルル……ドォォォォンッ!! 
 >ヒュルルルルルル…………ドォォォォンッ!!!

688: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:59:01.73 ID:pOQ9sNVj0
ブラキディオス [ (キッ)……主様を止めねば、この土地が溶岩で消えてなくなってしまう!! ] 
ゴゴモア [ しかしどうする!? あの大きさ、背負っている火山、規格外だぞ!!! ] 
ブラキディオス [ 叩くしかあるまい!!!(ダッ) ] 
ゴゴモア [ 待つのだブラキ殿!!! ] 
ルコディオラ [ 助太刀する!!(バッ!!!) ] 
ココモア [ やめて! お姉ちゃんを傷つけないで!!! ] 
ゴゴモア [ しかし叩かねばこの土地が……!!! ]

689: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 21:59:28.20 ID:pOQ9sNVj0
―高地、上空、夜― 

 >ド ォ ォ ォ ォ ォ ン ッ ! ! ! ! 

グレンゼブル 「ッァ!! 何だァ!!?」 
イャンガルルガ 「洞窟の方からスゲェ音がしたぞ!!」 
グレンゼブル 「!! おいおいマジかよ何だありゃあ!!!」 

×××××××× 「……………………(ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ)」 

イャンガルルガ 「何だァ!?」 
        「あ……あれは………………」 
グレンゼブル 「兄弟! 何だか分かるのか!?」 
イャンガルルガ 「少女……少女だ!!! あのでかい龍は、少女が変身した姿だ!!!」 
グレンゼブル 「おいおいおいおい何言ってんだ! あの子は人間じゃねぇのか!?」 
イャンガルルガ 「いや俺には分かる! あの子の中の、古龍の力が暴走したんだ!!!」 
        「止めなきゃ……止めなきゃ駄目だ!!!」

690: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/02/26(日) 22:00:03.23 ID:pOQ9sNVj0
グレンゼブル 「あのデカブツ、エルペ達の住処に向かってやがる!!!!」 
イャンガルルガ (少女……意識がないのか!?) 
グレンゼブル 「火山背負ってンのかよ!? どっから出てきた!!!」 
イャンガルルガ 「頼む! あれは少女なんだ、傷つけないでくれ!!!」 
グレンゼブル 「っつっても兄弟! このままじゃエルペ達が生焼きだ!!!」 
       「高地も滅茶苦茶になっちまう!!!」 
イャンガルルガ 「あんた言ったよな! どんなに次元が違っても、同じ生き物だって、分かり合える筈だって!!」 
        「近づいてみせる! 援護してくれ!!!」 
グレンゼブル 「兄弟……!!!」 
       「お前中々熱いじゃねぇか!! 気に入った!!! 溶岩弾は俺様に任せろ!!!」 
       「止めてこい、なるべく早くな!!!!」

716: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:15:47.81 ID:Jwqg5rEa0
―少女の意識の中― 

少女 (何……私何してるの……?) 
   (体が動かない……どうしちゃったの……? 何も見えない……) 
   (灰猫さん! 白猫さん!!) 
   (返事をして、どこに行っちゃったの!?) 

 =壊せ= 

少女 (な、何か声が聞こえる……)

717: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:16:30.11 ID:Jwqg5rEa0
少女 (な、何か声が聞こえる……) 

 =思うが侭に壊せ= 
  
 =それが古龍してのお前の役割= 
  
 =それがミラの名を次ぐお前の……『グラン・ミラオス』の役割= 
  
 =全てを壊しつくすのだ= 

少女 (この声……あの、グレンゼブルさんの洞窟にあった、剣の形の石から聴こえる……!!) 
   (壊すって……私そんなことしたくない!) 
   (グラン・ミラオスって何!? 私そんなの知らない!!)

718: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:17:01.80 ID:Jwqg5rEa0
 =壊すのだ= 
  
 =それが古龍の……破壊の力の役割= 
  
 =全てを灰燼に帰しても尚止まるな= 
  
 =お前の全てが全てを破壊しつくすまで止まるな= 
  
 =煉獄の力を見せてやれ= 
  
少女 (いきなり前が見えるようになった……!!) 
   (何……? 何で私、こんな高いところにいるの!?) 
   (……違う! 私の体……こんなに大きくなってる!!) 
   (私の目から見たものなの……?)

719: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:17:31.51 ID:Jwqg5rEa0
―高地、上空、夜― 

イャンガルルガ 「うおおおおお!!(ビュン!)」 
 >ヒュルルルルルル 
 >ヒュルルルルルル 
イャンガルルガ (溶岩の弾が無数に飛んでくる……) 
        (避けきれない……!!) 
 >ブシュゥゥゥゥゥ!!!! 
 >ドッォォォォォォォンッ!! 
グレンゼブル 「俺に任せろ兄弟! 水ブレスで弾きかえしてやる!!」 
イャンガルルガ 「助かる……!!」

720: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:17:58.08 ID:Jwqg5rEa0
イャンガルルガ (このままだとエルペ達が皆丸焼けだ!!) 
        (少女にそんなことをさせたくねぇ!!!) 
        (絶対に、俺が止める!!) 
 >ヒュルルルルルル 
 >ヒュルルルルルル 
 >ドッォォォォォンッ!!! 
イャンガルルガ 「!!」 
        (クソ……! 体中から溶岩の弾を飛び出させてる……!) 
        (グレンゼブルが止め切れなかったのが、どんどん高地に落ちてってる!!) 
        「!!」 
        「あいつら……!!!」

721: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:18:25.60 ID:Jwqg5rEa0
―高地、地上、夜― 

ルコディオラ 「オオオオオオオ!!!!!」 
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 
ルコディオラ 「離れよ! この辺りの地面を隆起させる!!!」 
       「カァ!!!」 
 >ドゴォォォォォォオォッ!!!! 
グラン・ミラオス 「!!」 
 >グラッ 
ルコディオラ [ よろめいた……!! 行け、ブラキディオス! ] 
ブラキディオス [ 言われずとも……!(バッ)] 
        [ ハァッ!!(ズッ!!!)] 
 >ドッォォォォォォンッ!!!! 
グラン・ミラオス 「………………」 
 >ズンッ!! 
 >ズン……! ズン……!!

722: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:18:52.97 ID:Jwqg5rEa0
ブラキディオス [ な……っ、無傷だと……!? ] 
        [ すまぬ主様、ならばこれならどうだ!! ] 
        [ ハァァァ!!!! ] 
 >ズッ!! 
 >ズッドォォォッ!!! 
 >ズッドォォォッ!!! 
ブラキディオス [ 足に集中して攻撃を叩き込んだ……!! ] 
        [ そして俺のパンチは……炸裂する!! ] 
 >ドォガアアアアアアアンッ!!!! 
グラン・ミラオス 「!!」 
 >グラグラ…… 
 >ズゥゥゥゥゥゥンッ!!! 
ルコディオラ [ 膝をついた……!!! ]

723: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:19:25.13 ID:Jwqg5rEa0
ブラキディオス [ これだけ攻撃してもかすり傷とは……!! ] 
        [ 何て古龍だ!! ] 
        [ この隙に昏倒させる! 手伝え若いの!!! ] 
ルコディオラ [ 俺をガキと呼ぶな!(ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ) ] 
 >ズッゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!! 
 >バキバキバキバキ 
ルコディオラ [ この地面の裂け目は段々大きく広がっていき、やがてあれを飲み込む! ] 
 >バキバキバキバキバキバキ 
グラン・ミラオス 「…………!」 
 >ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ 
ルコディオラ [ 足が裂け目に飲み込まれた! 重力波であいつを押さえ込む! 頭を狙え!! ] 
ブラキディオス [ 応!!!!(バッ) ] 
グラン・ミラオス 「………………ウウ゛……ウウウウウウウウ゛!!!!!」

724: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:20:03.74 ID:Jwqg5rEa0
ブラキディオス (何か来る……!?) 
        (しまった!!!) 
グラン・ミラオス 「ゴォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」 
 >ボウゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!! 
ブラキディオス [ ぐあああああああああああ!!!! ] 
ルコディオラ [ ブラキディオス!!! ] 
       (ブレスが空中で直撃した!!!) 
ブラキディオス [ ……………… ] 
 >ヒュゥゥゥゥゥ………… 
 >ズゥン……!! 
ルコディオラ [ ブラキディオス!! 大丈夫か!!? ] 
ブラキディオス [ グ……何て熱だ……! 殻が溶けた……!!! ] 
        [ 集中力を途切れさせるな……!! ] 
        [ お前の重力波で、主様はかろうじて抑えられている……! ] 
グラン・ミラオス 「………………(グググ…………)」

725: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:20:31.04 ID:Jwqg5rEa0
ルコディオラ [ だ……駄目だ、抑えきれない……!! ] 
       [ 力が強すぎる!! この重力場で何故動ける!? ] 
グラン・ミラオス 「…………(ズンッ!!)」 
 >ズシィン……ズシィン………… 
ルコディオラ [ 歩き出しただと!!? ] 
ブラキディオス [ (ググ……)何をしている若いの!! ] 
ルコディオラ [ 重力の力は最大限に解放してる!! 抑えられないんだ!!! ] 
 >ボシュッ 
 >ヒュルルルルルルル 
ルコディオラ [ !! 溶岩弾が、エルペ達の巣に……!!!! ]

726: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:20:59.82 ID:Jwqg5rEa0
―高地、上空、夜― 

グレンゼブル 「チィィ! 止め切れねぇ!!」 
       「兄弟! 避けろ!!!」 
イャンガルルガ 「駄目だ! 今俺が避けたら、この崖が崩れる!!」 
        「受け止める!!!!」 
 >ドッォォォォォォォォッ!!!! 
 >ジュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!! 
イャンガルルガ 「ぐうおおおおおお!!!!!」 
グレンゼブル 「兄弟!!!!」 
イャンガルルガ 「こ……これくらい何とも……ない!!!」 
 >ブゥンッ!!! 
グレンゼブル 「溶岩弾を投げ飛ばした!!! 兄弟、お前……!!!」 
イャンガルルガ 「何度でも来い! 俺は、少女を殺すための古龍になんてさせないぞ!!」 
        「絶対にさせるものか!!!!」

727: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:21:33.97 ID:Jwqg5rEa0
グラン・ミラオス 「……(ズゥンッ! ズゥンッ!)」 
イャンガルルガ 「少女!! 聴こえるか!!!」 
        「俺だ、イャンガルルガだ!!!!」 
        「俺は絶対に、ここを動かねぇ!!!!!」 
        「お前を止める!! 絶対に止めてやる!!!!」 
 >ボシュッ 
 >ヒュルルルルルルル 
 >ヒュルルルルルルル 
グレンゼブル 「カァッ!!!」 
 >バシュゥゥゥゥッ!!! 
 >ボンッ!!! 
 >ボンッ!!! 
グレンゼブル 「お前……! 好きだぜそういうの!!」 
       「付き合おうじゃないか!!!」 
       「だがどうする!? 根性論で止められる代物じゃあねぇぞ!!」

728: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:22:20.60 ID:Jwqg5rEa0
イャンガルルガ 「こうなっちまった原因がある筈だ! それをどうにかできれば……」 
グレンゼブル 「……もしかして、俺のお守りのせいか!?」 
イャンガルルガ 「!! それだ!! ブラキディオスが何かを感じると言ってた!」 
        「あれは、太古の塊だ。あれが少女の力を操ってるんだ!!!」 
グレンゼブル 「そうと分かりゃ、あれを遠くに捨ててくればいいんだな!?」 
イャンガルルガ 「いいのか!? 大事なものなんだろ!?」 
グレンゼブル 「お前の覚悟に比べりゃたいしたもんじゃねぇ! 待ってろ、今……」 
 >ヒュルルルルルルル 
イャンガルルガ 「グレンゼブル、後ろだ!!」 
グラン・ミラオス 「ウウウウ゛…………ウウウウウウウウ゛…………!!!」 
 >ゴゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!! 
イャンガルルガ (ブレスと溶岩弾のダブル攻撃だと……!?) 
        (これは……死ぬ……!!)

729: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:22:50.61 ID:Jwqg5rEa0
グレンゼブル 「ッアアア!!!」 
 >ボジュゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!! 
 >ドッゴオオオオオオッ!!! 
グレンゼブル 「ぐうああああああ!!!」 
イャンガルルガ 「グレンゼブル……!! 俺の盾に……!!!」 
グレンゼブル 「………………(ヒュルルルルルルル)」 
イャンガルルガ 「グレンゼブルー!!!!」

730: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:23:18.12 ID:Jwqg5rEa0
イャンガルルガ (くそ……グレンゼブルが滝に落下しちまった……!!!) 
        (だが俺がここで引いたら、少女は一生の傷を負っちまう……!!) 
        (そんなのは嫌だ! 俺は……) 
        (俺は……) 
        「お前に悲しんで欲しくないんだー!!!!」 
グラン・ミラオス 「…………!!!」

731: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:23:44.21 ID:Jwqg5rEa0
イャンガルルガ (! 動きが止まった……!?) 
        (俺の声が届いたのか!?) 
        「……少女! 聞いてくれ、この先にはエルペ達の住処がある!!!」 
        「お前……お前、人間に戻りたいんだろ!?」 
        「だけど、俺は知ったんだ! お前がたとえ人間だろうと、古龍だろうと!」 
        「お前はお前で変わりがねぇ!!!!」 
        「俺と同じものを見て、同じものを感じてる『生き物』だ!!!」 
        「俺はお前がなんだろうと構わない!!!!!!」 
        「そんなわけのわからねぇ力に負けるな!!!」 
        「戻って来い! 少女!!!!!!」

732: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:24:11.91 ID:Jwqg5rEa0
グラン・ミラオス 「ガア…………ア…………(ヨロ…………)」 
イャンガルルガ 「!!」 
        (声が届いてる! これは少女なんだ、姿かたちが違うだけで、少女なんだ!!!) 
グラン・ミラオス 「ウウ゛……ウウウウウウウウウ゛…………!!!」 
イャンガルルガ (ブレスが来る……!!) 
        (だが俺は……逃げん!!!!) 
 >ゴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!! 
イャンガルルガ 「…………!!!!!!」 
 >プス……プス…………

733: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:24:44.71 ID:Jwqg5rEa0
イャンガルルガ 「ガハァ!! ハァ…………!! ハァ…………!!!!」 
        「い…………」 
        「行こう、一緒に…………!!!」 
        「みんなも待ってる…………」 
        「ラヴィエンテとやらに会うんだろ? 一緒に会いに行こう……」 
グラン・ミラオス 「ガアア……ア…………(ヨロヨロ)」 
         「ギャオオオオオオオオオ!!!!」

734: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:25:07.82 ID:Jwqg5rEa0
イャンガルルガ 「俺は怖くねぇ!!!!」 
        「怖くねぇぞ!!!!!!!」 
        「俺はお前と! 一緒に行くって決めたんだ!!!」 
        「お前がどんな姿になろうが、関係ねぇ!!」 
        「一緒に行くぞ、少女!!!!!!」 
グラン・ミラオス 「!!!!」 
 >ピカァァァァァッ!!! 
イャンガルルガ 「!!!!」 
        (こいつの体が、真っ白に光った!!!!) 
        (体が薄れて消えて行く……!!!) 
        (中に、少女の体が……!!!!!)

735: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:25:38.89 ID:Jwqg5rEa0
少女 「………………」 
 >ヒュゥゥゥゥゥ………… 
イャンガルルガ 「少女!!!!(ビュンッ)」 
 >ガシッ!! 
イャンガルルガ 「少女! しっかりしろ!!!!」 
少女 「………………はぁ…………はぁ………………」 
   「ガルルガさん…………!!!」 
   「とめて…………あの塊を、壊して…………!!!」 
イャンガルルガ 「分かった!!」

736: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:26:04.77 ID:Jwqg5rEa0
―グレンゼブルの巣があった場所、夜― 

ティガレックス兄 「ガアアア!!! 何だァ!?(ガラガラ)」 
ティガレックス弟 「うるせぇぇぇ!!! おちおち寝てもいられねぇ!!!(ガラガラ)」 
         「って何だァこりゃああああああ!!!」 
ティガレックス兄 「どうなっちまったんだ!? 洞窟も崩れてやがるし!!」 
イャンガルルガ(上空) 「あいつら……生きてたのか!!」 
        「馬鹿ども!! 黒い塊を壊せ!!!!」 
ティガレックス兄 「あァん!? 馬鹿だと!?」 
ティガレックス弟 「馬鹿って言う奴が……」 
イャンガルルガ(上空) 「ふざけてる場合か! 急げ!!!」

737: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:26:36.31 ID:Jwqg5rEa0
ティガレックス兄 「チィ。何だってんだ」 
ティガレックス弟 「兄者……何だこれ……?」 
 >ふわふわ 
ティガレックス兄 「ン……? 浮いてるぞ。人間が使う武器に良く似てるが……」 
ティガレックス弟 「これか!? 『塊』ってのは!!」 
イャンガルルガ(上空) 「多分そうだ! 壊せ!!!」 
ティガレックス兄 「カァッ!!」 
 >パァンッ!!!

738: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/03/11(日) 15:27:15.17 ID:Jwqg5rEa0
少女 「うっ!(ぞくっ……!!)」 
イャンガルルガ 「少女! 大丈夫か!!?」 
少女 「うう……(……ガクッ)」 
イャンガルルガ (気を失った……) 
        (く……俺も、限界だ……!!!) 
 >ズザァァァァァ…………!!! 
ティガレックス兄 「何だ何だ何があった!? 随分派手な着地だな!!(ズンズン)」 
ティガレックス弟 「少女もいるな。しかし何だ……あたり一面溶岩弾がメラメラ燃えてやがる」 
イャンガルルガ (くそ……意識が…………) 
ゴゴモア 「少女!!」 
ココモア 「お姉ちゃん!!!!」 
ナルガクルガA 「お……終わったの……?」 
ナルガクルガB 「あのでかい龍が消えたわ……」 
ナルガクルガC 「意味がわかんないわよーぅ! ちゃんと説明しなさいよ!!」 
イャンガルルガ (少…………女…………) 
 >ガクッ

757: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:22:31.77 ID:J5k1zkjR0
―シュレイド地方、樹海、昼― 

イャンクック (少女が出ていってから随分経つ……) 
       (地獄兄弟とガルルガ君が一緒にいるから大丈夫だとは思うが……) 
       (何故か妙な胸騒ぎがする) 
       (私は……) 
ナルガクルガ 「…………」 
イャンクック 「! いたのか……」 
ナルガクルガ 「気もそぞろになっているぞ。お前らしくもない……」 
イャンクック 「…………」 
ナルガクルガ 「やはり少女のことが気になるか」 
イャンクック 「当然だ。あの子は、私の娘だからな……」

758: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:23:10.18 ID:J5k1zkjR0
ナルガクルガ 「なら何故、体を張ってでも止めてやれなかった」 
       「あの時少女達を止められたのは、お前意外いなかったというのに……!」 
イャンクック 「…………」 
       「私は……本当に少女を守るだけでいいのだろうかと、ふと疑問に思ったのだ」 
ナルガクルガ 「どういう意味だ?」 
イャンクック 「少女は、人間でも、モンスターでもない……」 
       「それをモンスター扱いして、我々と同じだと言いはって……」 
       「それで本当にいいのだろうかと疑問を持ってしまったのだ」 
ナルガクルガ 「少女は人間ではない。モンスターではないのか?」 
       「俺達と同じ仲間ではなかったのか!」 
イャンクック 「私達の仲間だ。しかし同族ではない」

759: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:23:38.49 ID:J5k1zkjR0
ナルガクルガ 「…………」 
       「仲間ではあるが同族ではない、か……」 
       「つまり少女は人間よりの生き物だと」 
       「人間達の一種だと、そう言いたいのか?」 
イャンクック 「それも違う。だから一概にあの子を人間達の群れに戻すのもはばかられた」 
       「私は、だから迷ってしまったのだよ……」 
ナルガクルガ 「お前が迷っていては、お前の娘であるあの子もどうしたらいいのか分からない」 
       「だからお前の元を去った。違うか!」 
イャンクック 「その通りだ……私には、どうすることも出来ん……」 
ナルガクルガ 「……ふん……イャンクックも老いたものだ」 
       「老うと我々は頭が硬くなるらしい」 
イャンクック 「…………」 
ナルガクルガ 「何も難しいことはない。お前が受け入れてやれるのなら、受け入れてやればいい」 
       「鍵を握っているのは、お前なんだ」

760: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:24:07.89 ID:J5k1zkjR0
イャンクック 「少し……考える時間をくれ」 
ナルガクルガ 「…………」 
 >ザッ 
イャンクック (去ったか……) 
       (私が受け入れてやれるのか、どうなのか……) 
       (人間は、私の妻や子供を殺し、森を焼き払った……あの子のことを捨てた) 
       (どこかで人間を許容しがたいと感じてしまっているのは事実だ……) 
       (どこかで私は、人間とあの子は違うと思いたかったのかもしれない……) 
       (しかし何故だ……あの子が人間ではなくなってしまっている中、私は……) 
       (この漠然とした不安は、一体何なんだ……) 
       (あの子は人間である時が一番幸せなのではないか……) 
       (そんな風に、考えてしまっている……) 
       (人間は、人間に戻るべきではないかと……)

761: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:24:39.37 ID:J5k1zkjR0
イャンクック 「……!!」 
ハンマー 「…………(ザッ……)」 

イャンクック 「お前は……少女とよく会っていた人間……!!」 
       「どうしてここに……樹海への入り口は、テオ殿が封鎖しているはずでは……」 

ハンマー 「お前は……少女を世話していた怪鳥だな……」 
     「弓と太刀を置いて、俺だけでここに侵入してきた……」 
     「無礼なのは分かる。だが、こちらには戦う意思はない」 
     「分かってくれ……」 

イャンクック 「………………」 
       (この人間の目に殺気はない……) 
       (戦うつもりはないのか?) 
       (しかし、私に人間の言葉は分からないぞ……) 
       (どうする……?)

762: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:25:16.38 ID:J5k1zkjR0
ハンマー 「やはり少女はいないようだな……」 
     「お前達の様子がおかしくなっている中、そうではないかと思ったんだ」 
     「あの子自身がここを去ったのか、それとも連れ去られたのかは分からないが……」 
     「ただ、怪鳥よ。お前は何故ここにいる?」 
     「お前は、少女の親ではなかったのか?」 
イャンクック 「…………」 
ハンマー 「聞け。俺は少女を追うつもりだ」 
     「だが、それは少女を人間に戻すためではない」 
     「少女に、幸せになってもらいたいがためだ」 
     「幸せか、不幸せかは他人が決めるものではないと、俺は思うよ……」 
     「それは少女自身が決めることなんだ」 
     「だから、少女のその答えを俺は聞いてみたいんだ」

763: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:25:48.12 ID:J5k1zkjR0
イャンクック (この人間……何を言っているか分からないが……) 
       (少女を、助けようとしているのか?) 
       (私には分かる。この人間が考えていることは、きっと私と同じことだ) 
       (……ナルガクルガも言っていた) 
       (私にしか、少女を止めることはできないと……) 
       (そうだ、何を迷うことがある) 
       (私は少女の親だ、父親なんだ) 
       (父親は、子供が幸せになるまで、見守らなければいけない……!!) 
       (行かなければ……! 私は、少女の元に……!!)

764: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/04/30(月) 18:29:20.79 ID:J5k1zkjR0
ハンマー (ガチャリ) 
イャンクック 「!!」 
ハンマー 「見てくれ。俺の使っている武器には、古龍の大宝玉が使われている」 
     「これは、古龍の力を察知する事ができるんだ」 
     「だから少女のことを強く念じれば……」 
     「あの子の元へ、導いてくれるはずだ」 

イャンクック 「………………」 
       「乗れ、人間! 私の背に!!」 

ハンマー 「乗せてくれるのか……? 俺を、お前に……!!」 
ハンマー 「かたじけない……! 行くぞ!!」 
イャンクック 「……!!(バサッ! バサッ!!)」

780: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:28:48.71 ID:FEjLMN6P0
―海上、昼― 

剣ニャン丸 「ふへぇ。太陽の日差しが滅茶苦茶暑いゼヨ…………」 
小鉄 「ニャン丸、前の方に陸地が見えるニャ!!」 
迅雷 「兄貴……喉が渇いたよ……」 
小鉄 「もう少し待つニャ。あの島に上陸したら、食いもんを探すニャ」 
迅雷 「いいもんがあればいいなー」 
剣ニャン丸 「んん……こてっちゃん。何かあの島は嫌ーな予感がするゼヨ」 
小鉄 「ニャ? 嫌な予感?」 
剣ニャン丸 「邪気というか……俺はそういう第六感がきくんゼヨ」 
小鉄 「でも、船の食料も水ももうないニャ。上陸せざるをえんニャ」 
剣ニャン丸 「うぅーん……少しだけ上陸して、食料と水を確保したら離れるゼヨ」 
小鉄 「承知したニャ。迅雷、気合い入れて探すニャ!」 
迅雷 「うん!!」

781: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:29:18.28 ID:FEjLMN6P0
―謎の島、昼― 

小鉄 「……何か霧がかかってて不気味だニャ……」 
迅雷 「前がよく見えないよ……」 
剣ニャン丸 「おっ、こんな所に水が湧き出てるゼヨ。あっちにはハチミツがあるゼヨ!」 
小鉄 「よぉし、早速採取して船に……」 
 >グラグラグラ 
小鉄 「ニャ!?」 
剣ニャン丸 「地震……?」 
迅雷 「大きいよ!!」 
剣ニャン丸 「ひぃぃっ! 逃げるゼヨ!(シュバッ)」 
小鉄 「ニャン丸!」 
迅雷 「兄貴、危ない!(バッ)」

782: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:30:38.56 ID:FEjLMN6P0
 >ズゥゥゥゥゥンッ! 
小鉄 「じ……地割れだニャ……!」 
   「すまんニャ迅雷……! ここを離れるニャ!」 
迅雷 「うん!(ダダダダッ)」 
小鉄 「霧が濃くなってきたニャ……」 
迅雷 「ニャン丸とはぐれちゃったよ!」 
小鉄 「まだ地震も続いてるニャ……何だかあんまり良くない予感がするニャ!」 
迅雷 「兄貴! 地割れの中から何か出てくるよ!」 
小鉄 「!!!」 
××××× 「ゴォォォォォォォォォ!!!!」 
小鉄 「見たことないモンスターだニャ!!」 
迅雷 「あれ、多分俺達を食べるつもりだよ!!」

783: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:31:14.76 ID:FEjLMN6P0
××××× 「ヒャァ!! 一週間ぶりの肉だァ!!」 
>ヒュバッ! 
迅雷 「速い!?」 
 >ガシッ! 
剣ニャン丸 「ギニャァァ!! 何で分かったゼヨォォォォ!!!」 
××××× 「俺の鼻からは逃れられねぇよォ!!」 
      「それじゃ、いただくと……」 
迅雷 「オオオオオオオオ!!!」 
 >ピシャァァァァァァンッ!!! 
迅雷(超帯電) 「ニャン丸を離せェェェ!!!!」 
××××× 「何だ何だ……?」 
      「帯電モンスターかァ? けどこの霧の中じゃぁ、利口とは言えねぇなァ!」 
 >パリ……パリ…… 
迅雷(超帯電) 「何だ……? 電気が体から逃げていく……」 
小鉄 「……!! 霧だニャ! 霧が迅雷の電気を吸い取ってるんだニャ!!」

784: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:31:41.91 ID:FEjLMN6P0
××××× 「どれ、食事前の運動とすッかァ!!」 
 >ポイッ 
剣ニャン丸 「ひいいいい!!(ダダダダダ)」 
小鉄 「あ! ニャン丸!!」 
   「あいつビビッて島の奥に……!!」 
××××× 「あの猫よりてめえの方が食いでがありそうだ。すぐに死んでくれるなよ!」 
迅雷(超帯電) 「兄貴、俺に乗って早く!」 
小鉄 「(バッ)行くニャ迅雷! この霧から外に出るニャ!」 
迅雷(超帯電) 「分かった!」 
××××× 「行かせるかよォ!!(シュバッ!)」 
 >ヒュンッ 
迅雷(超帯電) 「消えた……!!」 
小鉄 「トリッキーな奴だニャ! 図体はでかいくせに……!!」 
××××× 「ピーピー喚いてりゃ、霧の中でも丸分かりだぜ!!」 
迅雷(超帯電) 「(!!)後ろか!!」

785: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:32:10.33 ID:FEjLMN6P0
××××× 「!!?」 
迅雷(超帯電) 「ガァ!!!」 
 >ザンッ!! 
××××× 「! ……ク……」 
 >ドクドク 
××××× 「俺に傷をつけやがった……」 
      「少しマジで行くしかねェようだな……」 
迅雷(超帯電) 「当たった!!」 
小鉄 「く……霧が強くなってきたニャ……!!」 
   「このあたりの地面が、間欠泉になってるニャ! そこから水蒸気が出てるんだニャ!!」 
迅雷(超帯電) 「ど……どうすればいいの!?」 
小鉄 「船のところに戻るニャ! 海岸なら霧は……」 
××××× 「行かせねェよォ……」 
小鉄 「(ゾッ)」 
迅雷(超帯電) 「(ゾッ)」 
迅雷(超帯電) 「何……全然気配が……」

786: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:32:42.21 ID:FEjLMN6P0
 >ドゴォッ!!!! 
迅雷(超帯電) 「うわああああ!!!」 
 >ゴロゴロゴロッ!! 
××××× 「へぇ……俺に傷をつけるたぁ、結構なタマかと思ったが……勘か?」 
      「その『勘』も、集中しなきゃ使えねぇようだな……」 
小鉄 「な……何なんだニャお前ェ!!」 
××××× 「俺の名前はアビオルグ。この島は、先祖代々俺の一族が受け継ぐ俺達の島だ」 
小鉄 「アビオルグぅ!? 聞いたこともない名前だニャ!!」 
アビオルグ 「てめぇらが聞いたことがあろうとなかろうと関係ねぇ……」 
      「何故なら! てめぇらはここで俺の餌になるんだからなァ!!」 
迅雷(超帯電) 「餌になんてなるかァ!!(グググググ……ッ)」 
アビオルグ 「……へぇ」 
迅雷(超帯電) 「覚えておけ! 俺の名前は迅雷、そして兄貴の小鉄だァ!」 
アビオルグ 「中々粋な奴ら……だが! 戦いに馴れ合いは不要ォ!!」 
      「この攻撃を受けても減らず口が叩けるかァ!!」 
 >ググ……ッ

787: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:33:16.77 ID:FEjLMN6P0
迅雷(超帯電) 「何か来る!?」 
小鉄 「迅雷、後ろに跳ぶニャ!!」 
迅雷(超帯電) 「間に合わない……!!」 
アビオルグ 「死ねェ!!」 
 >チュッッドォォォォォォォォォォォンッッ!!!! 
迅雷(超帯電) 「うわあああああああ!!!」 
小鉄 「迅雷ー!!!!」 
   (ブレスが爆発した……!!!) 
   (迅雷がオイラを庇って……直撃……!!!) 
迅雷(超帯電) 「(プス……プス……)ぐ……ううう…………」 
アビオルグ 「ヘぇ、原型を留めてるとは驚いたな……」 
迅雷(超帯電) 「こんなの……ラージャンさんの攻撃に比べたらどうってことはない!!!」 
アビオルグ 「ラージャン……? ヘぇ……お前、あいつの弟子か何かか?」

788: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/06/24(日) 19:33:45.48 ID:FEjLMN6P0
迅雷(超帯電) 「そんなものじゃない! あの人には少しだけ世話になっただけだ!!」 
アビオルグ 「生憎と俺はその名前が大嫌いでね……」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
小鉄 「背びれの色が……」 
アビオルグ 「残念だよ小坊主。楽しければ逃がしてやろうかと思ってたが……」 
      「その名前を聞いたら、逃がすわけにはいかねえな」 
迅雷(超帯電) 「ラージャンさんを恨んでるのか……!!」 
小鉄 「あのおっさん、オイラ達の知らないところでも悪さしてたんだニャ!!!」 
アビオルグ(怒り) 「死んでもらう」 
小鉄 「いきなり本気になったニャ……!!」 
迅雷(超帯電) 「こんなところで俺達はやられるわけにはいかないんだ!」 
        「迎え撃つ!!」

794: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:33:30.36 ID:hL8Z90xf0
アビオルグ 「ヘェ……俺を倒すつもりか?」 
迅雷(超帯電) 「こんなところで負けるわけにはいかないんだ!」 
        「俺達は、お前を倒して前に進む!」 
アビオルグ 「威勢がいいのは結構なことだが、あまり『利口』だとは言えんな……」 
迅雷(超帯電) 「何だと!?」 
小鉄 「迅雷、熱くなるなニャ! ただの挑発だニャ!」 
迅雷(超帯電) 「ウオオオオオオ!!」 
 >バリバリバリバリバリバリ 
アビオルグ 「教わらなかったのか、ラージャンから……」 
      「ガキっぽさは命取りになるとな……」 
 >フッ

795: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:35:48.81 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「速いニャ!」 
アビオルグ 「勘の鋭い小僧だとは思ったが……」 
 >ドガァッ!! 
迅雷(超帯電) 「うわああ!!」 
 >ドゴォッ!! 
アビオルグ 「体がついてこなきゃ意味がねぇんだなァ!!」 
 >ドッゴォォォォォォ!!! 
迅雷(超帯電) 「があああ!!!」 
小鉄 「迅雷ー!!」

796: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:36:17.05 ID:hL8Z90xf0
アビオルグ 「(グリ……)いくら雷を纏っていても、これでは意味が無い……」 
迅雷(超帯電) 「う……うう……」 
小鉄 「迅雷の頭から足をどけるニャ!!」 
アビオルグ 「やなこった。このまま踏み潰させてもらう」 
迅雷(超帯電) 「…………」 
 >バリ……ッ!! 
アビオルグ 「?」 
迅雷(激帯電) 「ウウウオオオオオォォォ――ッ!!!!」 
 >バババババババババ

797: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:36:45.43 ID:hL8Z90xf0
アビオルグ 「(バッ)……ヘェ、面白い変身をする」 
迅雷(激帯電) 「死ネ……死ネェェェ!!!」 
アビオルグ 「だがまだ不完全だな!!」 
 >ヒュンヒュン 
迅雷(激帯電) (当タラナイ……!?) 
アビオルグ 「空間投げを喰らいなァ!!」 
 >ゴウッ!! 
迅雷(激帯電) 「グォォォォオ!!」 
 >ゴロゴロゴロゴロ! 
 >ドガァッッ!!! 
迅雷(激帯電) 「ッグゥ!!」

798: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:37:23.26 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「迅雷、一人で突っ走るなニャ!!」 
   「オイラ達のコンビで行けば、ラージャンみたいに倒せる筈だニャ!!」 
迅雷(激帯電) 「ゴウッ!!」 
小鉄 「(バッ!)よし、やっと上に乗れたニャ!!」 
   「覚悟するニャ、アビオルグ!」 
アビオルグ 「てめぇらに名前を呼ばれるほどォォ!!!」 
 >ゴゥ……ッ!!! 
 >ボゥゥゥゥゥワァァァァァァァ!!!!! 
 >チュッドォォォォォォォォォンッ!!!!!! 
小鉄 「ギニャァァァァ!!!!」 
迅雷(激帯電) 「ウグォォオオオオ!!!!」 
アビオルグ 「おちぶれちゃぁいねえええええ!!!!」 
 >ズンッ! ズンッ! ズンッ!!

799: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:37:53.10 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「(プス……プス……)ま……参ったニャ……」 
   「あいつ、ラージャンと互角……いや、それ以上の強さだニャ……!!」 
迅雷(激帯電) 「突ッ込ンデ来ル……!!」 
小鉄 「だが! 退くなニャ迅雷!!」 
   「怖くても真っ直ぐ前を見て、足を踏みしめるんだニャ!!」 
   「オイラ達はラージャンと一回引き分けたニャ!」 
   「勝てない道理はないニャー!!」 
迅雷(激帯電) 「(ニヤリ)……オウッ!!」 
アビオルグ (逃げねぇ……!?) 
      (俺の突進を真正面から受け止める気か!!) 
      (そんな馬鹿野郎は……ラージャン以来だ!) 
      「……気に食わねえ……」 
      「気に食わねえなああああ!!!」 
 >ズンッ! ズンッ! ズンッ! ズンッ!!

800: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:38:34.83 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「今だニャ! こやし玉でも喰らえニャ!!!(ビュンッ)」 
アビオルグ 「!! (ヒュッ)」 
小鉄 「!? 避けられた!!?」 
アビオルグ 「姑息な猫がああ!!」 
 >ブゥッン!!! 
迅雷(激帯電) 「尻尾ガ……!!」 
小鉄 「フンッ! ヌゥ!!!」 
 >ドガガガガガッ!!!! 
アビオルグ 「何……!? この猫……」 
      「俺の尻尾を受け止めた!!?」 
      (このちっぽけな猫のどこにこんな力が……!!!!) 
小鉄 「一個だけ残ってた怪力の丸薬を……」 
   「こんなところで使うことになるとは思わなかったニャ……!!(ギリギリ)」

801: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:39:10.79 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「迅雷! オイラのドーピングは長く続かんニャ!!」 
迅雷(激帯電) 「オウゥッ!!!!」 
アビオルグ 「小僧ォ……ッ!!!」 
迅雷(激帯電) 「ガアアアアアアアア!!!!!!」 
 >バリ……バリ…… 
アビオルグ (何だ……あの白い光は……!?) 
      (ラージャンの波動とも違う……あれは、危険なものだ!) 
      (だが……!!) 
小鉄 「(ギリリ……)逃がさんニャァァァ!!!!!」 
アビオルグ 「この猫……尻尾を……!!」 
 >ピシャァァァァァァァンッ!!!!! 
アビオルグ 「グゥゥォオオオオオオオ!!!!」

802: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:39:47.59 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「……どうだニャ!!!」 
迅雷(激帯電) 「ハァ……ハァ……(ユラリ)」 
小鉄 「!! 迅雷!!」 
迅雷(激帯電) 「……ガァ……!!」 
 >バシャッ!! 
小鉄 (迅雷が……血を……!!!) 
アビオルグ (プス……プス…………) 
      「……カカカ……今のは少しヤバかったな……」 
      「霧で雷の威力が半減してなきゃ、やられてたぜ……」 
小鉄 「そ……そんな……」 
アビオルグ 「やはり体に力がついてきていないな……」 
      「ラージャンがそうだった……」

803: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:40:19.43 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「あのオヤジとどういう関係だニャ!!」 
アビオルグ 「腐れ縁だ。今では殺してやりたい程憎んでいるがな!!!」 
小鉄 (ビクッ) 
   (ほ……本気だニャ……こいつ、本気でラージャンを憎んでる!!) 
アビオルグ 「小僧は放っておけば厄介なことになる」 
      「猫、貴様それを知ってそいつと一緒にいるのか?」 
小鉄 「な……何のことだニャ!?」 
   「迅雷はオイラの義弟だニャ! 貴様にとやかく言われる筋合いはないニャー!!!」 
アビオルグ 「ふんッ……いいだろう。ならばしっかりと目に焼き付けろ!」 
      「それが『古龍になりそこねた者の末路』だ!!!」 
小鉄 「!!!!」 
迅雷 「ウウウオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!」

804: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:40:48.59 ID:hL8Z90xf0
 >バチィッ! バチィッ!!! 
迅雷 「ガア!! ガアアア!!!!」 
小鉄 「ギニャ!!(ゴロゴロゴロッ!!)」 
   「迅雷、どうしたニャ!!」 
迅雷 「ア……ニキィィィィ!!!!!」 
   「アアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」 
 >ピシャァァァァァァンッ!!!!! 
小鉄 (黒い……雷……!!!) 
アビオルグ 「厄介なモンを昼食に選んじまった……」 
小鉄 「じ……迅雷……!?」

805: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:41:20.86 ID:hL8Z90xf0
迅雷(極) 「…………ガルル……ガル……………ガルルルルルルル!!!!」 
小鉄 (迅雷が……黒くなっちまったニャ!!!) 
   (それに何だか黒い波動をまとってて……目が血走ってるニャ!!) 
   (こ……これは……!!) 
アビオルグ 「ラージャンと同じだ」 
小鉄 「……!!!」 
アビオルグ 「貴様……何も知らずにあの小坊主の世話をしていたのか」 
小鉄 「何だニャ!? 何が起きてるニャ!!!」 
アビオルグ 「おそらく古龍の力に、小僧の体が耐え切れなかった。それで暴走した」 
      「ラージャンは昔、俺と兄弟同然で育った」 
      「だが奴は!! あれと同じ異形の力を暴走させて、俺の妹を殺した!!!」 
      「行方をくらませたと思っていたが……突然現れたその弟子が、同じ力の暴走を見せてくれるとはな!」 
      「この運命のめぐり合わせに感謝するぞッ!!!」

806: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:41:51.34 ID:hL8Z90xf0
小鉄 「待つニャ!! オイラ達とラージャンはそんな関係じゃ……」 
アビオルグ 「奴の血族は殺す! 妹の無念を晴らすために!!!」 
      「いつかは戻ってくると思っていたが、こうもドンピシャだと笑えるよォ!!!」 
小鉄 (あのオッサンは乱暴で凶暴な悪党だけど……) 
   (決着だけはつけるオッサンだったニャ!!) 
   (こいつの妹を殺して、そんでそのままほったらかして逃げてるとは思えんニャ!!) 
   (何かおかしいニャ!!!) 
小鉄 「迅雷はオイラが守るニャァァァァ!!! 貴様なんぞにやらせんニャアアアアア!!!!!」 
アビオルグ 「しゃらくせえええええ!!!!」 
 >ドゴォォッ!!!! 
小鉄 「ぐあああああ!!!!」 
   (怪力の丸薬のドーピングが……!!) 
迅雷(極) (スッ) 
アビオルグ 「!!!」 
小鉄 「やめるニャー!!! じんら…………」

807: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:42:42.86 ID:hL8Z90xf0
 >バリバリバリバリバリバリバリバリ 
小鉄 「ギィャアアアアアアアア!!!!!!!」 
 >プス……プス………… 
 >ガクガク………… 
小鉄 「ニャ…………ニャ………………」 
 >ドサリ 
アビオルグ 「チィ、見境なしかァ!!!」 
      「ああなった野郎は元には戻らねぇ!!」 
      「引導を……」 
 >ガシッ!! 
小鉄 「待つニャ……」 
アビオルグ 「まだ生きてやがったか!! しぶとい猫だ!」 
小鉄 「行かせんニャ……」

808: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:43:22.02 ID:hL8Z90xf0
アビオルグ 「離せクソがァ! 食っちまうぞ!!」 
小鉄 「誤解があるニャ…………」 
   「何があったか分からんけども……オイラ達と戦ったラージャンは誇り高かったニャ…………」 
   「あいつの名誉のためにも……オイラ達の名誉のためにも……」 
   「今、お前に迅雷をやらせるわけにはいかんニャ……」 
アビオルグ 「うるせえええ! たかが猫の分際で、俺に意見するかァ!!!」 
小鉄 「やらせんニャアアア!!!」 
アビオルグ 「……チィィィィ!!!」 
迅雷(極) 「…………ガルルルル…………」 
アビオルグ 「何だその目はァ!!!」 
      「俺はてめぇらなんぞ怖くねぇぞ!! 怖くねぇ!!!」 
      「俺は……俺はァァ!!!!」 
小鉄 (今だ……ニャ…………) 
 >ゴソゴソゴソ 
 >ヒュッ 
 >パァンッ!!!! 
 >モクモクモク

809: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:44:09.51 ID:hL8Z90xf0
アビオルグ 「何だ……霧に混じって白い煙が…………」 
小鉄 (逃げるニャ……迅雷……) 
   (オイラにできるのは……これ……だ…………) 
 >ガクリ…… 
迅雷(極) 「……ガル…………(スッ……)」 
 >バチッ! バチッ! バチッ!! 
アビオルグ 「畜生! 野郎の居場所が……」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
アビオルグ 「地震……でかい……!!!」 
      「奴か……!!!!!」 
××××××× 「キシャァァァァァァァァ!!!!!!」 
        「シャァ!!!」 
 >ガシッ 
迅雷(極) 「!!!」

810: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/02(月) 18:45:27.82 ID:hL8Z90xf0
アビオルグ 「獲物を横取りするつもりかァ!!!!」 
      「クソ……ウオオオオオオ!!!!!」 
××××××× 「ケケケケケ!! ケェーケケケケケケ!!!!」 
アビオルグ 「待てぇ! 待ちやがれええええ!!!」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
 >グラ……グラ………… 
 >シ……ン…… 
アビオルグ 「…………く…………」 
      「畜生……逃げられた…………!!!!」 
      「奴め……わざわざ眠りから覚めて出てくるとは……」 
      「小僧の力に、よほど惹きつけられたと見えるぜ……」 
      「だが好都合だ……」 
      「二匹まとめて始末してやる……(ニヤァリ)」 
小鉄 「………………」 
アビオルグ 「……………………ククッ……………………」

815: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:10:58.80 ID:v88v6FXB0
10.深淵の彩鎌 


―十数年前― 

ナナ・テスカトリ 「この子をしばらくこの島に預けます」 
         「深く心に傷を、そして体に大きな障害を持った子です」 
         「あなた達を信用してお預けします」 
         「どうか、優しくしてあげてください」 
ラージャン 「…………」 
アビオルグ 「あァ? 無愛想な奴だな……」 
      「いいか、この島は俺達の島だ。俺をさておいてでかい顔したら……」 
ラージャン 「…………」 
アビオルグ 「何とか言ったらどうなんだ、あァ!?」

816: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:11:31.02 ID:v88v6FXB0
ナナ・テスカトリ 「アビオルグ、初対面ですよ。もう少し優しく接してあげることはできないのですか」 
アビオルグ 「そうは言っても……俺はこいつの目、何か好きになれない」 
ラージャン 「…………」 
アビオルグ 「ドス黒いぜ。同族殺しの目だ」 
ラージャン (ピクッ) 
      「……取り消せ」 
アビオルグ 「あ?」 
ラージャン 「同族殺しだと……? 取り消せ……」 
ナナ・テスカトリ 「こら、二人共……」 
アビオルグ 「嫌だね。俺は正直なんだ。思ったことをそのまま言う」 
      「そして俺の直感は外れたことがない」 
      「お前は近い将来、必ず同族を殺す目をしてる」 
      「もう殺してるのかもしれんがな」

817: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:11:57.72 ID:v88v6FXB0
ラージャン 「(ギリ……)もう一度言ってみろ……!!」 
アビオルグ 「何回でも言ってやるよ。お前と一緒には住めない」 
      「この島から出ていけ。お前は俺達にとっての災厄になる」 
 >ピシャァァァァアンッ!!! 
 >バリ……バリ……バリ…… 
ラージャン(激高) 「取り消せと言っている……」 
 >グググ…… 
 >ゴゴゴゴゴゴ 
アビオルグ(怒り) 「嫌だね!!!」 
 >ガッ 
ラージャン(激高) 「そうか……なら、死ね!!」 
アビオルグ(怒り) 「面白れぇ!! 叩き出してやるぜ!!」

818: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:12:29.12 ID:v88v6FXB0
 >ドッガァァァァァァンッ!!! 
 >グラグラグラ 
ナナ・テスカトリ 「二人共、やめなさいー!!!」 
ラージャン(激高) 「ヒャハッ! ヒャハハハハハ!!!」 
 >ズドドドドドドドドド!!! 
アビオルグ(怒り) 「フハハハ……ハハハハハハハ!!!!」 
 >ドドドドドドドドドドド!!! 
ナナ・テスカトリ 「……ふぅ……」 
         「どうしますか?」 
テオ・テスカトル 「放っておくがいい」 
ナナ・テスカトリ 「しかし……」 
テオ・テスカトル 「そうすることで芽生える友情もあるものだ。特に、男と男の場合はな」

819: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:13:10.59 ID:v88v6FXB0
―名前がない島、アビオルグの巣、夜― 

小鉄 (ハッ……!!!) 
 >ガバッ 
小鉄 (こ……ここはどこだニャ……?) 
   (体が猛烈にダルいニャ……) 
   (熱が出てるのかニャ……) 
   (…………) 
   (洞窟……? どうしてオイラ、こんなところに……) 
 >ズルッ……クチャクチャ……モグモグ…… 
小鉄 「!!!」 
アビオルグ 「……(ゴクン)」 
小鉄 「うわぁぁ!!」

820: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:13:39.51 ID:v88v6FXB0
アビオルグ 「…………何だ、死んでいなかったのか」 
      「しぶとい猫だ……」 
小鉄 「お、おお……お前は! アビオルグ!!!」 
アビオルグ 「何度でも言うぞ。てめぇらに呼び捨てにされる程落ちぶれちゃいねぇ」 
      「『さん』をつけろ。クソ猫」 
小鉄 「うるせぇニャ!! 貴様が襲ってこなきゃ、迅雷が……」 
 >ふらっ…… 
小鉄 「ぐ……」 
アビオルグ 「あの黒い雷を受けて生きていられることの方が不思議なんだ」 
      「静かにしてろ」 
小鉄 「やかましいニャ! こんなところ出ていってやるニャ……!!」 
 >ふらふら……

821: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:14:05.85 ID:v88v6FXB0
アビオルグ 「おい猫……」 
小鉄 「迅雷が……迅雷がオイラを待ってるニャ……」 
   「あいつはどこだニャ……オイラが、しっかりしなきゃ……」 
 >ドサッ…… 
小鉄 「ニャ……」 
   「何で……地面が前にあるニャ……」 
   「体が動かんニャ……」 
アビオルグ 「呆れたしぶとさだ……」 
      「もしかしてお前、痛みを感じていないのか?」 
小鉄 「ニャ!? どうしてそれを……」 
アビオルグ 「お守りを持つ猫か……その胸に下げている石のせいだな」 
 >ググッ…… 
小鉄 「こ……これは借り物だニャ! 貴様なんぞに渡さんニャ……!!」

822: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:14:46.36 ID:v88v6FXB0
アビオルグ 「……ふん」 
      「クソ猫からモノを分捕るつもりはねぇ……」 
小鉄 「オイラは……クソ猫じゃないニャ……」 
   「小鉄という、れっきとした名前があるニャ……」 
アビオルグ 「てめぇなんぞクソ猫で充分だ。名前なんて御大層な代物、人間みてぇで反吐が出る」 
小鉄 「お前なんて……オイラ一匹で充分だニャ……!!(グググ……)」 
   「成敗して……くれるニャ…………」 
アビオルグ 「やめておけ。ベニテングダケを炙った粉を、てめぇに飲ませてある」 
      「しばらくは体が痺れて上手く動かない筈だ」 
小鉄 「何てものを飲ませるニャ……!!!」 
アビオルグ 「何をぬかす。ベニテングダケは炙ると回復力を高める薬になる」 
 >ボリボリ……クチャクチャ…… 
 >ゴクン 
アビオルグ 「食っておけ。力を補給しなければ、いくら痛みを感じていないとはいえ死ぬぞ」 
 >ポイッ 
 >ベチャリ

823: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:15:17.79 ID:v88v6FXB0
小鉄 「うげぇ……ケルビの肉かニャ……」 
アビオルグ 「焼いてある。てめぇら猫には俺の食い残しで充分だ」 
小鉄 「敵の塩は受けんニャ……!!」 
アビオルグ 「そうか。ならそこで野垂れ死ね。迅雷とやらを助けに行く事も出来ずにな」 
小鉄 「!!!」 
   「そうだニャ……迅雷はどこに……」 
   「まさか、貴様が……!!!」 
アビオルグ 「違う」 
小鉄 「……?」 
アビオルグ 「小僧をさらったのは、『タイクンザムザ』……」 
      「俺の妹の墓を乗っ取った、この島の呪われた民だ」

824: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:15:55.65 ID:v88v6FXB0
小鉄 「タイクンザムザ……」 
   「聞いたことがあるニャ……」 
   「異常な繁殖力と強さで、流れ着いた島を死の島に変えてしまうという……外来種……」 
   「そ、それが何で迅雷をさらうニャ!?」 
アビオルグ 「さぁな……」 
小鉄 「さぁ……って……」 
アビオルグ 「だが、俺はこの島で、多くのタイクンザムザを殺してきた」 
      「その中でも、一匹生き残った巨大なヤツがいる」 
      「そいつは狡猾で、知恵も働く。そして俺以上の霊感をもってやがる」 
小鉄 「霊感……?」 
アビオルグ 「第六感だ。生き物は生まれつき、大なり小なり第六感を持っている」 
      「俺はそれがとびきり強い」 
小鉄 「迅雷をさらったタイクンザムザも……霊感が強いのかニャ……」 
アビオルグ 「あァ……」

825: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/03(火) 20:16:53.79 ID:v88v6FXB0
アビオルグ 「小僧の変身に何かを感じ取ったらしい」 
      「不意をついて連れ去りやがった」 
小鉄 「迅雷を……どうするつもりだニャ!!」 
アビオルグ 「十中八九、あの雷の力を手に入れようとするだろうな」 
小鉄 「!!」 
アビオルグ 「それに俺は、あの小僧の中に何か異質なものを感じた」 
      「その正体を知りたいがために、てめぇを助けた」 
      「吐け。てめぇら、普通のモンスターじゃねぇのは見て分かる」 
      「お前のお守りと、小僧の力……」 
      「それがあれば、俺はタイクンザムザを根絶やしにすることができるかもしれねぇ」 
小鉄 「………………」 
アビオルグ 「…………?」 
小鉄 「取引だニャ……」 
アビオルグ 「あァ?」 
小鉄 「情報を教えるニャ……タイクンザムザを倒す方法、オイラ知ってるニャ……」 
アビオルグ 「何だと!?」 
小鉄 「だからお前……迅雷を助ける為に、オイラに協力するニャ……!」

832: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:22:59.07 ID:Xo0R3DaR0
アビオルグ 「協力……頭でもおかしくなったか、猫」 
      「ラージャンの血族は皆殺しにする」 
      「てめぇは助けてやっても構わねぇ。情報を吐いたらどこへなりと勝手に行け」 
      「だが力を手に入れた後、俺は小僧を殺す」 
      「それは決定事項だ」 
小鉄 「お前なんぞに迅雷は倒せんニャ……!!」 
アビオルグ 「ヘェ……随分な自信だな」 
小鉄 「…………」 
アビオルグ 「…………いいだろう。なら条件の条件だ。先に全て話せ。話だけは聞いてやる」 
      「俺に嘘をついてもすぐに分かる。『第六感』でな」 
      「適当なことを抜かしてたら、その場で頭を噛み砕いてやる。流石に死ぬだろう」

833: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:23:35.47 ID:Xo0R3DaR0
小鉄 (ゴクリ……) 
   「分かったニャ……」 
   「まずはオイラがタイクンザムザについて、知っていることを話すニャ……」   
アビオルグ 「…………」 
小鉄 「オイラ達の里にも、昔タイクンザムザが現れたことがあったニャ……」 
   「かなり小さくて、子供のガミザミくらいの大きさだったけど、すごい勢いで増えて、畑を食い荒らしたニャ」 
   「タイクンザムザは、食べたものの力を吸収するニャ……」 
   「オイラ達の里では、『氷』を食べたタイクンザムザが、冷気を吐いた例があるニャ……」 
アビオルグ 「知ってる。あいつらは普通の『カニ』じゃあない」 
      「呪われてるんだ」 
小鉄 「呪われてるかどうかは分からんニャ……でも、不気味な生き物であることは確かだニャ」 
アビオルグ 「で、だ。問題はてめぇらがどうやってそのタイクンザムザを撃退したかだ」 
      「小さいとはいえ、猫が殺せる相手だとは思えない」

834: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:24:06.40 ID:Xo0R3DaR0
小鉄 「『毒』を使うニャ……」 
 >ゴソゴソ 
 >スッ 
アビオルグ 「……毒?」 
小鉄 「だニャ。これは、タイクンザムザが嫌う毒の臭いを出すキノコ爆弾だニャ」 
   「臭いって言っても強烈だニャ。長い間吸い込んだら、オイラ達もお陀仏だニャ……」 
   「これで追い出して、粉にした毒キノコを里の周りに埋めて、あいつらをシャットアウトしたニャ」 
アビオルグ 「成る程、非力な猫らしい発想だ。殺すんではなく、臭いで追い出したか……」 
小鉄 「猫を馬鹿にしたら……許さんニャ……(ふらふら)」 
アビオルグ 「まァいい。このキノコ爆弾とやらはもらっておこう」 
 >サッ 
小鉄 「あっ! 返すニャ!!」 
アビオルグ 「まだ話は終わってねぇ。あの小僧と、ラージャンの関係について話してもらう」 
小鉄 「(くらくら)……そ、その前に、少し休むニャ……」 
   「血が足りんニャ……」

835: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:24:40.11 ID:Xo0R3DaR0
アビオルグ 「……チッ」 
      「ケルビの肉を食え。無理に胃に詰め込むんだ」 
小鉄 「………………」 
   (仕方ないニャ……!) 
   >ガツガツ…… 
アビオルグ 「それでいい」 
      (……嘘をついている様子はねぇ……) 
      (それにこの猫からは、邪気を全くと言っていいほど感じない) 
      (こいつはあの小僧の力については、ほとんど何も知らねぇな……) 
      (……だとしても、利用価値はある) 
      (猫がモンスターの主導権を握ってるってのは初めてのケースだが……) 
      (あの小僧を制御するときの切り札になるかもしれねぇ) 
      (隙を作って、万が一の場合殺すことも出来る) 
      (もう少し生きていてもらうぞ、猫……!)

836: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:25:07.80 ID:Xo0R3DaR0
―名前がない島、剛種タイクンザムザの巣、夜― 

剛種タイクンザムザ 「キキ……ククク……キキキキキ…………ッ!!」 
          「神よ……邪なる我らの神よ……」 
          「今宵邪悪なる古代の化身を……捧げましょう……」 
迅雷(極) 「Zzz……Zzz………」 
剛種タイクンザムザ 「この『依代』はとても儚くて、そして脆い……」 
          「キキ……新しい依代には……この私がふさわしい…………」 
 >ギギ………… 
 >グ………… 
迅雷(極) 「Zzz……」 
剛種タイクンザムザ 「この雷の力……そして感じる……大きな、古代の力……」 
          「私は……この力が欲しい……」 
          「神よ……この小僧の『体』を捧げましょう……」 
          「新たなる古龍の誕生を……祝福したまえ……」 
          「おお……神よ……」

837: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:25:37.70 ID:Xo0R3DaR0
 >グッ…… 
剛種タイクンザムザ 「……!!」 
          「おお……お……何と……硬い体毛か……」 
          「この……黒い波動が邪魔をしているのか…………」 
          「断ち切れぬ…………!!」 
迅雷(極) 「Zzz…………」 
剛種タイクンザムザ 「ええい……丸呑みして……くれる……」 
 >ゴゴゴゴ 
 >バクンッ 
 >ゴクリ………… 
剛種タイクンザムザ 「……!!!!」 
          「何……だ…………」 
          「体に……力が溢れる……」 
          「この感覚は……まさに……!!!」 
          「…………神よ……!!!!!」

838: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:26:08.55 ID:Xo0R3DaR0
―名前がない島、アビオルグの巣、朝― 

アビオルグ (……猫はまだ歩けるほど回復していない……) 
小鉄 「グガァ…………グガァ…………」 
アビオルグ (しかしこの状況でよく寝れるな……アホかこいつ?) 
      (……まぁいい。猫が回復次第、タイクンザムザを追い、殺す) 
      (ついでに小僧も敵対するようなら殺して、猫も邪魔をするようなら始末する) 
      (ラージャン……俺はお前を許さん……!!) 
      (お前の生意気な弟子とやらも、この手で捻り潰してやる……!!) 
      (だが同時に、同じくらい妹の墓を荒らすクソガニも許せねぇ) 
      (まず始末するのはタイクンザムザだ) 
      (奴が小僧の力を『吸収』してしまう前に……) 
      (……猫が目覚める前にやっておくことがあるな……)

839: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:26:37.37 ID:Xo0R3DaR0
―名前がない島、外れ、朝― 

アビオルグ 「…………これで良し…………」 
 >パンパン 
アビオルグ (猫の話だと、このキノコ爆弾を埋めているところは、タイクンザムザは嫌うってことだったな……) 
      (ここは妹の墓の入り口だ……) 
      (随分と風化した……それだけ時間が経ったってことか……) 
      (妹よ……何故だ) 
      (俺がこんなに呼びかけているのに、何故返事をしてくれない……!) 
      (俺達は、お前が生きている時はどこにいたって、お互いの意思を交わすことができたじゃないか……) 
      (だがお前は逝ってしまった……) 
      (ラージャンが壊した崖から落ちて、怪我をしたまま死んだ……) 
      (その後にラージャンはいなくなったよ……) 
      (だけど、昨日。ラージャンの弟子がこの島に来たんだ) 
      (俺はお前の為に、奴を殺す。そしてお前の墓を占領しているタイクンザムザも……この手で……!!)

840: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/07/04(水) 20:27:10.86 ID:Xo0R3DaR0
 >グラグラグラグラ 
アビオルグ (地震……!? でかいぞ……) 
      (何か巨大なものが、こっちに向かってくる……!!!) 
      (墓が崩れちまう! ここから離れなければ……) 
 >ダダッ!! 
 >ゴゴゴゴゴゴゴ 
アビオルグ (追ってくる……タイクンザムザか……!!) 
      (奴め、もしかしてもう小僧の力を……) 
      (!!) 
      (真下だ!!!) 
 >シュバッ!! 
 >ドッゴォォォォォォンッ!!! 
アビオルグ (地面が炸裂した……!!!) 
剛種タイクンザムザ 「ハニィィィィィィ!!!! 会いに来たわよハニィィィィィィ!!!」

859: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:44:11.67 ID:BxVuDE1V0
☆ 

アビオルグ 「チィィ!! デカブツか!!」 
剛種タイクンザムザ 「つれないわねハニィィ!! 今こそ! 私達がひとつになる時なのに!!」 
 >ズゥゥゥゥゥゥンッ!! 
アビオルグ (……ついてねぇぜ。猫からもう少し対処法を引き出しておくべきだった) 
      (奴め、俺のことを奴の『第六感』で探知してやがったな) 
      (それにこの野郎……前遭遇した時より遥かに、でかくなってやがる……!!) 
剛種タイクンザムザ 「キシェ……キシェ……キシェ……」 
アビオルグ 「……? 小僧の姿が見えねぇな……」 
剛種タイクンザムザ 「小僧ォ? ハニィィ、私の前で別の人の心配ィィ?」 
アビオルグ 「俺をそう呼ぶな……虫唾が走るッ!!!」 
 >グググ…… 
 >ゴウゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!! 
アビオルグ 「死ねェ!」

860: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:44:52.05 ID:BxVuDE1V0
剛種タイクンザムザ 「!!!」 
 >チュッドォォォォォォォンッ!!!!!! 
剛種タイクンザムザ 「キシェ……キシェ……!!」 
          「マイハニィィ! つれないじゃないのォォ!!」 
          「いきなり熱いキッスって何、何なのそれえええ!!」 
          「も、燃えるじゃないィィィ!!」 
アビオルグ 「くっ……汚ェ殻まといやがって……!!」 
 >モクモクモク 
アビオルグ 「殻のせいで爆発が内部まで届かねぇ……それに、砕けた殻の砂煙で前が……」 
剛種タイクンザムザ 「ハニィィィィィ!! 今度は私の番! ね!!!」 
 >シュバッ!!! 
アビオルグ 「!!!(速ェ!!!)」 
 >ズバァッ!!!! 
アビオルグ 「……ッぐぅ……!!!」 
剛種タイクンザムザ 「ヒャハハハハハ! ハ!! 血! 血が出たわ! ハニィの血よォォ!!(ベロベロ)」 
アビオルグ 「……どこまでも気色悪ィヤドカリ野郎だ……ッ!!」

861: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:45:37.75 ID:BxVuDE1V0
剛種タイクンザムザ 「キシェッ……やめておいたほうがいいわよハニィィ」 
アビオルグ 「……!?」 
剛種タイクンザムザ 「あなたじゃ今の私は倒せない……私は、『新しい力』を得たのだからねええ!!」 
アビオルグ 「新しい力……?」 
      (小僧のことか……?) 
剛種タイクンザムザ 「その顔! そそるわあ!! いい目! まだ何も諦めてないって、綺麗な目!!」 
          「その顔こそ私の夫にふさわしい!!」 
アビオルグ 「誰がてめぇの腐れつがいになどなるか! 今ここで引導渡してやるよォ!!!」 
剛種タイクンザムザ 「ヒャハハハハハハハ!!!!」 
 >シュバッ 
アビオルグ 「カァッ!!」 
 >ゴウッ!!!! 
アビオルグ (ワンタイムゼロ距離からのブレスだッ! 吹き飛びやがれ!!!) 
 >チュッドォォォォォォォォォンッ!!!!!!!! 
 >バリバリバリバリバリバリバリ!!!!! 
アビオルグ 「……ッ!!!? ガアアアアアアアア!!!!!!」 
剛種タイクンザムザ 「グアアアアアアアアア!!!!!!」

862: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:46:19.76 ID:BxVuDE1V0
アビオルグ (な……何だ……!!?) 
 >ガクリ 
アビオルグ (斬られた切り傷に、雷が……!!!) 
剛種タイクンザムザ 「キシェシェシェ………………キキ………………(ゆらり)」 
 >プス……プス………… 
剛種タイクンザムザ 「なかなかいい攻撃だったけどォォ、反撃がモロに入っちゃったみたいねぇぇ?」 
アビオルグ 「雷の力……てめぇ、やっぱり小僧を…………」 
剛種タイクンザムザ 「なぁに? ハニィ、あの子の知り合い?」 
          「だったらもう手遅れ、よ」 
アビオルグ 「何ィ……?」 
剛種タイクンザムザ 「だってあの子、私……食べちゃったもん」 
アビオルグ 「………………野郎………………!!!」 
剛種タイクンザムザ 「そ、れ、に。どれだけ私に熱いキッスをしても無駄!!」 
 >シュバッ!!! 
 >ザンッ!!! 
 >バリバリバリバリ!!!!

863: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:47:28.73 ID:BxVuDE1V0
アビオルグ 「ガアアアアアア!!!!」 
剛種タイクンザムザ 「あなたの吐息も! 爪も牙も何もかも! そう何もかも私は受け止める!!」 
          「ハニィから与えられる苦痛なら幸せ! 幸せなのよおおお!!」 
          「だからハニィも、私から与えられるすべての苦痛を!!」 
          「幸せと感じて欲しいのよおおおおお!!!!」 
 >ザンッ!!!! 
 >バリバリバリバリバリバリバリ!!!!!!! 
アビオルグ 「ッグウウウウウウウ!!!!!」 
      「ハァ……ハァ……」 
      (厄介だ……小僧、本当に食われちまったのか……!!) 
      (しかしタイクンザムザのあのパワーと雷は、確かに小僧のもんだ……) 
      (取り込まれたと見て間違いない……!!!) 
      (まずはあの帯電する鎌をなんとかしねェと……!!) 
      「この粘着質の、変態野郎がああああ!!!」 
 >ヒュンッ!!! 
 >ドゴォォォォォォッ!!!!

864: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:48:25.00 ID:BxVuDE1V0
剛種タイクンザムザ 「ヒャハッ!!! ヒャハハハハハハハハ!!!!」 
アビオルグ 「チィィィ!! 嬉しそうにしやがって!!!」 
      「このまま崖から突き落としてやる!!!!」 
剛種タイクンザムザ 「あらあら……粋がっちゃって可愛いわハニィ」 
アビオルグ 「黙れ! このまま俺が! この手でブチ殺してやる!!!」 
剛種タイクンザムザ 「いいのォ? 私…………『あの鍵』に、気づいちゃったんだけど」 
アビオルグ 「!!!!!」 
剛種タイクンザムザ 「ハニィになら、教えてあげてもいいかなってぇ?」 
アビオルグ 「てめえ!!!」 
剛種タイクンザムザ 「ヒャハ!!!! 拘束が緩んだわ!!!」 
 >ガシッ!!! 
アビオルグ 「くそ!! 離せェ!!!」 
剛種タイクンザムザ 「天国で教えてあげるぅぅ!! 崖の下まで、二人でランデブーよぉぉぉぉ!!!!!」

865: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:49:12.67 ID:BxVuDE1V0
アビオルグ (くそっ……!!! しっかりしがみついてはがれやしねええ!!) 
      (このまま崖下に衝突したら、図体のでかいこいつはともかく、俺は無事じゃすまねえぞ!!) 
      (!!!) 
      (あれは…………!!) 
小鉄 「………………!!!!」 
アビオルグ 「猫……!!!」 
小鉄 「ア、アビオルグー!!! 横だニャ!!! 横にブレスを吐くニャ!!!」 
アビオルグ 「!! ガアアア!!!!」 
 >ゴウッッッ!!!!! 
 >チュッドォォォォォォォォォォン!!!!! 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!!!! 
剛種タイクンザムザ 「…………揺れ…………!? まさか…………」 
 >ド ド ド ド ド ド ド ド ド 
アビオルグ 「……!! そうか! この崖には地下道が広がってる! そしてそこには……」 
 >ドッシャアアアアアアアアア!!!!! 
剛種タイクンザムザ 「キャアアアアアア!!!!!!!」 
アビオルグ 「水が溜まってるってわけだ!!!」 
      (吹き出した水がデカブツを直撃して、吹き飛ばした!!) 
      (俺の拘束も緩んだ!!!)

866: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:58:41.01 ID:BxVuDE1V0
アビオルグ 「もう一度喰らえェェ!! ゼロ距離ブレス!!!!」 
剛種タイクンザムザ 「水……! 水ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!」 
アビオルグ 「!!!!(ゾクッ)」 
      (な……何だ、この悪寒……!!!) 
剛種タイクンザムザ(怒り) 「水ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!! あたしの!! あたしのエステがああああ!!!」 
              「エステがはがれるうううううううう!!!!!!!!!」 
 >バリバリバリバリバリバリバリ 
アビオルグ 「……雷!!!!!!」 
      (しまった!!! 水は雷を通………………) 
 >ババババババババババババババババ 
アビオルグ 「ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」 
 >ズゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!! 
 >ズゥゥゥ……ン………… 
アビオルグ 「ガ………………ウ……………………」 
剛種タイクンザムザ(怒り) 「ハァ……!!! ハァ…………!!!!」 
              「見たわね!! ハニィ!!! 私の素顔をオオオ!!!!!!」 
              「見たわねええええええええ!!!!!!」

867: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 18:59:24.44 ID:BxVuDE1V0
アビオルグ 「グ…………」 
      (しまった……感電して体が動かねえ……ッ……) 
剛種タイクンザムザ(怒り) 「残念だけど…………私の素顔を見られたからには……」 
              「ハニィだろうと生かしておくわけにはいかないのよ…………!!!」 
              「私の…………麗しきエステが剥がれたこの顔を…………」 
              「あなたにだけは……!! 見られたく…………!!」 
小鉄 「アビオルグー!!!!!」 
 >ゴロゴロゴロゴロ 
 >ドガッ!!! 
小鉄 「痛ダァァ!!! 木に頭をぶつけたニャ!!!」 
   「な……何だニャ!!! 水でタイクンザムザの泥と岩が流れ落ちてるニャ!!!!」 
剛種タイクンザムザ(怒り) 「猫……お前も私の素顔を…………」 
小鉄 「す…………す………………」 
   「すげぇブサイクなヤドカリだニャアアアアア!!!!!!!」

868: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 19:00:05.57 ID:BxVuDE1V0
剛種タイクンザムザ(怒り) (ピキッ…………) 
小鉄 「でかいのに相まって記録的ブスさなタイクンザムザだニャ!!!」 
   「び……びっくらこいたニャ……!!!」 
剛種タイクンザムザ(怒り) 「ブス………………?」 
              「わ……私を…………私をブサイク…………?」 
              「私…………私、私、私が………………」 
小鉄 「な……何だニャ…………何か様子がおかしいニャ…………」 
アビオルグ 「逃げろアホ猫ォォォォ!!!!」 
小鉄 「ア、アホとは何だニャァァ!!!!」 
   「それが! お前を助けに来た英猫への言葉かニャ!!!!」 
 >ゴソゴソ 
小鉄 「こてっちゃん特製! 超・毒キノコ爆弾でも喰らえニャアアアア!!!!」 
 >ヒュンッ!!! 
 >パァァァァァァァァァッン!!!! 
 >パラパラパラパラパラ……………… 
剛種タイクンザムザ(怒り) 「こっ…………この臭いは………………!!!!!」 
              「い………………いやあああああ!!!!!」 
              「肺が焼けるぅぅぅぅ!!!! ああああああ!!!!」 
              「エステが!!! エステが溶けるうううう!!!!!」 
              「ああああああああ!!!!」

869: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/01(月) 19:00:33.88 ID:BxVuDE1V0
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
 >ズズズズズズズズ……………… 
 >ズ………………ズズズズ………… 
 >ズ……ッ………… 
小鉄 「そっ、想像を絶するほど効いたニャ…………!!!!!」 
アビオルグ (ググ………………) 
      「チィィ…………猫に助けられるとは………………」 
小鉄 「あのデカいタイクンザムザは潜って逃げたかニャ…………」 
   「でもまたいつ戻ってくるとも限らんニャ……」 
   「アビオルグー!!! はやいとこここを離れるニャ!!!!」 
アビオルグ 「…………チッ…………」

875: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:38:46.70 ID:t3Y89Dng0
☆ 

―名前がない島、アビオルグの妹の墓周辺、昼― 

アビオルグ 「ゼェ……ゼェ……」 
小鉄 「大丈夫かニャ……?」 
アビオルグ 「てめぇなんぞに……猫なんぞに心配されるいわれはねぇ……」 
小鉄 「オトモ軽視の発言は許さんニャ。と……ちょっと待つニャ」 
 >ヒュッ 
 >パァンッ 
アビオルグ 「どこでそのキノコ爆弾の材料を見つけた……?」 
      「てめぇがさっきからバラ撒いてるそれだ……ゼェ……」 
小鉄 「お前息が上がってるニャ。トレーニングが足りないんじゃないかニャ?」 
   「教えてやるニャ。これはどこにでも生えてる毒テングダケに、この秘伝の粘菌を混ぜて作るんだニャ」 
アビオルグ 「粘菌……?」 
小鉄 「これはオイラの爺ちゃんが見つけてきた特別な菌だニャ」 
アビオルグ 「人間が使う瓶みてぇなのに、緑色の菌……か?」 
小鉄 「空気に触れてると熱が出てきて、仕舞いには爆発する危険な菌だニャ」

876: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:39:27.53 ID:t3Y89Dng0
アビオルグ 「それと毒テングダケを混ぜると、タイクンザムザの嫌がる毒を発生させるわけか……」 
小鉄 「猫の知恵を舐めるんじゃないニャ。これぞ現代の科学だニャ!!」 
アビオルグ 「ゼェ……元気な奴だ……昨日死にかけてたとは思えん……」 
小鉄 「お前オイラにお礼の一つもないのかニャ」 
アビオルグ 「猫ごときに下げる頭はねェ」 
小鉄 「フンッ! 可愛くない奴だニャ」 
アビオルグ (猫の異様な元気さが気になるな……) 
      (こいつ、何かクスリを飲んでるな……?) 
      (いいクスリじゃねェ。臭いから、おそらく、紅テングダケの粉末に雷光ゼリーを混ぜたものだ) 
      (あれは気分がハイになって、一時的に血の巡りを良くするが、副作用がある) 
      (知っててやってるのか……?)

877: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:40:14.34 ID:t3Y89Dng0
小鉄 「何だニャ? 人の顔をじーっと見て、キショいニャ」 
アビオルグ 「てめぇ……猫」 
小鉄 「小鉄だニャ」 
アビオルグ 「小鉄。聞け。てめぇはあのラージャンの弟子の小坊主を助けたいか?」 
小鉄 「何を言うニャ。あったりまえだニャ!!」 
   「あいつはオイラの家族だニャ! ラージャンはどーでもいいけど迅雷は大事な弟だニャ!」 
   「弟を助けない兄がどこにいるニャ!! 猫だろうと虫だろうと関係ねぇニャ!!」 
アビオルグ 「へェ……面白いことを言う」 
      「教えてやろう。猫の里ではどう伝えてたのかは知らんが、てめぇが飲んだクスリの調合は劇薬だ」 
      「死ぬぞ」 
小鉄 「…………」 
   「オイラが寝てるわけにはいかねぇニャ……」 
   「迅雷が大変な目に遭ってるっていうのに、オイラだけがグースカ寝てたら、絶対後で悔いが残るニャ」 
   「そんなのは嫌だニャ……オイラは、そんなのは嫌だニャ!」

878: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:40:55.74 ID:t3Y89Dng0
アビオルグ 「だからと言って命を縮めることはねェ。弟だとか何だか言ってるが、どうせ元は他人だろ」 
      「何でそこまで命を賭ける? 馬鹿なのかてめぇは」 
小鉄 「…………」 
アビオルグ 「あれはジンオウガだろう。知ってるぞ……別大陸のモンスターだ」 
小鉄 「! お前、迅雷の仲間のことを知ってるのかニャ!!」 
アビオルグ 「雷を使う古龍に近いモンスターはそうそういねぇからな……」 
小鉄 「お、教えてくれニャ! 迅雷はどうしてああなっちまったニャ!!」 
アビオルグ 「あァ?」 
小鉄 「お前、何か変な奴だけど悪い奴じゃない気がするニャ」 
   「それに、オイラ達には分からないことも知ってる感じがするニャ!」 
   「何でもいいニャ! 迅雷を見て感じたことを教えて欲しいニャ!!」 
アビオルグ 「……呆れたぜ。何も知らねぇのにかばってたとはな」 
小鉄 「…………」 
アビオルグ 「懐が広いのか、はたまたただの馬鹿か。馬鹿なんだろうな……」 
小鉄 「迅雷は……」 
アビオルグ 「てめぇが胸に下げてるお守りは誰からもらった?」

879: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:41:31.09 ID:t3Y89Dng0
小鉄 「お守り? これかニャ?」 
   「これは……迅雷の親父さんから……」 
アビオルグ 「それを猫ごときが持ってるところを見ると、そいつは死んだのか?」 
小鉄 「……オイラの目の前で死んだニャ……」 
アビオルグ 「…………」 
小鉄 「…………」 
アビオルグ 「お守りとは何なのか、それ自体分かっていないところが多いが……」 
      「不思議な力を持つことは確かだ」 
      「そしてお守りは、古龍が造ったとも言われている」 
小鉄 「古龍が……?」 
アビオルグ 「それ故に、お守りは古龍の力を持つことが多々ある。てめぇのそれと同じようにな」 
小鉄 「ま、待つニャ! 迅雷はどこにもお守りなんて持ってないニャ」 
   「少なくともオイラは見たことがないニャ」 
アビオルグ 「知るか。俺の目には、奴の心臓のあたりからお守りに近い古龍の力が発せられているのが映った」

880: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:42:17.13 ID:t3Y89Dng0
アビオルグ 「大方、小さい頃にお守りでも飲み込んで、古龍の力を取り込んだんだと考えられるな」 
小鉄 「そんな……じゃあ、そのお守りを取り除けば、迅雷は元に戻るのかニャ?」 
アビオルグ 「俺にそれを聞くな。ラージャンみてぇに、古龍に生まれつきただ単に近いだけなのかもしれねぇ」 
      「憶測でものを言うのは好きじゃねぇ」 
小鉄 「迅雷を……普通のモンスターにしてやりてぇニャ……!!」 
アビオルグ 「…………」 
小鉄 「オイラ達を……いや、迅雷を追って、沢山のモンスターが襲ってきてるニャ……!!」 
   「あいつは、産まれた時から戦い続けてきたニャ!!」 
   「普通の生活をさせてやりてぇニャ!!!」 
アビオルグ 「無理だな」 
小鉄 「なっ……」 
アビオルグ 「俺が言う古龍の力を持つモンスターは、『迅雷』というジンオウガだけじゃねぇ」 
小鉄 「…………」 
アビオルグ 「小鉄、てめぇもだ」 
小鉄 「オイラも……?」 
アビオルグ 「自分でもうっすら気づいてるはずだ」 
      「普通の猫なら、てめぇみてぇな無鉄砲してたら軽く死んでる」

881: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:43:19.29 ID:t3Y89Dng0
小鉄 「な、何を言いてぇニャ……?」 
アビオルグ 「古龍と関わった者は、それと共に歩く者は、少なくとも『普通の』生活はできねぇ」 
      「俺はそう、何となく思うがね」 
      「例えばそう、迅雷ん中にお守りがあるとして、それを体から抜き取ったとしてだ」 
      「てめぇが迅雷の近くにいたら、何も変わんねぇんだよ」 
小鉄 「!!!」 
アビオルグ 「何今更初めて気づいたような顔してやがる」 
小鉄 「………………」 
アビオルグ 「しかし、てめぇのその命がけの行動……少しだけ、や、少しだけだがてめぇらに興味が湧いた」 
      「タイクンザムザをぶっ殺すまでは、協力してやらねぇこともねぇ」 
小鉄 「ほ……ホントかニャ!?」 
アビオルグ 「俺がここで断れば、てめぇは一匹であれに吶喊して、話がややこしくなりそうだ」 
小鉄 「ぐっ……返す言葉もないニャ……」 
アビオルグ 「とりあえず雷光ゼリーを食べちまったんなら仕方ねェ。これを食え」 
小鉄 「この緑色のは何だニャ?」 
アビオルグ 「神苔という、俺の一族に伝わる秘伝の薬だ。大抵全ての中毒に効く」 
小鉄 「す、すまねぇニャ(ガツガツ)」 
   「に………………に、苦ェェェニャァァァァァ!!!!」

882: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/10/04(木) 19:43:54.64 ID:t3Y89Dng0
小鉄 「何てものを食わせるニャ……ゼェ……ゼェ……」 
アビオルグ 「これで心臓が破れることはねぇだろう」 
小鉄 「さらりと恐ろしいことを言うなニャ……それで……迅雷は今どこにいるニャ?」 
アビオルグ 「…………」 
      「おそらく、タイクンザムザが飲み込んで奴の体内で消化されてる途中だ」 
小鉄 「んなっ……!!!」 
   「あの馬鹿でかいタイクンザムザの中にいるのかニャ!!!」 
アビオルグ 「てめぇも見ただろう。奴が雷を出すところをな」 
小鉄 「…………」 
アビオルグ 「十中八九小僧の能力を取り込んだと見て間違いねぇ。しかし奴の中に、小僧の命が見えた」 
      「死んではいねェ筈だ」 
小鉄 「じゃあ、早くあのデカブツを倒しに行かなきゃ……」 
アビオルグ 「まァ待て。正面突破はダメだ」 
小鉄 「じゃあどうすれば……」 
アビオルグ 「てめぇは姑息でうぜぇ猫だろう。ここを使え」 
小鉄 「ここって……まさか……」 
アビオルグ 「ああ。頭だよ」

897: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:15:59.31 ID:rcsIW3Y30
―地下― 

剛種タイクンザムザ 「うう……顔を……素顔を見られてしまった……」 
          「よりにもよってハニィに……」 
          「あの猫……!!(ギリッ……)」 
          「…………殺す!!!!」 
          「あの猫を八つ裂きにして、そしてハニィも……!!」 
          「!!」 
 >バリッ………… 
剛種タイクンザムザ 「こっ……これは…………」 
          「あの坊やの力……? 雷が黒く……」 
          「ガ……ッ!!!」 
 >バリバリバリバリバリ!!!!! 
剛種タイクンザムザ 「ガアアアアアアアア!!!!!!」 
          (かっ……雷の力が暴走してる……!!!!!) 
          (あの坊や、まだ……) 
          (し……死んでない……!!!?)

898: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:16:37.32 ID:rcsIW3Y30
―名前がない島、アビオルグの妹の墓周辺、昼― 

小鉄 「ほ……本当にこんな作戦でいいのかニャ!?」 
 >ダダダダッ 
アビオルグ 「あァ。十分だ。奴が水を嫌う理由が、もし俺が思うとおりだとしたら……」 
      「これで奴は俺達の位置を見失うはずだ!」 
      「今度こそ息の根を止める!!!」 
 >ダダダダダッ 
小鉄 「分かったニャ! お前のことを信用するニャ!!!」 
アビオルグ 「ケッ。しくじったら後ろから噛み殺してやる!」 
小鉄 「……!!」 
   「この地鳴り……来たニャ!!!」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
アビオルグ 「何だ……地震が止まねぇぞ……!!」

899: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:17:11.32 ID:rcsIW3Y30
アビオルグ 「!!!! 何……だァありゃあ!!!」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
小鉄 「でっ……でけぇニャ………………」 
剛種タイクンザムザ(極) 「……………………」 
小鉄 「ヤマツカミとかいう古龍と同じくらい……もしかしたらそれよりも……」 
アビオルグ 「クソッ、小僧の力を完全に吸収しやがったな!!」 
      「規格外だぞ! 効くのか!?」 
小鉄 「作戦変更だニャ! さすがにあの巨体に外から攻撃しても通じないニャ!!」 
アビオルグ 「じゃあどうする!?」 
小鉄 「アビオルグはそのまま作戦続行だニャ!!」 
   「オイラは……このまま『直接』迅雷を助けに行くニャ!!!!」

900: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:18:12.62 ID:rcsIW3Y30
剛種タイクンザムザ(極) 「……ガ……ガガ…………」 
アビオルグ 「野郎ォ……完全に正気を失ってやがる!!」 
小鉄 「それよりちゃんと狙うニャ!!!」 
アビオルグ 「本当だな!? 本当に投げてもいいんだな!!!?」 
小鉄 「くどいニャ!! それより作戦をしくじらないでほしいニャ!!」 
アビオルグ 「俺を誰だと思ってやがる! 死んでも俺を恨むなよォ!!!!」 
 >ググググググッ 
小鉄 「合点承知だニャ!!!」 
 >ボッシュゥゥゥゥゥゥ!!! 
小鉄 「ギニャアァァアァァアアア……………………ァ…………!!!!!!」 
アビオルグ (猫をタイクンザムザの真上に投げ込んだ!!!) 
      (俺がしくじれば、あの猫は地面に激突して木っ端微塵だ!) 
      (ケッ……俺を信用しただと!? ラージャンを憎む俺を……) 
      (気に入らねぇな……!!!!)

901: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:19:36.90 ID:rcsIW3Y30
アビオルグ 「だが!!!」 
      「猫ォ! 今回はてめぇのしぶとさに敬意を評してやる!!!」 
 >ドドドドドドド 
アビオルグ 「タイクンザムザァァァァァァ!!!!!!」 
剛種タイクンザムザ(極) 「ガ……ア……ア………………」 
             「ハニィ………………」 
             「ハニィ助けて………………」 
アビオルグ 「!!!!」 
剛種タイクンザムザ(極) 「痛いのよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」 
             「体中がしびれて動かないのよぉおおおお!!!」 
             「怖い!! 怖いわああ!!!!」

902: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:20:05.98 ID:rcsIW3Y30
アビオルグ 「やかましい!!!!」 
      「貴様が食らって取り込んだ、俺の妹の亡骸ッ!!!」 
      「その異常なまでの知性、第六感! 返してもらうぜ!!!!」 
剛種タイクンザムザ(極) 「ガアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」 
 >バリバリバリバリバリバリ!!!!!! 
アビオルグ 「黒い雷が……!!!!」 
      (構うか!!!!!) 
      (奴は必ず、俺を直接狙ってくる!!) 
      (そして奴はおそらく、臭いで俺を追ってる!! 元から目は良くないんだ!) 
      (この位置、猫が探した水脈ッ!!!) 
      「ゴウッ!!!!!」 
 >チュッドォォォォォォォォン!!!!!! 
 >バババババババババ!!!!! 
アビオルグ (ちょっとばかし……攻撃をモロに受けるがな……) 
      「グアアアアアアアアア!!!!」

903: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:20:37.11 ID:rcsIW3Y30
小鉄 「…………ギニャアアアア!!!!!」 
 >ヒュルルルルルルルル…… 
小鉄 (!! アビオルグが自分ごと、水脈の真上の地面を吹き飛ばした!!!) 
 >ブシャアアアアアアアアアア!!!! 
剛種タイクンザムザ(極) 「これは……み、水……!!!!」 
             「ギィイエエエエエエエエ!!!!!!」 
アビオルグ 「ガ……ア………………」

904: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:21:40.09 ID:rcsIW3Y30
小鉄 (良し!! タイクンザムザがオイラ達を見失って、真上を向いて叫んだニャ!!!) 
   (このまま奴の『体の中』にダイビングだニャ!!!!!) 
   (……!!!!) 
   (こ、こんな時に…………) 
   (体が……動かんニャ………………) 
   (傷が開いたニャ…………!!!) 
   (もう少し……もう少し左でタイクンザムザの口の中に…………) 
アビオルグ (カッ!!!) 
      「ゴアアアアアア!!!!!」 
 >ググググググッ 
剛種タイクンザムザ(極) 「か……体が……引っ張られる………………!!!」 
             「私の、巨体が……!!!!」 
アビオルグ 「感電してる場合じゃねええええええ!!!!」 
      「行けェ!!!!!!! 『小鉄』!!!!!!!!!」 
小鉄 「…………おう!!!!!」 
 >ズボッ!!!!!! 
 >ゴクンッ! 
剛種タイクンザムザ(極) 「……な……何かが……体の中に……………………」

905: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:22:07.41 ID:rcsIW3Y30
―剛種タイクンザムザ(極)の体の中― 

小鉄 「………………」 
   (ハッ) 
   (お……オイラは…………) 
   (きっ……気絶してる場合じゃねぇニャ…………) 
   (早く迅雷を助けて、タイクンザムザの体内で特大きのこ爆弾を……) 
   (しかし……何でこんなに明るいニャ……?) 
   (明るいというよりは……熱い……?) 

グオオオオオオオオオ!!!!!!

906: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:22:36.05 ID:rcsIW3Y30
小鉄 (ビクッ!) 
   「こ……ここは!!!」 
   「ユクモ地方の、火山!!?」 
ジンオウガ 「ガアアアアアア!!!!!!」 
ティガレックス亜種 「グオオオオオオ!!!!!!」 
小鉄 「迅雷の親父さんに、ティガレックス亜種!?」 
 >ズゥゥゥゥゥゥン!!! 
小鉄 「親父さんがあの時みたいに、殺されかけてるニャ!!!」 
   「ど、どうなってるニャ!? ここはタイクンザムザの体内じゃないのかニャ!?」 
 >ドドドドドドドドド 
小鉄 「あああ!! 迅雷の親父さんが!!!!」 
   「ティガレックス亜種と、溶岩の中に!!!!」

907: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:23:14.19 ID:rcsIW3Y30
小鉄 「うっ……ううう……………………」 
   「オ、オイラは、一度ならず二度までも…………」 
   「『見てるだけ』で何も出来なかった…………!!!」 
   「…………オイラはどうして『猫』だニャ!!!!!!」 
   「どうしてこんなひ弱な身体に産まれたニャ!!!」 
   「どうして、どうしてオイラばっかりこんな弱っちいんだニャ!!!!」 
   「強ければ……何にも負けない強い体さえあれば……!!!!」 
   「オイラは何も失わずに……誰も悲しませずに済んだはずだニャ!!」 
   「納得いかんニャ!!! 納得いかんニャアアァァ!!!!」

908: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:23:45.12 ID:rcsIW3Y30
クククッ……………… 

小鉄 「!!!!?」 
   「な……何だニャ!? 誰だニャ!?」 

それがお前の本心か 

小鉄 「こ、この声……頭の中に直接…………」 
   「まるでアマツマガツチみたいに…………」 

猫、弱い弱い猫…… 
何も守れず、何の力にもなれない弱い猫よ…… 

小鉄 「う……うう、五月蝿いニャ!!!」 
   「誰だか分からんけど、お前に何が分かるニャ!!!」 
   「何が分かるニャ!!!!」

909: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:24:15.06 ID:rcsIW3Y30
クク………… 
よく分かる、分かるよ猫よ…… 

力を持たぬ者の苦悩が…… 

持たざる者の苦しみが…… 

負の念、憎しみの感情 
行き場のない怒り…… 
全てを憎むやるせのない悲しみの感情が…… 

私はそれそのものなのだからね…… 

小鉄 (ゾッ……) 
   「な……何……?」 
   「意味が……分からんニャ…………」

910: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:24:49.43 ID:rcsIW3Y30
タイクンザムザ…… 
あぁ、いや、今私が「宿って」いる「これ」…… 

とてもいい宿主だ…… 
全てを喰らう宿となり得る、面白い逸材だ 

私はタイクンザムザに喰らわれて成長した、負の意識…… 
その集合体だ…… 

小鉄 「そ、そいつが何の用だニャ!?」 

何……「力」は欲しくないか……? 
弱い弱いお前は、力が欲しくはないのか……? 

小鉄 「力……?」

911: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:25:28.48 ID:rcsIW3Y30
お前も私の宿主となれ、猫よ……。 
負の力を吸収すればするほど、強まる力をお前に与えよう。 
だから猫よ……私の宿となれ……。 

小鉄 「お前が何なのかさっぱり分からんニャ! つまりお化けなのかニャ!?」 
   「お化けなんかと取引するつもりはないニャ!!!」 

いいのか……? 
力がないばかりに見過ごしてきたたくさんのこと……。 
力がないばかりに飲んできた、大量の涙……。 
お前はそれでいいのか……? 

小鉄 「う、うるさい! うるさいニャ!!!!」 
   「オイラは……」 
   「オイラ……は………………」 
   「………………」 
   「強く……………………なりたいニャ……ッ!!!!!」

912: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:26:31.64 ID:rcsIW3Y30
ククク……………… 
いいだろう、お前に…… 
我が力を…… 

「駄目よ!!!!」 

小鉄 「!!!!」 
   「何だニャ!? 女の子の声……?」 

「この力と契約しちゃ駄目!!」 
「この力は負の思念体、私達が手を出してはいけないものなの!!」 
「目を覚まして! あなたはこの子の、お兄さんなんでしょう!!!」 

小鉄 「!!!!」 
   (あれは……迅雷……!!) 
   (迅雷が、倒れてるニャ…………) 
   「迅雷! しっかりするニャ!!!」 
迅雷 「………………」 
小鉄 (黒い光が収まってる…………)

913: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:27:02.39 ID:rcsIW3Y30
邪魔をするな……巫女の娘よ…… 

「あなた達の先を照らすのは希望の光よ!!」 
「決して負の光であってはならない!!!」 

邪魔を……するなアアアア!!!!! 

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!! 

小鉄 「じ……地震…………!!」 
   「土が……競り上がって……」 

ティガレックス亜種 「ケケ………………ケケケケケ…………!!!」 
小鉄 「お前は……!!!」 
ティガレックス亜種 「ジンオウガは死んだ! てめぇの目の前でな!!」 
          「てめぇは何もできない! あの時も、これからも!!!」 
          「猫でありつづけるかぎり、お前は無力なんだよォ!!!!」 
小鉄 「オイラ……オイラは………………」

914: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:27:41.95 ID:rcsIW3Y30
「惑わされちゃ駄目!!」 
「未来を切り開くのは、光の力じゃなくちゃいけない!!!」 

小鉄 「………………それでも、それでもオイラは………………」 
迅雷 「ア……アニキ…………」 
小鉄 「迅雷! 目が覚めたかニャ!!!!」 
迅雷 「アニキ…………」 
   「ッ……俺、弱いアニキでいいよ…………」 
小鉄 「!!!」 
迅雷 「俺たち、二人合わせて一人前だろ……?」 
   「一緒に行こうよ……」 
   「先に行こう……」 
   「後ろなんて向くなよ……」 
   「だから、アニキ」 
   「俺の……アニキでいてよ…………!!!」

915: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:28:14.31 ID:rcsIW3Y30
小鉄 「うおおおおおお!!!!!!」 
 >ザンッ!!!!! 
ティガレックス亜種 「ガア!!! 俺の目に…………!!!」 
小鉄 「ぬぅーはははははは!!! 一度ならず二度三度までも同じ手を食うとは、進化のない奴だニャ!!」 
   「ビッグブーメランでも目ん玉に刺さっとけだニャ!!!!」 
ティガレックス亜種 「おのれええええええ!!!!」 
小鉄 「女の子の声! 迅雷……!!!」 
迅雷 「アニキ!!」 
小鉄 「ありがとうだニャ……!!!」 
   「不気味な幻見せてくれてる礼だニャ!!!」 
   「特大きのこ爆弾でもくらうニャアアアアア!!!!!!」 
 >ドォォォォォォンッ!!!!!! 

!!!!!!!!! 
グ………… 
グオオオオオアアアアアアア!!!!!!!!!

916: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2012/12/17(月) 19:28:45.38 ID:rcsIW3Y30
迅雷 「アニキ、背中に乗って!!!」 
小鉄 「おう!!!(バッ!)」 
   「女の子の声! お前も一緒に……」 

「私は一緒に行く訳にはいかないの……」 
「お兄ちゃんに伝えて……」 
「私は向こう側に行くから……」 
「だから、また会えるその日を楽しみに、今を生きてって……」 

迅雷 「アニキ! 溶岩が迫ってきた!! 行くよ!!!」 
小鉄 「お兄ちゃんって……お前、まさか………………」 

「………………」 

小鉄 「アビオルグの………………」

929: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:55:22.48 ID:Q3TbXfdh0
―同時刻、高地近くの海― 

グレンゼブル 「……(ゴポゴポ)」 
       (息ができねぇ……体も動かねえ……) 
       (俺はここで死ぬのか……) 
       (潮の流れが強すぎる……逆らえねえ……) 
       (兄弟達……エルペ達……) 
       (俺は……) 
       「…………(ゴポゴポ……)」

930: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:55:54.36 ID:Q3TbXfdh0
―××― 

グレンゼブル 「ッ……ハァ!」 
       「ゼェ……ゼェ……」 
       「ゲフッ……」 
       「な……何だァ……この島……」 
       「俺は……打ち上げられたのか……?」 
       (その割には体がうまく動かねぇような……) 
       (まるで水の中にいるみてぇな感覚だ……)

931: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:56:29.25 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル (異様なほど生き物の気配がねぇ島だな……) 
 >シーン………… 
グレンゼブル 「!!」 
       「んなッ!? 何だァこれ……」 
       「木か……?」 
       「でっけぇー……木が、横倒しになってやがる」 
       「ずっと先に続いてるぞ……」 
 >ピタピタ 
グレンゼブル 「ツルツルしてるな……何の木だこりゃあ」 
 >ゴゥゥ……ゴゥゥゥ……

932: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:58:14.91 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル 「!」 
       「違う! こ……これ、動物だ、生きてるぞ!」 
       (だけど、こんなでっけぇモンスターがいるのか?) 
       (俺も大概でけぇが……これはその比較にならねぇ!) 
       (へ……蛇か……?) 
       (頭はどこだ……?) 
       (もしかして……さっきから空が暗いのは……)

933: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:58:46.17 ID:Q3TbXfdh0
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ 
グレンゼブル 「うぉあ!!?」 
       (び……びっくりして思わず声が出ちまった!) 
       (山くらいもあるぞ! でっけぇ……大蛇が!) 
       (首もたげて、俺のことを覗きこんでやがる!!!!) 
       「お……おうおうおうおう!!!」 
       「な、何モンだてめェ!!!!」 
×××××× 「…………」 
グレンゼブル 「今まで生きてきて幾星霜! いろんな怪奇に遭ったことはあるが……」 
       「てめーみてぇな規格外の野郎に出会ったのは初めてだぜ!!!」

934: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:59:17.06 ID:Q3TbXfdh0
×××××× 「ン……ヌゥ……?」 
 >ゴゴゴゴゴゴゴゴ 
グレンゼブル (こ、こっちを見た!) 
       (なんて迫力だ……) 
×××××× 「オマエハ……」 
       「名ハ、何ト言ウ?」 
グレンゼブル 「おうおう! 名前を尋ねるときはまずは自分からだろーが!!」 
       「最近のデケェ奴は礼儀も知らねぇのか!!」 
×××××× 「……ククッ……」 
       「面白イ餓鬼ヨノゥ……」 
       「長生キハシテミルモンジャ。時折コウイウ阿呆ニ出会エル」

935: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 20:59:49.95 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル 「阿呆だとぅ!?」 
       「まず名乗れ! 話はそれからだ!」 
×××××× 「フム……」 
       「ワシノ名ハ……『ラヴィエンテ』」 
       「ココ、『絶島』ノ支配者ヨ……」 
グレンゼブル 「『絶島』……? 少女たちが行きたいとか言ってたところと同じ名前だな……」 
ラヴィエンテ 「ホウ……」 
       「オ前ヨリ懐カシイニオイガスル。ソレヨリ……」 
       「名乗ラセテオイテ、名乗リ返サヌトハイカニ?」 
グレンゼブル 「こりゃしまった! 俺としたことが……」 
       「おうおう!! 耳ィかっぽじってよーく聞きやがれ!」

936: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:00:21.66 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル 「高地を守る喧嘩番長! 雷喰らって痺れてKO! だけどそれでも諦めない! グレンゼブル様とは、俺様のことよ!」 
ラヴィエンテ 「『グレンゼブル』、カ……」 
       「覚エテオコウ」 
グレンゼブル 「もしかしててめぇ、少女たちが言ってた偉い古龍とやらか?」 
ラヴィエンテ 「…………」 
グレンゼブル 「ならすぐ行ってやってくれ! 少女とやらがでっかくなっちまって大変なんだ!」 
ラヴィエンテ 「…………」 
グレンゼブル 「なぁおい!」 
ラヴィエンテ 「仔細ナイ。先程、場ハ収マッタ」 
       「何モカモ、無事ノハズダ」 
グレンゼブル (ほっ)

937: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:00:56.84 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル 「そ、そうか……なら良かった」 
ラヴィエンテ 「オ前……『ルコディオラ』トハ会ウタカ?」 
グレンゼブル 「あァ、あのカタい兄ちゃんか。会ったよ」 
       「他の奴ら共々元気そうだ」 
ラヴィエンテ 「ソウカ……」 
       「ワシハ、ココカラ動クコトカナワン」 
       「オ前ニ、ワシノ代ワリヲ頼ミタイ」 
グレンゼブル 「てめぇの代わりィ? 今ここで会ったばっかの俺にか?」 
       「いいぜ! てめぇからは何か他人みてぇな雰囲気がしねぇ。気に入った!」 
ラヴィエンテ 「ククッ……」 
       「面白イ餓鬼ヨ……」

938: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:01:38.29 ID:Q3TbXfdh0
ラヴィエンテ 「『グラン・ミラオス』ガ覚醒シタ……」 
グレンゼブル 「あァ? ブサイ・ブサオス?」 
       「どんだけブサいんだよそりゃあ」 
ラヴィエンテ 「?」 
       「古龍ノ力ヲ悪用セントスル者モイル……」 
       「『若キ力』ガソノ道ニ進ム可能性モ排除セネバナラヌ」 
       「オ前ガ言ウ『少女』トヤラガ、オソラク『グラン』ノ名ヲ継グ者……」 
       「厄介ナノハ、『グラン』ハコノ時代ニ復活スベキ『力』デハナイトイウコトダ」 
       「分カルカ?」 
グレンゼブル 「分からねぇ! 俺は難しい話は嫌いだ!!」 
ラヴィエンテ 「クク……気持チ良イクライノ阿呆ダナ……」

939: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:02:20.65 ID:Q3TbXfdh0
ラヴィエンテ 「砕イテ言ウト、少女ヲ封印セネバナラヌ」 
       「ソシテ、同時期ニ古龍ナラザル者ガ複数誕生シテイル」 
       「ソレラモヤハリ、封印セネバナラヌ」 
       「同ジヨウニ、悪シキ古龍ガ暗躍シテイル」 
       「ソレモマタ、封印ノ必要ガアル」 
グレンゼブル 「何だァ……えらい封印しなきゃならんのが多いな」 
ラヴィエンテ 「オ前ニハ、ソノ封印ノ力ヲ授ケル……」 
       「豪気ナ男ヨ、オ前ノ目デ見テ、耳デ聞イテ、肌デ感ジ、危険ダト思ッタ者ヲ封印セヨ」

940: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:03:03.95 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル 「俺にィ? 何かめんどくせぇな……」 
ラヴィエンテ 「ヤルト言ッタデハナイカ……」 
グレンゼブル 「がっかりすんな、心配するな。やるよ」 
       「で、どうやりゃいいんだ?」 
ラヴィエンテ 「簡単ダ。オ前ガ殺セバイイ」 
グレンゼブル 「……!!!」 
ラヴィエンテ 「魂ヲ食ラエ。ソウスレバ、古龍トイエドモヒトタマリモナイ」 
グレンゼブル 「それって……俺に、同じモンスターを殺せっていうことかよ?」 
ラヴィエンテ 「ソウダ」 
       「何モ無差別ニヤレト言ッテイルワケデハナイ」 
       「危険カラ、世界ヲ守ルト思エバイイ」

941: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:03:31.17 ID:Q3TbXfdh0
グレンゼブル 「だけど……少女も俺が殺すってことだろ?」 
       「そんなのは嫌だ。少女とは昨日会ったばかりだが、もう俺の連れだ!」 
       「仲間に手を上げろっていうのかよ!!」 
ラヴィエンテ 「フム……本心カラ言ッテイルナ……」 
       「不気味ナ程純真ナ男ヨ……」 
       「オ前ニ、任セヨウ……」 
グレンゼブル 「!」 
ラヴィエンテ 「ワシハ何モ、傀儡ヲツクルツモリハナイ。言ッタトオリ動ク道具ハイラヌ」 
       「封印ノ力ヲオ前ニ与エルガ、使イ道ハ自分デ判断セヨ」 
グレンゼブル 「話が分かるな……その放置主義、嫌いじゃないぜ!!」 
       「そういうことなら、遠慮なくくれるってもんを頂いていくぜ!!」

942: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:04:00.80 ID:Q3TbXfdh0
ラヴィエンテ 「クク……ッ」 
       「良キコトニ使エ……」 
グレンゼブル 「言われるまでもねぇ!」 
ラヴィエンテ 「無理ヲ言ウ礼ダ。オ前ガ大事ニシテイル、高地ノ動物逹ニ、ワシノ幸福ノ加護ヲ与エテオコウ」 
グレンゼブル 「よく分かんねぇがありがとよ!!」 
       「じゃ、俺はそろそろ帰るわ。みんなが気になる。蛇の旦那、また会おうぜ!」 
ラヴィエンテ 「アァ……マタナ……」 
 >ぐにゃぁり…… 
グレンゼブル 「! 景色が……歪んで……」 
ラヴィエンテ 「…………ワシノ……………………娘……………………」 
グレンゼブル 「ああ!? ンだって!?」 
       「蛇の旦那、聞こえねぇぞ!!!」 
ラヴィエンテ 「setes…………sateas………………」

943: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:04:26.71 ID:Q3TbXfdh0
―海、朝― 

ティガレックス兄 「ッあァ!!! やっと見つけたァ!!!(ザバァッ!!)」 
ティガレックス弟 「海底に沈んでやがった!!!(ザバァ!!)」 
グレンゼブル 「………………」 
ティガレックス兄 「おう!? 死んでねぇよな!?(バシバシ!!)」 
ティガレックス弟 「刺激を与えろ刺激を!(ドゴドゴ!!)」 
イャンガルルガ 「やめろ! 殺す気か!!」 
グレンゼブル 「ゲホッ!! グホゥ!!」 
ティガレックス兄 「目を覚ましたぜ!!」 
ティガレックス弟 「しぶてぇ奴だ」 
グレンゼブル 「あァ……? お前たちは……兄弟……?」

944: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:05:16.21 ID:Q3TbXfdh0
ティガレックス兄 「こいつ気色悪いぜ……」 
ティガレックス弟 「俺逹がいつお前の兄弟になったよ……」 
イャンガルルガ 「どけ。大丈夫か!?」 
グレンゼブル 「……俺は……今まで、蛇の旦那と絶島で……」 
イャンガルルガ 「!!!」 
        「と、とりあえず陸に戻ろう」

945: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:05:53.98 ID:Q3TbXfdh0
―高地、グレンゼブルの棲家があった場所、朝― 

ルコディオラ 「本当に、そう言ったか」 
イャンガルルガ 「ああ。グレンゼブルは気絶する寸前に絶島の名前を出した」 
        「どういうことだ? 絶島って、実在する島じゃなかったのか?」 
ルコディオラ 「実在はする。だが、場所を変えることがある」 
イャンガルルガ 「何だと? 俺をからかってるのか?」 
ルコディオラ 「否。絶島は、ラヴィエンテ様ご自身。海をたゆたう浮遊島」 
       「おそらく、グレンゼブルは意識のみ、絶島にたどり着いた」 
       「そこでラヴィエンテ様と会話した……のだろう」 
ナルガクルガA 「一概には信じられない話ではあるけど……」 
ナルガクルガB 「こんなちっちゃな人間が、あんなでっかい古龍に変身したんだもの!」 
ナルガクルガC 「もう何が起ころうと驚かないわ!!」 
少女 「すぅ……すぅ……Zzz……」 
グレンゼブル 「Zzz…………Zzz…………」

946: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:06:40.84 ID:Q3TbXfdh0
ゴゴモア 「命、別状はない」 
     「寝ているだけだ」 
ココモア (ほっ) 
     (僕が一緒にいるから……お姉ちゃんがこんな目に……) 
     (…………) 
ブラキディオス 「………………」 
ルコディオラ 【どうした? 気になることでもあるのか?】 
ブラキディオス 【ラヴィエンテ様は、どうしてグレンゼブルの意識と対話したのか、いまいち分からぬ】 
        【それこそ弟子であるお前に意識が飛んでこない訳も見当がつかぬ】 
ルコディオラ 【…………】 
       【何かお考えがあるのかもしれない……】 
       【それこそ、古龍の俺に話せないようなことが……】

947: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:07:16.23 ID:Q3TbXfdh0
少女 「ん……」 
イャンガルルガ 「少女が起きたぞ!」 
少女 「ここは……」 
イャンガルルガ 「良かった……無事みたいだな」 
少女 「ガルルガさん……その火傷……」 
イャンガルルガ 「これくらい平気だ……それよりお前は大丈夫か……?」 
        「角が大きくなってるように見えるが……」 
少女 「うん、大丈夫。ごめんなさい、みんな……」 
   「私、もうちょっとで取り返しのつかないことを……」 
ティガレックス兄 「今回はちょっとばかし驚いたが、まぁいつものことだ!」 
ティガレックス弟 「何とも無いぜ!!」 
ナルガクルガA 「あんた達寝てたでしょう……あの騒ぎの中……」

948: 三毛猫 ◆E9ISW1p5PY 2013/01/02(水) 21:07:47.75 ID:Q3TbXfdh0
ナルガクルガB 「とにかく、ちゃんと説明してもらうわよーぅ!」 
ナルガクルガC 「そうよそうよ! またいきなり変身されたらたまったもんじゃないわよーう」 
少女 「そうだね……ごめんなさい……」 
イャンガルルガ 「お前は悪くねぇ。それより……よく戻ってきてくれた」 
 >ガシッ 
少女 「え……」 
イャンガルルガ 「良かった……」 
ナルガクルガA 「きゃ! 大胆!!」 
ナルガクルガB 「ワイルドボーイ!!」 
ナルガクルガC 「妬いちゃうわ!!」 
ゴゴモア (少女はこうして目が覚めたが、これで終わりではないだろう……) 
     (何か嫌な予感がする……) 
ブラキディオス 「………………」