1: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:05:19.798 ID:zw1nex6J0
就活生「……以上が私の強みです!」
面接官「……」
就活生「?」
面接官「君……このままだと落とすけどどうする?」
就活生「え……」
就活生(落ちつけ、こういう圧迫面接もあるってネットで見たことある。冷静に受け答えを……)
就活生「最後まで諦めず、精一杯自分をアピール……」
面接官「いや、残念ながら君を落とすことは確定してるんだ」
就活生「へ?」
パカッ
床が開く。
就活生「うわあああああああああ……!!!」ヒュゥゥゥゥゥ…
面接官「……」
就活生「?」
面接官「君……このままだと落とすけどどうする?」
就活生「え……」
就活生(落ちつけ、こういう圧迫面接もあるってネットで見たことある。冷静に受け答えを……)
就活生「最後まで諦めず、精一杯自分をアピール……」
面接官「いや、残念ながら君を落とすことは確定してるんだ」
就活生「へ?」
パカッ
床が開く。
就活生「うわあああああああああ……!!!」ヒュゥゥゥゥゥ…
引用元: ・面接官「このままだと落とすけどどうする?」就活生「えっ……」
7: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:09:07.939 ID:zw1nex6J0
大学のキャンパス――
男「今日の講義、あいつ見た?」
女「ううん、見てない」
男「このところ、あいつ大学で見かけないよな。どうしたんだろ?」
女「もう就活してるとはいってたけど……。面接も受けるっていってたよ」
男「早っ! あいつらしいなー、俺なんかまだエントリーシートも書いてないぜ」
女「あんたは遅すぎる。でも……だからって講義休むのはおかしいよねえ」
男「うん、ちょっと心配になってきた。これからあいつんち行ってみないか?」
女「そうだね、行ってみよう!」
男「今日の講義、あいつ見た?」
女「ううん、見てない」
男「このところ、あいつ大学で見かけないよな。どうしたんだろ?」
女「もう就活してるとはいってたけど……。面接も受けるっていってたよ」
男「早っ! あいつらしいなー、俺なんかまだエントリーシートも書いてないぜ」
女「あんたは遅すぎる。でも……だからって講義休むのはおかしいよねえ」
男「うん、ちょっと心配になってきた。これからあいつんち行ってみないか?」
女「そうだね、行ってみよう!」
8: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:12:17.215 ID:zw1nex6J0
アパート――
男「ここか」
ピンポーン ガンガンガン! ガンガンガン!
男「……出ない」
大家「コラ、なにしてるんだ!」
女「あ、私たち、この部屋の人の友達でして……」
大家「なんだ友達か。私は大家なんだが、そこの学生君ならしばらく見てないねえ」
男「あのー……大家さんなら鍵開けれますよね。中を見せてもらうってわけには……」
大家「んー……いいよ! こういうシチュを期待して大家やってるとこもあるし」
男「あざっす!」
女(ノリのいい大家さんで助かった……。ここで部屋は借りたくないけど)
男「ここか」
ピンポーン ガンガンガン! ガンガンガン!
男「……出ない」
大家「コラ、なにしてるんだ!」
女「あ、私たち、この部屋の人の友達でして……」
大家「なんだ友達か。私は大家なんだが、そこの学生君ならしばらく見てないねえ」
男「あのー……大家さんなら鍵開けれますよね。中を見せてもらうってわけには……」
大家「んー……いいよ! こういうシチュを期待して大家やってるとこもあるし」
男「あざっす!」
女(ノリのいい大家さんで助かった……。ここで部屋は借りたくないけど)
10: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:15:16.075 ID:zw1nex6J0
男「綺麗な部屋だなー、布団もちゃんと畳んである。食器もちゃんと洗ってる」
女「いや、それ普通だから」
男「えーと、金目のものは……」
女「通報するよ」
男「じょ、冗談だよ冗談」
男「これは……≪就活計画≫。あいつ、こんなの作ってたのか」
女「彼らしいね」
男「直近だと×日に面接受ける予定があったらしいな」
女「彼を見なくなったのも、ちょうどそのぐらいだったよね」
女「いや、それ普通だから」
男「えーと、金目のものは……」
女「通報するよ」
男「じょ、冗談だよ冗談」
男「これは……≪就活計画≫。あいつ、こんなの作ってたのか」
女「彼らしいね」
男「直近だと×日に面接受ける予定があったらしいな」
女「彼を見なくなったのも、ちょうどそのぐらいだったよね」
11: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:18:29.906 ID:zw1nex6J0
男「もし失踪と面接が関係あるとしたら……」
女「あるとしたら?」
男「例えば、面接で大失敗して、落ち込んでそのまま……」
女「まさかぁ! そんなにメンタル弱くないでしょ」
男「だけど、なんとなく面接と失踪が無関係だとは思えないんだよな」
女「≪就活計画≫見ても、他は合同説明会だとかで、そんな大したイベントはないしね」
男「よし……この面接受けた会社に行ってみるか!」
女「あるとしたら?」
男「例えば、面接で大失敗して、落ち込んでそのまま……」
女「まさかぁ! そんなにメンタル弱くないでしょ」
男「だけど、なんとなく面接と失踪が無関係だとは思えないんだよな」
女「≪就活計画≫見ても、他は合同説明会だとかで、そんな大したイベントはないしね」
男「よし……この面接受けた会社に行ってみるか!」
13: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:21:16.802 ID:zw1nex6J0
会社――
男「だから、こちらの会社で友達が面接受けたから、どういう内容かを知りたいんです!」
受付嬢「弊社の採用活動についてお教えすることはできません」
受付嬢「申し訳ありませんが、お引き取り下さい」
男「ちぇっ、門前払いかよ」
女「そりゃそうだよ……私ら学生なんて相手してくれるわけないって」
男「だけど匂う!」
女「え、ちゃんとお風呂入ったけど」
男「お前じゃないよ。この会社が怪しいんだ。なんとか調べる方法はないか……」
女「だったらストレートにこの会社のサイト覗いてみようよ」
男「だから、こちらの会社で友達が面接受けたから、どういう内容かを知りたいんです!」
受付嬢「弊社の採用活動についてお教えすることはできません」
受付嬢「申し訳ありませんが、お引き取り下さい」
男「ちぇっ、門前払いかよ」
女「そりゃそうだよ……私ら学生なんて相手してくれるわけないって」
男「だけど匂う!」
女「え、ちゃんとお風呂入ったけど」
男「お前じゃないよ。この会社が怪しいんだ。なんとか調べる方法はないか……」
女「だったらストレートにこの会社のサイト覗いてみようよ」
15: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:24:22.123 ID:zw1nex6J0
女「お、出た出た」
男「どうだ?」
女「んー、近頃急速に業績を伸ばしてる優良企業みたいよ」
男「ホワイト企業ってやつか」
女「あと……採用もやってるね」
男「あいつもその情報見て、書類送って面接受けたんだろうな」
女「よし、私試しに受けてみる!」
男「え!?」
男「どうだ?」
女「んー、近頃急速に業績を伸ばしてる優良企業みたいよ」
男「ホワイト企業ってやつか」
女「あと……採用もやってるね」
男「あいつもその情報見て、書類送って面接受けたんだろうな」
女「よし、私試しに受けてみる!」
男「え!?」
16: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:27:09.392 ID:zw1nex6J0
女「受けて、どんな面接だったか確認するよ」
男「それだったら俺も……」
女「だってあんた、エントリーシートもまだ書いてないんでしょ?」
男「まぁ、そうだけど」
女「私は何枚か書いて慣れたから、すぐ仕上げることできるし、とりあえず私が応募してみるよ」
男「そうか、頑張れよ」
女「書類で落とされないようにしないとね」
男「それだったら俺も……」
女「だってあんた、エントリーシートもまだ書いてないんでしょ?」
男「まぁ、そうだけど」
女「私は何枚か書いて慣れたから、すぐ仕上げることできるし、とりあえず私が応募してみるよ」
男「そうか、頑張れよ」
女「書類で落とされないようにしないとね」
17: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:30:07.263 ID:zw1nex6J0
……
女「書類通ったよ!」
男「面接はいつだ?」
女「今度の水曜日!」
男「くれぐれも気をつけろよ。ものすごい圧迫面接だったりするかも」
女「大丈夫だってー」
男「あ、そうだ。これ持っとけ」
女「なにこれ?」
男「≪シューショ君≫っていう、俺手製の人形だ」
女「奇妙な人形だね……とりあえず持っておくよ」
女「書類通ったよ!」
男「面接はいつだ?」
女「今度の水曜日!」
男「くれぐれも気をつけろよ。ものすごい圧迫面接だったりするかも」
女「大丈夫だってー」
男「あ、そうだ。これ持っとけ」
女「なにこれ?」
男「≪シューショ君≫っていう、俺手製の人形だ」
女「奇妙な人形だね……とりあえず持っておくよ」
18: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:33:10.983 ID:zw1nex6J0
会社――
女「本日はよろしくお願いします」
面接官「おかけ下さい」
女「失礼いたします」サッ
面接官「ではまず……志望動機をお願いします」
女「はい、御社は順調に業績を伸ばしており……」
面接官「……」
女「本日はよろしくお願いします」
面接官「おかけ下さい」
女「失礼いたします」サッ
面接官「ではまず……志望動機をお願いします」
女「はい、御社は順調に業績を伸ばしており……」
面接官「……」
19: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:35:16.006 ID:zw1nex6J0
女「以上が私の成功体験です!」
面接官「なるほど。ところで……このままだと落とすけどどうする?」
女「!」
女「そうですね……。ぜひもう一度PRの機会を……」
面接官「それじゃ、落ちてもらうよ」
女「はい?」
パカッ
女「いやぁぁぁぁぁぁぁ……!!!」ヒュゥゥゥゥゥ…
面接官「なるほど。ところで……このままだと落とすけどどうする?」
女「!」
女「そうですね……。ぜひもう一度PRの機会を……」
面接官「それじゃ、落ちてもらうよ」
女「はい?」
パカッ
女「いやぁぁぁぁぁぁぁ……!!!」ヒュゥゥゥゥゥ…
21: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:39:15.324 ID:zw1nex6J0
ボフッ…
女「いたたた……!」
女「ここは……?」
社員A「来たか」
社員B「新しい奴隷が」
女「へ、奴隷?」
社員A「荷物は全て預かる! もちろんスマホもな!」
女「な、なにすんの!」
社員B「さあ、こっちへ来い!」
女「いたたた……!」
女「ここは……?」
社員A「来たか」
社員B「新しい奴隷が」
女「へ、奴隷?」
社員A「荷物は全て預かる! もちろんスマホもな!」
女「な、なにすんの!」
社員B「さあ、こっちへ来い!」
22: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:42:12.538 ID:zw1nex6J0
女「なにここ……?」
学生A「ひい、ひい、ひい……」
学生B「えーと、このデータを入力……」
学生C「眠い……」ウト…
社員C「サボってんじゃねえぞ!」ビシッ!
学生C「は、はいぃ!」
女(学生達が鞭で打たれて働かされてる……?)
社員B「お前は向こうで働いてもらう」グイッ
女「いたっ! 髪を掴まないで!」
学生A「ひい、ひい、ひい……」
学生B「えーと、このデータを入力……」
学生C「眠い……」ウト…
社員C「サボってんじゃねえぞ!」ビシッ!
学生C「は、はいぃ!」
女(学生達が鞭で打たれて働かされてる……?)
社員B「お前は向こうで働いてもらう」グイッ
女「いたっ! 髪を掴まないで!」
27: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:45:25.827 ID:zw1nex6J0
女(なんなのこれ? どうなってんの?)
就活生「君は……!」
女「あっ! こんなところにいたの!? ずっと捜してたんだよ!」
就活生「そうだったのか、すまない」
女「あのさ、全然状況がつかめてないんだけど、どういうことなの?」
就活生「僕は少し前、この会社で面接を受けた」
就活生「そしたらあの面接部屋からここに落とされて……この地下で働かされてるんだ」
女「私と全く一緒だ……」
就活生「君は……!」
女「あっ! こんなところにいたの!? ずっと捜してたんだよ!」
就活生「そうだったのか、すまない」
女「あのさ、全然状況がつかめてないんだけど、どういうことなの?」
就活生「僕は少し前、この会社で面接を受けた」
就活生「そしたらあの面接部屋からここに落とされて……この地下で働かされてるんだ」
女「私と全く一緒だ……」
29: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:48:25.975 ID:zw1nex6J0
就活生「この会社の連中は、面接に来た学生をここに落として」
就活生「あれこれと休憩無しで仕事をやらせてるんだ」
就活生「もちろん、給料なんか一円も出ないし、食事は朝と夜にパンとスープが出るだけ」
就活生「といってももう時間の感覚がないよ。奴らが来たら朝、帰ったら夜、と判断してるだけで」
女「ひどい……」
女(学生達をタダでこき使って、面倒なことは全てやらせてるってことか)
女(そりゃ業績も伸びるわけだわ……まさしく“社畜”!)
就活生「あれこれと休憩無しで仕事をやらせてるんだ」
就活生「もちろん、給料なんか一円も出ないし、食事は朝と夜にパンとスープが出るだけ」
就活生「といってももう時間の感覚がないよ。奴らが来たら朝、帰ったら夜、と判断してるだけで」
女「ひどい……」
女(学生達をタダでこき使って、面倒なことは全てやらせてるってことか)
女(そりゃ業績も伸びるわけだわ……まさしく“社畜”!)
31: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:52:04.870 ID:zw1nex6J0
女「出る方法は?」
就活生「ない。出ようとすれば、すぐ社員達の鞭の餌食さ」
就活生「ほら、あんな風に」
社員D「なに逃げようとしてんだッ! クズがっ!」ビシッ! バシッ!
学生D「ずびばぜんっ! ゆるじでっ!」
ビシッ! バシッ! ベチッ! ビシッ! バチィッ!
就活生「僕らはここで、死ぬか廃人になるまで働かされるんだろうさ……」
女「いいえ、そんなことない」
就活生「え?」
就活生「ない。出ようとすれば、すぐ社員達の鞭の餌食さ」
就活生「ほら、あんな風に」
社員D「なに逃げようとしてんだッ! クズがっ!」ビシッ! バシッ!
学生D「ずびばぜんっ! ゆるじでっ!」
ビシッ! バシッ! ベチッ! ビシッ! バチィッ!
就活生「僕らはここで、死ぬか廃人になるまで働かされるんだろうさ……」
女「いいえ、そんなことない」
就活生「え?」
32: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:55:16.480 ID:zw1nex6J0
女「幸い、この人形は没収されなかったわ」
就活生「変な人形だね」
女「あいつが怒るよ」クスッ
女(きっと……あいつが助けに来てくれる)
社員A「てめえらなにくっちゃべってんだ! 働けぇ!」
就活生「は、はいっ!」
女(信じてるよ……)
――――
――
就活生「変な人形だね」
女「あいつが怒るよ」クスッ
女(きっと……あいつが助けに来てくれる)
社員A「てめえらなにくっちゃべってんだ! 働けぇ!」
就活生「は、はいっ!」
女(信じてるよ……)
――――
――
33: 名無しさん 2021/06/08(火) 18:57:17.068 ID:zw1nex6J0
……
男「ふぅ~……なんとか書類が通ってよかった」
男「いよいよ今日は面接の日……」
男(就活生に続き、あいつまで行方不明になっちまったが……)
男(この会社にあいつらがいるのは間違いない)
男「待ってろ……今行くからな!」
男「ふぅ~……なんとか書類が通ってよかった」
男「いよいよ今日は面接の日……」
男(就活生に続き、あいつまで行方不明になっちまったが……)
男(この会社にあいつらがいるのは間違いない)
男「待ってろ……今行くからな!」
35: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:01:46.320 ID:zw1nex6J0
コンコン…
面接官「どうぞ」
男「失礼いたします」
面接官「おかけ下さい」
男「失礼します」
面接官「では……志望動機をお話し下さい」
男「はい、私は……」
面接官「どうぞ」
男「失礼いたします」
面接官「おかけ下さい」
男「失礼します」
面接官「では……志望動機をお話し下さい」
男「はい、私は……」
36: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:04:08.183 ID:zw1nex6J0
面接官「本日はお疲れ様でした」
男「ありがとうございました」
面接官「結果は後日、郵送で送付いたします」
男「……」
面接官「早く退室して下さい」
男「あいにく……そうはいかねえんだな」ズカズカ
面接官「えっ!?」
男「オラァッ!」バキッ!
面接官「がふっ!」
男「ありがとうございました」
面接官「結果は後日、郵送で送付いたします」
男「……」
面接官「早く退室して下さい」
男「あいにく……そうはいかねえんだな」ズカズカ
面接官「えっ!?」
男「オラァッ!」バキッ!
面接官「がふっ!」
37: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:06:31.985 ID:zw1nex6J0
面接官「うう……」
男「面接中になんか起こったとすると……なにか仕掛けがあるはずだ」
男「あった! これだ!」ポチッ
パカッ
男「なるほど、このスイッチを押すと床が開いて、面接者は下に落ちるわけね」
男「じゃ……奴らを助けに行くか」
バッグを持って、穴に落ちる。
ヒュゥゥゥゥゥゥ…
男「面接中になんか起こったとすると……なにか仕掛けがあるはずだ」
男「あった! これだ!」ポチッ
パカッ
男「なるほど、このスイッチを押すと床が開いて、面接者は下に落ちるわけね」
男「じゃ……奴らを助けに行くか」
バッグを持って、穴に落ちる。
ヒュゥゥゥゥゥゥ…
39: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:09:12.468 ID:zw1nex6J0
ボフッ…
男「つつ……結構な高さから落ちたな」
社員A「な、なんだ貴様!?」
社員B「面接官から信号は来てないぞ!」
男「すみません、どうしても友達に会いたくなって来ちゃいました」
社員A「なんだと!?」
男「お~い!」ダッ
社員B「コラ、待てェ!」
男「つつ……結構な高さから落ちたな」
社員A「な、なんだ貴様!?」
社員B「面接官から信号は来てないぞ!」
男「すみません、どうしても友達に会いたくなって来ちゃいました」
社員A「なんだと!?」
男「お~い!」ダッ
社員B「コラ、待てェ!」
40: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:12:57.392 ID:zw1nex6J0
男「あ、いたいた!」
就活生「男君! 君も来たのか!」
女「来てくれたのね!」
男「お前に渡したシューショ君……」
女「あ、これ?」
男「そいつには発信器をつけててな。ずっと会社から反応があるから、会社に捕まったってことはすぐ分かった」
男「しかも、電波が弱くなってるから、地下にいることは推測できた」
男「だから俺も面接受けて、ここにたどり着いたってわけさ」
女「やるぅ!」
就活生「変な人形だなんていってごめん!」
男「へ、変かなぁ」
就活生「男君! 君も来たのか!」
女「来てくれたのね!」
男「お前に渡したシューショ君……」
女「あ、これ?」
男「そいつには発信器をつけててな。ずっと会社から反応があるから、会社に捕まったってことはすぐ分かった」
男「しかも、電波が弱くなってるから、地下にいることは推測できた」
男「だから俺も面接受けて、ここにたどり着いたってわけさ」
女「やるぅ!」
就活生「変な人形だなんていってごめん!」
男「へ、変かなぁ」
41: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:15:16.673 ID:zw1nex6J0
就活生「だけど……ここからどう逃げるつもりだい?」
男「決まってんだろ。みんなで社員どもをブッ飛ばすのさ」
就活生「残念だけど……それは無理だ」
学生A「……」ビクビク
学生B「……」オドオド
就活生「みんな、長い監禁生活ですっかり疲れて、怯えきってる」
女「しかも社員は全員鞭を持ってるの。戦っても勝てるかどうか……」
社員A「その通りだ!」ニヤッ
社員B「反逆者と侵入者はこの鞭で徹底的にいたぶる!」ビュンッビュンッ
男「決まってんだろ。みんなで社員どもをブッ飛ばすのさ」
就活生「残念だけど……それは無理だ」
学生A「……」ビクビク
学生B「……」オドオド
就活生「みんな、長い監禁生活ですっかり疲れて、怯えきってる」
女「しかも社員は全員鞭を持ってるの。戦っても勝てるかどうか……」
社員A「その通りだ!」ニヤッ
社員B「反逆者と侵入者はこの鞭で徹底的にいたぶる!」ビュンッビュンッ
42: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:18:31.149 ID:zw1nex6J0
男「……大丈夫だ」
女「え?」
男「俺が持ってきたこのバッグにはな……」パカッ
女「これは……!」
就活生「スタンガンにエアガン、ヌンチャク、トンファー、十手……他にもたくさん」
男「たっぷり武器が入ってるんだ!」
男「後は……みんな次第だ」
女「え?」
男「俺が持ってきたこのバッグにはな……」パカッ
女「これは……!」
就活生「スタンガンにエアガン、ヌンチャク、トンファー、十手……他にもたくさん」
男「たっぷり武器が入ってるんだ!」
男「後は……みんな次第だ」
44: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:21:11.362 ID:zw1nex6J0
男「みんなァ!」
ザワッ…
男「俺はお前たちを救出にやってきた! 武器もここにある!」
男「だが、出られるかどうかはお前たち次第だ!」
男「みんなはこんな地下労働させられるために、大学入って勉強してきたわけじゃないだろう!?」
男「自分の未来のために、今ここで戦うんだ!」
男「自由を勝ち取るんだ!!!」
「……」
ザワッ…
男「俺はお前たちを救出にやってきた! 武器もここにある!」
男「だが、出られるかどうかはお前たち次第だ!」
男「みんなはこんな地下労働させられるために、大学入って勉強してきたわけじゃないだろう!?」
男「自分の未来のために、今ここで戦うんだ!」
男「自由を勝ち取るんだ!!!」
「……」
45: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:24:22.841 ID:zw1nex6J0
学生A「……やるよ!」
学生B「俺も戦う!」
学生C「早く外に出て、ちゃんとしたご飯食べたい!」
男「よし、武器を取れ!」
女「私はヌンチャク!」
就活生「僕はトンファーにしようかな」
男「んじゃ、俺は十手だ!」
社員A「! こ、こいつら……!」
社員B「学生の分際で我々社会人に逆らう気か!」
男「うるせえ、お前らのどこが社会人だ! やってることは完全に反社じゃねえか!」
学生B「俺も戦う!」
学生C「早く外に出て、ちゃんとしたご飯食べたい!」
男「よし、武器を取れ!」
女「私はヌンチャク!」
就活生「僕はトンファーにしようかな」
男「んじゃ、俺は十手だ!」
社員A「! こ、こいつら……!」
社員B「学生の分際で我々社会人に逆らう気か!」
男「うるせえ、お前らのどこが社会人だ! やってることは完全に反社じゃねえか!」
46: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:28:05.749 ID:zw1nex6J0
男「みんな、行くぞォーっ!!!」
女「うん!」
就活生「オッケー!」ジャキンッ
オーッ!!!
ドドドドドドド…
社員A「うわっ、まずい! 全員闘志むき出しだ!」
社員B「ひいいいっ!」
社員C「応援を……!」
武器と勇気を得て、怒りに燃え上がる学生達を止める術は会社側にはなく――
地下は瞬く間に学生達によって制圧された。
女「うん!」
就活生「オッケー!」ジャキンッ
オーッ!!!
ドドドドドドド…
社員A「うわっ、まずい! 全員闘志むき出しだ!」
社員B「ひいいいっ!」
社員C「応援を……!」
武器と勇気を得て、怒りに燃え上がる学生達を止める術は会社側にはなく――
地下は瞬く間に学生達によって制圧された。
47: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:31:08.187 ID:zw1nex6J0
男「みんな、外だぞ!」
女「まぶしい!」
就活生「久しぶりの太陽だ……!」
ワーイ! やったやったーっ! 出られたぞーっ!
彼らが明るい場所に出られたことで、全ての悪事は明るみになった。
女「まぶしい!」
就活生「久しぶりの太陽だ……!」
ワーイ! やったやったーっ! 出られたぞーっ!
彼らが明るい場所に出られたことで、全ての悪事は明るみになった。
48: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:35:22.375 ID:zw1nex6J0
警察署――
署長「君たち、お手柄だったよ」
署長「あの会社は学生相手の面接を開いては、優れた学生を地下に落とし、奴隷としていたらしい」
署長「全ては人件費削減や業績アップのために……」
署長「君たちがいなければ、今日もまた新たな犠牲者が出ていたかもしれない」
署長「これから頑張って、就職活動を続けてくれたまえ」
就活生「はいっ!」
女「はい!」
男「……」
署長「君たち、お手柄だったよ」
署長「あの会社は学生相手の面接を開いては、優れた学生を地下に落とし、奴隷としていたらしい」
署長「全ては人件費削減や業績アップのために……」
署長「君たちがいなければ、今日もまた新たな犠牲者が出ていたかもしれない」
署長「これから頑張って、就職活動を続けてくれたまえ」
就活生「はいっ!」
女「はい!」
男「……」
51: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:38:32.179 ID:zw1nex6J0
女「大変だったね……長い間閉じ込められちゃって」
就活生「いや……おかげで貴重な体験ができたよ」
就活生「この体験は、きっと他の企業を受ける時に格好のネタになる!」
女「さすが……めげないね」
男「……」
女「さっきからどうしたの? ずっとうつむいちゃってさ」
就活生「そうだよ。君はヒーローじゃないか!」
男「だって……」
就活生「いや……おかげで貴重な体験ができたよ」
就活生「この体験は、きっと他の企業を受ける時に格好のネタになる!」
女「さすが……めげないね」
男「……」
女「さっきからどうしたの? ずっとうつむいちゃってさ」
就活生「そうだよ。君はヒーローじゃないか!」
男「だって……」
53: 名無しさん 2021/06/08(火) 19:41:32.934 ID:zw1nex6J0
男「俺、あの会社の面接受けて……普通に退室を促されたんだ。床の下に落とされなかったんだ」
女「あ……」
男「それってつまり、あの会社的には俺は優秀じゃなかったってことだろ? 面接は落ちたってことだろ?」
男「面接自体は本気でやったのに……それがショックでさ……」
女「ま、まぁ……あまり気を落とさないでよ」
おわり
女「あ……」
男「それってつまり、あの会社的には俺は優秀じゃなかったってことだろ? 面接は落ちたってことだろ?」
男「面接自体は本気でやったのに……それがショックでさ……」
女「ま、まぁ……あまり気を落とさないでよ」
おわり
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