1: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/06(金) 23:17:21.40 ID:rVVaHSuo0
凛「めざせポケモンマスター」(前編)(後編)の続きです


・ポケットモンスター×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです
・アイドルたちがポケモン世界を冒険します
・本SSの舞台はオリジナルの地方、アイマス地方です
・各世代から色々なポケモンが登場します
・ゲームとも、アニメとも異なるオリジナル設定が存在する可能性があります
・ときどき安価あり


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1402064241

引用元: ・凛「めざせ」 卯月・未央「ポケモンマスター!」

2: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/06(金) 23:28:33.32 ID:rVVaHSuo0
≪あらすじ≫

ポケモンマスターになるべくアイマス地方を旅をする凛
7個のバッジを集め、最後のジムであるシジョウシティジムのリーダー・真奈美へと挑戦しようとしていた
しかしジム戦の直前、未央が悪の組織シンデレラ団にポケモンを奪われたと聞き、真奈美の制止を振り切り単身シンデレラ団のアジトへ突入
最深部へたどり着いた凛を待っていたのは組織の3幹部、時子、ヘレンにまゆ
そしてシンデレラ団のボス、ちひろであった


3: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/06(金) 23:34:24.30 ID:rVVaHSuo0
凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.47 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.46 いかく
とっしん/つばめがえし/インファイト/はねやすめ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.46 すなかき
じしん/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.45 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.44 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/ドラゴンダイブ/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

4: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/06(金) 23:39:29.00 ID:rVVaHSuo0
アイマス地方タウンマップ。超適当に作成。参考程度に
no title


すいません、諸事情により書き溜めが出来ませんでした……
今回はスレ建てだけになります
明日には投下できると思いますので、それまでお待ちください


7: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:39:06.81 ID:wLdvcylS0
凛「何で……アンタが……」

ちひろ「? 私がここに居ることの何がおかしいんでしょうか?」

凛「アンタは……ただのフレンドリィショップの店員じゃ……」

ちひろ「ええ、あの店は私の店です」

凛「何で……」

ちひろ「強いて言うなら、趣味、ですかねぇ」

8: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:43:10.36 ID:wLdvcylS0
ちひろ「お金稼ぎが好きなんですよ。お金自体も当然好きですが、『稼ぐという行為』が好きでして」

ちひろ「頑張れば頑張った分だけ、数字で結果が現れますしね」


ちひろ「もちろんシンデレラ団の活動資金集めという側面もありますが」

ちひろ「……まあとにかく、アレは個人的な趣味の範疇ですよ」

ちひろ「わかりましたか?」

9: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:44:21.03 ID:wLdvcylS0
凛「分からない……分からない!」

凛「何で!? 何でシンデレラ団なんてものを作って! 世界征服なんて馬鹿なことを企んでるの!?」

ちひろ「…………何ででしょうね?」

ちひろ「まあとにかく……あなたがここまで来るのは私にも予想外でしたよ、凛ちゃん」

凛「!」

10: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:45:20.65 ID:wLdvcylS0
凛「私の事もしっかり把握済みってこと……」

ちひろ「お客さんの事はちゃあんと一人ひとり覚えてますよ? 大事な大事な金ヅルですから」ニコ

凛「……」

ちひろ「そんなに睨まないでくださいよ」

時子「ボス、そろそろいいんじゃないかしら」

ちひろ「……そうですね」

11: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:46:23.84 ID:wLdvcylS0
ちひろ「タダで返すわけにはいきませんしねぇ……いいですよね、ヘレンさん」

ヘレン「ええ……この娘もなかなか興味深いけれど……あの娘は来ないみたいだし……構わないわ」

凛「ッ……未央の事……!?」

ヘレン「おや、知っているのかしら」

凛「未央のポケモンを奪ったんでしょ……返してもらうよ」

ヘレン「……どうやって?」

12: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:46:54.57 ID:wLdvcylS0
凛「当然、バトルで……!」

時子「ぷっ……アッハッハ! まさか、冗談でしょう?」

時子「あの時私に手も足も出なかった小娘が、私と同じ幹部であるヘレンに敵うとでも!?」

凛「あの時の私とは違う……!」

凛「私も、ポケモン達も、強くなった!」

凛「ヘレンだけじゃない……アンタも、アンタも!」

まゆ「……」

時子「……」

13: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:47:33.92 ID:wLdvcylS0
凛「そして、アンタも……!」

ちひろ「…………」

凛「全員倒して、シンデレラ団は終わりだよ!」

時子「……ビッグマウスもここまで来ると笑えないわね」

時子「……いいわ。あの時と同じように、また私が……」

ちひろ「時子さん」

時子「あん?」

ちひろ「私がやります」

14: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:48:45.40 ID:wLdvcylS0
時子「……はあ?」

凛「!」

時子「何もわざわざこんな雑魚相手にあなたが出る必要はないんじゃないかしら……ボス」

ちひろ「いえいえ……相手を侮るのはよくないですよ」カッ

ちひろ「たまにはバトルもしないと……腕がなまっちゃいますし」

ちひろ「少し……この子に興味がわきました」

ちひろ「と、いう訳で……お相手しますよ、ポケモントレーナーさん」

15: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:49:26.00 ID:wLdvcylS0
凛「……」

凛「誰からでも関係ない」

凛「行くよ……ゲッコウガ」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコ!」

ちひろ「さあ……行きますよ。バンギラス!」

バンギラス「バン!」ポンッ

バンギラス いわ/あく よろいポケモン
どんな攻撃でもビクともしない頑丈な体と一振りで山をも崩す地響きを起こすパワーを持つ
地図を書き換えることもあるとさえ言われる
戦う相手を求め山を彷徨い、バトルを繰り返す

16: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:50:07.06 ID:wLdvcylS0
ゴォォッ

凛(……!? ここは地下のはず……砂嵐!?)

ちひろ「バンギラスの特性、すなおこし。バンギラスの周囲にはいつも砂嵐が吹き荒ぶんですよ」

まゆ「ボス……いきなり切り札を出すなんて、よっぽど凛ちゃんに興味を持ったみたいですねぇ」

凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

17: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:50:43.48 ID:wLdvcylS0
…………

凛「はぁ……はぁ……」

ゲッコウガ「ゲコォ……」

時子「しぶといわね……」

ちひろ「終わりですか?」

凛「ッ……まだまだ! ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」バッ

18: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:51:17.25 ID:wLdvcylS0
ちひろ「ストーンエッジです」

バンギラス「バーン!」ゴゴゴ

ドドドドッ

ゲッコウガ「ゲコォッ!」

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ……」ボロ

19: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:51:43.93 ID:wLdvcylS0
時子「終わりね……やっぱり口だけだったみたいね」

ちひろ「とどめです……かみくだく!」

バンギラス「バーン!」ドドド

凛「くっ……!」



「フーディン! きあいだま!」




20: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:52:38.17 ID:wLdvcylS0
まゆ「!?」

ヘレン「!」

バシュッ

バンギラス「!?」

凛「……!」

21: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:53:23.12 ID:wLdvcylS0
裕子「お友達のピンチに颯爽と登場、エスパーユッコです!」バーン

凛「ユッコ!?」

裕子「はい、凛ちゃん! エスパーユッコです!」ビシッ

まゆ「ジムリーダーがどうしてここに!?」

時子「というより、いつの間に、どうやって……」

時子「そうか、テレポート……!」

裕子「本当は来たことのない場所にはテレポートは出来ないんですが! そこは流石のサイキッカー、やはり格が違いますでしょう!」ドヤッ

裕子(本当は真奈美さんが見つけたというこのアジトの見取り図を使っただけなんですけどね)

22: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:54:28.65 ID:wLdvcylS0
凛「どうして、ユッコが……」

裕子「もちろん、こうするためです!」

裕子「サイコキネシス!」

フーディン「フー」ゴゴゴ

ヘレン「……あら」

凛「! 未央のボール!」ポンッ

23: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:55:02.58 ID:wLdvcylS0
裕子「よっ……と。さあ、これで未央ちゃんのボールは取り返しましたよ!」

裕子「後は……」

裕子「フーディン! ミラクル☆テレポート!」

フーディン「フー」

時子「! 待ちなさい……」

フッ

24: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:56:22.49 ID:wLdvcylS0
時子「……ちっ」

ちひろ「……」

ヘレン「……」

まゆ「……」

25: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:56:59.72 ID:wLdvcylS0
フッ

凛「! ここは……」

裕子「エスパーユッコに凛ちゃん、無事に帰還です!」

真奈美「! 上手くいったか……」

卯月「凛ちゃん!」

未央「しまむー!」

26: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/08(日) 00:59:21.99 ID:wLdvcylS0
真奈美「ここが例のスタジアムだ」

凛「……未央、これ……」

未央「! 私の、ポケモン……!」

凛「ユッコが取り戻してくれたよ……」

未央「良かった……良かったよぉ……!」

卯月「未央ちゃん……」

凛「…………」

35: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:44:41.59 ID:F9N5FoN50
凛「……」

真奈美「やれやれ……まったく君というやつは」

凛「……ごめんなさい」

真奈美「後先考えずに突っ走りすぎだ。もう少し慎重になるべきだよ君は」

真奈美「……しかしまあ、確かに君の言った通り私たちの対応が遅かったせいというのもある」

真奈美「その事については謝ろう……済まなかった」

36: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:45:36.28 ID:F9N5FoN50
真奈美「……」

真奈美「とりあえず他の事についても色々話すことはあるが……精神的にも肉体的にも疲れているだろう……今日は休むと良い」

凛「……はい」



夜 シジョウシティ ポケモンセンター

凛「……」

37: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:46:11.85 ID:F9N5FoN50
凛(また、負けた)

凛(あの時と同じ……結局何もできなかった)

凛(……強くなった、つもりだった)

凛(……確かに私のポケモン達はレベルも上がって、進化して……強くなった)

凛(でも、私自身は……?)

凛(強くなったつもりで……全然強くなってなんかなかった)

38: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:47:43.48 ID:F9N5FoN50
凛(ユッコが駆け付けてくれてなきゃ、今頃どうなってたかも分からない)

凛(真奈美さんにも……皆に迷惑をかけてただけ)

凛(駄目駄目だよ)

凛(菜々にはあんな説教しておいて、笑えるよね)

凛(……おまけに真奈美さんとの約束も破って)

凛(……これから、どうしよう……)

39: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:48:36.91 ID:F9N5FoN50
コンコン

凛「……?」

ガチャ

未央「やっほ、しぶりん!」

卯月「お邪魔するね、凛ちゃん」

凛「未央、卯月……」

40: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:49:34.45 ID:F9N5FoN50
未央「よっと」ボフ

未央「えーっと……あのさ」

未央「私……しぶりんがあんなに必死になってくれて、嬉しかったよ」

凛「……でも」

凛「……でも結局、私はポケモンを取り返すことができなかったよ……戻ってきたのはユッコのおかげ」

未央「ううん……しぶりんのおかげでもあるよ。少なくとも私は、そう思ってる」

41: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:50:27.34 ID:F9N5FoN50
未央「でも……ごめんね、しぶりん」

凛「どうして……未央が謝るの?」

未央「だって、元はと言えば私の問題なのに、しぶりんを巻き込んじゃったし」

未央「それにしぶりんのことだから……『私のせいだ』って背負い込んじゃってるんじゃないかなって」

凛「……」

未央「その様子じゃ当たりみたいだね」

42: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:51:47.12 ID:F9N5FoN50
卯月「凛ちゃん、菜々ちゃんに言ってたよね。一人で背負い込むなって」

卯月「今度は、私から言わせてもらうよ!」

卯月「一人じゃ背負いきれないことも、2人なら、3人なら……きっと大丈夫だよ」

未央「しぶりんは1人で走ってるんじゃない。私もしまむーも、ちゃんと横に居るんだよ」

未央「ちょっと頼りないかもだけど、それでもちゃんと、一緒に走ってるんだよ……」

未央「迷惑かけて、かけられて……支えあうのが、親友ってもんでしょ!」

43: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:52:53.67 ID:F9N5FoN50
卯月「だから……」

凛「……」

凛「…………そう、だね」

凛「確かに私は……2人に頼るってことはあんまりしてこなかったのかも」

未央「やっぱりリーダーって感じだったしねぇ」

卯月「年上の私が頼りないってのもあったかも……えへへ」

44: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:53:54.69 ID:F9N5FoN50
凛「迷惑をかけて、かけられて……か」

凛「それじゃあ早速だけど……迷惑かけちゃおう、かな」

未央「うんうん、どーんときちゃいなさーい!」

卯月「おいで、凛ちゃん!」

凛「胸……借りるよ」

…………

45: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:54:49.91 ID:F9N5FoN50
翌日

未央「いやぁー、あんなしぶりん、初めて見たような気がするねー」

凛「も、もうそのことはいいでしょ!」

卯月「凛ちゃん、可愛いー♪」

凛「卯月まで……!」

未央「また泣きたいときはいつでも言ってねー?」

凛「……」プイッ

46: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 01:57:22.85 ID:F9N5FoN50
卯月「ああ、凛ちゃんが怒っちゃったよ」

未央「ちょっとからかいすぎたかな?」

凛「はあ……」

凛(やっぱり止めとけばよかった)

未央「もーしぶりん! 怒んないでよー」

卯月「凛ちゃーん!」

凛「……」ツーン

47: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:01:25.30 ID:F9N5FoN50
未央「それにしても、急に呼び出しなんて何なんだろう?」

卯月「うーん……やっぱり昨日の事かなあ?」

未央「やっぱりそうかー……」

凛「はあ……色々と気が重いよ」

卯月「だ、大丈夫だよ! 凛ちゃんが怒られても、私たちが助けてあげるし!」

未央「そうそう! 真奈美さんにも、ジム戦をさせてあげてほしいって、私達からもお願いするからさ!」

凛「怒られる前提なんだね……」

48: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:02:06.30 ID:F9N5FoN50
真奈美「む……来たか」

凛「はい」

真奈美「早くから呼び出して済まないな」

凛「いえ……あの、昨日は本当にすいませんでした」

真奈美「ああ、反省してくれたのなら構わないさ……」

凛「……それで、どうして私達は……?」

真奈美「君達を呼び出したのはだな……まあ、着いてきてくれ」

凛・卯月・未央「……?」

49: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:06:46.90 ID:F9N5FoN50
卯月「ねえ……ここって……警察、だよね?」

未央「だねえ……まさか! しぶりん、怒られるだけじゃ済まずに、まさかの逮捕!?」

凛「ちょっと……未央」

未央「あの子は、そんなことをするような子じゃないんです! 本当です!」ヨヨヨ

卯月「み、未央ちゃん……?」

凛「未央……本気で怒るよ?」

未央「ごめん」

50: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:07:49.47 ID:F9N5FoN50
真奈美「入るぞ」

ガチャ

凛「……!」



日菜子「むふふ、皆さん、お久しぶりです」

ほたる「ご無沙汰してます……」

小梅「お久しぶり、です……」

裕子「皆さんが来る予感は3年前から……ユッコです!」

夕美「凛ちゃん!」

肇「おはようございます、皆さん」

菜々「きゃはっ☆ おはようございます!」

51: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:08:44.80 ID:F9N5FoN50
未央「ジムリーダー……!?」

卯月「ぜ、全員……!?」

凛「まさか……ここは」

??「そ! ここはシンデレラ団対策本部よ!」

早苗「あたしは早苗……一応対策本部長ってことになってるわ」


52: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:10:30.15 ID:F9N5FoN50
早苗「あたしは早苗……一応対策本部長ってことになってるわ」

未央「対策本部……おお、何かかっこいい!」

卯月「す、凄い……」

凛「えっと……何で私達をここへ?」

真奈美「昨日の件の事情聴取と考えてもらえればいい」

真奈美「それと……」

53: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/09(月) 02:10:57.96 ID:F9N5FoN50
真奈美「個人的には大反対、まったくもって不本意なのだが……あー」

凛「?」

真奈美「君たちをこの対策本部に加えることとなった」

卯月「……へ?」

未央「……ほ?」

凛「…………え?」

「「「えええええええええええ!?」」」

62: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:37:07.25 ID:nxVYFcuI0
サイドストーリー『杏ときらりと氷の鳥』



杏「はぁ……」

きらり「杏ちゃーん、はーやーくぅー☆」

杏「きらり……もう、限界……ちょっと休憩しよう、休憩」ゼーハー

きらり「5分くらい前にしたばっかりだにぃ?」

杏「まだそれだけしか経ってないの!? ウソだぁ……」

63: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:37:55.13 ID:nxVYFcuI0
きらり「ほら、頑張ろぉ?」

杏「きらり……おぶってぇ……」

きらり「駄目だよぉ、杏ちゃん。たまには自分の足で歩かないと!」

杏「鬼ぃ! 悪魔ぁ……」

杏「くっそぉ……ヤルキモノも進化してケッキングになってからまた働かなくなるし……!」

杏「カビゴンは相変わらず食っちゃ寝の繰り返しだし!」

64: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:38:29.74 ID:nxVYFcuI0
杏「帰りたい……休みたい……」

杏「ああああ……」

きらり「もう一息だにぃ、杏ちゃん!」

杏「次は杏を快適に運んでくれるポケモンを捕まえてやるぅ……」

65: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:39:08.15 ID:nxVYFcuI0
ミナセの西に浮かぶ島 レオン島
氷山もある氷の島
吹雪いており、とても寒い


ビョォォォォォォォォ

杏「……さぶっ!」

杏「ちょっときらり、尋常じゃない寒さなんだけど!?」

きらり「うにゅぅ……きらりも流石にこれには耐えらんないかもかも……」

杏「わざわざこんなトコ来る必要ないじゃんか……」

杏「そもそもただの噂でしょ? ここに希少なポケモンがいるなんてさ」

66: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:39:45.50 ID:nxVYFcuI0
きらり「でもでもっ、折角来たんだから、ポケモンさんに会いたいにぃ!」

きらり「そうだ! 全力だーっしゅすれば、体もぽかぽかしてきっと寒くないかも☆」

杏「え゛っ」

きらり「というわけでぇ……だぁーっしゅ☆」ダッ

杏「うわああああああっ、ひ、引っ張るなきらりぃぃ!」

杏「っていうか、こんなとこで体力が尽きたらヤバイってえええええ!!」

67: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:40:21.88 ID:nxVYFcuI0
氷山洞窟 内部

コォォォォォォ

杏「はぁ……疲れた……けど、寒さは外よりかはマシだね」

きらり「氷がぴかぴかしててきれーい」

杏「そうだね……」

杏「っていうかコレフツーに遭難状態だよね杏たち」

杏「ポケモンがいるからまあ何とかなるけど」

68: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:40:56.68 ID:nxVYFcuI0
杏「ここまで来たからにはせめて希少なポケモンとやらの姿くらい見ないとねー」

杏「写真に撮れば高く売れるかもねぇ……ふふふ」

きらり「とりあえず、奥の方に行ってみよー!」タタッ

杏「そうだね。うー……さむさむ」トコトコ

69: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:41:24.84 ID:nxVYFcuI0
デリバード「デリ」

イノムー「イノ」

パウワウ「パウ」

フリージオ「ジオ」

杏「こんな所にもポケモンはいるんだねぇ……たくましいもんだよ」

きらり「みんなかわうぃー☆」

70: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:42:02.94 ID:nxVYFcuI0
杏「さーて……杏のお眼鏡にかなうポケモンはいますかなーっと……」

クレベース「クレ」ズシン

杏「……」

きらり「……」

杏「……」

クレベース「クレ?」

杏「……いた」ニヤリ

71: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:42:45.24 ID:nxVYFcuI0
杏「いいねぇ、いい感じだよ! その背中!」

杏「フトンを敷いて寝るにはちょうどいいサイズ!」

杏「フトンでぐっすり寝ながら移動できるなんて最高じゃないか!」

杏「しかもそのひんやりしてそうなボディ! 夏でも快適に寝れそうだよ!」

※冬の事は考えていない杏ちゃん

72: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:43:32.88 ID:nxVYFcuI0
杏「ふふふ……」

杏「きらり、ちょっとコイツ捕まえるから待っててね」

きらり「りょーかい☆ 杏ちゃんがんばがんばー!」

杏「ふふふ……お前は杏軍団に加わるのだー!」

クレベース「」ビクゥ

杏「いくぞー!」

きらり「……」

きらり「杏ちゃんはこういうときだけアクティブだにぃ」

73: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:44:18.07 ID:nxVYFcuI0
ポン コロ コロ コロ カチッ

杏「よっしゲット!」

杏「早速出ておいで―クレベース」ポンッ

クレベース「クレ」

杏「よいしょ……」

杏「おー……こりゃいいね」

杏「お待たせ、さぁー行くよ、きらり、クレベース」

きらり「おっけー!」

クレベース「クレ」

74: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:45:01.43 ID:nxVYFcuI0
氷山洞窟 深奥部

杏「何か……さっきより寒くなってない?」

きらり「うう~……確かにぃ……」

クレベース「クレ……」

杏「おや……? どしたの、クレベース」

クレベース「クレ……」ガタガタ

杏「クレベースが……怯えてる?」

75: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:45:36.32 ID:nxVYFcuI0
きらり「うゆ……?」

ゴォッ

杏・きらり「!?」

杏「さ……さぶっ! 何さこの冷気!」

きらり「杏ちゃん……あれ!」

杏「え……?」

ゴォォォォォォォォォ

フリーザー「……」

76: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:50:16.64 ID:nxVYFcuI0
杏「あれが……希少なポケモン?」

きらり「きれい……」

フリーザー「フリ……?」

フリーザー「フリーッ!」

杏「こっちに気づいた……! 来るよきらり!」

きらり「おーけーりょーかい!」

77: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:54:43.71 ID:nxVYFcuI0
フリーザー「フリーッ」バサッ

杏「えっ……?」

きらり「……うにゅ?」

バサッ

きらり「行っちゃったにぃ」

杏「あ、杏たちなんて眼中にないってこと?」

78: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:55:31.08 ID:nxVYFcuI0
…………

クレベース「クレ」

杏「ん? もうすぐ出口ってこと?」

きらり「それにしても……すっごくきれいで、かわいかったにぃ、フリーザーちゃん!」

杏「そう? 杏には凄い生意気なヤツに見えたけど」

きらり「きらきらぴかぴかで、とーってもかわいかったよぉ!」

杏「きらりの感性はときどきよく分かんないよ」

79: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:55:57.33 ID:nxVYFcuI0
きらり「……! 見てみて、杏ちゃん!」

杏「んー?」

きらり「雪だにぃ……!」

杏「へぇー……アイツが降らせていったのかな」

杏「あっ……そういえば写真撮るの忘れてた」

杏「むー……何だか腹が立ってきたよ……決めた!」

杏「今度見つけたらゼッタイに捕まえてやる! そんで写真も撮りまくってやる!」

80: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:56:27.19 ID:nxVYFcuI0
きらり「……」

杏「? どしたの、きらり」

きらり「ううん、杏ちゃん、とっても楽しそうだなーって!」

きらり「旅に出たばかりのころは、杏ちゃん、イヤイヤって感じだったから」

杏「う……まあ確かに、昔に比べたら、少しは、ほんの少しは、旅を楽しめるようにはなったかもね」

杏「ま、それもこれも……きらりのおかげかな」

きらり「……」キョトン

81: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 01:57:27.75 ID:nxVYFcuI0
杏「……」

きらり「……」

杏「……」

きらり「あーーーーんずちゃぁぁぁん!!」ガバァ

杏「どわぁ! きゅ、急にだきつくなきらり!」

きらり「きらりもー、杏ちゃんとの冒険、とってもとっても楽しいよー! はぴはぴー☆」

杏「わかった、わかったから離して……ぐえ」

きらり「きらりも協力するからー! 一緒にフリーザーちゃんを追いかけよー!」

きらり「杏ちゃん、大スキー!」

82: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/11(水) 02:07:50.53 ID:nxVYFcuI0
サイドストーリー『杏ときらりと氷の鳥』 続く……かも?

今回はここまで
杏ちゃんときらりはフリーザーを追い求めるミナキさん状態になりました
まだ話を展開できそうなので、もしかしたら続くかもしれません

no title

何でこんなん描いたんだ……

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました


90: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:15:38.57 ID:as4B2Stu0
凛「捜査本部に……!?」

真奈美「そうだ……」

未央「な、何で……」

真奈美「ジムリーダー達による推薦さ。こいつらときたらまったく……!」

凛「……!」

菜々「凛ちゃんたちなら、きっとナナたちの力になってくれると思ったんです!」

91: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:16:13.83 ID:as4B2Stu0
真奈美「そういうわけだ……まぁ、よろしく頼むよ」

卯月「は、はい……!」

未央「な、なんか緊張するなぁ……」

早苗「ねえ、そろそろいいかな?」

真奈美「ああ。さっそく昨日の件だが……」

92: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:17:31.89 ID:as4B2Stu0
……………

早苗「なるほど。おおよその事は分かったわ」

凛「敵のアジトは分かったけど……突入の準備はするの?」

真奈美「そのことなんだが……」

凛「?」

真奈美「あの後、実は奴らのアジトを軽く調査してみた……するとだ」

真奈美「奴らはいなかった」

凛「え?」

93: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:18:11.11 ID:as4B2Stu0
真奈美「機材の一部などはそのまま残っていたが、メンバーや書類の類はあの場から一切消えていた」

真奈美「……おそらく別のアジトへと移ったのだろう」

真奈美「フレンドリィショップの倉庫が奴らのアジトへと繋がっていたことを考えると……」

真奈美「おそらくは各町のフレンドリィショップも同様にアジトへと繋がっている可能性がある」

未央「そんなにいくつもアジトを……?」

94: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:20:01.17 ID:as4B2Stu0
真奈美「今回はこんな所だな」

真奈美「何度もこの街へ来てもらって悪いが、捜査も大詰め。気を緩めずいこう」



凛「皆、こんな私を捜査本部に推薦してくれて……ありがとう」

菜々「水臭いですよ、凛ちゃん!」

95: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:21:03.19 ID:as4B2Stu0
夕美「そうそう、頭あげなって! 皆、凛ちゃんたちの強さも思いも、ちゃんとわかってるんだからさ」

ほたる「私は凛さんに救われました……だから、今度は私も凛さんの力になりたいんです」

裕子「サイキックみらいよち! このエスパーユッコには凛ちゃんたちが力になってくれるという未来が見えます!」

肇「そうですね。私達が力を合わせれば……きっとできます」

小梅「あ、あの子も協力するって……」

日菜子「むふふ……やってやりましょう……!」

96: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:21:55.26 ID:as4B2Stu0
凛「ありがとう……本当に、ありがとう……!」

凛(そうだ……私にはみんながいる)

凛(ポケモンが……親友が……私が支えてくれる、たくさんの人が)

凛(だから……そんな人たちを苦しめるシンデレラ団は、絶対に許さない)

凛(こんどは皆で……!)

97: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:23:09.04 ID:as4B2Stu0
真奈美「あー、ちょっといいかい?」

凛「……?」

真奈美「……今回、こうなったのは私のせいだ」

凛「そんな、私が勝手に暴走しただけで……」

真奈美「そのことはもういい。過ぎたことさ」

真奈美「さっきも言った通り、君たちを捜査本部に加えるのは私としてはとても不本意なんだ」

真奈美「君たちトレーナーは、自由に旅をすべきだというのが私の考えだからね


真奈美「だが、今の私にはそんなことを言う資格はない……実際に君たちを巻き込んでしまった」

凛「……」

98: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:23:44.76 ID:as4B2Stu0
真奈美「だからこそ彼女たちの意見を通した」

真奈美「ここで、君の意志を確認させてくれ。君は、シンデレラ団と戦い抜く覚悟はあるか?」

真奈美「ここで止めるのも自由だ。止めるという場合は、ジム戦も受け付けよう」

凛「……」

凛「当然、戦います。覚悟はできてます」

真奈美「……わかった」

99: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:24:44.84 ID:as4B2Stu0
真奈美「さて……他のジムリーダー達はもちろん、私も君たちの実力は認めている」

真奈美「だが、それでも君は敗北した」

凛「……」

真奈美「……そこでだ」

真奈美「君にはわたしが直接稽古をつけよう」

凛「!?」

100: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:27:12.43 ID:as4B2Stu0
真奈美「奴らのボス……ちひろに勝てとは言わん。だが、君にはまだまだ強くなってもらう必要がある」

真奈美「言っておくが私はかなり厳しいぞ。どうだ、やるか?」

凛「やります! ……私も、もっと強くなりたいと思っていたところです」

真奈美「いい返事だ」ニィ

真奈美「では早速行くぞ……ポケモンを出すんだ」

凛「へ?」

101: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:28:43.08 ID:as4B2Stu0
真奈美「どうした? 時間も奴らも待ってはくれないぞ」

凛「い、いきなりですか……!?」

真奈美「そうだ……言っただろう。私は厳しいんだ。さあ、早く!」

凛「……! ム、ムクホーク!」

ムクホーク「ムクーッ」ポンッ

凛(真奈美さんといきなりバトル……!?)

凛(最強のジムリーダー、一体、どれほど……)

102: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:29:41.22 ID:as4B2Stu0
真奈美「ムクホークか。ならば私は……」

真奈美「ゴー、エアームド!」ポンッ

エアームド「エアー!」

真奈美「私が得意とするタイプははがね……その堅さはあらゆるタイプの中でも随一だ」

真奈美「人は私を『メタリックレディウルフ』などと呼ぶが……フフ、似合わんだろう?」

凛(その割にはちょっとノリノリっぽいけど)

真奈美「まずは小手調べと行こうじゃないか……いくぞ、エアームド」

エアームド「エアーッ!」

103: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:32:27.56 ID:as4B2Stu0



卯月「凛ちゃんは?」

未央「何か真奈美さんと話してるって」

卯月「何なんだろう……」

未央「さぁ……」

卯月「そういえば未央ちゃんは、この街でどんな修行をしてたの?」

未央「おおっ、しまむー、それ聞いちゃう? 聞いちゃうんだ?」

卯月「う、うん……」

104: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:33:00.12 ID:as4B2Stu0
未央「っていっても特別なことは何にもしてないんだけどね」

未央「この街はバトル施設が多いから、そこに挑戦したり」

未央「ああ、あと非公認大会とかに出たり?」

未央「……そうだ!」

卯月「?」

未央「ちょっとしまむー、着いてきて!」ダッ

卯月「み、未央ちゃん!?」

105: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:34:45.55 ID:as4B2Stu0
卯月「こ、ここは……?」

未央「ここはシジョウの数あるバトル施設の中でも最大の施設、その名も『バトルライブ』!」

卯月「バトル……ライブ?」

未央「そ。ルールは単純、ひたすらポケモンバトルを続ける!」

未央「勝っては戦い、勝っては戦いを負けるまで続ける!」

106: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:35:46.44 ID:as4B2Stu0
未央「何でも勝ち続けると、『ライブアイドル』って呼ばれるこのライブのマスターと戦えるんだって。私はまだ戦ったことはないけどね」

卯月「へぇ……でも、『ライブ』って?」

未央「ああ、このバトルライブ、観客がいっぱいいるんだよ。そりゃもういっぱい」

未央「結構緊張するんだよね、あれ……」

卯月「うっ、それは……確かに緊張するかも」

卯月「うん……?」

卯月「…………待って、未央ちゃん」ハッ

未央「何だい、しまむー」ニヤリ

107: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:37:13.48 ID:as4B2Stu0
卯月「まさか……私をここに連れてきたのって……」

未央「そのまさか! 私としまむーで、このバトルライブに参戦するよ!」

卯月「や、やっぱりぃぃぃぃ!」

未央「ほら、私達ってしぶりんに負けっぱなしじゃん?」

未央「捜査本部にも参加できることになったし、皆の足を引っ張らないためにも強くならなきゃって思ってね」

卯月「そ、それは私も思ってたことだけどぉ……!」

未央「ってワケで!」

未央「コースはマルチライブ! 目標はもちろん打倒ライブアイドル!!」

卯月「み、未央ちゃあん!」

未央「さあ、行くよしまむー!! バトルライブに突撃だー!!」

108: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/13(金) 01:42:40.22 ID:as4B2Stu0
今回はここまで
真奈美さんのタイプついては、[メタリックレディウルフ]木場真奈美から取りました

ちょっときの子可愛すぎんよ~。CG凛が来ると言われていたのでびっくりしましたよ
奈緒うちのフロントには来てくれなかった模様
no title

画力をください

次回投下は明日(今日)予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

116: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 00:58:43.43 ID:j70hmb5D0
ワァァァァァァァァ……

卯月「うっ……凄い熱気……」

未央「うはー、やっぱり凄いねぇ、ここは」

卯月「こんな所でバトルなんて、き、緊張が……」

未央「大丈夫だって、ビシッと行こうよビシっと!」

卯月「ううう……」

未央「マルチバトルは2人と2匹のコンビネーションが重要なんだから、ほら!」

卯月「が、ガンバリマス」カチコチ

未央「ありゃりゃ……」

117: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 00:59:21.99 ID:j70hmb5D0
未央「適度な緊張は大事だけど、しまむーは緊張しすぎだよ……」

卯月「だ、だってぇ……」

未央「早く慣れてもらわないと、こりゃ勝ち抜くのは厳しいかもね……」

『さあ始まりましたバトルライブマルチコース!』

恵磨『実況はアタシ恵磨が!』

瑞樹『解説はこの私瑞樹がお送りするわ』

卯月「しかも実況・解説付き!?」

118: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 00:59:58.03 ID:j70hmb5D0
恵磨『どうやら挑戦者卯月選手、緊張してるみたいだねーっ!』

瑞樹『普段は大勢の前でバトルする機会というモノは少ないものね。わかるわ』

恵磨『さぁさぁさぁ! 卯月選手・未央選手の相手をするのはー!?』



バーーーーーーン

周子「ま、お手柔らかにヨロシクねー♪」

紗枝「ふふ、周子はん、頑張りましょなぁ」

恵磨『周子選手・紗枝選手のコンビだぁー!!』

119: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:01:28.40 ID:j70hmb5D0
恵磨『瑞樹さん、この試合、どう見ますか!?』

瑞樹『そうね……この4人のうち、3人はバトルライブ初挑戦らしいわね』

瑞樹『唯一出場経験ありの未央選手の立ち回りが見どころね』

瑞樹『そしてこのバトルライブで大事なことは、周囲のテンションに呑まれないことだわ』

瑞樹『プレイングの一つ一つに観客はリアクションを見せるわ。良いプレイをすれば会場のボルテージは上がるし、悪いプレイをすれば逆に下がる』

瑞樹『観客の反応が悪いと、どうしても不安になるものなのよ。そんな時に、平常心を保って指示を出すことがトレーナーには求められるというワケ』

恵磨『なるほど!』

120: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:02:10.43 ID:j70hmb5D0
未央「……しまむー、行くよ」

卯月「わ、分かったよ……!」

未央「ゴー、ジュカイン!」

卯月「お願い、チラチーノ!」

ポンッ「ジュカ!」ポンッ

チラチーノ「チーノ!」ポンッ

121: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:03:33.61 ID:j70hmb5D0
ジュカイン くさ みつりんポケモン
腕に生えた葉っぱは大木をも切り裂く刀のごとき切れ味を持つ
ジャングルでの戦いが得意
背中の種には栄養が詰まっており、それを使って樹木を育てるという

チラチーノ ノーマル スカーフポケモン
とても滑らかでさわり心地抜群の体毛を持つ
その体毛は特殊な油でコーティングされており、相手の攻撃を受け流すことができる
埃や静電気も寄せ付けない

恵磨『卯月・未央ペアが繰り出したのはジュカインとチラチーノ!』

周子「そんじゃ……ほいっと!」

紗枝「よろしゅうねぇ」

122: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:05:31.22 ID:j70hmb5D0
キュウコン「キュウ!」ポンッ

リーフィア「フィア」ポンッ

キュウコン ほのお きつねポケモン
9本の尻尾と黄金の体毛が特徴のポケモン
1000年生きると言い伝えられており、尻尾の先にはそれぞれ異なる力が宿るとされる
真っ赤な瞳は光を放ち相手を惑わせる

恵磨『対する周子・紗枝ペアが出したのはキュウコンとリーフィア! これはまさかァー!!?』

パァァァァァ

123: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:06:14.67 ID:j70hmb5D0
未央「! 室内のはずなのに、光が……!」

瑞樹『キュウコンのとくせい・ひでりね。なるほど、あの2人は晴れ状態で活躍するポケモンを主軸としているようだわ』

恵磨『これは相当なコンビネーションを見せてくれる予感ン!!』

未央「く……やっかいだね!」

卯月「うー……!」

未央「行くよしまむー!」

卯月「わ、わかったよ未央ちゃん!」

124: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:10:15.83 ID:j70hmb5D0
未央「ジュカイン、リーフィアにシザークロス!」

恵磨『おおっと未央選手、先手を取ったァ! ジュカインがリーフィアに跳びかかるっ!!』

リーフィア「フィア」ババッ

ジュカイン「ジュカ!?」

未央「は、はやい!」

瑞樹『リーフィアのとくせいはようりょくそね。陽の光を浴びてスピードが大幅にアップしているわ』

125: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:10:52.19 ID:j70hmb5D0
紗枝「ふふ、チラチーノにリーフブレード!」

恵磨『リーフィア、ジュカインの攻撃をひらりと躱し、チラチーノへと攻撃を繰り出すぅ!!』

未央「しまむー、そっち行ったよ!」

卯月「わひゃっ!? え、ええっと、ロックブラストで、キュ、キュウコンに攻撃!」

未央「!? ば、ばか!」

リーフィア「フィア!」ズバッ

126: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:11:35.14 ID:j70hmb5D0
チラチーノ「チー!」

卯月「あわわ……チ、チラチーノ!」

恵磨『卯月選手、リーフィアの攻撃への対処をせず、キュウコンへの攻撃指示を出したぞー!? これは痛恨のミス!』

瑞樹『やはり緊張で冷静な判断ができていないようね』

未央「しまむー、しっかり!!」

卯月「ご、ごめん……大丈夫、チラチーノ?」

チラチーノ「チラ」

127: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:12:05.55 ID:j70hmb5D0
卯月「よかった……」

周子「おっと、ほっとするのはまだ早いんじゃないかな!? キュウコン、さいみんじゅつ!」

キュウコン「キュウ」ポワワ

チラチーノ「チラ……?」

チラチーノ「ZZZ……」

卯月「あ、ああ……!」

恵磨『周子選手、逃さず追撃ー! チラチーノは眠ってしまったぞ!? どうする!?』

128: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:12:48.32 ID:j70hmb5D0
未央「くっ……ジュカイン、もう一度リーフィアにシザークロス!」

ジュカイン「ジュカァ!」バッ

リーフィア「フィア~♪」ササッ

卯月「チ、チラチーノ! お願い、起きて!」

チラチーノ「ZZZ……」

周子「よーし、キュウコン、チラチーノに向けてソーラービーム発射!」

キュウコン「キュウ……!」

129: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:13:27.45 ID:j70hmb5D0
未央「! させない、ジュカイン、標的をキュウコンに変更、つじぎり!」

ジュカイン「ジュカァ!」

ズバッ

キュウコン「キュウ!」

恵磨『おっとぉ、ジュカイン、ソーラービームの阻止に成功だ!』

130: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:14:25.45 ID:j70hmb5D0
未央「よっし!」

紗枝「それじゃ、こっちもソーラービームを撃ちましょかぁ」

リーフィア「フィア!」

カッ

未央「!?」

ゴゴゴゴゴゴ

チラチーノ「チラ……」バタンキュー

131: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:15:38.31 ID:j70hmb5D0
恵磨『上手い! ジュカインがキュウコンを攻撃した隙を使って、リーフィアがチラチーノを撃破だああ!!』

ウオオオオオオオオオオオオオオオ

卯月「うう……」

未央「マズイよ……観客はどんどん向こう寄りの応援になって来てる……!」

周子「キュウコン、だいもんじ!」

キュウコン「キュウ!」ゴォッ

未央「っと、避けてジュカイン!」

132: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:16:06.07 ID:j70hmb5D0
ジュカイン「ジュカ」サッ

紗枝「周子はんがジュカインの相手してるうちに……つるぎのまいで力を上げましょかぁ」

リーフィア「フィア!」キンッ

未央「くっ……しまむー!」

卯月「未央ちゃん、わ、私……」

133: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:16:55.70 ID:j70hmb5D0
未央「強くなるんでしょ!?」

卯月「……!」

未央「強くなって、しぶりんに追いついて! みんなの力になるんでしょ!」

未央「覚悟を決めて! っていうか! こんなステージに立ってウジウジオドオドしてる方が恥ずかしいし!」

未央「いつでも明るく笑顔で! それがしまむーでしょうがああああ!!」

卯月「未央ちゃん……」

134: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:17:47.51 ID:j70hmb5D0
ワァァァァァァァァ

卯月「……」

ウオオオオオオオオ

卯月「……」

卯月「私は……」



卯月「…………」キッ

135: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:18:43.44 ID:j70hmb5D0
卯月「バシャーモ!」ポンッ

バシャーモ ほのお/かくとう もうかポケモン
30階建てのビルをも飛び越えるジャンプ力
キックやパンチを駆使して闘う
強敵との戦いになると、腕から炎が噴き出し、拳を包み込む

バシャーモ「バシャ」

卯月「ありがとう、未央ちゃん……」

卯月「心配させてごめんね……でも、もう大丈夫」

未央「へへへ……まったく、世話のかかるお姉さんだよっ」

136: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:19:49.49 ID:j70hmb5D0
卯月「今度は……私もちゃんと戦う!」

恵磨『卯月選手、2体目のポケモンはバシャーモだッ!』

卯月「行くよ、バシャーモ!」

バシャーモ「バシャァ!」

周子「どうやら吹っ切れたみたいだけど……! まだまだこっちのターンだよん!」

137: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:20:18.55 ID:j70hmb5D0
周子「紗枝ちゃーん、バシャーモ狙いでいくよー!」

紗枝「了解どす……リーフィア、つばめがえし頼んますで!」

周子「キュウコン、じんつうりき!」

恵磨『おおっとぉ、バシャーモに向けて2匹同時に攻撃だああああ!』

瑞樹『ここでバシャーモを落とせば2対1に持ち込めるからね……わかるわ』

138: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:20:53.66 ID:j70hmb5D0
卯月「バシャーモ、跳んで!」

バシャーモ「バシャ!」ダンッ

恵磨『た、高い! バシャーモ、このステージの天井近くまで跳んだぞぉぉぉ!?』

卯月「そこからリーフィアにブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」ゴォッ

恵磨『うおっと! バシャーモ、急降下してリーフィアへ攻撃!』

紗枝「周子はん!」

周子「任せて、キュウコン! じんつうりき!」

139: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:22:50.34 ID:j70hmb5D0
キュウコン「キュウ……!」

未央「おおっと、このちゃんみおの事、忘れてもらっちゃあ困りますなあ!」

未央「ジュカイン、キュウコンにつじぎり!」

ジュカイン「ジュカ!」ズバッ

キュウコン「キュ!?」

周子「……!」

紗枝「周子はん!? リーフィア、避けて……」

140: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:23:24.96 ID:j70hmb5D0
卯月「遅いです!」

バシャーモ「バシャ!」ドゴォッ

リーフィア「フィ……!」ゴォッ

紗枝「リーフィア!」

恵磨『おおっとこれはァー!』

キュウコン「キュー」バタンキュー

リーフィア「フィア……」バタンキュー

恵磨『キュウコン、リーフィア、同時ダウンンンン!!』

瑞樹『これで残りポケモンは2対3……形勢が逆転したわね』

141: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:24:42.49 ID:j70hmb5D0
未央「やった、しまむー!」

卯月「未央ちゃん!」

紗枝「あらあら……これはやられてしまいましたなぁ……」

周子「うーん、やるなぁ……でも」

紗枝「勝負は」

周子「まだまだこれから!」

142: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:25:32.32 ID:j70hmb5D0
メブキジカ「メブー」ポンッ

メブキジカ「メブー」ポンッ

未央「!?」

卯月「えっ?」

瑞樹『おや?』

恵磨『周子選手と紗枝選手……まさかの2人ともメブキジカを繰り出したァ!』

未央「同じポケモン……!?」

143: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/15(日) 01:46:23.62 ID:j70hmb5D0
今回はここまで

ミニスカちゃんはシリーズを重ねるたびに可愛くなっていきますねぇ
もちろんパッションが貰っていきますよ
no title


↓なんとなく描きたかった組み合わせ
no title


次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

149: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:24:16.85 ID:3TbfxYeq0
メブキジカ ノーマル/くさ きせつポケモン
季節によって角に生える草花と住処を変える
立派な角を持つ個体が群れを率いる
人々はメブキジカの角を見て季節の移り変わりを感じるという

未央「2人とも、メブキジカ……?」

恵磨『これはいったいどういうことだー!?』

瑞樹『マルチバトルでは2人のトレーナーが同じポケモンを使用することができるわ』

瑞樹『といってもこれはおそらく……』

恵磨『はぁ……どういう事っすか? 解説の瑞樹さん』

瑞樹『まぁ、見ていたら分かるわ……ネタバレはよくないもの』

150: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:24:57.15 ID:3TbfxYeq0
未央「絶対何かある……相性では有利だけど、気を抜かずに行こう!」

卯月「了解!」

周子「うーん。やっぱバシャーモがキツイわー」

周子「ってことで! 変わらずバシャーモ狙いで行くよん!」

紗枝「メブキジカ、すてみタックル!」

151: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:26:55.38 ID:3TbfxYeq0
恵磨『紗枝選手のメブキジカ、威力の高いわざでバシャーモに襲い掛かる!!』

周子「こっちもすてみタックル!」

未央「! また同じ手!? ジュカイン、シザークロス!」



周子「なーんちゃって♪」

未央「!?」

152: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:27:44.39 ID:3TbfxYeq0
周子「かえんほうしゃ!」

未央「ハァッ!?」

恵磨『おおっとォ!?』

メブキジカ?「メブー」ゴォォォ

ジュカイン「ジュカ……!?」

瑞樹『やはりね』

153: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:28:18.84 ID:3TbfxYeq0
バシャーモ「バシャ」

メブキジカ「メブッ」ドカッ

ググググ……

恵磨『紗枝選手のメブキジカとバシャーモが激突! バシャーモ、メブキジカを受け止めたぞォ! どうするメブキジカ!』

恵磨『そしてそしてぇ! 周子選手のメブキジカ、なんとかえんほうしゃを繰り出した!!』

恵磨『メブキジカってかえんほうしゃつかえたのかー!! いやぁビックリ!』

154: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:28:54.13 ID:3TbfxYeq0
未央「ジュカイン、大丈夫!?」

ジュカイン「ジュカ……」グググ

未央「良かった……」

ボッ

ジュカイン「ジュカ……ッ」ガクッ

未央「!?」

155: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:29:54.35 ID:3TbfxYeq0
周子「おっ、火傷してたんだ? ラッキー♪」

恵磨『ジュカイン、何とか持ちこたえるも火傷のダメージでダウンだァァァァ!』

恵磨『これで全員ポケモンは残り1匹! 盛り上がってきたあああああ!!』

ワアアアアアアアアアアアアアアアアア

未央「メブキジカはノーマル・くさタイプ……かえんほうしゃを使うなんて、ありえない……きっと何かタネがある……!」

未央「頼むよ……カポエラー!」

カポエラー「カポ!」ポンッ

156: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:30:25.74 ID:3TbfxYeq0
カポエラー かくとう さかだちポケモン
踊るように華麗で滑らかなキック技を繰り出す。見とれているとキツイ一撃を喰らうぞ
歩くよりも、コマのように回転して移動した方が早い

恵磨『未央選手、2匹目はカポエラー!』

瑞樹『かくとうタイプが2匹、しかもそのうち1匹はほのおタイプ……相性では未央・卯月ペアの方が有利ね』

恵磨『さあ、この不利な状況をどうする周子・紗枝ペアー!!』

周子「あちゃー……こっちもかくとうタイプかあ……こりゃちと厳しいかもね」

周子「そろそろ日の光も消えそうだし」

157: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:31:47.41 ID:3TbfxYeq0
紗枝「メブキジカ、一旦距離取りましょかぁ」

メブキジカ「メブッ」バッ

周子「紗枝ちゃーん、どうするーん?」

紗枝「そうやねぇ……ここは……」

卯月「バシャーモ、ブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」ゴォッ

158: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:32:17.91 ID:3TbfxYeq0
紗枝「! 避けて!」

メブキジカ「メブッ」サッ

未央「ねこだまし!」

カポエラー「カポッ」パンッ

恵磨『卯月・未央ペアが畳み掛ける!!』

周子「どうやらお相手さんは待ってくれないみたいだね」

周子「やっぱりバシャーモが厄介だよね! イカサマ!」

メブキジカ?「メブ」バッ

卯月「ああっ!」

159: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:32:44.38 ID:3TbfxYeq0
未央「まかせて! まわしげり!」

カポエラー「カポッ」ガガッ

恵磨『カポエラー、バシャーモへの攻撃を防いだぞ!!』

未央「イカサマ……あくタイプのわざだ。やっぱりこのメブキジカ、何かが……」

周子「あー……ここまでみたいだね。ま、意表は突けたし、それなりに効果はあったかな~」

瑞樹『……解けたわね』

恵磨『何がですか!』

160: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:33:22.85 ID:3TbfxYeq0
グニョニョニョ

未央「!?」

卯月「!?」

カポエラー「カポッ!?」

ゾロアーク「ゾロアーッ!」

恵磨『なななんとォ! メブキジカの姿が変わったー!?』

瑞樹『アレはゾロアークよ。とくせいのイリュージョンで、メブキジカに化けていたのね』

161: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:33:50.57 ID:3TbfxYeq0
ゾロアーク あく ばけぎつねポケモン
幻を見せる力を持つ。その力を使い、人々から群れを守ってきた
ゾロアークを捕えようとした人が、幻の景色に捕えられたという
仲間の結束が固い

未央「あくタイプ……どうりで……」

卯月「でもでも、あくタイプならこっちの有利は変わらないよ!」

未央「そうだよ、カポエラー! マッハパンチ!」

周子「そうだね。かえんほうしゃ!」

周子「だから、あたしはあたしに出来ることをやるよ」

162: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:34:51.90 ID:3TbfxYeq0
カポエラー「カポッ……!」ゴォォ

未央「カポエラー、そのまま行って!」

カポエラー「カポォ!」

紗枝「させへんでぇ、メブキジカ、ウッドホーン!」

メブキジカ「メブッ」ダダッ

卯月「きりさく!」

バシャーモ「バシャ!」ズバッ

メブキジカ「メブ」ヒョイ

163: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:35:21.03 ID:3TbfxYeq0
恵磨『バシャーモ、メブキジカを止めようとするも、躱される!!』

紗枝「そう何回も同じ手は食わへんでぇ」

ドカッ

恵磨『カポエラー、ゾロアーク、メブキジカの3匹が激突―!! どうなるぅぅぅ!?』

ゴゴゴ……

周子「……」

未央「……」

紗枝「……」

164: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:35:57.23 ID:3TbfxYeq0
カポエラー「カポ……」バタンキュー

ゾロアーク「ゾロ……」ヨロ

メブキジカ「メブゥ……」ヨロ

恵磨『カポエラーダウーーーン!!』

未央「あああ……」

恵磨『しかしゾロアークとメブキジカも相当なダメージだ!』

周子「ふぅ……危なかったなー。紗枝ちゃん、ナイスフォロー♪」

紗枝「ふふっ。おおきに♪」

165: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:37:29.51 ID:3TbfxYeq0
周子「でもゾロアークももう限界かな……って訳で、後は任せるよ」

周子「ゾロアーク、お疲れ様―。おきみやげ!」

ゾロアーク「ゾロアー」ポンッ

バシャーモ「バシャ!?」

恵磨『おおっと、おきみやげを残し、ゾロアークダウン!』

瑞樹『おきみやげは相手の攻撃と特攻を大幅に下げて退場するわざね』

恵磨『周子選手、紗枝選手にバトンを託したということかー!!』

恵磨『これで残るは紗枝選手のメブキジカ、卯月選手のバシャーモだ!』

166: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:38:04.85 ID:3TbfxYeq0
瑞樹『既にかなりのダメージを負ったメブキジカに、おきみやげの効果で弱体化したバシャーモ……どっちが勝つか、わからないわ』

周子「頑張れ―、紗枝ちゃん」

紗枝「任せといてなぁ、周子はん。勝つのはうちらやでぇ」

未央「しまむー!」

卯月「任せて、未央ちゃん……たまには、かっこいいところも見せなきゃね」

未央「……完全に吹っ切れたみたいだね。よっしゃいけー、しまむー!!」

卯月「バシャーモ、でんこうせっか!」

紗枝「メブキジカ、ウッドホーン!」

167: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:39:26.68 ID:3TbfxYeq0
バシャーモ「バ……シャァ!」

メブキジカ「メブゥゥ!」

恵磨『おっとこれはァァァ! 真っ向からのぶつかり合いだァァァ』

恵磨『激しく激突する両者、勝つのは一体ー!?』

卯月「いっけえええええ!」

168: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:40:28.25 ID:3TbfxYeq0
…………

ワアアアアアアアアア

卯月「…………」

紗枝「…………」

バシャーモ「バシャ……」

メブキジカ「メブ……」ガクッ

恵磨『メブキジカダウンーー! よって……!』

169: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:41:10.95 ID:3TbfxYeq0
恵磨『勝者、未央・卯月ペアー!!』

ワアアアアアア

紗枝「すんません、周子はん……負けてしまいましたわ……」

周子「ううん、ドンマイドンマイ! また挑戦しようよ」

未央「しまむー!」バッ

卯月「未央ちゃん!」

未央「やったよ、初戦突破!」

170: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:41:55.87 ID:3TbfxYeq0
未央「しまむーのおかげだよ!」

卯月「そんな、私は足を引っ張ってばかりで……」

未央「ううん、そんなに謙遜する必要ないよ! 本当に!」

未央「でも、まだまだ喜んでられないよ……まだ1戦目なんだからさ!」

卯月「そうだね……! 連戦なんだから、気を引き締めないと……」

171: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:42:29.75 ID:3TbfxYeq0
未央「よーし、ガンガン行くぞー!」

卯月「おー!」

恵磨『未央・卯月ペア、2戦目に突入だーッ!!』

ワアアアアアアアアアアアアア

172: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:42:59.98 ID:3TbfxYeq0
…………

凛「…………ッ」

真奈美「勝負ありだな」

凛(負けた……)

真奈美「今回は私の勝ちだな」

凛(流石は最強のジムリーダー……強い……!)

173: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/16(月) 01:43:57.41 ID:3TbfxYeq0
真奈美「しかし、彼女らが君たちを推薦した理由がわかった気がするよ」

真奈美「君たちはまだ発展途上……きっとこれからもっと強くなる」

真奈美「今はまだ原石のままだが」

真奈美「磨き上げ、鍛えるのが我々の役目だ」

真奈美「さぁ……休憩したらさっそく次の修行に入るぞ」

凛「……はい!」

181: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:37:51.47 ID:suZyymR10
バトルライブ

ワァァァァァァ


恵磨『ああーーーっとォ! 決着ウウウウウ!』

卯月「……!」

未央「……!」

恵磨『第20戦目、未央・卯月ペアここでまさかの敗北だあああああああ!!』

182: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:38:48.79 ID:suZyymR10
恵磨『しかし初挑戦で19連勝はとてつもない快挙だよ!!』

恵磨『素晴らしいバトルを見せてくれた2人に、拍手ゥゥ!!』

瑞樹『素晴らしいバトルだったわ、掛け値なしに』

ワァァァァァァァァァ

パチパチパチパチ……

183: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:39:27.57 ID:suZyymR10
…………

未央「負けちゃったかー……」

卯月「あとちょっとだったのにね……」

未央「ま、しょうがないかー……悔しいけど、色々見えてきたこともあるし」

卯月「そうだね……もう一回、挑戦したいな」

未央「うん……ま、今日はもう無理だね。ポケモン達にもちょっと無理させちゃったし」

未央「さーて、そろそろしぶりんのとこに行こっか」

184: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:39:53.78 ID:suZyymR10
スタジアム

未央「しーぶりーん!」

卯月「凛ちゃーん!」

凛「! 未央、卯月」

凛「2人でどこ行ってたの?」

未央「へへ、ちょっとね」

卯月「ねー」

凛「?」

185: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:40:22.89 ID:suZyymR10
卯月「凛ちゃんは何してたの?」

凛「真奈美さんとバトル」

未央「真奈美さんと!? それでそれで、どうだったの!?」

凛「負けちゃったよ。凄く強かった」

卯月「凛ちゃんでも負けちゃうなんて……」

凛「今回だけだよ……次は絶対に勝ってみせる」

未央「おお、こりゃ私達も負けてらんないなー」

186: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:41:03.22 ID:suZyymR10
真奈美「おや、君たち」

卯月「真奈美さん」

真奈美「効いたぞ、バトルライブに挑戦したそうじゃないか」

未央「ええっ、もう知ってるんですか!」

真奈美「ライブアイドルから連絡があってな。『いつか戦うのを楽しみにしてる』と言っていたよ」

卯月「み、見られてたんだ……」

凛「バトルライブって?」

未央「ああ、それはねー……」

真奈美「……」

187: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:41:55.97 ID:suZyymR10
アイマス地方某所 シンデレラ団アジト

奈緒「なあ、加蓮」

加蓮「何?」

奈緒「そろそろまずいんじゃないか?」

加蓮「まずいって……何が?」

奈緒「決まってるだろ……あたし達の作戦だよ」

加蓮「そんなこと言ったって……アジトが移ったせいでまた振り出しに戻っちゃったし、しょうがないじゃん」

奈緒「でも、急がないと……」

188: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:43:24.99 ID:suZyymR10
加蓮「分かってるよ! でも、しょうがないでしょ!」

奈緒「……」

加蓮「……ごめん」

奈緒「いや……」

加蓮「きっと、大丈夫だよ……文香様なら、きっと大丈夫……」

奈緒「…………そうだよ、な」

カツン

奈緒「!」

加蓮「!」

189: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:43:50.20 ID:suZyymR10
ヘレン「あなた達……準備なさい」

加蓮「ヘレン様!? 準備って、一体?」

ヘレン「始まるのよ……世界を揺るがすシンデレラ団の計画が」

奈緒「!?」

ヘレン「フフ……既に私のハートとソウルはダンサブルよ!」

奈緒「そんな……まさか」

加蓮「文香様……!?」

190: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:44:27.66 ID:suZyymR10
ちひろ「ウフフ……」

文香「……」

ちひろ「協力、ありがとうございます♪」

文香「……っ」

ちひろ「お蔭で、ようやく我々の計画を実行に移せますよ」

ちひろ「遂に見つけました……」

ちひろ「伝説の秘宝、『てんかいのふえ』!」

こずえ「……ふわぁ?」

ちひろ「さぁ……行きましょうか?」

191: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:44:56.83 ID:suZyymR10
奈緒「どっ、どうすんだよ!?」

加蓮「わ、私に聞かれても……!」

奈緒「奴ら、本当にやるつもりだよな……!!」

加蓮「もしそうなったら……」

奈緒・加蓮「…………!!」

奈緒「駄目だ……それだけは絶対に駄目だ!」

加蓮「じゃあもう、やめさせる方法なんて……」

加蓮「……」

192: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:45:29.37 ID:suZyymR10
奈緒「加蓮?」

加蓮「私が……サーナイトのテレポートを使って何とか隙を突いて……」

奈緒「はっ!? お、おい、冗談だろ!? 危険すぎる!」

加蓮「でも、それしか方法が無いじゃん!!」

奈緒「……くそっ」

奈緒「とにかく、準備を急ごう……」

193: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:46:08.19 ID:suZyymR10





数日後





194: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:47:13.11 ID:suZyymR10
真奈美「何……?」

真奈美「……分かった」

ピッ

凛「どうしたんですか?」

真奈美「……捜査に動きがあった」

凛「!」

195: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:48:32.86 ID:suZyymR10
真奈美「いくつかのアジト候補のうち、奴らが現在潜伏しているであろうアジトの予測がついた」

未央「ってことは……」

真奈美「突入作戦が展開される」

卯月「突入……作戦!」

真奈美「すぐに作戦会議が始まる……君たちも準備を」

凛「わかりました……卯月、未央、行こう」

卯月「う、うん!」

未央「とうとうなんだね……わかったよ!」

196: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:49:17.45 ID:suZyymR10
シジョウシティ 警察

早苗「というわけで……」

早苗「各班に分けてアジトを捜索、シンデレラ団員を確保しつつ深部を目指すわ」

早苗「各自本部との通信連絡を怠らないように」

早苗「コラッタ一匹逃しちゃ駄目よ! 分かった!?」

早苗「今日で奴らとの戦いを終わらせるわよ!」

未央「凄い緊張感……」

卯月「うん……まるで……」

197: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:50:37.02 ID:suZyymR10
凛「戦争、だね」

卯月「戦争……」

凛「卯月、大丈夫?」

卯月「……心配しないで。怖いけど……大丈夫。私も、戦えるよ」

菜々「3人には、ナナが付きます! しっかりナナの指示に従ってくださいね!」

凛「うん……頼りにしてるよ、菜々」

菜々「任せてください!」

早苗「作戦開始は3時間後! それまでに各自準備を済ませて配置につくこと!」

早苗「さぁー、行くわよ!!」

ウオオオオオオオオオオオオオオ

198: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:51:19.33 ID:suZyymR10
…………

凛「私達はどこから?」

菜々「キサラギシティのフレンドリィショップからですね!」

菜々「おそらくシンデレラ団が現在潜伏していると考えられるアジトはホシイシティの地下から近い所です」

菜々「ですが、地下通路がどこまで繋がっているか分からない以上、それぞれの街に配置しないといけないんです」

菜々「どこから奴らが脱出するか分かりませんからね」

菜々「まぁ……ディグダ叩きみたいな感じですね」

199: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:51:53.15 ID:suZyymR10
菜々「ナナたちはキサラギシティから地下通路へ突入、ホシイシティのある大よその方角に向けて進んでいきます」

菜々「最悪シンデレラ団とは接触しない可能性もありますが、奴らの逃げ道を塞ぐという、重要な仕事になります」

菜々「気を引き締めて、行きましょう!」

未央「おぉ~さすがナナさん、頼りになる! オトナの貫録ってやつかな?」

菜々「お、大人……?」

凛「……」

200: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:52:23.35 ID:suZyymR10
凛(シンデレラ団との決戦……)

凛(本当は私も最前線に立ちたかったけど……)

凛(本当はここに立ってることさえ出来なかったんだ……贅沢は言ってられない)

凛(……結局真奈美さんには1度も勝てなかったし)

凛(……私は、私にできることを全力でやりきる)

201: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:53:08.85 ID:suZyymR10
キサラギシティ

菜々「……」

卯月「……」

未央「……」

凛「……」

菜々「時間です」

菜々「行きましょう」

「「「了解!」」」

警官「お気をつけて」

菜々「はい。ここは頼みましたよ」

202: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:54:38.47 ID:suZyymR10
…………

カッ カッ カッ

凛「……いないね」

菜々「そうですね……ホシイからの突入班が上手くやっているのかもしれませんね」

未央「何かあっけないよねー。せっかく捜査本部に入れてもらえたってのに、結局何にもしてないし」

卯月「未央ちゃん、あんまりそういう事は……」

未央「わかってるって。そりゃ本当は私達が何もしないほうが、いいことなんだろうけどさ」

凛「2人とも、気を抜いちゃだめだよ」

未央・卯月「はぁーい」

203: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:55:05.35 ID:suZyymR10
真奈美「……少ない」

裕子「? どういう事ですか?」

真奈美「シンデレラ団の奴ら、居ることは居るが、数が少なすぎる」

真奈美「……もうすぐ最深部か?」

シンデレラ団員「そ、そうだよ! チクショー!」

真奈美「この先に、待ち構えているというのか……?」

裕子「! 見えてきましたよ! 多分あの扉の奥が……」タタタ

裕子「さいきっく・開けゴマ!!」バァーン

204: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:56:30.65 ID:suZyymR10
真奈美「!」

裕子「!」

「ようこそ」

真奈美・裕子「!!」

裕子「シンデレラ団、ボス……!」

真奈美「ちひろ……!」

麗奈「アーッハッハッハ!」

真奈美「じゃない!!」

裕子「あっれぇ」

205: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:57:07.83 ID:suZyymR10
麗奈「まんまと引っかかったわね! 間抜け共!」

バタン

裕子「扉が!」

真奈美「まさか……誘い込まれたか!」

麗奈「ゲホゲホッ……そうよ、その通り!」

麗奈「アタシ達は囮……!」

シンデレラ団員1「……」スッ

シンデレラ団員2「……」スッ

シンデレラ団員3「……」スッ

206: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:57:40.55 ID:suZyymR10
麗奈「アンタ達ジムリーダー共をこのアジトに閉じ込めて時間を稼ぐ!」

麗奈「それがアタシ達の役目よ! 気にくわないけど!」

真奈美「クソッ……本部との連絡が通じない」

麗奈「ジャミングよ! それぐらい当然だわ!」

真奈美「裕子君!」

裕子「任せてください! フーディン、テレポ」

麗奈「おっと、そうはさせないわよ!」

麗奈「ゴルバット!」

207: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:58:25.23 ID:suZyymR10
ゴルバット「ゴルバー!」ポンッ

バサバサバサ

裕子「うわぁっ」

真奈美「裕子君! トレーナーを直接狙うとは……!」

麗奈「アーッハッハッハ! アレよ、ここを通りたくば、アタシ達を倒してからにしろ!! ってヤツよ!」

裕子「くぅ……」

真奈美「大丈夫か!?」

裕子「は、はい」

真奈美「倒してから、か……ならばお望みどうり、倒してやろう」

208: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 22:59:20.86 ID:suZyymR10
ピピピピピピ

菜々「はい、ナナです!」

早苗『良かった、繋がった!』

菜々「? どうしたんですか?」

早苗『それが、他のジムリーダー達や突入班と通信が繋がらなくなっちゃったのよ!』

早苗『しかも……!』

菜々「しかも……?」

209: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:00:20.80 ID:suZyymR10
早苗『ああ、とにかく、すぐに地上に戻ってきて! そしたらすぐにわかると思うわ!』

菜々「よ、よくわかりませんが、急いで戻ります!」

早苗『頼んだわよ! ああもうっ、どうして繋がらないかなあ!』

ガチャッ

凛「何があったの?」

菜々「分かりませんが……すぐに地上に戻ってほしい、そうしたらすぐにわかる、と……」

卯月「何か、重要なことが……?」

未央「とにかくさ、戻ってみようよ!」

菜々「そ、そうですね! 引き返しましょう!」

タタタタタタタッ

210: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:01:11.06 ID:suZyymR10
バッ

菜々「つ、疲れた……」

未央「地上に出たけど、何が……」

卯月「! み、皆、アレ! あっちの方向!」

凛「……」

凛「!?」

凛「何……あれ」

211: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:02:16.56 ID:suZyymR10
凛(見上げた先……ホシイシティの方角)

凛(この地方の中心に位置する、伝説のポケモンが眠るとされる場所)

凛(その場所が、巨大な、光の柱に包まれていた)

ピピピッ

菜々「ささささ、早苗さん!? 一体あれは!?」

早苗『私達にも分からないわ……ただおそらくは……シンデレラ団の仕業』

菜々「……ッ」

212: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:02:58.61 ID:suZyymR10
菜々「他のジムリーダー達と連絡は!?」

早苗『まだ繋がらないわ……』

菜々「……今すぐ向かいます!!」

早苗『ちょっ、菜々ちゃん!? 待ち ブチィッ

未央「菜々さん!」

菜々「あの街は、ナナの大切な街です!」

菜々「2度も、シンデレラ団の好きにはさせません!」

菜々「今度こそ、ナナが止めて見せます!!」

213: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:03:51.10 ID:suZyymR10
凛「待って、ナナ!!」

凛「私達も行くよ」

未央「そうだよ! 一人でなんて、無茶だよ」

卯月「私達も、力になります!」

菜々「……」

菜々「はい、ナナからもお願いします」

凛「……意外だね。てっきり止めるかと思ったよ」

214: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:05:27.04 ID:suZyymR10
菜々「…………何ででしょうか。不思議な感じなんです」

菜々「ナナひとりでは、無理かもしれません……というか無理でしょう」

菜々「でも、皆さんがいてくれると、いける……そんな気がするんです」

菜々「お願いです! ナナに、力を貸してください!」

凛「菜々……」

凛「わかった、急ごう!」

未央「こりゃあ~また真奈美さんに怒られるコースだねぇ」

卯月「あ、あはは……そうだね」

215: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:06:52.71 ID:suZyymR10
ホシイシティ

卯月「近くで見ると……すごい迫力、だね……」

未央「一体何でこんなことに……?」

菜々「よかった、街の人たちは無事なようです」

凛「シンデレラ団は?」

菜々「多分……この光の中……遺跡の方かと……」

未央「そーっ……うわっ、腕が!」

216: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:07:24.33 ID:suZyymR10
卯月「未央ちゃん、どうしたの?」

未央「見てよこれ、手が吸い込まれるみたい!」

未央「っていうか抜けないんだけどこれ!」

菜々「どうやら、この光は内側と外側を分ける隔壁のような役割をしてるみたいですね」

菜々「中に入ったら、この光が消えるまでは出られないのかも……」

未央「うえええええ!?」

未央「で、でもシンデレラ団を止めるには、この中に入るしかないってことだよね」

菜々「そうなりますね……」

217: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:08:10.00 ID:suZyymR10
菜々「覚悟を、決めましょう!」

卯月「覚悟を……」

菜々「シンデレラ団を倒して、奴らのやろうとしている何かを阻止すれば、きっと消えるはずです!」

凛「そうだね……シンデレラ団を倒して、皆で戻ってくればいいんだよ」

卯月「……うん!」

218: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:08:40.05 ID:suZyymR10
未央「わかったよ……じゃあ、私から行くよ!」

ズズズズズ……

卯月「怖いけど……卯月、頑張ります!」

ズズズズズ……

菜々「菜々たちが、必ずシンデレラ団を止めてみせます!」

ズズズズズ……

凛「……私も……」

「凛!?」

219: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:09:21.54 ID:suZyymR10
凛「……?」

凛「も、モバP!? 何でここに……」

P「この光の柱が見えたから、来てみたんだよ」

P「凛……お前達がシンデレラ団捜索本部に入ったってことは聞いてる」

P「今……卯月と未央、それに……ジムリーダーの菜々さんがあの光の中に入ってったよな」

P「……まさか」

凛「うん……多分あの中に、シンデレラ団がいる」

220: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:10:28.48 ID:suZyymR10
凛「私達しか、動けない状況なんだ」

P「お前も、行くのか」

凛「私達が行かないと……きっと、良くないことが起こる」

凛「私達が行かないと」

P「……そうか」

P「本当は止めたいところだが……止めても、無駄なんだな」

凛「うん……例えPさんに止められたとしても、私は行くよ」

221: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:11:01.10 ID:suZyymR10
P「なら、止めはしない」

P「その代わり、約束しろ」

P「必ず全員で、無事に帰ってこい」

凛「……わかった。約束するよ」

P「…………信じてるからな」

P「これ、もってけ」

凛はマスターボールを手に入れた!

222: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:11:30.72 ID:suZyymR10
P「何かの役に立つかもしれない……まあ、お守り代わりってことで」

凛「……ありがとう」

凛「それじゃあ、皆待ってるから……行くね」

P「ああ……行って来い!」

223: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:12:31.18 ID:suZyymR10



P『ポケモンを持って、旅に出たいだって?』

凛『……うん』

P『…………』

P『お前がそんなこと言うなんてなあ……想像してなかったよ。てっきり未央辺りが言い出すと思ってた』

P『もしかして、昨日のテレビ見たからか?』

凛『……』コクン

P『ああ、あれは確かに凄まじい試合だったよな。俺もすげー興奮したよ』

224: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:14:01.25 ID:suZyymR10
P『そうかぁ……凛がなぁ……』

凛『どうにか、ならないかな』

P『うーん……』

P『未央や卯月も、旅に出たいって言ってるのか?』

凛『未央は言ってたよ。卯月も口には出してないけど……旅がしたいって思ってはいる感じだった』

P『そうか……』

225: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:14:56.09 ID:suZyymR10
P『んー』

P『わかった』

凛『!』

P『時間は必要だけど……お前たちの為に、パートナーとなるポケモンを用意できるか試してみるよ』

凛『本当に!?』

P『ああ。ただ、相当時間がかかる。多分、1年くらいは……待てるか?』

凛『旅に出られるなら……待つよ』

P『……そうか』

226: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:15:39.47 ID:suZyymR10
凛『……やった』グッ

P『……』





凛(…………)

227: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:16:12.95 ID:suZyymR10
凛(多分、モバPは私達に旅に出てほしくないって思ってた部分があったんだと思う)

凛(……もちろん、送り出してやりたいって気持ちもあったんだろうけど)

凛(モバPはポケモン研究者だけど、トレーナーでもあるから、ポケモンの3匹くらい、すぐに用意できたはずなんだ)

凛(それこそ、私が美玲たちにやってあげたみたいに、捕まえるのを手伝ったようにすることだってできたはず)

凛(そうしなかってことは……)

228: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:17:01.09 ID:suZyymR10
凛(だから1年なんて期間を設けて、熱が冷めるのを待ってた)

凛(1年たって、私たちがまだ旅に出たいって言うなら、笑って送り出す……そんな、モバPなりの譲歩だったのかも)

凛(……あくまで私の憶測に過ぎないけど)

凛(私があんなことを言い出さなかったら……モバPはどうしていたんだろう)

凛(私達は、どうなっていたんだろう)

229: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:18:02.10 ID:suZyymR10
凛(旅は楽しいことばかりじゃない。それは旅を通じて良くわかった)

凛(モバPは、私たちを危ない目に会わせたくなかったのかな)

凛(……ごめんね)

凛(そして、ありがとう)

凛(もしあの時モバPが反対していたら……きっと私は、旅には出ていなかったんだと思う)

凛(でも……私が一歩目を踏み出せたのは……)

凛(今の私があるのは……)

230: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/17(火) 23:18:59.55 ID:suZyymR10
凛(だから私は…………私を支えてくれる皆を、モバPを……)

凛(守って見せる)





凛(絶対に!)


238: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:06:32.55 ID:3GYuY76M0
ズズズズズズ……

未央「しぶりん、やっと来たねー。何かあったの?」

凛「……」

凛「ううん、何でもないよ」

凛「どういう状況か分かる?」

菜々「遺跡自体は普段と変わりないみたいです」

239: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:07:47.75 ID:3GYuY76M0
菜々「ただ、恐らくこの先には大勢のシンデレラ団が待ち構えているかと……」

菜々「ボス達がいるのは、おそらく遺跡の上部にある祭壇の方です」

菜々「そこまでは遺跡の中を通るんですが……」

菜々「狭い通路や部屋が続くので、避けては通れないと思います」

未央「空から行くってのはどうなの?」

菜々「駄目ですね……見てください」

240: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:09:39.10 ID:3GYuY76M0
ゴルバット「ゴルバー」バサバサ

オンバーン「オンバー」バサバサ

卯月「あれは……たくさんのひこうポケモンが……」

菜々「恐らく空から近づこうとするポケモンやトレーナーを迎撃するためでしょう」

卯月「ということは……」

凛「一人ずつ始末していくしかないってことだね」

未央「始末って、物騒なこと言うねしぶりん」

凛「そうと決まれば……早速行こう」

菜々「そうですね、行きましょう!」

241: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:12:02.40 ID:3GYuY76M0
シンデレラ団員1「シー」

シンデレラ団員2「ンー」

シンデレラ団員3「デー」

シンデレラ団員4「レー」

シンデレラ団員5「ラー」

未央「へへっ、楽勝楽勝!」

卯月「良い調子だねっ」

菜々「このまま進みましょう!」

242: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:12:52.01 ID:3GYuY76M0
タタタッ

凛「!」

凛「危ない!」

ボボボンッ

凛「……! アンタは」

時子「あーらあらあらあら。いつぞやのガキじゃない。今度は愉快な仲間達を連れての登場かしら」

凛「幹部・時子……!」

243: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:13:29.28 ID:3GYuY76M0
時子「まぁ、何人いようが同じだわ。この先には行かせない。全員この場で……」

卯月「……」スッ

凛「卯月……?」

卯月「みんな、ここは私が引き受けるから……先に行って」

時子「ハァ?」

未央「し、しまむー!?」

菜々「卯月ちゃん!?」

244: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:15:11.13 ID:3GYuY76M0
卯月「私は皆ほど強くはないかもしれない……けど、この人一人だけなら、足止めくらいは、出来ると思う……」

卯月「だから、ここは私に任せて!」

未央「しまむー……」

凛「卯月……」

菜々「…………」

菜々「2人とも、行きましょう」

未央「な、菜々さん!」

凛「未央、行こう」

菜々「しぶりんも!」

245: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:15:40.63 ID:3GYuY76M0
凛「今は急がないと……1秒だって時間が惜しい状況なんだから」

未央「……」

未央「わかったよ」

卯月「大丈夫、未央ちゃん! きっとすぐに、私も追いつくから!」

未央「うん……絶対だよ!」

タタタタタタッ

時子「! 行かせないわ……ブーピッグ! サイコキネシスで……」

ブーピッグ「ブピ」ゴゴゴ

246: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:16:11.40 ID:3GYuY76M0
卯月「バシャーモ! ブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」ゴゴッ

ブーピッグ「!」

時子「……チッ」

時子「まあいいわ。小娘一匹、さっさと捻り潰して残りを片付けるとしましょう」

卯月「……さっき」

時子「……?」

卯月「足止めするって言いましたけど」

247: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:18:55.45 ID:3GYuY76M0
卯月「負ける気は、さらさらありませんから……私は、あなたを倒します」キッ

時子「……舐められたものね」

時子「まったく、これだからガキは……」ゴゴゴゴゴゴ

時子「けど……いいわ……その眼!」

時子「その力強い眼が絶望に染まる瞬間……考えただけでゾクゾクするわね」

時子「さぁ、かかってきなさい……!」

248: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:19:21.58 ID:3GYuY76M0
タタタタッ

凛「……」

未央「しまむー、大丈夫だよね?」

菜々「……」

凛「……大丈夫だよ。卯月は強い」

未央「……そうだよね」

249: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:20:02.65 ID:3GYuY76M0
凛「菜々、上まであとどのくらい?」

菜々「今で大体3分の1くらい……まだまだです」

凛「……急ごう」

タタタッ

「待ちなさい」

凛「!」

菜々「!」

未央「アンタは!」

250: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:20:53.71 ID:3GYuY76M0
ヘレン「そう、私よ!」バーン

未央「幹部・ヘレンッ」

未央「……!」キッ

ヘレン「怖いわね。まだあの時の事を恨んでいるのかしら」

未央「っ……当然、でしょ」

ヘレン「……まぁいいわ」

ヘレン「ここを通りたいのでしょう? 行くと良いわ」

凛「え?」

251: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:21:32.16 ID:3GYuY76M0
ヘレン「ただしそこのパッションガール……アナタはここで私とバトルをしなさい」

未央「……どういうつもり?」

ヘレン「深い意味は無いわ。悪くない条件でしょう?」

凛「未央……」

未央「望むところだよ。あいつには返さなきゃいけない借りがたくさんあるんだから……」

未央「今度こそ、倒す!」

未央「しぶりん、菜々さん、行って!」

252: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:22:11.04 ID:3GYuY76M0
凛「……未央」

凛「わかった……けど」

未央「もちろん……すぐに追いつくよ」

凛「……うん」

菜々「未央ちゃん、くれぐれも気を付けてくださいね!」

菜々「行きましょう、凛ちゃん!」


253: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:22:56.92 ID:3GYuY76M0
タタタタタッ

菜々「とうとう2人になってしまいましたが……急ぎましょう!」

凛「うん」



凛(2人の幹部は卯月と未央が相手している)

凛(残りのメンバーで、注意すべきは幹部のまゆとボスのちひろ)

凛(きっとどっちも一筋縄じゃいかない)

菜々「はぁっ、はぁっ……待ち構えるシンデレラ団も少なくなってきましたね……」

凛「あとどのくらい!?」

254: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:23:46.61 ID:3GYuY76M0
菜々「この先にある大広間を抜けて、奥の階段を登れば……祭壇のある頂上に出ます!」

凛「もうすぐだね……」



ザッ

凛「! やっぱり、来たね」

255: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:24:31.02 ID:3GYuY76M0
まゆ「うふふ……」

凛「まゆ」

まゆ「凛ちゃんに……ジムリーダーさんですか」

凛「そこをどいて……って言って素直にどくワケないよね」

まゆ「そうですねぇ……まゆはここの守りを任されたわけですから……2人とも通しませんよ?」

凛「……『ここは任せて先に行って』は使えないってこと……」

まゆ「通してほしければ……まゆを倒してからにしてくださいね」

256: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:25:13.13 ID:3GYuY76M0
菜々「なら、ナナが……」

凛「いや、菜々……ここは私にやらせてくれない?」

菜々「凛ちゃんが? でも……」

凛「個人的に、あのまゆとは……私が戦って白黒つけておきたいんだ」

凛「タダのわがままだけど……いい?」

菜々「……わかりました。凛ちゃんにお任せします」

菜々「その代わり、勝ってくださいね? ナナ、応援してますから」

凛「……もちろん」

257: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:25:51.31 ID:3GYuY76M0
まゆ「ふふ……凛ちゃんが先ですか?」

まゆ「まゆも……凛ちゃんとは戦ってみたかったんですよ……」

まゆ「……初めて会った時のこと、覚えてますか?」

凛「おしゃべりしてる暇は無いんだけど……パーティーでのこと?」

まゆ「そうです……あの日、まゆは運命の相手を見つけたんです」

凛「……は?」

258: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:26:54.36 ID:3GYuY76M0
まゆ「凛々しくて、とても格好いい……一目で、あの人がまゆの運命の相手なんだって分かりました」

まゆ「でも……その人の傍には、ある女の子がいたんです」

まゆ「まゆとの仲を引き裂いて、あの人を奪おうとする、女の子が……」

凛「何言って……」

まゆ「ねぇ……凛ちゃん。私、許せないんですよ」

まゆ「その女の子の事が、とっても憎くって、憎くって……」

ゴゴゴゴゴゴ……

259: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:27:25.94 ID:3GYuY76M0
凛「!」

菜々「揺れが……」

まゆ「でも、今」

まゆ「チャンスが巡ってきたんです」

まゆ「その女の子を潰す、絶好のチャンスが……」

凛「……まさか」ゾク

菜々「な、何だかキケンな雰囲気が……」ミミミン

260: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:28:19.16 ID:3GYuY76M0
まゆ「うふふふふふふ」

まゆ「凛ちゃん?」

まゆ「人の恋路を邪魔する奴はギャロップに蹴られて地獄に堕ちろ……って言うじゃないですか」

まゆ「……今から私が、地獄に送ってあげますからねぇ……」

まゆ「私とモバPさんの間を引き裂こうとする……憎き凛ちゃんをッ!」



シンデレラ団幹部のまゆが勝負を仕掛けてきた!

261: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/20(金) 00:28:57.57 ID:3GYuY76M0
凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.54 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.52 いかく
とっしん /ブレイブバード/インファイト/はねやすめ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.52 すなかき
じしん/アイアンヘッド/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.51 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.49 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/ドラゴンダイブ/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

266: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:03:19.89 ID:tu0dpczn0
時子「ブーピッグ! サイコキネシス!」

ブーピッグ「ブピ!」ゴゴゴゴ

卯月「バシャーモ、逃げて!」

バシャーモ「バシャ!」

時子「チッ、ちょこまかと……」

卯月「大丈夫、落ち着いて……マストレさんに教わったことを思い出して……」

267: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:03:45.74 ID:tu0dpczn0
時子「シャドーボール!」

ブーピッグ「ブピー!」ボッ

卯月「! 弾き返して!」

時子「何!」

バシャーモ「バシャ!」ドカッ

ブーピッグ「ブピィ!?」ドゴ

268: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:04:51.62 ID:tu0dpczn0
卯月「! やった!」

時子「やってくれるわね……!」

時子「立ちなさい! まだ行けるはずよ!」

卯月「!」

ブーピッグ「ブピ……!」

卯月「……負けません」

269: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:05:32.18 ID:tu0dpczn0
ヘレン「ミロカロス!」ポンッ

ミロカロス「ミロー」

ミロカロス みず いつくしみポケモン
最も美しいポケモンと言われる
大きな湖や海の底に住む
その美しい姿は見たものの怒りや憎しみを洗い流すという

ヘレン「フフ……やはり美しいわ。それでこそ私のポケモンよ」

未央「……あのポケモン」

270: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:06:58.39 ID:tu0dpczn0
未央「あいつが一番厄介だ」

未央「早く何とかしないといけないんだけど……」

未央「よし……最近捕まえたこいつで……!」

未央「エレザード!」

エレザード「エレザー!」

エレザード でんき/ノーマル はつでんポケモン 
襟巻を広げて発電する
エレザード一匹で高層ビルに必要な電力を作れる
電気で筋肉を刺激し脚力をパワーアップさせることも

271: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:07:38.28 ID:tu0dpczn0
未央「エレザード、10まんボルト!」

エレザード「エレザー」バリバリバリ

ミロカロス「ミロ」バババ

未央「……」

ヘレン「いいわね。ミロカロス、じこさいせいよ」

ミロカロス「ミロ」パァ

未央「あれだ……高い耐久と、回復性能」

272: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:08:40.07 ID:tu0dpczn0
未央「そもそものレベル差もある……いくら弱点を付けてもこれじゃあ……」

ヘレン「ミロカロス、れいとうビーム!」

ミロカロス「ミロ」ビビビビ

未央「10まんボルトで相殺して!」

エレザード「エレ」バリバリバリ

ドォォォォォン

ヘレン「なかなかやるわね。それでこそ心躍るというものよ!」

273: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:09:24.13 ID:tu0dpczn0
未央「……」

未央「ひとつ聞きたいんだけど」

ヘレン「何かしら」ファサッ

未央「どうして……私に拘るの?」

ヘレン「……知りたいかしら?」

ヘレン「私に勝ったら教えてあげるわ……それがトレーナーというものでしょう?」

未央「意味わかんないよ……!」

274: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:10:28.28 ID:tu0dpczn0
凛「…………」

まゆ「…………」

凛「サンダース!」ポンッ

まゆ「ニンフィア!」ポンッ

サンダース「ダース!」

ニンフィア「フィア!」

275: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:10:56.08 ID:tu0dpczn0
凛(ニンフィア……サンダースと同じ、イーブイの進化系……)

凛(晶葉の話では……触角を通じて癒しの波動を送り込む……だっけ)

凛(ということは、サポート・回復系のポケモン? とりあえず様子を……)

まゆ「うふふ……いきますよ? ニンフィア、ハイパーボイスです」

ニンフィア「フィアー」フィアー

凛「サンダース、避け……」

サンダース「!」

ゴォッ

凛「!」

276: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:11:54.61 ID:tu0dpczn0
ヒュッ

まゆ「あら」

サンダース「ダース」スタッ

凛「良かった、サンダース!」

凛(……けど)

凛(ハイパーボイス……何て威力……全然サポートタイプじゃない気がするんだけど)ビリビリ

凛(サンダースと互角……いや、サンダース以上の火力……早めにケリつけないと、まずいね)

凛「サンダース、かみなり!」

277: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:12:33.46 ID:tu0dpczn0
サンダース「ダース!」ゴロゴロゴロ

サンダース「ダァー!」バリバリバリ

ニンフィア「フィア」ドォォォォォン

凛「どう……!?」

ゴゴゴゴゴゴ

ニンフィア「フィア」

凛「そんな……!?」

凛(あまり効いてない……!?)

278: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:13:07.50 ID:tu0dpczn0
菜々「凛ちゃん! ニンフィアは高い特殊耐久と特殊攻撃を持っています!」

菜々「ただその分、物理耐久や素早さはそこまでなので、攻めるなら物理がいいですよ!」

凛「ありがとう……菜々」

凛「サンダース、一旦戻って!」

凛「お願い、ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュウ!」

279: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:15:36.10 ID:tu0dpczn0
まゆ「うふふ……あくびです」

凛「? どこに撃って……」

ニンフィア「フィア~ッ」フワァ



菜々「へっ?」



凛「え」

菜々「ナ、ナナですか!?」ガビン

280: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:16:51.96 ID:tu0dpczn0
菜々「あ、あ、まずいです……ね、眠気が……」

菜々「り、凛ちゃん……ごめんなさ……」フラフラ

菜々「がくっ」ガクッ

まゆ「五月蝿い外野には黙っていてもらいますよぉ……真剣勝負なんですから」

凛「菜々!」

まゆ「本当はハイパーボイスを撃ち込んであげてもよかったんですが……まゆなりの優しさ、ってやつですよ」

凛「……どこが優しいんだか」

281: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:17:17.14 ID:tu0dpczn0
まゆ「……とにかく」

まゆ「わざわざ苦手なポケモンを前に出すつもりはありませんよ……」

まゆ「ニンフィア、一旦戻ってください」

まゆ「そして、頼みましたよ……ブルンゲル!」

ブルンゲル「ブルン」ポンッ

ブルンゲル みず/ゴースト ふゆうポケモン
体の大部分が海水。その海水を吹きだして海中を進む
生命エネルギーが大好物
ブルンゲルの住居に迷い込んだ船は沈められ、乗組員の命は吸い尽くされてしまうという

282: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:19:06.94 ID:tu0dpczn0
まゆ「うふふ……さぁ、バトルはまだまだ始まったばかりですよぉ……」

菜々「ZZZ……」スピー

凛「ドリュウズ、いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュウ!」ゴゴゴ

ガラガラガラ

まゆ「躱して、おにびです」

ブルンゲル「ブルン」ボッ

283: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:19:45.27 ID:tu0dpczn0
ドリュウズ「ドリュ!?」ボッ

凛「……しまった」

凛「ドリュウズ、もう一度いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ……ドリュ!?」ピキ

凛「!? どうしたの、ドリュウズ」

凛(いわなだれが……だせない?)

凛「……! のろわれボディ」

284: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:20:22.99 ID:tu0dpczn0
まゆ「正解です♪ しばらくの間いわなだれは封印ですよぉ」

凛「くっ……」

まゆ「いいんですよぉ? また交換しても……」

まゆ「そうすればそうするだけ、まゆが有利になるだけだと思いますけど……」

凛(駄目だ……まゆのペースに呑まれちゃ! どうにかして状況を打開しないと……)

まゆ「うふふふふ……」

285: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:22:10.14 ID:tu0dpczn0
オトナシ遺跡 頂上



ちひろ「……」

ちひろ「むかーしむかし、遥か昔……世界には、何もありませんでした」

ちひろ「そこに、1つのタマゴがあらわれ、中からポケモンが生まれました」

ちひろ「ポケモンは、自身の力を使って、2つの分身を生み出しました」

286: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:22:40.08 ID:tu0dpczn0
ちひろ「1つの分身は時間を生み出し」

ちひろ「もう1つの分身は空間を広げました」

ちひろ「時間と空間が生まれ、動き出した世界にやがてポケモンやヒトが産まれ始めました」

ちひろ「するとそのポケモンは、新たに3つのポケモンを生み出しました」

ちひろ「1匹は知識、もう1匹は感情、さらにもう1匹は意思を他のポケモンやヒトに与えました」

ちひろ「こうして今の世界が創られのです」

287: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:23:13.47 ID:tu0dpczn0
ちひろ「そして、役目を終えたそのポケモンは、ここではないどこかで、永い、永い眠りにつきました……とさ」

ちひろ「めでたし、めでたし」



ちひろ「いやぁー、素敵なお話ですね」

文香「……本気、なんですね……」

ちひろ「……もちろんです」

288: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:24:14.74 ID:tu0dpczn0
ちひろ「…………止めないんですか?」

文香「……私には、あなたを止める力が……ありませんので……」

ちひろ「潔くて大変よろしい♪」

ちひろ「本当はあなたはもう用済みなので、どうしてやってもいいのですけど……」

ちひろ「ここまで導いてくれたお礼です。この場所から、見せてあげましょう」

ちひろ「神の再臨……そして、新たなる世界の創造を」

こずえ「ふわぁ……かみ、さまー?」

ちひろ「そうですよ、こずえちゃん。あなたの役目は、これからです」

289: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:26:51.74 ID:tu0dpczn0
ちひろ「……いよいよ」

ちひろ「いよいよ、シンデレラ団の……私の悲願を達成するとき」



ちひろ「はじまりのポケモン・アルセウスを……目覚めさせるとき」




290: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/22(日) 00:28:48.17 ID:tu0dpczn0
今回はここまで

↓アニメ見て思いついた
no title

個人的な話ですが、仁菜ちゃんの声はユリーカ役の伊瀬茉莉也さんで再生されます

次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

294: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:09:51.75 ID:Y9jIHYHp0
ドリュウズ「ドリュッ」ボッ

凛「くっ……」

ドリュウズ「ドリュ」ガクッ

ブルンゲル「ブルン」

まゆ「まずは一匹突破ですねぇ」

凛「おつかれ、ドリュウズ」

295: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:10:35.70 ID:Y9jIHYHp0
凛(流石にあの歳で幹部ってだけのことはある……強い)

凛(……戦いはここだけじゃない)

凛(まだ、シンデレラ団ボス・ちひろが残ってる)

凛(菜々さんが頼りないって訳じゃないけど、ここで全力を使い切るわけにはいかない)

凛(ここはなるべく温存していく……)












凛(なんてのはナシだよ!!)

凛「ゲッコウガ!」

296: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:11:21.31 ID:Y9jIHYHp0
ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

凛「全力で倒す!」

まゆ「クールそうな印象でしたが、意外と熱血ですねぇ。そういうの、嫌いじゃないですけど」

まゆ「アツいのが好きなら、どうぞ喰らってください……おにび!」

ブルンゲル「ブルン」ボッ

凛「ジャンプして躱して!」

297: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:12:04.12 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「なら……シャドーボールです」

ボッ

凛「もう一度躱して!」

ゲッコウガ「ゲコ」

まゆ「空中でもお構いなしですか……」

凛「くさむすび!」

ゲッコウガ「ゲコッ」バッ

298: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:12:50.76 ID:Y9jIHYHp0
ブルンゲル「ブルン?」シュル

ギチッ

ブルンゲル「ブル!?」

凛「結構効いたね。意外と重いのかな」

凛「とにかく、捕まえたよ……みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュ

ガガガ

299: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:15:30.89 ID:Y9jIHYHp0
ブルンゲル「ブルン……!」

凛「畳み掛けるよ! もう一度みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ビシュシュ

凛「よし、のろわれてない……!」

ガガガガガ

ブルンゲル「ブルン~!」

300: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:16:17.75 ID:Y9jIHYHp0
ドサッ

ブルンゲル「ブルン……」バタンキュー

凛「よしっ!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」

まゆ「ふぅ……やりますね」

まゆ「ですが、こんなものではありません……」

まゆ「ギャロップ!」ポンッ

ギャロップ「ギャロ!」

301: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:17:01.75 ID:Y9jIHYHp0
ギャロップ ほのお ひのうまポケモン
走るのが大好きで、速いものを見ると全速力で追いかける
駆け抜ける時、4本の脚はほとんど地面に触れていない
最高時速は240キロとも言われる

凛「ギャロップ……?」

凛(あくタイプのゲッコウガに、ニンフィアじゃなくて、ギャロップ……?)

凛(何か、ゲッコウガを倒す方法があるっていう事……?)

凛(……ていうか)

凛「まさかとは思うけど、本当に私を蹴り殺すつもりはないよね?」

302: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:17:40.48 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「…………」

凛「…………」

まゆ「…………」ニッコリ

凛「」ゾワ

まゆ「うふふ……もちろん、そんなことはしませんよ。ただ」

まゆ「私のギャロップはとてもじゃじゃ馬ですから」

まゆ「戦闘中に『ついうっかり』踏みつけてしまって『痛ましい事故』が起こる可能性もあるかも、ですねぇ……」

凛(本気……?)

303: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:20:58.13 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「さぁ、行きますよ……こうそくいどう!」

ギャロップ「ギャローッ!!」バカラッ

バカラッ バカラッ バカラッ

凛「ッ……、速い!」

ギャロップ「ギャロォッ」バカラッ

グワッ

304: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:23:28.35 ID:Y9jIHYHp0
凛「ッ」バッ

凛「あぶない……!」

凛「ゲッコウガ!」

まゆ「ワイルドボルト!」

ギャロップ「ギャロォォ!!」バカラッ

ゲッコウガ「!」

ドッ

ギャロップ「ギャロ!」バリバリバリバリ

まゆ「うふふ……」

305: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:24:06.37 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「!」

身代わり人形「」

まゆ「みがわり……」

凛「危なかった……ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

ギャロップ「ギャロッ」ブロロロロ

凛「……」

306: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:25:23.05 ID:Y9jIHYHp0
凛(何とか躱せたけど……あのギャロップは危険だね)

凛(こうそくいどうでゲッコウガ以上の素早さがある)

凛(けど……)

凛「いけるよね、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

凛「オッケー」

凛(このままゲッコウガで突破する!)

307: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:26:00.59 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「いつまで躱しきれますかぁ……?」

ギャロップ「ギャロ」バリバリバリ

バカラッ バカラッ

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ビシュシュ

バババババ

ギャロップ「ギャロ」バリバリバリ

凛(こっちの攻撃もお構いなしに……!)

308: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:26:36.21 ID:Y9jIHYHp0
ゲッコウガ「ゲコッ」ピョンッ

凛「! みがわり!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

身代わり人形「」バリバリバリ

ゲッコウガ「ゲコッ」スタッ

凛「危ない……」

凛(とはいえ、こっちの攻撃をものともしないんじゃ……)

309: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:27:07.13 ID:Y9jIHYHp0
凛(電気を纏っての突進だし、受け流すなんてのも無理……)

凛(……)

凛「!」

凛「ゲッコウガ! その場で相手の攻撃を迎え撃つよ!」

まゆ「おや? どういうつもりでしょうか……」

まゆ「……何かを狙っているようですけども……」

まゆ「なら……正面から踏み潰してあげますよぉ」

310: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:27:44.04 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「ギャロップ! 最大パワーでワイルドボルト!」

ギャロップ「ギャロォォォォォォ」バチバチバチバチ

凛「そのまま引きつけて!」

ゲッコウガ「ゲコッ」

バカラッ バカラッ バカラッ

凛「…………」

バカラッ バカラッ

凛「…………っ」

バカラッ

311: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:28:43.14 ID:Y9jIHYHp0
凛「今だよ! 真上に跳んで!」

ゲッコウガ「ゲコッ!」ビョンッ

ギャロップ「!?」バカラッ

まゆ「! ギャロップ、止まっ」

凛「ゲッコウガの後ろは……壁だよ」

ドカァァァァァァァァン

312: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:29:30.69 ID:Y9jIHYHp0
ギャロップ「ギャロッ!」ジタバタジタバタ

まゆ「角が……」

凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ビシュシュ

ドドドドド

ギャロップ「ギャロ……」バタンキュー

まゆ「……戻ってください」

313: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:30:23.49 ID:Y9jIHYHp0
まゆ「……追い詰められてしまいましたか」

まゆ「ですが、最後の一匹……この子があなたを潰します」

まゆ「そして、まゆは……モバPさんを……!」

ニンフィア「フィア」ポンッ

凛「……別に私を潰してもモバPがアンタのものになるとは思わないけど」

凛「うるさいですよぉ……早くしてください」

凛「……はぁ。ゲッコウガ、戻って」

凛「頼むよ、サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

凛「……行くよ」

315: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:31:24.23 ID:Y9jIHYHp0



卯月「いけーっ、バシャーモ!」

バシャ「バシャ!」ゴォッ

ドゴォ

ブーピッグ「ブピ!?」

ドサッ

ブーピッグ「ブピ……」バタンキュー

316: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:32:18.54 ID:Y9jIHYHp0
卯月「や、やったよ、バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ!」グッ

時子「ま、まさか……この私が、こんな小娘に1匹だってポケモンを倒されるなんて……」

時子「ふ、ふふふ……」

時子「アーッハッハッハ! 面白いわ!!」



時子「……ぶっ潰す」

時子「エンブオー!」

317: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:33:09.09 ID:Y9jIHYHp0
エンブオー「ブオオオオオ」ポンッ

エンブオー ほのお/かくとう おおひぶたポケモン
炎のあごひげを蓄える。拳に炎を移し、燃えるパンチを繰り出す
様々な技を高いパワーで使いこなす
ひげの炎が燃え上がるのは気合が入った証だ

卯月「バシャーモ、まだ行ける!?」

バシャーモ「バシャ」ゴォッ

卯月「よし……行くよ!」

時子「かかってきなさい!」

318: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:33:49.42 ID:Y9jIHYHp0



未央「はぁっ……はぁっ……」

エレザード「エレ……」バタンキュー

未央「エレザード……!」

ミロカロス「ミロ」

ヘレン「いいわよ、ミロカロス。ナイス世界レベル」

未央「くっ……」

319: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/24(火) 00:35:17.46 ID:Y9jIHYHp0
未央「やっぱり、相当強い……!」

未央「けど、じこさいせいで受けたダメージは回復できても、スタミナ自体は減っているはず……」

未央「なんとしても、こいつで突破する!」

未央「コモルー!」ポンッ

コモルー「コモ!」

ヘレン「そうよ……アナタの中に秘められたパワー……もっと見せなさい!」

未央「諦めない……行くよ!」

329: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:06:13.38 ID:oc78K0k50
ヘレン「ミロカロス、れいとうビームよ」

ミロカロス「ミロー」パキパキ

未央「避けて、コモルー!」

コモルー「コモ」ドドド

ヘレン「連続でれいとうビーム!」

ミロカロス「ミロー」ビビビビビ

未央「避けて避けて!」

コモルー「コモッ」ドドド

330: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:08:02.41 ID:oc78K0k50
ワンピクじゃなかった、ワンドロだヘレン「良く避けるわね」




未央「しねんのずつき!」

ヘレン「でも……」

コモルー「コモー!」ダッ

ミロカロス「ミロー」ビビビ

コモルー「コモッ……!!」

未央「コモルー!」

ヘレン「私のミロカロスの相手じゃあないわ」

331: 330訂正 ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:08:51.84 ID:oc78K0k50
ヘレン「良く避けるわね」

未央「しねんのずつき!」

ヘレン「でも……」

コモルー「コモー!」ダッ

ミロカロス「ミロー」ビビビ

コモルー「コモッ……!!」

未央「コモルー!」

ヘレン「私のミロカロスの相手じゃあないわ」

332: 330訂正 ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:09:33.83 ID:oc78K0k50
未央「くっ、コモルー!」

コモルー「コモッ……」

ヘレン「……」

ヘレン「あなたもそのコモルーも、そんなものではないはず」

ヘレン「見せてみなさい、あなたたちの情熱(パトス)を!」

ヘレン「そして私と、世界レベルの戦いを繰り広げるのよ!!」

未央「相変わらず、意味わかんない……」

333: 330訂正 ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:10:06.77 ID:oc78K0k50
未央「けど……」

未央「コモルーがまだまだこんなものじゃないっていうのは、本当だよ」

未央「コモルーは、後1段階の進化を残してる!」

未央「もうすぐ……きっともうすぐのはずなんだよ」

コモルー「コモ……!」

未央「お願いコモルー、私に力を貸して!」

コモルー「コモ……」

334: 330訂正 ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:10:47.04 ID:oc78K0k50
コモルー「コモーッ!」カッ

ヘレン「……!」

未央「!」

ゴゴゴゴゴゴ……

未央「や、やった!」

ボーマンダ「ボォォォォォ!」ドン

ヘレン「……素晴らしいわ」

335: 330訂正 ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:11:56.77 ID:oc78K0k50
ボーマンダ ドラゴン/ひこう ドラゴンポケモン
空を舞うことを夢見て、翼が欲しいと強く願い続けてきた結果、
細胞が突然変異を起こし見事な翼が生えた
大空を飛び、炎を吐いて喜んでいる

未央「やった、やったよコモルー! いや……ボーマンダ!」

ボーマンダ「ボォ!」ゴォッ

ヘレン「やはり、私の目に狂いはなかった……!」

ヘレン「さぁ、戦いを続けましょう。私とアナタ、どちらが強いか……決めましょう!」

未央「ボーマンダ!」

ヘレン「ミロカロス!」

336: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:13:37.86 ID:oc78K0k50



ガガガッ

バシャーモ「バシャ」ガガッ

エンブオー「ブオオー」ブンッ

バシャーモ「バシャッ」バッ

エンブオー「ブオッ!」ガシッ

ググググググ……

337: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:14:19.17 ID:oc78K0k50
卯月「パワーは互角……!?」

時子「いいえ……」

グイッ

バシャーモ「!」

時子「こっちが上よ」

エンブオー「ブオオオオオオ」ブンッ

卯月「バシャーモを、投げ……!?」

時子「ねっとう」

338: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:15:30.57 ID:oc78K0k50
エンブオー「ブオオオ」ブピュ

バシャーモ「バシャッ……!」ジュワァァァ

卯月「み、みずタイプのわざ!?」

時子「まだよ! もろはのずつき!」

エンブオー「ブオオオオオオ」ゴゴゴ

卯月「! 避けて、バシャーモ!」

時子「空中で満足に動ける!?」

339: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:16:25.73 ID:oc78K0k50
エンブオー「ブオオオオオオオオオ」ゴゴゴゴゴ

ドゴッ

バシャーモ「シャ……モッ」ゴッ

ドドドドドドドド

卯月「バシャーモ!」

時子「派手に吹っ飛んだわねぇぇ」

時子「でもまだまだ……追撃よ、ねっとう!」

卯月「バ、バシャーモ!」

340: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:17:20.94 ID:oc78K0k50
ゴゴッ……

時子「あん?」

ゴォッ

バシャーモ「……」ゴゴゴゴ

卯月「良かったぁ!」

時子「『もうか』が発動しているのね」

341: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:18:15.64 ID:oc78K0k50
時子「確かに厄介かもしれないけど、『もうか』の発動は逆にバシャーモが満身創痍ということも示しているわ」

時子「このまま一気に片を付ける!」

卯月「お願いバシャーモ……」

卯月「フレアドライブ!」

時子「もろはのずつき!」

バシャーモ「バシャァァァァァ!」ゴォォォォォォォ

エンブオー「ブオォォォォォォ!」ゴゴゴゴゴ

ドォォォォォォォォォォォン

342: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:21:48.30 ID:oc78K0k50



凛「……」

まゆ「……」

サンダース「……」

ニンフィア「……」

凛(ニンフィアは物理に弱い)

凛(それでも、ここはサンダースで行きたい)

凛(個人的な、下らないプライドだけど)

凛(同じイーブイの進化系同士としてニンフィアに……そして)

凛(1人のトレーナーとして、まゆに勝ちたい)

343: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:22:34.39 ID:oc78K0k50
凛(……)

凛「行くよ、サンダース」

サンダース「ダース」ザッ

まゆ「来ますよ、ニンフィア」

ニンフィア「フィア」ザッ

サンダース「……」

ニンフィア「……」

サンダース「ダースッ」シュバッ

ニンフィア「!」

344: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:23:28.42 ID:oc78K0k50
凛「かみなり!」

サンダース「ダース!」バチチッ

ゴロゴロゴロ……

ドォォォンッ

ニンフィア「フィア」ヒラリ

まゆ「そう何度も喰らってはあげませんよぉ」

凛「わかってるよ、だから……でんじは!」

345: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:24:21.99 ID:oc78K0k50
サンダース「ダース!」バリッ

ニンフィア「!」バチチ

まゆ「!」

凛「これで動きを制限させてもらうよ!」

凛(元々ニンフィアは素早くないけど、これでさらに動きを封じる!)

凛(そして素早さで翻弄する……)

凛(これが私の、戦い方!)

346: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:25:02.12 ID:oc78K0k50
凛「今のニンフィアじゃ、サンダースは捉えられないでしょ!」

凛「サンダース、シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ゴゴッ

まゆ「別に、捉える必要はありませんねぇ……ハイパーボイス!」

ニンフィア「フィアー」ゴアッ

凛「!」

347: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:25:45.46 ID:oc78K0k50
サンダース「ダースッ」ビリビリ

凛「サンダース、大丈夫!?」

サンダース「ダース!」

凛「……そうだ、範囲攻撃……!」

まゆ「ええ、これならピンポイントで狙う必要はありませんよねぇ?」

凛「……なら、ガンガン攻めるよ!」

凛「かみなり!」

348: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:26:26.06 ID:oc78K0k50
サンダース「ダース!」

バリバリバリバリ

ニンフィア「フィア!」ビリリ

まゆ「負けませんよぉ……ハイパーボイス!」

ニンフィア「フィアー!」ゴォッ

サンダース「ダース……ッ」ビリビリ

349: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:27:21.96 ID:oc78K0k50
凛「行って……!」

まゆ「行ってください……!」

サンダース「ダァァ……アアアアス!」

ニンフィア「フィアァ……アアアア!」



350: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:28:14.86 ID:oc78K0k50
…………

ガラガラガラ……

卯月「けほっ、けほっ……」

卯月「うう……が、瓦礫と煙が……」

卯月「! バ、バトルは……!? バシャーモ!?」

卯月「……はっ」

バシャーモ「……」ドン

エンブオー「……」ドン

351: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:28:45.41 ID:oc78K0k50
卯月「……!」

バシャーモ「……バシャ」ガクッ

エンブオー「ブオオオオオ!」ゴォォォォ

卯月「! そ、そんな」

エンブオー「ブオオオオオオォォォォ……オオオオ」

卯月「……?」

352: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:29:32.16 ID:oc78K0k50
エンブオー「ブオ」ガクッ

卯月「!」

バシャーモ「バ、バシャ……!」ググ

卯月「や、やった! バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ」

卯月「勝った、勝ったよ!」

353: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:30:04.79 ID:oc78K0k50
卯月「そ、そういえば、時子さんは……」

卯月「……!」

時子「……」

卯月「き、気絶してる……? さっきの衝撃で……?」

卯月「ど、どうしよう……」

バシャーモ「バシャ」スッ

卯月「……!」

卯月「バ、バシャーモ」

354: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/26(木) 00:30:53.15 ID:oc78K0k50
卯月「そ、そうだよね……はやく未央ちゃんや凛ちゃん、菜々ちゃんに追いつかないと!」

卯月「だから……ごめんなさい!」ダッ

時子「…………」

時子「…………」

時子「…………」

時子「………チッ」

時子「私の負け…………か」

358: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:35:34.44 ID:5UxF+yrH0
ミロカロス「ミロー」ビビビー

ボーマンダ「ボォォォ!」バサバサ

未央「いけっ、ボーマンダ、りゅうのいぶき!」

ボーマンダ「ボォォ!」ゴォッ

ドドドドド

ミロカロス「ミローッ」ドド

ヘレン「フフフ……いいわ! もっときなさい!」

359: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:36:02.13 ID:5UxF+yrH0
未央「ドラゴンクロー!」

ボーマンダ「ボォォ!」グアアア

ヘレン「……そのまま受け止めなさい!」

ミロカロス「ミロー」シュルル

ガッ

未央「……!」

360: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:37:35.78 ID:5UxF+yrH0
ミロカロス「ミロ……!」

ボーマンダ「ボー……!」

ヘレン「そのまま……れいとうビーム!」

未央「零距離……!」

未央「ボーマンダ!」

ボーマンダ「ボー!!」

ビビビビビビビビビ

361: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:38:02.41 ID:5UxF+yrH0
未央「っ……」

ヘレン「……」

ゴゴゴゴゴゴ

ボーマンダ「ボォォ……!」

ヘレン「……!」

未央「た……耐えた!」

ボーマンダ「ボォォォォォォォォ!」

362: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:38:48.16 ID:5UxF+yrH0
未央「や、やった……! 反撃だよ、ボーマンダ!」

ヘレン「まずいわ……ミロカロス、離れなさい!」

未央「遅いよ! 今度はこっちが……零距離攻撃だ!」

未央「りゅうのいぶき!!」

ボーマンダ「ボォォォォォ」ゴォォォォ

ミロカロス「ミロッ……」

ボーマンダ「ボォォォォォォォォォ!!」ドバァッ

363: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:39:28.20 ID:5UxF+yrH0
未央「やったッ!!」

ヘレン「……!!」

ミロカロス「ミロ……」バタンキュー

ボーマンダ「ボー……」ガクッ

未央「ボ、ボーマンダ!?」

364: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:40:32.30 ID:5UxF+yrH0
ヘレン「……最後のれいとうビームを受けた時点で……既に限界ギリギリだったようね」

ヘレン「普通なら耐えきれるはずなどないわ……それなのに、ボーマンダは倒れなかった」

ヘレン「ポケモンとトレーナーの絆……というわけかしら」

ヘレン「フフフ……」

ヘレン「何とワンダフル! 憎らしいほどエレガント!」

ヘレン「だけどとっても……」

ヘレン「グロリアス!!」バーン

365: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:41:00.19 ID:5UxF+yrH0
未央「……」

ヘレン「いいわ、先に行きなさい」

未央「へっ?」

ヘレン「ほら、私が認めたのよ。行きなさい」

未央「い、いや、他のポケモンは!?」

ヘレン「あいにく、今はミロカロスしか持っていないの。私はもう戦えないわ」

未央「いや、その腰につけたベルト! 他のボールが付けてあるじゃん!」

ヘレン「何の事かしら」シレッ

未央「あ、あからさまな嘘を……」

366: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:42:03.21 ID:5UxF+yrH0
ヘレン「……私がシンデレラ団に入ったのは」

ヘレン「ここでなら、私は世界へと羽ばたける、そう思ったからよ」

ヘレン「実際、この組織のおかげで私は高みへと登ることができたと思っているわ」

ヘレン「……でも、それももうおしまいね」

未央「……何で?」

ヘレン「…………フフ、互いに競い合い、高めあう。世界レベルの私にふさわしい好敵手を見つけたからよ」

未央「…………えっ」

367: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:42:45.24 ID:5UxF+yrH0
未央「ま、まさか……」

ヘレン「そう、あなたよ!!」

未央「なあっ……!?」

ヘレン「元々はあなたをシンデレラ団に引き込み、共に成長していくつもりだったけど、さっきのバトルで気が付いたわ」

ヘレン「私もあなたも、もはやこの程度の『ハコ』に収まる女じゃないってね!」ビシッ

未央「は、はぁ……」

368: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:44:20.42 ID:5UxF+yrH0
ヘレン「シンデレラ団がこの先どうなろうが、私には関係ないわ」

ヘレン「というわけだから、これからもよろしく頼むわよパッションガール……いえ、未央!」バーン

ヘレン「さ、行きなさい。早くしないと、手遅れになるかもしれないわよ?」

未央「そ、そうだ……! 早く、行かないと……!」

「未央ちゃーん!」

未央「この声は……しまむー!」

369: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:44:53.51 ID:5UxF+yrH0
卯月「未央ちゃん!」タタッ

未央「しまむー、ここまで来たってことは……!」

卯月「うん! 卯月、勝っちゃいました!」

未央「そっかー、やったね! しまむーなら勝てるって、信じてたよ!」

未央「って、喜んでる場合じゃなかった! しぶりんたちは先に上に向かってるんだった!」

卯月「そうなんだ……じゃあ、はやく向かわないと!」

未央「うん、行くよ、しまむー!」

卯月「おー!」

370: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:45:57.45 ID:5UxF+yrH0
ヘレン「……」

ヘレン「絆……ね」

ヘレン「未央……さっきのバトルでのあなたの輝き……まさに世界レベルだったわ」

ヘレン「私も、もう一度自分とポケモンを見つめなおしてみるかしら」

ヘレン「世界レベルを、さらに超えるためにも」フッ

371: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:46:35.96 ID:5UxF+yrH0
サンダース「ダァァァァァス!」

ニンフィア「フィアアアアアア!」

ドドド

凛「シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ボッ

まゆ「ハイパーボイスです!」

ニンフィア「フィアアアア」ゴォッ

372: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:48:00.91 ID:5UxF+yrH0
凛「くっ……」

凛(やっぱりあのニンフィア、火力が半端じゃない……!)

凛(動きが鈍いからこっちの攻撃は当てやすいけど、耐久もあるから……)

凛(とはいえ、向こうもそろそろ限界が近いはず……)

凛(決着は……サンダースでつける!)

まゆ「うふふ……そろそろ終わりにしましょうか……?」

凛「そうだね……行くよ!」

凛(私はまだポケモン残ってるけどね……)

373: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:48:27.28 ID:5UxF+yrH0
サンダース「ダァ!」バッ

ニンフィア「フィア!」バッ

凛「かみなり!」

サンダース「ダァァ!」バチバチバチ

まゆ「耐えて、確実に反撃します……ハイパーボイスの準備を!」

凛(お願い……サンダース!)

サンダース「ダァァァァ!」

374: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:48:55.32 ID:5UxF+yrH0
ドォォォォォォォォォォン

凛「……」

まゆ「……」

ゴゴゴゴゴゴゴ

ニンフィア「フィ……ア……」

凛「……!」

サンダース「ダース……!」

まゆ「よく耐えましたよぉ……とどめです」

375: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:49:22.26 ID:5UxF+yrH0
凛「くっ……」

まゆ「ハイパーボイス!」

ニンフィア「フィアー……」





バチッ

ニンフィア「フィアッ!?」ビリビリ

凛「!」

まゆ「!?」

376: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:50:09.60 ID:5UxF+yrH0
まゆ「マ、マヒ……」

凛「チャンスだよ、サンダース……!」

凛「これでとどめ……かみなり!!」

サンダース「ダース……ダァァァァァァ」バリバリバリバリ

ドォォォォォォォォォォン

377: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:50:53.70 ID:5UxF+yrH0
まゆ「……!」

ニンフィア「フィアー……」バタンキュー

まゆ「そんな……」

凛「私の……私たちの勝ちだよ、まゆ!」

まゆ「くっ……」ギリ

378: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:51:31.37 ID:5UxF+yrH0
菜々「むにゅ……あれぇ……ここは?」ムク

凛「菜々、やっと起きたの? っていうかあのバトルの中でよく眠ってられたね」

菜々「ああっ、そうでした! ナナ、バトルの最中に眠らされて……!」

凛「やれやれ」

凛「……さて、と。まゆ?」

まゆ「…………」

まゆ「…………」

凛「放心状態になってる……?」

379: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:52:04.31 ID:5UxF+yrH0
凛「色々と言いたいことはあるけど、この様子じゃ聞こえないか」

凛「まあいいや、先を急ごう、菜々」

菜々「そ、そうですね! 早くいかないと!」

「おーい!」

「凛ちゃーん! 菜々ちゃーん!」

凛「!」

菜々「卯月ちゃんに未央ちゃん!」

380: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:52:57.40 ID:5UxF+yrH0
未央「へへっ、追いついたよ!」

卯月「凛ちゃんも……」

凛「うん、勝ったよ」

未央「おおーっ、ってことは私達3人で、シンデレラ団の幹部を全滅!?」

菜々「凄いですねー」

卯月「この調子なら……!」

凛「うん、きっとボスにだって勝てる……」

菜々「行きましょう! もうすぐです!」

381: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:53:30.75 ID:5UxF+yrH0
タタタタタタッ







まゆ「…………」

まゆ「…………うふふ」

382: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:54:23.28 ID:5UxF+yrH0
菜々「この階段を上った先に……!」

凛「シンデレラ団ボス・ちひろが……!」

卯月「いよいよ直接対決、だね……!」

未央「シンデレラ団の好きになんか、させないよ!」

凛「行こう!!」

タタタタタタッ

383: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:55:36.41 ID:5UxF+yrH0
凛「……!」タタタッ

ザッ

未央「しぶりん、どうしたの……って、え?」

卯月「? こ、この状況は一体……?」

凛「あいつら、シンデレラ団の……!」



奈緒「はぁ……はぁ……」

加蓮「はぁ……はぁ……」

ちひろ「……」

384: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/28(土) 00:56:24.93 ID:5UxF+yrH0
卯月「ど、どうしてシンデレラ団同士で、戦ってるの……!?」

凛「あの2人と……ちひろが……?」

菜々「あ、あの2人は……!」

凛「……? 菜々?」

391: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:41:01.75 ID:0Zj3OUpC0
凛「あの2人、知ってるの? 菜々」

菜々「はい……」

文香「……」

こずえ「……」

菜々「って、よく見たらあの2人も……!」

菜々「そうか、そういうことだったんですね……!」

392: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:41:30.02 ID:0Zj3OUpC0
未央「ちょちょ、菜々さん1人で納得されても困るんだけど、どういうこと!?」

菜々「前に、文香ちゃんとこずえちゃんの2人の話はしましたよね……」

菜々「あの2人……奈緒ちゃんと加蓮ちゃんは、文香ちゃんの家に仕えるメイドさんだったんです!」

凛「メ、メイド……?」

卯月「な、菜々ちゃんみたいな……?」

菜々「ナ、ナナのはただの格好であって、あの2人はホンモノのメイドさんだったんですよ!」

393: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:43:46.80 ID:0Zj3OUpC0
菜々「特に文香ちゃんとこずえちゃんのお世話もしていたから、仲もよかったはずです!」

菜々「きっとあの2人は、文香ちゃんとこずえちゃんを守るために、戦ってるんです!」

凛「でも、そもそもどうして2人は、シンデレラ団に?」

菜々「そっ、それは……わかりませんけど……」

菜々「でもでも、悪いことをするような子たちじゃなかったはずです!!」

菜々「それだけは、本当です!」

凛(文香って人は、おそらく何か止むを得ない事情があってシンデレラ団に居る)

凛(あの2人も、きっと何か理由がある……可能性がある)

394: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:44:48.13 ID:0Zj3OUpC0
凛(駄目、考えが纏まらない……!)

凛(こうなったら本人たちに直接聞いた方が早いか……)



卯月「ああっ」

凛「!」

未央「な、何さアレ……!」



菜々「光の……階段!?」

395: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:45:34.01 ID:0Zj3OUpC0
加蓮「はぁっ……はぁっ……」

奈緒「か、加蓮、大丈夫か!」

ちひろ「フフフ……あなたたちはいつか牙を剥いてくるとは思っていましたよ」

ちひろ「もっとも、私を倒すにはすこーし実力が足りなかったみたいですね」

ちひろ「こそこそ企んでいたようですが……失敗に終わったようですし、もう邪魔しないでください」

ちひろ「文香ちゃんとこずえちゃんに免じて、見逃してあげますから」

奈緒「くそっ……くそぉっ……」

396: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:46:39.98 ID:0Zj3OUpC0
ちひろ「……さて、こずえちゃん、文香ちゃん。行きましょうか」

凛「待って!」

ちひろ「おや……まさか、あなたたたちがここまで来るとは予想していませんでしたよ」

菜々「この街を、世界を……今度こそ、あなた達の好きにはさせません!」

凛「今度こそ、決着をつける……!」

397: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:47:27.20 ID:0Zj3OUpC0
ちひろ「フフフ……いいでしょう……今度こそ、邪魔立てさせないよう潰してあげます」

菜々「なら、まずはナナが……」













ちひろ「なーんて、言うと思いましたかぁ?」パチン

398: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:48:13.99 ID:0Zj3OUpC0
シンデレラ団員「……」ババッ

シンデレラ団員「……」ババッ

シンデレラ団員「……」ババッ

卯月「きゃっ」

未央「なっ」

菜々「ウサッ!?」

ちひろ「こんなこともあろうかと……伏兵を忍ばせておいたんですよ」

399: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:48:51.72 ID:0Zj3OUpC0
「うふふ……」

凛「!」

まゆ「凛ちゃぁぁぁぁぁぁん」

まゆ「まゆはまだ負けてなどいませんよぉぉ……」

まゆ「決着をつけましょう……うふふふふふ……」

凛「まゆ……! アンタ、まだ……!」

400: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:49:20.38 ID:0Zj3OUpC0
ちひろ「そこで、私の部下とでも遊んでいてくださいね!」タタッ

こずえ「ふわぁ……?」

文香「……っ」

凛「! 待って!」

まゆ「さぁ……今度こそまゆが潰してあげます……!」

凛「どいてまゆ!」

まゆ「どきません……どきませんよぉ……」

401: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:50:26.93 ID:0Zj3OUpC0
凛「くっ……」

凛(まゆの相手をしている暇なんて、もう……)



菜々「タマゴばくだん!」

ヒュルルルルルル

ドカンッ

まゆ「きゃぁっ」ゴォッ

402: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:50:55.14 ID:0Zj3OUpC0
凛「菜々!」

菜々「ごめんなさい!」

菜々「凛ちゃん、行ってください!」

凛「……!」

菜々「早く! 菜々たちは大丈夫です!」

菜々「急がないと、きっと取り返しがつかなくなってしまいます!」

凛「ごめん……ありがとう!」

403: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:51:38.43 ID:0Zj3OUpC0
菜々「ナナ、信じています。凛ちゃんなら、きっと彼女の野望を食い止めてくれると!」

卯月「私達も!」

未央「信じてるよ!」

凛「みんな……!」

ダッ

まゆ「くぅ……させません!」

菜々「タマゴばくだん!」

ハピナス「ハピー」ヒュルルルルル

ドガドガッ

404: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:52:25.91 ID:0Zj3OUpC0
まゆ「……!」

まゆ「邪魔です……!」

菜々「行かせません!」

卯月「凛ちゃんの邪魔は」

未央「させないよ!」

405: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:53:16.39 ID:0Zj3OUpC0
凛「はぁっ……はぁっ……」タタタ

凛(何、この階段……いったいどういう原理でできて……)

凛(というより、どこまで上るの……?)ハァハァ

凛(そして、この先に……いったい何が……)

凛「はぁ、はぁ……動け、足……! 動いて……!」

凛「……!」

凛「……あの先……!」

406: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:53:52.79 ID:0Zj3OUpC0
タタタッ

凛「……!?」

凛「何……ここ……」

凛「辺り一面、真っ白……!?」

凛(もう、何が何だか……)

407: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:54:47.95 ID:0Zj3OUpC0
ちひろ「……はぁ」

ちひろ「本当に、あなたしつこいですねぇ」

凛「……当然、だよ」

凛「シンデレラ団が悪事を働こうっていうなら……地獄の底までだって私は追いかけるよ……」

ちひろ「……」

ちひろ「ここは、始まりの間」

408: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:55:19.92 ID:0Zj3OUpC0
ちひろ「この世のすべてがここで生まれたといわれています」

ちひろ「そして、すべてを生み出した創造神・アルセウスが、間もなく復活します」

凛「創造神……!?」

こずえ「かみさまー……」

ちひろ「私達は、その力を手中におさめます」

凛「……そんなこと、させない……!」

409: ◆.2RVExwkajVj 2014/06/29(日) 00:57:02.65 ID:0Zj3OUpC0
ちひろ「言うと思いましたよ」

ちひろ「復活までは時間がありますし」

ちひろ「良いでしょう……今度こそ、本当に最終決戦です」

ちひろ「あなたが勝てば私達の野望は阻止され、私が勝てば、当然予定通りに計画を進めます」

ちひろ「あなたのその執念深さに敬意を表して、私も本気で行きますよ」スチャッ

凛(……? ペンダント……?)

ちひろ「さぁ、勝負です!」

凛「……!」

凛「負けない……絶対に負けない!」

シンデレラ団ボスのちひろが勝負を仕掛けてきた!

419: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:39:16.45 ID:35Y0qGT50
こずえ「ふわぁ……」

文香「…………」ギュッ

こずえ「んー……?」

文香「…………」





ちひろ「行ってください。バンギラス」ポンッ

バンギラス「バンンッ」ズズンッ

420: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:40:42.13 ID:35Y0qGT50
ゴァァッ

凛(また、いきなりバンギラス……!)

凛(何もないこんな空間でも、あいつが出ただけで砂嵐が……)

凛(あいつは危険だ……早々に潰さないと)

凛「いけっ……ゲッコウガ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコ!」ザッ

凛(どう出てくる……?)

ちひろ「……ふふふ」

ちひろ「戻ってください、バンギラス」シュン

凛「えっ……?」

421: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:41:25.28 ID:35Y0qGT50
ちひろ「そして……ハッサム!」ポンッ

ハッサム「ハッサ!」ポンッ

ハッサム むし/はがね はさみポケモン
鋼でできた体を持つ。飛ぶことはできないが、ハネを振るわせることで体温を調節する
鋼鉄のハサミはどんなものも粉砕する
ハサミには目玉模様が付いており、これを用いて威嚇する

凛(バンギラスを引っ込めた……)

凛(すなおこしで砂嵐を引き起こすために、最初に……?)

凛(相手のハッサムはむしタイプ……相性が悪い)

422: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:41:54.00 ID:35Y0qGT50
凛(けど……)

凛「みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコッ」シュバババババ

凛(臆さず攻める!)

ちひろ「躱してむしくい!」

ハッサム「ハッサ」サッ サッ

ゲッコウガ「!」バッ

凛「良し、かわした……」

ちひろ「バレットパンチ!」

423: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:42:45.75 ID:35Y0qGT50
ハッサム「ハッサ!」ビュン

ゲッコウガ「ゲコッ!?」

凛「!」

ドカッ

ゲッコウガ「ゲコォ……」ザッ

凛「バレットパンチ……!」

424: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:43:22.71 ID:35Y0qGT50
凛(真奈美さんのポケモンも使ってきた……はがねタイプの先制わざ)

凛(ハッサム自体はそこまで速くないけど、あのわざはスピードが速い……)

凛(でも、真奈美さんのポケモンが使ってきた時とは威力がまるで……)

ちひろ「ハッサムのとくせいは『テクニシャン』です。威力の弱い技を強化するとくせいですよ」

凛「! そんなとくせいが……」

凛(バンギラスといい、パワータイプが得意なの……?)

ちひろ「さぁ、まだまだ行きますよ! むしくい!」

425: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:43:56.57 ID:35Y0qGT50
ハッサム「ハッサ」ババッ

凛「みがわり!」

身代わり人形「」ポンッ

ちひろ「!」

ガブッ

ハッサム「ハサ……」フゴ

ハッサム「ハッサ」ペッ

426: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:45:01.50 ID:35Y0qGT50
ちひろ「流石に素早いですね……」

ちひろ「凛ちゃんのポケモン、随分と成長したみたいじゃないですか」

凛「おかげさまでね」

ちひろ「それじゃあ、どこまでやれるか……もっと見せてもらいましょう!」

ちひろ「バレットパンチ!」

ハッサム「ハッサ」ババッ

凛「かわして!」

427: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:45:56.95 ID:35Y0qGT50
ゲッコウガ「ゲコッ」ササッ

ハッサム「ハッサ」ババッ

ちひろ「いつまでも避けてはいられませんよ?」

ドカッ

ゲッコウガ「ゲコッ」

凛「くっ……」

凛(砂のダメージもある……さすがにゲッコウガは温存するべき……?)

凛(ここは一旦ドリュウズに……!)

凛「もどって、ゲッコウガ!」

428: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:47:12.91 ID:35Y0qGT50
ちひろ「つるぎのまい!」

凛「!」

ハッサム「サム」キンッ



凛「ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュウ!」

凛「更に攻撃力を……」

429: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:48:28.32 ID:35Y0qGT50
凛「でも、攻撃力なら負けない……!」

凛「しかも……じしん!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴ

グラグラグラ

ハッサム「……ッ!」

ちひろ「速いですね……『すなかき』ですか」

凛「そう……アンタのバンギラスのとくせい、逆に利用させてもらったよ!」

すなかき すなあらし状態の時、素早さが上がるとくせい

430: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:49:10.02 ID:35Y0qGT50
ちひろ「まだいけますね、ハッサム」

ハッサム「ハッサ」

ちひろ「じゃあいきますよ……バレットパンチ!」

ハッサム「ハッサ!」ビュン

凛「アイアンヘッド!」

ドリュウズ「ドリュ!」バッ

ガキンッ 

431: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:50:21.83 ID:35Y0qGT50
ドリュウズ「ドリュ……ッ!」バシッ

凛(力負けしてる……なら!)

凛「……つのドリル!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュイイイイイイイイ

ハッサム「ハッサ!?」ギャリリリ

凛(無理矢理突破する!)

ドリュウズ「ドリュウウウウ!!」ギュイイイイイイ

432: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:51:25.39 ID:35Y0qGT50
ドンッ

ちひろ「へぇ」

ハッサム「ハッサ……」バタンキュー

凛「……やった」

ちひろ「戻ってください」

ちひろ「ふぅ……次です。ローブシン!」

ローブシン「ブシン!」ポンッ

ローブシン かくとう きんこつポケモン
杖代わりにコンクリートの柱を用いる
筋力を使わず、遠心力を利用して柱を振り回す
人は、2000年前にローブシンからコンクリートの作り方を教わったという

433: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:52:34.97 ID:35Y0qGT50
凛(かくとうタイプ……!)

ローブシン「ブシン」ズゥゥゥン

ドリュウズ「ドリュ……」タジ

パラパラ

凛(……! 砂嵐が……おさまってきた……)

凛(……)

ちひろ「いいタイミングです」

434: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:53:41.36 ID:35Y0qGT50
ローブシン「ブシ」ブンッ ブンッ

凛(ローブシン……あんなコンクリを振り回して……あいつもパワータイプ……?)

凛(見た目からすると……素早さはなさそう)

凛(相性が悪くても、素早さで掻き乱せばいけるか……?)

凛「ドリュウズ、まずは様子を見るよ……」

ドリュウズ「ドリュ」ザッ

凛「……」

ちひろ「うふふふ……」

435: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:54:46.64 ID:35Y0qGT50
ちひろ「マッハパンチ!」

凛「!?」

ローブシン「ブシンッ」ダンッ

凛(速ッ……)

ローブシン「ンンン」ゴォッ

凛(しかも、強……)

436: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:56:15.89 ID:35Y0qGT50
ローブシン「ブシンンンンッ!!」ドゴォッ

ドリュウズ「ッッ」ブワッ

凛「ドリュウズッ!!」

ドシャ

凛「…………」

凛「ドリュウズ!!」

ドリュウズ「ド……」ピクピク

437: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/01(火) 00:56:48.98 ID:35Y0qGT50
凛「……! 戻って!」

凛「~~~~~っ」

ズンッ

ローブシン「ブシン」フシュー

ちひろ「駄目ですよぉ、凛ちゃん……」

ちひろ「様子を見ようだとか、随分余裕そうじゃないですか」

ちひろ「でも、そんな甘い考え……私に通じるとでも?」

ちひろ「どうやら、成長したのはポケモンだけで……トレーナーである凛ちゃんは全然成長していないみたいですね」

凛「…………」ピク

449: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:23:25.16 ID:BUOwVE+80
凛「……今、なんて?」

ちひろ「あら、聞こえませんでしたか?」

ちひろ「あなたのポケモンは成長したかもしれませんが、あなたは成長していないですねって言ったんですよ」

凛「何を……」

ちひろ「……そのままの意味ですよ?」フフ

凛「……ッ」

450: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:23:58.77 ID:BUOwVE+80
凛(いや、落ち着け……落ち着け私)

凛(これは挑発……安い挑発)

凛(ここでカッとなって突っ込んだら、相手の思うツボ……)

凛(なんだけど…………)

ちひろ「……」ニヤリ

凛(あの感じ……)

凛(デタラメをいってるって感じでもない)

凛(……何か引っかかる……)

451: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:24:57.68 ID:BUOwVE+80
凛(…………とにかく、今はバトルに集中しないと!)

凛「ムクホーク!」

ムクホーク「ムクホーッ!」ポンッ

凛「行くよ……ブレイブバード!」

ちひろ「れいとうパンチで迎え撃ちます!」

凛「!」

ローブシン「ブシンッ」ブンッ

パキパキパキ

452: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:25:58.26 ID:BUOwVE+80
ムクホーク「ムク……!」グググ

ローブシン「ブシンッ……」グググ

ドカッ

ローブシン「ブシンッ!」ザザザ

凛「よしっ」

ムクホーク「ムクホーッ」バサバサ

453: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:26:30.49 ID:BUOwVE+80
ちひろ「いかくのせいもありますが……ローブシンのパワーで繰り出されるれいとうパンチを跳ね除けますか……」

ちひろ「本当に惜しいですね」

凛「……」

ちひろ「では、ドレインパンチ!」

ローブシン「ブシンッ」ブンッ

凛「! 空中に回避!」

ムクホーク「ムクホーッ」バッ

ローブシン「ブシン?」スカッ

454: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:28:34.86 ID:BUOwVE+80
ちひろ「ふむぅ……ローブシンは上空の敵への対処方法を持ってません……ストーンエッジを覚えさせておくべきでしたか?」

凛「ブレイブバード!」

ムクホーク「ムクホーッ」ゴォッ



ちひろ「では交代です」シュン

ムクホーク「ムク!?」

凛「また交代……!?」

ちひろ「頼みました……ロトム!」

ポンッ

455: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:29:37.01 ID:BUOwVE+80
ロトム「ロトー」

ムクホーク「ムク」ビュン

ガッ

ロトム「トム」ケロッ



凛「ロトム……日菜子が使っていたポケモンだけど……」

凛(姿が違う……? 何、あの姿……まるで……)

456: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:30:36.92 ID:BUOwVE+80
凛(洗濯機に洗濯バサミ? いやいや……)パカ

ロトム「トム」

ウォッシュロトム みず/でんき
ロトムは機械に入り込みイタズラをするのが好き
ある特定の電化製品に入り込み操ることで、ロトムはその性質を大きく変える
ウォッシュロトムはロトムが洗濯機に入り込んだ姿
ゴーストタイプが無くなった代わりにみずタイプとなる

凛(そんな性質が……)

凛(みずにでんき……まずい……かも)

凛(……でも)

457: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:31:28.39 ID:BUOwVE+80
ちひろ「10まんボルト!」

ロトム「トムー」バリバリ

凛「ムクホーク、はねやすめ!」

ムクホーク「ムクホー」ストッ

バリバリバリ

ムクホーク「ムクッ」

ちひろ「おっと、今のは良い判断ですね」

458: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:32:19.41 ID:BUOwVE+80
ちひろ「ですが……」

凛「押していくよ!」

凛「とっしん!」

ムクホーク「ムクーッ」

ちひろ「甘いですよ!」

ちひろ「10まんボルト!!」

ロトム「トム」バリバリバリ

459: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:34:08.86 ID:BUOwVE+80
凛「かわして!」

ムクホーク「ムクホーッ」

ちひろ「……」

ドンッ

ロトム「トムッ……」

ムクホーク「ムク……」

凛「仕留めきれない……マズイ!」

460: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:35:00.13 ID:BUOwVE+80
ちひろ「ハイドロポンプ」

ロトム「トム」ブシャァァァァァ

ムクホーク「ムクホーッ」

ちひろ「10まんボルトでとどめです!」

バリバリバリ

ムクホーク「ムクーッ!」

ドシャッ

461: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:36:28.40 ID:BUOwVE+80
凛「……!」

ムクホーク「ムクホー……」バタンキュー

凛「ムクホーク……!」





ちひろ「……はぁ」

ちひろ「こんなものですか? 拍子抜けですよ」

凛「ぐっ……く……」

462: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:37:10.85 ID:BUOwVE+80
凛(何が……何が足りないの? 今の私に……)

凛(こいつの言う、私の『成長していない部分』……)

凛(……負けられないのに)

凛(私は、こんな所で負けるわけにはいかないのに……)

凛(…………)

ちひろ「ふー……」

463: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:38:21.61 ID:BUOwVE+80
ちひろ「ポケモンは……便利ですよね」

凛「……は?」

ちひろ「今の世の中の発展をもたらしたものは、他でもないポケモンです」

ちひろ「人はポケモンを使役し、その力を最大限に引き出すことでここまでの繁栄を築き上げてきたんです」

凛「…………」

464: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:39:34.08 ID:BUOwVE+80
ちひろ「わかりますか? 私たち人間に必要なことは、ポケモンを操り、十分に、いや十全に力を引き出すことなんです」

ちひろ「ですが……あなたがしているのはポケモンとの温い馴れ合いばかり」

ちひろ「それこそが、あなたの弱さなんですよ」

凛「……勝手なことを」

465: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:40:49.77 ID:BUOwVE+80
凛「ポケモンを……何だと思ってるの!? 体のいい道具みたいに……!」

ちひろ「まさしく! とっても便利な道具そのものです」

ちひろ「モンスターボールという道具で縛り付け、屈服させる! それこそがポケモンのあるべき姿なんです!」

凛「違う! ポケモンは……!」

凛「道具なんかじゃない!!」

凛「……」ハァ ハァ

466: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:42:14.99 ID:BUOwVE+80
凛(確かに、私はポケモン達の力を引き出せていないのかもしれない)

凛(でも、こいつの言うような、道具としてポケモンを扱うなんて間違ってる!)

カタカタ

凛「!」

凛(ボールが……)

ゲッコウガ「ゲコ!」

サンダース「ダース!」

モノズ「モノ!」

467: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:42:54.01 ID:BUOwVE+80
凛「うん……そうだね」

凛「わたしは、あいつのようにはならない」

凛「アンタ達と一緒に、力を合わせて絶対に勝つ」

ちひろ「ふふ……では、どうぞ見せてください。『温い馴れ合い』の力を」

凛「そうだね……見せてあげるよ。私達の絆の力を」

凛「いくよ、モノズ!」

ポンッ

モノズ「モノ!」

カッ

468: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:44:01.50 ID:BUOwVE+80
凛「……」

ちひろ「……! これは……」

ゴゴゴゴゴゴ

ちひろ「進化……!」

スタッ

ジヘッド「ジヘ!」ドン

469: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/03(木) 00:45:31.79 ID:BUOwVE+80
ジヘッド あく/ドラゴン らんぼうポケモン
進化して、2つの頭を持つようになった
2つの頭は仲が悪く、いつもエサの取り合いをするため、周囲の食べ物を喰らいつくしてしまう
多く食べることで、主導権を握ろうとしているらしい

ちひろ「まるでトレーナーの呼びかけに呼応するかのように、このタイミングでの進化……」

ちひろ「……絆の力とやらですか」



凛「じゃあ…残していこうか、私たちの足跡…!」

ジヘッド「ジヘー!」

475: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:39:24.67 ID:DlM5s6nS0
凛「ジヘッド……」

凛「―――――」ボソ

凛「行ける?」

ジヘッド「ジヘ!」

凛「うん……じゃあ、行くよ」

凛「ドラゴンダイブ!」

476: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:39:50.86 ID:DlM5s6nS0
ジヘッド「ジヘーッ」バッ

ロトム「トムッ」サッ

ドゴォッ

ちひろ「さすがに、とてつもない威力ですね……ですが!」

ちひろ「もともと命中率の不安定な技なうえ、ジヘッドのとくせいは『はりきり』! 当たりませんよ!」

はりきり 物理攻撃力が上がる代わりに、わざの命中率が下がるとくせい

477: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:41:09.42 ID:DlM5s6nS0
凛「たしかに、ジヘッドは目が見えない」

凛「けど、攻撃の当て方ならいくらでもあるでしょ」

凛「ジヘッド! そのまま右を向いて!」

ジヘッド「ジヘ!」ザッ

凛「その方向にかみくだく!」

ジヘッド「ジヘ!」ダダッ

ロトム「トム!?」

ガブ ガブゥ

478: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:43:14.08 ID:DlM5s6nS0
ちひろ「なるほど、細かい指示を……」

凛(よし、いける!)

ちひろ「初めてやるであろう連携を、ここまで正確に……」

ちひろ「ポケモンとトレーナーの信頼関係が為せる業……とでも言いたいのですか」

ちひろ「……ロトム!」

ちひろ「ボルトチェンジ!」

ロトム「トム!」バチバチ

シュンッ

479: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:44:43.05 ID:DlM5s6nS0
凛「! 攻撃と交換を同時に……!」

ちひろ「ローブシン!」ポンッ

ローブシン「ブシン!」ズンッ

ジヘッド「ジヘ……!」

ちひろ「マッハパンチ……!!」

ローブシン「ブシン!!」ゴォッ

ちひろ「これならどうです! 指示を出すヒマなどないでしょう!」

480: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:45:13.25 ID:DlM5s6nS0
凛「……」

ちひろ「……!?」

ジヘッド「ジヘ!」バッ

ローブシン「ブシン!?」スカッ

ローブシン「ブシン! ブシン!」ブン ブン

ジヘッド「ジヘ」ササッ

ちひろ「……指示を出さないで、ポケモン自身が判断を……!?」

481: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:46:08.12 ID:DlM5s6nS0
凛「私の指示が全て的確だとは思ってない。間違えることだってあるし、遅れることもある」

凛「なら、ポケモンを信じて、判断を任せる。そっちの方がベストなこともある」

凛「ジヘッドには、私の指示を必ずしも聞かなくていいって言ってある」

凛「……性格の問題もあるから、多分ジヘッドにしかできない。生意気な奴だからさ」

凛「私は私のポケモンを信じてる……信じてるからこそ、任せられる」

凛「まぁ、ポケモンを道具だっていうアンタには一生理解できないと思うけどね」

482: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:46:36.99 ID:DlM5s6nS0
ジヘッド「ジヘー♪」ザッ

ローブシン「ブ、ブシン……!」プルプル

凛「……正面にりゅうのはどう!」

ジヘッド「ジヘー!」ゴァッ

ちひろ「れいとうパンチで打ち払ってください!」

ローブシン「ブシン!」バキバキバキ

ドォォォォォォン

ローブシン「ブシン」

483: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:47:38.61 ID:DlM5s6nS0
バッ

ジヘッド「ジヘ!!」

ローブシン「ブシン!?」

ちひろ「また、指示なしで……!」

ジヘッド「ジヘー!」

ドゴォッ

ローブシン「ブ……ブシンッ」

484: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:48:09.91 ID:DlM5s6nS0
ゴゴゴゴゴ

凛「……」

ちひろ「……」

ローブシン「ブ、ブシン……」ガクッ

凛「よしっ! やったよ、ジヘッド!」

ジヘッド「ジヘー!」

ちひろ「……もどってください」

485: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:49:46.06 ID:DlM5s6nS0
ちひろ「…………ふふ」

凛「……」

ちひろ「ふふふ……あはは、あは」

ちひろ「あははははははははははははは!」

凛「……」

ちひろ「面白い……面白いですよ、凛ちゃん」

ちひろ「正直、ここまでやれるとは思いませんでした」

ちひろ「信頼……絆の力ですか」

ちひろ「くだらない……ですが、あなた達の力は認めましょう」

ちひろ「あなた達を倒して……私こそが、シンデレラ団こそが絶対だと証明して見せます」

486: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:50:17.63 ID:DlM5s6nS0
ちひろ「ロトム!」

ロトム「トムー!」ポンッ

凛「ジヘッド、まだ行ける?」

ジヘッド「ジヘー」

凛「……もう少しだけ、頑張ってね」

ちひろ「10まんボルト!」

凛「右斜め前の方向にりゅうのはどう!」

ゴォッ

バチバチバチバチッ

ジヘッド「ジヘ!」

ロトム「トム!」

凛「……!」

487: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:51:07.45 ID:DlM5s6nS0





オトナシ遺跡 頂上

まゆ「うふふふふ、終わりですかぁ……?」

菜々「うう、強い……」

卯月「ここまで来て、まだこんなに強い団員が……」

未央「さっきまでの戦いの消耗が響いてるんだよ……!」

488: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:51:52.20 ID:DlM5s6nS0
菜々「でも、あきらめません!」

卯月「うん……! 凛ちゃんの所へは、いかせないよ!」

未央「何としても、食い止める……」

まゆ「その強がりも、今に終わりですよぉ……!」




「それはどうかな」

「魔王の力の前に、跪け!」

489: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:52:35.17 ID:DlM5s6nS0
まゆ「っ!?」



リザードン「グォオオオオオオ!」



エアームド「エアアアア!」



真奈美「どうやら……無事のようだな」



蘭子「闇に飲まれよ!」

490: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:53:40.65 ID:DlM5s6nS0
真奈美「どうやら……無事のようだな」

蘭子「闇に飲まれよ!」

菜々「ええッ!? 真奈美さんに……」

未央「ウ、ウソでしょ、あの子って……」

卯月「チャンピオン、蘭子……!?」

バサッ

菜々「真奈美さんに蘭子ちゃん、どうして……!」

真奈美「外にいた者たちに、君たちがこの中へ入って行ったと聞いてな。追わないわけにはいかないだろう」

蘭子「我が友の危機に、魔王は現れん!」

卯月「……へ?」

未央「な、なんて言ってるの……?」

卯月「さ、さぁ……」

491: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:54:48.93 ID:DlM5s6nS0
真奈美「それで、凛君は?」

菜々「あの、階段の先に……シンデレラ団のボスを追って……」

真奈美「なるほど」

真奈美「では、すぐに我々も追わねばなるまい」

蘭子「いざ、友の元へ」

真奈美「悪いが、速攻で片づけさせてもらうぞ」

まゆ「……言いますねぇ!」

492: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:56:05.12 ID:DlM5s6nS0
真奈美「蘭子くん、行くぞ」

蘭子「心得た、銀狼の女帝よ!」

真奈美「エアームド! ブレイブバード!」

蘭子「紅の翼竜よ! 灼熱の吐息で全てを焼き払うがいい!」





493: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:56:34.64 ID:DlM5s6nS0
…………

まゆ「そんな……」

シンデレラ団員s「ひ、ひぃぃぃぃぃ」

真奈美「こんなものかな」

蘭子「闇に飲まれよ」

まゆ「く……」

494: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:57:48.09 ID:DlM5s6nS0
真奈美「さて……先を急ごう」

真奈美「おっと……君たち」

奈緒「!」

加蓮「私達……?」

真奈美「そうだ。一緒に来てもらうぞ」

菜々「そ、そういえば。奈緒ちゃんと加蓮ちゃんも、いたんですね」

奈緒「菜々さん……?」

菜々「そうです! ナナですよ」

495: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 00:58:41.86 ID:DlM5s6nS0
菜々「2人には、何か事情があるみたいですし……お話を聞きたいんです」

真奈美「見た限り、この階段……相当な長さだ。登りながらいろいろと話してもらう」

真奈美「わかったか?」

加蓮「はい……」

未央「じゃあ、早速行こう!」

卯月「うん!」

蘭子「いざ行かん!」

496: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 01:00:10.47 ID:DlM5s6nS0



ロトム「トムー」ドサッ

ジヘッド「ジヘ」ドサッ

凛「相打ち……」

ちひろ「……」

497: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 01:01:11.81 ID:DlM5s6nS0
ちひろ「これで、私のポケモンは残り一体……」

凛「とうとう……追い詰めたよ」

ちひろ「追い詰めた……?」

ちひろ「それは違いますよ……凛ちゃん」

ちひろ「バンギラス!」ポンッ

バンギラス「バン!」ズンッ

ゴォッ

498: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 01:01:49.29 ID:DlM5s6nS0
ちひろ「ここからがバンギラスの……真の本領発揮ですよ」

ちひろ「隠された力を、解放します……!」

凛「……どういうこと……?」

凛(何、あの余裕な感じ……)

凛(確かにアイツのバンギラスはとても凶悪で、強力なポケモン)

凛(だけど、決して倒せないポケモンじゃない……)

凛(……隠された力を、解放……?)

499: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/05(土) 01:02:50.19 ID:DlM5s6nS0
ちひろ「うふふ……」チャラ

凛(! さっきの、ペンダント……?)

ちひろ「行きますよ……」カチ

バンギラス「バンッ!」ゴゴ

凛「……!?」

ちひろ「メガしんか」

カッ

509: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:46:24.81 ID:MFFPlII50
凛「メガ……シンカ……?」

メガバンギラス「バンンンンンッッ」ズズン

ちひろ「メガシンカ……一部の限られたポケモンが、ある特定の条件下でのみ可能な一時的なパワーアップのことです」

ちひろ「このアイマス地方では現在確認されていないので、知らないのも無理はありませんよ」

ちひろ「カロス地方やホウエン地方の極一部でのみ確認されたもので……扱うトレーナーもほんの一握りですから」

ちひろ「いやぁ、この『キーストーン』と『メガストーン』の入手には苦労したんですよ?」チャラ

ちひろ「言った通り、非常に貴重なものですから……お高いんですよ」

ちひろ「おかげで私の資産のうち結構な額が吹っ飛んじゃいましてねぇ……」

ちひろ「まぁ、割に合った買い物だったとは思いますが」

510: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:51:10.60 ID:MFFPlII50
ちひろ「とにかく……」

ちひろ「その身にとくと味わってください……進化を超えた進化、メガシンカの威力を!」

凛「……! サンダース」ポンッ

ちひろ「りゅうのまい!」

メガバンギラス「バンッ」ゴォォォォ

凛「!」

凛(あのわざ、前も使ってきた……こうげきとすばやさを上昇させるわざ!)

凛(あのわざを使われて、前は手も足も出ないほど暴れられたんだ)

凛(まずい……早めに対処しないと!)

凛「でんじは!」

511: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:51:59.10 ID:MFFPlII50
サンダース「ダース!」バチチ

凛(まずは、すばやさを封じる!)

ちひろ「躱してください」

メガバンギラス「バァァァァァン」ドンッ

凛「! ウソ……」

凛(あの巨体で、なんて速さ……)

サンダース「ダース」ザッ

凛「もう一度、よく狙って!」

サンダース「ダース!」バチチ

凛(けど、まだ手におえないって程のスピードじゃない!)

凛(今のうちに抑えておかないと!)

512: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:53:34.19 ID:MFFPlII50
ちひろ「りゅうのまい」

メガバンギラス「バァァァン」ゴォォォォォ

サンダース「ダース!」バリ

バチチ

メガバンギラス「バン?」バチチチ

ちひろ「……うふふ」

凛(スピードを捨てて、攻撃力をさらに上昇させた……?)

ちひろ「さて、行きますよ……」

513: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:54:02.08 ID:MFFPlII50
ちひろ「じしん!」

凛「!」

メガバンギラス「バン」ゴゴゴゴゴ

凛「上にジャンプして、サンダース!」

サンダース「ダース!」タン

メガバンギラス「バンッッ!!」ズズンッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

凛「きゃっ!?」

ちひろ「おっとっと……」

こずえ「ふわぁ……?」

文香「……っ」ヨロ

514: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:54:32.07 ID:MFFPlII50
サンダース「ダース」タン

凛「痛っ……」

凛(あ、足が……!)

ちひろ「ストーンエッジ!」

凛「ま、待って……」

ちひろ「待ーつーわーけーないでしょー。お喋りタイムは終了しましたよ!」

メガバンギラス「バンッ」ズゴゴ

バシュッ

515: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:55:03.88 ID:MFFPlII50
凛「くっ……サンダース!」

サンダース「ダースッ!」サッ

ちひろ「ちょろりょろと……もう一度ストーンエッジです!」

メガバンギラス「バンンン」ズゴゴゴゴ

凛「くっ……」ヨロ

メガバンギラス「バンッ!?」バチチ

ちひろ「……しっかりしてくださいよ」

凛「はぁ……はぁ……」

凛(危なかった……)

516: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:56:31.05 ID:MFFPlII50
凛(足を挫いた……けど、なんとか、立ってられるかな)

凛(頭打って気絶しなかっただけ、マシか……)

凛(けど……さっきのじしんの威力)

凛(バンギラスはじめんタイプじゃない。にも関わらず、私のドリュウズのそれよりもはるかに強力だ)

凛(これが……メガシンカのパワー……)



凛「サンダース! かみなり!」

サンダース「ダァァァァ……スッ」バリバリバリ

ドォォォォォォン

517: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:56:58.33 ID:MFFPlII50
凛(どう……?)

ゴゴゴゴゴゴ

メガバンギラス「バン」ポリポリ

凛(…………覚悟はしてたけど)

凛(……まるで効いてない……)

凛「……」

ちひろ「うふふ……かみくだく!」

518: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:59:02.31 ID:MFFPlII50
メガバンギラス「バーン!!」ズンッ

凛「! 躱して!」

サンダース「ダース!」タタンッ

ちひろ「ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バン」ズゴゴゴゴ

凛「! シャドーボールで撃ち落として!」

サンダース「ダース!」ボボボン

ガガガガガ

ヒュッ

サンダース「ダッ……!」ズバッ

519: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 00:59:36.70 ID:MFFPlII50
凛「! サンダース!」

ドサッ

サンダース「ダー……」

凛「……っ。戻って、サンダース……」

サンダース「ダー」ググ

凛「サンダース!?」

サンダース「ダース!」グググ

520: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:00:24.67 ID:MFFPlII50
凛「止めて……もうアンタはボロボロなんだから……」

サンダース「ダース」フルフル

凛「サンダース!!」

サンダース「ダース!!」ザッ

凛「何で……」

ちひろ「トレーナーの為に力を振り絞って立つポケモン……健気ですねぇ……。反吐が出ます」

521: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:01:04.49 ID:MFFPlII50
ちひろ「どうやらそのサンダースはよっぽど痛めつけられたいようですし……お望み通りにっ!!」

ちひろ「かみくだく!」

メガバンギラス「バンンン」ダッ

サンダース「ダースッ……」バッ

ガチンッ

ちひろ「俊敏なサンダースが、鈍重な攻撃を避けるのさえ精一杯ですねぇ!」

凛「サンダース……」

522: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:01:42.11 ID:MFFPlII50
凛(サンダース……何で……)

凛(…………サンダースは、いつもはこんなに聞き分けのない子じゃない)

凛(……きっと、何か考えがあるんだ)

凛(考えろ……)

凛(………………………………)

凛(………………まさか……)

523: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:02:08.65 ID:MFFPlII50
凛「サンダース……」グッ

凛「避けて! 避けて避けて、避けまくって!」

凛(ごめん……サンダース)

サンダース「ダース!」タッ

ちひろ「なんですかその指示は……勝つ気が、無いんですか?」

ちひろ「……でも、いつまで持ちますかね! ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バンッ!」ズゴゴ

サンダース「ダース!」

凛「……」

ちひろ「……」

524: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:03:20.16 ID:MFFPlII50
…………

サンダース「ダー……ス」ガクッ

凛「サンダースッ!」

ちひろ「そろそろ限界のようですね! 仕留めますよ、ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バンンンン!!」ゴゴゴ

ズバババッ

サンダース「ダァッ……!」

凛「……っっっ」

ドサッ

525: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:03:55.71 ID:MFFPlII50
凛「サンダース……!」

サンダース「ダ……」

凛「こんなに……ボロボロになるまで……」

凛「ゴメン……ゴメンね……」ギュッ

凛「……そして……ありがとう……」

凛「おかげで……見えたよ……突破口」

ちひろ「へぇ……?」

526: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:04:41.52 ID:MFFPlII50
凛「サンダースの努力と想い……無駄にはしない」

凛「いくよゲッコウガ……!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ポンッ

凛「決着を……つける!」

527: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:05:19.03 ID:MFFPlII50
凛「ゲッコウガ……みがわり!」

ゲッコウガ「ゲコッ……」

身代わり人形「」ドロンッ

ちひろ「また逃げですか……! かみくだく!」

メガバンギラス「バンッ……バンッ!?」バチチ

凛「よしっ……ついてる」

ちひろ「……」

ちひろ「…………ちっ」

528: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:06:17.79 ID:MFFPlII50
ちひろ「もう一度かみくだく!」

ガブゥ

メガバンギラス「バン」フゴブゴ

メガバンギラス「バン」ムシャリ

メガバンギラス「バンン」ゴクン

シュタッ

ゲッコウガ「ゲコ」

529: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:07:10.15 ID:MFFPlII50
ちひろ「どうします? また逃げますか?」

凛「いや……」

凛「……」

凛(そろそろ……だね)

凛「一気に決めるよ……ゲッコウガ」

ちひろ「どうですかねぇ!! ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バンンンッ」

530: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:08:21.68 ID:MFFPlII50
メガバンギラス「バン?」






ちひろ「え? ……あっ」

凛「くさむすび!」

シュル

メガバンギラス「バンッ!?」

ズンッ

531: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:09:04.90 ID:MFFPlII50
ちひろ「私としたことが……っ。PP切れ……!!」

凛「……冷静さを欠いたね」

ちひろ「逃げ回っていたのは……ストーンエッジを使えなくした上で、さらに私をイラつかせるため……!?」

凛「それだけじゃないよ……バンギラスの強みの一つは、自身で起こした砂嵐による特殊防御力の上昇」

凛「いつの間にか……止んだね」

ちひろ「……ッ」

532: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:09:40.09 ID:MFFPlII50
凛「ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」




凛「ハイドロ……ポンプ!!」




ゲッコウガ「ゲコォォォォォォォ」ゴポポ

ゲッコウガ「ゲコォォォ!!」ブォォォォォォォ

533: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:10:22.31 ID:MFFPlII50
メガバンギラス「バンッ……!?」

ドドドドドドドドド

ちひろ「くっ……!」

パァン……

凛「……はぁ、はぁ……」

ゲッコウガ「ゲコ……」

メガバンギラス「……」

メガバンギラス「バ……ン」

534: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:11:39.70 ID:MFFPlII50
フッ

バンギラス「バン」

ドサッ

ちひろ「~~~~~~~~ッッ」

凛「終わった」

ゲッコウガ「ゲコ」

凛「ありがとう……ゲッコウガ」

凛「ありがとう……みんな」

凛「ありがとう……」

535: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:12:09.86 ID:MFFPlII50
ちひろ「私が……負け?」

ちひろ「負け……うふふふ……」

凛「さぁ……これで、アンタの企みも……おしまいだよ」

ちひろ「……」

536: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:13:50.23 ID:MFFPlII50
ちひろ「……うふふふふ」

凛「?」

ちひろ「確かに私はあなたに負けました」

ちひろ「最後の最後でマヌケなミスを犯して……ふふ」

ちひろ「けどね、凛ちゃん……」





ちひろ「そもそもとして……もうこの世のどこにも、創造神の復活を止める方法などないんですよ」

凛「なっ……」

ちひろ「てんかいのふえを遺跡で吹き……この始まりの間が出来た時点で、もう、ね……」

537: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:14:19.30 ID:MFFPlII50
ゴゴゴゴゴゴ

ちひろ「……いいタイミングです」

ちひろ「見てください、あそこ」

凛「……」バッ

ちひろ「空間が……歪んでいるでしょう?」

ちひろ「あれはいわばタマゴに空いた小さな穴」

ちひろ「あの向こうで、今まさに創造神アルセウスが目覚めようとしているんですよ」

ちひろ「私はあそこにこずえちゃんとともに、飛び込むつもりだった」

538: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:15:06.73 ID:MFFPlII50
凛「……」

ちひろ「……ねぇ、凛ちゃん」

ちひろ「足……さっきのバトルの最中にケガしたみたいじゃないですか」

凛「……は?」

ちひろ「その分じゃ……満足に走れないですよね?」ゴゴゴ



凛「……まさか」

ちひろ「私はポケモンバトルには負けましたけど……」ググ

ちひろ「最後に笑うのは、この私ですっ!」ダッ

539: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:16:40.66 ID:MFFPlII50
凛「待っ……ぐっ」ズキン

凛「しまった……!」

ちひろ「さぁ、こずえちゃん……! 行きますよ!」バッ

こずえ「わわ」

文香「……!」

ちひろ「あはは、あははははははははは!!」

540: ◆.2RVExwkajVj 2014/07/07(月) 01:41:23.40 ID:MFFPlII50
今回はここまで。遅くなって申し訳ありませんでした

戦闘描写難しくてハゲそう。こんなんでごめんなさいね
ゲッコウガがまゆ戦の時点でLv.54だったのに、成長しすぎな感がありますが、ドロポンでフィニッシュとしたかったので……
まゆとの戦いの後でモブ団員達と戦って、レベルアップしたってことで、という苦しい言い訳

↓七夕にちなんで
no title


次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました