1: 名無しさん 21/01/04(月)01:51:11 ID:SAK
あけましておめでとうございます!
今年1発目のアイドルマスターシャイニーカラーズのSSです。

あさひちゃんが年賀状に凧揚げしてると報告があったので、ストレイライトのみんなと凧揚げしたらどうなるのかなと思い一筆しました。

誤字脱字ご指摘ご感想等あると嬉しいです。

引用元: ・【シャニマスSS】あさひ「凧あげしました」

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2: 名無しさん 21/01/04(月)01:51:52 ID:SAK
愛依「あさひちゃん! いっくよ~」

あさひ「はいっす~」

愛依「それ~!」

愛依の手から離れた凧は宙に浮かんだ。が、すぐに地面に落ちてしまった。

3: 名無しさん 21/01/04(月)01:53:02 ID:SAK
あさひ「あ~、また落ちちゃったっす~」

愛依「あちゃ~、やっぱうちの蔵でねむってたからマズイ系?」

あさひ「うーーん、腕の角度が悪かったっすかね」

愛依「あさひちゃん、もう一回やろ?」

冬優子「元気ね、あいつら」

4: 名無しさん 21/01/04(月)01:53:49 ID:SAK
あさひ、愛依がいる河川敷から少し離れた場所、二人の様子を見守っていた。
今日は愛依に誘われ、凧揚げに呼ばれたわけだが

冬優子「・・・・・・早く帰りたいわ」

厚着がしているが、まだまだ肌寒い
ピクニックシートの座り、魔法瓶の中に入っているお茶で暖をとっていた。

5: 名無しさん 21/01/04(月)01:54:56 ID:SAK
妹「ふゆちゃん、おまたせ~」

冬優子「ううん、場所大丈夫だった?」

妹「うん! 看板に書いてあったの」

弟「それにしても、派手にころんだよな」

妹「だって、あさひちゃん足早いんだもん」

愛依「大丈夫だった? 足痛くない?」

6: 名無しさん 21/01/04(月)01:56:22 ID:SAK
妹「うん、大丈夫! 見てみてふゆちゃんに絆創膏もらったの」

愛依は怪我した妹が気になってピクニックシートに戻ってきた。
最初は一緒に水で洗いに行こうと提案したが、もう子供じゃないと断られてしまった。
膝小僧に貼ってある可愛らしい猫の絆創膏を見て安堵のため息を吐く。

あさひ「愛依ちゃん、はやく凧揚げやるっすよ!」

愛依が戻ったせいで凧揚げが出来なくて少し不機嫌な様子。
凧を頭上に掲げ、ピョンピョン跳ねていた。

7: 名無しさん 21/01/04(月)01:58:14 ID:SAK
冬優子「愛依ちゃん疲れてるみたいだよ」

冬優子「少し休んでいったら?」

愛依「え、でもうち全然・・・・・・」

妹「そうだよ!おねえちゃん休んでて」

愛依が何かを口にしようとしたが、遮るように言葉が続いた。

8: 名無しさん 21/01/04(月)01:59:34 ID:SAK
弟「あさひちゃん凧揚げ一緒にやろ!」

あさひ「いいよ! じゃあついて来て」

冬優子「あさひちゃん、危ないことしちゃダメだよ?」

愛依「あさひちゃん二人ともお願いするね~」

あさひに引っ張られる形で連れて行かれる二人を見送った。
3人が凧揚げの準備をしているのを確認し、安心して腰を下ろした。

9: 名無しさん 21/01/04(月)02:01:21 ID:SAK
愛依「冬優子ちゃん今日は付き合ってくれてありがとね」

愛依「妹がどうしても冬優子ちゃんに年賀状渡したいって聞かなくって」

冬優子「別は良いわよ、大事なファンからの手紙なんだからアイドルとして当然でしょ」

愛依「冬優子ちゃんから年賀状もらえてめっちゃ喜んでたよ」

冬優子「どういたしまして・・・・・・、じゃなくて」

冬優子「いつまで凧揚げやってんのよって話」

もうかれこれ凧揚げを初めて1時間。
何かを待っているように何度も時計を確認している。

10: 名無しさん 21/01/04(月)02:06:00 ID:SAK
愛依「そっちか~、もうそろそろだとは思うんだけど・・・・・・」
冬優子「どうせあいつのことだから、準備に時間かかってんでしょ」

愛依「あはは~、それにあさひちゃん凧が上がらないと引き上げないんじゃね?」

冬優子「ったく、誰のためにやってると思ってるんだか」

冬優子「なんとかするからあんたは準備しておきなさい」

愛依「お~♪ 流石冬優子ちゃんマジリーダー」

11: 名無しさん 21/01/04(月)02:07:04 ID:SAK
冬優子「バカなこと言ってんじゃないわよ・・・・・・、ほら時間がないんでしょ」

愛依「おっけ~! こっちの片付けはやっておくっしょ」

愛依「冬優子ちゃんはあさひちゃんのことよろしくね」

冬優子「よろしくされたくないわよ、まったく」

冬優子「あんたの弟たちにも片付け手伝うように言っておくわ」

愛依「ありがとう冬優子ちゃん」

12: 名無しさん 21/01/04(月)02:08:05 ID:SAK
弟「・・・・・あさひねーちゃん、凧・・・・・・全然・・・・・・上がらないよ・・・・・・」

あれから何度も凧を揚げているが、揚がるのは一瞬ですぐに落ちてしまう。
あさひに振り回され、二人共疲れてしまい肩で息をしていた。

あさひ「う~ん・・・、この前は上がったんだけどな」

弟「あさひねーちゃん・・・・・・早すぎて、・・・・・・疲れちゃったよ」

あさひ「えー!? ダメだよ揚がるまでやらないと!」

13: 名無しさん 21/01/04(月)02:09:02 ID:SAK
冬優子「あさひちゃん、無理言っちゃダメだよ」

あさひ「あ、冬優子ちゃん!」

冬優子「二人共~、愛依ちゃんが呼んでたよ」

妹「わざわざありがとう、ふゆちゃん!」

弟「あさひちゃんもまた後でね」

冬優子「ふふっ、おつかれさま~」

14: 名無しさん 21/01/04(月)02:10:16 ID:SAK
二人が愛依のところにつくのを確認し、深くため息をつく

あさひ「冬優子ちゃん今日は話しちゃダメじゃなかったんすか!」

あさひ「ズルいっす!ズルいっすよ~!!」

冬優子「うっさい、あんたがいつまで経っても凧揚げをやめないからでしょ」

冬優子「なんで凧あげにこだわってんの、家族で揚げたんでしょ? ならもういいじゃない」

あさひ「凧揚げしたとき楽しかったんすよ! だからみんなでやりたかったんす!!」

あさひの眼が爛々に輝いていた。そう、まるで見つけた宝物をみんなに見せにいく子供のような無垢で純粋な瞳。
冬優子はあさひの瞳をずっと見つめていた。

15: 名無しさん 21/01/04(月)02:11:49 ID:SAK
冬優子「ホントあんたって極端よね」

冬優子「ほら、貸しなさい」

あさひ「? 何をっすか?」

冬優子「凧よ、凧! 一緒にやってあげるって言ってんのよ」

あさひ「「ホントっすか! やったっす!!」

16: 名無しさん 21/01/04(月)02:13:02 ID:SAK
冬優子「ただし、あんたはふゆの言うことをちゃんと聞くこと」

あさひ「え~!」

冬優子「文句を言わない! 凧揚げ成功させたいんでしょ?」

あさひ「む~~~~~~」

冬優子「ほら、さっさと準備する」

あさひ「・・・・・・・はいっすー」

あさひは渋々納得したようで糸が張る位置まで歩いていった。
背中にデカデカと不服と書いてあった

17: 名無しさん 21/01/04(月)02:14:02 ID:SAK
あさひ「冬優子ちゃん、行くっすよー」

冬優子「いつでもいいわよ」

あさひ「びゅーーーーーーん」

冬優子「ちょ、早いわよあさひ!」

あさひは全速前進で走り、冬優子は追いすがっているのに必死で
凧の調整がうまく出来ない。

18: 名無しさん 21/01/04(月)02:14:48 ID:SAK
あさひ「え~! はやく走らないと高く揚がんないっすよ?」

冬優子「凧揚げは二人の息が合ってないと揚がらないのよ」

冬優子「あんただけ突っ走っても上手くいかないのは凧揚げもLIVEも一緒」

あさひ「む~~~~~~」

頬をハムスターの様に膨らませ、渋々速度を落としていった。

19: 名無しさん 21/01/04(月)02:15:47 ID:SAK
冬優子「そうそう、その調子」

冬優子「それじゃ、手を離すわよ」

あさひ「はいっす!」

二人の足並みが揃い、風が吹き抜けるその瞬間に手を離した。
冬優子の手を離れた凧は空高く揚がっていった。

あさひ「あははっ、凧揚がってるっす!」

20: 名無しさん 21/01/04(月)02:17:00 ID:SAK
冬優子「あんたは何にも考えずに走りすぎ」

冬優子「もう少し周りのことを見なさい」

あさひ「やっぱり冬優子ちゃんの言うことは正しいっす」

冬優子「なに当たり前のこと言ってんのよ、だったらもっと素直に言うことを・・・・・・」

あさひ「冬優子ちゃん、高いっすよほら」

冬優子「だから人の話を・・・・・・まぁいいわ」

21: 名無しさん 21/01/04(月)02:17:53 ID:SAK
愛依「こっちまで凧見えたよ~、ちょー高く揚がったじゃん!」

あさひ「あ、愛依ちゃん」

凧が揚がってるのを確認して、あさひのもとに集合した。
揚がっている凧をみて、眼を輝かせていた。

あさひ「愛依ちゃん愛依ちゃん凄いっすよ! 冬優子ちゃんの言うとおりにしたら凧揚がったっす」

愛依「おぉ!さっすが冬優子ちゃんやっぱ頼りになるっしょ」

22: 名無しさん 21/01/04(月)02:19:04 ID:SAK
冬優子「ふふっ♪ありがとう愛依ちゃん」

あさひ「この凧どこまで揚がるっすかね」

弟「あさひねーちゃん、次貸して貸して!」

あさひ「今やってるからダメ」

弟「え~、ズルいよ」

23: 名無しさん 21/01/04(月)02:19:37 ID:SAK
冬優子「あさひちゃん、少し貸してあげよ? お姉ちゃんなんだし」

あさひ「え~、嫌っすよ」

愛依「あははっ、いいよあさひちゃん好きなだけ遊んでて」

愛依「うちらはいつでも出来るから、ね?」

弟「・・・・・・ねーちゃんが言うなら」

渋々引き下がったが、顔には不満感が表れていた。

24: 名無しさん 21/01/04(月)02:20:27 ID:SAK
冬優子「ちょっと良かったの? 可愛そうじゃない」

周りに聞こえないように愛依の耳に小声で話しかけた。

愛依「今日の主役はあさひちゃんだからいいの」

愛依「それにさっきプロデューサーから連絡来てたよ」

愛依「あと一時間くらいで到着するって」

25: 名無しさん 21/01/04(月)02:21:05 ID:SAK
冬優子「まったく・・・・・・、アイドルをこんな寒空の下で待たせるんじゃないわよ」

愛依「あははっ、でもプロデューサーうちらの為に頑張ってくれたっしょ」

冬優子「言われなくたって分かってるわよ」

冬優子「さっさとこんなところおさらばよ」

26: 名無しさん 21/01/04(月)02:22:02 ID:SAK
冬優子「あさひちゃん、そろそろ戻りましょ?」

あさひ「・・・・・・・・・・・・」

愛依「ありゃ、聞こえてないっぽい感じ?」

冬優子「もう、あさひちゃ・・・・・・」

愛依「まあまあ冬優子ちゃん、あさひちゃん楽しんでるみたいだし」

愛依「それに、プロデューサーが迎えに来てくれるまでまだ時間はあるっしょ」

冬優子「・・・・ったく、あと30分だけよ」

27: 名無しさん 21/01/04(月)02:25:00 ID:SAK
あさひ「愛依ちゃんちの蔵探索たのしかったっす」

凧を眺め続けていたあさひが突然話しだした。
目線は凧に固定されたままだが、今日一日の感想をいいたかったようだ

愛依「うちもいろいろ見つけられてめっちゃ楽しかったよ」

あさひ「冬優子ちゃんも今日は優しかったっす」

冬優子「・・・・・・・・・・・・」

冬優子「ふふっ、ありがとうあさひちゃん」

あさひ「今日はなんだかすっごく特別な日な気がするっす!」

28: 名無しさん 21/01/04(月)02:26:21 ID:SAK
プロデューサーが来るまでの間、凧揚げを楽しんだ。
その後の事務所での誕生日パーティを開催するも凧揚げの方が楽しかったとあさひが言って
その場にいたみんなを呆れさせたのはまた別の話

29: 名無しさん 21/01/04(月)02:28:57 ID:SAK
以上となります。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。

そして、あさひちゃん誕生日おめでとう!

次回三峰生誕祭のときにあげるかも?